JP3764536B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハンドルに加えられる操舵トルクの大きさと方向に基づいて電動機を駆動し、電動機の動力をステアリング系に作用させて運転者の操舵トルクを軽減する電動パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3に従来の電動パワーステアリング装置の全体構成図を示す。
図3において、電動パワーステアリング装置51は、ステアリングホイール52、ステアリング軸53、ハイポイドギア54、ピニオン55Aおよびラック軸55Bなどからなるラック&ピニオン機構55、タイロッド56、操向車輪の前輪57、操舵補助力を発生する電動機58、ステアリングホイール52に作用する操舵トルクTを検出し、操舵トルクTに対応した電気信号に変換された操舵トルク信号TSを出力する操舵トルクセンサ59、および操舵トルク信号TSに基づいて電動機58の目標電流を決定する目標電流信号IMSを設定し、この目標電流信号IMSに対応した電動機制御信号VOを発生する電動機制御手段61、電動機58に電動機電圧VMを供給して駆動する電動機駆動手段62、電動機58の正回転および逆回転に対応した電動機電流IMを検出して目標電流信号IMSに対応した電動機電流信号IMFに変換する電動機電流検出手段63からなる制御手段60を備える。
【0003】
ドライバがステアリングホイール52を操舵すると、ステアリング軸53に設けられた操舵トルクセンサ59が操舵トルクTを検出し、電気信号に変換した操舵トルク信号TSを電動機制御手段61に供給する。
【0004】
また、ステアリング軸53に加えられる操舵トルクTは、ラック&ピニオン機構55を介してピニオン55Aの回転力がラック軸55Bの軸方向の直線運動に変換され、タイロッド56を介して前輪57の操向を変化させる。
【0005】
電動機制御手段61は操舵トルク信号TSに基づいて電動機駆動手段62に、例えばPWM(パルス幅変調)の電動機制御信号VOを供給し、電動機駆動手段62は、例えば4個のスイッチング素子(パワーFET等)で構成し、電動機制御信号VOに対応した電動機電圧VMを発生し、操舵トルクTの絶対値と方向に対応した双方向の電動機電流IMで電動機58を駆動する。
【0006】
電動機58が発生する電動機トルクは、ハイポイドギア54を介して倍力された操舵補助力(アシストトルク)TMに変換され、ステアリング軸53に作用する。
【0007】
電動機電流検出手段63は、電動機58に実際に流れる電動機電流IMを抵抗やホール素子などで電圧に変換し、変換した電圧を対応する電動機電流信号IMFに変換して電動機制御手段61に供給し、目標電流信号IMSにフィードバック(負帰還)する。
【0008】
図4に従来の電動パワーステアリング装置の要部ブロック構成図を示す。
図4において、操舵トルクセンサ59は、ポテンショメータや差動トランスで構成し、ステアリングホイール52に加えられる操舵トルクTを、操舵トルクTの大きさと方向に対応した操舵トルク信号TSとして検出し、操舵トルク信号TSを電動機制御手段61に提供する。
【0009】
従来の操舵トルクセンサ59は、ステアリングホイール52に加えられる操舵トルクTを、大きさおよび方向を含め操舵トルクTに比例した0Vから5Vの直流電圧の操舵トルク信号TSとして出力するよう構成されている。
【0010】
図5に従来の操舵トルクセンサの操舵トルク(T)−操舵トルク信号(TS)特性図を示す。
図5において、操舵トルク信号TSは操舵トルクTの大きさおよび方向(0〜100Kg・f・cm)に対応してリニア(線形)に変化し、例えば操舵トルクTが0(Kg・f・cm)の場合には操舵トルク信号TSは直流電圧2.5Vに設定され、右操舵(時計方向)の操舵トルクTが100(Kg・f・cm)の場合には操舵トルク信号TSは直流電圧5.0V、一方、左操舵(反時計方向)の操舵トルクTが100(Kg・f・cm)の場合には操舵トルク信号TSは直流電圧0Vとなるよう設定されている。
【0011】
また、図4において、電動機制御手段61は、不感帯領域生成手段71、飽和領域生成手段72を備え、操舵トルクセンサ59から供給されるリニア(線形)特性の操舵トルク信号TS(図5参照)に不感帯領域および飽和領域が設定される。
【0012】
不感帯領域生成手段71は、操舵トルクTが0から0近傍の所定値T1までは操舵トルク信号TSが0となる一定の不感帯領域を生成し、操舵トルク信号TSFを飽和領域生成手段72に供給する。
不感帯領域生成手段71を設けることによって0近傍の操舵トルクTに対しては電動機58からステアリング系に補助操舵力が作用しないように構成される。
【0013】
飽和領域生成手段72は、操舵トルクTが大きくなって所定値T2以上では操舵トルク信号TSが一定値TS2(または、一定値TS1)となる一定の飽和領域を生成する。
飽和領域生成手段72を設けることによって所定値T2以上の操舵トルクTの増加に対して操舵トルク信号TSを一定値TS2(または、一定値TS1)に制限し、電動機58からステアリング系に作用する補助操舵力の最大値が制限するよう構成される。
【0014】
図6に不感帯領域および飽和領域を設定した操舵トルク(T)−操舵トルク信号(TS)特性図を示す。
図6において、操舵トルクTが0から所定値T1(左操舵の場合には、−T1)までは操舵トルクTの増加に対して操舵トルク信号TSが一定値0(TS=0)を保持する不感帯領域Xが形成される。
【0015】
操舵トルクTが所定値T1を超えて所定値T2を下回る(T1<T<T2)の範囲では、操舵トルクTの増加に対して操舵トルク信号TSが0から直線的に増加して一定値TS2(左操舵の−T2に対してはTS1)となる線形領域(アシスト領域)Yが形成される。
【0016】
操舵トルクTが所定値T2以上の増加(左操舵の場合には、−T2以下)に対しては、操舵トルク信号TSが一定値TS2(または、一定値TS1)を保持する一定の飽和領域Zが形成される。
【0017】
飽和領域生成手段72は、図6に示す不感帯領域X、線形領域(アシスト領域)Yおよび飽和領域Zを有する操舵トルク信号TSを、操舵トルクTに応じて電動機58を駆動するための目標電流信号IMSとして偏差演算手段73に供給する。
【0018】
偏差演算手段73で、目標電流信号IMSと電動機電流検出手段63から供給される電動機電流信号IMFの偏差ΔI(=IMS−IMF)が演算され、制御信号発生手段74で、偏差ΔIにPID(比例、積分、微分)制御を施すとともに、PID制御を施された偏差ΔIに基づいてPWM(パルス幅変調)信号を発生し、このPWM信号を電動機制御信号VOとして出力し、電動機駆動手段62(例えば、FETブリッジ回路)を駆動制御することによって電動機58がPWM駆動され、電動機58が発生する電動機トルクを操舵補助力としてステアリング系に作用させるよう構成されている。
【0019】
図7に操舵トルクT−操舵補助力TM特性図を示す。
なお、図7の操舵トルクT−操舵補助力TMの特性は、図6に示す操舵トルクT−操舵トルク信号TS(目標電流信号IMS)の特性と同じ傾向となる。
図7において、操舵補助力TMは、操舵トルクTが0から所定値T1までは一定値0(TM=0)の不感帯領域Xとなり、ステアリング系に操舵補助を行わない。
【0020】
また、操舵補助力TMは、操舵トルクTが所定値T1を超えて所定値T2を下回る範囲では、0から一定値TMUまで直線的に増加する線形領域Yとなり、操舵トルクTに対応してステアリング系に操舵補助(アシスト)を行う。
【0021】
さらに、操舵補助力TMは、操舵トルクTが所定値T2以上では一定値TMUを保持する一定の飽和領域Zとなり、所定値T2以上の操舵トルクTの増加に対してステアリング系に作用する最大操舵補助(アシスト最大値)を一定値TMUに制限する。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電動パワーステアリング装置は、操舵トルクセンサに図5に示される特性のものを用いるため、電動パワーステアリング装置に実際に必要とされる図6の操舵トルク信号を得るためには制御手段に図4に示す不感帯領域発生手段や飽和領域発生手段が必要となり、回路構成が複雑となって装置の大型化やコストアップを招く課題がある。
【0023】
特に、制御手段をアナログ回路で構成する場合には、制御手段全体に占める不感帯領域発生手段や飽和領域発生手段の回路規模が大きくなって、構成が複雑となり、装置の大型化、部品数の増加による故障率の増大、およびコストアップなどの課題がある。
【0024】
また、制御手段をマイクロプロセッサを中心に構成し、操舵トルクセンサに図5に示される特性のものを用いてマイクロプロセッサの制御で予めROM等のメモリに図6の特性を設定しておく構成も可能であるが、マイクロプロセッサ、ROM等の周辺部品およびソフトプログラミングが必要となって装置コストのアップを招く課題がある。
【0025】
本発明はこのような課題を解決するためなされたもので、その目的は操舵トルクセンサ自体に不感帯領域、線形領域および飽和領域を持たせ、制御手段を構成が単純で部品点数が少ない低価格のアナログ回路で構成することができる電動パワーステアリング装置を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため本発明に係る電動パワーステアリング装置の操舵トルク検出手段は、ポテンショメータから成り、該ポテンショメータは、操舵トルクに比例して増減する操舵トルク信号を出力する抵抗体、一定の操舵トルク信号を出力する導体を備えることを特徴とする。
【0027】
本発明に係る電動パワーステアリング装置は、操舵トルクに対応して線形の操舵トルク信号を出力する線形領域と、一定の操舵トルク信号を出力する一定値領域を有する操舵トルク検出手段を備えたので、制御手段の回路構成を単純にすることができる。
また、本発明に係る電動パワーステアリング装置の操舵トルク検出手段は、線形領域を抵抗体、一定値領域を導体で形成したポテンショメータで構成したので、単純な構成でセンサ自体にアシスト線形領域とともに、アシスト不感帯領域とアシスト飽和領域を持たせることができる。
【0028】
また、本発明に係る電動パワーステアリング装置の操舵トルク検出手段は、操舵トルクが0から第1の所定値および第2の所定値から最大トルクまでは一定の操舵トルク信号を出力し、第1の所定値を超えて第2の所定値を下回る範囲では線形の操舵トルク信号を出力することを特徴とする。
【0029】
本発明に係る電動パワーステアリング装置の操舵トルク検出手段は、操舵トルクが0から第1の所定値および第2の所定値から最大トルクまでは一定の操舵トルク信号を出力し、第1の所定値を超えて第2の所定値を下回る範囲では線形の操舵トルク信号を出力することができるので、センサ自体にアシスト線形領域とともに、アシスト不感帯領域とアシスト飽和領域を設定することができる。
【0032】
また、本発明に係るポテンショメータは、操舵トルクに比例した回転角に対応して線形の操舵トルク信号および一定の操舵トルク信号を出力することを特徴とする。
【0033】
本発明に係るポテンショメータは、操舵トルクに比例した回転角に対応して線形の操舵トルク信号および一定の操舵トルク信号を出力することができるので、ハンドル操作に応じた回転角に対応して操舵に要求される操舵トルク信号を発生することができる。
【0034】
さらに、本発明に係るポテンショメータは、抵抗体および導体を、回転角0を中心にして時計方向と反時計方向に対称に配置したことを特徴とする。
【0035】
本発明に係るポテンショメータは、抵抗体および導体を、回転角0を中心にして時計方向と反時計方向に対称に配置したので、ハンドルを中立位置から時計方向または反時計方向に操作しても、同じ特性の操舵トルク信号を発生することができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係る電動パワーステアリング装置の全体要部ブロック構成図である。
図1において、電動パワーステアリング装置1は、操舵トルクセンサを構成する操舵トルク検出手段2、制御手段3、電動機8を備える。
【0039】
また、制御手段3は、偏差演算手段5および制御信号発生手段6からなる電動機制御手段4、電動機駆動手段7、電動機電流検出手段9を備える。
【0040】
なお、図1において、電動機駆動手段7、電動機電流検出手段9および電動機8は、それぞれ図4に示す電動機駆動手段62、電動機電流検出手段63および電動機58と同一の構成および作用を有するので説明を省略する。
【0041】
操舵トルク検出手段2は操舵トルクセンサで構成し、操舵トルクTの大きさと方向に対応して線形の操舵トルク信号TSを出力する線形領域と、操舵トルクTの大きさと方向に対応して一定の操舵トルク信号TSを出力する一定値領域を備えるよう構成する。
【0042】
なお、線形領域とは、操舵トルク信号TSが操舵トルクTに比例する操舵範囲を意味し、一定値領域とは、操舵トルク信号TSが操舵トルクTの変化に拘わりなく一定値を保持する操舵範囲を意味するものである。
【0043】
一定値領域には、操舵トルクTが0近傍の場合に操舵トルク信号TS一定値0に保持してステアリング系をアシストしない不感帯領域と、操舵トルクTが大きい場合に、操舵トルク信号TSの最大値を一定値に制限してステアリング系へのアシスト力制限する飽和領域がある。
【0044】
また、操舵検出手段2は、操舵トルクTが0から第1の所定値(図6に示す操舵トルクT1)までは、操舵トルクTの増加に対して操舵トルク信号TSが一定値0を保持する一定の操舵トルク信号TSを出力するとともに、操舵トルクTが第2の所定値(図6に示す操舵トルクT2)以上でも操舵トルクTが増加して最大トルクまでは、操舵トルク信号TSが一定値(図6に示すTS2)を保持する一定の操舵トルク信号TSを出力する。
【0045】
一方、操舵検出手段2は、操舵トルクTが第1の所定値を超えて第2の所定値を下回る範囲(図6に示すT1<T<T2)では、操舵トルクTに比例した線形の操舵トルク信号TSを出力する。
【0046】
さらに、操舵検出手段2は、線形領域を抵抗体、一定値領域を導体で形成したポテンショメータで構成する。
【0047】
図2は本発明に係るポテンショメータの構成図である。
図2において、ポテンショメータ10は、Oを中心とした扇形状の円周パターンで形成した可変抵抗パターン11、電圧検出パターン12、回転軸15の回転に応じて可変抵抗パターン11および電圧検出パターン12を電気的に接続しながら回転移動する可動接点部13を備える。
【0048】
可変抵抗パターン11は、回転角0度(扇形パターンの中心)を中心として可動接点部13の時計方向(例えば、右操舵方向)と反時計方向(例えば、左操舵方向)に対称に導体18A(導体18B)→抵抗体19A(抵抗体19B)→導体20A(20B)→抵抗体21A(抵抗体21B)を配置する。
【0049】
抵抗体19Aと19Bは同じ抵抗値Raで形成し、抵抗体21Aと21Bも同じ抵抗値Rbで形成する。
また、導体18Aと18Bは同じ面積および断面積で形成し、導体20Aと20Bも同じ面積および断面積で形成する。
【0050】
また、可変抵抗パターン11の左右終端部には、それぞれ(+)電極16、(−)電極17を形成し、(+)電極16を5V電源、(−)電極17を接地(GND)に接続する。
【0051】
電圧検出パターン12は導体で形成し、左右いずれかの終端部を図1に示す電動機制御手段4に接続してセンサ出力である操舵トルク信号TSを取り出す。
【0052】
可動接点部13は、回転軸15とともに回転するよう構成し、可変抵抗パターン11と電圧検出パターン12を電気的に接続するブラシ14を設ける。
【0053】
なお、操舵トルク信号TSを最大5Vまたは0Vで検出する場合、または抵抗体21Aおよび抵抗体21Bの抵抗値Rbを外付けする場合には、抵抗体21Aおよび抵抗体21Bを形成しなくともよい。
【0054】
回転軸15は、図示しない弾性部材を介してステアリングホイールに結合され、操舵トルクTに比例した回転角θで回転し、可動接点部13を回転する。
例えば、ステアリングホイールを右方向(時計方向)に操舵した場合には、回転軸15も右方向(時計方向)に回転し、一方、ステアリングホイールを左方向(反時計方向)に操舵した場合には、回転軸15も左方向(反時計方向)に回転する。
【0055】
電圧検出パターン12から出力される操舵トルク信号TSは、5V電圧を可変抵抗パターン11の全抵抗値(=2Ra+2Rb)で割算した値に、GNDからブラシ14までの抵抗値Rxを乗算した値で検出することができる。
なお、操舵トルクTが0で回転角が0の場合には、操舵トルク信号TSは2.5Vで検出し、右操舵(回転角がプラス)の場合には2.5Vから5.0Vの範囲、左操舵(回転角がマイナス)の場合には2.5Vから0Vの範囲で検出する。
【0056】
次に、ポテンショメータ10の動作を図2および図6に基づいて説明する。
操舵トルクTが0で回転角θ=0の場合は操舵トルク信号TS=2.5Vで検出する。
【0057】
右操舵(時計方向)を行い、操舵トルクTの増加に対応した回転角θ=θX(操舵トルクTは所定値T1)までは、ブラシ14は導体18A上を移動するので操舵トルク信号TSの変化はなく、操舵トルク信号TS=2.5Vで検出する。
【0058】
つまり、操舵トルクTが小さい所定値T1までは、操舵トルクTが増加しても操舵トルク信号TS=2.5Vに保持して一定の不感帯領域Xを形成する。
【0059】
続いて、操舵トルクTが所定値T1を超えて所定値T2を下回る範囲に対応した回転角θ=θX+θYまでは、ブラシ14は抵抗体19A上を移動するので操舵トルク信号TSは2.5Vから線形的に増加し、一定値TS2での間で線形領域Yを形成する。
【0060】
操舵トルクTが所定値T2以上になると、ブラシ14は導体20A上を移動して回転角θ=θX+θY+θzのポイントP1(ストッパ)で停止され、操舵トルク信号TSは一定値TS2を保持して一定の飽和領域Zを形成する。
【0061】
したがって、ポテンショメータ10は、図4に示す不感帯領域生成手段71および飽和領域生成手段72を用いることなく、ポテンショメータ自体で図6に示す操舵トルクT−操舵トルク信号TS特性を有するトルクセンサを実現することができる。
【0062】
このように、ポテンショメータ10は、操舵トルクTに比例した回転角θに対応して、導体18Aでは不感帯領域、導体21Aでは飽和領域の一定値領域を形成し、抵抗帯19Aでは線形領域を形成し、線形または一定の操舵トルク信号TS(目標電流信号IMS)を電動機制御手段4に出力する。
【0063】
本発明のポテンショメータをトルクセンサに採用することにより、回路規模の大きな不感帯領域発生手段や飽和領域発生手段が不要となり、制御手段の回路規模が単純に構成できるので、制御手段をアナログ回路で構成しても回路構成の単純化を図ることができる。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る電動パワーステアリング装置は、操舵トルクに対応して線形の操舵トルク信号を出力する線形領域と、一定の操舵トルク信号を出力する一定値領域を有する操舵トルク検出手段を備え、制御手段の回路構成を単純にすることができるので、装置を簡素化して経済性を実現することができる。
【0065】
また、本発明に係る電動パワーステアリング装置の操舵トルク検出手段は、操舵トルクが0から第1の所定値および第2の所定値から最大トルクまでは一定の操舵トルク信号を出力し、第1の所定値を超えて第2の所定値を下回る範囲では線形の操舵トルク信号を出力することができ、センサ自体にアシスト線形領域とともに、アシスト不感帯領域とアシスト飽和領域を設定することができるので、従来制御手段に設けたアシスト不感帯領域とアシスト飽和領域を形成する回路が不要となって装置の単純化および経済化を図ることができる。
【0066】
さらに、本発明に係る電動パワーステアリング装置の操舵トルク検出手段は、線形領域を抵抗体、一定値領域を導体で形成したポテンショメータで構成し、単純な構成でセンサ自体にアシスト線形領域とともに、アシスト不感帯領域とアシスト飽和領域を持たせることができるので、操舵トルクセンサの高性能化と利便性の向上を図ることができる。
【0067】
また、本発明に係るポテンショメータは、操舵トルクに比例した回転角に対応して線形の操舵トルク信号および一定の操舵トルク信号を出力することができ、ハンドル操作に応じた回転角に対応して操舵に要求される操舵トルク信号を発生することができるので、操舵トルクセンサの単純化および高性能化を実現することができる。
【0068】
さらに、本発明に係るポテンショメータは、抵抗体および導体を、回転角0を中心にして時計方向と反時計方向に対称に配置し、ハンドルを中立位置から時計方向または反時計方向に操作しても、同じ特性の操舵トルク信号を発生することができるので、トルクセンサを簡素化して大幅なコストダウンを実現することができる。
【0069】
また、本発明に係る電動パワーステアリング装置は、センサ自体にアシスト線形領域とともに、アシスト不感帯領域とアシスト飽和領域を持たせた操舵トルク検出手段を用い、制御手段をアナログ回路で単純に構成することができるので、装置をコンパクトに構成して経済化を図ることができる。
また、部品点数の削減により、故障率の低減を図ることができる。
【0070】
よって、アナログ回路に適し、構成が単純で経済性に優れた電動パワーステアリング装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動パワーステアリング装置の全体要部ブロック構成図
【図2】本発明に係るポテンショメータの構成図
【図3】従来の電動パワーステアリング装置の全体構成図
【図4】従来の電動パワーステアリング装置の要部ブロック構成図
【図5】従来の操舵トルクセンサの操舵トルク(T)−操舵トルク信号(TS)特性図
【図6】不感帯領域および飽和領域を設定した操舵トルク(T)−操舵トルク信号(TS)特性図
【図7】操舵トルクT−操舵補助力TM特性図
【符号の説明】
1…電動パワーステアリング装置、2…操舵トルク検出手段、3…制御手段、4…電動機制御手段、5…偏差演算手段、6…制御信号発生手段、7…電動機駆動手段、8…電動機、9…電動機電流検出手段、10…ポテンショメータ、11…可変抵抗パターン、12…電圧検出パターン、13…可動接点部、14…ブラシ、15…回転軸、16…(+)電極、17…(−)電極、18A,18B,20A,20B…導体、19A,19B,21A,21B…抵抗体、IM…電動機電流、IMS…目標電流信号、ΔI…偏差、T…操舵トルク、TS…操舵トルク信号、VM…電動機電圧、VO…電動機制御信号、X…不感帯領域、Y…線形領域、Z…飽和領域、θ,θX,θY,θz…回転角。

Claims (4)

  1. ステアリング系に入力される操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、この操舵トルク検出手段が検出する操舵トルク信号に基づいて電動機を駆動制御する制御手段と、前記電動機が発生する電動機トルクを操舵補助力としてステアリング系に作用させる電動パワーステアリング装置において、
    前記操舵トルク検出手段は、ポテンショメータから成り、該ポテンショメータは、操舵トルクに比例して増減する操舵トルク信号を出力する抵抗体、一定の操舵トルク信号を出力する導体を備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記操舵トルク検出手段は、操舵トルクが0から第1の所定値および第2の所定値から最大トルクまでは一定の操舵トルク信号を出力し、第1の所定値を超えて第2の所定値を下回る範囲では線形の操舵トルク信号を出力することを特徴とする請求項1記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記ポテンショメータは、操舵トルクに比例した回転角に対応して線形の操舵トルク信号および一定の操舵トルク信号を出力することを特徴とする請求項1または2記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記抵抗体および前記導体は、回転角0を中心にして時計方向と反時計方向に対称に配置したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
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