JP3772623B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、遊技媒体情報が記録された遊技媒体カードをカードユニット装置に投入することにより遊技媒体を貸し出して遊技を行うことが可能な遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えば、玉貸情報が記録された玉貸カードをカードユニット装置に投入することにより対応するパチンコ機に貸玉を貸し出して遊技を行うことが可能なカード式のパチンコ機が市場に提供されている。そして、カードユニット装置に投入可能な玉貸カードは、他の遊技場でも使用できる共通カードだけが有効とされるものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、遊技場の中には、自店が発行する玉貸カード(このカードをハウスカードという)を使用しても貸玉を貸し出して遊技を行えるようにしたいという要望があるが、上記したように近年設置されつつあるカードユニット装置は、共通カードしか使用することができず、ハウスカードを使用するためには、新たにハウスカード用のカードユニット装置をパチンコ機に付設しなければならないので、設備費がかかるばかりでなく、設置のための領域も考慮しなければならないという問題があった。本発明は、上記した問題点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、カードユニット装置の改良を行う点にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、カードユニット装置が付設され、当該カードユニット装置に遊技媒体情報が記録された遊技媒体カードを投入した上で貸し出し要求がなされると遊技媒体カードに記録されている範囲で遊技媒体排出装置が駆動されて遊技媒体が貸し出されるよう構成された遊技機において、前記カードユニット装置には、他の遊技場においても使用可能な共通カードを投入することができる共通カード装置と、当該遊技場にだけ使用可能なハウスカードを投入することができるハウスカード装置とが併設され、共通カード装置にて共通カードが使用されると遊技場管理コンピュータ及び共通カード管理コンピュータに使用結果を送信し、ハウスカード装置にてハウスカードが使用されると遊技場管理コンピュータにのみ使用結果を送信する出力手段を備えたことを特徴とする。この場合、前記出力手段は、前記貸し出し要求に基づく遊技媒体排出装置の駆動が終了すると、前記使用結果を送信するものであることが好ましい。
【0005】
【作用】
遊技機に付設される1つのカードユニット装置に他の遊技場においても使用可能な共通カードを投入することができる共通カード装置と、当該遊技場にだけ使用可能なハウスカードを投入することができるハウスカード装置とが併設されているので、共通カードを使用する遊技者だけでなく、ハウスカードを使用する遊技者にも遊技を行わせることができ、両方のカード装置を必要とする遊技場の要望を満たすことができることに加えて、いずれか一方のカード装置を設置するための領域を余分に必要とすることもない。また、共通カード装置にて共通カードが使用された場合には出力手段にて遊技場管理コンピュータのみならず共通カード管理コンピュータに使用結果が送信され、ハウスカード装置にてハウスカードが使用されると遊技場管理コンピュータにのみ使用結果が送信されるように構成したので、遊技場管理コンピュータは共通カード及びハウスカードの両者の使用結果から遊技場全体でのカード使用状況を把握できる一方、共通カード管理コンピュータは共通カードの使用結果のみ把握してハウスカード使用との区別を意識しなくとも共通カード情報としてそのまま処理できるとともに、個別の遊技場の情報が外部に流出する可能性を排除し得る。また、遊技媒体排出装置の駆動が終了した段階で使用結果が送信されるようにすれば、貸し出し要求と貸し出し結果とが確実に一致し、好適な管理ができる。
【0006】
【実施例】
以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明する。まず、図1及び図2を参照して、実施例に係るカードユニット装置30が付設されるパチンコ機について説明する。本実施例における遊技機としてのパチンコ機1は、カードユニット装置30と1対1対応するものであり、パチンコ機1の正面左側に位置するカードユニット装置30が当該パチンコ機1と一対をなしているものである。
【0007】
上記したパチンコ機1は、図1に示すようにパチンコ機1の正面構造において、額縁状に形成された前面枠2の開口に、金枠3が周設され、該金枠3には、ガラス扉枠4及び前面扉板5が開閉自在に装着されている。ガラス扉枠4の後方には、前記前面枠2の裏面に固着される取付枠を介して遊技盤6が着脱自在に装着されている。しかして、遊技盤6の表面には、図示しないが発射された打球で遊技を行う各種の遊技装置が配置されている。また、前記前面扉板5の表面には、上皿10が固着されている。また、前面枠2の下部には、発射位置の玉を遊技部へ打出すための操作ハンドル7と、上皿10に貯留できない余剰の賞品玉を溜める下皿8が設けられている。この下皿8には、灰皿9が一体的に設けられている。
【0008】
ところで、前記上皿10には、3つの7セグメントLEDから構成される残額表示器11と、内部にLEDランプを内蔵した玉貸スイッチ12及び返却スイッチ13とが設けられている。残額表示器11は、後述するカードユニット装置30に投入された玉貸カードに記録された貸玉情報(本実施例においては、金額情報)の残額又は100円未満の端数を表示するものであり、玉貸スイッチ12は、遊技者が操作することにより前記残額表示器11に表示される金額の範囲内で且つ予め定められた金額単位に相当する貸玉の排出を要求する貸出要求信号を導出するためのものであり、返却スイッチ13は、遊技者が操作することによりカードユニット装置30に投入された玉貸カードを返却要求する信号を導出するものである。そして、残額表示器11、玉貸スイッチ12、及び返却スイッチ13から延びる配線14(図2参照)は、上皿10の内部を通って前面扉板5の後面に導き出され、更にパチンコ機1の裏面に誘導されて後述するカードユニット制御基板37に接続されている。また、残額表示器11は、3つの7セグメントLEDで構成され、例えば、100円単位で残額が表示される。したがって、例えば、残額が5400円のときは、「54」と表示されるが、仮に100円以下の端数が残存しているときには、端数表示スイッチ34を操作することにより残額表示器11にその端数が表示されるようになっている。なお、残額表示器11を3つ以上の7セグメントLEDで構成して端数を含めたすべての残額を表示させるようにしてもよい。
【0009】
一方、図2に示すように、パチンコ機1の裏面には、機構板15が開閉自在に装着されている。この機構板15の下部には、前記遊技盤6に設けられる入賞装置や入賞口に入賞した入賞玉を誘導する入賞玉集合樋16、17が前後方向に積層形成されている。しかして、機構板15の後面側に形成される第1入賞玉集合樋16は、遊技盤6に設けられる一部の入賞口に入賞した玉を誘導するもので、この入賞玉によって排出される賞品玉数は、相対的に少ない玉数(例えば、7個)とされる。一方、機構板15の前面側に形成される第2入賞玉集合樋17は、上記以外の入賞口や入賞装置等に入賞した玉を誘導するもので、この入賞玉によって排出される賞品玉数は、相対的に多い玉数(例えば、15個)とされている。このように構成される入賞玉集合樋16、17の流下端には、流下する入賞玉を検出する入賞玉検出スイッチ18、19がそれぞれ設けられている。入賞玉検出スイッチ18、19は、後述する賞品玉排出制御基板28に電気的に接続され、入賞玉検出スイッチ18、19で検出された信号は、賞品玉排出制御基板28に形成される記憶部に記憶されるようになっている。
【0010】
また、機構板15の後面側上部には、賞品玉タンク20が固着される。賞品玉タンク20の下方には、賞品玉を1列に整列して賞品玉排出装置22へ導くための賞品玉誘導樋21が形成される。賞品玉排出装置22は、一列になって流下する賞品玉の1個づつと係合する凹部が外周に形成されたスプロケット23と、該スプロケット23の回転を制御するモータ24と、賞品玉が賞品玉排出装置22の位置まで供給されているか否かを検出する賞品玉確認スイッチ25と、排出された賞品玉数を計数するための排出玉検出スイッチ26(共に投受光方式)とから構成される。しかして、賞品玉排出装置22は、カードの金額情報の範囲内での貸出要求信号があったとき、又は入賞玉の発生に基く入賞信号があったときに、モータ24が回転制御され、スプロケット23の回転を許容して貸玉又は賞品玉を排出玉検出スイッチ26で検出しながら排出し、排出玉検出スイッチ26の検出信号数が信号の種類に対応して予め定めされた所定値に達するとモータ24の回転駆動を終了してスプロケット23の回転を停止するようになっている。なお、賞品玉排出装置22は、後述する賞品玉排出制御基板28に電気的に接続され、賞品玉排出制御基板28に形成される制御回路によって駆動制御される。
【0011】
賞品玉排出装置22の下方には、賞品玉排出装置22から放出された賞品玉をパチンコ機前面の上皿10又は下皿8へ導くための賞品玉排出通路27が形成されている。
【0012】
機構板15の裏面下部には、賞品玉排出制御基板28が設けられている。この賞品玉排出制御基板28は、前記入賞玉検出スイッチ18、19の検出信号、及び前記玉貸スイッチ12の操作信号に基づいて、所定個数の賞品玉又は所定個数の貸玉を排出すべく前記賞品玉排出装置22を駆動制御するもので、後に詳述するようにマイクロコンピュータ40を含む排出制御回路が形成されている。
【0013】
次に、上記したパチンコ機1に隣接して設けられるカードユニット装置30について説明する。カードユニット装置30は、図1に示すように、該カードユニット装置30が使用可能である旨を報知する使用可能ランプ31と、前記残額表示器11に端数を表示させる端数表示スイッチ32と、該カードユニット装置30と対応するパチンコ機1を支持する連結台表示ランプ33と、該カードユニット装置30に玉貸カードが投入されている状態であることを報知するカード挿入ランプ34と、共通の玉貸カードを挿入する挿入口としての共通カード挿入口35と、その店独自の玉貸カードを挿入する挿入口としてのハウスカード挿入口36とが表面側に臨むように設けられている。各挿入口35,36は図1に示すように、それぞれ上下方向に細長く開口するものであって、各挿入口35,36がその上下方向に一直線上に並ぶように上下に互いに離間して配置されている。
【0014】
また、図示しないが共通カード挿入口35の背面には、挿入された共通カードを取り込んだり排出したり、あるいはカードに記録される情報を読み出したり書き込んだりする共通カード装置35a(図3のブロック図に表示)が内蔵され、ハウスカード挿入口36の背面には、挿入されたハウスカードを取り込んだり排出したり、あるいはカードに記録される情報を読み出したり書き込んだりするハウスカード装置36a(図3のブロック図に表示)が内蔵されている。
【0015】
一方、カードユニット装置30の裏面には、図2に示すようにカードユニット装置30を制御するカードユニット制御基板37が設けられている。このカードユニット制御基板37には、後述するマイクロコンピュータ50を含む制御回路が形成されている。また、カードユニット制御基板37と前記賞品玉排出制御基板28との間で必要な信号、例えば、貸出要求信号や賞品玉排出終了信号や貸玉排出終了信号等のやり取りが行われ、更に、カードユニット制御基板37からは、遊技場に設置される遊技場管理コンピュータ60や、共通カードを発行しているカード会社に設置されるカード会社コンピュータ61に所定の売上信号が導出されている。
【0016】
そこで、図3を参照して賞品玉排出制御基板28、カードユニット制御基板37に形成される制御回路と管理コンピュータ60及びカード会社コンピュータ61との関係について簡単に説明する。まず、賞品玉排出制御基板28に形成される制御回路は、マイクロコンピュータ40と入出力回路41とを含んで構成される。マイクロコンピュータ40は、プログラムが内蔵されるROMや記憶領域を形成するRAM等を含んでいる。また、入出力回路41には、検出回路42を介して第1入賞玉スイッチ18、第2入賞玉スイッチ19、賞品玉確認スイッチ25、及び排出玉検出スイッチ26が接続されてそれぞれの信号がマイクロコンピュータ40に入力されると共に、駆動回路43を介してモータ24が接続されてマイクロコンピュータ40から駆動信号が与えられている。
【0017】
一方、カードユニット制御基板37に形成される制御回路も同様に、マイクロコンピュータ50と入出力回路51(出力手段)とを含んで構成される。入出力回路51には、検出回路52を介して玉貸スイッチ12、返却スイッチ13、端数表示スイッチ34が接続されてそれぞれの信号がマイクロコンピュータ50に入力されている。また、駆動回路53を介して残額表示器11が接続されてマイクロコンピュータ50から駆動信号が与えられ、駆動回路54を介して使用可能ランプ31、連結台表示ランプ33、カード挿入ランプ34が接続されてマイクロコンピュータ50から駆動信号が与えられている。また、入出力回路51には、検出駆動回路55を介して共通カード装置35a、ハウスカード装置36aが接続されており、投入された共通カード又はハウスカードに記録される情報信号等をマイクロコンピュータ50との間でやり取りしている。更に、入出力回路51は、前記入出力回路41と電気的に接続され、前記したように相互のコンピュータ間で必要な信号等をやり取りするようになっている。更に、上記したマイクロコンピュータ50の入出力回路51から遊技場管理コンピュータ60及びカード会社コンピュータ61に貸出要求信号及び排出終了信号に基づいて導出される売上信号が入力される。
【0018】
次に、上記したカードユニット制御基板37のマイクロコンピュータ50によって制御される動作について図4を参照して説明する。まず、ステップ10において、カードユニット装置30が使用可能状態であるか否かが判別され、使用可能状態でなければ、ステップ20で使用可能フラグがリセットされ、その後、ステップ250に飛んで表示器、ランプ等の駆動処理が行われる。なお、このステップ250の処理において、使用可能フラグがリセットされた状態では、使用可能ランプ31が消灯されている。
【0019】
一方、ステップ10で使用可能状態であると判別されたときには、ステップ30で使用可能フラグがセットされ、これにより使用可能ランプ31が点灯されてカードユニット装置30が使用可能である旨を遊技者に報知する。次いで、ステップ40で残額表示器11に端数を表示しているか否か、即ち状態フラグF=1であるか否かが判別され、表示しているときには、後述するステップ230に飛ぶが、表示していないときには、ステップ50で共通カード又はハウスカードのいずれかが投入されているか否かが判別される。共通カード又はハウスカードのいずれか一方が投入されている場合には、ステップ60でカード投入フラグがセットされ、これによりカード挿入ランプ34が点灯する。更に、ステップ70でカードに記録されている残額データが読み込まれて記憶され、この記憶値が残額表示器11に表示される。なお、共通カードとハウスカードが同時に投入されている場合のステップ70における処理は、それぞれのカードに記録された残額データが異なる記憶領域にそれぞれ記憶されるようになっているが、残額表示器11には、共通カードの残額データが優先的に表示され、共通カードの残額データが「0」となったときにハウスカードの残額データに切り換えられて表示されるようになっている。
【0020】
次いで、ステップ80で玉貸スイッチ12がONしたか否かが判別され、ONしていなければ、ステップ120に飛び、ONしていれば、ステップ90で共通カードに残額が有るか否かが判別され、残額があれば次のステップ100を飛ばしてステップ110に進み、残額がなければ、ステップ100でハウスカードに残額があるか否かが判別される。しかして、共通カードにもハウスカードにも残額データがない場合には、次のステップ110の処理を実行しないが、いずれか一方に残額データが有る場合には、ステップ110で貸出要求信号を排出制御回路のマイクロコンピュータ40に導出する。これにより、賞品玉排出装置22が駆動制御されて賞品玉が払い出される。なお、本実施例おいては、遊技者が共通カードとハウスカードとを同時に投入したときにおいて、玉貸スイッチ12を操作したときに共通カードを優先的に使用するようにしたので、自店でしか使用できないハウスカードの残額データが残る場合が多く、このような場合には、将来遊技者がそのハウスカードを持参して当該遊技場に来店することが期待でき、結果的に遊技場の売上が増加するという遊技場にとっての利点がある。逆に、ハウスカードを優先的に使用するように設定しても良いが、この場合には、他店でも使用できる共通カードの残額が残る場合が多いため、その遊技者が共通カードで他店で遊技するかもしれないので、当該遊技場にとって有利とは言えないが、遊技者にとっては、利点となる。また、どちらのカードを優先して使用するかを遊技者が選択できる選択ボタンをカードユニット装置30に設けても良い。
【0021】
ところで、賞品玉排出装置22による賞品玉の排出動作が終了したときには、排出制御回路のマイクロコンピュータ40からカードユニット制御回路のマイクロコンピュータ50に排出終了信号が送られるが、その排出終了信号が有るか否かがステップ120で判別される。排出終了信号がない場合には、ステップ150に移行するが、排出終了信号が有る場合には、ステップ130で使用しているカードの残額データを書き換えると共に、ステップ140で外部の管理コンピュータ、即ち、遊技場管理コンピュータ60とカード会社コンピュータ61とに売上信号を導出する。この場合、使用されているカードが共通カードである場合には、両方のコンピュータ60、61に売上信号を導出しても良いが、ハウスカードが使用されている場合には、遊技場管理コンピュータ60にだけ売上信号を導出するようにしても良い。何故なら、ハウスカードは、共通カード発行会社となんら関係がなく、売上信号を送ってもあまり意味がないからである。
【0022】
次に、ステップ150で返却スイッチ13が操作されてONしたか否かが判別され、ONしていなければ、ステップ180に飛び、ONしていれば、ステップ160で対応するカードが返却され、ステップ170でカード挿入フラグがリセットされ、これによりカード挿入ランプ34が消灯する。なお、ステップ160において、対応するカードとは、残額が残っているカードである。そして、共通カードとハウスカードとが同時に挿入されており、しかも両方に残額が有る場合には、両方のカードが返却される。ただし、使用途中で残額が「0」となったカードは、その時点で自動的に返却するように構成されている。
【0023】
次に、ステップ180において、端数表示スイッチ32が操作されてONしたか否かが判別され、ONしてなければ、ステップ250に飛び、ONしていれば、ステップ190で共通カードが投入されているか否かが判別され、投入されていれば、ステップ200を飛ばしてステップ210に移行し、一方、投入されていなければ、ステップ200でハウスカードが投入されているか否かが判別される。しかして、いずれのカードも投入されていないときには、ステップ250に移行して端数表示スイッチ32の操作による端数表示を行わず、いずれか一方のカードが投入されているときには、ステップ210でカードから端数データを読込・記憶し、ステップ220でタイマTをセットすると共に状態フラグFの値を1に設定する。タイマTは、ステップ210で記憶された端数データを残額表示器11に表示する時間であり、例えば、2秒が設定される。そして、タイマTがタイムアップするまでステップ230→250→10〜40→230→・・・の処理を繰り返す。ステップ230でタイマTがタイムアップしたと判別されたときには、ステップ240で状態フラグFがリセットされて0となり、その後、ステップ250へ移行して各フラグの状態に対応して残額表示器11、使用可能ランプ31、カード挿入ランプ34等が駆動される。以下、ステップ10〜ステップ250が繰り返し実行される。
【0024】
以上、実施例について説明してきたが、本実施例によれば、パチンコ機1に付設される1つのカードユニット装置30に他の遊技場においても使用可能な共通カードを投入することができる共通カード装置35aと、当該遊技場にだけ使用可能なハウスカードを投入することができるハウスカード装置36aとが併設されているので、共通カードを使用する遊技者だけでなく、ハウスカードを使用する遊技者にも遊技を行わせることができ、両方のカード装置を必要とする遊技場の要望を満たすことができることに加えて、いずれか一方のカード装置を設置するための領域を余分に必要とすることもない。
【0025】
なお、上記した実施例では、遊技機としてパチンコ機を例示したが、カードユニット装置で貸し出されたメダルで遊技を行う遊技機であっても良い。また、上記した実施例では、遊技機としてのパチンコ機1とカードユニット装置30とを別体にしたものを示したが、カードユニット装置を遊技機内に一体的に組み込んだものでも良い。このようにカードユニット装置を遊技機内に一体的に組み込めば、上記実施例の如く遊技機に隣接してカードユニット装置を組み込む場合と比べ、カードユニット装置の空きスペース分だけ遊技機間をつめて配置することができたり、空きスペースを利用して他の関連機器を埋め込むことも可能となるし、逆に、空きスペース分だけ遊技機を大型化してダイナミックな遊技形態を実現することも可能となるし、更には、遊技機と挿入口との対応関係が遊技者に明らかとなって従来のように誤って隣の遊技機用のカードユニット装置にカード状記録媒体を差し込んでしまうといったトラブルも解消できる。更に、カードとしては、磁気カードであってもICカードであっても良いが、ICカードである場合には、遊技者が獲得した賞品玉数を記憶させておいて、次回の来店時に使用できるようにしても良い。
【0026】
【発明の効果】
以上のように、遊技機に付設される1つのカードユニット装置に他の遊技場においても使用可能な共通カードを投入することができる共通カード装置と、当該遊技場にだけ使用可能なハウスカードを投入することができるハウスカード装置とが併設されているので、共通カードを使用する遊技者だけでなく、ハウスカードを使用する遊技者にも遊技を行わせることができ、両方のカード装置を必要とする遊技場の要望を満たすことができることに加えて、いずれか一方のカード装置を設置するための領域を余分に必要とすることもない。また、共通カード装置にて共通カードが使用された場合には出力手段にて遊技場管理コンピュータのみならず共通カード管理コンピュータに使用結果が送信され、ハウスカード装置にてハウスカードが使用されると遊技場管理コンピュータにのみ使用結果が送信されるように構成したので、遊技場管理コンピュータは共通カード及びハウスカードの両者の使用結果から遊技場全体でのカード使用状況を把握できる一方、共通カード管理コンピュータは共通カードの使用結果のみ把握してハウスカード使用との区別を意識しなくとも共通カード情報としてそのまま処理できるとともに、個別の遊技場の情報が外部に流出する可能性を排除し得る。また、遊技媒体排出装置の駆動が終了した段階で使用結果が送信されるようにすれば、貸し出し要求と貸し出し結果とが確実に一致し、好適な管理ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る一対のパチンコ機とカードユニット装置の正面図である。
【図2】実施例に係る一対のパチンコ機とカードユニット装置の背面図である。
【図3】カードユニット制御基板に形成される制御回路と賞品玉排出制御基板に形成される制御回路と管理コンピュータとの関係を示すブロック図である。
【図4】カードユニット制御回路によって制御される動作を示すフロー図である。
【符号の説明】
1…パチンコ機(遊技機)、30…カードユニット装置、34…カード挿入ランプ、35…挿入口としての共通カード投入口、35a…共通カード装置、36…挿入口としてのハウスカード投入口、36a…ハウスカード装置。
Claims (2)
- カードユニット装置が付設され、当該カードユニット装置に遊技媒体情報が記録された遊技媒体カードを投入した上で貸し出し要求がなされると遊技媒体カードに記録されている範囲で遊技媒体排出装置が駆動されて遊技媒体が貸し出されるよう構成された遊技機において、
前記カードユニット装置には、他の遊技場においても使用可能な共通カードを投入することができる共通カード装置と、当該遊技場にだけ使用可能なハウスカードを投入することができるハウスカード装置とが併設され、
共通カード装置にて共通カードが使用されると遊技場管理コンピュータ及び共通カード管理コンピュータに使用結果を送信し、ハウスカード装置にてハウスカードが使用されると遊技場管理コンピュータにのみ使用結果を送信する出力手段を備えたことを特徴とする遊技機。 - 前記出力手段は、前記貸し出し要求に基づく遊技媒体排出装置の駆動が終了すると、前記使用結果を送信するものであることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
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