JPH10292084A - 非水分散型樹脂組成物及び硬化性塗料 - Google Patents

非水分散型樹脂組成物及び硬化性塗料

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JPH10292084A
JPH10292084A JP10281797A JP10281797A JPH10292084A JP H10292084 A JPH10292084 A JP H10292084A JP 10281797 A JP10281797 A JP 10281797A JP 10281797 A JP10281797 A JP 10281797A JP H10292084 A JPH10292084 A JP H10292084A
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vinyl
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Toru Kuzuhara
Takashi Amano
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐候性に優れ、かつ長期屋外曝露時の耐汚染
性に優れる硬化性組成物に好適な非水分散型樹脂組成物
及び硬化性塗料を提供する。 【解決手段】 (A)脂肪族炭化水素を含有する有機溶
媒、(B)分散安定剤として機能し(A)に溶解してお
り、ポリオキシエチレン結合を含有するビニル系重合体
及び(C)(A)に分散し、一般式(I) 【化1】 (式中、R1は炭化水素基であり、Xはハロゲン原子、
アルコキシ基またはヒドロキシ基であり、kは1〜3の
整数である)で示されるシリル基を有するビニル系重合
体粒子を含有してなる非水分散型樹脂組成物並びにこの
非水分散型樹脂組成物と、硬化剤(D)を組み合わせて
なる硬化型塗料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗料、接着剤また
はシーリング材等として用いられる非水分散型樹脂組成
物及び硬化性塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】建築外装用のモルタル、スレート、コン
クリートなどに使用される塗料には高度の耐久性、即ち
耐候性、耐水性、耐湿性、耐酸性、耐アルカリ性等が要
求される。アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステ
ルを主成分とする共重合体、いわゆる溶剤型アクリル系
樹脂を展色剤として使用する塗料は、塗装作業性に優
れ、耐久性も良好なことから、建築外装用に使用されて
いる。しかし、近年、人件費等の高騰による塗り替え周
期の延長やメンテナンスフリーを目的として、さらなる
高耐久性が求められてきている。このため、特公昭63
−443号公報には、加水分解性シリル基を有する溶剤
型アクリル系樹脂を塩基性触媒のもとに、加水分解/縮
合させる方法が示されている。この方法によって得られ
る塗膜は、耐薬品性、耐水性に優れるが、塗装に際して
は、多量のトルエン及びキシレンを主成分とするシンナ
ーを使用するため、人体、環境への有害性といった問題
がある。また、外装塗膜の補修として当該塗料を使用し
た場合、トルエン及びキシレンは溶解力が強いので、下
地の塗膜を侵しリフティング現象等を起こし、補修用と
しては使いにくい点がある。
【0003】このため、補修性の問題や人体、環境への
有害性を改良した塗料として、非水分散型アクリル系樹
脂が提案されている。非水分散型アクリル系樹脂は、脂
肪族炭化水素の溶媒または脂肪族炭化水素主成分の溶媒
を使用するため、従来の溶剤型アクリル系樹脂に比べ
て、人体、環境への有害性が小さく、また、水を溶媒と
するエマルション型樹脂に比較して、親水力の強い乳化
剤を含まないため、耐久性も良好である。特開平1−9
5116号公報には、シリル基を含有するアクリル系樹
脂を分散安定剤として用いた非水分散液に、硬化触媒を
配合した組成物が示されている。しかしながら、これら
の塗膜の高耐久性化が達成されるに従い、塗膜を長期間
屋外に曝露した際の外観の汚染が問題となってきてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明は
耐候性に優れ、かつ長期屋外曝露時の耐汚染性に優れる
硬化性組成物に好適な非水分散型樹脂組成物を提供する
ものである。請求項2記載の発明は、耐候性に優れ、か
つ長期屋外曝露時の耐汚染性に優れる硬化性塗料を提供
するものである。請求項3記載の発明は、請求項2記載
の発明の効果に加え、基材への密着性及び耐酸性に優れ
る硬化性塗料を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記(1)〜
(3)に関するものである。 (1)(A)脂肪族炭化水素を含有する有機溶媒、
(B)分散安定剤として機能し、(A)に溶解してお
り、ポリオキシエチレン結合を含有するビニル系重合体
及び(C)(A)に分散し、一般式(I)
【化2】 (式中、R1は炭化水素基であり、Xはハロゲン原子、
アルコキシ基またはヒドロキシ基であり、kは1〜3の
整数である)で示されるシリル基を有するビニル系重合
体粒子を含有してなる非水分散型樹脂組成物。 (2)前記(1)記載の非水分散型樹脂組成物と、硬化
剤(D)を組み合わせてなる硬化型塗料。 (3)(D)の硬化剤がアミノシラン変性エポキシ化合
物である前記(2)記載の硬化性塗料。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の非水分散型樹脂組成物に
おける(A)成分は脂肪族炭化水素を含有する有機溶媒
であるが、有機溶媒の総量100重量部に対して脂肪族
炭化水素を50重量部以上含有する有機溶媒が好まし
く、人体、環境への安全性といった点及び補修作業性の
点から、脂肪族炭化水素を60重量部以上含有する有機
溶媒がより好ましい。脂肪族炭化水素としては、例え
ば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン
等の直鎖状脂肪族炭化水素、シクロヘキサン、メチルシ
クロヘキサン、エチルシクロヘキサン、シクロヘプタン
等の環状脂肪族炭化水素が挙げられる。また、混合溶媒
であるミネラルスピリット、ミネラルシンナー、ペトロ
リウムスピリット、ホワイトスピリット、ミネラルター
ペンも使用可能である。また、脂肪族炭化水素以外の成
分としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等
のケトン類、メタノール、エタノール、プロパノール、
ブタノール等のアルコール類が挙げられる。これらの脂
肪族系炭化水素及び脂肪族系炭化水素以外の成分は、そ
れぞれ、単独で又は2種類以上組み合わせて使用するこ
とができる。
【0007】本発明における(B)成分は、分散安定剤
として機能し、(A)に溶解しており、ポリオキシエチ
レン結合を含有するビニル系重合体であるが、これは分
子中にポリオキシエチレン結合とビニル基を有する単量
体又はこれと他のビニル系単量体を重合させて得るもの
が好ましい。分子中にポリオキシエチレン結合とビニル
基を有する単量体としては、メトキシポリエチレングリ
コールモノメタクリレート、メトキシポリエチレングリ
コールモノアクリレート等のアルコキシポリエチレング
リコールモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシポリエ
チレングリコールモノメタクリレート、ヒドロキシポリ
エチレングリコールモノアクリレートなどが好ましいも
のとして挙げられる。
【0008】他のビニル系単量体としては、分散安定剤
として機能させることから、アルキル基の炭素数が4以
上のアクリル酸エステル、アルキル基の炭素数が4以上
のメタクリル酸エステル等が好ましいものとして挙げら
れる。アルキル基の炭素数が4以上のアクリル酸エステ
ルとしては、例えば、n−ブチルアクリレート、tert−
ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、2−
エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、
ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、
オクチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、ジ
シクロペンタニルアクリレート等が挙げられ、アルキル
基の炭素数が4以上のメタクリル酸エステルとしては、
n−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレー
ト、iso−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシル
メタクリレート、ラウリルメタクリレート、ヘキシルメ
タクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、オクチ
ルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、ジシ
クロペンタニルメタクリレート等が挙げられる。前記ア
クリル酸エステル及びメタクリル酸エステルは、単独で
又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0009】また、得られる(B)成分が(A)成分に
可溶となる限りにおいて、(B)成分合成の際に、前記
アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル以外のビ
ニル系単量体を共重合成分として配合することができ
る。このような単量体としては、例えば、アルキル基の
炭素数が3以下のアクリル酸エステル、アルキル基の炭
素数が3以下のメタクリル酸エステル、水酸基含有アク
リル酸エステル、水酸基含有メタクリル酸エステル、エ
ポキシ基含有アクリル酸エステル、エポキシ基含有メタ
クリル酸エステル、スチレン、置換スチレン類、アクリ
ル酸、メタクリル酸、アミノ基含有アクリル酸エステ
ル、アミノ基含有メタクリル酸エステル、アクリルニト
リル、アクリルアミド、塩化ビニル、塩化ビニリデン等
が挙げられる。
【0010】アルキル基の炭素数が3以下のアクリル酸
エステルとしては、メチルアクリレート、エチルアクリ
レート、n−プロピルアクリレート、iso−プロピルア
クリレートが挙げられ、アルキル基の炭素数が3以下の
メタクリル酸エステルとしては、メチルメタクリレー
ト、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレー
ト、iso−プロピルメタクリレートが挙げられる。水酸
基含有アクリル酸エステルとしては、例えば、2−ヒド
ロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルア
クリレートが挙げられ、水酸基含有メタクリル酸エステ
ルとしては、例えば、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートが挙げら
れる。エポキシ基含有アクリル酸エステルとしては、例
えば、グリシジルアクリレート、メチルグリシジルアク
リレート、3,4−エポキシシクロヘキサンアクリレー
ト等が挙げられ、エポキシ基含有メタクリル酸エステル
としては、例えば、グリシジルメタクリレート、メチル
グリシジルメタクリレート、3,4−エポキシシクロヘ
キシルメタクリレート等が挙げられる。置換スチレン類
としてはビニルトルエン、α−メチルスチレン等が挙げ
られる。アミノ基含有アクリル酸エステルとしては、例
えば、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、
N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−
ジメチルアミノプロピルアクリレート等が挙げられ、ア
ミノ基含有メタクリル酸エステルとしては、例えば、
N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N
−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメ
チルアミノプロピルメタクリレート等が挙げられる。こ
れらの単量体は単独で又は2種類以上組み合わせて使用
することができる。
【0011】前記ポリオキシエチレン結合を含有するビ
ニル系重合体(B)の合成において、前記分子中にポリ
オキシエチレン結合とビニル基を有する単量体と他のビ
ニル系単量体との配合割合は、(B)成分の合成に使用
されるビニル系単量体の総量100重量部に対して、前
記分子中にポリオキシエチレン結合とビニル基を有する
単量体の割合が、0.5〜30重量部とすることが好ま
しく、1〜20重量部とすることがより好ましく、2〜
15重量部とすることがさらに好ましい。この配合割合
が0.5重量部未満であると、形成される塗膜の耐汚染
性が劣る傾向にあり、30重量部を超えると得られる非
水分散型樹脂の(C)成分のビニル系重合体粒子の分散
安定性が劣る傾向にある。
【0012】また、前記分子中にポリオキシエチレン結
合とビニル基を有する単量体以外の他のビニル系単量体
における、アルキル基の炭素数が4以上のアクリル酸エ
ステル、アルキル基の炭素数が4以上のメタクリル酸エ
ステルの配合割合については、得られる(B)成分が
(A)成分に可溶となる限りにおいて、得られる塗膜の
諸特性、例えば硬度、機械的強度、光沢等により適宜決
められるが、(B)成分の合成に使用されるビニル系単
量体の総量100重量部に対して、30〜99.5重量
部の範囲とすることが好ましい。
【0013】(B)成分の合成に使用される重合開始剤
としては、例えば、有機過酸化物、アゾ系化合物等が挙
げられる。有機過酸化物としては、例えば、イソブチル
パーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,
5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノ
イルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイ
ド、ベンゾイルパーオキサイド、ジクロルベンゾイルパ
ーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチ
ルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、3,
3,5−トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、
メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、ジイソブチル
パーオキシジカーボネート、2−ジエチルヘキシルパー
オキシジカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ビ
ス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、
1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5
−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキ
シルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−
ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t
−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルハイドロパー
オキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプ
ロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、メチルエチル
ケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイ
ド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエー
ト、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−
2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−
2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソ
ブチレート等が挙げられる。また、アゾ系化合物として
は、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、ジメチルア
ゾジイソブチレート、2,2−アゾビス(2,4−ジメ
チルバレロニトリル)、2,2−アゾビス(2−メチル
ブチロニトリル)等が挙げられる。これらの重合開始剤
は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用すること
ができる。
【0014】重合開始剤の使用量は、(B)成分の目的
とする分子量により決められるものであるが、通常、
(B)成分の合成に使用されるビニル系単量体の総量1
00重量部に対し0.1〜10.0重量部とすることが
好ましい。不飽和化合物の重合は、溶液重合、懸濁重
合、乳化重合、塊状重合等公知の重合法が可能である
が、次の重合工程にそのまま供することができる溶液重
合が最も好ましい。この溶液重合は(A)成分の中で行
うことができる。重合時の反応温度は、通常60〜14
0℃の範囲であることが好ましい。このようにして得ら
れた(B)成分の分子量は、特に制限されないが、重量
平均で5,000〜200,000とすることが好まし
く、10,000〜150,000がより好ましく、3
0,000〜100,000が特に好ましい。分子量が
5,000未満では分散安定剤としての効果が乏しい傾
向にあり、形成される塗膜も耐候性が劣る傾向にある。
また、200,000を超える場合には、樹脂の粘度が
高く、得られる非水分散樹脂の粘度が高く、塗料化時の
固形分が低下する傾向にある。なお、ここでいう重量平
均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
法で測定し、標準ポリスチレン換算した値である。
【0015】ビニル系重合体粒子(C)は上記の方法に
よりポリオキシエチレン結合を含有するビニル系重合体
(B)を得、次いでその溶解する有機溶媒中で、一般式
(I)で示されるシリル基を有する重合性不飽和化合物
及びその他の重合性不飽和物を重合させて該溶媒に不溶
な重合体粒子とする方法で製造することが好ましい。得
られるビニル系重合体粒子(C)は、脂肪族炭化水素の
有機溶媒または脂肪族炭化水素を主成分とする有機溶媒
(A)に不溶であり、分散する形となる。仮にビニル系
重合体粒子(B)が、(A)成分に溶解する場合は、非
水分散型樹脂とはならず、溶液型樹脂となり本発明の非
水分散型樹脂組成物が得られない。
【0016】一般式(I)において、R1としては、ア
ルキル基、アリール基又はアラルキル基が好ましく、具
体的には、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数6〜1
8のアリール基、炭素数7〜18のアラルキル基等が好
ましいものとして挙げられる。炭素数1〜18のアルキ
ル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基等が挙げられ、炭素数6〜18のアリール基として
は、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、炭
素数7〜18のアラルキル基としては、例えば、ベンジ
ル基等が挙げられる。これらの基のなかでは、特にメチ
ル基が好ましい。
【0017】また、Xとしては、ハロゲン原子として、
フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アルコキシ基として炭素
数1〜4のアルコキシ基、ヒドロキシ基が挙げられ、炭
素数1〜4のアルコキシ基としては、例えばメトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げら
れる。これらの基の中では、反応性のよいアルコキシ基
が好ましい。kは1〜3の整数であるが、反応性の点か
ら2又は3が好ましい。
【0018】一般式(I)で示されるシリル基を有する
重合性不飽和化合物又はこれとその他の重合性不飽和物
を重合させて該溶媒に不溶なビニル系重合体粒子を製造
する方法は公知である。一般式(I)で示されるシリル
基を有する重合性不飽和化合物としては、一般式(II)
で示されるビニル系単量体が挙げられる。
【化3】 (式中、Yはラジカル重合性官能基、k、X及びR1は
一般式(I)と同様である) 一般式(II)において、Yとしては、ビニル基、γ−メ
タクリロキシプロピル基、γ−アクリロキシプロピル基
等が好ましいものとして挙げられる。
【0019】一般式(II)で示されるビニル系単量体と
しては、ビニル基を有するアルコキシシラン類、ハロゲ
ン化シラン類、アシロキシシラン類等が挙げられる。ア
ルコキシシラン類としては、例えば、γ−アクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメ
チルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメ
チルジメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルジメ
チルメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルジメ
チルメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエ
トキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキ
シシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジエトキシ
シラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシ
シラン、γ−アクリロキシプロピルジメチルエトキシシ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルジメチルエトキシシ
ラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメト
キシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチル
ジエトキシシラン、トリメトキシシリルスチレン、ジメ
トキシメチルシリルスチレン、トリエトキシシリルスチ
レン、ジエトキシメチルシリルスチレン等が挙げられ
る。ハロゲン化シラン類としては、例えば、ビニルメチ
ルジクロロシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリク
ロロシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジクロロ
シラン等が挙げられる。アシロキシシラン類としては、
例えば、ビニルメチルジアセトキシシラン、γ−メタク
リロキシプロピルメチルジアセトキシシラン等が挙げら
れる。
【0020】これらの化合物の中では、他のビニル系単
量体との重合性が良く、工業的に入手しやすいアルコキ
シシラン類が好ましく、γ−メタクリロキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエ
トキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメ
トキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエ
トキシシランが特に好ましい。これらの一般式(II)で
示されるビニル系単量体は、単独で又は2種類以上を組
み合わせて使用される。
【0021】また、本発明における一般式(II)で示さ
れるビニル系単量体は、他のビニル系単量体と共重合す
ると、得られるビニル系重合体(C)は(A)成分及び
(B)成分の混合溶液に不溶となり、非水分散型になる
ので好ましい。このとき、(C)成分は(A)成分及び
(B)成分の混合溶液中に分散しており、(B)成分は
分散安定剤として機能し、非水分散型樹脂組成物とな
る。
【0022】一般式(II)で示されるシリル基を有する
ビニル系単量体と共重合させる他のビニル系単量体とし
ては、例えば、前記アルキル基の炭素数が3以下のアク
リル酸エステル、アルキル基の炭素数が3以下のメタク
リル酸エステル、水酸基含有アクリル酸エステル、水酸
基含有メタクリル酸エステル、エポキシ基含有アクリル
酸エステル、エポキシ基含有メタクリル酸エステル、ス
チレン、置換スチレン類、アクリル酸、メタクリル酸、
アミノ基含有アクリル酸エステル、アミノ基含有メタク
リル酸エステル、アクリロニトリル、アクリルアミド、
塩化ビニル、塩化ビニリデン等が挙げられる。これらの
単量体は単独で又は2種類以上組み合わせて使用するこ
とができる。また、(C)成分が(A)成分及び(B)
成分の混合溶液に不溶となる範囲において、前記のアル
キル基の炭素数が4以上のアクリル酸エステル、アルキ
ル基の炭素数が4以上のメタクリル酸エステルも共重合
可能である。
【0023】前記(C)成分の合成において、一般式
(II)で示されるシリル基を有するビニル系単量体の配
合割合は、得られる非水分散型樹組成物の貯蔵安定性と
形成される塗膜の耐候性のバランスから、(C)成分の
合成に使用するビニル系単量体の総量100重量部に対
して、1〜40重量部とすることが好ましく、2〜25
重量部とすることがより好ましく、3〜15重量部とす
ることが特に好ましい。この配合割合が1重量部未満で
あると、形成される塗膜の耐候性が劣る傾向にあり、4
0重量部を超えると得られる非水分散型樹脂が貯蔵中に
増粘する傾向にある。
【0024】(C)成分の重合に用いられる重合開始剤
は、前記した重合開始剤が使用される。この使用量は、
(C)成分の目的とする分子量により決められるもので
あるが、通常、(C)成分の合成に使用するビニル系単
量体の総量100重量部に対して、0.1〜10.0重
量%が好ましい。
【0025】以上のようにして得られる非水分散型樹脂
組成物において、(B)成分と(C)との割合は、前者
/後者(重量比)で10/90〜60/40が好まし
い。10/90未満では、分散安定性が悪くなり、60
/40を超えると、乾燥性が劣り、塗装作業性が問題と
なる。尚、重合にあたっては、分散安定剤、レオロジー
コントロール剤の如き添加剤を併用してもよい。
【0026】得られた非水分散型樹脂組成物のビニル系
重合体粒子(C)の粒子径は、通常100nm〜2000
nmの範囲にあることが好ましい。粒子径が100nm未満
では、樹脂の粘度が高くなる傾向にあり、粒子径が20
00nmを超えると、貯蔵中に粒子が膨潤または凝集した
りする傾向にある。また、得られた(B)成分及び
(C)成分により構成される非水分散型樹脂の分子量
は、特に制限されないが、重量平均で5,000〜20
0,000の範囲とすることが好ましく、10,000
〜150,000がより好ましく、30,000〜10
0,000が特に好ましい。分子量が5,000未満で
は、形成される塗膜の耐候性が劣る傾向にある。また、
200,000を超える場合には、樹脂の粘度が高く、
得られる非水分散型樹脂の粘度が高く、塗料化時の固形
分が低下する傾向にある。
【0027】得られる非水分散型樹脂組成物を硬化性塗
料とする場合、前記非水分散型樹脂組成物を主剤とし、
硬化剤(D)を組み合わせて用いるのが好ましい。硬化
剤(D)としては、有機錫化合物、アミノシラン化合
物、アミノシラン変性エポキシ化合物等が用いられる。
有機錫化合物としては、例えば、ジブチル錫ジラウレー
ト、ジブチル錫ジマレート、ジブチル錫ジアセテート、
ジブチル錫ジオクトエート等が挙げられる。アミノシラ
ン化合物としては、例えば、γ−アミノプロピルトリエ
トキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−
アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル
−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられ
る。これらアミノシラン化合物のうち、γ−アミノプロ
ピルトリエトキシシランが硬化触媒としての効果が高く
好ましい。
【0028】アミノシラン変性エポキシ化合物は上記ア
ミノシラン化合物とエポキシ化合物を反応させて得るこ
とができるが、この反応温度は100℃以下が好まし
い。この反応温度が100℃を超えるとエポキシ基の開
環重合が促進されてゲル化に至ることがある。この反応
は、無溶媒又は溶媒存在下のいずれでも可能であるが、
エポキシ化合物又はアミノシラン化合物が固形の場合、
溶媒存在下で反応させることが好ましい。この場合、エ
ポキシ基又はアミノ基と反応しない溶媒であれば特に制
限はなく、例えば、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、
エステル類、ケトン類等が使用できる。
【0029】エポキシ化合物としてはビスフェノールA
型ジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグ
リシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシ
ジルエーテル、o−フタリックアシドジグリシジルエー
テル等の二官能のエポキシ化合物やγ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。エポキシ化
合物とアミノシラン化合物との反応には、必要に応じて
触媒を用いることもできる。例えば、三級アミン、四級
アンモニウム塩等が好ましいものとして挙げられる。
【0030】これら硬化剤は1種又は2種以上を使用で
きるが、アミノシラン変性エポキシ化合物を用いた場
合、塗膜と基材、特にエポキシ塗膜を有する基材との付
着性が向上し、かつ耐酸性に優れた塗膜が得られるので
特に好ましい。
【0031】硬化剤(D)の配合量は、その種類により
決定されるものであるが、(B)及び(C)成分の合計
100重量部に対し、0.01〜20重量部の範囲とす
ることが好ましい。0.01重量部未満では形成される
塗膜の耐候性が劣る傾向にあり、20重量部を超えると
ポットライフが短くなる傾向にある。
【0032】本発明における硬化性塗料は、チタン白、
カーボンブラック、フタロシアニンブルー等の顔料、炭
酸カルシウム、硫酸バリウム等の体質顔料及び溶剤を加
えて、常法によりエナメル塗料とすることができる。こ
れらは通常非水分散型樹脂を含む主剤に加えられる。ま
た、前記顔料を加えずに、クリアー塗料とすることも可
能である。エナメル塗料化する方法としては、例えば、
ロール、サンドミル、ディスパーザー等公知の方法を使
用することができる。また、非水分散系の樹脂でエナメ
ル塗料化する際に、高せん断力がかかり、樹脂が凝集化
をおこすことがあるので本発明により得られる硬化性塗
料に相溶性の良好な種ペンを用い、エナメル塗料を作成
することもできる。更に、塗料としての性能向上のた
め、顔料分散剤、レベリング剤等を添加することも可能
である。本発明の硬化性塗料は、非水分散型樹脂を含む
主剤と、硬化剤を組み合わせ、塗布前に混合して用いる
2液型とすることもできるし、予め硬化剤を混合してお
き、加熱等で硬化させる1液型とすることもできる。
【0033】
【実施例】次に本発明の実施例を示す。 合成例1 (1)(A)成分及び(B)成分を含むポリオキシエチ
レン結合を含有するビニル系重合体溶液(M−1)の合
成 撹拌装置、還流冷却器及び温度計の付いたフラスコにミ
ネラルターペン(昭和シェル石油株式会社製)600g
を仕込んだ。100℃に昇温後、ビニル系単量体及び重
合開始剤として、PME−400(日本油脂(株)商品
名、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレー
ト)100g、n−ブチルメタクリレート500g、ス
チレン150g、2−エチルヘキシルメタクリレート2
50g及びアゾビスイソブチロニトリル4gを2時間か
けて滴下した。滴下終了後、1時間保温し、更に、アゾ
ビスイソブチロニトリル4gをシクロヘキサノン20g
に溶解した液を30分かけて滴下させた。滴下終了後、
1時間保温し、重合反応を完結させた。冷却後、更にミ
ネラルターペンを加え、加熱残分50重量%になるよう
に調整し、ビニル系重合体溶液(M−1)を得た。
【0034】(2)(A)成分、(B)成分及び(C)
成分を含む非水分散型樹脂(N−1)の合成 (1)と同様のフラスコに、(1)で合成した(M−
1)700gを採取し、ミネラルターペン400gを加
えた。100℃に昇温後、ビニル系単量体と重合開始剤
として、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン100g、メチルメタクリレート200g、エチルア
クリレート200g、ブチルアクリレート80g、スチ
レン70g及びアゾビスイソブチロニトリル4gを2時
間かけて滴下した。滴下前は透明だった液が、重合が進
むにしたがって白濁し、非水分散液になった。滴下終了
後、1時間保温し、更に、アゾビスイソブチロニトリル
4gをシクロヘキサノン20gに溶解した液を追滴下
し、100℃保温を2時間継続し、重合反応を完結させ
た。冷却後、更にミネラルターペンを加え、加熱残分5
0重量%になるように調整した。樹脂粘度2500セン
チポイズ、平均粒子径950nmの乳白色の非水分散型樹
脂を得た。このものを(N−1)とした。
【0035】合成例2 (1)(A)成分及び(B)成分を含むポリオキシエチ
レン結合を含有するビニル系重合体溶液(M−2)の合
成 撹拌装置、還流冷却器及び温度計の付いたフラスコに、
ミネラルターペン400gを仕込んだ。100℃に昇温
後、ビニル系単量体及び重合開始剤として、PME−4
00100g、シクロヘキシルメタクリレート500
g、スチレン100g、グリシジルメタクリレート50
g、2−エチルヘキシルメタクリレート250g及びア
ゾビスイソブチロニトリル4gを2時間かけて滴下し
た。滴下終了後、1時間保温し、更に、アゾビスイソブ
チロニトリル2gをシクロヘキサノン20gに溶解した
液を30分かけて滴下させた。滴下終了後、1時間保温
し、重合反応を完結させた。冷却後、更にミネラルター
ペンを加え、加熱残分50重量%になるように調整し、
ビニル系重合体溶液(M−2)を得た。
【0036】(2)(A)成分、(B)成分及び(C)
成分を含む非水分散型樹脂(N−2)の合成 (1)と同様のフラスコに、前記で合成した樹脂(M−
2)700gを採取し、ミネラルターペン400gを加
えた。100℃に昇温後、ビニル系単量体及び重合開始
剤として、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン100g、メチルメタクリレート200g、エチル
アクリレート250g、スチレン100g及びアゾビス
イソブチロニトリル 4gを2時間かけて滴下した。滴
下前は透明だった液が、重合が進むにしたがって白濁
し、非水分散液になった。滴下終了後、1時間保温し、
更に、アゾビスイソブチロニトリル2gをシクロヘキサ
ノン20gに溶解した液を追滴下し、100℃保温を2
時間継続し、重合反応を完結させた。冷却後、更にミネ
ラルターペンを加え、加熱残分50重量%になるように
調整した。樹脂粘度3500センチポイズ、平均粒子径
770nmの乳白色の非水分散型樹脂(N−2)を得た。
【0037】合成例3 (1)(A)成分及び(B)成分を含むポリオキシエチ
レン結合を含有するビニル系重合体溶液(M−3)の合
成 撹拌装置、還流冷却器及び温度計の付いたフラスコに、
ミネラルターペン400gを仕込んだ。100℃に昇温
後、ビニル系単量体及び重合開始剤として、PME−4
00 100g、iso−ブチルメタクリレート500
g、スチレン100g、グリシジルメタクリレート50
g、2−エチルヘキシルメタクリレート250g及びア
ゾビスイソブチロニトリル4gを2時間かけて滴下し
た。滴下終了後、1時間保温し、更に、アゾビスイソブ
チロニトリル2gをシクロヘキサノン20gに溶解した
液を30分かけて滴下させた。滴下終了後、1時間保温
し、重合反応を完結させた。冷却後、更にミネラルター
ペンを加え、加熱残分50重量%になるように調整し、
ビニル系重合体溶液(M−3)を得た。
【0038】(2)(A)成分、(B)成分及び(C)
成分を含む非水分散型樹脂(N−3)の合成 (1)と同様のフラスコに、(1)で合成した樹脂(M
−3)700gを採取し、ミネラルターペン200gを
加えた。100℃に昇温後、ビニル系単量体及び重合開
始剤として、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン100g、メチルメタクリレート200g、エチ
ルアクリレート250g、スチレン100g及びアゾビ
スイソブチロニトリル4gを2時間かけて滴下した。滴
下前は透明だった液が、重合が進むにしたがって白濁
し、非水分散液になった。滴下終了後、1時間保温し、
更に、アゾビスイソブチロニトリル2gをシクロヘキサ
ノン20gに溶解した液を追滴下し、100℃保温を2
時間継続し、重合反応を完結させた。冷却後、更にミネ
ラルターペンを加え、加熱残分50重量%になるように
調整した。樹脂粘度2900センチポイズ、平均粒子径
970nmの乳白色の非水分散型樹脂(N−3)を得
た。
【0039】合成例4 (D)成分のアミノシラン変性エポキシ化合物(H−
1)の合成 撹拌装置、還流冷却器及び温度計の付いたフラスコにミ
ネラルターペン150g、n−ブタノール140g、ビ
スフェノールA型ジグリシジルエーテル124g及びγ
−アミノプロピルトリエトキシシラン166gを仕込ん
だ。60℃に昇温してさらに3時間保温を継続した。反
応生成物のIRスペクトルを測定し、エポキシ基の吸収
(920cm−1)の消失していることを確認し、保温
を終了し、アミノシラン変性エポキシ化合物(H−1)
を得た。
【0040】比較合成例1 (1)ビニル系重合体溶液(M−4)の合成 合成例1の(1)ビニル系重合体溶液(M−1)の合成
において、ビニル系単量体のPME−400をn−ブチ
ルメタクリレートに替えた以外は同様の合成方法で合成
を行い、ビニル系重合体溶液(M−4)を得た。
【0041】(2)非水分散型樹脂(N−4)の合成 合成例1の(2)非水分散型樹脂(N−1)の合成にお
いて、樹脂(M−1)を(M−4)に替えた以外は同様
のビニル系単量体、同様の合成方法で合成を行い、樹脂
粘度2000センチポイズ、平均粒子径850nmの乳白
色の非水分散型樹脂(N−4)を得た。
【0042】比較合成例2 (1)非水分散型樹脂(N−5)の合成 合成例1の(2)非水分散型樹脂(N−1)の合成にお
いて、ビニル系単量体のγ−メタクリロキシプロピルト
リメトキシシラン100gをメチルメタクリレート50
g、エチルアクリレート50gに替えた以外は同様の合
成方法で合成を行い、樹脂粘度2600センチポイズ、
平均粒子系980nmの乳白色の非水分散型樹脂(N−
5)を得た。
【0043】比較合成例3 (1)ビニル系重合体溶液(M−5)の合成 撹拌装置、還流冷却器及び温度計の付いたフラスコに、
ミネラルターペン600gを仕込んだ。100℃に昇温
後、ビニル系単量体及び重合開始剤として、γ−メタク
リロキシプロピルトリメトキシシラン100g、PME
−400 40g、メチルメタクリレート50g、iso
−ブチルメタクリレート530g、2−エチルヘキシル
アクリレート220g、スチレン60g及びアゾビスイ
ソブチロニトリル4gを2時間かけて滴下した。滴下終
了後、1時間保温し、更に、アゾビスイソブチロニトリ
ル2gをシクロヘキサノン40gに溶解した液を30分
かけて滴下させた。滴下終了後、1時間保温し、重合反
応を完結させた。冷却後、更にミネラルターペンを加
え、加熱残分50%になるように調整し、ビニル系重合
体溶液(M−5)を得た。
【0044】実施例1〜4及び比較例1〜3 合成例で作成した非水分散型樹脂N−1〜N−5、ビニ
ル系重合体溶液M−5を用いて表1に示す配合で混練
し、白色エナメル塗料W−1〜W−6を作成した。
【表1】
【0045】作成した白色エナメル塗料W−1〜W−6
に(D)成分である有機錫化合物、アミノシラン化合
物、H−1を表に示す配合で加えた後、シンナーとして
ミネラルターペンを用い、フォードカップ#4で20秒
(25℃)になるように粘度調整し、塗膜が25〜35
μm(乾燥後)になるように、処理鋼板(#144日本
テストパネル社(株)製)、アルミ板及び予めエポキシ塗
料の塗布してあるブリキ板にスプレー塗装した。このも
のを20℃、相対湿度65%で2週間養生し、評価試験
板とした。付着性評価は、アルミ板及び予めエポキシ塗
料を塗布してあるブリキ板を用い、また、他の性能は前
記処理鋼板を用いて行った。評価結果を表2に示す。な
お、表2中の評価項目の条件は以下の通りである。
【0046】1.付着性:エポキシ塗膜は、大日本塗料
(株)のマイティエポシーラを用い、エポシーラ用の仕様
書に書かれた配合、塗布量、養生条件で作成した塗膜で
ある。付着性は1mm×1mmの碁盤目試験セロテープ剥離
(JIS K5400に準拠)で行った。 2.耐水性:水道水に1ヶ月浸漬後、外観を目視判定し
た。 3.耐酸性:5%硫酸水溶液に1ヶ月浸漬後、外観を目
視判定した。 4.耐アルカリ性:飽和消石灰水溶液に1ヶ月浸漬後、
外観を目視判定した。 5.耐湿性:50℃、相対湿度98%のブリスタリング
ボックス中に1ケ月置き、外観を目視判定した。 6.促進耐候性:サンシャイン・ウエザオ・メータ(ス
ガ試験器(株)製)を使用し、JIS K 5400の条
件で、光沢を測定し、光沢保持率を求めた。
【数1】 7.汚染性:カーボンブラックMA−100(三菱化学
(株)商品名)5gを水道水1000gに分散させた溶液
を試験板に吹き付け、20℃、相対湿度65%の条件で
4時間放置した後、水を含ませたガーゼで洗い落とし
た。これらの操作の前後の試験板の色差ΔEを日本電色
(株)製色差計を用いて測定した。
【0047】
【表2】
【0048】
【発明の効果】請求項1記載の非水分散型樹脂組成物は
耐候性に優れ、かつ長期屋外曝露時の耐汚染性に優れた
硬化性組成物を与える。請求項2記載の硬化性塗料は、
耐候性に優れ、かつ長期屋外曝露時の耐汚染性に優れ
る。請求項3記載の硬化性塗料は、請求項2記載の発明
の効果に加え、基材への密着性及び耐酸性に優れる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)脂肪族炭化水素を含有する有機溶
    媒、(B)分散安定剤として機能し(A)に溶解してお
    り、ポリオキシエチレン結合を含有するビニル系重合体
    及び(C)(A)に分散し、一般式(I) 【化1】 (式中、R1は炭化水素基であり、Xはハロゲン原子、
    アルコキシ基またはヒドロキシ基であり、kは1〜3の
    整数である)で示されるシリル基を有するビニル系重合
    体粒子を含有してなる非水分散型樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の非水分散型樹脂組成物
    と、硬化剤(D)を組み合わせてなる硬化型塗料。
  3. 【請求項3】 (D)の硬化剤がアミノシラン変性エポ
    キシ化合物である請求項2記載の硬化性塗料。
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