JP3746715B2 - 排出物除去装置を備えた排ガス浄化装置およびその再生方法 - Google Patents

排出物除去装置を備えた排ガス浄化装置およびその再生方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、エンジン等の排ガス源からの排ガス通路に複数個並列に配設されている排出物除去装置であって、黒煙等の排ガス中の排出物を捕集、除去する排出物フィルタを有する排出物除去装置を備えた排ガス浄化装置、および該排出物除去装置用排出物フィルタの再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンからの排ガス通路に、排ガス中の排出物である黒煙を捕集、除去する黒煙フィルタを有する開閉弁付きの黒煙除去装置を配設し、該黒煙除去装置の開閉弁と黒煙フィルタとの間に該黒煙フィルタを加熱して黒煙を除去するヒータを設けてなる黒煙除去装置として、実公平7−10029号等の発明が提供されている。
【0003】
図6はかかる黒煙除去装置を備えた排ガス浄化装置の1例を示し、図において、1はエンジン、3は該エンジン1から排出される排ガスが通流する排ガス管、2は該排ガス管3に設けられたマフラである。5は排ガス中の黒煙を捕集、除去する黒煙除去装置で、前記排ガス管3に接続される排ガス入口管6に並列に2個(3個以上設けることもある)設けられている。51は該黒煙除去装置5を構成する黒煙フィルタで、前記排ガス中の黒煙を捕集するもので、その構造自体は公知である。
【0004】
7は前記各黒煙除去装置5からの排ガスが合流するフィルタ出口管、03は前記排ガス管3から分岐した排ガスバイパス管で、前記各黒煙除去装置5をバイパスして前記フィルタ出口管7と合流している。4は該排ガスバイパス管03に設けられて該管路を開閉する排ガス開閉弁である。
【0005】
8は前記排ガス入口管6の各黒煙除去装置5の入口部位に設けられた排ガス開閉弁、15は前記黒煙フィルタ51入口に近接して設けられたヒータである。11は入口側が空気ポンプ13に接続される空気管で、前記各黒煙除去装置5の前記排ガス開閉弁8とヒータ15との間に開口している。9は前記各空気管11に設けられて該管路を開閉する空気開閉弁である。031は電源、制御器で、前記各黒煙除去装置5に設けられたヒータ15の加熱熱量、および前記空気ポンプ13の吐出空気量を制御するものである。030は前記排ガス入口管6に設けられた圧力センサで、前記排ガス入口管6から前記各黒煙除去装置5に排ガスを通流させたときの排ガス圧力を計測して、前記各黒煙フィルタ51の目詰まり状態を予測するためのものである。
【0006】
かかる従来技術において、前記各黒煙除去装置5内の黒煙フィルタ51の黒煙による目詰まりを検知するにあたっては、前記排ガスバイパス管03の排ガス開閉弁4を閉じ、前記各黒煙除去装置5入口の排ガス開閉弁8を開く。かかる操作により、エンジン1からの排ガスは排ガス入口管6および排ガス開閉弁8を通って黒煙除去装置5に流入する。そして、該排ガスは、黒煙フィルタ51内を流過する過程で該排ガス中の黒煙が捕集された後、前記フィルタ出口管7を経て排ガス管3に流出する。前記黒煙フィルタ51内に排ガスを流過させた際における排ガス入口管6内の圧力を圧力センサ030で検出することにより、黒煙フィルタ51内の圧力損失の時間変化を検知し、これにより全部の前記黒煙除去装置5の目詰まり状態を予測する。
【0007】
すなわち、前記圧力損失が予め設定された基準値よりも大きくなったときは前記黒煙フィルタ51の目詰まりが大きくなった状態にあると判断して、前記排ガス開閉弁4を開き、前記排ガス開閉弁8を閉じる操作により、エンジン1からの排ガスを前記排ガスバイパス管03に流出させる。そして、前記電源、制御器031により、前記各黒煙除去装置5に設けられたヒータ15を作動させ、該黒煙フィルタ51を黒煙の着火温度以上まで過熱する。そして、空気ポンプ13を運転して前記空気管11を通して各黒煙除去装置5に空気を送り、該黒煙フィルタ51に補集されている黒煙の燃焼を伝播させ、該黒煙フィルタ51を再生する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら図6に示される従来技術にあっては、次のような問題点を有している。すなわち、かかる従来技術にあっては、排ガスを全部の黒煙除去装置5に通流させて、排ガス入口管6内の圧力を圧力センサ030で検出することにより、全部の黒煙フィルタ51について圧力損失を検知し、これにより全部の前記黒煙除去装置5の目詰まり状態を予測しているが、個々の黒煙フィルタ51に排ガスが均一に分布され難いため、該黒煙フィルタ51に堆積される黒煙の量は均一でなく、ばらつきが生ずる。
【0009】
そして、かかる従来技術にあっては、このような黒煙フィルタ51に堆積される黒煙の量が不均一な状態において、前記電源、制御器031により、前記ヒータ15および空気ポンプ13を作動させて黒煙フィルタ51の夫々に均等に燃焼熱を付与して黒煙を焼却するため、黒煙堆積量が少ない黒煙フィルタ51では黒煙の燃焼が伝播せず該フィルタ51の再生が不十分となり、黒煙堆積量が多い黒煙フィルタ51では該黒煙フィルタ51の過熱による破損が発生し易い。
【0010】
前記のような問題点を解決する手段として、前記排出物除去装置の出入口間の差圧を検出する差圧センサを設け、該差圧センサからの差圧検出値に基づき該差圧検出値が予め設定された差圧の許容値を超えたときフィルタ再生装置を作動させて前記排出物フィルタに捕集されている排出物を除去して該排出物フィルタを再生させる手段が考えられる。
【0011】
かかる手段によれば、差圧検出値が差圧許容値を超えたとき、その差圧偏差により算出された排出物フィルタ加熱用のヒータの加熱熱量をヒータに付与して排出物フィルタ内に堆積している排出物を焼却し該排出物フィルタを再生するので、該排出物除去装置の排出物フィルタにおける排出物堆積量に適応した量の燃焼熱で以って該排出物フィルタ内の排出物を焼却でき再生効率が上昇する、という利点がある。
【0012】
しかしながら、かかる手段にあっては次のような問題点を有している。すなわち、通常、一定出力以上のエンジンプラントにおいては、図6に示されるように、黒煙除去装置(排出物除去装置)5を複数個並列に設置されているため、排ガス量が多くなると各黒煙除去装置5へ排ガス流量が均一に分配され難く、該各黒煙除去装置5を構成する黒煙フィルタ(排出物フィルタ)51に堆積する黒煙量も不均一となり易い。然るに、かかる手段においては排ガス流量に対応させて前記黒煙フィルタ51の目詰まりの判定を行うことができないため、特に排ガス流量が変動する運転域において前記各黒煙フィルタ51における目詰まり状況の判定を正確に行うのが困難となる。このためかかる手段によっても、前記従来技術の場合と同様な、黒煙フィルタ51における黒煙堆積量のばらつきによる、黒煙の燃焼不足に伴う該フィルタ51の再生不十分、黒煙フィルタ51の過熱による破損が発生等の問題点を完全に解決することはできない。
【0013】
また、図5の(A)(B)はエンジン運転の立ち上がり時における黒煙フィルタ51の圧力損失(差圧)の時間変化を示しているが、前記手段および図6に示される従来技術においては、(A)におけるエンジン始動点から一定時間の間は前記圧力損失の変動が大きく該圧力損失が安定するまでは前記黒煙フィルタ51の目詰まり状況の判定を行うのが不可能であり、黒煙フィルタ51の再生操作を迅速に行うことができない。
【0014】
この発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、黒煙等の排出物を除去する複数の排出物除去装置の夫々について、排ガス流量に対応させて各排出物フィルタの目詰まりの判定を正確に行うことを可能とするとともに、エンジン等の排ガス源の運転立ち上がり時における前記各排出物フィルタの目詰まりの判定を始動直後から行い得るようにして各排出物フィルタの再生操作を迅速化し得る排出物除去装置を備えた排ガス浄化装置およびその再生方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この発明(請求項1記載の発明)かかる課題を解決するため、エンジン等の排ガス源からの排ガス通路に、該排ガス中の排出物を捕集、除去する排出物フィルタを備えた排出物除去装置を複数個並列に配設してなる排ガス浄化装置において、前記各排出物フィルタの出口または入口の何れか一方にそれぞれ設置されていて排出物フィルタを通過する排ガスの流量を測定するための抵抗要素、前記排出物フィルタの出入口間のフィルタ差圧(ΔP1)を検出する第1の差圧センサと、前記抵抗要素の出入口間の抵抗要素差圧(ΔP2)を検出する第2の差圧センサと、前記各排出物フィルタに捕集されている排出物を除去して該各排出物フィルタをそれぞれ再生させるフィルタ再生装置と、前記フィルタ差圧(ΔP1)と抵抗要素差圧(ΔP2)との比で定義される差圧比(ΔP1/ΔP2)を前記第1の差圧センサおよび第2の差圧センサからの検出値により算出し該差圧比の算出値が該差圧比の許容値である基準差圧比であって排ガス流量と対応する基準差圧比以上になったとき前記フィルタ再生装置を作動させる制御装置とを備えたことを特徴とする。
【0016】
また、この発明(請求項2記載の発明は、前記制御装置の具体的構成に係り、前記制御装置、前記第1の差圧センサおよび第2の差圧センサからの差圧検出値により前記差圧比を算出する差圧比算出部と、前記抵抗要素差圧の検出値に基づき前記排出物除去装置を流れる排ガスの流量を算出する流量算出部と、前記流量算出部で算出された排ガス流量に対応する前記基準差圧比を設定する基準差圧比設定部と、前記差圧比算出部からの差圧比算出値と前記基準差圧比設定部に設定された排ガス流量と対応する基準差圧比とを比較して差圧比偏差を算出する差圧比比較部と、前記差圧比偏差に基づき前記フィルタ再生装置の作動の要否を判定して該差圧比偏差が一定値以上のとき前記フィルタ再生装置の作動を指令するフィルタ再生判定部とを備えてなることを特徴とする。
【0017】
また、この発明(請求項3記載の発明は、前記第1、第2差圧センサの設置構成に係り、前記第1の差圧センサを、第1切換弁を介して前記複数個の排出物除去装置の入口および出口に接続し、前記第2の差圧センサを、第2切換弁を介して前記複数個の抵抗要素の入口および出口に接続し、前記第1切換弁を切り換えることにより前記第1の差圧センサを前記複数個の排出物除去装置の出入り口に選択接続可能に、かつ前記第2切換弁を切り換えることにより前記第2の差圧センサを前記複数個の抵抗要素に選択接続可能に構成してなることを特徴とする。
【0018】
また、この発明(請求項4記載の発明、前記第1、第2差圧センサの設置構成に係り、前記第1の差圧センサを前記複数個の排出物除去装置の夫々に対応して設け、前記第2の差圧センサを前記複数個の抵抗要素の夫々に対応して設けてなることを特徴とする。
【0019】
さらに、この発明(請求項5記載の発明前記フィルタ再生装置の具体的構成に係り、前記フィルタ再生装置、前記制御装置からの指令に従いヒータ作動装置を介して作動せしめられて前記排出物フィルタを加熱するヒータと、前記制御装置からの指令に従い空気供給手段作動装置を介して作動せしめられて前記排出物フィルタに排出物燃焼用空気を供給する空気供給手段とを備えてなることを特徴とする。
【0020】
さらに、この発明(請求項6記載の発明)は、前記抵抗要素の構造に係り、前記抵抗要素が、ハニカム状のガス通路を有するハニカム状絞り機構から構成されていることを特徴とする。
【0021】
また、この発明(請求項7記載の発明は、前記排出物除去装置を再生する方法の発明に係り、エンジン等の排ガス源からの排ガス通路に複数個並列に配設されている排出物除去装置であって、該排ガス中の排出物を捕集、除去する排出物フィルタを有する排出物除去装置の再生方法において、前記各排出物フィルタの出入口間のフィルタ差圧(ΔP1)および前記各排出物フィルタの出口または入口の何れか一方にそれぞれ設置された抵抗要素の出入口間の抵抗要素差圧(ΔP2)を夫々検出し、前記抵抗要素差圧(ΔP2)に基づいて前記各排出物フィルタを通過する排ガスの流量を測定し、前記フィルタ差圧(ΔP1)と抵抗要素差圧(ΔP2)との比で定義される差圧比(ΔP1/ΔP2)を前記フィルタ差圧および抵抗要素差圧の検出値により算出し、該差圧比の算出値が該差圧比の許容値である基準差圧比であって排ガス流量と対応する基準差圧比以上になったときフィルタ再生装置を作動させて前記排出物フィルタに捕集されている排出物を除去して該排出物フィルタを再生させることを特徴とする。
【0022】
また、この発明(請求項8記載の発明は、前記フィルタ再生装置に前記排出物フィルタを加熱するヒータおよび前記排出物フィルタに排出物燃焼用空気を供給する空気供給手段を用い、前記差圧比の算出値が該差圧比の許容値である基準差圧比であって排ガス流量と対応する基準差圧比以上になったとき前記ヒータおよび空気供給手段を作動させることを特徴とする。
【0023】
かかる発明によれば、並列に設けられた複数個の各排出物フィルタの出口または入口の何れか一方に該排出物フィルタを通過する排ガスの流量を測定するための抵抗要素を設置するとともに、前記排出物フィルタ出入口間のフィルタ差圧(ΔP1)を検出する第1の差圧センサおよび前記抵抗要素出入口間の抵抗要素差圧(ΔP2)を検出する第2の差圧センサを設け、前記フィルタ差圧(ΔP1)と抵抗要素差圧(ΔP2)との比で定義される差圧比(ΔP1/ΔP2)を前記2つの差圧センサからの検出値により算出して、該差圧比を用いることにより、制御装置によって前記差圧比の算出値が該差圧比の許容値である基準差圧比以上になったとき、フィルタ再生装置を作動させて前記排出物フィルタに捕集されている排出物を除去し該排出物フィルタを再生させることができる。
【0024】
したがって、かかる発明によれば、前記フィルタ差圧(ΔP1)と抵抗要素差圧(ΔP2)との比で定義される差圧比(ΔP1/ΔP2)を導入して該差圧比を用いるとともに、フィルタ再生装置を作動させて前記排出物フィルタに捕集されている排出物の除去を必要とする差圧比基準値を排ガス流量に対応させて設定したことにより、前記排出物除去装置が複数個並列に設置されかつ排ガス流量が変動する装置においても各排出物フィルタの目詰まりの判定を正確に行うことができる。特に前記差圧比の許容値を排ガス流量に対応させて設定したことにより、排ガス流量が多い運転域においても、前記各排出物フィルタにおける目詰まり状況の判定を正確に行うことが可能となる。
【0025】
これにより、排ガス流量の全範囲の運転域において、複数個並列に設置された排出物フィルタ内の排出物を排出物堆積量および排ガス流量に適応した条件で以って焼却でき、排出物の焼却が複数個の排出物除去装置において均一になされて再生効率が上昇し、排出物堆積量が少ない排出物フィルタにおいて排出物の燃焼が伝播せず該フィルタの再生不良の発生や、排出物堆積量が多い排出物フィルタにおいて排出物フィルタの過熱による破損の発生を防止することができる。
【0026】
また、前記差圧比を用いることにより、エンジン等の排ガス源の運転の立ち上がり時における始動時点から差圧比の変動が殆ど無く、直ちに該差圧比が安定するため、前記排出物フィルタの目詰まり状況の判定を排ガス源の始動後直ちに行うことが可能となり、排出物フィルタの再生操作を迅速に行うことができる。
【0027】
また、かかる発明(請求項記載の発明によれば、前記第1、第2の差圧センサを前記複数個の排出物除去装置および抵抗要素の夫々に対応して設けたことにより、切換弁の切り換え操作が不要となり、差圧の検出が簡単かつ切換弁の切り換えミスの発生がないので差圧の検出が確実にできる。
【0028】
さらに、かかる発明(請求項6記載の発明)によれば、ハニカム状絞り機構の抵抗要素が、オリフィスあるいはノズルのように流路面積変化が急激でなく、かつ上流側の黒煙フィルタと類似の流量特性を有するので、広い流量域で直線状の差圧―流量特性を得ることができ、差圧比の制御精度を広範囲の流量域で高く維持できる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態の例を図を参照して詳細に説明する。ただし、この実施の形態に記載される構成部品の寸法、材質、形状、その他相対配置などは特に特定的な記載が無い限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
【0030】
図1はこの発明の実施の形態1に係るデイーゼル機関の黒煙除去装置を備えた排ガス浄化装置の全体構成を示す系統図、図2は実施の形態1、2における制御ブロック図、図3は実施の形態2を示す要部系統図である。図4は黒煙堆積量と差圧比との関係を示す線図、図5は圧力損失(差圧)および差圧比の時間変化を示す線図である。
【0031】
(実施の形態1の説明)
実施の形態1を示す図1において、1は排ガス源であって、一定出力以上のエンジンプラント、たとえば、ディーゼルエンジンを原動機とする発電プラントにおけるエンジン、3は該エンジン1から排出される排ガスが通流する排ガス通路としての排ガス管、2は該排ガス管3に設けられたマフラである。5は排ガス中の排出物としての黒煙を捕集、除去する排出物除去装置としての黒煙除去装置で、前記排ガス管3に接続される排ガス入口管6に並列に2個(3個以上設けてもよい)設けられている。51は該黒煙除去装置5を構成する排出物フィルタとしての黒煙フィルタで、前記排ガス中の黒煙を捕集するものである。該黒煙フィルタ51の構造自体は公知であるので、その構造説明を省略する。
【0032】
7は前記各黒煙除去装置5からの排ガスが合流するフィルタ出口管、03は前記排ガス管3から分岐した排ガスバイパス管で、前記各黒煙除去装置5をバイパスして前記フィルタ出口管7と合流している。4は該排ガスバイパス管03に設けられて該管路を開閉する排ガス開閉弁である。8は前記排ガス入口管6の各黒煙除去装置5の入口部位に設けられ該管路を開閉する排ガス開閉弁、15は前記黒煙フィルタ51入口に近接して設けられたヒータである。以上の基本構成は図6に示される従来技術と同様である。この発明においては、前記黒煙除去装置5における黒煙フィルタ51の目詰まり判定手段および再生手段を改良している。
【0033】
14は圧縮空気が収容される空気源、13は空気ポンプで、該空気源14内の空気を後述する空気管11を介して前記各黒煙除去装置5内に送給する。11は入口側が前記空気ポンプ13に接続される空気管で、出口側が前記各黒煙除去装置5の前記排ガス開閉弁8とヒータ15との間に開口している。9は前記各空気管11に設けられて該管路を開閉する空気開閉弁である。10は前記各空気管11に設けられて各空気管路11の空気量を計測する空気流量計である。
【0034】
19は前記空気ポンプ13の作動を制御する空気ポンプ作動装置、18は前記ヒータ15を加熱操作するヒータ作動装置で、これらは後述する制御装置30(図2参照)に含まれる。
【0035】
前記各黒煙除去装置5内の黒煙フィルタ51下流部位には抵抗要素としての絞り機構20が設けられている。該絞り機構20はこれの出入口間に差圧を発生させて排ガスの流量を測定するとともに、後述する差圧比を算出するためのものである。該絞り機構20としては、公知のオリフィス、ノズルの他、ハニカム状のガス通路を有するハニカム状絞り機構が用いられる。該ハニカム状絞り機構は、前記オリフィスあるいはノズルのように流路面積変化が急激でなく、かつ上流側の黒煙フィルタ51と類似の流量特性を有するので、広い流量域で直線状の差圧―流量特性を得ることができ、後述する差圧比の制御精度を広範囲の流量域で高く維持できる。なお、前記絞り機構20は前記黒煙フィルタ51の上流側に設置しても良い。
【0036】
17aは前記各黒煙除去装置5の出入口間の差圧を検出する差圧センサ(A)(第1の差圧センサ)で、前記各黒煙除去装置5の夫々に対応して設けられた切換弁16aおよび切換弁16bを介して各黒煙除去装置5における黒煙フィルタ51の出入口に設けられた差圧検出端に接続され、前記各黒煙除去装置5の出入口間の差圧すなわち各黒煙除去装置5における圧力損失を検出するものである。17bは前記絞り機構20の出入口間の差圧を検出する差圧センサ(B)(第2の差圧センサ)で、前記各黒煙除去装置5内の絞り機構20出入口の夫々に対応して設けられた切換弁16bおよび切換弁16cを介して、前記各絞り機構20の出入口に設けられた差圧検出端に接続され、前記各絞り機構20出入口間の差圧を検出するものである。なお、前記切換弁16aおよび切換弁16bは、第1切換弁を構成する。また、前記切換弁16bおよび切換弁16cは、第2切換弁を構成する。前記切換弁16bは、第1切換弁と第2切換弁とを兼用する。
【0037】
前記差圧センサ(A)17aおよび差圧センサ(B)17bにて検出された前記各黒煙除去装置5の出入口間の差圧および前記絞り機構20出入口の差圧は、後述する制御装置30(図2参照)に入力される。なお、この実施の形態においては前記各絞り機構20入口の差圧検出端は前記黒煙フィルタ51出口の差圧検出端と共通としているが、夫々の差圧検出端を別個に設けてもよい。すなわち、第1切換弁と第2切換弁とを兼用する前記切換弁16bを夫々別個に設けた差圧検出端に対応させて第1切換弁用の切換弁と第2切換弁用の切換弁とに夫々別個に設けても良い。
【0038】
かかる構成からなる黒煙除去装置を備えた排ガス浄化装置において、前記各黒煙除去装置5内の黒煙フィルタ51の黒煙による目詰まりを検知するにあたっては、前記排ガスバイパス管03の排ガス開閉弁4を閉じ、前記各黒煙除去装置5入口の排ガス開閉弁8を開く。かかる操作により、エンジン1からの排ガスは排ガス入口管6および排ガス開閉弁8を通って黒煙除去装置5に流入する。そして、該排ガスは、黒煙フィルタ51内を流過する過程で該排ガス中の黒煙が捕集された後、前記フィルタ出口管7を経て排ガス管3に流出する。
【0039】
次いで、前記排ガスの黒煙フィルタ51内通流時において、前記切換弁16aおよび切換弁16bを切り換えて目詰まりの検知対象とする前記黒煙除去装置5出入口の差圧検出端を前記差圧センサ(A)17aに接続する。また前記切換弁16bの切り換えにより前記絞り機構20入口すなわち前記検知対象とする黒煙除去装置5出口の差圧検出端を前記差圧センサ(B)17bに接続するとともに、前記切換弁16cを切り換えて前記絞り機構20出口の差圧検出端を差圧センサ(B)17bに接続する。
【0040】
これにより、前記目詰まりの検知対象とする黒煙除去装置5の黒煙フィルタ51出入口間の差圧すなわちフィルタ差圧ΔP1が前記差圧センサ(A)17aにより検出され、該黒煙フィルタ51下流部位の前記絞り機構20出入口間の差圧すなわち抵抗要素差圧ΔP2が前記差圧センサ(B)17bにより検出され、前記制御装置30に入力されることとなる。
【0041】
図2において、前記差圧センサ(A)17aにより検出された黒煙フィルタ51出入口間の差圧すなわちフィルタ差圧ΔP1の検出値は制御装置30の差圧比算出部32に入力され、前記差圧センサ(B)17bにより検出された前記絞り機構20出入口間の差圧すなわち抵抗要素差圧ΔP2の検出値は前記差圧比算出部32および流量算出部31に入力される。
【0042】
前記流量算出部31においては前記抵抗要素差圧ΔP2の検出値に基づき前記黒煙フィルタ51を流れる排ガスの流量を算出する。前記差圧比算出部32においては前記フィルタ差圧ΔP1と抵抗要素差圧ΔP2との比で定義される差圧比e=(ΔP1/ΔP2)を前記フィルタ差圧ΔP1の検出値と抵抗要素差圧ΔP2の検出値とにより算出する。前記流量算出部31における排ガス流量の算出値は差圧比/流量設定部33に入力される。ここで、図4に示されるように前記差圧比eは黒煙フィルタ51における黒煙堆積量gの増加に比例して大きくなるが、排ガス流量により変動する特性がある。したがって、前記差圧比/流量設定部33においては前記のように黒煙堆積量gに対して比例関係にある前記差圧比eと排ガス流量との関係が設定されている。
【0043】
34は基準差圧比設定部で、前記黒煙フィルタ51における黒煙堆積量の許容値(例えば図4において黒煙堆積量70g)に対応する許容差圧比つまり基準差圧比e0前記差圧比/流量設定部33における差圧比と排ガス流量との関係に基づき、前記抵抗要素差圧ΔP2検出値により算出された排ガス流量算出値毎に設定している。35は差圧比比較部で、前記差圧比算出部32からの差圧比eの算出値と前記基準差圧比設定部34に設定された排ガス流量算出値に対応する基準差圧比e0とを比較して両者の差である差圧比偏差Δe=e−e0を算出し、フィルタ再生判定部36に入力する。
【0044】
該フィルタ再生判定部36においては、前記差圧比偏差Δeの許容値すなわちフィルタ再生装置を構成する前記ヒータ15および空気ポンプ13の作動により前記黒煙フィルタ51内の黒煙の焼却および該黒煙フィルタ51の再生を必要とする差圧比偏差Δeの値すなわち差圧比偏差の許容値(ΔE)が設定されており、前記差圧比比較部35から入力された差圧比偏差Δeと前記差圧比偏差の許容値(ΔE)とを対比して、入力された差圧比偏差Δeが前記差圧比偏差の許容値(ΔE)を超えたとき、ヒータ作動装置18に作動指令を出力してヒータ15を作動させるとともに、空気ポンプ作動装置19に作動指令を出力して黒煙フィルタ51に黒煙燃焼用空気を供給せしめる。かかる動作により、黒煙フィルタ51に捕獲された黒煙はヒータ15により加熱された後、空気ポンプ13により供給され空気により燃焼伝播し焼却せしめられ、該黒煙フィルタ51が再生される。焼却後の燃焼ガスはフィルタ出口管7を経て排ガス管3へと排出される。
【0045】
1つ目の黒煙除去装置5について前記のような黒煙フィルタ51の再生処理が終了したら、前記切換弁16a切換弁16bおよび切換弁16cを次の黒煙除去装置5の差圧検出端に切り換えて前記差圧センサ(A)17aおよび差圧センサ17(B)17bに接続し、前記と同様な操作を繰り返す。
【0046】
かかる実施の形態1によれば、各黒煙フィルタ(排出物フィルタ)51の出口または入口の何れか一方に該黒煙フィルタ51を通過する排ガスの流量を測定するための絞り機構20(抵抗要素)を設置するとともに、前記黒煙フィルタ51出入口間のフィルタ差圧(ΔP1)を検出する差圧センサ(A)17a(第1の差圧センサ)および前記絞り機構20出入口間の抵抗要素差圧(ΔP2)を検出する差圧センサ(B)17b(第2の差圧センサ)を設け、前記フィルタ差圧(ΔP1)と抵抗要素差圧(ΔP2)との比で定義される差圧比(ΔP1/ΔP2)を前記2つの差圧センサ17a、17bからの検出値により算出して、該差圧比を用いることにより、フィルタ再生判定部36により該差圧比の算出値が該差圧比の許容値である基準差圧比以上になったとき、フィルタ再生装置を構成する空気ポンプ13およびヒータ15を作動させて、前記黒煙フィルタ51に捕集されている黒煙(排出物)を除去し該黒煙フィルタ51を再生させることができる。
【0047】
したがって、かかる実施の形態1によれば、前記フィルタ差圧(ΔP1)と抵抗要素差圧(ΔP2)との比で定義される差圧比(ΔP1/ΔP2)を導入して該差圧比を用いるとともに、フィルタ再生装置を構成する空気ポンプ13およびヒータ15を作動させて前記黒煙フィルタ51に捕集されている黒煙(排出物)の除去を必要とする該差圧比の許容値(差圧比基準値)を排ガス流量に対応させて設定したことにより、前記黒煙除去装置(排出物除去装置)5が複数個並列に設置され、かつ排ガス流量が変動する装置においても、各黒煙フィルタ51の目詰まりの判定を正確に行うことができる。特に、前記差圧比の許容値を排ガス流量に対応させて設定したことにより、排ガス流量が変動する運転域においても、前記各黒煙フィルタ51における目詰まり状況の判定を正確に行うことが可能となる。
【0048】
これにより、排ガス流量の全範囲における運転域において、複数個並列に設置された黒煙除去装置5の黒煙フィルタ51内の黒煙を、黒煙堆積量および排ガス流量に適応した条件で以って焼却でき、黒煙の焼却が複数個の黒煙除去装置5において均一になされて再生効率が上昇し、黒煙堆積量が少ない黒煙フィルタ51において黒煙の燃焼が伝播せず該フィルタ51の再生不良の発生や、黒煙堆積量が多い黒煙フィルタ51において黒煙フィルタ51の過熱による破損の発生を防止することができる。
【0049】
また、図5の(C)に示されるように、前記差圧比を用いることにより、エンジン運転の立ち上がり時における、エンジン始動点から差圧比の変動が殆ど無く直ちに該差圧比が安定するため、前記黒煙フィルタ51の目詰まり状況の判定をエンジン始動後直ちに行うことが可能となり、黒煙フィルタ51の再生操作を迅速に行うことができる。
【0050】
(実施の形態2の説明)
図3に示される実施の形態2においては、前記実施の形態1から切換弁16a、16b、16cを除去し、各黒煙除去装置5の夫々に差圧センサ(A)17aおよび差圧センサ(B)17bを設けている。この場合は切換弁の切り換え操作が不要であるので、差圧の検出が簡単かつ切換弁の切り換えミスの発生がないので差圧の検出が確実にできる。その他の構成は前記実施の形態1と同様であり、これと同一の部材は同一の符号で示す。
【0051】
【発明の効果】
以上記載のごとくこの発明によれば、フィルタ差圧(ΔP1)と抵抗要素差圧(ΔP2)との比で定義される差圧比(ΔP1/ΔP2)を導入して該差圧比を用いるとともに、フィルタ再生装置の作動により排出物フィルタに捕集されている排出物の除去を必要とする差圧比基準値を排ガス流量に対応させて設定したことにより、排出物除去装置が複数個並列に設置されかつ排ガス流量が変動する装置においても各排出物フィルタの目詰まりの判定を正確に行うことができる。特に、前記差圧比の許容値を排ガス流量に対応させて設定したことにより、排ガス流量が多い運転域においても、前記各排出物フィルタにおける目詰まり状況の判定を正確に行うことが可能となる。
【0052】
これにより、排ガス流量の全範囲の運転域において、複数個並列に設置された排出物フィルタ内の排出物を排出物堆積量および排ガス流量に適応した条件で以って焼却でき、排出物の焼却が複数個の排出物除去装置において均一になされて再生効率が上昇し、排出物堆積量が少ない排出物フィルタにおいて排出物の燃焼が伝播せず該フィルタの再生不良の発生や、排出物堆積量が多い排出物フィルタにおいて排出物フィルタの過熱による破損の発生を防止することができる。
【0053】
また前記差圧比を用いることにより、エンジン等の排ガス源の運転の立ち上がり時における始動時点から差圧比の変動が殆ど無く直ちに該差圧比が安定するため、前記排出物フィルタの目詰まり状況の判定を排ガス源の始動後直ちに行うことが可能となり、排出物フィルタの再生操作を迅速に行うことができる。
【0054】
また、請求項のように構成すれば、前記第1、第2の差圧センサを前記複数個の排出物除去装置および抵抗要素の夫々に対応して設けたことにより切換弁の切り換え操作が不要となり、差圧の検出が簡単かつ切換弁の切り換えミスの発生がないので差圧の検出が確実にできる。
【0055】
さらに、請求項6の構成によれば、ハニカム状絞り機構の抵抗要素が、オリフィスあるいはノズルのように流路面積変化が急激でなく、かつ上流側の黒煙フィルタと類似の流量特性を有するので、広い流量域で直線状の差圧―流量特性を得ることができ、差圧比の制御精度を広範囲の流量域で高く維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係るデイーゼル機関の黒煙除去装置を備えた排ガス浄化装置の全体構成を示す系統図である。
【図2】 施の形態1、2における制御ブロック図である。
【図3】 実施の形態2を示す要部系統図である。
【図4】 黒煙堆積量と差圧比との関係を示す線図である。
【図5】 圧力損失(差圧)および差圧比の時間変化を示す線図である。
【図6】 従来技術を示す図1対応図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 マフラ
3 排ガス管
03 排ガスバイパス管
4、8 排ガス開閉弁
5 黒煙除去装置
51 黒煙フィルタ
6 排ガス入口管
7 フィルタ出口管
11 空気管
13 空気ポンプ
15 ヒータ
16a、16b、16c 切換弁
17a、 差圧センサ(A)
17b 差圧センサ(B)
18 ヒータ作動装置
19 空気ポンプ作動装置
20 絞り機構
30 制御装置
31 流量算出部
32 差圧比算出部
33 差圧比/流量設定部
34 基準差圧比設定部
35 差圧比比較部
36 フイルタ再生判定部

Claims (8)

  1. エンジン等の排ガス源からの排ガス通路に、該排ガス中の排出物を捕集、除去する排出物フィルタを備えた排出物除去装置を複数個並列に配設してなる排ガス浄化装置において、
    前記各排出物フィルタの出口または入口の何れか一方にそれぞれ設置されていて排出物フィルタを通過する排ガスの流量を測定するための抵抗要素
    前記排出物フィルタの出入口間のフィルタ差圧(ΔP1)を検出する第1の差圧センサと、
    前記抵抗要素の出入口間の抵抗要素差圧(ΔP2)を検出する第2の差圧センサと、
    前記各排出物フィルタに捕集されている排出物を除去して該各排出物フィルタをそれぞれ再生させるフィルタ再生装置と、
    前記フィルタ差圧(ΔP1)と抵抗要素差圧(ΔP2)との比で定義される差圧比(ΔP1/ΔP2)を前記第1の差圧センサおよび第2の差圧センサからの検出値により算出し該差圧比の算出値が該差圧比の許容値である基準差圧比であって排ガス流量と対応する基準差圧比以上になったとき前記フィルタ再生装置を作動させる制御装置と
    を備えたことを特徴とする排出物除去装置を備えた排ガス浄化装置。
  2. 前記制御装置は、前記第1の差圧センサおよび第2の差圧センサからの差圧検出値により前記差圧比を算出する差圧比算出部と、前記抵抗要素差圧の検出値に基づき前記排出物除去装置を流れる排ガスの流量を算出する流量算出部と、前記流量算出部で算出された排ガス流量に対応する前記基準差圧比を設定する基準差圧比設定部と、前記差圧比算出部からの差圧比算出値と前記基準差圧比設定部に設定された排ガス流量と対応する基準差圧比とを比較して差圧比偏差を算出する差圧比比較部と、前記差圧比偏差に基づき前記フィルタ再生装置の作動の要否を判定して該差圧比偏差が一定値以上のとき前記フィルタ再生装置の作動を指令するフィルタ再生判定部とを備えてなることを特徴とする請求項1記載の排出物除去装置を備えた排ガス浄化装置。
  3. 前記第1の差圧センサを、第1切換弁を介して前記複数個の排出物除去装置の入口および出口に接続し、前記第2の差圧センサを、第2切換弁を介して前記複数個の抵抗要素の入口および出口に接続し、前記第1切換弁を切り換えることにより前記第1の差圧センサを前記複数個の排出物除去装置の出入り口に選択接続可能に、かつ前記第2切換弁を切り換えることにより前記第2の差圧センサを前記複数個の抵抗要素に選択接続可能に構成してなることを特徴とする請求項1または2記載の排出物除去装置を備えた排ガス浄化装置。
  4. 前記第1の差圧センサを前記複数個の排出物除去装置の夫々に対応して設け、前記第2の差圧センサを前記複数個の抵抗要素の夫々に対応して設けてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の排出物除去装置を備えた排ガス浄化装置。
  5. 前記フィルタ再生装置は、前記制御装置からの指令に従いヒータ作動装置を介して作動せしめられて前記排出物フィルタを加熱するヒータと、前記制御装置からの指令に従い空気供給手段作動装置を介して作動せしめられて前記排出物フィルタに排出物燃焼用空気を供給する空気供給手段とを備えてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の排出物除去装置を備えた排ガス浄化装置。
  6. 前記抵抗要素は、ハニカム状のガス通路を有するハニカム状絞り機構から構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の排出物除去装置を備えた排ガス浄化装置。
  7. エンジン等の排ガス源からの排ガス通路に複数個並列に配設されている排出物除去装置であって、該排ガス中の排出物を捕集、除去する排出物フィルタを有する排出物除去装置の再生方法において、
    前記各排出物フィルタの出入口間のフィルタ差圧(ΔP1)および前記各排出物フィル タの出口または入口の何れか一方にそれぞれ設置された抵抗要素の出入口間の抵抗要素差圧(ΔP2)を夫々検出し、
    前記抵抗要素差圧(ΔP2)に基づいて前記各排出物フィルタを通過する排ガスの流量を測定し、
    前記フィルタ差圧(ΔP1)と抵抗要素差圧(ΔP2)との比で定義される差圧比(ΔP1/ΔP2)を前記フィルタ差圧および抵抗要素差圧の検出値により算出し、
    該差圧比の算出値が該差圧比の許容値である基準差圧比であって排ガス流量と対応する基準差圧比以上になったときフィルタ再生装置を作動させて前記排出物フィルタに捕集されている排出物を除去して該排出物フィルタを再生させる、
    ことを特徴とする排出物除去装置の再生方法。
  8. 前記フィルタ再生装置に前記排出物フィルタを加熱するヒータおよび前記排出物フィルタに排出物燃焼用空気を供給する空気供給手段を用い、前記差圧比の算出値が該差圧比の許容値である基準差圧比であって排ガス流量と対応する基準差圧比以上になったとき前記ヒータおよび空気供給手段を作動させることを特徴とする請求項記載の排出物除去装置の再生方法。
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