JP3787651B2 - 立体駐車装置におけるパレット落下防止装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、立体空間を利用することにより多層階の駐車スペースを確保した立体駐車場に適用される立体駐車装置において、車両が載置されるパレットの落下を防止するパレット落下防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、主として都市圏においては、駐車場として利用できる土地の確保が困難になっているのは周知の通りである。そのため、立体空間を利用し、多層階に駐車スペースを確保することが案出され、これに係り現在まで広く用いられているのが立体駐車装置である。かような立体駐車装置は、駐車区画に立設した複数の支柱と、これら支柱間に架設した梁と、前記支柱間に昇降移動自在に設置された車両載置用のパレットと、このパレットを上昇端定位置において吊り上げる吊り上げ装置(例えばチェーン等)と、この吊り上げ装置を所定位置で固定させる固定装置(例えば前記チェーンが巻回されるスプロケットにおいて、このスプロケットを回転させるモータに付設したブレーキ等)とが設けられてなる。
【0003】
上述したような立体駐車装置において最も注意すべき点は、吊り上げ装置や固定装置に何らかの異常が生じ、車両が載置されて上方へと移動したパレットが落下する可能性を含んでいることである。このため、立体駐車装置には、何らかの原因で吊り上げ装置や固定装置に異常が生じたとしてもパレットが落下するのを防止する落下防止装置が設けられている。従来の落下防止装置として、例えば特開平5−52048号公報、実開平6−25464号公報、実開平7−14016号公報及び実公平7−35031号公報では、パレット側にフック等の引っ掛け部材を設けると共に、支柱又は梁側にこの引っ掛け部材と係合するシャフト等の掛け止め部材を設け、また特開平7−189518号公報、実開平6−16632号公報では、支柱又は梁側に引っ掛け部材を設けると共に、パレット側に掛け止め部材を設け、さらに特公平4−65947号公報では、支柱に設けたパレット昇降移動用のシリンダに引っ掛け部材を設けると共に、支柱側に掛け止め部材を設けている。
【0004】
上述した各落下防止装置は、パレットの上昇端定位置ではフック等の引っ掛け部材とシャフト等の掛け止め部材とが係合し、支柱及び梁がパレット及びこれに載置された車両の重量を受け止めることにより、パレットの落下が防止される。一方、上昇端定位置からパレットが下降する時には、引っ掛け部材と掛け止め部材との係合を解除させ、パレットの下降移動がスムースに行われるようになっている。ここで、上記係合を解除させるには、ソレノイド等の動力を使用して引っ掛け部材を変位させる手段もあるが、これには当然電気配線や制御装置が必要となるから、かような動力を使用しない手段も必要とされている。このため、上記各公報では、以下の提案が開示されている。
【0005】
特公平4−65947号公報:引っ掛け部材(フック)を係止解除位置に回動させる第1当接部材を設ける。
特開平5−52048号公報:引っ掛け部材(ストッパブレード)と掛け止め部材(係合孔)とのロック解除状態を保持する保持手段を設ける。
特開平7−189518号公報:引っ掛け部材(ブラケット部)を自動的に時計回り又は反時計周りに回動するようにし、この引っ掛け部材の変位により掛け止め部材(掛止部)と対向させないようにする。
実公平7−35031号公報:引っ掛け部材(フックを備えた止め金具)と掛け止め部材(係止ピン)の係合を邪魔する邪魔板を設ける。
実開平6−16632号公報:パレットの落下防止を係合対の係合により行わせるようにし、パレットの下降時に係合対をなす係合要素の一対を退避させて支持する支持具を設ける。
実開平6−25464号公報:引っ掛け部材(フック)を下方にのみ回動可能とし、パレット下降時に掛け止め部材(係合ピン)に当接して引っ掛け部材を下方に回動させるカム面を設ける。
実開平7−14016号公報:引っ掛け部材(フック)を退去させる規制片及び案内片を設ける。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上に列挙した各公報における装置は、以下に述べるような問題点を有している。すなわち、上記各公報における装置は、パレットが上昇端定位置では引っ掛け部材と掛け止め部材とが係合して当該パレットの落下が防止され、この状態からパレットが一旦さらに上昇したとき上記係合が解除され、この解除状態を適宜維持する手段を有する構造となっている。このため、パレットの横揺れ等が生じた場合等に上記手段が作用しないと、パレットの下降移動がスムースに行われなくなる不都合がある。
【0007】
さらに、上記係合を解除させるに際し、パレットを上昇端定位置から一旦さらに上昇させるものは、上昇端定位置の検知手段に加えて、位置検知手段もが必要となり、これは構造の複雑化、コストの上昇に加えて、保守点検作業の難化も引き起こす。また、このようにパレットを一旦上昇させるための距離が長ければ、これに応じて使用者の待ち時間が長くなる不都合も生じる。
【0008】
また、特に特開平7−189518号公報の装置では、落下防止装置の構造自体が非常に複雑であり、また変位により垂直になったブラケット部が、パレットの下降に伴い倒れてくる可能性もある。そのため当該公報における実施例では、垂直状態を確認するセンサを用いているが、これにより構造の複雑化並びにコストの上昇は一層助長される。
【0009】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、安全且つ確実な落下防止機能を有するのは勿論のこと、簡素な構造で低コスト化、保守点検作業の簡易化を実現でき、さらにパレットの横揺れ等に対してもパレットの昇降移動を確実且つスムースに行わせることができ、しかも利用者の待ち時間を短縮させることができる立体駐車装置におけるパレット落下防止装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の立体駐車装置におけるパレット落下防止装置のうち、請求項1に記載の発明は、車両が乗降可能な下部定位置と、この下部定位置より上方であってその下側に車両の載置空間を構成する上部定位置と、の間で昇降移動可能に設置した車両載置用のパレットの落下防止装置において、前記上部定位置の近傍に前記パレット側部を支持可能な支持部材を設置する一方、前記パレット側部にガイド部材を設け、前記支持部材は、前記パレット側部の延在方向に対して交わる鉛直面内で、前記パレット側部に近づく正方向と、同パレット側部から離れる逆方向とにそれぞれ旋回可能に軸支され、前記ガイド部材は、前記パレットの上昇移動に伴い前記支持部材を正方向に旋回誘導する誘導部と、この誘導部より下方に向けて連設され、前記支持部材が前記パレット側部を支持可能な位置に当該支持部材を固定する固定部と、を有し、さらに前記支持部材には、当該支持部材を前記逆方向に向けて旋回付勢する弾性体を連結すると共に、前記ガイド部材に当接して前記支持部材を前記正方向に旋回誘導させる当接部材を設け、前記パレットの上昇端位置への移動時には、前記当接部材が前記誘導部及び固定部の一面に沿って移動し、パレットの上昇端位置からの移動時には、前記当接部材が固定部の下端から外れると共に前記支持部材が弾性体の付勢力によって前記逆方向に旋回し、この旋回によって当接部材が固定部の反対面に移行し、前記パレットの下降移動に伴って当接部材が前記誘導部及び固定部の反対面に沿って移動することを特徴としている。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記支持部材を、前記パレット側部の延在方向に対して交わる鉛直面内のブラケットに一端側が旋回可能に軸支されたアームと、該アームの他端側に旋回可能に軸支されたフックとで構成し、このフックは、基端と先端との間が弯曲され、弯曲外側の背部と弯曲内側にあって前記パレット側部を支持可能な腹部を有し、前記ガイド部材又はパレット側部に当接しないときは、常に前記腹部が上を向いた正位置の状態を自重により保持されており、さらに前記アームに前記弾性体が連結されるとともに前記当接部材を設けたことを特徴としている。
【0012】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記パレット側部を切欠いて切欠き部を形成するとともに、前記支持部材のフックに前記切欠き部に係合可能な係合部を形成したことを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
[第一実施の形態]
図1は立体駐車装置1の全体構成を示す斜視図であり、この例における立体駐車装置1は、所謂二段式の昇降式駐車装置である。この図において符号2は、駐車区画の四隅において地盤に構築された支柱であり、これら支柱2間には対向した一対の縦フレーム3aと横フレーム3bとが架設されてフレーム3をなしている。
【0014】
このフレーム3内には、駆動機構4により昇降移動可能に設置された車両載置用のパレット5が配設されている。ここで、駆動機構4の構成は以下の通りである。すなわち、縦フレーム3a間に図示しないベアリング等を介して回転自在に駆動軸11が架設され、この駆動軸11の両端側で昇降用スプロケット12が固定されると共に、これら昇降用スプロケット12の間で駆動用スプロケット13が固定され、これらは駆動軸11の回転に伴って同期回転するようになっている。昇降用スプロケット12は、軸方向に離れた一対の小型スプロケットからなり、これら小型スプロケットのそれぞれと対応して、縦フレーム3aの内側に符号14で示す中間プーリが設けられている(したがってこの例では各縦フレーム3aに2個づつ計4個の中間プーリ14が設けられている)。
【0015】
さらに、前記昇降用スプロケット12をなす小型スプロケットと、これら小型スプロケットに対応した中間プーリ14には、それぞれ個別に吊りチェーン15が巻回される。この吊りチェーン15は、一端が一方の横フレーム3b(図1において左側の横フレーム)に固着されると共に、他端がパレット5の側部上面に固着され、その中間においてそれぞれ小型スプロケット及び中間プーリ14に巻回された状態となっている。一方、前記一方の横フレーム3bには、駆動用スプロケット13を回転させるためのブレーキ付きモータ16が配設され、このブレーキ付きモータ16の出力スプロケットと駆動用スプロケット13とには伝動チェーン17が巻回されている。
【0016】
したがって、ブレーキ付きモータ16が回転すると、この回転力がモータ出力軸から伝動チェーン17を介して駆動用スプロケット13に伝達され、この駆動用スプロケット13の回転に伴い駆動軸11が回転すると共に、昇降用スプロケット12が同期回転する。昇降用スプロケット12が回転すると、吊りチェーン15を介してパレット5が昇降移動し、当該パレット5の上昇時には吊りチェーン15は前記一端側において弛んだ状態となり、逆にパレット5の下降時には吊りチェーン15により当該パレット5が吊られた状態となる。なお、このブレーキ付きモータ16は、回転を行わない時にモータ出力軸を固定するようになっており、パレット5を吊った状態で停止しても、駆動用スプロケット13の回転が拘束されるためパレット5は落下せず、停止位置を確保できるようになっている。
【0017】
また、支柱2の上部には、パレット5が所定位置まで上昇した時に信号を送出する上昇端検出用リミットスイッチ18が設けられると共に、同下部には、パレット5が所定位置まで下降した時に信号を送出する下降端検出用リミットスイッチ19が設けられる。一方、パレット5には、上昇端及び下降端検出用リミットスイッチ18、19に対応して、これらと接触可能なドッグ20が設けられている。
【0018】
そして、この立体駐車装置1の縦フレーム3aには、図2ないし図5にその詳細を示す落下防止装置21が設けられている。この落下防止装置21は、縦フレーム3aの下端面に固着されたブラケット22に取り付けられており、パレット5が上昇端定位置で停止している時、例えば吊りチェーン15が破断した場合やブレーキ付きモータ16のブレーキ作用が故障した時でも、パレット5の落下を防止し得るものである。
【0019】
図2は落下防止装置21の正面図、図3は同側面図である。これらの図において、ブラケット22は、縦フレーム3aの長手方向(したがってパレット5側部の延在方向)と直交する鉛直面内で固着され、特にこの例では各縦フレーム3aに2個ずつ計4個設けられている。そして、符号23で示すアーム(支持部材)は、その一端側が第一支承軸24によりブラケット22に旋回可能に取り付けられると共に、他端側には第二支承軸25によりフック(支持部材)26が旋回可能に取り付けられ、また中間部において誘導軸(当接部材)27が固着され、さらにこのアーム23とブラケット22とは、巻ばね(弾性体)28で連結される。なお、誘導軸27は、アーム23に対して回転できてもできなくてもよい。
【0020】
このように、前記アーム23は、ブラケット22に対して第一支承軸24により旋回可能で、前記フック26は、アーム23に対して第二支承軸25により旋回可能となっているが、特に巻ばね28が伸びてパレット5に近づく側に旋回する方向を正方向とし、反対に巻ばね28がその弾性により縮んでパレット5から離れる側に旋回する方向を逆方向とする。
【0021】
一方、前記パレット5の側部には、上述した落下防止装置21に対応して計4個のガイド部材30が設けられている。このガイド部材30は、Z型をした基部31の一方のフランジ31aがパレット5側部に固着され、他方のフランジ(固定部)31bの上部端縁から上方であって且つパレット5側部から離れる側に所定角度をなして延出した延出部(誘導部)32とを有してなる。このガイド部材30は、パレット5が上下方向に移動した時、落下防止装置21の誘導軸27とはフランジ31b及び延出部32のみが当接する位置関係をもってパレット5に固着されている。また、パレット5は、その側部下端側にフック26に係合する掛け止め部5aを有し、この掛け止め部5aは、パレット5本体を折曲する等により構成してもよいが、他の部材をパレット5に固着して構成してもよい。
【0022】
次に上述した立体駐車装置1における落下防止装置21の作用について説明する。
図2及び図3は、パレット5が上昇途中で、上昇端定位置に至る前の状態を示している。この状態からパレット5が上昇すると、ガイド部材30の延出部32が誘導軸27に当接し、さらにパレット5が上昇すると、誘導軸27は延出部32に沿って下方に移動する。これに伴い、アーム23は第一支承軸24を基点としてパレット5に近づく側(正方向)に旋回し、巻ばね28が伸びた状態になると共に、フック26がパレット5側部に接触する。図4はこのようにしてアーム23がパレット5側部と平行になった状態を示し、この状態ではパレット5の掛け止め部5aはフック26の先端26aより下方に位置している。
【0023】
図4の状態からさらにパレット5が上昇し、上昇端検出用リミットスイッチ18がパレット5のドッグ20に当接し、パレット5が上昇端定位置で停止した状態を図5に示す。この状態では、パレット5の掛け止め部5aはフック26の先端26aより上方へ位置する一方、ガイド部材30のフランジ31bは、誘導軸27によりアーム23を鉛直方向に位置させたまま上昇し、さらに若干上昇すると誘導軸27はフランジ31bの下端に達する位置で停止する。
【0024】
この状態からパレット5が若干下降すると、ガイド部材30のフランジ31bが誘導軸27によりアーム23を鉛直に支持したまま下降し、このフランジ31bが誘導軸27に当接している範囲内で、パレット5の掛け止め部5aがフック26に係合してそれ以上下降できなくなり、したがってパレット5の落下が防止される。
【0025】
なお、図5の状態からパレット5を下降端定位置まで下降させるためには、この状態から一旦若干パレット5を上昇する。すると、ガイド部材30のフランジ31bの下端が誘導軸27の上方に位置し、巻ばね28がその弾性によりアーム23をパレット5から離れる側(逆方向)に旋回させ、これに伴いフック26も図2の位置まで旋回する。この後、パレット5を下降させると、ガイド部材30の延出部32の裏面(パレット5側を向いた面とは反対側の面)が誘導軸27と接触するが、このときはアーム23はパレット5から離れる方向に旋回するから、パレット5の下降を阻止することがなく、当該パレット5はスムースに下降移動することができる。
【0026】
このように、第一実施の形態における落下防止装置21によれば、パレット5の掛け止め部5aとフック26との係合により、安全且つ確実な落下防止機能を達成することができるのは勿論のこと、構造自体簡素であるから、低コスト化並びに保守点検作業の簡易化を実現することができる。さらに、パレット5の横揺れ等に対してもパレット5の昇降移動を確実且つスムースに行わせることができ、しかも係合解除のためのパレット5の上昇距離は、誘導軸27の直径の幅に対応した程度でよいから、この係合解除のためのパレット5の移動時間が少なくて済み、したがって利用者の待ち時間を短縮させることができる。
【0027】
[第二実施の形態]
図6ないし図9は第二実施の形態を示す。この例においては、第一実施の形態と同一部分には同一符号を付すことにより、その説明を簡略化する。
図6は第二実施の形態における落下防止装置41の全体図である。この場合のアーム42は、平面視コ字状をした基部42aに舌片42bが一体的に固着された部材からなり、その内側にフック43が配設される。一方、基部42aには、ブラケット22側とは反対側に突出して誘導軸27が固着され、これらアーム42及びフック43は、支承軸44によりブラケット22に対して旋回可能に取り付けられており、フック43はアーム42に対しても旋回可能となっている。特に、フック43は、板状体からなり、その一端が切削されることにより係合部としての係合斜面43aが形成されている。
【0028】
また、アーム42は、巻ばね28によりブラケット22と連結され、この巻ばね28は、ブラケット22に固着された第一突起22aを介して当該ブラケット22に取り付けられている。一方、ブラケット22において、そのパレット5に近い側の下端近傍には、第二突起22bが固着され、この第二突起22bによりアーム42のパレット5に近づく側(正方向)の旋回が阻止される。そして、図7に示すように、パレット5が上昇途中では、フック43はアーム42によりパレット5と干渉しない位置に、パレット5に対して一定の角度をもって支持される。なお、パレット5にはフック43の係合斜面43aと係合する位置に掛け止め部として切欠き部5bが形成されている。
【0029】
図8は、パレット5が上昇した際、誘導軸27がガイド部材30の延出部32に沿って変位することにより、フック43の係合斜面43aがパレット5に近づく側(正方向)に旋回し、パレット5と接触した状態を示す。この時は、パレット5の掛け止め部としての切欠き部5bは、まだフック43の係合斜面43aより下方にあり、切欠き部5bとは係合していない状態にある。
【0030】
さらに、図8の状態から図9に示す上昇端定位置までパレット5が上昇移動すると、切欠き部5bの内側にフック43の係合斜面43aが位置した状態となり、この状態からパレット5が下降すると、アーム42が第二突起22bに当接すると共に、フック43はアーム42と支承軸44とにより支持され、これでパレット5の下降が阻止される。そして、この上昇端定位置から一旦パレット5を僅かに上昇させれば、フック43は巻ばね28の弾性によりパレット5から離れる側(逆方向)に旋回し、図6に示す位置に復帰する。この後、パレット5が下降すれば、誘導軸27は延出部32の裏面(前記裏面と同様)と接触するが、アーム42はパレット5と離れる方向に旋回するから、パレット5の下降を阻止することがなく、当該パレット5はスムースに下降移動することができる。
【0031】
この第二実施の形態における落下防止装置41においても、安全且つ確実な落下防止機能を達成することができるのは勿論のこと、簡素な構造で低コスト化、保守点検作業の簡易化を実現することができる。さらに、パレット5の横揺れ等に対してもパレット5の昇降移動を確実且つスムースに行わせることができる。しかも、係合解除のためのパレット5の上昇距離を短くすることができるので、利用者の待ち時間を短縮させることができる。
【0032】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の装置によれば、以下の効果を得ることができる。
請求項1に記載の発明によれば、安全且つ確実な落下防止機能を達成することができるのは勿論のこと、簡素な構造で低コスト化、保守点検作業の簡易化を実現することができる。さらに、パレットの横揺れ等に対してもパレットの昇降移動を確実且つスムースに行わせることができる。しかも、係合解除のためのパレットの上昇距離を短くすることができるので、利用者の待ち時間を短縮させることができる。
【0033】
請求項2に記載の発明によれば、安全且つ確実な落下防止機能を達成することができるのは勿論のこと、簡素な構造で低コスト化、保守点検作業の簡易化を実現することができる。さらに、パレットの横揺れ等に対してもパレットの昇降移動を確実且つスムースに行わせることができる。しかも、係合解除のためのパレットの上昇距離を短くすることができるので、利用者の待ち時間を短縮させることができ、特にフックを用いたことで一層の構造の簡易化を実現することができる。
【0034】
請求項3に記載の発明によれば、安全且つ確実な落下防止機能を達成することができるのは勿論のこと、簡素な構造で低コスト化、保守点検作業の簡易化を実現することができる。さらに、パレットの横揺れ等に対してもパレットの昇降移動を確実且つスムースに行わせることができる。しかも、係合解除のためのパレットの上昇距離を短くすることができるので、利用者の待ち時間を短縮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施の形態で説明した立体駐車装置を示す斜視図である。
【図2】図1の立体駐車装置に取り付けられる落下防止装置を示す正面図である。
【図3】同側面図である。
【図4】パレットの上昇移動に伴う落下防止装置の動作を説明する説明図である。
【図5】パレットが上昇端定位置まで移動した際の落下防止装置の動作を説明する説明図である。
【図6】第二実施の形態で説明した落下防止装置を示す全体図である。
【図7】図6の落下防止装置を示す正面図である。
【図8】パレットの上昇移動に伴う図6に示す落下防止装置の動作を説明する説明図である。
【図9】パレットが上昇端定位置まで移動した際の図6に示す落下防止装置の動作を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 立体駐車装置
5 パレット
5a 掛け止め部
5b 掛け止め部としての切欠き部
21、41 (パレット)落下防止装置
23、42 アーム(支持部材)
26、43 フック(支持部材)
27 誘導軸(当接部材)
28 巻ばね(弾性体)
30 ガイド部材
31b フランジ(固定部)
32 延出部(誘導部)
43a 係合斜面(係合部)
Claims (3)
- 車両が乗降可能な下部定位置と、この下部定位置より上方であってその下側に車両の載置空間を構成する上部定位置と、の間で昇降移動可能に設置した車両載置用のパレットの落下防止装置において、
前記上部定位置の近傍に前記パレット側部を支持可能な支持部材を設置する一方、前記パレット側部にガイド部材を設け、
前記支持部材は、前記パレット側部の延在方向に対して交わる鉛直面内で、前記パレット側部に近づく正方向と、同パレット側部から離れる逆方向とにそれぞれ旋回可能に軸支され、
前記ガイド部材は、前記パレットの上昇移動に伴い前記支持部材を正方向に旋回誘導する誘導部と、この誘導部より下方に向けて連設され、前記支持部材が前記パレット側部を支持可能な位置に当該支持部材を固定する固定部と、を有し、
さらに前記支持部材には、当該支持部材を前記逆方向に向けて旋回付勢する弾性体を連結すると共に、前記ガイド部材に当接して前記支持部材を前記正方向に旋回誘導させる当接部材を設け、
前記パレットの上昇端位置への移動時には、前記当接部材が前記誘導部及び固定部の一面に沿って移動し、パレットの上昇端位置からの移動時には、前記当接部材が固定部の下端から外れると共に前記支持部材が弾性体の付勢力によって前記逆方向に旋回し、この旋回によって当接部材が固定部の反対面に移行し、前記パレットの下降移動に伴って当接部材が前記誘導部及び固定部の反対面に沿って移動することを特徴とする立体駐車装置におけるパレット落下防止装置。 - 前記支持部材を、前記パレット側部の延在方向に対して交わる鉛直面内に固設されたブラケットに一端側が旋回可能に軸支されたアームと、該アームの他端側に旋回可能に軸支されたフックとで構成し、
このフックは、基端と先端との間が弯曲され、弯曲外側の背部と弯曲内側にあって前記パレット側部を支持可能な腹部を有し、前記ガイド部材又はパレット側部に当接しないときは、常に前記腹部が上を向いた正位置の状態を自重により保持されており、
さらに前記アームに前記弾性体が連結されるとともに前記当接部材を設けたことを特徴とする請求項1に記載の立体駐車装置におけるパレット落下防止装置。 - 前記パレット側部を切欠いて切欠き部を形成するとともに、前記支持部材のフックに前記切欠き部に係合可能な係合部を形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の立体駐車装置におけるパレット落下防止装置。
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