JP4954010B2 - エンジンの排気浄化装置 - Google Patents
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Description
請求項4記載の発明では、前記制御手段は、前記エンジンの運転時間を積算し、該積算時間が所定時間以上になると、フィルタの再生開始時であると判定することを特徴とする。
請求項6記載の発明では、フィルタの上流側と下流側との差圧を検出する差圧検出手段をさらに含んで構成され、前記制御手段は、検出した差圧が所定圧力以上であれば、フィルタの再生開始時であると判定することを特徴とする。
請求項8記載の発明では、フィルタの再生時に、各分岐通路が合流する合流部より下流側の排気通路の開度を調整する開度調整手段をさらに含んで構成されることを特徴とする。
請求項4〜6記載の発明によれば、積算したエンジン運転時間が所定時間以上になったとき、エンジン運転状態に応じて推定したPM排出流量の積算値が第1所定値以上になったとき、検出した差圧が所定圧力以上であるとき、をフィルタの再生開始時と判定し、フィルタの再生を開始することができる。
請求項8記載の発明によれば、フィルタの再生時に、分岐通路の合流部から下流側の排気通路の開度を調整することにより、再生対象のフィルタが配設されている分岐通路へと逆流する排気流量を調整できるので、EGR率を調整することができる。
図1に、エンジンの排気浄化装置の第1の実施形態を示す。ディーゼルエンジン10は、吸気通路20に介装されたコンプレッサ30a及び排気通路40に介装されたタービン30bを含んで構成されるターボ過給器30を備えている。
排気通路40は、その途中が複数、例えば、第1分岐通路50と第2分岐通路52との2つに分岐した分岐構造となっている。2つの分岐通路のうち少なくとも1つの分岐通路を除いた分岐通路、例えば、第1分岐通路50には、排気流通方向に沿って、その通路を開閉する遠隔操作可能な第1バルブ50aと、排気中のPMを捕集するDPF60と、がこの順番で配設される。また、第1バルブ50aとDPF60との間に位置する第1分岐通路50には、ディーゼルエンジン10の吸気通路20に排気を還流させる方向にのみ開弁するチェックバルブ54aが配設されたEGR管54が接続される。一方、第2分岐通路52には、その通路を開閉する遠隔操作可能な第2バルブ52aが配設される。なお、分岐通路開閉手段として、2つの分岐通路50、52に2つのバルブ50a、52aをそれぞれ配設したが、2つの分岐通路50、52へと分岐する分岐部40aに3方向切替弁のような多方向切替弁を配設するようにしてもよい。
DPF60の上流側と下流側との差圧を検出する差圧検出手段として、分岐部40aの排気上流に位置する排気通路40内の排気圧を検出する圧力センサ70aと、合流部40bの排気下流に位置する排気通路40内の排気圧を検出する圧力センサ70bと、が取り付けられる。なお、差圧検出手段としては、1つのセンサでDPF60の上流側と下流側との差圧を検出するものであってもよい。また、ディーゼルエンジン10には、エンジンの回転速度Neを検出するエンジン回転速度センサ72と、燃料噴射量、吸気流量、吸気負圧、要求トルク、過給圧などのエンジン負荷Qを検出するエンジン負荷センサ74と、が取り付けられる。
ステップ1(図では「S1」と略記する。以下同様)では、DPF60の再生開始時であるか否かを判定する。ここでは、検出した圧力信号Pa、Pbの差圧Pがエンジン出力に影響を与えない第1の所定圧力以上であれば、DPF60の再生開始時と判定してステップ2へ進む(Yes)。一方、それ以外であれば、DPF60の再生開始時ではないと判定してステップ6へ進む(No)。ステップ6では、エンジン運転状態に応じて、EGR率を演算し、これに基づきバタフライバルブ42の開度を調整して、EGR率を調整する。
以上の排気浄化装置は、排気通路40の途中を2本に分岐した分岐構造としたが、2本以上に分岐した分岐構造であってもよい。また、DPF60は、CSF(Catalyzed Soot Filter)でもよく、DPF60より上流側にディーゼル用酸化触媒(DOC)を配置したり、DPF60より上流側にCSF及び下流側に触媒化DPFを配置するようにしてもよい。さらに、複数の分岐通路にフィルタを配設する場合には、例えば、分岐通路の1段目にCSFを配設し、2段目にCSF、DPF及び触媒化DPFの順番で配設するなどの組み合わせを適宜適用することができる。これは、後述する各実施形態でも同様である。
第1分岐通路50には、排気流通方向に沿って、その通路を開閉する遠隔操作可能な第1バルブ50aと、排気中のPMを捕集する第1DPF62と、がこの順番で配設される。同様に、第2分岐通路52には、排気流通方向に沿って、その通路を開閉する遠隔操作可能な第2バルブ52aと、排気中のPMを捕集する第2DPF64と、がこの順番で配設される。
第1DPF62、第2DPF64の再生処理は、第1の実施形態におけるDPF60の再生処理と基本的に同一であるが、2つのDPFを交互に再生するので、図2におけるステップ2の再生開始時のバルブ切換制御、及び、ステップ5の再生完了時のバルブ切換制御が異なる。
第2DPF64の再生開始時及び再生完了時のバルブ切換制御では、フィルタ再生中に分流した逆流排気が第2DPF64を逆洗すると共にこれを還流させ、フィルタ再生完了後に第1DPF62がPM捕集するように、第1DPF62のフィルタ再生処理と同じようなバルブ切換制御を実行する。
第1分岐通路50には、第1DPF62より下流側に、その通路を閉塞する遠隔操作可能な第3バルブ50bが配設され、第2分岐通路52にも、第2DPF64より下流側に、その通路を閉塞する遠隔操作可能な第4バルブ52bが配設される。
第1DPF62、第2DPF64の再生処理は、第2の実施形態におけるフィルタ再生処理と基本的に同一であるが、高圧気体を用いて2つのDPFを交互に再生するので、再生開始時のバルブ切換制御、及び、再生完了時のバルブ切換制御が異なる。
なお、各実施形態の構成において、EGR管54を過給器30のコンプレッサ30aよりも上流側の吸気通路20に接続するようにしてもよい。これによれば、離脱PMを含む排気は、コンプレッサ30aで圧縮される前の吸気に還流されるので、容易にEGRされる。同様に、離脱PMを含む高圧気体も、容易に流入させることができる。
さらにまた、以上の各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
20 吸気通路
30 過給器
30a コンプレッサ
30b タービン
40 排気通路
42 バタフライバルブ
50、52 分岐通路
50a、52a バルブ
54 EGR管
60 DPF
70a、70b 圧力センサ
72 回転速度センサ
74 エンジン負荷センサ
80 ECU
Claims (8)
- エンジンの排気通路の途中を複数に分岐した分岐通路のそれぞれに配設され、排気中の粒子状物質を捕集するフィルタと、
前記フィルタより上流側の分岐通路のそれぞれを開閉する分岐通路開閉手段と、
前記分岐通路開閉手段より下流側で前記フィルタより上流側の分岐通路のそれぞれと前記エンジンの吸気通路とを連通するように、少なくとも分岐通路側が独立した形状のEGR管と、
前記EGR管の独立形状部をそれぞれ開閉するEGR管開閉手段と、
フィルタの再生時に、再生対象のフィルタが配設されている分岐通路を閉じると共にここに連通するEGR管の独立形状部を開く一方、再生対象でないフィルタが配設されている分岐通路を開くと共にここに連通するEGR管の独立形状部を閉じるように、前記分岐通路開閉手段及び前記EGR管開閉手段を制御する制御手段と、
を含んで構成されたことを特徴とするエンジンの排気浄化装置。 - 前記フィルタより下流側の分岐通路のそれぞれを閉塞する分岐通路閉塞手段と、
高圧気体を供給する高圧気体供給手段と、
前記フィルタより下流側で前記分岐通路閉塞手段より上流側の分岐通路のそれぞれと前記高圧気体供給手段とを接続する供給通路に設けられ、前記高圧気体供給手段から供給される高圧気体を分岐通路のいずれかに選択的に導入する供給通路切替手段と、
をさらに含んで構成され、
前記制御手段は、フィルタの再生時に、さらに、再生対象のフィルタが配設されている分岐通路を閉塞すると共にここに高圧気体を導入する一方、再生対象でないフィルタが配設されている分岐通路を開通するように、前記分岐通路閉塞手段及び前記供給通路切替手段を制御することを特徴とする請求項1記載のエンジンの排気浄化装置。 - 前記EGR管は、前記エンジンに設けられた過給器のコンプレッサより上流側の吸気通路に連通していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエンジンの排気浄化装置。
- 前記制御手段は、前記エンジンの運転時間を積算し、該積算時間が所定時間以上になると、フィルタの再生開始時であると判定することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のエンジンの排気浄化装置。
- 前記制御手段は、エンジン運転状態に応じた粒子状物質の排出流量を推定し、該排出流量の積算値が第1所定値以上になると、フィルタの再生開始時であると判定することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のエンジンの排気浄化装置。
- フィルタの上流側と下流側との差圧を検出する差圧検出手段をさらに含んで構成され、
前記制御手段は、検出した差圧が所定圧力以上であれば、フィルタの再生開始時であると判定することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のエンジンの排気浄化装置。 - 前記制御手段は、フィルタの再生開始時から、エンジン運転状態又は高圧気体の供給流量に対応してフィルタから離脱する粒子状物質の離脱流量を推定し、該離脱流量の積算値が第2所定値以上になると、フィルタの再生完了時と判定することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のエンジンの排気浄化装置。
- フィルタの再生時に、各分岐通路が合流する合流部より下流側の排気通路の開度を調整する開度調整手段をさらに含んで構成されることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のエンジンの排気浄化装置。
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