JP3446903B2 - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物

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JP3446903B2
JP3446903B2 JP04963494A JP4963494A JP3446903B2 JP 3446903 B2 JP3446903 B2 JP 3446903B2 JP 04963494 A JP04963494 A JP 04963494A JP 4963494 A JP4963494 A JP 4963494A JP 3446903 B2 JP3446903 B2 JP 3446903B2
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亨 ▲かつら▼原
高志 天野
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗料、接着剤、シーリ
ング材等として用いられる硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】建築外装用のモルタル、スレート、コン
クリート等に使用される塗料には、高度の耐久性、即ち
耐候性、耐水性、耐湿性、耐アルカリ性、耐酸性等が要
求される。アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステ
ルを主成分とする共重合体、いわゆる溶剤型アクリル系
樹脂を展色剤として使用する塗料は、塗装作業性に優
れ、耐久性も良好なことから、建築外装用に使用されて
いる。しかし、塗装に際しては、多量のトルエン及びキ
シレンを主成分とするシンナーを使用するため、人体、
環境への有害性といった問題がある。また、外装塗膜の
補修として当該塗料を使用した場合、トルエン及びキシ
レンは溶解力が強いので、下地の塗膜を侵しリフティン
グ現象等を起こし、補修用としては使いにくい点があ
る。一方、補修性の問題や人体、環境への有害性を改良
した塗料として、水を媒体とするアクリルエマルジョン
樹脂を用いた塗料もあるが、建築外装用としては、耐久
性、特に耐水性、耐湿性に劣るため、実用上問題があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の溶剤型アクリル
系樹脂とアクリルエマルジョン樹脂の中間的性質を有す
る樹脂として非水分散型アクリル系樹脂がある。非水分
散型アクリル系樹脂は、脂肪族炭化水素の溶媒または脂
肪族炭化水素を主成分とする溶媒が使用できるため、従
来の溶剤型アクリル系樹脂に比べて、人体、環境への有
害性が小さく、また親水力の強い乳化剤を含まないた
め、耐久性も良好である。このような特長を有する非水
分散型アクリル系樹脂であるが、耐候性は溶剤型のアク
リルウレタン塗料、フッ素樹脂塗料に比べると不足して
おり、特性の向上が要求されている。
【0004】一方、シリコン樹脂は耐熱性、耐候性等に
優れており、その特長を活かしたシリコン変性アクリル
樹脂を塗料に使用する試みがなされている。特公昭63
−443号公報には、シリル基を有する溶剤型アクリル
系樹脂を硬化触媒のもとに、加水分解、縮合させる方法
が示されている。この方法によって得られる塗膜は、耐
薬品性、耐水性に優れるが、機械的強度が必ずしも充分
ではなく、耐汚染性や塗装作業性に劣るという欠点があ
る。また、特開昭62−116605号公報には、ポリ
シロキサン樹脂の存在下で、アクリル酸エステル及びメ
タクリル酸エステルを重合させ、非水分散型アクリル系
樹脂を製造する方法が示されている。この方法では、非
水分散体は得られるものの、造膜性が不十分である。更
に、特開昭64−75502号公報、特開平1−951
16号公報等には、シリル基を有するアクリル系樹脂を
分散安定剤として用いた非水分散液に、特定の硬化触媒
を配合した組成物が示されている。これらの組成物は、
塗膜の機械的強度、耐薬品性に優れるものの、付着性、
塗装作業性などが必ずしも充分ではなかった。本発明
は、以上の問題を解決するものであり、塗膜の付着性、
特にエポキシ樹脂の下塗り層を有する基材やアルミ基材
等に対する付着性、塗装作業性に優れ、耐久性等の塗膜
特性も充分な非水分散型の、好ましくは2液型として使
用される硬化性組成物に関する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)分散安
定剤樹脂(a)及び分散樹脂粒子(b)が共にビニル系
重合体であり、少なくともその一方が一般式(I)
【化2】 (式中、R1はアルキル基、アリール基又はアラルキル
基であり、Xはハロゲン原子、アルコキシ基、アシロキ
シ基又はヒドロキシル基であり、kは1〜3の整数であ
る)で示されるシリル基を有するものであるビニル系重
合体の非水分散液並びに(B)硬化剤としてアミノシラ
ン変性エポキシ化合物を組み合わせてなる硬化性組成物
に関する。
【0006】まず、本発明の硬化性樹脂組成物における
主剤の主成分である(A)成分のビニル系重合体の非水
分散液について説明する。一般式(I)で示される加水
分解性のシリル基を有するビニル系重合体である分散安
定剤樹脂(a)を製造する方法としては、例えば、 1)一般式(I)で示される加水分解性のシリル基とビ
ニル基を有する単量体を含むビニル系単量体を重合させ
る方法、 2)反応性官能基を有するビニル系重合体に、該官能基
と反応する官能基と一般式(I)で示されるシリル基を
有するシラン化合物を反応させる方法がある。
【0007】前者に用いられる一般式(I)で示される
シリル基とビニル基を有する単量体としては、例えば、
一般式(II)で示される化合物がある。
【化3】 (式中、R2は水素原子又はメチル基であり、R3、R4
又はR5は、各々独立に水素原子、アルキル基、アリー
ル基又はアラルキル基であり、R6は2価の飽和炭化水
素基等の2価の有機基であり、Aは−COO−又はフェ
ニレン基であり、Xはハロゲン原子、アルコキシ基、ア
シロキシ基又はヒドロキシル基であり、aは0〜20の
整数であり、kは1〜3の整数である)
【0008】一般式(II)で示される化合物としては、
例えば、γ−(メタ)アクリロキシエチルトリメトキシ
シラン、γ−(メタ)アクリロキシエチルトリエトキシ
シラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエト
キシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチル
ジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピル
ジメチルメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプ
ロピルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロ
キシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−(メタ)ア
クリロキシプロピルトリクロロシラン、γ−(メタ)ア
クリロキシプロピルメチルジクロロシラン、γ−(メ
タ)アクリロキシプロピルジメチルクロロシラン、γ−
(メタ)アクリロキシプロピルトリプロピオキシシラ
ン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジプロピ
オキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリ
ブトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシブチルトリ
メトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシペンチルト
リメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシヘキシル
トリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシヘキシ
ルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシオク
チルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシデ
シルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシド
デシルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシ
オクタデシルトリメトキシシラン、1−(メタ)アクリ
ロキシプロピル−1,1,3,3−テトラメチル−3−
メトキシジシロキサン、1−(メタ)アクリロキシプロ
ピル−1,1,3,3,5,5−ヘキサメチル−5−メ
トキシトリシロキサン、1−(メタ)アクリロキシプロ
ピル−1,1−ジメチル−3,3,3−メトキシジシロ
キサン、
【化4】 等が挙げられる。なお、本発明において(メタ)アクリ
ロキシは、メタクリロキシ又はアクリロキシを意味す
る。また、一般式(II)で示される化合物以外に、例え
ば、トリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニルシ
ラン、トリス(エチルメチルケトキシム)ビニルシラ
ン、トリアセトキシビニルシラン等のビニルシラン化合
物、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシ
ラン、アリルトリクロロシラン等のアリルシラン化合物
などが挙げられる。これらの化合物は、1種又は2種以
上が使用できる。
【0009】上記の加水分解性のシリル基とビニル基を
有する単量体は(メタ)アクリル酸エステル等のビニル
系単量体と共重合することにより加水分解性のシリル基
を有するビニル系重合体とされるのが好ましい。ここで
用いられるビニル系単量体としては、例えば、n−ブチ
ル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレ
ート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘ
キシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリ
レート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシ
ル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレー
ト、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペン
タニル(メタ)アクリレート等のアルキル基の炭素数が
4以上の(メタ)アクリル酸エステルが好ましいものと
して挙げられ、これらの1種又は2種以上を主成分とし
て共重合することが好ましい。また、ビニル系単量体と
して、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレ
ート、イソプロピル(メタ)アクリレート等のアルキル
基の炭素数が3以下の(メタ)アクリル酸エステル、2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メ
タ)アクリル酸エステル、N,N−ジメチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロ
ピル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)ア
クリル酸エステルなどを共重合することができる。更
に、ビニル系単量体として、スチレン、ビニルトルエ
ン、α−メチルスチレン等の置換スチレン類、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル、アクリルアミド、メタクリルアミド等を併用す
ることもできる。なお、本発明において(メタ)アクリ
ル酸とはアクリル酸又はメタクリル酸を意味し、(メ
タ)アクリレートとは、メタクリレート又はアクリレー
トを意味する。
【0010】一般式(I)のシリル基とビニル基を有す
る単量体を用いる場合、その他のビニル系単量体との割
合は、前者は1〜50重量%、後者は50〜99重量%
が好ましく、前者は2〜40重量%、後者は60〜98
重量%が更に好ましい。シリル基とビニル基を有する単
量体が1重量%未満では、塗膜の耐候性が劣る傾向にあ
り、50重量%を超えると、合成中に重合体が増粘、ゲ
ル化する傾向がある。
【0011】シリル基とビニル基を有する単量体を含む
ビニル系単量体の重合に際しては、公知の重合開始剤が
用いられる。本発明に用いられる重合開始剤としては、
例えば、イソブチルパーオキサイド、ラウロイルパーオ
キサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオ
キサイド、オクタノイルパーオキサイド、t−ブチルク
ミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジク
ロルベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイ
ド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、1,1−ビス(t
−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロ
ヘキサン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンパ
ーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイ
ド、ジイソブチルパーオキシジカーボネート、2−ジエ
チルヘキシルパーオキシジカーボネート、2,5−ジメ
チル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキ
シ)ヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキ
シ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1
−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、
1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサ
ン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t
−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパー
オキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキ
サイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘ
キサノンパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−
エチルヘキサノエート、1,1,3,3−テトラメチル
ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘ
キシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブ
チルパーオキシイソブチレート等の有機過酸化物類、ア
ゾビスイソブチロニトリル、ジメチルアゾジイソブチレ
ート、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニト
リル)、2,2−アゾビス(2−メチルブチロニトリ
ル)等のアゾ系化合物類があり、これらは1種又は2種
以上が使用できる。これらの使用量は、目的とする分子
量により決められるものであり、重合に供される全ビニ
ル系単量体の合計100重量部当たり、0.1〜10.
0重量部が好ましい。
【0012】本発明の分散安定剤樹脂(a)として用い
られるビニル系重合体は、前記ビニル系単量体を溶液重
合、塊状重合等の公知の重合法で重合して得ることが可
能である。次の分散樹脂粒子(b)の合成工程にそのま
ま供することのできる溶液重合が好ましい。重合時の反
応温度は70〜140℃が好ましく、90〜120℃が
より好ましい。70℃未満では重合時間が長くなり、一
方140℃を超えると増粘する傾向にある。前記重合に
用いられる有機溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキ
サン、ヘプタン、オクタン、デカン等の直鎖状脂肪族炭
化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチ
ルシクロヘキサン、シクロヘプタン等の環状脂肪族炭化
水素が挙げられる。また、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等の
エステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン等のケトン類、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、ブタノール等のアルコール類が挙げ
られる。これらは、単独で又は2種類以上を混合して用
いられる。また、混合溶媒であるミネラルスピリット、
ミネラルシンナー、ペトロリウムスピリット、ホワイト
スピリット、ミネラルターペンも使用可能である。これ
らの中で、脂肪族炭化水素の有機溶媒又は脂肪族炭化水
素を主成分とする有機溶媒が、塗装作業性、補修性の点
から好ましい。
【0013】次に、分散安定剤樹脂(a)を得るもう1
つの方法である、反応性官能基を有するビニル系重合体
に、該官能基と反応する官能基を有しかつ一般式(I)
で示される加水分解性のシリル基を有する化合物を反応
させる方法について説明する。本法では、カルボキシル
基、ヒドロキシル基、アミド基、エポキシ基等の官能基
を有するビニル系重合体を製造し、次に、この重合体を
一般式(III)
【化5】 (式中、R7はアルキル基、アリール基又はアラルキル
基であり、Xはハロゲン原子、アルコキシ基、アシロキ
シ基又はヒドロキシル基であり、Zはカルボキシル基、
ヒドロキシル基、アミド基又はエポキシ基等の官能基と
反応する官能基であり、kは1〜3の整数である)で示
される化合物と反応させる方法である。
【0014】カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミド
基、エポキシ基等の官能基を有するビニル系重合体の出
発物質は、一分子中にカルボキシル基、ヒドロキシル
基、アミド基、エポキシ基等の官能基とビニル基を有す
る単量体であり、これとその他のビニル系単量体とを共
重合させることで、反応性官能基を有するビニル系重合
体を得る。この重合体に、一般式(III)で示される化
合物とを反応させることで、一般式(I)で示される加
水分解性のシリル基を有するビニル系重合体を得る。
【0015】官能基とビニル基を有する単量体として
は、例えば、(メタ)アクリル酸、2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、グリシジ
ル(メタ)アクリレート等が挙げられる。カルボキシル
基、ヒドロキシル基、アミド基、エポキシ基等の官能基
とビニル基を有する化合物(前者)とその他のビニル系
単量体(後者)とを共重合させる場合、その割合は、前
者5〜60重量%、後者40〜95重量%、特に前者1
0〜50重量%、後者50〜90重量%であることが好
ましい。前者が5重量%未満では、付加する一般式
(I)の加水分解性のシリル基の量が少なくなるので、
耐久性の良好な硬化物が得られにくい。一方、前者が6
0重量%を超えると、合成中に増粘しやすくなる。
【0016】一般式(III)で示される化合物として
は、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、
N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)
エチルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルト
リメトキシシラン等のアミノ基、エポキシ基、メルカプ
ト基を有する化合物などが挙げられる。反応させる方法
としては、例えば、上記の官能基を有するビニル系重合
体を溶剤に溶かし、次に一般式(III)で示される化合
物を加えて80℃以上で加熱し撹拌する方法がある。一
般式(III)で示される化合物と官能基を有するビニル
系重合体との割合は、前者の官能基/後者の官能基当量
比で、0.5/1.0〜1.0/1.0が好ましい。
0.5/1.0未満では、付加する一般式(I)で示さ
れる加水分解性のシリル基の量が少なくなるので、耐久
性の良好な硬化物が得られにくい。1.0/1.0を超
えると、未反応のシラン化合物が樹脂中に残存するた
め、塗料の貯蔵安定性が劣る傾向にある。
【0017】本発明においては、上記で得られるビニル
系重合体を分散安定剤樹脂(a)とし、該ビニル系重合
体を溶解する有機溶媒中でビニル系単量体を重合して、
該有機溶媒に不溶にビニル系重合体粒子(分散樹脂粒子
(b))を含有する非水分散液を得る。分散樹脂粒子
(b)に用いられるビニル系単量体としては、特に制限
はなく、前記のシリル基とビニル基を有する化合物及び
その他のビニル系単量体を用いることができる。ただ
し、分散安定剤樹脂(a)に用いたビニル系単量体より
アルキル基の炭素数が小さいアルキル(メタ)アクリレ
ートを主成分として使用することが、有機溶媒に不要な
ビニル系重合体粒子を形成しやすい点から好ましい。こ
のようなビニル系単量体としては、例えば、メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−
プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)
アクリレートのアルキル基炭素数が3以下の(メタ)ア
クリル酸エステル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステ
ル、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレ
ート等のアミノ基含有(メタ)アクリル酸エステルが挙
げられる。更に、得られるビニル系重合体粒子が有機溶
媒に不溶になる範囲内で、例えば、n−ブチル(メタ)
アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−
ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イ
ソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル
(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレー
ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)
アクリル酸エステル、スチレン、ビニルトルエン、α−
メチルスチレン等の置換スチレン類、パーフルオロシク
ロヘキシル(メタ)アクリレート、パーフルオロシクロ
ヘキシルエチレン等のフッ素含有ビニル系単量体、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミドなどを
併用することもできる。なお、一般式(I)で示される
シリル基とビニル基を有する単量体を使用する場合は、
分散安定剤樹脂(a)と同様の割合で使用するのが好ま
しい。
【0018】本発明において、分散樹脂粒子(b)の重
合に際しては、前記の重合開始剤が同様に用いられる。
これらは1種又は2種以上が使用できる。この使用量
は、ビニル系重合体粒子の目的とする分子量により決め
られるものであり、重合に供されるビニル系単量体10
0重量部当たり、0.1〜10.0重量部が好ましい。
また、重合に用いる溶媒も前記のものが使用できる。な
お、本発明においては、分散安定剤樹脂(a)又は分散
樹脂粒子(b)の一方は、一般式(I)で示されるシリ
ル基を有しなくてもよいが、いずれか一方のビニル系重
合体は必ず一般式(I)で示されるシリル基を有するこ
とが良好な塗膜特性を得る上で必要である。
【0019】以上のようにして得られる分散安定剤樹脂
(a)と分散樹脂粒子(b)の割合は、(a)/(b)
を10/90〜60/40(重量比)とすることが好ま
しい。(a)/(b)が10/90未満では分散安定性
が低下する傾向にあり、60/40を超えると、乾燥
性、塗装作業性に劣る。なお、重合にあたっては、分散
安定剤、レオロジーコントロール剤の如き添加剤を併用
してもよい。
【0020】このようにして得られた非水分散液中のビ
ニル系重合体粒子(分散樹脂粒子(b))の平均粒径
は、通常約0.1〜1.5μmの範囲にある。平均粒径
が0.1μm未満では、ワニスの粘度が高くなる傾向に
あり、平均粒径が1.5μmを超えると、貯蔵中に粒子
が膨潤又は凝集したりすることがある。また、本発明に
おいて、上記の分散安定剤樹脂(a)と分散樹脂粒子
(b)とを化学的に結合させることにより、貯蔵安定性
等を更に向上させることもできる。結合させる方法とし
ては、例えば、ビニル基を有する分散安定剤樹脂(a)
の存在下、ビニル系単量体を重合させて分散樹脂粒子
(b)を得ることによって行うことができる。分散安定
剤樹脂(a)へのビニル基の導入は、例えば、ビニル系
重合体の共重合成分としてカルボキシル基含有ビニル系
単量体を用い、このカルボキシル基にグリシジル(メ
タ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等のエポ
キシ基及びビニル基を含有する化合物を反応させること
によって行うことができる。勿論、エポキシ基を該重合
体中に含有させておき、これにカルボキシル基含有重合
性不飽和化合物を反応せしめることにより行うこともで
きる。
【0021】次に、硬化剤として用いられるアミノシラ
ン変性エポキシ化合物(B)について説明する。アミノ
シラン変性エポキシ化合物は、エポキシ化合物とアミノ
シラン化合物を反応させることにより得られる。本発明
に用いられるエポキシ化合物としては、エポキシ基が二
官能の化合物が好ましい。具体的にはネオペンチルグリ
コールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオー
ルジグリシジルエーテル、o−フタリックアシドジグリ
シジルエーテル、
【化6】 (nは1〜25の整数)、
【化7】 (nは1〜25の整数)等が挙げられる。
【0022】さらに、エポキシ基が一官能の化合物又は
三官能以上の化合物を用いることも可能である。具体的
には、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチ
ロールプロパンポリグリシジルエーテル、ジグリセロー
ルポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジ
ルエーテル、
【化8】 (商品名:カージュラE、シェル(株)製)、(R8
びR9は水素原子又はアルキル基を示す)
【化9】 (nは2〜5の整数)等が挙げられる。これらのうち、
硬化性組成物から得られる塗膜の耐久性、耐候性の点か
ら、黄変しにくい、脂肪族エポキシ化合物が好ましい。
【0023】一方のアミノシラン化合物とは、一分子中
にアミノ基と加水分解性シリル基を併せもつ化合物を指
す。具体的には、γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これら
の中で、γ−アミノプロピルトリエトキシシランが硬化
剤としての効果が高く特に好ましい。
【0024】アミノシラン変性エポキシ化合物は上記2
種の化合物を反応させて得られるが、反応温度は100
℃以下が好ましい。この反応温度が100℃を超えると
エポキシ基の開環重合が促進されてゲル化に至ることが
ある。この反応は、無溶媒又は溶媒存在下のいずれでも
可能であるが、エポキシ化合物又はアミノシラン化合物
が固形の場合、溶媒存在下で反応させることが好まし
い。この場合、エポキシ基又はアミノ基と反応しない溶
媒であれば特に制限はなく、例えば、脂肪族炭化水素、
芳香族炭化水素、エステル類、ケトン類等が使用でき
る。エポキシ化合物とアミノシラン化合物との反応に
は、必要に応じて触媒を用いることもできる。例えば、
三級アミン、四級アンモニウム塩等が好ましいものとし
て挙げられる。
【0025】本発明における硬化剤であるアミノシラン
変性エポキシ化合物の使用量は、塗膜性能及び塗料特性
の点から、通常、一般式(I)で示されるシリル基を有
するビニル系重合体100重量部に対して0.5〜40
重量部(固形分比)が好ましく、2〜20重量部がより
好ましく、特に3〜10重量部が好ましい。アミノシラ
ン変性エポキシ化合物が、0.5重量部未満では、塗膜
の付着性、耐候性等が不十分であり、40重量部を超え
ると塗料のポットライフが短くなる傾向にあり実用上問
題が生じることがある。
【0026】本発明における硬化性組成物は、必要に応
じて、さらに反応性シリコーン化合物を組み合わせても
よい。反応性シリコーン化合物を組み合わせると、ビニ
ル系重合体に含まれるシリル基に加え、反応性官能基が
増えるため、塗膜になったときの架橋密度が高くなり、
耐久性が向上する。反応性シリコーン化合物としては、
溶剤可溶のシリコーン変性アクリルオリゴマー、アルコ
キシシリル基を有するシリコーン化合物、シラノール基
を有するシリコーン化合物等が挙げられ、中でもアルコ
キシシリル基を有するシリコーン化合物、耐熱性向上の
効果が高く好ましい。具体的には、例えば、テトラメト
キシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキ
シシラン、ジメチルジメトキシシラン、
【化10】
【化11】 等が挙げられる。反応性シリコーン化合物は、本発明に
おける硬化性組成物の、シリル基を有するビニル系重合
体を主成分とする主剤に予め加えておいても、硬化剤で
あるアミノシラン変性エポキシ化合物に予め加えておい
ても、また、使用時に加えてもよい。
【0027】本発明における硬化性組成物は、チタン
白、カーボンブラック、フタロシアニンブルー等の顔
料、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の体質顔料及び溶
剤を加えて、常法によりエナメル塗料とすることができ
る。これらは通常主剤に加えられる。また、前記顔料を
加えずに、クリアー塗料とすることも可能である。エナ
メル塗料化する方法としては、例えば、ロール、サンド
ミル、ディスパーザー等公知の方法を使用することがで
きる。また、非水分散系の樹脂でエナメル塗料化する際
に、高せん断力がかかり、樹脂が凝集化をおこすことが
あるので本発明により得られる硬化性組成物に相溶性の
良好な種ペンを用い、エナメル塗料を作成することもで
きる。更に、塗料としての性能向上のため、顔料分散
剤、レベリング剤等を塗料化の際又は塗料化後に添加す
ることも可能である。
【0028】
【実施例】次に本発明の実施例及び比較例を示す。 合成例1 (1)分散安定剤樹脂(a−1)の合成 撹拌装置、還流冷却器及び温度計の付いたフラスコにミ
ネラルターペン(昭和シェル石油(株)製)400gを
仕込んだ。100℃に昇温後、表1のビニル系単量体及
び重合開始剤の混合液を2時間かけて滴下した。
【表1】 滴下終了後、2時間保温し、更に、t−ブチルパーオキ
シ−2−エチルヘキサノエート2gをミネラルターペン
20gに溶解した液を30分かけて滴下させた。滴下終
了後、1時間保温し、重合反応を完結させた。次に室温
まで冷却後、更にミネラルターペンを加え、加熱残分5
0重量%になるように調整し、樹脂(a−1)を得た。
【0029】(2)非水分散型樹脂(N−1)の合成 (1)と同様のフラスコに、(1)で合成した樹脂(a
−1)300gを採取し、ミネラルターペン200gを
加えた。100℃に昇温後、表2のビニル系単量体と重
合開始剤の混合液を2時間かけて滴下した。
【表2】 滴下前は透明だった液が、重合が進むにしたがって白濁
し、非水分散液になった。滴下終了後、1時間保温し、
更に、2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)2g
をシクロヘキサノン20gに溶解した液を追滴下し、1
00℃での保温を2時間継続し、重合反応を完結させ
た。冷却後、更にミネラルターペンを加え、加熱残分5
0重量%になるように調整した。樹脂粘度4800セン
チポイズ、平均粒子径0.83μmの乳白色の非水分散
型樹脂(N−1)を得た。
【0030】合成例2 (1)非水分散型樹脂(N−2)の合成 (1)と同様のフラスコに、合成例1(1)で合成した
樹脂(a−1)300gを採取し、ミネラルターペン2
00gを加えた。100℃に昇温後、表3のビニル系単
量体と重合開始剤の混合液を2時間かけて滴下した。
【表3】 滴下前は透明だった液が、重合が進むにしたがって白濁
し、非水分散液になった。滴下終了後、1時間保温し、
更に、2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)2g
をシクロヘキサノン20gに溶解した液を追滴下し、1
00℃での保温を2時間継続し、重合反応を完結させ
た。冷却後、更にミネラルターペンを加え、加熱残分5
0重量%になるように調整した。樹脂粘度7500セン
チポイズ、平均粒子径0.91μmの乳白色の非水分散
型樹脂(N−2)を得た。
【0031】合成例3 (1)分散安定剤樹脂(a−2)の合成 撹拌装置、還流冷却器及び温度計の付いたフラスコにミ
ネラルターペン400gを仕込んだ。100℃に昇温
後、表4のビニル系単量体及び重合開始剤の混合液を2
時間かけて滴下した。
【表4】 滴下終了後、1時間保温し、更に、2,2′−アゾビス
(イソブチロニトリル)2gをシクロヘキサノン20g
に溶解した液を30分かけて滴下させた。滴下終了後、
1時間保温し、重合反応を完結させた。次に室温まで冷
却後、更にミネラルターペンを加え、加熱残分50重量
%になるように調整し樹脂(a−2)を得た。
【0032】(2)非水分散型樹脂(N−3)の合成 (1)と同様のフラスコに、(1)で合成した樹脂(a
−2)300gを採取し、ミネラルターペン200gを
加えた。100℃に昇温後、表5のビニル系単量体と重
合開始剤の混合液を2時間かけて滴下した。
【表5】 滴下前は透明だった液が、重合が進むに従って白濁し、
非水分散液になった。滴下終了後、1時間保温し、更
に、2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)2gを
シクロヘキサン20gに溶解した液を追滴下し、100
℃での保温を2時間継続し、重合反応を完結させた。冷
却後、更にミネラルターペンを加え、加熱残分50重量
%になるように調整した。樹脂粘度5300センチポイ
ズ、平均粒子径0.88μmの乳白色の非水分散型樹脂
(N−3)を得た。
【0033】合成例4〔アミノシラン変性エポキシ化合
物(H−1)の合成〕 撹拌装置、還流冷却器及び温度計の付いたフラスコにミ
ネラルターペン150g、n−ブタノール140g、エ
ポキシ化合物〔エポミックR−140(三井石油化学
(株)製)、下記化合物〕124g
【化12】 及びγ−アミノプロピルトリエトキシシラン166gを
仕込んだ。60℃に昇温してさらに3時間保温を継続し
た。反応生成物のIRスペクトルを測定し、エポキシ基
の吸収(920cm-1)の消失していることを確認し、保
温を終了し、アミノシラン変性エポキシ化合物(H−
1)を得た。
【0034】合成例5〔アミノシラン変性エポキシ化合
物(H−2)の合成〕 撹拌装置、還流冷却器及び温度計の付いたフラスコにミ
ネラルターペン150g、イソプロピルアルコール95
g、ネオペンチルジグリシジルエーテル79g及びγ−
アミノプロピルトリエトキシシラン166gを仕込ん
だ。60℃に昇温してさらに3時間保温を継続した。反
応生成物のIRスペクトルを測定し、エポキシ基の吸収
(920cm-1)の消失していることを確認し、保温を終
了し、アミノシラン変性エポキシ化合物(H−2)を得
た。
【0035】合成例6 (1)分散安定剤樹脂(a−3)の合成 撹拌装置、還流冷却器及び温度計の付いたフラスコにミ
ネラルターペン400gを仕込んだ。100℃に昇温
後、表6のビニル系単量体及び重合開始剤の混合物を2
時間かけて滴下した。
【表6】 滴下終了後、1時間保温し、更に、2,2′−アゾビス
(イソブチロニトリル)2gをシクロヘキサノン20g
に溶解した液を30分かけて滴下させた。滴下終了後、
1時間保温し、重合反応を完結させた。その後、室温ま
で冷却してミネラルターペンを加え、加熱残分50重量
%になるように調整し、樹脂(a−3)を得た。
【0036】(2)非水分散型樹脂(N−4)の合成 (1)と同様のフラスコに、(1)で合成した樹脂(a
−3)300gを採取し、ミネラルターペン200gを
加えた。100℃に昇温後、表7のビニル系単量体と重
合開始剤の混合物を2時間かけて滴下した。
【表7】 滴下前は透明だった液が、重合が進むにしたがって白濁
し、非水分散液になった。滴下終了後、1時間保温し、
更に、2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)2g
をシクロヘキサノン20gに溶解した液を追滴下し、1
00℃で2時間保温した。冷却後、更にミネラルターペ
ンを加え、加熱残分50重量%になるように調整し、非
水分散型樹脂(N−4)を得た。
【0037】実施例1〜4及び比較例1〜3 合成例で作成した非水分散型樹脂及びアミノシラン変性
エポキシ化合物を用い、表8に示す配合で白色エナメル
塗料化した。但し、表8中の白種ペンとは展色剤として
ミネラルターペン可溶樹脂である、合成例1に記載の樹
脂(a−1)を用い、顔料としてチタン白タイペークC
R−95(石原産業(株)製)を使用し、混練、作成し
た、P.W.C(顔料重量分率)80重量%、塗装固形
分濃度60重量%の白種ペンである。シンナーとしてミ
ネラルターペンを用い、フォードカップ#4で12秒
(25℃)になるように粘度調整し、塗膜が25〜35
μm(乾燥後)になるように、処理鋼板(#144 日
本テストパネル社)、アルミ板及び予めエポキシ塗膜の
塗布してあるブリキ板にスプレー塗装した、JISで定
めた養生条件で2週間放置し、評価試験板とした。付着
性は、アルミ板及び予めエポキシ塗料の塗布してあるブ
リキ板を用い、また、他の性能は、前記処理鋼板を用い
行った。評価結果を表8に示す。なお、表8中の評価項
目の条件は以下のとおりである。
【0038】1.光沢:光沢計を用い、20度鏡面反射
率及び60度鏡面反射率を測定した。 2.付着性:エポキシ塗膜は、大日本塗料(株)のエポ
シーラを用い、エポシーラ用の仕様書に書かれた配合、
塗布量、養生条件で作成した塗膜である。付着性は1mm
×1mmの碁盤目試験で行った。 3.耐水性:水道水に1ヵ月浸漬後、外観を目視判定し
た。 4.耐アルカリ性:飽和消石灰水溶液に1ヵ月浸漬後、
外観を目視判定した。 5.耐湿性:50℃、相対湿度98%のブリスタリング
ボックス中に1ヵ月置き、外観を目視判定した。 6.促進耐候性:サンシャイン・ウエザオ・メータ(ス
ガ試験機(株)製)を使用し、JIS 5400の条件
で、光沢を測定し、光沢保持率を求めた。
【数1】
【0039】
【表8】
【0040】
【発明の効果】本発明の硬化性組成物は、特にエポキシ
樹脂塗膜を有する基材やアルミ基材に対する付着性に優
れ、塗膜の光沢、耐水性、耐アルカリ性、耐湿性、耐候
性等に優れるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−16950(JP,A) 特開 平6−128448(JP,A) 特開 平3−197548(JP,A) 特開 昭54−133600(JP,A) 特開 昭56−115362(JP,A) 特開 平6−100636(JP,A) 特開 平4−342712(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 43/04 C08G 59/00 C09D 143/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)分散安定剤樹脂(a)及び分散樹
    脂粒子(b)が共にビニル系重合体であり、少なくとも
    その一方が一般式(I) 【化1】 (式中、R1はアルキル基、アリール基又はアラルキル
    基であり、Xはハロゲン原子、アルコキシ基、アシロキ
    シ基又はヒドロキシル基であり、kは1〜3の整数であ
    る)で示される加水分解性のシリル基を有するものであ
    るビニル系重合体の非水分散液並びに(B)硬化剤とし
    てアミノシラン変性エポキシ化合物を組み合わせてなる
    硬化性組成物。
  2. 【請求項2】 さらに反応性シリコーン化合物を組み合
    わせてなる請求項1記載の硬化性組成物。
  3. 【請求項3】 アミノシラン変性エポキシ化合物がアミ
    ノシラン変性脂肪族エポキシ化合物である請求項1又は
    2記載の硬化性組成物。
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