JP3793051B2 - 磁気抵抗効果型素子、および、その製造方法、それを用いた薄膜磁気ヘッド、磁気ヘッド装置、及び磁気ディスク装置 - Google Patents

磁気抵抗効果型素子、および、その製造方法、それを用いた薄膜磁気ヘッド、磁気ヘッド装置、及び磁気ディスク装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気抵抗効果型素子、および、その製造方法、並びに前記磁気抵抗効果型素子を具える、薄膜磁気ヘッド、磁気ヘッド装置、及び磁気ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気記録媒体は、この記録媒体中の磁化方向を利用することによって情報を保存している。そして、近年の磁気記録媒体における高密度化の要請に伴い、磁気記録媒体中のトラック幅を狭小化することにより、前記磁気記録媒体における面記録密度を向上させることが試みられている。したがって、このような高密度記録媒体から情報を正確に読み出すべく高感度のヘッドの必要性が高まっていた。そして、このようなヘッドとしては、近年磁気抵抗効果型素子を有する薄膜磁気ヘッドが利用されるようになってきている。
【0003】
図31は、従来の磁気抵抗効果型素子の一例を示す斜視図である。図31に示す磁気抵抗効果型素子10aは、AlTiCなどからなる基体1上において、基体保護層2、下部シールド層3、及び下部絶縁層4がこの順に積層されている。そして、下部絶縁層4上において磁気抵抗効果膜5が形成されるともに、この磁気抵抗効果膜5の両側面5bと隣接して磁気バイアス層6が設けられている。更に、これらの磁気バイアス層6上には、電極層7が設けられており、磁気抵抗効果膜5の膜面5aの側端部5cに接触している。
【0004】
図32は、従来の磁気抵抗効果型素子の他の例を示す斜視図である。図31に示す磁気抵抗効果型素子10aと同一構造をしている部分については、同一の符号を用い特に説明はしない。図31に示す磁気抵抗効果型素子10aと図32に示す磁気抵抗効果型素子10bは、磁気抵抗効果膜5に対する電極層7の接触が異なる。本従来例では、磁気抵抗効果膜5の膜面5aにおける所定の側端領域5dに電極層7が重なるようにして設けられている。
【0005】
図33は、図32に示した従来の磁気抵抗効果型素子10bのX−X線での断面図、すなわち、磁気抵抗効果膜5の膜面5aと電極層7が重なっている部分で、膜面5aとエアベアリング面11に対して垂直な断面図である。磁気抵抗効果膜5のエアベアリング面11とは反対側に、磁気抵抗効果膜5と略同一の膜厚を持つ絶縁膜12が形成されており、電極層7の磁気抵抗効果膜5付近の形成は、磁気抵抗効果膜5の膜面5aの所定の側端領域5dとこの絶縁膜12上に形成されている。
なお、図示しなくとも磁気抵抗効果膜5および電極層7上において、上部絶縁層及び上部シールド層等が順次に設けられている。
【0006】
図31、図32に示す磁気抵抗効果型素子10a、10bにおいて、磁気バイアス層6は、磁気抵抗効果膜5に対してバイアス磁界を印加することにより、その磁区制御を行う磁区制御膜として機能する。また、それぞれの磁気抵抗効果型素子10a、10bにおける電極層7a、7bは、磁気抵抗効果膜5に対して外部電源よりセンス電流を供給するためのリード膜として機能する。磁気抵抗効果膜5に外部磁界が加わると磁気抵抗効果膜5の電気抵抗が変化するため、電極層7a、7bから磁気抵抗効果膜5に対して膜面にセンス電流を供給し、このセンス電流の変化に基づいて外部磁界を検知し、磁気情報の読み出しを行う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図32、図33に示すように、磁気抵抗効果型素子10bでは、電極層7bは、磁気抵抗効果膜5の膜面5aにおける所定の側端領域5dに電極層7bが重なるようにして設けられているのみである。したがって、電極層7bから磁気抵抗効果膜5に対してセンス電流を流す際、電極層7bから直接磁気抵抗効果膜5に流れるセンス電流13bと電極層7bから磁気バイアス層6を介して磁気抵抗効果膜5に流れるセンス電流13cが存在する。そのため接続電気抵抗が増大し、磁気抵抗効果膜5に対してセンス電流を流した場合に電気抵抗による発熱が増大してしまう傾向があった。
【0008】
また、図31に示す磁気抵抗効果型素子10aでは、電極層7aと磁気抵抗効果膜5の接触が非常に小さいため、センス電流13aのほとんどが、電極層7aから磁気バイアス層6を介して磁気抵抗効果膜5に流れる。そのため接続電気抵抗が図32に示す磁気抵抗効果型素子10bと比べてさらに増大し、磁気抵抗効果膜5に対してセンス電流を流した場合の発熱はさらに増大してしまう傾向があった。
【0009】
さらに、これら磁気抵抗効果型素子10a、10bでは、上述した接続電気抵抗の増大に伴って、読み取り用端子間の電気抵抗が増大してしまい、読み取り信号を処理するアンプなどの電気回路の設計マージンが小さくなってしまうという問題もあった。
【0010】
本発明は、接続電気抵抗を低減し、電極層と磁気抵抗効果膜との接続部分での発熱を抑制するととともに、読み取り素子間の電気抵抗の増大を抑制して電気回路の設計マージンを拡大することのできる、新規な構成の磁気抵抗効果型素子を提供することを目的とする。
【0011】
さらには、この新規な磁気抵抗効果型素子の製造方法を提供するとともに、その磁気抵抗効果型素子を具える薄膜磁気ヘッド、磁気ヘッド装置、及び磁気ディスク装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成すべく、本磁気抵抗効果型素子は、磁気記録媒体と対向するエアベアリング面、このエアベアリング面に対し略垂直な膜面、この膜面の側端部に連結する側面、及び前記エアベアリング面とは反対側で前記膜面と前記側面に連結する後側面を有する磁気抵抗効果膜と、前記側面に隣接するよう配置され、前記磁気抵抗効果膜に対してバイアス磁界を印加する磁気バイアス層と、前記磁気抵抗効果膜に対し信号検出用の電流を流す一対の電極層と、前記磁気抵抗効果膜の前記後側面の下方部と接触するようにして形成した平坦化膜とを具え、この一対の電極層は、前記磁気抵抗効果膜の後側面の少なくとも一部に接触するよう設けられるとともに、前記平坦化膜の上面と接触するようにして設けられているさらに、磁気抵抗効果型素子は、この一対の電極層が、磁気抵抗効果膜の後側面の両端部と接触する構成としても良い。
【0013】
これらの様な磁気抵抗効果型素子によれば、電極層は、従来のように、磁気抵抗効果膜の側端部のみではなく、その後側面の少なくとも一部と接触するように設けられている。したがって、電極層と磁気抵抗効果膜との電気的接続部分の面積が増大するため、これらの接続電気抵抗は減少する。
このため、磁気抵抗効果膜にセンス電流を流す際、磁気抵抗効果膜の後側面からもセンス電流が流れることとなり、磁気バイアス層を介してのセンス電流が少なくなるので、電気抵抗による発熱の度合いが減少して発熱量が抑制される。また、磁気抵抗効果型素子に対する読み取り用端子間の電気抵抗が減少するため、読み取り信号を処理する電気回路の設計マージンを拡大することができる。
【0014】
さらには、磁気抵抗効果型素子の光学的トラック幅と磁気的トラック幅との差を少なくさせることができる。この結果、実効的なトラック幅を減少させることを少なくさせ、設計に従った十分な大きさの出力を得ることができる。
【0015】
また、本磁気抵抗効果型素子は、磁気抵抗効果膜の膜面に電極層の一部が接触している構成としても良い。この様な構成を採用することにより、前述のように磁気抵抗効果膜の磁気抵抗効果膜の膜面の一部からもセンス電流が流れることとなり、さらに接続電気抵抗は減少し発熱もさらに押さえられる。
【0016】
さらに、前記磁気抵抗効果型素子は、磁気抵抗効果膜の後側面の下方部と接触するようにして形成した平坦化膜を具え、電極層は、平坦化膜の上面と接触するようにして設けている。この様な構成を採用することにより、電極層と磁気抵抗効果膜の電気的な接触を面積を確保しつつ、磁気抵抗効果型素子の平坦性を増大させることができる。
【0017】
また、本発明による薄膜磁気ヘッドは、前述の磁気抵抗効果型素子から構成される、少なくとも1つの読み出し素子を具えるものである。また、本薄膜磁気ヘッドに少なくとも1つの書き込み素子を具える構成としても良い。この様な構成を採用することにより、本発明による薄膜磁気ヘッドは、接続電気抵抗が低く、よって、発熱が抑制される。また、読み取り用端子間の電気抵抗の増大を抑制することができ、その結果、読み取り信号を処理するアンプなどの電気回路マージンを拡大することができる。
【0018】
さらには、薄膜磁気ヘッドの光学的トラック幅と磁気的トラック幅との差を減少させることができる。この結果、実効的なトラック幅を減少させることを少なくでき、設計に従った十分な大きさの出力を得ることができる。
【0019】
また、本発明の磁気抵抗効果型素子の製造方法は、所定の基材上方において、磁気抵抗効果膜を一様に形成する第1の工程と、前記磁気抵抗効果膜を第1のマスクを介してミリング処理し、前記磁気抵抗効果膜をエアベアリング面と垂直な方向にエッチングする第2の工程と、磁気バイアス層を、前記磁気抵抗効果膜の前記ミリング処理によって形成された前記磁気抵抗効果膜の両側面に隣接するように形成する第3の工程と、前記磁気抵抗効果膜の前記エアベアリング面から所定の距離はなれた後端部分を第2のマスクを介してミリング処理してエッチング除去する第4の工程と、前記所定の基材上方において、前記磁気抵抗効果膜の前記後側面の下方部と接触するようにして平坦化膜を形成する第5の工程と、一対の電極層を、前記磁気抵抗効果膜の前記ミリング処理によって形成された前記エアベアリング面と反対側の後側面の少なくとも一部に接触するとともに、前記平坦化膜の上面に接触するようにして形成する第6の工程とを含むものである。また、電極層は、磁気抵抗効果膜の後側面の両端部と接触するように形成しても良い。
【0020】
本発明の製造方法によれば、所定のマスクを用いたミリング処理等によるのみで、電極層が磁気抵抗効果膜の側端部のみではなく、その後側面の少なくとも一部と接触した磁気抵抗効果方素子を製造することが出来る。したがって、電極層と磁気抵抗効果膜との電気的接続部分の面積が増大した、これらの接続電気抵抗が低い磁気抵抗効果型素子が得られる。
【0021】
さらに電極層は、磁気抵抗効果膜の膜面に電極層の一部が接触するように形成される様にしても良く、これにより磁気抵抗効果膜の磁気抵抗効果膜の膜面の一部からもセンス電流が流れることとなり、さらに接続電気抵抗は減少した磁気抵抗効果方素子を製造できる。
【0022】
また、第5の工程において、所定の基材上方において、磁気抵抗効果膜の後側面の下方部と接触するようにして平坦化膜を形成し、第6の工程において、電極層は平坦化膜の上面に接触するようにして製造する。これにより、電極層と磁気抵抗効果膜の電気的な接触面積を確保しつつ、磁気抵抗効果型素子の平坦性を増大させた磁気抵抗効果型素子を得ることが出来る。
【0023】
の工程において、磁気抵抗効果膜の幅よりも小さい幅を有する第3のマスクを用い、この第3のマスクを磁気抵抗効果膜の膜面の端部からの一定の領域である側端領域が露出するとともに、磁気抵抗効果膜の後側面が露出するようにして配置し、第3のマスクを介して成膜処理を施すことにより、電極層を前記膜面の側端領域と磁気抵抗効果膜の後側面と接触するように製造するようにしても良い。
【0024】
さらに、本発明の磁気ヘッド装置は、上述した薄膜磁気ヘッドと、この薄膜磁気ヘッドを支持するヘッド支持装置とを具えることを特徴とする。
【0025】
以下、本発明の磁気抵抗効果型素子、その製造方法、薄膜磁気ヘッド、磁気ヘッド装置、及び磁気ディスク装置について詳述する。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を発明の実施の形態に即して詳細に説明する。
なお、従来の技術と同様な構成要素に対しては、従来の技術で用いた符号と同様な符号を用いその詳細な説明は省略することとする。
【0027】
[第1の実施の形態]
最初に、図1乃至図3を参照して、本発明に係る磁気ヘッド装置であるヘッドジンバルアッセンブリ、そして、それに用いられる記録ヘッド、再生ヘッドからなる薄膜磁気ヘッドの一具体例の構成について説明する。
【0028】
図1は、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッド30を備えたヘッドジンバルアッセンブリ70の構成を表すものである。これを構成するアクチュエータアーム60は、例えば、図示しないハードディスク装置などで用いられ、支軸60aにより回転可能に支持された腕部60bを有している。薄膜磁気ヘッド30が形成されたスライダ50は、この腕部60b上に設けられ、一点鎖線で示すハードディスクの記録媒体90と対向している。この腕部60bは、図示しないボイスコイルモータの駆動力により回転するようになっており、これによりスライダ50がハードディスクなどの磁気記録媒体90の記録面(図1においては記録面の下面)に沿って、記録媒体90の半径方向、すなわち、トラックラインを横切る方向に移動するようになっている。磁気記録媒体90の回転およびスライダ50の移動により、磁気記録媒体90の円周方向、すなわち、トラックライン方向に情報が記録され、または、記録された情報が読み出されるようになっている。
【0029】
図2は、図1に示したスライダ50の構成を表すものである。このスライダ50は、例えば、アルティック(AlTiC)よりなるブロック状の基体1を有している。この基体1は、例えば、ほぼ六面体状に形成されており、そのうちの一面が先の磁気記録媒体90の記録面に近接して対向するように配置されている。この磁気記録媒体90の記録面と対向する面は、エアベアリング面11と呼ばれ、磁気記録媒体90が回転する際には、磁気記録媒体90の記録面とエアベアリング面11との間に生じる空気流により、スライダ50が記録面との対向方向において記録面から離れるように微少量移動し、エアベアリング面11と磁気記録媒体90との間に一定の隙間ができるようになっている。
【0030】
スライダ50は、エアベアリング面側にレール51を有しており、先の磁気記録媒体90とスライダ50間に生じる空気流を調整している。レール51は2本に限らない。1〜3本のレールを有することがあり、レールを持たない平面となることもある。また、浮上特性改善等のために、媒体対向面に種々の幾何学的形状が付されることもある。何れのタイプのスライダであっても、本発明の適用が可能である。また、エアベアリング面は、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)などの保護膜で覆われていても良いし、以下に示す磁気抵抗効果膜が露出するような構成を有していても良い。
【0031】
また、スライダ50は、レールの表面に、例えば8〜10nm程度の膜厚を有するDLC等の保護膜を備えることもあり、このような場合は保護膜の表面がエアベアリング面となる。
【0032】
記録ヘッド及び再生ヘッドからなる薄膜磁気ヘッド30は、基体1のエアベアリング面11に対する一側面であるトレーリング・エッジTRの側に備えられている。スライダ50のトレーリング・エッジTRの側には、再生ヘッド、記録ヘッドに接続された再生用電極52、52及び記録用電極53、53がそれぞれ設けられている。
【0033】
図3は、図2に示したY−Y線、すなわち、薄膜磁気ヘッド30の中心を通る面での断面図を示したものである。この薄膜磁気ヘッド30は、磁気記録媒体90に記録された磁気情報を再生する再生ヘッド部30aと、磁気記録媒体90のトラックラインに磁気情報を記録する本発明の磁気抵抗効果形素子からなる記録ヘッド部30bとが一体に構成されたものである。
【0034】
図3に示すように、再生ヘッド部30aは、例えば、基体1の上に、絶縁層基体保護層2,下部シールド層3,下部絶縁層4等がトレーリング面TRの側においてこの順に積層された構造を有している。基体保護層2は、例えば、積層方向の厚さ(以下、単に厚さと記す)が2μm〜10μmであり、Al23 (アルミナ)により構成されている。下部シールド層3は、例えば、厚さが1μm〜3μmであり、NiFe(ニッケル鉄合金:パーマロイ)などの磁性材料により構成されている。下部絶縁層4は、例えば、厚さが10nm〜100nmであり、Al23 またはAlN(チッ化アルミニウム)によりそれぞれ構成されている。
【0035】
また、下部絶縁層4上には、磁気抵抗効果膜5が設けられている。この再生ヘッド部30aは、磁気記録媒体90からの信号磁界に応じて磁気抵抗効果膜90における電気抵抗が変化することを利用して、磁気記録媒体90に記録された情報を読み出すようになっている。磁気抵抗効果膜90上には電流を絶縁する上部絶縁層31と磁束の漏れを防止する上部シールド層31が積層される。
【0036】
記録ヘッド部30bは、上部絶縁層31上に形成され、この上部絶縁層31上の上部シールド層32の上に、Al23などの絶縁膜よりなる厚さ0.1μm〜0.5μmの記録ギャップ層33を有している。この記録ギャップ層33の上には、厚さ1.0μm〜5.0μmのフォトレジスト層36を介して、厚さ1μm〜3μmの薄膜コイル38およびこれを覆うフォトレジスト層37がそれぞれ形成されている。なお、図3では、薄膜コイルが2層積層された例を示しているが、薄膜コイルの積層数は1層または3層以上であってもよい。
【0037】
記録ギャップ層33およびフォトレジスト層36、37の上には、例えば、NiFeまたはFeN(窒化鉄)などの高飽和磁束密度を有する磁性材料よりなる厚さ約3μmの上部磁極35が形成されている。この上部磁極35は、上部シールド層32と接触しており、磁気的に連結している。したがって、この上部シールド32は、記録ヘッド部30bの下部磁極34として機能する。
【0038】
この上部磁極35の上には、図3では図示しないが、例えば、Al23よりなる厚さ20μm〜30μmのオーバーコート層が全体を覆うように形成されている。これにより、この記録ヘッド部30bは、薄膜コイル38に流れる電流によって下部磁極34と上部磁極35との間に磁束を生じ、記録ギャップ層33の近傍に生ずる磁束によって磁気記録媒体90を磁化し、情報を記録するようになっている。
【0039】
図4は、本実施例における記録ヘッドを構成する磁気抵抗効果型素子を示す斜視図であり、図5は磁気記録媒体と対向するエアベアリング面側から見た場合の正面図であり、そして、図6は磁気抵抗効果膜を基準に電極側(以下、上面側という場合がある)から見た場合の平面図である。図7〜9は、図5及び図6に示す磁気抵抗効果型素子の、それぞれA1−A1線、B1−B1線、及びC1−C1線に沿った断面を示す図である。
【0040】
図4、図5より明らかなように磁気抵抗効果型素子20aは、図1に示す従来の磁気抵抗効果型素子10aと同様に、AlTiC等から構成される基体1上において、基体保護層2、下部シールド層3、及び下部絶縁層4がこの順に所定の形状に形成されている。そして、下部絶縁層4上において磁気抵抗効果膜5が磁気記録媒体と対向するエアベアリング面と、このエアベアリング面と略垂直な膜面5aと、この膜面5aの両端部に連結する側面5bと、エアベアリング面とは反対側で膜面5aと側面5bに連結する後側面5eを有する形状で形成されている。この磁気抵抗効果膜5の両側面5bと隣接するようにして磁気バイアス層6が形成されている。図6中の6aで磁気バイアス層の境界を表したように、これら磁気バイアス層6は、磁気抵抗効果膜5を両側面5bから挟んだ状態で、磁気抵抗効果膜5よりもエアベアリング面11の反対側でに伸びている。そして、エアベアリング面11の反対側では、これら磁気バイアス層6は、互いに磁気抵抗効果膜の幅よりも大きな幅の間隔をあけて伸びている。
【0041】
この様な構成をとっているので、図7に示すような、図5、図6のA1−A1線における断面図、すなわち、磁気抵抗効果膜5から外れる場所でのエアベアリング面11に垂直な断面図では、下部絶縁層4と電極層9aとの間に磁気バイアス層6が介在している。
【0042】
また、図4から図6に示すように、磁気抵抗効果膜5の両側面5bの近辺では、電極層9aは、磁気バイアス層6上に形成され、磁気抵抗効果膜5の膜面5aの側端部5cに接している。さらに、この電極層9aは、磁気抵抗効果膜5のエアベアリング面11と反対側では、磁気抵抗効果膜5の後側面5eの一部と接触するように両側から磁気抵抗効果膜5の中心方向に向かい延設されていて、図4、図5において斜線で示す後側接触面5fが形成されている。したがって、図8で示されるような図5、図6のB1−B1線における断面図、すなわち、後側接触面5fを通りエアベアリング面11に垂直な断面図では、電極層9aが、磁気抵抗効果膜5と磁気抵抗効果膜5の後側面5eの一部である後側接触面5fで接触して、さらに、下部絶縁層4上に延設される。
【0043】
そして、図4から図6で示されるように、各電極層9a間には所定の間隔が設けられる。したがって、図9に示される図5、図6のC1−C1線における断面図では、磁気抵抗効果膜5の略中心を通りエアベアリング面11に垂直な断面図では、磁気抵抗効果膜5のエアベアリング面11とは反対側には、電極層9aは設けられていなく、絶縁層(図示せず)が設けられることとなる。
なお、図4から図9においては、図示しないが、磁気抵抗効果膜5及び電極層7等の上方には、上部絶縁層31及び上部シールド層32を順次に設ける。
【0044】
この様な構成を取ることによって、本発明の磁気抵抗効果型素子20aは、磁気抵抗効果膜5の後側面5eの一部である後側接触面5fと電極層9aが電気的に接続されているため、センス電流は磁気バイアス層6と磁気抵抗効果膜5の両側面5bを経由するのみではなく、後側接触面5fからも流れることになる。よって、図1に示す従来の磁気抵抗効果型素子10aと比較して、電極層と磁気抵抗効果膜との電気的な接続部分が増大するので、電極層と磁気抵抗効果膜との接続電気抵抗が減少し、これらの接続部分での発熱が抑制される。また、磁気抵抗効果型素子に対する読み取り用端子間の電気抵抗の増大を抑制することができ、その結果、読み取り信号を処理するアンプなどの電気回路マージンを拡大することができる。
【0045】
さらには、磁気抵抗効果型素子20aの光学的トラック幅と磁気的トラック幅との差を減少させることができる。この結果、実効的なトラック幅を減少させることを少なくでき、設計に従った十分な大きさの出力を得ることができる。
【0046】
[第2の実施の形態]
図10は、本発明の第2の実施例における磁気抵抗効果型素子20bを示す斜視図であり、図11はエアベアリング面側から見た場合の正面図であり、そして、図12は磁気抵抗効果膜を基準に電極側(以下、上面側という場合がある)から見た場合の平面図である。図13は、図11及び図12に示す磁気抵抗効果型素子の、それぞれB2−B2線に沿った断面を示す図である。なお、本発明に係るヘッドジンバルアッセンブリ、そして、それに用いられる記録ヘッド、再生ヘッドからなる薄膜磁気ヘッドの構成については、図1乃至図3に示した第1の実施例と同様であり、ここでは特に示さない。
【0047】
図10、図11より明らかなように磁気抵抗効果型素子20bは、第1の実施例や図2に示す従来の磁気抵抗効果型素子10bと同様に、AlTiC等から構成される基体1上において、基体保護層2、下部シールド層3、下部絶縁層4、磁気抵抗効果膜5、および、磁気バイアス層6が所定の形状で形成されている。第1の実施例と同様、磁気抵抗効果膜5から外れる場所でのエアベアリング面11に垂直な断面図では下部絶縁層4と電極層9bとの間に磁気バイアス層6が介在する。したがって、図11、図12におけるA2−A2線に沿った断面は、第1の実施例における図7と同様となるので、ここでは特に示さない。
【0048】
図10から図12に示すように電極層9bは、磁気抵抗効果膜5の両側面5bの近辺において、磁気バイアス層6上、および、磁気抵抗効果膜5の膜面5aの両端部付近である側端領域5d上に形成される。図に示すように、電極層9bは、磁気抵抗効果膜5のエアベアリング面11と反対側の後側面5eの一部と接触するように、電極層9bの磁気抵抗効果膜5と重なった部分も含み、さらにエアベアリング面11とは反対側に延設されている。これにより、図10、図11で斜線で示す後側接触面5gが形成されている。したがって、図13で示される図10、図11のB2−B2における断面図、すなわち、磁気抵抗効果膜5の側端領域5dや後側接触面5gを通りエアベアリング面11に垂直な断面図では、電極層9aが、磁気抵抗効果膜5上、および、後側接触面5gで磁気抵抗効果膜5と接触するようにして下部絶縁層4上に連続して設けられる。
【0049】
そして、第一の実施例と同様にして、各電極層9b間には所定の間隔が設けられる。したがって、第1の実施例で示した図9と同様に、図11、図12におけるC2−C2線における断面図では、磁気抵抗効果膜5のエアベアリング面11とは反対側には、電極層9bは設けられていなく、絶縁層が設けられることとなる。
なお、図示しないが、磁気抵抗効果膜5及び電極層7等の上方には、上部絶縁層31及び上部シールド層32を順次に設ける。
【0050】
この様な構成を取ることによって、本発明の磁気抵抗効果型素子20bは、磁気抵抗効果膜5の側端領域5dだけでなく、後側接触面5gと電極層9bが電気的に接続されているため、センス電流は磁気バイアス層6、および、図2に示す従来の磁気抵抗効果型素子10bに比し、後側接触面5gからも流れることになる。よって、図2に示す従来の磁気抵抗効果型素子10bより、電極層と磁気抵抗効果膜との電気的な接続部分が増大するので、さらに電極層と磁気抵抗効果膜との接続電気抵抗が減少し、これらの接続部分での発熱が抑制される。また、磁気抵抗効果型素子に対する読み取り用端子間の電気抵抗の増大を抑制することができ、その結果、読み取り信号を処理するアンプなどの電気回路マージンを拡大することができる。
【0051】
例えば、磁気抵抗効果膜5の幅が0.3μmであり、磁気抵抗効果膜5の長さが0.2μmであり、磁気抵抗効果膜5の厚さが0.04μmであるとすると、磁気抵抗効果膜5の側端領域5dにおける接触部分の幅が0.05μmである場合において、図2に示す従来の磁気抵抗効果型素子10bのように後側面5eで、磁気抵抗効果膜5と電極9bが接していない場合における電極層7と磁気抵抗効果膜5との接触面積は、約0.020μmとなる。
【0052】
これに対して、磁気抵抗効果膜5の、エアベアリング面と反対側の後側面5eの立ち上がり角度θが45度の場合、図10から図13に示す本発明の磁気抵抗効果型素子20bにおける電極層9bと磁気抵抗効果膜5との接触面積は、約0.026μmとなり、図1に示す従来の磁気抵抗効果型素子10bの約1.3倍となる。したがって、本発明によって、電極層と磁気抵抗効果膜との電気的接続部分の面積が、定量的にも著しく増大していることが分かる。
【0053】
[第3の実施の形態]
図14から図17は、図10から図13に示す磁気抵抗効果型素子20bを例にした変型例である磁気抵抗効果型素子20cを示す図である。なお、第2の実施例と同様に本発明に係るヘッドジンバルアッセンブリ、そして、それに用いられる記録ヘッド、再生ヘッドからなる薄膜磁気ヘッドの構成については、図1乃至図3に示した第1の実施例と同様であり、ここでは特に示さない。
【0054】
図14は、本発明の第3の実施例における磁気抵抗効果型素子20cをエアベアリング面側から見た場合の正面図であり、そして、図15は磁気抵抗効果膜を基準に電極側(以下、上面側という場合がある)から見た場合の平面図である。図16、図17は、図14及び図15に示す磁気抵抗効果型素子の、それぞれB3−B3線、および、C3−C3線に沿った断面を示す図である。
【0055】
第2の実施例と同様に、磁気抵抗効果型素子20cは、AlTiC等から構成される基体1上において、基体保護層2、下部シールド層3、下部絶縁層4、磁気抵抗効果膜5、および、磁気バイアス層6が所定の形状で形成されている。第2の実施例と同様、磁気抵抗効果膜5から外れる場所でのエアベアリング面11に垂直な断面図では下部絶縁層4と電極層9bとの間に磁気バイアス層6が介在する。したがって、A3−A3線に沿った断面は、図7と同様となるので、ここでは特に示さない。
【0056】
図14、図15より示されるように磁気抵抗効果型素子20cは、磁気抵抗効果膜5の後側面5eの下方側と接触するようにしてAl23等の絶縁体より成る平坦化膜8が設けられる。第1、第2の実施例と同様、磁気抵抗効果膜5から外れる場所でのエアベアリング面11に垂直な断面図では下部絶縁層4と電極層9bとの間に磁気バイアス層6が介在する。したがって、A3−A3線に沿った断面は、第1、第2の実施例における図7と同様となるので、ここでは特に示さない。
【0057】
電極層9cは、第2の実施例と同様、磁気抵抗効果膜5の両側面5bの近辺において、磁気バイアス層6上、および、磁気抵抗効果膜5の膜面5aの所定の側端領域5d上に形成される。さらに、電極層9cは、磁気抵抗効果膜5のエアベアリング面11と反対側の後側面5eの一部と接触するように、エアベアリング面11とは反対側に延設されていて、図14で斜線で示す後側接触面5hが形成されている。したがって、図14、図15のB3−B3での断面図である図16で示される断面図では、電極層9cが、磁気抵抗効果膜5上、および、後側面5eの上方側の一部である後側接触面5hで磁気抵抗効果膜5と接触して、かつ、平坦化膜8上に連続して設けられる。
【0058】
そして、第一の実施例、第2の実施例と同様にして、各電極層9c間には所定の間隔が設けられる。したがって、図14、図15におけるC3−C3線における断面図である図17では、磁気抵抗効果膜5のエアベアリング面11とは反対側には、電極層9cは設けられていなく、平坦化膜8が設けられることとなる。
なお、図示しないが、磁気抵抗効果膜5及び電極層7等の上方には、上部絶縁層及び上部シールド層を順次に設ける。
【0059】
磁気抵抗効果膜5の後側面5eの下方側と接触する平坦化膜8を設けることによって、電極層と磁気抵抗効果膜の電気的な接触を面積を確保しつつ、磁気抵抗効果型素子20cの平坦性を増大させることができ、この磁気抵抗効果型素子20cの上方に絶縁膜や上部シールド膜を形成することによって、実用に供することのできる薄膜磁気ヘッドを簡易に提供することができる。
また、電極層9cは、磁気抵抗効果膜5の後側面5eと接触しているので、これらの間の接続電気抵抗を減少させることができ、電気的接続部分などにおける発熱を効果的に抑制することができる。
【0060】
なお、本例は第2の実施例を例にその変形例として、磁気抵抗効果膜5における膜面5aの所定の側端領域5dと電極層9cとが接触している磁気抵抗効果型素子20cにおいて説明したが、第1の実施例の変形例として、電極層が、磁気バイアス層上に形成され、磁気抵抗効果膜の膜面の側端部に接している磁気抵抗効果型素子に対して、磁気抵抗効果膜の後側面の下方側と接触する平坦化膜を設け、さらに、電極層がこの後側面の上方側一部である後側接触面と電気的に接触している構成としても良い。
【0061】
さらに、磁気抵抗効果膜5は、例えばNiFe等からなる異方性磁気抵抗効果膜や、スピンバルブ構造、又は強磁性トンネル接合構造の巨大磁気抵抗効果膜などから構成することができる。
【0062】
次に、本発明の磁気抵抗効果型素子の製造方法について説明する。
図18から図27は、本発明の磁気抵抗効果型素子の製造方法を説明するための工程図である。なお、本例では、前述した第2の実施例の磁気抵抗効果型素子20bを例にとり説明する。
【0063】
最初に、図18に示すように、AlTiCなどからなる所定の基体1上に、スパッタリング法により、Al23よりなる基体保護層2を約2μm〜10μmの厚さで堆積させる。次に、この基体保護層2の上に、例えば、めっき法により、磁性材料よりなる下部シールド層3を1μm〜3μmの厚さで形成する。続いて、この下部シールド層3の上に、例えば、スパッタリング法により、Al23またはAlNよりなる下部絶縁層4を10nm〜100nmの厚さで堆積させる。次いで、多層から成る磁気抵抗効果膜5Aを同じくスパッタリング法等の公知の成膜法によって、下部絶縁層4上において厚さが0.02μm〜0.06μmで一様に形成する。
【0064】
磁気抵抗効果膜5Aを形成後、磁気抵抗効果膜5A上に第1のレジストマスク41を選択的に形成する。その際レジストマスク41は、後述するリフトオフが容易に行えるように下層がPMGIから成る2層レジストパターン等を用いることが好ましい。その後、図19に示すように、これをマスクとして、例えばミリング処理を施し、磁気抵抗効果膜5Aを選択的にエッチング除去する。この際、磁気抵抗効果膜5Aのミリング処理によりエッチング除去されるべき部分が完全に除去されるよう、下部絶縁層4が僅かにエッチング除去される深さまで処理を行うことが好ましい。こうして、図19に示す磁気抵抗効果膜5の原型となる磁気抵抗効果膜5Bが形成される。
【0065】
なお、このような手法により形成された磁気抵抗効果膜5Bは、図19のAに示すように、膜の厚み方向に対して傾斜を有するように両側がエッチング処理される。また、図19のBに示すように、本段階の工程では、磁気抵抗効果膜5Bが、エアベアリング面に垂直な方向、すなわち、スロートハイト方向に本来の長さ以上に長く形成されている。
【0066】
磁気抵抗効果膜5Bを形成したのち、図20に示したように、先に用いた第1のレジストマスク41を介して、例えば、スパッタリング法により、磁気バイアス層6A,6Aを形成する。特に図示はしないが、磁気バイアス層の形成の際、TaとTiWの2層から成る下地膜上に特定の方向に磁化された、CoPtから成る強磁性層とを形成しても良い。
【0067】
この後、図20のAで点線にて示す第1のレジストマスク41とレジストマスク41上に積層した磁気バイアス層6Bをリフトオフにより除去する。こうして図20のBに示すように、磁気抵抗効果膜5Bの両側に磁気バイアス層6Aが形成される。
【0068】
次に、図21にしますように、第2のマスクとしてレジストマスク42を磁気抵抗効果膜5B及び磁気バイアス層6Aを覆うようにして形成する。この際、図21のBに示すようにエアベアリング面から所定の距離で、磁気抵抗効果膜5及び磁気バイアス層6の一部が、露出するように、第2のレジストマスク42は、エアベアリング面11から所定の距離で開口している。なお、このレジストマスク42は、図21のAに点線にて、先の開口部分との境界を示すように、後にリフトオフされるべく、第1のレジストマスク41と同様に下層がPMGIから成る2層レジストパターン等を用いることが好ましい。
【0069】
その後、図22に示すように、レジストマスク42を介して、例えば、ミリング処理を施すことにより、磁気抵抗効果膜5Bと磁気バイアス層6Aの露出部分をエッチング除去し、下部絶縁層4を露出させる。これによって、磁気抵抗効果膜5のエアベアリング面と反対側の後側面5eが形成される。なお、このようにミリングにより形成された磁気バイアス層6は、図22のAにて点線で示すように、磁気バイアス層境界は、膜の厚み方向に対して傾斜を有するようにエッチング処理される。同様にして磁気抵抗効果膜5Bの後端面5eも膜面に対して傾斜を有するように形成される(図示せず)。
【0070】
なお、磁気バイアス層6は、磁気抵抗効果膜5よりも多少厚く形成されており、上記ミリング処理によって磁気バイアス層6の前記後端部の総てを完全にエッチング除去する為に、下部絶縁層4の、磁気抵抗効果膜5が位置する部分は厚さ方向において幾分かエッチングされる。
【0071】
次に、図22に示すようにレジストマスク43をリフトオフし除去する。こうして、図23のBに示すように、磁気抵抗効果膜5、磁気バイアス層6、及び、下部絶縁層4が露出する。
【0072】
次いで、図24のAに示すように、磁気抵抗効果膜5上に第3のレジストマスク43を後述するリフトオフが容易に行えるように下層がPMGIから成る2層レジストパターン等を用い断面略T字型に選択的に形成する。なお、図24のA、Bより明らかなようにレジストマスク43は、磁気抵抗効果膜5の幅よりも小さい幅で、磁気抵抗効果膜5の後側面5eよりもエアベアリング面と反対側方面に長く形成される。したがって、磁気抵抗効果膜5膜面の、両端部近辺である側端領域5dと後側面5eの一部がレジストマスク43から露出するように形成されている。
【0073】
次いで、図25に示すように、点線で表すレジストマスク43を介して公知の成膜処理により電極層9bを形成する。なお、電極層9bは、金(Au)やTiW/Taの積層膜であることが好ましい。図25のA,Bに示すように、磁気抵抗効果膜5の膜面5aの両端部近辺である側端領域5dは、レジストマスク43より露出しているため、電極層9aは、側端領域5dと接触するようにして形成される。また、磁気抵抗効果膜5の後側面5eも、一部がレジストマスク43から露出するように形成されているため、電極層9bと接触し、後側接触面5gを後側面5eの両端付近に形成する。
【0074】
その後、図25のAで示した、点線で表したレジストマスク43と、それ上の電極形成の際に積層された積層体をリフトオフすることによって除去する。これにより前述した第2の実施例の磁気抵抗効果型素子20bを得ることができる。
【0075】
次に、第3の実施例に示す、平坦化膜8を有する磁気抵抗効果型素子20cの製造方法の説明をする。
前述した図18から図22に示す工程を終えた段階、すなわち、レジストマスク42を介して、磁気抵抗効果膜5Bと磁気バイアス層6Aの露出部分をエッチング除去し、下部絶縁層4を露出させるまでの段階は、先の例と同様である。この後、レジストマスク43を除去することなく、図26に示すように、Al23等の絶縁体からなる膜を積層する。この際、レジストマスク43は、開口部を有し、下部絶縁層4が露出しているため、この絶縁体から成る膜は下部絶縁層4上に積層され平坦化膜8を形成すると共にレジストマスク43上にも絶縁膜8Aとして積層される。この平坦化膜8は、磁気抵抗効果膜5よりも薄い状態で、例えば、0.01μm〜0.03μmで積層される。したがって、磁気抵抗効果膜5の後側面5eの下側は、平坦化膜8と接している。
【0076】
次いで、図27に示すように、レジストマスク43とそれ上に形成された絶縁体から成る膜をリフトオフすることにより除去する。図27Aにも示すように磁気抵抗効果膜5の後側面5eの上側は、本工程の段階では、何にも接触することがない。この後、図24、図25に示す工程と略同様の工程を施し、電極膜9c積層する。そのようにして、磁気抵抗効果膜5の後側面5eの上側の両端部付近で、電極膜9cと磁気抵抗効果膜5が接触し、後側接触面5gを形成する。このようにして、図14から図16に示す時期抵抗効果型素子20cを得る。
【0077】
なお、実施例2に示す磁気抵抗効果型素子20bと実施例3に示す磁気抵抗効果型素子20cの製造方法について説明したが、実施例1に示す磁気抵抗効果型素子20cも略同様な製造方法で製造することができる。具体的には、電極層を形成する際、電極層が、磁気抵抗効果膜5の膜面5aの側端部5cに接し、かつ、磁気抵抗効果膜5のエアベアリング面11と反対側で、磁気抵抗効果膜5の後側面5eの一部と接触するように両側から磁気抵抗効果膜5の中心方向に向かい延設される様に、レジストマスク43をデザインすれば良いのみである。
【0078】
次に、図28〜図30を参照して、本発明の磁気抵抗効果型素子を含む、複合型の薄膜磁気ヘッドを製造する工程について説明する。
図28は、前述の製造方法にて得た磁気抵抗効果型素子20a〜20c上に記録ヘッドを形成する過程の図である。前述の手順で得られた磁気抵抗効果型素子を含む再生ヘッド30a上に、例えば、スパッタリング法により、Al23等の絶縁層からなる上部絶縁層31を10nm〜100nmの厚さで形成する。その上に磁性材料よりなる上部シールド層32を1μm〜4μmの厚さで形成する。図28のAは、上部シールド膜32を積層した段階で、エアベアリング面となる面から見た図で あり、図28のBは、図28のAのZ−Z線での断面図である。図28のA、図28のBより明らかなように、前述した磁気抵抗効果膜5は。下部絶縁層4と上部絶縁層31との間に埋設される。
【0079】
上部シールド層32を形成したのち、図29に示したように、例えば、スパッタリング法により、上部シールド層32の上に、絶縁膜よりなる記録ギャップ層33を0.1μm〜0.5μmの厚さで形成し、この記録ギャップ層33の上に、フォトレジスト層36を約1.0μm〜2.0μmの膜厚で所定のパターンに形成する。フォトレジスト層36を形成したのち、このフォトレジスト層36の上に、薄膜コイル38を1μm〜3μmの膜厚で形成し、この薄膜コイル38を覆うようにフォトレジスト層37を所定のパターンに形成する。なお、本例では、このフォトレジスト層37上に、さらに薄膜コイル38とフォトレジスト層37形成している。
【0080】
フォトレジスト層36を形成したのち、図30に示したように、例えば、薄膜コイル38の中心部に対応する位置において、記録ギャップ層33を部分的にエッチングし、磁路形成のためのコンタクトホールを形成する。そののち、例えば、記録ギャップ層33、コンタクトホール、フォトレジスト層36、37を覆うように高飽和磁束密度を有する磁性材料よりなる上部磁極34を約3μmの厚さで形成する。上部磁極34を形成したのち、例えば、この上部磁極34をマスクとして、イオンミリングにより、記録ギャップ層33および上部シールド層32を選択的にエッチングする。そののちに、上部磁極34の上に、アルミナよりなるオーバーコート層39を20μm〜30μmの膜厚で形成する。
【0081】
最後に、例えば、スライダの機械加工により、エアベアリング面を形成し、図1、図2に示した薄膜磁気ヘッドが完成する。
【0082】
以上、本発明を具体例を挙げながら発明の実施の形態に即して説明してきたが、本発明は上記内容に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいて、あらゆる変形や変更が可能である。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の磁気抵抗効果型素子によれば、電極層は、従来のように、磁気抵抗効果膜の、エアベアリング面と平行な方向の両端部のみでなく、その後側面の少なくとも一部と接触するように設けられている。したがって、前記電極層と前記磁気抵抗効果膜との電気的接続部分の面積が増大するため、これらの接続電気抵抗は減少する。
【0084】
このため、前記電極層と前記磁気抵抗効果膜との電気的接続部分における発熱の度合いが減少して発熱量が抑制される。また、磁気抵抗効果型素子に対する読み取り用端子間の電気抵抗が減少するため、読み取り信号を処理する電気回路の設計マージンを拡大することができる。さらには、磁気抵抗効果型素子の光学的トラック幅と磁気的トラック幅とを近づけることができる。この結果、実効的なトラック幅を減少させることを少なくし、設計に従った十分な大きさの出力を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の薄膜磁気ヘッドを備えたヘッドジンバルアッセンブリの構成を示す図である。
【図2】 図1に示したスライダの構成を示す図である。
【図3】 図2に示したスライダをY−Y線に沿って切った場合の断面図である。
【図4】 本発明の薄膜磁気ヘッドを構成する磁気抵抗効果型素子を示す斜視図である。
【図5】 図4に示す本発明の薄膜磁気ヘッドを構成する磁気抵抗効果型素子を、エアベアリング面側から見た場合の正面図である。
【図6】 図4に示す本発明の薄膜磁気ヘッドを構成する磁気抵抗効果型素子を、磁気抵抗効果膜を基準に電極側から見た場合の平面図である。
【図7】 図5及び図6に示す磁気抵抗効果型素子の、A1−A1線に沿って切った場合の断面図である。
【図8】 図5及び図6に示す磁気抵抗効果型素子の、B1−B1線に沿って切った場合の断面図である。
【図9】 図5及び図6に示す磁気抵抗効果型素子の、C1−C1線に沿って切った場合の断面図である。
【図10】 本発明の薄膜磁気ヘッドを構成する磁気抵抗効果型素子の他の例を示す斜視図である。
【図11】 図10に示す本発明の薄膜磁気ヘッドを構成する磁気抵抗効果型素子を、エアベアリング面側から見た場合の正面図である。
【図12】 図10に示す本発明の薄膜磁気ヘッドを構成する磁気抵抗効果型素子を、磁気抵抗効果膜を基準に電極側から見た場合の平面図である。
【図13】 図11及び図12に示す磁気抵抗効果型素子を、B2−B2線に沿って切った場合の断面図である。
【図14】 図10乃至図13に示す磁気抵抗効果型素子の変型例を示す図である。
【図15】 図14に示す磁気抵抗効果型素子を、磁気抵抗効果膜を基準に電極側から見た場合の平面図である。
【図16】 図14及び図15に示す磁気抵抗効果型素子を、B3−B3線に沿って切った場合の断面図である。
【図17】 図14及び図15に示す磁気抵抗効果型素子を、C3−C3線に沿って切った場合の断面図である。
【図18】 本発明の磁気抵抗効果型素子の製造方法を説明するための一工程図である。
【図19】 図18に示す工程の次の工程を示す図である。
【図20】 図19に示す工程の次の工程を示す図である。
【図21】 図20に示す工程の次の工程を示す図である。
【図22】 図21に示す工程の次の工程を示す図である。
【図23】 図22に示す工程の次の工程を示す図である。
【図24】 図23に示す工程の次の工程を示す図である。
【図25】 図24に示す工程の次の工程を示す図である。
【図26】 図25に示す工程の次の工程を示す図である。
【図27】 図26に示す工程の次の工程を示す図である。
【図28】 本発明の磁気抵抗効果型素子を含む、複合型の薄膜磁気ヘッドの製造方法を説明するための一工程図である。
【図29】 図28に示す工程の次の工程を示す図である。
【図30】 図29に示す工程の次の工程を示す図である。
【図31】 従来の磁気抵抗効果型素子の一例を示す斜視図である。
【図32】 従来の磁気抵抗効果型素子の他の例を示す斜視図である。
【図33】 図32に示した従来の磁気抵抗効果型素子のX−X線に沿って切った場合の断面図である。
【符号の説明】
1 基体
2 基体保護層
3 下部シールド層
4 下部絶縁層
5 磁気抵抗効果膜
5a 磁気抵抗効果膜の膜面
5b 磁気抵抗効果膜の側面
5c 磁気抵抗効果膜の側端部
5d 磁気抵抗効果膜の側端領域
5e 磁気抵抗効果膜の後側面
5f 磁気抵抗効果膜の後側接触面
5g 磁気抵抗効果膜の後側接触面
5h 磁気抵抗効果膜の後側接触面
5A (多層の)磁気抵抗効果膜
5B (原型の)磁気抵抗効果膜
6 磁気バイアス層
6a 磁気バイアス層の境界
6A 磁気バイアス層
6B 磁気バイアス層
7a 電極層
7b 電極層
8 平坦化膜
8A 絶縁膜
9a 電極膜
9b 電極膜
9c 電極膜
10a 磁気抵抗効果型素子
10b 磁気抵抗効果型素子
11 エアベアリング面
12 絶縁膜
13a センス電流
13b センス電流
13c センス電流
20a 磁気抵抗効果型素子
20b 磁気抵抗効果型素子
20c 磁気抵抗効果型素子
30 薄膜磁気ヘッド
30a 再生ヘッド部
30b 記録ヘッド部
31 絶縁層
32 上部シールド層
33 記録ギャップ層
34 下部磁極
35 上部磁極
36 フォトレジスト層
37 フォトレジスト層
38 薄膜コイル
39 オーバーコート層
41 第1のレジストマスク
42 第2のレジストマスク
43 第3のレジストマスク
50 スライダ
51 レール
52 再生用電極
53 記録用電極
60 アクチュエータアーム
60a 支軸
60b 腕部
70 ヘッドジンバルアッセンブリ
90 記録媒体

Claims (11)

  1. 磁気記録媒体と対向するエアベアリング面、このエアベアリング面に対し略垂直な膜面、この膜面の側端部に連結する側面、及び前記エアベアリング面とは反対側で前記膜面と前記側面に連結する後側面を有する磁気抵抗効果膜と、
    前記側面に隣接するよう配置され、前記磁気抵抗効果膜に対してバイアス磁界を印加する磁気バイアス層と、
    前記磁気抵抗効果膜に対し信号検出用の電流を流す一対の電極層と、
    前記磁気抵抗効果膜の前記後側面の下方部と接触するようにして形成した平坦化膜とを具え、
    前記一対の電極層は、前記磁気抵抗効果膜の後側面の少なくとも一部に接触するよう設けられるとともに、前記平坦化膜の上面と接触するようにして設けられていることを特徴とする磁気抵抗効果型素子。
  2. 前記一対の電極層は、前記磁気抵抗効果膜の前記後側面の両端部と接触することを特徴とする、請求項1に記載の磁気抵抗効果型素子。
  3. 前記磁気抵抗効果膜の前記膜面に前記一対の電極層の一部が接触していることを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果型素子。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一に記載の磁気抵抗効果型素子から構成される、少なくとも1つの読み出し素子を具えることを特徴とする、薄膜磁気ヘッド。
  5. 少なくとも1つの書き込み素子を具えることを特徴とする、請求項4に記載の薄膜磁気ヘッド。
  6. 所定の基材上方において、磁気抵抗効果膜を一様に形成する第1の工程と、
    前記磁気抵抗効果膜を第1のマスクを介してミリング処理し、前記磁気抵抗効果膜をエアベアリング面と垂直な方向にエッチングする第2の工程と、
    磁気バイアス層を、前記磁気抵抗効果膜の前記ミリング処理によって形成された前記磁気抵抗効果膜の両側面に隣接するように形成する第3の工程と、
    前記磁気抵抗効果膜の前記エアベアリング面から所定の距離はなれた後端部分を第2のマスクを介してミリング処理してエッチング除去する第4の工程と、
    前記所定の基材上方において、前記磁気抵抗効果膜の前記後側面の下方部と接触するようにして平坦化膜を形成する第5の工程と、
    一対の電極層を、前記磁気抵抗効果膜の前記ミリング処理によって形成された前記エアベアリング面と反対側の後側面の少なくとも一部に接触するとともに、前記平坦化膜の上面に接触するようにして形成する第6の工程と、
    を含むことを特徴とする磁気抵抗効果型素子の製造方法。
  7. 前記一対の電極層は、前記磁気抵抗効果膜の前記後側面の両端部と接触するように形成することを特徴とする、請求項6に記載の磁気抵抗効果型素子の製造方法。
  8. 前記一対の電極層は、前記磁気抵抗効果膜の前記膜面に前記一対の電極層の一部が接触するように形成されることを特徴とする、請求項6または7記載の磁気抵抗効果型素子の製造方法。
  9. 前記第6の工程において、前記磁気抵抗効果膜の幅よりも小さい幅を有する第3のマスクを用い、この第3のマスクを前記磁気抵抗効果膜の膜面の端部からの一定の領域である側端領域が露出するとともに、前記磁気抵抗効果膜の前記後側面が露出するようにして配置し、前記第3のマスクを介して成膜処理を施すことにより、前記一対の電極層を前記膜面の前記側端領域と前記磁気抵抗効果膜の前記後側面と接触するように形成することを特徴とする、請求項7又は8のいずれかに記載の磁気抵抗効果型素子の製造方法。
  10. 請求項4又は5に記載の薄膜磁気ヘッドと、この薄膜磁気ヘッドを支持するヘッド支持装置とを具えることを特徴とする、磁気ヘッド装置。
  11. 請求項10に記載の磁気ヘッド装置と、この磁気ヘッド装置によって磁気的な記録及び再生がなされる磁気ディスクとを具えることを特徴とする、磁気ディスク装置。
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