JP3788151B2 - ピアノハンドル式片切スイッチ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ピアノタッチ操作で片切の接点部の接点開閉を行うピアノハンドル式片切スイッチ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、住宅等において照明器具などの負荷をオン、オフするスイッチとして、電源と負荷との間に接続された単極の接点を開閉する単極スイッチ、いわゆる片切スイッチが広く用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の片切スイッチは器体に対して中央で揺動自在に支持された操作ハンドルを波動させて接点を開閉する波動スイッチが一般的であった。しかしながら、従来の波動スイッチは器体に対して操作ハンドルの寸法が小さいために操作性が良くないという問題や、操作ハンドルを見ただけでは接点部の開閉状態(負荷の動作状態)が判りづらいという問題、さらに周囲が暗い場合にスイッチの位置が判りづらいという問題がある。
【0004】
また、従来共通接点を一対の切換接点に択一的に切り換える3路タイプのスイッチ(3路スイッチ)は接点部分以外の構成が片切スイッチとほとんど共通であるため、3路スイッチを片切スイッチとして用いることが行われている。しかしながら、3路スイッチを片切スイッチに兼用すると、3路スイッチが備える2つの切換接点側の端子のうちで何れに負荷を接続すればよいか判りづらいという問題があった。
【0005】
請求項1〜7の発明は上記問題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、操作性が良好であり、負荷の動作状態が判りやすく且つ周囲が暗い場合でも位置が判りやすく、また、負荷の接続に迷うことが無く且つ製造コストの削減が図れるピアノハンドル式片切スイッチ装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、長手方向に3個の器具取付手段を備えた細長の器具取付用の窓孔を有する取付枠と、短幅方向の外形寸法が上記窓孔の長手方向の略3分の1に形成され、取付枠の中央部の上記器具取付手段に取付けられる押釦スイッチの器体と、窓孔に対向し長手方向の寸法が上記窓孔より細長の開口を有するプレートと、このプレートの開口の略全部を閉塞する大きさに形成され、中央を上記器体の中央に対向させて上記プレートの開口内に配置される1個のピアノハンドルと、押釦スイッチの位置表示を行う位置表示手段と、接点部の開閉状態を表示する状態表示手段とを備え、上記器体は両端部に各一対の速結端子を収納した収納部を、中央部に接点部と接点部を開閉する開閉体とで構成された開閉機構を収納した収納部を備えたボディと、このボディの開口部に被着したカバーとで構成され、押釦スイッチが共通接点及び一対の切換接点を有する上記接点部と、器体内に回動自在に支持されて上記接点部の共通接点を一対の切換接点に択一的に切り換えて開閉する開閉体と、上記器体の表面より頭部が露出し該露出面に対して直交する方向に移動自在に器体内に装着される押釦ハンドルと、上記押釦ハンドルの押動に連動して開閉体を反転させる反転手段と、押釦ハンドルを前方露出方向に付勢する復帰手段とを具備し、上記一対の切換接点を一方の収納部に収納した一対の速結端子と各別に電気的に接続するとともにこれら一対の速結端子の何れか一方に接続される電線が挿入される電線挿入口を一方の速結端子についてのみ上記ボディに設け、ピアノハンドルは一端部が回動自在に押釦スイッチの外部で枢支されて裏面を押釦ハンドルの頭部に当接させて成ることを特徴とし、ピアノハンドルが配置されるプレートの開口が窓孔に対向し長手方向の寸法が窓孔の長手方向の外形寸法より大きいので、操作部材であるピアノハンドルの面積が押釦スイッチよりも大きくでき、この押釦スイッチよりも大きいことによる操作性の向上と、ピアノタッチの操作による操作性の向上とが相まって操作性が良くなる。また、状態表示手段によって接点部の開閉状態を知ることができ、しかも接点部の開閉状態に基づいて負荷の動作状態を容易に知ることができる。さらに、周囲が暗い場合でも位置表示手段によって容易に位置を知ることができる。さらにまた、取付枠の中央部に細長で長手方向に3個の器具取付手段を有する細長の器具取付用の窓孔を設け、器具取付手段に取り付けられる押釦スイッチの器体の短幅方向の外形寸法を窓孔の長手方向の略3分の1に形成し、プレートの開口の長手方向の寸法を窓孔の長手方向の外形寸法より大きく設定してあるので、押釦スイッチを1個用いるものも2個用いるものも3個用いるものも、共通仕様の器具取付手段を有する取付枠、プレート、押釦スイッチを使用できて部品の共通化が図れることになる。また、1個の押釦スイッチの器体が取付枠の中央部の器具取付手段に取り付けられ、プレートの開口内に配置される1個のピアノハンドルの中央を器体の中央に対向させているから、2個用、3個用と同じ共通仕様の取付枠、プレート、押釦スイッチを使用することができるものであるにもかかわらず、1個の押釦スイッチを取付枠の中央にバランス良く配設するとともに1個の大きな形状のピアノハンドルを安定して配設できる。しかも、器体が両端部に各一対の速結端子を収納した収納部と中央に開閉機構を収納した収納部を備えたボディと、このボディの開口部に被着したカバーとで構成してあることで、速結端子、開閉機構をそれぞれ別々の収納部にバランス良く配置し、さらに、速結端子を構成する部品、開閉機構を構成する部品をボディの開口部からそれぞれ独立した収納部内に組み込むことができて、組み込みが簡略化できるものである。しかも、ボディに設けた電線挿入口を2つある切換接点のうちの一方の切換接点に電気的に接続された速結端子のみに対応させているので、3路スイッチ装置とほとんどの部品を共用することができて製造コストの削減が図れるとともに負荷の接続に迷うことが無いものである。
【0008】
請求項2の発明は、上記目的を達成するために、長手方向に3個の器具取付手段を備えた細長の器具取付用の窓孔を有する取付枠と、短幅方向の外形寸法が上記窓孔の長手方向の略3分の1に形成され、中間に隙間を存在させて上記取付枠の上端及び下端側の上記器具取付手段に取付けられる2個の押釦スイッチの器体と、窓孔に対向し長手方向の寸法が上記窓孔より細長の開口を有するプレートと、各々上記プレートの開口を2分する大きさに形成され、各々の中央を上記器体の中央に対向させて上記プレートの開口内に配置される2個のピアノハンドルと、押釦スイッチの位置表示を行う位置表示手段と、接点部の開閉状態を表示する状態表示手段とを備え、上記器体は両端部に各一対の速結端子を収納した収納部を、中央部に接点部と接点部を開閉する開閉体とで構成された開閉機構を収納した収納部を備えたボディと、このボディの開口部に被着したカバーとで構成され、押釦スイッチが共通接点及び一対の切換接点を有する上記接点部と、器体内に回動自在に支持されて上記接点部の共通接点を一対の切換接点に択一的に切り換えて開閉する開閉体と、上記器体の表面より頭部が露出し該露出面に対して直交する方向に移動自在に器体内に装着される押釦ハンドルと、上記押釦ハンドルの押動に連動して開閉体を反転させる反転手段と、押釦ハンドルを前方露出方向に付勢する復帰手段とを具備し、上記一対の切換接点を一方の収納部に収納した一対の速結端子と各別に電気的に接続するとともにこれら一対の速結端子の何れか一方に接続される電線が挿入される電線挿入口を一方の速結端子についてのみ上記ボディに設け、ピアノハンドルは回動自在に一端部が押釦スイッチの外部で枢支されて裏面を押釦ハンドルの頭部に当接させて成ることを特徴とし、ピアノハンドルが配置されるプレートの開口が窓孔に対向し長手方向の寸法が窓孔の長手方向の外形寸法より大きいので、操作部材であるピアノハンドルの面積が押釦スイッチよりも大きくでき、この押釦スイッチよりも大きいことによる操作性の向上と、ピアノタッチの操作による操作性の向上とが相まって操作性が良くなる。また、状態表示手段によって接点部の開閉状態を知ることができ、しかも接点部の開閉状態に基づいて負荷の動作状態を容易に知ることができる。さらに、周囲が暗い場合でも位置表示手段によって容易に位置を知ることができる。さらにまた、取付枠の中央部に細長で長手方向に3個の器具取付手段を有する細長の器具取付用の窓孔を設け、器具取付手段に取り付けられる押釦スイッチの器体の短幅方向の外形寸法を窓孔の長手方向の略3分の1に形成し、プレートの開口の長手方向の寸法を窓孔の長手方向の外形寸法より大きく設定してあるので、押釦スイッチを1個用いるものも2個用いるものも3個用いるものも、共通仕様の器具取付手段を有する取付枠、プレート、押釦スイッチを使用できて部品の共通化が図れることになる。また、2個の押釦スイッチの各器体を中間に隙間を存在させて取付枠の上端側及び下端側に取り付け、各々プレートの開口を2分する大きさに形成された2個のピアノハンドルの各々の中央を2個の器体の中央にそれぞれ対向させてプレートの開口内に配置しているから、2個の押釦スイッチを取付枠の上下にバランス良く配設するとともに2個のピアノハンドルを安定して配設できる。しかも、器体が両端部に各一対の速結端子を収納した収納部と中央に開閉機構を収納した収納部を備えたボディと、このボディの開口部に被着したカバーとで構成してあることで、速結端子、開閉機構をそれぞれ別々の収納部にバランス良く配置し、さらに、速結端子を構成する部品、開閉機構を構成する部品をボディの開口部からそれぞれ独立した収納部内に組み込むことができて、組み込みが簡略化できるものである。しかも、ボディに設けた電線挿入口を2つある切換接点のうちの一方の切換接点に電気的に接続された速結端子のみに対応させているので、3路スイッチ装置とほとんどの部品を共用することができて製造コストの削減が図れるとともに負荷の接続に迷うことが無いものである。
【0009】
請求項3の発明は、上記目的を達成するために、長手方向に3個の器具取付手段を備えた細長の器具取付用の窓孔を有する取付枠と、短幅方向の外形寸法が上記窓孔の長手方向の略3分の1に形成され、上記取付枠の上端、中央及び下端側の上記器具取付手段に取付けられる3個の押釦スイッチの器体と、窓孔に対向し長手方向の寸法が上記窓孔より細長の開口を有するプレートと、各々同一外形で上記プレートの開口の長手方向に沿う方向の寸法が開口の長手方向の略3分の1の寸法で、開口の短幅方向に沿う方向の寸法が開口の短幅方向と略同じ寸法に形成され各々の中央を器体の中央に対向させて上記プレートの開口内に配置される3個のピアノハンドルと、押釦スイッチの位置表示を行う位置表示手段と、接点部の開閉状態を表示する状態表示手段とを備え、上記器体は両端部に各一対の速結端子を収納した収納部を、中央部に接点部と接点部を開閉する開閉体とで構成された開閉機構を収納した収納部を備えたボディと、このボディの開口部に被着したカバーとで構成し、押釦スイッチが共通接点及び一対の切換接点を有する上記接点部と、器体内に回動自在に支持されて上記接点部の共通接点を一対の切換接点に択一的に切り換えて開閉する開閉体と、上記器体の表面より頭部が露出し該露出面に対して直交する方向に移動自在に器体内に装着される押釦ハンドルと、上記押釦ハンドルの押動に連動して開閉体を反転させる反転手段と、押釦ハンドルを前方露出方向に付勢する復帰手段とを具備し、上記一対の切換接点を一方の収納部に収納した一対の速結端子と各別に電気的に接続するとともにこれら一対の速結端子の何れか一方に接続される電線が挿入される電線挿入口を一方の速結端子についてのみ上記ボディに設け、ピアノハンドルは回動自在に一端部が押釦スイッチの外部で枢支されて裏面を押釦ハンドルの頭部に当接させて成ることを特徴とし、ピアノハンドルが配置されるプレートの開口が窓孔に対向し長手方向の寸法が窓孔の長手方向の外形寸法より大きいので、操作部材であるピアノハンドルの面積が押釦スイッチよりも大きくでき、この押釦スイッチよりも大きいことによる操作性の向上と、ピアノタッチの操作による操作性の向上とが相まって操作性が良くなる。また、状態表示手段によって接点部の開閉状態を知ることができ、しかも接点部の開閉状態に基づいて負荷の動作状態を容易に知ることができる。さらに、周囲が暗い場合でも位置表示手段によって容易に位置を知ることができる。さらにまた、取付枠の中央部に細長で長手方向に3個の器具取付手段を有する細長の器具取付用の窓孔を設け、器具取付手段に取り付けられる押釦スイッチの器体の短幅方向の外形寸法を窓孔の長手方向の略3分の1に形成し、プレートの開口の長手方向の寸法を窓孔の長手方向の外形寸法より大きく設定してあるので、押釦スイッチを1個用いるものも2個用いるものも3個用いるものも、共通仕様の器具取付手段を有する取付枠、プレート、押釦スイッチを使用できて部品の共通化が図れることになる。また、3個の押釦スイッチの器体を取付枠の上端、中央及び下端に取り付け、各々同一外形でプレートの開口の長手方向に沿う方向が開口の長手方向の略3分の1の寸法で、開口の短幅方向に沿う方向が開口の短幅方向と略同じ寸法に形成された3個のピアノハンドルの各々の中央を3個の各器体の中央に対向させてプレートの開口内に配置しているから、3個の押釦スイッチを取付枠の上端、中央及び下端にバランス良く配設するとともに3個のピアノハンドルを安定して配設できる。しかも、器体が両端部に各一対の速結端子を収納した収納部と中央に開閉機構を収納した収納部を備えたボディと、このボディの開口部に被着したカバーとで構成してあることで、速結端子、開閉機構をそれぞれ別々の収納部にバランス良く配置し、さらに、速結端子を構成する部品、開閉機構を構成する部品をボディの開口部からそれぞれ独立した収納部内に組み込むことができて、組み込みが簡略化できるものである。しかも、ボディに設けた電線挿入口を2つある切換接点のうちの一方の切換接点に電気的に接続された速結端子のみに対応させているので、3路スイッチ装置とほとんどの部品を共用することができて製造コストの削減が図れるとともに負荷の接続に迷うことが無いものである。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1又は2又は3の発明において、上記位置表示手段は、上記器体両端部の速結端子に各々電気的に接続する一対の接触子と、該接触子間に流れる電流で点灯する表示灯と、該表示灯に流れる電流を制限する抵抗体と、これら接触子、表示灯並びに抵抗体が実装される回路基板とを具備して成り、上記状態表示手段は、上記器体内に収納されて接点部に流れる電流を検出する電流検出手段と、該電流検出手段の出力に基づいて発光する発光素子と、発光素子が実装されて上記器体内に収納される上記回路基板とを具備して成り、器体前面に設けた透光窓を通して上記表示灯及び発光素子の光を外部へ導いて位置表示並びに状態表示を行う表示部を上記ピアノハンドルに設けたことを特徴とし、接点部の開成状態においては速結端子に接続された電源及び負荷を通じて一対の接触子間に電流が流れるために表示灯が点灯しピアノハンドルの表示部から外部へ光が照射されるため、例えば照明負荷が消灯して周囲が暗い場合でも上記光によってスイッチ装置の位置が容易に知り得る。また、接点部が閉成状態のときには接点部を通して負荷に流れる電流を電流検出手段で検出して発光素子を発光させ、ピアノハンドルに設けた表示部から光を照射して負荷がオン状態であることを表示し、接点部が開成状態のときには接点部に電流が流れないから発光素子が発光せず負荷がオフ状態であることが判る。
【0011】
請求項5の発明は、請求項1又は2又は3の発明において、上記位置表示手段は、上記器体両端部の速結端子に各々電気的に接続する一対の接触子と、該接触子間に流れる電流で点灯する表示灯と、該表示灯に流れる電流を制限する抵抗体と、接触子がインサート成形されるとともに上記表示灯並びに抵抗体が実装される成形体とを具備して成り、上記状態表示手段は、上記器体内に収納されて接点部に流れる電流を検出する電流検出手段と、該電流検出手段の出力に基づいて発光する発光素子と、少なくとも上記電流検出手段の出力端と発光素子とを接続する導電路がインサート成形された上記成形体とを具備して成り、器体前面に設けた透光窓を通して上記表示灯及び発光素子の光を外部へ導いて位置表示並びに状態表示を行う表示部を上記ピアノハンドルに設けたことを特徴とし、接点部の開成状態においては速結端子に接続された電源及び負荷を通じて一対の接触子間に電流が流れるために表示灯が点灯しピアノハンドルの表示部から外部へ光が照射されるため、例えば照明負荷が消灯して周囲が暗い場合でも上記光によってスイッチ装置の位置が容易に知り得る。また、接点部が閉成状態のときには接点部を通して負荷に流れる電流を電流検出手段で検出して発光素子を発光させ、ピアノハンドルに設けた表示部から光を照射して負荷がオン状態であることを表示し、接点部が開成状態のときには接点部に電流が流れないから発光素子が発光せず負荷がオフ状態であることが判る。しかも、接触子を成形体にインサート成形しているため、回路基板に接触子を実装する場合に比較して製造時の作業効率を向上させることができる。
【0012】
請求項6の発明は、請求項1又は2又は3の発明において、上記位置表示手段は、上記器体両端部の速結端子に各々電気的に接続する一対の接触子と、該接触子間に流れる電流で点灯する表示灯と、該表示灯に流れる電流を制限する抵抗体と、先端部に接触子の基部をかしめ固定する固定片がインサート成形されるとともに上記表示灯並びに抵抗体が実装される成形体とを具備して成り、上記状態表示手段は、上記器体内に収納されて接点部に流れる電流を検出する電流検出手段と、該電流検出手段の出力に基づいて発光する発光素子と、少なくとも上記電流検出手段の出力端と発光素子とを接続する導電路がインサート成形された上記成形体とを具備して成り、器体前面に設けた透光窓を通して上記表示灯及び発光素子の光を外部へ導いて位置表示並びに状態表示を行う表示部を上記ピアノハンドルに設けたことを特徴とし、接点部の開成状態においては速結端子に接続された電源及び負荷を通じて一対の接触子間に電流が流れるために表示灯が点灯しピアノハンドルの表示部から外部へ光が照射されるため、例えば照明負荷が消灯して周囲が暗い場合でも上記光によってスイッチ装置の位置が容易に知り得る。また、接点部が閉成状態のときには接点部を通して負荷に流れる電流を電流検出手段で検出して発光素子を発光させ、ピアノハンドルに設けた表示部から光を照射して負荷がオン状態であることを表示し、接点部が開成状態のときには接点部に電流が流れないから発光素子が発光せず負荷がオフ状態であることが判る。
【0013】
請求項7の発明は、請求項1又は2又は3の発明において、上記位置表示手段は、上記器体両端部の速結端子に各々電気的に接続する一対の接触子と、該接触子間に流れる電流で点灯する表示灯と、該表示灯に流れる電流を制限する抵抗体と、接触子がインサート成形されるとともに上記表示灯並びに抵抗体が実装される成形体とを具備し、上記接触子の少なくとも一方の端部を速結端子の端子板にレーザ溶接して成り、上記状態表示手段は、上記器体内に収納されて接点部に流れる電流を検出する電流検出手段と、該電流検出手段の出力に基づいて発光する発光素子と、少なくとも上記電流検出手段の出力端と発光素子とを接続する導電路がインサート成形された上記成形体とを具備して成り、器体前面に設けた透光窓を通して上記表示灯及び発光素子の光を外部へ導いて位置表示並びに状態表示を行う表示部を上記ピアノハンドルに設けたことを特徴とし、接点部の開成状態においては速結端子に接続された電源及び負荷を通じて一対の接触子間に電流が流れるために表示灯が点灯しピアノハンドルの表示部から外部へ光が照射されるため、例えば照明負荷が消灯して周囲が暗い場合でも上記光によってスイッチ装置の位置が容易に知り得る。また、接点部が閉成状態のときには接点部を通して負荷に流れる電流を電流検出手段で検出して発光素子を発光させ、ピアノハンドルに設けた表示部から光を照射して負荷がオン状態であることを表示し、接点部が開成状態のときには接点部に電流が流れないから発光素子が発光せず負荷がオフ状態であることが判る。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施形態により説明する。
【0018】
(参考例1)
図1〜図18を参照して本発明に関連した参考例1を詳細に説明する。本参考例のピアノハンドル式片切スイッチ装置は、図11に示すように、押釦ハンドル32の押圧操作により接点部の接点切換が行われる押釦スイッチ5Aと、この押釦スイッチ5Aの上面に一端部が回動自在に枢支され他端部を押圧して押釦ハンドル32を押圧操作するピアノハンドル43と、長手方向に3個の器具取付手段を備えた細長の器具取付用の窓孔2aを有する取付枠2と、窓孔2aに対向し長手方向の寸法が窓孔2aより細長の開口を有するプレート(プレート枠120及び化粧プレート130)とからなる。ここでまず、押釦スイッチ5A並びにピアノハンドル43の基本構造を説明する。
【0019】
押釦スイッチ5Aの器体は、図1〜図7に示すように合成樹脂製のボディ5bとカバー5aとで形成されており、この器体の短幅方向の寸法が既製の埋込型の配線器具用の取付枠2が有する窓孔2aの長手方向寸法の略3分の1の寸法(この寸法を「1個モジュール寸法」と呼ぶ。)に形成してある。そして、押釦スイッチ5Aの表面側の部材であるカバー5aには、取付枠2の窓孔2aに着脱自在に取付可能とするために、両端面に一対の係止爪11,11を夫々突設してあり、一方の係止爪11の背部には空所12を形成し、係止爪11が背方へ弾性的に撓むようにしてある。したがって、既製の配線器具用の取付枠2が具備する係止孔2b,2bに係止爪11,11を係止させて押釦スイッチ5Aを着脱自在に取り付けることができ、既製の埋込型の配線器具と同様にして壁面などの造営面に埋設できるようにしてある。ボディ5bとカバー5aの結合はカバー5aより垂下した係止片3の係止孔4にボディ5bの側面に形成してある係止突起6を係止させることにより行なっており、係止時には係止片3の弾性と係止突起6の上端の傾斜面6aを利用して簡単に係止ができるようになっている。
【0020】
図1に示すように、この押釦スイッチ5Aのボディ5b内の一端部に接続端子収納部13を形成し、また、他端部に接続端子収納部14を形成し、更に中央部に背方に突出して接続端子収納部13,14よりも深い中央収納部23を形成してある。ここで、一方の接続端子収納部13には端子板15と鎖錠ばね16,16及び解除釦17からなる一対の速結端子が収納される。また、他方の接続端子収納部14にも端子板18と鎖錠ばね19,19及び解除釦21からなる一対の速結端子が収納される。
【0021】
中央収納部23の周部にはリブ状の台部23aが形成され、台部23aの上には中枠56の四隅に設けた鍔部56bが載置される。つまり、中央収納部23は中枠56により上下に仕切られる。この中枠56の下面側には電流トランスCTを収納してある。電流トランスCTからは1次側及び2次側の各一対のリードL1〜L4が突出されている。これらのリードL1〜L4には可撓性を有する絶縁材料により円筒状に形成された保護チューブTが被嵌され、中枠56の略中央部に設けた溝56c,56cから前方(図3における上方)へ引き出されている。そして、電流トランスCTの1次側の片方のリードL1が接続端子収納部13に収納された端子板15に接続され、もう片方のリードL2が中枠56の載置部56dに載置された略L字形の支持板15aの一端部に接続される。また、電流トランスCTの2次側のリードL3,L4は後述するプリント基板26に接続されている。このプリント基板26は表面に導電パターンが形成されるとともに発光素子たる発光ダイオードLDと整流用のダイオードDが実装されている。而して、電流トランスCTと、発光ダイオードLD及びダイオードDとで接点部100の開閉状態(負荷の動作状態)を表示する状態表示手段を構成している。
【0022】
図3及び図4に示すようにボディ5bの接続端子収納部13の底部にはボディ5b底面に開口し且つ接続端子収納部13と連通する一対の電線挿入口13a,13a並びに解除釦17を押し駆動する工具を挿入するための解除孔13bとが設けられ、ボディ5bの接続端子収納部14の底部にはボディ5b底面に開口し且つ接続端子収納部14と連通する一対の電線挿入口14a,14a並びに解除釦21を押し駆動する工具を挿入するための解除孔14bとが設けられている。
【0023】
鎖錠ばね16,19は、弾性を有する導電材料の帯板の両端部を曲成して中央片16c,19cの両端部に鎖錠片16a,19a及び接触片16b,19bが形成されている。鎖錠片16a,19aは中央片16c,19cとの連結部位から先端縁に向かって、端子板15の脚片15b及び端子板18の脚片18bに近づく向きに傾斜し、接触片16b,19bは略S字形に曲成されている。また、中央片16c,19cは略平板状に形成されていて端子板15,18の当接片15c,18cに当接する。而して、鎖錠ばね16,19の鎖錠片16a,19a及び接触片16b,19bと端子板15,18の脚片15b,18bとの間に、ボディ5bの底部に設けた電線挿入口13a,14aを通して外部から電線が挿入されると、鎖錠片16a,19aの先端が電線の芯線に食い込んで抜け止めがなされるとともに、鎖錠片16a,19a及び接触片16b,19bによって電線の芯線が脚片15b,18bに圧接されることにより、電線の芯線と端子板15,18との導通(接続)が図られる。また、解除釦17,21はユリア樹脂のような熱硬化性樹脂にて形成され、下部を解除孔13b,14bに臨ませてボディ5bの各接続端子収納部13,14に収納される。而して、外部から解除孔13b,14bを通して挿入するドライバ等の工具の先端で解除釦17,21を押操作すれば、両側面に突設した押圧片で鎖錠ばね16,19の鎖錠片16a,19aを圧接解除方向に撓ませ、鎖錠片16a,19aの先端を電線の芯線から引き離して端子板15,18と電線との接続を解除することができる。
【0024】
端子板18には固定接点25が固着された延設片18aを形成してあり、この延設片18aを中央収納部23側に延出して、中央収納部23内に固定接点25を位置させている。また導電板からなる開閉体24が中央収納部23内に収められ、両端下部に設けた突部28を中央収納部23の側壁及び中枠56に設けたV状凹部27にはめ込んで下端縁が上記支持板15aに接した状態でV状凹部27の下部を中心に回動自在となっている。図1に示すように開閉体24の上部の縁設片18aと対向する面には可動接点29が設けてある。そして、開閉体24の回動に応じて可動接点29を固定接点25に接離して、端子板15と端子板18との間の接続、切離を行う。
【0025】
本参考例においては上記のように固定接点25と可動接点29とで片切の接点部100を構成している。上記接点部100の切り換えを行なうための開閉体24は、コイルスプリング30、反転ハンドル31、押釦ハンドル32、スライドカム33、復帰ばね37で構成された反転機構により反転駆動される。ここで、コイルスプリング30は、下部が上記開閉体24の上縁に突設されたばね座24aに係止され、上部が反転ハンドル31に下方から突設してある筒部31a内に収められ、反転ハンドル31の回動に応じて開閉体24を反転駆動するものである。
【0026】
反転ハンドル31はカバー5aの前面に設けられた凹部51の底面に開口した孔52を通して下方から凹部51内に挿入され、筒部31aの両側に設けた逆三角形状の軸31bをカバー5bの内壁に形成された軸受け50に枢支して回動自在に取り付けられ、上部の両端にスライドカム33に掛合する掛合突起34を突設してある。
【0027】
押釦ハンドル32はカバー5aの凹部51の両側内壁面に形成された上下方向の係止溝35に係止突起36,36を係止して上下動自在に凹部51内に収納されており、平片37bから下向きに開拡した2つの復帰ばね片37a,37aを下方に向けて一体延設して構成した復帰ばね37を平片37bに穿設した孔37dに押釦ハンドル32の下面に突設した突起32dを挿入することにより、押釦ハンドル32の下面に取り付け、この復帰ばね37の復帰ばね片37a,37a先端を凹部51の底面に弾接することにより上方に常時付勢されている。
【0028】
スライドカム33はポリアセタールのような弾性に富む熱可塑性樹脂により略ロ状に成形してあり、対向する側辺部の下面に上記反転ハンドル31の掛合突起34に対応させて掛合カム体38,38を突設し、更に別の側辺部の中央部に一対のばね片33a, 33aを逆ハ状に一体突設し、このばね片33aの先端間に押釦ハンドル32の下面に形成した突起32aを被挿することによって、押釦ハンドル32の下面においてスライドカム33を摺動自在に装着し且つばね片33aの弾性によって反摺動方向への復帰力を与えるようになっている。
【0029】
押釦スイッチ5Aの器体のカバー5aの表面側端部には横向きとなった軸部192が所定間隔を開けて2つ一体に突設してある。これらの軸部192は上部が横向きの略円柱形状をしている。ピアノハンドル43は、図9に示すように裏面部の一端部に下開口がはめ込み用開口部となった穴191aと金属製の軸受用ばね体191bとで構成される軸受部191が設けてある。穴191aは内壁の片側に係止穴190を設け、穴191aに収納される軸受用ばね体191bの抜け止め爪191cを係止して軸受用ばね体191bを固持している。軸受用ばね体191bは先端を穴191a内へ突出するように曲げ形成し、この突出部191dと穴191aとで軸部192を支持するようになっている。
【0030】
下方に開口した穴191aのはめ込み用開口部は上記突出部191dとで軸受部191の内部よりも幅狭としており、前述の押釦スイッチ5Aの上部に設けた軸部192を弾性的にはめ込んだ場合、軸部192と軸受部191との枢支結合が外れないようになっている。このように軸部192を軸受部191に回動自在に嵌め込むことでピアノハンドル43を回動自在に軸支する軸支部が構成される。なお、ピアノハンドル43の他端には背方に向けて抜け止め用の抜止片43bを突設してある。抜止片43bが空所12内に挿入され、ピアノハンドル43が回動しても抜止片43bの先端が空所12から抜けないようになっている。
【0031】
上記のようにピアノハンドル43が押釦スイッチ5Aに取付けられるのであるが、ピアノハンドル43を押圧操作すると、軸受部191と軸部192との軸支部を中心にしてピアノハンドル43がピアノタッチ式に回動する。そして、このピアノハンドル43の回動により押釦スイッチ5Aの押釦ハンドル32を押圧操作する。
【0032】
本参考例における押釦スイッチ5Aでは、接点部100の開成時に点灯し且つ閉成時に消灯して位置表示を行う位置表示手段を備えている。図8は、押釦スイッチ5Aの内部回路を示しており、2つの端子板15,18の間に接点部100と電流トランスCTの1次側とが直列に接続され、電流トランスCTの2次側に発光ダイオードLDとダイオードDが並列に接続されるとともに、接点部100及び電流トランスCTと並列に表示灯たるネオン管L及び限流用の抵抗Rが接続されている。すなわち、2つの端子板15,18の間に電源と負荷が直列接続されている場合、接点部100の閉成時には電源から端子板15と、電流トランスCTの1次側と、可動接点29と、固定接点25と、端子板18と、負荷との経路で電流が流れ、この電流を電流トランスCTで検出して2次側に接続された発光ダイオードLDを点灯させる。このとき、ネオン管Lには電源が供給されずに消灯する。一方、接点部100が開成すれば、負荷への電源供給が停止して負荷がオフされ、電流トランスCTの1次側に電流が流れなくなって発光ダイオードLDが消灯するが、ネオン管Lは電源が供給されて点灯する。つまり、接点部100の閉成状態(負荷のオン状態)で発光ダイオードLDが点灯し、接点部100の開成状態(負荷のオフ状態)で発光ダイオードLDが消灯して状態表示が行われるとともに、接点部100の閉成状態(負荷のオン状態)でネオン管Lが消灯し、接点部100の開成状態(負荷のオフ状態)でネオン管Lが点灯して位置表示が行われるのである。
【0033】
ところで、上記位置表示手段たるネオン管L及び抵抗Rは発光ダイオードLD等とともにプリント基板26上に実装される。プリント基板26は図1に示すように階段状に形成されており、上段部26a、中段部26b並びに下段部26cの各表面に導電パターンが形成されている。また、プリント基板26の上段部26a及び下段部26cの先端部分には弾性を有する導電板を略へ字状に折曲して成る接触子39a,39bの一端部が導電パターンに対して半田付けされている。ネオン管Lは導電パターンに形成されたスルーホールに表面側から挿通したリードを半田付けするとともに上記リードを略コ字形に折曲してプリント基板26の表面側に実装される。また、発光ダイオードLDは略L字形に折曲された2本のリードを導電パターン上に載置して半田付けされている。なお、チップ型の限流抵抗R及びダイオードDは導電パターン上に半田実装される。
【0034】
さらに、プリント基板26はカバー5aの背面側に凹部51と隣接して設けられた収納凹所55内に収納されて端子板18の上部に載置される。而して、カバー5aとボディ5bを結合して器体を組み立てれば、図3及び図7に示すように一方の接触子39aの先端部が端子板15の上面に弾接し、他方の接触子39bの先端部が端子板18の上面に弾接して、位置表示手段たるネオン管L及び限流抵抗Rが接点部100と並列に電気的に接続される。また、カバー5a前面の軸部192,192の間の部位には収納凹所55と連通する透光窓40が設けてあり、この透光窓40に透光性を有するランプカバー41を取り付け、ネオン管L並びに発光ダイオードLDからの光が器体の前面側に照射されるようになっている。なお、本参考例ではネオン管Lを表示灯として用いたが、もちろんこれに限定する主旨ではなく、他の表示素子を用いることも可能である。
【0035】
次に、上記押釦スイッチ5の動作を簡単に説明する。図3の状態は可動接点29が固定接点25と接触している状態、すなわち閉成状態である。このときには外部の電源(商用電源)から負荷へと電源供給が行われて負荷がオンし、接点部100を通して負荷に流れる電流を電流トランスCTで検出して発光ダイオードLDが点灯しているが、ネオン管L及び抵抗Rには電流がほとんど流れずネオン管Lは消灯している。いま、図3の状態で、ピアノハンドル43(図示は省略する)を操作したとすると、ピアノハンドル43の操作に伴って押釦ハンドル32が復帰ばね37に抗して押し下げられ、押釦ハンドル32の押し下げによりスライドカム33が下降する。そして、スライドカム33の図中左側の係合カム体38が、反転ハンドル31の左側の掛合突起34に当たることにより、反転ハンドル31が回動される。このとき、反転ハンドル31の回動に伴ってスライドカム33が図中の左側にスライドする。このようにして反転ハンドル31が反転回動されると、コイルスプリング30が反転して開閉体24が反転し、可動接点29が固定接点25から開離して接点部100が切り離された状態、すなわち開成状態に切り換えられる。このときには外部の電源から負荷への電源供給が停止して負荷がオフし、接点部100に電流が流れなくなって発光ダイオードLDは消灯するが、ネオン管L及び抵抗Rには電流が流れてネオン管Lが点灯する。この反転後、ピアノハンドル43の押し下げ力を解除すると、復帰ばね37で押釦ハンドル32が押し上げられ、このときピアノハンドル43が元の状態に戻る。そして、これと同時にスライドカム33もばね片33aのばね力で中央部に摺動復帰する。このオフ状態から再びピアノハンドル43を押し下げ操作すると、上記とは逆に反転ハンドル31が回動して可動接点29が固定接点25に接触し、図3に示す状態に戻って接点部100が閉成状態となり、発光ダイオードLDが点灯するとともにネオン管Lが消灯する。
【0036】
ここで、接続端子収納部13,14に収納された各一対の速結端子が端子板18,20によって互いに電気的に接続されており、接点部100の開閉によって接続端子収納部13に収納された一対の速結端子と接続端子収納部14に収納された一対の速結端子との導通、非導通が同時に切り換えられるから、片方の速結端子を送り端子とすることができて電源側と負荷側の両方で送り配線が可能となる。
【0037】
ところで、取付枠2の窓孔2a両側の側片には、押釦スイッチ5Aの係止爪11,11が係止される各一対の係止孔2b,2bが計3組ずつ設けてあり、窓孔2aに対して押釦スイッチ5Aの短幅方向を窓孔2aの長手方向に一致させて取り付ける場合の3つの取付位置をそれぞれ上端位置、中央位置並びに下端位置と称することにする。さらに、取付枠2に1個モジュール寸法の押釦スイッチ5Aを1個取り付ける場合において、押釦スイッチ5Aに取り付けるピアノハンドル43を1個用のピアノハンドル43と称し、また、3個モジュール寸法の取付枠2に1個モジュール寸法の押釦スイッチ5Aを2個取り付ける場合において該2個の押釦スイッチ5Aにそれぞれ取り付けるピアノハンドル43を2個用のピアノハンドル43と称し、また、3個モジュール寸法の取付枠2に1個モジュール寸法の押釦スイッチ5Aを3個取り付ける場合において該3個の押釦スイッチ5Aにそれぞれ取り付けるピアノハンドル43を3個用のピアノハンドル43と称することにする。
【0038】
上記3種類のピアノハンドル43の上下方向(押釦スイッチ5Aの短幅方向)の寸法は、(1個用のピアノハンドル43の上下長さ)≒(2個用のピアノハンドル43の上下長さ)×2≒(3個用のピアノハンドル43の上下長さ)×3となっている。また、3個用のピアノハンドル43の上下長さは操作性を良くするため押釦スイッチ5Aよりも上下方向の長さを長くしてある。
【0039】
図11には取付枠2の窓孔2aの上端、中央及び下端の各取付位置に取り付けられた3個の押釦スイッチ5Aに各々3個用のピアノハンドル43を取り付ける場合の例が示してある。図10に示すようにピアノハンドル43の一端部の裏面部に設けられる軸受部191は、所定間隔の一対の軸部192に対応する所定間隔で4つ設けられ、その内の両側の二つの軸受部191に対応する軸受用ばね体191bは一体に連結されている。
【0040】
そして、図11に示すように取付枠2の窓孔2aに上下方向に3個の押釦スイッチ5Aを並べて取り付けた場合、中央位置の押釦スイッチ5Aにピアノハンドル43を取り付ける場合には中央の二つの軸受部191に中央位置の押釦スイッチ5Aの二つの軸部192をはめ込んで取り付けるものであり、このことにより中央位置の押釦スイッチ5Aのセンタと該中央位置の押釦スイッチ5Aに取り付けるピアノハンドル43のセンタとが一致するように取り付けられる。また、上端位置の押釦スイッチ5Aにピアノハンドル43を取り付ける場合には下側の二つの軸受部191に上端位置の押釦スイッチ5Aの軸部192,192をはめ込んで取り付けるものであり、このことにより上端位置の押釦スイッチ5Aのセンタよりも上端位置の押釦スイッチ5Aに取り付けるピアノハンドル43のセンタが上にずれて位置するように取り付けられる。また、下端位置の押釦スイッチ5Aにピアノハンドル43を取り付ける場合には上側の二つの軸受部191,191に下端位置の押釦スイッチ5Aの軸部192,192を嵌め込んで取り付けるものであり、このことにより下端位置の押釦スイッチ5Aのセンタよりも下端位置の押釦スイッチ5Aに取り付けるピアノハンドル43のセンタが下にずれて位置するように取り付けられる。このようにすることで、3個用のピアノハンドル43として上端位置用、中央位置用、下端位置用の区別なく共通して使用することができるものである。
【0041】
ここで取付枠2の上下両側片には壁などに埋込配設された埋込ボックス(図示せず)に取り付けるためのボックスねじを挿通する長孔2cと、取付枠2を壁面等の造営面に直付けするためのねじが挿通されるねじ挿通孔2dと、造営面を形成する壁パネル等に取り付ける際に使用するはさみ金具(図示せず)を係止するはさみ金具係止孔2eと、プレート枠120を取り付ける取付ねじ123用の取付ねじ孔2fとが設けてある。
【0042】
取付ねじ123,123によって取付枠2の前面に取り付けられるプレート枠120は、合成樹脂により矩形枠状に形成され、上下両側片に上記取付ねじが挿通されるねじ挿通孔121,121が設けてある。また、プレート枠120の四隅には化粧プレート130の係止片(図示せず)が挿入係止される係止部122が各々一対ずつ設けてある。つまり、プレート枠120と化粧プレート130とでプレートが構成される。
【0043】
化粧プレート130は合成樹脂により矩形枠状に形成されており、図11に示すように中央部の開口130aからピアノハンドル43を前方に露出するようにして、四隅の背面側に突設された上記係止片をプレート枠120の係止部122に着脱自在に挿入係止することでプレート枠120の前面に着脱自在に取り付けられる。
【0044】
ここで、上記3個用のピアノハンドル43を用いたものにおいて、押釦スイッチ5Aに設けたネオン管L及び発光ダイオードLDからの光をピアノハンドル43に設けた表示部113に導光して位置表示並びに状態表示するに当たって、3個用のピアノハンドル43にはネオン管L及び発光ダイオードLDの光を表示部113に導光するためのプリズム200が設けてある。本参考例においては、プリズム200は図10に示すように、出射面201が三角波状をした凹凸形状となっている。凹凸形状となった出射面201の背方側から上下両側方に向けて側方突出プリズム部207が設けてあり、この側方突出プリズム部207は背面部に取付枠2の上端位置に取り付けられた押釦スイッチ5A又は下端位置に取り付けられた押釦スイッチ5Aからの光を入射する入射面203を設け、入射面203から内部に入った光を側方突出プリズム部207内の第1の反射面と、第2の反射面で反射させて出射面201から出射させようになっている。また凹凸形状の出射面201の背方には取付枠2の中央位置に取り付けられた押釦スイッチ5Aからの光が入射する凹部からなる入射面202を設けてあり、この入射面202の凹部の両側内壁面が傾斜して出射面201の背方に一端が至って非対称となっており、その傾斜面がプリズム200内に導光された光の第2の反射面となっている。
【0045】
上記の構成のプリズム200は3個用のピアノハンドル43の背面側に出射面201が3個用のピアノハンドル43に設けた表示部113に対向するように熱着等により取付けてある。ここで、本参考例の表示部113は光透過性樹脂により形成され、ピアノハンドル43に裏面から表面に開口し、プリズム200の出射面201部位を臨ませた開口部43aにピアノハンドル43の表面側から被着されているもので、中央部にレンズ部113aを形成し、そのレンズ部113aの裏面を下向き傾斜面113eとし、この下向き傾斜面113eによりプリズム200の非対称の第2の反射面203と併せて上向き方向の視野角を上げて見や易くしてある。
【0046】
ここで表示部113の構成について詳説すると、表示部113は図10に示すようにレンズ部113aとこのレンズ部113aの周囲の枠状の固定部113bとからなり、固定部113bを1次成形し、レンズ部113aを2次成形した2重成形品からなるもので、側方からみると断面が略L状になっている。そして2重成形によりレンズ部113aと固定部113bとを異なる色とすることもでき、また本参考例のように固定部113bの裏面には仮固定用ピン113cと、超音波熱着に用いるED(突出部)113dを形成することができるのである。
【0047】
而して、ピアノハンドル43の開口部43aに表示部113を前方から嵌め込み固定部113bの周縁を開口部43aの内周に形成せる段部43b上に載置するとともに、裏面の仮固定用ピン113cを開口部43aの段部43bに形成した挿通用孔43c(前後、側面が開口している)に挿入してピアノハンドル43に表示部113を固定した後、超音波熱着ホーンを押し当て、超音波のエネルギによりED113cを溶融させ段部43bに熱着固定するのである。
【0048】
而して、取付枠2の中央位置の押釦スイッチ5Aに取り付けた3個用のピアノハンドル43においては、入射面202が当該押釦スイッチ5Aの透光窓40に対向し、また、上端位置の押釦スイッチ5Aに取り付けられた3個用のピアノハンドル43においては下側の側方突出プリズム部207の入射面203が当該押釦スイッチ5Aの透光窓40に対向し、また、下端位置の押釦スイッチ5Aに取り付けられた3個用のピアノハンドル43においては上側の側方突出プリズム部207の入射面203が当該押釦スイッチ5Aの透光窓40に対向するものである。
【0049】
そして、上端位置あるいは下端位置の押釦スイッチ5Aの透光窓40から出射された光は、入射面203から側方プリズム部207に入射し、側方突出プリズム部207内で反射して凹凸形状の出射面201から表示部113に向けて出射するのである。また、中央位置の押釦スイッチ5Aの透光窓40から出射された光は入射面202から入射し、凹凸形状の出射面201から表示部113に向けて出射するのである。この場合、出射面201を三角波状の凹凸形状とすることで、出射面201から出射する光の出射を偏りを無くしてほぼ同じ方向にすることができる。そして下端位置の押釦スイッチ5Aの透光窓40から出た光は対応するプリズム200の非対称の第2の反射面203と、表示部113のレンズ部113aの入射面である下向き傾斜面113eとで上向き方向の視野角が上げられ上方向からの視認性が良くなっているため、良く見えることになる。
【0050】
勿論反射面203の形状のみでも上向き方向の視野角を上げることができるから、表示部113のレンズ部113aの入射面を下向き傾斜面としなくても良い。また逆に表示部113のレンズ部113aの入射面を下向き傾斜面113cとすることで上向き方向の視野角を上げることができるから、プリズム200側の反射面203を非対称としなくても良い。
【0051】
ところで上記参考例においては、制御対象の負荷(例えば、「換気扇」等)あるいは制御対象の負荷(一般には照明負荷)の設置場所(例えば、「台所」、「玄関」、「廊下」等)を記したネームカード250をピアノハンドル43に着脱自在に取り付けることができる。図10に示すようにピアノハンドル43の表面側に凹平面251を設け、該凹平面251の底にプレート出し入れ用の窓252を設け、この窓252にはピアノハンドル43の裏面側から開閉自在に枢支された扉254を設けてあり、また凹平面252には少なくも窓252に対応して配置されるネームカード250が見えるように中央部253aが透明なネームカバー253が被着されている。
【0052】
ここでネームカバー253は両側にそれぞれ先端に向けて細くなっている一対の突起255を突設し、これに対応するようにピアノハンドル43の窓252の両側に突起255を圧入するための圧入用孔256を穿設しており、突起255を圧入用孔256に圧入してネームカバー253をピアノハンドル43に固定するのである。
【0053】
窓252に枢支する扉254は、一端の両側に軸体264a、264bを突設し、この軸体264a,264bを窓252の一端部の両側に凹平面251側に開口した軸受部265a,265bに回動自在に嵌め込んで軸体264a,264bを中心に窓252を開閉できるようになっている。この場合ネームカバー253が上述のように固定されることにより軸受部265a,265bに嵌まった軸体264a,264bは脱落しないようになっている。
【0054】
そして扉254の他端部の両側には突起266が設けられ、この突起266は窓252の他端部の両側に形成した係合部267に圧入係合して閉じた状態を保持するようになっている。而してネームカード250を収納する場合には扉254をピアノハンドル43の裏面側から開いて、ネームカード250を窓252に嵌めてネームカバー253の裏面に載せ、この状態で扉25を閉じれば扉254とネームカバー253との間に挟持され、ネームカバー253の中央部253aより表側からネームカード250の文字、数字、記号が視認できることとなる。
【0055】
図15及び図16には取付枠2の窓孔2aの上端位置及び下端位置に取り付けられた2個の押釦スイッチ5A,5Aに各々2個用のピアノハンドル43を取り付ける場合の例が示してあり、同じく図17及び図18には取付枠2の窓孔2aの中央位置に取り付けられた1個の押釦スイッチ5Aに1個用のピアノハンドル43を取り付ける場合の例が示してある。何れもピアノハンドル43の一端部の裏面部に設けられる軸受部191は、所定間隔の一対の軸部192に対応する所定間隔で2つ設けられている。
【0056】
そして、取付枠2の上下端位置に2個の押釦スイッチ5A,5Aを取り付けた場合、上端位置及び下端位置の両押釦スイッチ5A,5Aにそれぞれ2個用のピアノハンドル43,43を取り付ける場合には2つの軸受部191に押釦スイッチ5Aの2つの軸部192を嵌め込んで取り付けるものであり、このことにより上下端位置の各押釦スイッチ5Aのセンタと各押釦スイッチ5A,5Aに取り付ける2個用のピアノハンドル43,43のセンタとが一致するように取り付けられる。その結果、2個用のピアノハンドル43においても上端位置用と下端位置用の区別なく共通して同じものが使用できる。また1個用のピアノハンドル43の場合も、2つの軸受部191に押釦スイッチ5Aの2つの軸部192を嵌め込んで取り付け、押釦スイッチ5Aのセンタと1個用のピアノハンドル43のセンタとが一致するように取り付けられる。
【0057】
また、上述のように2個用及び1個用のピアノハンドル43は押釦スイッチ5Aと互いのセンタが一致するように取り付けられるから、3個用のピアノハンドル43のようにネオン管L及び発光ダイオードLDの光を表示部113に導くためにプリズム200を設ける必要が無い。そこで、図13に示す2個用のピアノハンドル43並びに図14に示す1個用のピアノハンドル43においては、プリズム200の代わりにレンズ170が開口部43aに臨ませて熱着等により固定されており、開口部43aに前方からはめ込まれた表示部113を通してネオン管L及び発光ダイオードLDの光がピアノハンドル43の前方へ照射されるようになっている。
【0058】
(参考例2)
図19〜図21を参照して本発明に関連した参考例2を説明する。但し、本参考例におけるピアノハンドル43、取付枠2、プレート枠120並びに化粧プレート130は参考例1と同一であるから図示及び説明を省略し、また、本参考例における押釦スイッチ5Aについても基本構成が参考例1のものと共通するので、共通する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0059】
本参考例はネオン管Lや発光ダイオードLD等が実装されるプリント基板26の代わりに一対の接触子39a,39bがインサート成形されるとともにネオン管Lと、限流抵抗Rと、発光ダイオードLDと、ダイオードDとが実装される成形体60を備えた点に特徴がある。この成形体60は、図19に示すように絶縁性を有する合成樹脂により平面視略F字形に形成され、複数本の導電板がインサート成形されている。ここで成形体60の端部の脚片60aの先端より突出させた導電板の一部を略へ字形に折曲して接触子39aとし、成形体60の他端部から突出させた導電板の一端部を略へ字形に折曲して接触子39bとし、成形体60の側面より突出させた2本の導電板の端部を、ネオン管Lのリードをかしめて接続する略U字形のかしめ部60b,60bとしている。
【0060】
而して、導電板のかしめ部60b,60bにネオン管Lのリードをかしめ固定した後、図20及び図21に示すように導電板の端部及びネオン管Lのリードを曲げ起こすことでネオン管Lを成形体60上に配置して、カバー5aの収納凹所55に収納できるようにしてある。また、電流トランスCTの2次側のリードL3,L4が成形体60の導電板に接続される。
【0061】
つまり、参考例1のようにプリント基板26に半田付けされたネオン管Lのリードを折曲すると半田部分に応力がかかって導通不良等の不具合が生じる虞があるが、上述のように成形体60にインサート成形された導電板にリードをかしめ固定し、導電板を折曲するようにしていることでリードに余分な応力がかかることがなくなるという利点がある。しかも、ネオン管Lをプリント基板26に半田実装する場合に比較して、製造時の作業効率を向上させることができる。
【0062】
(参考例3)
本参考例におけるピアノハンドル43、取付枠2、プレート枠120並びに化粧プレート130は参考例1と同一であるから図示及び説明を省略し、また、本参考例における押釦スイッチ5Aについても基本構成が参考例1及び参考例2のものと共通するので、共通する部分については同一の符号を付して図示並びに説明を省略する。
【0063】
本参考例は、図22に示すように参考例2と同一形状に形成された成形体60の一方の脚片60aの先端より突出させた導電板の一端部を固定片60cとし、この固定片60cに接触子39aの端部をかしめ固定している点に特徴がある。固定片60cは導電板の他の部位よりも幅広に形成されている。また、接触子39aは帯板状の導電部材を略へ字形に折曲して成り、後端部に略コ字形のかしめ部39cが形成してある。
【0064】
而して、成形体60の固定片60cにかしめ部39cをかしめ固定することによって接触子39aが成形体60に取り付けられる。ここで、固定片60cの寸法は参考例2における接触子39aの寸法に比較して十分に短いものであるから、本参考例では参考例2に比較して導電板の板取りの効率が良くなり、材料費を削減することができるという利点がある。
【0065】
(参考例4)
本参考例におけるピアノハンドル43、取付枠2、プレート枠120並びに化粧プレート130は参考例1と同一であるから図示及び説明を省略し、また、本参考例における押釦スイッチ5Aについても基本構成が参考例1及び参考例2のものと共通するので、共通する部分については同一の符号を付して図示並びに説明を省略する。
【0066】
本参考例は、図23に示すように参考例2と同一形状に形成された成形体60の一方の脚片60aの先端より突出させた導電板の一部を弾接片60dとし、端子板15にレーザ溶接された接触子65の先端部を弾接片60dに弾接するようにした点に特徴がある。弾接片60dは導電板の他の部位よりも幅広に形成されている。また、接触子65は帯板状の導電部材により略L字形の主片65aと、主片65aの端部より突出し略へ字形に折曲された接触片65bとが一体に形成されている。
【0067】
接触片65bが端子板15の支持片15aと略同じ方向、すなわちボディ5bの中央収納部23の方向へ突出するように端子板15の上面に接触子65の主片65aがレーザ溶接によって接合される。
【0068】
而して、収納凹所55に成形体60が収納されたカバー5aをボディ5bに結合して器体を組み立てれば、接触子65の接触片65bの先端部が弾接片60dに弾接する。
【0069】
(実施形態)
本実施形態におけるピアノハンドル43、取付枠2、プレート枠120並びに化粧プレート130は参考例1と同一であるから図示及び説明を省略し、本実施形態の特徴となる押釦スイッチ5Bについて図24〜図29を参照して説明する。但し、本実施形態における押釦スイッチ5Bの基本構成は参考例1の押釦スイッチ5Aと共通するので、共通する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0070】
図24に示すようにボディ5bの端部に形成された接続端子収納部14には端子板18及び鎖錠ばね191からなる第1の速結端子部と、端子板20及び鎖錠ばね192からなる第2の速結端子部とが収納され、これら第1及び第2の速結端子部は同じく接続端子収納部14に収納される解除釦21によって電線との接続状態が共通に解除できるようになっている。
【0071】
端子板18には固定接点25aが固着された延設片18aを形成してあり、この延設片18aを中央収納部23側に延出してある。また、端子板20にも固定接点25bが固着された折曲片20aを形成してあり、この折曲片20aは上記端子板18の延設片18aに対向させる形で中央収納部23側に延出してある。上記固定接点25a,25bの間に回動自在に配置される開閉体24の上部両面に可動接点29が設けてある。つまり、可動接点29を開閉体24の回動に応じて固定接点25a,25bと択一的に接離して、端子板(共通端子板)15と2つの端子板18,20との間の接続,切離を行う。つまり、一対の固定接点25a,25bと可動接点29とで単極切換型の接点部100’が構成してある。
【0072】
ここで、図27に示すようにボディ5bの接続端子収納部14の底部にはボディ5b底面に開口し且つ接続端子収納部14の端子板18及び鎖錠ばね191(第1の速結端子部)が収納されている部位と連通する電線挿入口14aが設けてある。つまり、本実施形態における押釦スイッチ5Bのボディ5bは、参考例1における押釦スイッチ5Aのボディ5bに設けられている2つの電線挿入口14a,14aの一方を埋めてしまったような構造を有しているので、端子板20及び鎖錠ばね192からなる第2の速結端子部に負荷を接続することはできず、構造的には単極切換型でありながら実質的には片切の押釦スイッチとなっている。
【0073】
次に、上記押釦スイッチ5Bの動作を簡単に説明する。ここで、電源及び負荷は共通端子板15と一方の端子板18の間に直列に接続されているものとする。図26の状態は固定接点25aに可動接点29が接している状態である。このときには外部の電源(商用電源)から負荷へと電源供給が行われて負荷がオンし、接点部100’を通して負荷に流れる電流を電流トランスCTで検出して発光ダイオードLDが点灯しているが、ネオン管L及び抵抗Rには電流がほとんど流れずネオン管Lは消灯している。いま、図26の状態で、ピアノハンドル43を操作したとすると、ピアノハンドル43の操作に伴って押釦ハンドル32が復帰ばね37に抗して押し下げられ、押釦ハンドル32の押し下げによりスライドカム33が下降する。そして、スライドカム33の図中左側の係合カム体38が、反転ハンドル31の左側の掛合突起34に当たることにより、反転ハンドル31が回動される。このとき、反転ハンドル31の回動に伴ってスライドカム33が図中の左側にスライドする。このようにして反転ハンドル31が反転回動されると、コイルスプリングが反転して開閉体24が反転し、可動接点29が固定接点25aから離れて反対側の固定接点25bと接触して接点部100’が切り換えられる。このときには外部の電源から負荷への電源供給が停止して負荷がオフし、接点部100’に電流が流れなくなって発光ダイオードLDは消灯するが、ネオン管L及び抵抗Rには電流が流れてネオン管Lが点灯する。この反転後、ピアノハンドル43の押し下げ力を解除すると、復帰ばね37で押釦ハンドル32が押し上げられ、このときピアノハンドル43が元の状態に戻る。そして、これと同時にスライドカム33もばね片33aのばね力で中央部に摺動復帰する。このオフ状態から再びピアノハンドル43を押し下げ操作すると、上記とは逆に反転ハンドル31が回動して可動接点29が固定接点25bから離れて固定接点25aと接触し、図26に示す状態に戻って接点部100’が切り換えられ、発光ダイオードLDが点灯するとともにネオン管Lが消灯する。
【0074】
すなわち、本実施形態における押釦スイッチ5Bは、電線挿入口14aが一つしか設けられていないボディ5bを除き、その他の全ての部品に3路タイプの押釦スイッチの部品と同一の部品を使用することができる。従って、3路タイプの押釦スイッチの部品をほとんどそのまま流用して片切の押釦スイッチ5Bを製造することができるために製造コストの大幅な削減が図れるものである。
【0075】
なお、電線との接続が不可能である第2の速結端子部は実質的に不要であるので、図30〜図33に示すように第2の速結端子部を構成する端子板20及び鎖錠ばね192を削除することができ、これによってさらなるコストダウンが図れる。
【0076】
【発明の効果】
請求項1の発明は、長手方向に3個の器具取付手段を備えた細長の器具取付用の窓孔を有する取付枠と、短幅方向の外形寸法が上記窓孔の長手方向の略3分の1に形成され、取付枠の中央部の上記器具取付手段に取付けられる押釦スイッチの器体と、窓孔に対向し長手方向の寸法が上記窓孔より細長の開口を有するプレートと、このプレートの開口の略全部を閉塞する大きさに形成され、中央を上記器体の中央に対向させて上記プレートの開口内に配置される1個のピアノハンドルと、押釦スイッチの位置表示を行う位置表示手段と、接点部の開閉状態を表示する状態表示手段とを備え、上記器体は両端部に各一対の速結端子を収納した収納部を、中央部に接点部と接点部を開閉する開閉体とで構成された開閉機構を収納した収納部を備えたボディと、このボディの開口部に被着したカバーとで構成され、押釦スイッチが共通接点及び一対の切換接点を有する上記接点部と、器体内に回動自在に支持されて上記接点部の共通接点を一対の切換接点に択一的に切り換えて開閉する開閉体と、上記器体の表面より頭部が露出し該露出面に対して直交する方向に移動自在に器体内に装着される押釦ハンドルと、上記押釦ハンドルの押動に連動して開閉体を反転させる反転手段と、押釦ハンドルを前方露出方向に付勢する復帰手段とを具備し、上記一対の切換接点を一方の収納部に収納した一対の速結端子と各別に電気的に接続するとともにこれら一対の速結端子の何れか一方に接続される電線が挿入される電線挿入口を一方の速結端子についてのみ上記ボディに設け、ピアノハンドルは一端部が回動自在に押釦スイッチの外部で枢支されて裏面を押釦ハンドルの頭部に当接させて成るので、ピアノハンドルが配置されるプレートの開口が窓孔に対向し長手方向の寸法が窓孔の長手方向の外形寸法より大きいので、操作部材であるピアノハンドルの面積が押釦スイッチよりも大きくでき、この押釦スイッチよりも大きいことによる操作性の向上と、ピアノタッチの操作による操作性の向上とが相まって操作性が良くなる。また、状態表示手段によって接点部の開閉状態を知ることができ、しかも接点部の開閉状態に基づいて負荷の動作状態を容易に知ることができる。さらに、周囲が暗い場合でも位置表示手段によって容易に位置を知ることができる。さらにまた、取付枠の中央部に細長で長手方向に3個の器具取付手段を有する細長の器具取付用の窓孔を設け、器具取付手段に取り付けられる押釦スイッチの器体の短幅方向の外形寸法を窓孔の長手方向の略3分の1に形成し、プレートの開口の長手方向の寸法を窓孔の長手方向の外形寸法より大きく設定してあるので、押釦スイッチを1個用いるものも2個用いるものも3個用いるものも、共通仕様の器具取付手段を有する取付枠、プレート、押釦スイッチを使用できて部品の共通化が図れることになる。また、1個の押釦スイッチの器体が取付枠の中央部の器具取付手段に取り付けられ、プレートの開口内に配置される1個のピアノハンドルの中央を器体の中央に対向させているから、2個用、3個用と同じ共通仕様の取付枠、プレート、押釦スイッチを使用することができるものであるにもかかわらず、1個の押釦スイッチを取付枠の中央にバランス良く配設するとともに1個の大きな形状のピアノハンドルを安定して配設できる。しかも、器体が両端部に各一対の速結端子を収納した収納部と中央に開閉機構を収納した収納部を備えたボディと、このボディの開口部に被着したカバーとで構成してあることで、速結端子、開閉機構をそれぞれ別々の収納部にバランス良く配置し、さらに、速結端子を構成する部品、開閉機構を構成する部品をボディの開口部からそれぞれ独立した収納部内に組み込むことができて、組み込みが簡略化できるものである。しかも、ボディに設けた電線挿入口を2つある切換接点のうちの一方の切換接点に電気的に接続された速結端子のみに対応させているので、3路スイッチ装置とほとんどの部品を共用することができて製造コストの削減が図れるとともに負荷の接続に迷うことが無いものである。
【0077】
請求項2の発明は、長手方向に3個の器具取付手段を備えた細長の器具取付用の窓孔を有する取付枠と、短幅方向の外形寸法が上記窓孔の長手方向の略3分の1に形成され、中間に隙間を存在させて上記取付枠の上端及び下端側の上記器具取付手段に取付けられる2個の押釦スイッチの器体と、窓孔に対向し長手方向の寸法が上記窓孔より細長の開口を有するプレートと、各々上記プレートの開口を2分する大きさに形成され、各々の中央を上記器体の中央に対向させて上記プレートの開口内に配置される2個のピアノハンドルと、押釦スイッチの位置表示を行う位置表示手段と、接点部の開閉状態を表示する状態表示手段とを備え、上記器体は両端部に各一対の速結端子を収納した収納部を、中央部に接点部と接点部を開閉する開閉体とで構成された開閉機構を収納した収納部を備えたボディと、このボディの開口部に被着したカバーとで構成され、押釦スイッチが共通接点及び一対の切換接点を有する上記接点部と、器体内に回動自在に支持されて上記接点部の共通接点を一対の切換接点に択一的に切り換えて開閉する開閉体と、上記器体の表面より頭部が露出し該露出面に対して直交する方向に移動自在に器体内に装着される押釦ハンドルと、上記押釦ハンドルの押動に連動して開閉体を反転させる反転手段と、押釦ハンドルを前方露出方向に付勢する復帰手段とを具備し、上記一対の切換接点を一方の収納部に収納した一対の速結端子と各別に電気的に接続するとともにこれら一対の速結端子の何れか一方に接続される電線が挿入される電線挿入口を一方の速結端子についてのみ上記ボディに設け、ピアノハンドルは回動自在に一端部が押釦スイッチの外部で枢支されて裏面を押釦ハンドルの頭部に当接させて成るので、ピアノハンドルが配置されるプレートの開口が窓孔に対向し長手方向の寸法が窓孔の長手方向の外形寸法より大きいので、操作部材であるピアノハンドルの面積が押釦スイッチよりも大きくでき、この押釦スイッチよりも大きいことによる操作性の向上と、ピアノタッチの操作による操作性の向上とが相まって操作性が良くなる。また、状態表示手段によって接点部の開閉状態を知ることができ、しかも接点部の開閉状態に基づいて負荷の動作状態を容易に知ることができる。さらに、周囲が暗い場合でも位置表示手段によって容易に位置を知ることができる。さらにまた、取付枠の中央部に細長で長手方向に3個の器具取付手段を有する細長の器具取付用の窓孔を設け、器具取付手段に取り付けられる押釦スイッチの器体の短幅方向の外形寸法を窓孔の長手方向の略3分の1に形成し、プレートの開口の長手方向の寸法を窓孔の長手方向の外形寸法より大きく設定してあるので、押釦スイッチを1個用いるものも2個用いるものも3個用いるものも、共通仕様の器具取付手段を有する取付枠、プレート、押釦スイッチを使用できて部品の共通化が図れることになる。また、2個の押釦スイッチの各器体を中間に隙間を存在させて取付枠の上端側及び下端側に取り付け、各々プレートの開口を2分する大きさに形成された2個のピアノハンドルの各々の中央を2個の器体の中央にそれぞれ対向させてプレートの開口内に配置しているから、2個の押釦スイッチを取付枠の上下にバランス良く配設するとともに2個のピアノハンドルを安定して配設できる。しかも、器体が両端部に各一対の速結端子を収納した収納部と中央に開閉機構を収納した収納部を備えたボディと、このボディの開口部に被着したカバーとで構成してあることで、速結端子、開閉機構をそれぞれ別々の収納部にバランス良く配置し、さらに、速結端子を構成する部品、開閉機構を構成する部品をボディの開口部からそれぞれ独立した収納部内に組み込むことができて、組み込みが簡略化できるものである。しかも、ボディに設けた電線挿入口を2つある切換接点のうちの一方の切換接点に電気的に接続された速結端子のみに対応させているので、3路スイッチ装置とほとんどの部品を共用することができて製造コストの削減が図れるとともに負荷の接続に迷うことが無いものである。
【0078】
請求項3の発明は、長手方向に3個の器具取付手段を備えた細長の器具取付用の窓孔を有する取付枠と、短幅方向の外形寸法が上記窓孔の長手方向の略3分の1に形成され、上記取付枠の上端、中央及び下端側の上記器具取付手段に取付けられる3個の押釦スイッチの器体と、窓孔に対向し長手方向の寸法が上記窓孔より細長の開口を有するプレートと、各々同一外形で上記プレートの開口の長手方向に沿う方向の寸法が開口の長手方向の略3分の1の寸法で、開口の短幅方向に沿う方向の寸法が開口の短幅方向と略同じ寸法に形成され各々の中央を器体の中央に対向させて上記プレートの開口内に配置される3個のピアノハンドルと、押釦スイッチの位置表示を行う位置表示手段と、接点部の開閉状態を表示する状態表示手段とを備え、上記器体は両端部に各一対の速結端子を収納した収納部を、中央部に接点部と接点部を開閉する開閉体とで構成された開閉機構を収納した収納部を備えたボディと、このボディの開口部に被着したカバーとで構成し、押釦スイッチが共通接点及び一対の切換接点を有する上記接点部と、器体内に回動自在に支持されて上記接点部の共通接点を一対の切換接点に択一的に切り換えて開閉する開閉体と、上記器体の表面より頭部が露出し該露出面に対して直交する方向に移動自在に器体内に装着される押釦ハンドルと、上記押釦ハンドルの押動に連動して開閉体を反転させる反転手段と、押釦ハンドルを前方露出方向に付勢する復帰手段とを具備し、上記一対の切換接点を一方の収納部に収納した一対の速結端子と各別に電気的に接続するとともにこれら一対の速結端子の何れか一方に接続される電線が挿入される電線挿入口を一方の速結端子についてのみ上記ボディに設け、ピアノハンドルは回動自在に一端部が押釦スイッチの外部で枢支されて裏面を押釦ハンドルの頭部に当接させて成るので、ピアノハンドルが配置されるプレートの開口が窓孔に対向し長手方向の寸法が窓孔の長手方向の外形寸法より大きいので、操作部材であるピアノハンドルの面積が押釦スイッチよりも大きくでき、この押釦スイッチよりも大きいことによる操作性の向上と、ピアノタッチの操作による操作性の向上とが相まって操作性が良くなる。また、状態表示手段によって接点部の開閉状態を知ることができ、しかも接点部の開閉状態に基づいて負荷の動作状態を容易に知ることができる。さらに、周囲が暗い場合でも位置表示手段によって容易に位置を知ることができる。さらにまた、取付枠の中央部に細長で長手方向に3個の器具取付手段を有する細長の器具取付用の窓孔を設け、器具取付手段に取り付けられる押釦スイッチの器体の短幅方向の外形寸法を窓孔の長手方向の略3分の1に形成し、プレートの開口の長手方向の寸法を窓孔の長手方向の外形寸法より大きく設定してあるので、押釦スイッチを1個用いるものも2個用いるものも3個用いるものも、共通仕様の器具取付手段を有する取付枠、プレート、押釦スイッチを使用できて部品の共通化が図れることになる。また、3個の押釦スイッチの器体を取付枠の上端、中央及び下端に取り付け、各々同一外形でプレートの開口の長手方向に沿う方向が開口の長手方向の略3分の1の寸法で、開口の短幅方向に沿う方向が開口の短幅方向と略同じ寸法に形成された3個のピアノハンドルの各々の中央を3個の各器体の中央に対向させてプレートの開口内に配置しているから、3個の押釦スイッチを取付枠の上端、中央及び下端にバランス良く配設するとともに3個のピアノハンドルを安定して配設できる。しかも、器体が両端部に各一対の速結端子を収納した収納部と中央に開閉機構を収納した収納部を備えたボディと、このボディの開口部に被着したカバーとで構成してあることで、速結端子、開閉機構をそれぞれ別々の収納部にバランス良く配置し、さらに、速結端子を構成する部品、開閉機構を構成する部品をボディの開口部からそれぞれ独立した収納部内に組み込むことができて、組み込みが簡略化できるものである。しかも、ボディに設けた電線挿入口を2つある切換接点のうちの一方の切換接点に電気的に接続された速結端子のみに対応させているので、3路スイッチ装置とほとんどの部品を共用することができて製造コストの削減が図れるとともに負荷の接続に迷うことが無いものである。
【0079】
請求項4の発明は、請求項1又は2又は3の発明において、上記位置表示手段は、上記器体両端部の速結端子に各々電気的に接続する一対の接触子と、該接触子間に流れる電流で点灯する表示灯と、該表示灯に流れる電流を制限する抵抗体と、これら接触子、表示灯並びに抵抗体が実装される回路基板とを具備して成り、上記状態表示手段は、上記器体内に収納されて接点部に流れる電流を検出する電流検出手段と、該電流検出手段の出力に基づいて発光する発光素子と、発光素子が実装されて上記器体内に収納される上記回路基板とを具備して成り、器体前面に設けた透光窓を通して上記表示灯及び発光素子の光を外部へ導いて位置表示並びに状態表示を行う表示部を上記ピアノハンドルに設けたので、接点部の開成状態においては速結端子に接続された電源及び負荷を通じて一対の接触子間に電流が流れるために表示灯が点灯しピアノハンドルの表示部から外部へ光が照射されるため、例えば照明負荷が消灯して周囲が暗い場合でも上記光によってスイッチ装置の位置が容易に知り得る。また、接点部が閉成状態のときには接点部を通して負荷に流れる電流を電流検出手段で検出して発光素子を発光させ、ピアノハンドルに設けた表示部から光を照射して負荷がオン状態であることを表示し、接点部が開成状態のときには接点部に電流が流れないから発光素子が発光せず負荷がオフ状態であることが判る。
【0080】
請求項5の発明は、請求項1又は2又は3の発明において、上記位置表示手段は、上記器体両端部の速結端子に各々電気的に接続する一対の接触子と、該接触子間に流れる電流で点灯する表示灯と、該表示灯に流れる電流を制限する抵抗体と、接触子がインサート成形されるとともに上記表示灯並びに抵抗体が実装される成形体とを具備して成り、上記状態表示手段は、上記器体内に収納されて接点部に流れる電流を検出する電流検出手段と、該電流検出手段の出力に基づいて発光する発光素子と、少なくとも上記電流検出手段の出力端と発光素子とを接続する導電路がインサート成形された上記成形体とを具備して成り、器体前面に設けた透光窓を通して上記表示灯及び発光素子の光を外部へ導いて位置表示並びに状態表示を行う表示部を上記ピアノハンドルに設けたので、接点部の開成状態においては速結端子に接続された電源及び負荷を通じて一対の接触子間に電流が流れるために表示灯が点灯しピアノハンドルの表示部から外部へ光が照射されるため、例えば照明負荷が消灯して周囲が暗い場合でも上記光によってスイッチ装置の位置が容易に知り得る。また、接点部が閉成状態のときには接点部を通して負荷に流れる電流を電流検出手段で検出して発光素子を発光させ、ピアノハンドルに設けた表示部から光を照射して負荷がオン状態であることを表示し、接点部が開成状態のときには接点部に電流が流れないから発光素子が発光せず負荷がオフ状態であることが判る。しかも、接触子を成形体にインサート成形しているため、回路基板に接触子を実装する場合に比較して製造時の作業効率を向上させることができる。
【0081】
請求項6の発明は、請求項1又は2又は3の発明において、上記位置表示手段は、上記器体両端部の速結端子に各々電気的に接続する一対の接触子と、該接触子間に流れる電流で点灯する表示灯と、該表示灯に流れる電流を制限する抵抗体と、先端部に接触子の基部をかしめ固定する固定片がインサート成形されるとともに上記表示灯並びに抵抗体が実装される成形体とを具備して成り、上記状態表示手段は、上記器体内に収納されて接点部に流れる電流を検出する電流検出手段と、該電流検出手段の出力に基づいて発光する発光素子と、少なくとも上記電流検出手段の出力端と発光素子とを接続する導電路がインサート成形された上記成形体とを具備して成り、器体前面に設けた透光窓を通して上記表示灯及び発光素子の光を外部へ導いて位置表示並びに状態表示を行う表示部を上記ピアノハンドルに設けたので、接点部の開成状態においては速結端子に接続された電源及び負荷を通じて一対の接触子間に電流が流れるために表示灯が点灯しピアノハンドルの表示部から外部へ光が照射されるため、例えば照明負荷が消灯して周囲が暗い場合でも上記光によってスイッチ装置の位置が容易に知り得る。また、接点部が閉成状態のときには接点部を通して負荷に流れる電流を電流検出手段で検出して発光素子を発光させ、ピアノハンドルに設けた表示部から光を照射して負荷がオン状態であることを表示し、接点部が開成状態のときには接点部に電流が流れないから発光素子が発光せず負荷がオフ状態であることが判る。
【0082】
請求項7の発明は、請求項1又は2又は3の発明において、上記位置表示手段は、上記器体両端部の速結端子に各々電気的に接続する一対の接触子と、該接触子間に流れる電流で点灯する表示灯と、該表示灯に流れる電流を制限する抵抗体と、接触子がインサート成形されるとともに上記表示灯並びに抵抗体が実装される成形体とを具備し、上記接触子の少なくとも一方の端部を速結端子の端子板にレーザ溶接して成り、上記状態表示手段は、上記器体内に収納されて接点部に流れる電流を検出する電流検出手段と、該電流検出手段の出力に基づいて発光する発光素子と、少なくとも上記電流検出手段の出力端と発光素子とを接続する導電路がインサート成形された上記成形体とを具備して成り、器体前面に設けた透光窓を通して上記表示灯及び発光素子の光を外部へ導いて位置表示並びに状態表示を行う表示部を上記ピアノハンドルに設けたので、接点部の開成状態においては速結端子に接続された電源及び負荷を通じて一対の接触子間に電流が流れるために表示灯が点灯しピアノハンドルの表示部から外部へ光が照射されるため、例えば照明負荷が消灯して周囲が暗い場合でも上記光によってスイッチ装置の位置が容易に知り得る。また、接点部が閉成状態のときには接点部を通して負荷に流れる電流を電流検出手段で検出して発光素子を発光させ、ピアノハンドルに設けた表示部から光を照射して負荷がオン状態であることを表示し、接点部が開成状態のときには接点部に電流が流れないから発光素子が発光せず負荷がオフ状態であることが判る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例1における押釦スイッチの分解斜視図である。
【図2】 同上における押釦スイッチの側面図である。
【図3】 同上における押釦スイッチの側面断面図である。
【図4】 同上における押釦スイッチの背面図である。
【図5】 同上における押釦スイッチの側面図である。
【図6】 同上における押釦スイッチのカバーを取り外した状態の正面図である。
【図7】 同上における押釦スイッチのカバーを取り外した状態の正面図である。
【図8】 同上における押釦スイッチの内部回路図である。
【図9】 同上のピアノハンドルと押釦スイッチの枢支部の説明図である。
【図10】 同上における押釦スイッチおよび3個用のピアノハンドルの分解斜視図である。
【図11】 同上の押釦スイッチ、3個用のピアノハンドル、取付枠及びプレートの分解斜視図である。
【図12】 同上における押釦スイッチが3個の場合の3個用のピアノハンドルと押釦スイッチの分解平面図である。
【図13】 同上における押釦スイッチおよび2個用のピアノハンドルの分解斜視図である。
【図14】 同上における押釦スイッチおよび1個用のピアノハンドルの分解斜視図である。
【図15】 同上の押釦スイッチ、2個用のピアノハンドル、取付枠及びプレートの分解斜視図である。
【図16】 同上における押釦スイッチが2個の場合の2個用のピアノハンドルと押釦スイッチの分解平面図である。
【図17】 同上の押釦スイッチ、1個用のピアノハンドル、取付枠及びプレートの分解斜視図である。
【図18】 同上における押釦スイッチが1個の場合の1個用のピアノハンドルと押釦スイッチの分解平面図である。
【図19】 参考例2における押釦スイッチの分解斜視図である。
【図20】 同上における押釦スイッチの側面断面図である。
【図21】 同上における押釦スイッチのカバーを取り外した状態の正面図である。
【図22】 参考例3における押釦スイッチの要部分解斜視図である。
【図23】 参考例4における押釦スイッチの要部分解斜視図である。
【図24】 実施形態における押釦スイッチの分解斜視図である。
【図25】 同上における押釦スイッチの側面図である。
【図26】 同上における押釦スイッチの側面断面図である。
【図27】 同上における押釦スイッチの背面図である。
【図28】 同上における押釦スイッチのカバーを取り外した状態の正面図である。
【図29】 同上における押釦スイッチのカバーを取り外した状態の正面図である。
【図30】 同上における押釦スイッチの他の構成を示す分解斜視図である。
【図31】 同上の押釦スイッチの側面断面図である。
【図32】 同上の押釦スイッチのカバーを取り外した状態の正面図である。
【図33】 同上の押釦スイッチのカバーを取り外した状態の正面図である。
【符号の説明】
2 取付枠
5a ボディ
5b カバー
24 開閉体
25 固定接点
26 プリント基板
29 可動接点
32 押釦ハンドル
43 ピアノハンドル
L ネオン管
R 抵抗
LD 発光ダイオード
CT 電流トランス
Claims (7)
- 長手方向に3個の器具取付手段を備えた細長の器具取付用の窓孔を有する取付枠と、短幅方向の外形寸法が上記窓孔の長手方向の略3分の1に形成され、取付枠の中央部の上記器具取付手段に取付けられる押釦スイッチの器体と、窓孔に対向し長手方向の寸法が上記窓孔より細長の開口を有するプレートと、このプレートの開口の略全部を閉塞する大きさに形成され、中央を上記器体の中央に対向させて上記プレートの開口内に配置される1個のピアノハンドルと、押釦スイッチの位置表示を行う位置表示手段と、接点部の開閉状態を表示する状態表示手段とを備え、上記器体は両端部に各一対の速結端子を収納した収納部を、中央部に接点部と接点部を開閉する開閉体とで構成された開閉機構を収納した収納部を備えたボディと、このボディの開口部に被着したカバーとで構成され、押釦スイッチが共通接点及び一対の切換接点を有する上記接点部と、器体内に回動自在に支持されて上記接点部の共通接点を一対の切換接点に択一的に切り換えて開閉する開閉体と、上記器体の表面より頭部が露出し該露出面に対して直交する方向に移動自在に器体内に装着される押釦ハンドルと、上記押釦ハンドルの押動に連動して開閉体を反転させる反転手段と、押釦ハンドルを前方露出方向に付勢する復帰手段とを具備し、上記一対の切換接点を一方の収納部に収納した一対の速結端子と各別に電気的に接続するとともにこれら一対の速結端子の何れか一方に接続される電線が挿入される電線挿入口を一方の速結端子についてのみ上記ボディに設け、ピアノハンドルは一端部が回動自在に押釦スイッチの外部で枢支されて裏面を押釦ハンドルの頭部に当接させて成ることを特徴とするピアノハンドル式片切スイッチ装置。
- 長手方向に3個の器具取付手段を備えた細長の器具取付用の窓孔を有する取付枠と、短幅方向の外形寸法が上記窓孔の長手方向の略3分の1に形成され、中間に隙間を存在させて上記取付枠の上端及び下端側の上記器具取付手段に取付けられる2個の押釦スイッチの器体と、窓孔に対向し長手方向の寸法が上記窓孔より細長の開口を有するプレートと、各々上記プレートの開口を2分する大きさに形成され、各々の中央を上記器体の中央に対向させて上記プレートの開口内に配置される2個のピアノハンドルと、押釦スイッチの位置表示を行う位置表示手段と、接点部の開閉状態を表示する状態表示手段とを備え、上記器体は両端部に各一対の速結端子を収納した収納部を、中央部に接点部と接点部を開閉する開閉体とで構成された開閉機構を収納した収納部を備えたボディと、このボディの開口部に被着したカバーとで構成され、押釦スイッチが共通接点及び一対の切換接点を有する上記接点部と、器体内に回動自在に支持されて上記接点部の共通接点を一対の切換接点に択一的に切り換えて開閉する開閉体と、上記器体の表面より頭部が露出し該露出面に対して直交する方向に移動自在に器体内に装着される押釦ハンドルと、上記押釦ハンドルの押動に連動して開閉体を反転させる反転手段と、押釦ハンドルを前方露出方向に付勢する復帰手段とを具備し、上記一対の切換接点を一方の収納部に収納した一対の速結端子と各別に電気的に接続するとともにこれら一対の速結端子の何れか一方に接続される電線が挿入される電線挿入口を一方の速結端子についてのみ上記ボディに設け、ピアノハンドルは回動自在に一端部が押釦スイッチの外部で枢支されて裏面を押釦ハンドルの頭部に当接させて成ることを特徴とするピアノハンドル式片切スイッチ装置。
- 長手方向に3個の器具取付手段を備えた細長の器具取付用の窓孔を有する取付枠と、短幅方向の外形寸法が上記窓孔の長手方向の略3分の1に形成され、上記取付枠の上端、中央及び下端側の上記器具取付手段に取付けられる3個の押釦スイッチの器体と、窓孔に対向し長手方向の寸法が上記窓孔より細長の開口を有するプレートと、各々同一外形で上記プレートの開口の長手方向に沿う方向の寸法が開口の長手方向の略3分の1の寸法で、開口の短幅方向に沿う方向の寸法が開口の短幅方向と略同じ寸法に形成され各々の中央を器体の中央に対向させて上記プレートの開口内に配置される3個のピアノハンドルと、押釦スイッチの位置表示を行う位置表示手段と、接点部の開閉状態を表示する状態表示手段とを備え、上記器体は両端部に各一対の速結端子を収納した収納部を、中央部に接点部と接点部を開閉する開閉体とで構成された開閉機構を収納した収納部を備えたボディと、このボディの開口部に被着したカバーとで構成し、押釦スイッチが共通接点 及び一対の切換接点を有する上記接点部と、器体内に回動自在に支持されて上記接点部の共通接点を一対の切換接点に択一的に切り換えて開閉する開閉体と、上記器体の表面より頭部が露出し該露出面に対して直交する方向に移動自在に器体内に装着される押釦ハンドルと、上記押釦ハンドルの押動に連動して開閉体を反転させる反転手段と、押釦ハンドルを前方露出方向に付勢する復帰手段とを具備し、上記一対の切換接点を一方の収納部に収納した一対の速結端子と各別に電気的に接続するとともにこれら一対の速結端子の何れか一方に接続される電線が挿入される電線挿入口を一方の速結端子についてのみ上記ボディに設け、ピアノハンドルは回動自在に一端部が押釦スイッチの外部で枢支されて裏面を押釦ハンドルの頭部に当接させて成ることを特徴とするピアノハンドル式片切スイッチ装置。
- 上記位置表示手段は、上記器体両端部の速結端子に各々電気的に接続する一対の接触子と、該接触子間に流れる電流で点灯する表示灯と、該表示灯に流れる電流を制限する抵抗体と、これら接触子、表示灯並びに抵抗体が実装される回路基板とを具備して成り、上記状態表示手段は、上記器体内に収納されて接点部に流れる電流を検出する電流検出手段と、該電流検出手段の出力に基づいて発光する発光素子と、発光素子が実装されて上記器体内に収納される上記回路基板とを具備して成り、器体前面に設けた透光窓を通して上記表示灯及び発光素子の光を外部へ導いて位置表示並びに状態表示を行う表示部を上記ピアノハンドルに設けたことを特徴とする請求項1又は2又は3記載のピアノハンドル式片切スイッチ装置。
- 上記位置表示手段は、上記器体両端部の速結端子に各々電気的に接続する一対の接触子と、該接触子間に流れる電流で点灯する表示灯と、該表示灯に流れる電流を制限する抵抗体と、接触子がインサート成形されるとともに上記表示灯並びに抵抗体が実装される成形体とを具備して成り、上記状態表示手段は、上記器体内に収納されて接点部に流れる電流を検出する電流検出手段と、該電流検出手段の出力に基づいて発光する発光素子と、少なくとも上記電流検出手段の出力端と発光素子とを接続する導電路がインサート成形された上記成形体とを具備して成り、器体前面に設けた透光窓を通して上記表示灯及び発光素子の光を外部へ導いて位置表示並びに状態表示を行う表示部を上記ピアノハンドルに設けたことを特徴とする請求項1又は2又は3記載のピアノハンドル式片切スイッチ装置。
- 上記位置表示手段は、上記器体両端部の速結端子に各々電気的に接続する一対の接触子と、該接触子間に流れる電流で点灯する表示灯と、該表示灯に流れる電流を制限する抵抗体と、先端部に接触子の基部をかしめ固定する固定片がインサート成形されるとともに上記表示灯並びに抵抗体が実装される成形体とを具備して成り、上記状態表示手段は、上記器体内に収納されて接点部に流れる電流を検出する電流検出手段と、該電流検出手段の出力に基づいて発光する発光素子と、少なくとも上記電流検出手段の出力端と発光素子とを接続する導電路がインサート成形された上記成形体とを具備して成り、器体前面に設けた透光窓を通して上記表示灯及び発光素子の光を外部へ導いて位置表示並びに状態表示を行う表示部を上記ピアノハンドルに設けたことを特徴とする請求項1又は2又は3記載のピアノハンドル式片切スイッチ装置。
- 上記位置表示手段は、上記器体両端部の速結端子に各々電気的に接続する一対の接触子と、該接触子間に流れる電流で点灯する表示灯と、該表示灯に流れる電流を制限する抵抗体と、接触子がインサート成形されるとともに上記表示灯並びに抵抗体が実装される成形体とを具備し、上記接触子の少なくとも一方の端部を速結端子の端子板にレーザ溶接して成り、上記状態表示手段は、上記器体内に収納されて接点部に流れる電流を検出する電流検出手段と、該電流検出手段の出力に基づいて発光する発光素子と、少なくとも上記電流検出手段の出力端と発光素子とを接続する導電路がインサート成形された上記成形体とを具備して成り、器体前面に設けた透光窓を通して上記表示灯及び発光素子の光を外部へ導いて位置表示並びに状態表示を行う表示部を上記ピアノハンドルに設けたことを特徴とする請求項1又は2又は3記載のピアノハンドル式片切スイッチ装置。
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