JP3792453B2 - レジ用インクジェットプリンタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印字ヘッドをインクカセットから供給されたインクをレシート印字情報に対応するインクドットとしてジェットしつつレシート用紙に印字可能なインクジェット印字ヘッドから形成しかつインクジェット印字ヘッドからインクを強制的に吐出しまたは吸引してヘッドメンテナンスを行うヘッドメンテナンス手段を有するレジ用インクジェットプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
独立的に使用しあるいはPOSシステムのターミナルとして使用される例えば電子キャッシュレジスタ型の商品販売データ処理装置(この明細書では、以下、単に“レジ”と略称する。)では、顧客買上商品について商品登録し、1取引終了宣言の締め操作を条件として会計処理を行う。登録商品情報および会計処理情報等を含むレシート印字情報は編集されかつレジ用プリンタを駆動制御してレシート用紙に印字される。そして、カットされたレシートを発行し当該顧客に手渡される。
【0003】
従来、レジ用プリンタは、サーマルプリンタを採用すると消耗品であるレシート用紙(感熱用紙)が高価であることから、ニードルを用いたドットインパクト方式の印字ヘッドを採用したレシート発行用プリンタが多用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、レシートの利用性が一段と高まっている。例えば、顧客がレシートからレシート印字情報を目読して自宅パソコンに当該レシート印字情報をキー入力し、あるいはOCRを用いて読取り入力して、家計簿を管理する等である。伝票の場合も同様である。したがって、レシート印字情報・伝票情報のレシート・伝票への鮮明・高画質印字が強く望まれつつある。
【0005】
一方において、キャッシャーおよび顧客ともに、ドットインパクトプリンタによる印字時の騒音が大きく耳障りである。つまり、使用環境上の改善が望まれている。また、用紙搬送機構等を含むプリンタをレジ本体内に組込む従来構造では、レジ自体としては電子化による小型化ができ得るのに、プリンタが大きなスペースを占有するので、結果としてレジ全体の小型化を阻止する要因となっている。
【0006】
さらに、各顧客に手渡されるレシートを当該店舗等の宣伝媒体に有効利用(使用)したいとの要請が一段と強まっている。印字機能の高度化により、例えば、特売商品や新規入荷商品を高密度の文字情報やモノクロ・カラー画像情報としてアピールする等である。同様に、伝票印字機能を利用して例えば伝票類似形態の割引券等を発行したいとの要請も多い。
【0007】
本発明の目的は、レシート印字情報を高画質かつ高速で印字可能かつヘッドメンテナンスを確実に行えるレジ用インクジェットプリンタを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
従来は印字ヘッドとして慣行的に上記のドットインパクト方式が採用されているのに対してインクジェット印字ヘッドを採択すれば、レシート用紙の印字処理高速化を達成できかつ小型化を図れるとともに、高画質印字かつ低騒音印字ができる筈である。さらに、レシート用紙に非接触印字ができることから、同一のインクジェット印字ヘッドを用いかつ同一の印字領域において可逆搬送しなければならない伝票にも印字できる筈である。
【0009】
しかし、インクジェット印字ヘッドには、定期的なノズルの目詰りを防止するためインクを強制的に吐出あるいは吸引するヘッドメンテナンスが必要という欠点があり、ヘッドメンテナスが不充分であると高画質印字ができないばかりかレシート発行を停止しなければならない。
【0010】
そこで、本出願人は、図11(プリンタ側動作説明用フローチャート)および図12(レジ側動作説明用フローチャート)に示す装置を試行してみた。レジ側では、商品コードの入力(図12のST50でYES)により商品登録(ST51)が実行される。締め操作で会計処理が実行される(ST52のYES,ST53)。かくして、別置き(または、組込み)側のレジ用インクジェットプリンタにレシート印字情報を送信(ST54)する。
【0011】
プリンタ側では、レシート印字情報を受信(図11のST30でYES)すると、メモリに記憶(ST31)する。レシート印字情報があると(ST32のYES)、記憶されている最初のレシート印字情報をレシート用紙に印字する(ST34,ST35のYES)。その後に、カットされ、レシート発行となる(ST36)。インクジェット印字ヘッドのメンテナンス(クリーニング)中である場合(ST33のYES)は、印字中断される。
【0012】
このメンテナンスは、例えば設定サイクル時間Tsが経過する度に実行(ST37のYES,ST38)される。メンテナンス終了(ST39のYES)で、比較すべきカウント時間Tiをクリア(ST40)しかつ再カウントを開始(ST41)する。
【0013】
しかるに、レジ業務用に採択されることからすれば、プリンタにとって強制的であるとはいえ、上記時間的なメンテナンス実行条件成立次第(ST37のYES)に何時でも例外なくヘッドメンテナンスを実行(ST38)させることが最良であるとは言えない。レシート印字前や印字中に強制実行されると、顧客のレシート受取りまでの待ち時間がヘッドメンテナンス時間(例えば、5分)だけ長くなり、顧客サービスが低下するばかりか、競業激化の今日では店舗信用の失墜にも繋がるので、許され難い。
【0014】
ここに、本発明は、インクジェット印字ヘッドを採択してその利益を発揮可能とするとともに、その採択による欠点(ヘッドメンテナンスの強制実行)を顧客の待ち時間最小化を図りつつ巧みに実行できるように構成したものである。併せて、インクジェット印字ヘッドを用いたプリンタでは印字対象媒体(伝票)を印字後に逆搬送するという技術的観念がないのに対して、これを打破でき得る。
【0015】
すなわち、請求項1の発明は、印字ヘッドをインクカセットから供給されたインクをレシート印字情報に対応するインクドットとしてジェットしつつレシート用紙に印字可能なインクジェット印字ヘッドから形成するとともに、インクジェット印字ヘッドからインクを強制的に吐出しまたは吸引して当該インクジェット印字ヘッドをメンテナンスするヘッドメンテナンス手段を設け、このヘッドメンテナンス手段がメンテナンス実行条件成立後でかつ今回客のレシート印字が終了したことを条件にメンテナンス動作開始可能に形成され、前記今回客のレシート印字終了が、当該印字後レシート用紙を切断するカッターの切断動作終了として自動検出可能に形成されているレジ用インクジェットプリンタである。
【0016】
かかる発明では、インクジェット印字ヘッドは、インクカセットから供給されたインクをレシート印字情報に対応するインクドットとしてジェットしつつレシート用紙に印字する。このレシート印字運転が行われている最中に、メンテナンス実行条件(例えば、前回のヘッドメンテナンス終了時から72時間が経過した時)が成立しても、直ちにはヘッドメンテナンスを実行開始させない。
【0017】
つまり、ヘッドメンテナンス手段は、メンテナンス実行条件成立後でかつ今回客のレシート印字が終了したことを条件に、インクジェット印字ヘッドからインクを強制的に吐出(または、吸引)しつつ行うメンテナンス動作を開始する。
【0018】
すなわち、今回客の商品登録中,会計処理中,レシート印字開始前あるいはレシート印字中に、インクジェット印字ヘッドが印字停止されかつ所定のメンテナンス位置に移動されてヘッドメンテナンス動作に入ってしまうこと、つまり今回客のレシート印字を中断する状態を回避できる。
【0019】
また、今回客のレシート印字が終了したことをメンテナンス条件とすれば、次客のレシート印字開始可能状態に至るまでに必要とする当該次客用の商品登録・会計処理時間(例えば、1分15秒)をメンテナンス時間に利用できる。仮に、メンテナンス時間が、次客のレシート印字開始可能状態に至るまでに必要とする当該次客用の商品登録・会計処理時間(例えば、1分15秒)以内であれば、次客のレシート印字に些かの影響を及ぼさない。
【0020】
また、メンテナンス時間が、次客のレシート印字開始可能状態に至るまでに必要とする当該次客用の商品登録・会計処理時間(例えば、1分15秒)を超える時間(例えば、5分)であったとしても、次客のレシート印字開始可能状態に至るまでに必要とする当該次客用の商品登録・会計処理時間(例えば、1分15秒)分だけメンテナンス時間に重複できる。つまり、メンテナンス動作のみのために客が待たなければならない時間を見掛け上短縮できる。
【0021】
したがって、レシート印字情報を高画質かつ高速に低騒音印字できるとともに、次客の待ち時間を短縮化しつつヘッドメンテナンスを確実に行える。プリンタの小型化も図れる。
【0023】
また、今回客のレシート印字終了は、当該今回客用のレシート印字情報が当該レシート用紙部分に印字された後の当該レシート用紙を切断するカッターの切断動作終了として自動検出される。カッターの切断動作終了は、プリンタ自体内で監視可能であるから、レジ側に負荷を掛けないですむ。
【0024】
さらにレジとケーブルを介して接続されるプリンタの場合でもレジ側に負担を掛けないですむから、レジ側業務能率を維持できかつプリンタ内でのメンテナンス動作開始までのデータ処理を簡素化できる。
【0025】
請求項2の発明は、前記メンテナンス実行条件成立後でかつ設定監視時間経過前までに前記カッターの切断動作終了が自動検出されない場合には、前記ヘッドメンテナンス手段を強制的にメンテナンス動作開始可能に形成されたレジ用インクジェットプリンタである。
【0026】
かかる発明では、メンテナンス実行条件成立後でかつ例えば当該メンテナンス実行条件成立時から計数した時間が設定監視時間(例えば、2分)経過前までに、カッターの切断動作終了が自動検出されない場合には、例えばレシート発行を遠慮した客の場合であると推定し、ヘッドメンテナンス手段を強制的にメンテナンス動作させる。
【0027】
したがって、請求項1の発明の場合と同様な作用効果を奏することができることに加え、さらにレシート受取を辞退する客の存在に対しても適応できる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0031】
本レジ用インクンジェットプリンタ20は、図1〜図10に示す如く、印字ヘッドがインクカセット45から供給されたインクをレシート印字情報に対応するインクドットとしてジェットしつつレシート用紙110に印字可能なインクジェット印字ヘッド40から形成され、インクジェット印字ヘッド40からインクを強制的に吸引(または、吐出)して当該インクジェット印字ヘッド40をメンテナンス(クリーニング)するヘッドメンテナンス手段100を設け、このヘッドメンテナンス手段100がメンテナンス実行条件成立後でかつ今回客のレシート印字が終了したことを条件にメンテナンス動作開始可能に形成され、レシート印字情報を高画質かつ高速に低騒音印字可能であるとともに次客の待ち時間を短縮化しつつヘッドメンテナンスを確実に実行可能に形成されている。
【0032】
また、この実施形態では、印刷媒体(レシート用紙110)に非接触印字可能なインクジェット印字ヘッド40を利用することから、同一のインクジェット印字ヘッド40を用いて可逆搬送を必要とする伝票120にも伝票情報を印字可能に構成してある。
【0033】
すなわち、本プリンタ20は、図1に示すケーブル10Cを介して電子キャッシュレジスタ(レジ)10に接続され、レジ(10)から受信した商品登録および会計処理に伴うレシート印字情報をレシート(110)に印字しかつ伝票120に伝票情報を印字するために使用される。
【0034】
この電子キャッシュレジスタ10は、図1の本体10B内に格納された図8に示す制御部(CPU11,ROM12,RAM13)に、HDD18,FDD(図示省略),キーボード(KB)14,スキャナ(SCN)15,キャッシャー用表示器16Aおよび顧客用表示器16Bからなる表示器(IND)16および自動解放型のドロワ(DRW)17を接続した構成とされている。19はプリンタドライバである。
【0035】
この電子キャッシュレジスタ10の基本的機能は、責任者(キャッシャー)番号を入力して立ち上げかつ登録モードを選択してから、スキャナ15を用いて商品コードを入力すると、制御部(CPU11,ROM12等)が商品ファイルから商品データ(商品名,単価等)を得て商品登録する。
【0036】
当該顧客の全買上商品について商品登録終了後に、1取引宣言としての締め操作が行われると、合計金額の算出等を含む会計処理が行われる。登録商品情報および会計処理情報は、図1に示すキャッシャー用表示器16Aおよび顧客用表示器16Bに表示されるとともに、レシート印字情報をして編集してレジ用インクジェットプリンタ20(80)に転送し当該レシートを印字・発行させる。ドロワ17も自動解放される。
【0037】
また、プリンタ20の駆動制御部80は、図8に示すMPU等を含む制御部81に、メモリ82,表示部(IND)83,ボタン(スイッチ)部(SW)84,モータ駆動部(DRV)85,センサー部86,カッター部38およびインターフェイス(I/F)88を含み、電子キャッシュレジスタ10から受信したレシート印字情報等を含む印字要求信号に基づきインクジェット印字ヘッド40を駆動制御して、当該各情報を当該用紙(110,120)に印字する。
【0038】
モータ駆動部85は、キャリア32を往復移動させるためのキャリア用モータ85MC,レシート用紙110を搬送するためのレシート用モータ85MR,伝票120を可逆搬送するための伝票用モータ85MSを、回転駆動することができる。なお、カッター部38およびインクジェット印字ヘッド40をメンテナンスするための図5に示すヘッドメンテナンス手段100は、いずれかのモータを兼用して駆動される。
【0039】
ここに、プリンタ20は、図1に示すように、プリンタ本体21(上体23,下体25)の後方側(奥行側)に図4に示すロール用紙110Rを収容させるロール用紙収容部27を設け、前方側(手前側)に伝票挿入部(伝票排出部)25Sおよびレシート発行部25Rを設けた外観とされている。
【0040】
そして、伝票120は、伝票挿入部25Sから上体23と下体25との間の隙間25Hを通して正搬送方向Xs1へ挿入され、伝票情報が印字されつつロール用紙収容部27の開口部を覆う上蓋24上にその先端側(一部)が一時保留され、かつ印字終了後に逆搬送方向Xs2へ逆搬送されて伝票排出部25Sから排出される。つまり、キャッシャーは、レシート(110)と伝票120とをその場(手前側)で取り扱える。
【0041】
図5,図6において、プリンタ本体21は、左右方向の一方側RT(右側)で上体23が下体25に連結されかつその他方側FT(左側)で当該上体23が当該下体25に非連結とされた片持梁構造に形成されている。
【0042】
上体23側に装着されたインクジェット印字ヘッド40は、キャリア移動機構30(左右方向に伸びるガイドロッド31,このガイドロッド31に摺動可能に装着されたキャリア32)によってかつガイドロッド31に沿って左右方向に往復移動可能である。
【0043】
キャリア32には、インクジェット印字ヘッド40にインクを供給するためのインクカセット45が着脱自在に設けられている。この実施形態では、インクジェット印字ヘッド40と一体のカセットボックスにインクカセット45が供給ガイド穴に合せて着脱可能とされかつこのカセットボックスをのキャリア32(格納部)に格納されている。
【0044】
図5,図6中の100は、インクジェット印字ヘッド40をメンテナンスするヘッドメンテナンス手段である。このヘッドメンテナンス手段100は、この実施形態では図7に示すインク吸引口101,インク吸引ポンプ102,インク溜め105を含むインク吸引式とされ、インクジェット印字ヘッド40からインクを強制吸引して当該ヘッド(ノズル)40をメンテナンス(クリーニング)することができる。
【0045】
図1〜図6において、レシート用紙110を用紙搬送方向Xrに搬送する用紙搬送装置50は、図2に示す印字領域Apの上流側(図2で上方側、図4で右側)に配設された用紙搬送用ローラー52U・55Uと、その下流側(図2で下方側、図4で左側)に配設された用紙搬送用ローラー52D・55Dとから構成されている。
【0046】
上流側の用紙搬送用ローラー52U・55Uは、レシート用紙110の印字面(上面)に接触しないので、当該軸51U・53Uの左右方向の中央に設けた各1つのローラー要素(52U・55U)から形成されている。なお、各軸51U・53Uに複数(2以上)のローラー要素を配設した構造としてもよい。
【0047】
下流側の用紙搬送用ローラー52D・55Dは、レシート用紙110の印字面(上面)に接触し得るので、当該軸51D・53Dの左右方向に振り分け配設した図2に示す各2つのローラー要素52EDL・55EDL,52EDR・55EDRとから形成されている。
【0048】
すなわち、配置上の余裕,レシート用紙110およびインクの性状や搬送速度の関係で、レシート印字情報に含まれる図3に示す文字列(文字情報)114のインク乾きは早いが、インクドット密度が高い画像からなるロゴマーク115のインク乾きが遅くなる虞を考慮して、各用紙搬送用ローラー52D・55Dのレシート用紙幅(110W)方向に離隔された内側2つのローラー要素52EDL・55EDL,52EDR・55EDRの図2,図3に示す内側間隔Wrを、レシート用紙110に印字されたレシート印字情報中のロゴマーク幅115Wを超えるものとして当該軸51D・53D上に配設してある。
【0049】
なお、例えば搬送速度が非常に高い場合には、内側2つのローラー要素52EDL・55EDL,52EDR・55EDRの内側間隔Wrを、レシート用紙110に印字されたレシート印字情報中の文字列114を超えるものとして当該軸51D・53D上に配設し、さらに用紙搬送方向Xrに3以上の用紙搬送用ローラーを設けてもよい。
【0050】
また、各用紙搬送用ローラー52U・55U,52D・55D(52EDL・55EDL,52EDR・55EDR)を、レシート用紙110の非印字面(下面)111がインクジェット印字ヘッド40に対向しかつ図4に示す印字ガイド面29に接触可能として配設してある。印字ガイド面29は、図4に示した左右方向の寸法よりも実際には左右方向に長く、レシート用紙110の挿入時の用紙ガイドにも利用する。この意味で、用紙挿入ガイド面といえる。
【0051】
また、上流側用紙搬送用ローラー52U・55Uと下流側用紙搬送用ローラー52D・55D(52EDL・55EDL,52EDR・55EDR)とが、レシート用紙110に用紙搬送方向Xrの張力を加えつつ搬送可能に形成されている。
【0052】
つまり、下流側用紙搬送用ローラー52D・55Dの周速度の方が上流側用紙搬送用ローラー52U・55Uの周速度よりも、僅かに高速となっている。また、下流側用紙搬送用ローラー52D・55Dは、張力が一定範囲外になった場合にはワンウェイクラッチ(図示省略)の滑り作用により一定範囲内の張力に戻すことができる。したがって、レシート用紙110を弛みや凹凸が無く搬送できるから、より鮮明な印字ができる。
【0053】
一方、伝票120を搬送する伝票搬送装置60は、図2に示す印字領域Apの下流側(レシート用紙110では上流側である。)に配設された伝票搬送用ローラー62U・65Uと、その上流側(レシート用紙110では下流側である。)に配設された伝票搬送用ローラー62D・65Dとから構成されている。
【0054】
これら各伝票搬送用ローラー62U・65U,62D・65Dは、用紙搬送装置50を構成する各用紙搬送用ローラー52U・55U,52D・55D(52EUL・55EUL,52EDR・55EDR)間内に配設されている。レシート用紙110の剛性よりも剛性が強い場合が多い非連続紙(伝票120)を、より確実かつ安定して搬送できるようにするためである。
【0055】
上流側の伝票搬送用ローラー62D・65Dは、レシート用紙110の印字面(上面)との接触を防止するために、当該軸61D・63Dの左右方向に図2に示す内側間隔Wsをとって振り分け配設された各2つのローラー要素62EDL・65EDL,62EDR・65EDRから形成されている。
【0056】
同様に、下流側の伝票搬送用ローラー62U・65Uは、剛性の大きな伝票120の確実な搬送を期するためおよびレシート用紙110の印字面(上面)との接触を防止するために、当該軸61U・63Uの左右方向に内側間隔Wsをとって離隔配設(左右方向に振り分け配設)された各2つのローラー要素62EUL・65EUL,62EUR・65EURから形成されている。
【0057】
また、下流側伝票搬送用ローラー62U・65U(62EUL・65EUL,62EUR・65EUR)と上流側伝票搬送用ローラー62D・65D(62EDL・65EDL,62EDR・65EDR)とが、伝票120に伝票搬送方向(Xs1,Xs2)の張力を加えつつ、搬送可能に形成されている。伝票120に伝票情報を印字する正搬送方向Xs1に搬送する場合に張力を与える。
【0058】
つまり、下流側伝票搬送用ローラー62U・65Uの周速度の方が上流側伝票搬送用ローラー62D・65Dの周速度よりも、僅かに高速となっている。なお、各搬送ローラー(ローラー要素)に付したU(上流側)およびD(下流側)なる符号は、上記の通り、レシート用紙110の搬送方向Xrに対して定義した。したがって、伝票120の場合には、D(上流側)およびU(下流側)なる符号を付してある。
【0059】
そして、下流側伝票搬送用ローラー62U・65Uは、伝票120に加わる張力が一定範囲外になった場合にはワンウェイクラッチの滑り作用により一定範囲内の張力に戻す(張力を一定範囲内に保持する。)ことができる。したがって、レシート用紙110に比較して高剛性の伝票120でも弛みや凹凸が無く搬送できるから、インクジェット印字ヘッド40に非接触でも、高品質かつ鮮明な印字ができる。
【0060】
また、各伝票搬送用ローラー62U・65U,62D・62Dの図2,図3に示すレシート用紙幅方向110Wに離隔された内側2つのローラー要素62EUL・65EUL,62EUR・65EUR、62EDL・65EDL,62EDR・65EDRの内側間隔Wsが、レシート用紙幅110Wを超えるものとして当該軸61U・63U,61D・63D上に配設されている。したがって、各ローラー要素の最内側2つがレシート用紙110に直接接触することがない。つまり、印字されたレシート印字情報(半乾き状態のインク)に触れない。
【0061】
なお、“最内側2つ”とは、各1軸に対する各ローラー要素が例えば各4つ以上の場合でも、その内の左右方向の各一番内側になる各1つを意味する。
【0062】
ここに、各用紙搬送用ローラー52U・55U,52D・55Dと各伝票搬送用ローラー62U・65U,62D・65Dとの上下位置関係を、図4に示すように、用紙搬送方向Xrに搬送可能な状態にあるレシート用紙110の上方でかつ当該レシート用紙110の上面と一定のクリアランスCsrを保持しつつ伝票120を搬送可能に選択してある。
【0063】
すなわち、図2に示す平面的離隔に加え、さらに図4に示す上下方向離隔(Csr)を確立することにより、各伝票搬送用ローラー62D・65D,62U・65Uと各用紙搬送用ローラー52D・55D,52U・55Uとの干渉を上下方向においても確実に回避できる。
【0064】
かくして、レシート用紙110の印字面(上面)を汚すことがないばかりか、同一の印字領域Apに2種類の用紙(110,120)を取り込めかつ伝票搬送用ローラー62D・65D,62U・65Uをレシート用紙搬送領域(110W)から外側に外れた位置に配設でき、しかも伝票120の可逆搬送時に各伝票搬送用ローラー62D・65D,62U・65Uがレシート用紙110を搬送してしまうことがないわけである。
【0065】
これとの関係で、インクジェット印字ヘッド40のインクジェット特性は、図4に示すインクジェット印字ヘッド40の先端(下面)と伝票120の上面(印字面)とのクリアランスChs(例えば、1.0mm)を確保した上で、少なくとも伝票厚さ120t(例えば、0.09mm)相当の上下方向距離内で印字品質を一定に維持可能に選択すればよいが、この実施形態では、クリアランスCsrをとったので、伝票厚さ120t相当にクリアランスCsr(例えば、0.42mm)を加えた上下方向距離内で印字品質を一定に維持可能に選択されている。なお、レシート用紙110の厚さ110tは、例えば0.08mmである。
【0066】
つまり、レシート用紙110の上面(印字面)と伝票120の下面(非印字面)とを確実に非接触に保持できかつクリアランスCsrを挟んでも伝票120とレシート用紙110との印字品質を一定に維持できるから、レシート用紙110の印字面が伝票120で摺られることがなく、高画質印字のレシート(110)および伝票120を発行・排出できる。
【0067】
図5,図6において、プリンタ本体21が、左右方向の一方側(右側)で上体23が下体25に連結されかつその他方側(左側)で当該上体23が当該下体25に非連結とされた片持梁構造に形成されているので、印字対象用紙(110,120)を前後方向に搬送するための搬送装置50(60)として、上体23側に設けた左右方向に伸びる上側の各搬送用ローラー52U・52D(62U・62D)と,下体25側に設けた左右方向に伸びる下側の各搬送用ローラー55U・55D(65U・65D)と,下側の各搬送用ローラー55U・55D(65U・65D)側を当該上側の各搬送用ローラー52U・52D(62U・62D)側に付勢する付勢手段70とを設け、上体23の一方側から他方側に向けて増大する撓み変形の影響を除去しつつ下側の各搬送用ローラー55U・55D(65U・65D)と,上側の各搬送用ローラー52U・52D(62U・62D)とで搬送される用紙(レシート用紙110,伝票120)の上面とインクジェット印字ヘッド40との上下方向間隔(クリアランスDsr等)を一定範囲内に保持可能に形成されている。
【0068】
かくして、非連結の上体23と下体25との他方側の隙間25Hを通して非連続紙である伝票120を挿入できる。しかし、上体23には図5,図6に示すようにインクジェット印字ヘッド40が装着されかつ左右方向に伸びるガイドロッド31に左右方向に摺動可能に装着されたキャリア32が設けられているので、上体23の一方側から他方側に向けて増大する下向き撓み変形が発生する虞が強いが、付勢手段70が下側の各搬送ローラー55U・55D(65U・65D)を上体23側に設けられた左右方向に伸びる上側の各搬送用ローラー52U・52D(62U・62D)側へ常に押し上げるので、その撓み変形の影響を除去できる。
【0069】
つまり、ともに上体23側に設けられたキャリア32のガイドロッド31と上側の各搬送ローラー52U・52D(62U・62D)[軸51U,51D(61U,61D)]とは左右方向に渡って上下方向の相対位置が一定であるが、上体23が他方向に行くにしたがって下方側への撓みが増大する虞がある。
【0070】
しかし、下側の各搬送用ローラー55U・55D(65U・65D)が当該上側の各搬送用ローラー52U・52D(62U・62D)側に付勢されているので、上側の各搬送用ローラー52U・52D(62U・62D)の下側接触位置と当該下側の各搬送用ローラー55U・55D(65U・65D)の上側接触位置とは左右方向の何処でも密接している。
【0071】
すなわち、各接触位置は、ガイドロッド31を左右方向に摺動(往復移動)するインクジェット印字ヘッド40との上下方向相対位置が一定である。したがって、連続紙たるレシート用紙110や他方側の隙間25Hを通した非連続紙たる伝票120を前後方向に搬送しつつ高密度な文字列や図形を高品質で静かに印字することができる。
【0072】
なお、図5,図6では、伝票搬送装置60の上流側でかつ下側の搬送用ローラー65Uを構成する2つのローラー要素65EUL,65EURを付勢手段70(2つのバネ70L,70R)で付勢した状態を示している。
【0073】
かくして、印字対象媒体であるレシート用紙110や伝票120に接触する面積を小さくすることができる。つまり、下側の各搬送用ローラー55U・55D(65U・65D)が印字面を擦る度合いを大幅に軽減することができるとともに、付勢手段70(70L,70R、70L,70R)が下側の各搬送用ローラー用の各軸53,63を左右方向の複数(2)点で付勢するので、搬送装置50(60)で前後方向に搬送される印字対象媒体の左右方向(幅方向)のいずれの部位とインクジェット印字ヘッド40との間隔(Csr等)を一段と均一にできるから、印字品質を一層高められる。
【0074】
つまり、2組の搬送装置50,60を上下方向に配設し、上方側の搬送装置60が伝票120を搬送可能でかつ下方側の搬送装置50が印字対象用紙を形成しかつ連続紙であるレシート用紙120を搬送可能に形成されているから、連続紙を下方側で搬送可能な状態を保持しつつ、その上方で非連続紙の伝票120を適宜に挿入して印字させることができるとともに、上下関係にあるのでレシート用紙110上の印字面(上面)に伝票120の非印字面(下面)が直接に触れることがない。
【0075】
さらに、伝票搬送装置60を構成する各伝票搬送用ローラー62D・65D,62U・65Uを、逆搬送可能に形成してある。すなわち、伝票120を、用紙搬送方向Xrと逆の正搬送方向Xs1に正搬送できかつ印字後に用紙搬送方向Xrと同じ逆搬送方向Xs2に逆搬送することができる。
【0076】
詳しくは、正搬送における下流側(レシート搬送方向Xrで上流側)の伝票搬送用ローラー62U・65Uの周速度が上流側(レシート搬送方向Xrで下流側)の伝票搬送用ローラー62D・65Dの周速度よりも早くかつ下流側伝票搬送用ローラー62U・65Uが伝票紙送り方向(Xs1,Xs2)の張力を一定範囲内に保持可能であるとともに、下流側伝票搬送用ローラー62U・65Uが逆搬送時に駆動源たるギヤ(遊星歯車)から切離し可能に形成されている。
【0077】
この実施形態では、下流側伝票搬送用ローラー62U・65Uが、滑り機構を含むワンウェイクラッチを介して伝票120に加わる伝票紙送り方向の張力が一定範囲を超える場合にその滑り作用により空回りする。ワンウェイクラッチは、下流側伝票搬送用ローラー62U・65U内に組込んでもよい。
【0078】
すなわち、下流側伝票搬送ローラー62U・65Uと遊星歯車が係合された状態では、下・上流側伝票搬送ローラー62D・65D,62U・65Uによる正搬送時の伝票120に加えられる張力は、空回り可能な下流側伝票搬送用ローラー62U・65U側のワンウェイクラッチの滑り作用により一定範囲内に保持される。
【0079】
また、逆搬送時の印字後伝票120の先端側が上流側伝票搬送用ローラー62D・65Dに係合されている場合は、下流側伝票搬送用ローラー62U・65Uは遊星歯車から分離されて回転自在となる。したがって、遊星歯車の係合・分離動作であるから、下流側伝票搬送ローラー62U・65Uの正逆回転および回転自在の切換を迅速かつ簡単に行え、切換制御も容易に行える。
【0080】
つまり、伝票120が上流側および下流側の各伝票搬送用ローラー62D・65D,62U・65Uに係合している期間中は、下流側伝票搬送用ローラー62U・65Uの周速度が上流側伝票搬送用ローラー62D・65Dの周速度よりも早いので伝票120に伝票紙送り方向の張力を加えられかつ下流側伝票搬送用ローラー62U・65Uがその張力を一定範囲内に保持する。したがって、一定張力による弛みのない状態で印字できるから一段と印字品質を向上できる。
【0081】
また、逆搬送時には、下流側伝票搬送用ローラー62U・65Uが駆動源から切離され回転自在となるので、周速度差が伝票120に悪影響を与えることはない。したがって、レシート(110)の発行部25Rと伝票挿入部(伝票排出部)25Sとを図1に示すように同一方向に揃えられるから、取扱が非常に容易で業務能率を向上できる。
【0082】
ここにおいて、プリンタ20は、レジ10から今回客のレシート印字情報を受信(図9のST10でYES)すると、これをメモリに記憶(ST11)し、このメモリにレシート印字情報の記憶があると、制御部81はキャリア32およびインクジェットヘッド40等を駆動制御して順番にレシート印字する(ST12のYES,ST13,ST14のYES)。
【0083】
しかる後に、カッター部38を駆動してレシート用紙110を切断する(ST15)。かくして、図1のレシート発行部25Rからレシートを発行できる。
【0084】
この際、今回客のレシート印字終了は、当該レシート用紙を切断するカッターの切断動作終了として、自動検出(記憶)される(ST16)。プリンタ内部で検出処理できるから、レジ10側との確認通信やレジ10側に負荷を掛けない。
【0085】
メンテナンス実行制御手段(制御部81)は、判別手段(制御部81)によって前回のメンテナンス終了時(ST22,ST23のYES)から計数(ST26)された経過時間Tiが予めセットされた設定サイクル時間Ts以上になったと判別(ST18のYES)された場合、つまりメンテナンス実行条件が成立した場合に、インクジェット印字ヘッド40を図5に示す位置に位置決めし、ヘッドメンテナンス手段100でメンテナンス(クリーニング)を実行する(ST22)。
【0086】
このメンテナンス終了後(ST23のYES)に、切断動作終了の記憶は消去(ST25)され、メンテナンス終了時から計数する経過時間Tiが一旦クリアされ(ST25)かつ再度計数開始される(ST26)。
【0087】
但し、時間管理的なメンテナンス条件成立(ST18のYES)でかつ今回客のレシート印字終了を条件とするので、このレシート印字終了を例えばインクジェット印字ヘッド40の印字動作終了やバッファ内のレシート印字情報が空となったことをもって検出すれば問題はないが、この実施形態では利益の多いレシート用紙の切断動作終了をもってレシート印字終了を自動検出しているので、レシート発行を辞退する客が存在すると切断動作がないので、メンテナンスができなくなる事態を招く。
【0088】
そこで、レシート用紙の切断動作終了が自動検出されない場合(ST20でNO)でも、メンテナンス条件成立(ST18のYES)時から計数(ST19)した計数監視時間Tikが予めセットされた設定監視時間Tsk(例えば、2分)以上になったことを条件(ST21のYES)に、メンテナンスを強制実行(ST22)可能に形成してある。
【0089】
かかる実施形態のレジ用インクジェットプリンタ20では、図1に示す上蓋24を開放してからロール用紙収容部27に図4に示すロール用紙110Rを収容させる。そして、ロール用紙110Rからレシート用紙110を巻癖あるまま引出しつつ、その先端を下向きとして用紙搬送装置50の上流側用紙搬送用ローラー52U,55U間に通し、さらに押込む。
【0090】
その先端は下向きのまま印字ガイド面(用紙挿入ガイド面)29上を滑り、下方に配設された下流側用紙搬送用ローラー52D(52EDL・52EDR),55D(55DEL・55EDR)間を通り、図1のレシート発行部25Rから外に出る。外に出た部分は、カッター部38で切断して取除く。すなわち、レシート用紙110を用紙搬送装置50にセッティングすることができる。その後に上蓋24を閉じる。
【0091】
かくして、連続紙であるレシート用紙110を、上流側(例えば、奥行側)の用紙搬送用ローラー52U・55Uと下流側(手前側)の用紙搬送用ローラー52D・55Dとで用紙搬送方向Xrのインクジェット印字ヘッド40側へ搬送できる。レシート用紙110に張力を加えつつ搬送する。その下面が印字ガイド面29上に接触されるので、弛みや凹凸が無く搬送することができる。
【0092】
したがって、電子キャッシュレジスタ10から登録商品データ等を含むレシート印字情報を受信(図9のST10でYES)すると、制御部81が印字領域Apに位置付けされたインクジェット印字ヘッド40を駆動制御して当該レシート印字情報を印字(ST13)する。印字された後に、当該レシート用紙110は下流側に搬送され、カッター(38)で切断(ST15)されてレシートとなる(ST17)。切断動作終了が記憶(ST16)される。
【0093】
このレシート用紙110の搬送中においても、各伝票搬送用ローラー62U・65Uおよび62D・65Dがレシート用紙幅110W方向に離隔された各2つのローラー要素62EUL,62EUR・65EUL,65EURおよび62EDL,62EDR・65EDL,65EDRを同一軸61・63上に配設した構造であるから、各伝票搬送用ローラー62U(62EUL,62EUR)・65U(65EUL,65EUR)および62D(62EDL,62EDR)・65D(65EDL,65EDR)と、各用紙搬送用ローラー52U・55Uおよび52D(52EDL,52EDR)・55D(55EDL,55EDR)との平面的な干渉を回避できる。
【0094】
つまり、同一の印字領域Apに2種類の用紙(110,120)を取り込めかつ伝票搬送用ローラー62U(62EUL,62EUR)・65U(65EUL,65EUR)および62D(62EDL,62EDR)・65D(65EDL,65EDR)をレシート用紙搬送領域(110W)から外れた位置に配設でき、しかも各伝票搬送用ローラー62U(62EUL,62EUR)・65U(65EUL,65EUR)および62D(62EDL,62EDR)・65D(65EDL,65EDR)が伝票搬送時に下方のレシート用紙110を搬送してしまうことがない。
【0095】
一方、非連続紙である伝票120に伝票情報を印字させるには、当該伝票120を図1に示す伝票挿入部25Sを平面ガイドとしつつ上体23と下体25との隙間25Hを通して伝票搬送方向(正搬送方向Xs1)へ押込む。当該伝票120の図1で左側は、プリンタ本体21の左方へ突出したままでよい。
【0096】
すると、制御部81が、伝票120の先端が確認(検出)されたことを条件に、遊星歯車機構を駆動して遊星歯車を下流側伝票搬送用ローラー62U・65Uに係合させて当該下流側伝票搬送用ローラー62U・65Uを回転駆動可能状態としかつ上流側伝票搬送用ローラー62D・65Dとともに正転させる。これにより、挿入された伝票120をインクジェット印字ヘッド40側(正搬送方向Xs1)へ正搬送することができる。
【0097】
伝票120の先端が下流側伝票搬送用ローラー62U・65Uに係合されると、当該伝票120に伝票搬送方向(Xs1)の張力が加わる。この段階でインクジェット印字ヘッド40が駆動されて、伝票情報が印字される。当該伝票120は、印字中も行送りされ、正搬送方向へ搬送されその先端部側が図1の上蓋24上にその一部が一時保留される。
【0098】
印字が終了すると、一旦停止された各伝票搬送用ローラー62U・65U,62D・65Dは逆転される。印字後伝票120を逆搬送方向Xs2へ逆搬送することができる。搬送中の伝票120の下面は下方のレシート用紙110の上面に接触することはない。
【0099】
そして、逆搬送中には、下流側伝票搬送用ローラー62U・65Uの回転を停止して空回りさせ、上流側伝票搬送用ローラー62D・65Dとの周速度差によるジャムの発生を防止する。
【0100】
したがって、これ以降は、上流側伝票搬送用ローラー62D・65Dのみによって伝票120は逆搬送方向Xs2へ逆搬送されて伝票情報が印刷された伝票120を伝票排出部25S(元の位置)に排出させる。排出が終了すると、各ローラーは停止される。
【0101】
このように印字繰り返しが続くうちに、前回のメンテナンス終了時(図10でST22,ST23のYES)から計数(ST25,ST26)された時間Tiが設定サイクル時間Ts以上になり(ST18のYES)かつ切断動作終了の記憶(ST20のYES)あると、つまり今回客のレシート印字情報の印字が終了していれば、キャリア32がインクジェット印字ヘッド40をヘッドメンテナンス手段100に位置付けする。
【0102】
しかる後に、ヘッドメンテナンス手段100を駆動してインクジェット印字ヘッド40のメンテナンスを実行(ST22)する。メンテナンス終了(ST23のYES)で、切断動作終了の記憶が消去(ST24)される。
【0103】
レシート発行辞退の客がありカッター部38の切断動作が検出できない場合(ST20でYES)でも、計数監視時間Tikが設定監視時間Ts以上になれば(ST21のYES)、メンテナンスを実行する(ST22)。
【0104】
メンテナンス終了後に計数時間Tiおよび計数監視時間Tikをクリア(ST25)し、計数時間Tiは再度計数開始(ST26)する。なお、ST26は、1秒ごとに1秒加算の場合を示す。
【0105】
しかして、この実施形態によれば、メンテナンス実行条件成立後でかつ今回客のレシート印字が終了したことを条件にメンテナンス動作開始可能に形成されているので、メンテナンス動作のみのために客が待たなければならない時間を見掛け上短縮できる。すなわち、インクジェット印字ヘッドの採用によりレシート印字情報を高画質かつ高速に低騒音印字できるとともに、次客の待ち時間を短縮化しつつヘッドメンテナンスを確実に行える。プリンタの小型化も図れる。
【0106】
また、今回客のレシート印字終了は、当該今回客用のレシート印字情報が当該レシート用紙部分に印字された後の当該レシート用紙110を切断するカッター(38)の切断動作終了として自動検出可能に形成されているので、レジ10とケーブル10Cを介して接続されるプリンタ20の場合でもレジ10側に負担を掛けないですむから、レジ側業務能率を維持できかつプリンタ内でのメンテナンス動作開始までのデータ処理を簡素化できる。
【0107】
また、メンテナンス実行条件成立後でかつ設定監視時間経過Tsk前までにカッター(38)の切断動作終了が自動検出されない場合には、ヘッドメンテナンス手段100を強制的にメンテナンス動作開始可能に形成されているので、レシート受取を辞退する客の存在に対しても適応できる。
【0108】
また、メンテナンス実行条件が前回メンテナンス動作終了時から設定サイクル時間が経過した時に成立可能に形成されているので、設定サイクル時間Tsをタイマー管理できるので、監視負荷が軽くかつメンテナンスをより確実に行える。
【0109】
さらに、上流側用紙搬送用ローラー52U・55Uと下流側用紙搬送用ローラー52D・55Dとは、レシート用紙110に用紙搬送方向Xrの張力を加えつつ、かつ当該レシート用紙110の非印字面111をインクジェット印字ヘッド40に対向配設された印字ガイド面29に接触させつつ、上流側から下流側へ搬送することができるので、インクジェット印字ヘッド40とレシート用紙110の印字面との間隔(Chs+伝票厚さ分+Csr)を一定に保持できかつレシート用紙110に弛みや凹凸がないから、印字品質を一段と高めることができる。
【0110】
さらに、両伝票搬送用ローラー62D・65D,62U・65Uが上・下流方向において両用紙搬送用ローラー52D・55D,52U・55U間内に配設してあるので、両伝票搬送用ローラー62D・65D,62U・65U間の距離を短縮化できる。また、伝票120への印字は、当該伝票120が両伝票搬送用ローラー62D・65D,62U・65Uに接触(係合)している場合に実行されるので、伝票120上の印字不可能領域(余白部)を小さくすることができる。しかも、レジ全体の小型化にも有効である。
【0111】
さらに、各用紙搬送用ローラー52D・55D,52U・55Uのレシート用紙幅方向に離隔された内側2つのローラー要素52EDL・55EDRの内側間隔Wrが、レシート用紙110に印字されたレシート印字情報中のロゴマーク幅115Wを超える。つまり、軸51・53上に配設されたローラー要素52EDL・55EDRの最内側2つがレシート用紙110に印字されたインクドットが高密度であるためにインク乾きが他の文字情報等と比較して遅いロゴマーク115に触れることがない。したがって、ロゴマーク115の品質を確実に維持できかつロゴマークを複雑な図形やカラー画像とすることができるので適応性が広い。
【0112】
さらにまた、各伝票搬送用ローラー62D・65D,62U・65Uのレシート用紙幅方向に離隔された内側2つのローラー要素62EDL,62EDR・65EDL,65EDRおよび62EUL,62EUR・65EUL,65EURの内側間隔Wsが、レシート用紙幅110Wを超える。つまり、軸61,63上に配設されたローラー要素の最内側2つがレシート用紙に触れることがない。したがって、レシート用紙110上に印字されたレシート印字情報の品質を確実に維持できる。
【0113】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、印字ヘッドが供給インクをレシート印字情報に対応するインクドットとしてジェットしつつレシート用紙に印字可能なインクジェット印字ヘッドから形成され、インクジェット印字ヘッドからインクを強制的に吐出しまたは吸引して当該インクジェット印字ヘッドをメンテナンスするヘッドメンテナンス手段がメンテナンス実行条件成立後でかつ今回客のレシート印字が終了したことを条件にメンテナンス動作開始可能に形成されたレジ用インクジェットプリンタであるので、レシート印字情報を高画質かつ高速に低騒音印字できるとともに、次客の待ち時間を短縮化しつつヘッドメンテナンスを確実に行える。プリンタの小型化も図れる。
【0114】
また、今回客のレシート印字終了がカッターの切断動作終了として自動検出可能に形成されているので、請求項1の発明の場合と同様な効果を奏することができることに加え、さらにレジとケーブルを介して接続されるプリンタの場合でもレジ側に負担を掛けないですむから、レジ側業務能率を維持できかつプリンタ内でのメンテナンス動作開始までのデータ処理を簡素化できる。
【0115】
また、請求項2の発明によれば、メンテナンス実行条件成立後でかつ設定監視時間経過前までにカッター切断動作終了が自動検出されない場合には、ヘッドメンテナンス手段を強制的にメンテナンス動作開始可能に形成されているので、請求項2の発明の場合と同様な効果を奏することができることに加え、さらにレシート受取を辞退する客の存在に対しても適応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す外観斜視図である。
【図2】同じく、用紙搬送装置を説明するための平面図である。
【図3】同じく、レシート印字情報の印字態様例を説明するための平面図である。
【図4】同じく、用紙搬送装置を説明するための側面図である
【図5】同じく、プリンタの内部構造を説明するための外観斜視図である。
【図6】同じく、プリンタの内部構造を説明するための正面図である。
【図7】同じく、ヘッドメンテナンス手段を説明するための図である。
【図8】同じく、駆動制御部およびレジ制御部を説明するためのブロック図である。
【図9】同じく、プリンタ側の動作を説明するためのフローチャート(1)である。
【図10】同じく、プリンタ側の動作を説明するためのフローチャート(2)である。
【図11】試行装置のプリンタ側動作を説明するためのフローチャート(3)である。
【図12】試行装置のレジ側動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
10 電子キャッシュレジスタ(レジ)
10C ケーブル
20 レジ用インクジェットプリンタ
21 プリンタ本体
30 キャリア移動機構
32 キャリア
38 カッター部(カッター)
40 インクジェット印字ヘッド(印字ヘッド)
45 インクカセット
50 用紙搬送装置
52,55 用紙搬送用ローラー
60 伝票搬送装置
62,65 伝票搬送用ローラー
70 付勢手段
80 駆動制御部
81 制御部
82 メモリ
100 ヘッドメンテナンス手段
110R ロール用紙
110 レシート用紙
120 伝票
Ts 設定サイクル時間
Tks 設定監視時間

Claims (2)

  1. 印字ヘッドをインクカセットから供給されたインクをレシート印字情報に対応するインクドットとしてジェットしつつレシート用紙に印字可能なインクジェット印字ヘッドから形成するとともに、インクジェット印字ヘッドからインクを強制的に吐出しまたは吸引して当該インクジェット印字ヘッドをメンテナンスするヘッドメンテナンス手段を設け、このヘッドメンテナンス手段がメンテナンス実行条件成立後でかつ今回客のレシート印字が終了したことを条件にメンテナンス動作開始可能に形成され、前記今回客のレシート印字終了が、当該印字後レシート用紙を切断するカッターの切断動作終了として自動検出可能に形成されているレジ用インクジェットプリンタ。
  2. 前記メンテナンス実行条件成立後でかつ設定監視時間経過前までに前記カッターの切断動作終了が自動検出されない場合には、前記ヘッドメンテナンス手段を強制的にメンテナンス動作開始可能に形成されている請求項1記載のレジ用インクジェットプリンタ。
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