JP3750326B2 - 絶縁電線及びホース - Google Patents
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Description
本発明は、ふっ素樹脂からなる高いカットスルー抵抗を有する絶縁電線及びホースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ふっ素樹脂は、耐薬品性、耐磨耗性、耐摩擦性及び耐荷重性に優れた特徴を有しているが、ふっ素樹脂で高いカットスルー抵抗を実現することは困難である。ふっ素樹脂のカットスルー抵抗性を改善する方法として、ふっ素樹脂にカーボン繊維や硝子繊維等の充填剤を加える方法をあげることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ふっ素樹脂にカーボン繊維や硝子繊維等の充填剤を加えた場合、ふっ素樹脂が本来有する優れた耐薬品性や電気特性を低下させることになる。特に、電線等の絶縁材料用途において充填剤を加えると誘電率が著しく悪化する。また、充填剤の摩損がその接触系を汚染するという問題がある。
【0004】
従って、本発明の目的は、優れたカットスルー抵抗性を有し、しかも、ふっ素樹脂本来の良好な耐薬品性、電気特性を有する絶縁電線及びホースを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の目的を達成するため、ふっ素樹脂に酸素濃度10 -3 mol/ g以下の不活性ガス雰囲気下で、且つその融点以上に加熱された状態で電離性放射線を照射線量1kGy〜10MGyの範囲で照射して形成した、融点が325℃以下の改質ふっ素樹脂からなる被覆層、又は前記改質ふっ素樹脂と未改質ふっ素樹脂とを前記改質ふっ素樹脂の含有量が30重量%以上となるように混合した混合樹脂からなる被覆層を導体外周に有し、該被覆層の200℃でのカットスルー抵抗が10N以上であることを特徴とする絶縁電線を提供するものである。
また、本発明は、ふっ素樹脂に酸素濃度10 -3 mol/ g以下の不活性ガス雰囲気下で、且つその融点以上に加熱された状態で電離性放射線を照射線量1kGy〜10MGyの範囲で照射して形成した、融点が305℃以下の改質ふっ素樹脂からなる被覆層、又は前記改質ふっ素樹脂と未改質ふっ素樹脂との混合樹脂からなる被覆層を導体外周に有し、該被覆層の200℃でのカットスルー抵抗が15N以上であることを特徴とする絶縁電線を提供するものである。
更に、本発明は、ふっ素樹脂に酸素濃度10 -3 mol/ g以下の不活性ガス雰囲気下で、且つその融点以上に加熱された状態で電離性放射線を照射線量1kGy〜10MGyの範囲で照射して形成した、融点が275℃以下の改質ふっ素樹脂からなる被覆層、又は前記改質ふっ素樹脂と未改質ふっ素樹脂との混合樹脂からなる被覆層を導体外周に有し、該被覆層の200℃でのカットスルー抵抗が8N以上であることを特徴とする絶縁電線を提供するものである。
【0006】
また、本発明は、ふっ素樹脂に酸素濃度10 -3 mol/ g以下の不活性ガス雰囲気下で、且つその融点以上に加熱された状態で電離性放射線を照射線量1kGy〜10MGyの範囲で照射して形成した、融点が325℃以下の改質ふっ素樹脂と未改質ふっ素樹脂とを前記改質ふっ素樹脂の含有量が30重量%以上となるように混合した混合樹脂からなる層を有し、該層の200℃でのカットスルー抵抗が10N以上であることを特徴とするホースを提供するものである。
また、本発明は、ふっ素樹脂に酸素濃度10 -3 mol/ g以下の不活性ガス雰囲気下で、且つその融点以上に加熱された状態で電離性放射線を照射線量1kGy〜10MGyの範囲で照射して形成した、融点が305℃以下の改質ふっ素樹脂と未改質ふっ素樹脂とを前記改質ふっ素樹脂の含有量が60重量%以上となるように混合した混合樹脂からなる層を有し、該層の200℃でのカットスルー抵抗が15N以上であることを特徴とするホースを提供するものである。
更に、本発明は、ふっ素樹脂に酸素濃度10 -3 mol/ g以下の不活性ガス雰囲気下で、且つその融点以上に加熱された状態で電離性放射線を照射線量1kGy〜10MGyの範囲で照射して形成した、融点が275℃以下の改質ふっ素樹脂と未改質ふっ素樹脂とを前記改質ふっ素樹脂の含有量が60重量%以上となるように混合した混合樹脂からなる層を有し、層の200℃でのカットスルー抵抗が8N以上であることを特徴とするホースを提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明に使用されるふっ素樹脂としては、テトラフルオロエチレン系重合体(以下PTFEという)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)系共重合体(以下PFAという)、あるいはテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン系共重合体(以下FEPという)が挙げられる。
【0009】
上記PTFEの中には、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)、ヘキサフルオロプロピレン、(パーフルオロアルキル)エチレン、あるいはクロロトリフルオロエチレン等の共重合性モノマーに基づく重合単位を1モル%以下含有するものも含まれる。また、上記共重合体形式のふっ素樹脂の場合、その分子構造の中に少量の第3成分を含むことは有り得る。
【0010】
本発明においては、改質ふっ素樹脂の物性を融点が325℃以下と規定しているが、融点が上記値を越えると、十分なカットスルー抵抗を得ることができないためである。なお、ふっ素樹脂がPFAのときは、融点が305℃以下であり、FEPのときは融点が275℃以下である。
【0011】
本発明の改質ふっ素樹脂は、ふっ素樹脂に酸素濃度10-3mol/g以下の不活性ガス雰囲気下で、且つその融点以上に加熱された状態で電離性放射線を照射線量1kGy〜10MGyの範囲で照射することにより製造することができる。この場合、改質ふっ素樹脂は、シート、ブロック又はその他の形状のふっ素樹脂成形体に電離性放射線を照射した後機械的に粉砕したものであってもよく、又、ふっ素樹脂粉体に電離性放射線を照射し、必要に応じ照射後機械的に粉砕したものであってもよい。いずれの場合にも、照射後の粉体粒径は成形性、加工性、他樹脂への添加性等を考慮すると、1mm以下であることが好ましい。又、単独のふっ素樹脂に対して電離性放射線を照射してもよく、2種又は2種以上のふっ素樹脂混合物に電離性放射線を照射してもよい。
【0012】
ふっ素樹脂を改質するときの電離性放射線の照射は、酸素濃度10-3mol/g以下の不活性ガス雰囲気下で行い、また、その照射線量は1kGy〜10MGyの範囲内が望ましい。更に、カットスルー抵抗特性を改善する観点からすると、好ましい照射線量は10kGy〜500kGyの範囲が望ましい。本発明においては、電離性放射線としては、γ線、電子線、X線、中性子線、あるいは高エネルギーイオン等が使用される。
【0013】
また、電離性放射線の照射を行うに際しては、ふっ素樹脂をその結晶融点以上に加熱しておくことが望ましい。すなわち、例えばふっ素樹脂としてPTFEを使用する場合には、この材料の結晶融点である327℃よりも高い温度にふっ素樹脂を加熱した状態で電離性放射線を照射することが望ましく、あるいはまた、PFAやFEPを適用する場合には、前者が310℃、後者が275℃に特定される結晶融点よりも高い温度に加熱して、放射線を照射することが望ましい。ふっ素樹脂をその結晶融点以上に加熱することは、ふっ素樹脂を構成する主鎖の分子運動を活発化させることになり、その結果、分子間の架橋反応を効率良く促進させることが可能となる。但し、過度の加熱は、逆に分子主鎖の切断と分解を招くようになるので、このような解重合現象の発生を抑制する意味合いから、加熱温度はふっ素樹脂の結晶融点よりも10〜30℃高い範囲内に抑えるべきである。また、粉体を照射する場合、加熱温度を融点以上に上げることから、その上昇とともに、流動性が増し、照射後に粉砕することが困難になることから、加熱温度はふっ素樹脂の結晶融点より10〜30℃高い範囲内に抑えるべきである。
【0015】
本発明の改質ふっ素樹脂を得るためのより具体的方法としては、PTFE系のふっ素樹脂の場合は、所定形状に予備成形品を製造し、これを焼成した後電離性放射線を照射する方法が多くの場合に採用されるが、予め電離性放射線を照射したふっ素樹脂粉末と未照射のふっ素樹脂粉末を混合し、成形後焼成する方法も採用可能である。後者の場合、電離性放射線を照射したふっ素樹脂粉末の混合量が30重量%を越えるときは、焼成後の冷却時に加圧する(ホットコイニング)ことが好ましく、本発明の高カットスルー抵抗製品を実現するためには、電離性放射線を照射したふっ素樹脂粉末の混合量は、大凡60〜90重量%が適切である。
【0016】
本発明においては、成形体の肉厚によって電離性放射線の照射条件が適宜選択されるが、一般に、肉厚20mm以下の場合にはγ線照射、電子線照射のいずれも実質的に採用可能であり、肉厚20mm以上、特に30mmを越えるときは、γ線もしくは電子線を線源とする二次放射線のX線が実効的である。更に、大型肉厚品の場合、表層から傾斜的に電子線照射線量で処理する方法も採用できる。この場合、前記した全ての電離性放射線を採用できるが、工業的にはγ線、電子線が実際的である。
【0017】
PFA、FEP等の熱溶融系ふっ素樹脂の場合は通常、射出成形で成形体を得るが、本発明の高カットスルー抵抗製品は、係る成形体の表面加熱、表層の電離性放射線処理技術が実際的に応用され得られるものである。表層の電子線照射処理厚みは成形体の肉厚と相関するが、一般的に20mm以下の場合は10mm程度、20mm以上の場合は肉厚の約1/3程度が適当である。熱溶融系ふっ素樹脂の場合も予め原料粉末(3mmφ以下の不定形、球形、粉末状、ビーズ状、ペレット状等)に所定の条件下で電離性放射線を照射したものが、未照射の原料粉末に60〜90重量%含まれるように混合し、融点以上で加圧成形する方法も適宜採用できる。この方法は、実際的には経済的な理由から肉厚が大で多品種少量製品に適するものと考えられる。
【0018】
前記の各種方法で得られた成形体は、加熱された状態でのサイジング(寸法矯正)あるいはエージング(樹脂融点よりも10℃程度低い温度)後の機械加工により寸法精度を向上させ、最終製品となる。
【0019】
【実施例】
[実施例1〜4]
PTFEファインパウダー(ダイキン製、商品名:ポリフロンF104)を用い、助剤としてスーパーVM&Pナフサ(シェル化学)を20重量%加え、常温でペースト押出しを行い、26AWG銀めっき軟銅線(外径0.48mmφ)上に厚さ0.5mmで押出し被覆し、250℃で乾燥後、380℃で焼成して絶縁電線を作製した。この絶縁電線に、酸素濃度10-5mol/g、窒素雰囲気下、340℃の加熱温度のもとで電子線を照射線量20kGy(実施例1)、50kGy(実施例2)、100kGy(実施例3)、200kGy(実施例4)照射し、改質ふっ素樹脂絶縁電線を作製した。
【0020】
[比較例1]
実施例1〜4において、電子線未照射の絶縁電線を比較例1とした。
【0021】
[実施例5、6]
実施例1〜4において、銅線のない状態でチューブ押出を行い、内径0.48mmφ、外径1.5mmφのチューブを作製し、このチューブに実施例1〜4と同様の条件でもって電子線を照射線量100kGy(実施例5)、200kGy(実施例6)照射し、改質ふっ素樹脂チューブを作製した。
【0022】
[実施例7〜9]
PFAペレット(デュポン製、テフロン350J)を用い、L/D=20/1、圧縮比=3:1、1/2ターン急圧縮タイプのスクリューを用い、360℃で押出成形を行い、26AWG銀めっき軟銅線(外径0.48mmφ)上に厚さ0.5mmで押出し被覆して絶縁電線を作製した。この絶縁電線に、酸素濃度10-5mol/g、窒素雰囲気下、320℃の加熱温度のもとで電子線を照射線量50kGy(実施例7)、100kGy(実施例8)及び300kGy(実施例9)照射し、改質ふっ素樹脂絶縁電線を作製した。
【0023】
[比較例2]
実施例7〜9において、電子線未照射の絶縁電線を比較例2とした。
【0024】
[実施例10〜12]
FEPペレット(デュポン製、テフロンFEP100)を用い、L/D=20/1、圧縮比=3:1、1/2ターン急圧縮タイプのスクリューを用い、350℃で押出成形を行い、26AWG銀めっき軟銅線(外径0.48mmφ)上に厚さ0.5mmで押出し被覆して絶縁電線を作製した。この絶縁電線に、酸素濃度10-5mol/g、窒素雰囲気下、280℃の加熱温度のもとで電子線を照射線量50kGy(実施例10)、100kGy(実施例11)及び300kGy(実施例12)照射し、改質ふっ素樹脂絶縁電線を作製した。
【0025】
[比較例3]
実施例10〜12において、電子線未照射の絶縁電線を比較例3とした。
【0026】
[実施例13]
実施例1〜4で使用したと同じPTFEファインパウダーに対し、酸素濃度10-5mol/g、窒素雰囲気下、340℃の加熱温度のもとで電子線を照射線量100kGy照射した後、約20μmの平均粒径になるまでジェットミルで粉砕し、次いで300℃で12時間熱処理し、高揮発成分(約0.1重量%)を除去することにより改質ふっ素樹脂粉体を得た。この改質ふっ素樹脂粉体を未照射のふっ素樹脂粉体(上記と同じPTFEファインパウダ)中に60重量%含まれるよう混合してふっ素樹脂混合粉体を調整し、混合粉体80重量部に助剤としてスーパーVM&Pナフサ(シェル化学)を20重量%加え、常温でペースト押出しを行い、26AWG銀めっき軟銅線(外径0.48mmφ)上に厚さ0.5mmで押出し被覆し、250℃で乾燥後、380℃で焼成して改質ふっ素樹脂絶縁電線を作製した。
【0027】
[実施例14]
実施例7〜9で使用したと同じPFAペレットに対して、酸素濃度10-5mol/g、窒素雰囲気下、320℃の加熱温度のもとで電子線を照射線量50kGy照射した後、摩砕式粉砕機で粉砕し、平均粒径約50μmの改質ふっ素樹脂粉砕物を得た。この改質ふっ素樹脂粉砕物を未照射のPFAペレット(上記と同じPFA)中に50重量%含まれるように混合して混合ペレットを得た。この混合ペレットをL/D=20/1、圧縮比=3:1、1/2ターン急圧縮タイプのスクリューを用い、360℃で押出成形を行い、26AWG銀めっき軟銅線(外径0.48mmφ)上に厚さ0.5mmで押出し被覆して改質ふっ素樹脂絶縁電線を作製した。
【0028】
[比較例4]
実施例7〜9で使用したPFAペレット(未照射)を実施例14と同様にして粉砕し、実施例7〜9と同様にして絶縁電線(未照射)を作製した。
【0029】
[比較例5、6]
実施例1〜4の絶縁電線(未照射)に対して、空気中で340℃の加熱温度のもとで電子線を照射線量50kGy(比較例5)及び100kGy(比較例6)照射した絶縁電線を作製した。
【0030】
[比較例7、8]
実施例1〜4の絶縁電線(未照射)に対して、酸素濃度10-5mol/g、窒素雰囲気下、室温(24℃)のもとで電子線を照射線量50kGy(比較例7)及び100kGy(比較例8)照射した絶縁電線を作製した。
【0031】
[実施例15〜17]
PTFEファインパウダー(デュポン製、テフロン6J)に助剤としてスーパーVM&Pナフサ(シェル化学)を20重量%加え、常温でペースト押出しを行い、26AWG銀めっき軟銅線(外径0.48mmφ)上に厚さ0.5mmで押出し被覆し、250℃で乾燥後、380℃で焼成して絶縁電線を作製した。この絶縁電線に、酸素濃度10-5mol/g、窒素雰囲気下、340℃の加熱温度のもとで電子線を照射線量50kGy(実施例15)、50KGy(実施例16)、200kGy(実施例17)及び200kGy(実施例18)を照射し、改質ふっ素樹脂絶縁電線を作製した。
【0032】
[比較例9]
実施例15〜17において、電子線未照射の絶縁電線を比較例9とした。
【0033】
実施例1〜17及び比較例1〜9の絶縁電線及びチューブについて融点およびカットスルー抵抗を測定した結果を表1に示した。なお、カットスル―抵抗の測定方法は、図1に示すように、絶縁電線1またはチューブ(チューブの場合には0.48mmφの軟銅線を挿入)の下部に断面三角形状の金属2を配置した状態で上部から荷重3をかけ、導体と下部の金属2が通電したときの荷重値を抵抗値(N)とした。なお、ここでの測定は温度200℃で行った。
【0034】
また、ふっ素樹脂の融点の測定は、示差走査熱量計(パーキンエルマー社製DSC7)を用いて行い、試料約10mgをサンプリングし、50〜360℃の間で10℃/min の昇・降温スピードにより昇温、降温を2サイクル繰り返し、2回目の昇温時のDSC曲線の吸熱ピーク温度を融点とした。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】
以上説明してきた本発明によれば、実施例と比較例との対比からも明らかなように、カットスルー抵抗が大幅に向上したふっ素樹脂絶縁電線及びふっ素樹脂パイプ等の成形体を実現することが可能となり、このことは、ふっ素樹脂の応用範囲を広げる上で大きく貢献するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】カットスルー抵抗の測定方法の説明図である。
【符号の説明】
1 絶縁電線(チューブ)
2 金属
3 荷重
Claims (6)
- ふっ素樹脂に酸素濃度10 -3 mol/ g以下の不活性ガス雰囲気下で、且つその融点以上に加熱された状態で電離性放射線を照射線量1kGy〜10MGyの範囲で照射して形成した、融点が325℃以下の改質ふっ素樹脂からなる被覆層、
又は前記改質ふっ素樹脂と未改質ふっ素樹脂とを前記改質ふっ素樹脂の含有量が30重量%以上となるように混合した混合樹脂からなる被覆層を導体外周に有し、
該被覆層の200℃でのカットスルー抵抗が10N以上であることを特徴とする絶縁電線。 - ふっ素樹脂に酸素濃度10 -3 mol/ g以下の不活性ガス雰囲気下で、且つその融点以上に加熱された状態で電離性放射線を照射線量1kGy〜10MGyの範囲で照射して形成した、融点が305℃以下の改質ふっ素樹脂からなる被覆層、
又は前記改質ふっ素樹脂と未改質ふっ素樹脂との混合樹脂からなる被覆層を導体外周に有し、
該被覆層の200℃でのカットスルー抵抗が15N以上であることを特徴とする絶縁電線。 - ふっ素樹脂に酸素濃度10 -3 mol/ g以下の不活性ガス雰囲気下で、且つその融点以上に加熱された状態で電離性放射線を照射線量1kGy〜10MGyの範囲で照射して形成した、融点が275℃以下の改質ふっ素樹脂からなる被覆層、
又は前記改質ふっ素樹脂と未改質ふっ素樹脂との混合樹脂からなる被覆層を導体外周に有し、
該被覆層の200℃でのカットスルー抵抗が8N以上であることを特徴とする絶縁電線。 - ふっ素樹脂に酸素濃度10 -3 mol/ g以下の不活性ガス雰囲気下で、且つその融点以上に加熱された状態で電離性放射線を照射線量1kGy〜10MGyの範囲で照射して形成した、融点が325℃以下の改質ふっ素樹脂と未改質ふっ素樹脂とを前記改質ふっ素樹脂の含有量が30重量%以上となるように混合した混合樹脂からなる層を有し、
該層の200℃でのカットスルー抵抗が10N以上であることを特徴とするホース。 - ふっ素樹脂に酸素濃度10 -3 mol/ g以下の不活性ガス雰囲気下で、且つその融点以上に加熱された状態で電離性放射線を照射線量1kGy〜10MGyの範囲で照射して形成した、融点が305℃以下の改質ふっ素樹脂と未改質ふっ素樹脂とを前記改質ふっ素樹脂の含有量が60重量%以上となるように混合した混合樹脂からなる層を有し、
該層の200℃でのカットスルー抵抗が15N以上であることを特徴とするホース。 - ふっ素樹脂に酸素濃度10 -3 mol/ g以下の不活性ガス雰囲気下で、且つその融点以上に加熱された状態で電離性放射線を照射線量1kGy〜10MGyの範囲で照射して形成した、融点が275℃以下の改質ふっ素樹脂と未改質ふっ素樹脂とを前記改質ふっ素樹脂の含有量が60重量%以上となるように混合した混合樹脂からなる層を有し、
該層の200℃でのカットスルー抵抗が8N以上であることを特徴とするホース。
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