JP4780842B2 - ポリプロピレン系多層フィルム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は物品などの包装用、例えば家庭などにおける食品包装用フィルムや食品包装用ラップに用いるフィルムに関する。特に、ガスバリア性を有し、さらに、密着性、透明性、耐熱性、ハリ及びコシの感触などに優れたポリプロピレン系多層フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
飲食店、食品販売店等の食品に関する業務や一般家庭において、食品を保存する必要のある場合、また電子レンジなどで加熱する場合などにおいて、従来より熱可塑性樹脂製の薄いフィルムが使用されてきた。その中でも、塩化ビニリデン系共重合体樹脂系の食品包装用ラップフィルムは、防湿性、酸素ガスバリア性、耐熱性、容器等への密着性、透明性など、優れた複数の性質を兼ね備えているので、食品包装用ラップフィルムとして多用されている。
【0003】
また近年、非塩素系樹脂からなる食品包装用ラップフィルムが種々提案されてきた。例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、4−メチルペンテン樹脂などのポリオレフィン系樹脂を主体とするものなどがある。ポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン系樹脂はガスバリア性に乏しく、またフィルム表面における密着性もほとんど見られないので、例えば食品包装用ラップフィルムとして必須の密着性能としては不十分である。これらの所望の性能を満たすべく、種々の添加剤等の併用や、或いは他の樹脂などとの積層や混合がなされたフィルムが多数、提案されている。
【0004】
これらのフィルムは、使用する樹脂基材や併用する添加剤の種類や量、積層する樹脂によって容器への密着性、耐熱性などを向上させる工夫がなされているが、それでもガスバリア性や容器への密着性では、前述の塩化ビニリデン系共重合体樹脂系のラップフィルムには及ばないものであった。そこで、非塩素系樹脂を主体とするラップフィルムのガスバリア性に配慮したものに特許第2652507号公報や特許第2700750号公報、特開平9−193308号公報、特開平6−122182号公報、特開平6−122182号公報、特開平6−155677号公報、特開平6−155684号公報、特開平3−27937号公報などの提案がある。
【0005】
これらは例えばエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂やナイロン系樹脂をブレンドもしくは多層構成の内層に用いた構成により、ラップフィルムとしてのガスバリア性に配慮しているが、例えば特許第2700750号公報では柔軟効果の高いスチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体に、液状物であるポリブテンを組み合わせているので、フィルムが柔軟化しすぎる場合があり、フィルムのハリコシがないためまとわりつきなどが起こり、包装フィルムとしての使い勝手などについて、必ずしも十分なものではない。
【0006】
また、例えば特開平6−155677号公報ではガスバリア性とともにカット性にも配慮したものであるが、カット性の良さを追求したものであるため、硬いフィルムであり、手触りの良さや被包装物の形状への追従性など、使い勝手を満足させるフィルム柔軟性などの面で更なる改善の余地が残されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような問題を解決するために、ガスバリア性と密着性に劣るポリプロピレン系樹脂を用いて、ガスバリア性と密着性が改善され、使い勝手にも配慮された、包装フィルムとして有用な非塩素系樹脂フィルムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究に取り組んだ結果、本発明をなすに至った。即ち、本発明は下記の通りである。
1)ポリプロピレン系樹脂組成物からなる表層と、ガスバリア樹脂からなる内層とを少なくとも含み、縦方向及び又は横方向に2倍以上延伸した、引張弾性率が400〜700MPaである多層フィルムであって、表層のポリプロピレン系樹脂組成物がポリプロピレン系樹脂99〜20wt%、柔軟剤1〜80wt%と、密着剤、及び液状密着助剤とからなり、ポリプロピレン系樹脂と柔軟剤の合計を100質量部としたとき、密着剤の添加量は2〜30質量部であり、液状密着助剤の添加量は0.01〜30質量部であり、該柔軟剤がスチレン−エチレン−ブチレン−スチレンのブロック構造を分子鎖中に含む共重合体であり、該密着剤が水添石油樹脂であり、該液状密着助剤がミネラルオイルであることを特徴とするポリプロピレン系多層ラップフィルム
【0009】
2)表層のポリプロピレン系樹脂組成物が、ポリプロピレン系樹脂99〜80wt%、柔軟剤1〜20wt%を含むことを特徴とする請求項1に記載のポリプロピレン系多層ラップフィルム。
【0010】
3)内層のガスバリア樹脂がエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリプロピレン系多層ラップフィルム。
【0011】
4)フィルム全体の厚みが6〜15μmである上記1〜3の何れかに記載のポリプロピレン系多層ラップフィルム。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細について説明する。
本発明が従来技術と最も相違するところは、従来技術が例えば、ポリプロピレン系樹脂に、柔軟性や密着性を与える成分を混合し、これをガスバリア樹脂と積層したフィルムであるのに対し、本発明は、ポリプロピレン系樹脂に、特定の柔軟剤や特定の密着剤などの成分の組み合わせを工夫したものを混合し、さらにこれをガスバリア樹脂と積層したフィルムである。
【0013】
上記従来技術と相違するところの構成要件にもとづく効果は、特定の柔軟剤や特定の密着剤などの成分の組み合わせが工夫されることでフィルムの柔軟性が一定範囲となり、密着性や透明性、ガスバリア性、耐熱性に優れるだけでなく、フィルムの適度な柔軟性及び良好な手触り性、使い勝手の良さ、カット性など複数の性能を兼ね備えたものとなり、包装用フィルム、例えば食品包装用フィルムや食品包装用ラップフィルムに必要な複数の基本性能を満たしていることである。
【0014】
本発明における表層を構成するポリプロピレン系樹脂組成物に用いられるポリプロピレン系樹脂は、得られるフィルムの柔軟性、手触りの感触、被包装物への形状追従性の観点から99wt%以下、ハリ、コシ感、使い勝手、フィルムの製膜時のメルトテンション、安定した製膜性の観点から20wt%以上の範囲で配合される。より好ましくは30〜95wt%、さらに好ましくは40〜93wt%である。また、これは後述する柔軟剤との組み合わせによっても配合割合が決まるものである。
【0015】
本発明で用いられるポリプロピレン系樹脂は、ポリマー分子鎖中にプロピレンユニットを持つもので、プロピレンユニットの分子鎖中での配置はブロック状もしくはランダム状のどちらでもよく、プロピレンユニットからのみ成るホモポリマーであってもよい。立体規則性としてもアタクチック、アイソタクチック、シンジオタクチックなど多様な構造のものがあるが特に制限はない。共重合体としては、一般的にはエチレンやブテンなどとのランダムコポリマーや3元ターポリマーなどが知られている。その他の制限は特にないが、例えば食品包装用フィルムに用いることを考慮して、安全性の観点から、ポリオレフィン等衛生協議会の自主規制基準に合格したものが好ましい。
【0016】
また、メルトフローレートにおいては、JIS−K6758に準拠の方法において、230℃、2.16kgの荷重を掛けた状態で、1〜20g/10分の範囲にあることがより好ましい。
表層に含まれる成分のうち柔軟剤として用いられる成分としては非晶性又は低結晶性プロピレン−αオレフィン共重合体、結晶性ポリブテン−1の他に、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン、スチレン−ブタジエン−ブチレン−スチレン、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン、スチレン−ブタジエン−スチレン、スチレン−イソプレン−スチレンの何れかのブロック構造を分子鎖中に含む共重合体が挙げられるが、これらの選択は組み合わせる密着剤やポリプロピレン樹脂の種類によって最適なものが選ばれる。その際ポリオレフィンの範疇に属するものについては、例えば食品包装フィルムに用いることを考慮して安全性の観点から、ポリオレフィン等衛生協議会の自主規制基準に合格したものが好ましい。
【0017】
ここで、非晶性又は低結晶性プロピレン−αオレフィン共重合体とはエチレン、プロピレン、ブテン、ペンテンなどのαオレフィンとプロピレンとの共重合体であり、低結晶性ないし非結晶性のもので、それ自体が柔軟性に富み、さらにポリプロピレン系樹脂に混合された場合に、透明性を損なうことなく混合され柔軟化効果をもたらす性能を備えるものをいう。
結晶性ポリブテン−1は、液状の低分子量のポリブテンとは異なり、高分子量に重合した結晶化度およそ50%前後のブテン−1のホモポリマーもしくはプロピレンやエチレンとのコポリマーであり、柔軟性、耐熱性に優れるものである。
【0018】
スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンまたは、スチレン−ブタジエン−ブチレン−スチレンまたは、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンまたは、スチレン−ブタジエン−スチレンまたは、スチレン−イソプレン−スチレンの何れかのブロック構造を分子鎖中に含む共重合体は、例えば食品包装フィルムとして用いることを考慮して、フィルムの臭いを抑えるといった観点から水素添加物を使用することがより好ましい。これらはハードセグメントのポリスチレン部分が物理的架橋を構成してドメイン相を形成し、中間のエチレン−ブチレン部分やエチレン−プロピレン部分などがソフトセグメントとしてゴム弾性を発現するものである。ハードセグメントとソフトセグメントの配列の形態から、直鎖状タイプと放射状タイプに分れるが、特にこれに関しての制限はない。
【0019】
これらは、ポリプロピレン系樹脂に対して相溶性が良く、適量を配合することで、ポリプロピレン系樹脂本来の透明性、防湿性、耐熱性を大きく損なうことなく、引張弾性率や曲げ弾性率を低減する効果、即ち、柔軟性を付与する効果がある。これによって包装フィルムとしての、密着強度の安定性、被包装物への形状追従性、手触りの感触のよさ、食品などを包んだ際の密着感の良さを感じさせる効果、容器などから剥がす際のパリパリ、シャリシャリという音の低減効果を与えることが出来る。
【0020】
これらの配合量は選ばれる柔軟剤と組合わせる密着剤、及び、基材となるポリプロピレン系樹脂の種類、さらには、目的とするフィルムの性能に応じて、適宜これらを勘案して決められるが、ポリプロピレン系樹脂と柔軟剤を合わせて100wt%としたとき柔軟剤は、得られるフィルムの柔軟性の観点から1wt%以上であり、フィルム成形時のメルトテンション、加工性、製品の外観や品位、ハリ、コシ感、包装フィルムとしての使い勝手の観点から80wt%以下である。より好ましくは5〜70wt%、さらに好ましくは7〜60wt%である。
【0021】
表層に含まれる成分のうち密着剤として用いる成分としては、水添石油樹脂、水添テルペン系樹脂、液状ポリブテン、液状ポリイソブチレンから少なくとも1種類選択されるものである。ポリプロピレン系樹脂と柔軟剤からなる組成物を100質量部としたとき、密着剤は密着性能の観点から2質量部以上、フィルムのべた付き、フィルム同士のブロッキング、溶融張力、それに伴うフィルム製膜時の安定性とそれによるフィルム厚みのバラツキ、製膜性、水添石油樹脂や水添テルペン系樹脂を用いた場合はフィルムの柔軟性および密着性能の観点から、30質量部以下の範囲で配合することによって、必要とする密着性能を発揮させることができる。さらに好ましくは3質量部〜25質量部である。
【0022】
ここで石油樹脂とは、石油精製の際に得られるナフサの分解で得られるC5系、C9系留分等を重合、精製して得られる合成樹脂であり、脂肪族系炭化水素樹脂、脂環族系炭化水素樹脂、芳香族系炭化水素樹脂の他、使用する留分原料を高純度に精製したもの、例えばジシクロペンタジエン系樹脂等が挙げられるが、例えば食品包装フィルムに使用することを考慮して、安全性と臭気、色調などの製品品位、さらには密着性能の安定性といった性能を求めるため、これらの水素添加物である水添石油樹脂を使用する。環球法による軟化点としては特に制限はないが、成形したフィルムを巻物とした時に、これを引き出す際に石油樹脂に含まれる低分子量成分のブリードアウトによるべた付き、フィルム自体の手触り感、フィルムの使い勝手の観点から90℃以上が好ましく、柔軟性、密着力の観点から140℃以下が好ましい。
【0023】
また、テルペン系樹脂は、松の樹皮や柑橘類の果実皮などから得られるαピネン、βピネン、リモネン、ジペンテンなどを原料とした単独重合体またはこれらの共重合体である。様々なタイプの樹脂が存在するが、やはり、前述と同様の理由から、食品包装フィルムを想定した場合は水素添加物の使用が好ましい。テルペン樹脂の場合の軟化点も特に制限はないが、フィルムのべたつきなどの観点から100℃以上が好ましく、これを配合する表層部分の柔軟性、密着力の観点から145℃以下が好ましい。
【0024】
液状ポリブテンはブテン−1のみを重合して成る結晶性高分子量のポリブテン−1樹脂ではなく、常温で粘稠な液状ないし無定型の固体状で、透明または半透明のもので、イソブチレンとブテンの共重合体を液状ポリブテンと称する。また、液状ポリイソブチレンはイソブチレンのホモポリマーであって、これは常温では極めて高粘性を示す無定型な半固体状の透明ないし半透明のものである。また液状ブチルゴムはポリイソブチレンに2%以内のイソプレンを共重合させたものであって、無色、無味、無臭の液状ないし半固体状のゴムである。
【0025】
これらは分子量などは特に制限なく使用可能であるが、液状ポリブテンについては好ましくは数平均分子量として300から4000程度、液状ポリイソブチレンや、液状ブチルゴムについては好ましくは、粘度平均分子量が20000から60000程度のものである。これらは目的とする密着力に応じて適宜選択され、例えば異なる分子量をもつ液状ポリブテンや液状ポリイソブチレン、液状ブチルゴムを2種類以上混合して、所望の分子量を調整することも可能であり、また、要すれば液状ポリブテンと液状ポリイソブチレンや液状ブチルゴムの混合も行われる。
【0026】
さらに、本発明の目的を逸脱しない範囲で密着力の調整のために液状密着助剤としてミネラルオイル、白色鉱物油、ポリアルキレングリコール、アルキレングリコール、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、プロピレングリコール脂肪酸エステル類、高級アルコール脂肪酸エステル類のうちから選ばれる少なくとも1種を添加してもよい。添加量は、ポリプロピレン系樹脂と柔軟剤からなる組成物を100質量部としたとき、これに対して好ましくは0.01質量部以上、手触りの感触、安定した密着性能の観点から30質量部以下が好ましい。また、下限値としては、より好ましくは0.1質量部以上である。これらのものは液状のものであり、これらに液状ポリブテンや液状ポリイソブチレンを溶解または分散させたりして添加することも場合によっては可能である。
【0027】
液状密着助剤は後述する方法で樹脂中への添加が行われる他、塗布などによって表面に付着させる方法などでも使用できる。これらは表層のポリプロピレン系樹脂と柔軟剤と密着剤などの混合樹脂の密着力が低い場合には、表面に液状物が存在することによって被着物への液状物の濡れ広がりによるフィルムの自着性を助長し、被着物へのフィルムの吸い付きの良さを発現させる。また、混合樹脂の密着力が強い場合は、表面にあるこれらの液状物の存在によって、強い密着物質が被着物に接触する面積を減じて、適度な密着力に調節することが可能なほか、フィルムの引出に要するエネルギーを軽減し、食品包装用フィルム、特に家庭用ラップフィルムとして適度なフィルム引出性を与える。
【0028】
なお、ポリプロピレン系樹脂組成物からなる表層には本発明の目的を逸脱しない範囲で公知の添加剤を混合することも可能である。
内層に用いる樹脂にはガスバリア性に優れたものが用いられるが、例えばエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂やナイロンMXD6のような芳香族系の結晶性ナイロン、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12などの脂肪族系の結晶性ナイロンの他、非晶性ナイロンなどが例として挙げられる。
【0029】
エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂とは、例えばエチレンと酢酸ビニルを高圧下においてエチレン酢酸ビニル共重合体とし、モノマーを除去した後、苛性ソーダなどのアルカリを用いてケン化処理、乾燥させた結晶性樹脂である。本発明で用いるエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂のエチレン含有量は、溶融粘度、フィルムへの成形加工性の観点から20モル%以上が好ましく、ガスバリア性の観点から50モル%以下が好ましい。なお、成形加工性を確保する目的で、公知の可塑剤などを適量配合することは、本来のガスバリア性やこれに関連する保香性を損なわない範囲で可能であり、好ましい配合量はエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂100質量部に対して、10質量部以下である。
【0030】
ナイロンMXD6は、メタキシリレンジアミンとアジピン酸から得られる熱可塑性の結晶性樹脂で、分子鎖構造中に芳香環を有する。またナイロン6はε−カプロラクタムの開環重合するかもしくは、ω−アミノカプロン酸の重縮合によって製造される熱可塑性樹脂であってガスバリア性に優れる。ナイロン66はヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の重縮合によって製造される熱可塑性樹脂であり、ナイロン12はブタジエンを出発物質として、シクロドデカトリエン、シクロドデカエンを得、さらにこれらよりω−ラウロラクタムを得たあと、開環重合によって製造するか、もしくはシクロヘキサノンを原料としパーオキシアミン、シアノウンデカン酸を経由してアミノドデカン酸を生成させたのち、これを重合して製造する熱可塑性樹脂である。非晶性ナイロンは分子構造中に芳香環を有する非晶性ナイロンで、吸水性が小さくガスバリア性に優れた樹脂である。これらの樹脂に関しては、成形加工性を確保する目的や例えば食品包装フィルムとして用いる場合の性能を確保する目的で、公知の添加剤などを適量配合することも可能であり、ナイロン系樹脂自身のMIや融点などについての制限も特にない。
【0031】
なお、多層構成中においては表層と内層の他に本発明の目的を阻害しない範囲で、例えば、公知の樹脂組成による接着性樹脂層や製造時のトリム端などから構成されるリワーク層などが配されていてもよく、また、厚みや柔軟性、耐熱性などの諸物性の調整のためポリプロピレン系樹脂層などが配されていてもよい。
ここで、例えば、表層と接着層の間に配されるポリプロピレン系樹脂を主成分とする組成物層には、表層のポリプロピレン系樹脂と同じくポリマー分子鎖中にプロピレンユニットを持つものを用いるのが好ましく、プロピレンユニットの分子鎖中での配置はブロック状もしくはランダム状のどちらでもよく、プロピレンユニットからのみ成るホモポリマーであってもよい。
【0032】
立体規則性としてもアタクチック、アイソタクチック、シンジオタクチックなど多様な構造のものがあるが特に制限はない。共重合体としては、一般的にはエチレンやブテンなどとのランダムコポリマーや3元ターポリマーなどが知られている。その他の制限は特にないが、好ましくは添加剤として、スリップ剤やアンチブロッキング剤を含まないもので、かつ食品包装用フィルムとして使用する場合を考慮して、安全性の観点から、ポリオレフィン等衛生協議会の自主規制基準に合格したものが好ましい。また、メルトフローレートにおいては、JIS−K6758に準拠の方法において、230℃、2.16kgの荷重を掛けた状態で、1〜15g/10分の範囲にあることが好ましい。このようなポリプロピレン系樹脂は市販品のなかから容易に選択することができる。
【0033】
フィルム全体の柔軟性に関連する引張弾性率は200〜1000MPaであるが、これはASTM−D−882記載の方法に準拠して引張試験機を用いフィルムの縦方向(MD−引取方向)及び横方向(TD−引取方向に垂直な方向)の2%歪み時の引張弾性率の平均値を値とする。この値は、フィルムの柔軟性、ハリ、コシ感、使い勝手の観点から200MPa以上であり、柔軟性、密着性、使い勝手の観点から1000MPa以下である。好ましくは400MPa以上700MPa未満である。
これは選ばれる柔軟剤と密着剤、場合によっては液状助剤やポリプロピレン樹脂の最適な組合わせによって達成されるのであるが、例えば非晶性または低結晶性プロピレン−αオレフィンと液状ポリブテンの所定量の組合わせや、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンと水添石油樹脂とミネラルオイルの所定量の組合わせが挙げられる。
【0034】
全体の層構成比としては全層厚みを100としたとき、例えば表層、接着層、内層、接着層、表層の5層構成においては両表層が50から90、両接着層は5から30、内層は5から25の割合の範囲内で調整されるのがより好ましい。また、例えば表層、ポリプロピレン系を主体とする組成物層、接着層、内層、接着層、ポリプロピレン系を主体とする組成物層、表層の7層構成においては両表層が5から20、両ポリプロピレン系を主体とする組成物層は40から85、両接着層は5から20、内層は5から20の割合で調整されるのが好ましい。両側の表層と、両側の接着層の厚みは異なっていても良いが、フィルムの表裏を区別しないので、同じ厚みであることがより好ましい。
【0035】
フィルム全体の厚みは、包装用フィルムとしての強度、ハリやコシ、包装する際の使い勝手、ガスバリア性の観点から3μm以上が好ましく、包装する際の物品に対する密着性、フィルムの使い勝手、家庭用食品ラップとした場合の製品の質量、巻径、使用時の取り扱いの容易さ等の観点から25μm以下が好ましい。特にガスバリア性とフィルムの使い勝手などが要求される家庭用食品包装ラップとしては、6μmから15μmがより好ましい。
【0036】
当該フィルムを製造する方法としては、公知のフィルム成形方法を用いることが可能である。表層のポリプロピレン系樹脂組成物の調製は、押出機などによる溶融混練によって行われる。柔軟剤、密着剤がペレット状、粒状、フレーク状、粉状などの固形の場合は、市販のポリプロピレン樹脂ペレットとともに、所定量をブレンダーなどに投入し、充分均一に混合する。これを表層用押出機に投入、適当な温度で混練することで均一な組成物とし、多層ダイなどから接着層や内層と合わせて多層フィルムとして押出すこともできるし、公知の方法でこれらを充分、溶融混練しペレタイザーなどでペレットとしてから、表層用押出機に投入して用いることもできる。
【0037】
液状のものの、樹脂への添加については、塗布などの方法もあるが、例えば単軸押出機もしくは二軸押出機などの例えば溶融ゾーンに、加圧送液ポンプなどで溶融樹脂中に注入し混練することもできる。内層用の原料の調製は、エチレン−ビニルアルコール樹脂やナイロン系樹脂などのペレットをそのまま用いる場合、特段の工程は不要であるが、前述のように可塑剤などを添加する場合はブレンダーなどで均一に混合したものを、内層用押出機に投入する。また、接着層についても同様の考え方で原料を調製する。
【0038】
多層構成フィルムとするためには、例えば接着層を含む5層構成としては、前述した表層用押出機と並列に、接着層用、内層用の押出機を配置し、これらにそれぞれ、所定の樹脂を投入して充分混練、溶融し、その下流側でこれらの押出機からの樹脂を5層の層状に合流させ、例えば円環状ダイまたはスリット状の吐出口部をもつTダイなどを用いてシート状に成形して押出す。押出した樹脂は冷水槽中の通過や冷却ロールへの接触などの方法で冷却固化する。このときの押出シート表面の冷却温度は、表面の平滑性、外観の観点から10℃以上が好ましく、表層に配合している密着剤の表面へのブリード性、密着力の観点から50℃以下が好ましい。
【0039】
その後、通常の公知の方法にて、テンター法やインフレーションバブル法などで縦方向及び/または横方向に、フィルムとしての強度、食品包装用ラップとして用いた場合のフィルムのカット性の観点から2倍以上延伸する。テンター法による場合、縦、横方向の延伸順序は特に指定はない。また、縦、横方向の倍率は同一でなくともよい。延伸が終了したフィルムは、端部のトリミングや所望のサイズへのカット、あるいは紙管などへの巻き付けなど、目的とする製品の形態に応じた工程を経て製品とする。
【0040】
得られたフィルムの性能としては、密着性、透明性、耐熱性、柔軟性、良好な手触り感、ガスバリア性、防湿性、カット性、安全性に優れ、当該フィルムを焼却した場合には環境及び人体に有害な塩素系ガスを主体とする有害ガスの発生が少ないことなどが挙げられる。当該フィルムは例えば、家庭用の食品包装用ラップフィルムとして好適に使用されるものである。
次に、本発明の実施形態について例示する。何れも本発明の一形態であり、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0041】
なお、本発明によって得られるフィルムの性能評価方法としては以下の通りである。
密着性の評価はJIS−Z−0237に記載の方法に準拠し、幅20mmのフィルムを質量2kg、幅45mmの荷重ロールを用いてガラス板に貼付たものについて、90度剥離試験を行った場合の剥離強度値が1.5cN以上を◎、0.7cN以上1.5cN未満を○、0.3cN以上0.7cN未満を△、0.3cN未満を×とした。
透明性はASTM−D−103記載の方法に準拠してNDH−300A(日本電色製)を用いて得られたフィルムの曇り度を測定し、その測定値が1.0未満を◎、1.0以上2.0未満を○、2.0以上3.0未満を△、3.0以上を×とした。
【0042】
耐熱性は東京都消費生活条例第11条に基づき、耐熱温度が140℃以上のフィルムを◎、130℃から135℃のものを○、125℃以下のものについては×とした。
柔軟性はASTM−D−882記載の方法に準拠してテンシロンを用いフィルムの縦方向(MD)及び横方向(TD)の2%歪み時の引張弾性率を測定し、縦横双方の平均値が400MPa以上700MPa未満のものを◎、200MPa以上400MPa未満及び700MPa以上1000MPa未満のものを○、100MPa以上200MPa未満のものを△、100MPaに満たないかもしくは1000MPa以上のものを×とした。
【0043】
手触り性は、無作為に選出した所定人数の主婦50人に手触りの良さを良い、悪いで官能評価して貰い、良いとした人数が45人以上を◎、40人以上を○、30人以上を△、これ以外を×とした。
ガスバリア性は酸素ガスに対するバリア性をASTM−D−3985に準拠した方法でMOCON社製OX−TRAN200Hを用いて測定し、大気圧下、温度23℃、湿度65%の条件での値が、200cm3/m2・24hrs・atm・11μm未満の値を◎、200cm3/m2・24hrs・atm・11μm以上500cm3/m2・24hrs・atm・11μm未満を○、500cm3/m2・24hrs・atm・11μm以上を×とした。
【0044】
フィルムのカット性は得られたフィルムを紙管に300mm幅、巻長10mで巻き付け、食品包装用ラップ様の巻き姿に仕上げ、次いでこれをサランラップ用化粧箱に収納しその付属の鋸刃にて切断した。その時の切断の状態から、軽い力できれいに切断可能であったものを◎、多少の力が必要なもののきれいに切断可能であるものを○、切断可能であるが切断しにくいものを△、うまく切断できずフィルムが伸びたり、斜めに破れたり、力が掛かりすぎて化粧箱がつぶれたりするものを×とした。
【0045】
以上を表1にまとめて示した。何れの評価項目においても◎が最も優れており、○以上の場合を実用上可能な程度とし、△及び×については実用上問題があると判定した。
【0046】
参考
ポリプロピレン樹脂(住友化学製、ノーブレンW531D、プロピレン−エチレン−ブテンのランダムターポリマー)と柔軟剤として、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体樹脂(旭化成工業製、タフテックL515)を質量比で80:20の割合とし、これを100質量部としたときに密着剤として水添ジシクロペンタジエン系石油樹脂(丸善石油化学製、マルカレッツH925C)を5質量部の割合としたものをブレンダーに投入し、5分間常温でよく混合した。
【0047】
この混合ペレットを3種5層多層押出機装置のうちの表層用押出機に投入した。また、接着層用押出機には酸変性ポリプロピレン系接着性樹脂(三井化学製、アドマーQF570)を、内層用押出機にはエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂(クラレ製、エバールEP−S124B)を投入し、これをそれぞれの押出機で充分溶融混練し、多層円環状ダイで温度220℃にて積層し3種5層のフィルムとして押出した。
【0048】
得られたフィルムをインフレーションバブル式延伸装置にて延伸温度120℃で縦に5倍、横に4倍延伸した。その後、フィルムの端部をトリミングしほぼ均質な、厚み11μmで各層の厚みは表層、接着層、内層、接着層、表層の順に全層厚みを100として35、10、10、10、35のフィルムを得た。このフィルムの物性を測定したところ、表2に示すように良好な性能を示すものであった。
【0049】
【実施例2】
参考の表層の樹脂組成について、実施例1と同じポリプロピレン樹脂及び、参考と同じスチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体樹脂を質量比で95:5の割合とし、これを100質量部としたときに参考の密着剤の他に、さらに液状密着助剤としてミネラルオイル(松村石油製、スモイルP70)を10質量部追加した。その他は参考と同様の方法で厚み11μmのフィルムを得た。このフィルムの物性を測定したところ表2に示すように良好な性能を示すものであった。
【0050】
【実施例3】
参考の表層の樹脂組成に、さらに液状密着助剤としてミネラルオイル(松村石油製、スモイルP70)を、ポリプロピレン系樹脂と柔軟剤を合わせて100質量部としたときに、これに対して5質量部追加した。その他は参考と同様な方法で厚み11μmのフィルムを得た。このフィルムの物性を測定したところ表2に示すように良好な性能を示すものであった。
【0051】
参考例4】
実施例2の表層の樹脂組成で液状密着助剤を脂肪酸トリグリセライド(理研ビタミン製、アクターLO1)10質量部に変更する他は実施例2と同様な方法で厚み11μmのフィルムを得た。このフィルムの物性を測定したところ表2に示すように良好な性能を示すものであった。
【0052】
【実施例5】
実施例3のポリプロピレン樹脂をホモポリプロピレン(住友化学製、ノーブレンFS2011D)とし柔軟剤との質量混合比を70:30に変更した他は実施例3と同様な方法で厚み11μmのフィルムを得た。このフィルムの物性を測定したところ表2に示すように良好な性能を示すものであった。
【0053】
参考
実施例3の密着剤を水添テルペン樹脂(ヤスハラケミカル製、クリアロンP125)15質量部に変更する他は実施例3と同様な方法で厚み11μmのフィルムを得た。このフィルムの物性を測定したところ表2に示すように良好な性能を示すものであった。
【0054】
参考
実施例3の柔軟剤を低結晶性プロピレン−αオレフィン共重合体樹脂(三井化学製、タフマーXR110T)に、密着剤を水添ポリブテン(日本油脂製、ニッサンポリブテン10SH)10質量部に変更する他は実施例3と同様な方法で厚み11μmのフィルムを得た。このフィルムの物性を測定したところ表2に示すように良好な性能を示すものであった。
【0055】
【実施例8】
実施例2で得られるフィルムの厚みを20μmとする他は、実施例2と同様な方法でフィルムを得たところ、表2に示すように良好な性能を示すものであった。
【0056】
【比較例1】
参考で表層の密着剤として用いたマルカレッツH925Cを使用しない組成で表層を構成したところ、表2に示すような性能しか得られなかった。
【0057】
【比較例2】
参考で表層の柔軟剤として用いたタフテックL515を使用しない組成で表層を構成したところ、表2に示すような性能しか得られなかった。
【0058】
【比較例3】
参考で内層樹脂として用いたエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂エバールEP−S124Bを使用せず、表層と接着層のみでフィルムを構成したところ、表2に示す性能しか得られなかった。
【0059】
【比較例4】
実施例3で表層の密着剤として用いたマルカレッツH925Cを使用しない組成で表層を構成したところ、表2に示す性能しか得られなかった。
【0060】
【比較例5】
実施例3で表層の密着剤として用いたマルカレッツH925Cの量を50質量部として表層を構成したところ、巻き取ったフィルムが保存中にブロッキングを起こした。フィルム製膜時に巻き取らずに保存しておいたフィルムを使用して、性能を評価したが表2に示すような性能しか得られなかった。前記のような理由で紙管巻きの状態にしてもフィルムを引き出すことができないので、カット性の評価は出来なかった。
【0061】
【比較例6】
実施例3で表層の柔軟剤として用いたタフテックL515の量を90wt%としたところ、表層樹脂の押出が安定せず外観の良好なフィルムの製膜ができなかった。
【0062】
【比較例7】
実施例3で表層の液状助剤として用いたスモイルP70の添加量を45質量部とする他は実施例3と同様な方法でフィルムを得ようとしたところ、表層樹脂の溶融張力が低すぎて安定な押出ができず評価しうるフィルムが採取できなかった。
【0063】
【比較例8】
参考で表層の柔軟剤として用いたプロピレン−αオレフィン共重合体樹脂に代えて、エチレン−αオレフィン共重合体樹脂(三井化学製、タフマーP0680)を用いるほかは、参考と同様な方法でフィルムを得たところ、表2に示すような性能しか得られなかった。
【0064】
【表1】
Figure 0004780842
【0065】
【表2】
Figure 0004780842
【0066】
(注)実=実施例、比=比較例、参=参考例
W531D=ノーブレンW531D、FS2011D=ノーブレンFS2011D、L515=タフテックL515、XR110T=タフマーXR110T、P0680=タフマーP0680、H925C=マルカレッツH925C、P125=クリアロンP125、10SH=ニッサンポリブテン10SH、QF570=アドマーQF570、EP−S124B=エバールEP−S124B、P70=スモイルP70、LO1=アクターLO1
【0067】
【発明の効果】
本発明によるフィルムにより、以上の説明のように密着性、透明性、耐熱性、柔軟性、ガスバリア性、手触り性、カット性に優れたポリプロピレン系多層フィルムを提供することができる。該フィルムは、包装用フィルムに好適に使用することができる。

Claims (4)

  1. ポリプロピレン系樹脂組成物からなる表層と、ガスバリア樹脂からなる内層とを少なくとも含み、縦方向及び又は横方向に2倍以上延伸した、引張弾性率が400〜700MPaである多層フィルムであって、表層のポリプロピレン系樹脂組成物がポリプロピレン系樹脂99〜20wt%、柔軟剤1〜80wt%と、密着剤、及び液状密着助剤とからなり、ポリプロピレン系樹脂と柔軟剤の合計を100質量部としたとき、密着剤の添加量は2〜30質量部であり、液状密着助剤の添加量は0.01〜30質量部であり、該柔軟剤がスチレン−エチレン−ブチレン−スチレンのブロック構造を分子鎖中に含む共重合体であり、該密着剤が水添石油樹脂であり、該液状密着助剤がミネラルオイルであることを特徴とするポリプロピレン系多層ラップフィルム。
  2. 表層のポリプロピレン系樹脂組成物が、ポリプロピレン系樹脂99〜80wt%、柔軟剤1〜20wt%を含むことを特徴とする請求項1に記載のポリプロピレン系多層ラップフィルム。
  3. 内層のガスバリア樹脂がエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂であることを特徴とする請求項1または2の何れかに記載のポリプロピレン系多層ラップフィルム。
  4. フィルム全体の厚みが6〜15μmである請求項1〜3の何れかに記載のポリプロピレン系多層ラップフィルム。
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