JP3757445B2 - 車体の後部構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車体の後部構造に関し、具体的には車体後部の補強構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の車体後部には、自動車が他の車両や物体に接触した際に、車体(ボデー本体)やランプ類が損傷しないようにバンパーが設けられている。例えば、実開昭60−97654号公報には、バンパーをステーによって車体に支持したものが記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記バンパーは、基本的には該バンパーの左右両端部の2点で車体に支持されていて、バンパー中央部に支えがないから、該バンパー中央部の強度が低い。従って、自動車をバック(後進)させているときに、バンパー中央部に物が当ると該中央部が凹み、ひいては車体の後端部を変形させて、例えばバックドアやトランクリッドのストライカの位置がずれ、これらの開閉に支障を来すおそれがある。
【0004】
これに対して、バンパー自体の強度を高めることが考えられるが、バンパーの中央部には支えがないため、該バンパー自体の強度を多少高めても、期待するほどの効果は得られず、かえって強度を高めるためにバンパーの重量増を招き、バンパーの支持剛性を格別に高めることが別途必要になって、車体の重量増を余儀なくされる。また、上記支持部間の部分に物が当った際には、バンパー全体が弓なりに湾曲して左右の支持部に大きな力が作用するが、それによって、車体の当該支持部が変形し、ひいては車体が変形する、という問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような課題に対して、バンパー本体を補強するレインフォースメントをバンパー本体とは別体で設け、且つ該レインフォースメントを車体からの後方への突出部に支持することによって、車体の保護を確実なものにしたものである。以下、本発明を具体的に説明する。
【0006】
すなわち、本発明に係る車体の後部構造は、
車体の後端下部の車幅方向に離れた2か所より各々車体後方へ突出した突出部と、
上記車体から後方に離れた位置を車幅方向に延び両端部の各々が上記2か所の各突出部に支持されたレインフォースメントとを備えていて、
上記突出部が、前端が車体後端のクロスメンバに結合されて車体後方へ突出したブラケットによって形成されていて、該ブラケットの後端部に上記レインフォースメントが支持されており、
上記ブラケットが、上下の壁と該上下の壁の後端同士を結ぶ後壁とを備え、前端部が上記クロスメンバに結合された縦断面コ字状支持部材を備えているとともに、
上記ブラケットが、上記コ字状支持部材に加えてさらに、該コ字状支持部材の内側に設けられ、左右の側壁と該左右の側壁の後端同士を結ぶ後壁とを備え、且つ該後壁の横幅が該コ字状支持部材の幅に匹敵する幅を有する横断面コ字状の内側支持部材を備えていて、
上記内側支持部材は、その前端部が上記クロスメンバに結合されて、その左右の側壁が上記コ字状支持部材の上下の壁間を塞ぐように該上下の壁に結合されており、
上記レインフォースメントが、上記コ字状支持部材の内部に側方から差し込まれて該コ字状支持部材の上下の壁及び後壁に支持されているとともに、
上記コ字状支持部材の幅に匹敵する横幅を有する上記内側支持部材の後壁と、上記コ字状支持部材の後壁とによって、上記レインフォースメントの端部が上記幅で前後に移動しないように挟持され、
上記両突出部及びレインフォースメントを車体後方から覆うようにバンパーが上記車体に取り付けられていることを特徴とする。
【0007】
当該発明においては、レインフォースメントが、車体より後方へ突出した突出部に支持されて、該車体より後方に離れた位置を車幅方向に延びているから、該レインフォースメントとバンパーとを近接させて該バンパーを補強することがで
きる。すなわち、バンパーは物が後から当って前方へ移動しようとするとき、レ
インフォースメントに当接して移動が阻止され、従って、変形が防止される。また、レインフォースメントが車体から後方に離れているから、該レインフォースメントが多少湾曲しても物が車体に当ることが阻止される。さらに、レインフォースメントとバンパーとが車体に対して別個に支持されるから、荷重が分散され、これらの支持剛性の確保が容易になる。
【0008】
上記車体の後部構造において、上記突出部を、前端が車体後端のクロスメンバに結合されて車体後方へ突出したブラケットによって形成し、該ブラケットの後端部に上記レインフォースメントを支持する、という構成は、車体の強度メンバであるクロスメンバをレインフォースメントの支持に利用することができ、その支持剛性の確保に有利になる。
【0009】
上記車体の後部構造において、上記ブラケットを、上下の壁と、該上下の壁の後端同士を結ぶ後壁とを備えた縦断面コ字状の支持部材とし、該コ字状支持部材の前端部を上記クロスメンバに結合し、上記レインフォースメントを上記コ字状支持部材の内部に側方から差し込んで該コ字状支持部材の上下の壁及び後壁に支持する、という構成は、レインフォースメントの支持構造を簡単なものにする上で有利になる。
【0010】
上記車体の後部構造において、上記ブラケットを、上記コ字状支持部材と、該コ字状支持部材の内側に設けられ上記レインフォースメントを前後に移動しないように該コ字状支持部材の後端部との間に挟持する内側支持部材とによって構成することは、レインフォースメントを車体から後方に離して支持する好適な態様である。
【0011】
上記車体の後部構造において、上記内側支持部材を、左右の側壁と、該左右の側壁の後端同士を結ぶ後壁とを備えた横断面コ字状のものとし且つ後壁の横幅を上記コ字状支持部材の幅に匹敵する幅に形成し、上記コ字状支持部材の後壁と内
側支持部材の後壁とによって上記レインフォースメントの端部を上記幅で挟持し、
上記内側支持部材の前端部を上記クロスメンバに結合し、その左右の側壁が上記コ字状支持部材の上下の壁間を塞ぐように該上下の壁に結合されている、という構成は、物がバンパーを介してレインフォースメントの中央部に当った際の、該レインフォースメントの変形を防止する上で有利になる。
【0012】
すなわち、レインフォースメントの中央部に物が当ると、該中央部が車体前方へ押されて湾曲することに伴って該レインフォースメントの両端部の各々には左右の各支持部を支点とするに垂直軸まわりの回転力が作用する。しかし、レインフォースメントの両端部の、上記内側と外側の両コ字状支持部材の後壁によって挟持された所定幅部分は、該挟持によって当該回転が阻止されているから、レインフォースメントの中央部が物との衝突によって前方へ移動することが阻止される。
【0013】
また、この場合、内側支持部材の左右の側壁は、コ字状支持部材の上下の壁と共に閉断面構造の高剛性の突出部を形成し、上下のレインフォースメントの端部が回転しようとする際の有効な突っ張りになるとともに、後方からの物の衝突によって該突出部が潰れることを防止する。
【0014】
上記車体の後部構造において、上記レインフォースメントを、前後に相並んで車幅方向に延びる2本の部材によって構成し、該2本の部材の車幅方向における中間部に該中間部の車体前方への曲げに抵抗する強化部材を設ける、という構成は、上記レインフォースメント端部の内外の支持部材による支持と相俟って、該レインフォースメントの物との衝突による変形を防止する有効な手段となる。
【0015】
また、上記各車体の後部構造において、上記レインフォースメントあるいは該レインフォースメントを構成する2本の部材を、車幅方向に延びる筒状部材によって形成することは、強度の高いレインフォースメントを得る上で有効な手段である。
【0016】
上記車体の後部構造において、車体の左右の各々を車体前後方向に延びるサイドフレー ムの車体後方への延長線上に上記各突出部を配置する、という構成は、該両突出部に加わる前後方向の荷重を車体の強度メンバであるサイドフレームに伝えることができ、レインフォースメントの支持剛性の確保に有利になる。
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、車体の後端下部の車幅方向に離れた2か所に各々車体後方へ突出した突出部を設け、該両突出部に車幅方向に延びるレインフォースメントを車体から後方に離して支持し、この両突出部及びレインフォースメントを車体後方から覆うようにバンパーを車体に取り付ける構造に関して、上記突出部を縦断面コ字状支持部材と、該コ字状支持部材の内側に設けられた横断面コ字状の内側支持部材とによって構成し、上記レインフォースメントの端部を、上記コ字状支持部材の上下の壁及び後壁に支持するとともに、該コ字状支持部材の後壁と上記内側支持部材の後壁とによって、該コ字状支持部材の幅に匹敵する横幅で前後に移動しないように挟持したしたから、物がバンパーを介してレインフォースメントの中央部に当った際に該レインフォースメントの両端部が垂直軸まわりに回転することが上記挟持によって阻止され、従って、レインフォースメントの中央部が物との衝突によって前方へ移動し難くなり、物が車体に後方から当ることを確実に防止することができるとともに、レインフォースメントとバンパーとを車体に対して別個に支持して荷重の分散を図ることができ、車体の重量増を避けながらそれらの支持剛性を確保する上で有利になる。
【0018】
【発明の実施の形態】
(全体構造)
図1に示す自動車において、1はリヤバンパー、2は該バンパー1と共に車体を保護するレインフォースメント、3はバックドアである。レインフォースメント2は、車体後端のクロスメンバ4の両端部にブラケット(突出部)5,5を介して支持されている。バンパー1は、上記レインフォースメント2及びブラケット5,5を覆うように、これらの部材に後方から被せられ、バンパー本体部1aが上記ブラケット5,5の下方に突出したバンパーブラケット6,6に結合されているとともに、バンパーサイド1bの前端部が車体の側部に結合されている。
【0019】
(レインフォースメントの構造)
上記レインフォースメント2は、前後に相並んで車幅方向に延びる2本の鋼製円筒部材2a,2aによって形成されている。この両円筒部材2a,2aは、その長手方向に間隔をおいた複数の箇所が互いに接合(溶接)されているとともに、車体前方に向かって開口した縦断面コ字状の強化部材7aと、車体後方に向かって開口した縦断面コ字状の強化部材7bとによって、前後に曲がらないように且つ互いに離間しないように前後から挟持されている。
【0020】
(クロスメンバの構造)
上記バンパー1及びレインフォースメント2の支持部の構造は図2以下に具体的に示されている。図2に示すように、上記クロスメンバ4は、前側の断面L型部材4aと、これに結合した後側の縦壁部材4bによって形成された、上側が開口した断面U字状のものである。このクロスメンバ4は、車体の床下を車体前後方向に延びる左右のサイドフレーム(図面では右側のもののみを示している)11の後端同士を連結して車幅方向に延びており、後側の縦壁部材4bの上縁にバックドア3のシールラバーが取り付けられるものである。なお、このクロスメンバ4の上記サイドフレーム11との結合部には後述する節部材が設けられているが、図2ではその図示を省略している。
【0021】
(レインフォースメントブラケットの構造)
レインフォースメント2を支持するブラケット5は、図3にも示すように外側支持部材12と内側支持部材13と前壁部材14とによって構成されている。
【0022】
外側支持部材12は、上下の壁12a,12bと、該上下の壁12a,12bの後端同士を結んで上記レインフォースメント2の円筒部材2aに倣って円弧状に湾曲した後壁12cとを備えた、車体前方に向かって開口した縦断面コ字状のものである。また、下壁12bの前縁からは下フランジ12dが下方へ張り出しており、該下フランジ12dにねじ挿通孔が形成されている。
【0023】
内側支持部材13は、左右の側壁13a,13aと、該側壁13a,13aの後端同士を結ぶ後壁13bとを備えた、車体前方に向かって開口した横断面コ字状のものである。側壁13aの上下の縁からはそれぞれ上下のフランジ13c,13cが外方へ張り出し、該側壁13aの前縁からは前フランジ13dが外方へ張り出している。また、後壁13bの上下の縁からはそれぞれ車体前方に上下のフランジ13e,13eが張り出している。上記前フランジ13dにはねじ挿通孔が形成されている。
【0024】
前壁部材14は、矩形状に形成されていて、上下及び左右の各縁から車体後方へ張り出したフランジ14aを備えている。
【0025】
そうして、図7及び図8にも示すように、上記レインフォースメント2の円筒部材2a,2aが上記外側支持部材12に側方から差し込まれて、後側の円筒部材2aと後壁12cの両側縁とが接合されているとともに、前側の円筒部材2aと上下の壁12a,12bの両側縁とが溶接されている。また、上記内側支持部材13は、上記レインフォースメント2の前側の円筒部材2aに後壁13bが接するように上記外側支持部材12の上下の壁12a,12b間に挿入されていて、側壁13aの上下のフランジ13c,13c及び後壁13bの上下のフランジ13e,13eがそれぞれ外側支持部材12の上下の壁12a,12bに接合されている。
【0026】
これにより、上記レインフォースメント2は外側支持部材12の後壁12cと内側支持部材13の後壁13bとによって挟持された状態になっているものであり、また、内側支持部材13の左右の側壁13a,13aが外側支持部材12の上下の壁12a,12b間を左右から塞いだ状態になっているものである。
【0027】
また、上記前壁部材14は、その上下のフランジ14aが外側支持部材12の上下の壁12a,12bに接合され、左右のフランジ14a,14aが内側支持部材13の左右の側壁13a,13aに接合されている。従って、ブラケット5の前半部分は、内側支持部材12の上下の壁12a,12bと、内側支持部材13の左右の側壁13a,13a及び後壁13bと前壁部材14とによって六面が閉じられた高剛性の六面体構造になっている。
【0028】
(バンパー及びブラケットの取付部の構造)
次に、上記バンパー1及びブラケット5の取付部の構造について説明すると、クロスメンバ4のサイドフレーム11との結合部のU字状溝内には、図4及び図5に示す節部材15及び後壁部材16が設けられている。
【0029】
節部材15は、左右の側壁15a,15aの下端同士が底壁15bによって結ばれた断面U字状の部材である。側壁15aの前後の縁からは前後のフランジ15c,15dが外方へ張り出し、側壁15aの上縁からは上フランジ15eが外方へ張り出している。また、底壁15bの後縁からは下フランジ15fが下方へ張り出している。そして、左右の側壁15a,15aの前フランジ15c,15c及び下フランジ15fの各々に取付孔が形成されているとともに、各々の前面にナットが溶接されている。
【0030】
一方、後壁部材16は、矩形状をなし、その上下及び左右の各縁からフランジが後方へ突出していて、上記節部材15の前端部に嵌められて左右のフランジ及び下フランジが該節部材15の側壁15a,15a及び底壁15bに接合されている。
【0031】
また、クロスメンバ4の前側のL型部材4aの後縁からは下フランジ4cが下方へ張り出していて、該下フランジ4cには上記節部材15の下フランジ15fが嵌まる前方へ凹んだ凹部4dが形成されている。さらに該L型部材4aの上縁からは上フランジ4eが後方へ張り出している。
【0032】
そして、上記節部材15及び後壁部材16は互い組み付けられた状態で上記クロスメンバ4のU字状溝に嵌められ、節部材15の底壁15b及び前後のフランジ15c,15dがクロスメンバ4に接合されている。また、上記節部材15の上フランジ15e,15eとクロスメンバ4の上フランジ4eとは、この両者にまたがる蓋部材17によって連結されている。
【0033】
そうして、上記ブラケット5は、その外側支持部材12の下フランジ12dが上記節部材15の下フランジ15fに、その内側支持部材13の左右の側壁13a,13aの前フランジ13d,13dが節部材15の左右の前フランジ15c,15cに、それぞれクロスメンバ4の縦壁部材4bを介してボルトによって結合されている(図6参照)。
【0034】
(バンパーブラケット及びその取付構造)
バンパーブラケット6は、図4に示すように、底壁6a、該底壁6aの前縁より斜め前方に立ち上がった傾斜壁6b、並びに該底壁6a及び傾斜壁6bの両側縁の各々より立ち上がった左右の側壁6c,6cを備えたU字状のものである。左右の側壁6c,6cの後側上部にはL字状の切欠段部が形成されている。
【0035】
上記左右の側壁6c,6cの後縁からは取付用のフランジ6d,6dが外方へ張り出しているとともに、その上側では接合用のフランジ6e,6eが同じく外方へ張り出している。また、側壁6c,6cの切欠段部の水平部及び垂直部の各々からはフランジ6f,6f及び6g,6gがそれぞれ外方へ張り出している。傾斜壁6bの上縁からはフランジ6hが前方に張り出している。
【0036】
そして、図2に示すように、上記バンパーブラケット6は、左右の側壁6c,6c間にサイドフレーム11を嵌め切欠段部をクロスメンバ4のL型部材4aにあてがって、上記側壁6c,6cがサイドフレーム11の左右の各側壁に接合されているとともに、該側壁6cの後部の接合フランジ6eが上記クロスメンバ4のL型部材4aの下フランジ4cに前面側から接合され、水平部のフランジ6fがL型部材4aの下面に接合され、垂直部のフランジ6gがL型部材4aの前面に接合され、さらに傾斜壁6bの上縁のフランジ6hがサイドフレーム11の底面に接合されている。
【0037】
そうして、上記バンパーブラケット6の左右のフランジ6d,6dに上記バンパー1のバンパー本体部1aが結合されている。
【0038】
(作用効果)
従って、上記車体の後部構造においては、まず、バンパー1を支持するブラケット6とレインフォースメント2を支持するブラケット5とが別個に設けられているから、各ブラケット5,6に大きな荷重が加わらず、また、これらのブラケット5,6が取り付けられているクロスメンバ4にも荷重が1か所に集中せず、バンパー1及びレインフォースメント2の支持剛性の確保が容易である。
【0039】
しかして、レインフォースメント2がブラケット5に支持されて車体から後方に離されバンパー本体部1aに近接して配置されているから、バンパー本体部1aに物があたっても該バンパー本体部1aはレインフォースメント2にあたって変形が阻止される。また、物がバンパー本体部1aの中央部に当ると、レインフォースメント2の中央部が前方へ押されるが、該レインフォースメント2は2本の円筒部材2a,2aを前後に並設したものであって前後方向の剛性が高いから変形しにくい。
【0040】
そして、レインフォースメント2の2本の円筒部材2a,2aの中央部を束ねる強化部材7a,7bは、衝突荷重を車幅方向に分散して当該レインフォースメント2の中央部の折曲を防止する。また、レインフォースメント2は、物との衝突によって全体が前方に弓なりになるように湾曲しようとするが、該湾曲変形をレインフォースメント両端のブラケット5,5が抑制する。
【0041】
すなわち、レインフォースメント2が上記湾曲変形をするには、該レインフォースメント2の端部がブラケット5による支持点を中心に垂直軸まわりの回転をする必要があるが、レインフォースメント2の端部は、図2に示すように外側と内側の両支持部材12,13によって所定の幅をもって挟持されているから、この挟持によって上記回転が阻止され、従って、上記湾曲変形が抑えられる。
【0042】
上記レインフォースメント2の端部の支持に関し、ブラケット5の前部には、外側と内側の支持部材12,13によって閉断面が形成されているから、レインフォースメント2に大きな力が加わっても座屈することが防止され、レインフォースメント2の湾曲変形を防止する効果が高い。また、クロスメンバ4にもレインフォースメント2を介して大きな力が作用するが、節部材15がクロスメンバ4の変形を防止し、さらに該節部材15が衝突荷重をサイドフレーム11に効率良く伝えてクロスメンバ4の変形を防止する。
【0043】
また、バンパーブラケット6がクロスメンバ4とサイドフレーム11とに股がって設けられているから、バンパー1に加わる荷重がこのクロスメンバ4とサイドフレーム11とに分散して受け持たれ、これらの部材の強度確保に有利になっているとともに、バンパーブラケット6がこのクロスメンバ4とサイドフレーム11との結合部を補強する作用を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 車体の後部構造の全体構成を示す分解斜視図。
【図2】 レインフォースメントの取付構造を一部省略して示す斜視図。
【図3】 レインフォースメントブラケットの分解斜視図。
【図4】 レインフォースメントブラケットの車体側取付部及びバンパーブラケットを示す分解斜視図。
【図5】 クロスメンバに節部材を組み付けた状態を示す斜視図。
【図6】 レインフォースメント及びそのブラケットの取付構造を示す正面図(車体後方から見た図)。
【図7】 図6のA−A線断面図。
【図8】 図7のB−B線断面図。
【符号の説明】
1 リヤバンパー
2 レインフォースメント
2a 円筒部材
3 バックドア
4 クロスメンバ
5 ブラケット(突出部)
6 バンパーブラケット
7a,7b 強化部材
11 サイドフレーム
12 外側支持部材
12a 上壁
12b 下壁
12c 後壁
13 内側支持部材
13a 側壁
13b 後壁
14 前壁部材
15 節部材
16 後壁部材
Claims (5)
- 車体の後端下部の車幅方向に離れた2か所より各々車体後方へ突出した突出部と、
上記車体から後方に離れた位置を車幅方向に延び両端部の各々が上記2か所の各突出部に支持されたレインフォースメントとを備えていて、
上記突出部が、前端が車体後端のクロスメンバに結合されて車体後方へ突出したブラケットによって形成されていて、該ブラケットの後端部に上記レインフォースメントが支持されており、
上記ブラケットが、上下の壁と該上下の壁の後端同士を結ぶ後壁とを備え、前端部が上記クロスメンバに結合された縦断面コ字状支持部材を備えているとともに、
上記ブラケットが、上記コ字状支持部材に加えてさらに、該コ字状支持部材の内側に設けられ、左右の側壁と該左右の側壁の後端同士を結ぶ後壁とを備え、且つ該後壁の横幅が該コ字状支持部材の幅に匹敵する幅を有する横断面コ字状の内側支持部材を備えていて、
上記内側支持部材は、その前端部が上記クロスメンバに結合されて、その左右の側壁が上記コ字状支持部材の上下の壁間を塞ぐように該上下の壁に結合されており、
上記レインフォースメントが、上記コ字状支持部材の内部に側方から差し込まれて該コ字状支持部材の上下の壁及び後壁に支持されているとともに、
上記コ字状支持部材の幅に匹敵する横幅を有する上記内側支持部材の後壁と、上記コ字状支持部材の後壁とによって、上記レインフォースメントの端部が上記幅で前後に移動しないように挟持され、
上記両突出部及びレインフォースメントを車体後方から覆うようにバンパーが上記車体に取り付けられていることを特徴とする車体の後部構造。 - 請求項1に記載されている車体の後部構造において、
上記レインフォースメントが、前後に相並んで車幅方向に延びる2本の部材によって構成されていて、
上記2本の部材の車幅方向における中間部に該中間部の車体前方への曲げに抵抗する強化部材が設けられていることを特徴とする車体の後部構造。 - 請求項1又は請求項2に記載されている車体の後部構造において、
上記レインフォースメントが、車幅方向に延びる筒状部材であることを特徴とする車体の後部構造。 - 請求項2に記載されている車体の後部構造において、
上記2本の各部材が、車幅方向に延びる円筒部材であることを特徴とする車体の後部構造。 - 請求項1乃至請求項4のいずれか一に記載されている車体の後部構造において、
上記両突出部の各々が、上記車体の左右の各々を車体前後方向に延びるサイドフレームの車体後方への延長線上に配置されていることを特徴とする車体の後部構造。
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JPH09104363A (ja) | 1997-04-22 |
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