JP3772728B2 - ワーク搬送装置、電子部品製造装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、組み込みリード線などの電子部品の原材料となる帯状の銅フープ材や樹脂フィルムなどのワークを搬送するために好適なワーク搬送装置、及びそれを有する電子部品製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子部品に用いられる、銅などのリード線(半製品)や、樹脂製のTAB(Tape Automated Bonding)の製造には、生産性を向上させるために、帯状の銅フープ材や樹脂フィルムといったワークを小型のプレス機内に搬送しながら、順次、上記プレス機を用いて連続的に成型する電子部品装置が知られている。
【0003】
このような電子部品装置のプレス機のための搬送装置として、従来、図4に示すように、各エアシリンダ53、54、55を駆動源とする搬送装置が用いられている。
【0004】
上記搬送装置は、ワーク50を矢印A方向(ワーク50の長手方向に沿った)に送るものであり、固定クランプ51と、移動クランプ52を有している。各クランプ部材51a、52aには、それぞれ、各エアシリンダ53、54が連結されている。
【0005】
各エアシリンダ53、54を駆動することにより、固定クランプ51及び移動クランプ52を閉じ、ワーク50が固定される。移動クランプ52は、エアシリンダ55により、矢印B方向(ワーク50の長手方向に沿った)に往復移動できるようになっている。
【0006】
ところが、上記搬送装置は、ワーク搬送時の衝撃音、エアシリンダに応じて必要となるエアバルブのバルブ開閉音などの騒音という問題点、また、一方の移動クランプ52によりワーク50が移動されるため、最初のワーク(原材料)通し時のワーク位置決めが不安定になるという問題点を有している。
【0007】
そこで、上記各問題点を解消するために、特開平6−190472号公報では、図5及び図6に示すように、上記騒音問題が軽減され、ワーク位置決めが容易化できるワーク搬送装置が開示されている。
【0008】
上記ワーク搬送装置は、回転駆動源としてのロータリーアクチュエータ62の回転軸に連結された回転プレート63に偏心して突出形成されたピン63a及びローラフォロア63bを、切欠67aを有する可動プレート67に当接させて有している。
【0009】
さらに、上記ワーク搬送装置は、該可動プレート67にワーク保持プレート70を固定し、ワーク保持プレート70に取り付けられた搬送ピン76、77をワーク位置決め孔に挿入または離脱させるようになっている。
【0010】
これにより、上記ワーク搬送装置においては、ワークを係合及び係合解除し、ロータリーアクチュエータ62の回転により可動プレート67を移動させてワーク保持プレート70を搬送方向に直線的に移動させて、上記ワークが搬送される。
【0011】
次に、図7(a)ないし図7(d)に基づいて、上記ワーク搬送装置におけるワーク60の成型及び搬送動作について説明する。図7(a)に示すように、金型の上型79が、上死点にあるとき、各搬送ピン76、77の先端は、下型65の上面より上方に位置しており、下型65上に配置されているワーク60の各位置決め孔にそれぞれ挿入されている。
【0012】
この状態で、図7(b)に示すように、ロータリーアクチュエータ62が回転して、ワーク60が搬送方向に送られた後、図7(c)に示すように、上型79が下型65とによりワーク60を成型するために下降すると、上型79とローラフォロア79aを介して連動しているワーク保持プレート70も下降する。すなわち、各搬送ピン76、77の先端は、下型65の上面より下方まで下降し、ワーク60から離脱される。各搬送ピン76、77の離脱中に、図7(d)に示すように、ロータリーアクチュエータ62が逆回転し、ワーク保持プレート70は元の位置に戻る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
従来の上記ワーク搬送装置では、上型79の上下ストローク量が、ワーク60の各位置決め孔への各搬送ピン76、77の挿入・離脱に対して十分な場合には有効である。しかしながら、上型79の上下ストローク量を小さくした場合、各搬送ピン76、77は、各位置決め孔から離脱できず、ワーク60の搬送が不可能となる。
【0014】
また、上型79の上下ストローク量を小さくした場合には、プレス圧力の低下に起因する加工精度の劣化が生じるため、上型79にプレス圧力を付与する圧力発生機構を大型化する必要がある。しかしながら、このような大型の圧力発生機構を用いると搬送装置全体の小型化に対応することができない。
【0015】
したがって、従来のワーク搬送装置では、加工精度を維持しながら装置全体の小型化が実現できないという問題を生じている。
【0016】
さらに、上記従来では、上型79の動作に独立して各搬送ピン76、77の挿入・離脱が行えず、上型79の動作完了後に各搬送ピン76、77の挿入・離脱を行うことから、電子部品の製造サイクルタイムが長くなるという問題も生じている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明のワーク搬送装置は、上記課題を解決するために、ワークを搬送するための第一アーム部と第二アーム部とが一体的にワークの搬送方向に沿って往復移動するように設けられ、上記第一アーム部と上記第二アーム部とに、ワークと係合可能な第一係合部と第二係合部とがそれぞれ設けられ、上記第一アーム部及び上記第二アーム部の位置を検出するための検出部が設けられ、上記上記第一アーム部及び上記第二アーム部の位置に応じて、第一係合部と第二係合部とを、それぞれ、係合と非係合とに制御する制御部が設けられている。
【0018】
上記構成によれば、ワークを搬送するための第一アーム部と第二アーム部とを一体的にワークの搬送方向に沿って往復移動させるので、2箇所にて保持しながらワークを搬送できて、ワークの位置決めを容易化できる。
【0019】
また、上記構成では、第一アーム部及び第二アーム部の位置に応じて、第一係合部と第二係合部とを、それぞれ、係合と非係合とに制御することから、例えば、金型のストロークに無関係に第一係合部と第二係合部とを制御できるので、上記ストロークに対する制約を軽減できて、上記金型におけるプレス圧力の増大化が、より大出力の圧力発生機構を用いずとも可能となり、装置全体の大型化を回避できる。
【0020】
その上、上記構成においては、金型の動作と無関係に、つまり金型の動作完了前においても第一係合部と第二係合部とを、それぞれ、係合と非係合とにできるので、電子部品の製造サイクルタイムを短縮化できる。
【0021】
上記ワーク搬送装置では、上記第一係合部及び上記第二係合部は、それぞれ、ワークに対する間隔が移動により変化するワーク可動保持部を有し、上記第一係合部及び上記第二係合部の各ワーク可動保持部をそれぞれ駆動する第一駆動部と第二駆動部とが、上記第一アーム部及び上記第二アーム部にそれぞれ設けられている。
【0022】
上記ワーク搬送装置においては、上記第一係合部及び上記第二係合部の少なくとも一方は、ワークを上記ワーク可動保持部により挟持して係合するグリップ機構である。これにより、上記構成では、一次加工で、ワークに位置決め孔がない場合にも適用できる。
【0023】
上記グリップ機構では、電磁石により吸着される磁性体部に連結された非磁性体からなるワーク可動保持部と、固定された非磁性体からなるワーク固定保持部との隙間にワークが挟持されるようになっていることを特徴としている。上記構成によれば、ワークが磁性体でも、残留磁気の影響を回避できる。
【0024】
上記ワーク搬送装置においては、上記第二アーム部は、ワークの搬送方向の下流側に位置し、当該第二アーム部の第二係合部は、ワークに設けられた位置決め孔に対し着脱される搬送ピンを有する搬送ピン駆動機構であることを特徴としている。
【0025】
上記搬送ピン駆動機構では、電磁石により吸着される磁性体部に連結された非磁性体からなるワーク可動保持部に固定された搬送ピンが、ワークに設けられた位置決め孔に対し着脱されるようになっていることが望ましい。
【0026】
本発明の電子部品製造装置は、前記課題を解決するために、ワークを成型して電子部品を製造するための金型が設けられ、金型の開閉状態を感知するセンサー部が設けられ、上記の何れかに記載のワーク搬送装置が、第一係合部を金型におけるワーク搬送方向の上流側に、第二係合部を金型におけるワーク搬送方向の下流側に配置して設けられ、金型の開閉状態に応じてワーク搬送装置を制御するコントローラが設けられていることを特徴としている。
【0027】
上記構成によれば、前述したように、装置全体の大型化を回避できると共に、製造サイクルタイムを短縮化できるので、高速搬送、省スペース化が図れる。
【0028】
本発明の他の電子部品製造装置は、前記課題を解決するために、ワークを成型して電子部品を製造するための金型がワークに対し位置決め孔を形成するように設けられ、金型の開閉状態を感知するセンサー部が設けられ、上記の搬送ピンを有する、何れかのワーク搬送装置が、第一係合部を金型におけるワーク搬送方向の上流側に、第二係合部を金型におけるワーク搬送方向の下流側に配置して設けられ、金型の開閉状態に応じてワーク搬送装置を制御するコントローラが設けられていることを特徴としている。
【0029】
上記構成によれば、高速搬送、省スペース化を図れると共に、搬送ピンを金型の下流側に配置しているので、一次加工で、ワークに位置決め孔がない場合にも適用できる。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明に係るワーク搬送装置及びそれを有する電子部品製造装置について、図1ないし図3に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0031】
上記ワーク搬送装置には、図3に示すように、ワーク1を搬送するための、略コの字状のワーク保持プレート2が、駆動部3のアクチュエータ(駆動用の棒部)3aにより、上下方向に固定された状態でワーク1の進行方向(搬送方向)に沿って往復移動するように設けられている。
【0032】
また、駆動部3には、ワーク保持プレート2の移動位置を検出するための検出部3bが設けられ、後述する第一係合部5と第二係合部6とにおける係合・非係合の制御する制御部(コントローラ)3cが設けられている。
【0033】
ワーク1は、銅フープ材などの金属フィルムや、ポリイミドなどの樹脂フィルムが長尺な帯状に形成されたものであり、通常の成型時には、上記ワーク1を巻き取った供給ローラから供給され、後述するように成型後のワーク1を巻き取る巻き取りローラとの間にて張架されている。
【0034】
ワーク保持プレート2は、2つの各先端部である、第一アーム部2aと、第二アーム部2bとをそれぞれ有している。第一アーム部2a及び第二アーム部2bは、ワーク1を打ち抜き成型(プレス成型)するための、金型4をワーク1の搬送方向に沿って挟むようにそれぞれ配置されている。第一アーム部2aは、ワーク1の搬送方向の上流側、つまり金型4に対するワーク1の入口側に配置されている。第二アーム部2bは、ワーク1の搬送方向の下流側、つまり金型4に対するワーク1の出口側に配置されている。
【0035】
金型4は、上型4aと、下型4bとを有している。上型4aは、下型4bに対して上下方向(ワーク1の搬送方向に対し直行する方向)に図示しない駆動手段によって移動可能となっており、また、その移動位置を感知するセンサー部4cを備えている。一方、下型4bは、図示しない基台に固定されている。
【0036】
さらに、金型4では、ワーク1の成型時に、後述する位置決め孔(パイロット孔ともいう)を所定位置に形成するようになっていることが好ましい。本発明の電子部品製造装置は、少なくとも上記ワーク搬送装置及び金型4を有している。
【0037】
そして、上記ワーク搬送装置においては、第一アーム部2a及び第二アーム部2bの先端部の下面側に、それぞれ、第一係合部5及び第二係合部6がワーク1と係合可能に取り付けられている。よって、第一係合部5及び第二係合部6は、ワーク1との係合によって、上記ワーク1を搬送でき、また、ワーク1との非係合によって、ワーク1の搬送方向に沿った、ワーク保持プレート2の移動が可能となっている。
【0038】
第一係合部5及び第二係合部6は、グリップ機構及び搬送ピン駆動機構の少なくとも一方を有するものである。グリップ機構は、例えば第一係合部5に設けられ、電磁石5aと、移動可能な磁性体プレート5bと、上記磁性体プレート5bに連結された非磁性体プレート5cと、固定された非磁性体プレート5dとを有している。
【0039】
電磁石5aは、通電により磁力を発生するものである。磁性体プレート5bは、電磁石5aと対面し近接した位置にて、第一アーム部2aに対しワーク1の厚さ方向に移動可能に取り付けられている。非磁性体プレート5cは、上記磁性体プレート5bと連結されて一体的に移動するようになっている。
【0040】
このため、第一アーム部2aには、一対の棒状部5eが第一アーム部2aの厚さ方向に貫通して移動可能に第一アーム部2aに対して取り付けられ、各棒状部5eの中央部に上記磁性体プレート5bが固定され、各棒状部5eの一端部に上記非磁性体プレート5cが固定されている。
【0041】
また、各棒状部5eの他端部には、各棒状部5eが第一アーム部2aから抜け落ちるのを防止するためのフランジ状部5fがそれぞれ形成されている。さらに、第一アーム部2aと磁性体プレート5bとの間には、磁性体プレート5bを第一アーム部2aに対して離間させる方向に付勢するコイルバネなどの付勢手段5hが設けられている。
【0042】
前記非磁性体プレート5dは、第一アーム部2aに対し固定された間隔を維持するように取り付けられ、また、上記非磁性体プレート5cより小面積にて形成されている。したがって、第一アーム部2aにおいては、非磁性体プレート5dを支持するための一対の支持バー部5gが前記磁性体プレート5bを貫通して設けられている。
【0043】
このような各棒状部5e及び各支持バー部5gによって、非磁性体プレート5cは、非磁性体プレート5dに対して、平行を維持しながら、当接状態と離間状態との間で移動可能となっている。
【0044】
このようなグリップ機構である第一係合部5は、ワーク保持プレート2が搬送前の初期状態であることを検出部3bにより検出され、制御部3cによって制御されることで、図1(a)及び図1(b)に示すように、電磁石5aに磁性体プレート5bを吸着させ、上記磁性体プレート5bに連結した非磁性体プレート5cと、前述のワーク保持プレート2における第一アーム部2aに固定された非磁性体プレート5dとの間にワーク1を挟持させる機構である。
【0045】
このように挟持されたワーク1は、金型4の上型4aが上方に移動して上記金型4が開いた状態となっていることをセンサー部4cにより感知し、制御部3cによって駆動部3が制御されることで、図1(a)に示す搬送前の状態から、図1(b)に示す搬送後の状態に、駆動部3によるワーク保持プレート2の水平移動によって搬送される。
【0046】
前記搬送ピン駆動機構は、例えば第二係合部6に設けられ、電磁石6aと、移動可能な磁性体プレート6bと、上記磁性体プレート6bに連結(貼り付けられた)された非磁性体プレート6cとを有している。非磁性体プレート6cにおける、ワーク1に対面する表面の中央部には、搬送ピン6dがワーク1に向かって立設されている。搬送ピン6dの先端部は、位置決め孔に対してより確実に嵌入できるように、先端に向かって径が順次細くなるテーパー形状となっている。
【0047】
電磁石6aは、通電により磁力を発生するものである。磁性体プレート6bは、電磁石6aと対面し近接した位置にて、第二アーム部2bに対しワーク1の厚さ方向に移動可能に取り付けられている。非磁性体プレート6cは、上記磁性体プレート6bと連結されて一体的に移動するようになっている。
【0048】
このため、第二アーム部2bには、一対の棒状部6eが第二アーム部2bの厚さ方向に貫通して移動可能に第二アーム部2bに対して取り付けられ、各棒状部6eの一端部に上記磁性体プレート6b及び非磁性体プレート6cが固定されている。
【0049】
また、各棒状部6eの他端部には、各棒状部6eが第二アーム部2bから抜け落ちるのを防止するためのフランジ状部6fが径方向外向きに延びるようにそれぞれ形成されている。さらに、第二アーム部2bと磁性体プレート6bとの間には、磁性体プレート6bを第二アーム部2bに対して離間させる方向に付勢するコイルバネなどの付勢手段6gが設けられている。
【0050】
搬送ピン駆動機構の第二係合部6は、図1(b)及び図2(a)に示すように、ワーク保持プレート2が搬送後の状態であることを検出部3bにより検出され、制御部3cによって制御されることで、電磁石6aに磁性体プレート6bを吸着させ、上記磁性体プレート6bに連結した非磁性体プレート6cに固定された搬送ピン6dをワーク1の位置決め孔から引き抜く機構である。
【0051】
上記機構では、ワーク1の搬送時は、コイルバネなどの付勢手段6gにより磁性体プレート6bが、非通電状態の電磁石6aから遠ざかる(離間する)方向に動作することにより、ワーク1の位置決め孔に搬送ピン6dを差し込むことができる。
【0052】
このような電子部品製造装置では、ワーク1の搬送完了後に、第一係合部5の挟持状態、及び第二係合部6における搬送ピン6dの挿入状態を、検出部3b及び制御部3cにより検出したときに、金型4の上型4aが下方に移動して上記金型4を閉じて、上型4aと下型4bとによってワーク1は成型されると共に挟持される。
【0053】
このようにワーク1が金型4に挟持された状態をセンサー部4cにより感知したときに、図2(a)に示すように、制御部3cは、第一係合部5を非挟持状態、及び第二係合部6における搬送ピン6dを引き抜き状態に制御し、続いて、図2(b)に示すように、ワーク保持プレート2を、図1(a)に示す搬送前の初期状態に戻すように駆動部3を制御する。
【0054】
このような電子部品製造装置では、金型4の入口側にグリップ機構の第一係合部5を、金型4の出口側に搬送ピン駆動機構の第二係合部6を配置することが好ましい。
【0055】
このように配置することで、入口側では、未加工のワーク1を搬送できる。出口側では、金型4内でプレス成型により形成された位置決め孔に対して搬送ピン6dを差し込む(挿入する)ことで、ワーク1の搬送ができる。また、各電磁石5a、6aが交互に通電されて、上記両者が同時に通電されることを回避できるので、各電磁石5a、6aの電源容量を抑制できて、小型化・コストダウンが可能となる。
【0056】
グリップ機構、搬送ピン駆動機構については、金型4の動作とはそれぞれ独立して制御でき、任意の時間にグリップ・リリース、または、搬送ピン6dの抜き差しができる。また、両機構とも、入口側、出口側の何れにも取り付け可能である。
【0057】
電子部品製造装置では、金型4の動作とはそれぞれ独立して、任意の時間に、ワーク1に対する係合・非係合、つまり、グリップ・リリース、または搬送ピン6dの抜き差しができるので、金型4が閉じているときに、予め、リードフレームなどのワーク1をグリップ及び搬送ピン6dの位置決め孔に挿入しておき、金型4が開くと同時にワーク1の搬送を開始させることができ、電子部品の製造サイクルタイムの短縮が可能となる。
【0058】
ワーク1の挟持材は、非磁性体であるため、ワーク1が磁性体であっても、残留磁気の影響は受けない。両機構とも、入口側、出口側の何れにも取り付けできるので、上記のようなグリッパー・ピンの他、ピン・グリッパー、グリッパー・グリッパー、ピン・ピンの搬送方法が可能である。入口側、出口側の何れか一方に、グリッパーまたはピンのみの搬送も可能である。グリッパー・ピンの動作は、互いに、かつ金型4の動作とも独立しているので、短冊形状のワーク1にも対応でき、入口側、出口側でワーク1の搬送タイミングが異なる搬送も行える。
【0059】
また、本発明のワーク搬送装置は、シンプル構造・コンパクト・軽量であるため、高速搬送・省スペース化が図れる。
【0060】
さらに、本発明のワーク搬送装置を用いた電子部品製造装置においては、第一係合部5及び第二係合部6の各ストローク量を、金型4のストローク量と無関係に設定できるので、係合・非係合のために、従来のように金型4のストローク量を一定量以上に確保する必要がなくなる。
【0061】
これにより、本発明では、上記金型4のストローク量を制約無しに自由に設定できるので、大型の圧力発生機構を用いなくても、上記金型4を高出力化(プレス圧力の増大化)できる。したがって、装置全体の大型化を回避しながら、高出力化された金型4により高い加工精度が要求される電子部品をより安定して製造できる。
【0062】
なお、上記では、ワーク1を水平方向に搬送する例を挙げたが、特に水平に限定されることはなく、搬送方向は、水平方向に対し傾斜していても、また、垂直方向にも設定可能である。
【0063】
【発明の効果】
本発明のワーク搬送装置は、以上に示したように、一体的にワークの搬送方向に沿って往復移動する、ワークを搬送するための第一アーム部と第二アーム部とに、ワークと係合可能な第一係合部と第二係合部とがそれぞれ設けられ、上記第一アーム部及び上記第二アーム部の位置に応じて、上記第一係合部と上記第二係合部とを、それぞれ、係合と非係合とに制御する制御部が設けられており、上記第一係合部及び上記第二係合部は、それぞれ、ワークに対する間隔が移動により変化するワーク可動保持部を有し、上記第一係合部及び上記第二係合部の各ワーク可動保持部をそれぞれ駆動する第一駆動部と第二駆動部とが、上記第一アーム部及び上記第二アーム部にそれぞれ設けられており、上記第一係合部及び上記第二係合部の少なくとも一方は、ワークを上記ワーク可動保持部により挟持して係合するグリップ機構であり、上記グリップ機構では、電磁石により吸着される磁性体部に連結された非磁性体からなるワーク可動保持部と、固定された非磁性体からなるワーク固定保持部との隙間にワークが挟持されるようになっている構成である。
本発明のワーク搬送装置は、以上に示したように、ワークを搬送するための第一アーム部と第二アーム部とが一体的にワークの搬送方向に沿って往復移動するように設けられ、上記第一アーム部と上記第二アーム部とに、ワークと係合可能な第一係合部と第二係合部とがそれぞれ設けられ、上記第一アーム部及び上記第二アーム部の位置を検出するための検出部が設けられ、上記第一アーム部及び上記第二アーム部の位置に応じて、第一係合部と第二係合部とを、それぞれ、係合と非係合とに制御する制御部が設けられており、上記第二アーム部は、ワークの搬送方向の下流側に位置し、当該第二アーム部の第二係合部は、ワークに設けられた位置決め孔に対し着脱される搬送ピンを有する搬送ピン駆動機構である構成である。
【0064】
それゆえ、上記構成は、例えば、金型のストロークに無関係に第一係合部と第二係合部とを制御できるので、上記ストロークに対する制約を軽減できて、上記金型におけるプレス圧力の増大化がより大出力の圧力発生機構を用いずとも可能となり、装置全体の大型化を回避できるという効果を奏する。
【0065】
その上、上記構成においては、金型の動作と無関係に、つまり金型の動作完了前においても第一係合部と第二係合部とを、それぞれ、係合と非係合とにできるので、電子部品の製造サイクルタイムを短縮化できるという効果も奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のワーク搬送装置の正面図であり、(a)は、ワーク搬送の第一工程を示し、(b)は、ワーク搬送の第二工程を示す。
【図2】本発明のワーク搬送装置の正面図であり、(a)は、ワーク搬送の第三工程を示し、(b)は、ワーク搬送の第四工程を示す。
【図3】上記ワーク搬送装置を有する電子部品製造装置の説明図であり、(a)は、平面図、(b)は、正面図、(c)は、側面図である。
【図4】従来のワーク搬送装置の概略構成図である。
【図5】従来の他のワーク搬送装置の概略構成図であり、(a)は搬送前の位置を示し、(b)は搬送後の位置を示す。
【図6】上記ワーク搬送装置の説明図であり、(a)は、側面図、(b)は、背面図である。
【図7】(a)〜(d)は、上記ワーク搬送装置の各搬送工程における各動作を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ワーク
2a 第一アーム部
2b 第二アーム部
3c 制御部(コントローラ)
5 第一係合部
6 第二係合部
Claims (6)
- ワークを搬送するための第一アーム部と第二アーム部とが一体的にワークの搬送方向に沿って往復移動するように設けられ、
上記第一アーム部と上記第二アーム部とに、ワークと係合可能な第一係合部と第二係合部とがそれぞれ設けられ、
上記第一アーム部及び上記第二アーム部の位置を検出するための検出部が設けられ、
上記上記第一アーム部及び上記第二アーム部の位置に応じて、第一係合部と第二係合部とを、それぞれ、係合と非係合とに制御する制御部が設けられており、
上記第一係合部及び上記第二係合部は、それぞれ、ワークに対する間隔が移動により変化するワーク可動保持部を有し、
上記第一係合部及び上記第二係合部の各ワーク可動保持部をそれぞれ駆動する第一駆動部と第二駆動部とが、上記第一アーム部及び上記第二アーム部にそれぞれ設けられており、
上記第一係合部及び上記第二係合部の少なくとも一方は、ワークを上記ワーク可動保持部により挟持して係合するグリップ機構であり、
上記グリップ機構では、電磁石により吸着される磁性体部に連結された非磁性体からなるワーク可動保持部と、固定された非磁性体からなるワーク固定保持部との隙間にワークが挟持されるようになっていることを特徴とするワーク搬送装置。 - ワークを搬送するための第一アーム部と第二アーム部とが一体的にワークの搬送方向に沿って往復移動するように設けられ、
上記第一アーム部と上記第二アーム部とに、ワークと係合可能な第一係合部と第二係合部とがそれぞれ設けられ、
上記第一アーム部及び上記第二アーム部の位置を検出するための検出部が設けられ、
上記第一アーム部及び上記第二アーム部の位置に応じて、第一係合部と第二係合部とを、それぞれ、係合と非係合とに制御する制御部が設けられており、
上記第二アーム部は、ワークの搬送方向の下流側に位置し、当該第二アーム部の第二係合部は、ワークに設けられた位置決め孔に対し着脱される搬送ピンを有する搬送ピン駆動機構であることを特徴とするワーク搬送装置。 - 上記搬送ピン駆動機構では、電磁石により吸着される磁性体部に連結された非磁性体からなるワーク可動保持部に固定された搬送ピンが、ワークに設けられた位置決め孔に対し着脱されるようになっていることを特徴とする請求項2に記載のワーク搬送装置。
- 上記第一係合部及び上記第二係合部は、それぞれ、ワークに対する間隔が移動により変化するワーク可動保持部を有し、
上記第一係合部及び上記第二係合部の各ワーク可動保持部をそれぞれ駆動する第一駆動部と第二駆動部とが、上記第一アーム部及び上記第二アーム部にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載のワーク搬送装置。 - ワークを成型して電子部品を製造するための金型が設けられ、
金型の開閉状態を感知するセンサー部が設けられ、
請求項1ないし4の何れか1項に記載のワーク搬送装置が、上記第一係合部を上記金型におけるワーク搬送方向の上流側に、上記第二係合部を上記金型におけるワーク搬送方向の下流側に配置して設けられ、
上記金型の開閉状態に応じてワーク搬送装置を制御するコントローラが設けられていることを特徴とする電子部品製造装置。 - ワークを成型して電子部品を製造するための金型がワークに対し位置決め孔を形成するように設けられ、
上記金型の開閉状態を感知するセンサー部が設けられ、
請求項2ないし4のいずれか1項に記載のワーク搬送装置が、上記第一係合部を上記金型におけるワーク搬送方向の上流側に、上記第二係合部を上記金型におけるワーク搬送方向の下流側に配置して設けられ、
上記金型の開閉状態に応じて上記ワーク搬送装置を制御するコントローラが設けられていることを特徴とする電子部品製造装置。
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