JP6059063B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電動パワーステアリング装置に関する。
近年、車両のステアリング系に電動モータを備え、電動モータの動力にてドライバの操舵力をアシストする電動パワーステアリング装置において、電動モータによるアシスト力を制御するために、電動モータのアシスト力が伝達されるラック軸に生じている荷重を考慮することが提案されている。
例えば、特許文献1に記載の電動パワーステアリング装置は、以下のように構成されている。すなわち、舵角と車速に基づいて目標操舵トルクを導出する目標操舵トルク演算処理手段と、舵角から算出したアシストモータの逆起電圧とモータ端子間電圧との差からラック推力を推定するラック推力推定手段等と、ラック推力と舵角と車速に基づいて路面負荷修正係数を導出する路面負荷修正係数演算手段とを備え、同路面負荷修正係数に基づいて前記目標操舵トルクを修正し、同修正目標操舵トルクと操舵トルクとの差に基づいてフィードバック制御量を算出し、同フィードバック制御量に基づいてアシストモータを駆動する。
特開2007−8292号公報
ラック軸に生じている荷重であるラック軸荷重を考慮して電動モータによるアシスト力を制御する装置においては、このラック軸荷重をいかに精度高く把握することができるかが重要となる。ただし、ラック軸荷重を直接検出するセンサを新たに設けるのでは構成が複雑になるとともにコストが高くなってしまう。
本発明は、簡易かつ低廉にラック軸荷重を精度高く把握することができる電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明は、車両のステアリングホイールの操作に対して補助力を与える電動モータと、前記ステアリングホイールの操作に応じて移動して転動輪を転舵させるラック軸と、前記ラック軸に生じている荷重を推定する推定手段と、前記推定手段が推定した前記荷重に基づいて前記電動モータによる補助力を制御するモータ制御手段と、を備え、前記推定手段は、前記車両の左右方向の一方の側に配置された転動輪に生じている圧力と他方の側に配置された転動輪に生じている圧力との圧力差に基づいて前記荷重を推定することを特徴とする電動パワーステアリング装置である。
ここで、前記推定手段は、前記車両に設けられて前記転動輪に生じている圧力を検出するセンサからの出力値に基づいて前記荷重を推定するとよい。
また、前記推定手段は、前記車両の旋回方向および当該旋回方向への回転角の変化速度をも加味して前記荷重を推定するとよい。
また、前記推定手段は、前記ラック軸の移動方向および移動量をも加味して前記荷重を推定するとよい。
また、前記推定手段は、前記ステアリングホイールの回転角度をも加味して前記荷重を推定するとよい。
また、前記モータ制御手段は、前記推定手段が推定した前記荷重が大きい場合には当該荷重が小さい場合よりも前記電動モータによる補助力を大きくするとよい。
本発明によれば、簡易かつ低廉にラック軸荷重を精度高く把握することができる。
実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の概略構成を示す図である。 制御装置の概略構成図である。 目標電流算出部の概略構成図である。 操舵トルクおよび車速とベース電流との対応を示す制御マップの概略図である。 ラック軸荷重とラック軸荷重補償電流との対応を示す制御マップを例示する図である。 制御部の概略構成図である。 ラック軸荷重推定部の概略構成図である。 右前輪と左前輪とのタイヤ圧差と、ベース荷重との対応を示す制御マップを例示する図である。 自動車の旋回方向およびその旋回方向への回転角速度とヨーレイト相当補正荷重との対応を示す制御マップを例示する図である。 ラック軸の移動方向およびその移動量とラック軸変位相当補正荷重との対応を示す制御マップを例示する図である。 操舵角と操舵角相当補正荷重との対応を示す制御マップを例示する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、実施の形態に係る電動パワーステアリング装置100の概略構成を示す図である。
電動パワーステアリング装置100(以下、単に「ステアリング装置100」と称する場合もある。)は、車両の進行方向を任意に変えるためのかじ取り装置であり、本実施の形態においては車両の一例としての自動車に適用した構成を例示している。
ステアリング装置100は、自動車の進行方向を変えるために運転者が操作する車輪(ホイール)状のステアリングホイール(ハンドル)101と、ステアリングホイール101に一体的に設けられたステアリングシャフト102とを備えている。また、ステアリング装置100は、ステアリングシャフト102と自在継手103aを介して連結された上部連結シャフト103と、この上部連結シャフト103と自在継手103bを介して連結された下部連結シャフト108とを備えている。下部連結シャフト108は、ステアリングホイール101の回転に連動して回転する。
また、ステアリング装置100は、運転者から見て右側(図1では左側)の前輪である右前輪151と左側(図1では右側)の前輪である左前輪152とから構成される転動輪としての前輪150のそれぞれに連結されたタイロッド104と、タイロッド104に連結されたラック軸105とを備えている。また、ステアリング装置100は、ラック軸105に形成されたラック歯105aとともにラック・ピニオン機構を構成するピニオン106aが形成されたピニオンシャフト106を備えている。
また、ステアリング装置100は、ピニオンシャフト106の一部を収納するステアリングギアボックス107を有している。ピニオンシャフト106は、ステアリングギアボックス107内にてトーションバー(不図示)を介して下部連結シャフト108と連結されている。ステアリングギアボックス107の内部には、下部連結シャフト108とピニオンシャフト106との相対角度に基づいてステアリングホイール101の操舵トルクTを検出するトルクセンサ109が設けられている。
また、ステアリング装置100は、ステアリングギアボックス107に支持された電動モータ110と、電動モータ110の駆動力を減速してピニオンシャフト106に伝達する減速機構111とを有している。本実施の形態に係る電動モータ110は、3相ブラシレスモータである。減速機構111は、例えば、ピニオンシャフト106に固定されたウォームホイール(不図示)と、電動モータ110の出力軸に連結されたウォームギヤ(不図示)などから構成される。
また、ステアリング装置100は、ステアリングシャフト102の回転角度を検出することで、ステアリングホイール(ハンドル)101が回転された角度である操舵角を検出する操舵角センサ112を備えている。
また、ステアリング装置100は、電動モータ110の作動を制御するモータ制御手段の一例としての制御装置10を備えている。制御装置10には、上述したトルクセンサ109および操舵角センサ112からの出力信号が入力される。また、制御装置10には、自動車に搭載される各種の機器を制御するための信号を流す通信を行うネットワーク(CAN)を介して、自動車の移動速度である車速Vcを検出する車速センサ170、前輪150の圧力であるタイヤ圧を検出するタイヤ圧センサ180、自動車のヨーレイト(旋回方向への回転角の変化速度)を検出するヨーレイトセンサ190などからの出力信号が入力される。
以上のように構成されたステアリング装置100は、ステアリングホイール101に加えられた操舵トルクTをトルクセンサ109にて検出し、その検出トルクに応じて電動モータ110を駆動し、電動モータ110の発生トルクをピニオンシャフト106に伝達する。これにより、電動モータ110の発生トルクが、ステアリングホイール101に加える運転者の操舵力をアシストする。
次に、制御装置10について説明する。
図2は、制御装置10の概略構成図である。
制御装置10は、CPU、ROM、RAM、バックアップRAM等からなる算術論理演算回路である。
制御装置10には、上述したトルクセンサ109にて検出された操舵トルクTが出力信号に変換されたトルク信号Tdと、車速センサ170にて検出された車速Vcが出力信号に変換された車速信号vなどが入力される。
そして、制御装置10は、トルク信号Tdおよび車速信号vに基づいて目標補助トルクを算出し、この目標補助トルクを電動モータ110が供給するのに必要となる目標電流Itを算出する目標電流算出部20と、目標電流算出部20が算出した目標電流Itに基づいてフィードバック制御などを行う制御部30とを有している。また、制御装置10は、タイヤ圧センサ180(図1参照)が検出したタイヤ圧などに基づいてラック軸105に加わっている力であるラック軸荷重Fを推定する推定手段の一例としてのラック軸荷重推定部70を有している。
次に、目標電流算出部20について詳述する。
図3は、目標電流算出部20の概略構成図である。
目標電流算出部20は、目標電流を設定する上で基準となるベース電流Ibを算出するベース電流算出部21と、電動モータ110の慣性モーメントを打ち消すための電流を算出するイナーシャ補償電流算出部22と、モータの回転を制限する電流を算出するダンパー補償電流算出部23とを備えている。また、目標電流算出部20は、ラック軸105に生じているラック軸荷重Fに応じた電流を算出するラック軸荷重補償電流算出部27を備えている。また、目標電流算出部20は、ベース電流算出部21、イナーシャ補償電流算出部22、ダンパー補償電流算出部23、ラック軸荷重補償電流算出部27にて算出された値に基づいて目標電流Itを決定する目標電流決定部25を備えている。また、目標電流算出部20は、トルクセンサ109にて検出された操舵トルクTの位相を補償する位相補償部26を備えている。
なお、目標電流算出部20には、トルク信号Td、車速信号v、電動モータ110の回転速度Nmが出力信号に変換された回転速度信号Nms、ラック軸荷重推定部70が推定したラック軸荷重Fなどが入力される。回転速度信号Nmsは、例えば3相ブラシレスモータである電動モータ110の回転子(ロータ)の回転位置を検出するセンサ(例えば、回転子の回転位置を検出するレゾルバ、ロータリエンコーダ等で構成されるロータ位置検出回路)にて検出された電動モータ110の回転角度が微分されることにより得られた値が出力信号に変換されたものであることを例示することができる。
図4は、操舵トルクTおよび車速Vcとベース電流Ibとの対応を示す制御マップの概略図である。
ベース電流算出部21は、位相補償部26にてトルク信号Tdが位相補償されたトルク信号Tsと、車速センサ170からの車速信号vとに基づいてベース電流Ibを算出する。つまり、ベース電流算出部21は、位相補償された操舵トルクTと、車速Vcとに応じたベース電流Ibを算出する。なお、ベース電流算出部21は、例えば、予め車両特性に基づいて作成しROMに記憶しておいた、位相補償された操舵トルクT(トルク信号Ts)および車速Vc(車速信号v)とベース電流Ibとの対応を示す図4に例示した制御マップまたは算出式に、操舵トルクT(トルク信号Ts)および車速Vc(車速信号v)を代入することによりベース電流Ibを算出する。
イナーシャ補償電流算出部22は、トルク信号Tsと、車速信号vとに基づいて電動モータ110およびシステムの慣性モーメントを打ち消すためのイナーシャ補償電流Isを算出する。つまり、イナーシャ補償電流算出部22は、操舵トルクT(トルク信号Ts)と、車速Vc(車速信号v)とに応じたイナーシャ補償電流Isを算出する。なお、イナーシャ補償電流算出部22は、例えば、予め車両特性に基づいて作成しROMに記憶しておいた、操舵トルクT(トルク信号Ts)および車速Vc(車速信号v)とイナーシャ補償電流Isとの対応を示す制御マップまたは算出式に、操舵トルクT(トルク信号Ts)および車速Vc(車速信号v)を代入することによりイナーシャ補償電流Isを算出する。
ダンパー補償電流算出部23は、トルク信号Tsと、車速信号vと、電動モータ110の回転速度信号Nmsとに基づいて、電動モータ110の回転を制限するダンパー補償電流Idを算出する。つまり、ダンパー補償電流算出部23は、操舵トルクT(トルク信号Ts)と、車速Vc(車速信号v)と、電動モータ110の回転速度Nm(回転速度信号Nms)に応じたダンパー補償電流Idを算出する。なお、ダンパー補償電流算出部23は、例えば、予め車両特性に基づいて作成しROMに記憶しておいた、操舵トルクT(トルク信号Ts)、車速Vc(車速信号v)および回転速度Nm(回転速度信号Nms)と、ダンパー補償電流Idとの対応を示す制御マップまたは算出式に、操舵トルクT(トルク信号Ts)、車速Vc(車速信号v)および回転速度Nm(回転速度信号Nms)を代入することによりダンパー補償電流Idを算出する。
ラック軸荷重補償電流算出部27は、ラック軸荷重推定部70が推定したラック軸荷重Fに基づいて、ラック軸荷重Fを打ち消すためのラック軸荷重補償電流Irを算出する。つまり、ラック軸荷重補償電流算出部27は、ラック軸荷重推定部70が推定したラック軸荷重Fに応じたラック軸荷重補償電流Irを算出する。なお、ラック軸荷重補償電流算出部27は、例えば、予め車両特性に基づいて作成しROMに記憶しておいた、ラック軸荷重Fとラック軸荷重補償電流Irとの対応を示す制御マップまたは算出式に、ラック軸荷重推定部70が推定したラック軸荷重Fを代入することによりラック軸荷重補償電流Irを算出する。
図5は、ラック軸荷重Fとラック軸荷重補償電流Irとの対応を示す制御マップを例示する図である。
ここで、前輪150に負荷が生じていない場合に、電動モータ110が一方の回転方向に回転すると、ピニオンシャフト106がラック軸105を、図1で見た場合の横方向に移動させ、前輪150が右方向に回転する。前輪150が右方向に回転するときのラック軸105の移動方向を、以下では「一方の方向」と称す。また、電動モータ110が他方の回転方向に回転すると、ピニオンシャフト106がラック軸105を横方向に移動させ、前輪150が左方向に回転する。前輪150が左方向に回転するときのラック軸105の移動方向を、以下では「他方の方向」と称す。以下では、ラック軸105を一方の方向に移動させる、言い換えれば電動モータ110を一方の回転方向に回転させる電流の方向をプラス、ラック軸105を他方の方向に移動させる、言い換えれば電動モータ110を他方の回転方向に回転させる電流の方向をマイナスとする。また、ラック軸105に対して、一方の方向に加わる荷重の方向をプラス、他方の方向に加わる荷重の方向をマイナスとする。
図5において、横軸はラック軸荷重Fの向きおよび大きさであり、縦軸はラック軸荷重補償電流Irの向きおよび電流量を示している。
ラック軸荷重補償電流算出部27は、図5に示した制御マップに基づいてラック軸荷重補償電流Irを算出する場合、ラック軸105に一方の方向の荷重が加わっている場合には、ラック軸荷重補償電流Irをマイナスの値とし、ラック軸105に他方の方向の荷重が加わっている場合には、ラック軸荷重補償電流Irをプラスの値とし、ラック軸105に加わっている荷重が大きくなるに従ってラック軸荷重補償電流Irの大きさが大きくなるように算出する。ラック軸荷重補償電流算出部27が、予め定められた算出式に基づいて算出する場合も同様である。
目標電流決定部25は、ベース電流算出部21にて算出されたベース電流Ib、イナーシャ補償電流算出部22にて算出されたイナーシャ補償電流Is、ダンパー補償電流算出部23にて算出されたダンパー補償電流Idおよびラック軸荷重補償電流算出部27にて算出されたラック軸荷重補償電流Irに基づいて目標電流Itを決定する。目標電流決定部25は、例えば、ベース電流Ibに、イナーシャ補償電流Isを加算し、ダンパー補償電流Idを減算し、そしてラック軸荷重補償電流Irを加算することにより得た電流を目標電流Itとして決定する。
次に、制御部30について詳述する。
図6は、制御部30の概略構成図である。
制御部30は、電動モータ110の作動を制御するモータ駆動制御部31と、電動モータ110を駆動させるモータ駆動部32と、電動モータ110に実際に流れる実電流Imを検出する電流検出手段の一例としてのモータ電流検出部33とを有している。
モータ駆動制御部31は、目標電流算出部20にて決定された目標電流Itと、モータ電流検出部33にて検出された電動モータ110へ供給される実電流Imとの偏差に基づいてフィードバック制御を行うフィードバック(F/B)制御部40と、電動モータ110をPWM駆動するためのPWM(パルス幅変調)信号を生成するPWM信号生成部60とを有している。
フィードバック制御部40は、目標電流算出部20にて最終的に決定された目標電流Itとモータ電流検出部33にて検出された実電流Imとの偏差を求める偏差演算部41と、その偏差がゼロとなるようにフィードバック処理を行うフィードバック(F/B)処理部42とを有している。
フィードバック(F/B)処理部42は、目標電流Itと実電流Imとが一致するようにフィードバック制御を行うものであり、例えば、偏差演算部41にて算出された偏差に対して、比例要素で比例処理し、積分要素で積分処理し、加算演算部でこれらの値を加算する。
PWM信号生成部60は、フィードバック制御部40からの出力値に基づいて電動モータ110をPWM(パルス幅変調)駆動するためのPWM信号を生成し、生成したPWM信号を出力する。
モータ駆動部32は、所謂インバータであり、例えば、スイッチング素子として6個の独立したトランジスタ(FET)を備え、6個の内の3個のトランジスタは電源の正極側ラインと各相の電気コイルとの間に接続され、他の3個のトランジスタは各相の電気コイルと電源の負極側(アース)ラインと接続されている。そして、6個の中から選択した2個のトランジスタのゲートを駆動してこれらのトランジスタをスイッチング動作させることにより、電動モータ110の駆動を制御する。
モータ電流検出部33は、モータ駆動部32に接続されたシャント抵抗の両端に生じる電圧から電動モータ110に流れる実電流Imの値を検出する。
次に、ラック軸荷重推定部70について詳述する。
図7は、ラック軸荷重推定部70の概略構成図である。
ラック軸荷重推定部70は、タイヤ圧センサ180が検出したタイヤ圧に基づいてラック軸荷重Fのベースとなるベース荷重F1を算出するベース荷重算出部71と、ヨーレイトセンサ190が検出したヨーレイトに基づいてベース荷重F1を補正する補正荷重であるヨーレイト相当補正荷重F2を算出するヨーレイト相当補正荷重算出部72とを備えている。また、ラック軸荷重推定部70は、電動モータ110の回転子(ロータ)の回転位置を検出するセンサ(例えば、上記ロータ位置検出回路)にて検出された電動モータ110の回転角度に基づいてラック軸105の軸方向への変位量を算出し、算出したラック軸105の変位量に基づいてベース荷重F1を補正する補正荷重であるラック軸変位相当補正荷重F3を算出するラック軸変位相当補正荷重算出部73を備えている。また、ラック軸荷重推定部70は、操舵角センサ112が検出した操舵角に基づいてベース荷重F1を補正する補正荷重である操舵角相当補正荷重F4を算出する操舵角相当補正荷重算出部74を備えている。また、ラック軸荷重推定部70は、ベース荷重算出部71が算出したベース荷重F1と、ヨーレイト相当補正荷重算出部72が算出したヨーレイト相当補正荷重F2と、ラック軸変位相当補正荷重算出部73が算出したラック軸変位相当補正荷重F3と、操舵角相当補正荷重算出部74が算出した操舵角相当補正荷重F4とに基づいて最終的なラック軸荷重Fを決定するラック軸荷重決定部75を備えている。
図8は、右前輪151と左前輪152とのタイヤ圧差と、ベース荷重F1との対応を示す制御マップを例示する図である。
右前輪151のタイヤ圧が大きくなると、この右前輪151側からラック軸105に他方の方向に加わる荷重が大きくなると考えられる。また、左前輪152のタイヤ圧が大きくなると、この左前輪152側からラック軸105に一方の方向に加わる荷重が大きくなると考えられる。ベース荷重算出部71は、かかる事項に鑑み、ラック軸105に一方の方向に加わる荷重の基礎となる左前輪152のタイヤ圧から、ラック軸105に他方の方向に加わる荷重の基礎となる右前輪151のタイヤ圧を減算したタイヤ圧差を算出するとともに、このタイヤ圧差に基づいてベース荷重F1を算出する。例えば、ベース荷重算出部71は、予め車両特性に基づいて作成しROMに記憶しておいた、このタイヤ圧差とベース荷重F1との対応を示す図8に例示した制御マップまたは算出式に、タイヤ圧差を代入することによりベース荷重F1を算出する。
ヨーレイト相当補正荷重算出部72は、自動車の右旋回時にラック軸105に対して他方の方向に加わる荷重が大きくなり、左旋回時にラック軸105に対して一方の方向に加わる荷重が大きくなることに鑑み、旋回方向およびその旋回方向への回転角の変化速度に応じたヨーレイト相当補正荷重F2を算出する。
図9は、自動車の旋回方向およびその旋回方向への回転角速度とヨーレイト相当補正荷重F2との対応を示す制御マップを例示する図である。
ヨーレイト相当補正荷重算出部72は、例えば、予め車両特性に基づいて作成しROMに記憶しておいた、自動車の旋回方向およびその旋回方向への回転角速度とヨーレイト相当補正荷重F2との対応を示す図9に例示した制御マップまたは算出式に、自動車の旋回方向および旋回方向への回転角速度を代入することによりヨーレイト相当補正荷重F2を算出する。
ラック軸変位相当補正荷重算出部73は、ラック軸105が一方の方向に移動するとラック軸105に他方の方向に加わる荷重が大きくなり、ラック軸105が他方の方向に移動すると一方の方向に加わる荷重が大きくなることに鑑み、ラック軸105の移動方向およびその移動量に応じたラック軸変位相当補正荷重F3を算出する。
図10は、ラック軸105の移動方向およびその移動量とラック軸変位相当補正荷重F3との対応を示す制御マップを例示する図である。
ラック軸変位相当補正荷重算出部73は、例えば、予め車両特性に基づいて作成しROMに記憶しておいた、ラック軸105の移動方向およびその移動量とラック軸変位相当補正荷重F3との対応を示す図10に例示した制御マップまたは算出式に、ラック軸105の移動方向およびその移動量を代入することによりラック軸変位相当補正荷重F3を算出する。なお、電動モータ110の出力軸とラック軸105とは機械的に連結されていることから、ラック軸変位相当補正荷重算出部73は、電動モータ110の回転子(ロータ)の回転位置を検出するセンサにて検出された電動モータ110の回転角度に基づいて、ラック軸105の移動方向およびその移動量を把握することができる。
操舵角相当補正荷重算出部74は、右方向への操舵角が大きくなりラック軸105の一方の方向への移動量が大きくなるとラック軸105に他方の方向に加わる荷重が大きくなり、左方向への操舵角が大きくなりラック軸105の他方の方向への移動量が大きくなるとラック軸105に一方の方向に加わる荷重が大きくなることに鑑み、操舵角に応じた操舵角相当補正荷重F4を算出する。
図11は、操舵角と操舵角相当補正荷重F4との対応を示す制御マップを例示する図である。図11においては、右方向への操舵角をプラス、左方向への操舵角をマイナスとする。
操舵角相当補正荷重算出部74は、例えば、予め車両特性に基づいて作成しROMに記憶しておいた、操舵角と操舵角相当補正荷重F4との対応を示す図11に例示した制御マップまたは算出式に、操舵角センサ112にて検出された操舵角を代入することにより操舵角相当補正荷重F4を算出する。
ラック軸荷重決定部75は、例えば、ベース荷重算出部71が算出したベース荷重F1と、ヨーレイト相当補正荷重算出部72が算出したヨーレイト相当補正荷重F2と、ラック軸変位相当補正荷重算出部73が算出したラック軸変位相当補正荷重F3と、操舵角相当補正荷重算出部74が算出した操舵角相当補正荷重F4とを加算することにより得た値をラック軸荷重Fと決定する。あるいは、ラック軸荷重決定部75は、ベース荷重算出部71が算出したベース荷重F1をラック軸荷重Fとしてもよい。あるいは、ラック軸荷重決定部75は、ヨーレイト相当補正荷重算出部72が算出したヨーレイト相当補正荷重F2、ラック軸変位相当補正荷重算出部73が算出したラック軸変位相当補正荷重F3および操舵角相当補正荷重算出部74が算出した操舵角相当補正荷重F4の内の、いずれか一つの補正荷重を、ベース荷重算出部71が算出したベース荷重F1に加算することにより得た値をラック軸荷重Fとしてもよい。あるいは、ラック軸荷重決定部75は、ヨーレイト相当補正荷重算出部72が算出したヨーレイト相当補正荷重F2、ラック軸変位相当補正荷重算出部73が算出したラック軸変位相当補正荷重F3および操舵角相当補正荷重算出部74が算出した操舵角相当補正荷重F4の内の、いずれか二つの補正荷重を、ベース荷重算出部71が算出したベース荷重F1に加算することにより得た値をラック軸荷重Fとしてもよい。
以上のように構成されたラック軸荷重推定部70においては、ラック軸荷重Fと関連性が高い前輪150のタイヤ圧などに基づいてラック軸荷重Fを推定するので精度高くラック軸荷重Fを把握することができる。また、ラック軸荷重推定部70はラック軸荷重Fを推定するにあたって自動車に設けられるタイヤ圧センサ180、ヨーレイトセンサ190などを用いて推定するのでラック軸荷重Fを直接検出するセンサを新たに設けるよりは構成を簡易にすることができるとともに低廉化を図ることができる。
また、本実施の形態に係る目標電流算出部20は、ラック軸荷重推定部70が推定したラック軸荷重Fを加味して目標電流Itを設定するので、ラック軸荷重Fを加味しない構成よりも運転者が所望するアシスト力を与えることができるので操舵フィーリングを向上させることができる。
なお、制御装置10の制御部30のモータ駆動制御部31が、フィードバック制御部40に加えて、フィードフォワード制御を行うフィードフォワード制御部を有し、ラック軸荷重推定部70が推定したラック軸荷重Fに基づいてフィードフォワードゲインを調整してもよい。かかる場合、ラック軸荷重推定部70が推定したラック軸荷重Fの方向が、ステアリングホイール101が操舵された方向に応じてラック軸105が移動する方向とは反対方向である場合には、モータ駆動制御部31はフィードフォワードゲインを大きくしてフィードフォワード制御を行うとよい。そして、そのラック軸荷重Fが大きくなるに従ってフィードフォワードゲインを大きくするとよい。これらにより、ステアリングホイール101の操作に対する電動モータ110のアシスト力の応答性を向上することができる。その結果、操舵フィーリングを向上させることができる。
10…制御装置、20…目標電流算出部、27…ラック軸荷重補償電流算出部、30…制御部、40…フィードバック制御部、70…ラック軸荷重推定部、100…電動パワーステアリング装置、110…電動モータ、180…タイヤ圧センサ

Claims (6)

  1. 車両のステアリングホイールの操作に対して補助力を与える電動モータと、
    前記ステアリングホイールの操作に応じて移動して転動輪を転舵させるラック軸と、
    前記ラック軸に生じている荷重を推定する推定手段と、
    前記推定手段が推定した前記荷重に基づいて前記電動モータによる補助力を制御するモータ制御手段と、
    を備え、
    前記推定手段は、前記車両の左右方向の一方の側に配置された転動輪に生じている圧力と他方の側に配置された転動輪に生じている圧力との圧力差に基づいて前記荷重を推定することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記推定手段は、前記車両に設けられて前記転動輪に生じている圧力を検出するセンサからの出力値に基づいて前記荷重を推定することを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記推定手段は、前記車両の旋回方向および当該旋回方向への回転角の変化速度をも加味して前記荷重を推定することを特徴とする請求項1または2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記推定手段は、前記ラック軸の移動方向および移動量をも加味して前記荷重を推定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 前記推定手段は、前記ステアリングホイールの回転角度をも加味して前記荷重を推定することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
  6. 前記モータ制御手段は、前記推定手段が推定した前記荷重が大きい場合には当該荷重が小さい場合よりも前記電動モータによる補助力を大きくすることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
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