JP3982727B2 - パティキュレート処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はパティキュレート処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両に搭載されている内燃機関から排出される排気ガス中に混在する粒子状物質(パティキュレート)を取り除くために、種々のパティキュレート除去装置が提案されている。
【0003】
図4は従来のパティキュレート除去手段の一例であり、このパティキュレート除去装置は、並列に配置した第1の捕集器1及び第2の捕集器2と、両捕集器1,2の間に設けた処理器3と、制御器4とを備えている。
【0004】
両捕集器1,2は、一端側にガス流入口11,21及びパティキュレート排出口12,22を有し且つ他端側にガス流出口13,23を有するケーシング14,24と、該ケーシング14,24内の中間部分に配置したパティキュレート捕集用のフィルタ(セラミックハニカムフィルタなどのエレメント)15,25と、ガス流入口11,21を閉止し得る入口シャッタ16,26と、ガス流出口13,23を閉止し得る出口シャッタ17,27と、フィルタ15,25と出口シャッタ17,27と間の空間へ空気を送給し得るようにケーシング14,24に取り付けた空気噴射弁18,28と、該空気噴射弁18,28をエアタンク30に接続する空気管19,29とを備えている。
【0005】
これらの両捕集器1,2のガス流入口11,21は、排気分岐管10を介して内燃機関5の排気マニホールドに連通するマフラ6に接続され、また、ガス流出口13,23は、排気集合管20を介して大気開放されている。
【0006】
従って、内燃機関5から排出される排気ガスGは、マフラ6及び排気分岐管10を経て両捕集器1,2のケーシング14,24内に流入し、フィルタ15,25によりパティキュレートが取り除かれた後、排気集合管20から外部へ放出される。
【0007】
処理器3は、一端が第1の捕集器1のパティキュレート排出口12に連通し且つ他端が第2の捕集器2のパティキュレート排出口22に連通するケーシング31と、該ケーシング31内に配置したパティキュレート捕集用のフィルタ(セラミックハニカムフィルタなどのエレメント)32と、該フィルタ32に装着したヒータ33及び温度センサ(シース型熱電対)34と、先に述べた第2の捕集器2のパティキュレート排出口22を閉止し得る助燃用シャッタ35と、フィルタ32と助燃用シャッタ35との間の空間へ空気を送給し得るようにケーシング31に取り付けた空気ノズル36と、空気供給弁37を有し且つ空気ノズル36をエアタンク30に接続する空気管38とを備えている。
【0008】
上記のヒータ33には、電源7がリレー8を介して接続されており、当該リレー8は、ソレノイドに励磁電流8sが通電されている間だけ、回路接点が閉じるように構成されている。
【0009】
制御器4は、下記のような機能を具備している。
【0010】
a.内燃機関5に設けた回転数センサ、負荷センサ及びマフラ6の下流側に設けた圧力センサのそれぞれの出力信号に基づき、パティキュレートの捕集に起因した圧力損失が、両捕集器1,2のフィルタ15,25に生じているか否かを判定する機能。
【0011】
b.フィルタ15,25に圧力損失が生じていることを判定したときに、第1の捕集器1のガス流入口11及びガス流出口13を閉止する状態にシャッタ16,17を設定したうえ、空気噴射弁18を開放してフィルタ15と出口シャッタ17との間の空間へ微小時間空気を噴射し、フィルタ15を逆洗再生することにより、当該フィルタ15に捕集されているパティキュレートを、パティキュレート排出口12から処理器3へ送出してフィルタ32に再捕集する機能。
【0012】
c.第1の捕集器1のフィルタ15の再生完了後、ガス流入口11及びガス流出口13を開放する状態にシャッタ16,17を設定し、また、第2の捕集器2のガス流入口21及びガス流出口23を閉止する状態にシャッタ26,27を設定するとともに、パティキュレート排出口22を開放する状態に助燃用シャッタ35を設定し、次いで、空気噴射弁28を開放してフィルタ25と出口シャッタ27との間の空間へ空気を微小時間噴射し、フィルタ25を逆洗再生することにより、当該フィルタ25に捕集されているパティキュレートを、パティキュレート排出口22から処理器3へ送出してフィルタ32に再捕集する機能。
【0013】
d.第2の捕集器2のフィルタ25の再生完了後、ガス流入口21及びガス流出口23を開放する状態にシャッタ26,27を設定し、また、パティキュレート排出口22を閉止する状態に助燃用シャッタ35を設定し、次いで、リレー8のソレノイドに励磁電流8sを連続的に通電することにより、電源7にヒータ33を接続して、該ヒータ33によりフィルタ32を加熱する機能。
【0014】
e.フィルタ32の加熱開始後、温度センサ34から出力される温度検出信号34sに基づき、フィルタ32の温度Tが予め設定したフィルタ加熱温度まで上がったときに、リレー8のソレノイドに対する励磁電流8sの通電を中断することによりヒータ33を電源7から切り離してフィルタ32の加熱を停止し、次いで、予め設定した空気供給時間に応じて空気供給弁37を開き、エアタンク30から処理器3のフィルタ32に助燃用空気を供給し、当該フィルタ32に再捕集したパティキュレートを焼却する機能。
【0015】
なお、図5は、制御器4の機能dの一部、及び機能eに関するパティキュレート処理の制御フローである。
【0016】
すなわち、図4に示すパティキュレート除去手段においては、通常は、両捕集器1,2のフィルタ15,25によって、内燃機関5からの排気ガスGに混在しているパティキュレートを効率よく捕集し、一方のフィルタ15,25の逆洗再生中には、他方のフィルタ25,15によってパティキュレートを捕集し続け、更に、処理器3のフィルタ32に再捕集されたパティキュレートを焼却して、大気中へのパティキュレートの放出を抑止する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図4における処理器3においては、温度センサ34で検出されるフィルタ32の所定部分の温度がパティキュレートを焼却するのに充分な温度(焼却処理温度)に達していても、フィルタ32の他の部分の温度が焼却処理温度まで上がっていない場合を考慮して、フィルタ加熱温度を高め(650℃程度)に設定しており、パティキュレートの処理に必要以上の電力が使用されている。
【0018】
また、フィルタ32に対して一定時間(180秒程度)助燃用空気を供給するので、フィルタ32に再捕集したパティキュレートの量が少ないときには、助燃用空気が有効利用されずに放出されることになる。
【0019】
本発明は上述した実情に鑑みてなしたもので、電力及び助燃用空気の使用量を抑制可能なパティキュレート処理装置を提供することを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に記載のパティキュレート処理装置では、排気ガスに混在するパティキュレートを捕集し得るフィルタと、該フィルタを加熱するヒータと、前記のフィルタに対して空気を供給し得る助燃用空気供給手段と、該フィルタの異なる部分の温度を検知する複数の温度センサと、各温度センサからの温度検出信号に基づいてヒータ及び助燃用空気供給手段を作動させる制御器とを備え、ヒータ作動開始後、複数の温度センサの全ての検出温度が予め設定したフィルタ加熱温度まで上がったときにヒータの作動を停止させ、また、助燃用空気供給手段によりフィルタに助燃用空気を供給する機能、並びに、助燃用空気の供給開始後、少なくとも1つの温度センサの検出温度が予め設定した空気供給停止温度まで下がったときに助燃用空気供給手段によるフィルタへの助燃用空気の供給を停止する機能を、前記の制御器に具備させている。
【0021】
また、本発明の請求項2に記載のパティキュレート処理装置では、本発明の請求項1に記載のパティキュレート処理装置の構成に加えて、1つの温度センサを除く他の温度センサが温度検出信号を出力していない場合、あるいは、1つの温度センサを除く他の温度センサからの温度検出信号が変化しない場合に、ヒータ作動開始後、1つの温度センサの検出温度が予め設定したフィルタ加熱温度よりもやや高い異常時フィルタ加熱温度まで上がったときにヒータの作動を停止させ、また、助燃用空気供給手段によりフィルタへ助燃用空気を供給する機能、並びに、助燃用空気供給開始後、1つの温度センサの検出温度が予め設定した空気供給停止温度よりもやや低い異常時空気供給停止温度まで下がったときに助燃用空気供給手段によるフィルタへの助燃用空気の供給を停止する機能を、制御器に付加している。
【0022】
本発明の請求項1及び請求項2に記載のパティキュレート処理装置のいずれにおいても、複数の温度センサによってフィルタの異なる部分の温度を検出し、フィルタの温度が焼却処理温度まで上がっているか否かを把握してヒータによるフィルタの加熱を制御し、また、フィルタの温度が空気供給停止温度まで下がっているか否かを把握して助燃用空気供給手段によるフィルタへの助燃用空気の供給を制御する。
【0023】
また、本発明の請求項2記載のパティキュレート処理装置においては、制御器によって各温度センサが健全であるか否かを判定し、1つの温度センサ以外の他の温度センサに異常が生じた場合に、健全な状態の1つの温度センサによりフィルタの所定部分の温度を検出し、フィルタの温度が異常時焼却処理温度まで上がっているか否かを把握してヒータによるフィルタの加熱を制御し、また、フィルタの温度が異常時空気供給停止温度まで下がっているか否かを把握して助燃用空気供給手段によるフィルタへの助燃用空気の供給を制御する。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
図1は本発明のパティキュレート処理装置の実施の形態の一例を示すもので、図中、図4と同一の符号を付した部分は同一物を表している。
【0026】
このパティキュレート処理装置は、処理器39と、制御器40とを備えている。
【0027】
処理器39には、先に述べた処理器3の温度センサ34(図4参照)に替えて、第1の温度センサ41と第2の温度センサ42とを用いている。
【0028】
これらの温度センサ41,42は、検出端がフィルタ32の異なる部分に位置するように、フィルタ32に装着されている。
【0029】
ケーシング31に取り付けた空気ノズル36は、空気管43を介してエアタンク30に接続されている。
【0030】
上記の空気管43には、空気送給方向上流側から下流側に向かって順に、減圧弁44と空気供給弁(電磁切換方式の2位置開閉弁)45とが設けられており、エアタンク30、空気管43、減圧弁44、空気供給弁45、及び空気ノズル36によって、助燃用空気供給手段9を構成している。
【0031】
空気供給弁45は、ソレノイドに励磁電流45sを通電していない状態では、スプールがスプリングによって遮断位置へ付勢され、また、ソレノイドに励磁電流45sを通電すると、スプールがスプリングに抗して連通位置へ移動するように構成されている。
【0032】
制御器40は、制御器4(図4参照)の機能a,b,c,dに加えて、下記のような機能を具備している。
【0033】
▲1▼ フィルタ32の加熱開始後、温度センサ41,42から出力される温度検出信号41s,42sに基づき、フィルタ32の各部分の温度T1,T2の少くとも一方が予め設定されているフィルタ加熱温度(600℃程度)まで上がったときに、リレー8のソレノイドに対する励磁電流8sの通電を中断することにより、ヒータ33を電源7から切り離してフィルタ32の加熱を停止し、次いで、空気供給弁45のソレノイドへ励磁電流45sを通電して空気供給弁45を開き、エアタンク30から処理器39のフィルタ32に助燃用空気を供給し、当該フィルタ32に再捕集したパティキュレートを焼却する機能。
【0034】
▲2▼ 助燃用空気の供給開始後、温度センサ41,42から出力される温度検出信号41s,42sに基づき、フィルタ32の各部分の温度T1,T2の少くとも一方が予め設定されている空気供給停止温度(580℃程度)まで下がったときに、空気供給弁45のソレノイドに対する励磁電流45sの通電を中断して空気供給弁45を閉じ、フィルタ32への助燃用空気の供給を停止する機能。
【0035】
▲3▼ フィルタ32を加熱する前に、温度センサ41,42の双方が温度検出信号41s,42sを出力していない場合、あるいは、温度センサ41,42の双方の温度検出信号41s,42sが変化しない場合に、異常発生信号46sを出力し、車両の運転室に設置した警報器46を作動させる機能。
【0036】
▲4▼ フィルタ32を加熱する前に、温度センサ41,42の一方が温度検出信号41s,42sを出力しない場合、あるいは、温度センサ41,42の一方の温度検出信号41s,42sが変化しない場合に、ヒータ33の加熱開始後、健全な状態の他の温度センサ41,42の温度検出信号41s,42sに基づき、フィルタ32の所定部分の温度T1,T2が先に述べたフィルタ加熱温度よりもやや高い異常時フィルタ加熱温度(650℃程度)まで上がったとき、リレー8のソレノイドに対する励磁電流8sの通電を中断してヒータ33の加熱を停止し、次いで、空気供給弁45のソレノイドへ励磁電流45sを通電して空気供給弁45を開き、エアタンク30から処理器39のフィルタ32に助燃用空気を供給し、当該フィルタ32に再捕集したパティキュレートを焼却する機能。
【0037】
▲5▼ 助燃用空気の供給開始後、健全な状態の他の温度センサ41,42の温度検出信号41s,42sに基づき、フィルタ32の所定部分の温度T1,T2が先に述べた空気供給停止温度よりもやや低い異常時空気供給停止温度(530℃程度)まで下がったときに、空気供給弁45のソレノイドに対する励磁電流45sの通電を中断して空気供給弁45を閉じ、フィルタ32への助燃用空気の供給を停止する機能。
【0038】
なお、図2は、制御器40の機能▲1▼、及び機能▲2▼に関するパティキュレート処理の制御フロー、図3は、制御器40の機能▲3▼、機能▲4▼、及び機能▲5▼に関するパティキュレート処理の制御フローである。
【0039】
図1に示すパティキュレート処理装置では、フィルタ32を加熱する前に、制御器40において、両温度センサ41,42から温度検出信号41s,42sが出力されているか否か、並びに、温度検出信号41s,42sが所定時間内に変化したか否かに基づいて、図3の制御フローに示す手順で、温度センサ41,42の作動状態が判定される。
【0040】
両温度センサ41,42の作動状態が正常であると判定された場合には、図2の制御フローに示す手順で、パティキュレート処理が行われる。
【0041】
まず、制御器40からリレー8のソレノイドへ励磁電流8sが連続的に通電されることにより、ヒータ33が電源7に接続され、該ヒータ33がフィルタ32を加熱する。
【0042】
フィルタ32の加熱開始後、温度センサ41,42が検出するフィルタ32の各部分の温度T1,T2両方が予め設定されているフィルタ加熱温度(600℃程度)まで上がると、制御器40からリレー8のソレノイドに対する励磁電流8sの通電が中断され、フィルタ32の加熱を停止する。
【0043】
次いで、制御器40から励磁電流45sが空気供給弁45のソレノイドへ通電されることにより、空気供給弁45のスプールが連通位置へ移動し、エアタンク30から処理器39のフィルタ32へ助燃用空気が供給され、フィルタ32に再捕集したパティキュレートを焼却し、大気中へのパティキュレートの放出を抑止する。
【0044】
助燃用空気の供給により、パティキュレートの焼却が完了して、温度センサ41,42が検出するフィルタ32の各部分の温度T1,T2の少くとも一方が予め設定されている空気供給停止温度(580℃程度)まで下がると、制御器40から空気供給弁45のソレノイドに対する励磁電流45sの通電が中断されることにより、空気供給弁45のスプールが遮断位置へ移動し、エアタンク30からフィルタ32への助燃用空気の供給を停止する。
【0045】
このように、図1に示すパティキュレート処理装置では、第1の温度センサ41と第2の温度センサ42とによって、フィルタ32の異なる部分の温度を検出するので、フィルタ加熱温度を高く設定しなくでも、フィルタ32の温度が先に述べた焼却処理温度まで上がっているか否かを適確に把握することができる。
【0046】
よって、フィルタ加熱温度を高めに設定する必要がなくなり、フィルタ32の加熱時の電力使用量を抑制することが可能になる。
【0047】
また、第1の温度センサ41と第2の温度センサ42とによって、パティキュレートの焼却処理が完了したか否かを把握し、焼却処理完了後、直ちにフィルタ32への助燃用空気の供給を停止するので、パティキュレート焼却処理時の助燃用空気使用量を抑制することができる。
【0048】
フィルタ32を加熱する前に、たとえば、制御器40において、第1の温度センサ41に異常が生じ、第2の温度センサ42が健全な作動状態であることが判定された場合には、図3の制御フローの右寄り部分に示す手順で、パティキュレート処理が行われる。
【0049】
まず、制御器40からリレー8のソレノイドへ励磁電流8sが連続的に通電されることにより、ヒータ33が電源7に接続され、該ヒータ33がフィルタ32を加熱する。
【0050】
フィルタ32の加熱開始後、第2の温度センサ42が検出するフィルタ32の所定部分の温度T2が予め設定されている異常時フィルタ加熱温度(650℃程度)まで上がると、制御器40からリレー8のソレノイドに対する励磁電流8sの通電が中断され、フィルタ32の加熱を停止する。
【0051】
次いで、制御器40から励磁電流45sが空気供給弁45のソレノイドへ通電されることにより、空気供給弁45のスプールが連通位置へ移動し、エアタンク30から処理器39のフィルタ32へ助燃用空気が供給され、フィルタ32に再捕集したパティキュレートを焼却し、大気中へのパティキュレートの放出を抑止する。
【0052】
助燃用空気の供給により、パティキュレートの焼却が完了して、第2の温度センサ42が検出するフィルタ32の所定部分の温度T2が予め設定されている異常時空気供給停止温度(530℃程度)まで下がると、制御器40から空気供給弁45のソレノイドに対する励磁電流45sの通電が中断されることにより、空気供給弁45のスプールが遮断位置へ移動し、エアタンク30からフィルタ32への助燃用空気の供給を停止する。
【0053】
このように、図1に示すパティキュレート処理装置では、制御器40によって温度センサ41,42が健全であるか否かを判定し、温度センサ41,42の一方に異常が生じた場合には、健全な状態の他の温度センサ41,42によって、フィルタ32の所定部分の温度を検出するので、温度センサ41,42の一方に異常が生じた場合にも、大気中へのパティキュレートの放出を抑止することができる。
【0054】
前記の異常フィルタ加熱温度が、通常のフィルタ加熱温度よりもやや高く設定され、異常時空気供給停止温度が、通常の空気供給停止温度よりもやや低く設定されているのは、温度センサ41,42のいずれか1つで検出されるフィルタ32の所定部分の温度がパティキュレートを焼却するのに充分な温度(焼却処理温度)に達していても、フィルタ32の他の部分の温度が焼却処理温度まで上がっていない場合や、上記のフィルタ32の所定部分の温度が、パティキュレートの焼却が完了する温度に達していても、フィルタ32の他の部分の温度が、パティキュレートの焼却が完了する温度まで下がっていない場合を考慮しているためである。
【0055】
更に、フィルタ32を加熱する前に、制御器40において、温度センサ41,42の双方に異常が生じていることが判定された場合には、制御器40から異常発生信号46sが警報器46へ出力され、該警報器46によってパティキュレート処理装置の作動に支障が発生したことが運転者に告知される。
【0056】
なお、本発明のパティキュレート処理装置は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、温度センサの数を増やすこと、温度センサにシース型熱電対、あるいはサーミスタなどの種々の温度検出手段を用いること、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変更を加え得ることは勿論である。
【0057】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のパティキュレート処理装置によれば、下記のような種々の優れた効果を奏し得る。
【0058】
(1)本発明の請求項1あるいは請求項2に記載のパティキュレート処理装置のいずれにおいても、複数の温度センサによってフィルタの異なる部分の温度を検出し、フィルタの温度が焼却処理温度まで上がっているか否かを把握してヒータによるフィルタの加熱を制御し、また、フィルタの温度が空気供給停止温度まで下がっているか否かを把握して助燃用空気供給手段によるフィルタへの助燃用空気の供給を制御するので、フィルタ加熱時の電力使用量とパティキュレート焼却時の助燃用空気使用量との双方を抑制することができ、よって、車両に搭載されているバッテリの消耗が軽減され、また、空気圧縮機の作動回数が減少して内燃機関の燃料消費率の向上を図ることが可能になる。
【0059】
(2)本発明の請求項2記載のパティキュレート処理装置においては、制御器によって各温度センサが健全であるか否かを判定し、1つの温度センサ以外の他の温度センサに異常が生じた場合に、健全な状態の1つの温度センサによりフィルタの所定部分の温度を検出し、フィルタの温度が異常時焼却処理温度まで上がっているか否かを把握してヒータによるフィルタの加熱を制御し、また、フィルタの温度が異常時空気供給停止温度まで下がっているか否かを把握して助燃用空気供給手段によるフィルタへの助燃用空気の供給を制御するので、少なくとも1つの温度センサが健全であれば、大気中へのパティキュレートの放出を抑止することができ、装置の信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパティキュレート処理装置の実施の形態の一例を示す概念図である。
【図2】図1における制御器の機能に関する制御フローである。
【図3】図1における制御器の機能に関する制御フローである。
【図4】従来のパティキュレート除去手段の一例を示す概念図である。
【図5】図4における制御器の機能に関する制御フローである。
【符号の説明】
9 助燃用空気供給手段
32 フィルタ
33 ヒータ
40 制御器
41 第1の温度センサ
41s 温度検出信号
42 第2の温度センサ
42s 温度検出信号

Claims (1)

  1. 排気ガスに混在するパティキュレートを捕集し得るフィルタと、該フィルタを加熱するヒータと、前記のフィルタに対して空気を供給し得る助燃用空気供給手段と、該フィルタの異なる部分の温度を検知する複数の温度センサと、各温度センサからの温度検出信号に基づいてヒータ及び助燃用空気供給手段を作動させる制御器とを備え、ヒータ作動開始後、複数の温度センサの全ての検出温度が予め設定したフィルタ加熱温度まで上がったときにヒータの作動を停止させ、また、助燃用空気供給手段によりフィルタに助燃用空気を供給する機能と、助燃用空気の供給開始後、少なくとも1つの温度センサの検出温度が予め設定した空気供給停止温度まで下がったときに助燃用空気供給手段によるフィルタへの助燃用空気の供給を停止する機能と、1つの温度センサを除く他の温度センサが温度検出信号を出力していない場合、あるいは、1つの温度センサを除く他の温度センサからの温度検出信号が変化しない場合に、ヒータ作動開始後、1つの温度センサの検出温度が予め設定したフィルタ加熱温度よりもやや高い異常時フィルタ加熱温度まで上がったときにヒータの作動を停止させ、また、助燃用空気供給手段によりフィルタへ助燃用空気を供給する機能と、助燃用空気供給開始後、1つの温度センサの検出温度が予め設定した空気供給停止温度よりもやや低い異常時空気供給停止温度まで下がったときに助燃用空気供給手段によるフィルタへの助燃用空気の供給を停止する機能とを、前記の制御器に具備させたことを特徴とするパティキュレート処理装置。
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