JP3746405B2 - 食品包装用フィルム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、物品の包装用フィルムに係り、透明性、柔軟性、引裂強度、復元性、ヒートシール性および耐冷凍性に優れ、手包装、自動包装での使用に適しており、特にはプレストレッチ突き上げ式自動包装機(以下、単にプレストレッチ自動包装機という)での使用に好適な食品包装用フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
食品の包装、特に精肉、鮮魚、青果等の生鮮食品の包装には、透明性、柔軟性およびヒートシール性に優れたストレッチフィルムが多数開発され、食品包装用フィルム(以下、単にフィルムという)として広く使用されている。
フィルムの包装方法には、ハンドラッパーを使用した手包装、突き上げ式自動包装機やピロー式自動包装機を使用した自動包装があるが、近年、プレストレッチ自動包装機が開発され、この包装機を使用した自動包装が急速に普及している。 プレストレッチ自動包装機の具体例としては、 AW-3600(寺岡精工社製、型式名)、FP-38(フジキカイ社製、型式名)が挙げられる。
【0003】
プレストレッチ自動包装機の包装機構は、フィルム巻回体から繰り出されて所定の長さに切断され搬送されたフィルムが、トレーが突き上げられる前に予めフィルムの横方向(フィルム巻回体の幅方向)に約 1.5倍(50%伸張)の長さに伸張、張設され、その後、トレーがそのフィルムに突き上げられるというものである。
このプレストレッチ自動包装機の特徴は、トレーが突き上げられる前にフィルムがその横方向に約 1.5倍の長さにプレストレッチされる点にあり、これによって従来の突き上げ式自動包装機で必要であったフィルム幅の約2/3 の幅のフィルムで同一サイズのトレーが包装できるようになり、フィルム使用量の削減が可能になった。
【0004】
手包装、自動包装に適したフィルムとして、例えば、特開平06-155676 号公報では、ポリプロピレン、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物、エチレン−酢酸ビニル共重合体および/またはエチレン−α−オレフィン共重合体からなる混合樹脂で芯層を形成し、この芯層の両側に内外層としてエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる層を積層したポリオレフィン系フィルムを提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記提案のフィルムをプレストレッチ自動包装機で使用すると、フィルムがプレストレッチされた際に、フィルム押えから抜けて包装不能になったり、フィルムの縦方向(フィルムの流れ方向)に沿って裂けるという不具合があった。また、フィルムにトレーが突き上げられた際に、約 1.5倍にプレストレッチされていたフィルムがトレーが突き上げられることによってさらに伸張され、場合によっては元の2倍(100%伸張)程度まで伸張されるため、フィルムの復元性が失われてタイトに包装できないといった不具合があった。さらに、約 1.5倍にプレストレッチされたときのフィルムの引張応力が大き過ぎる場合には、突き上げられたトレーが割れてしまったり、反対に引張応力が小さ過ぎる場合には、包装後のフィルムにしわや弛みが残るといった不具合があった。
【0006】
その上、上記提案のフィルムで冷凍食品を包装し、−20〜−30℃の冷凍温度で保存した場合、ポリプロピレンのガラス転移温度が−20℃以上のためフィルムに耐冷凍性が付与されず、輸送の際のショック等によりフィルムがガラス状に割れることがあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、透明性、柔軟性、引裂強度、復元性、ヒートシール性および耐冷凍性に優れ、手包装、自動包装での使用に適し、特にプレストレッチ自動包装機で使用するのに好適なポリオレフィン系フィルムの提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、特にプレストレッチ自動包装機で使用されるフィルムは、フィルム横方向に予め約50%伸張されるため、フィルム横方向の引張弾性率と引裂強度が特定の範囲になければ、フィルム押えからのフィルムの抜けと裂けがなくならないことを見出した。また、張設されたフィルムにトレーが突き上げられると、このフィルムは、場合によっては約 100%まで伸張されるため、フィルム横方向の50%伸張時の引張応力すなわち50%引張応力の値を特定した上で、さらにフィルム横方向の 100%引張応力/50%引張応力の値が特定の範囲になければ、トレーが割れたりフィルムにしわが残ったりあるいはフィルムの復元性が失われたりすることがなくならないことを見出した。
さらに、この 100%引張応力/50%引張応力の値を特定の範囲に納め、かつ透明性、柔軟性、引裂強度、復元性、ヒートシール性に加えて優れた耐冷凍性をフィルムに付与するためには、フィルムの芯層を形成する樹脂組成物にオレフィン系熱可塑性エラストマーであるポリプロピレンとエチレン−プロピレンゴム(以下、EPRという) またはエチレン−ブチレンゴム(以下、EBRという)との共重合ポリマーアロイを使用すればよいことを見出し、本発明を完成させた。
【0008】
本発明の食品包装用フィルムは、まず、最初に手包装に優れたフィルムに関するもので、ポリプロピレンとEPRまたはEBRとの共重合ポリマーアロイ(以下、単に共重合ポリマーアロイという)100重量部に対して、水素化石油系樹脂5〜45重量部を混合してなる樹脂組成物を芯層とし、この芯層の両側に被覆層としてポリエチレン系樹脂からなる層を積層した3層からなり、フィルム横方向の50%引張応力が、4.00〜9.00N/mm 2 、フィルム横方向の100%引張応力/50%引張応力が、1.05〜1.45であることを第一の特徴としている。
これ以降は、プレストレッチ包装に優れたフィルムに関するもので、前記共重合ポリマーアロイ100重量部に対して、水素化石油系樹脂5〜45重量部、スチレン系熱可塑性エラストマー3〜30重量部を混合してなる樹脂組成物を芯層とし、この芯層の両側に被覆層としてポリエチレン系樹脂からなる層を積層した3層からなり、フィルム横方向の50%引張応力が、4.00〜9.00N/mm 2 、フィルム横方向の100%引張応力/50%引張応力が、1.05〜1.45であることを特徴とすることを第二の特徴としている。
さらに、前記共重合ポリマーアロイ100重量部に対して、水素化石油系樹脂5〜45重量部、直鎖状低密度ポリエチレン5〜65重量部を混合してなる樹脂組成物を芯層とし、この芯層の両側に被覆層としてポリエチレン系樹脂からなる層を積層した3層からなり、フィルム横方向の50%引張応力が、4.00〜9.00N/mm 2 、フィルム横方向の100%引張応力/50%引張応力が、1.05〜1.45であることを第三の特徴としている。
そして、前記共重合ポリマーアロイ100重量部に対して、水素化石油系樹脂5〜45重量部、スチレン系熱可塑性エラストマー3〜30重量部、直鎖状低密度ポリエチレン5〜65重量部を混合してなる樹脂組成物を芯層とし、この芯層の両側に被覆層としてポリエチレン系樹脂からなる層を積層した3層からなり、フィルム横方向の50%引張応力が、4.00〜9.00N/mm 2 、フィルム横方向の100%引張応力/50%引張応力が、1.05〜1.45であることを第四の特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明で使用する共重合ポリマーアロイとしては、まずポリプロピレンとEPRとの共重合ポリマーアロイが挙げられ、MFR(メルトフローレシオ、ASTM-D1238に準拠)が 0.1〜15g/10 分(温度 230℃、荷重 2.16kgf)のものである。この共重合ポリマーアロイは、多段階重合プロセスにおける重合段階でEPRがポリプロピレン中に直接に微分散してポリマーアロイとなったものであり、EPRが1μm未満の大きさでポリプロピレン中に均一に微分散した海島型のミクロ相分離型ポリマーアロイである。
【0010】
この共重合ポリマーアロイは、結晶性の樹脂成分であるポリプロピレン中に非晶性のゴム成分であるEPRが均一に微分散しているため、以下に示す種々の優れた特性を有している。
第一に、プロピレン単独重合体、プロピレンとエチレンとの共重合体およびプロピレンとプロピレンを除くα−オレフィンとの共重合体などのポリプロピレン系樹脂に比べ柔軟である。すなわち、これらポリプロピレン系樹脂の曲げ弾性率(ASTM-D790に準拠)が7,000〜25,000kg/cm2の範囲であるのに対し、この共重合ポリマーアロイの曲げ弾性率は500〜5,000kg/cm2、好ましくは600〜4,000kg/cm2、より好ましくは700〜3,000kg/cm2の範囲にある。この曲げ弾性率の違いは、ポリプロピレン中に均一に微分散したEPRによってポリプロピレンの結晶性が低下することと、EPRの柔軟性によるものである。これゆえに、この共重合ポリマーアロイを使用した場合のみ、後述の水素化石油系樹脂を混合することによって50%引張応力が所望の特定範囲まで低下し得る。
第二に、ポリプロピレンが有する剛性とEPRが有するゴム弾性との相乗効果により復元性に優れている。特に高伸張域における伸張にともなう引張応力の増加が大きく、 100%引張応力/50%引張応力が所望の特定範囲にあるため、プレストレッチ自動包装機に対する包装適性(以下、単にプレストレッチ包装適性という)を付与できる。
第三に、ミクロ相分離型ポリマーアロイであるため、高伸張域において、EPRドメインの界面から発生するミクロクレーズによるタフニングにより引裂強度に優れている。これによりプレストレッチ包装適性を付与できる。
最後に、ポリプロピレンが有する耐熱性とEPRが有する耐冷凍性を同時に備えているため、使用可能温度範囲がポリプロピレン系樹脂に比べ広い。すなわち、融点はポリプロピレンに依存するため 135℃以上であり、優れたヒートシール耐熱性を示す。一方、ガラス転移温度はEPRに依存するため−30℃以下であり、優れた耐冷凍性を示す。この点がガラス転移温度が−20℃以上であるポリプロピレン系樹脂とは異なり、ポリプロピレン系樹脂では付与できない耐冷凍性を付与できる。
【0011】
共重合ポリマーアロイ中のEPR含有量は40〜80重量%(以下、wt%と表記する)が好ましい。EPR含有量が40wt%未満では、EPRの特徴であるゴム弾性が失われるため引張弾性率が極めて高くなり、後述のスチレン系熱可塑性エラストマーや直鎖状低密度ポリエチレンを混合しても引張弾性率が所望の特定範囲まで低下しない。また、高伸張域での伸張にともなう引張応力の増加が小さくなり、 100%引張応力/50%引張応力が所望の特定範囲から外れる。反対に、EPR含有量が80wt%を超えると、海島型のミクロ相分離構造におけるEPRドメインが増加するため白化してしまい、フィルムの透明性が損なわれる。
【0012】
本発明で使用する共重合ポリマーアロイとしては、上記のポリプロピレンとEPRとの共重合ポリマーアロイ以外では、ゴム成分がエチレン―ブチレンゴムであるポリプロピレンとEBRとの共重合ポリマーアロイであってもよい。ポリプロピレンとEBRとの共重合ポリマーアロイ中のEBR含有量は、ポリプロピレンとEPRとの共重合ポリマーアロイと同様に、40〜80wt%が好ましい。
【0013】
本発明で使用する水素化石油系樹脂としては、石油ナフサ等の熱分解により精製される不飽和炭化水素を含む留分を重合し樹脂化した脂肪族系石油樹脂(C5留分系)、芳香族系石油樹脂(C9留分系)およびジシクロペンタジエン系石油樹脂等が水素化されたものが挙げられる。具体的には、イソプレン、1−ペンテン、1,3−ペンタジエン、インデン、ビニルトルエン、メチルスチレン、スチレン、メチルインデン、ジシクロペンタジエン等の不飽和炭化水素を重合、共重合した石油樹脂を水素化したものである。さらに、ナフサ分解で得られるC5留分からの合成テルペン樹脂等も挙げられる。また、石油系以外のものである天然系テルペン樹脂等でもよい。これらの中では、数平均分子量が 500〜900 、軟化点が90〜150℃のものが好ましい。より好ましくは軟化点が125℃のものである。
【0014】
水素化石油系樹脂は脂環式の樹脂であり、その環状部分が立体障害になるため、共重合ポリマーアロイのポリプロピレンの結晶性がさらに低下する。これにより共重合ポリマーアロイの柔軟性がさらに高まり、50%引張応力が低下する。また、結晶性の低下により透明性が向上するため、実用に適する透明性が得られる。ただし、水素化石油系樹脂はガラス転移温度が室温以上であるため、耐冷凍性の点で混合量が制限される。
水素化石油系樹脂は、共重合ポリマーアロイ100重量部に対して5〜45重量部、好ましくは10〜40重量部、より好ましくは15〜35重量部混合される。混合量が5重量部未満では、50%引張応力が所望の特定範囲まで低下しない。また、透明性が実用に適する範囲まで向上しない。反対に、45重量部を超えると、耐冷凍性が損なわれる。また、これ自身が低分子量であることにより引裂強度が低下する。
【0015】
共重合ポリマーアロイに水素化石油系樹脂を混合してなる樹脂組成物を芯層とすることにより、本発明における請求項1のフィルムとなる。このフィルムは、透明性、柔軟性、引裂強度、復元性、ヒートシール性および耐冷凍性に優れており、手包装で使用するのには適したフィルムである。ただし、引張弾性率が所望の特定範囲に入らないため、プレストレッチ包装適性が十分ではない。
【0016】
このため本発明では、引張弾性率を所望の特定範囲まで低下させてプレストレッチ包装適性を付与するために、スチレン系熱可塑性エラストマーまたは/および直鎖状低密度ポリエチレンを使用する。
本発明で使用するスチレン系熱可塑性エラストマーとは、ビニル芳香族化合物と共役ジエンとの共重合体の水素添加誘導体であり、MFRが1〜15g/10 分(温度 230℃、荷重 2.16kgf)である。
ビニル芳香族化合物としてはスチレンが代表的であり、この他にo−スチレン、p−スチレン、α−メチルスチレン等が挙げられる。
共役ジエンとしてはブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン等が挙げられる。これら共役ジエンの結合形態は、共役ジエンがブタジエン、イソプレンのいずれであっても1,4−結合または1,2−結合が主である。また、共役ジエン中のオレフィン型二重結合への水素添加は、少なくとも80%以上なされている必要があり、90%以上水素添加されているとより好ましい。水素添加が80%未満では成形加工時に熱劣化され易く、架橋反応等が起こるので好ましくない。
【0017】
ビニル芳香族化合物と共役ジエンとの共重合体の水素添加誘導体としては、例えば、スチレン−ブタジエンジブロック共重合体の水素添加誘導体(SEB)、スチレン−ブタジエン−スチレントリブロック共重合体の水素添加誘導体(SEBS)、スチレン−イソプレンジブロック共重合体の水素添加誘導体(SEP)およびスチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体の水素添加誘導体(SEPS)等が挙げられる。これらの中ではSEBS、SEPSが好ましく、より好ましくはSEBSである。また、共重合形態は、ブロック共重合以外ではランダム共重合であってもよい。
【0018】
これら水素添加誘導体中のスチレン含有量は10〜40wt%が好ましい。スチレン含有量が10wt%未満では、MFRが15g/10分を超えるため、インフレーション成形ではバブルの安定性が損なわれる。反対に、40wt%を超えると、ミクロ相分離構造におけるポリスチレンドメインが大きくなるため、フィルムの透明性が損われる。
これら水素添加誘導体は、引張弾性率が低く、ゴム弾性を有していて弾性変形領域が広範囲にわたって存在する。また、共役ジエンドメインのガラス転移温度は−30℃以下であり、耐冷凍性に優れている。
【0019】
スチレン系熱可塑性エラストマーは、共重合ポリマーアロイ100重量部に対して3〜30重量部、好ましくは5〜25重量部、より好ましくは5〜20重量部混合される。混合量が3重量部未満では、その特性が発現せず引張弾性率が所望の特定範囲まで低下しないため、プレストレッチ包装適性を付与できない。反対に、30重量部を超えると、フィルム縦方向の配向性が強まるため、フィルム横方向の引裂強度が低下する。また、ポリスチレンドメインの増加によりフィルムの透明性が損われる。
【0020】
本発明で使用する直鎖状低密度ポリエチレンとは、エチレンと炭素数4〜12のα−オレフィンとの共重合体であり、MFRが 0.1〜15g/10分(温度 190℃、荷重 2.16kgf)、密度が 0.860〜0.930g/cm3である。
この直鎖状低密度ポリエチレンは、チーグラーナッタ系触媒もしくはシングルサイト系触媒を使用して製造されたものであり、特にはα−オレフィンの分布がより均一になるシングルサイト系触媒を使用して製造されたものが好ましく、これらはα−オレフィンに由来するタイ分子を有している。このタイ分子の効果により、引張弾性率が低く柔軟であり、引裂強度にも優れている。
【0021】
エチレンと共重合されるα−オレフィンの炭素数は4〜12であり、好ましくは6〜10、より好ましくは6〜8である。また、α−オレフィンの含有量は3〜30wt%であり、好ましくは5〜30wt%、より好ましくは10〜30wt%である。α−オレフィンの含有量が3wt%未満では、タイ分子の効果が発現せず引張弾性率が高くなるため、本発明での使用に適さない。反対に、30wt%を超えると、融点が低下するため樹脂組成物の融点の低下を招き、ヒートシール耐熱性を損なう。
【0022】
直鎖状低密度ポリエチレンは、共重合ポリマーアロイ100重量部に対して5〜65重量、好ましくは10〜60重量部、より好ましくは15〜55重量部混合される。混合量が5重量部未満では、その特性が発現せず引張弾性率が所望の特定範囲まで低下しないため、プレストレッチ包装適性を付与できない。反対に、65重量部を超えると、芯層を構成する樹脂組成物の融点の低下を招きヒートシール耐熱性を損なう。
【0023】
共重合ポリマーアロイに水素化石油系樹脂を混合してなる樹脂組成物に、スチレン系熱可塑性エラストマーまたは直鎖状低密度ポリエチレンを混合してなる樹脂組成物を芯層とすることにより、本発明の請求項2および請求項3に記載のフィルムが得られる。これらのフィルムは、引張弾性率が所望の特定範囲内にあり、プレストレッチ包装適性に優れたフィルムである。
ここで、スチレン系熱可塑性エラストマーと直鎖状低密度ポリエチレンは、ともに引張弾性率を所望の特定範囲まで低下させプレストレッチ包装適性を付与するために使用するものであり、スチレン系熱可塑性エラストマーと直鎖状低密度ポリエチレンを併用することもでき、請求項4に記載のフィルムが得られる。特に、スチレン系熱可塑性エラストマーと直鎖状低密度ポリエチレンを併用すると、スチレン系熱可塑性エラストマーの配向性が直鎖状低密度ポリエチレンのタイ分子の効果により打ち消されるため、より柔軟でかつ引裂強度に優れたフィルムが得られる。
【0024】
このようにして、フィルム横方向(フィルムの巻回体の幅方向でありフィルム成形方向と直交する方向)の50%引張応力、 100%引張応力/50%引張応力、引張弾性率および引裂強度を満足するものとし、透明性、柔軟性、引裂強度、復元性、ヒートシール性、耐冷凍性およびプレストレッチ包装適性が付与される。
【0025】
芯層を形成する樹脂組成物には、モノグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルおよびポリオキシエチレンアルキルエーテル等の界面活性剤を添加することができる。これらの具体例としては、モノグリセリンラウレート、モノグリセリンオレート、ポリグリセリンラウレート、ポリグリセリンオレート、ソルビタンラウレート、ソルビタンオレート、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等が挙げられる。また、成形加工時における熱酸化劣化を防止するために、ラジカル捕捉剤として機能するフェノール系酸化防止剤や、過酸化物分解剤として機能するリン系酸化防止剤を添加することもできる。さらに、被覆層で使用するポリエチレン系樹脂等を添加することもできる。
【0026】
本発明で被覆層として使用するポリエチレン系樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン等が挙げられ、これらの中では透明性の点で、エチレン−酢酸ビニル共重合体、直鎖状低密度ポリエチレンが好ましい。
エチレン−酢酸ビニル共重合体は、MFRが 0.1〜15g/10 分(温度 190℃、荷重2.16kg)、酢酸ビニル含有量が5〜20wt%、好ましくは7〜18wt%、より好ましくは10〜15wt%である。酢酸ビニル含有量が5wt%未満では、粘着性が発現せず自己粘着性が得られない。反対に、20wt%を超えると、粘着性が強すぎて包装適性が損なわれる。このエチレン−酢酸ビニル共重合体のガラス転移温度は−30〜−50℃の範囲にあり、耐冷凍性に優れている。また、融点は 100℃以下であり、低温ヒートシール性にも優れている。
直鎖状低密度ポリエチレンとしては、芯層に用いたものと同種の直鎖状低密度ポリエチレンを使用することができるが、その中でも被覆層に使用するにはα−オレフィンの含有量が10〜30wt%のものが好ましい。α−オレフィンの含有量が10wt%未満では、融点が 100℃を超えるため低温ヒートシール性を付与できない。また、ガラス転移温度が−30℃以下にならない。反対に、30wt%を超えると、粘着性が強すぎて包装適性が損なわれる。
【0027】
被覆層を形成するポリエチレン系樹脂には、自己粘着性、滑り性、防曇性等を付与するために、モノグリセリン脂肪酸エステル、アセチル化モノグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルおよびポリオキシエチレンアルキルエーテル等の界面活性剤を添加することができる。これらの具体例としては、モノグリセリンラウレート、モノグリセリンオレート、モノグリセリンモノアセトモノラウレート、モノグリセリンモノアセトモノオレート、モノグリセリンジアセトモノラウレート、モノグリセリンジアセトモノオレート、ポリグリセリンラウレート、ポリグリセリンオレート、ソルビタンラウレート、ソルビタンオレート、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等が挙げられる。また、芯層と同様にフェノール系酸化防止剤やリン系酸化防止剤を添加することもできる。
【0028】
本発明のフィルムの厚さは8〜25μmが好ましい。また、芯層の厚さは3〜20μmであり、被覆層の厚さは少なくとも1μm以上とすることが好ましい。芯層の厚さが3μm未満では、芯層としての物性が発現せずプレストレッチ包装適性が付与されない。また、ヒートシール耐熱性が損なわれる。反対に、芯層の厚さが20μmを超えると、ポリエチレン系樹脂の層が薄くなるため、低温ヒートシール性が損なわれる。
【0029】
本発明のフィルムは、多層インフレーション法または多層Tダイ法のいずれの方法によっても製造可能であるが、ここでは多層インフレーション法について詳述する。
具体的には、3台の押出機を使用して、芯層とその両側の被覆層に相当する上記各樹脂組成物からなる溶融樹脂を3層インフレーションダイスからそれぞれ所定の層厚が得られるように 180〜 220℃で共押出しし、この溶融樹脂フィルムを10〜30℃の冷却エアーで冷却しながら、ブローアップ比が3〜10の範囲になるようにブローアップする。この時ブローアップ比が3未満では、樹脂が成形方向(フィルム縦方向)に沿って配向してしまうため好ましくない。反対に、ブローアップ比が10を超えると、ブローアップ時のバブルが不安定になり製膜できない。その後、引取機内のピンチロールで折りたたみ、巻取機にて所定の厚さと幅に巻取る。
【0030】
上記構成からなる本発明のフィルムは優れた特性を有するが、手包装、突き上げ式自動包装機、ピロー式自動包装機およびプレストレッチ自動包装機で使用するのに好適なフィルムの柔軟性の尺度となるフィルム横方向の50%引張応力(JIS K7113に準拠)は4.00〜9.00N/mm2、より好ましくは4.50〜8.50N/mm2の範囲にある。この値が 4.00N/mm2未満では、フィルムが柔らかすぎて包装後のフィルムの張りが弱く、包装した商品を陳列時に段積みするとフィルムが商品の重さで弛んでしまったりしわが残ったりする。反対に、9.00N/mm2を超えると、硬くて伸びにくいフィルムとなり、包装時にトレーが割れてしまう。
【0031】
プレストレッチ包装適性の尺度となるフィルム横方向の 100%引張応力/50%引張応力(JIS K7113に準拠)は1.05〜1.45、より好ましくは1.10〜1.40の範囲にあり、高伸張領域において好適な引張応力の増加を示す。この応力比が1.05未満では、伸張にともなう引張応力の増加が少なく、プレストレッチ自動包装機で使用した場合、包装後のフィルムに張りが得られない。反対に、1.45を超えると、弾性が強すぎてトレーが突き上げられた際に割れたりする。
【0032】
プレストレッチ包装適性の尺度となるフィルム横方向の引張弾性率(JIS K7113 に準拠)は、 30.00〜80.00N/mm2、好ましくは 35.00〜75.00N/mm2の範囲にある。この値が30.00N/mm2未満では、弾性が弱く包装後のフィルムにしわが残ってしまう。反対に、80.00N/mm2を超えると、プレストレッチ時にフィルムの弾性が強すぎてフィルム押さえからフィルムが抜けてしまう。
【0033】
フィルムの配向性とプレストレッチ包装適性の尺度となるフィルム横方向の引裂強度(JIS K6732に準拠)は50.00〜90.00N/mm2、より好ましくは50.00〜85.00N/mm2の範囲にある。この値が50.00N/mm2未満では、フィルムの縦方向に沿って配向性が強すぎ、プレストレッチ時にフィルムが縦方向に沿って裂けてしまう。また、手包装では、フィルムをつかんだ指先にかかる引張応力に負けてフィルムが裂ける。反対に、90.00N/mm2を超えると、フィルム横方向の配向性が強まるため、フィルム縦方向の弾性が低下して包装後のフィルムにしわが残ってしまう。
【0034】
本発明のフィルムの耐冷凍性の尺度となるのは、芯層樹脂組成物の柔軟温度(JIS K6745 に準拠)と耐寒落球試験である。
本発明のフィルムは、芯層の両側に被覆層としてガラス転移温度が−30℃以下の耐冷凍性に優れたポリエチレン系樹脂を使用するため、フィルムの耐冷凍性の良否は芯層の樹脂組成物に依存する。芯層にポリプロピレン系樹脂を単独で使用した場合には、そのガラス転移温度で耐冷凍性を判断することができるのだが、本発明のように芯層が樹脂組成物の場合、使用する樹脂それぞれが異なるガラス転移温度を有するため、樹脂組成物のガラス転移温度が明確に定まらず、耐冷凍性の良否は容易に判断できない。
【0035】
検討を重ねた結果、芯層に複数の樹脂からなる樹脂組成物を使用した場合、ガラス転移温度に代えて柔軟温度が耐冷凍性の尺度として利用できることが分かった。
すなわち、芯層の樹脂組成物の柔軟温度が−30℃以下であれば、−30℃での耐寒落球試験においてフィルムは破壊せず、−30℃程度での冷凍保存に使用した場合、フィルムが割れることなく優れた耐冷凍性を示すことが分かった。ここで、本発明のフィルムの柔軟温度は、使用する樹脂の特徴により−60℃より低くなることはない。
【0036】
本発明のフィルムは、芯層の主成分に前記共重合ポリマーアロイを使用することにより、所望の 100%引張応力/50%引張応力、引裂強度、復元性、ヒートシール耐熱性および耐冷凍性がフィルムに付与される。これに水素化石油系樹脂を混合することにより、所望の大きさの50%引張応力を付与でき、また透明性を実用に適する範囲まで向上させることができる。さらに、スチレン系熱可塑性エラストマーまたは/および直鎖状低密度ポリエチレンを混合することにより、フィルムに所望の引張弾性率を付与できる。
本発明における芯層の樹脂組成物の柔軟温度は−30℃以下であり、この芯層の両側に被覆層としてガラス転移温度が−30℃以下であるポリエチレン系樹脂からなる層を積層して3層フィルムとすることにより、冷凍食品を冷凍温度で保存しても輸送の際のショック等によりフィルムが割れることのない優れた耐冷凍性を有するフィルムが得られる。また、被覆層にポリエチレン系樹脂を使用することにより、フィルムに低温ヒートシール性が付与される。
【0037】
【実施例】
下記表1〜表3に示した組成で、芯層とその両側の被覆層からなる3層フィルムを多層インフレーション法により製造した。すなわち、3台の押出機を使用して、溶融樹脂を3層インフレーションダイスから芯層と被覆層の厚さが上記各表に示した値になるように 200℃で共押出しし、この溶融樹脂フィルムを20℃の冷却エアーで冷却しながら6倍にブローアップした。その後、引取機内のピンチロールで折りたたみ、巻取機にて厚さ12μm、幅35cmで巻取った。
各層で使用した樹脂の明細は下記の通りである。
【0038】
[芯層]
・共重合ポリマーアロイ;
種類I…Adflex KS-353P(モンテル−JPO 社製、商品名、EPR含有量70wt%、MFR 0.45g/10分、曲げ弾性率860kg/cm2、ガラス転移温度−42℃)
種類II…Adflex C-200F (モンテル−JPO 社製、商品名、EPR含有量50wt%、MFR 6.0g/10分、曲げ弾性率2,300kg/cm2、ガラス転移温度−40℃)
・水素化石油系樹脂;
種類III …アルコン P-125(荒川化学工業社製、商品名、軟化点 125℃、ガラス転移温度78℃)
種類IV…アルコン P-115(荒川化学工業社製、商品名、軟化点 115℃、ガラス転移温度72℃)
・スチレン系熱可塑性エラストマー;
種類V…KRATON G1657(シェルジャパン社製、商品名、SEBS、スチレン含有量13wt%、MFR9g/10分、ガラス転移温度−58℃)
種類VI…KRATON G1652(シェルジャパン社製、商品名、SEBS、スチレン含有量29wt%、MFR 1.3g/10分、ガラス転移温度−58℃)
・直鎖状低密度ポリエチレン;
種類VII …AFFINITY EG8100(ダウケミカル日本社製、商品名、エチレン−オクテン共重合体、オクテン含有量24wt%、MFR 1.0g/10分、ガラス転移温度−50℃)
種類VIII…AFFINITY EG8200(ダウケミカル日本社製、商品名、エチレン−オクテン共重合体、オクテン含有量22wt%、MFR 5.0g/10分、ガラス転移温度−49℃)
・プロピレン−エチレン共重合体;
住友ノーブレン S-131(住友化学工業社製、商品名、プロピレン−エチレンランダム共重合体、エチレン含有量5wt%、MFR 1.2g/10分、曲げ弾性率7,200kg/cm2、ガラス転移温度−15℃)
【0039】
[被覆層]
・エチレン−酢酸ビニル共重合体;
NUC-3758(日本ユニカー社製、商品名、酢酸ビニル含有量15wt%、MFR 2.2g/10分、ガラス転移温度−32℃)
・直鎖状低密度ポリエチレン;
AFFINITY EG8100 (ダウケミカル日本社製、商品名、エチレン−オクテン共重合体、オクテン含有量24wt%、MFR 1.0g/10分、ガラス転移温度−50℃)
【0040】
得られたフィルムについて下記の方法で各物性を測定、評価し、その結果を表4〜表6に示した。
[MFR]
・ASTM-D1238に準じて測定した。
[曲げ弾性率]
・ASTM-D790に準じて測定した。
[ガラス転移温度]
・JIS K7121 に準じて測定した。
[透明性(ヘイズ%)]
・JIS K7105 に準じてフィルム1枚で測定した。この値が 2.0%以下であれば実用上好適である。
[引張特性]
・50%引張応力;JIS K7113に準じて、引張速度 200m/分で測定した。
・100 %引張応力;JIS K7113に準じて、引張速度 200m/分で測定した。
・引張弾性率;JIS K7113に準じて、引張速度5m/分で測定した。
・引裂強度;JIS K6732に準じて、引張速度 200m/分で測定した。
【0041】
[復元性]
・張設したフィルムに重さ30gの鉄球(直径約2cm)をのせ、これを2cm押し込んで取り除いた後、フィルムの窪みとしわが10秒以内に復元した場合を“〇”(良)とし、復元しなかった場合を“×”(不良)と評価した。
[ヒートシール性]
・低温ヒートシール性;200 gの重りを入れた PSPトレーSK-20 (中央化学社製、商品名)をハンドラッパーを使用して手包装し、表面温度が 100℃の熱板の上に2秒間放置してその状況を確認した。フィルムが複数枚重なった部分でフィルムが融着してヒートシールされていた場合を“〇”(良)とし、そうでなかった場合を“×”(不良)と評価した。
・ヒートシール耐熱性;上記と同様に包装し、表面温度が 140℃の熱板の上に2秒間放置してその状況を確認した。フィルムが複数枚重なった部分ではフィルムが融着してヒートシールされており、フィルム1枚の部分では穴空きの発生がなかった場合を“〇”(良)とし、穴空きの発生があった場合を“×”(不良)と評価した。
【0042】
[包装適性]
・プレストレッチ包装適性;プレストレッチ自動包装機AW-3600 (寺岡精工社製、型式名)を使用して、200gの重りを入れた PSPトレーC-33(中央化学社製、商品名)を 100パック包装して包装状態を確認した。
a.プレストレッチ性;フィルムがプレストレッチされた際の、フィルム押えからのフィルムの抜けや裂けが2回以下の場合を“〇”とし、3回以上抜けた場合を“×”、3回以上裂けた場合を“××”と評価した。
b.トレー割れ;割れ0回の場合を“〇”とし、1回以上の場合を“×”と評価した。
c.しわ、弛み;2パック以下の場合を“〇”とし、3パック以上の場合を“×”と評価した。
d.シール性;底シールの剥がれや穴空きが2パック以下の場合を“〇”とし、3パック以上の場合を“×”と評価した。
e.破れ;2パック以下の場合を“〇”とし、3パック以上の場合を“×”と評価した。
【0043】
・手包装適性;ハンドラッパーを使用して、200 gの重りを入れた SK-20トレーを50パック包装して包装状態を確認した。
a.しわ、弛み;2パック以下の場合を“〇”とし、3パック以上の場合を“×”と評価した。
b.シール性;底シールの剥がれや穴空きが2パック以下の場合を“〇”とし、3パック以上の場合を“×”と評価した。
c.破れ;2パック以下の場合を“〇”とし、3パック以上の場合を“×”と評価した。
【0044】
[耐冷凍性]
・柔軟温度;JIS K6745 に準じて芯層の樹脂組成物について測定した。
・耐寒落球試験;内径76mm、外径85mmの丸筒にフィルムを張設、固定した試験片を3個用意し、これらを−30℃の雰囲気下に24時間放置後、その雰囲気下で、重さ50gの鉄球(直径約 2.4cm)を30cmの高さからフィルムの中央部に落下させフィルムの破壊の有無を調べた。3個の試験片全てで穴が空かなかった場合を“〇”(良)、3個の試験片のうち1個でも穴が空いた場合を“×”(不良)と評価した。
【0045】
[評価の結果]
表4および表5から明らかなように、本実施例のフィルムはいずれも優れた特性を示した。これに対して表6に示すように、比較例のフィルムは本発明のフィルムより劣っていた。
なお、比較例1、2、7は、手包装に関し、比較例3、4、5、6は、プレストレッチ包装に関する。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
【0050】
【表5】
【0051】
【表6】
【0052】
【発明の効果】
本発明のフィルムは、手包装、突き上げ式自動包装機、ピロー式自動包装機およびプレストレッチ自動包装機で使用するのに好適なフィルムであり、透明性、柔軟性、復元性、ヒートシール性に優れ、特には引張弾性率、引裂強度および伸張にともなう引張応力の増加が実用に適した特定の範囲にあることで、プレストレッチ自動包装機で使用するのに好適な包装適性を有している。
さらに、本発明のフィルムは上記特性に加えて優れた耐冷凍性を有し、輸送の際の振動接触やショックにより破壊することなく、冷凍食品の包装に好適なフィルムである。
Claims (4)
- ポリプロピレンとエチレン−プロピレンゴムまたはエチレン−ブチレンゴムとの共重合ポリマーアロイ100重量部に対して、水素化石油系樹脂5〜45重量部を混合してなる樹脂組成物を芯層とし、この芯層の両側に被覆層としてポリエチレン系樹脂からなる層を積層した3層からなり、フィルム横方向の50%引張応力が、4.00〜9.00N/mm 2 、フィルム横方向の100%引張応力/50%引張応力が、1.05〜1.45であることを特徴とする食品包装用フィルム。
- ポリプロピレンとエチレン−プロピレンゴムまたはエチレン−ブチレンゴムとの共重合ポリマーアロイ100重量部に対して、水素化石油系樹脂5〜45重量部、スチレン系熱可塑性エラストマー3〜30重量部を混合してなる樹脂組成物を芯層とし、この芯層の両側に被覆層としてポリエチレン系樹脂からなる層を積層した3層からなり、フィルム横方向の50%引張応力が、4.00〜9.00N/mm 2 、フィルム横方向の100%引張応力/50%引張応力が、1.05〜1.45であることを特徴とする食品包装用フィルム。
- ポリプロピレンとエチレン−プロピレンゴムまたはエチレン−ブチレンゴムとの共重合ポリマーアロイ 100重量部に対して、水素化石油系樹脂5〜45重量部、直鎖状低密度ポリエチレン5〜65重量部を混合してなる樹脂組成物を芯層とし、この芯層の両側に被覆層としてポリエチレン系樹脂からなる層を積層した3層からなり、フィルム横方向の50%引張応力が、4.00〜9.00N/mm 2 、フィルム横方向の100%引張応力/50%引張応力が、1.05〜1.45であることを特徴とする食品包装用フィルム。
- ポリプロピレンとエチレン−プロピレンゴムまたはエチレン−ブチレンゴムとの共重合ポリマーアロイ100重量部に対して、水素化石油系樹脂5〜45重量部、スチレン系熱可塑性エラストマー3〜30重量部、直鎖状低密度ポリエチレン5〜65重量部を混合してなる樹脂組成物を芯層とし、この芯層の両側に被覆層としてポリエチレン系樹脂からなる層を積層した3層からなり、フィルム横方向の50%引張応力が、4.00〜9.00N/mm 2 、フィルム横方向の100%引張応力/50%引張応力が、1.05〜1.45であることを特徴とする食品包装用フィルム。
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