JP3264707B2 - 内燃機関の排気ガス微粒子浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気ガス微粒子浄化装置

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JP3264707B2 JP31687192A JP31687192A JP3264707B2 JP 3264707 B2 JP3264707 B2 JP 3264707B2 JP 31687192 A JP31687192 A JP 31687192A JP 31687192 A JP31687192 A JP 31687192A JP 3264707 B2 JP3264707 B2 JP 3264707B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディーゼル機関等から
排出される排気ガスの中に含まれている微粒子(パティ
キュレート)を分離捕集して排気ガスを浄化するフィル
タを備えた排気ガス微粒子浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばディーゼル機関の排気ガス中に
は、カーボン粒子等の可燃性の微粒子(パティキュレー
ト)が多く含まれているので、ディーゼル機関の排気系
にはこのパティキュレートを捕集するためのパティキュ
レートフィルタ(以下、単にフィルタと呼ぶ)が装着さ
れている。
【0003】このフィルタは、例えばセラミック材料に
代表されるように耐熱性があって、しかも多孔質で通気
性のある材料から形成されている。機関の運転時間の経
過に伴ってフィルタの内部に堆積するパティキュレート
の量が増えると、通気抵抗が次第に増大して機関の出力
低下を招くため、パティキュレートの捕集量に応じて定
期的にフィルタの再生処理を行う必要がある。
【0004】再生処理は堆積したパティキュレートを加
熱手段によって着火温度(約650℃)以上の高温まで
高め、パティキュレートに着火させ、且つ燃焼させるこ
とによって開始される。この加熱手段としては電気ヒー
タや軽油バーナ等が考えられているが、図13としてフ
ィルタ20に電気ヒータ21を装着した排気ガス微粒子
浄化装置1aの例を示す。フィルタ20にはバイパス通
路9が設けられ、再生処理時には図示のように切換弁3
によって排気ガスの全量がバイパス通路9に流され、そ
の代わりに再生処理用の空気が空気ポンプ12によって
フィルタ20の一端側から供給される(この例の場合は
捕集時の排気ガスの流れと同じ方向に供給される)。そ
して、フィルタ20における再生用空気の流れの上流側
端面に沿って配設するか、或いは端面の内部に埋設した
電気ヒータ21に通電することによって、フィルタ20
に堆積したパティキュレートを空気の流れの上流側から
加熱して着火させ、空気ポンプ12から供給される空気
によって燃焼させて焼却する。
【0005】ところで、本発明者らが行なった実験によ
ると微粒子堆積量と燃焼ピーク温度との間には強い相関
があり、堆積量が多いほど燃焼ピーク温度は高くなり、
図2に示すように900℃を超える様な高温となるとフ
ィルターにクラックが発生することが判った。図3はフ
ィルターにクラックが発生した場合におけるフィルタの
内部の状況を観察したもので直径140mm、長さ130
mm、容積2lのフィルタのヒータ設置側端面から約30
mm程度の位置に、外周から内部に向かってクラックCが
発生していた。発生のメカニズムは、図4に示す様に、
まずヒータに通電するとその近傍が高温となりその近傍
が膨張する(a)。
【0006】その後、その近傍の微粒子に着火すると燃
焼域Aができヒータ端面近傍から少し下流にかけての部
分が膨張する(b)。その後ヒータへの通電を停止する
と再生用エアに乗って燃焼域Aは下流方向に移動してそ
の近辺の部分が膨張しているが、ヒータ近傍は常温の再
生用エアにより冷却されるために収縮するため、従って
図中矢印Bの部分に過大な熱応力を発生し、熱損傷を起
こすものであることを見出した。前記微粒子の堆積量が
多いほど発生するクラックの程度は激しいが、これは堆
積量が多いと発熱量が多く高温となるために燃焼域Aの
部分の熱膨張が大きいのに対し、エアによる冷却の程度
は常に同じであるため温度勾配は大きくなり、従って大
きな熱応力が発生して熱損傷が激しくなるものである。
【0007】一方、車の運転時は高速で坂を登る時の様
な高回転・高負荷の条件から市街地での渋滞時の様な低
回転・低負荷の条件まで運転条件が巾広く変動し、排気
ガス温度は大巾に変わるため再生処理を開始する時のフ
ィルタ内部温度(以下これを「フィルタ予熱温度」と呼
ぶ)は再生処理時毎に異なったものとなり、再生性も変
わることが推測される。図5は本発明者らの行なった実
験で、フィルタ予熱温度が60℃,400℃のときに電
気ヒータに通電した場合のフィルタ内部のヒータ近傍の
温度推移を示したものである。通常、ヒータへの通電時
間tvはフィルタ予熱温度が低くても堆積したパティキ
ュレートに確実に着火が可能な時間に設定しておくた
め、フィルタ予熱温度が60℃では曲線Iの様に800
℃程度に抑えられるのに対して、予熱温度が400℃の
場合には曲線IIに示すように供給熱量が過多となって、
フィルタのクラック発生限界を越える1000℃程度に
まで到ってしまうことが判明した。
【0008】即ち、第1の問題として、ヒータ通電停止
時に再生処理により、ヒータ端面近傍が冷却され、燃焼
部との間に過大な熱応力を発生して熱損傷を生じるこ
と、第2の問題としてフィルタ予熱温度が高い場合には
ヒータ通電量が過多となり、やはり熱損傷を生じること
が挙げられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、この
ような従来技術の問題点に鑑み、電気ヒータへの通電停
止の際に電圧が低くなるように制御するという技術思想
に着目し、電気ヒータ近傍部分の急激な冷却を抑止して
燃焼域との温度勾配を小さくするように制御することに
より、フィルタの熱損傷を防止することができる排気ガ
ス微粒子浄化装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するための手段として、内燃機関の排気系に設けられ排
気ガス中の微粒子を捕集するフィルタと、前記フィルタ
の再生処理時における再生用ガスの流動方向に対して上
流側のフィルタの端面或いはその近傍に設けられた電気
ヒータと、前記フィルタの再生時に電気ヒータへの通電
を行なうとともに該電気ヒータへの通電停止の際に電圧
が低くなるように制御する制御手段と、前記制御手段の
指令に従って前記電気ヒータに通電及び通電停止を行な
う通電量制御手段とを備えたことを特徴とする内燃機関
の排気ガス微粒子浄化装置を提供するものである。
【0011】
【作用】本発明においては、内燃機関の排気系に設けら
れた排気ガス中の微粒子を捕集したフィルタを再生処理
するときに、フィルタの再生用ガスの流動方向に対して
上流側のフィルタの端面或いはその近傍に設けられた電
気ヒータに通電して微粒子を加熱し燃焼させるが、その
通電パターンとしては、ヒータ通電終了時に、徐々にヒ
ータ電力を下げることによってフィルタ前部の温度低下
を抑制し、フィルタ中間部の燃焼域との温度差を少なく
してクラック発生を防止するようにし、この際に、フィ
ルタ前部等のヒータ近傍の少なくとも2箇所に測温手段
を設け、フィルタ温度をフィードバックすることで、段
階的にヒータ電力の低下をフィードバック制御する。具
体的には、ヒータへの通電停止の際のヒータへの通電量
を、測温手段により測定された2箇所の温度差が設定巾
以内となる様に、フィードバック制御する。
【0012】この様な作動により、電気ヒータへの通電
停止の際に電圧が低くなるように制御するので、電気ヒ
ータ近傍部分の急激な冷却を抑止して燃焼域との温度勾
配を小さくすることができ、その結果、フィルタの熱損
傷を防止することができる。
【0013】
【実施例】図1に、本発明の第1実施例であるディーゼ
ルエンジン用の排気ガス微粒子浄化装置1の関連する諸
装置を含む全体構成が概念的に示されている。図1の左
方にある図示しないディーゼルエンジンから導出される
排気管2は、切換弁3を介してフィルタ容器4に接続さ
れる。フィルタ容器4は略円筒形のものであるが、その
両端に排気ガス或いは空気の入口部又は出口部となる円
錐形の空間5及び6の部分を備えており、排気管2は空
間5に接続される。そして空間6は切換弁7を介して末
端の排気管8に接続され、図示しない他の排気ガス浄化
装置や消音器等を経て大気に開放される。
【0014】排気管2と排気管8との間には、それらを
直接に連通させ得るバイパス通路9が設けられており、
切換弁7がフィルタ容器4の空間6又はバイパス通路9
のいずれか一方を選択的に排気管8へ接続するように作
動する。また、切換弁3から分岐する別の排気管10が
外気に開放しており、この排気管10は、切換弁3によ
って排気管2とフィルタ容器4の空間5との間が遮断さ
れたときに、空間5を外気に連通するようになってい
る。更に、フィルタ容器4の空間6には空気供給管11
によって空気ポンプ12が接続されている。13は本発
明に言う制御手段としての、例えば電子式の制御装置で
あって、切換弁3を作動させるアクチュエータ14、切
換弁7を作動させるアクチュエータ15、更に、空気ポ
ンプ12の駆動を制御する空気流量制御装置16、及
び、後述のように本発明の特徴である通電量制御手段の
一例としてのリレー17等に制御信号を送るものであ
る。
【0015】排気ガス微粒子浄化装置1のフィルタ容器
4内には、排気ガス中に含まれているパティキュレート
(微粒子)を捕集するための多孔質のセラミック材から
なるハニカム構造のフィルタ20が、適当な緩衝材或い
は断熱材を介して固定されており、その空間6側の端面
には、パティキュレートを加熱して着火させる加熱手段
としての電気ヒータ21が取り付けられている。電気ヒ
ータ21は前述のように制御装置13によって操作さる
リレー17によって通電制御される。
【0016】電気ヒータ21が設けられた空間6の側と
は反対の、フィルタ20の再生処理の際に下流側となる
空間5の側には測温手段としての温度センサ22が設け
られ、その先端がフィルタ20の内部に挿入されてフィ
ルタ20の内部の温度を検出し、その信号を電子式制御
装置13に入力するようになっている。なお、温度セン
サ22の検出端をフィルタ20の内部に挿入して設置す
ることが困難な場合には、フィルタ20内部の温度と対
応して変化する温度を示す部分であって再生処理時に下
流側となるフィルタ20の端面の一部の近傍に設置して
もよい。
【0017】フィルタ20に堆積したパティキュレート
の量を測定してフィルタ20の再生処理を行う時期を決
定するために、この実施例ではフィルタ20の前後差圧
を検出する差圧計23を設けて、その圧力導入管24,
25をフィルタ容器4の空間5及び空間6へ接続してい
る。差圧計23の検出した差圧信号ΔPは、導線によっ
て電子式制御装置13に入力される。
【0018】フィルタ20は、例えば、直径が140mm
で長さが130mmの円柱形で、容積が2リットルの大き
さを有し、従来のフィルタと同様にコーディエライトセ
ラミックスによりなるハニカム構造を有するものであ
る。フィルタ20の軸方向に多数設けられた細孔は、栓
26によって前端又は後端が閉塞されて貫通しおらず、
それによって多数のセル27を形成している。この場
合、空間5の側にある開口に栓26がなくて空間5に開
放していると共に、空間6の側が栓26によって閉塞さ
れているセル27を第1のセル群27aと呼び、それと
は逆に、空間5の側が栓26によって閉塞されていると
共に、空間6の側に栓26がなくてそれに開放している
セル27を第2のセル群27bと呼ぶことにする。この
ように第1のセル群27aは空間5に開放し、且つ第2
のセル群27bは空間6に開放しているので、空間5と
空間6との間はセル27相互間の多孔質の壁28によっ
て仕切られている。
【0019】排気ガス微粒子浄化装置1の排気管2がデ
ィーゼル機関に接続されて、その排気ガス中に含まれて
いるパティキュレートを捕集する普通の運転状態では、
切換弁3及び7は図1に示された位置と反対に切り換え
られており、バイパス通路9は切換弁7によって、ま
た、別の排気管10は切換弁3によって閉塞されている
ので、排気管2を通った排気ガスは全部フィルタ容器4
内に導かれ、その気体部分はフィルタ20の第1のセル
群27aと第2のセル群27bとの間を隔てる多孔質の
隔壁を透過し、空間6で合流して排気管8を経て外気中
に放出される。排気ガスの気体部分がフィルタ20を透
過する際に、排気ガス中に含まれていた微細な固体粒子
であるパティキュレートはセル群間の隔壁によって透過
を阻まれ、主として第1のセル群27a内に捕集されて
堆積する。
【0020】フィルタ20によって捕集されたパティキ
ュレートの堆積量が増大すると、機関の排気抵抗が大き
くなり機関の出力低下を招くので、差圧計23によって
検出される差圧ΔPの信号が所定値を越えたときは、そ
の差圧信号を入力している電子式制御装置13の作動に
よってフィルタ20の再生処理が実行される。再生処理
を行うとき、制御装置13はアクチュエータ14及び1
5に制御信号を出力して、切換弁3及び7を図1に示し
た通りの位置に切り換える。それによって機関から排出
される排気ガスは排気管2からバイパス通路9を通って
直接に排気管8に導かれ、そのまま外気中に放出され
る。
【0021】制御装置13は、通電量制御手段であるリ
レー17にも制御信号を出力し、図示しないバッテリー
から電気ヒータ21へ通電が開始される。更に僅かな時
間をおいて空気流量制御装置16にも制御信号が出力さ
れ、それによって空気ポンプ12が駆動されて、空気の
ような再生用のガスを図1の矢印のように供給する。な
お、図1に示した第1実施例では、フィルタ20の再生
時の流れが通常のパティキュレート捕集時の排気ガスの
流れる方向に対して逆になっているが、この場合でも電
気ヒータ21は空気の流れに乗せて、熱を流れの上流側
からフィルタ20に堆積したパティキュレートに供給す
ることができる。
【0022】電気ヒータ21の熱を受けたパティキュレ
ートは、再生時の流れの上流側から順次に着火温度であ
る650℃に到達し、着火して燃焼する。その燃焼熱は
更に流れの下流側に堆積しているパティキュレートを加
熱して着火を助ける。燃焼ガスは別の排気管10を通っ
て外気中に放出され、このようにしてフィルタ20内に
堆積していたパティキュレートが次第に焼却されて消滅
する。
【0023】ここで、電気ヒータ21への通電はフィル
タに堆積したパティキュレートへの着火を行うのに十分
であれば良く、あとは再生用空気にのって燃焼域が下流
側へ運ばれるために、電力の節約等も考慮して、例えば
本発明者らの行った実験では再生処理を完了するまでの
時間が10分程度であるのに対し、通電時間は3分程度
としている。従って前述したように通電終了後はヒータ
近傍は、常温の再生用空気で冷却されることになるため
燃焼域との温度勾配が大きく熱損傷を引き起こすことが
ある。
【0024】そこで図6に示す様にヒータ通電終了時間
(tH )となったら通電量を徐々に減らす様に制御手段
13から通電量制御手段17に信号を送る。これにより
ヒータ近傍部分の急激な冷却が抑えられるため燃焼域と
の温度勾配を小さくすることができ、従って熱損傷を防
止することができるものである。ここで前述の様に運転
条件によってフィルタ予熱温度は大きく変動する。この
温度によって電気ヒータ21の昇温速度は大きく異なる
ので、フィルタ予熱温度を温度センサ22によって検出
し、その出力信号を制御装置13に入力する。そして通
電量制御手段17によってフィルタ予熱温度に応じた通
電量を電気ヒータ21に供給する。先に図5で説明した
ように、通電量を一定にすると、フィルタ予熱温度が高
いほど通電終了直前のヒータ近傍温度が高くなるので、
フィルタ予熱温度が高い場合に、過剰な通電による熱損
傷を防止するためには予め求めてある図7に示した様な
フィルタ予熱温度TA と適正なヒータ通電時間tA との
関係のマップに従って、ヒータ通電時間が短くなるよう
にしてやればよい。
【0025】例えば図8に示した様に、堆積した微粒子
に着火させるためにはフィルタ予熱温度が100℃の時
に3分間通電する必要がある場合、予熱温度は400℃
であれば通電時間を短縮して2分間で終了する、という
ように制御する。この場合、通電時間の制御で通電量を
調整しているが、供給する電力を制御して通電量の調整
を行なっても良いことはいうまでもない。
【0026】従って前述のヒータ通電終了時間tH 後、
通電を制御する、即ち通電量を徐々に減少させる制御に
おいても図9に示す様に、フィルタ予熱温度に応じて着
火に必要な通電時間tH を変更させる必要がある。ここ
で、通電制御を開始するイミングは、フィルタの再生処
理時に、前面より30〜50mm程度においてクラックが
発生し易いことから、燃焼域がこの辺りに達したら行え
ばよいことになる。ここで、本発明者らの行なった実験
ではフィルタ予熱温度が高いと着火、および燃焼が速
く、即ち、図14,15に示す様に、予熱温度が400
℃の場合には(図15)、ヒータ面から30mmの位置が
ピーク温度を生じるまでの時間Taが短く、またそれか
ら65mm位置がピークを生じるまでの時間Tbも、予熱
温度が60℃程度で再生処理した場合(図14の例)よ
りも短くなる。よって予熱温度に応じて通電制御を開始
するタイミングも変えてやる必要がある。図16はその
1例を示す図である。
【0027】図17は本発明の作動を示すフローチャー
トで、ステップ1(S1)ではバルブ3,7を図1の位
置とは逆の位置として排ガス全量をフィルタに導入し、
ステップ2(S2)で時々刻々のパティキュレートの堆
積量mをフィルタ前後差圧ΔPより推定しステップ3
(S3)において、この値が設定値を越えた場合には、
ステップ4(S4)においてバルブ3,7を図1に示す
位置として再生処理を開始する。次にステップ5(S
5)でまずフィルタ予熱温度を読込み、ステップ6(S
6)においてこの値に応じて通電制御を開始する時間T
cを図16に示すマップより決定する。次にステップ7
(S7)においてヒータに通電するとともにステップ8
(S8)でエアポンプより燃焼に必要なエアを供給し、
ステップ9(S9)においてTcが設定値を越えたらス
テップ10(S10)に進んで通電制御を開始する。ス
テップ11(S11)ではヒータへの通電を全て終了す
る時間となったかどうかが判断されNOであればステッ
プ11をくりかえし、YESであればステップ12(S
12)に進んでヒータをOFFし、その後ステップ13
(S13)でヒータONからの時間等により再生処理終
了か否かを判断しNOであればステップ13をくり返
し、YESであればステップ14(S14)に進んで、
エアポンプを停止し再び捕集に移る。
【0028】図10は本発明になる第2の実施例で、着
火に必要な通電時間tH 後は通電量を段階的に下げる様
にしたものである。この場合にもフィルタ予熱温度に応
じて着火に必要な通電時間tH も変更する。また、段階
的に下げるタイミングは、電力の許容値等を考慮し、1
段階30秒程度であれば効果的であることを見出した。
【0029】図11は本発明になる第3の実施例で、フ
ィルタのヒータ近傍および流れ中央部付近の外周に2箇
所温度センサ22A,22Bを設置し、このセンサによ
り得られる温度T1 ,T2 の差がある温度巾に抑えられ
る様ヒータ21への通電量を調整するものである。即ち
図12に示す様に、この様な制御をしない場合には図1
2A中破線で示す温度降下となるのに対し、本具体例で
は温度降下をT2 と同じ程度にするものである。これに
より燃焼速度が速まる等、燃焼状態が変わっても常にヒ
ータ近傍とその下流にある燃焼域との温度勾配を低く抑
え、熱損傷の発生を防ぐことができる。
【0030】再生処理時の温度勾配を低くし、応力を緩
和するためにはヒータ通電前および後にフィルタを予熱
するのが有効であることは常識的であるが、今回、ヒー
タ近傍に生じるクラックの発生メカニズムが、ヒータ通
電停止時の温度勾配によることを確認しえたことによ
り、ヒータ通電後のみに予熱すればよいことをつきとめ
たものである。
【0031】
【発明の効果】従来技術では、電気ヒータの通電を止め
ると、フィルタ前部は常温の再生用空気で冷却されるた
め、フィルタ中間部の燃焼域との温度差により、フィル
タにクラック(割れ)が発生するが、本発明によれば、
ヒータ通電終了時に、徐々にヒータ電力を低下すること
により、フィルタ前部の温度低下を抑制し、フィルタ中
間部の燃焼域との温度差を少なくするように制御するこ
とで、フィルタ前部と中間部の温度差に起因するクラッ
クを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の一部断面を含む全体構成
図である。
【図2】微粒子堆積量と燃焼ピーク温度の関係を示すグ
ラフである。
【図3】クラック発生状況を示す図である。
【図4】クラック発生のメカニズムを説明する模式図で
ある。
【図5】フィルタ予熱温度の違いによる電気ヒータ近傍
の温度変化の測定結果を示すグラフである。
【図6】第1実施例における制御の手順を具体的に例示
するグラフである。
【図7】フィルタ予熱温度と適正なヒータ通電時間との
関係を示すグラフである。
【図8】第1実施例についてフィルタ予熱温度に応じた
ヒータ通電時間制御の一例を示すグラフである。
【図9】第1実施例についてフィルタ予熱温度を考慮し
た場合の制御の手順を具体的に例示するグラフである。
【図10】第2実施例における制御の手順を具体的に例
示するグラフである。
【図11】本発明の第3実施例の構成図である。
【図12】第3実施例について制御の手順および効果を
具体的に例示するグラフである。
【図13】従来の排気ガス微粒子浄化装置を例示する。
【図14】図14は予熱温度が60℃の場合におけるヒ
ーター端面から異なる位置における温度上昇変化を示す
図である。
【図15】図15は図14と同じグラフであるが予熱温
度を400℃とした場合の例を示す図である。
【図16】図16はフィルタ予熱温度と通電制御開始時
間との関係をモデル的に設定した特性関数グラフであ
る。
【図17】図17は本発明における捕集・再生処理操作
の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1,1a…排気ガス微粒子浄化装置 2,8…排気管 3,7…切換弁 4…フィルタ容器 9…バイパス通路 12…空気ポンプ 13…制御手段(電子式制御装置) 14,15…アクチュエータ 16…空気流量制御装置 17…通電量制御手段 20…フィルタ 21…電気ヒータ 22…測温手段(温度センサ) 23…差圧計 26…栓 27…セル 28…多孔質の壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三好 新二 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式 会社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 有川 文明 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式 会社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 竹内 隆之 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式 会社日本自動車部品総合研究所内 審査官 亀丸 広司 (56)参考文献 実開 平4−40114(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01N 3/02 341

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の排気系に設けられ、排気ガス
    中の微粒子を捕集するフィルタと、 前記フィルタの再生処理時における再生用ガスの流動方
    向に対して上流側のフィルタの端面或いはその近傍に設
    けられた電気ヒータと、前記フィルタの再生時に電気ヒータへの通電を行なうと
    ともに、該電気ヒータへの通電停止の際に電圧が低くな
    るように制御する 制御手段と、 前記制御手段の指令に従って前記電気ヒータに通電及び
    通電停止を行なう通電量制御手段とを備えたことを特徴
    とする内燃機関の排気ガス微粒子浄化装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記電気ヒータへの通
    電停止の際に電圧が連続的に低くなるように制御する構
    を有することを特徴とする請求項1に記載の排気ガス
    微粒子浄化装置。
  3. 【請求項3】 前記フィルタの前記電気ヒータ近傍およ
    び中央部付近の外周の少なくとも2箇所に前記2箇所の
    温度を測定する測温手段設置されており、前記制御手
    段は、前記電気ヒータへの通電停止の際の該電気ヒータ
    への通電量を、前記測温手段により測定された前記2箇
    所の温度差が設定巾以内となる様に、フィードバック
    御することを特徴とする請求項1に記載の排気ガス微粒
    子浄化装置。
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