JP2004057480A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の遊技機においては、カードへの貯メダルは煩わしかった。
【解決手段】選択景品一覧データを送信して景品受取番号を受理した後に所持メダル枚数が余っている場合は、カード挿入口35に会員カードを挿入すれば、カード読取部35Rによって会員カードに残りの所持メダル数が記録される。また、所持メダル数が記録された会員カードがカード挿入口35に挿入されると、カード読取部35Rによって読まれたメダル貯蓄数が液晶表示装置22に表示される。また、メダル貯蓄数のデータは景品カウンター41を介してホールコンピュータ42に送信され、会員カードを所有する遊技者毎にメダル貯蓄数が管理される。
【選択図】 図26
【解決手段】選択景品一覧データを送信して景品受取番号を受理した後に所持メダル枚数が余っている場合は、カード挿入口35に会員カードを挿入すれば、カード読取部35Rによって会員カードに残りの所持メダル数が記録される。また、所持メダル数が記録された会員カードがカード挿入口35に挿入されると、カード読取部35Rによって読まれたメダル貯蓄数が液晶表示装置22に表示される。また、メダル貯蓄数のデータは景品カウンター41を介してホールコンピュータ42に送信され、会員カードを所有する遊技者毎にメダル貯蓄数が管理される。
【選択図】 図26
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、数量に応じて景品と交換される遊技媒体が賭けられて遊技が行われる遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、このような遊技機としては、例えばスロットマシンがある。従来の一般的なスロットマシンにおいては、遊技媒体であるメダルが遊技者によってメダル投入口に投入されて遊技が行われる。遊技者は、ストップボタンを操作し、回転するリールの外周に描かれた図柄を所定の図柄組み合わせで停止表示させると、その図柄組み合わせに応じた入賞が得られる。各入賞に対してはそれぞれ所定数のメダルが払い出される。
【0003】
遊技を繰り返し行って所持数の増えたメダルは、遊技店内に設置されたメダル計数機に投入すると自動的に計数され、計数値が記録された磁気カードやレシート等が発行される。遊技者は、発行された磁気カードやレシート等を持って遊技店内にある景品交換カウンターに赴き、発行されたメダル計数値に相応する所望の景品と交換することが出来る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の景品交換においては、景品交換して余った端数のメダルは通常破棄されていた。また、遊技者は、計数されたメダル枚数が所望の景品と交換するのに必要なメダル枚数に及ばない場合、その景品を諦めて、計数されたメダル枚数の範囲内で景品を選ばなければならなかった。
【0005】
このような問題を解消するため、余ったメダル枚数や目標枚数に達していないメダル枚数を遊技者が個別に貯蓄出来るようにしている遊技店もある。このような貯メダルシステムを採用している遊技店では、遊技者に会員カードが個別に与えられ、景品カウンターに設置された端末装置によって、余ったメダル枚数の計数値がこの会員カードに記録されると共に、景品管理部の管理コンピュータに把握されている。しかしながら、このような貯メダルシステムにおいても、会員カードにメダルを貯めるためには会員カードを持って景品カウンターに赴かなければならず、遊技者にとっては煩わしいものであった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、遊技者が交換を希望する景品についての情報を景品を管理する景品管理部に送信する情報通信手段と、カードが挿入されるカード挿入口と、情報通信手段によって情報が景品管理部に送信されて行われる景品交換で余った数の遊技媒体をカード挿入口に挿入されたカードに貯める貯留手段とを備えて遊技機を構成した。
【0007】
このような構成によれば、遊技者は、遊技機から離れることなく景品交換が行えると共に、景品交換で余った数の遊技媒体を、カード挿入口にカードを挿入してこのカードに貯めることが出来る。
【0008】
また、本発明は、カードに貯められた遊技媒体が景品管理部によって管理されることを特徴とする。
【0009】
このような構成によれば、カードに貯められた遊技媒体が景品管理部で個別の遊技者毎に集中的に管理されるため、余った遊技媒体を貯められるのが特定の遊技台に限られることがなく、複数の遊技台で遊技をしながら同一のカードに余った遊技媒体を貯めることが出来る。
【0010】
また、本発明は、景品の種類およびその景品を交換するために必要な遊技媒体数を表示する表示手段と、この表示手段に表示されている景品の中から遊技者が交換を希望する景品を遊技者の操作に応じて指定する景品指定手段とを備え、情報通信手段がこの景品指定手段によって指定された景品の情報を景品管理部に送信することを特徴とする。
【0011】
このような構成によれば、景品の種類やその景品を交換するために必要な遊技媒体数といった情報が表示手段に表示されるので、遊技者は、この表示を見ながら景品指定手段を操作して、表示されている景品の中から交換を希望する景品を指定することが出来る。指定された景品の情報は情報通信手段によって景品管理部に送信されるので、景品管理部においては指定された景品を予め揃えておくことが出来る。
【0012】
また、本発明は、表示手段が、カード挿入口に挿入されたカードに貯められている遊技媒体の数を表示することを特徴とする。
【0013】
このような構成によれば、カード挿入口にカードを挿入すると、表示手段に、カードに貯められている遊技媒体の数が表示される。
【0014】
また、本発明は、景品指定手段が、1景品毎にその種類,その交換個数,およびその交換個数に応じた必要遊技媒体数を表示手段に表示し、1景品毎に遊技者が交換を希望する景品を指定することを特徴とする。
【0015】
このような構成によれば、遊技者は、自らが所持する遊技媒体数を考慮しつつ、表示手段の表示内容を見ながら景品指定手段を操作して、容易かつ的確に交換したい景品をまとめて指定することが出来る。
【0016】
また、本発明は、遊技に賭ける遊技媒体が投入される投入口と、この投入口に投入された遊技媒体を検出するセンサと、このセンサによって検出される遊技媒体の投入数を計数するモードを遊技者が所持する遊技媒体の数を計数するモードに切り替えるモード切替スイッチとを備え、景品指定手段が、計数された遊技者が所持する遊技媒体の数の範囲で遊技者が交換を希望する景品を指定することを特徴とする。
【0017】
このような構成によれば、遊技者は、交換を希望する景品を指定したいとき、モード切替スイッチを操作して所持数計数モードに切り替え、投入口に遊技媒体を投入すればよい。
【0018】
また、本発明は、景品指定手段が、計数された遊技者が所持する遊技媒体の数を表示手段に表示し、景品が指定されると、指定された景品を交換するために必要な遊技媒体数を差し引いた遊技媒体の残りの所持数を表示することを特徴とする。
【0019】
このような構成によれば、遊技者は、遊技媒体を投入口に投入して所持数を計数する際、投入数が容易に把握でき、また、繰り返し景品を指定する際、遊技媒体の残りの所持数が容易に分かる。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明による遊技機をスロットマシンに適用した一実施形態について説明する。
【0021】
図1は本実施形態によるスロットマシン1の外観を示す正面図である。
【0022】
スロットマシン1の本体中央部には、3個のリール2,3,4が回転自在に設けられている。各リール2,3,4の外周面には複数種類の図柄(以下、シンボルという)から成るシンボル列が描かれている。これらシンボルはスロットマシン1の正面の表示窓5,6,7を通してそれぞれ3個ずつ観察される。この表示窓5,6,7には、横3本と斜め2本の計5本の入賞ラインが設けられている。また、表示窓5〜7の下方右側には、遊技者が遊技に賭ける遊技媒体であるメダルが投入されるメダル投入口8が設けられており、メダル投入口8の右方にはメダルカウントスイッチ36が設けられている。
【0023】
ゲーム開始に先立って、遊技者がメダル投入口8から1枚のメダルを投入したときは、中央の横1本の入賞ラインが有効化される。また、2枚投入したときは、これに上下の横2本の入賞ラインが加わって横3本の入賞ラインが有効化される。また、3枚投入したときは、これに斜め2本の入賞ラインが加わって5本の入賞ライン全てが有効化される。
【0024】
また、表示窓5〜7の左方には、上部から、4個のチャンスLED(発光ダイオード)9〜12、3個の遊技動作表示ランプ13〜15、貯留枚数表示部16、およびスタートランプ17が設けられている。チャンスLED9〜12および遊技動作表示ランプ13〜15は遊技状態に応じて点灯制御され、その時の遊技状態が遊技者に知らされる。貯留枚数表示部16は、3桁の7セグメントLEDからなり、機械内部に現在クレジットされているメダル数を表示する。スタートランプ17は各リール2〜4が作動可能な時に点滅する。
【0025】
また、表示窓5〜7の右方には、上部から、ボーナスカウント表示部18、WINランプ19、配当枚数表示部20、およびインサートランプ21が設けられている。ボーナスカウント表示部18は、3桁の7セグメントLEDからなり、ボーナスゲーム入賞時に、RBゲームおよびジャックゲームの残り入賞可能回数をデジタル表示する。WINランプ19は有効化入賞ラインに入賞組み合わせのシンボルが揃った時に点灯する。配当枚数表示部20は、3桁の7セグメントLEDからなり、入賞によるメダル払い出し枚数を表示する。インサートランプ21はメダル投入口8にメダルの投入が受付可能な時に点灯する。
【0026】
また、表示窓5〜7の直ぐ下方には、液晶表示装置22が設けられている。この液晶表示装置22は、景品の種類およびその景品を交換するのに必要なメダル枚数を表示する表示手段を構成している。液晶表示装置22の左側には十字キー23、「○」ボタン24、「×」ボタン25、1貯留メダル投入スイッチ26、2貯留メダル投入スイッチ27、および3貯留メダル投入スイッチ28が設けられている。十字キー23は、上下左右の4方向のスイッチ操作を検出して、液晶表示装置22に表示される情報項目を選択する際に使用される。「○」ボタン24は液晶表示装置22に表示される指定情報を了承する決定ボタンであり、「×」ボタン25は液晶表示装置22に表示される指定情報をキャンセルするキャンセルボタンである。また、貯留メダル投入スイッチ26〜28は、貯留枚数表示部16にメダル数が表示されてクレジットされている際に、メダル投入口8へのメダル投入に代えて1回のゲームに1〜3枚のメダルを賭ける際に使用される。
【0027】
また、液晶表示装置22の下方には、左側から、貯留メダル精算スイッチ29、スタートレバー30、およびストップボタン31,32,33が設けられており、ストップボタン31〜33の右方にはレシート発行部34およびカード読取部35が上下に設けられている。貯留メダル精算スイッチ29は機械内部にクレジットされているメダルを精算する際に使用される。また、スタートレバー30の操作により各リール2〜4の回転が一斉に開始する。ストップボタン31〜33は、各リール2〜4に対応して配置されており、これら各リール2〜4の回転が一定速度に達したときに操作が有効化され、遊技者の操作に応じて各リール2〜4の回転を停止する。
【0028】
また、スロットマシン1の正面下部にはメダル受皿37が設けられている。このメダル受皿37はメダル払出口38から払い出されるメダルを貯めるものである。また、スロットマシン1の正面上部には、入賞に対してどれだけのメダルが払い出されるかを示す配当表示部39が設けられており、この配当表示部39の左右には一対のスピーカ96,96が設けられている。
【0029】
次に、本実施形態によるスロットマシン1で行われる(1)一般遊技,(2)R・Bゲームおよび(3)B・Bゲームの概要について説明する。
【0030】
(1)一般遊技
一般遊技時においては、シンボル「スイカ」、「プラム」の3個のシンボル組み合わせが入賞ラインに並ぶと小当たり入賞となり、それぞれ12枚、8枚の配当が遊技者に払い出されて1ゲーム終了となる。また、1個のシンボル「チェリー」が第1リール2の中央または上下の入賞ラインに停止すると「中チェリー」または「角チェリー」の小当たり入賞となり、それぞれ2枚または4枚の配当が遊技者に払い出されて1ゲーム終了となる。また、再遊技のシンボルの3個の組み合わせが入賞ラインに揃うと、メダル投入をしなくても再度ゲームを行うことができる。また、入賞ライン上に並んだシンボル組合せが配当表のいずれにも該当しない場合には、「はずれ」(配当無し)となる。また、特定のキャラクタ絵柄からなる3個のシンボル組み合わせが入賞ラインに揃うと大当たり入賞となり、15枚のメダルが払い出された後、一般遊技とボーナスゲームとがセットで複数回行える下記のB・Bゲームに移行する。また、数字の7からなるシンボル「セブン」の3個のシンボル組み合わせが入賞ラインに揃うと中当たり入賞となり、15枚のメダルが払い出された後、1回のボーナスゲームが行える下記のR・Bゲームに移行する。
【0031】
(2)R・Bゲーム
R・Bゲームは、一般遊技中に上記のシンボル組み合わせが入賞ライン上に並ぶと発生する。R・Bゲームでは、ジャックゲームと呼ばれるメダル1枚掛けのゲームを複数回行える。このジャックゲームにおいて中央の横1本の入賞ライン上に再遊技のシンボルの3個の組合せが並ぶとジャックゲーム入賞が発生し、8枚のメダルが払い出される。ジャックゲームには「はずれ」も発生するが、ジャックゲーム入賞は約9/10という高い確率で発生する。このR・Bゲームは、例えばジャックゲーム入賞が8回発生するか、またはR・Bゲーム中に実行された通算のジャックゲーム数が例えば12回に達すると終了する。
【0032】
(3)B・Bゲーム
▲1▼B・Bゲームは、上記のR・Bゲームと一般遊技とが一組になったものが複数セットで構成されている。B・Bゲームが発生すると、まず、一般遊技が実行される。このB・Bゲーム中の一般遊技では「はずれ」も発生するが、シンボル「スイカ」、「プラム」、「中チェリー」、「角チェリー」による小当たり入賞が、(1)で上記したB・Bゲーム中以外の一般遊技時に比べて高い確率で発生する。
【0033】
▲2▼また、このB・Bゲーム中の一般遊技中に再遊技のシンボルの3個の組合せが有効化入賞ライン上に並ぶと、8枚のコインが払い出される。
【0034】
▲3▼その後、複数回のジャックゲームが行えるR・Bゲームであるボーナスゲームへ移行する。このB・Bゲーム中におけるボーナスゲームも、例えばジャックゲーム入賞が8回発生するか、またはボーナスゲーム中に実行された通算のジャックゲーム数が例えば12回に達すると終了する。
【0035】
▲4▼上記のボーナスゲームが終了すると、上記の▲1▼で説明したB・Bゲーム中の一般遊技が再度行われ、この一般遊技中に上記の▲2▼で説明したシンボル組合せが発生すると、その後さらに上記の▲3▼で説明したボーナスゲームが行われる。B・Bゲームは、上記▲1▼〜▲3▼に示される一般遊技およびボーナスゲームの一連のゲームのセットの繰り返しであり、このセットが所定回数、例えば2回行われるとB・Bゲームは終了となる。ただし、このB・Bゲーム中に、上記の▲1▼および▲2▼の一般遊技中における通算ゲーム回数、言い換えれば上記▲3▼のボーナスゲーム時におけるジャックゲーム数を除く通算ゲーム回数が所定回数、例えば30回を越える場合にも、B・Bゲームは終了する。
【0036】
図2および図3は、上述したスロットマシン1の遊技処理動作を制御するメイン制御基板61およびサブ制御基板62に構成された回路構成を示している。
【0037】
図2に示すメイン制御基板61における制御部はマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)63を主な構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイコン63は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うメインCPU(中央演算処理装置)64と、プログラム記憶手段であるプログラムROM(リード・オンリ・メモリ)65およびバックアップ機能付き制御RAM(ランダム・アクセス・メモリ)66とを含んで構成されている。
【0038】
メインCPU64には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路67および分周器68と、一定範囲の乱数を発生する乱数発生器69および発生した乱数の1つを特定する乱数サンプリング回路70とが接続されている。さらに、後述する周辺装置(アクチュエータ)との間で信号を授受するI/Oポート(入出力ポート)71が接続されている。プログラムROM65は、確率抽選テーブル、シンボルテーブル、入賞シンボル組合せテーブル、およびシーケンスプログラム等を格納するように記憶部が区分されている。
【0039】
図4はプログラムROM65内に格納された一般遊技中に使用される確率抽選テーブルを概念的に示している。この確率抽選テーブルは、一般遊技中にサンプリング回路70で抽出された乱数を各入賞態様に区分けするために使用され、乱数発生器69で発生する一定範囲の乱数を各入賞態様に区画するデータを記憶している。同図におけるa1〜a3,b1〜b3,c1〜c3,d1〜d3,e1〜e3,f1〜f3,g1〜g3は予め設定された数値データであり、サンプリング回路70で抽出された乱数を各入賞態様に区画する際に用いられる。このデータは、投入メダル枚数が1枚の場合には「a1〜g1」、2枚の場合には「a2〜g2」、3枚の場合には「a3〜g3」の各数値の組合せが用いられる。
【0040】
これら数値は通常「a<b<c<d<e<f<g」の大小関係に設定され、抽出された乱数値がd未満であれば小当たり入賞(小ヒット)となり、この場合、a未満の場合には「角チェリー」当たり要求フラグが立ち、a以上b未満の場合には「中チェリー」当たり要求フラグ、b以上c未満の場合には「プラム」当たり要求フラグ、c以上d未満の場合には「スイカ」当たり要求フラグが立つ。また、抽出された乱数値がd以上e未満であれば「再遊技」当たり要求フラグが立つ。また、抽出された乱数値がe以上f未満であれば中当たり入賞(中ヒット)となって「RB」当たり要求フラグが立ち、抽出された乱数値がf以上g未満であれば大当たり入賞(大ヒット)となって「BB」当たり要求フラグが立つ。また、g以上であれば入賞なしの「はずれ」になる。つまり、入賞態様は、サンプリングされた1つの乱数値がこのどの数値範囲に属するかによって決定され、当たり要求フラグによって表される。
【0041】
「BB」または「RB」のボーナス当たり要求フラグは、フラグが立てられた以降の遊技に持ち越され、「BB」または「RB」のシンボル組み合わせが有効化入賞ラインに停止表示されてボーナス入賞が実際に発生すると、ボーナス当たり要求フラグはクリアされる。また、ボーナス当たり要求フラグ以外のフラグは、フラグが立てられた遊技においてのみ有効であり、その遊技終了時にはクリアされて次遊技以降には持ち越されない。
【0042】
また、上記のプログラムROM65内に格納された図示しないシンボルテーブルは、各リール2〜4の回転位置とシンボルとを対応づけるものであり、シンボル列を記号で表したものである。このシンボルテーブルには、リセットパルスが発生する回転位置を基準として各リールの一定の回転ピッチ毎に順次付与されたコードナンバと、それぞれのコードナンバ毎に対応して設けられたシンボルを示すシンボルコードとが記憶されている。
【0043】
また、上記のプログラムROM65内には図示しない入賞シンボル組合せテーブルが格納されている。この入賞シンボル組合せテーブルには、配当表に示される各入賞シンボル組合せのシンボルコードや、「リーチ目」を構成するシンボル組合せのシンボルコード、各入賞を表す入賞判定コード、入賞メダル配当枚数等が記憶されている。ここで、リーチ目とは、B・B当たり要求フラグセット済み状態のときに、遊技者にB・Bゲームの発生が近い状態になっていることを示唆するシンボル組合せである。この入賞シンボル組合せテーブルは、第1リール2,第2リール3、第3リール4の停止制御時、および全リール停止後の入賞確認を行うときに参照される。さらに、プログラムROM65内には、このスロットマシン1でゲームを実行するためのシーケンスプログラムが格納されている。
【0044】
マイコン63からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各リール2,3,4を回転駆動するステッピングモータ45、各種ランプ(遊技動作表示ランプ13〜15、スタートランプ17、WINランプ19、インサートランプ21)、各種表示部(チャンスLED9〜12、貯留枚数表示部16、ボーナスカウント表示部18、入賞配当枚数表示部20)、およびメダルを収納するホッパー72がある。これらはそれぞれモータ駆動回路73、各ランプ駆動回路74、各表示部駆動回路75、およびホッパー駆動回路76によって駆動される。これら駆動回路73〜76は、マイコン63のI/Oポート71を介してメインCPU64に接続されている。
【0045】
また、マイコン63が制御信号を生成するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、メダル投入口8から投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ8S、スタートレバー30の操作を検出するスタートスイッチ30S、前述した貯留メダル投入スイッチ26〜28、および貯留メダル精算スイッチ29がある。さらに、ホトセンサからの出力パルス信号を受けて各リール2,3,4の回転位置を検出するリール位置検出回路77がある。ホトセンサは各リール2〜4の駆動機構に含まれており、同図では示されていない。
【0046】
リール位置検出回路77は、リール2〜4の回転が開始された後、ステッピングモータ45の各々に供給される駆動パルスの数を計数し、この計数値を制御RAM66の所定エリアに書き込む。従って、制御RAM66内には、各リール2〜4について、1回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納されている。また、ホトセンサは各リール2〜4が1回転する毎にリセットパルスを発生する。このリセットパルスはリール位置検出回路77を介してメインCPU64に与えられ、制御RAM66で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。このクリア処理により、各シンボルの移動表示と各ステッピングモータ45の回転との間に生じるずれが、1回転毎に解消されている。
【0047】
さらに、上記の入力信号発生手段としては、ストップボタン31,32,33が押された時に対応するリールを停止させる信号を発生するリール停止信号回路78、ホッパー72から払い出されるメダル数を計数するメダル検出部72S、投入メダルセンサ8Sによって検出されるメダルの投入数を計数するモードを遊技者が所持するメダルの数を計数するモードに切り替えるモード切替スイッチであるメダルカウントスイッチ36、および図示しない払出完了信号発生回路がある。これらもI/Oポート71を介してメインCPU64に接続されている。メインCPU64は、メダルカウントスイッチ36の操作を検出すると、サブ制御基板62へカウンタモード切替信号を送信する。払出完了信号発生回路は、メダル検出部72Sから入力した実際に払い出しのあったメダル計数値が、表示部駆動回路75から入力した計数信号で表される配当枚数データに達した時に、メダル払い出しの完了を検知する信号を発生する。
【0048】
また、I/Oポート71にはサブ制御部通信ポート79が接続されており、マイコン63はこのサブ制御部通信ポート79を介してサブ制御基板62へ信号を送出する。図3に示すサブ制御基板62には、この信号を受信するメイン制御部通信ポート88が設けられている。サブ制御部通信ポート79およびメイン制御部通信ポート88間の通信は、サブ制御部通信ポート79からメイン制御部通信ポート88へ向かう一方向についてだけ行われる。本実施形態では、サブ制御部通信ポート79からメイン制御部通信ポート88へ送出される信号は、7ビット長でその制御種別が表されるコマンド種別と、最大24ビット長でそのコマンドの内容が表されるパラメータとで構成されている。
【0049】
サブ制御基板62における制御部はマイコン81を主な構成要素として構成されている。マイコン81も、メイン制御基板61におけるマイコン63と同様、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うサブCPU82と、プログラム記憶手段であるプログラムROM83およびバックアップ機能付き制御RAM84とを含んで構成されている。サブCPU82にも、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路85および分周器86が接続されており、さらに、上記のメイン制御部通信ポート88や後述するアクチュエータとの間で信号を授受するI/Oポート87が接続されている。
【0050】
図5は、プログラムROM83に格納されている景品マスターテーブルを概略的に示す図である。この景品マスターテーブルは、後述する景品選択処理において液晶表示装置22に景品の情報を表示する際およびメダル減算処理を行う際に参照されるものであり、景品の種類毎にその景品を交換するのに必要なメダル枚数が設定されている。同テーブルによれば、ジュースを交換する場合に必要なメダル枚数は6枚であり、菓子類を交換する場合に必要なメダル枚数は10枚である。同様に、タバコを交換する場合に必要なメダル枚数は14枚、CD(コンパクトディスク)は125枚、ゲームソフトは250枚である。
【0051】
マイコン81からの制御信号により動作が制御されるアクチュエータとして、各リール2〜4に内蔵されたリールバックランプ47a,47b,47cがある。これらバックランプ47a〜47cの点灯は、I/Oポート87に接続されたランプ駆動回路89からの駆動信号によって制御される。
【0052】
また、マイコン81が制御信号を生成するために必要な入力信号を発生する入力信号発生手段として、前述した十字キー23、「○」ボタン24および「×」ボタン25がある。これら十字キー23、「○」ボタン24、「×」ボタン25、およびマイコン81は、液晶表示装置22に表示されている景品の中から遊技者が交換を希望する景品を遊技者の操作に応じて指定する景品指定手段を構成している。本実施形態においては、前述の景品マスターテーブル(図5参照)に基づいて、1景品毎にその種類、その交換個数、およびその交換個数に応じた必要メダル枚数が液晶表示装置22に表示され、1景品毎に遊技者が交換を希望する景品が指定される。
【0053】
また、I/Oポート87には画像制御IC(高集積化回路)90および音源IC91が接続されている。画像制御IC90には、キャラクタ・データが記憶されたキャラクタROM92およびカラーディスプレイ表示用メモリであるビデオRAM93が接続されており、画像制御プログラムROM97および画像制御ワークRAM98も接続されている。画像制御IC90は、マイコン81の制御の下、液晶表示装置22に画像表示を行う。マイコン81は、その時の遊技状態および当選フラグの種類といった情報をメイン制御部通信ポート88を介してメイン制御基板61から取り込み、取り込んだ遊技状態および当選フラグに基づいて表示する演出画像を選択する。そして、画像制御IC90を制御して選択した演出画像を液晶表示装置22に表示させる。
【0054】
また、音源IC91にはサウンド・データが記憶されたサウンドROM94が接続されており、音源IC91は、マイコン81の制御の下、パワーアンプ95を介してスピーカ96,96からサウンドを放音させる。マイコン81は、メイン制御部通信ポート88を介してメイン制御基板61から入力される指示に従い、音源IC91およびパワー・アンプ95を制御し、メダル投入音,スタートレバー操作音,停止ボタン操作音,ボーナスゲーム中の遊技音といった効果音をスピーカ96,96から出力させる。また、メイン制御基板61から取り込んだ遊技状態および当選フラグに基づいて選択した演出態様に基づく出音パターンで、スピーカ96,96から出音させる。
【0055】
また、I/Oポート87には、中継基板99が接続されている。この中継基板99は、前述の景品指定手段によって指定された景品の情報を景品カウンター41に送信すると共に、景品カウンター41から送信される上記景品の情報の受付番号を受信する情報通信手段を構成している。景品カウンター41は景品を管理する景品管理部を構成しており、ホールコンピュータ42に接続されている。
【0056】
また、I/Oポート87には、レシート発行部34およびカード挿入口35を備えたカード読取部35Rが接続されている。レシート発行部34およびマイコン81は、景品カウンター41より中継基板99を介して受信された受付番号を表示したレシートを発行する媒体出力手段を構成している。また、カード読取部35Rおよびマイコン81は、前述の景品指定手段によって指定された景品の情報が景品カウンター41に送信されて行われる景品交換で余ったメダル枚数を、カード挿入口35に挿入された会員カードに貯める貯留手段を構成している。会員カードに貯められたメダルは景品カウンター41およびホールコンピュータ42によって管理される。
【0057】
次に、上述した制御回路によって制御されるスロットマシン1の動作について説明する。
【0058】
図6〜図8はメイン制御基板61のメインCPU64によって制御される遊技処理の概略を示すフローチャートである。
【0059】
まず、始めに、遊技開始時の初期化処理が行われる(図6,ステップ101参照)。この初期化処理では、制御RAM66の所定領域がクリアされ、また、メイン制御基板61およびサブ制御基板62間における通信データが初期化される。次に、メインCPU64により、前回遊技終了時に制御RAM66に記憶されていたデータを消す遊技終了時のRAMクリア処理が行われる(ステップ102)。続いて、前回のゲーム終了後から30秒経過しているか否かが判別され(ステップ103)、30秒経過している場合には、サブ制御部通信ポート79からサブ制御基板62へ液晶表示装置22に待機画面を表示させるための待機画面コマンドが送信される(ステップ104)。つまり、待機画面コマンドは、非遊技状態が30秒間続くと送信される。
【0060】
次に、メニュー画面表示コマンドが、同じくサブ制御部通信ポート79からサブ制御基板62へ送信される(ステップ105)。続いて、前回遊技の結果、再遊技(リプレイ)が生じてメダルの自動投入要求があるか否かがCPU64によって判別される(ステップ106)。この自動投入要求がある場合には、次に、投入要求分の遊技メダルが自動投入される(ステップ107)。一方、自動投入要求がない場合には、次に、遊技者によってメダル投入口8にメダルが投入されて投入メダルセンサ8Sから検出信号が入力されるか、貯留メダル投入スイッチ26〜28の操作によって投入信号が入力されるのを待つ(ステップ108)。一般遊技中は最大3枚までのメダルを投入することが出来、BBゲームやRBゲーム中のボーナスゲームでは1枚のメダルを投入することが出来る。
【0061】
次に、スタートレバー30の操作により、スタートスイッチ30Sからのスタート信号入力があったか否かが判別される(ステップ109)。この判別が“Yes”の場合、次に、前回の遊技から4.1秒を経過しているか否かが判別される(ステップ110)。4.1秒を経過していない場合は、サブ制御部通信ポート79を介してサブ制御基板62側へウエイト時間コマンドが送信されると共に(ステップ111)、ウエイト機能が働いて4.1秒が経過するまでの遊技開始待ち時間が消化される(ステップ112)。スタートレバー30の操作がこの4.1秒経過前に行われると、スピーカ96,96からリール回転不可音が出音され、ウエイト機能が働いたことが遊技者に対して報知される。
【0062】
前回遊技から4.1秒を経過すると、次に、乱数発生器69で発生した抽選用の乱数がサンプリング回路70によって抽出され(ステップ113)、その後、上記の4.1秒をカウントするための1遊技監視用タイマがセットされる(ステップ114)。次に、ステップ113で抽出された乱数に基づき、確率抽選処理が行われる(図7,ステップ115参照)。この確率抽選処理は、サンプリング回路70によって特定された1つの乱数値が、確率抽選テーブル(図4参照)においてどの入賞グループに属する値になっているか判断されることによって行われる。この際、機械に投入されたメダル枚数に応じて、図4の確率抽選テーブルの各段に示された確率抽選データa1〜g1、a2〜g2、またはa3〜g3が用いられる。
【0063】
確率抽選処理が終了すると、次に、リール回転処理が行われ(ステップ116)、続いて、スタートコマンド送信処理が行われる(ステップ117)。リール回転処理では、まず、リール2〜4の各回転位置が書き込まれる制御RAM66の所定領域が、メインCPU64によってリール回転の開始に際して初期化され、引き続いて各リール2〜4がステッピングモータ45によって回転駆動される。スタートコマンド送信処理では、スタートスイッチ30SからメインCPU64へ入力されたスタート信号に基づき、スタートコマンドがサブ制御部通信ポート79を介してサブ制御基板62側へ送信される。このスタートコマンドは、内部当選役および遊技状態を表す16ビットのパラメータを含んで構成されている。
【0064】
次に、何れかのストップボタン31〜33がオン操作されたか否かが判別される(ステップ118)。オン操作されていない場合には、自動停止タイマーが0になったか否かが判別される(ステップ119)。この自動停止タイマーは、ストップボタン31〜33が所定時間操作されない場合に、各リール2〜4を所定時間経過後に自動的に停止させるためのものである。
【0065】
何れかのストップボタン31〜33がオン操作されたか、または、自動停止タイマーが0になると、次に、有効化入賞ライン上に引き込まれるシンボルのコマ数、つまり滑りコマ数が決定される(ステップ120)。この滑りコマ数は、遊技状態,当選要求,制御コマ数,シンボル位置等から定められ、有効化入賞ラインから当選シンボルまでのコマ数が制御コマ数の範囲内にあれば滑りコマ数として決定される。次に、この滑りコマ数が制御RAM66の所定領域に格納される。その後、第1停止リールの停止要求フラグがセットされ、この停止要求フラグがセットされるのに応じ、決定された滑りコマ数分だけ第1停止リールが回転させられるリール引き込み制御が行われ、1個のリールの回転が停止させられる(ステップ121)。次に、全てのリール2〜4が停止したか否かが判別される(ステップ122)。第2停止リールおよび第3停止リールが未だ停止していない場合には、処理はステップ118に戻り、以上の処理が繰り返して行われる。
【0066】
全てのリール2〜4が停止すると、次に、メインCPU64によって入賞検索処理が行われる(図8,ステップ123参照)。この入賞検索処理では、有効化入賞ライン上に実際に揃っているシンボルの組合せを示す入賞フラグの種類と、確率抽選処理によって決定された内部当選役の種類との一致がとられる。そして、次にこの入賞フラグが正常か否かが判別される(ステップ124)。この判別結果が正常でない場合、例えば、プラムのシンボル組合せが有効化入賞ライン上に揃っているのに、内部当選役に対応する当たり要求フラグが中チェリーのフラグである場合には、配当枚数表示部20および液晶表示装置22にイリーガルエラーが表示される(ステップ125)。入賞フラグが正常の場合には、続いて、入賞コマンドがサブ制御部通信ポート79を介してサブ制御基板62側へ送信される(ステップ126)。この入賞コマンドは、入賞役、遊技状態および入賞ラインを表す24ビットのパラメータを含んで構成されている。
【0067】
次に、その時の状態によって遊技メダルの貯留、または払い出し処理が行われる(ステップ127)。つまり、クレジットで遊技が行われている状態であれば、入賞によって獲得したメダル数分、貯留枚数表示部16に表示される貯留枚数が増加され、また、メダル投入口8へのメダル投入で遊技が行われている状態であれば、入賞によって獲得した枚数のメダルがメダル受皿37へ払い出される。メダルの貯留または払い出しが行われると、WINランプ19が点灯され、入賞発生が遊技者に知らされる(ステップ128)。
【0068】
次に、メインCPU64によって現在の遊技状態がBBゲームまたはRBゲームの作動中であるか否かが判別される(ステップ129)。BBゲームまたはRBゲームの作動中でない場合には、メインCPU64による遊技処理はステップ102に戻り、次の新たな遊技が開始される。また、BBゲームまたはRBゲームの作動中である場合には、次に、BBゲームまたはRBゲームの遊技数がメインCPU64によってチェックされる(ステップ130)。続いて、メインCPU64によって現在の遊技状態がBBゲームの終了時か否かが判別される(ステップ131)。BBゲーム終了時であれば、BB終了コマンドがサブ制御基板62へ送信される(ステップ132)。このBB終了コマンドは、終了動作を表す3ビットのパラメータを含んで構成されている。BB終了コマンドが送信されると、続いて、BBゲーム終了時のRAMクリア処理が制御RAM66に対して行われ(ステップ133)、その後、遊技処理はステップ102に戻って次の新たな遊技が開始される。また、ステップ131の判別でBBゲーム終了時でなければ、遊技処理はそのままステップ102に戻って次の新たな遊技が開始される。
【0069】
次に、サブ制御基板62のサブCPU82によって制御される遊技処理について説明する。
【0070】
図9は、サブCPU82によって所定時間毎に割り込まれて行われる所持メダルカウント処理の概略を示すフローチャートである。
【0071】
この所持メダルカウント処理では、まず始めに、遊技状態が待機中であるか否かが判別される(図9,ステップ201参照)。この判別は、メイン制御基板61側から待機画面コマンドが図6,ステップ104の処理で送信されている場合、つまり前回のゲーム終了後から30秒以上経過している場合“Yes”となる。サブCPU82はこのコマンドを受信すると液晶表示装置22に待機画面を表示する。一方、前回のゲーム終了後から30秒以内で待機中でない場合は、判別は“No”となり、所持メダルカウント処理はそのまま終了する。
【0072】
待機中の場合は、次に、メダルカウントスイッチ36がONされたか否かが判別される(ステップ202)。この判別は、メイン制御基板61からカウンタモード切替信号が送信されて、投入メダルセンサ8Sによって検出されるメダルの投入数を計数するモードが所持メダルを計数するモードになっている場合“Yes”となる。続いて、メダル投入口8にメダルが投入されたか否かが判別される(ステップ203)。所持メダル計数モードにおいてメダル投入口8にメダルが投入された場合、メイン制御基板61から送信されるメダル投入信号により検出されたメダルは所持メダルとして計数される(ステップ204)。計数された所持メダル枚数は、後述する景品選択処理において液晶表示装置22に表示され、この所持メダル枚数の範囲で交換を希望する景品の指定が行われる。景品の指定後は、指定した景品の交換に必要なメダル枚数を差し引いた残りのメダル枚数が液晶表示装置22に表示される。
【0073】
図10は、サブCPU82によって制御される遊技処理の概略を示すフローチャートである。サブ制御基板62では、メイン制御基板61側から受信される各種コマンドがサブCPU82によって常に解析され、このコマンドに基づいた各種遊技処理が適宜行われている(図10,ステップ301参照)。
【0074】
図11は、メイン制御基板61側から受信されたコマンドがメニュー画面表示コマンドである場合の受信処理の概略を示すフローチャートである。このメニュー画面表示コマンド受信処理では、まず始めに、遊技状態が待機中であるか否かが判別される(図11,ステップ401参照)。この判別も、図9,ステップ201と同様に、メイン制御基板61側から待機画面コマンドが送信されているか否かによって行われる。待機中でない場合は、メニュー画面表示コマンド受信処理はそのまま終了する。一方、待機中の場合は、続いて、十字キー23、「○」ボタン24または「×」ボタン25のいずれかが遊技者によって操作されたか否かが判別される(ステップ402)。いずれの操作部23,24,25も押下されていないときは、処理はそのまま終了する。一方、いずれかの操作部が押下された場合には、その操作信号を検出したサブCPU82によって画像制御IC90が制御され、液晶表示装置22にメニュー画面が表示されて(ステップ403)、アイコン選択処理が行われる(ステップ404)。
【0075】
図12は、液晶表示装置22に表示される上記メニュー画面を示す図である。メニュー画面には、各種選択項目を示すアイコンA,B,Cが表示される。景品交換アイコンAは景品の情報等を表示する際に選択され、停止順選択アイコンBはストップボタン31〜33の操作順を選択する際、ランキングアイコンCは出玉数や連チャン数、ハマリ数などの各種順位付けを表示する際に選択される。アイコンA,B,Cを選択する際、遊技者は、十字キー23を左右に傾倒操作して枠Dをスクロール表示させ、いずれかの所望のアイコンA,B,Cに枠Dを合わせて、「○」ボタン24を押下する。
【0076】
図13は、上記メニュー画面表示コマンド受信処理のステップ404において行われるアイコン選択処理の詳細を示すフローチャートである。このアイコン選択処理では、まず始めに、上述のアイコン選択操作によって景品交換アイコンAが選択されたか否かが判別される(図13,ステップ411参照)。景品交換アイコンAが選択されていない場合は、引き続き液晶表示装置22にメニュー画面が表示される(ステップ412)。一方、景品交換アイコンAが選択されている場合は、次に、所持メダルが所定枚数以上であるか否かが判別される(ステップ413)。この判別は、前述の所持メダルカウント処理(図9参照)においてカウントされたメダル枚数が景品マスターテーブル(図5参照)に設定された景品の交換に必要なメダル枚数の最も少ない枚数に達していれば“Yes”となり、続いて、景品選択処理が行われる(ステップ414)。一方、所持メダルがいずれの景品とも交換できない枚数しかない場合は、図14に示すように「メダルがありません。」というメッセージが液晶表示装置22に表示され(ステップ415)、その後再びメニュー画面が表示される(ステップ412)。
【0077】
図15は、上記アイコン選択処理のステップ414において行われる景品選択処理の詳細を示すフローチャートである。この景品選択処理では、まず始めに、図5に示したサブ制御基板62のプログラムROM83に格納されている景品マスターテーブルが参照されて、景品選択画面が液晶表示装置22に表示される(図15,ステップ421参照)。
【0078】
この景品選択画面には、図16に示すように、各種景品bが1景品毎にその交換個数cおよびその交換個数cに応じた必要メダル枚数dと共に表示される。例えば、画面中央には景品bの絵柄aがジュースの絵柄として表示され、その下には景品bの種類がジュースとして、その交換個数cが1本として、交換個数cに応じた必要メダル枚数dが6枚として表示される。また、画面の上部左方には現在の所持メダル枚数eが250枚として表示される。
【0079】
この景品選択画面において、遊技者により十字キー23が左右方向に傾倒操作されると、景品bの絵柄aがその操作方向に対応してスクロール表示され、例えば「ゲームソフトの絵柄」←→「CDの絵柄」←→「タバコの絵柄」←→「菓子類の絵柄」←→「ジュースの絵柄」の順で表示され、これに対応して景品bの種類も順次変換されて表示される(図15,ステップ422参照)。また、十字キー23が上下方向に傾倒操作されると、交換個数cおよび交換個数cに応じた必要メダル枚数dがそれぞれ上方向の操作に対応して増加し、下方向の操作に対応して減少して表示される。遊技者は、十字キー23の操作後の景品選択画面の表示内容を了承するときは、「○」ボタン24を押下して景品交換内容を決定する。
【0080】
次に、「○」ボタン23が押下されて景品交換内容が決定されたか否かが判別される(ステップ423)。「○」ボタン23が押下されていない場合は、ステップ422に戻って景品選択が続けられ、「○」ボタン23が押下されて景品交換内容が決定されるのを待つ。一方、「○」ボタン23が押下されて景品交換内容が決定された場合は、次に、メダル減算処理が行われる(ステップ424)。
【0081】
図17は、このメダル減算処理の詳細を示すフローチャートである。このメダル減算処理では、始めに、図15,ステップ423で決定された景品交換内容に必要とされるメダル枚数が所持メダルの範囲であるか否かが判別される(図17,ステップ431参照)。必要とされるメダル枚数が所持メダルの範囲を超えている場合は、メダル減算処理は終了する。一方、所持メダルの範囲である場合は、続いて、サブ制御基板62のプログラムROM83に格納されている景品マスターテーブルを参照して、所持メダル計数モードにおいて計数された計数値から、決定された景品交換の内容に必要なメダル枚数値が減算される(ステップ432)。減算された計数値は、現在の所持メダル枚数eとして液晶表示装置22に新たに表示される。また、所持メダル枚数から必要メダル枚数が減算された景品については景品データが作成され、制御RAM84に格納される。
【0082】
次に、景品選択終了確認画面が液晶表示装置22に表示される(図15,ステップ425参照)。景品選択終了確認画面には、図18に示すように、中央に「終了しますか?」というメッセージfが表示され、下部右方に「OK」gおよび「戻る」iという選択項目が表示される。遊技者は、上述の決定した景品交換内容で全ての景品選択を終了する場合は、十字キー23を傾倒操作して囲み表示hを「OK」gに合わせ、「○」ボタン24を押下して景品選択を終了する。また、続けて他の景品も選択したい場合は、囲み表示hを「戻る」iに合わせて「○」ボタン24を押下する。
【0083】
次に、上記景品選択終了確認画面において、「OK」が選択されて「○」ボタン24が押下されたか否かが判別される(図15,ステップ426参照)。「OK」ではなく、「戻る」が選択された場合は、処理はステップ421に戻り、再び景品選択画面から景品の選択が行われる。一方、「OK」が選択された場合は、続いて、データ送信処理が行われる(ステップ427)。
【0084】
図19は、このステップ427のデータ送信処理の詳細を示すフローチャートである。このデータ送信処理では、まず始めに、前述のメダル減算処理後に制御RAM84に格納された景品データを一覧にした選択景品一覧データが作成され、その一覧表が液晶表示装置22に表示される(図19,ステップ441参照)。
【0085】
この選択景品一覧表の一例を図20に示す。選択景品一覧表には、決定された景品交換内容が決定された順に番号jが付けられて表示されており、各番号j毎に、景品の品目k、交換個数l、および交換個数に応じた必要メダル枚数mに細分されて表示されている。同図の場合、始めにジュースが1本選択され、その交換に要するメダル枚数が6枚である。そして、2番目にタバコが1個選択されて必要メダル枚数が14枚であり、3番目にCDが1枚選択されて必要メダル枚数が125枚である。また、選択景品一覧表の上の画面には、残りの所持メダル枚数が表示されるので、余った所持メダル枚数が分かる。また、選択景品一覧表の下の画面には、「これでよろしいですか?」というメッセージが表示されるので、遊技者は表示された表の内容で良ければ、「OK」を選択して景品選択を確定させる。
【0086】
次に、「OK」が選択されて、表示された選択景品一覧表の内容で景品選択が確定されたか否かが判別される(図19,ステップ442参照)。ステップ441で表示された「これでよろしいですか?」というメッセージに対して「戻る」が選択された場合は、景品選択処理の始めのステップ421(図15参照)に戻って景品選択が続けられる。一方、「OK」が選択されて景品選択が確定された場合は、続いて、確定した選択景品一覧データが景品カウンター41へ送信される(ステップ443)。ここで送信されるデータは、選択景品一覧表として表示された内容と同一内容である。従って、景品選択の結果によっては、例えば図21に示すように、「菓子類」および「ゲームソフト」といった景品が選択されて景品品目が増加した選択景品一覧データが景品カウンター41へ送信される。
【0087】
データの送信に際して、液晶表示装置22には、図22に示すように「景品カウンターにデータを送信します。」、「よろしいですか?」というメッセージが表示され、遊技者によって「OK」が選択されると、続いて図23に示すように「データ送信中です」というメッセージが液晶表示装置22に表示される。送信されたデータは景品カウンター41を介してホールコンピュータ42へも送信される。また、景品カウンター41では、受信した選択景品一覧データに対して景品受取番号を付与し、付与した番号データを中継基板99を介してサブ制御基板62のサブCPU82へ送信する。
【0088】
景品受取番号データを受信したサブCPU82は、画像制御IC90を制御して、図24に示すように、液晶表示装置22に「送信完了しました。」というデータ送信の完了を知らせるメッセージと、「あなたの景品受取No.は「59」です。」という景品受取番号とを表示させる。また、サブCPU82は、液晶表示装置22に景品受取番号を表示させると共に、図25に示すように、レシート発行部34より「No.59」という景品受取番号を表示したレシート51を発行させる。なお、同図において図1と同一部分には同一符号を付してその説明は省略する。
【0089】
景品受取番号を受理した後に所持メダル枚数が余っている場合は、図26に示すように、カード挿入口35に会員カードを挿入することにより、余った所持メダル枚数をこの会員カードに貯蓄することが出来る。なお、同図において図1と同一部分には同一符号を付してその説明は省略する。会員カードは、スロットマシン1が設置される遊技店において遊技者に個別に発行される磁気カードであり、メダル枚数が磁気によって記録される。カード読取部35Rはこの磁気を読み取る。会員カードがカード挿入口35に挿入されている間、カード読取部35Rによって読まれたメダル貯蓄数が液晶表示装置22に表示される。また、メダル貯蓄数のデータは景品カウンター41を介してホールコンピュータ42に送信され、会員カードを所有する遊技者毎にメダル貯蓄数が管理される。また、メダルの貯蓄数と共に、カード挿入口35に会員カードが挿入されている遊技台の識別や、会員カードの所有者、有効性等の様々なデータも景品カウンター41を介してホールコンピュータ42に送信される。
【0090】
このような本実施形態によるスロットマシン1によれば、遊技者は、遊技台から離れることなく景品交換が行えると共に、景品交換で余った所持メダル数を、カード挿入口35に会員カードを挿入してこの会員カードに貯めることが出来る。従って、従来のように、景品カウンター41に行って景品交換を行い、景品交換後に余ったメダル数を会員カードに記録してもらう必要がなくなり、遊技者は、遊技台を離れることなく、景品交換で余ったメダル数を会員カードに貯め込むことが出来る。このため、景品交換で余ったメダル数を無駄にすることがない上、メダル数を会員カードに貯める際に景品カウンター41まで行く煩わしさがなくなる。
【0091】
また、本実施形態によれば、会員カードに貯められた所持メダル数は景品カウンター41およびホールコンピュータ42によって会員カードを所有する遊技者毎に集中的に管理されるため、余ったメダル数を貯められるのが特定の遊技台に限られることがなく、複数の遊技台で遊技をしながら同一の会員カードに余ったメダル数を貯めることが出来る。従って、会員カードの有効性が高まる。
【0092】
また、本実施形態によれば、遊技者が交換を希望する景品についての情報、例えば景品の種類や個数等が景品カウンター41に送信され、これを受け付けた景品カウンター41からこの情報に対する景品受取番号が返信される。中継基板99を介してこの景品受取番号がサブCPU82に受信されると、この景品受取番号を表示したレシートがレシート発行部34より発行される。従って、遊技者は、メダル計数機まで行くことなく、遊技しているその場でレシートを入手でき、また、かさばるメダルを手に掴んで景品管理部まで運ぶ必要もない。さらに、遊技者が赴くことなく、遊技店員にレシートを渡して景品を交換してきてもらうことも出来る。また、遊技者は、所望の景品を陳列棚から自ら運んだり、景品交換係の店員に言い伝えたりしなくても、景品カウンター41では景品についての情報を把握しているため、発行されたレシートを景品カウンター41に持って行くだけで直ぐに所望の景品を受け取ることが出来る。この結果、景品交換の際の煩わしさが減少する。
【0093】
また、従来、メダル計数機によってレシート等に記録されたメダル計数値に基づいて景品交換が行われていたが、本発明では、景品の種類の多少に関わらず1括りにされた景品受取番号に基づいて景品交換は行われ、交換を希望する景品の指定は終わっているので、景品を受け取る側も景品を渡す側も、交換の際の識別が容易になり、応対に間違いが生じ難くなる。また、指定された景品の情報は中継基板99を介して景品カウンター41に送信されるので、景品カウンター41においては景品受取番号毎に指定された景品を予め揃えておくことが出来る。従って、景品交換の管理も容易になる。
【0094】
また、本実施形態によれば、景品の種類やその景品を交換するために必要なメダル枚数が液晶表示装置22に表示されるので、遊技者は、この表示を見ながら十字キー23、「○」ボタン24および「×」ボタン25を操作して、表示されている景品の中から交換を希望する景品を指定することが出来る。
【0095】
また、本実施形態によれば、カード挿入口35に会員カードを挿入すると、液晶表示装置22にメダル貯蓄数が表示されるので、遊技者は、所望の時に、カード挿入口35に会員カードを挿入することにより、会員カードに貯まっている所持メダル数を把握することが出来、目標とする所持メダル数への到達度合いに応じて遊技を計画的に行え、快適な遊技空間を感じることが出来る。
【0096】
また、本実施形態によれば、景品選択画面には、1景品毎にその種類,その交換個数,およびその交換個数に応じた必要メダル枚数が表示され、交換を希望する景品の指定は1景品毎に行われるので、遊技者は、所持メダル枚数を考慮しつつ、景品選択画面の表示内容を見ながら十字キー23、「○」ボタン24および「×」ボタン25を操作して、容易かつ的確に交換したい景品をまとめて指定することが出来る。従って、景品交換が容易になる。
【0097】
また、本実施形態によれば、投入メダルセンサ8Sによって検出された投入メダル数を計数するモードを、遊技者が所持するメダルの数を計数するモードに切り替えるメダルカウントスイッチ36を備えているため、遊技者は、交換を希望する景品を指定したいとき、メダルカウントスイッチ36を操作して計数モードを所持数計数モードに切り替え、メダル投入口8にメダルを投入すればよい。従って、遊技者が所持するメダル枚数はスロットマシン1に簡易かつ速やかに認識される。また、遊技者が交換を希望する景品の指定は所持数計数モードで計数された所持メダル枚数の範囲で行われるため、交換に必要なメダル枚数が所持メダル枚数を上回る景品が誤って指定されることはない。
【0098】
また、本実施形態によれば、所持メダル枚数が液晶表示装置22に表示され、景品が指定されると、指定された景品を交換するために必要なメダル枚数を差し引いた残りの所持メダル枚数が表示されるので、遊技者は、メダルをメダル投入口8に投入して所持数を計数する際、投入数が容易に把握でき、また、繰り返し景品を指定する際、残りの所持メダル枚数が容易に分かる。従って、景品選択画面において景品を選択する際、遊技者は、十字キー23や「○」ボタン24、「×」ボタン25を操作しながらいちいちメダル枚数を計算しなくてもよく、選択操作を円滑に行える。
【0099】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、遊技者は、遊技機から離れることなく景品交換が行えると共に、景品交換で余った数の遊技媒体を、カード挿入口にカードを挿入してこのカードに貯めることが出来る。従って、従来のように、景品カウンターに行って景品交換を行い、景品交換後に余った遊技媒体の計数値をカードに記録してもらう必要がなくなり、遊技者は、遊技台を離れることなく、景品交換で余った遊技媒体をカードに貯め込むことが出来る。このため、景品交換で余った遊技媒体を無駄にすることがない上、遊技媒体をカードに貯める際に景品カウンターまで行く煩わしさがなくなる。
【0100】
また、カードに貯められた遊技媒体を景品管理部によって管理する構成とした場合、カードに貯められた遊技媒体が景品管理部で個別の遊技者毎に集中的に管理されるため、余った遊技媒体を貯められるのが特定の遊技台に限られることがなく、複数の遊技台で遊技をしながら同一のカードに余った遊技媒体を貯めることが出来る。従って、カードの有効性が高まる。
【0101】
また、景品の種類およびその景品を交換するために必要な遊技媒体数を表示する表示手段と、この表示手段に表示されている景品の中から遊技者が交換を希望する景品を遊技者の操作に応じて指定する景品指定手段とを備え、情報通信手段がこの景品指定手段によって指定された景品の情報を景品管理部に送信する構成とした場合、景品の種類やその景品を交換するために必要な遊技媒体数といった情報が表示手段に表示されるので、遊技者は、この表示を見ながら景品指定手段を操作して、表示されている景品の中から交換を希望する景品を指定することが出来る。指定された景品の情報は情報通信手段によって景品管理部に送信されるので、景品管理部においては指定された景品を予め揃えておくことが出来る。従って、遊技者は、景品管理部に行くだけで直ぐに所望の景品を受け取ることが出来る。あるいは、遊技者が赴くことなく、景品管理部から指定した景品を届けてもらうこともできる。このため、景品交換の際の煩わしさが減少する。
【0102】
また、カード挿入口に挿入されたカードに貯められている遊技媒体の数を表示手段に表示する構成とした場合、カード挿入口にカードを挿入すると、表示手段に、カードに貯められている遊技媒体の数が表示される。従って、遊技者は、所望の時に、カード挿入口にカードを挿入することにより、カードに貯まっている遊技媒体数を把握することが出来、目標とする遊技媒体数への到達度合いに応じて遊技を計画的に行え、快適な遊技空間を感じることが出来る。
【0103】
また、1景品毎にその種類,その交換個数,およびその交換個数に応じた必要遊技媒体数を表示手段に表示し、1景品毎に遊技者が交換を希望する景品を指定する構成とした場合、遊技者は、自らが所持する遊技媒体数を考慮しつつ、表示手段の表示内容を見ながら景品指定手段を操作して、容易かつ的確に交換したい景品をまとめて指定することが出来る。従って、景品交換が容易になる。
【0104】
また、遊技に賭ける遊技媒体が投入される投入口と、この投入口に投入された遊技媒体を検出するセンサと、このセンサによって検出される遊技媒体の投入数を計数するモードを遊技者が所持する遊技媒体の数を計数するモードに切り替えるモード切替スイッチとを備え、計数された遊技者が所持する遊技媒体の数の範囲で遊技者が交換を希望する景品を指定する構成とした場合、遊技者は、交換を希望する景品を指定したいとき、モード切替スイッチを操作して所持数計数モードに切り替え、投入口に遊技媒体を投入すればよい。従って、遊技者が所持する遊技媒体数は遊技機に簡易かつ速やかに認識され、景品指定手段は認識された所持数の範囲で景品を指定するため、交換に必要な数に達しない景品が誤って指定されることはない。
【0105】
また、計数された遊技者が所持する遊技媒体の数を表示手段に表示し、景品が指定されると、指定された景品を交換するために必要な遊技媒体数を差し引いた遊技媒体の残りの所持数を表示する構成とした場合、遊技者は、遊技媒体を投入口に投入して所持数を計数する際、投入数が容易に把握でき、また、繰り返し景品を指定する際、遊技媒体の残りの所持数が容易に分かる。従って、交換を希望する景品を指定する際の景品指定手段の操作は円滑に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるスロットマシンの外観を示す正面図である。
【図2】本発明の一実施形態によるスロットマシンのメイン制御基板に構成された回路構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態によるスロットマシンのサブ制御基板に構成された回路構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態に用いられる確率抽選テーブルを概念的に示す図である。
【図5】本発明の一実施形態に用いられる景品マスターテーブルを概念的に示す図である。
【図6】本発明の一実施形態によるスロットマシンのメインCPUによる遊技処理の概略を示す第1のフローチャートである。
【図7】本発明の一実施形態によるスロットマシンのメインCPUによる遊技処理の概略を示す第2のフローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態によるスロットマシンのメインCPUによる遊技処理の概略を示す第3のフローチャートである。
【図9】本発明の一実施形態によるスロットマシンのサブCPUによって所定時間毎に割り込んで行われる所持メダルカウント処理の概略を示すフローチャートである。
【図10】本発明の一実施形態によるスロットマシンのサブCPUによる遊技処理の概略を示すフローチャートである。
【図11】図10に示すフローチャート中のコマンド解析に従って行われるメニュー画面表示コマンド受信処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の一実施形態によるスロットマシンの液晶表示装置に表示されるメニュー画面の一例を示す図である。
【図13】図11に示すフローチャート中のアイコン選択処理の詳細を示すフローチャートである。
【図14】図13に示すアイコン選択処理において液晶表示装置に表示されるメッセージの一例を示す図である。
【図15】図13に示すフローチャート中の景品選択処理の詳細を示すフローチャートである。
【図16】図15に示す景品選択処理において液晶表示装置に表示される景品選択画面の一例を示す図である。
【図17】図15に示すフローチャート中のメダル減算処理の詳細を示すフローチャートである。
【図18】図15に示す景品選択処理において液晶表示装置に表示される景品選択終了確認画面を示す図である。
【図19】図15に示すフローチャート中のデータ送信処理の詳細を示すフローチャートである。
【図20】図19に示すデータ送信処理において液晶表示装置に表示される選択景品一覧表の一例を示す図である。
【図21】図19に示すデータ送信処理において送信される選択景品一覧データの一例を概念的に示す図である。
【図22】図19に示すデータ送信処理においてデータ送信時に液晶表示装置に表示されるメッセージの一例を示す図である。
【図23】図22に示すメッセージに続いて表示されるメッセージの一例を示す図である。
【図24】図19に示すデータ送信処理においてデータ送信完了時に図23に示すメッセージに続いて液晶表示装置に表示されるメッセージの一例を示す図である。
【図25】本発明の一実施形態によるスロットマシンのレシート発行部よりレシートが発行されている様子を示す図である。
【図26】本発明の一実施形態によるスロットマシンのカード挿入口にカードが挿入される様子を示す図である。
【符号の説明】
1…スロットマシン
8…メダル投入口
22…液晶表示装置
23…十字キー
24…「○」ボタン
25…「×」ボタン
34…レシート発行部
35…カード挿入口
35R…カード読取部
36…メダルカウントスイッチ
41…景品カウンター
42…ホールコンピュータ
61…メイン制御基板
62…サブ制御基板
63,81…マイコン(マイクロコンピュータ)
64…メインCPU(中央演算処理装置)
82…サブCPU
65,83…プログラムROM(リード・オンリ・メモリ)
66,84…制御RAM(ランダム・アクセス・メモリ)
90…画像制御IC
99…中継基板
【発明の属する技術分野】
本発明は、数量に応じて景品と交換される遊技媒体が賭けられて遊技が行われる遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、このような遊技機としては、例えばスロットマシンがある。従来の一般的なスロットマシンにおいては、遊技媒体であるメダルが遊技者によってメダル投入口に投入されて遊技が行われる。遊技者は、ストップボタンを操作し、回転するリールの外周に描かれた図柄を所定の図柄組み合わせで停止表示させると、その図柄組み合わせに応じた入賞が得られる。各入賞に対してはそれぞれ所定数のメダルが払い出される。
【0003】
遊技を繰り返し行って所持数の増えたメダルは、遊技店内に設置されたメダル計数機に投入すると自動的に計数され、計数値が記録された磁気カードやレシート等が発行される。遊技者は、発行された磁気カードやレシート等を持って遊技店内にある景品交換カウンターに赴き、発行されたメダル計数値に相応する所望の景品と交換することが出来る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の景品交換においては、景品交換して余った端数のメダルは通常破棄されていた。また、遊技者は、計数されたメダル枚数が所望の景品と交換するのに必要なメダル枚数に及ばない場合、その景品を諦めて、計数されたメダル枚数の範囲内で景品を選ばなければならなかった。
【0005】
このような問題を解消するため、余ったメダル枚数や目標枚数に達していないメダル枚数を遊技者が個別に貯蓄出来るようにしている遊技店もある。このような貯メダルシステムを採用している遊技店では、遊技者に会員カードが個別に与えられ、景品カウンターに設置された端末装置によって、余ったメダル枚数の計数値がこの会員カードに記録されると共に、景品管理部の管理コンピュータに把握されている。しかしながら、このような貯メダルシステムにおいても、会員カードにメダルを貯めるためには会員カードを持って景品カウンターに赴かなければならず、遊技者にとっては煩わしいものであった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、遊技者が交換を希望する景品についての情報を景品を管理する景品管理部に送信する情報通信手段と、カードが挿入されるカード挿入口と、情報通信手段によって情報が景品管理部に送信されて行われる景品交換で余った数の遊技媒体をカード挿入口に挿入されたカードに貯める貯留手段とを備えて遊技機を構成した。
【0007】
このような構成によれば、遊技者は、遊技機から離れることなく景品交換が行えると共に、景品交換で余った数の遊技媒体を、カード挿入口にカードを挿入してこのカードに貯めることが出来る。
【0008】
また、本発明は、カードに貯められた遊技媒体が景品管理部によって管理されることを特徴とする。
【0009】
このような構成によれば、カードに貯められた遊技媒体が景品管理部で個別の遊技者毎に集中的に管理されるため、余った遊技媒体を貯められるのが特定の遊技台に限られることがなく、複数の遊技台で遊技をしながら同一のカードに余った遊技媒体を貯めることが出来る。
【0010】
また、本発明は、景品の種類およびその景品を交換するために必要な遊技媒体数を表示する表示手段と、この表示手段に表示されている景品の中から遊技者が交換を希望する景品を遊技者の操作に応じて指定する景品指定手段とを備え、情報通信手段がこの景品指定手段によって指定された景品の情報を景品管理部に送信することを特徴とする。
【0011】
このような構成によれば、景品の種類やその景品を交換するために必要な遊技媒体数といった情報が表示手段に表示されるので、遊技者は、この表示を見ながら景品指定手段を操作して、表示されている景品の中から交換を希望する景品を指定することが出来る。指定された景品の情報は情報通信手段によって景品管理部に送信されるので、景品管理部においては指定された景品を予め揃えておくことが出来る。
【0012】
また、本発明は、表示手段が、カード挿入口に挿入されたカードに貯められている遊技媒体の数を表示することを特徴とする。
【0013】
このような構成によれば、カード挿入口にカードを挿入すると、表示手段に、カードに貯められている遊技媒体の数が表示される。
【0014】
また、本発明は、景品指定手段が、1景品毎にその種類,その交換個数,およびその交換個数に応じた必要遊技媒体数を表示手段に表示し、1景品毎に遊技者が交換を希望する景品を指定することを特徴とする。
【0015】
このような構成によれば、遊技者は、自らが所持する遊技媒体数を考慮しつつ、表示手段の表示内容を見ながら景品指定手段を操作して、容易かつ的確に交換したい景品をまとめて指定することが出来る。
【0016】
また、本発明は、遊技に賭ける遊技媒体が投入される投入口と、この投入口に投入された遊技媒体を検出するセンサと、このセンサによって検出される遊技媒体の投入数を計数するモードを遊技者が所持する遊技媒体の数を計数するモードに切り替えるモード切替スイッチとを備え、景品指定手段が、計数された遊技者が所持する遊技媒体の数の範囲で遊技者が交換を希望する景品を指定することを特徴とする。
【0017】
このような構成によれば、遊技者は、交換を希望する景品を指定したいとき、モード切替スイッチを操作して所持数計数モードに切り替え、投入口に遊技媒体を投入すればよい。
【0018】
また、本発明は、景品指定手段が、計数された遊技者が所持する遊技媒体の数を表示手段に表示し、景品が指定されると、指定された景品を交換するために必要な遊技媒体数を差し引いた遊技媒体の残りの所持数を表示することを特徴とする。
【0019】
このような構成によれば、遊技者は、遊技媒体を投入口に投入して所持数を計数する際、投入数が容易に把握でき、また、繰り返し景品を指定する際、遊技媒体の残りの所持数が容易に分かる。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明による遊技機をスロットマシンに適用した一実施形態について説明する。
【0021】
図1は本実施形態によるスロットマシン1の外観を示す正面図である。
【0022】
スロットマシン1の本体中央部には、3個のリール2,3,4が回転自在に設けられている。各リール2,3,4の外周面には複数種類の図柄(以下、シンボルという)から成るシンボル列が描かれている。これらシンボルはスロットマシン1の正面の表示窓5,6,7を通してそれぞれ3個ずつ観察される。この表示窓5,6,7には、横3本と斜め2本の計5本の入賞ラインが設けられている。また、表示窓5〜7の下方右側には、遊技者が遊技に賭ける遊技媒体であるメダルが投入されるメダル投入口8が設けられており、メダル投入口8の右方にはメダルカウントスイッチ36が設けられている。
【0023】
ゲーム開始に先立って、遊技者がメダル投入口8から1枚のメダルを投入したときは、中央の横1本の入賞ラインが有効化される。また、2枚投入したときは、これに上下の横2本の入賞ラインが加わって横3本の入賞ラインが有効化される。また、3枚投入したときは、これに斜め2本の入賞ラインが加わって5本の入賞ライン全てが有効化される。
【0024】
また、表示窓5〜7の左方には、上部から、4個のチャンスLED(発光ダイオード)9〜12、3個の遊技動作表示ランプ13〜15、貯留枚数表示部16、およびスタートランプ17が設けられている。チャンスLED9〜12および遊技動作表示ランプ13〜15は遊技状態に応じて点灯制御され、その時の遊技状態が遊技者に知らされる。貯留枚数表示部16は、3桁の7セグメントLEDからなり、機械内部に現在クレジットされているメダル数を表示する。スタートランプ17は各リール2〜4が作動可能な時に点滅する。
【0025】
また、表示窓5〜7の右方には、上部から、ボーナスカウント表示部18、WINランプ19、配当枚数表示部20、およびインサートランプ21が設けられている。ボーナスカウント表示部18は、3桁の7セグメントLEDからなり、ボーナスゲーム入賞時に、RBゲームおよびジャックゲームの残り入賞可能回数をデジタル表示する。WINランプ19は有効化入賞ラインに入賞組み合わせのシンボルが揃った時に点灯する。配当枚数表示部20は、3桁の7セグメントLEDからなり、入賞によるメダル払い出し枚数を表示する。インサートランプ21はメダル投入口8にメダルの投入が受付可能な時に点灯する。
【0026】
また、表示窓5〜7の直ぐ下方には、液晶表示装置22が設けられている。この液晶表示装置22は、景品の種類およびその景品を交換するのに必要なメダル枚数を表示する表示手段を構成している。液晶表示装置22の左側には十字キー23、「○」ボタン24、「×」ボタン25、1貯留メダル投入スイッチ26、2貯留メダル投入スイッチ27、および3貯留メダル投入スイッチ28が設けられている。十字キー23は、上下左右の4方向のスイッチ操作を検出して、液晶表示装置22に表示される情報項目を選択する際に使用される。「○」ボタン24は液晶表示装置22に表示される指定情報を了承する決定ボタンであり、「×」ボタン25は液晶表示装置22に表示される指定情報をキャンセルするキャンセルボタンである。また、貯留メダル投入スイッチ26〜28は、貯留枚数表示部16にメダル数が表示されてクレジットされている際に、メダル投入口8へのメダル投入に代えて1回のゲームに1〜3枚のメダルを賭ける際に使用される。
【0027】
また、液晶表示装置22の下方には、左側から、貯留メダル精算スイッチ29、スタートレバー30、およびストップボタン31,32,33が設けられており、ストップボタン31〜33の右方にはレシート発行部34およびカード読取部35が上下に設けられている。貯留メダル精算スイッチ29は機械内部にクレジットされているメダルを精算する際に使用される。また、スタートレバー30の操作により各リール2〜4の回転が一斉に開始する。ストップボタン31〜33は、各リール2〜4に対応して配置されており、これら各リール2〜4の回転が一定速度に達したときに操作が有効化され、遊技者の操作に応じて各リール2〜4の回転を停止する。
【0028】
また、スロットマシン1の正面下部にはメダル受皿37が設けられている。このメダル受皿37はメダル払出口38から払い出されるメダルを貯めるものである。また、スロットマシン1の正面上部には、入賞に対してどれだけのメダルが払い出されるかを示す配当表示部39が設けられており、この配当表示部39の左右には一対のスピーカ96,96が設けられている。
【0029】
次に、本実施形態によるスロットマシン1で行われる(1)一般遊技,(2)R・Bゲームおよび(3)B・Bゲームの概要について説明する。
【0030】
(1)一般遊技
一般遊技時においては、シンボル「スイカ」、「プラム」の3個のシンボル組み合わせが入賞ラインに並ぶと小当たり入賞となり、それぞれ12枚、8枚の配当が遊技者に払い出されて1ゲーム終了となる。また、1個のシンボル「チェリー」が第1リール2の中央または上下の入賞ラインに停止すると「中チェリー」または「角チェリー」の小当たり入賞となり、それぞれ2枚または4枚の配当が遊技者に払い出されて1ゲーム終了となる。また、再遊技のシンボルの3個の組み合わせが入賞ラインに揃うと、メダル投入をしなくても再度ゲームを行うことができる。また、入賞ライン上に並んだシンボル組合せが配当表のいずれにも該当しない場合には、「はずれ」(配当無し)となる。また、特定のキャラクタ絵柄からなる3個のシンボル組み合わせが入賞ラインに揃うと大当たり入賞となり、15枚のメダルが払い出された後、一般遊技とボーナスゲームとがセットで複数回行える下記のB・Bゲームに移行する。また、数字の7からなるシンボル「セブン」の3個のシンボル組み合わせが入賞ラインに揃うと中当たり入賞となり、15枚のメダルが払い出された後、1回のボーナスゲームが行える下記のR・Bゲームに移行する。
【0031】
(2)R・Bゲーム
R・Bゲームは、一般遊技中に上記のシンボル組み合わせが入賞ライン上に並ぶと発生する。R・Bゲームでは、ジャックゲームと呼ばれるメダル1枚掛けのゲームを複数回行える。このジャックゲームにおいて中央の横1本の入賞ライン上に再遊技のシンボルの3個の組合せが並ぶとジャックゲーム入賞が発生し、8枚のメダルが払い出される。ジャックゲームには「はずれ」も発生するが、ジャックゲーム入賞は約9/10という高い確率で発生する。このR・Bゲームは、例えばジャックゲーム入賞が8回発生するか、またはR・Bゲーム中に実行された通算のジャックゲーム数が例えば12回に達すると終了する。
【0032】
(3)B・Bゲーム
▲1▼B・Bゲームは、上記のR・Bゲームと一般遊技とが一組になったものが複数セットで構成されている。B・Bゲームが発生すると、まず、一般遊技が実行される。このB・Bゲーム中の一般遊技では「はずれ」も発生するが、シンボル「スイカ」、「プラム」、「中チェリー」、「角チェリー」による小当たり入賞が、(1)で上記したB・Bゲーム中以外の一般遊技時に比べて高い確率で発生する。
【0033】
▲2▼また、このB・Bゲーム中の一般遊技中に再遊技のシンボルの3個の組合せが有効化入賞ライン上に並ぶと、8枚のコインが払い出される。
【0034】
▲3▼その後、複数回のジャックゲームが行えるR・Bゲームであるボーナスゲームへ移行する。このB・Bゲーム中におけるボーナスゲームも、例えばジャックゲーム入賞が8回発生するか、またはボーナスゲーム中に実行された通算のジャックゲーム数が例えば12回に達すると終了する。
【0035】
▲4▼上記のボーナスゲームが終了すると、上記の▲1▼で説明したB・Bゲーム中の一般遊技が再度行われ、この一般遊技中に上記の▲2▼で説明したシンボル組合せが発生すると、その後さらに上記の▲3▼で説明したボーナスゲームが行われる。B・Bゲームは、上記▲1▼〜▲3▼に示される一般遊技およびボーナスゲームの一連のゲームのセットの繰り返しであり、このセットが所定回数、例えば2回行われるとB・Bゲームは終了となる。ただし、このB・Bゲーム中に、上記の▲1▼および▲2▼の一般遊技中における通算ゲーム回数、言い換えれば上記▲3▼のボーナスゲーム時におけるジャックゲーム数を除く通算ゲーム回数が所定回数、例えば30回を越える場合にも、B・Bゲームは終了する。
【0036】
図2および図3は、上述したスロットマシン1の遊技処理動作を制御するメイン制御基板61およびサブ制御基板62に構成された回路構成を示している。
【0037】
図2に示すメイン制御基板61における制御部はマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)63を主な構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイコン63は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うメインCPU(中央演算処理装置)64と、プログラム記憶手段であるプログラムROM(リード・オンリ・メモリ)65およびバックアップ機能付き制御RAM(ランダム・アクセス・メモリ)66とを含んで構成されている。
【0038】
メインCPU64には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路67および分周器68と、一定範囲の乱数を発生する乱数発生器69および発生した乱数の1つを特定する乱数サンプリング回路70とが接続されている。さらに、後述する周辺装置(アクチュエータ)との間で信号を授受するI/Oポート(入出力ポート)71が接続されている。プログラムROM65は、確率抽選テーブル、シンボルテーブル、入賞シンボル組合せテーブル、およびシーケンスプログラム等を格納するように記憶部が区分されている。
【0039】
図4はプログラムROM65内に格納された一般遊技中に使用される確率抽選テーブルを概念的に示している。この確率抽選テーブルは、一般遊技中にサンプリング回路70で抽出された乱数を各入賞態様に区分けするために使用され、乱数発生器69で発生する一定範囲の乱数を各入賞態様に区画するデータを記憶している。同図におけるa1〜a3,b1〜b3,c1〜c3,d1〜d3,e1〜e3,f1〜f3,g1〜g3は予め設定された数値データであり、サンプリング回路70で抽出された乱数を各入賞態様に区画する際に用いられる。このデータは、投入メダル枚数が1枚の場合には「a1〜g1」、2枚の場合には「a2〜g2」、3枚の場合には「a3〜g3」の各数値の組合せが用いられる。
【0040】
これら数値は通常「a<b<c<d<e<f<g」の大小関係に設定され、抽出された乱数値がd未満であれば小当たり入賞(小ヒット)となり、この場合、a未満の場合には「角チェリー」当たり要求フラグが立ち、a以上b未満の場合には「中チェリー」当たり要求フラグ、b以上c未満の場合には「プラム」当たり要求フラグ、c以上d未満の場合には「スイカ」当たり要求フラグが立つ。また、抽出された乱数値がd以上e未満であれば「再遊技」当たり要求フラグが立つ。また、抽出された乱数値がe以上f未満であれば中当たり入賞(中ヒット)となって「RB」当たり要求フラグが立ち、抽出された乱数値がf以上g未満であれば大当たり入賞(大ヒット)となって「BB」当たり要求フラグが立つ。また、g以上であれば入賞なしの「はずれ」になる。つまり、入賞態様は、サンプリングされた1つの乱数値がこのどの数値範囲に属するかによって決定され、当たり要求フラグによって表される。
【0041】
「BB」または「RB」のボーナス当たり要求フラグは、フラグが立てられた以降の遊技に持ち越され、「BB」または「RB」のシンボル組み合わせが有効化入賞ラインに停止表示されてボーナス入賞が実際に発生すると、ボーナス当たり要求フラグはクリアされる。また、ボーナス当たり要求フラグ以外のフラグは、フラグが立てられた遊技においてのみ有効であり、その遊技終了時にはクリアされて次遊技以降には持ち越されない。
【0042】
また、上記のプログラムROM65内に格納された図示しないシンボルテーブルは、各リール2〜4の回転位置とシンボルとを対応づけるものであり、シンボル列を記号で表したものである。このシンボルテーブルには、リセットパルスが発生する回転位置を基準として各リールの一定の回転ピッチ毎に順次付与されたコードナンバと、それぞれのコードナンバ毎に対応して設けられたシンボルを示すシンボルコードとが記憶されている。
【0043】
また、上記のプログラムROM65内には図示しない入賞シンボル組合せテーブルが格納されている。この入賞シンボル組合せテーブルには、配当表に示される各入賞シンボル組合せのシンボルコードや、「リーチ目」を構成するシンボル組合せのシンボルコード、各入賞を表す入賞判定コード、入賞メダル配当枚数等が記憶されている。ここで、リーチ目とは、B・B当たり要求フラグセット済み状態のときに、遊技者にB・Bゲームの発生が近い状態になっていることを示唆するシンボル組合せである。この入賞シンボル組合せテーブルは、第1リール2,第2リール3、第3リール4の停止制御時、および全リール停止後の入賞確認を行うときに参照される。さらに、プログラムROM65内には、このスロットマシン1でゲームを実行するためのシーケンスプログラムが格納されている。
【0044】
マイコン63からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各リール2,3,4を回転駆動するステッピングモータ45、各種ランプ(遊技動作表示ランプ13〜15、スタートランプ17、WINランプ19、インサートランプ21)、各種表示部(チャンスLED9〜12、貯留枚数表示部16、ボーナスカウント表示部18、入賞配当枚数表示部20)、およびメダルを収納するホッパー72がある。これらはそれぞれモータ駆動回路73、各ランプ駆動回路74、各表示部駆動回路75、およびホッパー駆動回路76によって駆動される。これら駆動回路73〜76は、マイコン63のI/Oポート71を介してメインCPU64に接続されている。
【0045】
また、マイコン63が制御信号を生成するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、メダル投入口8から投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ8S、スタートレバー30の操作を検出するスタートスイッチ30S、前述した貯留メダル投入スイッチ26〜28、および貯留メダル精算スイッチ29がある。さらに、ホトセンサからの出力パルス信号を受けて各リール2,3,4の回転位置を検出するリール位置検出回路77がある。ホトセンサは各リール2〜4の駆動機構に含まれており、同図では示されていない。
【0046】
リール位置検出回路77は、リール2〜4の回転が開始された後、ステッピングモータ45の各々に供給される駆動パルスの数を計数し、この計数値を制御RAM66の所定エリアに書き込む。従って、制御RAM66内には、各リール2〜4について、1回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納されている。また、ホトセンサは各リール2〜4が1回転する毎にリセットパルスを発生する。このリセットパルスはリール位置検出回路77を介してメインCPU64に与えられ、制御RAM66で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。このクリア処理により、各シンボルの移動表示と各ステッピングモータ45の回転との間に生じるずれが、1回転毎に解消されている。
【0047】
さらに、上記の入力信号発生手段としては、ストップボタン31,32,33が押された時に対応するリールを停止させる信号を発生するリール停止信号回路78、ホッパー72から払い出されるメダル数を計数するメダル検出部72S、投入メダルセンサ8Sによって検出されるメダルの投入数を計数するモードを遊技者が所持するメダルの数を計数するモードに切り替えるモード切替スイッチであるメダルカウントスイッチ36、および図示しない払出完了信号発生回路がある。これらもI/Oポート71を介してメインCPU64に接続されている。メインCPU64は、メダルカウントスイッチ36の操作を検出すると、サブ制御基板62へカウンタモード切替信号を送信する。払出完了信号発生回路は、メダル検出部72Sから入力した実際に払い出しのあったメダル計数値が、表示部駆動回路75から入力した計数信号で表される配当枚数データに達した時に、メダル払い出しの完了を検知する信号を発生する。
【0048】
また、I/Oポート71にはサブ制御部通信ポート79が接続されており、マイコン63はこのサブ制御部通信ポート79を介してサブ制御基板62へ信号を送出する。図3に示すサブ制御基板62には、この信号を受信するメイン制御部通信ポート88が設けられている。サブ制御部通信ポート79およびメイン制御部通信ポート88間の通信は、サブ制御部通信ポート79からメイン制御部通信ポート88へ向かう一方向についてだけ行われる。本実施形態では、サブ制御部通信ポート79からメイン制御部通信ポート88へ送出される信号は、7ビット長でその制御種別が表されるコマンド種別と、最大24ビット長でそのコマンドの内容が表されるパラメータとで構成されている。
【0049】
サブ制御基板62における制御部はマイコン81を主な構成要素として構成されている。マイコン81も、メイン制御基板61におけるマイコン63と同様、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うサブCPU82と、プログラム記憶手段であるプログラムROM83およびバックアップ機能付き制御RAM84とを含んで構成されている。サブCPU82にも、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路85および分周器86が接続されており、さらに、上記のメイン制御部通信ポート88や後述するアクチュエータとの間で信号を授受するI/Oポート87が接続されている。
【0050】
図5は、プログラムROM83に格納されている景品マスターテーブルを概略的に示す図である。この景品マスターテーブルは、後述する景品選択処理において液晶表示装置22に景品の情報を表示する際およびメダル減算処理を行う際に参照されるものであり、景品の種類毎にその景品を交換するのに必要なメダル枚数が設定されている。同テーブルによれば、ジュースを交換する場合に必要なメダル枚数は6枚であり、菓子類を交換する場合に必要なメダル枚数は10枚である。同様に、タバコを交換する場合に必要なメダル枚数は14枚、CD(コンパクトディスク)は125枚、ゲームソフトは250枚である。
【0051】
マイコン81からの制御信号により動作が制御されるアクチュエータとして、各リール2〜4に内蔵されたリールバックランプ47a,47b,47cがある。これらバックランプ47a〜47cの点灯は、I/Oポート87に接続されたランプ駆動回路89からの駆動信号によって制御される。
【0052】
また、マイコン81が制御信号を生成するために必要な入力信号を発生する入力信号発生手段として、前述した十字キー23、「○」ボタン24および「×」ボタン25がある。これら十字キー23、「○」ボタン24、「×」ボタン25、およびマイコン81は、液晶表示装置22に表示されている景品の中から遊技者が交換を希望する景品を遊技者の操作に応じて指定する景品指定手段を構成している。本実施形態においては、前述の景品マスターテーブル(図5参照)に基づいて、1景品毎にその種類、その交換個数、およびその交換個数に応じた必要メダル枚数が液晶表示装置22に表示され、1景品毎に遊技者が交換を希望する景品が指定される。
【0053】
また、I/Oポート87には画像制御IC(高集積化回路)90および音源IC91が接続されている。画像制御IC90には、キャラクタ・データが記憶されたキャラクタROM92およびカラーディスプレイ表示用メモリであるビデオRAM93が接続されており、画像制御プログラムROM97および画像制御ワークRAM98も接続されている。画像制御IC90は、マイコン81の制御の下、液晶表示装置22に画像表示を行う。マイコン81は、その時の遊技状態および当選フラグの種類といった情報をメイン制御部通信ポート88を介してメイン制御基板61から取り込み、取り込んだ遊技状態および当選フラグに基づいて表示する演出画像を選択する。そして、画像制御IC90を制御して選択した演出画像を液晶表示装置22に表示させる。
【0054】
また、音源IC91にはサウンド・データが記憶されたサウンドROM94が接続されており、音源IC91は、マイコン81の制御の下、パワーアンプ95を介してスピーカ96,96からサウンドを放音させる。マイコン81は、メイン制御部通信ポート88を介してメイン制御基板61から入力される指示に従い、音源IC91およびパワー・アンプ95を制御し、メダル投入音,スタートレバー操作音,停止ボタン操作音,ボーナスゲーム中の遊技音といった効果音をスピーカ96,96から出力させる。また、メイン制御基板61から取り込んだ遊技状態および当選フラグに基づいて選択した演出態様に基づく出音パターンで、スピーカ96,96から出音させる。
【0055】
また、I/Oポート87には、中継基板99が接続されている。この中継基板99は、前述の景品指定手段によって指定された景品の情報を景品カウンター41に送信すると共に、景品カウンター41から送信される上記景品の情報の受付番号を受信する情報通信手段を構成している。景品カウンター41は景品を管理する景品管理部を構成しており、ホールコンピュータ42に接続されている。
【0056】
また、I/Oポート87には、レシート発行部34およびカード挿入口35を備えたカード読取部35Rが接続されている。レシート発行部34およびマイコン81は、景品カウンター41より中継基板99を介して受信された受付番号を表示したレシートを発行する媒体出力手段を構成している。また、カード読取部35Rおよびマイコン81は、前述の景品指定手段によって指定された景品の情報が景品カウンター41に送信されて行われる景品交換で余ったメダル枚数を、カード挿入口35に挿入された会員カードに貯める貯留手段を構成している。会員カードに貯められたメダルは景品カウンター41およびホールコンピュータ42によって管理される。
【0057】
次に、上述した制御回路によって制御されるスロットマシン1の動作について説明する。
【0058】
図6〜図8はメイン制御基板61のメインCPU64によって制御される遊技処理の概略を示すフローチャートである。
【0059】
まず、始めに、遊技開始時の初期化処理が行われる(図6,ステップ101参照)。この初期化処理では、制御RAM66の所定領域がクリアされ、また、メイン制御基板61およびサブ制御基板62間における通信データが初期化される。次に、メインCPU64により、前回遊技終了時に制御RAM66に記憶されていたデータを消す遊技終了時のRAMクリア処理が行われる(ステップ102)。続いて、前回のゲーム終了後から30秒経過しているか否かが判別され(ステップ103)、30秒経過している場合には、サブ制御部通信ポート79からサブ制御基板62へ液晶表示装置22に待機画面を表示させるための待機画面コマンドが送信される(ステップ104)。つまり、待機画面コマンドは、非遊技状態が30秒間続くと送信される。
【0060】
次に、メニュー画面表示コマンドが、同じくサブ制御部通信ポート79からサブ制御基板62へ送信される(ステップ105)。続いて、前回遊技の結果、再遊技(リプレイ)が生じてメダルの自動投入要求があるか否かがCPU64によって判別される(ステップ106)。この自動投入要求がある場合には、次に、投入要求分の遊技メダルが自動投入される(ステップ107)。一方、自動投入要求がない場合には、次に、遊技者によってメダル投入口8にメダルが投入されて投入メダルセンサ8Sから検出信号が入力されるか、貯留メダル投入スイッチ26〜28の操作によって投入信号が入力されるのを待つ(ステップ108)。一般遊技中は最大3枚までのメダルを投入することが出来、BBゲームやRBゲーム中のボーナスゲームでは1枚のメダルを投入することが出来る。
【0061】
次に、スタートレバー30の操作により、スタートスイッチ30Sからのスタート信号入力があったか否かが判別される(ステップ109)。この判別が“Yes”の場合、次に、前回の遊技から4.1秒を経過しているか否かが判別される(ステップ110)。4.1秒を経過していない場合は、サブ制御部通信ポート79を介してサブ制御基板62側へウエイト時間コマンドが送信されると共に(ステップ111)、ウエイト機能が働いて4.1秒が経過するまでの遊技開始待ち時間が消化される(ステップ112)。スタートレバー30の操作がこの4.1秒経過前に行われると、スピーカ96,96からリール回転不可音が出音され、ウエイト機能が働いたことが遊技者に対して報知される。
【0062】
前回遊技から4.1秒を経過すると、次に、乱数発生器69で発生した抽選用の乱数がサンプリング回路70によって抽出され(ステップ113)、その後、上記の4.1秒をカウントするための1遊技監視用タイマがセットされる(ステップ114)。次に、ステップ113で抽出された乱数に基づき、確率抽選処理が行われる(図7,ステップ115参照)。この確率抽選処理は、サンプリング回路70によって特定された1つの乱数値が、確率抽選テーブル(図4参照)においてどの入賞グループに属する値になっているか判断されることによって行われる。この際、機械に投入されたメダル枚数に応じて、図4の確率抽選テーブルの各段に示された確率抽選データa1〜g1、a2〜g2、またはa3〜g3が用いられる。
【0063】
確率抽選処理が終了すると、次に、リール回転処理が行われ(ステップ116)、続いて、スタートコマンド送信処理が行われる(ステップ117)。リール回転処理では、まず、リール2〜4の各回転位置が書き込まれる制御RAM66の所定領域が、メインCPU64によってリール回転の開始に際して初期化され、引き続いて各リール2〜4がステッピングモータ45によって回転駆動される。スタートコマンド送信処理では、スタートスイッチ30SからメインCPU64へ入力されたスタート信号に基づき、スタートコマンドがサブ制御部通信ポート79を介してサブ制御基板62側へ送信される。このスタートコマンドは、内部当選役および遊技状態を表す16ビットのパラメータを含んで構成されている。
【0064】
次に、何れかのストップボタン31〜33がオン操作されたか否かが判別される(ステップ118)。オン操作されていない場合には、自動停止タイマーが0になったか否かが判別される(ステップ119)。この自動停止タイマーは、ストップボタン31〜33が所定時間操作されない場合に、各リール2〜4を所定時間経過後に自動的に停止させるためのものである。
【0065】
何れかのストップボタン31〜33がオン操作されたか、または、自動停止タイマーが0になると、次に、有効化入賞ライン上に引き込まれるシンボルのコマ数、つまり滑りコマ数が決定される(ステップ120)。この滑りコマ数は、遊技状態,当選要求,制御コマ数,シンボル位置等から定められ、有効化入賞ラインから当選シンボルまでのコマ数が制御コマ数の範囲内にあれば滑りコマ数として決定される。次に、この滑りコマ数が制御RAM66の所定領域に格納される。その後、第1停止リールの停止要求フラグがセットされ、この停止要求フラグがセットされるのに応じ、決定された滑りコマ数分だけ第1停止リールが回転させられるリール引き込み制御が行われ、1個のリールの回転が停止させられる(ステップ121)。次に、全てのリール2〜4が停止したか否かが判別される(ステップ122)。第2停止リールおよび第3停止リールが未だ停止していない場合には、処理はステップ118に戻り、以上の処理が繰り返して行われる。
【0066】
全てのリール2〜4が停止すると、次に、メインCPU64によって入賞検索処理が行われる(図8,ステップ123参照)。この入賞検索処理では、有効化入賞ライン上に実際に揃っているシンボルの組合せを示す入賞フラグの種類と、確率抽選処理によって決定された内部当選役の種類との一致がとられる。そして、次にこの入賞フラグが正常か否かが判別される(ステップ124)。この判別結果が正常でない場合、例えば、プラムのシンボル組合せが有効化入賞ライン上に揃っているのに、内部当選役に対応する当たり要求フラグが中チェリーのフラグである場合には、配当枚数表示部20および液晶表示装置22にイリーガルエラーが表示される(ステップ125)。入賞フラグが正常の場合には、続いて、入賞コマンドがサブ制御部通信ポート79を介してサブ制御基板62側へ送信される(ステップ126)。この入賞コマンドは、入賞役、遊技状態および入賞ラインを表す24ビットのパラメータを含んで構成されている。
【0067】
次に、その時の状態によって遊技メダルの貯留、または払い出し処理が行われる(ステップ127)。つまり、クレジットで遊技が行われている状態であれば、入賞によって獲得したメダル数分、貯留枚数表示部16に表示される貯留枚数が増加され、また、メダル投入口8へのメダル投入で遊技が行われている状態であれば、入賞によって獲得した枚数のメダルがメダル受皿37へ払い出される。メダルの貯留または払い出しが行われると、WINランプ19が点灯され、入賞発生が遊技者に知らされる(ステップ128)。
【0068】
次に、メインCPU64によって現在の遊技状態がBBゲームまたはRBゲームの作動中であるか否かが判別される(ステップ129)。BBゲームまたはRBゲームの作動中でない場合には、メインCPU64による遊技処理はステップ102に戻り、次の新たな遊技が開始される。また、BBゲームまたはRBゲームの作動中である場合には、次に、BBゲームまたはRBゲームの遊技数がメインCPU64によってチェックされる(ステップ130)。続いて、メインCPU64によって現在の遊技状態がBBゲームの終了時か否かが判別される(ステップ131)。BBゲーム終了時であれば、BB終了コマンドがサブ制御基板62へ送信される(ステップ132)。このBB終了コマンドは、終了動作を表す3ビットのパラメータを含んで構成されている。BB終了コマンドが送信されると、続いて、BBゲーム終了時のRAMクリア処理が制御RAM66に対して行われ(ステップ133)、その後、遊技処理はステップ102に戻って次の新たな遊技が開始される。また、ステップ131の判別でBBゲーム終了時でなければ、遊技処理はそのままステップ102に戻って次の新たな遊技が開始される。
【0069】
次に、サブ制御基板62のサブCPU82によって制御される遊技処理について説明する。
【0070】
図9は、サブCPU82によって所定時間毎に割り込まれて行われる所持メダルカウント処理の概略を示すフローチャートである。
【0071】
この所持メダルカウント処理では、まず始めに、遊技状態が待機中であるか否かが判別される(図9,ステップ201参照)。この判別は、メイン制御基板61側から待機画面コマンドが図6,ステップ104の処理で送信されている場合、つまり前回のゲーム終了後から30秒以上経過している場合“Yes”となる。サブCPU82はこのコマンドを受信すると液晶表示装置22に待機画面を表示する。一方、前回のゲーム終了後から30秒以内で待機中でない場合は、判別は“No”となり、所持メダルカウント処理はそのまま終了する。
【0072】
待機中の場合は、次に、メダルカウントスイッチ36がONされたか否かが判別される(ステップ202)。この判別は、メイン制御基板61からカウンタモード切替信号が送信されて、投入メダルセンサ8Sによって検出されるメダルの投入数を計数するモードが所持メダルを計数するモードになっている場合“Yes”となる。続いて、メダル投入口8にメダルが投入されたか否かが判別される(ステップ203)。所持メダル計数モードにおいてメダル投入口8にメダルが投入された場合、メイン制御基板61から送信されるメダル投入信号により検出されたメダルは所持メダルとして計数される(ステップ204)。計数された所持メダル枚数は、後述する景品選択処理において液晶表示装置22に表示され、この所持メダル枚数の範囲で交換を希望する景品の指定が行われる。景品の指定後は、指定した景品の交換に必要なメダル枚数を差し引いた残りのメダル枚数が液晶表示装置22に表示される。
【0073】
図10は、サブCPU82によって制御される遊技処理の概略を示すフローチャートである。サブ制御基板62では、メイン制御基板61側から受信される各種コマンドがサブCPU82によって常に解析され、このコマンドに基づいた各種遊技処理が適宜行われている(図10,ステップ301参照)。
【0074】
図11は、メイン制御基板61側から受信されたコマンドがメニュー画面表示コマンドである場合の受信処理の概略を示すフローチャートである。このメニュー画面表示コマンド受信処理では、まず始めに、遊技状態が待機中であるか否かが判別される(図11,ステップ401参照)。この判別も、図9,ステップ201と同様に、メイン制御基板61側から待機画面コマンドが送信されているか否かによって行われる。待機中でない場合は、メニュー画面表示コマンド受信処理はそのまま終了する。一方、待機中の場合は、続いて、十字キー23、「○」ボタン24または「×」ボタン25のいずれかが遊技者によって操作されたか否かが判別される(ステップ402)。いずれの操作部23,24,25も押下されていないときは、処理はそのまま終了する。一方、いずれかの操作部が押下された場合には、その操作信号を検出したサブCPU82によって画像制御IC90が制御され、液晶表示装置22にメニュー画面が表示されて(ステップ403)、アイコン選択処理が行われる(ステップ404)。
【0075】
図12は、液晶表示装置22に表示される上記メニュー画面を示す図である。メニュー画面には、各種選択項目を示すアイコンA,B,Cが表示される。景品交換アイコンAは景品の情報等を表示する際に選択され、停止順選択アイコンBはストップボタン31〜33の操作順を選択する際、ランキングアイコンCは出玉数や連チャン数、ハマリ数などの各種順位付けを表示する際に選択される。アイコンA,B,Cを選択する際、遊技者は、十字キー23を左右に傾倒操作して枠Dをスクロール表示させ、いずれかの所望のアイコンA,B,Cに枠Dを合わせて、「○」ボタン24を押下する。
【0076】
図13は、上記メニュー画面表示コマンド受信処理のステップ404において行われるアイコン選択処理の詳細を示すフローチャートである。このアイコン選択処理では、まず始めに、上述のアイコン選択操作によって景品交換アイコンAが選択されたか否かが判別される(図13,ステップ411参照)。景品交換アイコンAが選択されていない場合は、引き続き液晶表示装置22にメニュー画面が表示される(ステップ412)。一方、景品交換アイコンAが選択されている場合は、次に、所持メダルが所定枚数以上であるか否かが判別される(ステップ413)。この判別は、前述の所持メダルカウント処理(図9参照)においてカウントされたメダル枚数が景品マスターテーブル(図5参照)に設定された景品の交換に必要なメダル枚数の最も少ない枚数に達していれば“Yes”となり、続いて、景品選択処理が行われる(ステップ414)。一方、所持メダルがいずれの景品とも交換できない枚数しかない場合は、図14に示すように「メダルがありません。」というメッセージが液晶表示装置22に表示され(ステップ415)、その後再びメニュー画面が表示される(ステップ412)。
【0077】
図15は、上記アイコン選択処理のステップ414において行われる景品選択処理の詳細を示すフローチャートである。この景品選択処理では、まず始めに、図5に示したサブ制御基板62のプログラムROM83に格納されている景品マスターテーブルが参照されて、景品選択画面が液晶表示装置22に表示される(図15,ステップ421参照)。
【0078】
この景品選択画面には、図16に示すように、各種景品bが1景品毎にその交換個数cおよびその交換個数cに応じた必要メダル枚数dと共に表示される。例えば、画面中央には景品bの絵柄aがジュースの絵柄として表示され、その下には景品bの種類がジュースとして、その交換個数cが1本として、交換個数cに応じた必要メダル枚数dが6枚として表示される。また、画面の上部左方には現在の所持メダル枚数eが250枚として表示される。
【0079】
この景品選択画面において、遊技者により十字キー23が左右方向に傾倒操作されると、景品bの絵柄aがその操作方向に対応してスクロール表示され、例えば「ゲームソフトの絵柄」←→「CDの絵柄」←→「タバコの絵柄」←→「菓子類の絵柄」←→「ジュースの絵柄」の順で表示され、これに対応して景品bの種類も順次変換されて表示される(図15,ステップ422参照)。また、十字キー23が上下方向に傾倒操作されると、交換個数cおよび交換個数cに応じた必要メダル枚数dがそれぞれ上方向の操作に対応して増加し、下方向の操作に対応して減少して表示される。遊技者は、十字キー23の操作後の景品選択画面の表示内容を了承するときは、「○」ボタン24を押下して景品交換内容を決定する。
【0080】
次に、「○」ボタン23が押下されて景品交換内容が決定されたか否かが判別される(ステップ423)。「○」ボタン23が押下されていない場合は、ステップ422に戻って景品選択が続けられ、「○」ボタン23が押下されて景品交換内容が決定されるのを待つ。一方、「○」ボタン23が押下されて景品交換内容が決定された場合は、次に、メダル減算処理が行われる(ステップ424)。
【0081】
図17は、このメダル減算処理の詳細を示すフローチャートである。このメダル減算処理では、始めに、図15,ステップ423で決定された景品交換内容に必要とされるメダル枚数が所持メダルの範囲であるか否かが判別される(図17,ステップ431参照)。必要とされるメダル枚数が所持メダルの範囲を超えている場合は、メダル減算処理は終了する。一方、所持メダルの範囲である場合は、続いて、サブ制御基板62のプログラムROM83に格納されている景品マスターテーブルを参照して、所持メダル計数モードにおいて計数された計数値から、決定された景品交換の内容に必要なメダル枚数値が減算される(ステップ432)。減算された計数値は、現在の所持メダル枚数eとして液晶表示装置22に新たに表示される。また、所持メダル枚数から必要メダル枚数が減算された景品については景品データが作成され、制御RAM84に格納される。
【0082】
次に、景品選択終了確認画面が液晶表示装置22に表示される(図15,ステップ425参照)。景品選択終了確認画面には、図18に示すように、中央に「終了しますか?」というメッセージfが表示され、下部右方に「OK」gおよび「戻る」iという選択項目が表示される。遊技者は、上述の決定した景品交換内容で全ての景品選択を終了する場合は、十字キー23を傾倒操作して囲み表示hを「OK」gに合わせ、「○」ボタン24を押下して景品選択を終了する。また、続けて他の景品も選択したい場合は、囲み表示hを「戻る」iに合わせて「○」ボタン24を押下する。
【0083】
次に、上記景品選択終了確認画面において、「OK」が選択されて「○」ボタン24が押下されたか否かが判別される(図15,ステップ426参照)。「OK」ではなく、「戻る」が選択された場合は、処理はステップ421に戻り、再び景品選択画面から景品の選択が行われる。一方、「OK」が選択された場合は、続いて、データ送信処理が行われる(ステップ427)。
【0084】
図19は、このステップ427のデータ送信処理の詳細を示すフローチャートである。このデータ送信処理では、まず始めに、前述のメダル減算処理後に制御RAM84に格納された景品データを一覧にした選択景品一覧データが作成され、その一覧表が液晶表示装置22に表示される(図19,ステップ441参照)。
【0085】
この選択景品一覧表の一例を図20に示す。選択景品一覧表には、決定された景品交換内容が決定された順に番号jが付けられて表示されており、各番号j毎に、景品の品目k、交換個数l、および交換個数に応じた必要メダル枚数mに細分されて表示されている。同図の場合、始めにジュースが1本選択され、その交換に要するメダル枚数が6枚である。そして、2番目にタバコが1個選択されて必要メダル枚数が14枚であり、3番目にCDが1枚選択されて必要メダル枚数が125枚である。また、選択景品一覧表の上の画面には、残りの所持メダル枚数が表示されるので、余った所持メダル枚数が分かる。また、選択景品一覧表の下の画面には、「これでよろしいですか?」というメッセージが表示されるので、遊技者は表示された表の内容で良ければ、「OK」を選択して景品選択を確定させる。
【0086】
次に、「OK」が選択されて、表示された選択景品一覧表の内容で景品選択が確定されたか否かが判別される(図19,ステップ442参照)。ステップ441で表示された「これでよろしいですか?」というメッセージに対して「戻る」が選択された場合は、景品選択処理の始めのステップ421(図15参照)に戻って景品選択が続けられる。一方、「OK」が選択されて景品選択が確定された場合は、続いて、確定した選択景品一覧データが景品カウンター41へ送信される(ステップ443)。ここで送信されるデータは、選択景品一覧表として表示された内容と同一内容である。従って、景品選択の結果によっては、例えば図21に示すように、「菓子類」および「ゲームソフト」といった景品が選択されて景品品目が増加した選択景品一覧データが景品カウンター41へ送信される。
【0087】
データの送信に際して、液晶表示装置22には、図22に示すように「景品カウンターにデータを送信します。」、「よろしいですか?」というメッセージが表示され、遊技者によって「OK」が選択されると、続いて図23に示すように「データ送信中です」というメッセージが液晶表示装置22に表示される。送信されたデータは景品カウンター41を介してホールコンピュータ42へも送信される。また、景品カウンター41では、受信した選択景品一覧データに対して景品受取番号を付与し、付与した番号データを中継基板99を介してサブ制御基板62のサブCPU82へ送信する。
【0088】
景品受取番号データを受信したサブCPU82は、画像制御IC90を制御して、図24に示すように、液晶表示装置22に「送信完了しました。」というデータ送信の完了を知らせるメッセージと、「あなたの景品受取No.は「59」です。」という景品受取番号とを表示させる。また、サブCPU82は、液晶表示装置22に景品受取番号を表示させると共に、図25に示すように、レシート発行部34より「No.59」という景品受取番号を表示したレシート51を発行させる。なお、同図において図1と同一部分には同一符号を付してその説明は省略する。
【0089】
景品受取番号を受理した後に所持メダル枚数が余っている場合は、図26に示すように、カード挿入口35に会員カードを挿入することにより、余った所持メダル枚数をこの会員カードに貯蓄することが出来る。なお、同図において図1と同一部分には同一符号を付してその説明は省略する。会員カードは、スロットマシン1が設置される遊技店において遊技者に個別に発行される磁気カードであり、メダル枚数が磁気によって記録される。カード読取部35Rはこの磁気を読み取る。会員カードがカード挿入口35に挿入されている間、カード読取部35Rによって読まれたメダル貯蓄数が液晶表示装置22に表示される。また、メダル貯蓄数のデータは景品カウンター41を介してホールコンピュータ42に送信され、会員カードを所有する遊技者毎にメダル貯蓄数が管理される。また、メダルの貯蓄数と共に、カード挿入口35に会員カードが挿入されている遊技台の識別や、会員カードの所有者、有効性等の様々なデータも景品カウンター41を介してホールコンピュータ42に送信される。
【0090】
このような本実施形態によるスロットマシン1によれば、遊技者は、遊技台から離れることなく景品交換が行えると共に、景品交換で余った所持メダル数を、カード挿入口35に会員カードを挿入してこの会員カードに貯めることが出来る。従って、従来のように、景品カウンター41に行って景品交換を行い、景品交換後に余ったメダル数を会員カードに記録してもらう必要がなくなり、遊技者は、遊技台を離れることなく、景品交換で余ったメダル数を会員カードに貯め込むことが出来る。このため、景品交換で余ったメダル数を無駄にすることがない上、メダル数を会員カードに貯める際に景品カウンター41まで行く煩わしさがなくなる。
【0091】
また、本実施形態によれば、会員カードに貯められた所持メダル数は景品カウンター41およびホールコンピュータ42によって会員カードを所有する遊技者毎に集中的に管理されるため、余ったメダル数を貯められるのが特定の遊技台に限られることがなく、複数の遊技台で遊技をしながら同一の会員カードに余ったメダル数を貯めることが出来る。従って、会員カードの有効性が高まる。
【0092】
また、本実施形態によれば、遊技者が交換を希望する景品についての情報、例えば景品の種類や個数等が景品カウンター41に送信され、これを受け付けた景品カウンター41からこの情報に対する景品受取番号が返信される。中継基板99を介してこの景品受取番号がサブCPU82に受信されると、この景品受取番号を表示したレシートがレシート発行部34より発行される。従って、遊技者は、メダル計数機まで行くことなく、遊技しているその場でレシートを入手でき、また、かさばるメダルを手に掴んで景品管理部まで運ぶ必要もない。さらに、遊技者が赴くことなく、遊技店員にレシートを渡して景品を交換してきてもらうことも出来る。また、遊技者は、所望の景品を陳列棚から自ら運んだり、景品交換係の店員に言い伝えたりしなくても、景品カウンター41では景品についての情報を把握しているため、発行されたレシートを景品カウンター41に持って行くだけで直ぐに所望の景品を受け取ることが出来る。この結果、景品交換の際の煩わしさが減少する。
【0093】
また、従来、メダル計数機によってレシート等に記録されたメダル計数値に基づいて景品交換が行われていたが、本発明では、景品の種類の多少に関わらず1括りにされた景品受取番号に基づいて景品交換は行われ、交換を希望する景品の指定は終わっているので、景品を受け取る側も景品を渡す側も、交換の際の識別が容易になり、応対に間違いが生じ難くなる。また、指定された景品の情報は中継基板99を介して景品カウンター41に送信されるので、景品カウンター41においては景品受取番号毎に指定された景品を予め揃えておくことが出来る。従って、景品交換の管理も容易になる。
【0094】
また、本実施形態によれば、景品の種類やその景品を交換するために必要なメダル枚数が液晶表示装置22に表示されるので、遊技者は、この表示を見ながら十字キー23、「○」ボタン24および「×」ボタン25を操作して、表示されている景品の中から交換を希望する景品を指定することが出来る。
【0095】
また、本実施形態によれば、カード挿入口35に会員カードを挿入すると、液晶表示装置22にメダル貯蓄数が表示されるので、遊技者は、所望の時に、カード挿入口35に会員カードを挿入することにより、会員カードに貯まっている所持メダル数を把握することが出来、目標とする所持メダル数への到達度合いに応じて遊技を計画的に行え、快適な遊技空間を感じることが出来る。
【0096】
また、本実施形態によれば、景品選択画面には、1景品毎にその種類,その交換個数,およびその交換個数に応じた必要メダル枚数が表示され、交換を希望する景品の指定は1景品毎に行われるので、遊技者は、所持メダル枚数を考慮しつつ、景品選択画面の表示内容を見ながら十字キー23、「○」ボタン24および「×」ボタン25を操作して、容易かつ的確に交換したい景品をまとめて指定することが出来る。従って、景品交換が容易になる。
【0097】
また、本実施形態によれば、投入メダルセンサ8Sによって検出された投入メダル数を計数するモードを、遊技者が所持するメダルの数を計数するモードに切り替えるメダルカウントスイッチ36を備えているため、遊技者は、交換を希望する景品を指定したいとき、メダルカウントスイッチ36を操作して計数モードを所持数計数モードに切り替え、メダル投入口8にメダルを投入すればよい。従って、遊技者が所持するメダル枚数はスロットマシン1に簡易かつ速やかに認識される。また、遊技者が交換を希望する景品の指定は所持数計数モードで計数された所持メダル枚数の範囲で行われるため、交換に必要なメダル枚数が所持メダル枚数を上回る景品が誤って指定されることはない。
【0098】
また、本実施形態によれば、所持メダル枚数が液晶表示装置22に表示され、景品が指定されると、指定された景品を交換するために必要なメダル枚数を差し引いた残りの所持メダル枚数が表示されるので、遊技者は、メダルをメダル投入口8に投入して所持数を計数する際、投入数が容易に把握でき、また、繰り返し景品を指定する際、残りの所持メダル枚数が容易に分かる。従って、景品選択画面において景品を選択する際、遊技者は、十字キー23や「○」ボタン24、「×」ボタン25を操作しながらいちいちメダル枚数を計算しなくてもよく、選択操作を円滑に行える。
【0099】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、遊技者は、遊技機から離れることなく景品交換が行えると共に、景品交換で余った数の遊技媒体を、カード挿入口にカードを挿入してこのカードに貯めることが出来る。従って、従来のように、景品カウンターに行って景品交換を行い、景品交換後に余った遊技媒体の計数値をカードに記録してもらう必要がなくなり、遊技者は、遊技台を離れることなく、景品交換で余った遊技媒体をカードに貯め込むことが出来る。このため、景品交換で余った遊技媒体を無駄にすることがない上、遊技媒体をカードに貯める際に景品カウンターまで行く煩わしさがなくなる。
【0100】
また、カードに貯められた遊技媒体を景品管理部によって管理する構成とした場合、カードに貯められた遊技媒体が景品管理部で個別の遊技者毎に集中的に管理されるため、余った遊技媒体を貯められるのが特定の遊技台に限られることがなく、複数の遊技台で遊技をしながら同一のカードに余った遊技媒体を貯めることが出来る。従って、カードの有効性が高まる。
【0101】
また、景品の種類およびその景品を交換するために必要な遊技媒体数を表示する表示手段と、この表示手段に表示されている景品の中から遊技者が交換を希望する景品を遊技者の操作に応じて指定する景品指定手段とを備え、情報通信手段がこの景品指定手段によって指定された景品の情報を景品管理部に送信する構成とした場合、景品の種類やその景品を交換するために必要な遊技媒体数といった情報が表示手段に表示されるので、遊技者は、この表示を見ながら景品指定手段を操作して、表示されている景品の中から交換を希望する景品を指定することが出来る。指定された景品の情報は情報通信手段によって景品管理部に送信されるので、景品管理部においては指定された景品を予め揃えておくことが出来る。従って、遊技者は、景品管理部に行くだけで直ぐに所望の景品を受け取ることが出来る。あるいは、遊技者が赴くことなく、景品管理部から指定した景品を届けてもらうこともできる。このため、景品交換の際の煩わしさが減少する。
【0102】
また、カード挿入口に挿入されたカードに貯められている遊技媒体の数を表示手段に表示する構成とした場合、カード挿入口にカードを挿入すると、表示手段に、カードに貯められている遊技媒体の数が表示される。従って、遊技者は、所望の時に、カード挿入口にカードを挿入することにより、カードに貯まっている遊技媒体数を把握することが出来、目標とする遊技媒体数への到達度合いに応じて遊技を計画的に行え、快適な遊技空間を感じることが出来る。
【0103】
また、1景品毎にその種類,その交換個数,およびその交換個数に応じた必要遊技媒体数を表示手段に表示し、1景品毎に遊技者が交換を希望する景品を指定する構成とした場合、遊技者は、自らが所持する遊技媒体数を考慮しつつ、表示手段の表示内容を見ながら景品指定手段を操作して、容易かつ的確に交換したい景品をまとめて指定することが出来る。従って、景品交換が容易になる。
【0104】
また、遊技に賭ける遊技媒体が投入される投入口と、この投入口に投入された遊技媒体を検出するセンサと、このセンサによって検出される遊技媒体の投入数を計数するモードを遊技者が所持する遊技媒体の数を計数するモードに切り替えるモード切替スイッチとを備え、計数された遊技者が所持する遊技媒体の数の範囲で遊技者が交換を希望する景品を指定する構成とした場合、遊技者は、交換を希望する景品を指定したいとき、モード切替スイッチを操作して所持数計数モードに切り替え、投入口に遊技媒体を投入すればよい。従って、遊技者が所持する遊技媒体数は遊技機に簡易かつ速やかに認識され、景品指定手段は認識された所持数の範囲で景品を指定するため、交換に必要な数に達しない景品が誤って指定されることはない。
【0105】
また、計数された遊技者が所持する遊技媒体の数を表示手段に表示し、景品が指定されると、指定された景品を交換するために必要な遊技媒体数を差し引いた遊技媒体の残りの所持数を表示する構成とした場合、遊技者は、遊技媒体を投入口に投入して所持数を計数する際、投入数が容易に把握でき、また、繰り返し景品を指定する際、遊技媒体の残りの所持数が容易に分かる。従って、交換を希望する景品を指定する際の景品指定手段の操作は円滑に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるスロットマシンの外観を示す正面図である。
【図2】本発明の一実施形態によるスロットマシンのメイン制御基板に構成された回路構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態によるスロットマシンのサブ制御基板に構成された回路構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態に用いられる確率抽選テーブルを概念的に示す図である。
【図5】本発明の一実施形態に用いられる景品マスターテーブルを概念的に示す図である。
【図6】本発明の一実施形態によるスロットマシンのメインCPUによる遊技処理の概略を示す第1のフローチャートである。
【図7】本発明の一実施形態によるスロットマシンのメインCPUによる遊技処理の概略を示す第2のフローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態によるスロットマシンのメインCPUによる遊技処理の概略を示す第3のフローチャートである。
【図9】本発明の一実施形態によるスロットマシンのサブCPUによって所定時間毎に割り込んで行われる所持メダルカウント処理の概略を示すフローチャートである。
【図10】本発明の一実施形態によるスロットマシンのサブCPUによる遊技処理の概略を示すフローチャートである。
【図11】図10に示すフローチャート中のコマンド解析に従って行われるメニュー画面表示コマンド受信処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の一実施形態によるスロットマシンの液晶表示装置に表示されるメニュー画面の一例を示す図である。
【図13】図11に示すフローチャート中のアイコン選択処理の詳細を示すフローチャートである。
【図14】図13に示すアイコン選択処理において液晶表示装置に表示されるメッセージの一例を示す図である。
【図15】図13に示すフローチャート中の景品選択処理の詳細を示すフローチャートである。
【図16】図15に示す景品選択処理において液晶表示装置に表示される景品選択画面の一例を示す図である。
【図17】図15に示すフローチャート中のメダル減算処理の詳細を示すフローチャートである。
【図18】図15に示す景品選択処理において液晶表示装置に表示される景品選択終了確認画面を示す図である。
【図19】図15に示すフローチャート中のデータ送信処理の詳細を示すフローチャートである。
【図20】図19に示すデータ送信処理において液晶表示装置に表示される選択景品一覧表の一例を示す図である。
【図21】図19に示すデータ送信処理において送信される選択景品一覧データの一例を概念的に示す図である。
【図22】図19に示すデータ送信処理においてデータ送信時に液晶表示装置に表示されるメッセージの一例を示す図である。
【図23】図22に示すメッセージに続いて表示されるメッセージの一例を示す図である。
【図24】図19に示すデータ送信処理においてデータ送信完了時に図23に示すメッセージに続いて液晶表示装置に表示されるメッセージの一例を示す図である。
【図25】本発明の一実施形態によるスロットマシンのレシート発行部よりレシートが発行されている様子を示す図である。
【図26】本発明の一実施形態によるスロットマシンのカード挿入口にカードが挿入される様子を示す図である。
【符号の説明】
1…スロットマシン
8…メダル投入口
22…液晶表示装置
23…十字キー
24…「○」ボタン
25…「×」ボタン
34…レシート発行部
35…カード挿入口
35R…カード読取部
36…メダルカウントスイッチ
41…景品カウンター
42…ホールコンピュータ
61…メイン制御基板
62…サブ制御基板
63,81…マイコン(マイクロコンピュータ)
64…メインCPU(中央演算処理装置)
82…サブCPU
65,83…プログラムROM(リード・オンリ・メモリ)
66,84…制御RAM(ランダム・アクセス・メモリ)
90…画像制御IC
99…中継基板
Claims (8)
- 遊技者が交換を希望する景品についての情報を景品を管理する景品管理部に送信する情報通信手段と、カードが挿入されるカード挿入口と、前記情報通信手段によって前記情報が前記景品管理部に送信されて行われる景品交換で余った数の遊技媒体を前記カード挿入口に挿入されたカードに貯める貯留手段とを備えていることを特徴とする遊技機。
- 前記カードに貯められた遊技媒体は前記景品管理部によって管理されることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
- 景品の種類およびその景品を交換するために必要な遊技媒体数を表示する表示手段と、この表示手段に表示されている前記景品の中から遊技者が交換を希望する景品を遊技者の操作に応じて指定する景品指定手段とを備え、前記情報通信手段はこの景品指定手段によって指定された景品の情報を前記景品管理部に送信することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
- 前記表示手段は、前記カード挿入口に挿入されたカードに貯められている遊技媒体の数を表示することを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
- 前記景品指定手段は、1景品毎にその種類,その交換個数,およびその交換個数に応じた必要遊技媒体数を前記表示手段に表示し、1景品毎に遊技者が交換を希望する景品を指定することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の遊技機。
- 前記景品指定手段は、上下左右の4方向の操作を検出して前記表示手段に表示される情報項目を選択する十字キーと、前記表示手段に表示される指定情報を了承する決定ボタンと、前記表示手段に表示される指定情報をキャンセルするキャンセルボタンとを有し、前記十字キーの一方向の操作の検出によって前記表示手段に表示する景品の種類を変え、前記十字キーの他方向の操作の検出によって前記表示手段に表示されている景品の交換個数を変えることを特徴とする請求項5に記載の遊技機。
- 遊技に賭ける遊技媒体が投入される投入口と、この投入口に投入された遊技媒体を検出するセンサと、このセンサによって検出される遊技媒体の投入数を計数するモードを遊技者が所持する遊技媒体の数を計数するモードに切り替えるモード切替スイッチとを備え、前記景品指定手段は、計数された遊技者が所持する遊技媒体の数の範囲で遊技者が交換を希望する景品を指定することを特徴とする請求項3から請求項6のいずれか1項に記載の遊技機。
- 前記景品指定手段は、計数された遊技者が所持する遊技媒体の数を前記表示手段に表示し、景品が指定されると、指定された景品を交換するために必要な遊技媒体数を差し引いた遊技媒体の残りの所持数を表示することを特徴とする請求項7に記載の遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002219868A JP2004057480A (ja) | 2002-07-29 | 2002-07-29 | 遊技機 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004057480A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008284039A (ja) * | 2007-05-15 | 2008-11-27 | Daikoku Denki Co Ltd | スロットマシン |
JP2021029542A (ja) * | 2019-08-22 | 2021-03-01 | ダイコク電機株式会社 | 景品払出システム |
-
2002
- 2002-07-29 JP JP2002219868A patent/JP2004057480A/ja not_active Withdrawn
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