JP3789565B2 - 湿し水不要平版印刷版の形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はレーザー光によるヒートモード記録によって、湿し水を必要としない印刷ができる平版印刷版を形成するための方法に関する。
なお、本明細書中では、平版印刷原版(もしくは水なし原版)とはインク受容部と非インク受容部の画像パターンが形成されていない状態の画像記録する前の版材と意味し、平版印刷版(もしくは水なし平版)とはインク受容部と非インク受容部の画像パターンが形成されており、そのまま印刷にかけられる版材を意味する。
【0002】
【従来の技術】
印刷を行うための印刷版の手法には、活版印刷、グラビア印刷および平版オフセット印刷などが伝統的な手法として知られている。近年、特殊な分野を除いては平版を用いる印刷が増加している。この平版オフセット印刷においては、プレート表面の親水性、親油性の画像パターンを形成し湿し水を用いる水あり平版と、プレート表面にインキ反発性、インキ受容性の画像パターンを形成し湿し水を用いない水なし平版とが知られている。このうち水なし平版は、湿し水を用いないために印刷作業に熟練を要しないこと、インキ濃度が印刷初期から安定し損紙が少なく少部数の印刷を行う場合にも経済的であるなど水あり平版に対して有利な特徴を持っている。
【0003】
さて、コンピューター技術の進展により、従来手作業で行われていた印刷の前工程である製版工程がデジタル化され、印刷の画像がデジタルデーター化されてきている。このデジタルデーターからリスフイルムを介さず直接印刷版材料を形成する技術(コンピューター・ツ−・プレート技術)が近年進展してきている。しかしこれらの技術は、水あり平版を形成するものが多く提供されているが、それに対して、水なし平版を形成できる技術は極めて少ないのが実状である。
【0004】
その少ない技術の中で、レーザー書き込みにより水なし平版を形成できる例としては、特公昭42−21879号公報にその最も古い開示がある。これにはインキ反発性のシリコーン層をレーザー照射により一部除去してインク付着性とし水なし印刷することが記載されている。しかし、レーザー照射部のシリコーンが版面全体に飛散し印刷時に不都合を起こしたり、レーザー照射だけではシリコーン層が十分除去されないため、印刷が進むに従ってインキ付着部の面積が増大する(ドットゲインする)などの問題があった。
【0005】
さらに、特開昭50−158405号公報には、シリコーンゴム表面層を有する印刷原版に赤外光レーザーであるYAGレーザーを照射し、ナフサを原版に付与して現像することでレーザー照射部を除去して水なし平版を形成することが開示されている。また、1980年4月のReserch Disclosure19201にはポリエステルフイルム上にビスマス層を設け、この上にシリコーン層を設けた印刷原版に、アルゴンレーザー照射した後、膨潤剤としてのn−ヘキサンをシリコーンゴム層に付与するため、30秒間そのレーザー被照射版をn−ヘキサンに浸漬して現像することが記載されている。
これらは得られる版の品質が悪いなどの欠点を有している。
【0006】
EP−0685333A2には、シリコーンゴム表面層を有する版材にYAGレーザーを照射した後、無溶媒のドライ条件下で表面を擦ることによりレーザー照射部を除去して水なし平版を形成する方法が開示されている。ドライ処理を行うものは実施例によると、液体を併用し処理する場合に比べて解像力が低下してしまうことが指摘されている。また、無溶媒下で擦ることによりシリコーンゴム表面に傷が付きやすく、この部分に印刷インキが付着しやすくなるため印刷汚れを起こす問題があった。また、得られた版を用いて印刷すると、印刷枚数が進むにしたがって、インク付着の画像面積が変化してしまうことが実施例中に記載されている。
【0007】
特開平7−179052号公報には、印刷原版をYLFレーザーで露光後、その表面を、ドライ条件下で摩擦した後、さらに工業用洗剤の1%希釈水で湿潤した綿パッドで摩擦する2段階現像を行う事例が記載されている。この方法は、ドライ摩擦を行うためシリコーンゴムがキズ付きやすく印刷汚れにないやすいばかりでなく、2段階の現像工程が必要であるという欠点を有していた。
【0008】
USP5378580には、シリコーンゴム表面層を有する版材に、YAGレーザーを照射した後、イソプロピルアルコールを与えながら、レーザー照射部を擦りにより除去して水なし平版を形成する方法が開示されている。この方法では、印刷枚数が進むにしたがって、インク付着の画像面積が変化してしまうことが実施例中に記載されている。
【0009】
このように、従来知られている、摩擦による現像処理はいずれも何らかの問題点を有していた。
【0010】
また、上記のような従来の印刷原版の大半は、レーザー記録後の版を処理液に浸漬して現像処理する必要があったため、レーザー画像記録と現像処理と印刷の3工程のためにそれぞれ別の機器(レーザー書き込み機、自動現像機および印刷機)が必要であった。このため、この3つの機器の間で印刷版の掛け替え等、必然的に人手を介したマニュアル作業を必要とし、このマニュアル作業が位置ずれ(レジずれ)等の不都合な問題を発生させていた。
それに対し、現像処理時に、多量の液体を用いて浸漬などして処理するのではなく、比較的少量の液体を版材表面に付与してその表面を磨耗することで処理すれば、現像処理部をコンパクトに設計できるばかりでなく、レーザー書き込み、現像処理、印刷を同一の機器で行う合理的な印刷システムが実現可能となる。すなわち、印刷機の版胴上で、レーザー記録と現像処理とを行うことで版の掛け替えプロセスが不要となり、時間、工程の削減ができるばかりでなく、位置ずれの問題も発生することがないため極めて合理的な印刷プロセスが実現できるのである。
【0011】
すなわち、湿し水不要平版印刷版の形成方法は、上述した形態で実行される場合に、最も実用上の価値が高いのであるが、このような比較的少量の液体を用いて摩擦する場合に、従来、開示されている溶媒(ナフサ、ヘキサン、イソプロピルアルコール、水)を用いる限りにおいては、十分な品質の水なし平板を得ることはできなかったのである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、レーザーにより水なし平版を形成する方法は、従来いくつか提案されているが、解像力や印刷性能等の性能上の問題をいまだに十分満足させていない。
比較的少量の液体の使用で上記を満足する現像処理方法も実現されていない。また、レーザー書き込みと現像処理、印刷とが同一の機器で実行できる合理的な印刷システムの実現することが期待されている。
【0013】
かくして、本発明の目的は、レーザー記録でき、解像力、印刷性能を満足する水なし平版の形成法を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、少量の液体液を使用して摩擦するだけで、解像力の良好なレーザー記録できる、水なし平版の形成法を提供することにある。
本発明の他の目的は、レーザー書き込みと印刷とを同一の機器で実行できる合理的な水なし平版印刷システムに好適な、水なし平版の形成法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、レーザー書き込みできる水なし平版の作成方法について鋭意検討を行った結果、上記の目的は、下記の湿し水不要平版印刷版の形成方法により達成された。
即ち、湿し水を必要としない印刷を可能とする画像を有する湿し水不要平版印刷版の形成方法であって、(1) 支持体上に、レーザー光を熱に変換する第1層、インキ反発性の表面を有する第2層をこの順に積層してなる湿し水不要平版印刷原版を、用意する工程、(2) 第1層が吸収可能なレーザー光を照射し露光する工程、及び(3) 表面張力が25〜50dyn/cm の液体を第2層表面に付与して、第2層を摩擦することにより、露光された部分の第2層を選択的に除去して、湿し水を必要としない印刷を可能とする画像を形成する工程、
を有する、湿し水不要平版印刷版の形成方法である。
更に、第2層表面に付与する液体の量が200ml/cm 2 以下であることを特徴とする上記湿し水不要平版印刷版の形成方法である。
本発明において、「第1層」は、この層に露光された光を熱に変換し、その熱に基づいて、支持体に対する第2層の密着性( 保持力) を低下させる機能を有する層である。なお、本明細書にいう密着性は、第1層等の層を介した間接的な接着性能を含んでいる。
本発明において、「第2層」は、湿し水不要平版印刷版においてインキが実質的に付着されず非印刷画像部として機能するインク反発性表面を有する層である。
上記方法の幾つかの好ましい態様は、以下のとおりである。
・第2層表面に付与する液体の沸点が90℃以上である、上記湿し水不要平版印刷版の形成方法
第2層がシリコーンゴムを主成分とする層である湿し水不要平版印刷原版を使用する上記湿し水不要平版印刷版の形成方法。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の湿し水不要平版印刷版の形成方法においては、まず、支持体上にレーザー光を熱に変換する第1層、インキ反発性の表面を有する第2層をこの順に積層してなる湿し水不要平版印刷原版を、用意する。
この水なし原版において、第1層は支持体とインク反発性の第2層との間に形成されている。第1層と第2層との間や、支持体と第1層との間に、第1層や第2層の機能を許容可能な範囲で発揮させる限り、任意の層が存在してもよい。
第1層、第2層は、前記した特性を有すれば任意の材質が利用できるが、その好ましい代表例は、第1層は、有機顔料や有機色素であり、第2層は、シリコーンゴム層である。このように両層の好ましい材質は存在するが、本発明は、広義には、それらの層を特別の種類にものに限定する意図はないので、第1層、第2層の詳しい説明は、支持体の説明を含めて、後ろに掲載する。
用意された水なし原版は、そこにレーザー光が照射されると第1層でレーザーエネルギーが吸収され、光を熱に変換する第1層はレーザー照射によって(好ましくはできるだけ急速に)昇温し、それに基づき、第1層の一部もしくは全体、及び/又は第2層の一部もしくは全体の燃焼、融解、分解、気化、爆発(アブレーション)等の化学反応や物理変化が引き起こされ、その結果として、実質的にレーザーを照射した区域内で、且つ、支持体とインク反発性の第2層の間のいずれかの部分(界面や層内)で、密着性又は一体性が低下し、結果的に、支持体に対する第2層の密着性( 保持力) が低下する。実質的にレーザーを照射した区域のみで、このような密着性の低下が生じるため、レーザー照射後に第2層表面に摩擦などの外力を加えることで、インク反発性表面を有する物質を選択的に除去できる。
本発明の方法では、次の必須工程として、第1層が吸収可能なレーザー光を照射し画像露光する工程を実施する。このようなレーザー光を照射すると、前記水なし原版を利用しているので、レーザー光のエネルギーが、水なし原版の第1層において吸収されて熱エネルギーに変換され、これに起因して、実質的にレーザー光の照射された部分で、支持体とインク反発性の表面を有する第2層との間での密着性(保持力)が低下する。こうして、ヒートモード記録がなされる。即ち、潜像としての画像が、レーザー光のエネルギーに基づく熱によって形成される。多くの場合、レーザー照射部の第2層は、破損、飛散せずレーザー照射後もあいかわらず水なし原版表面に保持されるが、その下層との密着性は大きく低下しており容易に摩擦などの外力で除去できる状態になる。(実施例参照)
【0016】
水なし原版を露光するのに使用するレーザーは、後工程で第2層の除去を可能とする密着力低下を起こすのに必要な波長および露光量を与えるものであれば特に制限はない。なお、本発明の方法では、後述するように第2層がよりスムーズに除去可能であるので、利用するレーザーの波長および露光量に関して、従来よりも融通性が生ずる。
使用するレーザーの具体的には、Arレーザー、炭酸ガスレーザーのごときガスレーザー、YAGレーザーのような固体レーザー、そして半導体レーザーなどが使用できる。通常出力が100mWクラス以上のレーザーが必要となる。保守性、価格などの実用的な面からは、半導体レーザーおよび半導体励起の固体レーザー(YAGレーザーなど)が好適に使用される。
レーザーは、主に熱を発生させる目的で使用するので、記録波長としては赤外線の波長領域が好ましく利用でき、通常は、800nmから1100nmの発振波長を利用すればよい。
【0017】
本発明の方法では、次の必須工程として、レーザー照射後にインク反発性の第2層表面に、表面張力が25〜50dyn/cm の液体を付与して、第2層を摩擦することにより露光部の第2層を選択的に除去する工程を実施する。
本発明の方法の主な特徴は、表面張力が25〜50dyn/cm の液体を利用することである。レーザー照射部の第2層は、支持体に対する密着性が低下しているが、特に上記液体を利用することによって、実質的にその部分のみが、摩擦によって、容易且つ速やかに選択的に除去され、解像度が向上する.
【0018】
表面張力は、表面積を単位量だけ増加させる時の仕事に等しく、単位表面積あたりの表面ギブスエネルギーに等しい物理量である。表面張力の測定は厳密には液体とその蒸気が接触する界面について定義されるが、一般には、その蒸気を含む空気との界面について測定される。本発明においては、空気との界面について測定された値を表面張力として採用する。また、表面張力は温度により変化するが本発明においては25℃における表面張力を示すものとする。
【0019】
25℃における表面張力が25〜50dyn/cm の液体としては、下記の液体が例示される。
メトキシエタノール(31.8dyn/cm )、2−エトキシエタノール(28.2dyn/cm )、2−ブトキシエタノール(27.4dyn/cm 、2−フェノキシエタノール(45.6dyn/cm )、ジエチレングリコール(47dyn/cm )、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(34.8dyn/cm )、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(31.8dyn/cm )、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(33.6dyn/cm)、トリエチレングリコール(48dyn/cm )、、1−メトキシ−2−プロパノール(27.1dyn/cm )、1−エトキシ−2−プロパノール(25.9dyn/cm )、エチレングリコール(45.5dyn/cm )などのグリコール類、1,3−ブタンジオール(37.8dyn/cm )、シクロヘキサノール(34dyn/cm )、2−メチルシクロヘキサノール(20.4dyn/cm )、フルフリルアルコール(38dyn/cm )、テトラヒドロフルフリルアルコール(37dyn/cm)、2−メチル−2,4−ペンタンジオール(27dyn/cm )、1,5−ペンタンジオール(43.2dyn/cm )1,4−ブタンジオール(45.2dyn/cm )などの高沸点アルコール類、ジオキサン(36dyn/cm )、ジエチレングリコールジメチルエーテル(29.5dyn/cm )などの高沸点エーテル類、2−ヘキサノン(25.3dyn/cm )、メチルイソブチルケトン(25.4dyn/cm )、シクロヘキサノン(34.5dyn/cm )、ジアセトンアルコール(31.0dyn/cm )のようなケトン類、プロピオン酸イソペンチル(26.6dyn/cm )、シュウ酸ジエチル(32dyn/cm )、マロン酸ジエチル(32dyn/cm )、2−エトキシエチルアセタート(31.8dyn/cm )、2−メトキシエチルアセタート(31.8dyn/cm )、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート(31.0dyn/cm )のようなエステル類など種々の液体が使用可能である。
【0020】
上記の液体と他の液体との混合物であっても、混合液の表面張力が25〜50dyn/cm の範囲にあれば本発明の範囲に入るものである。
【0021】
表面張力が25〜50dyn/cm の液体が良好な現像性能を示すので、本発明の方法は、比較的少量の現像液としての液体を水なし原版に付与して摩擦する現像処理を行う場合に、特に有利に実施できる。但し、このような場合、液体の沸点が低いと摩擦による現像処理中に液体が蒸発・減少してしまうため、所望の程度の現像が行えないことがあるので、用いる液体の沸点は90℃以上が好ましい。また、環境安全上の理由からも用いる液体の沸点は高いことが好ましい。この好ましい形態では、従来、利用されていたヘキサンやイソプロピルアルコール等の液体の、印刷性能以外の欠点、つまり環境への悪影響も解消できる。
【0022】
表面張力が25〜50dyn/cm の液体が良好な現像性能を示す理由は、現在明白ではないが、その理由として以下のようなことが推定される。
表面張力が50dyn/cm を越える表面エネルギーの大きなものは、インキ反発性表面へのなじみが悪く、液はこの表面にはじかれやすい。このため、液体を使用した効果が現れにくいものと考えられる。特に、少量の液体を使用して現像処理しようとする場合には、版材表面が十分に液体に覆われることができなくなるためほとんど液体を使用した効果が現れず、版表面にキズが発生することがある。
一方、表面張力が25dyn/cm 未満の表面エネルギーの小さな液体は、インク反発性表面への液のなじみは良いのであるが、液体の存在によりインク反発性表面層自身の機械的強度が低下して摩擦への耐久性が劣化したり、インク反発性層の外力に対する伸び特性が変化して画像エッジ部分に付着残存しやすくなったり等により現像特性が劣化することが考えられる。
現像液として利用する液体の、好ましい表面張力の値は、27〜40dyn/cm である。
第2層表面に付与する液体の量は、200ml/m2以下であることが、レーザー書き込みと、印刷を単一機器で実施できる合理的なシステムに特に有効である。
なお、上記のグリコール類、ジオール類、それらのエステル化物質類が好ましい。
また、上記液体を付与して、水なし原版を摩擦する方法は、ブラシ、パット、スティック等の点接触若しくは面接触により、第1層外面に外力を加えることにより行う。
前記したとおり、以下では、本発明の方法に好適に利用できる水なし原版について、詳しく説明する。
[支持体]
当該水なし原版における支持体としては、通常オフセット印刷に用いられる公知の金属、プラスチックフイルム、紙およびこれらの複合化された形態のすべての支持体が使用できる。用いる印刷条件下で必要とされる機械的強度、耐伸び特性などの物理適性能を満たす必要があることは当然である。その例としてはアルミニウムのような金属支持体、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネートなどのプラスチック支持体、紙もしくは紙にポリエチレン、ポリプロピレンなどのプラスチクフイルムがラミネートされた複合シートなどが挙げられる。
支持体の膜厚は、通常25μmから3mm、好ましくは75μmから500μmであるが、用いる支持体の種類と印刷条件により最適な厚さは変動する。一般には100μmから300μmが最も好ましい。
これらの支持体は、支持体上に形成される第1層など隣接する層との密着性を上げるなどの目的のために、種々の表面処理や表面コーティングをすることが可能である。これらの表面処理、表面コーティングとしては、コロナ処理、各種カップリング剤塗布、ゼラチンその他の密着性樹脂の塗布など公知の処理方法が可能である。
【0023】
[第1層]
上記水なし原版における第1層の材料としては、書き込みに使用されるレーザー光を熱に変換(光熱変換)する機能を有する公知の光熱変換材料が使用可能である。
光熱変換材料としては、レーザー光源を赤外線レーザーとした場合、赤外線吸収色素、赤外線吸収顔料、赤外線吸収性金属、赤外線吸収金属酸化物など書き込みのレーザーに使用する波長の光を吸収する各種の有機および無機材料が使用可能であることが知られており、これらを含めて任意のレーザー光で光熱変換を起こす材料が利用できる。
これらの材料は単独膜の形態で、もしくはバインダー、添加剤など他の成分との混合膜の形態で使用される。単独膜の場合には、主に、アルミニウムのような金属や金属酸化物、有機色素などを蒸着法により、支持体上に形成させることができる。また、混合膜の場合には、主に、光熱変換材料を溶解もしくは分散して他の成分と共に塗布法により、形成することができる。
【0024】
(光熱変換材料)
光熱変換材料としては、有機顔料としては酸性カーボンブラック、塩基性カーボンブラック、中性カーボンブラックなど各種カーボンブラック、分散性改良等のために表面修飾もしくは表面コートされた各種カーボンブラック、ニグロシン類、有機色素としては「赤外増感色素」(松岡著 Plenum Press ,New York,NY(1990))、USP4833124,EP−321923A、USP4772583,USP4942141、USP4948776、USP4948777、USP4948778、USP4950639、USP4912083、USP4952552、USP5023229などに記載の各種化合物、金属もしくは金属酸化物としてはアルミニウム、インジウムスズ酸化物、酸化タングステン、酸化マンガン、酸化チタン等、この他にポリピロール、ポリアニリンなどの導電性ポリマーなども使用可能である。
【0025】
(バインダー)
第1層を混合膜として形成する場合に使用されるバインダーとしては、光熱変換材料を溶解もしくは分散する公知のバインダーが使用される。これらの例としてはニトロセルロース、エチルセルロースなどのセルロース、セルロース誘導体類、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレートなどのアクリル酸エステル、メタクリル酸エステルの単独重合体および共重合体、ポリスチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン系モノマーの単独重合体もしくは共重合体。イソプレン、スチレン−ブタジエンなどの各種合成ゴム類、ポリ酢酸ビニルなどのビニルエステル類の単独重合体および酢酸ビニル−塩化ビニルなどの共重合体、ポリウレア、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネートなどの縮合系各種ポリマーおよび、「J. Imaging Sci.,P59-64 ,30(2), (1986)(Frechetら)」や「Polymers in Electronics (Symposium Series,P11, 242, T.Davidson,Ed., ACS Washington,DC(1984)(Ito,Willson)」、「Microelectronic Engineering,P3-10,13(1991)(E. Reichmanis,L.F.Thompson)」に記載のいわゆる「化学増幅系」に使用されるバインダー等が使用可能である。
【0026】
(添加剤)
第1層を混合膜として形成する場合には、光熱変換剤とバインダー以外に添加剤を用いることが出来る。これらの添加剤は、第1層の機械的強度を向上させたり、レーザー記録感度を向上させたり、第1層中の分散物の分散性を向上させたり、支持体や第2層など隣接する層に対する密着性を向上させるなど種々の目的に応じて添加される。
例えば、第1層の機械的強度を向上させるために第1層を架橋する手段が考えられ、この場合には各種の架橋剤が添加される。
レーザー記録感度を向上させるために加熱により分解しガスを発生する公知の化合物を添加することが考えられる、この場合には第1層の急激な体積膨張によりレーザー記録感度が向上できる。(これらの添加剤の例としては、アジドジカルボンアミド、スルフォニルヒドラジン、ジニトロソペンタメチレンテトラミンなどを使用することが出来る)
また、加熱により分解し酸性化合物を生成する公知の化合物を添加剤として使用することが出来る。これらを化学増幅系のバインダーと併用することにより、第1層の構成物質の分解温度を大きく低下させ、結果としてレーザー記録感度を向上させることが可能である。(これらの添加剤の例としては、各種のヨードニウム塩、スルフォニウム塩、フォスフォニウムトシレート、オキシムスルフォネート、ジカルボジイミドスルフォネート、トリアジンなどを使用することが出来る)
光熱変換材料にカーボンブラックなどの顔料を用いた場合には、顔料の分散度がレーザー記録感度に影響を与えることがある。また、第2層を安定に塗布するなどの目的のため顔料の分散度を向上させる必要があることが多い。このために各種の顔料分散剤を添加剤として使用される。
この他にも、塗布性を改良するための界面活性剤など必要に応じて各種の添加剤が使用される。
【0027】
(膜厚)
第1層の膜厚は、単独膜の場合には蒸着法にて薄膜が形成できる。この場合の膜厚は50から1000オングストローム、好ましくは80から500オングストロームである。混合膜は塗布により形成される。この場合の膜厚は0.05μmから10μm、好ましくは0.1μmから5μmである。第1層の膜厚は厚すぎるとレーザー記録感度の低下など好ましくない結果を与える。
【0028】
[第2層]
前記水なし原版における第2層は、公知のインク反発性表面を有する材質が使用できる。
公知のインク反発性表面を有する材質は、低表面エネルギーを有する物質としてフッ素あるいはシリコーン化合物が良く知られている。特にシリコーンゴム(シリコーンエラストマー)が水なし平版のインク反発層に好適に用いられる。
シリコーンゴムは大別して、(1)縮合型シリコーンゴム、(2)付加型シリコーンゴム、(3)放射線硬化型シリコーンゴムの3種に分類されるが、本発明における水なし平版の第2層のシリコーンゴムとしては、これら全ての公知の各種のシリコーンゴムが使用できる。
縮合型シリコーンゴムは縮合反応により生成されるシリコーンゴムである。通常、末端シラノール基(−Si−OH)を有するポリジメチルシロキサンをベースポリマーとし、これに下記の一般式で表される縮合型架橋剤とを有機スズ化合物、有機チタン化合物などの公知触媒下に縮合反応させることにより合成できる。
【0029】
一般式
Rm・ Si・ Xn (m+n=4,nは2以上の数)
[式中Rは炭素数1から10のアルキル基、又は炭素数6〜20のアリール基であり置換基を有していても良い。XはCl,Br等のハロゲン原子、水素原子、水酸基、−OCOR1 、−OR2 、又は
【0030】
【化1】
Figure 0003789565
等の有機基を表す。R1 は炭素数1から10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基であり置換基を有していても良い。R2 、R3 、R4 は炭素数1〜10のアルキル基を表す。]
付加型シリコーンゴムはヒドロシリル化反応によるSi−H基と二重結合基との付加反応により生成されるシリコーンゴムである。通常、末端ビニル置換のポリジメチルポリシロキサンをベースポリマーとし、これに複数のSi−H基を有するシリコーン化合物架橋剤をプラチナ系の公知の触媒下で、ヒドロシリル化反応し生成される。
放射線硬化型シリコーンゴムは、放射線照射により重合可能な官能基を有するシリコーンベースポリマーの放射線により架橋反応により合成される。通常、アクリル系の官能基を有するベースポリマーを使用し紫外線照射により架橋し生成する。
これらのシリコーンゴムについては、「R&DレポートNo.22 シリコーンの最新応用技術」(CMC発行、1982年)、特公昭56−23150、特開平3−15553、特公平5−1934号公報などに詳しく記載されている。上記のシリコーンゴムは、第1層の上に直接もしくは間に他の層を介して塗設されるが、縮合型や付加型シリコーンゴムの場合は、ベースポリマー、架橋剤、触媒を溶解した液をコーティング液とし、これを塗布、加熱することで架橋反応が起こりシリコーンゴム層が形成される。放射線硬化型シリコーンゴムの場合には、ベースポリマーを開始剤と共に溶解した液をコーティング液とし、塗布後に、全面放射線露光することで形成される。
これらのシリコーンゴム層の膜厚は0.3μmから20μm、好ましくは0.5μmから10μm、さらに好ましくは0.7μmから5μmが良い。
【0031】
第2層と隣接する層との密着性を改良するために、公知の密着改良剤を第2層のコーティング液に添加しても良い。また、あらかじめ隣接する層にシリコーンへの密着を促進する密着促進の表面処理を行っても良い。このような効果を有するものとしてポリテトラブチルチタネートやポリテトライソプロピルチタネートのようなチタン系カップリング剤が有利に使用できることが知られている。
【0032】
(その他の付加的な層)
支持体と第1層との間に、種々の目的で付加的な層を設置する事が出来る。例えば、レーザー露光、シリコーン除去部のインキ受容性向上のために、インキ受容性の層を設けることが出来る。これに使用される層は、インク受容性の公知の有機コーティングが使用可能である。アクリル系、メタクリル系、スチレン系、ビニルエステル系、ポリエステル系、ポリウレタン系など種々のポリマーコーティングが利用できる。第1層が金属支持体のような非インク受容性物質の上に直接形成されている場合に、このようなインク受容層は有用である。
また、印刷時のシリコーン層への圧力緩和のためクッション層として支持体と第1層の間にコーティングを設けることが出来る。この場合も、支持体が圧力緩和能力を有しない金属支持体の場合にこのコーティングは効果的である。前述した有機コーティングはこの目的のためにも十分機能する。
【0033】
【実施例】
本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。ただし、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
【0034】
実施例1
(支持体)
厚さ175μmのポリエチレンテレフタレートフイルム上に密着層として、乾燥膜厚0.2μmとなるようにゼラチン下塗り層を形成した。
(カーボンブラック分散液の作成)
下記の混合液をペイントシェーカーにて30分間分散した後、ガラスビーズをろ別してカーボンブラック分散液を作成した。
【0035】
【表1】
───────────────────────────────────
カーボンブラック(#40 三菱カーボン社製) 5.0g
ポリウレタン (ニッポラン2304 日本ポリウレタン社製) 5.0g
ソルスパースS20000(ICI社製) 0.27g
ソルスパースS12000(ICI社製) 0.22g
テトラヒドロフラン 45g
ガラスビーズ 160g
───────────────────────────────────
【0036】
(第1層の形成)
前記のゼラチン下塗りポリエチレンテレフタレート上に、下記の塗布液を乾燥膜厚2μmとなるように塗布し第1層を形成した。
【0037】
【表2】
───────────────────────────────────
上記のカーボンブラック分散液 55g
ニトロセルロース(n−プロパノール30%含有) 7.2g
テトラヒドロフラン 45g
───────────────────────────────────
【0038】
(第2層の形成)
下記の塗布液を作成し、第1層上に塗布、加熱(110℃、2分)、乾燥することにより、乾燥膜厚2μmの付加型シリコーンゴムよりなる第2層を形成し、レーザー記録用水なし原版を作成した。
【0039】
【表3】
───────────────────────────────────
α,ω−ジビニルポリジメチルシロキサン(重合度約700) 9.00g
(CH3)3-Si-O-(SiH(CH3)-O)8 -Si(CH3 )3 0.50g
ポリジメチルシロキサン(重合度 約8000) 0.50g
オレフィン−塩化白金酸 0.04g
抑制剤[HC≡C-C(CH3)2-O-Si(CH3 )3] 0.07g
ヘプタン 55g
───────────────────────────────────
【0040】
(水なし平版の形成)
得られた、水なし原版を波長1064nm、ビーム径100μm(1/e2)の半導体励起YAGレーザーを用いて連続線の書き込みを行った。記録エネルギーは0.75J/cm2とした。この時のレーザー照射による潜像記録後の版面の電子顕微鏡写真を図1に示す。この記録エネルギーではシリコーン層は版面上からレーザー記録だけでは除去できない。第2層のシリコーンはレーザー記録時の第1層の化学変化若しくは物理変化により、浮き上がっているが、水なし原版表面に残存していることがわかる。
しかし、これに、液体として2ーエトキシエタノール(表面張力28.2dyn/cm 、沸点135℃)を100ml/cm2付与して、綿パッドで第2層の表面をこすることにより、レーザー照射部の第2層であるシリコーン層が水なし原版表面から容易に除去された。一方、レーザー未照射部のシリコーン層は除去されずに水なし原版表面に保持され、シャープなエッジのシリコーン画像が形成できた。この様子を電子顕微鏡写真で図2に示した。
また、水なし原版を版面上パワー110mW、波長825nm、ビーム径10μm(1/e2)の半導体レーザーを用いて、主操作速度6m/秒にて書き込みを行ったところ、同様にレーザー照射部のシリコーン層が浮き上がったが版面上に残存した。同一の液体で同様にしてシリコーンを除去し水なし平版を形成した。レーザー記録感度は300mJ/cm,解像力は6μmでシャープなエッジの水なし平版が形成された。この記録条件にて、200線の網点形成を行ったところ網点面積率1%から99%までが版上に形成できた。このようにして形成された水なし平版を、印刷機を用いて印刷したところ2万枚の汚れのない良好な印刷物が得られた。
【0041】
比較例1
特公昭42−21879号公報の実施例3に記載の方法で下記の通り水なし原版を作成した。
ポリエチレンテレフタレートフイルム上に下記の塗布液を塗布し乾燥膜厚5μmの層を形成した。
【0042】
【表4】
───────────────────────────────────
線状ポリエステル樹脂 10g
ニトロセルロース 10g
カーボンブラック 10g
酢酸エチル 40g
メチルイソブチルケトン 40g
───────────────────────────────────
【0043】
次に、下記の塗布液を乾燥塗布量1g/m2 となるように塗布した。
【0044】
【表5】
───────────────────────────────────
シロテックス30(不揮発分濃度30%) 10g
氷酢酸 0.03g
シロテックス30用触媒 0.5g
キシレン 20g
───────────────────────────────────
【0045】
得られた塗布物を150℃で10分加熱処理し硬化させた。
書き込みレーザーのパワーを2.4J/cm2 とする以外は実施例1と全く同様にして半導体励起YAGレーザーにて書き込みを行ったところ、レーザー照射部のシリコーン層は、破壊され一部は版面から除去されているが、一部、特にエッジ部ではシリコーンは除去されきらず、版面上に残存した。この様子を、図2に示す。
この様に、レーザー照射のみでシリコーン層を破壊することはできるが、記録に必要なエネルギーが増大するばかりでなく、形成された水なし平版の画像エッジが不鮮明であり、これを印刷した時、印刷が進むにしたがってエッジ部のシリコーンが脱離するため画像面積が増大してしまうなど種々の不都合を示した。
また、レーザー記録を多数の版材に対し続けて行うと、破壊された版材の成分が空気中に飛散することにより、しだいに光学系など記録部への汚染が起き、これに伴いレーザー出力が低下し再現性の良い書き込みが出来なくなる現象が起きた。すなわち、記録システムの安定性が欠如していた。
【0046】
比較例2
実施例1と全く同様にして、半導体励起YAGレーザーにて書き込みしたのち、実施例1で用いた液体2ーエトキシエタノールを用いる代わりに、ヘキサン(表面張力17.9dyn/cm 、沸点68.7℃)を用いた他は、実施例1と全く同様に、綿パッドで第2層の表面をこすることにより、レーザー照射部の第2層であるシリコーン層が水なし原版表面から除去された。一方、レーザー未照射部のシリコーン層は除去されずに水なし原版表面に保持された。しかし、露光部のシリコーンの一部が完全に、処理系外に除去されずにシリコーンカスとして版上に残存してしまった。これにより印刷時に本来インクが付着すべき部位にインクが付着せず印刷画像に欠陥が生じた。また、版上シリコーンゴム表面に一部キズが発生し、印刷時にインクが付着し印刷汚れとなった。
【0047】
比較例3
実施例1と全く同様にして、半導体励起YAGレーザーにて書き込みしたのち、実施例1で用いた液体2ーエトキシエタノールを用いる代わりに、ナフサ(表面張力23.9dyn/cm )を用いた他は、実施例1と全く同様に、綿パッドで第2層の表面をこすることにより、レーザー照射部の第2層であるシリコーン層が水なし原版表面から除去された。一方、レーザー未照射部のシリコーン層は除去されずに水なし原版表面に保持された。しかし、露光部のシリコーンの一部が完全に、処理系外に除去されずにシリコーンカスとして版上に残存してしまった。これにより印刷時に本来インクが付着すべき部位にインクが付着せず印刷画像に欠陥が生じた。また、版上シリコーンゴム表面に一部キズが発生し、印刷時にインクが付着し印刷汚れとなった。
【0048】
比較例4
実施例1と全く同様にして、半導体励起YAGレーザーにて書き込みしたのち、実施例1で用いた液体2ーエトキシエタノールを用いる代わりに、イソプロピルアルコール(表面張力21.7dyn/cm 、沸点82℃)を用いた他は、実施例1と全く同様に、綿パッドで第2層の表面をこすることにより、レーザー照射部の第2層であるシリコーン層が水なし原版表面から除去された。一方、レーザー未照射部のシリコーン層は除去されずに水なし原版表面に保持された。しかし、露光部のシリコーンの一部が完全に、処理系外に除去されずにシリコーンカスとして版上に残存してしまった。これにより印刷時に本来インクが付着すべき部位にインクが付着せず印刷画像に欠陥が生じた。
【0049】
比較例5
実施例1と全く同様にして、半導体励起YAGレーザーにて書き込みしたのち、実施例1で用いた液体2ーエトキシエタノールを用いる代わりに、水(表面張力72.6dyn/cm 、沸点100℃)を用いた他は、実施例1と全く同様に、綿パッドで第2層の表面をこすることにより、レーザー照射部の第2層であるシリコーン層が水なし原版表面から除去された。しかし、摩擦には強い力が必要であり第2層表面の一部に傷が発生した。摩擦の力を弱めるとシリコーン除去されない部分が発生した。
【0050】
実施例2
厚さ0.24mmのアルミニウム支持体上に、膜厚3μmのポリウレタンよりなる親油性層を塗布乾燥し形成した。
(第1層の形成作成)
下記の混合液をペイントシェーカーにて30分間分散した後、ガラスビーズをろ別して第1層塗布液を作成した。前記のゼラチン下塗りポリエチレンテレフタレート上に、この塗布液を乾燥膜厚2μmとなるように塗布し第1層を形成した。
【0051】
【表6】
───────────────────────────────────
カーボンブラック(#40 三菱カーボン社製) 5.0g
ニグロシン 2.0g
ポリウレタン (ニッポラン2304 日本ポリウレタン社製) 5.0g
ソルスパースS20000 0.27g
ソルスパースS12000 0.22g
ニトロセルロース(n−プロパノール30%含有) 7.2g
テトラヒドロフラン 100g
ガラスビーズ 160g
───────────────────────────────────
【0052】
(第2層の形成)
下記の塗布液を、第1層上に塗布、加熱(110℃、20分)、乾燥することにより、乾燥膜厚2μmの縮合型シリコーンゴムよりなる第2層を形成し、レーザー記録用水なし原版を作成した。
【0053】
【表7】
───────────────────────────────────
両末端に水酸基を有するジメチルポリシロキサン(重合度700)9.00g
メチルトリアセトキシシラン 0.63g
ジブチル錫ジオクタエート 0.02g
ヘプタン 53.9g
───────────────────────────────────
【0054】
(水なし平版の形成)
得られた水なし原版を版面上パワー110mW、波長825nm、ビーム径10μm(1/e2) の半導体レーザーを用いて、主操作速度6m/秒にて書き込みを行ったところ、実施例1と同様にレーザー照射部のシリコーン層が浮き上がったが版面上に残存した。実施例1の液体2ーエトキシエタノールの代わりに、ジプロピレングリコール(表面張力32dyn/cm )を150ml/m2第2層表面に付与して、ナイロンブラシで摩擦することで、シリコーンを除去し水なし平版を形成した。実施例1と同様に解像力6μmのシャープな画像エッジの水なし平版が形成された。この記録条件にて、200線の網点形成を行ったところ網点面積率1%から99%までが版上に形成できた。このようにして形成された水なし平版を、印刷機を用いて印刷したところ5万枚の汚れのない良好な印刷物が得られた。
【0055】
実施例3
厚さ175μmのポリエチレンテレフタレートフイルム上に密着層として、乾燥膜厚0.2μmとなるようにゼラチン下塗り層を形成した。
(第1層の形成)
上記の支持体上に、アルミニウムを蒸着法により200オングストロームの厚さで形成し第1層とした。
(第2層の形成)
実施例2と同様にして、第1層上に膜厚2μmの縮合型シリコーンゴムよりなる第2層を形成し、レーザー記録用水なし原版を作成した。
【0056】
(水なし平版の形成)
得られた水なし原版を版面上パワー110mW、波長825nm、ビーム径10μm(1/e2)の半導体レーザーを用いて、主操作速度4m/秒にて書き込みを行ったところ、レーザー照射部のシリコーン層は版面上に残存してはいるが、支持体との密着は低下した。実施例1の液体2ーエトキシエタノールの代わりに、ジオキサン(表面張力36dyn/cm )を80ml/m2第2層表面に付与して、ナイロンブラシで摩擦することで、シリコーンを除去し水なし平版が形成された。得られた水なし平版の解像力は7μmと高解像力であった。この記録条件にて、200線の網点形成を行ったところ網点面積率1%から99%までが版上に形成できた。
【0057】
実施例4
実施例1で作成した水なし原版に、実施例1と全く同様にして、半導体レーザーにて書き込みした後、実施例1で用いた液体2−エトキシエタノールを用いる代わりに、イソプロピルアルコール(表面張力21.7dyn/cm )と1,4−ブタンジオール(表面張力45.2dyn/cm )とを混合し表面張力が27.0dyn/cm に調製した液体を用いた他は、実施例1と全く同様にして、面パッドで第2層の表面をこすることにより、レーザー照射部の第2層であるシリコーン層が水なし原版表面から除去された。一方、レーザー非照射部のシリコーン層は除去されずに水なし原版表面に保持された。実施例1と同様に解像力6μmのシャープな画像エッジの水なし版が形成された。200線の網点形成を行ったところ、面積率1%から99%までが版上に形成できた。このようにして形成された水なし版を、印刷機を用いて印刷したところ5万枚の汚れのない良好な印刷物が得られた。
【0058】
【発明の効果】
以上のごとく本発明により、レーザー露光でき、解像力、印刷性能、を満足できる水なし平版の形成方法が実現できた。また、この方法は少量の液体しか使用しない条件下でも良好な現像処理性能を示すことができた。
また、シリコーン除去に少量の液体を使うのみなので、印刷機版胴上に摩擦部材をコンパクトに設置することが可能となった。これにより、印刷機の版胴上に設置した印刷原版を、印刷シリンダー上でレーザー記録し、同様に印刷シリンダー上で現像処理を行う合理的な水なし平版印刷システムを実現することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例での、レーザー照射による潜像記録後の版面の電子顕微鏡写真である。
【図2】実施例での、画像の形成された水なし原版表面の電子顕微鏡写真である。
【図3】比較例での、レーザー照射による潜像記録後の版面の電子顕微鏡写真である。

Claims (2)

  1. 湿し水を必要としない印刷を可能とする画像を有する湿し水不要平版印刷版の形成方法であって、
    (1) 支持体上に、レーザー光を熱に変換する第1層、インキ反発性の表面を有する第2層をこの順に積層してなる湿し水不要平版印刷原版を、用意する工程、
    (2) 第1層が吸収可能なレーザー光を照射し露光する工程、及び
    (3) 表面張力が25〜50dyn/cmの液体を第2層表面に付与して、第2層を摩擦することにより、露光された部分の第2層を選択的に除去して、湿し水を必要としない印刷を可能とする画像を形成する工程、
    を有する、湿し水不要平版印刷版の形成方法。
  2. 前記第2層表面に付与する液体の量が200ml/m 2 以下であることを特徴とする請求項1に記載の湿し水不要平版印刷版の形成方法。
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