JP3890957B2 - スイッチ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スイッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、位置表示のために点灯する位置表示灯(例えば、ネオンランプなど)や接点への通電時に点灯するパイロット灯(例えば、発光ダイオードなど)などの発光源を備えたスイッチが提供されている。
【0003】
この種のスイッチでは、操作ハンドルに発光源の光を外部へ出射するための図8のような断面凹状の表示部材68を備えており、表示部材68の後方に発光源70が位置するように構成されている。すなわち、発光源70の前方に表示部材68が位置するように構成されている。
【0004】
また、スイッチには種々の形式のものがあるが、例えば、接点装置が収納された器体と、器体に揺動自在に枢支された形で装着され接点装置を開閉する反転ハンドルと、反転ハンドルの前面を覆い反転ハンドルに結合される操作ハンドルとを備えたものが提供されている。このようなスイッチでは、操作ハンドルの操作面を反転ハンドルの面積よりも大きくすることで操作が容易になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のスイッチにおいて反転ハンドルに発光源70を設け操作ハンドルに表示部材68を設けようとした場合、表示部材68の位置が発光源70に対して図8における左右方向にずれてしまい、発光源70からの光を表示部材68の表示面68aに導くことができず表示部材68の表示面68aを通して光が出射されないという不具合があった。
【0006】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、発光源と表示面との位置がずれていても発光源の光を外部へ効率良く出射させることができるスイッチを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、接点装置が器体に収納されたスイッチ本体と、スイッチ本体に設けられた発光源と、スイッチ本体の前面側に配設された操作ハンドルと、発光源の光を表示面を通して外部へ出射する表示部およびスイッチ本体と操作ハンドルとの間で発光源の光を表示部の表示面へ導光する集光部を有するプリズムとを備え、集光部は、発光源からの光が入射される入射面に隣り合う面であって入射面に対して45°の角度をなす第1の反射面と、第1の反射面で反射された光を表示面側へ反射する第2の反射面とを有することを特徴とするものであり、発光源と表示部の表示面との位置がずれていても、発光源の光を集光部の入射面に対して45°の角度をなす第1の反射面で反射させさらに第2の反射部で反射させて表示部の表示面へ導光することができるので、発光源の光を外部へ効率良く出射させることができる。
【0010】
また、請求項1の発明では、第2の反射面は、階段状に形成され各階段面が第1の反射面に平行な平面状に形成されているので、前記入射面に直交する方向における前記集光部の厚さ寸法を比較的小さくしながらも前記発光源の光を外部へ効率良く出射させることができ、前記表示面に暗部が形成されるのを防止することができる。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記第2の反射面は、前記階段面を少なくとも3つ有するので、前記発光源の光を外部へより効率良く出射させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に説明する実施の形態では、単極双投型のスイッチ(いわゆる3路スイッチ)を例示するが、本発明の技術思想は他の構成のスイッチにも適用可能である。
【0013】
図1ないし図3に示すスイッチは、前面(図1の上面)が開口した直方体状の合成樹脂成形品のボディ10と、矩形枠状に形成されボディ10の前面側に結合される合成樹脂成形品のカバー20とにより構成される器体1を備える。ボディ10の幅方向における両外側面にはボディ10の長手方向に離間して各一対の組立突起11が突設され、カバー20の後端縁からは組立舌片21が後方に延設され、組立舌片21に設けた組立孔21aに組立突起11が係合することによってボディ10とカバー20とが結合される。
【0014】
ボディ10には、ボディ10の後壁に設けた電線挿入孔12を通して器体1に挿入される電線(図示せず)を接続する3個の端子装置30b,30c,30dと、端子装置30bと端子装置30c,30dとの間の電路を開閉する接点装置40とが収納される。一方、カバー20の中央部の開口窓22には合成樹脂成形品の反転ハンドル50がカバー20に対して揺動自在に枢支された形で装着され、この反転ハンドル50の揺動に伴って接点装置40が開閉される。反転ハンドル50の前面側にはカバー20の前面に重複する合成樹脂成形品の操作ハンドル60が着脱可能に結合され、操作ハンドル60を操作部として揺動させることにより、反転ハンドル50が揺動して接点装置40が開閉されるようにしてある。
【0015】
ボディ10の内側面には、端子装置30b,30c,30dおよび接点装置40を位置決めするための保持リブ13および保持溝14がそれぞれ複数形成されている。端子装置30bはボディ10の長手方向の一端部内に配置され、端子装置30c,30dはボディ10の長手方向の他端部内に配置され、接点装置40はボディ10の長手方向の中央部内に配置される。
【0016】
端子装置30bは、導電性の金属板により形成された端子板32と、2個の鎖錠ばね33と、2個の鎖錠ばね33に当接する合成樹脂成形品の解除釦34とを備える。端子板32は、ボディ10の長手方向の一端部付近でボディ10の幅方向の両内側面に設けた保持溝14に両側部が挿入保持される主片32aと、主片32aに対向する当接片32bと、主片32aと当接片32bとの前端縁間を連続一体に連結するようにボディ10の開口面に沿って延長された連結片32cとを備える。当接片32bはボディ10の長手方向の中央部付近でボディ10の幅方向の両内側面に形成された保持リブ13に当接し、保持リブ13と保持溝14との間で端子板32がボディ10に保持される。鎖錠ばね33は主片32aと当接片32bとの間に収納される。端子板32には当接片32bの後端縁からボディ10の長手方向の中央部に向かってボディ10の内底面に沿う形で支持片32dが延設され、支持片32dの先端部には前面開放された断面V字状の支点用溝32eが支持片32dの延長方向に直交する形で形成される。
【0017】
端子装置30c,30dはそれぞれ端子板45,46を備え、各端子板45,46には、器体1に設けた電線挿入孔12を通して器体1に導入された電線が接触する主片45a,46aと、それぞれボディ10に設けた保持リブ13に当接する当接片45b,46bと、主片45a,46aと当接片45b,46bとの間を連結する連結片45c,46cと、連結片45c,46cから連続一体に延長され先端部にそれぞれ固定接点41a,41bを設けた接点保持片45d,46dとが設けられる。両端子装置30c,30dの接点保持片45d,46dの先端部は互いに対向するように配置され、固定接点41a,41bは対向する。
【0018】
端子装置30c,30dはボディ10の長手方向における同じ側(図2における左側)に配置されており、各端子板45,46にはそれぞれ1個ずつの鎖錠ばね33が収納される。ただし、両端子板45,46の鎖錠ばね33の間に1つの解除釦34が配置される。
【0019】
鎖錠ばね33は、帯状の板ばねの一端部をS字状に曲成して接触片33aを形成し、他端部をJ字状に曲成して鎖錠片33bを形成し、接触片33aと鎖錠片33bとの間を接続片33cにより連続一体に連結した形状に形成される。また、接触片33aおよび鎖錠片33bは接続片33cに対して厚み方向の同じ側に突出する。鎖錠ばね33を端子板32,45,46の主片32a,45a,46aと当接片32b,45b,46bとの間に装着するに際しては、接続片33cを当接片32b,45b,46bに当接させる形で接触片33aおよび鎖錠片33bを主片32a,45a,46aに対向させる。ここに、接触片33aおよび鎖錠片33bの先端部は、先端側ほど接続片33cから離れる向きに傾斜し、且つ互いに略平行になるように延長されている。また、接触片33aおよび鎖錠片33bの先端部は、先端側ほど連結片32c,45c,46cとの距離を小さくするように配置される。
【0020】
上述した電線挿入孔12は、端子板32,45,46の主片32a,45a,46aと接触片33aおよび鎖錠片33bとの間に対応する部位に形成され、電線挿入孔12を通して器体1に電線を挿入すると、電線の先端部が主片32a,45a,46aと接触片33aおよび鎖錠片33bとの間に挟持され、電線が主片32a,45a,46aに接触して端子装置30b,30c,30dと電線とが電気的に接続されるとともに、鎖錠片33bの先端縁が電線に食い込むことによって電線が器体1から抜けないように機械的に保持される。とくに、鎖錠片33bは電線挿入孔12を通して電線を挿入する向きにおいて主片32a,45a,46aとの距離を小さくするように傾斜しているから、電線を引き抜く向きの力に対して鎖錠片33bが撓みにくく、電線の引き抜きを確実に阻止することになる。ここに、電線は絶縁被覆電線であって器体1に挿入する部位は芯線が露出するように絶縁被覆が除去される。したがって、主片32a,45a,46aと鎖錠ばね33との間に電線が挟持されるとは実際には芯線が挟持されることを意味する。なお、上述した端子装置30b,30c,30dに用いる端子板32,45,46は、電線の芯線が撚り線である場合にも対応可能となるように構成してあり、撚り線を芯線とする電線であっても、器体1に設けた電線挿入孔12に電線を挿入するだけで結線作業が行えるようになっている。
【0021】
ボディ10の後壁には解除釦34に対応する部位に操作孔15が貫設される。図1における右側の解除釦34は端子装置30bに設けた2個の鎖錠ばね33の間と、端子装置30cに設けた鎖錠ばね33と端子装置30dに設けた鎖錠ばね33の間とにそれぞれ配置され、隣り合う2つの鎖錠ばね33の鎖錠片33bの後面側にそれぞれ当接する2個の押し片34aが側面から突出する形状を有する。操作孔15はマイナスドライバの先端部のような工具が挿入可能となる形状を有し、工具を操作孔15に挿入して解除釦34を前方に押圧すると、鎖錠片33bが押し片34aから押圧力を受けることにより主片32aから離れる向きに撓むようにしてある。したがって、上述のようにして端子装置30bに電線を接続した状態で端子装置30b側の操作孔15に工具を挿入して解除釦34を押圧すれば、鎖錠片33bが電線から離れるように撓んで電線の機械的保持が解除され、電線を器体1から引き抜くことが可能になる。ここに、解除釦34には2個の押し片34aが設けられ、端子装置30bに設けた2個の鎖錠ばね33の鎖錠片33bを同時に押圧するから、端子装置30bに2本の電線を接続していれば、1個の解除釦34を押圧すれば2本の電線の機械的保持を同時に解除することができる。同様に、端子装置30c,30dそれぞれに電線を接続した状態で端子装置30c,30d側の操作孔15に工具を挿入して解除釦34を押圧すれば、鎖錠片33bが電線から離れるように撓んで電線の機械的保持が解除され、各電線を器体1から引き抜くことが可能になる。
【0022】
接点装置40は、端子板32の支持片32dに対して枢支された板状の開閉素子43を備え、開閉素子43は厚み方向の両面に可動接点42a,42bを備え、開閉素子43の回動に伴って各固定接点41a,41bに各可動接点42a,42bが選択的に接触するようにしてある。つまり、固定接点41aに可動接点42aが接触している間は可動接点42bは固定接点41bから離れ、固定接点41bに可動接点42bが接触している間は可動接点42aは固定接点41aから離れる。開閉素子43の後端縁は支持片32dに設けた支点用溝32eに挿入され、支点用溝32eを中心として開閉素子43が回動可能になっている。ボディ10の長手方向の中央部であってボディ10の後部には、開閉素子43の側縁に突設された突片43aが挿入されるV字状の回動規制溝16が形成され、回動規制溝16によって開閉素子43の回動範囲が規制される。開閉素子43と反転ハンドル50との間にはコイルスプリングからなる反転ばね44が保持されており、開閉素子43の前端部には反転ばね44の一端部内に挿入されるばね座片43bが突設される。
【0023】
反転ばね44の他端部は反転ハンドル50の後面側に設けた筒部(図示せず)に挿入される。器体1の幅方向における反転ハンドル50の両側面には支点突起51が突設され、各支点突起51は前端部が先細りとなる形状に形成されている。カバー20の長手方向の中央部であって幅方向の両側部には開口窓22の周縁から前方に突出する一対の軸受突片23が突設され、両軸受突片23の対向面には反転ハンドル50の支点突起51が挿入される軸受凹所24が形成される。軸受凹所24は少なくとも前端部において支点突起51を揺動可能に枢支する。反転ハンドル50の長手方向の一端部には後述する位置表示灯71からの光を透過させるための透孔52が貫設され、さらに反転ハンドル50の長手方向の両端面には操作ハンドル60を反転ハンドル50に結合するための結合爪53がそれぞれ突設される。
【0024】
なお、カバー20の長手方向の両端部にはカバー20の両端部側縁に沿ってカバー20の前面から突出する当てリブ25がそれぞれ突設され、各当てリブ25の外側面には各一対の取付爪26が突設される。ここでは詳しく説明しないが、取付爪26は配線器具用の取付枠に設けた取付孔に係合することによって器体1を取付枠に保持させるために設けてあり、壁面などの施工面に器体1の一部を埋め込む形で施工する際に、施工面に固定される取付枠への器体1の結合作業が容易になっている。また、当てリブ25は器体1を取付枠に取り付けたときに取付枠の裏面側に当接することになる。操作ハンドル60は両当てリブ25の間に配置され、操作ハンドル60は揺動時において当てリブ25に干渉しないように形成される。このように当てリブ25をカバー20に突設し当てリブ25に取付爪26を設けたことによって、当てリブ25を設けない場合に比較すると操作ハンドル60を後方に位置させることが可能になり、施工状態においてカバー20と操作ハンドル60との間に形成される隙間が外部から見えにくくなる。
【0025】
操作ハンドル60は、図1に示すように、反転ハンドル50の前面を覆い、操作ハンドル60の後面には反転ハンドル50に設けた結合爪53に係合する結合脚61が突設される。結合脚61の先端部(後端部)には結合爪53の後面に係合する脚爪61aが形成され、操作ハンドル60の後面に突設した押さえ突起62と脚爪61aとの間で反転ハンドル50が保持され、結果的に操作ハンドル60が反転ハンドル50に固定されることになる。さらに、操作ハンドル60の長手方向の一端部には位置表示灯71からの光を外部に取り出すように導光するためのプリズム80が固着される。
【0026】
また、操作ハンドル60の一端部には、操作ハンドル60の短手方向に走る取付溝64が形成されており、取付溝64には帯板状のライン板65が覆着される。取付溝64の長手方向の略中央の底壁には、細長の透光窓64aが貫設され、プリズム80に設けた表示部81が透光窓64に挿通されるようになっている。ライン板65は、合成樹脂製であって、透光窓64に対応する部位で表示孔66が開口し、表示孔66には操作ハンドル60の後面側からプリズム80の表示部81が嵌め込んである。ここに、表示部81はライン板65の表示孔66を通して先端部が操作ハンドル60の前面から突出している。表示部81の先端部は断面半円状に形成されている。なお、表示部81は、透光窓64内に位置する部位81bが他の部位(表示孔66内に位置する部位)よりも幅広に形成されている。
【0027】
プリズム80は、透明合成樹脂の成形品であって、操作ハンドル60の後面側で位置表示灯71からの光を表示部81の先端部の表示面81aに導く集光部82と、操作ハンドル60の後面側から操作ハンドル60に取り付けるための矩形板状の取付部83とを一体に備えている。ここに、取付部83には円形に開口され前面側から後面側へ徐々に内径が小さくなる取付孔83aが貫設されており、操作ハンドル60の後面から後方へ突設された固定用突起83aが挿通されて操作ハンドル60の後面側に固定されている。なお、プリズム60の形状については後述する。
【0028】
反転ハンドル50の後端部には回路基板70が保持される。回路基板70にはネオンランプからなる位置表示灯71および位置表示灯71の限流用の抵抗(図示せず)が実装される。回路基板70の中央部には円形に開口した圧入孔74が形成され、反転ハンドル50に設けた筒部が圧入孔74に圧入されることによって、反転ハンドル50に回路基板70が固定されるようにしてある。この状態において位置表示灯71は反転ハンドル50の透孔52を通してプリズム80に対向するように配置される。
【0029】
ところで、各端子板45,46の連結片45c,46cには導電性の金属板からなる接触子47がかしめ固定される。各接触子47は回路基板70に弾接するように弾性が付与されており、反転ハンドル50の揺動にかかわらず接触子47がつねに回路基板70に弾接するようにしてある。回路基板70には位置表示灯71と抵抗(図示せず)との直列回路が実装され、この直列回路の各一端にそれぞれ接触子47が接触する。この種の3路スイッチは階段灯の点灯・消灯に用いられることが多く、階上と階下とにそれぞれ3路スイッチを配置して階段灯の点灯・消灯とを階上と階下とのいずれにおいても操作可能とすることができる。したがって、両固定接点41a,41bの間に位置表示灯71と抵抗との直列回路を挿入しておけば、階段灯の消灯時に位置表示灯71を点灯させることができる。この種の回路の接続関係は周知であるから説明を省略する。
【0030】
しかして、上述したスイッチの動作を簡単に説明すれば、図1のように操作ハンドル60の右端部が左端部よりも後方(図の下方)に位置するときには可動接点42aが固定接点41aに接触するようにしてあり、この状態では反転ばね44は中間部が両端部よりも左側に膨らんだ状態になり、反転ばね44によって可動接点42aが固定接点41aに押圧されて接点圧が付与される。一方、この状態から操作ハンドル60の左端部を後方に押すと、反転ばね44の前端部が右側に移動することにより反転ばね44は圧縮された後に急速に伸長して中間部が両端部よりも右側に膨らんだ状態になり、このとき開閉素子43を右側に倒して可動接点42aを固定接点41aから引き離して可動接点42bを固定接点41bに接触させる。
【0031】
なお、本実施形態では、位置表示灯71が発光源70(図4参照)を構成しているが、発光源70は例えば従来例で説明したパイロットランプでもよい。また、本実施形態では、端子装置30b,30c,30dおよび接点装置40を収納した器体1と、器体1の前面側に揺動自在に枢支される形で装着された反転ハンドル50とでスイッチ本体を構成している。
【0032】
ところで、上述のプリズム80と発光源70(位置表示灯71)とは図4に示すような位置関係にあり、プリズム80は、上述のように操作ハンドル60に設けられ発光源70の光を外部へ出射する表示部81と、スイッチ本体と操作ハンドル60との間で発光源70の光を表示部81の表示面81aへ導光する集光部82とを備えている。集光部82は、発光源70からの光が入射される平面状の入射面82aに隣り合う面であって入射面82aに対して45°の角度をなす第1の反射面82bと、第1の反射面82bで反射された光を表示面81a側へ反射する第2の反射面82cとを有している。ここにおいて、集光部82は、入射面82aに直交する方向の厚さ寸法H1が第1の反射面82bによる光の反射方向(図4の右方向)における表示部81の幅寸法H2よりも小さく設定されており、第2の反射面82cは、表示部81の光軸Xに対して第1の反射面82bとは反対側に形成されている。また、第2の反射面82cは第1の反射面82bに平行な平面状に形成されている。
【0033】
しかして、発光源70と表示部81の表示面81aとの位置が図4の左右方向にずれていても(つまり、表示部81の光軸Xの延長線上に発光源70が位置していなくても)、発光源70の光を集光部82の入射面82aに対して45°の角度をなす第1の反射面82bで反射させさらに第2の反射面82cで反射させて表示部81の表示面81aへ導光することができるので、発光源70の光を外部へ効率良く出射させることができる。また、集光部82は、入射面82aに直交する方向の厚さ寸法H1が第1の反射面82bによる光の反射方向における表示部81の幅寸法H2よりも小さく設定されており、第2の反射面82cは、表示部81の光軸Xに対して第1の反射面82bとは反対側において第1の反射面82bに平行な平面状に形成されているので、スイッチ本体と操作ハンドル60との間の隙間を比較的小さくしながらも発光源70の光を外部へ効率良く出射させることができ、表示面81aに暗部が形成されるのを防止することができる。
【0034】
なお、図4に示したプリズム80では、入射面82aに直交する方向の厚さ寸法H1が第1の反射面82bによる光の反射方向における表示部81の幅寸法H2よりも小さく設定されているが、プリズム80を図5に示すようにH1>H2となるような形状に形成してもよい。ここに、図5に示すプリズム80でも第2の反射面82cが第1の反射面82bに平行な平面状に形成されている点は同じであるが、第2の反射面82cが、表示部81の光軸Xに対して第1の反射面82b側から反対側にわたって形成されているので、発光源70の光を外部へより効率良く出射させることができる。
【0035】
また、プリズム80は図6や図7に示すような形状に形成してもよい。ここに、図6および図7に示すプリズム80の形状は図4に示したプリズム80と略同じ形状であって、第2の反射面82cが階段状に形成され各階段面82dが第1の反射面82bに平行な平面状に形成されており、表示部81の光軸Xに対して第1の反射面82b側から反対側にわたって形成されている点が相違する。図6や図7に示す形状のプリズム80を採用すれば、図4に示したプリズム80と同様に入射面82aに直交する方向における集光部82の厚さ寸法を比較的小さくしながらも発光源70の光を外部へ効率良く出射させることができ、表示面81aに暗部が形成されるのを防止することができる。ここに、図6のプリズム80の第2の反射面82cは2つの階段面82dを有し、図7のプリズム80の第2の反射面82cは5つの階段面82dを有しており、図7のプリズム80の方が図6のプリズム80よりも発光源70の光を効率良く外部へ出射させることができるが、階段面82dの数は少ない方が成形しやすく、2つ以上の階段面82dを有していればよい。
【0036】
【発明の効果】
請求項1の発明は、接点装置が器体に収納されたスイッチ本体と、スイッチ本体に設けられた発光源と、スイッチ本体の前面側に配設された操作ハンドルと、発光源の光を表示面を通して外部へ出射する表示部およびスイッチ本体と操作ハンドルとの間で発光源の光を表示部の表示面へ導光する集光部を有するプリズムとを備え、集光部が、発光源からの光が入射される入射面に隣り合う面であって入射面に対して45°の角度をなす第1の反射面と、第1の反射面で反射された光を表示面側へ反射する第2の反射面とを有するものであり、発光源と表示部の表示面との位置がずれていても、発光源の光を集光部の入射面に対して45°の角度をなす第1の反射面で反射させさらに第2の反射部で反射させて表示部の表示面へ導光することができるので、発光源の光を外部へ効率良く出射させることができるという効果がある。
【0039】
また、請求項1の発明では、第2の反射面は、階段状に形成され各階段面が第1の反射面に平行な平面状に形成されているので、前記入射面に直交する方向における前記集光部の厚さ寸法を比較的小さくしながらも前記発光源の光を外部へ効率良く出射させることができ、前記表示面に暗部が形成されるのを防止することができるという効果がある。
【0040】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記第2の反射面は、前記階段面を少なくとも3つ有するので、前記発光源の光を外部へより効率良く出射させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の基本例を示す断面図である。
【図2】 同上を示し、(a)は正面図、(b)右側面図、(c)下面図である。
【図3】 同上の分解斜視図である。
【図4】 同上に用いるプリズムの断面図である。
【図5】 同上に用いるプリズムの他の構成例を示す断面図である。
【図6】 実施の形態におけるプリズムの構成例を示す断面図である。
【図7】 実施の形態におけるプリズムの別の構成例を示し、(a)は断面図、(b)は(a)の要部拡大図である。
【図8】 従来例の要部説明図である。
【符号の説明】
1 器体
40 接点装置
41a,41b 固定接点
42a,42b 可動接点
50 反転ハンドル
60 操作ハンドル
71 位置表示灯
80 プリズム
81 表示部
81a 表示面
82 集光部
82a 入射面
82b 第1の反射面
82c 第2の反射面
Claims (2)
- 接点装置が器体に収納されたスイッチ本体と、スイッチ本体に設けられた発光源と、スイッチ本体の前面側に配設された操作ハンドルと、発光源の光を表示面を通して外部へ出射する表示部およびスイッチ本体と操作ハンドルとの間で発光源の光を表示部の表示面へ導光する集光部を有するプリズムとを備え、集光部は、発光源からの光が入射される入射面に隣り合う面であって入射面に対して45°の角度をなす第1の反射面と、第1の反射面で反射された光を表示面側へ反射する第2の反射面とを有し、第2の反射面は、階段状に形成され各階段面が第1の反射面に平行な平面状に形成されてなることを特徴とするスイッチ。
- 前記第2の反射面は、前記階段面を少なくとも3つ有することを特徴とする請求項1記載のスイッチ。
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