JP3765343B2 - 非水分散型樹脂組成物及び硬化性塗料 - Google Patents

非水分散型樹脂組成物及び硬化性塗料 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗料、接着剤またはシーリング材等として用いられる非水分散型樹脂組成物及び硬化性塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】
建築外装用のモルタル、スレート、コンクリートなどに使用される塗料には高度の耐久性、即ち耐候性、耐水性、耐湿性、耐酸性、耐アルカリ性等が要求される。アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルを主成分とする共重合体、いわゆる溶剤型アクリル系樹脂を展色剤として使用する塗料は、塗装作業性に優れ、耐久性も良好なことから、建築外装用に使用されている。しかし、近年、人件費等の高騰による塗り替え周期の延長やメンテナンスフリーを目的として、さらなる高耐久性が求められてきている。このため、特公昭63−443号公報には、加水分解性シリル基を有する溶剤型アクリル系樹脂を塩基性触媒のもとに、加水分解/縮合させる方法が示されている。この方法によって得られる塗膜は、耐薬品性、耐水性に優れるが、塗装に際しては、多量のトルエン及びキシレンを主成分とするシンナーを使用するため、人体、環境への有害性といった問題がある。また、外装塗膜の補修として当該塗料を使用した場合、トルエン及びキシレンは溶解力が強いので、下地の塗膜を侵しリフティング現象等を起こし、補修用としては使いにくい点がある。
【0003】
このため、補修性の問題や人体、環境への有害性を改良した塗料として、非水分散型アクリル系樹脂が提案されている。非水分散型アクリル系樹脂は、脂肪族炭化水素の溶媒または脂肪族炭化水素主成分の溶媒を使用するため、従来の溶剤型アクリル系樹脂に比べて、人体、環境への有害性が小さく、また、水を溶媒とするエマルション型樹脂に比較して、親水力の強い乳化剤を含まないため、耐久性も良好である。特開平1−95116号公報には、シリル基を含有するアクリル系樹脂を分散安定剤として用いた非水分散液に、硬化触媒を配合した組成物が示されている。しかしながら、これらの塗膜の高耐久性化が達成されるに従い、塗膜を長期間屋外に曝露した際の外観の汚染が問題となってきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
請求項1記載の発明は耐候性に優れ、かつ長期屋外曝露時の耐汚染性に優れる硬化性組成物に好適な非水分散型樹脂組成物を提供するものである。
請求項2記載の発明は、耐候性に優れ、かつ長期屋外曝露時の耐汚染性に優れる硬化性塗料を提供するものである。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の効果に加え、基材への密着性及び耐酸性に優れる硬化性塗料を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記(1)〜(3)に関するものである。
(1)(A)脂肪族炭化水素を含有する有機溶媒、
(B)分散安定剤として機能し、(A)に溶解しており、ポリオキシエチレン結合を含有するビニル系重合体及び
(C)(A)に分散し、一般式(I)
【化2】
Figure 0003765343
(式中、R1は炭化水素基であり、Xはハロゲン原子、アルコキシ基またはヒドロキシ基であり、kは1〜3の整数である)
で示されるシリル基を有するビニル系重合体粒子を含有してなる非水分散型樹脂組成物。
(2)前記(1)記載の非水分散型樹脂組成物と、硬化剤(D)を組み合わせてなる硬化型塗料。
(3)(D)の硬化剤がアミノシラン変性エポキシ化合物である前記(2)記載の硬化性塗料。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の非水分散型樹脂組成物における(A)成分は脂肪族炭化水素を含有する有機溶媒であるが、有機溶媒の総量100重量部に対して脂肪族炭化水素を50重量部以上含有する有機溶媒が好ましく、人体、環境への安全性といった点及び補修作業性の点から、脂肪族炭化水素を60重量部以上含有する有機溶媒がより好ましい。
脂肪族炭化水素としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の直鎖状脂肪族炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、シクロヘプタン等の環状脂肪族炭化水素が挙げられる。また、混合溶媒であるミネラルスピリット、ミネラルシンナー、ペトロリウムスピリット、ホワイトスピリット、ミネラルターペンも使用可能である。
また、脂肪族炭化水素以外の成分としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類が挙げられる。
これらの脂肪族系炭化水素及び脂肪族系炭化水素以外の成分は、それぞれ、単独で又は2種類以上組み合わせて使用することができる。
【0007】
本発明における(B)成分は、分散安定剤として機能し、(A)に溶解しており、ポリオキシエチレン結合を含有するビニル系重合体であるが、これは分子中にポリオキシエチレン結合とビニル基を有する単量体又はこれと他のビニル系単量体を重合させて得るものが好ましい。
分子中にポリオキシエチレン結合とビニル基を有する単量体としては、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノアクリレート等のアルコキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、ヒドロキシポリエチレングリコールモノアクリレートなどが好ましいものとして挙げられる。
【0008】
他のビニル系単量体としては、分散安定剤として機能させることから、アルキル基の炭素数が4以上のアクリル酸エステル、アルキル基の炭素数が4以上のメタクリル酸エステル等が好ましいものとして挙げられる。アルキル基の炭素数が4以上のアクリル酸エステルとしては、例えば、n−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート等が挙げられ、アルキル基の炭素数が4以上のメタクリル酸エステルとしては、n−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、ジシクロペンタニルメタクリレート等が挙げられる。
前記アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0009】
また、得られる(B)成分が(A)成分に可溶となる限りにおいて、(B)成分合成の際に、前記アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル以外のビニル系単量体を共重合成分として配合することができる。このような単量体としては、例えば、アルキル基の炭素数が3以下のアクリル酸エステル、アルキル基の炭素数が3以下のメタクリル酸エステル、水酸基含有アクリル酸エステル、水酸基含有メタクリル酸エステル、エポキシ基含有アクリル酸エステル、エポキシ基含有メタクリル酸エステル、スチレン、置換スチレン類、アクリル酸、メタクリル酸、アミノ基含有アクリル酸エステル、アミノ基含有メタクリル酸エステル、アクリルニトリル、アクリルアミド、塩化ビニル、塩化ビニリデン等が挙げられる。
【0010】
アルキル基の炭素数が3以下のアクリル酸エステルとしては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレートが挙げられ、アルキル基の炭素数が3以下のメタクリル酸エステルとしては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメタクリレートが挙げられる。水酸基含有アクリル酸エステルとしては、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレートが挙げられ、水酸基含有メタクリル酸エステルとしては、例えば、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートが挙げられる。エポキシ基含有アクリル酸エステルとしては、例えば、グリシジルアクリレート、メチルグリシジルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキサンアクリレート等が挙げられ、エポキシ基含有メタクリル酸エステルとしては、例えば、グリシジルメタクリレート、メチルグリシジルメタクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメタクリレート等が挙げられる。置換スチレン類としてはビニルトルエン、α−メチルスチレン等が挙げられる。アミノ基含有アクリル酸エステルとしては、例えば、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリレート等が挙げられ、アミノ基含有メタクリル酸エステルとしては、例えば、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリレート等が挙げられる。これらの単量体は単独で又は2種類以上組み合わせて使用することができる。
【0011】
前記ポリオキシエチレン結合を含有するビニル系重合体(B)の合成において、前記分子中にポリオキシエチレン結合とビニル基を有する単量体と他のビニル系単量体との配合割合は、(B)成分の合成に使用されるビニル系単量体の総量100重量部に対して、前記分子中にポリオキシエチレン結合とビニル基を有する単量体の割合が、0.5〜30重量部とすることが好ましく、1〜20重量部とすることがより好ましく、2〜15重量部とすることがさらに好ましい。この配合割合が0.5重量部未満であると、形成される塗膜の耐汚染性が劣る傾向にあり、30重量部を超えると得られる非水分散型樹脂の(C)成分のビニル系重合体粒子の分散安定性が劣る傾向にある。
【0012】
また、前記分子中にポリオキシエチレン結合とビニル基を有する単量体以外の他のビニル系単量体における、アルキル基の炭素数が4以上のアクリル酸エステル、アルキル基の炭素数が4以上のメタクリル酸エステルの配合割合については、得られる(B)成分が(A)成分に可溶となる限りにおいて、得られる塗膜の諸特性、例えば硬度、機械的強度、光沢等により適宜決められるが、(B)成分の合成に使用されるビニル系単量体の総量100重量部に対して、30〜99.5重量部の範囲とすることが好ましい。
【0013】
(B)成分の合成に使用される重合開始剤としては、例えば、有機過酸化物、アゾ系化合物等が挙げられる。有機過酸化物としては、例えば、イソブチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジクロルベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、ジイソブチルパーオキシジカーボネート、2−ジエチルヘキシルパーオキシジカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート等が挙げられる。また、アゾ系化合物としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、ジメチルアゾジイソブチレート、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)等が挙げられる。
これらの重合開始剤は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
【0014】
重合開始剤の使用量は、(B)成分の目的とする分子量により決められるものであるが、通常、(B)成分の合成に使用されるビニル系単量体の総量100重量部に対し0.1〜10.0重量部とすることが好ましい。
不飽和化合物の重合は、溶液重合、懸濁重合、乳化重合、塊状重合等公知の重合法が可能であるが、次の重合工程にそのまま供することができる溶液重合が最も好ましい。
この溶液重合は(A)成分の中で行うことができる。重合時の反応温度は、通常60〜140℃の範囲であることが好ましい。このようにして得られた(B)成分の分子量は、特に制限されないが、重量平均で5,000〜200,000とすることが好ましく、10,000〜150,000がより好ましく、30,000〜100,000が特に好ましい。分子量が5,000未満では分散安定剤としての効果が乏しい傾向にあり、形成される塗膜も耐候性が劣る傾向にある。また、200,000を超える場合には、樹脂の粘度が高く、得られる非水分散樹脂の粘度が高く、塗料化時の固形分が低下する傾向にある。なお、ここでいう重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法で測定し、標準ポリスチレン換算した値である。
【0015】
ビニル系重合体粒子(C)は上記の方法によりポリオキシエチレン結合を含有するビニル系重合体(B)を得、次いでその溶解する有機溶媒中で、一般式(I)で示されるシリル基を有する重合性不飽和化合物及びその他の重合性不飽和物を重合させて該溶媒に不溶な重合体粒子とする方法で製造することが好ましい。得られるビニル系重合体粒子(C)は、脂肪族炭化水素の有機溶媒または脂肪族炭化水素を主成分とする有機溶媒(A)に不溶であり、分散する形となる。仮にビニル系重合体粒子(B)が、(A)成分に溶解する場合は、非水分散型樹脂とはならず、溶液型樹脂となり本発明の非水分散型樹脂組成物が得られない。
【0016】
一般式(I)において、R1としては、アルキル基、アリール基又はアラルキル基が好ましく、具体的には、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数7〜18のアラルキル基等が好ましいものとして挙げられる。炭素数1〜18のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられ、炭素数6〜18のアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、炭素数7〜18のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基等が挙げられる。これらの基のなかでは、特にメチル基が好ましい。
【0017】
また、Xとしては、ハロゲン原子として、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アルコキシ基として炭素数1〜4のアルコキシ基、ヒドロキシ基が挙げられ、炭素数1〜4のアルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられる。これらの基の中では、反応性のよいアルコキシ基が好ましい。kは1〜3の整数であるが、反応性の点から2又は3が好ましい。
【0018】
一般式(I)で示されるシリル基を有する重合性不飽和化合物又はこれとその他の重合性不飽和物を重合させて該溶媒に不溶なビニル系重合体粒子を製造する方法は公知である。一般式(I)で示されるシリル基を有する重合性不飽和化合物としては、一般式(II)で示されるビニル系単量体が挙げられる。
【化3】
Figure 0003765343
(式中、Yはラジカル重合性官能基、k、X及びR1は一般式(I)と同様である)
一般式(II)において、Yとしては、ビニル基、γ−メタクリロキシプロピル基、γ−アクリロキシプロピル基等が好ましいものとして挙げられる。
【0019】
一般式(II)で示されるビニル系単量体としては、ビニル基を有するアルコキシシラン類、ハロゲン化シラン類、アシロキシシラン類等が挙げられる。アルコキシシラン類としては、例えば、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、トリメトキシシリルスチレン、ジメトキシメチルシリルスチレン、トリエトキシシリルスチレン、ジエトキシメチルシリルスチレン等が挙げられる。ハロゲン化シラン類としては、例えば、ビニルメチルジクロロシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリクロロシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジクロロシラン等が挙げられる。アシロキシシラン類としては、例えば、ビニルメチルジアセトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジアセトキシシラン等が挙げられる。
【0020】
これらの化合物の中では、他のビニル系単量体との重合性が良く、工業的に入手しやすいアルコキシシラン類が好ましく、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシランが特に好ましい。
これらの一般式(II)で示されるビニル系単量体は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0021】
また、本発明における一般式(II)で示されるビニル系単量体は、他のビニル系単量体と共重合すると、得られるビニル系重合体(C)は(A)成分及び(B)成分の混合溶液に不溶となり、非水分散型になるので好ましい。このとき、 (C)成分は(A)成分及び(B)成分の混合溶液中に分散しており、(B)成分は分散安定剤として機能し、非水分散型樹脂組成物となる。
【0022】
一般式(II)で示されるシリル基を有するビニル系単量体と共重合させる他のビニル系単量体としては、例えば、前記アルキル基の炭素数が3以下のアクリル酸エステル、アルキル基の炭素数が3以下のメタクリル酸エステル、水酸基含有アクリル酸エステル、水酸基含有メタクリル酸エステル、エポキシ基含有アクリル酸エステル、エポキシ基含有メタクリル酸エステル、スチレン、置換スチレン類、アクリル酸、メタクリル酸、アミノ基含有アクリル酸エステル、アミノ基含有メタクリル酸エステル、アクリロニトリル、アクリルアミド、塩化ビニル、塩化ビニリデン等が挙げられる。これらの単量体は単独で又は2種類以上組み合わせて使用することができる。また、(C)成分が(A)成分及び(B)成分の混合溶液に不溶となる範囲において、前記のアルキル基の炭素数が4以上のアクリル酸エステル、アルキル基の炭素数が4以上のメタクリル酸エステルも共重合可能である。
【0023】
前記(C)成分の合成において、一般式(II)で示されるシリル基を有するビニル系単量体の配合割合は、得られる非水分散型樹組成物の貯蔵安定性と形成される塗膜の耐候性のバランスから、(C)成分の合成に使用するビニル系単量体の総量100重量部に対して、1〜40重量部とすることが好ましく、2〜25重量部とすることがより好ましく、3〜15重量部とすることが特に好ましい。この配合割合が1重量部未満であると、形成される塗膜の耐候性が劣る傾向にあり、40重量部を超えると得られる非水分散型樹脂が貯蔵中に増粘する傾向にある。
【0024】
(C)成分の重合に用いられる重合開始剤は、前記した重合開始剤が使用される。この使用量は、(C)成分の目的とする分子量により決められるものであるが、通常、(C)成分の合成に使用するビニル系単量体の総量100重量部に対して、0.1〜10.0重量%が好ましい。
【0025】
以上のようにして得られる非水分散型樹脂組成物において、(B)成分と(C)との割合は、前者/後者(重量比)で10/90〜60/40が好ましい。10/90未満では、分散安定性が悪くなり、60/40を超えると、乾燥性が劣り、塗装作業性が問題となる。尚、重合にあたっては、分散安定剤、レオロジーコントロール剤の如き添加剤を併用してもよい。
【0026】
得られた非水分散型樹脂組成物のビニル系重合体粒子(C)の粒子径は、通常100nm〜2000nmの範囲にあることが好ましい。粒子径が100nm未満では、樹脂の粘度が高くなる傾向にあり、粒子径が2000nmを超えると、貯蔵中に粒子が膨潤または凝集したりする傾向にある。また、得られた(B)成分及び (C)成分により構成される非水分散型樹脂の分子量は、特に制限されないが、重量平均で5,000〜200,000の範囲とすることが好ましく、10,000〜150,000がより好ましく、30,000〜100,000が特に好ましい。分子量が5,000未満では、形成される塗膜の耐候性が劣る傾向にある。また、200,000を超える場合には、樹脂の粘度が高く、得られる非水分散型樹脂の粘度が高く、塗料化時の固形分が低下する傾向にある。
【0027】
得られる非水分散型樹脂組成物を硬化性塗料とする場合、前記非水分散型樹脂組成物を主剤とし、硬化剤(D)を組み合わせて用いるのが好ましい。
硬化剤(D)としては、有機錫化合物、アミノシラン化合物、アミノシラン変性エポキシ化合物等が用いられる。有機錫化合物としては、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジマレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクトエート等が挙げられる。アミノシラン化合物としては、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらアミノシラン化合物のうち、γ−アミノプロピルトリエトキシシランが硬化触媒としての効果が高く好ましい。
【0028】
アミノシラン変性エポキシ化合物は上記アミノシラン化合物とエポキシ化合物を反応させて得ることができるが、この反応温度は100℃以下が好ましい。この反応温度が100℃を超えるとエポキシ基の開環重合が促進されてゲル化に至ることがある。この反応は、無溶媒又は溶媒存在下のいずれでも可能であるが、エポキシ化合物又はアミノシラン化合物が固形の場合、溶媒存在下で反応させることが好ましい。この場合、エポキシ基又はアミノ基と反応しない溶媒であれば特に制限はなく、例えば、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、エステル類、ケトン類等が使用できる。
【0029】
エポキシ化合物としてはビスフェノールA型ジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、o−フタリックアシドジグリシジルエーテル等の二官能のエポキシ化合物やγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
エポキシ化合物とアミノシラン化合物との反応には、必要に応じて触媒を用いることもできる。例えば、三級アミン、四級アンモニウム塩等が好ましいものとして挙げられる。
【0030】
これら硬化剤は1種又は2種以上を使用できるが、アミノシラン変性エポキシ化合物を用いた場合、塗膜と基材、特にエポキシ塗膜を有する基材との付着性が向上し、かつ耐酸性に優れた塗膜が得られるので特に好ましい。
【0031】
硬化剤(D)の配合量は、その種類により決定されるものであるが、(B)及び(C)成分の合計100重量部に対し、0.01〜20重量部の範囲とすることが好ましい。0.01重量部未満では形成される塗膜の耐候性が劣る傾向にあり、20重量部を超えるとポットライフが短くなる傾向にある。
【0032】
本発明における硬化性塗料は、チタン白、カーボンブラック、フタロシアニンブルー等の顔料、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の体質顔料及び溶剤を加えて、常法によりエナメル塗料とすることができる。これらは通常非水分散型樹脂を含む主剤に加えられる。また、前記顔料を加えずに、クリアー塗料とすることも可能である。エナメル塗料化する方法としては、例えば、ロール、サンドミル、ディスパーザー等公知の方法を使用することができる。また、非水分散系の樹脂でエナメル塗料化する際に、高せん断力がかかり、樹脂が凝集化をおこすことがあるので本発明により得られる硬化性塗料に相溶性の良好な種ペンを用い、エナメル塗料を作成することもできる。更に、塗料としての性能向上のため、顔料分散剤、レベリング剤等を添加することも可能である。
本発明の硬化性塗料は、非水分散型樹脂を含む主剤と、硬化剤を組み合わせ、塗布前に混合して用いる2液型とすることもできるし、予め硬化剤を混合しておき、加熱等で硬化させる1液型とすることもできる。
【0033】
【実施例】
次に本発明の実施例を示す。
合成例1
(1)(A)成分及び(B)成分を含むポリオキシエチレン結合を含有するビニル系重合体溶液(M−1)の合成
撹拌装置、還流冷却器及び温度計の付いたフラスコにミネラルターペン(昭和シェル石油株式会社製)600gを仕込んだ。100℃に昇温後、ビニル系単量体及び重合開始剤として、PME−400(日本油脂(株)商品名、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート)100g、n−ブチルメタクリレート500g、スチレン150g、2−エチルヘキシルメタクリレート250g及びアゾビスイソブチロニトリル4gを2時間かけて滴下した。
滴下終了後、1時間保温し、更に、アゾビスイソブチロニトリル4gをシクロヘキサノン20gに溶解した液を30分かけて滴下させた。滴下終了後、1時間保温し、重合反応を完結させた。冷却後、更にミネラルターペンを加え、加熱残分50重量%になるように調整し、ビニル系重合体溶液(M−1)を得た。
【0034】
(2)(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含む非水分散型樹脂(N−1)の合成
(1)と同様のフラスコに、(1)で合成した(M−1)700gを採取し、ミネラルターペン400gを加えた。100℃に昇温後、ビニル系単量体と重合開始剤として、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン100g、メチルメタクリレート200g、エチルアクリレート200g、ブチルアクリレート80g、スチレン70g及びアゾビスイソブチロニトリル4gを2時間かけて滴下した。
滴下前は透明だった液が、重合が進むにしたがって白濁し、非水分散液になった。滴下終了後、1時間保温し、更に、アゾビスイソブチロニトリル4gをシクロヘキサノン20gに溶解した液を追滴下し、100℃保温を2時間継続し、重合反応を完結させた。冷却後、更にミネラルターペンを加え、加熱残分50重量%になるように調整した。樹脂粘度2500センチポイズ、平均粒子径950nmの乳白色の非水分散型樹脂を得た。このものを(N−1)とした。
【0035】
合成例2
(1)(A)成分及び(B)成分を含むポリオキシエチレン結合を含有するビニル系重合体溶液(M−2)の合成
撹拌装置、還流冷却器及び温度計の付いたフラスコに、ミネラルターペン400gを仕込んだ。100℃に昇温後、ビニル系単量体及び重合開始剤として、PME−400100g、シクロヘキシルメタクリレート500g、スチレン100g、グリシジルメタクリレート50g、2−エチルヘキシルメタクリレート250g及びアゾビスイソブチロニトリル4gを2時間かけて滴下した。
滴下終了後、1時間保温し、更に、アゾビスイソブチロニトリル2gをシクロヘキサノン20gに溶解した液を30分かけて滴下させた。滴下終了後、1時間保温し、重合反応を完結させた。冷却後、更にミネラルターペンを加え、加熱残分50重量%になるように調整し、ビニル系重合体溶液(M−2)を得た。
【0036】
(2)(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含む非水分散型樹脂(N−2)の合成
(1)と同様のフラスコに、前記で合成した樹脂(M−2)700gを採取し、ミネラルターペン400gを加えた。100℃に昇温後、ビニル系単量体及び重合開始剤として、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン100g、メチルメタクリレート200g、エチルアクリレート250g、スチレン100g及びアゾビスイソブチロニトリル 4gを2時間かけて滴下した。
滴下前は透明だった液が、重合が進むにしたがって白濁し、非水分散液になった。滴下終了後、1時間保温し、更に、アゾビスイソブチロニトリル2gをシクロヘキサノン20gに溶解した液を追滴下し、100℃保温を2時間継続し、重合反応を完結させた。冷却後、更にミネラルターペンを加え、加熱残分50重量%になるように調整した。樹脂粘度3500センチポイズ、平均粒子径770nmの乳白色の非水分散型樹脂(N−2)を得た。
【0037】
合成例3
(1)(A)成分及び(B)成分を含むポリオキシエチレン結合を含有するビニル系重合体溶液(M−3)の合成
撹拌装置、還流冷却器及び温度計の付いたフラスコに、ミネラルターペン400gを仕込んだ。100℃に昇温後、ビニル系単量体及び重合開始剤として、PME−400 100g、iso−ブチルメタクリレート500g、スチレン100g、グリシジルメタクリレート50g、2−エチルヘキシルメタクリレート250g及びアゾビスイソブチロニトリル4gを2時間かけて滴下した。
滴下終了後、1時間保温し、更に、アゾビスイソブチロニトリル2gをシクロヘキサノン20gに溶解した液を30分かけて滴下させた。滴下終了後、1時間保温し、重合反応を完結させた。冷却後、更にミネラルターペンを加え、加熱残分50重量%になるように調整し、ビニル系重合体溶液(M−3)を得た。
【0038】
(2)(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含む非水分散型樹脂(N−3)の合成
(1)と同様のフラスコに、(1)で合成した樹脂(M−3)700gを採取し、ミネラルターペン200gを加えた。100℃に昇温後、ビニル系単量体及び重合開始剤として、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン100g、メチルメタクリレート200g、エチルアクリレート250g、スチレン100g及びアゾビスイソブチロニトリル4gを2時間かけて滴下した。
滴下前は透明だった液が、重合が進むにしたがって白濁し、非水分散液になった。滴下終了後、1時間保温し、更に、アゾビスイソブチロニトリル2gをシクロヘキサノン20gに溶解した液を追滴下し、100℃保温を2時間継続し、重合反応を完結させた。冷却後、更にミネラルターペンを加え、加熱残分50重量%になるように調整した。樹脂粘度2900センチポイズ、平均粒子径970nmの乳白色の非水分散型樹脂(N−3)を得た。
【0039】
合成例4
(D)成分のアミノシラン変性エポキシ化合物(H−1)の合成
撹拌装置、還流冷却器及び温度計の付いたフラスコにミネラルターペン150g、n−ブタノール140g、ビスフェノールA型ジグリシジルエーテル124g及びγ−アミノプロピルトリエトキシシラン166gを仕込んだ。60℃に昇温してさらに3時間保温を継続した。反応生成物のIRスペクトルを測定し、エポキシ基の吸収(920cm-1)の消失していることを確認し、保温を終了し、アミノシラン変性エポキシ化合物(H−1)を得た。
【0040】
比較合成例1
(1)ビニル系重合体溶液(M−4)の合成
合成例1の(1)ビニル系重合体溶液(M−1)の合成において、ビニル系単量体のPME−400をn−ブチルメタクリレートに替えた以外は同様の合成方法で合成を行い、ビニル系重合体溶液(M−4)を得た。
【0041】
(2)非水分散型樹脂(N−4)の合成
合成例1の(2)非水分散型樹脂(N−1)の合成において、樹脂(M−1)を(M−4)に替えた以外は同様のビニル系単量体、同様の合成方法で合成を行い、樹脂粘度2000センチポイズ、平均粒子径850nmの乳白色の非水分散型樹脂(N−4)を得た。
【0042】
比較合成例2
(1)非水分散型樹脂(N−5)の合成
合成例1の(2)非水分散型樹脂(N−1)の合成において、ビニル系単量体のγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン100gをメチルメタクリレート50g、エチルアクリレート50gに替えた以外は同様の合成方法で合成を行い、樹脂粘度2600センチポイズ、平均粒子系980nmの乳白色の非水分散型樹脂(N−5)を得た。
【0043】
比較合成例3
(1)ビニル系重合体溶液(M−5)の合成
撹拌装置、還流冷却器及び温度計の付いたフラスコに、ミネラルターペン600gを仕込んだ。100℃に昇温後、ビニル系単量体及び重合開始剤として、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン100g、PME−400 40g、メチルメタクリレート50g、iso−ブチルメタクリレート530g、2−エチルヘキシルアクリレート220g、スチレン60g及びアゾビスイソブチロニトリル4gを2時間かけて滴下した。
滴下終了後、1時間保温し、更に、アゾビスイソブチロニトリル2gをシクロヘキサノン40gに溶解した液を30分かけて滴下させた。滴下終了後、1時間保温し、重合反応を完結させた。冷却後、更にミネラルターペンを加え、加熱残分50%になるように調整し、ビニル系重合体溶液(M−5)を得た。
【0044】
実施例1〜4及び比較例1〜3
合成例で作成した非水分散型樹脂N−1〜N−5、ビニル系重合体溶液M−5を用いて表1に示す配合で混練し、白色エナメル塗料W−1〜W−6を作成した。
【表1】
Figure 0003765343
【0045】
作成した白色エナメル塗料W−1〜W−6に(D)成分である有機錫化合物、アミノシラン化合物、H−1を表に示す配合で加えた後、シンナーとしてミネラルターペンを用い、フォードカップ#4で20秒(25℃)になるように粘度調整し、塗膜が25〜35μm(乾燥後)になるように、処理鋼板(#144日本テストパネル社(株)製)、アルミ板及び予めエポキシ塗料の塗布してあるブリキ板にスプレー塗装した。このものを20℃、相対湿度65%で2週間養生し、評価試験板とした。付着性評価は、アルミ板及び予めエポキシ塗料を塗布してあるブリキ板を用い、また、他の性能は前記処理鋼板を用いて行った。評価結果を表2に示す。
なお、表2中の評価項目の条件は以下の通りである。
【0046】
1.付着性:エポキシ塗膜は、大日本塗料(株)のマイティエポシーラを用い、エポシーラ用の仕様書に書かれた配合、塗布量、養生条件で作成した塗膜である。付着性は1mm×1mmの碁盤目試験セロテープ剥離(JIS K5400に準拠)で行った。
2.耐水性:水道水に1ヶ月浸漬後、外観を目視判定した。
3.耐酸性:5%硫酸水溶液に1ヶ月浸漬後、外観を目視判定した。
4.耐アルカリ性:飽和消石灰水溶液に1ヶ月浸漬後、外観を目視判定した。
5.耐湿性:50℃、相対湿度98%のブリスタリングボックス中に1ケ月置き、外観を目視判定した。
6.促進耐候性:サンシャイン・ウエザオ・メータ(スガ試験器(株)製)を使用し、JIS K 5400の条件で、光沢を測定し、光沢保持率を求めた。
【数1】
Figure 0003765343
7.汚染性:カーボンブラックMA−100(三菱化学(株)商品名)5gを水道水1000gに分散させた溶液を試験板に吹き付け、20℃、相対湿度65%の条件で4時間放置した後、水を含ませたガーゼで洗い落とした。これらの操作の前後の試験板の色差ΔEを日本電色(株)製色差計を用いて測定した。
【0047】
【表2】
Figure 0003765343
【0048】
【発明の効果】
請求項1記載の非水分散型樹脂組成物は耐候性に優れ、かつ長期屋外曝露時の耐汚染性に優れた硬化性組成物を与える。
請求項2記載の硬化性塗料は、耐候性に優れ、かつ長期屋外曝露時の耐汚染性に優れる。
請求項3記載の硬化性塗料は、請求項2記載の発明の効果に加え、基材への密着性及び耐酸性に優れる。

Claims (3)

  1. (A)脂肪族炭化水素を含有する有機溶媒、
    (B)分散安定剤として機能し(A)に溶解しており、ポリオキシエチレン結合を含有するビニル系重合体及び
    (C)(A)に分散し、一般式(I)
    Figure 0003765343
    (式中、R1は炭化水素基であり、Xはハロゲン原子、アルコキシ基またはヒドロキシ基であり、kは1〜3の整数である)
    で示されるシリル基を有するビニル系重合体粒子を含有してなる非水分散型樹脂組成物。
  2. 請求項1記載の非水分散型樹脂組成物と、硬化剤(D)を組み合わせてなる硬化型塗料。
  3. (D)の硬化剤がアミノシラン変性エポキシ化合物である請求項2記載の硬化性塗料。
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