JP2003201829A - ディーゼル機関の排気浄化装置 - Google Patents
ディーゼル機関の排気浄化装置Info
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Abstract
関し、パティキュレートフィルタの再生時にパティキュ
レートフィルタの昇温を図るとともに、パティキュレー
トフィルタの過昇温を防止できるようにする。 【解決手段】 パティキュレートフィルタ(5)と、排
気ガス還流通路(4a)と、排気ガス還流通路(4a)
に設けられたEGRクーラ(4b)と、EGRクーラ
(4b)をバイパスするEGRクーラバイパス通路(4
c)と、排気ガスをEGRクーラ(4b)又はEGRク
ーラバイパス通路(4c)に供給する切換手段(4d)
と、パティキュレートフィルタ(5)の温度を検出する
温度検出手段(7a,7b)と、パティキュレートフィ
ルタ(5)の再生時に、温度検出手段(7a,7b)に
より検出された温度が所定温度より低い場合、切換手段
(4d)をEGRクーラバイパス通路(4c)側に切り
換える制御手段(10)とを備えるように構成する。
Description
排気浄化装置に関する。
れる排気ガス中には、カーボンを主体とするパティキュ
レート(PM:particulate matter)が含まれている。
このPMの大気への排出を抑制するために、ディーゼル
エンジンの排気通路にはPMを捕集するためのパティキ
ュレートフィルタ(又は単にフィルタという)が設けら
れている。
タ内に堆積していくが、PMの堆積量が多くなると、パ
ティキュレートフィルタのPM捕集能力が低下したり、
フィルタの目詰まりにより通気性が損なわれてエンジン
性能が低下してしまうことになる。したがって、パティ
キュレートフィルタに堆積したPMを除去してフィルタ
を再生する必要がある。パティキュレートフィルタの再
生手法としては、加熱ヒータ等によりPMの堆積量に応
じて定期的にパティキュレートフィルタを加熱し、PM
を焼却することによりフィルタを強制的に再生する方式
や、フィルタの上流に酸化触媒を設けて連続再生を行な
う方式が知れられている。
は、酸化触媒により排気ガス中に存在するNOを酸化し
てNO2 を生成し(2NO+O2 →NO2 )、フィルタ
内に捕集されたPM(カーボン:C)を酸化触媒で生成
されたNO2 によって酸化(NO2 +C→NO+CO,
2NO2 +C→2NO+CO2 )することにより、PM
の除去、つまり、フィルタの再生処理を連続的に実行す
るものである。
はパティキュレートフィルタにおける燃焼温度に影響を
受け、温度が低い場合にはPMの燃焼が十分に促進され
ず再生効率が低下するというおそれがある。また、燃焼
温度が高すぎると、パティキュレートフィルタが溶損す
るおそれがある。
たもので、パティキュレートフィルタの再生時にパティ
キュレートフィルタの昇温を図るとともに、パティキュ
レートフィルタの過昇温を防止できるようにした、ディ
ーゼル機関の排気浄化装置を提供することを目的とす
る。
ーゼル機関の排気浄化装置は、ディーゼル機関の排気通
路に介装されたパティキュレートフィルタと、上記ディ
ーゼル機関の排気ガスを吸気通路に還流させる排気ガス
還流通路と、上記排気ガス還流通路に設けられて上記排
気ガスを冷却するEGRクーラと、上記EGRクーラを
バイパスするEGRクーラバイパス通路と、上記排気ガ
スを上記EGRクーラに通すか上記EGRクーラバイパ
ス通路を通すかを切り換える切換手段と、排気温度又は
上記パティキュレートフィルタの温度又は上記パティキ
ュレートフィルタ近傍の温度を検出又は推定する温度検
出手段と、上記パティキュレートフィルタの再生時に、
上記温度検出手段により検出又は推定された温度が所定
温度より低い場合、上記切換手段により排気ガスを上記
EGRクーラバイパス通路を通過させるべく切り換える
制御手段とを備えたことを特徴としている(請求項
1)。
再生時に、温度検出手段により検出又は推定されたパテ
ィキュレートフィルタの温度が所定温度より低い場合に
は、排気ガスがEGRクーラバイパス通路を通り、EG
Rクーラで冷却されることなく再循環されるので、排気
ガス温度が上昇しパティキュレートフィルタの温度が上
昇する。また、所定温度以上の場合には、EGRクーラ
で冷却された排気ガスが再循環されるので、排気ガス温
度が低下して、パティキュレートフィルタの過昇温が抑
制される。
生時には、上記制御手段による上記切換手段の切換制御
を、通常運転時における上記ディーゼル機関の運転状態
に基づいた上記切換手段の切換制御に優先して行なうの
が好ましい(請求項2)。また、本発明のディーゼル機
関の排気浄化装置は、ディーゼル機関の排気通路に介装
されたパティキュレートフィルタと、上記ディーゼル機
関の排気ガスを吸気通路に還流させる排気ガス還流通路
と、上記排気ガス還流通路に設けられて上記排気ガスを
冷却するEGRクーラと、上記EGRクーラをバイパス
するEGRクーラバイパス通路と、上記排気ガスを上記
EGRクーラに通すか上記EGRクーラバイパス通路に
通すかを切り換える切換手段と、上記ディーゼル機関の
回転速度を検出する回転速度検出手段と、上記ディーゼ
ル機関の負荷を検出する負荷検出手段と、上記パティキ
ュレートフィルタ再生時に、上記ディーゼル機関の回転
速度と負荷とに基づいて上記切換手段を切換制御する制
御手段とを備えたことを特徴としている(請求項3)。
再生時に、機関回転速度及び負荷に基づきパティキュレ
ートフィルタの昇温が必要な機関運転状態であると判定
された場合には、排気ガスがEGRクーラバイパス通路
を通過させるように切換手段が切り換えられる。これに
より、排気ガスがEGRクーラで冷却されることなく再
循環されるので、排気ガス温度が上昇しパティキュレー
トフィルタの温度が上昇する。
制が必要な機関運転状態であると判定された場合には、
排気ガスがEGRクーラを通過させるように切換手段が
切り換えられて、EGRクーラで冷却された排気ガスが
再循環される。したがって、排気ガス温度が低下して、
パティキュレートフィルタの過昇温が抑制される。ま
た、上記パティキュレートフィルタの再生時には、上記
制御手段による上記切換手段の切換制御を、通常運転時
における上記ディーゼル機関の運転状態に基づいた上記
切換手段の切換制御に優先して行なうのが好ましい(請
求項4)。
施形態にかかるディーゼル機関の排気浄化装置について
説明すると、図1に示すように、機関(ディーゼルエン
ジン又は単にエンジンという)1の吸気通路2と排気通
路3との間には、排気ガスの一部を吸気通路2に還流さ
せるための排気ガス還流装置(EGR装置)4が設けら
れている。
路3とを接続する排気ガス還流通路(EGR通路)4a
と、このEGR通路4a上に介装され、EGR通路4a
内の排気ガス(EGRガス)を冷却するEGRクーラ4
bと、EGR通路4aから分岐してEGRクーラ4bを
バイパスするEGRクーラバイパス通路(バイパス通
路)4cと、EGRガスをEGRクーラ4bに流すか、
又はバイパス通路4cに流すかを択一的に切り換える切
換弁(切換手段)4dと、EGRガスの還流量を制御す
るEGRバルブ4eとを備えて構成されている。
開度量を調整可能な多段バルブとして構成され、エンジ
ン回転速度やエンジン負荷(アクセル開度又はラック位
置)に基づいてその開度が設定されるようになってい
る。また、切換弁4dは、通常はエンジン1の運転状態
に応じて切換制御されるようになっている。例えば、こ
の実施形態では、切換弁4dはエンジン水温に応じて切
換制御されるようになっており、エンジン水温が所定値
以上の高水温時(通常運転時)にはEGRクーラ4b側
に切り換えられてEGRガスが冷却され(クールドEG
R)、EGRガスの充填効率の向上が図られるようにな
っている。また、始動直後等の低水温時には、バイパス
通路4c側に切り換えられて、エンジン1の早期の暖機
を図るようになっている。
ブ4eは、ともに後述するコントロールユニット(EC
U)10によりその作動が制御されるようになってい
る。ところで、図1に示すように、排気通路3には、上
流側から順に排ガス中のNOを酸化してNO2 を生成す
る酸化触媒6と、排ガス中のパティキュレート(PM)
を捕集するためのディーゼルパティキュレートフィルタ
(DPF)5が設けられている。なお、以下ではディー
ゼルパティキュレートフィルタ5をパティキュレートフ
ィルタ又は単にフィルタという。
ように、フィルタ5に堆積したPM(カーボン:C)
は、酸化触媒6で生成されたNO2 によって酸化される
(NO 2 +C→NO+CO,2NO2 +C→2NO+C
O2 )ことにより、連続的にフィルタ5の再生処理が実
行されるようになっている。また、パティキュレートフ
ィルタ5の上流側と下流側とには、それぞれ温度検出手
段としての温度センサ7a,7bが設けられている。こ
のうち上流側温度センサ7aはパティキュレートフィル
タ5の入口側温度Ti を検出するものであり、下流側温
度センサ7bはパティキュレートフィルタ5の出口側温
度To を検出するものである。
手段としてのECU10に接続されており、各温度セン
サ7a,7bで検出されたフィルタ5の入口側温度Ti
及び出口側温度To がECU10に入力されるようにな
っている。そして、このECU10では、パティキュレ
ートフィルタ5の再生時には、切換弁4dの制御を、上
述したエンジン運転状態に基づく制御から各温度センサ
7a,7bで検出されるDPF入口側温度Ti 及びDP
F出口側温度To に基づく制御に切り換えるようになっ
ている。つまり、フィルタ5の再生時には、エンジン運
転状態に基づく切換弁4dの制御よりも優先させてDP
F入口側温度Ti 及びDPF出口側温度To に基づく切
換弁4dの制御を行なうのである。具体的には、パティ
キュレートフィルタ5の再生中には、各温度センサ7
a,7bからの温度情報を監視して、DPF入口側温度
Ti が第1の所定温度T1(例えば600℃)よりも低
く、且つDPF出口側温度To が第2の所定温度T2
(例えば700℃)よりも低いと判定すると、切換弁4
dをバイパス通路4c側に切り換えて、高温のEGRガ
スをエンジン1に供給するようになっている。
温度T1以上、又はDPF出口側温度To が第2の所定
温度T2以上のときには、切換弁4dをEGRクーラ4
b側に切り換えて、冷却されたEGRガスをエンジン1
に供給するようになっている。これは、フィルタ5の再
生時に、フィルタ5の温度が低すぎると十分にPMを燃
焼することができず、再生効率が低下するからであり、
またフィルタ5の温度が高すぎるとフィルタ5が溶損す
るおそれがあるからである。
温度が低すぎると判定されたときには、EGRクーラ4
bをバイパスした高温のEGRガスを供給することでパ
ティキュレートフィルタ5の昇温、即ち、PMの燃焼促
進を図り、また、フィルタ5の温度が高すぎると判定さ
れたときには、EGRクーラ4bによって冷却されたE
GRガスを供給する(クールドEGR)ことにより、排
ガスの温度を低下させ、フィルタ5の溶損を防止してい
るのである。
タ5の再生中には、EGRバルブ4eは全開となるよう
に制御されるようになっている。ところで、エンジン1
の吸気通路2には吸気流量を調整可能な吸気絞り9が設
けられており、また、排気通路3のパティキュレートフ
ィルタ5よりも下流には、排気流量を調整可能な排気絞
り8が設けられている。そして、上記フィルタ5の再生
中にフィルタ5の温度が低い場合には、上記のEGR装
置4の制御に加えてこれらの吸気絞り9や排気絞り8を
絞ることにより、排気温度をさらに高めて、パティキュ
レートフィルタ5の昇温をアシストするようにしてもよ
い。
らの燃料噴射を適宜制御してフィルタ5の昇温をアシス
トするようにしてもよい。この場合、具体的には、イン
ジェクタからの主噴射後の追加噴射(ポスト噴射)や、
主噴射の遅角等を行なうのが適している。本発明の一実
施形態にかかるディーゼル機関の排気浄化装置は、上述
のように構成されているので、例えば図2に示すような
フローチャートに基づいてその制御が実行される。
レートフィルタ5が再生中であるか否かが判定される。
ここで、フィルタ5が再生中であるか否かは温度センサ
7a,7bから検出されるDPF入口側温度及び出口側
温度に基づいて判定される。そして、ステップS1でフ
ィルタ5が再生中であると判定されると、ステップS2
に進み、DPF入口側温度Ti が所定温度T1(例えば
600℃)以上か否かが判定される。ここで、DPF入
口側温度Ti が所定温度T1未満であればステップS3
に進み、所定温度T1以上であればステップS5に進
む。
PF出口側温度To が所定温度T2(例えば700℃)
以上か否かが判定され、DPF出口側温度To が所定温
度T2未満であればステップS4に進み、そうでなけれ
ばステップS5に進む。そして、ステップS4に進んだ
場合には、EGR装置4の切換弁4dがバイパス通路4
c側に切り換えられ、また、ステップS5に進んだ場合
には、EGR装置4の切換え弁4dがEGRクーラ4b
側に切り換えられる。
タ温度が低ければ、EGRガスがバイパス通路4cを通
ってEGRクーラ4bで冷却されることなく再循環され
るので、排ガス温度が上昇し、フィルタ5の昇温を図る
ことができる。また、フィルタ5の再生時にフィルタ温
度が高ければ、EGRクーラ4bで冷却されたEGRガ
スが再循環されるので、排ガス温度が低下し、フィルタ
5の過昇温を防止することができるとともに、フィルタ
5の溶損を防止することができる。
タ5の温度が低い場合には十分なPMの燃焼が促進され
ずフィルタ5の再生効率が低下することになるが、これ
は、フィルタ5の過昇温によりフィルタ5が溶損するよ
うな事態に比べれば、車両にとってダメージは小さい。
換言すれば、フィルタ5の溶損は確実に防止する必要が
ある。
トフィルタ5の上流側(入口側)と下流側(出口側)と
にそれぞれ温度センサ7a,7bを設け、これらのセン
サ7a,7bでそれぞれ検出された温度Ti ,To に基
づき、Ti ≧T1、又はTo≧T2のいずれか一方の条
件(OR条件)が成立すると、切換弁4dをEGRクー
ラ4b側に切り換えて、フィルタ5の過昇温を防止して
いるのである。
側から燃焼していき、この燃焼は徐々に下流側へと移動
していく。したがって、例えば下流側でPMが燃焼して
いるときには、上流側ではPMの燃焼が終わっており、
上流側と下流側とで温度分布が異なる。このため、1つ
の温度センサで温度検出した場合にはフィルタ5内の燃
焼状況を正確に把握できない。また、フィルタ5の上流
側と下流側とにそれぞれ温度センサを設けた場合であっ
ても、一方の温度センサで検出された温度が所定温度以
下であることを条件に昇温制御を行なうと、実際にはフ
ィルタ5内のPM燃焼部位では適正な温度で再生が行な
われているにも関わらず、昇温制御を行なってしまうこ
とが考えられる。
センサ7a,7bで検出された温度Ti ,To に基づ
き、Ti <T1、且つTo <T2の条件(AND条件)
が成立した場合に、切換弁4dをバイパス通路4c側に
切り換えて、フィルタ5を昇温するようにしているので
ある。そして、これにより高い精度で昇温を実行するこ
とができるのである。
GR装置4を利用しているので、制御ロジックを追加す
るだけでよくコストの増加を招くこともない。次に、本
実施形態の変形例について説明すると、上述の実施形態
がパティキュレートフィルタ5の入口側温度Ti 及び出
口側温度To に基づいて切換弁4dの制御を実行してい
るのに対し、この変形例では、エンジン1の運転状態に
応じて制御を行なう点が異なっている。
速度Neを検出する回転速度センサ(回転速度検出手
段)と、アクセルペダルの開度θを検出するアクセル開
度センサ(ともに図示省略)とが付設されており、フィ
ルタ5の再生中には、これらのセンサからの情報に基づ
いて切換弁4dの制御が行なわれるようになっている。
なお、上記のアクセル開度センサはエンジンの負荷Qを
検出する負荷検出手段として機能するものであり、上述
のアクセル開度センサ以外にも、例えば燃料噴射ポンプ
のラック位置を検出するラック位置センサが適用可能で
ある。
えば図3に示すようなフィルタ再生時用のマップが予め
記憶されており、フィルタ5の再生中には、エンジン回
転速度Ne及び負荷Qとで予め規定されたマップに応じ
て切換弁4dが制御されるようになっている。ここで、
図中HOTで示す領域は、切換弁4dをバイパス通路4
c側に切り換えてEGRクーラ4bをバイパスする運転
領域であり、COOLで示す領域は、切換弁4dをEG
Rクーラ4b側に切り換えてEGRガスを冷却する領域
である。また、この例では、EGRバルブ4eを閉じて
EGRガスを導入しない領域(図中の「EGRなし」領
域)も設けられている。
の運転状態とフィルタ5の温度との相関関係をシミュレ
ーション又は実験により求めて、この結果に基づき作成
されたものである。また、ECU10内には、フィルタ
5の非再生時(通常運転時)に切換弁4dを制御するた
めのマップ(通常運転時用マップ)も設けられている。
図示はしないが、この通常運転時用のマップも、やはり
エンジン回転速度及び負荷とで切換弁4dの作動を規定
するものである。なお、これについては、一般的に広く
知られたものであるので詳しい説明は省略する。
キュレートフィルタ5の再生開始が検出又は推定された
場合には、切換弁4dの制御マップが通常運転時用のマ
ップから図3に示すような再生中のマップに切り換えら
れる。これにより、通常運転時の制御よりも優先して切
換弁4dの制御が実行される。そして、この変形例にお
いても、上述の実施形態と同様の効果を得ることができ
る。
の変形例に限定されるものではなく種々の変形が可能で
ある。例えば温度検出手段としては、排気温度又はパテ
ィキュレートフィルタ5の温度又はパティキュレートフ
ィルタ5の近傍の温度を検出又は推定できればよく、例
えば他のセンサの情報からパティキュレートフィルタ5
の温度を推定するようにしてもよい。また、上述の実施
形態では温度センサを2つ設けているが、温度センサの
数はこれに限定されるものではなく、必要に応じた数だ
け設ければよい。また、上述の実施形態において、切換
弁4dをバイパス通路4c側に切り換える場合と、切換
弁4dをEGRクーラ4b側に切り換える場合とで閾値
を変更し、これにより制御に不感帯を与えるようにして
もよい。
1(例えば600℃)以上、又は出口側温度To が所定
温度T2(例えば700℃)以上という条件が成立する
と、切換弁4dをEGRクーラ4b側に切り換えるとと
もに、フィルタ温度が低下して、入口側温度Ti がT3
(<T1;T3は例えば550℃)未満、且つ出口側温
度To がT4(<T2;T4例えば650℃)未満とい
う条件を満たした場合に切換弁4dをバイパス通路4c
側に切り換えるように構成する。
感帯を与えることにより、切換弁4の繁雑な切換動作を
抑制しながら、再生時のパティキュレートフィルタ5の
温度を適正な範囲に保つことができるという利点があ
る。
発明のディーゼル機関の排気浄化装置によれば、パティ
キュレートフィルタの再生時にパティキュレートフィル
タの温度が所定温度よりが低ければ、排気ガスがEGR
クーラバイパス通路を通って再循環されるので、排気ガ
ス温度が上昇し、パティキュレートフィルタの昇温を図
ることができる。
高ければ、EGRクーラで冷却された排気ガスが再循環
されるので、排気ガス温度が低下して、パティキュレー
トフィルタの過昇温を防止することができるとともにフ
ィルタ5の溶損を防止することができるという利点があ
る。また、すでに搭載されている排ガス再循環装置(E
GR装置)を利用しているので、制御ロジックの追加の
みでよく、コストの増加を招くこともない。
機関の排気浄化装置によれば、パティキュレートフィル
タの再生時には、上記制御手段による上記切換手段の切
換制御を、通常運転時における上記ディーゼル機関の運
転状態に基づいた上記切換手段の切換制御に優先して行
なうので、パティキュレートフィルタ再生時には、常に
パティキュレートフィルタを最適な温度に保持でき、P
Mを確実に除去することができる。
機関の排気浄化装置によれば、パティキュレートフィル
タ再生時に、ディーゼル機関の回転速度と負荷とに基づ
いて切換手段を切り換えるので、パティキュレートフィ
ルタの昇温が必要な機関運転状態である場合には、排気
ガスがEGRクーラバイパス通路を通過するように切換
手段が切り換えられる。これにより、排気ガスがEGR
クーラで冷却されることなく再循環されるので、排気ガ
ス温度が上昇しパティキュレートフィルタの温度が上昇
する。
制が必要な機関運転状態である場合には、切換手段によ
り排気ガスがEGRクーラを通過するように切り換えら
れて、EGRクーラで冷却された排気ガスが再循環され
る。したがって、排気ガス温度が低下して、パティキュ
レートフィルタの過昇温が抑制される。また、すでに搭
載されている排ガス再循環装置(EGR装置)を利用し
ているので、制御ロジックの追加のみでよく、コストの
増加を招くこともない。
機関の排気浄化装置によれば、パティキュレートフィル
タの再生時には、上記制御手段による上記切換手段の切
換制御を、通常運転時における上記ディーゼル機関の運
転状態に基づいた上記切換手段の切換制御に優先して行
なうので、パティキュレートフィルタ再生時には、常に
パティキュレートフィルタを最適な温度に保持でき、P
Mを確実に除去することができる。
排気浄化装置の全体構成を示す模式図である。
排気浄化装置の作用を説明するためのフローチャートで
ある。
排気浄化装置の変形例について説明する図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 ディーゼル機関の排気通路に介装された
パティキュレートフィルタと、 上記ディーゼル機関の排気ガスを吸気通路に還流させる
排気ガス還流通路と、 上記排気ガス還流通路に設けられて上記排気ガスを冷却
するEGRクーラと、 上記EGRクーラをバイパスするEGRクーラバイパス
通路と、 上記排気ガスを上記EGRクーラに通すか上記EGRク
ーラバイパス通路に通すかを切り換える切換手段と、 排気温度又は上記パティキュレートフィルタの温度又は
上記パティキュレートフィルタ近傍の温度を検出又は推
定する温度検出手段と、 上記パティキュレートフィルタの再生時に、上記温度検
出手段により検出又は推定された温度が所定温度より低
い場合、上記切換手段により排気ガスを上記EGRクー
ラバイパス通路を通過させるべく切り換える制御手段と
を備えたことを特徴とする、ディーゼル機関の排気浄化
装置。 - 【請求項2】 上記パティキュレートフィルタの再生時
には、上記制御手段による上記切換手段の切換制御を、
通常運転時における上記ディーゼル機関の運転状態に基
づいた上記切換手段の切換制御に優先して行なうことを
特徴とする、請求項1記載のディーゼル機関の排気浄化
装置。 - 【請求項3】 ディーゼル機関の排気通路に介装された
パティキュレートフィルタと、 上記ディーゼル機関の排気ガスを吸気通路に還流させる
排気ガス還流通路と、 上記排気ガス還流通路に設けられて上記排気ガスを冷却
するEGRクーラと、 上記EGRクーラをバイパスするEGRクーラバイパス
通路と、 上記排気ガスを上記EGRクーラに通すか上記EGRク
ーラバイパス通路を通すかを切り換える切換手段と、 上記ディーゼル機関の回転速度を検出する回転速度検出
手段と、 上記ディーゼル機関の負荷を検出する負荷検出手段と、 上記パティキュレートフィルタ再生時に、上記ディーゼ
ル機関の回転速度と負荷とに基づいて上記切換手段を切
換制御する制御手段とを備えたことを特徴とする、ディ
ーゼル機関の排気浄化装置。 - 【請求項4】 上記パティキュレートフィルタの再生時
には、上記制御手段による上記切換手段の切換制御を、
通常運転時における上記ディーゼル機関の運転状態に基
づいた上記切換手段の切換制御に優先して行なうことを
特徴とする、請求項3記載のディーゼル機関の排気浄化
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002002472A JP3900934B2 (ja) | 2002-01-09 | 2002-01-09 | ディーゼル機関の排気浄化装置 |
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