JP3583649B2 - 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法ならびに磁気抵抗効果装置 - Google Patents

薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法ならびに磁気抵抗効果装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも読み出し用の磁気抵抗素子を有する薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法、ならびに磁気抵抗素子を有する磁気抵抗効果装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ハードディスク装置の面記録密度の向上に伴って、薄膜磁気ヘッドの性能向上が求められている。薄膜磁気ヘッドとしては、書き込み用の誘導型磁気変換素子を有する記録ヘッドと読み出し用の磁気抵抗(以下、MR(Magneto−resistive)とも記す。)素子を有する再生ヘッドとを積層した構造の複合型薄膜磁気ヘッドが広く用いられている。MR素子としては、異方性磁気抵抗(以下、AMR(Anisotropic Magneto−resistive)と記す。)効果を用いたAMR素子と、巨大磁気抵抗(以下、GMR(Giant Magneto−resistive )と記す。)効果を用いたGMR素子とがあり、AMR素子を用いた再生ヘッドはAMRヘッドあるいは単にMRヘッドと呼ばれ、GMR素子を用いた再生ヘッドはGMRヘッドと呼ばれる。AMRヘッドは、面記録密度が1ギガビット/(インチ)を超える再生ヘッドとして利用され、GMRヘッドは、面記録密度が3ギガビット/(インチ)を超える再生ヘッドとして利用されている。
【0003】
ところで、再生ヘッドとしては、MR素子を磁性材料によって電気的および磁気的にシールド(遮蔽)した構造のものが多い。
【0004】
ここで、図14ないし図19を参照して、従来の薄膜磁気ヘッドの製造方法の一例として、複合型薄膜磁気ヘッドの製造方法の一例について説明する。なお、図14ないし図19において、(a)はエアベアリング面に垂直な断面を示し、(b)は磁極部分のエアベアリング面に平行な断面を示している。
【0005】
この製造方法では、まず、図14に示したように、例えばアルティック(Al・TiC)よりなる基板101の上に、例えばアルミナ(Al)よりなる絶縁層102を、約5〜10μm程度の厚みで堆積する。次に、絶縁層102の上に、磁性材料よりなる再生ヘッド用の下部シールド層103を、2〜3μmの厚みに形成する。
【0006】
次に、下部シールド層103の上に、例えばアルミナよりなる絶縁層としての第1の下部シールドギャップ膜104aを、例えば40〜70nmの厚みに形成する。次に、第1の下部シールドギャップ膜104aの上に、再生用のMR素子105を形成するためのMR膜を、数十nmの厚みに形成する。次に、このMR膜の上に、MR素子105を形成すべき位置に選択的にフォトレジストパターン106を形成する。このとき、リフトオフを容易に行うことができるような形状、例えば断面形状がT型のフォトレジストパターン106を形成する。次に、フォトレジストパターン106をマスクとして、例えばイオンミリングによってMR膜をエッチングして、MR素子105を形成する。なお、MR素子105は、GMR素子でもよいし、AMR素子でもよい。
【0007】
次に、図15に示したように、MR素子105の近傍を除く、第1の下部シールドギャップ膜104aの上に、例えばアルミナよりなる絶縁層としての第2の下部シールドギャップ膜104bを、例えば100〜200nmの厚みに形成する。次に、第1の下部シールドギャップ膜104aおよび第2の下部シールドギャップ膜104bの上に、フォトレジストパターン106をマスクとして、MR素子105に電気的に接続される一対の第1の導電層(リードともいう。)107を、例えば50〜100nmの厚みで、所定のパターンに形成する。第1の導電層107は、例えば、銅(Cu)によって形成される。
【0008】
次に、図16に示したように、フォトレジストパターン106をリフトオフする。次に、下部シールドギャップ膜104a,104b、MR素子105および第1の導電層107の上に、例えばアルミナよりなる絶縁層としての第1の上部シールドギャップ膜108aを、例えば40〜70nmの厚みに形成し、MR素子105をシールドギャップ膜104a,108a内に埋設する。次に、MR素子105の近傍を除く、第1の上部シールドギャップ膜108aの上に、例えばアルミナよりなる絶縁層としての第2の上部シールドギャップ膜108bを、例えば100〜200nmの厚みに形成する。
【0009】
次に、図17に示したように、第1の導電層107におけるMR素子105とは反対側(図17(a)において右側)の端部の上に位置する上部シールドギャップ膜108a,108bを選択的にエッチングして、第1の導電層107が露出するようにコンタクトホール130を形成する。
【0010】
次に、図18に示したように、上部シールドギャップ膜108a,108bの上に、磁性材料からなり、再生ヘッドと記録ヘッドの双方に用いられる上部シールド層兼下部磁極層(以下、上部シールド層と記す。)109を、約3μmの厚みに形成する。このとき同時に、上部シールド層109と同じ材料を用いて、コンタクトホール130(図17(a))の上に、第1の導電層107に接続される第2の導電層110を、約3μmの厚みに形成する。次に、全体に、例えばアルミナよりなる絶縁層112を、例えば4〜6μmの厚みに形成し、例えばCMP(化学機械研磨)によって、上部シールド層109と第2の導電層110が露出するまで研磨して、表面を平坦化する。
【0011】
次に、図19に示したように、上部シールド層109の上に、絶縁膜、例えばアルミナ膜よりなる記録ギャップ層113を、0.2〜0.3μmの厚みに形成する。次に、記録ギャップ層113において、後述する薄膜コイルを形成する領域の中央部分と、第2の導電層110の上に位置する部分とを、選択的にエッチングして、コンタクトホールを形成する。次に、第2の導電層110に対応するコンタクトホールの上に、第2の導電層110に接続される第3の導電層114を形成する。
【0012】
次に、記録ギャップ層113の上に、スロートハイトを決定するフォトレジスト層115を、約1.0〜2.0μmの厚みで、所定のパターンに形成する。なお、スロートハイトとは、記録ヘッドにおける2つの磁性層が記録ギャップ層を介して対向する部分の、エアベアリング面側の端部から反対側の端部までの長さ(高さ)をいう。
【0013】
次に、フォトレジスト層115の上に、記録ヘッドの薄膜コイル116を、例えば3μmの厚みに形成する。次に、フォトレジスト層115、コイル116および第3の導電層114の上に、フォトレジスト層117を、所定のパターンに形成する。
【0014】
次に、記録ギャップ層113、フォトレジスト層115,117の上に、記録ヘッド用の磁性材料、例えばパーマロイ(NiFe)よりなる上部磁極層118を、約3μmの厚みに形成する。この上部磁極層118は、薄膜コイル116が形成された領域の中央部分に形成されたコンタクトホールを通して、上部シールド層(下部磁極層)109と接触し、磁気的に連結している。
【0015】
次に、上部磁極層118をマスクとして、例えばイオンミリングによって、記録ギャップ層113と上部シールド層(下部磁極層)109をエッチングする。図19(b)に示したように、上部磁極層118、記録ギャップ層113および上部シールド層(下部磁極層)109の一部の各側壁が垂直に自己整合的に形成された構造は、トリム(Trim)構造と呼ばれる。このトリム構造によれば、狭トラックの書き込み時に発生する磁束の広がりによる実効トラック幅の増加を防止することができる。
【0016】
次に、上部磁極層118上に、例えばアルミナよりなるオーバーコート層119を、20〜30μmの厚みに形成する。次に、オーバーコート層119の表面を平坦化し、その上に、図示しない電極用パッドを形成する。最後に、スライダの機械加工(研磨)を行って、記録ヘッドおよび再生ヘッドのエアベアリング面を形成して、薄膜磁気ヘッドが完成する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、再生ヘッドの性能が向上してくると、サーマルアスピリティ(Thermal Asperity)が問題となってくる。サーマルアスピリティとは、再生時における再生ヘッドの自己発熱による再生特性の劣化を言う。このサーマルアスピリティを克服するため、最近では、シールドギャップ膜の厚みを、例えば40〜70nm程度に薄くする等して、冷却効率を上げる方法が採られている。
【0018】
しかしながら、このようにシールドギャップ膜が薄くなると、MR素子またはこれに接続された第1の導電層とシールド層との間の磁気的および電気的な絶縁不良が発生しやすくなるという問題点がある。
【0019】
これに関連して、従来の薄膜磁気ヘッドでは、MR素子またはこれに接続された第1の導電層とシールド層との電気的短絡が問題となっていた。以下、この問題について、図14ないし図19に示した例を用いて説明する。
【0020】
従来の薄膜磁気ヘッドの製造方法では、図18に示したような上部シールド層109と第2の導電層110を、例えばめっき法によって形成する。この場合には、上部シールド層109および第2の導電層110のめっき層を形成する前に、このめっき層を成長させるのに必要なシード層をスパッタによって形成しておく。
【0021】
ところで、第2の導電層110は、図17に示したコンタクトホール130を通して、第1の導電層107と電気的に接続されるので、第2の導電層110と第1の導電層107との間のオーミック抵抗は小さくなければならない。そこで、従来は、第1の導電層107の上にシード層を形成する前に、逆スパッタを用いて、第1の導電層107の表面の酸化物を除去して、第1の導電層107の表面のオーミック抵抗を低減させるようにしていた。
【0022】
ところが、従来は、上述の逆スパッタにより、MR素子105の近傍において、上部シールドギャップ膜108a,108bがプラズマ損傷を受けて劣化したりエッチングされたりして、上部シールドギャップ膜108a,108bに穴が開く場合があるという問題点があった。図20は、MR素子105の近傍において、上部シールドギャップ膜108a,108bに穴140が開いた状態を示している。
【0023】
上部シールドギャップ膜108a,108bに穴140が開いた状態で上部シールド層109を形成すると、図21に示したように、MR素子105または第1の導電層107と上部シールド層109とが電気的に短絡してしまう。このように、MR素子105または第1の導電層107と上部シールド層109とが電気的に短絡すると、MR素子105に対するノイズが増加するという問題が発生する。
【0024】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、磁気抵抗素子またはこれに接続された第1の導電層とシールド層との電気的短絡を防止できるようにした薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法ならびに磁気抵抗効果装置を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明の薄膜磁気ヘッドは、磁気抵抗素子と、この磁気抵抗素子を挟んで対向するように配置され、磁気抵抗素子をシールドするための2つのシールド層と、磁気抵抗素子に接続された第1の導電層と、磁気抵抗素子および第1の導電層と各シールド層との間に設けられた2つの絶縁層と、一方の絶縁層に形成されたコンタクトホールを通して第1の導電層に接続された第2の導電層とを備えた薄膜磁気ヘッドであって、一方の絶縁層側に位置する一方のシールド層は、一方の絶縁層に接する第1の層と、第2の導電層と同じ材料によって形成された第2の層とを有するものである。
【0026】
本発明の薄膜磁気ヘッドでは、コンタクトホールが形成される一方の絶縁層に接するように一方のシールド層の第1の層が設けられているので、一方のシールド層の第2の層と同じ材料によって形成される第2の導電層を形成する際に、一方の絶縁層は一方のシールド層の第1の層によって保護される。
【0027】
また、本発明の薄膜磁気ヘッドでは、更に、一方のシールド層の第1の層と同じ材料よりなり、第2の導電層の下地となる下地層を備え、コンタクトホールは、下地層と第2の絶縁層とを貫通するように形成されている
【0028】
また、本発明の薄膜磁気ヘッドでは、更に、磁気的に連結され、且つ記録媒体に対向する側の一部が記録ギャップ層を介して互いに対向する磁極部分を含み、それぞれ少なくとも1つの層からなる2つの磁性層と、この2つの磁性層の間に配設された薄膜コイルとを有する書き込み用の誘導型磁気変換素子を備えていてもよい。この場合、一方のシールド層は、2つの磁性層のうちの一方の磁性層を兼ねていてもよい。
【0029】
本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法は、磁気抵抗素子と、この磁気抵抗素子を挟んで対向するように配置され、磁気抵抗素子をシールドするための第1および第2のシールド層と、磁気抵抗素子に接続された第1の導電層と、磁気抵抗素子および第1の導電層と第1および第2のシールド層との間に設けられた第1および第2の絶縁層と、第2の絶縁層に形成されたコンタクトホールを通して第1の導電層に接続された第2の導電層とを備えた薄膜磁気ヘッドの製造方法であって、
第1のシールド層を形成する工程と、
第1のシールド層の上に、第1の絶縁層を形成する工程と、
第1の絶縁層の上に、磁気抵抗素子を形成する工程と、
第1の絶縁層の上に、第1の導電層を形成する工程と、
磁気抵抗素子、第1の導電層および第1の絶縁層の上に、第2の絶縁層を形成する工程と、
第2の絶縁層の上に、第2のシールド層の第1の層を形成する工程と、
第2のシールド層の第1の層を形成する工程の後に、第2の絶縁層のうちの第1の導電層と第2の導電層との接続部分にコンタクトホールを形成する工程と、第2のシールド層の第1の層の上に、第2のシールド層の第2の層を形成する工程と、
コンタクトホールを通して第1の導電層に接続されるように、第2の導電層を形成する工程とを含むものである。
【0030】
本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法では、第2の絶縁層の上に第2のシールド層の第1の層を形成した後に、第2の絶縁層のうちの第1の導電層と第2の導電層との接続部分にコンタクトホールを形成するので、第2の導電層を形成する際に、第2の絶縁層は第2のシールド層の第1の層によって保護される。
【0031】
また、本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法では、第2の導電層を形成する工程は、例えばめっき法によって第2の導電層を形成する。
【0032】
また、本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法では、更に、第2の導電層を形成する工程の前に、第2の導電層との接続部分における第1の導電層のオーミック抵抗を低減させる処理を行う工程を含んでいてもよい。
【0033】
また、本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法では、例えば、第2の導電層を形成する工程は、第2のシールド層の第2の層を形成する工程と同時に行われ、第2のシールド層の第2の層と同じ材料を用いて、第2の導電層を形成する。
【0034】
また、本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法では、例えば、第2のシールド層の第1の層を形成する工程は、同時に、第2の絶縁層のうちのコンタクトホールを形成する予定の部分の上に、第2のシールド層の第1の層と同じ材料よりなり、第2の導電層の下地となる下地層を形成し、コンタクトホールを形成する工程は、下地層と第2の絶縁層とを貫通するように、コンタクトホールを形成する。
【0035】
また、本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法では、更に、磁気的に連結され、且つ記録媒体に対向する側の一部が記録ギャップ層を介して互いに対向する磁極部分を含み、それぞれ少なくとも1つの層からなる2つの磁性層と、この2つの磁性層の間に配設された薄膜コイルとを有する書き込み用の誘導型磁気変換素子を形成する工程を含んでいてもよい。この場合、一方のシールド層は、2つの磁性層のうちの一方の磁性層を兼ねていてもよい。
【0036】
本発明の磁気抵抗効果装置は、磁気抵抗素子と、この磁気抵抗素子を挟んで対向するように配置され、磁気抵抗素子をシールドするための2つのシールド層と、磁気抵抗素子に接続された第1の導電層と、磁気抵抗素子および第1の導電層と各シールド層との間に設けられた2つの絶縁層と、一方の絶縁層に形成されたコンタクトホールを通して第1の導電層に接続された第2の導電層とを備えた磁気抵抗効果装置であって、一方の絶縁層側に位置する一方のシールド層は、一方の絶縁層に接する第1の層と、第2の導電層と同じ材料によって形成された第2の層とを有するものである。
【0037】
本発明の磁気抵抗効果装置では、コンタクトホールが形成される一方の絶縁層に接するように一方のシールド層の第1の層が設けられているので、一方のシールド層の第2の層と同じ材料によって形成される第2の導電層を形成する際に、一方の絶縁層は一方のシールド層の第1の層によって保護される。
【0038】
また、本発明の磁気抵抗効果装置では、更に、一方のシールド層の第1の層と同じ材料よりなり、第2の導電層の下地となる下地層を備え、コンタクトホールは、下地層と第2の絶縁層とを貫通するように形成されている
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、図1ないし図13を参照して、本発明の一実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法ならびに磁気抵抗効果装置について説明する。なお、図1ないし図10において、(a)はエアベアリング面に垂直な断面を示し、(b)は磁極部分のエアベアリング面に平行な断面を示している。
【0040】
本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの製造方法では、まず、図1に示したように、例えばアルティック(Al・TiC)よりなる基板1の上に、例えばアルミナ(Al)よりなる絶縁層2を、約5〜10μm程度の厚みで堆積する。次に、絶縁層2の上に、磁性材料よりなる再生ヘッド用の下部シールド層3を、2〜3μmの厚みに形成する。
【0041】
次に、図2に示したように、下部シールド層3の上に、例えばアルミナよりなる絶縁層としての第1の下部シールドギャップ膜4aを、例えば40〜70nmの厚みに形成する。次に、第1の下部シールドギャップ膜4aの上に、再生用のMR素子5を形成するためのMR膜を、数十nmの厚みに形成する。次に、このMR膜の上に、MR素子5を形成すべき位置に選択的にフォトレジストパターン6を形成する。このとき、リフトオフを容易に行うことができるような形状、例えば断面形状がT型のフォトレジストパターン6を形成する。次に、フォトレジストパターン6をマスクとして、例えばイオンミリングによってMR膜をエッチングして、MR素子5を形成する。なお、MR素子5には、AMR素子、GMR素子、あるいはTMR(トンネル磁気抵抗効果)素子等の磁気抵抗効果を示す感磁膜を用いた素子を用いることができる。
【0042】
次に、図3に示したように、MR素子5の近傍を除く、第1の下部シールドギャップ膜4aの上に、例えばアルミナよりなる絶縁層としての第2の下部シールドギャップ膜4bを、例えば100〜200nmの厚みに形成する。次に、第1の下部シールドギャップ膜4aおよび第2の下部シールドギャップ膜4bの上に、フォトレジストパターン6をマスクとして、MR素子5に電気的に接続される一対の第1の導電層(リードともいう。)7を、例えば50〜100nmの厚みで、所定のパターンに形成する。第1の導電層7は、例えば、銅(Cu)によって形成される。次に、図4に示したように、フォトレジストパターン6をリフトオフする。
【0043】
次に、図5に示したように、下部シールドギャップ膜4a,4b、MR素子5および第1の導電層7の上に、例えばアルミナよりなる絶縁層としての第1の上部シールドギャップ膜8aを、例えば40〜70nmの厚みに形成し、MR素子5をシールドギャップ膜4a,8a内に埋設する。次に、MR素子5の近傍を除く、第1の上部シールドギャップ膜8aの上に、例えばアルミナよりなる絶縁層としての第2の上部シールドギャップ膜8bを、例えば100〜200nmの厚みに形成する。
【0044】
次に、上部シールドギャップ膜8a,8bの上に、NiFe等の磁性材料を用いて、再生ヘッドと記録ヘッドの双方に用いられる上部シールド層兼下部磁極層(以下、上部シールド層と記す。)の第1の層9aを、例えばスパッタにより、例えば50〜100nmの厚みに形成する。このとき同時に、上部シールド層の第1の層9aと同じ材料を用いて、第1の導電層7におけるMR素子5とは反対側(図5(a)において右側)の端部の上に位置する上部シールドギャップ膜8bの上に、後述する第2の導電層の下地となる下地層10aを、例えばスパッタにより、例えば50〜100nmの厚みに形成する。
【0045】
次に、図6に示したように、下地層10aのうちの周縁部を除く内側の部分と、その下側の上部シールドギャップ膜8a,8bを、例えばイオンミリングによって選択的にエッチングして、第1の導電層7が露出するようにコンタクトホール11を形成する。ここで、下地層10aを、上記のように50〜100nm程度に薄く形成しておくことにより、コンタクトホール11の形成が容易になる。
【0046】
図11は、図6に対応し、コンタクトホール11の形成までの工程が終了した状態を示す平面図である。なお、図1ないし図10における(a)は、図11におけるA−A´線で切断した断面を示している。
【0047】
次に、第1の導電層7の表面の酸化物を除去して、第1の導電層7の表面のオーミック抵抗を低減させる処理を行う。この処理は、例えば、放電用ガスとしてアルゴン(Ar)を用いた逆スパッタを用いて行われる。
【0048】
次に、上部シールド層の第1の層9aと下地層10aの上、およびコンタクトホール11より露出する第1の導電層7の上に、めっき層を成長させるのに必要なシード層(図示せず)をスパッタによって形成する。
【0049】
次に、図7に示したように、上部シールド層の第1の層9aの上に、NiFe等の磁性材料を用いて、上部シールド層の第2の層9bを、めっき法により約3μmの厚みに形成する。このとき同時に、上部シールド層の第2の層9bと同じ材料を用いて、下地層10aおよびコンタクトホール11(図6(a))の上に、第1の導電層7に接続される第2の導電層10bを、めっき法により約3μmの厚みに形成する。
【0050】
次に、全体に、例えばアルミナよりなる絶縁層12を、例えば4〜6μmの厚みに形成し、例えばCMP(化学機械研磨)によって、上部シールド層の第2の層9bと第2の導電層10bが露出するまで研磨して、表面を平坦化する。
【0051】
図12は、図7に対応する平面図である。ただし、図12では、絶縁層12を省略している。
【0052】
次に、図8に示したように、上部シールド層の第2の層9bの上において、エアベアリング面側(図8(a)において左側)の端部の近傍に、下部磁極層(上部シールド層)の磁極部分を形成する下部磁極チップ13aを形成すると共に、後述する薄膜コイルを形成する領域の中央部分に、磁性層13bを形成する。これらの下部磁極チップ13aおよび磁性層13bの厚みは、例えば約1.5〜2.5μmとする。磁性層13bは、上部シールド層の第2の層9bと後述する上部磁極層とを接続するための部分である。本実施の形態において、下部磁極チップ13aのエアベアリング面とは反対側(図において右側)の端部の位置は、磁極部分のエアベアリング面とは反対側の端部の位置であるスロートハイトゼロ位置となる。
【0053】
下部磁極チップ13aおよび磁性層13bは、上部シールド層(下部磁極層)の一部である。下部磁極チップ13aおよび磁性層13bは、NiFe(Ni:80重量%,Fe:20重量%)や、高飽和磁束密度材料であるNiFe(Ni:45重量%,Fe:55重量%)の材料を用い、めっき法によって形成してもよいし、高飽和磁束密度材料であるFeN,FeZrN等の材料を用い、スパッタによって形成してもよい。この他にも、高飽和磁束密度材料であるCoFe,Co系アモルファス材等を用いてもよい。
【0054】
次に、全体に、例えばアルミナよりなる絶縁膜14を、約0.3〜0.6μmの厚みに形成する。
【0055】
次に、フレームめっき法によって、例えば銅(Cu)よりなる薄膜コイル15を、例えば約1.0〜2.0μmの厚みに形成する。このとき同時に、薄膜コイル15と同じ材料を用いて、第2の導電層10bの上に、第3の導電層16を、例えば約1.0〜2.0μmの厚みに形成する。第3の導電層16は、後述する電極用パッドに接続される。図13は、図8に対応する平面図である。
【0056】
次に、図9に示したように、全体に、例えばアルミナよりなる絶縁層17を、約3〜4μmの厚みで形成する。次に、例えばCMPによって、下部磁極チップ13aおよび磁性層13bが露出するまで、絶縁層17を研磨して、表面を平坦化処理する。ここで、図9では、薄膜コイル15は露出していないが、薄膜コイル15が露出するようにしてもよい。薄膜コイル15が露出するようにした場合には、薄膜コイル15および絶縁層17の上に他の絶縁層を形成する。
【0057】
次に、露出した下部磁極チップ13aおよび磁性層13bと絶縁層17の上に、絶縁材料よりなる記録ギャップ層18を、例えば0.2〜0.3μmの厚みに形成する。記録ギャップ層18に使用する絶縁材料としては、一般的に、アルミナ、窒化アルミニウム、シリコン酸化物系材料、シリコン窒化物系材料、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)等がある。
【0058】
次に、磁路形成のために、磁性層13bの上の部分において、記録ギャップ層18を部分的にエッチングしてコンタクトホールを形成する。
【0059】
次に、図10に示したように、記録ギャップ層18の上に、磁性材料よりなる上部磁極層19を、例えば約2〜4μmの厚みで、所定のパターンに形成する。上部磁極層19は、NiFe(Ni:80重量%,Fe:20重量%)や、高飽和磁束密度材料であるNiFe(Ni:45重量%,Fe:55重量%)の材料を用い、めっき法によって形成してもよいし、高飽和磁束密度材料であるFeN,FeZrN等の材料を用い、スパッタによって形成してもよい。この他にも、高飽和磁束密度材料であるCoFe,Co系アモルファス材等を用いてもよい。
【0060】
上部磁極層19は、記録ギャップ層18を介して下部磁極チップ13aに対向する位置に配置された磁極部分と、薄膜コイル15に対向する領域に配置されると共に磁極部分に連結されたヨーク部分とを有している。磁極部分とヨーク部分との連結部の位置は、スロートハイトゼロ位置またはその近傍の位置になっている。磁極部分は狭い一定の幅を有している。この磁極部分の幅が記録ヘッドのトラック幅を規定する。
【0061】
次に、上部磁極層19をマスクとして、ドライエッチングにより、記録ギャップ層18を選択的にエッチングし、更に、例えばアルゴンイオンミリングによって、上部シールド層の第2の層9bを選択的に約0.3〜0.6μm程度エッチングして、図10(b)に示したようなトリム構造とする。このトリム構造によれば、狭トラックの書き込み時に発生する磁束の広がりによる実効トラック幅の増加を防止することができる。
【0062】
次に、全体に、例えばアルミナよりなるオーバーコート層20を、20〜40μmの厚みに形成し、その表面を平坦化して、その上に、図示しない電極用パッドを形成する。最後に、スライダの研磨加工を行って、記録ヘッドおよび再生ヘッドのエアベアリング面を形成して、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドが完成する。
【0063】
ここで、下部シールド層3は、本発明における第1のシールド層に対応し、第1の層9a、第2の層9b、下部磁極チップ13aおよび磁性層13bを含む上部シールド層(下部磁極層)は、本発明における第2のシールド層に対応する。また、下部シールドギャップ膜4a,4bは、本発明における第1の絶縁層に対応し、上部シールドギャップ膜8a,8bは、本発明における第2の絶縁層に対応する。
【0064】
また、上部シールド層(下部磁極層)、記録ギャップ層18、上部磁極層19および薄膜コイル15は、本発明における誘導型磁気変換素子に対応する。
【0065】
以上説明したように、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドは、再生ヘッドと記録ヘッドとを備えている。再生ヘッドは、MR素子5と、記録媒体に対向する側の一部が、絶縁層を介してMR素子5を挟んで対向するように配置され、MR素子5をシールドするための下部シールド層3および上部シールド層(下部磁極層)(9a,9b,13a,13b)と、MR素子5に接続された第1の導電層7と、MR素子5および第1の導電層7と各シールド層との間に設けられた下部シールドギャップ膜4a,4bおよび上部シールドギャップ膜8a,8bと、上部シールドギャップ膜8a,8bに形成されたコンタクトホール11(図6)を通して第1の導電層7に接続された第2の導電層10bとを有している。再生ヘッドは、本実施の形態に係る磁気抵抗効果装置に対応する。
【0066】
記録ヘッドは、磁気的に連結され、且つ記録媒体に対向する側の一部が記録ギャップ層18を介して互いに対向する磁極部分を含む下部磁極層(上部シールド層)(9a,9b,13a,13b)および上部磁極層19と、この下部磁極層および上部磁極層19の間に、これらに対して絶縁された状態で配設された薄膜コイル15とを有している。
【0067】
本実施の形態における再生ヘッドでは、上部シールド層は、上部シールドギャップ膜8a,8bに接する第1の層9aと、第2の導電層10bと同じ材料によって形成された第2の層9bとを有している。
【0068】
本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドでは、コンタクトホール11が形成される上部シールドギャップ膜8a,8bに接するように、上部シールド層の第1の層9aが設けられている。また、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの製造方法では、上部シールドギャップ膜8a,8bの上に上部シールド層の第1の層9aを形成した後に、上部シールドギャップ膜8a,8bのうちの第1の導電層7と第2の導電層10bとの接続部分にコンタクトホール11を形成する。そのため、例えば逆スパッタを用いて第1の導電層7の表面のオーミック抵抗を低減させる処理を行う際に、MR素子5の近傍における上部シールドギャップ膜8a,8bは、上部シールド層の第1の層9aによって保護される。
【0069】
従って、本実施の形態によれば、逆スパッタによって、MR素子5の近傍において、上部シールドギャップ膜8a,8bがプラズマ損傷を受けて劣化したりエッチングされたりして上部シールドギャップ膜8a,8bに穴が開くことを防止することができる。これにより、MR素子5またはこれに接続された第1の導電層7と上部シールド層との電気的短絡を防止することができる。本実施の形態によれば、更に、MR素子5が直接にプラズマ損傷を受けることも防止することができる。これらのことから、本実施の形態によれば、MR素子5に対するノイズを低減することができる。
【0070】
また、本実施の形態によれば、サーマルアスピリティを改善するために、下部シールドギャップ膜4a,4bおよび上部シールドギャップ膜8a,8bを十分薄くすることが可能となり、再生ヘッドの性能を向上させることができる。
【0071】
また、本実施の形態によれば、薄膜コイル15を、上部シールド層の第2の層9bの上であって、下部磁極チップ13aの側方に配置し、薄膜コイル15を覆う絶縁層17の上面を平坦化したので、上部磁極層19を平坦な面の上に形成することができる。従って、本実施の形態によれば、上部磁極層19の磁極部分を、例えばハーフミクロン寸法やクォータミクロン寸法にも微細に形成可能となり、記録ヘッドのトラック幅の縮小が可能となる。
【0072】
また、本実施の形態では、記録ヘッドのトラック幅を規定する上部磁極層19の磁極部分がスロートハイトを規定するのではなく、下部磁極チップ13aがスロートハイトを規定する。従って、本実施の形態によれば、トラック幅が小さくなっても、スロートハイトを精度よく、均一に規定することが可能となる。
【0073】
更に、本実施の形態によれば、薄膜コイル15を、平坦な面の上に形成することができるので、薄膜コイル15を微細に形成することが可能になる。これにより、記録ヘッドの磁路長の縮小が可能になる。
【0074】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されない。例えば、上記実施の形態では、下部シールドギャップ膜と上部シールドギャップ膜をそれぞれ2層としたが、下部シールドギャップ膜と上部シールドギャップ膜の一方または両方を、1層または3層以上としてもよい。
【0075】
また、上記実施の形態では、基体側に読み取り用のMR素子を形成し、その上に、書き込み用の誘導型磁気変換素子を積層した構造の薄膜磁気ヘッドについて説明したが、この積層順序を逆にしてもよい。
【0076】
つまり、基体側に書き込み用の誘導型磁気変換素子を形成し、その上に、読み取り用のMR素子を形成してもよい。このような構造は、例えば、上記実施の形態に示した上部磁極層の機能を有する磁性膜を下部磁極層として基体側に形成し、記録ギャップ膜を介して、それに対向するように上記実施の形態に示した下部磁極層の機能を有する磁性膜を上部磁極層として形成することにより実現できる。この場合、誘導型磁気変換素子の上部磁極層とMR素子の下部シールド層を兼用させることが好ましい。
【0077】
なお、このような構造の薄膜磁気ヘッドでは、凹部を形成した基体を用いることが好ましい。そして、基体の凹部に、コイル部を形成することによって、薄膜磁気ヘッド自体の大きさを更に縮小化することができる。
【0078】
また、読み取り専用として用いる場合には、薄膜磁気ヘッドを、読み取り用の磁気抵抗素子だけを備えた構成としてもよい。
【0079】
また、本発明の磁気抵抗効果装置は、薄膜磁気ヘッドの再生ヘッドに限らず、回転位置センサ、磁気センサ、電流センサ等にも適用することができる。また、本発明の磁気抵抗効果装置の製造方法は、本発明の薄膜磁気ヘッドにおける再生ヘッドの製造方法と同様である。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1ないしのいずれかに記載の薄膜磁気ヘッドあるいは請求項11記載の磁気抵抗効果装置によれば、コンタクトホールが形成される一方の絶縁層に接するように一方のシールド層の第1の層を設けたので、一方のシールド層の第2の層と同じ材料によって形成される第2の導電層を形成する際に、一方の絶縁層を一方のシールド層の第1の層によって保護することができ、これにより、磁気抵抗素子またはこれに接続された第1の導電層とシールド層との電気的短絡を防止することができるという効果を奏する。
【0081】
また、請求項ないし10のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法によれば、第2の絶縁層の上に第2のシールド層の第1の層を形成した後に、第2の絶縁層のうちの第1の導電層と第2の導電層との接続部分にコンタクトホールを形成するようにしたので、第2の導電層を形成する際に、第2の絶縁層を第2のシールド層の第1の層によって保護することができ、これにより、磁気抵抗素子またはこれに接続された第1の導電層とシールド層との電気的短絡を防止することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの製造方法における一工程を説明するための断面図である。
【図2】図1に続く工程を説明するための断面図である。
【図3】図2に続く工程を説明するための断面図である。
【図4】図3に続く工程を説明するための断面図である。
【図5】図4に続く工程を説明するための断面図である。
【図6】図5に続く工程を説明するための断面図である。
【図7】図6に続く工程を説明するための断面図である。
【図8】図7に続く工程を説明するための断面図である。
【図9】図8に続く工程を説明するための断面図である。
【図10】図9に続く工程を説明するための断面図である。
【図11】図6に対応する平面図である。
【図12】図7に対応する平面図である。
【図13】図8に対応する平面図である。
【図14】従来の薄膜磁気ヘッドの製造方法における一工程を説明するための断面図である。
【図15】図14に続く工程を説明するための断面図である。
【図16】図15に続く工程を説明するための断面図である。
【図17】図16に続く工程を説明するための断面図である。
【図18】図17に続く工程を説明するための断面図である。
【図19】図18に続く工程を説明するための断面図である。
【図20】従来技術の問題点を説明するための断面図である。
【図21】従来技術の問題点を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1…基板、2…絶縁層、3…下部シールド層、4a,4b…下部シールドギャップ膜、5…MR素子、7…第1の導電層、8a,8b…上部シールドギャップ膜、9a…上部シールド層の第1の層、9b…上部シールド層の第2の層、10b…第2の導電層、11…コンタクトホール、13a…下部磁極チップ、13b…磁性層、15…薄膜コイル、18…記録ギャップ層、19…上部磁極層、20…オーバーコート層。

Claims (11)

  1. 磁気抵抗素子と、
    この磁気抵抗素子を挟んで対向するように配置され、前記磁気抵抗素子をシールドするための2つのシールド層と、
    前記磁気抵抗素子に接続された第1の導電層と、
    前記磁気抵抗素子および前記第1の導電層と各シールド層との間に設けられた2つの絶縁層と、
    一方の絶縁層に形成されたコンタクトホールを通して前記第1の導電層に接続された第2の導電層とを備えた薄膜磁気ヘッドであって、
    前記一方の絶縁層側に位置する一方のシールド層は、前記一方の絶縁層に接する第1の層と、前記第2の導電層と同じ材料によって形成された第2の層とを有し、
    薄膜磁気ヘッドは、更に、前記一方のシールド層の第1の層と同じ材料よりなり、前記第2の導電層の下地となる下地層を備え、
    前記コンタクトホールは、前記下地層と前記第2の絶縁層とを貫通するように形成されていることを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  2. 更に、磁気的に連結され、且つ記録媒体に対向する側の一部が記録ギャップ層を介して互いに対向する磁極部分を含み、それぞれ少なくとも1つの層からなる2つの磁性層と、この2つの磁性層の間に配設された薄膜コイルとを有する書き込み用の誘導型磁気変換素子を備えたことを特徴とする請求項記載の薄膜磁気ヘッド。
  3. 前記一方のシールド層は、前記2つの磁性層のうちの一方の磁性層を兼ねていることを特徴とする請求項記載の薄膜磁気ヘッド。
  4. 磁気抵抗素子と、この磁気抵抗素子を挟んで対向するように配置され、前記磁気抵抗素子をシールドするための第1および第2のシールド層と、前記磁気抵抗素子に接続された第1の導電層と、前記磁気抵抗素子および前記第1の導電層と前記第1および第2のシールド層との間に設けられた第1および第2の絶縁層と、前記第2の絶縁層に形成されたコンタクトホールを通して前記第1の導電層に接続された第2の導電層とを備えた薄膜磁気ヘッドの製造方法であって、
    前記第1のシールド層を形成する工程と、
    前記第1のシールド層の上に、前記第1の絶縁層を形成する工程と、
    前記第1の絶縁層の上に、前記磁気抵抗素子を形成する工程と、
    前記第1の絶縁層の上に、前記第1の導電層を形成する工程と、
    前記磁気抵抗素子、第1の導電層および第1の絶縁層の上に、前記第2の絶縁層を形成する工程と、
    前記第2の絶縁層の上に、前記第2のシールド層の第1の層を形成する工程と、
    前記第2のシールド層の第1の層を形成する工程の後に、前記第2の絶縁層のうちの前記第1の導電層と前記第2の導電層との接続部分に前記コンタクトホールを形成する工程と、
    前記第2のシールド層の第1の層の上に、前記第2のシールド層の第2の層を形成する工程と、
    前記コンタクトホールを通して前記第1の導電層に接続されるように、前記第2の導電層を形成する工程と
    を含むことを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  5. 前記第2の導電層を形成する工程は、めっき法によって前記第2の導電層を形成することを特徴とする請求項記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  6. 更に、前記第2の導電層を形成する工程の前に、前記第2の導電層との接続部分における前記第1の導電層のオーミック抵抗を低減させる処理を行う工程を含むことを特徴とする請求項または記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  7. 前記第2の導電層を形成する工程は、前記第2のシールド層の第2の層を形成する工程と同時に行われ、前記第2のシールド層の第2の層と同じ材料を用いて、前記第2の導電層を形成することを特徴とする請求項ないしのいずれかに記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  8. 前記第2のシールド層の第1の層を形成する工程は、同時に、前記第2の絶縁層のうちの前記コンタクトホールを形成する予定の部分の上に、前記第2のシールド層の第1の層と同じ材料よりなり、前記第2の導電層の下地となる下地層を形成し、
    前記コンタクトホールを形成する工程は、前記下地層と前記第2の絶縁層とを貫通するように、前記コンタクトホールを形成することを特徴とする請求項ないしのいずれかに記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  9. 更に、磁気的に連結され、且つ記録媒体に対向する側の一部が記録ギャップ層を介して互いに対向する磁極部分を含み、それぞれ少なくとも1つの層からなる2つの磁性層と、この2つの磁性層の間に配設された薄膜コイルとを有する書き込み用の誘導型磁気変換素子を形成する工程を含むことを特徴とする請求項ないしのいずれかに記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  10. 前記一方のシールド層は、前記2つの磁性層のうちの一方の磁性層を兼ねていることを特徴とする請求項記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  11. 磁気抵抗素子と、
    この磁気抵抗素子を挟んで対向するように配置され、前記磁気抵抗素子をシールドするための2つのシールド層と、
    前記磁気抵抗素子に接続された第1の導電層と、
    前記磁気抵抗素子および前記第1の導電層と各シールド層との間に設けられた2つの絶縁層と、
    一方の絶縁層に形成されたコンタクトホールを通して前記第1の導電層に接続された第2の導電層とを備えた磁気抵抗効果装置であって、
    前記一方の絶縁層側に位置する一方のシールド層は、前記一方の絶縁層に接する第1の層と、前記第2の導電層と同じ材料によって形成された第2の層とを有し、
    磁気抵抗効果装置は、更に、前記一方のシールド層の第1の層と同じ材料よりなり、前記第2の導電層の下地となる下地層を備え、
    前記コンタクトホールは、前記下地層と前記第2の絶縁層とを貫通するように形成されていることを特徴とする磁気抵抗効果装置。
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