JP3789241B2 - バイアス回路及び半導体記憶装置 - Google Patents

バイアス回路及び半導体記憶装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バイアス回路及び半導体記憶装置に関する。特に、バイアスの立ち上げの際の効率化及び電の安定化の向上を図ることができるバイアス回路、または前記バイアス回路を備え、マスクROM、浮遊ゲート型MOSFETをメモリセルとして用いる不揮発性メモリ等の半導体記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、半導体記憶装置においては、記憶情報の読み書きに要するアクセスタイムが重要な課題となっており、システム全体の高速化を図るために半導体記憶装置の高速化の要求が大きくなってきている。
半導体記憶装置のなかでも、不揮発性メモリやROMなどでは、1つの記憶用トランジスタに1または数ビットの情報を記憶させ、読み出すときには、ドレインに所定の電圧を印加して、そこに流れるドレイン電流が所定値より大きいか否かで記憶データを判定するようにしている。一般に、トランジスタのドレイン電流は、ドレイン電圧が高くなるほど大きくなる。従って、記憶データを読み出すとき、ドレインに印加する電圧が一定していないと、ドレイン電流も一定せず、読み出したドレイン電流が記憶データ“0”によるものなのか、“1”によるものなのか判定できなくなる。近年、記憶データの多値化が進み、1つの記憶用トランジスタに4ビットを記憶させることもある。このような多値メモリにおいては、ドレイン電流の微少な差異によって、記憶データを判定するため、バイアス電を所定の電圧に厳密に設定しなければならない。
このように、半導体記憶装置のアクセスタイムを決定する重要な要因の1つとしてセンスアンプの性能が挙げられ、これまでに種々の検討がなされてきた。例えば、特開昭63−142596号及び特開平4−353699号には、EPROM読み出し用センスアンプの改良に関する発明が開示されている。
【0003】
従来の半導体記憶装置の構成を、図を用いて説明する。図12及び図13は、従来の半導体記憶装置内に設置されるセンスアンプ回路100の一構成例を示す図である。
【0004】
従来の半導体記憶装置は、例えば図12に示すように、例えば浮遊ゲート型MOSFETをメモリセルとして用いる不揮発性メモリであり、データ格納用のメモリセルアレイ101を有し、デジット線DL1〜DLnをグランド電から所定のバイアスに引き上げることにより、このメモリセルアレイ101からのデータを読み出すセンスアンプ回路100を有してなる。前記センスアンプ回路100は、センス回路10、基準回路110、データ検出回路201等から構成される。
【0005】
また、メモリセルアレイ101は、複数本のワード線WL1〜WLmと、それに直交する複数本のデジット線DL1〜DLnを有し、そのワード線WL1〜WLm及びデジット線DL1〜DLnの交点には、1組のデジット線とワード線との組み合わせにつき1個の浮遊ゲート型MOSFETからなるメモリセル11311〜1131n、…113m1〜113mnが接続されている。すなわち、メモリセルアレイ101にはm×n個のメモリセルがマトリクス状に配置されており、前記メモリセル113ji(j=1〜m、i=1〜n)は、そのゲートがワード線WL1〜WLmに接続され、ソースが接地され、さらにドレインがデジット線DL1〜DLnに接続されている。
【0006】
また、基準セルアレイ102は、1本の基準ワード線WLRと、それに直交する1本の基準デジット線DLRとを有し、その基準ワード線WLR及び基準デジット線DLRには、メモリセル113jiと同一構造の基準セル111が1個配置されている。基準セル111は、そのゲートが基準ワード線WLRに接続され、ソースが接地され、さらにドレインが基準デジット線DLRに接続されている。この例では、基準セル102には基準ワード線WLR及び基準デジット線DLRがそれぞれ1本のみ設置されているため、基準セル102に設置されているMOSFETは基準セル111のみである。
【0007】
メモリセルアレイ101内のワード線WL1〜WLmには、行デコーダ104の出力側が接続され、デジット線DL1〜DLnには、列デコーダ105が接続される。行デコーダ104と列デコーダ103は、図示しないアドレス信号がそれぞれ入力され、前記アドレス信号に対応してワード線WL1〜WLmとデジット線DL1〜DLnの1つをそれぞれ活性化する。
カラムセレクタ103は、列デコーダ105によってデジット線選択用のMOSFET1071〜107nをオン、オフ動作させ、デジット線DL1〜DLnの1つを選択してセンス回路10に接続する。メモリセルアレイ101内に設置され、n本のデジット線それぞれに接続されるn個のMOSFET1071〜107nのソースは、デジット線DL1〜DLnに接続されている。さらに、この半導体記憶装置においては、複数本のデジット線DL1〜DLnごとに1個のバイアス回路を設けた構成となっている。また、基準デジット線DLRには、カラムセレクタ103のMOSFET1071〜107nと同一サイズのMOSFET106が1個接続され、そのゲート電圧電源に接続されている。
【0008】
カラムセレクタ103内に設置されるMOSFET1071〜107nのドレインは、ともにセンス回路10に共通接続されている。同様に、基準セルアレイ102に設置されるMOSFET106のドレインも、基準回路110に接続されている。
【0009】
以下、図12及び図13においては、行デコーダ104によってワード線WLjが選択され、列デコーダ105によってデジット線DLiが選択され、ワード線WLjとデジット線DLiに接続されるメモリセル113jiの記憶データを検出する場合を例にとり説明する。
【0010】
図12に示すように、センス回路10及び基準回路110の出力端は、それぞれ信号線LDi,LREFiを介してデータ検出回路201と接続されている。データ検出回路201は、信号線LDi,LREFiそれぞれにおける電である検出電VDiと基準電VREFとを比較し、選択されたメモリセルの記憶データを判定する回路である。このデータ検出回路201の出力側には、図示しないが出力バッファ等が接続されて、外部に記憶データを出力する。
【0011】
不揮発性メモリのメモリセル11311〜1131n…113m1〜113mn及び111は、浮遊ゲートに電子が注入されているか否かでデータを記憶している。メモリセル113の記憶データを読み出すときは、センス回路10内のバイアス回路20により所定の電圧がメモリセル113に印加され、選択されたメモリセル113に電流が流れるか否かで記憶データを判定する。つまり、浮遊ゲートに電子が注入されたものはゲートにハイレベルの信号が供給されてメモリセル113が選択状態になっても、ドレイン電流は流れない。逆に、浮遊ゲートから電子が引き抜かれたものは、ゲートにハイレベルの信号が供給されてメモリセル113が選択状態になると、ドレイン電流が流れる。これに対し、基準セルアレイ102内に設置される基準セル111は、電子が注入されていなかったり、所定量の電子が注入されているため、常に所定の基準電流が流れる。
【0012】
本例の不揮発性メモリでは、前述したように、浮遊ゲートに電子が注入されている場合を記憶データ“1”に対応させ、浮遊ゲートに電子が引き抜かれている場合を記憶データ“0”に対応させているが、この逆の場合もある。
【0013】
基準回路110におけるNチャネルトランジスタ212とセンス回路10におけるNチャネルトランジスタ202は、負荷抵抗として働き、基準デジット線DLRとデジット線DLiに流れる電流を電圧に変換してデータ検出回路201に供給する。一般に、トランジスタ212の電流供給能力は、トランジスタ202の電流供給能力より大きく設定されており、基準デジット線DLRとデジット線DLiに同一の電流が流れたとしても、トランジスタ212よりトランジスタ202の方が電圧降下が大きい。
いま、基準セル111に流れる基準電流によってトランジスタ212のドレインに生ずる電を基準電VREFとし、オン、オフのメモリセル113に流れる電流によってトランジスタ202に生ずる検出電VDiをそれぞれVDion,VDioffとする。このとき、基準電VREFは、通常、基準電VDioffとVDionとの中間の電(以下、中間電という)となるように設定されている。
従って、検出電VDiが基準電VREFより高ければ、データ検出回路201は、メモリセル113がオフしている(記憶データ“0”)と判定し、逆に、検出電VDiが基準電VREFより低ければ、データ検出回路201は、メモリセル113がオンしている(記憶データ“1”)と判定する。この結果をもとに、データ検出回路201は読み出しデータをDOUTiとして出力する。
【0014】
図12に示すように、バイアス回路20は、センスアンプ動作許可信号SAEがローレベルのとき、デジット線DLiにバイアスを供給し、ハイレベルのとき、バイアス供給を停止する。基準デジット線DLR側のバイアス回路120も同様に動作する。センスアンプ動作許可信号SAEは、読み出し動作のときのみデジット線DLiにバイアス電を供給することで、メモリセルに電流が流れる期間を短くして、半導体記憶装置の消費電力を低減するたものであり、読み出し動作に不可欠の信号ではない。
【0015】
行デコーダ104がワード線WLjを活性化するとメモリセル113jiは、それに電子が注入されている時(記憶データが“1”の場合)には、オフ状態のままになっていることから、デジット線DLiに電流が流れないので、検出電VDiは基準電VREFより高いレベルの電VDioffになる。逆に、選択されたメモリセル113jiに電子が引き抜かれている時(記憶データが“0”の場合)には、それがオン状態となり、基準電VREFより低いレベルの電VDionになる。基準電VREFと検出電VDionとの電差は、前述したようにデータ検出回路201によって検出される。すなわち、データ検出回路201は、VDi(VDi=VDioff)>VREFであるときはメモリセルの浮遊ゲートに電子が注入されている状態、すなわちメモリセルの記憶データが“1”であると判定し、一方、VDi(VDi=VDion)<VREFであるときはメモリセルの浮遊ゲートに電子が引き抜かれている状態、すなわちメモリセルの記憶データが“0”であると判定する。
【0016】
次に、図12に示される半導体記憶装置内に設置されるセンスアンプ回路100について説明する。センスアンプ回路100は、センス回路10、基準回路110、及びデータ検出回路201等から構成される。センス回路10は、センスアンプ動作許可信号(SAE)30により活性化され、デジット線DLiに対して所定電を供給し、選択されたメモリセルからの読出しデータに基づき検出電VDiを生成する回路であり、デジット線DLiに対して所定電を供給するバイアス回路20、及びバイアス回路20に接続される負荷部70から構成される。バイアス回路20は、帰還回路40及びNチャネルトランジスタ203からなる。帰還回路40は、Pチャネルトランジスタ204、及びNチャネルトランジスタ205、302から構成される。Pチャネルトランジスタ204のソース端は、電圧電源に接続され、そのドレインはNチャネルトランジスタ205、302のドレイン端と接続している。Nチャネルトランジスタ205、302のソースは接地されている。
【0017】
また、センスアンプ動作許可信号SAE30は、Pチャネルトランジスタ204、Nチャネルトランジスタ302のゲートに入力される。読出動作以外の状態では、センスアンプ動作許可信号SAEがハイレベルであり、トランジスタ204がオフし、トランジスタ302がオンするので、信号線FBiはローレベルになり、デジット線DLiもローレベルになる。読出動作に入ると、センスアンプ動作許可信号SAEがローレベルになり、トランジスタ204がオンし、トランジスタ302がオフするので、信号線FBiは所定のレベルになり、デジット線DLiも所定のレベルにバイアスされる。
【0018】
信号線FBiが所定のレベルになると、トランジスタ203はソースフォロア動作しているので、信号線FBiのレベルと同程度のレベルVD0を出力する。このレベルVD0はNチャネルトランジスタ205のゲートに供給され、トランジスタ205は所定の電流を流す。もし、デジット線DLiの電が所定の電より高いと、トランジスタ205は所定の電流より多く電流を流すので、信号線FBiのレベルを下げる。信号線FBiのレベルが下がると、トランジスタ203はデジット線DLiの電を下げる。逆に、デジット線DLiの電が所定の電より低いと、トランジスタ205は所定の電流より少ない電流を流すので、信号線FBiのレベルを上げる。信号線FBiのレベルが上がると、トランジスタ203はデジット線DLiの電を上げる。このように、バイアス回路20は、デジット線DLiの電が変動しても、デジット線DLiを所定のバイアス電に収束させる。
また、負荷部70は、Nチャネルトランジスタ202からなり、Nチャネルトランジスタ202のドレイン端及びゲート電圧電源に接続されているため、Nチャネルトランジスタ202は定電流回路として動作する。帰還回路40からの出力がNチャネルトランジスタ203のゲートに入力されることによりメモリセル113のドレインが所定の電にバイアスされ、メモリセル113に所定のドレイン電流が流れることで、負荷部70に検出電VDiが発生する。
【0019】
一方、基準回路110は、基準デジット線DLRに対して所定電を供給し、基準セル111のデータに基づき基準電VREFを生成する回路であり、基準デジット線DLRに対して所定電を供給する基準バイアス回路120、及び基準バイアス回路120に接続される負荷部170から構成される。前記基準バイアス回路120及び前記負荷部170は、センス回路10内に設置されるバイアス回路20及び前記負荷部70と同様の構成を有する。すなわち、基準バイアス回路120は、帰還回路140及びNチャネルトランジスタ213からなる。
【0020】
帰還回路140は、Pチャネルトランジスタ214、及びNチャネルトランジスタ215、312から構成され、負荷部170は、Nチャネルトランジスタ212から構成される。Nチャネルトランジスタ212は、センス回路10内のNチャネルトランジスタ202と比較して抵抗が小さいものを用いる。これにより、負荷部170は、オン状態のメモリセル113とオフ状態のメモリセル113によって生ずる各々の検出電の中間電になるように設定される。基準バイアス回路120は、センスアンプ動作許可信号SAE130が帰還回路140のPチャネルトランジスタ214、Nチャネルトランジスタ312のゲートに入力されることにより、帰還回路140が動作して、基準ビット線LDRを所定の電にバイアスする。
【0021】
次に、図12に示される半導体記憶装置のセンスアンプ回路100内に設置されるセンス回路10内のバイアス回路20についてさらに詳述する。
バイアス回路20は、前述のように、読出動作時に、センスアンプ動作許可信号SAE30がローレベルになると、Pチャネルトランジスタ204がオンになり、信号線FBiの電が上昇するとともに、Nチャネルトランジスタ203のソース端、即ちデジット線DLiの電が信号線FBi相当の電になる。それを受けて、Nチャネルトランジスタ205のゲートにその電流が帰還し、Nチャネルトランジスタ205に所定の電流が流れるため、信号線FBiの電が所定の電に収束する。信号線FBiの電が所定電にバイアスされるため、デジット線DLiの電が所定の電にバイアスされるとともに、このバイアスがメモリセル113jiに印加される(プリチャージ過程)。このメモリセル113jiに流れる電流に対応した検出電VDiがデータ検出回路201に出力される。このとき、基準バイアス回路120においても、基準デジット線DLRの電の引き上げが行われ、基準電VREFがデータ検出回路201に出力されるので、データ検出回路201において検出電VDiと基準電VREFとの電差のセンシングが行われる(センス過程)。
【0022】
メモリセル113jiの内容が“1”である場合、センスアンプ動作許可信号SAE30がローレベルになると、上記の動作により負荷部70の電が基準電VREFよりも高いVDioffになる。一方、記憶データ“0”を読み出す場合、デジット線DLiに接続しているメモリセルの浮遊ゲートには電子が引き抜かれているのでメモリセルに電流が流れることから負荷部70に電圧降下が起こり、負荷部70の電は、基準電VREFよりも低い検出電VDionになる。
【0023】
一方、基準回路110においては、デジット線DLRに接続されるメモリセル106が“0”の状態になっているため、Nチャネルトランジスタ212に電流が流れ、電圧降下が生じる。ここで、Nチャネルトランジスタ212はNチャネルトランジスタ202と比べて抵抗が小さいため、基準電VREFは検出電VDioffとVDionとの中間電に設定される。
【0024】
その結果、メモリセルアレイ101内のメモリセル113jiの記憶データ“1”を読み出す場合には、検出電VDiが基準電VREFより高いため(VDi=VDioff)、データ検出回路201は、出力DOUTiとして“0”を出力する。一方、メモリセルアレイ101内のメモリセル113jiの記憶データ“0”を読み出す場合には、読出し電VDiが基準電VREFにより低いため(VDi=VDion)、データ検出回路201はデータ“1”を出力する。
【0025】
また、図13に従来の半導体記憶装置の別の例を示す。図13に示される従来の半導体記憶装置は、図12に示される従来の半導体記憶装置内に設置されるセンスアンプ回路100とほぼ同様の構成を有するが、センス回路10及び基準回路110のセンスアンプ動作許可信号SAE30の入力端にそれぞれインバータ208、218が設置され、さらに、バイアス回路20、120内に、図12のセンスアンプ回路100のようにPチャネルトランジスタ204、214が設置される代わりに、インバータ208、218からの出力端にNチャネルトランジスタ206、216が設置されている点が異なる。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図12及び図13に示される従来の半導体記憶装置においては次のような問題点があった。前述したように、半導体記憶装置の高速化の要求に応えるためにセンスアンプ回路の性能向上が求められている。センスアンプ回路の性能向上を図る一手段として、センスアンプ回路内に設置されるバイアス回路の効率化、安定性の向上が挙げられる。
図12に示される従来の半導体記憶装置内のセンスアンプ回路100に設置されるセンス回路10のバイアス回路20は、電源電圧Vcc側にはPチャネルトランジスタ204が設けられている。Pチャネルトランジスタを上記のバイアス回路の動作範囲内で用いる場合、一般に、ドレイン電流の微小変化に対するドレイン−ソース間の電圧降下量が大きい。このため、センス回路10内のバイアス回路20の電源電圧Vcc側にPチャネルトランジスタ204を用いると、負荷微分抵抗が大きくなることにより出力FBiの振幅が大きくなる。また、読出動作を開始した直後は、トランジスタ204のドレイン電(FBi)はほぼ0Vとなっており、ゲートにはSAEとしてローレベル(GND)が供給されるので、トランジスタ204のゲート−ソース間電差はVcc程度であるため、トランジスタ204はドレイン電流の駆動能力が最大となっている。このため、デジットDLi線を所定の電まで引き上げるプリチャージ過程を高速に行うことができる。
しかしながら、図12に示す従来のバイアス回路20は、電圧電源にPチャネルトランジスタ204が設置されているので、ノイズ等によりデジット線LDiの電が変動すると、バイアス回路20は過敏に反応するため、検出電VDiと基準電VDREFとをデータ検出回路201にて比較するセンス過程において、安定したセンシングを行うことが難しいという問題をはらんでいる。また、データ検出回路201は、ノイズ量によっては、記憶データを誤判定しかねない。さらに、デジットDLi線を高速に所定の電まで引き上げ過ぎると、センス回路10は検出電VDiが安定するまでに時間がかかるので、かえってアクセス時間を長くする要因になっていた。
【0027】
一方、図13に示される従来の半導体記憶装置に設置されるセンスアンプ回路100においては、センス回路10のバイアス回路20の電源電圧Vcc側にNチャネルトランジスタ206が設けられている。Nチャネルトランジスタ206はドレイン電流の微小変化に対するドレイン−ソース間の電圧降下の変化量が小さい。このため、図13に示されるバイアス回路20においてはNチャネルトランジスタ206が電圧電源に配置されるため、デジット線LDiが何らかのノイズ源によって変動しその影響がNチャネルトランジスタ205を介して帰還されても、信号線FBiの変動は図12に示される半導体記憶装置内のセンス回路10と比較して少ないため、図13に示されるセンス回路10のセンシングが阻害される影響は少ない。
しかしながら、Nチャネルトランジスタ206を電圧電源に配置すると、図13に示す帰還回路40の出力は、電源電圧Vccからトランジスタ206の閾値電圧値(VTN)の分だけ降下した電圧となる。このため、トランジスタ206のソース電に対するゲート−ソース間電圧が小さくなり、トランジスタ206の電流駆動能力が低くなることから、トランジスタ203のゲート電圧を急速に立ち上げることができない。さらに、帰還回路40の出力FBiの振幅上限がVcc−VTN程度に制限されてしまい、トランジスタ203もデジット線LDiを高速にプリチャージすることができないという問題が生じる。その結果、データ検出回路201が検出電VDiと基準電VREFとのセンシングを行うのに十分な程度の電になるのに時間を要するため、結果としてメモリセル113のデータの読出しが遅くなり、データの読出し速度が悪いという問題が生じていた。
さらに、近年、半導体記憶装置全体の省電力化が進められており、半導体記憶装置の電源電圧Vccも低電圧化されてきている。このため、閾値電圧値VTNによる電圧降下の影響が従来と比較して相対的に大きくなってきた。すなわち、例えば、従来電源電圧Vccが5Vであった場合には閾値電圧値VTNによる電圧降下の影響に比べ、電源電圧が3Vに設定された場合、前述した閾値電圧値VTNによる電圧降下の影響がより大きくなる。
以上の問題点が、検出電VDiがセンシングを行うのに十分な電に到達するのに要する時間をさらに増加させ、メモリセル113の記憶データをデータ検出回路201が判定するまでより多くの時間を要するという問題が生じていた。
【0028】
また、記憶容量の大規模化に伴い、半導体記憶装置が大型化し、半導体記憶装置のチップ内の配線が長くなり、配線の寄生容量や配線抵抗が増加している。従来のバイアス回路では、寄生容量の大きい配線を急速に立ち上げようとすると、定常状態の安定性がわるくなり、逆に、安定性を向上させようとすると、立ち上がり特性が悪くなるという矛盾を生じていた。
【0029】
本発明は、以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものである。
本発明の目的は、上記問題点を解決し、所定電への電圧の立ち上げの高速化及び所定電での安定化向上を図ることができるバイアス回路、及びメモリセルデータの読出しの高速化及びメモリセルデータの読出し時の検出電の安定性向上を図ることができる半導体記憶装置を提供することである。
【0030】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する本出願第1の発明は、バイアス電圧を第1端子より出力して被バイアス回路に印加し、前記被バイアス回路に流れる電流を第2端子より電流検出手段へ伝達するバイアス出力手段と、前記第1端子より出力されたバイアス電圧を検出し、検出結果を前記バイアス出力手段の第3端子に帰還させるバイアス電圧検出手段と、前記第3端子と電圧電源との間に接続され、前記第3端子に電流を供給し、かつ特性の異なる1対のトランジスタとから構成され、被バイアス回路へのバイアス電圧変化に応じて前記1対のトランジスタの特性比に基づき、その出力電流を変化させて前記バイアス出力手段を作動させる帰還回路と、を有してなることを特徴とするバイアス回路である。
【0032】
また、本出願第2の発明は、バイアス電圧を第1端子より出力して被バイアス回路に印加し、前記被バイアス回路に流れる電流を第2端子より電流検出手段へ伝達するバイアス出力手段と、前記第1端子より出力されたバイアス電圧と所定電圧とを比較し、その比較結果を出力する比較手段と、前記第1端子より出力されたバイアス電圧を検出し、検出結果を前記バイアス出力手段の第3端子に帰還させるバイアス電圧検出手段と、前記バイアス電圧検出手段及び前記バイアス出力手段の第3端子に接続された特性の異なる1対のトランジスタとから構成され、前記比較手段の出力信号に応じて前記1対のトランジスタの特性比に基づき、その出力電流を変化させて前記バイアス出力手段を作動させる帰還回路とを有してなることを特徴とするバイアス回路である。
【0034】
また、本出願第3の発明のバイアス回路は、本出願第1の発明又は本出願第2の発明のバイアス回路であって、特性の異なる1対のトランジスタが、Pチャネルトランジスタ及びNチャネルトランジスタであって、前記Pチャネルトランジスタ及びNチャネルトランジスタが並列に接続されてなることを特徴とする。
【0036】
また、本出願第4の発明は、バイアス電圧を第1端子より出力して被バイアス回路に印加し、前記被バイアス回路に流れる電流を第2端子より出力して電流検出手段へ伝達するバイアス出力手段と、前記第1端子より出力されたバイアス電圧を検出し、検出結果を前記バイアス出力手段の第3端子に帰還させるバイアス電圧検出手段と、前記バイアス電圧が所定電圧に満たないことを前記バイアス電圧検出手段が検出すると前記第3端子にバイアス駆動電圧を供給して前記バイアス出力手段の駆動能力を高めて前記被バイアス回路を所定電圧に急速に立ち上げるバイアス立上げ手段と、前記バイアス電圧が所定電圧に到達したことを前記バイアス電圧検出手段が検出すると、前記バイアス電圧検出手段から前記第3端子へ帰還する制御利得を前記バイアス立上げ手段動作時の制御利得よりも小さくして前記被バイアス回路のバイアス電圧変動を低減するバイアス安定化手段と、を備えてなることを特徴とするバイアス回路である。
【0038】
また、本出願第5の発明のバイアス回路は、本出願第4の発明のバイアス回路であって、前記バイアス立上げ手段としてPチャネルトランジスタを用い、前記バイアス安定化手段としてNチャネルトランジスタを用い、前記Pチャネルトランジスタ及びNチャネルトランジスタが並列に接続されてなることを特徴とする。 また、本出願第6の発明のバイアス回路は、バイアス電を検出する第1のNチャネルトランジスタと、前記第1のNチャネルトランジスタの負荷でありバイアス立上げ用の第1のPチャネルトランジスタと、前記第1のNチャネルトランジスタの負荷でありバイアス安定化用の第2のNチャネルトランジスタとを有してなる帰還回路と、バイアス電圧出力用の第3のNチャネルトランジスタと、前記第3のNチャネルトランジスタのソース端におけるバイアス電圧と所定電圧とを比較し、その比較結果を出力する比較手段と、第3のNチャネルトランジスタのドレインに接続された電流検出手段を有し、前記第1のPチャネルトランジスタのソース端は電圧電源に接続され、ゲートは前記比較回路の出力と接続され、ドレイン端は前記第3のNチャネルトランジスタのゲート端と接続され、前記第1のNチャネルトランジスタのソース端は接地され、ゲートは前記第3のNチャネルトランジスタのソース端に接続され、ドレイン端は前記第3のNチャネルトランジスタのゲートに接続され、前記第2のNチャネルトランジスタのドレイン端は電圧電源に接続され、ゲートは前記比較回路の出力と接続され、そのソース端は前記第3のNチャネルトランジスタのゲート端と接続され、前記第3のNチャネルトランジスタのドレイン端は前記電流検出手段に接続され、ソース端は信号線を介して被バイアス回路と接続されていることを特徴とする。
また、本出願第7の発明のバイアス回路は、バイアス電を検出する第1のNチャネルトランジスタと、前記第1のNチャネルトランジスタの負荷でありバイアス立上げ用の第1のPチャネルトランジスタと、前記第1のNチャネルトランジスタの負荷でありバイアス安定化用の第2のNチャネルトランジスタとを有してなる帰還回路と、バイアス電圧出力用の第3のNチャネルトランジスタと、被バイアス回路に流れる電流を検出する電流検出手段を有し、前記第1のPチャネルトランジスタのソース端は電圧電源に接続され、ゲートは接地され、ドレイン端は前記第3のNチャネルトランジスタのゲート端と接続され、前記第1のNチャネルトランジスタのソース端は接地され、ゲートは前記第3のNチャネルトランジスタのソース端に接続され、ドレイン端は前記第3のNチャネルトランジスタのゲートに接続され、前記第2のNチャネルトランジスタのドレイン端およびゲート電圧電源に接続され、そのソース端は前記第3のNチャネルトランジスタのゲート端と接続され、前記第3のNチャネルトランジスタのドレイン端は前記電流検出手段に接続され、ソース端は信号線を介して被バイアス回路と接続されていることを特徴とする。
【0040】
また、本出願第8の発明の半導体記憶装置は、ワード線及びデジット線に接続されたメモリセルと、バイアス電圧を第1端子より出力してデジット線を経由して選択されたメモリセルに印加し、前記デジット線を経由して前記メモリセルに流れる電流を第2端子より電流検出手段へ伝達するバイアス出力手段と、前記伝達された電流を電圧に変換して出力する電流検出手段と、前記電流検出手段より出力された電圧と基準電圧とを比較して記憶データを出力するセンス回路と、前記第1端子より出力されたバイアス電圧を検出し、検出結果を前記バイアス出力手段の第3端子に帰還させるバイアス電圧検出手段と、前記バイアス電圧検出手段とバイアス出力手段の第3端子に接続され、前記バイアス電圧が所定電圧に満たないことを前記バイアス電圧検出手段が検出するとデジット線を所定電圧に急速に立ち上げる第1の手段と、前記バイアス電圧検出手段とバイアス出力手段の第3端子に接続され、前記バイアス電圧が所定電圧に到達したことを前記バイアス電圧検出手段が検出すると、前記バイアス電圧検出手段から前記バイアス出力手段へ帰還する制御利得を前記バイアス立ち上げ手段動作時の制御利得よりも小さくしてデジット線のバイアス電圧変動を低減する第2の手段とを備えてなることを特徴とする。
【0042】
また、本出願第9の発明の半導体記憶装置は、ワード線及びデジット線に接続されたメモリセルと、バイアス第1端子より出力してデジット線を経由して選択されたメモリセル印加し、前記メモリセルに流れる電流を第2端子より電流検出手段へ伝達するバイアス出力手段と、前記伝達された電流を電圧に変換して出力する電流検出手段と、前記電流検出手段より出力された電圧と基準電圧とを比較して記憶データを出力するセンス回路と、前記第1端子より出力されたバイアス電圧を検出し、その利得を前記バイアス出力手段の第3端子に帰還させるバイアス電圧検出手段と、デジット線へのバイアス電圧を所定電に急速に立ち上げる第1の手段と、デジット線へのバイアス電圧が所定電に到達した後にデジット線のバイアス変動を抑える第2の手段とを有し、前記第1の手段と第2の手段は電圧電源に接続され、前記バイアス電検出手段の検出結果に応じて切り替えられることを特徴とする。
【0044】
また、本出願第10の発明の半導体記憶装置は、本出願第8の発明又は本出願第9の発明の半導体記憶装置であって、第1の手段として第1のPチャネルトランジスタを用い、第2の手段として第1のNチャネルトランジスタを用い、バイアス出力手段として第2のNチャンネルトランジスタを用い、前記第1のPチャネルトランジスタのドレイン及び第1のNチャネルトランジスタのソースとが第2のNチャネルトランジスタのゲートに接続されてなることを特徴とする。
【0046】
また、本出願第11の発明の半導体記憶装置は、ワード線及びデジット線に接続されたメモリセルと、バイアス電圧を第1端子より出力してデジット線を経由して選択されたメモリセルに印加し、前記メモリセルに流れる電流を第2端子より電流検出手段へ伝達するバイアス出力手段と、前記伝達された電流を電圧に変換して出力する電流検出手段と、前記電流検出手段より出力された電圧と基準電圧とを比較して記憶データを出力するセンス回路と、前記第1端子におけるデジット線のバイアス電圧をバイアス電圧検出手段で検出してバイアス出力手段の第3端子にフィードバックする帰還回路を含み、前記第3端子と電圧電源との間に接続された1対のトランジスタから前記第3端子に流れる電流をそれぞれ変化させることにより、デジット線のバイアス電圧が前記所定電圧と差が大きいときは、前記帰還回路の制御利得を大きく設定し、デジット線のバイアス電圧が前記所定電圧と差が小さいときは、前記帰還回路の制御利得を小さく設定したことを特徴とする。
【0048】
また、本出願第12の発明の半導体記憶装置は、本出願第の発明の半導体記憶装置であって、前記第1の手段として第1のPチャネルトランジスタを用い、前記第2の手段として第1のNチャネルトランジスタを用い、電圧電源と前記第3端子との間にPチャネルトランジスタ及びNチャネルトランジスタを並列に備えてなることを特徴とする。
【0050】
また、本出願第13の発明は、本出願第8の発明乃至本出願第12何れか1の発明の半導体記憶装置であって、ワード線及び基準デジット線に接続された基準セルと、前記バイアス出力手段と前記バイアス電圧検出手段と前記第1の手段と前記第2の手段とを備えたバイアス回路と同一構成の基準バイアス回路であって、前記バイアス回路よりも大きな電流供給能力を有し、前記基準デジット線に対して所定電流を供給し前記基準セルからの読出しデータに基づき前記基準電圧を形成する基準バイアス回路とを有してなることを特徴とする。
【0052】
また、本出願第14の発明は、本出願第8の発明乃至本出願第13何れか1の発明の半導体記憶装置であって、前記デジット線の電がグランド電付近のときは前記Pチャネルトランジスタからの電流が前記Nチャネルトランジスタからの電流より大きく、前記デジット線の電が所定電にあるときは前記Nチャネルトランジスタの電流が前記Pチャネルトランジスタからの電流より大きくなるよう、前記Pチャネルトランジスタ及び前記Nチャネルトランジスタが設定されてなることを特徴とする。
【0054】
また、本出願第15の発明は、本出願第13乃至14何れか1の発明の半導体記憶装置であって、前記バイアス回路、若しくは前記バイアス回路及び前記基準バイアス回路の動作をセンスアンプ動作許可信号により制御することを特徴とする。
【0056】
また、本出願第16の発明は、バイアス電圧を第1端子より出力して被バイアス回路に印加し、前記被バイアス回路に流れる電流を第2端子より電流検出手段へ伝達するバイアス出力手段と、前記第1端子より出力されたバイアス電圧を検出し、検出結果を前記バイアス出力手段の第3端子に帰還させるバイアス電圧検出手段と、前記第3端子に接続され、前記第3端子にバイアス駆動電圧を供給し、かつ特性の異なる1対のスイッチ部を有し、前記1対のスイッチ部をバイアス電圧の変動に応じて切り替えて作動させる帰還回路と、を有してなることを特徴とするバイアス回路である。
【0058】
また、本出願第17の発明のバイアス回路は、本出願第16の発明のバイアス回路であって、前記スイッチ部がトランジスタであることを特徴とする。
【0060】
また、本出願第18の発明のバイアス回路は、バイアス電圧を第1端子より出力して被バイアス回路に印加し、前記被バイアス回路に流れる電流を第2端子より電流検出手段へ伝達するバイアス出力手段と、前記第1端子より出力されたバイアス電圧と所定電圧との差信号を検出し、検出結果を前記バイアス出力手段の第3端子に帰還させるバイアス電圧検出手段と、前記第3端子に接続され、前記被バイアス回路に供給するバイアス電圧が所定電圧に満たないことを前記バイアス電圧検出手段が検出すると、前記第3端子にバイアス駆動電圧を供給して、バイアス供給能力を高めて前記被バイアス回路に電圧を供給するバイアス立上げ手段と、前記第3端子に接続され、前記被バイアス回路に供給するバイアス電圧が前記所定電圧に達したことを前記バイアス電圧検出手段が検出すると、前記第3端子にバイアス駆動電圧を供給して、所定電圧変動の影響を抑制して前記被バイアス回路にバイアス電圧を供給するバイアス安定化手段とを備えてなることを特徴とする。
【0062】
また、本出願第19の発明のバイアス回路は、バイアス供給許可信号に応じてバイアスを被バイアス回路に出力して被バイアス回路に流れる電流を検出するバイアス回路において、前記バイアス供給許可信号がアクティブになってから所定時間経過するまで、バイアス供給能力を高めて前記被バイアス回路にバイアスを供給するバイアス立上げ手段と、前記バイアス供給許可信号がアクティブになった期間、所定電変動の影響を抑制して前記被バイアス回路にバイアスを供給するバイアス安定化手段とを備えてなることを特徴とする。
【0064】
また、本出願第20の発明のバイアス回路は、バイアス電圧を第1端子より出力して被バイアス回路に印加し、前記被バイアス回路に流れる電流を第2端子より電流検出手段へ伝達するバイアス出力手段と、前記第1端子より出力されたバイアス電圧と所定電圧との差信号を検出し、検出結果を前記バイアス出力手段の第3端子に帰還するバイアス電圧検出手段と、前記第3端子に接続され、第3端子にバイアス駆動電圧を供給するバイアス立上げ手段とバイアス安定化手段とを有し、前記バイアス立上げ手段は前記バイアス電圧検出手段が検出した差信号が所定値以上あることを検出すると、前記バイアス出力手段の電力供給能力を高めるように動作し、前記バイアス安定化手段は前記バイアス電圧検出手段が検出した差信号に応じて出力電圧を決定して、前記バイアス出力手段に出力することを特徴とする。
【0066】
また、本出願第21の発明のバイアス回路は、バイアス供給許可信号に応じてバイアスを被バイアス回路に出力して被バイアス回路に流れる電流を検出するバイアス回路において、前記被バイアス回路に供給するバイアスと所定の電との差信号を検出するバイアス電検出手段と、前記バイアス電検出手段が検出した差信号に応じて出力電圧を決定するバイアス安定化手段と、前記バイアス安定化手段の出力を電力増幅して前記被バイアス回路に出力するバイアス出力手段と、前記バイアス供給許可信号がアクティブになってから所定時間経過するまでの期間に起動信号を出力するタイマと、前記タイマが起動信号を出力している期間に前記バイアス出力手段の電力供給能力を高めるバイアス立上げ手段とを備えてなることを特徴とする。
【0068】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明するが、以下の実施の形態は本発明に係る一例にすぎない。
図1は、本実施の形態に係るバイアス回路400のブロック図である。
本実施の形態におけるバイアス回路400は、バイアス出力回路41、バイアス電検出回路43、バイアス安定化回路44、及びバイアス立上げ回路45を有してなる。また、信号線LDi、DIG、FBを介して出力される電圧をそれぞれ検出電VDi、バイアス電VDIG、駆動電VFBとする。
また、バイアス回路400は、被バイアス回路42及び電流検出回路46に接続され、バイアス出力回路41より被バイアス回路42へ所定のバイアス電VDIGを供給して、被バイアス回路42に流れる電流量を電流検出回路46で検出する。電流検出回路46は、電流量を電圧VDiに変換して出力することもできる。
【0069】
バイアス電検出回路43は、バイアス出力回路41から被バイアス回路42に供給されるバイアス電VDIGを検出し、所定の電に達していないときは、バイアス立上げ回路45を起動してバイアス電を急速に立ち上げ、所定の電に達したときは、バイアス安定化回路44を起動してバイアス電VDIGの変動を低減する。
【0070】
バイアス立上げ回路45は、バイアス電VDIGが所定の電に達していないときは、バイアス電検出回路43からの起動信号に基づきバイアス出力回路41に信号線FBを介してバイアス駆動電VFB0を出力する。このバイアス駆動電VFB0は、バイアス出力回路41の出力電圧または出力電流を定常状態よりも高める働きをする。このため、バイアス回路400は、バイアス電VDIGを急速に所定の電まで立ち上げることができる。
なお、バイアス立上げ回路45は、バイアス電VDIGが所定の電に達したとき、その動作を停止させてもよいし、バイアス出力回路41へのバイアス駆動能力を低下させるようにしてもよい。
【0071】
バイアス安定化回路44は、バイアス電VDIGが所定の電に達したとき、バイアス電検出回路43を介して帰還されるバイアス電VDIGを所定の電と比較して、バイアス駆動電VFB1を生成し、バイアス出力回路41に出力する。ここで、帰還回路の利得は、バイアス立上げ回路45よりバイアス安定化回路44の方が小さくなるように設定してある。このため、バイアス電VDIGが何らかの理由により変動したとき、バイアス安定化回路44から出力されるバイアス駆動電VFB1の変動は小さくなり、バイアス出力回路41の出力であるバイアス電VDIGの変動も小さくなる。
なお、バイアス安定化回路44は、バイアス電VDIGが所定の電に達していないとき、その動作を停止させていてもよいし、バイアス出力回路41へのバイアス駆動能力を低下させていてもよい。
【0072】
このように、本実施の形態に係るバイアス回路400は、バイアス出力回路41を駆動する回路としてバイアス立上げ回路45とバイアス安定化回路44の2つを設け、バイアス回路の出力電圧であるバイアス電VDIGの値によって切り替えるようにした。これにより、本実施の形態に係るバイアス回路400は、バイアス立ち上げの初期及び定常状態において最適な性能を有する。また、定常状態では、外乱の影響が少なく安定したバイアス電VDIGを被バイアス回路42に供給することが可能であるため、電流検出回路46は、安定した状態で被バイアス回路42に流れる電流を検出することができる。
【0073】
(第2の実施形態)
図2は、本発明の第2の実施の形態に係るバイアス回路401のブロック図である。
本実施形態におけるバイアス回路401は、バイアス出力回路41、バイアス電検出回路43、バイアス安定化回路47、及びバイアス立上げ回路48、及びタイマ49等を有してなる。また、信号線LDi、DIG、FBを介して出力される電圧をそれぞれ検出電VDi、バイアス電VDIG、駆動電VFBとする。なお、バイアス出力回路41、バイアス電検出回路43、被バイアス回路42、及び電流検出回路46は、本発明の第1の実施形態に係るバイアス回路400と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0074】
本実施の形態に係るバイアス回路401は、バイアス許可信号BEが入力され、バイアス許可信号BEがアクティブ状態のときのみ被バイアス回路42にバイアス電VDIGを供給するようにしたものである。
タイマ49は、バイアス許可信号BEがアクティブになると所定時間の間、起動信号をバイアス立上げ回路48に供給する。
【0075】
バイアス立上げ回路48は、タイマ49から供給される起動信号にもとづき、バイアス許可信号BEがアクティブになってから所定時間の間、バイアス出力回路41にバイアス駆動電VFB0を出力する。このバイアス駆動電VFB0は、バイアス出力回路41の出力電圧または出力電流を定常状態よりも高める働きをする。このため、バイアス回路は、バイアス電VDIGを急速に所定の電まで立ち上げることができる。
【0076】
バイアス安定化回路47は、バイアス許可信号BEがアクティブの期間のみ動作する点を除き、本発明の第1の実施形態のバイアス安定化回路44と同じである。なお、バイアス安定化回路47は、タイマ49が起動信号を出力している期間中は動作を停止させてもよいし、動作させたままでもよい。
【0077】
このように、本実施の形態に係るバイアス回路401は、バイアス出力回路41を駆動する回路としてバイアス立上げ回路48及びバイアス安定化回路47の2つを設け、バイアス許可信号BEがアクティブになってから所定の期間はバイアス立上げ回路48を用いて急速にバイアス電VDIGを立ち上げるようにした。このため、本実施の形態に係るバイアス回路401はバイアス立ち上げの初期と定常状態において最適な性能を有する。また、定常状態では、外乱の影響が少なく安定したバイアス電VDIGを被バイアス回路42に供給できるので、電流検出回路46は、安定した状態で被バイアス回路42に流れる電流を検出することができる。
【0078】
(第3の実施形態)
図3は、本実施の形態に係るバイアス回路1を示す図である。
本実施の形態に係るバイアス回路1の構成を、図3を参照して説明する。
バイアス回路1は信号線DLを介して被バイアス回路42に接続され、所定のバイアス電VDIGを被バイアス回路42に供給する。負荷抵抗7は、所定のバイアス電VDIGを被バイアス回路42に供給したとき、被バイアス回路42に流れる電流量を検出し、検出電VDiとして出力する。ここで、検出電VDi、バイアス電VDIG、駆動電VFB、及び基準電圧値VRはそれぞれ、信号線LDi、DL、FB、及びLRを介して出力される電圧である。
【0079】
バイアス回路1は、帰還回路2及びバイアス出力用のNチャネルトランジスタ3、バイアス電検出用の比較回路8から構成される。帰還回路2は、バイアス電を検出するNチャネルトランジスタ5と、前記トランジスタ5の負荷でありバイアス立上げ用のPチャネルトランジスタ4と、前記トランジスタ5の負荷でありバイアス安定化用のNチャネルトランジスタ6とを有してなる。
Pチャネルトランジスタ4のソース端は電圧電源に接続され、ゲートは比較回路8の出力と接地され、そのドレイン端はNチャネルトランジスタ3のゲート端と接続されている。Nチャネルトランジスタ6のドレイン端は電圧電源に接続され、ゲートは比較回路8の出力と接地され、そのソース端はトランジスタ3のゲート端と接続されている。また、Nチャネルトランジスタ5のソース端は接地され、ゲートはトランジスタ3のドレイン端に接続され、ドレイン端はNチャネルトランジスタ3のゲートに接続されている。また、Nチャネルトランジスタ3のドレイン端は負荷抵抗7に接続され、ソース端は信号線DLを介して被バイアス回路42と接続されている。
【0080】
比較回路8は演算増幅器9と比較電圧11とからなり、バイアス電VDIGと比較電圧11の基準電圧値VRとを比較する。演算増幅器9は、バイアス電VDIGが基準電圧値VRより低いときローレベルを出力し、基準電圧値VRより高いときハイレベルを出力する。
【0081】
バイアス電圧VDIGが所定の電圧VRより低いとき、比較回路8がローレベルを出力するので、Pチャネルトランジスタ4が導通し、そのドレイン端からトランジスタ3のゲートに対して駆動電VFBを出力する。Pチャネルトランジスタでの電圧降下は少ないので、駆動電VFBをほぼ電源電圧(Vcc)に到達するまで引き上げたのち出力する。このため、Nチャネルトランジスタ3は被バイアス回路42に対して駆動能力を高めることができ、バイアス電VDIGを所定電まで急速に立ち上げることができる。
【0082】
バイアス電VDIGが所定の電圧VRに達すると、比較回路8がハイレベルを出力するので、Pチャネルトランジスタ4がオフし、Nチャネルトランジスタ6が導通し、Nチャネルトランジスタ6のソースよりNチャネルトランジスタ3のゲートに対して駆動電VFBが出力される。このとき、Nチャネルトランジスタ5の負荷がPチャネルトランジスタ4になり、かつPチャネルトランジスタ4のソースに接続されるので、Nチャネルトランジスタ5の負荷インピーダンスはゲート接地のPチャネルトランジスタ4より小さい。このため、バイアス電VDIGが何らかの理由で外乱を受けて変動したとしても、Nチャネルトランジスタ5のドレインに生ずる駆動電VFBの変動は小さい。従って、外乱によってバイアス回路が発振したり、外乱の影響が収束するのに長時間を要しなくて済む。この結果、負荷抵抗7は被バイアス回路42に流れる電流量を短時間で検出できるとともに、外乱などの影響が少なく安定した検出電VDiを出力することができる。また、Pチャネルトランジスタ4のサイズを、Nチャネルトランジスタ6のサイズに制約されることなく大きくすることができるので、設計の自由度が向上するとともに、Nチャネルトランジスタ3の駆動能力を大きくすることができる。
【0083】
(第4の実施形態)
図4は、本実施の形態に係るバイアス回路1を示す図である。
図5は、バイアス回路21が設置された、本実施の形態に係る半導体記憶装置のセンスアンプ回路100を示す図である。
図7は、図4に示されるバイアス回路1の特性と、図12及び図13に示される従来の半導体記憶装置のセンスアンプ回路100内に設置されるバイアス回路20の特性とを示す図である。
図7は、図5に示されるバイアス回路21、図12に示されるバイアス回路20、及び図13に示されるバイアス回路20内の電VDion・VDioff、及び駆動電VFBiのプリチャージ過程開始からの時間変化を示す図である。
図8〜図10はそれぞれ、図7における200ns〜250ns、230ns〜330ns、350ns〜400ns付近の拡大図である。
【0084】
本実施の形態に係るバイアス回路1の構成を、図4を参照して説明する。バイアス回路1は信号線DLに接続され、帰還回路2及びNチャネルトランジスタ3から構成される。バイアス回路1は信号線DLに対して所定電を出力する。すなわち、バイアス回路1は信号線DLを所定電にする。帰還回路2は、1対の負荷としてPチャネルトランジスタ4とNチャネルトランジスタ6、及びNチャネルトランジスタ5を有してなり、信号線DLを所定電に保持する。Pチャネルトランジスタ4とNチャネルトランジスタ6は並列に接続されている。また、Pチャネルトランジスタ4のソース端は、電圧電源に接続され、そのドレインはNチャネルトランジスタ6のソース端と接続されている。Nチャネルトランジスタ5のソース及びPチャネルトランジスタ4のゲートは接地されており、Nチャネルトランジスタ6のゲート及びドレイン端は電圧電源に接続されている。
また、Nチャネルトランジスタ3のドレインは負荷抵抗7に接続され、信号線DLに流れる電流に比例した電圧VDiを信号線LDに出力する。
【0085】
次に、本実施の形態に係るバイアス回路1の動作について説明する。ここで、バイアス回路1の信号線DLの電は、当初グランド電付近であるとする。Pチャネルトランジスタ4とNチャネルトランジスタ6は常に所定の電流を流す状態にある。さらに、Pチャネルトランジスタ4は信号線FBの電に関わらずソース−ゲート間電圧は一定であるうえ、その電差は電源電圧Vcc相当と大きいので、急速にNチャネルトランジスタ3のゲートを所定の電まで充電する。ここで、Nチャネルトランジスタ3の出力電圧の上限は電源電圧Vcc程度である。これに伴い、Nチャネルトランジスタ3は信号線DLに大きな充電電流を流すことができるので、そのソース電、即ち、信号線DLも信号線FBからNチャネルトランジスタ3の閾値電圧値VTN分低下した電VDIGへと高速にプリチャージを行うことができる。
【0086】
これにより、バイアス回路3は信号線DLの電が所定の電より高くなると、Nチャネルトランジスタ3に流れるドレイン電流が増加し、Nチャネルトランジスタ5のドレイン電であるFBを低くさせるとともに、Nチャネルトランジスタ3から出力される電圧も低くさせる。逆に、信号線DLの電が所定の電より低くなると、Nチャネルトランジスタ3に流れるドレイン電流が減少し、バイアス回路3は、Nチャネルトランジスタ5のドレイン電であるFBを高くさせるとともに、Nチャネルトランジスタ3から出力される電圧も高くさせる。この結果、バイアス回路2の出力電圧は、所定の電圧に収束する。
【0087】
以上のような動作がバイアス回路1で繰り返されることにより、帰還回路2の出力FBが一定電に保持されることから、バイアス回路1により信号線DLの電はグランド電付近から所定電まで引き上げられたのち、所定電VDiに維持される。
【0088】
バイアス回路1において、Pチャネルトランジスタ4は、ゲート接地増幅回路として動作しているので、ドレイン電流の微小変化に対するドレイン電圧VFBの変化が大きい。このため、本実施の形態に係るバイアス回路1において、帰還回路2の電圧電源にPチャネルトランジスタ4及びNチャネルトランジスタ6を並列に接続し、バイアス回路1の電がグランド電に近い間はPチャネルトランジスタ4からの電流が支配的になるようにすることにより、Pチャネルトランジスタ4のドレイン電を電源電圧に近づけることができるので、Nチャネルトランジスタ3のゲート電圧が高くなり、バイアス回路1の電をグランド電から所定の電まで引き上げるプリチャージ過程を高速に行うことができる。また、Nチャネルトランジスタは一般に負荷抵抗が小さいので、電流の微小変化に対するバイアス回路1の出力振幅が小さい。このため、本実施の形態に係るバイアス回路1において、帰還回路2の電圧電源にPチャネルトランジスタ4及びNチャネルトランジスタ6を並列に接続し、バイアス回路1の電が定常状態付近である間はNチャネルトランジスタ6からの電流が主に出力されるようにすることにより、所定の電まで引き上げられたバイアス回路1の電を安定した状態で維持することができる。
【0089】
また、Pチャネルトランジスタ4及びNチャネルトランジスタ6のゲートを接地電電圧電源にそれぞれ接続し、所定のドレイン電圧(例えば1.5V)を印加したときに流れる電流をIP0、IN0とする。上記の動作を実行できるように、トランジスタ4,6のサイズを選定し、IP0:IN0を1:3〜5にすることで、バイアス回路1の電がグランド電に近いときはPチャネルトランジスタ4からの電流が支配的になるようにでき、バイアス回路1の電が安定し所定電付近であるときはNチャネルトランジスタ6からの電流が支配的になるようにすることができる。このように、Pチャネルトランジスタ4及びNチャネルトランジスタ6の特性比を設定することにより、外部からの切り替え信号なしにバイアス回路1の電に応じてPチャネルトランジスタ4からの電流に比べてNチャネルトランジスタ6の電流が主であるように自動的且つ連続的に変化するため、バイアス回路1からの出力電を効率よく立ち上げることができ且つ所定電に到達したのちは前記電を安定化させることができる。
【0090】
次に、図6をもとに図4に示すバイアス回路1の動作を、図12、図13に示す従来例と比較しながら説明する。
図6において、曲線“4”、“5”、“6”はそれぞれ、図4に示すバイアス回路1のPチャネルトランジスタ4、Nチャンネルトランジスタ5、Nチャネルトランジスタ6を単体で測定したときのドレイン−ソース間の電圧VDSとドレイン電流IDとの関係を示す曲線である。また、“4+6”は、Pチャネルトランジスタ4とNチャンネルトランジスタ6を並列接続して測定したときのドレイン−ソース間の電圧VDSとドレイン電流IDとの関係を示す曲線である。また、曲線“5”は、ゲートに印可される電圧VGSを種々変化させたときのドレイン−ソース間の電圧VDSとドレイン電流IDとの関係を示している。
さらに、図12に示される従来の半導体記憶装置に設置されるバイアス回路20内のPチャネルトランジスタ204と、図13に示される従来の半導体記憶装置に設置されるバイアス回路20内のNチャネルトランジスタ206とにおけるドレイン−ソース間の電圧VDSとドレイン電流IDとの関係を示す曲線も、それぞれ“204”、“206”として図6に併せて示す。なお、従来例のNチャネルトランジスタ205の特性は、曲線“5”と同じである。
【0091】
曲線“6”、“206”は、Nチャネルトランジスタ6,206のドレインとゲートに2.7Vの電圧を印加し、ソースの電圧VDSを0〜2.7Vの範囲で変化させたときのドレイン電流IDを測定したものである。これらNチャネルトランジスタ6、206は、ソース電が2.7Vから低下するにつれて、即ちドレイン−ソース間の電差VDSが増加するにつれて、ドレイン電流IDが減少する。これはダイオード特性に相当する。
【0092】
曲線“5”は、Nチャネルトランジスタ5のゲートに一定の電圧VGSを印加し、ソースを接地し、ドレインの電圧VDSを0〜2.7Vの範囲で変化させたときに流れるドレイン電流IDを測定したものである。図6には、このゲート電圧VGSを種々変化させたときの曲線を示している。一般にゲート電圧VGSが一定であると、トランジスタは定電流特性を示し、ドレイン−ソース間の電差VDSが変化しても、ドレイン電流IDはさほど変化しないことが分かる。また、ケート電圧VGSが高くなるにつれて、ドレイン電流IDが増えている。
【0093】
曲線“4”、“204”は、Pチャネルトランジスタ4のゲートを接地し、ソースに2.7Vを印加し、ドレインの電圧VDSを0〜2.7Vの範囲で変化させたときに流れるドレイン電流IDを測定したものである。ドレイン電圧VDSが低下するにつれて、ドレイン電流IDが増加するが、ゲート電圧VGSが一定(2.7V)であるので、Pチャネルトランジスタ4、204は定電流特性を示し、ドレイン−ソース間の電差VDSが変化しても、ドレイン電流IDはさほど変化しないことが分かる。なお、曲線“4”と“204”とでドレイン電流IDに差があるのは、トランジスタのサイズが異なり、電流駆動能力が異なるためである。
【0094】
曲線“4+6”は、Pチャネルトランジスタ4のソース、及びNチャネルトランジスタ6のドレインとゲートに2.7Vの電圧を印加し、Pチャネルトランジスタ4のゲートを接地し、Pチャネルトランジスタ4のドレイン、及びNチャネルトランジスタ6のソースの電圧VDSを0〜2.7Vの範囲で変化させたときに、2つのトランジスタに流れるドレイン電流IDを測定したものであり、Pチャネルトランジスタ4とNチャネルトランジスタ6にそれぞれ流れるドレイン電流(曲線“4”と“6”)を加算したものに相当する。これらトランジスタ4,6は、トランジスタ6,206と同様、ソース電が2.7Vから低下するにつれて、即ちドレイン−ソース間の電差VDSが増加するにつれて、ドレイン電流IDが減少する。しかし、曲線“6”、“206”は、ドレイン−ソース間電圧VDSが2.2V以下にならないとドレイン電流IDが流れ始めないのに対して、曲線“4+6”は、2.7V以下になるとすぐにドレイン電流IDが流れ始めている。これは、以下の理由による。即ち、Pチャネルトランジスタ4は、VDSが2.7Vのときでドレイン−ソース間の電差が0Vのときでも、ゲート−ソース間電圧VGSが2.7Vあるので、ソース電が2.7Vより小さくなるとすぐに電流が流れ始める。これに対して、Nチャネルトランジスタ6,206は閾値電圧値VTNを有しているため、ゲート電がソース電よりVTNだけ高くならないと、言い換えれば、ドレインとソース間の電差がVTN以上にならないとドレイン電流IDが流れ始めない。このような理由により、曲線“4+6”と“6”、“206”との間に差が生じている。
【0095】
次に、図6を参照して図4に示す帰還回路2の動作について説明する。
Nチャネルトランジスタ5は、ソース接地型の増幅器として動作しており、ゲートに入力される入力電圧VDGIを増幅して、負荷トランジスタ4,6に生ずる電圧を出力する駆動電VFBとして出力する。このとき、曲線“5”はNチャネルトランジスタ5の入出力特性を示し、曲線“4+6”はトランジスタ5の負荷曲線を表している。
いま、Nチャネルトランジスタ5のゲート電圧が曲線“5a”(約2V)であるとすると、Nチャネルトランジスタ5と4+6には同じドレイン電流ID(約230μA)が流れるので、Nチャネルトランジスタ5のドレイン電圧は、曲線“5a”と“4+6”の交点C1の電圧(約1.3V)になる。同様にして、ゲート電圧が曲線“5b”、“5c”、“5d”であるとすると、Nチャネルトランジスタ5のドレイン電圧は、交点C3,C4,C5の電圧になる。また、ゲート電圧が曲線“5g”(約1.5V)であるとすると、ドレイン電流ID(約200μA)が流れ、Nチャネルトランジスタ5のドレイン電圧は、曲線“5g”と“4+6”の交点C2の電圧(約1.5V)になる。
【0096】
ここで、Nチャネルトランジスタ3の閾値電圧値VTNが0Vであるとすると、Nチャネルトランジスタ5のドレイン電圧である駆動電VFBが、Nチャネルトランジスタ3を介してNチャネルトランジスタ5のゲートに入力電圧VDGIとして帰還する。例えば、ゲート電圧が曲線“5a”であるとき、交点C1のドレイン電圧となり、この電圧がNチャネルトランジスタ3を介してトランジスタ5のゲートに帰還する。この電圧は先のゲート電圧より低く、曲線“5c”に相当するとすると、トランジスタ5のドレイン電圧は交点C4に移動し、トランジスタ5のドレイン電圧を高くする。同様に、この電圧がNチャネルトランジスタ3を介してNチャネルトランジスタ5のゲートに帰還し、この電圧が先のゲート電圧より高く、曲線“5g”に相当するとすると、Nチャネルトランジスタ5のドレイン電圧は交点C2に移動し、Nチャネルトランジスタ5のドレイン電圧を低くする。このとき、Nチャネルトランジスタ5のドレイン電圧とゲート電圧は同じ電圧(約1.5V)であるので、バイアス回路1はこの動作点C2に落ち着く。
【0097】
いま、バイアス回路1が定常状態にあり、交点C2で動作しているとき、何らかの理由により、信号線DLに流れる電流が変動したとする。図12に示す従来例では、Nチャネルトランジスタ205のドレイン電圧は、曲線“204”に沿って出力電圧VDIGが変動し、さらに、曲線“204”のドレイン電流に対するドレイン電圧依存性が少ないので、ドレイン電流IDがわずかに変動しても、出力電圧VDSは大きく変動する。これに対して、図13に示す従来例では、Nチャネルトランジスタ205のドレイン電圧は、曲線“206”に沿って出力電圧VDIGが変動し、さらに、曲線“206”が図6上で急速に立ち上がっているので、ドレイン電流IDがわずかに変動しても、出力電圧VDSの変動は少ない。本実施の形態例では、負荷変動や外来ノイズに対する出力変動は、2つの従来例の中間の特性を示していることが分かる。
【0098】
また、バイアス回路1が動作を開始した直後で、電源電圧Vccが十分立ち上がっていないとすると、ドレイン−ソース間の電差は少ない(図6の2.7V付近)。この状態で、図12に示す従来例では、図6の曲線“204”に示すように、電差がわずかに生ずるだけで、ドレイン電流IDが流れ始める。これに対して、図13に示す従来例では、図6の曲線“206”に示すように、ドレイン−ソース間電差が閾値電圧値VTN以上にならないと、ドレイン電流IDが流れ始めない。このため、図13の従来例では、信号線DLの立ち上がりが遅くなる。本実施の形態例では、信号線の立ち上がり特性は、2つの従来例の中間の特性を示していることが分かる。
【0099】
次に、バイアス回路21が設置された、本実施の形態に係る半導体記憶装置のセンスアンプ回路100を図5に示す。
この半導体記憶装置は、図5に示すように、例えば浮遊ゲート型MOSFETをメモリセルとして用いる不揮発性メモリを示すもので、データ格納用のメモリセルアレイ101と、デジット線DLiをグランド電GNDから所定電VDIGに引き上げることによりこのメモリセルアレイ101からのデータを読み出すセンスアンプ回路100とを有してなる。前記センスアンプ回路100は、センス回路10、基準回路110、データ検出回路201等から構成される。前記センス回路10内に、図4に示されるバイアス回路1の構成要素を含むバイアス回路21を設置する。
このセンスアンプ回路100は、センス回路10とデータ検出回路201、基準回路110とデータ検出回路201とをそれぞれ信号線LDi、LREFを介して接続されてなる。データ検出回路201は、センス回路10から出力される検出電VDiと、基準回路110から出力される基準電VREFとを比較することによりメモリセルアレイ101内のメモリセル113ji(j=1〜m,i=1〜n)のデータ内容を読み出し、図示しない出力バッファを介して記憶データを出力する。
なお、図5においては、デジット線DLiに接続されるメモリセル113jiの記憶データを読み出すためにワード線WLjとデジット線DLiが選択され、デジット線DLiの電をVDIGまで引き上げる場合を例にとり説明する。また、センスアンプ回路100以外の図5に示される半導体記憶装置の構成及び動作(メモリセルアレイ101、基準セルアレイ102、カラムセレクタ103等)は、図12及び図13に示される半導体記憶装置の構成及び動作とほぼ同様なので詳細な説明は省略する。
【0100】
バイアス回路21は、図4に示されるバイアス回路1の構成を有してなる。すなわち、バイアス回路21は、Pチャネルネルトランジスタ4及びNチャンネルネルトランジスタ6の1対のトランジスタ、及びNチャネルネルトランジスタ5を含む帰還回路22と、Nチャネルネルトランジスタ3とから構成される。なお、本実施の形態に係るバイアス回路1においては、信号線FBi、DIGi、及びLDiにおける出力電をそれぞれ駆動電VFBi、VDIGi、及びVDiとし、デジット線DLiの電をVDIGまで引き上げる場合を例にとり説明する。
【0101】
センス回路10は、デジット線DLiに対して所定電を供給するバイアス回路21、及び検出電VDiを生成する負荷部70から構成され、センスアンプ動作許可信号(SAE)30により活性化さる。バイアス回路21はデジット線DLiに対して所定電を供給し、負荷部70は選択されたメモリセル113jiからの電流に基づき検出電VDiを生成する。
バイアス回路21は、帰還回路22及びNチャネルトランジスタ3からなる。帰還回路22は、Pチャンネルトランジスタ4及びNチャネルトランジスタ6が並列に接続されてなる1対のトランジスタと、Nチャネルトランジスタ5と、Pチャネルトランジスタ301及びNチャネルトランジスタ302から構成される。Pチャンネルトランジスタ4のソース端は電圧電源に接続され、そのドレイン端はNチャネルトランジスタ5のドレイン端、Nチャネルトランジスタ6のソース、及びNチャネルトランジスタ302のドレイン端と接続されている。Nチャネルトランジスタ5のソース及びNチャネルトランジスタ302のソースは接地されている。また、Nチャネルトランジスタ6のドレイン端は、Pチャネルトランジスタ301のドレインと接続されており、Pチャネルトランジスタ301のソース端は電圧電源に接続され、そのゲートにはセンスアンプ動作許可信号(SAE)30が入力される。
【0102】
SAE30からの信号は、Pチャネルトランジスタ4、Nチャネルトランジスタ301のゲートに入力され、SAEがローレベルのとき、デジット線DLiにバイアス電を供給するようバイアス回路21の動作を許可し、ハイレベルのとき、バイアス回路21の動作を禁止して、デジット線DLiにバイアス電を供給することを停止する。
【0103】
また、負荷部70は、Nチャネルトランジスタ202からなり、Nチャネルトランジスタ202のドレイン端及びゲート電圧電源に接続されているため、Nチャネルトランジスタ202は常に所定の電流を流しうる状態にある。帰還回路22からの出力である駆動電VFBiは、Nチャンネルトランジスタ3のゲートに入力されたのち、ドレインより出力され、デジット線DLiの電VDIGを決定する。
【0104】
一方、基準回路110は、基準デジット線DLRに対して所定電を供給し、基準電VREFを生成する回路であり、基準デジット線DLRに対して所定電を供給する基準バイアス回路21、及び基準電VREFを生成する負荷部170から構成される。前記基準バイアス回路210及び前記負荷部170は、センス回路10内に設置されるバイアス回路21及び前記負荷部70と同様の構成を有する。
基準バイアス回路210は、帰還回路220及びNチャネルトランジスタ13からなる。帰還回路220は、Pチャネルトランジスタ14及びNチャネルトランジスタ16からなる1対のトランジスタ、Nチャネルトランジスタ15等から構成され、負荷部170はNチャネルトランジスタ212から構成される。
Nチャネルトランジスタ212は、センス回路10内のNチャネルトランジスタ202と比較してサイズが大きいものを用いる。これにより、負荷部170は負荷部70よりも抵抗が小さくなるため、基準電VREFを中間電に設定することができる。中間電に設定する方法としては、Nチャネルトランジスタ212のサイズを変える方法に限定されない。例えば、Nチャネルトランジスタ212のサイズをトNチャネルランジスタ202と同一サイズとして、基準セル111の電子注入量を調整したり、基準セル111のサイズを調整して中間電になるようにしてもよい。
【0105】
データ検出回路201は、センス回路10及び基準回路110に接続され、それぞれ信号線LDi,LREFにおける電である検出電VDiと基準電VREFとを比較し、選択されたメモリセル113jiの記憶データを判定する回路である。このデータ検出回路201の出力側には、出力バッファ(図示しない)等が接続され、記憶データを外部に出力する。
【0106】
前述したように、不揮発性メモリのメモリセル11311〜113mnは、浮遊ゲートに電子が注入されているか否かでデータを記憶する。つまり、浮遊ゲートに電子が注入されたものはゲート(ワード線)がハイレベルになっても、そのドレイン電流(オフ電流)は所定値以下であり、電子を引き抜いたものは、所定値以上のドレイン電流(オン電流)が流れる。
これに対し、基準セルアレイ102内の基準セル111は電子が所定量注入されているため、負荷部170に所定の電流が流れ、中間電である基準電VREFを生ずるように設定されている。すなわち、メモリセル113jiの浮遊ゲートに電子が注入されトランジスタ113jiにオフ電流が流れる場合は記憶データ“1”に対応し、浮遊ゲートに電子が引き抜かれていてオン電流が流れる場合は、記憶データ“0”に対応している。
【0107】
さらに、前述したように、基準回路110における負荷部170のNチャネルトランジスタ212に生ずる基準電VREFは、オン電流とオフ電流によってセンス回路10における負荷部70のNチャネルトランジスタ202に生ずる電圧の中間電圧になるように設定されている。すなわち、基準デジット線DLRに流れる電流によって生ずる電圧を基準電VREFとし、デジット線DLiに流れるオン電流と、オフ電流によって生ずる検出電VDiをそれぞれVDion,VDioffとした時、データ検出回路201は、VDionとVDioffがVREFより高いか低いかによって、記憶データが“1”か“0”かを判定し、図示しない出力バッファ等に読出したデータを出力している。
【0108】
次に、図5に示されるセンスアンプ回路100内に設置されるセンス回路10の動作について詳述する。
センス回路10内のバイアス回路21において、センスアンプ動作許可信号SAE30がローレベルになると、Pチャネルトランジスタ4及びNチャネルトランジスタ301がいずれもオンし、Nチャネルトランジスタ302はオフする。これにより、信号線FBiの電が上昇していく。この場合、前述の理由によりPチャネルトランジスタ4がまず急速に起動することによりPチャネルトランジスタ4からの電流が主にNチャネルトランジスタ3のゲートに入力され、Nチャネルトランジスタ3が導通するため、信号線FBiの電及びデジット線DLiの電が上昇する(プリチャージ過程)。このため、Nチャネルトランジスタ5のゲート電であるバイアス電VDIGも上昇し、Nチャネルトランジスタ5のドレイン電流が増加するため、信号線FBiの駆動電VFBiが下降しはじめる。駆動電VFBiが下がると、バイアス電VDIGも下がり、Nチャネルトランジスタ5のドレイン電流が減少するので、電FBiが上昇する。これらの一連の動作がセンス回路10内で繰り返されることにより、信号線FBiの電が所定のバイアス電VDIGに収束する。
Nチャネルトランジスタ6のゲートは、電圧電源に接続されているので所定の電流を流しうる状態である。Nチャネルトランジスタ6のソース電である駆動電VFBiが上昇していくと、Nチャネルトランジスタ3のゲートを制御する電圧が、Pチャネルトランジスタ4のドレイン電圧より、Nチャネルトランジスタ6のソース電圧が主であるように変化していく。
すなわち、Nチャネルトランジスタ5の負荷抵抗が、高抵抗負荷のPチャネルトランジスタ4から、低抵抗負荷のNチャネルトランジスタ3に切り替わるので、帰還回路21の制御利得が減少し、デジット線DLiの負荷変動に対するバイアス電変化が少なくなり、安定化する。この帰還回路21によりセンス回路10のの電が一定に保たれることで、デジット線DLiの電が一定に保持されるとともに、検出電VDiがデータ検出回路201に出力される。このとき、基準バイアス回路210においても、基準デジット線DLRの電の引き上げが行われ、基準電VREFがデータ検出回路201に出力されるので、データ検出回路201において検出電VDiと基準電VREFとの電差がセンスされる(センス過程)。このセンス工程において、バイアス回路21においてNチャネルトランジスタ6が設置されていることにより安定化された検出電VDiが得られるため、正確なセンシングを行うことが可能となる。
【0109】
また、上記の動作を実行できるように、図5のバイアス回路21において、Pチャネルトランジスタ4及びNチャネルトランジスタ6の特性を、バイアス回路21から出力されるバイアス電VDIGがグランド電GNDに近いときはPチャネルトランジスタ4からの電圧が支配的になるように設定し、バイアス回路21の出力されるバイアス電VDIGが安定し、所定電付近であるときはNチャネルトランジスタ6からの電圧が支配的になるように設定する。
【0110】
センス回路10内のバイアス回路21において、センスアンプ動作許可信号SAE30がハイレベルになると、Pチャネルトランジスタ4及びNチャネルトランジスタ301がいずれもオフし、Nチャネルトランジスタ302はオンする。これにより、信号線FBiの電VFBiの値が約0Vに低下していくとともに、デジット線の出力されるバイアス電VDIGも約0Vになる。
【0111】
次に、図5に示される半導体記憶装置のセンスアンプ回路100に設置される本実施の形態に係るバイアス回路21の特性と、図12及び図13に示される従来の半導体記憶装置のセンスアンプ回路100内に設置されるバイアス回路20の特性とを、図8〜図10に示される図を用いて比較して説明する。
図8は、図5に示されるバイアス回路21、図12に示されるバイアス回路20、及び図13に示されるバイアス回路20内の検出電VDion・VDioff、駆動電VFBiそれぞれの値の、プリチャージ過程開始からの時間変化を示したものであり、図5に示されるバイアス回路21による信号線LDi、FBi、DIGiそれぞれの電圧値である検出電VDion・VDioff、駆動電VFBiをそれぞれ“A”で示し、図12に示されるバイアス回路10による検出電VDion・VDioff、駆動電VFBiをそれぞれ“P”で示し、図13に示されるバイアス回路20による検出電VDion・VDioff、駆動電VFBiをそれぞれ“N”で示す。また、図7には、370ns付近において意図的に前記回路にノイズVNを印可した結果、電源電圧Vccの変化、データ検出回路201の変化が示されている。
図8〜図10はそれぞれ、図7における200ns〜250ns、230ns〜330ns、350ns〜400ns付近の拡大図である。
【0112】
図7に示すように、図5、図12、図13に示すセンスアンプ回路100にて、センスアンプ動作許可信号SAE30がローレベルになると、帰還回路40、22においてバイアス回路20、21をグランド電から所定電まで立ち上げるプリチャージ過程が開始され、時間の変化に伴い検出電VDion・VDioff、駆動電VFBiは一定電に安定化していき、一定に保持される。電が安定化すると検出電VDiがデータ検出回路201に出力されセンシングが行われる。また、図7においては、365ns付近で、意図的にノイズを印可して耐ノイズ性を確認した。
また、記憶データが“0”と“1”の場合の検出電VDion、VDioffの変化を図7に示す。
【0113】
図7における200ns〜250ns付近を拡大した図8を参照して、これらのバイアス回路の特性について説明する。
“A”で示される本実施の形態に係る図5のバイアス回路21の駆動電VFBiは、“P”で示される図12のバイアス回路20の駆動電VFBiに次いで早く立ち上がる。一方、“N”で示される図13のバイアス回路20の駆動電VFBiの立ち上がりは最も遅い。これに対して、本実施の形態に係る図5のバイアス回路21は、帰還回路22の電圧電源にPチャネルトランジスタ4を用いているため、Pチャネルの特性によりグランド電から所定の電までの立ち上がりが早い。
“A”で示される本実施の形態に係る図5のバイアス回路21の駆動電VFBiは、“N”で示される図13のバイアス回路20の駆動電VFBiに次いで早く所定の電に収束する。一方、“P”で示される図12のバイアス回路20の駆動電VFBiの収束は最も遅い。これに対して、本実施の形態に係る図5のバイアス回路21は、帰還回路22の電圧電源にNチャネルトランジスタ6を用いているため、Nチャネルの特性により所定電への収束が早い。
【0114】
次に、検出電VDion・VDioffについて説明する。
SAE30がローレベルになった瞬間は、トランジスタ202がオン、トランジスタ203がオフしているので、検出電VDiは1.5V程度あるが、トランジスタ203が導通すると、急に低下して0.7V程度になる。
デジット線DLiが所定の電に落ち着くと、215ns付近より、メモリセル113jiに電流が流れ始める。記憶データが“1”のメモリセル113にはオン電流が流れるため、検出電VDionは0.9V付近に収束する。記憶データが“0”のメモリセル113にはオフ電流が流れるため、検出電VDioffは1.8V付近まで上昇する。
【0115】
図8の検出電VDioffに示すように、“A”で示される本実施の形態に係る図5のバイアス回路21の検出電VDioffは、“P”で示される図12のバイアス回路20の電VDioffに次いで早く立ち上がる。一方、“N”で示される図13のバイアス回路20の電VDioffの立ち上がりは最も遅い。また、“P”で示される図12のバイアス回路20の電VDioffは早く立ち上がるが、オーバーシュートしているので、所定の電に収束する時間は“N”の場合と同様最も遅い。
これに対して、本実施の形態に係る図5のバイアス回路21は、帰還回路22の電圧電源にNチャネルトランジスタ6とPチャネルトランジスタ4を用いているため、所定電への立ち上がりと収束が早い。
【0116】
次に、図7における230ns〜330ns付近を拡大した図9を参照して、これらのバイアス回路の特性について説明する。図9において“S”で示される直線は、定常状態で安定化したときの駆動電VFBiの値を示す。図9によると、“A”で示される本実施の形態に係るバイアス回路21の駆動電VFBiは、時間変化に伴い“S”で示される直線に最も近い状態で安定化していくことが確認できる。これに対して、“N”で示す従来例は収束するのに時間がかかり、また“P”で示す従来例はアンダーシュートしたのちに所定の電“S”に収束するので“N”同様時間がかかっている。
【0117】
以上に示したように、本実施の形態に係るバイアス回路21は、出力電を所定電まで立ち上げたのち前記電を速やかに安定化させることができる。
【0118】
次に、図8における350ns〜400ns付近を拡大した図10を参照して、これらのバイアス回路の特性について説明する。
図10には、検出電VDion・VDioff、駆動電VFBiがそれぞれ一定電に安定化した365ns付近での図7の拡大図を示す。図10は各バイアス回路に意図的にノイズを印可したのちの検出電VDiの経時変化を示している。図10に示すように、“A”で示される本実施の形態に係る図5のバイアス回路21の検出電VDiは、“N”で示される図13のバイアス回路20の検出電VDiに次いで早く安定化する。一方、“P”で示される図12のバイアス回路20の検出電VDiは、ノイズ印加からの復帰が大きく遅れていることがわかる。以上の結果により、本実施の形態に係る図5のバイアス回路21は、帰還回路2の電圧電源にNチャネルトランジスタを用いているため、Nチャネルの特性により所定の電が速やかに安定化する。
以上示したように、本実施の形態に係るバイアス回路21は、ノイズ等の外乱があっても、検出電VDiの変動が少なく、速やかに安定化し所定の電に収束することができる。
【0119】
以上のように、図4に示されるバイアス回路1、及び図5に示されるバイアス回路21が設置されてなる半導体記憶装置のセンスアンプ回路100を示したが、本実施の形態に係るバイアス回路が設置されるのはセンスアンプ回路に限定されるものではなく、出力する電を急速に立ち上げ、定常状態に到達したら電圧を安定化させて一定電を維持し出力するための回路であって、出力に流れる電流を検出する回路であればよく、センスアンプ回路に限定されない。
【0120】
(第5の実施形態)
次に、本発明の別の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図11は、本実施の形態に係るバイアス回路31が設置された、半導体記憶装置内のセンスアンプ回路100を示す図である。
【0121】
図11に示されるセンスアンプ回路100に設置されるバイアス回路31は、図4に示されるバイアス回路1の構成を含むものであるが、図5に示されるバイアス回路21と比較して、Pチャネルトランジスタ301、311の代わりに、インバータ304、314が設けられている点が異なる。その他の部分は、図5に示されるセンスアンプ回路100の構成とほぼ同様である。
【0122】
センス回路10内のバイアス回路31において、センスアンプ動作許可信号SAE30がローレベルになと、Pチャネルトランジスタ4及びNチャネルトランジスタ6がいずれもオンになり、信号線FBiの電が上昇していく。この場合、Pチャンネルトランジスタ4がまず急速に起動することによりPチャネルトランジスタ4が主にNチャネルトランジスタ3のゲートを制御し、Nチャネルトランジスタ3がオンになるため、信号線FBiの電及びデジット線DLiの電VDIGが上昇する(プリチャージ過程)。
さらに、Nチャネルトランジスタ5のゲートの電が上昇し、Nチャネルトランジスタ5に電流が流れるため、信号線FBiの駆動電VFBiが下降しはじめる。駆動電VFBiが下降すると、電VDIGも下降し、トランジスタ5のドレイン電流を減少させるので駆動電VFBiが上昇し、デジット線の電VDIGを上昇させる。これらの一連の動作がバイアス回路31内で繰り返されることにより、信号線FBiの電が所定電VDIGに到達する。
Nチャネルトランジスタ6のゲートはSAE30を反転した信号に接続されているので、SAE30がローレベルのとき、ハイレベルが供給されており、Nチャネルトランジスタ6のソース電が下がると、Nチャネルトランジスタ3のゲートに供給される電圧が、Pチャネルトランジスタ4に比べ、Nチャネルトランジスタ6の方が主であるように変化していく。
この帰還回路21により、Nチャネルトランジスタ3の電が一定に保たれることで、デジット線DLiの電が一定に保持されるとともに、検出電VDiがデータ検出回路201に出力される。このとき、基準バイアス回路においても、基準デジット線DLRの電の引き上げが行われ、基準電VREFがデータ検出回路201に出力されるので、データ検出回路201において検出電VDiと基準電VREFとの電差がセンスされる(センス過程)。このセンス過程において、Nチャネルトランジスタ6により安定化された検出電VDiが得られるため、正確なセンシングを行うことが可能となる。以上の説明では、浮遊ゲート型MOSFETを例に説明したが、マスクROMやEPROM等、所定のバイアスを印加してメモリセルに流れる電流を検出することで記憶データを読み出すタイプの半導体記憶装置に適用することができる。
【0123】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明に係るバイアス回路によると、特性の異なる1対のスイッチ部を有し、前記1対のスイッチ部を電圧の変動に応じて切り替えて作動させる帰還回路を有してなることにより、1対のスイッチ部のうちの1つをはじめに作動させたのちに、設定された所定電を基準としてもう一方のスイッチ部に自動的に切り替えて作動させることで、バイアスを効率よく立ち上げることができ、且つ前記バイアスの安定化を図ることができる。
【0124】
また、本発明に係るバイアス回路によると、特性の異なる1対のトランジスタを有し、前記1対のトランジスタをバイアス電圧の変動に応じて切り替えて作動させる帰還回路を有してなることにより、1対のトランジスタのうちの1つをはじめに作動させたのちに、バイアス電圧の変動に応じてもう一方のトランジスタに自動的に切り替えて作動させることで、バイアスを効率よく立ち上げることができ、且つ立ち上げられた後の前記電の安定化を図ることができる。
【0125】
また、本発明に係るバイアス回路によると、前記被バイアス回路を所定電付近に急速に立ち上げるバイアス立上げ手段と、前記被バイアス回路が所定電付近に到達するとともに作動し、前記被バイアス回路のバイアス変動を低減するバイアス安定化手段とを備えてなることにより、バイアス立上げ手段により所定電へと急速に立ち上げられた被バイアス回路への出力電が、バイアス安定化手段により変動を抑えられ所定電で保持されるため、前記電を所定電まで効率よく立ち上げることができ、且つ前記信号線の電の安定化を図ることができる。
【0126】
また、本発明に係るバイアス回路によると、前記被バイアス回路に供給するバイアスが前記所定電に満たないとき、バイアス供給能力を高めて前記被バイアス回路に電力を供給するバイアス立上げ手段と、前記被バイアス回路に供給するバイアスが前記所定電に達したとき、所定電変動の影響を抑制して前記被バイアス回路に所定電を供給するバイアス安定化手段とを備えてなることにより、バイアス立上げ手段により被バイアス回路への出力電を所定電へと急速に立ち上げたのちにバイアス安定化手段により変動を抑えられ所定電で保持されるため、前記電を所定電まで効率よく立ち上げることができ、且つ前記電の安定化を図ることができる。
【0127】
また、本発明に係る半導体記憶装置によると、デジット線を所定電付近に急速に立ち上げる第1の手段と、デジット線が所定電付近に到達するとともに作動し、デジット線のバイアス変動を低減する第2の手段とを前記バイアス回路の電源電圧側に備えてなることにより、第1の手段により所定電へと急速に立ち上げられたデジット線のバイアスが、第2の手段により変動を抑えられ所定電に保持されるため、デジット線のバイアスを所定電まで効率よく立ち上げることができ、且つ前記デジット線のバイアスの安定化を図ることができる。
【0128】
また、本発明に係る半導体記憶装置によると、ワード線及びデジット線に接続されたメモリセルと、デジット線の電をフィードバックする帰還回路を含み、前記帰還回路により前記デジット線のバイアスを所定電にするバイアス回路を有してなるセンス回路とを設けてなる半導体記憶装置において、デジット線のバイアスが所定電と差が大きいときは、前記帰還回路の利得を大きく設定し、デジット線のバイアスが所定電と差が小さいときは、前記帰還回路の利得を小さく設定したことにより、デジット線のバイアスが所定電と差が大きいときはデジット線のバイアスが所定電まで急速に立ち上がり、デジット線のバイアスが所定電と差が小さいときはデジット線のバイアスの変動を抑えることができることから、デジット線のバイアスを所定電まで効率よく立ち上げることができ、且つ前記デジット線のバイアスの安定化を図ることができる。
さらに、外部からの切り替え信号なしにバイアス回路の状態に応じて前記トランジスタの切り替えが実行されるので、出力電に影響を与えることなく前記切り替えが行われるため、初期と定常状態でそれぞれに最適な動作状態を得ることができる。
また、ゲート接地型Pチャネルトランジスタのソース電圧電源に接続すると、前記トランジスタのドレイン電圧は電源電圧まで出力することができる。このため、信号線を駆動するトランジスタのゲート電圧を高電にすることができるので、信号線を高速に所定の電まで立ち上げることができる。
一方、ドレイン接地型Nチャネルトランジスタは、ゲート電圧電源に接続されているので、帰還電圧の微小変化に対する出力電の振幅が小さく、出力電が所定電に到達したのち出力電を一定に保持することができる。このため、出力される電の安定化を図ることができ、ノイズ耐性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に係るバイアス回路を示す図である。
【図2】 本発明の第2の実施の形態に係るバイアス回路を示す図である。
【図3】 本発明の第3の実施の形態に係るバイアス回路を示す図である。
【図4】 本発明の第4の実施の形態に係るバイアス回路を示す図である。
【図5】 本実施の第4の形態に係るバイアス回路を含む半導体記憶装置のセンスアンプ回路を示す図である。
【図6】 図5に示される半導体記憶装置のセンスアンプ回路に設置される本実施の形態に係るバイアス回路の特性と、図12及び図13に示される従来の半導体記憶装置のセンスアンプ回路に設置されるそれぞれのバイアス回路の特性とを比較した図である。
【図7】 図5に示されるバイアス回路、図12に示されるバイアス回路、及び図13に示されるバイアス回路内の検出電VDion・VDioff、及び駆動電VFBiの時間変化を示す図である。
【図8】 図7における200ns〜250ns付近の拡大図である。
【図9】 図7における230ns〜330ns付近の拡大図である。
【図10】図7における350ns〜400ns付近の拡大図である。
【図11】本発明の第5の実施の形態に係るバイアス回路が設置された、半導体記憶装置のセンスアンプ回路を示す図である。
【図12】従来の半導体記憶装置内に設置されるセンスアンプ回路の一構成例を示す図である。
【図13】従来の半導体記憶装置内に設置されるセンスアンプ回路の一構成例を示す図である。
【符号の説明】
1、20、21、31、120、210、310、400、
401 バイアス回路
2、22、32、40、140、220、320 帰還回路
3、5、6、13、15、16、202、203、205、212、
213、215、216、217、302、312、313
Nチャネルトランジスタ
208、218、304、314 インバータ
4、14、214、301、311、314
Pチャネルトランジスタ
7 負荷抵抗
8 比較回路
9 増幅回路
10 センス回路
11 基準電
110 基準回路
70、170 負荷部
100 センスアンプ回路
201 データ検出回路
101 メモリセルアレイ
102 基準セルアレイ
103 カラムセレクタ
104 行デコーダ
105 列デコーダ
106、107 MOSFET
111、113 メモリセル
30、130 センスアンプ動作許可信号(SAE)
41 バイアス出力回路
42 被バイアス回路
43 バイアス電圧検出回路
44、47 バイアス安定化回路
46 電流検出回路
45・48 バイアス立上げ回路
49 タイマ
BE バイアス許可信号
DL、DIG、DIGi、DIGR、LD、LDi、LREF、FB、
FBi、FBR 信号線
DL1〜DLn、DLR デジット線
ID ドレイン電流
Vcc 電源電圧
VD、VDi 検出電
Vo、VD0 電
VDIG、VDIGi、VDIGR バイアス電
VDS ドレイン−ソース間電圧
VFB、VFBi、VFBR 駆動電
VFB0、VFB1 バイアス駆動電
VN ノイズ
VREF 基準電
VR 基準電圧値
VTN 閾値電圧値
WL1〜WLm、WLR ワード線

Claims (11)

  1. バイアス電圧を第1端子より出力して被バイアス回路に印加し、前記被バイアス回路に流れる電流を第2端子より電流検出手段へ伝達するバイアス出力手段と、
    前記第1端子より出力されたバイアス電圧を検出し、検出結果を前記バイアス出力手段の第3端子に帰還させるバイアス電圧検出手段と、
    前記第3端子と電圧電源との間に接続され、前記第3端子に電流を供給し、かつ特性の異なる1対のトランジスタとから構成され、被バイアス回路へのバイアス電圧変化に応じて前記1対のトランジスタの特性比に基づき、その出力電流を変化させて前記バイアス出力手段を作動させる帰還回路と、
    を有してなることを特徴とするバイアス回路。
  2. バイアス電圧を第1端子より出力して被バイアス回路に印加し、前記被バイアス回路に流れる電流を第2端子より電流検出手段へ伝達するバイアス出力手段と、
    前記第1端子より出力されたバイアス電圧と所定電圧とを比較し、その比較結果を出力する比較手段と、
    前記第1端子より出力されたバイアス電圧を検出し、検出結果を前記バイアス出力手段の第3端子に帰還させるバイアス電圧検出手段と、
    前記バイアス電圧検出手段及び前記バイアス出力手段の第3端子に接続された特性の異なる1対のトランジスタとから構成され、前記比較手段の出力信号に応じて前記1対のトランジスタの特性比に基づき、その出力電流を変化させて前記バイアス出力手段を作動させる帰還回路と、
    を有してなることを特徴とするバイアス回路。
  3. 特性の異なる1対のトランジスタが、Pチャネルトランジスタ及びNチャネルトランジスタであって、前記Pチャネルトランジスタ及びNチャネルトランジスタが並列に接続されてなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のバイアス回路。
  4. バイアス電圧を検出する第1のNチャネルトランジスタと、前記第1のNチャネルトランジスタの負荷でありバイアス立上げ用の第1のPチャネルトランジスタと、前記第1のNチャネルトランジスタの負荷でありバイアス安定化用の第2のNチャネルトランジスタとを有してなる帰還回路と、
    バイアス電圧出力用の第3のNチャネルトランジスタと、
    前記第3のNチャネルトランジスタのソース端におけるバイアス電圧と所定電圧とを比較し、その比較結果を出力する比較手段と、
    第3のNチャネルトランジスタのドレイン端に接続された電流検出手段とを有し、
    前記第1のPチャネルトランジスタのソース端は電圧電源に接続され、ゲート端は前記比較回路の出力端と接続され、ドレイン端は前記第3のNチャネルトランジスタのゲート端と接続され、
    前記第1のNチャネルトランジスタのソース端は接地され、ゲート端は前記第3のNチャネルトランジスタのソース端に接続され、ドレイン端は前記第3のNチャネルトランジスタのゲート端に接続され、
    前記第2のNチャネルトランジスタのドレイン端は電圧電源に接続され、ゲート端は前記比較回路の出力端と接続され、そのソース端は前記第3のNチャネルトランジスタのゲート端と接続され、
    前記第3のNチャネルトランジスタのドレイン端は前記電流検出手段に接続され、ソース端は信号線を介して被バイアス回路と接続されていることを特徴とするバイアス回路。
  5. ワード線及びデジット線に接続されたメモリセルと、
    バイアス電圧を第1端子より出力してデジット線を経由して選択されたメモリセルに印加し、前記メモリセルに流れる電流を第2端子より電流検出手段へ伝達するバイアス出力手段と、
    前記伝達された電流を電圧に変換して出力する電流検出手段と、
    前記電流検出手段より出力された電圧と基準電圧とを比較して記憶データを出力するセンス回路と、
    前記第1端子におけるデジット線のバイアス電圧をバイアス電圧検出手段で検出してバイアス出力手段の第3端子にフィードバックする帰還回路を含み、
    前記第3端子と電圧電源との間に接続された1対のトランジスタから前記第3端子に流れる電流をそれぞれ変化させることにより、
    デジット線のバイアス電圧が前記所定電圧と差が大きいときは、前記帰還回路の制御利得を大きく設定し、
    デジット線のバイアス電圧が前記所定電圧と差が小さいときは、前記帰還回路の制御利得を小さく設定したことを特徴とする半導体記憶装置。
  6. ワード線及び基準デジット線に接続された基準セルと、
    前記バイアス出力手段と前記バイアス電圧検出手段と前記第1の手段と前記第2の手段とを備えたバイアス回路と同一構成の基準バイアス回路であって、前記バイアス回路よりも大きな電流供給能力を有し、前記基準デジット線に対して所定電流を供給し前記基準セルからの読出しデータに基づき前記基準電圧を形成する基準バイアス回路と、
    を有してなることを特徴とする請求項に記載の半導体記憶装置。
  7. 前記デジット線のバイアス電圧がグランド電圧付近のときは前記Pチャネルトランジスタからの電流が前記Nチャネルトランジスタからの電流より大きく、
    前記デジット線のバイアス電圧が所定電圧にあるときは前記Nチャネルトランジスタの電流が前記Pチャネルトランジスタからの電流より大きくなるよう前記Pチャネルトランジスタ及び前記Nチャネルトランジスタが設定されてなることを特徴とする請求項乃至請求項何れか1項に記載の半導体記憶装置。
  8. 前記バイアス回路、若しくは前記バイアス回路及び前記基準バイアス回路の動作をセンスアンプ動作許可信号により制御することを特徴とする請求項またはに記載の半導体記憶装置。
  9. バイアス電圧を第1端子より出力して被バイアス回路に印加し、前記被バイアス回路に流れる電流を第2端子より電流検出手段へ伝達するバイアス出力手段と、
    前記第1端子より出力されたバイアス電圧を検出し、検出結果を前記バイアス出力手段の第3端子に帰還させるバイアス電圧検出手段と、
    前記第3端子に接続され、前記第3端子にバイアス駆動電圧を供給し、かつ特性の異なる1対のスイッチ部を有し、
    前記1対のスイッチ部をバイアス電圧の変動に応じて切り替えて作動させる帰還回路と、
    を有してなることを特徴とするバイアス回路。
  10. 前記スイッチ部がトランジスタであることを特徴とする請求項に記載のバイアス回路。
  11. バイアス電圧を第1端子より出力して被バイアス回路に印加し、前記被バイアス回路に流れる電流を第2端子より電流検出手段へ伝達するバイアス出力手段と、
    前記第1端子より出力されたバイアス電圧と所定電圧との差信号を検出し、検出結果を前記バイアス出力手段の第3端子に帰還させるバイアス電圧検出手段と、
    前記第3端子に接続され、前記被バイアス回路に供給するバイアス電圧が所定電圧に満たないことを前記バイアス電圧検出手段が検出すると、前記第3端子にバイアス駆動電圧を供給して、バイアス供給能力を高めて前記被バイアス回路に電圧を供給するバイアス立上げ手段と、
    前記第3端子に接続され、前記被バイアス回路に供給するバイアス電圧が前記所定電圧に達したことを前記バイアス電圧検出手段が検出すると、前記第3端子にバイアス駆動電圧を供給して、所定電圧変動の影響を抑制して前記被バイアス回路にバイアス電圧を供給するバイアス安定化手段と、
    を備えてなることを特徴とするバイアス回路。
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