JPH05279540A - 常温硬化性樹脂組成物 - Google Patents

常温硬化性樹脂組成物

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JPH05279540A
JPH05279540A JP8213092A JP8213092A JPH05279540A JP H05279540 A JPH05279540 A JP H05279540A JP 8213092 A JP8213092 A JP 8213092A JP 8213092 A JP8213092 A JP 8213092A JP H05279540 A JPH05279540 A JP H05279540A
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JP
Japan
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group
compound
meth
vinyl
hydrolyzable silyl
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JP8213092A
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English (en)
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Nobuyoshi Shirai
伸佳 白井
Hiroo Tanaka
博夫 田中
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 塩基性窒素原子、就中、第三級アミノ基を有
するビニル系重合体に、硬化剤として、エポキシ基と加
水分解性シリル基とを併有する環状化合物と、この環状
化合物を除いた、加水分解性シリル基含有化合物とを配
合せしめることから成る、常温硬化性樹脂組成物。 【効果】 優れた可撓性を有すると同時に、極めて優れ
た耐候性をも示す、極めて実用性の高いものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規にして有用なる、常
温硬化性の樹脂組成物に関する。さらに詳細には、塩基
性窒素原子含有の特定なるビニル系重合体と、エポキシ
基および加水分解性シリル基を併有する特定の環状化合
物と、該環状化合物以外の加水分解性シリル基含有化合
物とを、必須の成分として含んで成る、可撓性ならびに
耐候性などに優れた硬化物を与える、とりわけ、塗料、
接着剤またはシ−リング剤などとして有用なる、常温硬
化性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】これまでにも、塩基性窒素原子含有ビニ
ル系重合体をベ−ス樹脂成分として、一方、一分子中に
エポキシ基および加水分解性シリル基を併有する化合物
を、硬化剤成分として、配合したよう樹脂組成物が知ら
れ、かかる組成物は、常温で、容易に硬化して、耐候性
に優れた硬化物を与えることが知られている。(特開昭
61−60748号および特開昭61−225244号
公報。)しかしながら、上記のような形の配合系による
硬化塗膜は、高い硬度を有するものの、その一方では、
非常に脆いものとなる処から、用途が限定されたものと
なっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来技術
に従う限りは、どうしても、優れた可撓性を有するし、
加えて、優れた耐候性をも有する、極めて実用性の高い
常温硬化性樹脂組成物は、到底、得られないものであ
る、と認められる。
【0004】そこで、本発明者らは、上述した従来技術
の問題点を解消すべく、鋭意、研究を開始した。したが
って、本発明が解決しようとする課題は、とりわけ、可
撓性ならびに耐候性などに優れた硬化物を与える、極め
て実用性の高い常温硬化性樹脂組成物を提供することで
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】しかるに、本発明者ら
は、上述したような発明が解決しようとする課題に照準
を合わせて、鋭意、検討を重ねた結果、ここに、塩基性
窒素原子を有するビニル系重合体に対して、硬化剤とし
て、特定の化学構造を有する、エポキシ基と加水分解性
シリル基とを併有する環状化合物を配合せしめた処、優
れた可撓性を有することは勿論、極めて優れた耐候性を
も発現することを見い出すに及んで、本発明を完成させ
るに到った。
【0006】すなわち、本発明は、必須の成分として、
それぞれ、塩基性窒素原子を有するビニル系重合体
(A)と、下記一般式(I)で示される、エポキシ基お
よび加水分解性シリル基を併有する環状化合物(B)
と、この化合物(B)を除いた、加水分解性シリル基を
有する化合物(C)とを含有することから成る、とりわ
け、可撓性ならびに耐候性などに優れた硬化物を与え得
る、極めて実用性の高い、常温硬化性樹脂組成物を提供
しようとするものである。
【0007】
【化2】
【0008】[ただし、R1 および R2 は、それぞ
れ、同一であっても異なっていてもよい、水素原子また
はアルキル基、アリ−ル基もしくはアラルキル基を、ま
た、R3は、グリシジル基または脂環式エポキシ基を、
さらに、R4 はハロゲン原子、アルコキシル基、アシロ
キシ基、フェノキシ基、イミノオキシ基もしくはアルケ
ニルオキシ基を表わすものとすし、また、lは1〜4な
る整数であるものとし、かつ、m+nが4〜6なる整数
であるものとする。]
【0009】ここにおいて、まず、前記した塩基性窒素
原子を有するビニル系重合体(A)とは、一分子中に少
なくとも1個の、好ましくは、少なくとも2個の第三級
アミノ基を有するビニル系重合体を指称するものであ
り、かかる重合体(A)は、たとえば、
【0010】 後掲する如き、いずれかの第三級アミ
ノ基を有するビニル系単量体〔以下、ビニル系単量体
(a−1)ともいう。〕を(共)重合せしめるとか、あ
るいは
【0011】 カルボン酸無水基(以下、これを酸無
水基と略記する。)を有するビニル系重合体〔以下、重
合体(a−3)ともいう。〕と、一分子中に、それぞ
れ、少なくとも1個の、この酸無水基と反応しうる活性
水素を有する基および第三級アミノ基を併有する化合物
〔以下、これを化合物(a−4)と略記する。〕とを反
応せしめるとか、などの種々の方法によって調製するこ
とが出来るものである。
【0012】そのうち、上掲したなる方法によって、
当該ビニル系重合体(A)を調製するに当って用いられ
るアミノ基含有ビニル系単量体(a−1)として特に代
表的なもののみを例示するにとどめれば、ジメチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル
(メタ)アクリレ−ト、ジメチルアミノプロピル(メ
タ)アクリレートもしくはジエチルアミノプロピル(メ
タ)アクリレートの如き、各種のジアルキルアミノアル
キル(メタ)アクリレート類;
【0013】N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
ルアミド、N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリル
アミド、N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリル
アミドもしくはN−ジエチルアミノプロピル(メタ)ア
クリルアミドの如き、各種のN−ジアルキルアミノアル
キル(メタ)アクリルアミド類;
【0014】あるいは、tert−ブチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、tert−ブチルアミノプロピ
ル(メタ)アクリレート、アジリジニルエチル(メタ)
アクリレート、ピロリジニルエチル(メタアクリレート
またはピペリジニルエチル(メタ)アクリレートなどで
あり、就中、硬化性などの点からすれば、ジアルキルア
ミノアルキル(メタ)アクリレート類およびN−ジアル
キルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド類の使用が
望ましい。
【0015】また、これらのアミノ基含有ビニル系単量
体(a−1)と共重合可能なる他のビニル系単量体(a
−2)として特に代表的なもののみを例示するにとどめ
れば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、is
o−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メ
タ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレー
ト、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチ
ルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)ア
クリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベ
ンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレートもしくは4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリ
レートの如き、各種の(メタ)アクリル酸エステル類;
【0016】ジメチルマレート、ジメチルフマレート、
ジブチルフマレートもしくはジメチルイタコネートの如
き、各種の不飽和二塩基酸のジアルキルエステル類;
(メタ)アクリル酸、モノブチルマレート、モノブチル
フマレート、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸もしく
はイタコン酸の如き、各種のカルボキシル基含有ビニル
系単量体;無水マレイン酸もしくは無水イタコン酸の如
き、各種の酸無水基含有ビニル系単量体;(メタ)アク
リルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド、ジ
アセトン(メタ)アクリルアミドもしくはN−メチロー
ル(メタ)アクリルアミドの如き、各種のカルボン酸ア
ミド基含有ビニル系単量体;
【0017】p−スチレンスルホンアミド、N−メチル
−p−スチレンスルホンアミドもしくはN,N−ジメチ
ル−p−スチレンスルホンアミドの如き、各種のスルホ
ンアミド基含有ビニル系単量体;(メタ)アクリロニト
リルの如き、各種のシアノ基含有ビニル系単量体;上掲
の如き(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステ
ル類などのような、各種のα,β−エチレン性不飽和カ
ルボン酸のヒドロキシアルキルエステル類と、燐酸ない
しは燐酸エステル類との縮合生成物たる燐酸エステル結
合含有ビニル系単量体;p−スチレンスルホン酸もしく
は2−アクリルアミド−2−メチル−プロパンスルホン
酸の如き、各種のスルホン酸基含有ビニル系単量体;
【0018】酢酸ビニル、安息香酸ビニルもしくは「ベ
オバ」(オランダ国シエル社製のビニルエステル)の如
き、各種のビニルエステル類;「ビスコート8F、8F
M、3Fもしくは3FM」〔大阪有機化学(株)製の含
ふっ素(メタ)アクリル系モノマー類〕またはパーフル
オロシクロヘキシル(メタ)アクリレートジ−パーフル
オロシクロヘキシルフマレートもしくはN−isoプロ
ピルパーフルオロオクタンスルホンアミドエチル(メ
タ)アクリレートの如き、各種の(パー)フルオロアル
キル基含有ビニル系単量体;塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、ふっ化ビニルふっ化ビニリデンもしくはクロロトリ
フルオロエチレンの如き、各種のハロゲン化オレフィン
類;あるいは、スチレン、α−メチルスチレン、p−t
ert−ブチルスチレンもしくはビニルトルエンの如
き、各種の芳香族ビニル系単量体などである。
【0019】そして、以上に掲げられた各種の単量体を
用いて、当該ビニル系重合体(A)を調製するには、ア
ミノ基含有ビニル系単量体(a−1)の0.5〜100
重量%、好ましくは、1〜70重量%と、該アミノ基含
有ビニル系単量体と共重合可能なる他のビニル系単量体
(a−2)の99.5〜0重量%、好ましくは、99〜
30重量%とを共重合させればよい。
【0020】以上に掲げられた各種の単量体から、当該
ビニル系重合体(A)を調製するには、公知慣用のいず
れの重合方法をも適用しうるが、溶液ラジカル重合法に
よるのが、最も簡便である。
【0021】そのさいに用いられる溶剤類として特に代
表的なもののみを例示するにとどめれば、トルエン、キ
シレン、シクロヘキサン、n−ヘキサン、オクタンの如
き各種炭化水素系;メタノール、エタノール、iso−
プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、
sec−ブタノール、エチレングリコールモノメチルエ
ーテルの如き、各種のアルコール系;酢酸メチル、酢酸
エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸アミルの如き、各種の
エステル系;またはアセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、シクロヘキサノンの如き、各種
のケトン系などであり、これらは単独使用でも、併用で
もよいことは、勿論である。
【0022】かかる溶剤類と、さらに、アゾ系または過
酸化物系の如き、公知慣用の各種のラジカル重合開始剤
とを用いて、常法により重合を行なえばよく、このさ
い、さらに必要に応じて、分子量調節剤として、ラウリ
ルメルカプタン、オクチルメルカプタン、ドデシルメル
カプタン、2−メルカプトエタノール、チオグリコール
酸オクチル3−メルカプトプロピオン酸またはα−メチ
ルスチレン・ダイマーの如き、公知慣用の各種の連鎖移
動剤をも用いることが出来る。
【0023】次いで、前掲したなる方法によって当該
ビニル系重合体(A)を調製するさいに用いられる、酸
無水基含有ビニル系重合体(a−3)は、無水マレイン
酸や無水イタコン酸の如き、各種の酸無水基含有単量体
類と、これらの単量体類と共重合可能なる単量体類と
を、前掲した如き溶剤類のうち、アルコール系を除いた
溶剤中で、ラジカル共重合せしめることによって調製す
ることが出来る。
【0024】ここにおいて、かかる酸無水基含有ビニル
系重合体(a−3)を調製するにさいして用いられる共
重合可能なる他の単量体類としては、前掲したなる方
法において用いられるものとして掲げられた如き、アミ
ノ基含有ビニル系単量体(a−1)と共重合可能なる他
のビニル系単量体類のうち、水酸基含有単量体以外は、
いずれもが使用できる。
【0025】そして、酸無水基含有単量体類の使用量と
しては、耐候性ならびに耐アルカリ性などの面からは、
0.5〜50重量%、好ましくは、1〜20重量%なる
範囲内が適切であり、他方、共重合可能なる単量体類の
使用量としては、99.5〜50重量%、好ましくは、
99〜80重量%なる範囲内が適切である。
【0026】ここで、上述した化合物(a−4)とは、
当該化合物中に、水酸基、一級ないしは二級アミノ基、
またはチオ−ル基などの活性水素含有基を有した化合物
を指称するが、それらのうちで最も好ましい化合物とし
ては、第三級アミノ基を有するアルコ−ル類(アミノア
ルコール類)または第三級アミノ基を有する第一級また
は第二級アミン類などである。
【0027】そのうち、前者アミノアルコ−ル類として
特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、ジメチ
ルアミノエタノ−ル、ジエチルアミノエタノ−ル、ジ−
n−プロピルアミノエタノ−ル、ジ−iso−プロピル
アミノエタノ−ル、ジ−n−ブチルアミノエタノ−ル、
N−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン、トリエタノ
−ルアミンなどであるし、あるいは、ジメチルアミンま
たはジエチルアミンのような第二級アミン類とエポキシ
化合物との付加物などであるし、さらには、メチルアミ
ンまたはエチルアミンのような各種の第一級アミン類
と、各種のモノ−ないしはポリエポキシ化合物との付加
によって得られる第二級アミノ基含有アミノアルコ−ル
類などである。
【0028】また、上記したアミノアルコ−ル類として
は、以上に掲げられたもののほかにも、ジメチルアミノ
エチル(メタ)アクリレ−トのような各種の第三級アミ
ノ基含有単量体類と、2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレ−トのような各種の水酸基含有単量体類などとの
共重合によって得られる、側鎖に第三級アミノ基と水酸
基とを併有するビニル系共重合体もまた、使用できる。
【0029】次いで、前掲した一般式(I)で示され
る、エポキシ基および加水分解性シリル基を併せ有する
環状化合物(B)とは、たとえば、公知慣用の方法によ
って得られる環状ポリオルガノシロキサンから調製され
るか、あるいは、末端または側鎖にエポキシ基を有する
直鎖状シロキサン・オリゴマ−を、分子内ないしは分子
間環化せしめることによって調製される、一分子中にエ
ポキシ基と加水分解性シリル基を併せ有する化合物を指
称するものである。
【0030】また、かかる化合物(B)を除いた、加水
分解性シリル基を有する化合物(C)として特に代表的
なもののみを挙げるにとどめれば、「エチルシリケ−ト
40」(アメリカ国コルコ−ト社製品)などのようなテ
トラエチルシリケ−トをはじめとする、各種のエチルシ
リケ−ト誘導体;イソプロピルシリケ−ト誘導体;また
はメチルシリケ−ト誘導体などが挙げられる。
【0031】そして、本発明の常温硬化性樹脂組成物
は、必ずしも、硬化触媒の添加を要するものではなく、
かかる硬化触媒を何ら添加しなくとも、良好なる硬化性
を有するものではあるけれども、一層、この硬化性を向
上化せしめる必要のある場合には、加水分解性シリル基
の加水分解用、そして、縮合用触媒たる触媒を添加する
ことを、決して、妨げるものではない。
【0032】かかる触媒として特に代表的なもののみを
例示するにとどめれば、水酸化リチウム、水酸化ナトリ
ウム、水酸カリウムもしくはナトリウムメチラートの如
き、各種の塩基性化合物類;テトライソプロピルチタネ
ート、テトラn−ブチルチタネート、オクチル酸錫オク
チル酸鉛、オクチル酸コバルト、オクチル酸亜鉛、オク
チル酸カルシウム、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバル
ト、ジn−ブチル錫ジアセテート、ジn−ブチル錫ジオ
クトエート、ジn−ブチル錫ジラウレートもしくはジn
−ブチル錫マレエートの如き、各種の含金属化合物類;
またはp−トルエンスルホン酸、トリクロル酢酸、燐
酸、モノアルキル燐酸、ジアルキル燐酸、モノアルキル
亜燐酸もしくはジアルキル亜燐酸の如き、各種の酸性化
合物などである。
【0033】かくして、以上に挙げられた(A)〜
(C)成分から、本発明の常温硬化性樹脂組成物を調製
するには、(A)成分中に存在する塩基性窒素原子、好
ましくはアミノ基、さらに好ましくは、第三級アミノ基
と、(B)成分中に存在するエポキシ基が、(A)/
(B)=1/0.2〜5(当量比)となるような範囲で
配合せしめ、さらに、化合物(C)を、(A)および
(B)の総量に対して、2〜500重量%なる範囲内で
添加すればよいが、好ましい範囲としては、5〜100
重量%なる範囲内である。
【0034】また、必要に応じて、前記した硬化触媒
を、(A)、(B)および(C)の総量に対して、0.
01〜10重量%程度の範囲内で配合せしめればよい。
【0035】本発明組成物には、さらに必要に応じて、
有機系ないしは無機系の顔料類をはじめ、流動調整剤、
色分れ防止剤、紫外線吸収剤または酸化防止剤などの如
き、公知慣用の各種の添加剤類;ニトロセルロースもし
くはセルロースアセテートブチレートの如き、各種の繊
維素誘導体類;あるいは塩素化ポリエチレン、塩素化ポ
リプロピレン、石油樹脂または塩化ゴムの如き、各種の
樹脂類を添加せしめることもできる。
【0036】また、本発明組成物は無溶剤組成物として
も、あるいは、溶剤類を添加した形の溶剤型組成物とし
ても、使用することが出来る。
【0037】かくして得られる、本発明の常温硬化性樹
脂組成物は、常法により、各種の基材に塗布され、次い
で、常法に従って、数日間、乾燥せしめることにより、
可撓性ならびに耐候性などに優れた硬化物を与えるもの
である。
【0038】かくして得られる、本発明の常温硬化性樹
脂組成物は、自動車補修用、自動車部品用、木工用、建
築用、建材用、ガラス用、磁器タイル用、各種プラスチ
ックス製品用、アルミ、ステンレスまたはクロ−ム・メ
ッキなどの各種の金属素材用の塗料としても、さらに
は、シーリング剤または接着剤などとしても、広範に、
利用することが出来る。
【0039】
【実施例】次に、本発明を参考例、実施例および比較例
により、一層、具体的に説明するが、以下において、部
および%は特に断りの無い限り、すべて重量基準である
ものとする。
【0040】参考例 1〔塩基性窒素原子を含有するビ
ニル系重合体(A)の調製例〕 攪拌機、温度計、コンデンサーおよび窒素ガス導入口を
備えた反応容器に、トルエンの700部およびn−ブタ
ノールの300部を仕込んで、窒素雰囲気下に80℃ま
で昇温し、メチルメタクリレートの900部、ジエチル
アミノエチルメタクリレートの100部、アゾビスイソ
ブチロニトリルの8部およびtert−ブチルパ−オキ
シオクトエート(TBPO)の5部からなる混合物を、
4時間に亘って滴下し、滴下終了後も、同温度に10時
間のあいだ保持して、不揮発分が50%で、かつ、数平
均分子量が9,500なる第三級アミノ基含有ビニル系
重合体(A)の溶液を得た。以下、これを重合体(A−
1)と略記する。
【0041】参考例 2(同上) 単量体類として、スチレンの200部、イソブチルメタ
クリレートの300部、n−ブチルアクリレートの29
0部、ジメチルアミノエチルメタクリレートの200部
およびアクリル酸の10部からなる混合物を用い、か
つ、ラジカル重合開始剤としては、TBPOの10部を
用いるように変更した以外は、参考例1と同様にして、
不揮発分が50%で、かつ、数平均分子量が8,000
なる第三級アミノ基含有ビニル系重合体(A)の溶液
を得た。以下、これを重合体(A−2)と略記する。
【0042】参考例 3〔エポキシ基および加水分解性
シリル基を併有する化合物(B−1)の例示〕 次の一般式で示されるような化合物であって、
【0043】
【化3】
【0044】[ただし、R3 はグリシジル基を表わすも
のとする。]で示される、エポキシ基および加水分解性
シリル基を併有する、エポキシ当量が約240なる化合
物であるが、以下、これを化合物(B−1)と略記す
る。
【0045】参考例 4〔エポキシ基および加水分解性
シリル基を併有する化合物(B−2)の例示〕 次の一般式で示されるような化合物であって、
【0046】
【化4】
【0047】[ただし、R3 は−O−CH2−Rなる構
造を有する基(ただし、Rは3,4−エポキシシクロヘ
キシル基を表わすものとする。)を表わすものとす
る。]で示される、エポキシ基および加水分解性シリル
基を併有する、エポキシ当量が約420なる化合物であ
るが、以下、これを化合物(B−2)と略記する。
【0048】実施例 1〜4ならびに比較例 第1表に示されるような配合比率で、顔料重量濃度(P
WC)が30%なる、白色塗料を調製した。
【0049】次いで、それぞれの塗料を、キシレン/酢
酸n−ブチル=70/30(体積比)なる混合溶剤で、
スプレー粘度にまで希釈してから、燐酸亜鉛処理鋼板お
よびブリキ板に、各別に、乾燥膜厚が約60ミクロン
(μm)となるようにスプレー塗装し、しかるのち、常
温で7日間乾燥させて、各種の硬化塗膜を得た。
【0050】しかるのち、それぞれの硬化塗膜につい
て、まず、ブリキ板に塗設された塗膜の方は、アマルガ
ム法により、基材から膜を単離して、伸び率の測定を行
なう一方、燐酸亜鉛処理鋼板に塗設された塗膜の方は、
宮崎市郊外にて、2年間の屋外曝露を行なって、耐候性
ならびに耐汚染性の評価検討を行った。それらの結果
は、まとめて、同表に示す。
【0051】
【表1】
【0052】《第1表の脚注》 「シリコーン A−187」………日本ユニカー(株)
製のγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 「タイペーク CR−93」………石原産業(株)製の
ルチル型酸化チタン 「エチルシリケート 40」………アメリカ国コルコ−
ト社製のシリケ−ト化合物 DBTDAc…………………………ジn−ブチル錫ジア
セテート
【0053】
【表2】
【0054】《第1表の脚注》光沢保持率は、次の式か
ら求められるものであるが、この値が大きいものほど、
耐候性が良好であることを意味する。
【0055】 ■ (ただし、式中のG1 は2年間の曝露後の光沢値
を、G0 は初期光沢値を表わすものとする。) 伸び率は、次の式から求められるものであるが、この値
が大きいものほど、可撓性が良好であることを意味す
る。
【0056】なお、この伸び率は、室温下において測定
されたものである。
【0057】 (ただし、式中のl1 は、引張り試験において、塗膜が
破断したときのチャック間の長さを、他方、l0 は引張
り試験前の試料のセット時のチャック間の長さ、つま
り、初期の試料の長さを表わすものとする。)
【0058】
【発明の効果】本発明の常温硬化性樹脂組成物は、とり
わけ、可撓性ならびに耐候性などに優れたものであり、
極めて実用性の高いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 133/14 PGC 7921−4J

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 必須の成分として、塩基性窒素原子を有
    するビニル系重合体(A)と、下記一般式(I)で示さ
    れる、エポキシ基および加水分解性シリル基を併せ有す
    る環状化合物(B)と、この化合物(B)を除く、加水
    分解性シリル基を有する化合物(C)とを含有すること
    を特徴とする常温硬化性樹脂組成物。 【化1】 [ただし、R1 および R2 は、それぞれ、同一であっ
    ても異なっていてもよい、水素原子またはアルキル基、
    アリ−ル基もしくはアラルキル基を、また、R3は、グ
    リシジル基または脂環式エポキシ基を、さらに、R4
    ハロゲン原子、アルコキシル基、アシロキシ基、フェノ
    キシ基、イミノオキシ基もしくはアルケニルオキシ基を
    表わすものとすし、また、lは1〜4なる整数であるも
    のとし、かつ、m+nが4〜6なる整数であるものとす
    る。]
  2. 【請求項2】 前記した塩基性窒素原子を有するビニル
    系重合体(A)が、ジアルキルアミノアルキルアクリレ
    −ト、ジアルキルアミノアルキルメタクリレ−ト、N−
    ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、N−ジアル
    キルアミノアルキルメタクリルアミドよりなる群から選
    ばれる、少なくとも1種の第三級アミノ基を有するビニ
    ル系単量体を共重合させて得られたものである、請求項
    1に記載された常温硬化性樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08113644A (ja) * 1994-10-07 1996-05-07 Ppg Ind Inc シリル化ポリアミンポリマーおよび該ポリアミンポリマーを用いた化学処理組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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