JP2920994B2 - 常温硬化性樹脂組成物 - Google Patents

常温硬化性樹脂組成物

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JP2920994B2 JP3419990A JP3419990A JP2920994B2 JP 2920994 B2 JP2920994 B2 JP 2920994B2 JP 3419990 A JP3419990 A JP 3419990A JP 3419990 A JP3419990 A JP 3419990A JP 2920994 B2 JP2920994 B2 JP 2920994B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規にして有用なる常温硬化性樹脂組成物に
関する。さらに詳細には、本発明はエポキシ基含有化合
物としてポリオキシアルキレンジグリシジルエーテルな
る特定の化合物を用いてなる、塩基性窒素原子およびエ
ポキシ基と、加水分解性シリル基との、いわゆる複合硬
化を通して硬化皮膜を形成しうる、新規な硬化系を提供
しようとするものであって、そのために用いられる、塩
基性窒素原子含有ビニル系重合体と、エポキシ基および
加水分解性シリル基を併有する化合物と、ポリオキシア
ルキレンジグリシジルエーテルとを必須成分として含有
して成る、常温硬化性樹脂組成物に関する。
そして、本発明の常温硬化性樹脂組成物は、とりわ
け、耐候性ならびに低温時の可撓性などに優れる硬化物
を与える、塗料をはじめ、接着剤またはシーリング材な
どとして特に有用なるものである。
〔従来の技術〕
これまでにも、塩基性窒素原子含有ビニル系重合体を
ベース樹脂成分とする一方で、硬化剤成分として、それ
ぞれ、一つには、ポリエポキシ化合物を、二つには、エ
ポキシ基および加水分解性シリルを併せ有する化合物と
ポリエポキシ化合物とを用いる樹脂組成物は、たとえ
ば、特開昭52−76338号、59−56423号および61−127728
号公報などに開示されていて、既に、よく知られてい
る。
しかしながら、かかるポリエポキシ化合物として、ポ
リオキシアルキレンジグリシジルエーテルを用いた形の
樹脂組成物は知られていない。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、近年は、とくに建築外装用塗料において、
防水などの観点から、コンクリートなどの下地に“ひび
割れ”が生じても、その上塗り塗料が割れずに、下地の
保護を果たすことのできる、可撓性を有し、しかも、耐
候性にすぐれる塗料の開発が望まれている。
しかしながら、上述したような各種の従来型樹脂組成
物を用いて得られる硬化物にあっては、精々、2年程度
の屋外曝露においてさえ、著しく光沢が低下し、しか
も、皮膜の可撓性も充分ではなく、割れや基材からの剥
離などのトラブルが起こり易い、という欠点がある。
したがって、上述したような要望に添う、可撓性なら
びに耐候性などにすぐれる、就中、耐候性ならびに低温
時における可撓性にすぐれる皮膜を与えるような常温硬
化性樹脂組成物は、目下の処、見い出されていない、と
いうのが現状である。
そのために、本発明が解決しようとする課題は、一に
かかって、耐候性ならびに可撓性などにすぐれる硬化皮
膜を形成することのできる、極めて有用性の高い常温硬
化性樹脂組成物を提供しようとすることである。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明者は上述した如き発明が解決しようと
する課題に照準を合わせて、鋭意、検討を重ねた結果、
エポキシ基含有化合物(ポリエポキシ化合物)として、
ポリオキシアルキレンジグリシジルエーテルなる特定の
化合物を用いることにより、つまり、塩基性窒素原子含
有ビニル系重合体をベース樹脂成分とし、他方、エポキ
シ基および加水分解性シリル基を併せ有する化合物と、
該ポリオキシアルキレンジグリシジルエーテルとを硬化
剤成分として含んで成る樹脂組成物を用いることによ
り、耐候性にすぐれ、しかも、可撓性、とりわけ、低温
時における可撓性なども著しく向上した硬化物を与え
る、極めて有用性の高い常温硬化性樹脂組成物を見い出
すに及んで、本発明を完成させるに到った。
すなわち、本発明は必須の皮膜形成性成分として、一
分子中に少なくとも1個の塩基性窒素原子を有するビニ
ル系重合体(A)と、一分子中に少なくとも1個のエポ
キシ基および加水分解性シリル基を併せ有する化合物
(B)と、一般式 で示されるポリオキシアルキレンジグリシジルエーテル
(C)とを含有することから成る、あるいは、必須の成
分として、上記した、それぞれ、塩基性窒素原子を有す
るビニル系重合体(A)と、エポキシ基および加水分解
性シリル基を併有する化合物(B)と、ポリオキシアル
キレンジクリシジルエーテル(C)と、さらに、該加水
分解性シリル基の加水分解用ないしは縮合用触媒(D)
とを含有することから成る、とりわけ、耐候性ならびに
可撓性などに優れる硬化皮膜を与える、極めて有用性の
高い常温硬化性の樹脂組成物を提供しようとするもので
ある。
ここにおいて、まず、前記した塩基性窒素含有ビニル
系重合体(A)とは、一分子中に少なくとも1個、好ま
しくは少なくとも2個の塩基性窒素、すなわち一級アミ
ノ基、二級アミノ基および三級アミノ基より成る群から
選なれる少なくとも1種のアミノ基を含有するビニル系
重合体を指称するものであり、かかる重合体(A)は 前掲した如きいずれかのアミノ基を含有するビニル
系単量体〔以下、ビニル系単量体(a−1)ともい
う。〕を(共)重合せしめる、あるいは カルボン酸無水基(以下、これを酸無水基と略記す
る。)を含有するビニル系重合体〔以下、重合体(a−
3)ともいう。〕と、一分子中にそれぞれ少なくとも1
個のこの酸無水基と反応しうる活性水素を有する基およ
び三級アミノ基を併せ有する化合物〔以下、これを化合
物(a−4)と略記する。〕とを反応せしめる、 などの公知の方法によって調製することができる。
そのうち、上掲の方法によりビニル系重合体(A)
を調製するに当って用いられるアミノ基含有ビニル系単
量体(a−1)の代表的なものとしては、 ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチル
アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプ
ロピル(メタ)アクリレートもしくはジエチルアミノプ
ロピル(メタ)アクリレートの如き各種ジアルキルアミ
ノアルキル(メタ)アクリレート類;N−ジメチルアミノ
エチル(メタ)アクリルアミド、N−ジエチルアミノエ
チル(メタ)アクリルアミド、N−ジメチルアミノプロ
ピル(メタ)アクリルアミドもしくはN−ジエチルアミ
ノプロピル(メタ)アクリルアミドの如きN−ジアルキ
ルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド類;あるいは
t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブ
チルアミノプロピル(メタ)アクリレート、アジリジニ
ルエチル(メタ)アクリレート、ピロリジニルエチル
(メタ)アクリレートまたはピペリジニルエチル(メ
タ)アクリレートなどが挙げられるが、硬化性などの点
からすればジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレ
ート類およびN−ジアルキルアミノアルキル(メタ)ア
クリルアミド類が、特に望ましい。
また、これらのアミノ基含有ビニル系単量体(a−
1)と共重合可能な他のビニル系単量体(a−2)とし
て代表的なものには、メチル(メタ)アクリレート、エ
チル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アク
リレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、n−
ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)ア
クリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−
エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレートもしくは4−ヒドロキシブチル(メタ)ア
クリレートの如き各種(メタ)アクリル酸エステル類;
ジメチルマレート、ジメチルフマレート、ジブチルフマ
レートもしくはジメチルイタコネートの如き不飽和二塩
基酸のジアルキルエステル類(メタ)アクリル酸、モノ
ブチルマレート、モノブチルフマレート、クロトン酸、
マレイン酸、フマル酸もしくはイタコン酸の如きカルボ
キシル基含有ビニル系単量体;無水マレイン酸もしくは
無水イタコン酸の如き酸無水基含有ビニル系単量体;
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アク
リルアミド、N−アルコキシメチル(メタ)アクリルア
ミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミドもしくはN−
メチロール(メタ)アクリルアミドの如き各種カルボン
酸アミド基含有ビニル系単量体;p−スチレンスルホンア
ミド、N−メチル−p−スチレンスルホンアミドもしく
はN,N−ジメチル−p−スチレンスルホンアミドの如き
各種スルホンアミド基含有ビニル系単量体;(メタ)ア
クリロニトリルの如きシアン基含有ビニル系単量体;上
掲の如き(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエス
テル類などのα,β−エチレン性不飽和カルボン酸のヒ
ドロキシアルキルエステル類と燐酸ないしは燐酸エステ
ル類との縮合生成物たる燐酸エステル結合含有ビニル系
単量体;p−スチレンスルホン酸もしくは2−アクリルア
ミド−2−メチル−プロパンスルホン酸の如きスルホン
酸基含有ビニル系単量体;酢酸ビニル、安息香酸ビニル
もしくは「ベオバ」(オランダ国シエル社製のビニルエ
ステル)の如き各種ビニルエステル類;「ビスコート8
F、8FM、3Fもしくは3FM」〔大阪有機化学(株)製の含
ふっ素(メタ)アクリルモノマー類〕またはパーフルオ
ロシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジ−パーフル
オロシクロヘキシルフマレートもしくはN−isoプロピ
ルパーフルオロオクタンスルホンアミドエチル(メタ)
アクリレートの如き(パー)フルオロアルキル基含有ビ
ニル系単量体;塩化ビニル、塩化ビニリデン、ふっ化ビ
ニル、ふっ化ビニリデンもしくはクロロトリフルオロエ
チレンの如きハロゲン化オレフィン類;あるいはスチレ
ン、α−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレンも
しくはビニルトルエンの如き芳香族ビニル系単量体など
がある。
そして、以上に掲げられた各種の単量体を用いて前記
したビニル系重合体(A)を調製するには、アミノ基含
有ビニル系単量体(a−1)の0.5〜100重量%、好まし
くは1〜70重量%と、該アミノ基含有ビニル系単量体と
共重合可能な他のビニル系単量体(a−2)の99.5〜0
重量%、好ましくは99〜30重量%とを共重合させればよ
い。
以上に掲げられた各種の単量体から当該ビニル系重合
体(A)を調製するには、従来公知のいずれの重合方法
も適用しうるが、溶液ラジカル重合法によるのが最も簡
便である。
そのさいに用いられる溶剤類として代表的なものには
トルエン、キシレン、シクロヘキサン、n−ヘキサン、
オクタンの如き各種炭化水素系;メタノール、エタノー
ル、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノ
ール、sec−ブタノール、エチレングリコールモノメチ
ルエーテルの如き各種アルコール系;酢酸メチル、酢酸
エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸アミルの如き各種エス
テル系;またはアセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン、シクロヘキサノンの如き各種ケトン
系などがあり、これらは単独で、あるいは混合して用い
ることができる。
かかる溶剤類と、さらにアゾ系または過酸化物系の如
き公知慣用の各種のラジカル重合開始剤とを用いて常法
により重合を行なえばよく、このさい、さらに必要に応
じて、分子量調節剤としてラウリルメルカプタン、オク
チルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、2−メルカ
プトエタノール、チオグリコール酸オクチル、3−メル
カプトプロピオン酸またはα−メチルスチレン・ダイマ
ーの如き連鎖移動剤をも用いることができる。
次いで、前掲の方法によりビニル系重合体(A)を
調製するさいに用いられる酸無水基を含有するビニル系
重合体(a−3)は、無水マレイン酸や無水イタコン酸
の如き酸無水基異を含有する単量体と、これらの単量体
と共重合可能な単量体とを、前掲した如き溶剤類のうち
アルコール系を除いた溶剤中でラジカル共重合せしめる
ことにより調製することができる。
ここにおいて、かかる酸無水基含有ビニル系重合体
(a−3)を調製するにさいして用いられる共重合可能
な単量体としては、前掲の方法で用いるものとして掲
げられた如き、アミノ基含有ビニル系単量体(a−1)
と共重合可能な他のビニル系単量体のうち、水酸基を含
有する単量体以外は、いずれもが使用できる。
そして、前掲の如き酸無水基を含有する単量体の使用
量としては、耐候性および耐アルカリ性などの点から0.
5〜50重量%、好ましくは1〜20重量%なる範囲内が適
当であり、他方、共重合可能な単量体の使用量としては
99.5〜50重量%、好ましくは、99〜80重量%なる範囲内
が適当である。
次いで、前記した一分子中にそれぞれエポキシ基と加
水分解性シリル基とを併せ有する化合物(B)として
は、これら両種の反応性基を併有するビニル系重合体や
エポキシ基を有するシランカップリング剤などが代表的
なものである。
ここにおいて、かかる加水分解性シリル基とは、一般
で示されるハロシリル基、アルコキシシリル基、アシロ
キシシリル基、フェノキシシリル基、イミノオキシシリ
ル基またはアルケニルオキシシリル基などの如き、加水
分解され易い反応性基を指称するものとする。
上記した如き特定の両反応性基を併有するビニル系重
合体(B)を調製するには、公知の方法がいずれも適用
できるが、(i)γ−(メタ)アクリロイルオキシプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオ
キシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)ア
クリロイルオキシプロピルトリイソプロペニルオキシシ
ラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリイ
ミノオキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニル
トリエトキシシラン、ビニル(トリス−β−メトキシエ
トキシ)シラン、ビニルトリアセトキシシランまたはビ
ニルトリクロルシランなどの加水分解性シリル基を有す
るビニル系単量体類と、(β−メチル)グリシジル(メ
タ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、ジ(β
−メチル)グリシジルマレートまたはジ(β−メチル)
グリシジルフマレートなどのエポキシ基を有するビニル
系単量体類とを、さらには必要に応じて、アミノ基含有
ビニル系単量体と共重合可能な他のビニル系単量体とし
て前掲した如き各種の単量体をも用いて溶液ラジカル共
重合せしめるか、あるいは(ii)γ−メルカプトプロピ
ルトリメトキシシラン、γーメルカプトプロピルトリエ
トキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキ
シシラン、γ−メルカプトプロピルトリイソプロペニル
オキシシランまたはγ−メルカプトプロピルトリイミノ
オキシシランの如き連鎖移動剤の存在下に、前掲した如
きエポキシ基含有ビニル系単量体類を必須の成分とする
単量体混合物を溶液ラジカル(共)重合せしめるなどの
方法が簡便なものとして挙げられる。
さらに、前記したポリオキシアルキレンジグリシジル
エーテル(C)とは、前掲の一般式〔I〕で示されるよ
うな化合物を指称するものであるが、そのうちでも特に
代表的なもののみを例示するに留めれば、エチレングリ
コールジグリシジルエーテル、1,2−プロピレングリコ
ールジグリシジルエーテル、1,3−プロピレングリコー
ルジグリシジルエーテル、テトラメチレングリコールジ
グリシジルエーテル、1,6−ヘキサメチレングリコール
ジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリ
シジルエーテル、ポリ(1,2−プロピレングリコール)
ジグリシジルエーテル、ポリ(1,3−プロピレングリコ
ール)ジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリ
コールジグリシジルエーテルまたはポリ(1,6−ヘキサ
メチレングリコール)ジグリシジルエーテルなどであ
る。
そして、本発明の常温硬化性樹脂組成物は、必ずし
も、硬化触媒の添加を要するものではなく、かかる硬化
触媒を何ら添加しなくとも良好な硬化性を有するもので
はあるけれども、一層、この硬化性を向上化せしめる必
要のある場合には、前述した如き加水分解性シリル基の
加水分解用、そして、縮合用触媒たる前記触媒(D)を
添加することを、決して、妨げるものではない。
かかる触媒(D)として特に代表的なもののみを例示
するに留めれば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、
水酸カリウムもしくはナトリウムメチラートの如き各種
の塩基性化合物類;テトライソプロピルチタネート、テ
トラn−ブチルチタネート、オクチル酸錫、オクチル酸
鉛、オクチル酸コバルト、オクチル酸亜鉛、オクチル酸
カルシウム、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、ジ
n−ブチル錫ジアセテート、ジn−ブチル錫ジオクトエ
ート、ジn−ブチル錫ジラウレートもしくはジn−ブチ
ル錫マレエートの如き各種の含金属化合物類;またはp
−トルエンスルホン酸、トリクロル酢酸、燐酸、モノア
ルキル燐酸、ジアルキル燐酸、モノアルキル亜燐酸もし
くはジアルキル亜燐酸の如き酸性化合物などである。
而して、以上に掲げられた(A)〜(C)成分から、
あるいは(A)〜(D)成分から、本発明の常温硬化性
樹脂組成物を調製するには、(A)成分中に存在する塩
基性窒素原子、好ましくはアミノ基、さらに好ましくは
三級アミノ基と、(B)成分中に存在するエポキシ基
と、(C)成分中に存在するグリシジル基との当量比が
(A)/(B)/(C)=1/0.2〜5/0.1〜3となるよう
な範囲で配合し、残る(D)成分を、(A)、(B)お
よび(C)成分の総量に対して、0.01〜10重量%程度の
範囲で配合せしめればよい。
本発明組成物には、さらに有機系もしくは無機系の顔
料類をはじめ、流動調製剤、色分れ防止剤、紫外線吸収
剤または酸化防止剤などの如き公知慣用の各種の添加剤
類;ニトロセルロースもしくはセルロースアセテートブ
チレートの如き繊維素誘導体類;あるいは塩素化ポリエ
チレン、塩素化ポリプロピレン、石油樹脂または塩化ゴ
ムの如き各種の樹脂類を添加せしめることもできる。
また、本発明組成物を無溶剤組成物としても、あるい
は溶剤類を添加した形の溶剤型組成物としても使用する
ことができる。
かくして得られる本発明の常温硬化性樹脂組成物は、
常法により各種の基材に塗布され、次いで上方に従って
数日間乾燥せしめることにより耐候性および硬度にすぐ
れた硬化物を与えるものである。
かくして得られる本発明の常温硬化性樹脂組成物は、
自動車補修用、木工用、建築用、建材用、ガラス用また
は各種プラスチックス製品用の塗料としても、さらに
は、シーリング剤または接着剤などとしても、広範に、
利用することができる。
〔実施例〕
次に、本発明を参考例、実施例および比較例により、
一層、具体的に説明する。以下において、部および%は
特に断りのない限り、すべて重量基準であるものとす
る。
参考例1〔塩基性窒素原子含有ビニル系重合体(A)の
調製例〕 撹拌機、温度計、コンデンサーおよび窒素ガス導入口
を備えた反応器に、トルエンの700部およびn−ブタノ
ールの300部を仕込んで、窒素雰囲気下に80℃まで昇温
し、メチルメタクリレートの900部、ジエチルアミノエ
チルメタクリレートの100部、アゾビスイソブチロニト
リルの8部およびtert−ブチルパーオキシオクトエート
(TBPO)の5部からなる混合物を、4時間に亘って滴下
し、滴下終了後も、同温度に10時間のあいだ保持して、
不揮発分が50%で、かつ、数平均分子量が9,500なる三
級アミノ基含有ビニル系重合体(A)の溶液を得た。以
下、これを重合体(A−1)と略記する。
参考例2(同上) 単量体類として、スチレンの200部、n−ブチルメタ
クリレートの300部、n−ブチルアクリレートの290部、
ジメチルアミノエチルメタクリレートの200部およびア
クリル酸の10部からなる混合物を用い、かつ、ラジカル
重合開始剤としては、TBPOの10部を用いるように変更し
た以外は、参考例1と同様にして、不揮発分が50%で、
かつ、数平均分子量が8,000なる三級アミノ基含有ビニ
ル系重合体(A)の溶液を得た。以下、これを重合体
(A−2)と略記する。
参考例3〔一分子中にエポキシ基と加水分解性シリル基
とを併有する化合物(B)の調製例〕 参考例1と同様の反応容器に、トルエンの800部を仕
込んで、窒素気流中で120℃まで昇温し、2−エチルヘ
キシルアクリレートの416部、グリシジルメタクリレー
ト284部、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメト
キシシランの300部、TBPOの40部およびトルエンの200部
からなる混合物を、6時間かけて滴下し、滴下終了後
も、同温度に10時間のあいだ保持して、不揮発分が50%
で、かつ、エポキシ当量が1,000なる、エポキシ基とメ
トキシシリル基とを併有する重合体の溶液を得た。以
下、これを化合物(B−1)と略記する。
実施例1〜4ならびに比較例1および2 第1表に示されるような配合比率で、顔料濃度(PW
C)が40%なる白色塗料を調製した。
次いで、それぞれの塗料を、トルエン/キシレン/n−
ブタノール/セロソルブアセテート=40/20/30/10(重
量比)なる混合溶剤で、スプレー粘度にまで希釈してか
ら、燐酸亜鉛処理鋼板およびブリキ板に、各別に、乾燥
膜厚が約60μmとなるようにスプレー塗装し、しかるの
ち、常温で7日間乾燥させて、各種の硬化塗膜を得た。
それぞれの硬化塗膜について、それぞれ、ブリキ板に
塗設された塗膜の方は、アマルガム法により、基材から
膜を単離して、伸び率の測定を行なう一方、燐酸亜鉛処
理鋼板に塗設された塗膜の方は、宮崎市郊外にて2年間
の屋外曝露を行なって、耐候性を評価した。それらの結
果は、同表に示される通りである。
《第1表の脚註》 註1)γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 2)エポキシ当量が2,265なるポリエチレングリコー
ルジグリシジルエーテル 3)エポキシ当量が326なるポリプロピレングリコー
ルジグリシジルエーテル 4)エポキシ当量が101なるポリテトラメチレングリ
コールジグリシジルエーテル 5)エポキシ当量が145なるグリセリンポリグリシジ
ルエーテル 6)ジn−ブチル錫ジアセテート 7)石原産業(株)製のルチル型酸化チタン 8)光沢保持率は次の式から求められるものである
が、この値が大きいものほど、耐候性が良好であること
を意味する。
9)伸び率は次の式から求められるものであるが、こ
の値が大きいものほど、可撓性が良好であることを意味
する。
〔発明の効果〕 第1表からも明らかなように、本発明の常温硬化性樹
脂組成物は、とりわけ、耐候性ならびに可撓性などに優
れる硬化塗膜を与えるものであることが知れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 59/20 - 59/38 C08G 59/50 C08L 63/00 - 63/10 C08L 33/04 - 33/26 C09D 163/00 - 163/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一分子中に少なくとも1個の塩基性窒素原
    子を有するビニル系重合体(A)、一分子中に少なくと
    も1個のエポキシ基および加水分解性シリル基を併せ有
    する化合物(B)、および一般式 で示されるポリオキシアルキレンジグリシジルエーテル
    (C)を必須の成分として含有することを特徴とする、
    常温硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】一分子中に少なくとも1個の塩基性窒素原
    子を有するビニル系重合体(A)、一分子中に少なくと
    も1個のエポキシ基および加水分解性シリル基を併せ有
    する化合物(B)、および一般式 で示されるポリオキシアルキレンジグリシジルエーテル
    (C)と、さらに、上記した加水分解性シリル基の加水
    分解用ないしは縮合用触媒(D)とを含有することを特
    徴とする、常温硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】前記した一分子中に少なくとも1個の塩基
    性窒素原子を有するビニル系重合体(A)が、ジアルキ
    ルアミノジアルキルアクリレート、ジアルキルアミノジ
    アルキルメタクリレート、N−ジアルキルアミノアルキ
    ルアクリルアミドおよびN−ジアルキルアミノアルキル
    メタクリルアミドよりなる群から選ばれる少なくとも1
    種のビニル系単量体(a−1)と、これらと共重合可能
    な他のビニル系単量体(a−2)とを共重合させて得ら
    れるものである、請求項1または2に記載の常温硬化性
    樹脂組成物。
  4. 【請求項4】前記した一分子中に少なくとも1個のエポ
    キシ基および加水分解性シリル基を併せ有する化合物
    (B)が、主鎖末端および/または側鎖に、エポキシ基
    と加水分解性シリル基とを有するビニル系重合体であ
    る、請求項1または2に記載の常温硬化性樹脂組成物。
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垣内 弘編「新エポキシ樹脂」(昭和60年5月10日 初版1刷発行)株式会社昭晃堂、第274〜275頁

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