JP3580563B2 - 内燃機関の排気ガス微粒子浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気ガス微粒子浄化装置 Download PDF

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ディーゼルエンジン等から排出される排気ガス中に含まれている微粒子(パティキュレート)を分離捕集して排気ガスを浄化するフィルタを備えた排気ガス微粒子浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばディーゼル機関の排気ガス中には、カーボン粒子等の可燃性の微粒子(パティキュレート)が多く含まれているので、ディーゼル機関の排気系にはこのパティキュレートを捕集するためのパティキュレートフィルタ(以下、単にフィルタと呼ぶ)が装着されている。
【0003】
このフィルタは、例えばセラミック材料に代表されるように耐熱性があって、しかも多孔質で通気性のある材料から形成されている。機関の運転時間の経過に伴ってフィルタの内部に堆積するパティキュレートの量が増えると、通気抵抗が次第に増大して機関の出力低下を招くため、パティキュレートと捕集量に応じて定期的にフィルタの再生処理を行う必要がある。
【0004】
再生処理は堆積したパティキュレートを加熱手段によって着火温度(約650℃)以上の高温まで高め、パティキュレートに着火させ、且つ燃焼させることによって開始される。この加熱手段としては電気ヒータや軽油バーナ等が考えられているが、図6としてフィルタ20に電気ヒータ21を装着した例を示す。フィルタ20にはバイパス通路9が設けられ、再生処理時には図示のように切換弁3によって排気ガスの全量がバイパス通路9に流され、その代わりに再生処理用の空気が空気ポンプ12によってフィルタ20の一端側から供給される(この例の場合は捕集時の排気ガスの流れと同じ方向に供給される)。そして、フィルタ20における再生用空気の流れの上流端面に沿って配設するか、或いは端面の内部に埋設した電気ヒータ21に通電することによって、フィルタ20に堆積したパティキュレートを空気の流れの上流側から加熱して着火させ、空気ポンプ12から供給される空気によって燃焼させて焼却する。
【0005】
ところで、本発明者らが行なった実験によると微粒子堆積量と燃焼ピーク温度との間には強い相関があり、堆積量が多いほど燃焼ピーク温度は高くなることがわかった。図3はフィルタを再生処理する直前の温度(以後「フィルタ予熱温度」と称する)が室温程度の場合の、微粒子堆積量と燃焼時のピーク温度と再生率との関係を調べたもので、コーディエライト製で、容積が2lのフィルタを使用した例を示したものである。この結果、フィルタにクラック等の熱損傷を起こさないようにするためにはピーク温度を900℃程度以下に抑える必要があり、そのためにはフィルターにおけるパティキュレートの堆積量を7(g/l)程度以下に抑えなければならないことが判った。一方、再生率(堆積した微粒子をどれだけ燃焼除去したか)も微粒子堆積量と強い相関があり、堆積量が多いほど再生率は高くなる。再生処理時燃え残りがあるとフィルタの圧損が高い状態が長く続くため燃費や出力の上で不利であるばかりか、次回の再生処理時に、その燃え残りの影響が大きくなり、再生ミスや異常高温を起こす可能性が高いため、燃え残りはできる限り少なくすることが、好ましく、即ち再生率はできる限り高い方が良い。従って再生処理を行う微粒子の堆積量は900℃以下で高再生率を得るために7(g/l)程度とする必要がある。
【0006】
しかしながら、実際の車輌の走行では高速道路や山岳路、といったエンジンの高回転、高負荷条件から逆に市街地での渋滞などの低回転、低負荷条件まで巾広い運転条件が想定されるため、排気ガス温度が大きく変動し、従って、フィルタの予熱温度も、50℃〜700℃程度まで大巾にばらつくことがあることを前提としなければならちない。そこでこの予熱温度がフィルタの再生処理にどの程度影響するのかを調査した結果を図4に示す。即ち、微粒子堆積量を7(g/l)と一定にした状態で予熱温度を横軸にとり縦軸の燃焼ピーク温度についてみると、室温程度では約900℃であるが、予熱温度を上げていくと、それにつれて燃焼ピーク温度は上昇し、フィルタにクラック等の熱損傷が発生する温度を超えてしまうことが判明した。
【0007】
即ち、再生処理時の目標とするパティキュレートの堆積量としては、想定される最も低い予熱温度で高い再生率が得られる量に設定しておく必要があるが、実際の車輌の走行では予熱温度の変動巾が大きく、かなり予熱温度の高くなる場合もある。この様な状態で再生処理を行うと、発熱量が過剰となり前述の様にフィルタにクラック等の熱損傷を起こしてしまう。例えば、目標とするパティキュレートの堆積量よりも少しだけ少ない堆積量の状態で高回転、高負荷の運転条件となり、高い予熱温度のまま堆積が進み、そのまま再生処理時期となってしまった場合などが、これに相当する。
【0008】
この対策としては、予熱温度が高い時には再生処理用エア等を用いて熱損傷を起こさない温度にまで冷却してから再生処理を行えば良いが、冷却処理の間も微粒子を含んだ排ガスがバイパスされることになり、その分、エミッションが悪化してしまうという欠点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような従来技術における問題点に鑑み、フィルタの予熱温度が変動しても異常高温や再生ミスを起こすことなく、常に良好な再生処理を行い得る、排気ガス微粒子浄化装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らの行なった実験によると、微粒子堆積量と予熱温度を変えた場合、前記燃焼ピーク温度が900℃以下で重量再生率(堆積した微粒子のうち何重量%の微粒子が燃焼除去されたかを示す値)が70%以上の良好な再生が得られる範囲は、図5に示す斜線で表わされる範囲内様に存在することが判った。即ち、言い換えれば再生処理時のパティキュレートの目標堆積量(例えば7(g/l)程度)よりも少ない堆積量でも予熱温度が高ければ良好な再生処理を行えることになる。
【0011】
従って、本発明では上記知見に基づき前記の課題を解決するための手段として、内燃機関の排気系に設けられて排気ガス中の微粒子を捕集するフィルタと、前記フィルタの再生時における再生用ガスの流動方向の上流側の前記フィルタ端面或いはその近傍に設けられた加熱手段と、前記フィルタの内部若しくはその端面近傍に設けられた前記フィルタの温度を測定する為の測温手段と、前記フィルタの微粒子堆積量を検出する為の堆積量検出手段と、前記測温手段の検出するフィルタを再生処理する直前の温度であるフィルタ予熱温度と前記堆積量検出手段により検出される微粒子堆積量に基づいて、燃焼ピーク温度が所定値以下で重量再生率が所定値以上の良好な再生処理操作を実行しえる最適条件の範囲にあると判断されたときに、フィルタの再生処理操作の開始を決定する制御手段とを備えたことを特徴とする内燃機関の排気ガス微粒子浄化装置を提供する。
【0012】
【作用】
本発明においては前記フィルタの前後差圧から微粒子の堆積量を推測するとともに、フィルタ内部もしくは再生用ガスの流動方向からみてフィルタの上流側或いは下流側のフィルタの端面もしくはその近傍に設けた測温手段により、フィルタの予熱温度を検出する。これらの信号から良好な再生処理を行い得る条件にあるか否かを判定し、良好な再生処理を行うための領域にあると判断された時には再生操作を実施するものである。
【0013】
即ち、再生処理に移行するための目標となるパティキュレート即ち微粒子の堆積量というものは特に持たず、その時、その時の堆積量で予熱温度が、良好な再生処理を成し得る範囲となった時に再生処理を行うもので、常に良好な再生領域での再生処理となるため前述の様なフィルターの熱損傷を回避することができる。
【0014】
さらに、条件によっては少ない堆積量で再生処理を行うため、目標となるパティキュレートの堆積量に到達するまで待ってから再生処理を行う、従来の方法よりもフィルタの圧力損失が低く内燃機関の出力低下を抑える可能性も期待できる。
【0015】
【実施例】
図1に、本発明の第1実施例であるディーゼルエンジン用の排気ガス微粒子浄化装置1の関連する諸装置を含む全体構成が概念的に示されている。図1の左方にある図示しないディーゼルエンジンから導出される排気管2は、切換弁3を介してフィルタ容器4に接続される。フィルタ容器4は略円筒形のものであるが、その両端に排気ガス或いは空気の入口部又は出口部となる円錐形の空間5及び6の部分を備えており、排気管2は空間5に接続される。そして空間6は切換弁7を介して末端の排気管8に接続され、図示しない他の排気ガス浄化装置や消音器等を経て大気に開放される。
【0016】
排気管2と排気管8との間には、それらを直接に連通させ得るバイパス通路9が設けられており、切換弁7がフィルタ容器4の空間6又はバイパス通路9のいずれか一方を選択的に排気管8へ接続するように作動する。また、切換弁3から分岐する別の排気管10が外気に開放しており、この排気管10は、切換弁3によって排気管2とフィルタ容器4の空間5との間が遮断されたときに、空間5を外気に連通するようになっている。更に、フィルタ容器4の空間6には空気供給管11によって空気ポンプ12が接続されている。13は本発明に言う制御手段としての、例えば電子式の制御装置であって、切換弁3を作動させるアクチュエータ14、切換弁7を作動させるアクチュエータ15、更に、空気ポンプ12の駆動を制御する空気流量制御装置16、及び、後述のように本発明の特徴である再生時期を決定したのちフィルターを加熱するためのリレー17等に制御信号を送るものである。
【0017】
排気ガス微粒子浄化装置1のフィルタ容器4内には、排気ガス中に含まれているパティキュレート(微粒子)を捕集するための多孔質のセラミック材からなるハニカム構造のフィルタ20が、適当な緩衝材或いは断熱材を介して固定されており、その空間6側の端面には、パティキュレートを加熱して着火させる加熱手段としての電気ヒータ21が取り付けられている。電気ヒータ21は前述のように制御装置13によって操作されるリレー17によって通電制御される。
【0018】
電気ヒータ21が設けられた空間6の側とは反対の、フィルタ20の再生処理の際に下流側となる空間5の側には測温手段としての温度センサ22が設けられ、その先端がフィルタ20の内部に挿入されてフィルタ20の内部の温度を検出し、その信号を電子式制御装置13に入力するようになっている。なお、温度センサ22の検出端をフィルタ20の内部に挿入して設置することが困難な場合には、フィルタ20内部の温度と対応して変化する温度を示す部分であってフィルタ20の端面の一部の近傍に設置してもよい。
【0019】
フィルタ20に堆積したパティキュレートの量を測定してフィルタ20の再生処理を行う時期を決定するために、この実施例ではフィルタ20の前後差圧を検出する差圧計23を設けて、その圧力導入管24,25をフィルタ容器4の空間5及び空間6へ接続している。差圧計23の検出した差圧信号ΔPは、導線によって電子式制御装置13に入力される。
【0020】
更に、このΔPの補正を行う為の吸入空気量やエンジン回転数の信号も前記制御装置13に入力されている。
フィルタ20は、例えば、直径が140mmで長さが130mmの円柱形で、容積が2リットルの大きさを有し、従来のフィルタと同様にコーディエライトセラミックスよりなるハニカム構造を有するものである。フィルタ20の軸方向に多数設けれらた細孔は、栓26によって前端又は後端が閉塞されて貫通しておらず、それによって多数のセル27を形成している。この場合、空間5の側にある開口に栓26がなくて空間5に開放していると共に、空間6の側が栓26によって閉塞されているセル27を第1のセル群27aと呼び、それとは逆に、空間5の側が栓26によって閉塞されていると共に、空間6の側の栓26がなくてそれに開放しているセル27を第2のセル群27bと呼ぶことにする。このように第1のセル群27aは空間5に開放し、且つ第2のセル群27bは空間6に開放しているので、空間5と空間6との間はセル27相互間の多孔質の壁28によって仕切られている。
【0021】
排気ガス微粒子浄化装置1の排気管2がディーゼル機関に接続されて、その排気ガス中に含まれているパティキュレートを捕集する普通の運転状態では、切換弁3及び7は図1に示された位置と反対に切り換えられており、バイパス通路9は切換弁7によって、また、別の排気管10は切換弁3によって閉塞されているので、排気管2を通った排気ガスは全部フィルタ容器4内に導かれ、その気体部分はフィルタ20の第1のセル群27aと第2のセル群27bとの間を隔てる多孔質の隔壁を透過し、空間6で合流して排気管8を経て外気中に放出される。排気ガスの気体部分がフィルタ20を透過する際に、排気ガス中に含まれていた微細な固体粒子であるパティキュレートはセル群間の隔壁によって透過を阻まれ、主として第1のセル群27a内に捕集されて堆積する。
【0022】
フィルタ20によって捕集されたパティキュレートの堆積量が増すとそれに伴って差圧計23によって検出されるフィルタ前後の差圧ΔPが増加するが、ΔPの値からフィルタに堆積したパティキュレートの量を知ることができる。
一方、フィルタ20に設けられた温度センサ22からの信号より、フィルタの予熱温度を検出する。そして図5に示すような予め設定された、前記堆積量と予熱温度との関係から良好な再生処理を行い得る範囲に入いったと判断された場合に上記の再生処理を行うものである。
【0023】
即ち、図2に示す様に、フィルタ前後の差圧ΔPにより検出された堆積量がmpで、その堆積量で良好に再生処理を行い得るフィルタ予熱温度がTG1〜TG2であったとすると、例えば高回転・高負荷運転に移行して、フィルタ内温度が徐々に上昇し、放っておくとTpまで達するが、その前にTG1〜TG2の間の温度になったら、再生処理を行うというものである。
【0024】
再生を行うとき、制御装置13はアクチュエータ14及び15に制御信号を出力して、切換弁3及び7を図1に示した通りの位置に切り換える。それによって機関から排出される排気ガスは排気管2からバイパス通路9を通って直接に排気管8に導かれ、そのまま外気中に放出される。
【0025】
制御装置13は、通電制御手段であるリレー17にも制御信号を出力し、図示しないバッテリーから電気ヒータ21へ通電が開始される。更に僅かな時間をおいて空気流量制御装置16にも制御信号が出力され、それによって空気ポンプ12が駆動されて、空気のような再生用のガスを図1の矢印のように供給する。なお、図1に示した第1実施例では、フィルタ20の再生時の流れが通常のパティキュレート捕集時の排気ガスの流れる方向に対して逆になっているが、この場合でも電気ヒータ21は空気の流れに乗せて、熱を流れの上流側からフィルタ20に堆積したパティキュレートに供給することができる。
【0026】
電気ヒータ21の熱を受けたパティキュレートは、再生時の流れの上流側から順次に着火温度である650℃に到達し、着火して燃焼する。その燃焼熱は更に流れの下流側に堆積しているパティキュレートを加熱して着火を助ける。燃焼ガスは別の排気管10を通って外気中に放出され、このようにしてフィルタ20内に堆積していたパティキュレートが次第に焼却されて消滅する。
【0027】
本実施例ではフィルタに堆積したパティキュレート量の推定をフィルタの前後の差圧ΔPにより行なっているが、エンジン回転数の積算値や燃料消費量、或いはそれらの組み合せ等を用いて推定してもよいことは言うまでもない。
また再生処理を実施する条件としては図5の曲線Aに示す様な良好な再生を行い得る範囲の中間程度に位置するラインにすれば前記堆積量の検出誤差が多少あっても良好に再生処理を行うことが可能である。
【0028】
次に本具体例における再生処理の手順を図9を用いて説明する。まずステップ1(S1)にて図1に示すバルブ3,7を図示の位置とは逆の位置、即ち排ガスがフィルタ20に流入する様に設定して捕集を行う。この時、ステップ2(S2)において時々刻々のパティキュレート堆積量mpをフィルタの前後差圧検出手段23により検出した値より計算により求めるとともに、ステップ3(S3)で測温手段22で検出されるフィルタ温度Tが、図5に示す様な良好な再生処理を行い得るための予熱温度TG1〜TG2の間に入いっているか判定し、入いっていなければつまりNOの場合には▲1▼に戻り捕集を続け、入いっていればつまりYESであればステップ4(S4)に進み再生操作のためにバルブ3,7を切替えて図1の状態とし、排ガス全量をバイパスする。そしてステップ5(S5)においてヒータ21に通電するとともにステップ6(S6)でエアポンプにONして燃焼に必要なエアを供給する。次にステップ7(S7)において予め決められたヒータ通電時間が経過したかどうかが判断されYESであれば、ステップ8(S8)に進んでヒータを停止し、NOであれば次のステップ9(S9)に進む。またステップ9(S9)では再生処理が終了したかどうかを、例えば時間等により判定して、NOの場合は▲2▼に戻り、YESの場合、即ち再生処理が終了した場合には、ステップ10(S10)に進んでエアポンプ12を停止し、捕集操作即ちSTARTに戻る。
【0029】
図7は本発明になる第2の実施例を示す排気ガス微粒子浄化装置1aで、再生処理中の微粒子を含んだ排気ガスの外部への排出を防ぐためにフィルタ20Aと20Bを並列に設置したもので、各々のフィルタには測温手段22A,22B、ヒータ21A,21Bが設けられている。またフィルタの上流側にはそれぞれ流路開閉バルブ3A,3Bが設置され、両フィルタに再生用エアを供給するためのエアポンプ12が設けてある。このような構成において、最初、図示する様にバルブ3Aのみ開いてフィルタ20Aのみで捕集を行なうが、第1実施例と同様にパティキュレートの堆積量がmとなった時に測温手段22Aで検出されるフィルタ20Aの予熱温度が堆積量mの時に良好な再生処理を行い得る温度TG3〜TG4の間になった場合にはバルブ3Bを開いてバルブ3Aを閉じ、ヒータ21Aに通電するとともにエアポンプ12から再生処理に必要なエアを供給する。この時、排気ガス全量はフィルタ20Bに導入され、フィルタ20Bによる捕集が開始されている。以後、同様にフィルタ20Bの堆積量がmとなりフィルタ予熱温度が良好な再生処理を行い得る温度TG5〜TG6となった場合には、バルブ3Aを開き、バルブ3Bを閉じてフィルタ20Bの再生処理を行う、という一連の動作を繰り返す。この作動の様子を図8に示す。まずフィルタ20Aのみで捕集を行い、時間t後に堆積量がmでフィルタ予熱温度がTG3〜TG4の間となったら、フィルタ20Bで捕集を開始するとともにフィルタ20Aの再生処理を行う。その後、フィルタ20Bでの捕集が進み時間t後に堆積量がmでフィルタ予熱温度がTG5〜TG6の間となったら再びフィルタ20Aで捕集を開始するとともにフィルタ20Bの再生処理を行う。以下同様の作動を繰り返す。
【0030】
ここでフィルタ1回で捕集を行うため当然2個の場合よりも圧損は高くなるため出力ダウンが懸念されるが、運転時のフィーリング悪化を特に感じるのは坂道等を高速で登ったりする高回転・高負荷条件の場合であり、この様な条件ではフィルタ予熱温度が高くなるため少ないパティキュレート堆積量で再生処理が行われる可能性が高く、従って、パティキュレートの堆積がなく、圧損の低いフィルタで捕集することになるので、フィーリングの悪化は少ないか、むしろある程度捕集された2個のフィルタで捕集している場合よりも良好な運転フィーリングとなることもある。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、比較的多いパティキュレート堆積量でフィルタ予熱温度が高い時に再生処理すると発生するクラック等の熱損傷を防ぎ、良好な再生処理を行うことができる。さらに比較的少ない堆積量で再生処理した場合にはエンジンの出力低下を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の一部断面を含む全体構成図である。
【図2】本実施例における作動を具体的に例示するグラフである。
【図3】パティキュレートの堆積量に対する燃焼ピーク温度、再生率の測定結果を示すグラフである。
【図4】予熱温度に対する燃焼ピーク温度、再生率の測定結果を示すグラフである。
【図5】パティキュレートの堆積量、予熱温度に対して良好な再生処理を行い得る範囲を例示したグラフである。
【図6】従来の排気ガス微粒子浄化装置を例示する断面図である。
【図7】本発明の第2の実施例の一部断面を含む全体構成図である。
【図8】第2実施例における作動を具体的に例示する線図である。
【図9】図9は本発明における、パティキュレート捕集と再生処理操作の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1,1a…排気ガス微粒子浄化装置
2,8…排気管
3,7…切換弁
4…フィルタ容器
9…バイパス通路
12…空気ポンプ
13…制御手段(電子式制御装置)
14,15…アクチュエータ
16…空気流量制御装置
17…通電量制御手段(リレー、電圧調整器)
20…フィルタ
21…電気ヒータ
22…測温手段(温度センサ)
23…差圧計
26…栓
27…セル
28…多孔質の壁

Claims (3)

  1. 内燃機関の排気系に設けられて排気ガス中の微粒子を捕集するフィルタと、
    前記フィルタの再生時における再生用ガスの流動方向の上流側の前記フィルタ端面或いはその近傍に設けられた加熱手段と、
    前記フィルタの内部若しくはその端面近傍に設けられた前記フィルタの温度を測定する為の測温手段と、
    前記フィルタの微粒子堆積量を検出する為の堆積量検出手段と、
    前記測温手段の検出するフィルタを再生処理する直前の温度であるフィルタ予熱温度と前記堆積量検出手段により検出される微粒子堆積量に基づいて、燃焼ピーク温度が所定値以下で重量再生率が所定値以上の良好な再生処理操作を実行しえる最適条件の範囲にあると判断されたときに、フィルタの再生処理操作の開始を決定する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関の排気ガス微粒子浄化装置。
  2. 前記フィルタが複数個独立して、前記排気系に対して並列に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気ガス微粒子浄化装置。
  3. 前記制御手段は、前記フィルタ予熱温度と前記微粒子堆積量とから、前記良好な再生処理操作を実行しえる最適条件の範囲を予め設定したデータが格納されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の排気ガス微粒子浄化装置。
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