JP4161542B2 - ディーゼルパティキュレートフィルタ装置の再生制御方法 - Google Patents

ディーゼルパティキュレートフィルタ装置の再生制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車載されたディーゼルエンジン等の内燃機関の微粒子状物質(PM:パティキュレート)を捕集するディーゼルパティキュレートフィルタ装置(DPF装置)の再生制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
車載等のディーゼルエンジンから排出される排気ガス中には、パティキュレート(PM)と呼ばれる微粒子状物質が含まれており、これを除去するためにディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)を備えた装置が試みられている。
【0003】
このディーゼルパティキュレートフィルタ装置には、図1に示すような、ディーゼルエンジン1の排気下流側に、SiC等のセラミック繊維からなる不織布を耐熱金網で挟持して形成されたフィルタ6A,6Bを複数取り付けて、交互に排気ガスGを通過させて、微粒子状物質の捕集とフィルタの再生を交替しながら繰り返して、エンジン1から排出される微粒子状物質を捕集するタイプや、図2に示すような、ディーゼルエンジン1の排気下流側に、一つのフィルタ6Cとこのフィルタ6Cを迂回するバイパス通路12を設け、再生時には排気ガスGをバイパス通路12に流しながらフィルタ6Cをヒータ7Cで加熱して再生を行うタイプがある。
【0004】
また、図3に示すように、ディーゼルエンジン1の排気下流側に、一つのフィルタ6Dを設けたタイプでも、バイパス通路を設けずに、フィルタ6Dの上流に酸化触媒9を設けたり、あるいは、フィルタ6Dに触媒を担持させたりして、エンジン1の運転状態を変化させる再生制御を行うことにより排気ガスGの温度や組成を変えて、フィルタ6Dの再生処理を行う連続再生型のディーゼルパティキュレートフィルタ装置10Cもある。
【0005】
これらのフィルタは、捕集された微粒子状物質の蓄積が進行するにつれて、フィルタの目詰まりが進行し、フィルタの前後の排気圧力が変化するので、再生を開始する時点を、排気圧力を用いて判定している。
【0006】
そのため、図1に示すような、複数のフィルタ6A,6Bを備えたタイプのディーゼルパティキュレートフィルタ装置10Aでは、このフィルタ6A,6Bの上流側には入口側圧力センサ(前圧センサ)51が、また、下流側には出口側圧力センサ(後圧センサ)52がそれぞれ配設され、入口側排気圧力PIと出口側排気圧力POを検出している。
【0007】
また、図2及び図3に示すような、単数のフィルタ6C(6D)で捕集と再生を繰り返すタイプのディーゼルパティキュレートフィルタ装置10B(10C)では、このフィルタ6C(6D)の上流側には入口側圧力センサ51が、また、下流側には出口側圧力センサ52がそれぞれ配設され、入口側排気圧力PIと出口側排気圧力POを検出している。
【0008】
そして、各フィルタ6A〜6Dの入口側排気圧力PIや前後の圧力比(Rp=PI/PO)が所定の目詰まり状態判定値PI0やRp0より大きくなったら、微粒子状物質捕集中のフィルタ6A(又は6B),6C,6Dは目詰まり状態になったと判定して,排気ガスGの通路を切り換えて、他方のフィルタ6B(又は6A)で微粒子状物質の捕集を行ったり、バイパス通路に排ガスを逃がしたりすると共に、目詰まり状態と判定されたフィルタ6A(又は6B),6C,6Dの再生処理を行っている。
【0009】
この再生処理は、図1及び図2のディーゼルパティキュレートフィルタ装置10A,10Bでは、ヒータ7A(又は7B),7Cに通電して加熱し、捕集した微粒子状物質を焼却し、このフィルタ6A(又は6B),6Cを再生処理しており、また、図3の連続再生型のディーゼルパティキュレートフィルタ装置10Cでは、エンジン1の運転状態を変化させて、フィルタ6Dの再生に適した温度や成分組成を持つ排気ガスGを発生させて、フィルタ6Dを再生処理している。
【0010】
これらのディーゼルパティキュレートフィルタ装置においては、いずれも、フィルタの上流側の入口側排気圧力、又は、この上流側の入口側排気圧力と下流側の出口側排気圧力を用いて、フィルタの目詰まり状態を判定して再生処理の開始か否かを判定し、排気ガスの通路の切り換えによる捕集と再生のフィルタの切り換え、捕集と再生の切り換え、あるいは、エンジンの運転状態の変更による捕集と再生の切り換えを行って、各フィルタを再生処理している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このフィルタの上流側の入口側排気圧力を目詰まり判定に使用する場合は、この入口側排気圧力はフィルタの目詰まりの増加と共に上昇するが、その値は、エンジン回転数、負荷、排気温度等の影響を受けるために、予め、エンジンの運転状態に対応する入口側排気圧力判定値を設定して、マップデータ等の形で、再生制御装置に記憶させておく必要がある。
【0012】
そして、目詰まり判定時に、エンジンの運転状態に対応する入口側排気圧力判定値を算定し、この入口側排気圧力判定値と計測された入口側排気圧力とを比較する。そのため、エンジン回転数、負荷、排気温度等の運転条件を考慮した複雑な制御が必要になるという問題がある。
【0013】
更に、この入口側排気圧力で目詰まり判定する場合は、図6の上側の図に示すように、高負荷運転領域(実線:H1)の場合には、目詰まり判定の精度は良いが、低負荷及び中負荷運転領域(点線:L1)の場合には、検出遅れD1が生じ目詰まり判定の精度が悪くなるという問題がある。
【0014】
一方、入口側排気圧力と出口側排気圧力の比である圧力比を目詰まり判定に使用する場合は、エンジン回転数、負荷等の運転条件の影響は少なくなるため、制御が単純化されるが、圧力比の精度が悪く測定データの平均化やノイズ除去等の演算化が必要になり、検出遅れが生じるという問題がある。
【0015】
特に、この圧力比で目詰まり状態を判定する場合には、図6の下側の図に示すように、低負荷及び中負荷運転領域(点線:L2)の場合には、目詰まり判定の精度は良いが、高負荷運転領域(実線:H2)の場合には、検出遅れD2が生じ目詰まり判定の精度が悪くなるという問題がある。
【0016】
本発明は、上述の従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、ディーゼルパティキュレートフィルタ装置の上流側の入口側排気圧力又は下流側の出口側排気圧力等の排気圧力で、フィルタの再生開始の判定を行っているディーゼルパティキュレートフィルタ装置の再生制御方法において、簡便な制御方法で精度良く、フィルタの目詰まり状態を検出できるディーゼルパティキュレートフィルタ装置の再生制御方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
以上のような目的を達成するためのディーゼルパティキュレートフィルタ装置の再生制御方法は、次のように構成される。
【0018】
1)エンジンの排気通路に接続され、排気ガス中の微粒子状物質を捕集するフィルタと、捕集した微粒子物質を酸化して再生処理するフィルタとを交互に切換えながら、排気ガス中の微粒子状物質を浄化する複数のフィルタを有すると共に、該フィルタに捕集された微粒子状物質を酸化除去するための再生手段と、前記フィルタの入口側排気圧力を検出する入口側圧力センサと前記フィルタの出口側排気圧力を検出する出口側圧力センサと、これらの排気圧力センサの検出値である入口側排気圧力と出口側排気圧力を入力して前記フィルタの再生処理操作を制御する再生制御装置を備えたディーゼルパティキュレートフィルタ装置において、前記再生制御装置が、前記入口側排気圧力と前記出口側排気圧力との比である圧力比と所定の圧力比判定値との比較で、前記フィルタの目詰まり状態を判定する第1の目詰まり判定手段と、前記入口側排気圧と所定の入口側排気圧力判定値との比較で、前記フィルタの目詰まり状態を判定する第2の目詰まり判定手段を備え、前記フィルタの目詰まり状態の判定の際に、エンジンの運転領域を判定し、エンジンの運転領域が低負荷運転領域と中負荷運転領域にあると判定された場合には、前記第1の目詰まり判定手段で目詰まり判定を行い、エンジンの運転領域が高負荷運転領域にあると判定された場合には、前記第2の目詰まり判定手段で目詰まり判定を行うように構成される。
【0019】
なお、再生手段としては、各フィルタを再生処理時に加熱するための電気ヒータ等があり、この場合の再生処理操作としては、フィルタの切り換え、再生側のフィルタのヒータへの通電、微粒子状物質燃焼用の酸素供給等がある。
【0020】
2)また、エンジンの排気通路に接続され、排気ガス中の微粒子状物質の捕集と、捕集した微粒子物質を酸化除去する再生処理とを交互に繰り返しながら、排気ガス中の微粒子状物質を浄化するフィルタを有すると共に、該フィルタに捕集された微粒子状物質を酸化除去するための再生手段と、前記フィルタの入口側排気圧力を検出する入口側圧力センサと前記フィルタの出口側排気圧力を検出する出口側圧力センサと、これらの排気圧力センサの検出値である入口側排気圧力と出口側排気圧力を入力して前記フィルタの再生処理操作を制御する再生制御装置を備えたディーゼルパティキュレートフィルタ装置において、前記再生制御装置が、前記入口側排気圧力と前記出口側排気圧力との比である圧力比と所定の圧力比判定値との比較で、前記フィルタの目詰まり状態を判定する第1の目詰まり判定手段と、前記入口側排気圧と所定の入口側排気圧力判定値との比較で、前記フィルタの目詰まり状態を判定する第2の目詰まり判定手段を備え、前記フィルタの目詰まり状態の判定の際に、エンジンの運転領域を判定し、エンジンの運転領域が低負荷運転領域と中負荷運転領域にあると判定された場合には、前記第1の目詰まり判定手段で目詰まり判定を行い、エンジンの運転領域が高負荷運転領域にあると判定された場合には、前記第2の目詰まり判定手段で目詰まり判定を行うように構成される。
【0022】
これらの構成によれば、再生制御装置がフィルタの目詰まり状態の判定の際に、エンジンの運転領域を判定し、この運転領域によって異なった種類の判定方法による目詰まり判定を行うので、その運転領域に最も適した判定方法で目詰まり判定を行うことができ、目詰まり判定の精度を向上できる。
【0023】
また、各目詰まり判定方法で不得手とし、複雑な制御が必要になる運転領域では、目詰まり判定を行わず、他の目詰まり判定方法で行うので、制御も簡素化でき、応答遅れも回避できる。
【0024】
そして、この構成によれば、図6に示すように、低負荷及び中負荷運転時L1,L2は、排気ガスの温度と流量が共に低いために、フィルタの目詰まりが進行しても、入口側排気圧力PIは、入口排圧限界値(入口側排気圧力判定値)PI0にはすぐに届かず検出遅れD1が生じるが、これに対して圧力比Rpはフィルタの目詰まり進行と共に徐々に増加し、圧力比限界値(目詰まり状態判定値)Rp0に達するので、この圧力比Rpで精度良く目詰まり状態を判定できる。
【0025】
また、高負荷運転時H1,H2においては、圧力比Rpでは、フィルタの目詰まりが進行しても、検出遅れD2が生じるが、入口側排気圧力PIで圧力比Rpの上昇より先に入口排圧限界値PI0に達するので、この入口側排気圧力PIで精度良く目詰まり状態を判定できる。
【0026】
このように複数の目詰まり判定方法を組み合わせることで、各判定方法の相互の欠点を補うことができ、幅広いエンジンの運転領域全体を目詰まりの判定精度を良好に保ちながら、カバーすることが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて、本発明に係る実施の形態のディーゼルパティキュレートフィルタ装置(DPF装置)の再生制御方法について、図1のフィルタが2つあり、捕集するフィルタと再生処理するフィルタを交互に切り換えるタイプのディーゼルパティキュレートフィルタ装置を例にして説明する。
【0028】
なお、図1〜図3は本発明に係るディーゼルパティキュレートフィルタ装置の構成を示す図で、図4は本発明に係るディーゼルパティキュレートフィルタ装置の再生制御方法の制御フローを示す図である。
【0029】
図1に示すディーゼルパティキュレートフィルタ装置10Aは、SiC等のセラミック繊維からなる不織布を2つの金網により挟持して構成された2つのフィルタ6A,6Bを有して構成され、エンジン1の排気通路2から流入する排気ガスGの通路を一方のフィルタ6A(又は6B)から他方のフィルタ6B(又は6A)に切り換える切換弁(通路切換手段)4と、各フィルタ6A,6Bを再生処理時に加熱するための、上記の挟持用金網の少なくとも一方を通電可能として構成されたヒータ7A,7Bとを備えて形成される。
【0030】
このディーゼルパティキュレートフィルタ装置10Aの上流側の排気通路2には入口側圧力センサ51が、各フィルタ6A,6Bの下流側には出口側圧力センサ52がそれぞれ配設される。
【0031】
更に、入口側圧力センサ51で検出される入口側排気圧力PIと出口側圧力センサ52で検出される出口側排気圧力POを入力とし、切換弁制御とフィルタ加熱制御等の再生制御を行うDPF制御部80がエンジンコントロールユニット(ECU)と呼ばれるコントローラ(コントロールユニット:C/U)8内に設けられる。より具体的には、制御用プログラムとして入力される。
【0032】
このDPF制御部80には、エンジンの運転領域判定手段81と第1目詰まり判定手段(第1再生開始判断手段)82と第2目詰まり判定手段(第2再生開始判定手段)83が含まれて構成される。
【0033】
このエンジンの運転領域判定手段81では、エンジンの負荷Qと所定の負荷判定値Q0とを比較して、エンジンの負荷Qが所定の負荷判定値Q0より小さい場合には低負荷及び中負荷運転領域にあると判定し、再生開始用の目詰まり判定を第1目詰まり判定手段82で行い、エンジンの負荷Qが所定の負荷判定値Q0より大きい場合には高負荷運転領域にあると判定し、再生開始用の目詰まり判定を第2目詰まり判定手段83で行うように構成される。
【0034】
この第1目詰まり判定手段82では、これらの排気圧力PI、POから算出した圧力比(Rp=PI/PO)が所定の目詰まり状態判定値である圧力比判定値Rp0を越えて大きくなったら、微粒子状物質(PM)捕集中のフィルタ6A(又は6B)は目詰まり状態になったと判定する。なお、この圧力比としては、(PI/PO)の代わりに(PO/PI)を採用することもできる。
【0035】
また、第2目詰まり判定手段83では、入口側排気圧力PIが所定の目詰まり状態判定値である入口側排気圧力判定値PI0を越えて大きくなったら、微粒子状物質(PM)捕集中のフィルタ6A(又は6B)は目詰まり状態になったと判定する。
【0036】
これらの圧力比判定値Rp0と入口側排気圧力判定値PI0は、エンジンが許容できる排気圧損とフィルタの耐圧性能等を考慮して定められる。但し、PM捕集時の圧力比Rpは不安定となるため補正を行う。
【0037】
これらの判定に従って、切換弁4により排気ガスGの流れを切り換えて、他方のフィルタ6B(又は6A)で微粒子状物質の捕集を行うように構成される。
【0038】
上記のディーゼルパティキュレートフィルタ装置10Aの制御は、図4及び図5に示すようなフローに従って行われる。このフローは、エンジン1の制御と並行して実行されるものであり、説明し易いように複数のフィルタ6A,6Bの内の一つに注目した制御フローとして示してある。実際には、複数のフィルタ6A,6Bを同時に制御するので、各フィルタ6A,6B毎の制御よりも、纏めて全体のフィルタ制御を行うように構成される。
【0039】
先ず、全体の再生制御のフローの概略を図4で説明する。
【0040】
この図4の制御フローでは、スタートすると、制御の対象となっている一方のフィルタ6A(又は6B)では、ステップS10の捕集モードで微粒子状物質の捕集を行い、次のステップS20で、フィルタ6Aが再生開始であるか否かを判定し、再生開始でないと判定した場合には、ステップS10の捕集モードに戻り、フィルタ6Aで捕集を継続する。
【0041】
また、ステップS20で再生開始であると判定した場合には、ステップS30の再生モードに移行し、ステップS30の再生処理で、切換弁4を制御して排気ガスGの通路を切り換えて、このフィルタ6Aでは、ヒータ7Aへの通電によるフィルタの予備加熱、捕集された微粒子状物質を酸化するための酸素供給のための助燃用エア導入、フィルタ6Aの冷却等を行う。そして、この間は、他方のフィルタ6B(又は6A)で微粒子状物質の捕集を行う。
【0042】
そして,このステップS30の再生処理が終了した後に、ステップ40の待機状態となり、他方のフィルタ6Bの再生モードへの移行に伴う排気ガスGの通路の切換により、ステップS10の捕集モードに戻る。
【0043】
次に、本発明の再生開始の判定の制御について、図5を参照しながら説明する。
【0044】
先ず、図5に示すように、ステップS20の再生開始判定では、最初に、エンジンの運転領域判定手段81により、ステップS21で、エンジンの運転状態が、低負荷及び中負荷運転領域にあるか、高負荷運転領域にあるかを判定する。
【0045】
このエンジンの運転領域の判定では負荷センサで検出された負荷Qが所定の負荷判定値Q0より小さければ低負荷及び中負荷運転領域にあり、大きければ高負荷運転領域にあると判定する。
【0046】
そして、このステップS21で、エンジンの運転状態が、低負荷及び中負荷運転領域にあると判定した場合には、ステップS22とステップS23の第1目詰まり判定手段82に行き、また、高負荷運転領域にあると判定した場合には、ステップS24とステップS25の第2目詰まり判定手段83で再生開始の判定を行う。
【0047】
そして、第1目詰まり判定手段82のステップS22では、排気圧力値PI、POから圧力比Rp=PI/POを検出し、ステップS23で、この圧力比Rpが所定の目詰まり状態判定値である圧力比判定値Rp0より大きいか否かを判定する。
【0048】
この判定で、圧力比Rpが所定の目詰まり状態判定値Rp0より小さい間は、まだ目詰まりの進行が少なく捕集可能であるとして、再生開始ではない(ステップS26)と判定し、大きくなったら、微粒子状物質捕集中のフィルタ6Aは目詰まり状態であり、再生開始である(ステップS27)と判定する。
【0049】
一方、第2目詰まり判定手段83のステップS25では、入口側排気圧力PIを検出し、ステップS25で、この入口側排気圧力PIが所定の目詰まり状態判定値である入口側排気圧力判定値PI0より大きいか否かを判定する。
【0050】
この判定で、入口側排気圧力PIが所定の目詰まり状態判定値PI0より小さい間は、まだ目詰まりの進行が少なく捕集可能であるとして、再生開始ではない(ステップS26)と判定し、大きくなったら、微粒子状物質捕集中のフィルタ6Aは目詰まり状態であり、再生開始である(ステップS27)と判定する。
【0051】
以上の再生制御方法により、エンジンの運転状態が、低負荷及び中負荷運転領域にあると判定された場合には、圧力比RpAと所定の圧力比判定値Rp0との比較で、フィルタの目詰まり状態を判定でき、また、エンジンの運転領域が高負荷運転領域にあると判定された場合には、入口側排気圧力PIと所定の入口側排気圧力判定値PI0との比較で、前記フィルタの目詰まり状態を判定できる。
【0052】
このように2通りの目詰まり状態の目詰まり判定手段及び方法を組み合わせることで、各目詰まり判定手段及び方法の相互の欠点を補うことができ、幅広いエンジンの運転領域を精度良くカバーすることができる。
【0053】
また、他の目詰まり判定手段及び方法としては、圧力比(Rp)の代わりに、圧力差(ΔP=PI−PO)が所定の目詰まり状態判定値ΔP0に到達したら、目詰まり状態になったと判定する手段及び方法等がある。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るディーゼルパティキュレートフィルタ装置の再生制御方法によれば、再生制御において、再生開始の判定としてのフィルタの目詰まり状態の判定の際に、エンジンの運転領域を判定し、この運転領域によって異なった種類の目詰まり判定手段による目詰まり判定を行って、その運転領域に最も適した目詰まり判定手段で目詰まり判定を行えるので、効率よく目詰まり判定を行うことができると共に、目詰まり判定の精度を向上することができる。
【0055】
また、それぞれの目詰まり判定手段及び方法において、精度や応答性が悪化したり、複雑な制御が必要になるエンジンの運転領域では、目詰まり判定を行わず、このエンジンの運転領域では、精度が良く、また、制御も簡単な他の目詰まり判定手段及び方法で行うので、全体としての再生制御を簡素化でき、また、応答遅れも回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】複数のフィルタを有するディーゼルパティキュレートフィルタ装置の構成の一例を示す図である。
【図2】単数のフィルタとバイパス通路を有するディーゼルパティキュレートフィルタ装置の構成の一例を示す図である。
【図3】連続再生型のディーゼルパティキュレートフィルタ装置の構成の一例を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るディーゼルパティキュレートフィルタ装置の再生制御方法の制御フローを示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る再生開始判定の制御フローを示す図である。
【図6】フィルタの目詰まり進行と、入口側排気圧力及び圧力比との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 排気通路
4 切換弁
51 入口側圧力センサ
52 出口側圧力センサ
6A,6B,6C,6D フィルタ
7A,7B,7C ヒータ
8 コントローラ
9 酸化触媒
10A,10B,10C,10D ディーゼルパティキュレートフィルタ装置
G 排気ガス
Gc 浄化された排気ガス
PI 入口側排気圧力
PO 出口側排気圧力
Rp 圧力比
PI0 入口側排気圧力判定値(所定の目詰まり状態判定値)
Rp0 圧力比判定値(所定の目詰まり状態判定値)

Claims (2)

  1. エンジンの排気通路に接続され、排気ガス中の微粒子状物質を捕集するフィルタと、捕集した微粒子物質を酸化して再生処理するフィルタとを交互に切換えながら、排気ガス中の微粒子状物質を浄化する複数のフィルタを有すると共に、該フィルタに捕集された微粒子状物質を酸化除去するための再生手段と、前記フィルタの入口側排気圧力を検出する入口側圧力センサと前記フィルタの出口側排気圧力を検出する出口側圧力センサと、これらの排気圧力センサの検出値である入口側排気圧力と出口側排気圧力を入力して前記フィルタの再生処理操作を制御する再生制御装置を備えたディーゼルパティキュレートフィルタ装置において、
    前記再生制御装置が、前記入口側排気圧力と前記出口側排気圧力との比である圧力比と所定の圧力比判定値との比較で、前記フィルタの目詰まり状態を判定する第1の目詰まり判定手段と、前記入口側排気圧と所定の入口側排気圧力判定値との比較で、前記フィルタの目詰まり状態を判定する第2の目詰まり判定手段を備え、
    前記フィルタの目詰まり状態の判定の際に、エンジンの運転領域を判定し、エンジンの運転領域が低負荷運転領域と中負荷運転領域にあると判定された場合には、前記第1の目詰まり判定手段で目詰まり判定を行い、エンジンの運転領域が高負荷運転領域にあると判定された場合には、前記第2の目詰まり判定手段で目詰まり判定を行うことを特徴とするディーゼルパティキュレートフィルタ装置の再生制御方法。
  2. エンジンの排気通路に接続され、排気ガス中の微粒子状物質の捕集と、捕集した微粒子物質を酸化除去する再生処理とを交互に繰り返しながら、排気ガス中の微粒子状物質を浄化するフィルタを有すると共に、該フィルタに捕集された微粒子状物質を酸化除去するための再生手段と、前記フィルタの入口側排気圧力を検出する入口側圧力センサと前記フィルタの出口側排気圧力を検出する出口側圧力センサと、これらの排気圧力センサの検出値である入口側排気圧力と出口側排気圧力を入力して前記フィルタの再生処理操作を制御する再生制御装置を備えたディーゼルパティキュレートフィルタ装置において、
    前記再生制御装置が、前記入口側排気圧力と前記出口側排気圧力との比である圧力比と所定の圧力比判定値との比較で、前記フィルタの目詰まり状態を判定する第1の目詰まり判定手段と、前記入口側排気圧と所定の入口側排気圧力判定値との比較で、前記フィルタの目詰まり状態を判定する第2の目詰まり判定手段を備え、
    前記フィルタの目詰まり状態の判定の際に、エンジンの運転領域を判定し、エンジンの運転領域が低負荷運転領域と中負荷運転領域にあると判定された場合には、前記第1の目詰まり判定手段で目詰まり判定を行い、エンジンの運転領域が高負荷運転領域にあると判定された場合には、前記第2の目詰まり判定手段で目詰まり判定を行うことを特徴とするディーゼルパティキュレートフィルタ装置の再生制御方法。
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