JP2002303125A - 排出物除去装置を備えた排ガス浄化装置およびその再生方法 - Google Patents

排出物除去装置を備えた排ガス浄化装置およびその再生方法

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JP2002303125A JP2002022259A JP2002022259A JP2002303125A JP 2002303125 A JP2002303125 A JP 2002303125A JP 2002022259 A JP2002022259 A JP 2002022259A JP 2002022259 A JP2002022259 A JP 2002022259A JP 2002303125 A JP2002303125 A JP 2002303125A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 黒煙等の排出物を除去する複数の排出物除去
装置の夫々について、排ガス流量に対応させて各排出物
フィルタの目詰まりの判定を正確に行うことを可能とす
るとともに、エンジン等の排ガス源の運転立ち上がり時
における前記各排出物フィルタの目詰まりの判定を始動
直後から行い得るようにして各排出物フィルタの再生操
作を迅速化し得る排出物除去装置およびその再生方法を
提供する。 【解決手段】 排ガス源からの排ガス通路に複数個並列
に配設され排出物フィルタを有する排出物除去装置にお
いて、各排出物フィルタの出口または入口の何れか一方
に排ガスの流量測定用の抵抗要素を設置し、排出物フィ
ルタの出入口間のフィルタ差圧と前記抵抗要素の出入口
間の抵抗要素差圧との比で定義される差圧比を算出し、
該差圧比の算出値が該差圧比の許容値以上になったとき
フィルタ再生装置を作動させて前記排出物フィルタの排
出物を除去して再生させることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エンジン等の排
ガス源からの排ガス通路に、複数個並列に配設され黒煙
等の排ガス中の排出物を捕集、除去する排出物フィルタ
を有する排出物除去装置を備えた排ガス浄化装置、およ
び該排出物除去装置用排出物フィルタの再生方法に関す
る。
【0002】この発明は、排ガス浄化装置全体の圧力損
失の低減化と、部品点数およびコストの低減化と、排出
物フィルタの耐久性の向上とが図られる排ガス浄化装置
における排出物フィルタの再生方法およびその装置に関
するものである。
【0003】
【従来の技術】エンジンからの排ガス通路に、排ガス中
の排出物である黒煙を捕集、除去する黒煙フィルタを有
する開閉弁付きの黒煙除去装置を配設し、該黒煙除去装
置の開閉弁と黒煙フィルタとの間に該黒煙フィルタを加
熱して黒煙を除去するヒータを設けてなる黒煙除去装置
として、実公平7−10029号等の発明が提供されて
いる。
【0004】図6はかかる黒煙除去装置を備えた排ガス
浄化装置の1例を示し、図において、1はエンジン、3
は該エンジン1から排出される排ガスが通流する排ガス
管、2は該排ガス管3に設けられたマフラである。5は
排ガス中の黒煙を捕集、除去する黒煙除去装置で、前記
排ガス管3に接続される排ガス入口管6に並列に2個
(1個、あるいは3個以上設けることもある)設けられ
ている。51は該黒煙除去装置5を構成する黒煙フィル
タで、前記排ガス中の黒煙を捕集するもので、その構造
自体は公知である。
【0005】7は前記各黒煙除去装置5からの排ガスが
合流するフィルタ出口管、03は前記排ガス管3から分
岐した排ガスバイパス管で、前記各黒煙除去装置5をバ
イパスして前記フィルタ出口管7と合流している。4は
該排ガスバイパス管03に設けられて該管路を開閉する
排ガス開閉弁である。
【0006】8は前記排ガス入口管6の各黒煙除去装置
5の入口部位に設けられた排ガス開閉弁、15は前記黒
煙フィルタ51入口に近接して設けられたヒータであ
る。11は入口側が空気ポンプ13に接続される空気管
で、前記各黒煙除去装置5の前記排ガス開閉弁8とヒー
タ15との間に開口している。9は前記各空気管11に
設けられて該管路を開閉する空気開閉弁である。031
は電源、制御器で、前記各黒煙除去装置5に設けられた
ヒータ15の加熱熱量、および前記空気ポンプ13の吐
出空気量を制御するものである。030は前記排ガス入
口管6に設けられた圧力センサで、前記排ガス入口管6
から前記各黒煙除去装置5に排ガスを通流させたときの
排ガス圧力を計測して、前記各黒煙フィルタ51の目詰
まり状態を予測するためのものである。
【0007】かかる従来技術において、前記各黒煙除去
装置5内の黒煙フィルタ51の黒煙による目詰まりを検
知するにあたっては、前記排ガスバイパス管03の排ガ
ス開閉弁4を閉じ、前記各黒煙除去装置5入口の排ガス
開閉弁8を開く。かかる操作により、エンジン1からの
排ガスは排ガス入口管6および排ガス開閉弁8を通って
黒煙除去装置5に流入する。そして、該排ガスは、黒煙
フィルタ51内を流過する過程で該排ガス中の黒煙が捕
集された後、前記フィルタ出口管7を経て排ガス管3に
流出する。前記黒煙フィルタ51内に排ガスを流過させ
た際における排ガス入口管6内の圧力を圧力センサ03
0で検出することにより、黒煙フィルタ51内の圧力損
失の時間変化を検知し、これにより前記黒煙除去装置5
全体の目詰まり状態を予測する。
【0008】すなわち、前記圧力損失が予め設定された
基準値よりも大きくなったときは前記黒煙フィルタ51
の目詰まりが大きくなった状態にあると判断して、前記
排ガス開閉弁4を開き、前記排ガス開閉弁8を閉じる操
作により、エンジン1からの排ガスを前記排ガスバイパ
ス管03に流出させる。そして、前記電源、制御器03
1により、前記各黒煙除去装置5に設けられたヒータ1
5を作動させ、該黒煙フィルタ51を黒煙の着火温度以
上まで過熱する。そして、空気ポンプ13を運転して前
記空気管11を通して各黒煙除去装置5に空気を送り、
該黒煙フィルタ51に補集されている黒煙の燃焼を伝播
させ、該黒煙フィルタ51を再生する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら図6に示
される従来技術にあっては、次のような問題点を有して
いる。すなわち、かかる従来技術にあっては、排ガスを
全部の黒煙除去装置5に通流させて、排ガス入口管6内
の圧力を圧力センサ030で検出することにより、全部
の黒煙フィルタ51について圧力損失を検知し、これに
より前記黒煙除去装置5全体の目詰まり状態を予測して
いるが、個々の黒煙フィルタ51に排ガスが均一に分布
され難いため、該黒煙フィルタ51に堆積される黒煙の
量は均一でなく、ばらつきが生ずる。
【0010】そして、かかる従来技術にあっては、この
ような黒煙フィルタ51に堆積される黒煙の量が不均一
な状態において、前記電源、制御器031により、前記
ヒータ15および空気ポンプ13を作動させて黒煙フィ
ルタ51の夫々に均等に燃焼熱を付与して黒煙を焼却す
るため、黒煙堆積量が少ない黒煙フィルタ51では黒煙
の燃焼が伝播せず該フィルタ51の再生が不十分とな
り、黒煙堆積量が多い黒煙フィルタ51では該黒煙フィ
ルタ51の過熱による破損が発生し易い。
【0011】前記のような問題点を解決する手段とし
て、前記排出物除去装置の出入口間の差圧を検出する差
圧センサを設け、該差圧センサからの差圧検出値に基づ
き該差圧検出値が予め設定された差圧の許容値を超えた
ときフィルタ再生装置を作動させて前記排出物フィルタ
に捕集されている排出物を除去して該排出物フィルタを
再生させる手段が考えられる。
【0012】かかる手段によれば、差圧検出値が差圧許
容値を超えたとき、その差圧偏差により算出された排出
物フィルタ加熱用のヒータの加熱熱量をヒータに付与し
て排出物フィルタ内に堆積している排出物を焼却し該排
出物フィルタを再生するので、該排出物除去装置の排出
物フィルタにおける排出物堆積量に適応した量の燃焼熱
で以って該排出物フィルタ内の排出物を焼却でき再生効
率が上昇する、という利点がある。
【0013】しかしながら、かかる手段にあっては次の
ような問題点を有している。すなわち、通常、一定出力
以上のエンジンプラントにおいては、図6に示されるよ
うに、黒煙除去装置(排出物除去装置)5を複数個並列
に設置されているため、排ガス量が多くなると各黒煙除
去装置5へ排ガス流量が均一に分配され難く、該各黒煙
除去装置5を構成する黒煙フィルタ(排出物フィルタ)
51に堆積する黒煙量も不均一となり易い。然るに、か
かる手段においては排ガス流量に対応させて前記黒煙フ
ィルタ51の目詰まりの判定を行うことができないた
め、特に排ガス流量が変動する運転域において前記各黒
煙フィルタ51における目詰まり状況の判定を正確に行
うのが困難となる。このためかかる手段によっても、前
記従来技術の場合と同様な、黒煙フィルタ51における
黒煙堆積量のばらつきによる、黒煙の燃焼不足に伴う該
フィルタ51の再生不十分、黒煙フィルタ51の過熱に
よる破損が発生等の問題点を完全に解決することはでき
ない。
【0014】また、図5の(A)(B)はエンジン運転
の立ち上がり時における黒煙フィルタ51の圧力損失
(差圧)の時間変化を示しているが、前記手段および図
6に示される従来技術においては、(A)におけるエン
ジン始動点から一定時間の間は前記圧力損失の変動が大
きく該圧力損失が安定するまでは前記黒煙フィルタ51
の目詰まり状況の判定を行うのが不可能であり、黒煙フ
ィルタ51の再生操作を迅速に行うことができない。
【0015】前記のエンジンプラントにおいては、エン
ジンの始動時には排ガス中の排出物が顕著に発生する。
たとえば、ディーゼルエンジンを原動機とする発電プラ
ントにおいては、黒煙などのすすが顕著に発生する。こ
のために、前記のエンジンプラントにおいては、エンジ
ンの始動時には排ガスを前記排ガス浄化装置の複数個の
排出物除去装置の排出物フィルタに通して排出物を除去
している。また、エンジンの定格運転時においては、排
ガスを排出物フィルタに通すと圧力損失により燃費が悪
くなるので、排ガスを排出物フィルタに通さずにバイパ
スさせている。
【0016】そして、エンジンの運転時間の経過(エン
ジンの始動回数の累積)などにより、排出物フィルタに
排出物が堆積する。なお、前記排ガス浄化装置において
は、排ガスが複数個の排出物除去装置の排出物フィルタ
に対して均一に流れていないので、複数個の排出物フィ
ルタに堆積する排出物の堆積量にはばらつきがある。
【0017】排出物フィルタに排出物が堆積すると、エ
ンジン始動時の排ガスが排出物フィルタを流れ難くなっ
て圧力損失が発生する。複数個の排出物フィルタの圧力
損失、すなわち、排ガス浄化装置全体の圧力損失が上が
ると、エンジンなどに悪影響を与えたり、燃費が悪くな
ったりする。
【0018】そこで、従来の排ガス浄化装置における排
出物フィルタ生成方法および装置(以下、「従来の技
術」と称する)は、排ガス浄化装置全体の圧力損失が所
定値に達した時点(この時点で、圧力損失が最大であ
る)で、全個の排出物除去装置の排出物フィルタを同時
に再生して排ガス浄化装置全体の圧力損失を下げてい
る。
【0019】一方、排ガス浄化装置全体の圧力損失を下
げれば下げるほど、前記のとおり、エンジンなどに悪影
響を与えたりすることがなく、また、燃費が良くなる。
このために、前記の従来の技術においては、排ガス浄化
装置全体の圧力損失を下げることが重要である。
【0020】ところが、前記の従来の技術は、排ガス浄
化装置全体の圧力損失が所定値に達した時点で、全個の
排出物除去装置の排出物フィルタを同時に再生するもの
であるから、排ガス浄化装置全体の圧力損失をただ単に
下げただけでは排出物フィルタに堆積する排出物の堆積
量が過小となる場合がある。
【0021】排出物の堆積量が過小であると、排出物フ
ィルタの再生が十分に行われず、排出物が残留して再生
効率が悪い。たとえば、排出物が黒煙などのすすの場
合、排出物は、完全に燃焼されずに、残留してしまう。
この不十分な再生が何十回もしくは何百回と繰り返され
ると、残留する排出物が蓄積される。そして、残留排出
物が蓄積され過ぎた状態で再生すると、排出物フィルタ
が破損する場合がある。たとえば、排出物が黒煙などの
すすの場合、排出物の燃焼温度が上がり過ぎてオーバー
ヒートして、排出物フィルタが破損する場合がある。
【0022】このために、前記の従来の技術において
は、排ガス浄化装置全体の圧力損失をただ単に下げるこ
とができず、その排ガス浄化装置全体の圧力損失を、排
出物の堆積量が過小とならないある程度の値に保つ必要
がある。
【0023】このように、前記の従来の技術は、排ガス
浄化装置全体の圧力損失をただ単に下げることが難し
く、排出物の除去能力にある程度の余裕を持たせる必要
があり、そのために、排出物除去装置を余裕のある個数
分設置している。これにより、前記の従来の技術は、部
品点数が多く、コストが高価である。
【0024】この発明は、かかる従来技術の課題に鑑
み、黒煙等の排出物を除去する複数の排出物除去装置の
夫々について、排ガス流量に対応させて各排出物フィル
タの目詰まりの判定を正確に行うことを可能とするとと
もに、エンジン等の排ガス源の運転立ち上がり時におけ
る前記各排出物フィルタの目詰まりの判定を始動直後か
ら行い得るようにして各排出物フィルタの再生操作を迅
速化し得る排出物除去装置およびその再生方法を提供す
ることを目的とする。
【0025】また、この発明は、排ガス浄化装置全体の
圧力損失の低減化と、部品点数およびコストの低減化
と、排出物フィルタの耐久性の向上とが図られる排ガス
浄化装置における排出物フィルタの再生方法およびその
装置を提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】この発明はかかる課題を
解決するため、請求項1記載の発明として、エンジン等
の排ガス源からの排ガス通路に、該排ガス中の排出物を
捕集、除去する排出物フィルタを備えた排出物除去装置
を複数個並列に配設してなる排ガス浄化装置において、
前記各排出物フィルタの出口または入口の何れか一方に
該排出物フィルタを通過する排ガスの流量を測定するた
めの抵抗要素を設置するとともに、前記排出物フィルタ
の出入口間のフィルタ差圧(ΔP1)を検出する第1の
差圧センサと、前記抵抗要素の出入口間の抵抗要素差圧
(ΔP2)を検出する第2の差圧センサと、前記フィル
タ差圧(ΔP1)と抵抗要素差圧(ΔP2)との比で定
義される差圧比(ΔP1/ΔP2)を前記第1の差圧セ
ンサおよび第2の差圧センサからの検出値により算出し
該差圧比の算出値が該差圧比の許容値である基準差圧比
以上になったとき前記排出物フィルタに捕集されている
排出物を除去して該排出物フィルタを再生させるフィル
タ再生装置を作動させる制御装置とを備えたことを特徴
とする排出物除去装置を備えた排ガス浄化装置を提案す
る。
【0027】請求項6および7記載の発明は、前記排出
物除去装置を再生する方法の発明に係り、請求項6の発
明は、エンジン等の排ガス源からの排ガス通路に複数個
並列に配設されて該排ガス中の排出物を捕集、除去する
排出物フィルタを有する排出物除去装置の再生方法にお
いて、前記各排出物フィルタの出口または入口の何れか
一方に該排出物フィルタを通過する排ガスの流量を測定
する抵抗要素を設置し、前記排出物フィルタの出入口間
のフィルタ差圧(ΔP1)および前記抵抗要素の出入口
間の抵抗要素差圧(ΔP2)を夫々検出し、前記フィル
タ差圧(ΔP1)と抵抗要素差圧(ΔP2)との比で定
義される差圧比(ΔP1/ΔP2)を前記フィルタ差圧
および抵抗要素差圧の検出値により算出し、該差圧比の
算出値が該差圧比の許容値である基準差圧比以上になっ
たときフィルタ再生装置を作動させて前記排出物フィル
タに捕集されている排出物を除去して該排出物フィルタ
を再生させることを特徴とする。
【0028】請求項7の発明は、請求項6において、前
記フィルタ再生装置に前記排出物フィルタを加熱するヒ
ータおよび前記排出物フィルタに排出物燃焼用空気を供
給する空気供給手段を用い、前記差圧比の算出値が該差
圧比の許容値である基準差圧比以上になったとき前記ヒ
ータおよび空気供給手段を作動させることを特徴とす
る。
【0029】請求項2記載の発明は、前記制御装置の具
体的構成に係り、請求項1において、前記制御装置は、
前記第1の差圧センサおよび第2の差圧センサからの差
圧検出値により前記差圧比を算出する差圧比算出部と、
前記抵抗要素差圧の検出値に基づき前記排出物除去装置
を流れる排ガスの流量を算出する流量算出部と、前記流
量算出部で算出された排ガス流量に対応する前記基準差
圧比を設定する基準差圧比設定部と、前記差圧比算出部
からの差圧比算出値と前記基準差圧比設定部に設定され
た基準差圧比とを比較して差圧比偏差を算出する差圧比
比較部と、前記差圧比偏差に基づき前記フィルタ再生装
置の作動の要否を判定して該差圧比偏差が一定値以上の
とき前記フィルタ再生装置の作動を指令するフィルタ再
生判定部とを備えてなることを特徴とする。
【0030】請求項3および4記載の発明は、前記第
1、第2差圧センサの設置構成に係り、請求項3の発明
は請求項1において、前記第1の差圧センサを、切換弁
を介して前記複数個の排出物除去装置の入口および出口
に接続し、前記第2の差圧センサを、切換弁を介して前
記複数個の抵抗要素の入口および出口に接続し、前記切
換弁を切り換えることにより前記第1の差圧センサを前
記複数個の排出物除去装置の出入り口に選択接続可能
に、かつ前記切換弁を切り換えることにより前記第2の
差圧センサを前記複数個の抵抗要素に選択接続可能に構
成してなることを特徴とする。また請求項4の発明は請
求項1において、前記第1の差圧センサを前記複数個の
排出物除去装置の夫々に対応して設け、前記第2の差圧
センサを前記複数個の抵抗要素の夫々に対応して設けて
なることを特徴とする。
【0031】さらに、請求項5記載の発明は前記フィル
タ再生装置の具体的構成に係り、請求項1において、前
記フィルタ再生装置は、前記制御装置のフィルタ再生判
定部からの指令に従いヒータ作動装置を介して作動せし
められて前記排出物フィルタを加熱するヒータと、前記
制御装置のフィルタ再生判定部からの指令に従い空気供
給手段作動装置を介して作動せしめられて前記排出物フ
ィルタに排出物燃焼用空気を供給する空気供給手段とを
備えてなることを特徴とする。
【0032】かかる発明によれば、並列に設けられた複
数個の各排出物フィルタの出口または入口の何れか一方
に該排出物フィルタを通過する排ガスの流量を測定する
ための抵抗要素を設置するとともに、前記排出物フィル
タ出入口間のフィルタ差圧(ΔP1)を検出する第1の
差圧センサおよび前記抵抗要素出入口間の抵抗要素差圧
(ΔP2)を検出する第2の差圧センサを設け、前記フ
ィルタ差圧(ΔP1)と抵抗要素差圧(ΔP2)との比
で定義される差圧比(ΔP1/ΔP2)を前記2つの差
圧センサからの検出値により算出して、該差圧比を用い
ることにより、制御装置のフィルタ再生判定部によって
前記差圧比の算出値が該差圧比の許容値である基準差圧
比以上になったとき、フィルタ再生装置を作動させて前
記排出物フィルタに捕集されている排出物を除去し該排
出物フィルタを再生させることができる。
【0033】したがって、かかる発明によれば、前記フ
ィルタ差圧(ΔP1)と抵抗要素差圧(ΔP2)との比
で定義される差圧比(ΔP1/ΔP2)を導入して該差
圧比を用いるとともに、フィルタ再生装置を作動させて
前記排出物フィルタに捕集されている排出物の除去を必
要とする差圧比基準値を排ガス流量に対応させて設定し
たことにより、前記排出物除去装置が複数個並列に設置
されかつ排ガス流量が変動する装置においても各排出物
フィルタの目詰まりの判定を正確に行うことができる。
特に前記差圧比の許容値を排ガス流量に対応させて設定
したことにより、排ガス流量が多い運転域においても、
前記各排出物フィルタにおける目詰まり状況の判定を正
確に行うことが可能となる。
【0034】これにより、排ガス流量の全範囲の運転域
において、複数個並列に設置された排出物フィルタ内の
排出物を排出物堆積量および排ガス流量に適応した条件
で以って焼却でき、排出物の焼却が複数個の排出物除去
装置において均一になされて再生効率が上昇し、排出物
堆積量が少ない排出物フィルタにおいて排出物の燃焼が
伝播せず該フィルタの再生不良の発生や、排出物堆積量
が多い排出物フィルタにおいて排出物フィルタの過熱に
よる破損の発生を防止することができる。
【0035】また、前記差圧比を用いることにより、エ
ンジン等の排ガス源の運転の立ち上がり時における始動
時点から差圧比の変動が殆ど無く、直ちに該差圧比が安
定するため、前記排出物フィルタの目詰まり状況の判定
を排ガス源の始動後直ちに行うことが可能となり、排出
物フィルタの再生操作を迅速に行うことができる。
【0036】また、請求項5記載の発明によれば、前記
第1、第2の差圧センサを前記複数個の排出物除去装置
および抵抗要素の夫々に対応して設けたことにより、切
換弁の切り換え操作が不要となり、差圧の検出が簡単か
つ切換弁の切り換えミスの発生がないので差圧の検出が
確実にできる。
【0037】また、請求項8にかかる発明は、排ガス浄
化装置全体の圧力損失を検出するステップと、複数個の
排出物除去装置の排出物堆積量を個々に推測するステッ
プと、圧力損失が所定値に達した時点で、排出物堆積量
が多い1個もしくは全部ではない複数個の排出物除去装
置の排出物フィルタを再生するステップと、を備えたこ
とを特徴とする。
【0038】この結果、請求項8にかかる発明は、排ガ
ス浄化装置全体の圧力損失が所定値に達した時点で、排
出物堆積量が多い排出物フィルタを再生するので、過小
な排出物堆積量で排出物フィルタを再生することなく、
排ガス浄化装置全体の圧力損失を低減することができ
る。
【0039】また、請求項8にかかる発明は、排ガス浄
化装置全体の圧力損失を低減することができるので、排
出物除去装置の個数を減らすことができる。これによ
り、請求項8にかかる発明は、部品点数およびコストを
低減することができる。
【0040】さらに、請求項8にかかる発明は、過小な
排出物堆積量で排出物フィルタを再生することがないの
で、過小な排出物堆積量により再生が不十分であり、排
出物が残留して再生効率が悪く、また、蓄積した残留排
出物(黒煙など、すなわち、すす)により再生の際にオ
ーバーヒートして排出物フィルタが破損することがな
い。これにより、請求項8にかかる発明は、排出物フィ
ルタの耐久性を向上させることができる。
【0041】また、請求項9にかかる発明は、排ガス浄
化装置全体の圧力損失を検出する検出手段と、複数個の
排出物除去装置の排出物堆積量を個々に推測する推測手
段と、圧力損失が所定値に達した時点で、排出物堆積量
が多い1個もしくは全部ではない複数個の排出物除去装
置の排出物フィルタを再生する再生手段と、を備えたこ
とを特徴とする。
【0042】この結果、請求項9にかかる発明は、前記
請求項8にかかる発明と同様の作用効果を達成すること
ができる。すなわち、請求項9にかかる発明は、排ガス
浄化装置全体の圧力損失が所定値に達した時点で、排出
物堆積量が多い排出物フィルタを再生するので、過小な
排出物堆積量で排出物フィルタを再生することなく、排
ガス浄化装置全体の圧力損失を低減することができる。
【0043】また、請求項9にかかる発明は、排ガス浄
化装置全体の圧力損失を低減することができるので、排
出物除去装置の個数を減らすことができる。これによ
り、請求項9にかかる発明は、部品点数およびコストを
低減することができる。
【0044】さらに、請求項9にかかる発明は、過小な
排出物堆積量で排出物フィルタを再生することがないの
で、過小な排出物堆積量により再生が不十分であり、排
出物が残留して再生効率が悪く、また、蓄積した残留排
出物(黒煙など、すなわち、すす)により再生の際にオ
ーバーヒートして排出物フィルタが破損することがな
い。これにより、請求項9にかかる発明は、排出物フィ
ルタの耐久性を向上させることができる。
【0045】また、請求項10にかかる発明は、エンジ
ンなどの始動回数を計測するステップと、始動回数が所
定値に達した時点で、所定の順番で1個もしくは全部で
はない複数個の排出物除去装置の排出物フィルタを再生
するステップと、を備えたことを特徴とする。
【0046】この結果、請求項10にかかる発明は、始
動回数が所定値に達した時点で、所定の順番で排出物フ
ィルタを再生するので、過小な排出物堆積量で排出物フ
ィルタを再生することなく、排ガス浄化装置全体の圧力
損失を低減することができる。
【0047】また、請求項10にかかる発明は、排ガス
浄化装置全体の圧力損失を低減することができるので、
排出物除去装置の個数を減らすことができる。これによ
り、請求項10にかかる発明は、部品点数およびコスト
を低減することができる。
【0048】さらに、請求項10にかかる発明は、過小
な排出物堆積量で排出物フィルタを再生することがない
ので、過小な排出物堆積量により再生が不十分であり、
排出物が残留して再生効率が悪く、また、蓄積した残留
排出物(黒煙など、すなわち、すす)により再生の際に
オーバーヒートして排出物フィルタが破損することがな
い。これにより、請求項10にかかる発明は、排出物フ
ィルタの耐久性を向上させることができる。
【0049】また、請求項11にかかる発明は、エンジ
ンなどの始動回数を計測する計測手段と、始動回数が所
定値に達した時点で、所定の順番で1個もしくは全部で
はない複数個の排出物除去装置の排出物フィルタを再生
する再生手段と、を備えたことを特徴とする。
【0050】この結果、請求項11にかかる発明は、前
記請求項10にかかる発明と同様の作用効果を達成する
ことができる。すなわち、請求項11にかかる発明は、
始動回数が所定値に達した時点で、所定の順番で排出物
フィルタを再生するので、過小な排出物堆積量で排出物
フィルタを再生することなく、排ガス浄化装置全体の圧
力損失を低減することができる。
【0051】また、請求項11にかかる発明は、排ガス
浄化装置全体の圧力損失を低減することができるので、
排出物除去装置の個数を減らすことができる。これによ
り、請求項11にかかる発明は、部品点数およびコスト
を低減することができる。
【0052】さらに、請求項11にかかる発明は、過小
な排出物堆積量で排出物フィルタを再生することがない
ので、過小な排出物堆積量により再生が不十分であり、
排出物が残留して再生効率が悪く、また、蓄積した残留
排出物(黒煙など、すなわち、すす)により再生の際に
オーバーヒートして排出物フィルタが破損することがな
い。これにより、請求項11にかかる発明は、排出物フ
ィルタの耐久性を向上させることができる。
【0053】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態の4
例を図を参照して詳細に説明する。ただし、この実施の
形態に記載される構成部品の寸法、材質、形状、その他
相対配置などは特に特定的な記載が無い限り、この発明
の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明
例に過ぎない。
【0054】図1はこの発明の実施の形態1に係るデイ
ーゼル機関の黒煙除去装置を備えた排ガス浄化装置の全
体構成を示す系統図、図2は実施の形態1、2における
制御ブロック図、図3は実施の形態2を示す要部系統図
である。図4は黒煙堆積量と差圧比との関係を示す線
図、図5は圧力損失(差圧)および差圧比の時間変化を
示す線図である。
【0055】(実施の形態1の説明)実施の形態1を示
す図1において、1はエンジン、3は該エンジン1から
排出される排ガスが通流する排ガス管、2は該排ガス管
3に設けられたマフラである。5は排ガス中の黒煙を捕
集、除去する黒煙除去装置で、前記排ガス管3に接続さ
れる排ガス入口管6に並列に2個(1個、あるいは3個
以上設けてもよい)設けられている。51は該黒煙除去
装置5を構成する黒煙フィルタで、前記排ガス中の黒煙
を捕集するものである。該黒煙フィルタ51の構造自体
は公知であるので、その構造説明を省略する。
【0056】7は前記各黒煙除去装置5からの排ガスが
合流するフィルタ出口管、03は前記排ガス管3から分
岐した排ガスバイパス管で、前記各黒煙除去装置5をバ
イパスして前記フィルタ出口管7と合流している。4は
該排ガスバイパス管03に設けられて該管路を開閉する
排ガス開閉弁である。8は前記排ガス入口管6の各黒煙
除去装置5の入口部位に設けられ該管路を開閉する排ガ
ス開閉弁、15は前記黒煙フィルタ51入口に近接して
設けられたヒータである。以上の基本構成は図6に示さ
れる従来技術と同様である。この発明においては、前記
黒煙除去装置5における黒煙フィルタ51の目詰まり判
定手段および再生手段を改良している。
【0057】14は圧縮空気が収容される空気源、13
は空気ポンプで、該空気源14内の空気を後述する空気
管11を介して前記各黒煙除去装置5内に送給する。1
1は入口側が前記空気ポンプ13に接続される空気管
で、前記各黒煙除去装置5の前記排ガス開閉弁8とヒー
タ15との間に開口している。9は前記各空気管11に
設けられて該管路を開閉する空気開閉弁である。10は
前記各空気管11に設けられて各空気管路11の空気量
を計測する空気流量計である。
【0058】19は前記空気ポンプ13の作動を制御す
る空気ポンプ作動装置、18は前記ヒータ15を加熱操
作するヒータ作動装置で、これらは後述する制御装置3
0(図2参照)に含まれる。
【0059】前記各黒煙除去装置5内の黒煙フィルタ5
1下流部位には抵抗要素としての絞り機構20が設けら
れている。該絞り機構20はこれの出入口間に差圧を発
生させて排ガスの流量を測定するとともに、後述する差
圧比を算出するためのものである。該絞り機構20とし
ては、公知のオリフィス、ノズルの他、ハニカム状のガ
ス通路を有するハニカム状絞り機構が用いられる。該ハ
ニカム状絞り機構は、前記オリフィスあるいはノズルの
ように流路面積変化が急激でなく、かつ上流側の黒煙フ
ィルタ51と類似の流量特性を有するので、広い流量域
で直線状の差圧―流量特性を得ることができ、後述する
差圧比の制御精度を広範囲の流量域で高く維持できる。
なお、前記絞り機構20は前記黒煙フィルタ51の上流
側に設置しても良い。
【0060】17aは前記各黒煙除去装置5の出入口間
の差圧を検出する差圧センサ(A)(第1の差圧セン
サ)で、前記各黒煙除去装置5の夫々に対応して設けら
れた切換弁16aおよび切換弁16bを介して各黒煙除
去装置5における黒煙フィルタ51の出入口に設けられ
た差圧検出端に接続され、前記各黒煙除去装置5の出入
口間の差圧すなわち各黒煙除去装置5における圧力損失
を検出するものである。17bは前記絞り機構20の出
入口間の差圧を検出する差圧センサ(B)(第2の差圧
センサ)で、前記各黒煙除去装置5内の絞り機構20出
入口の夫々に対応して設けられた切換弁16bおよび切
換弁16cを介して、前記各絞り機構20の出入口に設
けられた差圧検出端に接続され、前記各絞り機構20出
入口間の差圧を検出するものである。
【0061】前記差圧センサ(A)17aおよび差圧セ
ンサ(B)17bにて検出された前記各黒煙除去装置5
の出入口間の差圧および前記絞り機構20出入口の差圧
は、後述する制御装置30(図2参照)に入力される。
なお、この実施の形態においては前記各絞り機構20入
口の差圧検出端は前記黒煙フィルタ51出口の差圧検出
端と共通としているが、夫々の差圧検出端を別個に設け
てもよい。
【0062】かかる構成からなる黒煙除去装置を備えた
排ガス浄化装置において、前記各黒煙除去装置5内の黒
煙フィルタ51の黒煙による目詰まりを検知するにあた
っては、前記排ガスバイパス管03の排ガス開閉弁4を
閉じ、前記各黒煙除去装置5入口の排ガス開閉弁8を開
く。かかる操作により、エンジン1からの排ガスは排ガ
ス入口管6および排ガス開閉弁8を通って黒煙除去装置
5に流入する。そして、該排ガスは、黒煙フィルタ51
内を流過する過程で該排ガス中の黒煙が捕集された後、
前記フィルタ出口管7を経て排ガス管3に流出する。
【0063】次いで、前記排ガスの黒煙フィルタ51内
通流時において、前記切換弁16aおよび切換弁16b
を切り換えて目詰まりの検知対象とする前記黒煙除去装
置5出入口の差圧検出端を前記差圧センサ(A)17a
に接続する。また前記切換弁16bの切り換えにより前
記絞り機構20入口すなわち前記前記検知対象とする黒
煙除去装置5出口の差圧検出端を前記差圧センサ(B)
17bに接続するとともに、前記切換弁16cを切り換
えて前記絞り機構20出口の差圧検出端を差圧センサ
(B)17bに接続する。
【0064】これにより、前記目詰まりの検知対象とす
る黒煙除去装置5の黒煙フィルタ51出入口間の差圧す
なわちフィルタ差圧ΔP1が前記差圧センサ(A)17
aにより検出され、該黒煙フィルタ51下流部位の前記
絞り機構20出入口間の差圧すなわち抵抗要素差圧ΔP
2が前記差圧センサ(B)17bにより検出され、前記
制御装置30に入力されることとなる。
【0065】図2において、前記差圧センサ(A)17
aにより検出された黒煙フィルタ51出入口間の差圧す
なわちフィルタ差圧ΔP1の検出値は制御装置30の差
圧比算出部32に入力され、前記差圧センサ(B)17
bにより検出された前記絞り機構20出入口間の差圧す
なわち抵抗要素差圧ΔP2の検出値は前記差圧比算出部
32および流量算出部31に入力される。
【0066】前記流量算出部31においては前記抵抗要
素差圧ΔP2の検出値に基づき前記黒煙フィルタ51を
流れる排ガスの流量を算出する。前記差圧比算出部32
においては前記フィルタ差圧ΔP1と抵抗要素差圧ΔP
2との比で定義される差圧比e=(ΔP1/ΔP2)を
前記フィルタ差圧ΔP1の検出値と抵抗要素差圧ΔP2
の検出値とにより算出する。前記流量算出部31におけ
る排ガス流量の算出値は差圧比/流量設定部33に入力
される。ここで、図4に示されるように前記差圧比eは
黒煙フィルタ51における黒煙堆積量gの増加に比例し
て大きくなるが、排ガス流量により変動する特性があ
る。したがって、前記差圧比/流量設定部33において
は前記のように比例関係にある前記差圧比eと排ガス流
量との関係が設定されている。
【0067】34は基準差圧比設定部で、前記黒煙フィ
ルタ51における黒煙堆積量の許容値(例えば図4にお
いて黒煙堆積量70g)に対応する許容差圧比つまり基
準差圧比を前記差圧比/流量設定部33における差圧比
と排ガス流量との関係に基づき、前記抵抗要素差圧ΔP
2検出値により算出された排ガス流量算出値毎に設定し
ている。35は差圧比比較部で、前記差圧比算出部32
からの差圧比eの算出値と前記基準差圧比設定部34に
設定された排ガス流量算出値に対応する基準差圧比e0
とを比較して両者の差である差圧比偏差Δe=e−e0
を算出し、フィルタ再生判定部36に入力する。
【0068】該フィルタ再生判定部36においては、前
記差圧比偏差Δeの許容値すなわちフィルタ再生装置を
構成する前記ヒータ15および空気ポンプ13の作動に
より前記黒煙フィルタ51内の黒煙の焼却および該黒煙
フィルタ51の再生を必要とする差圧比偏差Δeの値が
設定されており、前記差圧比比較部35から入力された
差圧比偏差Δeと前記差圧比偏差の許容値とを対比し
て、入力された差圧比偏差Δeが前記差圧比偏差の許容
値を超えたとき、ヒータ作動装置18に作動指令を出力
してヒータ15を作動させるとともに、空気ポンプ作動
装置19に作動指令を出力して黒煙フィルタ51に黒煙
燃焼用空気を供給せしめる。かかる動作により、黒煙フ
ィルタ51に捕獲された黒煙はヒータ15により加熱さ
れた後、空気ポンプ13により供給され空気により燃焼
伝播し焼却せしめられ、該黒煙フィルタ51が再生され
る。焼却後の燃焼ガスはフィルタ出口管7を経て排ガス
管3へと排出される。
【0069】1つ目の黒煙除去装置5について前記のよ
うな黒煙フィルタ51の再生処理が終了したら、前記切
換弁16a切換弁16bおよび切換弁16cを次の黒煙
除去装置5の差圧検出端に切り換えて前記差圧センサ
(A)17aおよび差圧センサ17(B)17bに接続
し、前記と同様な操作を繰り返す。
【0070】かかる実施の形態1によれば、各黒煙フィ
ルタ(排出物フィルタ)51の出口または入口の何れか
一方に該黒煙フィルタ51を通過する排ガスの流量を測
定するための絞り機構20(抵抗要素)を設置するとと
もに、前記黒煙フィルタ51出入口間のフィルタ差圧
(ΔP1)を検出する差圧センサ(A)17a(第1の
差圧センサ)および前記絞り機構20出入口間の抵抗要
素差圧(ΔP2)を検出する差圧センサ(B)17b
(第2の差圧センサ)を設け、前記フィルタ差圧(ΔP
1)と抵抗要素差圧(ΔP2)との比で定義される差圧
比(ΔP1/ΔP2)を前記2つの差圧センサ17a、
17bからの検出値により算出して、該差圧比を用いる
ことにより、フィルタ再生判定部36により該差圧比の
算出値が該差圧比の許容値である基準差圧比以上になっ
たとき、フィルタ再生装置を構成する空気ポンプ13お
よびヒータ15を作動させて、前記黒煙フィルタ51に
捕集されている黒煙(排出物)を除去し該黒煙フィルタ
51を再生させることができる。
【0071】したがって、前記フィルタ差圧(ΔP1)
と抵抗要素差圧(ΔP2)との比で定義される差圧比
(ΔP1/ΔP2)を導入して該差圧比を用いるととも
に、フィルタ再生装置を構成する空気ポンプ13および
ヒータ15を作動させて前記黒煙フィルタ51に捕集さ
れている黒煙(排出物)の除去を必要とする該差圧比の
許容値(差圧比基準値)を排ガス流量に対応させて設定
したことにより、前記黒煙除去装置(排出物除去装置)
5が複数個並列に設置され、かつ排ガス流量が変動する
装置においても、各黒煙フィルタ51の目詰まりの判定
を正確に行うことができる。特に、前記差圧比の許容値
を排ガス流量に対応させて設定したことにより、排ガス
流量が変動する運転域においても、前記各黒煙フィルタ
51における目詰まり状況の判定を正確に行うことが可
能となる。
【0072】これにより、排ガス流量の全範囲における
運転域において、複数個並列に設置された黒煙除去装置
5の黒煙フィルタ51内の黒煙を、黒煙堆積量および排
ガス流量に適応した条件で以って焼却でき、黒煙の焼却
が複数個の黒煙除去装置5において均一になされて再生
効率が上昇し、黒煙堆積量が少ない黒煙フィルタ51に
おいて黒煙の燃焼が伝播せず該フィルタ51の再生不良
の発生や、黒煙堆積量が多い黒煙フィルタ51において
黒煙フィルタ51の過熱による破損の発生を防止するこ
とができる。
【0073】また、図5の(C)に示されるように、前
記差圧比を用いることにより、エンジン運転の立ち上が
り時における、エンジン始動点から差圧比の変動が殆ど
無く直ちに該差圧比が安定するため、前記黒煙フィルタ
51の目詰まり状況の判定をエンジン始動後直ちに行う
のことが可能となり、黒煙フィルタ51の再生操作を迅
速に行うことができる。
【0074】(実施の形態2の説明)図3に示される実
施の形態2においては、前記実施の形態1から切換弁1
6a、16b、16cを除去し、各黒煙除去装置5の夫
々に差圧センサ(A)17aおよび差圧センサ(B)1
7bを設けている。この場合は切換弁の切り換え操作が
不要であるので、差圧の検出が簡単かつ切換弁の切り換
えミスの発生がないので差圧の検出が確実にできる。そ
の他の構成は前記実施の形態1と同様であり、これと同
一の部材は同一の符号で示す。
【0075】(実施の形態3の構成の説明)図7〜図9
は、この発明の実施の形態3を示す。以下、この実施の
形態3の構成について図7を参照して説明する。
【0076】この実施の形態3にかかる排ガス浄化装置
における排出物フィルタの再生方法およびその装置は、
プログラムされた制御装置(たとえば、コンピュータ)
100により、制御される。
【0077】この実施の形態3の構成は、図7に示すよ
うに、排ガス浄化装置全体の圧力損失を検出する検出手
段101と、複数個の排出物除去装置(たとえば、黒煙
除去装置5)の排出物(たとえば、黒煙などのすす)堆
積量を個々に推測する推測手段102と、圧力損失が所
定値に達した時点で、排出物堆積量が多い1個(もしく
は全部ではない複数個)の排出物除去装置の排出物フィ
ルタ(たとえば、黒煙フィルタ)を再生する再生手段1
03と、前記制御装置100とを備えるものである。
【0078】前記検出手段101としては、図6に示す
圧力センサ030などを使用する。
【0079】前記推測手段102としては、図1に示す
切換弁16aおよび16bおよび16cおよび差圧セン
サ(A)17aおよび差圧センサ(B)17bなどを使
用する。なお、図1において、切換弁16cおよび差圧
センサ(B)17bを使用せずに、切換弁16aおよび
16bおよび差圧センサ(A)17aを使用しても良
い。
【0080】前記再生手段103としては、図1に示す
空気ポンプ13およびヒータ15を使用する。
【0081】前記制御装置100は、前記検出手段10
1から出力された検出信号と、前記推測手段102から
出力された推測信号とを入力する入力部104と、制御
プログラムが電子的に格納された記憶部(たとえば、メ
モリ)105と、前記入力部104に入力された信号お
よび前記記憶部105の制御プログラムに基づいて制御
信号を出力部106を介して前記再生手段103に出力
する制御部107とから構成されている。
【0082】(実施の形態3の作用の説明)この実施の
形態3は、以上のごとき構成からなり、以下その作用に
ついて図8を参照して説明する。
【0083】まず、検出手段101は、排ガス浄化装置
全体の圧力損失を検出し、その検出信号を制御装置10
0に出力する(S1)。
【0084】また、推測手段102は、複数個の排出物
除去装置の排出物堆積量を個々に推測し、その推測信号
を制御装置100に出力する(S2)。
【0085】つぎに、制御装置100は、検出手段10
1からの検出信号と推測手段102からの推測信号、お
よび、制御プログラムに基づいて、排ガス浄化装置全体
の圧力損失が所定値に達しているか否かを判断する(S
3)。
【0086】そして、制御装置100は、排ガス浄化装
置全体の圧力損失が所定値に達していると判断すると、
その時点で、排出物堆積量が多い1個(もしくは全部で
はない複数個)の排出物除去装置の排出物フィルタに対
応する再生手段103に、制御信号を出力する(S
4)。
【0087】制御信号を入力した再生手段103は、作
動して、排出物堆積量が多い1個(もしくは全部ではな
い複数個)の排出物除去装置の排出物フィルタを再生す
る(S5)。
【0088】(実施の形態3の効果の説明)この実施の
形態3は、以上のごとき構成からなり、以下その効果に
ついて図9を参照して説明する。図9は、縦軸が排ガス
浄化装置全体の圧力損失であり、横軸がエンジンの運転
時間、エンジンの始動回数である折れ線グラフの説明図
である。この図9において、実線は、全部の排出物フィ
ルタを同時に再生する方法および装置によるものを示
し、破線は、実施の形態3によるものを示し、一点鎖線
は、後記する実施の形態4によるものを示す。なお、図
9において、黒煙の堆積量は、同等とする。
【0089】この実施の形態3は、排ガス浄化装置全体
の圧力損失が所定値に達した時点で、排出物堆積量が多
い排出物フィルタを再生するので、図9に示すように、
過小な排出物堆積量で排出物フィルタを再生することな
く、排ガス浄化装置全体の圧力損失を低減することがで
きる。
【0090】また、この実施の形態3は、排ガス浄化装
置全体の圧力損失を低減することができるので、排出物
除去装置の個数を減らすことができる。これにより、実
施の形態3は、部品点数およびコストを低減することが
できる。
【0091】さらに、実施の形態3は、過小な排出物堆
積量で排出物フィルタを再生することがないので、過小
な排出物堆積量により再生が不十分であり、排出物が残
留して再生効率が悪く、また、蓄積した残留排出物(黒
煙など、すなわち、すす)により再生の際にオーバーヒ
ートして排出物フィルタが破損することがない。これに
より、実施の形態3は、排出物フィルタの耐久性を向上
させることができる。
【0092】(実施の形態4の構成の説明)図9〜図1
1は、この発明の実施の形態4を示す。以下、この実施
の形態4の構成について図10を参照して説明する。
【0093】この実施の形態4にかかる排ガス浄化装置
における排出物フィルタの再生方法およびその装置は、
プログラムされた制御装置(たとえば、コンピュータ)
200により、制御される。
【0094】この実施の形態4の構成は、図10に示す
ように、エンジン1などの始動回数を計測する計測手段
201と、始動回数が所定値に達した時点で、所定の順
番で1個(もしくは全部ではない複数個)の排出物除去
装置の排出物フィルタ(たとえば、黒煙フィルタ)を再
生する再生手段203と、前記制御装置200とを備え
るものである。
【0095】前記制御装置200は、前記計測手段20
1から出力された計測信号を入力する入力部204と、
制御プログラムが電子的に格納された記憶部(たとえ
ば、メモリ)205と、前記入力部204に入力された
信号および前記記憶部205の制御プログラムに基づい
て制御信号を出力部206を介して前記再生手段203
に出力する制御部207とから構成されている。
【0096】(実施の形態4の作用の説明)この実施の
形態4は、以上のごとき構成からなり、以下その作用に
ついて図11を参照して説明する。
【0097】まず、計測手段201は、エンジンの始動
回数を計測し、その計測信号を制御装置200に出力す
る(S11)。
【0098】つぎに、制御装置200は、計測手段20
1からの計測検出信号、および、制御プログラムに基づ
いて、エンジンの始動回数が所定値に達しているか否か
を判断する(S12)。
【0099】そして、制御装置200は、エンジンの始
動回数が所定値に達していると判断すると、その時点
で、所定の順番で1個(もしくは全部ではない複数個)
の排出物除去装置の排出物フィルタに対応する再生手段
203に、制御信号を出力する(S13)。
【0100】制御信号を入力した再生手段203は、作
動して、所定の順番で1個(もしくは全部ではない複数
個)の排出物除去装置の排出物フィルタを再生する(S
14)。
【0101】(実施の形態4の効果の説明)この実施の
形態4は、以上のごとき構成からなり、以下その効果に
ついて前記の図9を参照して説明する。
【0102】この実施の形態4は、エンジンなどの始動
回数が所定値に達した時点で、所定の順番で排出物フィ
ルタを再生するので、過小な排出物堆積量で排出物フィ
ルタを再生することなく、排ガス浄化装置全体の圧力損
失を低減することができる。
【0103】また、実施の形態4は、排ガス浄化装置全
体の圧力損失を低減することができるので、排出物除去
装置の個数を減らすことができる。これにより、実施の
形態4は、部品点数およびコストを低減することができ
る。
【0104】さらに、実施の形態4は、過小な排出物堆
積量で排出物フィルタを再生することがないので、過小
な排出物堆積量により再生が不十分であり、排出物が残
留して再生効率が悪く、また、蓄積した残留排出物(黒
煙など、すなわち、すす)により再生の際にオーバーヒ
ートして排出物フィルタが破損することがない。これに
より、実施の形態4は、排出物フィルタの耐久性を向上
させることができる。
【0105】(他の方法および装置による再生と実施の
形態3、4による再生との対比説明)以下、下記表1〜
4に基づいて、全部の排出物フィルタを同時に再生する
方法および装置による再生(表1および2)と、実施の
形態3による再生(表3)と、実施の形態4による再生
(表4)とを対比して説明する。
【0106】下記表1〜4において、左側縦1段目の
「始動回数」は、エンジンの始動回数を示す。左側縦2
段目の「フィルタ黒煙量#1」は、1号機の排出物除去
装置の排出物フィルタに堆積する排出物量(たとえば、
黒煙などのすすの堆積量)を示す。左側縦3段目の「#
2」は、2号機の排出物除去装置の排出物フィルタに堆
積する排出物量(たとえば、黒煙などのすすの堆積量)
を示す。左側縦4段目の「#3」は、3号機の排出物除
去装置の排出物フィルタに堆積する排出物量(たとえ
ば、黒煙などのすすの堆積量)を示す。左側縦5段目の
「#4」は、4号機の排出物除去装置の排出物フィルタ
に堆積する排出物量(たとえば、黒煙などのすすの堆積
量)を示す。左側縦6段目の「全体黒煙量」は、1号機
〜4号機の排出物除去装置の全部、すなわち、4個の排
出物フィルタに堆積する排出物量(たとえば、黒煙など
のすすの堆積量)の合計値を示す。左側縦7段目の「装
置圧損」は、排ガス浄化装置全体の圧力損失を示す。
【0107】また、下記表1〜4において、エンジンの
始動回数1回ごとに、1個の排出物フィルタに堆積する
排出物の量を1gとする。また、排出物フィルタを再生
することにより、排出物の堆積量が10gに低下するこ
ととする。
【0108】まず、下記表1は、装置圧損が「14」に
達した時点で、4個の排出物フィルタを全部同時に再生
するものである。また、下記表2は、装置圧損が「1
6」に達した時点で、4個の排出物フィルタを全部同時
に再生するものである。
【0109】下記表1および2に対して、下記表3は、
実施の形態3によるものであって、装置圧損が約「1
3.875」〜「14」に達した時点で、排出物堆積量
が多い1個の排出物フィルタを再生するものである。ま
た、下記表4は、実施の形態4によるものであって、始
動回数が「12」に達した時点、すなわち、始動回数
「12」の倍数の時点で、所定の順番で1個の排出物フ
ィルタを再生するものである。
【0110】下記表1〜4から明らかなように、装置圧
損が「14」に達した時点で、4個の排出物フィルタを
全部同時に再生する下記表1において、各排出部フィル
タに堆積する排出物の量は、「40」gである。また、
装置圧損が「16」に達した時点で、4個の排出物フィ
ルタを全部同時に再生する下記表2において、各排出部
フィルタに堆積する排出物の量は、「60」gである。
【0111】これに対して、実施の形態3によるもので
あって、装置圧損が約「13.875」〜「14」に達
した時点で、排出物堆積量が多い1個の排出物フィルタ
を再生する下記表3において、各排出部フィルタに堆積
する排出物の量は、始動回数が「0」〜「140」まで
が「40」g〜「68」gであり、始動回数が「14
0」を越すと「58」gとなる。また、実施の形態4に
よるものであって、始動回数が「12」に達した時点、
すなわち、始動回数「12」の倍数の時点で、所定の順
番で1個の排出物フィルタを再生する下記表4におい
て、各排出部フィルタに堆積する排出物の量は、始動回
数が「12」のときが「12」gであり、始動回数が
「24」のときが「24」gであり、始動回数が「3
6」のときが「36」gであり、始動回数が「48」の
ときが「48」gであり、始動回数が「48」を越すと
「58」gとなる。なお、この実施の形態4による下記
表4おいて、排出部フィルタを再生する際の装置圧損
は、「14」である。
【0112】以上のように、実施の形態3、4は、全部
の排出物フィルタを同時に再生する方法および装置によ
る再生と比較して、適宜の量の排出物が堆積したところ
で排出物フィルタを再生して、排ガス浄化装置全体の圧
力損失を低減することができる。
【0113】
【表1】
【0114】
【表2】
【0115】
【表3】
【0116】
【表4】
【0117】
【発明の効果】以上記載のごとくこの発明によれば、フ
ィルタ差圧(ΔP1)と抵抗要素差圧(ΔP2)との比
で定義される差圧比(ΔP1/ΔP2)を導入して該差
圧比を用いるとともに、フィルタ再生装置の作動により
排出物フィルタに捕集されている排出物の除去を必要と
する差圧比基準値を排ガス流量に対応させて設定したこ
とにより、排出物除去装置が複数個並列に設置されかつ
排ガス流量が変動する装置においても各排出物フィルタ
の目詰まりの判定を正確に行うことができる。特に、前
記差圧比の許容値を排ガス流量に対応させて設定したこ
とにより、排ガス流量が多い運転域においても、前記各
排出物フィルタにおける目詰まり状況の判定を正確に行
うことが可能となる。
【0118】これにより、排ガス流量の全範囲の運転域
において、複数個並列に設置された排出物フィルタ内の
排出物を排出物堆積量および排ガス流量に適応した条件
で以って焼却でき、排出物の焼却が複数個の排出物除去
装置において均一になされて再生効率が上昇し、排出物
堆積量が少ない排出物フィルタにおいて排出物の燃焼が
伝播せず該フィルタの再生不良の発生や、排出物堆積量
が多い排出物フィルタにおいて排出物フィルタの過熱に
よる破損の発生を防止することができる。
【0119】また前記差圧比を用いることにより、エン
ジン等の排ガス源の運転の立ち上がり時における始動時
点から差圧比の変動が殆ど無く直ちに該差圧比が安定す
るため、前記排出物フィルタの目詰まり状況の判定を排
ガス源の始動後直ちに行うのことが可能となり、排出物
フィルタの再生操作を迅速に行うことができる。
【0120】また、請求項5のように構成すれば、前記
第1、第2の差圧センサを前記複数個の排出物除去装置
および抵抗要素の夫々に対応して設けたことにより切換
弁の切り換え操作が不要となり、差圧の検出が簡単かつ
切換弁の切り換えミスの発生がないので差圧の検出が確
実にできる。
【0121】また、この発明にかかる排ガス浄化装置に
おける排出物フィルタの再生方法およびその装置(請求
項8および9)によれば、排ガス浄化装置全体の圧力損
失が所定値に達した時点で、排出物堆積量が多い排出物
フィルタを再生するので、過小な排出物堆積量で排出物
フィルタを再生することなく、排ガス浄化装置全体の圧
力損失を低減することができる。
【0122】また、この発明にかかる排ガス浄化装置に
おける排出物フィルタの再生方法およびその装置(請求
項8および9)によれば、排ガス浄化装置全体の圧力損
失を低減することができるので、排出物除去装置の個数
を減らすことができる。これにより、この発明にかかる
排ガス浄化装置における排出物フィルタの再生方法およ
びその装置(請求項8および9)は、部品点数およびコ
ストを低減することができる。
【0123】さらに、この発明にかかる排ガス浄化装置
における排出物フィルタの再生方法およびその装置(請
求項8および9)によれば、過小な排出物堆積量で排出
物フィルタを再生することがないので、過小な排出物堆
積量により再生が不十分であり、排出物が残留して再生
効率が悪く、また、蓄積した残留排出物(黒煙など、す
なわち、すす)により再生の際にオーバーヒートして排
出物フィルタが破損することがない。これにより、この
発明にかかる排ガス浄化装置における排出物フィルタの
再生方法およびその装置(請求項8および9)は、排出
物フィルタの耐久性を向上させることができる。
【0124】また、この発明にかかる排ガス浄化装置に
おける排出物フィルタの再生方法およびその装置(請求
項10および11)によれば、始動回数が所定値に達し
た時点で、所定の順番で排出物フィルタを再生するの
で、過小な排出物堆積量で排出物フィルタを再生するこ
となく、排ガス浄化装置全体の圧力損失を低減すること
ができる。
【0125】また、この発明にかかる排ガス浄化装置に
おける排出物フィルタの再生方法およびその装置(請求
項10および11)によれば、排ガス浄化装置全体の圧
力損失を低減することができるので、排出物除去装置の
個数を減らすことができる。これにより、この発明にか
かる排ガス浄化装置における排出物フィルタの再生方法
およびその装置(請求項10および11)は、部品点数
およびコストを低減することができる。
【0126】さらに、この発明にかかる排ガス浄化装置
における排出物フィルタの再生方法およびその装置(請
求項10および11)によれば、過小な排出物堆積量で
排出物フィルタを再生することがないので、過小な排出
物堆積量により再生が不十分であり、排出物が残留して
再生効率が悪く、また、蓄積した残留排出物(黒煙な
ど、すなわち、すす)により再生の際にオーバーヒート
して排出物フィルタが破損することがない。これによ
り、この発明にかかる排ガス浄化装置における排出物フ
ィルタの再生方法およびその装置(請求項10および1
1)は、排出物フィルタの耐久性を向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係るデイーゼル機
関の黒煙除去装置を備えた排ガス浄化装置の全体構成を
示す系統図である。
【図2】 第1、実施の形態2における制御ブロック図
である。
【図3】 実施の形態2を示す要部系統図である。
【図4】 黒煙堆積量と差圧比との関係を示す線図であ
る。
【図5】 圧力損失(差圧)および差圧比の時間変化を
示す線図である。
【図6】 従来技術を示す図1対応図である。
【図7】 実施の形態3のシステム構成および機能構成
を示すブロック図である。
【図8】 実施の形態3の作用を示すフローチャートで
ある。
【図9】 全部の排出物フィルタを同時に再生する方法
および装置によるものと、実施の形態3、4によるもの
との作用効果を示す折れ線グラフの説明図である。
【図10】 実施の形態4のシステム構成および機能構
成を示すブロック図である。
【図11】 実施の形態4の作用を示すフローチャート
である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 マフラ 3 排ガス管 03 排ガスバイパス管 4、8 排ガス開閉弁 5 黒煙除去装置 51 黒煙フィルタ 6 排ガス入口管 7 フィルタ出口管 11 空気管 13 空気ポンプ 15 ヒータ 16a、16b、16c 切換弁 17a、 差圧センサ(A) 17b 差圧センサ(B) 18 ヒータ作動装置 19 空気ポンプ作動装置 20 絞り機構 30 制御装置 31 流量算出部 32 差圧比算出部 33 差圧比/流量設定部 34 基準差圧比設定部 35 差圧比比較部 36 フイルタ再生判定部 100 制御装置 101 検出手段 102 推測手段 103 再生手段 104 入力部 105 記憶部 106 出力部 107 制御部 200 制御装置 201 計測手段 203 再生手段 204 入力部 205 記憶部 206 出力部 207 制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 45/00 314 F02D 45/00 314Z Fターム(参考) 3G084 BA24 DA10 DA14 EA11 EB22 EC01 EC03 FA00 3G090 AA04 BA04 CA01 CB12 CB15 CB18 CB22 CB24 DA04 DA09

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン等の排ガス源からの排ガス通路
    に、該排ガス中の排出物を捕集、除去する排出物フィル
    タを備えた排出物除去装置を複数個並列に配設してなる
    排ガス浄化装置において、前記各排出物フィルタの出口
    または入口の何れか一方に該排出物フィルタを通過する
    排ガスの流量を測定するための抵抗要素を設置するとと
    もに、前記排出物フィルタの出入口間のフィルタ差圧
    (ΔP1)を検出する第1の差圧センサと、前記抵抗要
    素の出入口間の抵抗要素差圧(ΔP2)を検出する第2
    の差圧センサと、前記フィルタ差圧(ΔP1)と抵抗要
    素差圧(ΔP2)との比で定義される差圧比(ΔP1/
    ΔP2)を前記第1の差圧センサおよび第2の差圧セン
    サからの検出値により算出し該差圧比の算出値が該差圧
    比の許容値である基準差圧比以上になったとき前記排出
    物フィルタに捕集されている排出物を除去して該排出物
    フィルタを再生させるフィルタ再生装置を作動させる制
    御装置とを備えたことを特徴とする排出物除去装置を備
    えた排ガス浄化装置。
  2. 【請求項2】 前記制御装置は、前記第1の差圧センサ
    および第2の差圧センサからの差圧検出値により前記差
    圧比を算出する差圧比算出部と、前記抵抗要素差圧の検
    出値に基づき前記排出物除去装置を流れる排ガスの流量
    を算出する流量算出部と、前記流量算出部で算出された
    排ガス流量に対応する前記基準差圧比を設定する基準差
    圧比設定部と、前記差圧比算出部からの差圧比算出値と
    前記基準差圧比設定部に設定された基準差圧比とを比較
    して差圧比偏差を算出する差圧比比較部と、前記差圧比
    偏差に基づき前記フィルタ再生装置の作動の要否を判定
    して該差圧比偏差が一定値以上のとき前記フィルタ再生
    装置の作動を指令するフィルタ再生判定部とを備えてな
    ることを特徴とする請求項1記載の排出物除去装置を備
    えた排ガス浄化装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の差圧センサを、切換弁を介し
    て前記複数個の排出物除去装置の入口および出口に接続
    し、前記第2の差圧センサを、切換弁を介して前記複数
    個の抵抗要素の入口および出口に接続し、前記切換弁を
    切り換えることにより前記第1の差圧センサを前記複数
    個の排出物除去装置の出入り口に選択接続可能に、かつ
    前記切換弁を切り換えることにより前記第2の差圧セン
    サを前記複数個の抵抗要素に選択接続可能に構成してな
    ることを特徴とする請求項1記載の排出物除去装置を備
    えた排ガス浄化装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の差圧センサを前記複数個の排
    出物除去装置の夫々に対応して設け、前記第2の差圧セ
    ンサを前記複数個の抵抗要素の夫々に対応して設けてな
    ることを特徴とする請求項1記載の排出物除去装置を備
    えた排ガス浄化装置。
  5. 【請求項5】 前記フィルタ再生装置は、前記制御装置
    のフィルタ再生判定部からの指令に従いヒータ作動装置
    を介して作動せしめられて前記排出物フィルタを加熱す
    るヒータと、前記制御装置のフィルタ再生判定部からの
    指令に従い空気供給手段作動装置を介して作動せしめら
    れて前記排出物フィルタに排出物燃焼用空気を供給する
    空気供給手段とを備えてなることを特徴とする請求項1
    記載の排出物除去装置を備えた排ガス浄化装置。
  6. 【請求項6】 エンジン等の排ガス源からの排ガス通路
    に複数個並列に配設されて該排ガス中の排出物を捕集、
    除去する排出物フィルタを有する排出物除去装置の再生
    方法において、前記各排出物フィルタの出口または入口
    の何れか一方に該排出物フィルタを通過する排ガスの流
    量を測定する抵抗要素を設置し、前記排出物フィルタの
    出入口間のフィルタ差圧(ΔP1)および前記抵抗要素
    の出入口間の抵抗要素差圧(ΔP2)を夫々検出し、前
    記フィルタ差圧(ΔP1)と抵抗要素差圧(ΔP2)と
    の比で定義される差圧比(ΔP1/ΔP2)を前記フィ
    ルタ差圧および抵抗要素差圧の検出値により算出し、該
    差圧比の算出値が該差圧比の許容値である基準差圧比以
    上になったときフィルタ再生装置を作動させて前記排出
    物フィルタに捕集されている排出物を除去して該排出物
    フィルタを再生させることを特徴とする排出物除去装置
    の再生方法。
  7. 【請求項7】 前記フィルタ再生装置に前記排出物フィ
    ルタを加熱するヒータおよび前記排出物フィルタに排出
    物燃焼用空気を供給する空気供給手段を用い、前記差圧
    比の算出値が該差圧比の許容値である基準差圧比以上に
    なったとき前記ヒータおよび空気供給手段を作動させる
    ことを特徴とする請求項6記載の排出物除去装置の再生
    方法。
  8. 【請求項8】 複数個の排出物除去装置を並列に配設し
    てなる排ガス浄化装置において、 前記排ガス浄化装置全体の圧力損失を検出するステップ
    と、 前記複数個の排出物除去装置の排出物堆積量を個々に推
    測するステップと、 前記圧力損失が所定値に達した時点で、前記排出物堆積
    量が多い1個もしくは全部ではない複数個の前記排出物
    除去装置の排出物フィルタを再生するステップと、 を備えたことを特徴とする排ガス浄化装置における排出
    物フィルタの再生方法。
  9. 【請求項9】 複数個の排出物除去装置を並列に配設し
    てなる排ガス浄化装置において、 前記排ガス浄化装置全体の圧力損失を検出する検出手段
    と、 前記複数個の排出物除去装置の排出物堆積量を個々に推
    測する推測手段と、 前記圧力損失が所定値に達した時点で、前記排出物堆積
    量が多い1個もしくは全部ではない複数個の前記排出物
    除去装置の排出物フィルタを再生する再生手段と、 を備えたことを特徴とする排ガス浄化装置における排出
    物フィルタの再生装置。
  10. 【請求項10】 複数個の排出物除去装置を並列に配設
    してなる排ガス浄化装置において、 エンジンなどの始動回数を計測するステップと、 前記始動回数が所定値に達した時点で、所定の順番で1
    個もしくは全部ではない複数個の前記排出物除去装置の
    排出物フィルタを再生するステップと、 を備えたことを特徴とする排ガス浄化装置における排出
    物フィルタの再生方法。
  11. 【請求項11】 複数個の排出物除去装置を並列に配設
    してなる排ガス浄化装置において、 エンジンなどの始動回数を計測する計測手段と、 前記始動回数が所定値に達した時点で、所定の順番で1
    個もしくは全部ではない複数個の前記排出物除去装置の
    排出物フィルタを再生する再生手段と、 を備えたことを特徴とする排ガス浄化装置における排出
    物フィルタの再生装置。
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