JP3159665B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

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JP3159665B2
JP3159665B2 JP9255397A JP9255397A JP3159665B2 JP 3159665 B2 JP3159665 B2 JP 3159665B2 JP 9255397 A JP9255397 A JP 9255397A JP 9255397 A JP9255397 A JP 9255397A JP 3159665 B2 JP3159665 B2 JP 3159665B2
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steering torque
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良信 向
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は電動機の動力を操
舵補助力としてステアリング系に直接作用させ、ドライ
バの操舵力を軽減する電動パワーステアリング装置に係
り、特に操舵トルク検出系のセンタ値ずれを補正して左
右バランスのとれた操舵特性が得られる電動パワーステ
アリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電動パワーステアリング装置にお
いて、ドライバの操舵トルクを検出する操舵トルクセン
サは、本願出願人が実開昭61−143039号公報に
開示したように、ステアリング機構の入力軸と出力軸が
トーションバーにより連結される連結部の周囲に配置さ
れ、ハンドル操作によって発生する操舵トルクを入出力
軸の相対的な回転角度差に伴って入出力軸方向に変位す
るように設けられた筒状の可動鉄芯(コア)と、ステア
リングコラムの内壁に固着された1次コイルおよび2つ
の2次コイルからなる差動変成器とから構成されるもの
は知られている。
【0003】このように構成された操舵トルクセンサ
は、ハンドルに作用する操舵トルクを可動鉄芯(コア)
の入出力軸方向の変位に変換し、この変位に対応して差
動変成器の2つの2次コイルに差動的に発生する電気的
信号により検出するよう構成されている。
【0004】2つの2次コイルは、インダクタンスが等
しくなるようコイル巻数が設定され、ハンドルが中立位
置にある場合には可動鉄芯(コア)の位置も2つの2次
コイルから等距離になるよう配置され、1次コイルを交
流駆動信号(例えば、正弦波信号)で駆動して2つの2
次コイルに誘起する電気的信号の差動出力が0となるよ
う設定される。
【0005】なお、操舵トルクの検出は、それぞれ操舵
トルクの大きさを差動出力の絶対値(信号レベル)、操
舵トルクの方向を差動出力の極性で検出するよう構成さ
れている。
【0006】一方、実開昭61−143039号公報に
開示されているように、製造ばらつきに伴う操舵トルク
センサの中立点(零点)位置のずれ補正は、差動変成器
が固着されたステアリングコラムを軸方向に移動させ、
2つの2次コイルと可動鉄芯(コア)の相対位置を調節
することにより、2つの2次コイルに誘起する電気的信
号の差動出力が0となるように設定される。
【0007】なお、操舵トルクセンサの出力は、操舵ト
ルク検出回路を構成するレベルシフト回路(例えば、
2.5Vを仮想接地点とした+5V単一電源駆動の差動
増幅器)を用いてセンタ値を2.5Vで検出し、一方、
左方向トルクは2.5Vを下回る値、右方向トルクは2.
5Vを超える値で検出するよう構成される。
【0008】このように、従来の電動パワーステアリン
グ装置の操舵トルク検出手段は、差動変成器を用いた操
舵トルクセンサと、単一電源駆動の操舵トルク検出回路
とで構成し、ハンドルに作用する操舵トルクをセンタ値
2.5Vの電気信号として検出している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の電動パワーステ
アリング装置は、操舵トルクセンサの中立点(零点)ま
たは操舵トルク検出回路のセンタ値の一方、または双方
がずれている場合には、ハンドルを操作して左右方向に
同じ操舵トルクを加えても、電動パワーステアリング装
置の操舵補助力は一方が大きく、他方が小さくなって操
舵補助力にアンバランスが生じて操舵フィーリングの劣
化を招く課題がある。
【0010】図5に操舵トルクセンサの操舵トルク−セ
ンサ検出値の特性図を示す。図5において、G1(実線
表示)は中立点が操舵トルクT(=0)に補正された操
舵トルクセンサの特性を示し、G2(破線表示)は中立
点が操舵トルクT(=Ta)にずれた操舵トルクセンサ
の特性を示す。なお、操舵トルクセンサの中立点(零
点)とは、操舵トルクが0の状態で、操舵トルク検出回
路のセンサ検出値がセンタ値VC(2.5V)となる状態
を表す。
【0011】G1特性では、センサ検出値がセンタ値V
Cになる操舵トルクTは0に設定されているが、G2特
性では、センサ検出値がセンタ値VCとなる操舵トルク
Tが右方向にTaだけずれた状態にある。
【0012】したがって、G1特性を有する操舵トルク
センサを搭載した電動パワーステアリング装置では、左
右同じ大きさの操舵トルクTに対してセンサ検出値のセ
ンタ値VCからの偏差(絶対値)は等しくなり、ステア
リング系に作用する操舵補助力は左右方向共に等しくな
ってバランスされるが、G2特性を有する操舵トルクセ
ンサを搭載した電動パワーステアリング装置では、操舵
トルクセンサの中立点がずれているため、操舵トルクT
が0でセンサ検出値がセンタ値VCを下回るVA値となっ
て左方向の操舵補助力が既に作用した状態にあり、この
状態はセンサ検出値がセンタ値VCになる右方向の操舵
トルクT(=Ta)まで継続する。
【0013】このように、G2特性を有する操舵トルク
センサを搭載した電動パワーステアリング装置は、右方
向のハンドル操作をする場合には操舵トルクTaまでは
手動の操舵力と反対方向の操舵補助力が作用してハンド
ルが重く、左方向のハンドル操作をする場合には最初
(操舵トルクT=0)から手動の操舵力と同じ方向の比
較的大きな操舵補助力が作用してハンドルが軽く、左右
の操舵特性がアンバランスとなって操舵フィーリングが
低下する課題がある。
【0014】同様に、操舵トルクセンサが中立点(零
点)に設定されている場合でも、操舵トルク検出回路に
オフセットがある場合には、センサ検出値がセンタ値V
Cからずれるため、図5で説明したものと同様な課題が
ある。
【0015】一般に、操舵トルクセンサの中立点(零
点)補正は、センサ単体で行う方法と、電動パワーステ
アリング装置本体にセンサを搭載した状態で行う方法が
想定されるが、以下の課題がある。センサ単体で行う方
法では、装置に搭載する前に個別にセンサの中立点(零
点)補正を行うため、調整のための測定器やチェッカ等
の準備のための費用が発生し、調整作業に多くの時間が
必要となって製品のコストアップを招く課題がある。
【0016】一方、装置にセンサを搭載した状態で行う
方法は、例えば図5に示す操舵トルクセンサのセンタ値
Cからずれたセンサ検出値VAを装置の制御系でセンタ
値として処理可能なので、操舵トルクTに対応した左右
の操舵特性はバランスして操舵フィーリングの低下を防
止することができるが、左方向の操舵トルクTがTbを
超える(T>Tb)と、センサ検出値が飽和してハンド
ル操作左方向の操舵補助力が一定値に制限されてしまう
課題がある。
【0017】また、装置にセンサを搭載した状態で行う
方法は、本願出願人が特開平2−249762号公報に
開示したようなフェールセーフを目的とした駆動方向判
別回路を備え、操舵トルクセンサのセンサ検出値に基づ
いた電動機の駆動方向信号と、メイン演算ユニットから
の電動機の駆動方向信号との論理積信号で電動機の駆動
/停止を制御する電動式かじ取り装置(電動パワーステ
アリング装置)に、中立点(零点)のずれた操舵トルク
センサを搭載することを想定した場合には、メイン演算
ユニットは図5に示す操舵トルクセンサの中立点(零
点)のずれ(センサ検出値VA)をセンタ値として補正
し、左右方向の操舵トルクTに対応した駆動方向信号を
出力するが、駆動方向判別回路はセンサ検出値から電動
機の駆動方向信号を決定し、操舵トルクTが右方向Ta
までは左方向の駆動方向信号を発生するため、論理積信
号により電動機が停止制御されて右方向の操舵トルク0
からTaまでは電動機が駆動されず、操舵補助力が発生
しない課題がある。
【0018】この発明はこのような課題を解決するため
なされたもので、その目的は単純な構成で操舵トルクセ
ンサの中立点のずれおよび操舵トルク検出回路のオフセ
ットを補正し、左右の操舵特性がバランスした操舵フィ
ーリングのよい電動パワーステアリング装置を提供する
ことにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
この発明に係る電動パワーステアリング装置の制御手段
は、操舵トルク検出手段において操舵トルクの中立点を
規定するために予め設定されるトルク検出信号の値であ
操舵トルク基準値と、操舵トルクが0とみなされる状
態に、実際に操舵トルク検出手段が出力するトルク検出
信号である操舵トルク中立点信号とに基づいて通常の操
舵状態のトルク検出信号を補正するトルク補正手段を備
え、トルク補正手段は、外部機器から送信されてくる特
定信号を受信する受信手段を備え、操舵トルクが0とみ
なされる状態とは、特定信号を受信した時であることを
特徴とする。
【0020】この発明に係る電動パワーステアリング装
置の制御手段は、操舵トルク検出手段において操舵トル
の中立点を規定するために予め設定されるトルク検出
信号の値である操舵トルク基準値と、操舵トルクが0と
みなされる状態に、実際に操舵トルク検出手段が出力
トルク検出信号である操舵トルク中立点信号とに基づ
いて通常の操舵状態のトルク検出信号を補正するトルク
補正手段を備え、トルク補正手段は、電動パワーステア
リング装置外部の故障診断機から成る外部機器から送信
されてくる特定信号を受信する受信手段を備え、操舵ト
ルクが0とみなされる状態とは、特定信号を受信した時
であるので、外部機器から特定信号を受信することで装
置の中立点を容易に検出することができる。
【0021】また、この発明に係るトルク補正手段は、
操舵トルク基準値を設定するトルク基準値設定手段と、
操舵トルク基準値と操舵トルク中立点信号の基準値偏差
を演算する基準値偏差演算手段と、基準値偏差を記憶す
る偏差記憶手段とを備えたことを特徴とする。
【0022】この発明に係るトルク補正手段は、操舵ト
ルク基準値を設定するトルク基準値設定手段と、操舵ト
ルク基準値と操舵トルク中立点信号の基準値偏差を演算
する基準値偏差演算手段とを備えたので、偏差信号に基
づき、通常の操舵状態のトルク検出信号操舵トルク基
準値センタ値として補正することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を添
付図面に基づいて説明する。なお、本発明は、操舵トル
ク基準値と操舵トルク中立点信号の偏差信号によって操
舵トルクセンサの中立点のずれおよび操舵トルク検出回
路のオフセットを補正し、左右の操舵特性がバランスし
た操舵フィーリングの向上を実現するものである。
【0024】図1はこの発明に係る電動パワーステアリ
ング装置の全体構成図である。図1において、電動パワ
ーステアリング装置1は、ステアリングホイール17に
一体的に設けられたステアリング軸2に自在継ぎ手3
a、3bを備えた連結軸3を介し、ステアリング・ギア
ボックス4内に設けたラック&ピニオン機構5のピニオ
ン5aに連結されて手動操舵力発生手段6を構成する。
【0025】ピニオン5aに噛み合うラック歯7aを備
え、これらの噛み合いにより往復運動するラック軸7
は、その両端にタイロッド8を介して転動輪としての左
右の前輪9が連結される。
【0026】このようにして、ステアリングホイール1
7操舵時には通常のラック&ピニオン式の手動操舵力発
生手段6を介し、マニュアルステアリングで前輪9を転
動させて車両の向きを変えている。
【0027】手動操舵力発生手段6による操舵力を軽減
するため、操舵補助力を供給する電動機10をラック軸
7と同軸的に配設し、ラック軸7と同軸に設けられたボ
ールねじ機構11を介して推力に変換し、ラック軸7
(ボールねじ軸11a)に作用させる。
【0028】ステアリング・ギアボックス4内にはドラ
イバの手動操舵トルクの方向と大きさを検出する操舵ト
ルクセンサ12を配置し、操舵トルクセンサ12が検出
した操舵トルクに対応したアナログ電気信号の操舵トル
ク信号TSを制御手段15に提供する。
【0029】制御手段15は、マイクロプロセッサを基
本に各種演算手段、処理手段、信号発生手段、メモリ等
で構成し、操舵トルク信号TSに対応する電動機制御信
号VO(例えば、オン信号とPWM制御信号の混成信
号)を発生して電動機駆動手段16を駆動制御する。
【0030】また、制御手段15は、外部特定情報JG
として外部の故障診断機から供給される診断信号として
の特定信号(コード符号やDTMF信号)やイグニッシ
ョンキーのオン信号、オフ信号を受信する受信手段、受
信手段が受信した特定信号により、操舵トルク基準値を
出力するトルク基準値設定手段、操舵トルク基準値と、
操舵トルクが0とみなされる状態の操舵トルク中立点信
号の偏差を演算する偏差演算手段、この偏差を記憶する
偏差記憶手段を備え、ハンドル操作に対応した操舵トル
クを偏差記憶手段に記憶した偏差で補正する。
【0031】電動機駆動手段16は、例えば4個のパワ
ーFET(電界効果トランジスタ)のスイッチング素子
からなるブリッジ回路で構成し、電動機制御信号VO
基づいてブリッジ回路の対角にある2個一対のパワーF
ETをそれぞれPWM(パルス幅変調)駆動、オン駆動
する駆動電動機電圧VMを出力して電動機10を駆動す
る。
【0032】電動機電流検出手段18は、電動機10に
実際に流れる電動機電流IMを検出し、電動機電流IM
対応した電動機電流信号IMOを制御手段15にフィード
バック(負帰還)する。
【0033】図2はこの発明に係る電動パワーステアリ
ング装置の要部ブロック構成図である。図2において、
電動パワーステアリング装置1の制御手段15は、マイ
クロプロセッサを基本に各種演算機能、処理機能、メモ
リで構成し、操舵トルク検出手段21、基準値偏差加算
手段22、トルク補正手段23、目標電流信号設定手段
24、偏差演算手段25、駆動制御手段26を備える。
【0034】操舵トルク検出手段21は、例えば2.5
Vを仮想接地点とした+5V単一電源駆動の差動増幅器
で構成し、操舵トルクセンサ12が検出した電気的差動
信号の操舵トルク信号TSの操舵トルク0に対応するト
ルク検出値(センタ値)を2.5V、左方向(例えば、
−極性)の操舵トルク信号TSを2.5Vを下回る値、右
方向(例えば、+極性)の操舵トルクTSを2.5Vを超
える値で検出し、トルク検出信号TDを基準値偏差加算
手段22に供給する。
【0035】また、操舵トルク検出手段21は、操舵ト
ルク0に対応する操舵トルク中立点信号TOをトルク補
正手段23に提供する。
【0036】なお、操舵トルク中立点信号TOは、操舵
トルクセンサ12が中立点に設定されており、操舵トル
ク検出手段21にオフセットがない場合には、センタ値
2.5Vを出力するが、中立点にずれを生じたり、オフ
セットがある場合には、センタ値2.5Vから変動す
る。
【0037】なお、操舵トルクが0とみなされる状態と
は、故障診断機からの特定信号を受信した時である。
【0038】このように、この発明に係る電動パワース
テアリング装置の操舵トルクが0とみなされる状態を故
障診断機からの特定信号を受信した時としたので、装置
の中立点を容易に検出することができる。
【0039】基準値偏差加算手段22は、加算機能を備
え、操舵トルク検出手段21から供給されるトルク検出
信号TDと、トルク補正手段23から供給されるトルク
補正信号THを加算し、操舵トルク補正信号TX(=TD
+TH)を目標電流信号設定手段24に供給する。
【0040】トルク補正手段23は、受信手段、トルク
基準値設定手段、基準値偏差演算手段、偏差記憶手段を
備え、外部機器20から送信されてくる特定信号JG
受信し、この受信信号JGに対応して操舵トルク基準値
(TK)と、操舵トルク検出手段21から供給される操
舵トルク中立点信号TOの偏差を演算し、この偏差をト
ルク補正信号THとして基準値偏差加算手段22に提供
する。
【0041】このように、この発明に係る電動パワース
テアリング装置の制御手段は、操舵トルクの中立点を規
定するために予め設定されるトルク検出信号の値である
操舵トルク基準値と、操舵トルクが0とみなされる状態
に、実際に操舵トルク検出手段が出力するトルク検出信
号である操舵トルク中立点信号とに基づいて通常の操舵
状態のトルク検出信号を補正するトルク補正手段を備
え、トルク補正手段は、電動パワーステアリング装置外
部の故障診断機から成る外部機器から送信されてくる特
定信号を受信する受信手段を備え、操舵トルクが0とみ
なされる状態とは、特定信号を受信した時であるので、
外部機器から特定信号を受信することで装置の中立点を
容易に検出することができる。
【0042】図3はこの発明に係るトルク補正手段の要
部ブロック構成図である。図3において、トルク補正手
段23は、受信手段31、トルク基準値設定手段32、
基準値偏差演算手段33、偏差記憶手段34を備える。
【0043】受信手段31は、受信回路、復号化(デコ
ード)手段またはDTMF(Dual Tone Multi Frequenc
y)レシーバ等を備え、外部機器20から回線を介して
送信されてくる特定信号JGを受信し、例えば特定信号
Gを符号化(コード)信号またはDTMF信号に変換
した変換信号COをトルク基準値設定手段32に提供す
る。
【0044】なお、外部機器20としては、サービス工
場にある故障診断機等であり、符号化(コード)信号ま
たはDTMF信号等の特定信号JGを発生できるもので
あればよい。
【0045】トルク基準値設定手段32は、ROM等の
メモリで構成し、予め操舵トルク基準値(センタ値2.
5V)TKのデータを設定しておき、受信手段31から
変換信号COが供給されると、変換信号COより操舵トル
ク基準値TKのデータを読み出し、操舵トルク基準値信
号TKを基準値偏差演算手段33に供給する。
【0046】基準値偏差演算手段33は、減算機能を備
え、トルク基準値設定手段32から供給される操舵トル
ク基準値信号TKと、操舵トルク検出手段21から供給
される操舵トルク中立点信号TOとの基準値偏差ΔT
(=TK−TO)を演算し、基準値偏差信号ΔTを偏差記
憶手段34に提供する。
【0047】なお、基準値偏差ΔT(=TK−TO)は、
実際の電動パワーステアリング装置1の操舵トルクが0
とみなされる状態において、操舵トルクセンサ12の中
立点の変動と操舵トルク検出手段21のオフセットを合
せた操舵トルク中立点信号TOが、予め設定した操舵ト
ルク基準値信号TK(センタ値:2.5V)からどれだけ
変動しているかを表わすものである。
【0048】偏差記憶手段34は、書き換え可能なEE
PROM等のメモリで構成し、基準値偏差演算手段33
から提供される基準値偏差信号ΔTを記憶し、この基準
値偏差信号ΔTをトルク補正信号THとして基準値偏差
加算手段22に提供する。
【0049】このように、この発明に係るトルク補正手
段は、操舵トルク基準値を設定するトルク基準値設定手
段と、操舵トルク基準値と操舵トルク中立点信号の基準
値偏差を演算する基準値偏差演算手段とを備えたので、
偏差信号に基づき、通常の操舵状態のトルク検出信号
を、操舵トルク基準値がセンタ値として補正することが
できる。
【0050】また、この発明に係るトルク補正手段は、
外部機器から送信されてくる特定信号を受信する受信手
段を備え、特定信号に基づいて操舵トルク基準値を出力
するので、装置の中立点を容易に検出することができ
る。
【0051】目標電流信号設定手段24は、ROM等の
メモリで構成し、予め実験値や設計値に基づいて設定さ
れた操舵トルク補正値TX(=TD+TH)に対応した目
標電流信号データIMSを設定しておき、基準値偏差加算
手段22から操舵トルク補正信号TX(=TD+TH)が
供給されると、対応した目標電流信号データIMSを読み
出し、目標電流信号IMSを偏差演算手段25に供給す
る。
【0052】図4はこの発明に係る制御手段の操舵トル
ク(TS)−目標電流信号(IMS)特性図である。図4
において、操舵トルクセンサ12の中立点の変動および
操舵トルク検出手段21のオフセットに起因して操舵ト
ルクが0とみなされる状態に、操舵トルク検出手段21
のトルク検出信号TDがセンタ値(2.5V)から上下に
変動したとき、トルク補正手段23がない場合には、こ
の変動したトルク検出信号TDに対応した目標電流信号
MSが0からポイントP1(+ΔIMS)またはポイント
2(−ΔIMS)に変動し、左右の操舵トルクTSに対し
て操舵特性はアンバランスとなる。
【0053】このような状態に対して、トルク補正手段
23は、外部機器20からセンタ値(2.5V)の操舵
トルク基準値TKを設定し、操舵トルク基準値TKと操舵
トルク中立点信号TOの偏差ΔT(=TK−TO)を演算
し、この偏差ΔTをトルク補正信号THとして出力し、
このトルク補正信号THで通常の操舵状態のトルク検出
信号TDを補正するので、操舵トルクTSが0の場合に
は、操舵トルクセンサ12の中立点の変動および操舵ト
ルク検出手段21のオフセットと無関係にセンタ値
(2.5V)に補正することができ、目標電流信号IMS
を0(Oポイント)に設定することができるので、左右
の操舵トルクTSに対してバランスした操舵特性を補償
することができる。
【0054】偏差演算手段25は、減算機能を備え、目
標電流設定手段24から供給される目標電流信号I
MSと、電動機電流検出手段18から供給される電動機電
流信号IMOとの偏差ΔI(=IMS−IMO)を演算し、偏
差信号ΔIを駆動制御手段26に提供する。
【0055】駆動制御手段26は、PIDコントロー
ラ、電動機制御信号発生手段等を備え、偏差演算手段2
5から供給される偏差信号ΔIにP(比例)制御、I
(積分)制御およびD(微分)制御を施し、このPID
制御された信号に基づいてPWM(パルス幅変調)信号
PWMを含む電動機制御信号VOを電動機駆動手段16に
供給して偏差信号ΔIを速やかに0になるよう制御し、
電動機電流IMを目標電流信号IMSと一致させて電動機
10から所望の操舵補助力 がステアリング系に作用す
るよう制御する。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る電
動パワーステアリング装置の制御手段は、操舵トルク検
出手段において操舵トルクの中立点を規定するために予
め設定されるトルク検出信号の値である操舵トルク基準
値と、操舵トルクが0とみなされる状態に、実際に操舵
トルク検出手段が出力するトルク検出信号である操舵ト
ルク中立点信号とに基づいて通常の操舵状態のトルク
信号を補正するトルク補正手段を備え、トルク補正手
段は、外部機器から送信されてくる特定信号を受信する
受信手段を備え、操舵トルクが0とみなされる状態と
は、特定信号を受信した時であり、外部機器から特定信
号を受信することで装置の中立点を容易に検出すること
ができるので、操舵トルクセンサの中立点補正の作業の
煩わしさを解消することができる。
【0057】また、この発明に係るトルク補正手段は、
操舵トルク基準値を設定するトルク基準値設定手段と、
操舵トルク基準値と操舵トルク中立点信号の基準値偏差
を演算する基準値偏差演算手段とを備え、偏差信号に基
づき、通常の操舵状態のトルク検出信号操舵トルク基
準値センタ値として補正することができるので、操舵
トルク中立点信号が操舵トルク基準値からずれても常に
左右の操舵トルクに対応した操舵特性をバランスさせて
操舵フィーリングの向上を図ることができる
【0058】よって、操舵トルクセンサの中立点補正の
作業の単純化が図れ、常に左右の操舵トルクに対応した
操舵特性をバランスさせて操舵フィーリングの向上を図
ることができる電動パワーステアリング装置を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る電動パワーステアリング装置の
全体構成図
【図2】この発明に係る電動パワーステアリング装置の
要部ブロック構成図
【図3】この発明に係るトルク補正手段の要部ブロック
構成図
【図4】この発明に係る制御手段の操舵トルク(TS
−目標電流信号(IMS)特性図
【図5】操舵トルクセンサの操舵トルク−センサ検出値
の特性図
【符号の説明】
1…電動パワーステアリング装置、2…ステアリング
軸、3…連結軸、4…ステアリング・ギアボックス、5
…ラック&ピニオン機構、6…手動操舵力発生手段、7
…ラック軸、8…タイロッド、9…左右の前輪、10…
電動機、11…ボールねじ機構、12…操舵トルクセン
サ、15…制御手段、16…電動機駆動手段、17…ス
テアリングホイール、18…電動機電流検出手段、20
…外部機器、21…操舵トルク検出手段、22…基準値
偏差加算手段、23…トルク補正手段、24…目標電流
信号設定手段、25…偏差演算手段、26…駆動制御手
段、31…受信手段、32…トルク基準値設定手段、3
3…基準値偏差演算手段、34…偏差記憶手段、CO
変換信号、IMO…電動機電流信号、IM…電動機電流、
MS…目標電流信号、ΔI(=IMS−IMO)…偏差信
号、JG…外部特定情報、TS…操舵トルク信号、TD
トルク検出信号、TO…操舵トルク中立点信号、TH…ト
ルク補正信号、TX(=TD+TH)…操舵トルク補正信
号、TK…操舵トルク基準値、ΔT(=TK−TO)…基
準値偏差、VM…電動機電圧、VO…電動機制御信号、V
PWM…PWM信号。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 5/04 B62D 6/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリング系に操舵補助力を付加する
    電動機と、操舵トルクを検出する操舵トルクセンサと、
    この操舵トルクセンサが検出した左右方向の操舵トルク
    に対応する操舵トルク信号を電気的なトルク検出信号に
    変換する操舵トルク検出手段、少なくとも前記操舵トル
    ク検出手段からのトルク検出信号に対応した目標電流信
    号を設定する目標電流信号設定手段、目標電流信号に基
    づいて電動機制御信号を発生し、前記電動機を駆動制御
    する駆動制御手段を有する制御手段と、を備えた電動パ
    ワーステアリング装置において、 前記制御手段は、前記操舵トルク検出手段において操舵
    トルクの中立点を規定するために予め設定されるトルク
    検出信号の値である操舵トルク基準値と、操舵トルクが
    0とみなされる状態に、実際に前記操舵トルク検出手段
    出力するトルク検出信号である操舵トルク中立点信号
    と、に基づいて通常の操舵状態の前記トルク検出信号を
    補正するトルク補正手段を備え、 前記トルク補正手段は、当該電動パワーステアリング
    置外部の故障診断機から成る外部機器から送信されてく
    る特定信号を受信する受信手段を備え、操舵トルクが0
    とみなされる状態とは、特定信号を受信した時であるこ
    とを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 【請求項2】 前記トルク補正手段は、操舵トルク基準
    値を設定するトルク基準値設定手段と、操舵トルク基準
    値と操舵トルク中立点信号の基準値偏差を演算する基準
    値偏差演算手段と、基準値偏差を記憶する偏差記憶手段
    と、を備えたことを特徴とする請求項1記載の電動パワ
    ーステアリング装置。
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