JP3496371B2 - 直描型水なし平版印刷版原版 - Google Patents

直描型水なし平版印刷版原版

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JP3496371B2
JP3496371B2 JP29129195A JP29129195A JP3496371B2 JP 3496371 B2 JP3496371 B2 JP 3496371B2 JP 29129195 A JP29129195 A JP 29129195A JP 29129195 A JP29129195 A JP 29129195A JP 3496371 B2 JP3496371 B2 JP 3496371B2
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41CPROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
    • B41C2210/00Preparation or type or constituents of the imaging layers, in relation to lithographic printing forme preparation
    • B41C2210/16Waterless working, i.e. ink repelling exposed (imaged) or non-exposed (non-imaged) areas, not requiring fountain solution or water, e.g. dry lithography or driography

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  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は湿し水を用いずに印
刷が可能な、水なし平版印刷版原版に関するものであ
り、特にレーザ光で直接製版できる直描型水なし平版印
刷版原版に関するものである。
【0002】
【従来の技術】製版用フィルムを使用しないで、原稿か
ら直接オフセット印刷版を作製する、いわゆるダイレク
ト製版は、熟練度を必要としない簡易性、短時間で印刷
版が得られる迅速性、多様なシステムから品質とコスト
に応じて選択可能である合理性などの特徴を生かして、
軽印刷業界のみでなく、一般オフセット印刷、グラビア
印刷の分野にも進出し始めている。
【0003】特に最近では、プリプレスシステムやイメ
ージセッター、レーザプリンタなどの出力システムの急
激な進歩によって新しいタイプの各種平版印刷材料が開
発されている。
【0004】これらの平版印刷版を、製版方法から分類
すると、レーザ光を照射する方法、サーマルヘッドで書
き込む方法、ピン電極で電圧を部分的に印加する方法、
インクジェットでインキ反撥層またはインキ着肉層を形
成する方法などが挙げられる。
【0005】なかでも、レーザ光を用いる方法は解像
度、および製版速度の面で他の方式よりも優れており、
その種類も多い。
【0006】このレーザ光を用いる平版印刷版はさら
に、光反応によるフォトンモードのものと、光熱変換を
行って熱反応を起こさせるヒートモードの2つのタイプ
に分けられる。
【0007】フォトンモードタイプとしては (1)フォトポリマーを用いた高感度PS版 (2)有機光導電体や酸化亜鉛を用いた電子写真式平版 (3)銀塩方式平版 (4)銀塩複合方式平版 (5)直描マスター 等があり、ヒートモードタイプとしては (6)熱破壊方式平版 が挙げられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、(1)
の方式はレーザ光源に主としてアルゴンイオンレーザを
使用しているため装置が大型となり、また印刷版も高感
度のフォトポリマーを使用しているため、印刷版の取扱
いに注意が必要で、なおかつ保存安定性も低下しやすい
といった欠点がある。
【0009】(2)の電子写真式平版は、明室で取り扱
えるといった利点はあるが、感光層の帯電後2〜5分の
間で暗減衰が大きくなるため、帯電後短時間で露光現像
処理をする必要があり、大判サイズを高解像力で出力す
るのは難しい。
【0010】(3)の銀塩方式は、さまざま波長のレー
ザに対応した印刷版が開発されているが、銀廃液が出る
ことが問題となっており、また感度が高いために、取扱
いに注意を要するといった問題もある。
【0011】(4)の銀塩複合方式平版は、感光層上に
高感度ハロゲン化銀乳剤層を設けて上層のハロゲン化銀
乳剤層をアルゴンイオンレーザで露光、現像後それをマ
スクとしてさらに紫外線で露光、現像を行うものであ
る。しかし、この印刷版は露光、現像工程が2回あるた
め、印刷版の処理が複雑になるという問題がある。
【0012】(5)の直描マスターは、直接印刷版にレ
ーザで書き込むわけではないが、レーザプリンタで形成
されたトナー画像をインキ着肉部として、印刷版上に転
写するものである。しかし、印刷版の解像度という面で
は、他の方式と比較して劣っている。
【0013】以上のフォトンモードタイプに対して、
(6)の熱破壊方式は、明室で取り扱えるといった利点
があり、また光源となる半導体レーザの出力の急激な進
歩によって、最近その有用性が見直されてきている。
【0014】例えば、USP5379698には、金属
薄膜を感熱層として用いる直描型水なし平版印刷版が記
載されているが、金属薄膜自体がレーザ光をある程度反
射するために、印刷版の感度が悪いといった問題があっ
た。このため、レーザ光の吸収率を上げるためには反射
防止層を設けなければなず、塗布工程がさらに増えて、
コストがかかる結果となる。
【0015】また、特開平6―199064号、USP
5339737号、USP5353705号、EP05
80393号、特開平6―55723号、EP0573
091号、USP5378580号公報にもレーザ光を
光源として用いる、直描型水なし平版印刷版原版が記載
されている。
【0016】この熱破壊方式の印刷版原版の感熱層は、
レーザ光吸収化合物としてカーボンブラックを用い、熱
分解化合物としてニトロセルロースを使用している。
そしてこのカーボンブラックがレーザ光を吸収すること
によって熱エネルギーに変換され、さらにその熱で感熱
層が破壊される。そして最終的に、現像によってこの部
分を除去することによって、表面のシリコーンゴム層が
同時に剥離され、インキ着肉部となる。
【0017】この印刷版は、レーザ光の吸収率は、前述
の金属薄膜よりも良好であるが、それでもまだ十分では
ないために、印刷版の感度が低いといった問題があっ
た。これは、使用している、カーボンブラックの1次粒
子の凝集度合いが高い(ハイストラクチャー構造を有す
る)ことによるものであった。
【0018】すなわち、カーボンブラックがハイストラ
クチャーになると同じ添加量で比較した場合、印刷版の
黒色度が上がらず、そのためにレーザ光の吸収率が低下
し、結果的に感度が低下してしまうのである。
【0019】また、上記特許では、その粒子凝集のため
に、感熱層溶液の粘度が高くなって取扱が不便になった
り、塗膜が均一にならないといった問題点を有してい
た。
【0020】この粒子凝集の度合いは、吸油量という値
で比較することができる。
【0021】すなわち、吸油量が高いほど、凝集の度合
いは高くなり、印刷版の黒色度は低下しやすくなるので
ある。
【0022】具体的には、前述の特許で使用されている
カーボンブラックの、吸油量は112(ml/100
g)以上であり、粒子がかなり凝集した状態になってい
る。
【0023】また、特に特開平6―55723号、EP
0573091号、USP5378580号では、光源
としてNd―YAGレーザであるために、露光装置がか
なり大がかりなものとなってしまうといった、別の問題
点を持っていた。
【0024】本発明はかかる従来技術の欠点を改良する
ため、カーボンブラックの吸油量を110ml/100
g以下とすることによって、感熱層溶液の取扱性及び印
刷版の感度の向上した直描型水なし平版印刷版を提供す
ることを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は下記の構成からなる。
【0026】1.基板上に感熱層、シリコーンゴム層を
順次積層してなる直描型水なし平版印刷版原版におい
て、該感熱層が吸油量、110ml/100g以下のカ
ーボンブラックを含有することを特徴とする直描型水な
し平版印刷版原版。
【0027】2.前記1において、感熱層が熱分解性化
合物を含有することを特徴とする、直描型水なし平版印
刷版原版。
【0028】3.前記1において、感熱層がニトロセル
ロースを含有することを特徴とする、直描型水なし平版
印刷版原版。
【0029】4.前記1において、感熱層が熱架橋型で
あることを特徴とする直描型水なし平版印刷版原版。
【0030】5.前記1〜4のいずれかに記載の直描型
水なし平版印刷版原版を、選択的に露光、現像してな
る、水なし平版印刷版。
【0031】
【発明の実施の形態】ここで、直描型とは、露光時にネ
ガあるいはポジのフィルムを用いずに、印刷版上に直接
記録ヘッドから、画像形成を行うことをいう。
【0032】また、吸油量はASTM D2414―7
0に規定されている、DBP(ジブチルフタレート)に
おける吸油量のことをいう。
【0033】次に、本発明に使用する直描型水なし平版
印刷版について説明する。
【0034】本発明で使用される感熱層は、レーザ光を
効率よく吸収して、その熱によって瞬間的に一部または
全部が分解することが重要である。
【0035】このためには、まず感熱層中に光熱変換物
質を含有させることが重要である。
【0036】このような化合物としては、光を吸収して
熱に変換し得る物質であれば、特に限定されるものでは
なく、例えばカーボンブラック、アニリンブラック、シ
アニンブラック等の黒色顔料、フタロシアニン、ナフタ
ロシアニン系の緑色顔料、カーボングラファイト、鉄
粉、ジアミン系金属錯体、ジチオール系金属錯体、フェ
ノールチオール系金属錯体、メルカプトフェノール系金
属錯体、アリールアルミニウム金属塩類、結晶水含有無
機化合物、硫酸銅、硫化クロム、珪酸塩化合物や、酸化
チタン、酸化バナジウム、酸化マンガン、酸化鉄、酸化
コバルト、酸化タングステン等の金属酸化物、これらの
金属の水酸化物、硫酸塩、さらにビスマス、スズ、テル
ル、鉄、アルミの金属粉等の添加剤を添加することが好
ましい。
【0037】これらのなかでも、光熱変換率および、経
済性、および取扱い性の面から、カーボンブラックが特
に好ましい。
【0038】カーボンブラックには、その製造方法か
ら、ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマ
ルブラック、アセチレンブラック、ランプブラック等に
分類されるがファーネスブラックは、粒径その他の面で
様々なタイプのものが市販されており、商業的にも安価
であるため、好ましく使用される。
【0039】この時、カーボンブラックの吸油量が印刷
版の感度及び、感熱層溶液に影響を及ぼす。
【0040】吸油量は前述の通り、カーボンブラックの
ストラクチャーつまり、粒子凝集の度合いを示すもので
あり、吸油量が大きいはど粒子凝集は大きく、吸油量が
小さくなるにつれて粒子凝集は小さくなる。
【0041】これは結果的に、印刷版の黒色度に影響を
及ぼし、吸油量が大きい場合には、感度の低下、及び感
熱層溶液の粘度上昇をもたらす。
【0042】本発明の感熱層では、吸油量が110ml
/100g以下であることが重要であり、50ml/1
00g〜110ml/100gにあることが好ましく、
より好ましくは60ml/100g〜90ml/100
g、さらに好ましくは60ml/100g〜75ml/
100gである。
【0043】吸油量が少ない場合、カーボンブラックの
分散性が低下し印刷版の感度が低下しやすく、また吸油
量が多い場合にも、同様に感度が低下する傾向にある。
【0044】また、吸油量が多い場合は、さらに組成物
溶液の粘度が高くなったりチクソトロピー性を帯びてき
て取扱いが困難になりやすい。
【0045】また、導電性カーボンブラックの使用も、
版材の感度を向上させるのに有効である。
【0046】このときの電気伝導度は、0.01Ω―1
cm―1〜100Ω―1cm―1の範囲にあることが好ま
しく、より好ましくは0.1Ω―1cm―1〜10Ω―1
cm―1である。
【0047】具体的には、“CONDUCTEX”40
―220、“CONDUCTEX”975BEADS、
“CONDUCTEX”900BEADS、“COND
UCTEX”SC、“BATTERY BLACK”
(コロンビヤンカーボン日本(製))、#3000(三
菱化成(株)製)等がより好ましく使用される。
【0048】この光熱変換物質の添加量は全感熱層組成
物に対して2〜70重量%が好ましく、より好ましくは
5〜60重量%である。添加量が2重量%よりも少ない
場合には感度の向上効果が見られず、70重量%よりも
多い場合には印刷版の耐刷性が低下しやすい。
【0049】また、感熱層は光熱変換物質で発生した熱
によって、瞬間的に一部または全部が分解することが重
要である。
【0050】この易熱分解性を満たす化合物としては、
硝酸アンモニウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、ニ
トロセルロース等のニトロ化合物や有機過酸化物、アゾ
化合物、ジアゾ化合物あるいはヒドラジン誘導体が好ま
しく使用される。
【0051】また、これらのなかでもニトロセルロース
は高分子であるため、溶液状態で適度な粘性を有してお
り、また分子中に水酸基を有しているため、シリコーン
ゴム層との接着性が良好となるので特に好ましい。な
お、ここでのニトロセルロースは火薬用途のものではな
く、工業用ニトロセルロースであることが好ましい。
【0052】これらニトロセルロースの使用量は、全感
熱層組成物に対して10〜80重量%が好ましく、より
好ましくは20〜60重量%である。使用量が10重量
%よりも少ないと、印刷版の感度が低下し、80重量%
よりも多いと、印刷版の溶剤耐性が低下しやすい。
【0053】有機過酸化物としては、ケトンパーオキサ
オド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、
ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、
パーオキシエステル、パーオキシジカーボネート等が挙
げられる。
【0054】また、尿素及び尿素誘導体、亜鉛華、炭酸
鉛、ステアリン酸鉛、グリコール酸等の熱分解助剤を添
加することも有効である。
【0055】これら、熱分解助剤の添加量は、全感光層
組成物に対して0.02〜10重量%が好ましく、より
好ましくは0.1〜5重量%である。
【0056】これらの感熱層は、印刷インキに対する溶
剤耐性を高めるために、架橋構造をとることが必要であ
る。
【0057】架橋方法には、熱架橋型と光架橋型がある
が、本発明における感熱層は、光透過性が悪いために、
光架橋では十分に反応が進行しないため、熱架橋型が好
ましい。
【0058】架橋構造を導入せしめるために用いられる
多官能性架橋剤としては、多官能イソシアネート化合物
または、多官能エポキシ化合物と、尿素系化合物、アミ
ン系化合物、水酸基含有化合物、カルボン酸化合物、チ
オール系化合物との組み合わせが挙げられる。
【0059】しかし、多官能イソシアネート系化合物を
用いた場合、反応が短時間で完結しないので、高温でキ
ュアーする必要があるが、ニトロセルロースの分解温度
が180℃であるため、それ以上の温度でキュアーする
ことができない。
【0060】そのため、印刷版作成後も徐々に反応が進
行し、印刷版の現像性に悪影響を及ぼすことがある。
【0061】したがって、架橋方法としては、多官能エ
ポキシ化合物と、アミン系化合物、アミド系化合物、水
酸基含有化合物、カルボン酸化合物、チオール系化合物
の組み合わせが好ましい。
【0062】多官能エポキシ化合物としては、ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ
樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂が挙げらる。
【0063】アミン系化合物としては、ブチル化尿素樹
脂、ブチル化メラミン樹脂、ブチル化ベンゾグアナミン
樹脂、ブチル化尿素メラミン共縮合樹脂、アミノアルキ
ッド樹脂、iso―ブチル化メラミン樹脂、メチル化メ
ラミン樹脂、ヘキサメトキシメチロールメラミン、メチ
ル化ベンゾグアナミン樹脂、ブチル化ベンゾグアナミン
樹脂、ジエチレントリアミン、トリエチレントリアミ
ン、テトラエチレンペンタミン、ジエチルアミノプロピ
ルアミン、N―アミノエチルピペラジン、メタキシリレ
ンジアミン、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェ
ニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロン
ジアミン、などがある。
【0064】アミド系化合物としては、エポキシ樹脂の
硬化剤として用いられるポリアミド系硬化剤やジシアン
ジアミドなどがあり、水酸基含有化合物としてはフェノ
ール樹脂、多価アルコール、などがあり、チオール系化
合物としては、多価チオールなどがある。
【0065】カルボン酸化合物としては、フタル酸、ヘ
キサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ドデシニ
ルコハク酸、ピロメリット酸、クロレン酸、マレイン
酸、フマル酸、やこれらの無水物が好ましく使用され
る。
【0066】またこれらの場合、反応を促進させるため
の触媒として4級アンモニウム塩やKOH、SnC
4 、Zn(BF4 2 、イミダゾール化合物等の公知
の触媒を用いることが好ましい。
【0067】上記の架橋剤のなかでも、硬化速度や取り
扱い性の問題で多官能エポキシ化合物とアミン系化合物
の組み合わせが、さらに好ましい。
【0068】さらに、有機シリル基をもった多官能性架
橋剤やアミノ基含有モノマーも好ましく使用できる。
【0069】これら多官能性架橋剤の使用量は、全感熱
層組成物に対して1〜50重量%が好ましく、より好ま
しくは3〜40重量%である。1重量%よりも少ない場
合には、印刷版の耐溶剤性が低下しやすく、50重量%
よりも多い場合には、印刷版が硬くなり、耐刷性が低下
しやすい。
【0070】また、感熱層には、耐刷性および保存安定
性を向上させる目的でバインダーポリマーを含有させる
ことが好ましく、この時用いられるポリマーとしては、
プライマーで使用したポリマー、すなわち、ポリウレタ
ン樹脂、フェノ−ル樹脂、アクリル樹脂、アルキッド樹
脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル―酢酸ビニル共重合
体、塩化ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エチ
レン―酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネート樹脂、ポ
リアクリロニトリル―ブタジエン共重合体、ポリエーテ
ル樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ミルクカゼイ
ン、ゼラチンや、カルボキシメチルセルロース、セルロ
ースアセテート、セルロースプロピルアセテート、セル
ロースブチルアセテート、セルローストリアセテート、
ヒドロキシプロピルセルロースエーテル、エチルセルロ
ースエーテル、リン酸セルロース等のセルロース誘導
体、ポリビニルアセテート、ポリスチレン、ポリスチレ
ン―アクリロニトリル共重合体、ポリスルフォン、ポリ
フェニレンオキシド、ポリエチレンオキシド、ポリビニ
ルアルコール―アセタール共重合体、ポリビニルアセタ
ール、ポリビニルアルコール―ポリアセタール共重合
体、ポリビニルアルコール―ポリブチラール共重合体、
ポリビニルベンザール、ポリビニルアルコール、エチレ
ン無水マレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素
化ポリプロピレン等の塩素化ポリオレフィン、などが挙
げられるが中でもセルロースアセテート等のセルロース
誘導体、ポリ塩化ビニル―酢酸ビニル共重合体等の塩素
含有共重合体、エチレン―酢酸ビニル共重合体、ポリウ
レタン樹脂、アクリル樹脂が好ましく用いられる。
【0071】また、上記の熱分解性化合物以外にも、導
電性ポリマーとして知られているポリアセチレン、ポリ
アニリン等も好ましく使用される。
【0072】これらのバインダーポリマーの含有量は、
全感熱層組成物に対して、10から60重量%が好まし
く、より好ましくは20〜50重量%である。含有量が
10重量%よりも少ないと耐刷性が低下しやすく、60
重量%よりも多いと感度が低下しやすい。
【0073】さらに、前記感熱層には、防腐剤、ハレー
ション防止染料、消泡剤、帯電防止剤、分散剤、乳化
剤、界面活性剤等の添加剤を適宜含有させても良い。
【0074】特に、塗布性を向上させるためにフッソ系
界面活性剤を添加することは、好ましい。これらの添加
剤の添加量は通常全感熱層組成物に対して10重量%以
下である。
【0075】更に場合によってはシリコ−ンゴム層との
接着性を強化するために、シリカ粉末や、表面を(メ
タ)アクリロイル基やアリル基含有シランカップリング
剤で処理した疎水性シリカ粉末を全感熱層組成物に対し
て20重量%以下の量で添加してもよい。
【0076】上記の感熱層を形成するための組成物は、
DMF、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、ジオキサン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢
酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソアミル、プロピオ
ン酸メチル、エチレングリコールモノメチルエーテル、
エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコ
ールモノエチルエーテル、エチレングリコールジエチル
エーテル、アセトン、メチルアルコール、エチルアルコ
ール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、ジア
セトンアルコール、ベンジルアルコール、酪酸ブチル、
乳酸エチル等の適当な有機溶剤に溶解させることによっ
て組成物溶液として調整される。かかる組成物溶液を基
板上に均一に塗布し必要な温度で必要な時間加熱するこ
とにより、感熱層が形成される。
【0077】これらの熱硬化は熱分解性化合物であるニ
トロセルロースが分解しない範囲、通常180℃以下で
行う必要があり、このために前述の触媒を併用すること
が好ましい。
【0078】これら、感熱層の膜厚は0.1g/m2
ら10g/m2 が好ましく、より好ましくは0.2g/
2 から5g/m2 である。膜厚が0.1g/m2 より
も薄い場合は耐刷性が低下しやすく、また10g/m2
よりも厚い場合には、露光時に感熱層が完全に分解しな
くなるために、上記の範囲が特に好ましい。
【0079】この印刷版の基板としては、寸法的に安定
な板状物が用いられる。この様な寸法的に安定な板状物
としては、従来印刷版の基板として使用されたものが含
まれ、それらを好適に使用することができる。かかる基
板としては、紙、プラスチック(例えばポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリスチレンなど)がラミネ−トされ
た紙、例えばアルミニウム(アルミニウム合金も含
む。)、亜鉛、銅などのような金属の板、例えばセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、セルロースアセテ
ート、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリエチレン、ポ
リエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリスチレン、
ポリプロピレン、ポリカ−ボネ−ト、ポリビニルアセタ
−ルなどのようなプラスチックのフィルム、上記の如き
金属がラミネ−トもしくは蒸着された紙もしくはプラス
チックフィルムなどが含まれる。これらの基板のうち、
アルミニウム板は寸法的に著しく安定であり、しかも安
価であるので特に好ましい。また、軽印刷用の基板とし
て用いられている、ポリエチレンテレフタレ−トフィル
ムも好ましく使用される。
【0080】本発明で使用する水なし平版印刷版は、基
板と感光層との接着を強固にするため、プライマ−層を
設けても良い。本発明で使用する直描型水なし平版印刷
版原版のプライマ−層は、次の条件を満たすことが必要
である。すなわち、基板と感光層とをよく接着し、経時
において安定であること、さらに現像液の溶剤に対する
耐溶剤性が良いことである。このような条件を満たすも
のとして、特公昭61−54219号公報に示されるよ
うなエポキシ樹脂を含むものの他、ポリウレタン樹脂、
フェノ−ル樹脂、アクリル樹脂、アルキッド樹脂、ポリ
エステル樹脂、ポリアミド樹脂、メラミン樹脂、尿素樹
脂、ベンゾグアナミン樹脂、塩化ビニル―酢酸ビニル共
重合体、塩化ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、
エチレン―酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネート樹
脂、ポリアクリロニトリル―ブタジエン共重合体、ポリ
エーテル樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ミルクカ
ゼイン、ゼラチン等を使用することが出来る。これらの
樹脂は単独であるいは二種以上混合して用いることがで
きる。
【0081】また感熱層と類似の組成物を光あるいは熱
硬化したものを使用しても良い。
【0082】これらの中では、ポリウレタン樹脂、ポリ
エステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂
等を単独で、あるいは2種以上を混合して用いることが
好ましい。
【0083】また、上記プライマー層を構成するアンカ
ー剤としては、例えばシランカップリング剤等の、公知
の接着剤を用いることができ、また有機チタネート等も
有効である。
【0084】さらに塗工性を改良する目的で、界面活性
剤を添加することも任意である。
【0085】また、印刷版の露光部は、プライマー層が
露出して画線部となるために、このプライマー層中に染
料等の添加剤を含有させて検版性を向上させることが好
ましい。
【0086】上記のプライマー層を形成するための組成
物は、DMF、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、ジオキサン、トルエン、キシレン、THF等の
適当な有機溶剤に溶解させることによって組成物溶液と
して調整される。かかる組成物溶液を基板上に均一に塗
布し必要な温度で必要な時間加熱することにより、プラ
イマー層が形成される。
【0087】プライマ−層の厚さは被覆層にして0.5
〜50g/m2 が好ましく、より好ましくは1〜10
g/m2 である。厚さが0.5g/m2 よりも薄いと基
板表面の形態欠陥および化学的悪影響の遮断効果がおと
り、50g/m2 よりも厚いと経済的見地から不利とな
るので上記の範囲が好ましい。
【0088】シリコーンゴム層としては、従来の水なし
平版印刷版のシリコーン組成物がすべて使用できる。
【0089】このようなシリコ−ンゴム層は線状オルガ
ノポリシロキサン(好ましくはジメチルポリシロキサ
ン)をまばらに架橋することにより得られるものであ
り、代表的なシリコ−ンゴム層は、次式(I)に示すよ
うな繰り返し単位を有するものである。
【0090】
【化1】 (ここでnは2以上の整数である。Rは炭素数1〜10
のアルキル、アリ−ル、あるいはシアノアルキル基であ
る。全体のRの40%以下がビニル、フェニル、ハロゲ
ン化ビニル、ハロゲン化フェニルであり、Rの60%以
上がメチル基であるものが好ましい。また、鎖末端もし
くは側鎖のかたちで分子鎖中に少なくとも一つ以上の水
酸基を有する。) 本発明の印刷版に適用するシリコ−ンゴム層の場合には
次に示すような縮合型の架橋を行うシリコ−ンゴム(R
TV、LTV型シリコ−ンゴム)を用いることができ
る。このようなシリコ−ンゴムとしてはオルガノポリシ
ロキサン鎖のRの一部がHに置換されたものも使用でき
るが、通常次式(II)と(III )、(IV)で表される末
端基どうしの縮合によって架橋される。これにさらに過
剰の架橋剤を存在させる場合もある。
【0091】
【化2】
【化3】
【化4】 (ここでRは先に説明したRと同様であり、R1 、R2
は一価の低級アルキル基であり、Acはアセチル基であ
る。) このような縮合型の架橋を行うシリコ−ンゴムには、
錫、亜鉛、鉛、カルシウム、マンガンなどの金属カルボ
ン酸塩、例えばラウリン酸ジブチル錫、錫(II)オク
トエ−ト、ナフテン酸塩など、あるいは塩化白金酸のよ
うな触媒が添加される。
【0092】これらの組成物の他に、アルケニルトリア
ルコキシシランなどの公知の接着性付与剤を添加するこ
とや、縮合型シリコ−ンゴム層の組成物である水酸基含
有オルガノポリシロキサン、加水分解性官能基含有シラ
ン(もしくはシロキサン)を添加することも任意であ
り、またゴム強度を向上させる目的で、シリカなどの公
知の充填剤を添加させることも任意である。
【0093】これら、シリコーンゴム層の膜厚は0.5
〜50g/m2 が好ましく、さらに好ましくは0.5〜
10g/m2 である。膜厚が0.5g/m2 よりも小さ
い場合には印刷版のインキ反撥性が低下しやすく、50
g/m2 よりも大きい場合には、経済的見地から不利で
ある。
【0094】以上説明したようにして構成された水なし
平版印刷版原版の表面の感熱層を保護するなどの目的
で、感熱層の表面にプレ−ンまたは凹凸処理した薄い保
護フィルムをラミネ−トしたり、特開平5―32358
8号公報に記載の現像溶媒に溶解するような、ポリマー
の塗膜を形成することも可能である。
【0095】特に、保護フィルムをラミネートした場合
には、保護フィルム上からレーザ露光を行い、その後保
護フィルムを剥離することによって印刷版上にパターン
を形成する、いわゆる剥離現像を行うことによって印刷
版を作成することも可能である。
【0096】次に、本発明における水なし平版印刷版の
製造方法について説明する。基板上にリバースロールコ
ーター、エアーナイフコーター、メーヤバーコーターな
どの通常のコーターあるいはホエラーのような回転塗布
装置を用い、必要に応じてプライマー層組成物を塗布し
100〜300℃で数分間硬化した後、感熱層組成物塗
液を塗布、50〜180℃の温度で数分間乾燥及び必要
に応じて熱キュアーし、シリコーンゴム組成物を塗布し
50〜150℃の温度で数分間熱処理してゴム硬化させ
て形成する。
【0097】そして、必要に応じて保護フィルムをラミ
ネートするかあるいは、保護層を形成する。
【0098】このようにして得られた直描型水なし平版
印刷版原版を、保護フィルムを剥離してからまたは、保
護フィルム上からレーザ光で画像状に露光する。
【0099】露光には通常レーザ光が使用されるが、こ
の時の光源としては、発振波長が300nm〜1500
nmの範囲にあるArイオンレーザ、Krイオンレー
ザ、He―Neレーザ、He―Cdレーザ、ルビーレー
ザ、ガラスレーザ、半導体レーザ、YAGレーザ、チタ
ンサファイアレーザ、色素レーザ、窒素レーザ、金属蒸
気レーザ等の種々のレーザが使用できる。なかでも、半
導体レーザは近年の技術的進歩により、小型化し、経済
的にも他のレーザ光源よりも有利であるので、好まし
い。
【0100】上記の方法で露光された、直描型水なし平
版印刷版は必要に応じて、剥離現像、または通常の溶剤
現像処理される。
【0101】本発明で用いられる現像液としては、例え
ば水や、水に下記の極性溶媒を添加したものや、脂肪族
炭化水素類(ヘキサン、ヘプタン、「アイソパーE,
G,H」(ESSO製イソパラフィン系炭化水素の商品
名)、ガソリン、灯油など)、芳香族炭化水素類(トル
エン、キシレンなど)、ハロゲン化炭化水素類(トリク
レンなど)などの少なくとも1種類以上の混合溶媒に下
記の極性溶媒を少なくとも1種類添加したものが好まし
く用いられる。
【0102】アルコール類(メタノール、エタノール、
プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ポリエチレングリコール、プロピレングルコール、ジプ
ロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、1,3―ブチレングリコール、
2,3―ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、
2―エチル―1,3―ヘキサンジオールなど) エーテル類(エチレングリコールモノエチルエーテル、
ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレン
グリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコール
モノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ―2
―エチルヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモ
ノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチ
ルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリ
プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジオキサ
ン、テトラヒドロフランなど) ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、ジアセトンアルコールなど) エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳
酸エチル、乳酸ブチル、エチレングリコールモノメチル
エーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエ
ーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエ
ーテルアセテートなど) カルボン酸(2―エチル酪酸、カプロン酸、カプリル
酸、2―エチルヘキサン酸、カプリン酸、オレイン酸、
ラウリル酸など) また、上記の現像液組成には、公知の界面活性剤を添加
することも自由に行われる。また、さらにアルカリ剤、
例えば炭酸ナトリウム、モノエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、ジグリコールアミン、モノグリコールア
ミン、トリエタノールアミン、ケイ酸ナトリウム、ケイ
酸カリウム、水酸化カリウム、ホウ酸ナトリウムなどを
添加することもできる。
【0103】また、これらの現像液にはクリスタルバイ
オレット、ビクトリピュアブルー、アストラゾンレッド
などの公知の塩基性染料、酸性染料、油溶性染料を添加
して現像と同時に画像部の染色化を行うことができる。
【0104】現像する際には、これらの現像液を、不織
布、脱脂綿、布、スポンジ等に含浸させて、版面を拭き
取ることによって、現像することができる。
【0105】また、現像には特開昭63―163357
に記載されているような自動現像機を用い、上記の現像
液で版面を前処理した後に水道水などでシャワーしなが
ら回転ブラシで版面を擦ることによって、好適に現像す
ることができる。
【0106】上記の現像液に代えて、温水や水蒸気を版
面に噴射することによっても現像が可能である。
【0107】
【実施例】以下実施例によって本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0108】また、本実施例で黒色度とは、バルカンX
C―72を用いて版を作製した場合(比較例3)の黒色
度を5段階評価の3として目視で判断し、最も黒いもの
を5と規定した。
【0109】実施例1〜6,比較例1〜3 厚さ0.24mmの脱脂したアルミ板上に下記の組成よ
りなるプライマ−液を塗布し、230℃、1分間乾燥
し、3g/m2 のプライマ−層を設けた。
【0110】 (a)カンコ−ト90T−25−3094(関西ペイント(株)製、エポキシフ ェノ−ル樹脂) 15重量部 (b)ビクトリアピュアブルーBOHナフタレンスルフォン酸 0.1重量部 (c)ジメチルホルムアミド 85重量部 次いで、この感光層上に次の組成を有する感熱層組成物
を塗布し、130℃1分間乾燥し、膜厚2g/m2 の感
熱層を設けた。
【0111】 (a)ニトロセルロース(粘度1/2秒,窒素含有量11.0% “Berge rac NC” エス・エヌ・ピー・イージャパン(株)製) 30重量部 (b)カーボンブラック (表1) (c)ポリエステル樹脂(“バイロン300”、東洋紡(株)製)30重量部 (d)変性エポキシ樹脂(“エポキー”803、三井東圧化学(株)製) 15重量部 (e)ジエチレントリアミン 5重量部 (f)メチルイソブチルケトン 600重量部 続いて、プライマー層の上に次の組成を有するシリコ−
ンゴム溶液を塗布し、120℃ 2分間乾燥し、厚さ3
g/m2 のシリコ−ンゴム層を設けた。
【0112】 (a)ポリジメチルシロキサン(分子量約35,000、末端水酸基) 100重量部 (b)エチルトリアセトキシシラン 12重量部 (c)ジブチル錫ジアセテート 0.1重量部 (d)“アイソパ−G”(エクソン化学(株)製) 1200重量部 上記のようにして得られた積層板に、厚さ8μmのポリ
エステルフィルム“ルミラー”(東レ(株)製)をカレ
ンダーローラーを用いてラミネートし、直描型水なし平
版印刷版原版を得た。
【0113】得られた、印刷版について、目視で表面の
塗布状態を観察した。
【0114】その後、この印刷版原版の“ルミラー”を
剥離し、X―Yテーブルに装着した半導体レーザ(SL
D―304XT、出力1W、波長809nm、ソニー
(株)製)を用いて、ビーム直径20μm、露光時間1
0μsでパルス露光を行った。この時、レーザ出力はL
Dパルス変調駆動装置で任意に変化させ、版面上でのレ
ーザパワーを測定し、感度を算出した。
【0115】続いて、下記の組成を有する現像液を含浸
させた木綿パッドで擦り、現像を行った。
【0116】 (a)水 80重量部 (b)ジエチレングリコールモノ―2―エチルヘキシルエーテル 20重量部 この印刷版の画像再現性を50倍のルーペで評価し、ド
ットが形成される最小レーザパワーを決定し、その結果
から印刷版の感度を測定した。
【0117】表1に示したごとく、カーボンブラックの
吸油量が規定の範囲をはずれると、感度が低下し、また
塗布性が低下していることが判る。
【0118】
【表1】
【0119】
【発明の効果】本発明の直描型水なし平版印刷版は、従
来の直描型水なし平版印刷版よりも、塗工性及び感度が
向上した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41N 1/14 B41C 1/055 G03F 7/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に感熱層、シリコーンゴム層を順次
    積層してなる直描型水なし平版印刷版原版において、該
    感熱層が吸油量110ml/100g以下のカーボンブ
    ラックを含有することを特徴とする直描型水なし平版印
    刷版原版。
  2. 【請求項2】請求項1において、感熱層が吸油量56m
    l/100g〜80ml/100gのカーボンブラック
    を含有することを特徴とする直描型水なし平版印刷版原
    版。
  3. 【請求項3】請求項1において、感熱層が熱分解性化合
    物を含有することを特徴とする、直描型水なし平版印刷
    版原版。
  4. 【請求項4】請求項1において、感熱層がニトロセルロ
    ースを含有することを特徴とする、直描型水なし平版印
    刷版原版。
  5. 【請求項5】請求項1において、感熱層が熱架橋型であ
    ることを特徴とする直描型水なし平版印刷版原版。
  6. 【請求項6】請求項1〜のいずれかに記載の直描型水
    なし平版印刷版原版を、選択的に露光、現像してなる、
    水なし平版印刷版。
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