JP2018013048A - エンジンの排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィルタの圧損増大等の弊害を生じることなく、強制再生の際に生じるPNの排出を抑制できるエンジンの排気浄化装置を提供する。【解決手段】上流DPF5の強制再生または吸蔵型NOx触媒4のSパージの実行中、及び強制再生またはSパージの終了から延長時間tが経過するまで、切換弁7を閉弁して上流DPF5を素通りしたPNを含む排ガスをバイパス路8側に案内し、気孔率の小さな下流DPF9にPNを捕集させてPNの排出を防止する。【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンの排気浄化装置に係り、詳しくはエンジンの排ガスに含まれるパティキュレート・マター(以下、PMという)を捕集するパティキュレートフィルタを備えた排気浄化装置に関する。
ディーゼルエンジン等から排出される排ガスには、HC,CO,NOx等の他にPMが多く含まれており、このPMを処理するために、エンジンの排気系にはパティキュレートフィルタ(以下、単にフィルタという)が備えられている。この種のフィルタはウォールフロー式として構成されており、多孔質の隔壁により多数のセルを区画し、隣り合うセルの入口側と出口側とを交互に目封じすることにより、排ガスを隔壁の細孔を経て流通させてPMを捕集している。
例えば特許文献1に記載された排気浄化装置は、エンジンの排気通路に上流フィルタ及び下流フィルタを直列に設けると共に、下流フィルタを迂回するバイパス路を設け、切換弁の切換に応じて上流フィルタを流通後の排ガスを下流フィルタとバイパス路との何れかに選択的に流通させるように構成されている。上流フィルタはPMが多少堆積した状態で使用する前提で気孔率等が設定されているため、PM堆積量が少ない上流フィルタの使用初期段階においてPMの素通りが生じる。そこで上流フィルタの使用初期段階では、切換弁の切換により上流フィルタを流通後の排ガスを下流フィルタに導き、素通りしたPMを下流フィルタに捕集させている。
特開2004−84494号公報
上記のように特許文献1に記載された排気浄化装置は、上流フィルタの使用初期段階でのPMの素通りを想定した対策であるが、PMの素通りが発生するのは使用初期段階だけではなく、フィルタの強制再生の際にも発生する。
周知のように強制再生は、フィルタの隔壁に堆積したPMによる細孔の目詰まりを防止する処理であり、例えばポスト噴射により排ガス中に還元剤(HC等)を供給し、その酸化反応熱によりフィルタ上のPMを焼却除去している。強制再生の実行によって隔壁に堆積したPMが焼却除去されて細孔の目詰まりが解消されると、PMの中でも特に微小な粒子が細孔を素通りして排出される現象が生じる。ちなみに、このような微小粒子(直径23nm以下)のPMは、排ガス規制上の基準値が1Km/h走行当たりに排出される粒子の個数として定められていることから、パティキュレート・ナンバー(以下、PNという)と称される。
PNの排出量(排出個数)は、フィルタの強制再生中及び再生終了直後に顕著に増加し、強制再生の終了後に排ガス中のPMが新たにフィルタに堆積して細孔がある程度塞がれると、PN排出量は次第に減少する。このような現象を想定していない特許文献1の排気浄化装置では、フィルタの強制再生を実行する毎にPN排出量が急増するという問題を抱えていた。
なお、その対策としてフィルタの気孔率を低下させることが考えられるが、強制再生中や再生終了直後のPMがほとんど堆積していない状態でも微小なPNを捕集可能とするには、気孔率を大幅に低下させる必要があり、圧損増大によるエンジン性能の低下という別の問題が生じてしまう。この点は、フィルタの下流側に気孔率を低下させた別のフィルタを設けた場合でも同様である。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、フィルタの圧損増大等の弊害を生じることなく、強制再生の際に生じるPNの排出を抑制することができるエンジンの排気浄化装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明のエンジンの排気浄化装置は、エンジンの排気通路に設けられ、該エンジンの排ガスに含まれるパティキュレート・マターを捕集する上流フィルタと、前記上流フィルタに堆積したパティキュレート・マターを焼却除去する強制再生を実行する再生手段と、前記上流フィルタの排気下流側に設けられ、前記上流フィルタよりも気孔率が小さく設定された下流フィルタと、 前記上流フィルタを流通後の排ガスを、前記下流フィルタを流通する流路と該下流フィルタを迂回させる流路との間で選択的に切り換える流路切換手段と、前記再生手段による前記上流フィルタの強制再生中及び再生終了から所定の延長時間が経過するまで、前記流路切換手段を切換制御して前記上流フィルタを流通後の排ガスを前記下流フィルタに流通させる強制再生時対応手段とを備えたことを特徴とする(請求項1)。
このように構成したエンジンの排気浄化装置によれば、上流フィルタの強制再生中及び再生終了から延長時間が経過するまでの期間中に、上流フィルタの隔壁に堆積したパティキュレート・マターの焼却除去により細孔の目詰まりが解消されてパティキュレート・ナンバーが素通りする。しかし、本発明では、上流フィルタを流通した後の排ガスが気孔率の小さい下流フィルタに案内されることから、排ガス中のパティキュレート・ナンバーが下流フィルタに捕集される。そして、このように下流フィルタでパティキュレート・ナンバーを捕集することから、上流フィルタの気孔率を低下させる必要がなくなって圧損増大等の弊害が未然に防止される。
その他の態様として、前記下流フィルタに捕集された前記パティキュレート・ナンバーを焼却除去する強制再生の要否を判定する再生要否判定手段と、前記再生要否判定手段により前記下流フィルタに対する強制再生の必要ありと判定されたときに、前記下流フィルタの強制再生を実行する追加強制再生実行手段とをさらに備えることが好ましい(請求項2)。
この態様によれば、再生要否判定手段の判定に基づき追加強制再生実行手段により下流フィルタに対する追加強制再生が実行されて、下流フィルタのパティキュレート・ナンバーが焼却除去される。このため、次の強制再生においても上流フィルタを素通りしたパティキュレート・ナンバーを下流フィルタに確実に捕集可能となる。
その他の態様として、前記延長時間が、前記上流フィルタの容量が大であるほど長く設定されることが好ましい(請求項3)。
この態様によれば、上流フィルタの容量が大であるほどパティキュレート・ナンバーの捕集機能の回復に時間を要するが、それに応じて延長時間が長く設定されるため、フィルタ容量に関わらず、上流フィルタが機能回復した適切なタイミングで下流フィルタによるパティキュレート・ナンバーの捕集を終了可能となる。
その他の態様として、前記強制再生時対応手段が、前記上流フィルタへのパティキュレート・マターの堆積状態に基づき前記延長時間が経過したか否かを判定することが好ましい(請求項4)。
この態様によれば、上流フィルタへのパティキュレート・マターの堆積状態に基づき延長時間の経過が判定されるため、上流フィルタが機能回復した一層適切なタイミングで下流フィルタによるパティキュレート・ナンバーの捕集を終了可能となる。
その他の態様として、前記エンジンの排気通路に設けられ、前記排ガスに含まれるNOxを吸蔵するNOx触媒と、前記NOx触媒に吸蔵されたSOxを除去するSパージを実行するSパージ実行手段とをさらに備え、前記強制再生時対応手段が、前記Sパージ実行手段による前記NOx触媒のSパージ中及びSパージ終了から所定の延長時間が経過するまで、前記流路切換手段を切換制御して前記上流フィルタを流通後の排ガスを前記下流フィルタに流通させることが好ましい(請求項5)。
この態様によれば、上流フィルタの強制再生のみならず、NOx触媒のSパージによっても上流フィルタに堆積したパティキュレート・マターは焼却除去されるため、上流フィルタではパティキュレート・ナンバーの素通りが発生する。このような場合にも、上流フィルタを流通後の排ガスが下流フィルタに案内され、排ガス中のパティキュレート・ナンバーが下流フィルタに捕集される。
本発明のエンジンの排気浄化装置によれば、フィルタの圧損増大等の弊害を生じることなく、強制再生の際に生じるパティキュレート・ナンバーの排出を抑制することができる。
実施形態の排気浄化装置が適用されたディーゼルエンジンの排気系を示す構成図である。 上流DPFの強制再生前から再生終了後に所定パターンで走行した後のPN排出量をそれぞれ計測した試験結果を示す図である。 ECUにより実行されるDPF切換ルーチンを示すフローチャートである。
以下、本発明をディーゼルエンジンの排気浄化装置に具体化した一実施形態を説明する。
図1は本実施形態の排気浄化装置が適用されたディーゼルエンジンの排気系を示す構成図である。
本実施形態のディーゼルエンジン1(以下、単にエンジンという)は図示しない車両に走行用動力源として搭載されたものであり、その排気マニホールド2には排気通路3の上流端が接続されている。排気通路3上には、排ガス中のNOxを吸蔵する吸蔵型NOx触媒4及び排ガス中のPMを捕集する上流ディーゼルパティキュレートフィルタ5(本発明の上流フィルタであり、以下、上流DPFという)が設けられ、これらの吸蔵型NOx触媒4と上流DPF5は共通のケーシング6に収容されている。排気通路3の上流DPF5の排気下流側には切換弁7(流路切換手段)が設けられると共に、その下流側には図示しない消音器が設けられている。排気通路3には切換弁7を迂回するようにバイパス路8が接続され、バイパス路8上には下流ディーゼルパティキュレートフィルタ9(本発明の下流フィルタであり、以下、下流DPFという)が設けられている。
切換弁7は排気通路3を開閉可能に構成されており、排気通路3の圧損に比較して下流DPF9が設置されたバイパス路8の圧損は大である。このため切換弁7の閉弁時には、上流DPF5を流通後の全ての排ガスがバイパス路8側に案内され、下流DPF9を流通した後に消音器を経て外部に排出される。また切換弁7の開弁時には、上流DPF5を流通後の排ガスのごく一部が下流DPF9を流通するものの、ほとんどの排ガスは下流DPF9を流通することなく迂回し、排気通路3から消音器を経て外部に排出される。
なお、切換弁7を3方弁として構成し、完全に排ガスの流路を切り換えるようにしてもよい。また、排気通路3とバイパス路8との下流側を合流させる必要は必ずしもなく、例えば個別に消音器を設けて外部に排ガスを排出するようにしてもよい。
下流DPF9の仕様は、上流DPF5に比較して以下のように設定されている。
上流DPF5の気孔率は、PMが多少堆積した状態で使用する前提で設定されており、この設定は圧損の増大を防止するための一般的なDPF(例えば、特許文献1の上流フィルタ)の気孔率と同様のものである。このため強制再生により上流DPF5からPMが焼却除去された状態ではPM、特に微小粒子であるPNを完全には捕集できずに素通りが生じる。これに対して下流DPF9の気孔率は、PMが堆積してない状態で使用する前提でより小さな値に設定されており、強制再生により下流DPF9からPMが焼却除去された状態でもPNを捕集可能となっている。
また、上流DPF5の容量は、強制再生をそれほど頻繁に実行する必要がないように、ある程度大きな値が確保されている。これに対して下流DPF9の容量は、後述のように上流DPF5の強制再生や吸蔵型NOx触媒4のSパージの際のごく短時間だけPNを捕集可能であればよいことから、この要求を満たす程度の上流DPF5よりも小さな容量が設定されている。
車両の総合的な制御はECU11(電子制御装置)により実行され、ECU11は入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、中央演算処理装置(CPU)等から構成されている。ECU11の入力側にはエンジン1に設置された図示しない各種センサ類、例えば回転速度を検出する回転速度センサ、冷却水温を検出する水温センサ等が接続されると共に、下流DPF9の前後差圧Pを検出する差圧センサ12等が接続されている。ECU11の出力側にはエンジン1に設置された図示しない各種デバイス類、例えば各気筒の筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁等が接続されると共に、上記した切換弁7等が接続されている。
例えばECU11は、センサ類の検出情報から算出した目標燃料噴射量及び噴射時期に基づき燃料噴射弁を駆動制御し、これによりエンジン1を運転する。そして、エンジン運転中においてECU11により切換弁7が開弁状態に保たれると、エンジン1からの排ガスが吸蔵型NOx触媒4及び上流DPF5を流通し、その後にほとんどの排ガスが切換弁7を経て消音器へと流通する。従って、排ガス中のPMは上流DPF5に捕集され、下流DPF9は排ガスがほとんど流通しないためPMを堆積しない状態に保たれる。
またECU11は、PMの捕集に伴い次第に増加する上流DPF5のPM堆積量を常に監視しており、PMの捕集限界を超える以前に上流DPF5の強制再生を実行する(再生手段)。PM堆積量の判定処理は周知のため詳細は説明しないが、例えば、後述する下流DPF9と同じく前後差圧に基づき判定したり、或いはエンジン1の運転領域から逐次求めたPM排出量の積算値に基づき判定したりすればよい。
上流DPF5の強制再生としては、例えばポスト噴射により排ガス中に還元剤(HC等)を供給し、その酸化反応熱により上流DPF5上のPMを焼却除去する。但し、強制再生の内容はこれに限定されるものではなく、例えばヒータにより上流DPF5を加熱する等、周知の他の手法に変更してもよい。
なお本実施形態では、上流DPF5の強制再生と同時に、吸蔵型NOx触媒4のSOx(硫黄酸化物)被毒を解消すべくSOxを除去するための所謂Sパージも実行している(Sパージ実行手段)。双方の処理は共に還元剤の供給と昇温により同様の環境下で実行可能な点を鑑みて、燃料節減のために可能な限り同時実行し、互いの条件が会わない場合のみ個別実行している。無論、これに限ることはなく強制再生とSパージとを常に個別実行してもよい。
ところで、[発明が解決しようとする課題]で述べたように、強制再生により上流DPF5の隔壁に堆積したPMが焼却除去されて細孔の目詰まりが解消されると、微小粒子のPNが細孔を素通りして排出されてしまう。図2は上流DPF5の強制再生前から再生終了後に所定パターンで走行(1〜3回)した後のPN排出量(PNの排出個数)をそれぞれ計測した試験結果を示す。
この図に示すように、強制再生前のPN排出量はほぼゼロであり、これは上流DPF5の隔壁の細孔がある程度PMで塞がれてPNを捕集可能なためである。そして強制再生中には、隔壁に堆積したPMが焼却除去されて細孔の目詰まりが解消されることから、PNの素通りによりPN排出量が急激に増加し、その傾向は再生終了の直後も継続される。その後、PN排出量は所定パターンの走行が実施される毎に次第に低減されており、このような上流DPF5のPN捕集機能の回復は、排ガス中のPMが新たに上流DPF5に堆積して細孔が次第に塞がれるためである。
以上のPN排出量の推移を鑑みると、PN排出量が急増する期間は上流DPF5の強制再生中及び再生終了から所定時間に限られ、これらの期間に亘ってPN排出を抑制する対策が必要となる。また、吸蔵型NOx触媒4のSパージによっても上流DPF5に堆積したPMは焼却除去されるため、Sパージ中及びSパージ終了から所定時間の経過中にもPN排出を抑制する対策が必要となる。
そこで本実施形態では、強制再生やSパージの終了からPN排出量が十分に減少するまでの期間として予め延長時間tを設定し、強制再生中またはSパージ中及び延長時間tに亘って排ガスを下流DPF9に流通させてPNの排出を抑制しており、以下、そのためにECU11が実行するDPF切換制御について説明する。
図3はECU11により実行されるDPF切換ルーチンを示すフローチャートであり、ECU11は当該ルーチンをエンジン1の運転中に所定の制御インターバルで実行する。
まずECU11はステップS1で、上流DPF5の強制再生または吸蔵型NOx触媒4のSパージを実行中であるか否かを判定する。判定がNo(否定)のときにはステップS2に移行し、強制再生またはSパージの終了後の延長時間tの経過中か否かを判定する。判定がNoのときにはステップS3に移行し、切換弁7を開弁した後に一旦ルーチンを終了する。
従って、強制再生またはSパージの実行中でなく、且つ終了後の延長時間tの経過中でもない場合には、下流DPF9は排ガスをほとんど流通させずにPMを堆積しない状態に保たれ、これに対して上流DPF5は排ガスの流通によりPM堆積量が次第に増加する。また、吸蔵型NOx触媒4も排ガスの流通によりSOx吸蔵量が次第に増加する。このため、何れかのタイミングで上流DPF5に対する強制再生または吸蔵型NOx触媒4に対するSパージが実行され、これによりECU11はステップS1でYes(肯定)の判定を下し、ステップS4に移行して切換弁7を閉弁する。
上記のように素通りによるPN排出量の増加は、強制再生中やSパージ中のみならず処理の終了から延長時間tが経過するまで継続されるが、それに対応して強制再生やSパージの終了によりステップS1の判定がNoになっても、延長時間tの経過中はステップS2でYesの判定が下されてステップS4の処理が継続される。このため、上流DPF5で素通りによりPN排出量が増加している期間(強制再生中またはSパージ中+延長時間t)に亘って切換弁7が閉弁され続け、上流DPF5を素通りしたPNを含む排ガスがバイパス路8側に案内されて下流DPF9にPNを捕集される。
本実施形態では、これらのステップS1,2,4の処理を実行するときのECU11が本発明の強制再生時対応手段として機能する。
また、このときの下流DPF9は上流側で実行されている強制再生やSパージによる熱を受けると共に、上流DPF5や吸蔵型NOx触媒4で全ての還元剤が消費されなかった場合には、その余剰還元剤の供給を受ける。小容量の下流DPF9は迅速に昇温され、余剰還元剤が供給されると強制再生の条件が整うことから、下流DPF9上ではPNを捕集しつつ同時にその焼却除去も行われる。
上流DPF5のPN捕集機能の回復は、排ガス中のPMが新たに上流DPF5に堆積して得られるため、DPF容量が大であるほど機能回復に時間を要する。そこで延長時間tは上流DPF5の容量が大であるほど長くなるように予め設定されており、これによりDPF容量に関わらず、上流DPF5が機能回復した適切なタイミングで下流DPF9によるPNの捕集を終了することができる。
なお、予め延長時間tを設定する代わりに、上流DPF5へのPMの堆積状態に基づき延長時間tが経過したか否かを判断してもよい。具体的には、強制再生やSパージが終了した後に上流DPF5の前後差圧が所定値以上になったとき、或いはエンジン1からのPM排出量の積算値が所定値以上になったときには、上流DPF5にある程度のPMが堆積してPN捕集機能を回復したと見なせる。よって、これらの条件が成立したときに延長時間tが経過したと判定する。このように上流DPF5へのPMの堆積状態に基づき判定することで、上流DPF5が機能回復した一層適切なタイミングで下流DPF9によるPNの捕集を終了することができる。
一方、ECU11はステップS4で切換弁7を閉弁した後、ステップS5で差圧センサ12により検出された下流DPF9の前後差圧Pが予め設定された再生判定値ΔP以上であるか否かを判定する(再生要否判定手段)。再生判定値ΔPは、例えばPNがほとんど堆積していない状態の下流DPF9の前後差圧として設定されている。上記のように下流DPF9ではPNの捕集と共に焼却除去も行われるが、その焼却除去は上流側の強制再生やSパージの実行状況に応じて自然に生じたものである。このため、下流DPF9にある程度のPNが堆積している場合もあり、このような状況では、次の上流DPF5の強制再生や急増型NOx触媒4のSパージの際に下流DPF9がPNを十分に捕集できないため、事前に下流DPF9を強制再生しておく必要がある(以下、追加強制再生という)。
ECU11はステップS5の判定がNoのときには、下流DPF9の強制再生は必要なしと見なしてルーチンを終了する。またステップS5の判定がYesのときには下流DPF9の強制再生の必要ありと見なし、ステップS6で追加強制再生を実行した後にルーチンを終了する(追加強制再生実行手段)。追加強制再生の実行により、ポスト噴射等で還元剤が供給されて下流DPF9上のPNが焼却除去される。例えば追加強制再生は、下流DPF9の前後差圧が再生判定値ΔP未満になるまで継続され、これにより下流DPF9はPNを焼却除去されることから、次の強制再生やSパージにおいても上流DPF5を素通りしたPNを下流DPF9に確実に捕集することができる。
以上のように本実施形態のディーゼルエンジン1の排気浄化装置によれば、上流DPF5の強制再生または吸蔵型NOx触媒4のSパージの実行中、及び強制再生またはSパージの終了から延長時間tが経過するまで、切換弁7を閉弁して上流DPF5を素通りしたPNを含む排ガスをバイパス路8側に案内し、気孔率の小さな下流DPF9にPNを捕集させている。そして、このように下流DPF9でPMを捕集することから、上流DPF5の気孔率を低下させる必要がなくなって圧損増大等の弊害を未然に防止した上で、強制再生やSパージの際に生じるPNの排出を確実に抑制することができる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、車両に走行用動力源として搭載されたディーゼルエンジン1の排気浄化装置に具体化したが、これに限るものではなく、例えば定置型発電用エンジンの排気浄化装置に適用してもよい。
1 エンジン
3 排気通路
4 吸蔵型NOx触媒
5 上流DPF(上流フィルタ)
7 切換弁(流路切換手段)
9 下流DPF(下流フィルタ)
11 ECU(再生手段、強制再生時対応手段、再生要否判定手段、追加強制再生実行手段、Sパージ実行手段)

Claims (5)

  1. エンジンの排気通路に設けられ、該エンジンの排ガスに含まれるパティキュレート・マターを捕集する上流フィルタと、
    前記上流フィルタに堆積したパティキュレート・マターを焼却除去する強制再生を実行する再生手段と、
    前記上流フィルタの排気下流側に設けられ、前記上流フィルタよりも気孔率が小さく設定された下流フィルタと、
    前記上流フィルタを流通後の排ガスを、前記下流フィルタを流通する流路と該下流フィルタを迂回させる流路との間で選択的に切り換える流路切換手段と、
    前記再生手段による前記上流フィルタの強制再生中及び再生終了から所定の延長時間が経過するまで、前記流路切換手段を切換制御して前記上流フィルタを流通後の排ガスを前記下流フィルタに流通させる強制再生時対応手段と
    を備えたことを特徴とするエンジンの排気浄化装置。
  2. 前記下流フィルタに捕集された前記パティキュレート・ナンバーを焼却除去する強制再生の要否を判定する再生要否判定手段と、
    前記再生要否判定手段により前記下流フィルタに対する強制再生の必要ありと判定されたときに、前記下流フィルタの強制再生を実行する追加強制再生実行手段とをさらに備えた
    ことを特徴とする請求項1に記載のエンジンの排気浄化装置。
  3. 前記延長時間は、前記上流フィルタの容量が大であるほど長く設定されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンの排気浄化装置。
  4. 前記強制再生時対応手段は、前記上流フィルタへのパティキュレート・マターの堆積状態に基づき前記延長時間が経過したか否かを判定する
    ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項 に記載のエンジンの排気浄化装置。
  5. 前記エンジンの排気通路に設けられ、前記排ガスに含まれるNOxを吸蔵するNOx触媒と、
    前記NOx触媒に吸蔵されたSOxを除去するSパージを実行するSパージ実行手段とをさらに備え、
    前記強制再生時対応手段は、前記Sパージ実行手段による前記NOx触媒のSパージ中及びSパージ終了から所定の延長時間が経過するまで、前記流路切換手段を切換制御して前記上流フィルタを流通後の排ガスを前記下流フィルタに流通させる
    ことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載のエンジンの排気浄化装置。
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