JPH11158299A - 食品包装用ストレッチフィルム - Google Patents

食品包装用ストレッチフィルム

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JPH11158299A
JPH11158299A JP33046497A JP33046497A JPH11158299A JP H11158299 A JPH11158299 A JP H11158299A JP 33046497 A JP33046497 A JP 33046497A JP 33046497 A JP33046497 A JP 33046497A JP H11158299 A JPH11158299 A JP H11158299A
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JP
Japan
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polymer
film
copolymer
block
propylene
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JP33046497A
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Yutaka Yokoyama
裕 横山
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MONTELL JPO KK
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MONTELL JPO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動包装機適性や、底シール性等が良好で、
フィルムの張りがよい包装体を与える非塩ビ系ストレッ
チフイルムを提供する。 【解決手段】成分として、プロピレン系重合体(i) 及び
ブロック重合体(ii)からなる混合樹脂層を使用する。ブ
ロック重合体(ii)は、実質的に、ビニル芳香族化合物が
共重合されていない共役ジエンの重合体水添物であり、
示査熱走査計によって、融点ピークが85℃以上に観察
される。更に、プロピレン系重合体(i) 及びブロック重
合体(ii)からなる混合樹脂層(a)を、例えば、結晶性
エチレン系共重合体含有層(b)と積層してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品包装用に用い
られるストレッチフィルム、特に塩素及び芳香族ビニル
化合物を含まない材料からなるストレッチフィルムに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から、青果物や、精肉、惣菜などを
計量トレーに載せてフィルムでオーバーラップする、い
わゆるプリパッケージ用のストレッチフィルムとして
は、主にポリ塩素ビニル系のものが使用されてきた。こ
れは包装効率がよく、包装仕上がりも綺麗であるなどの
包装適性の他、パック後のフィルムを指で押すなどの変
形を加えても元に戻る弾性回復力に優れ、また底シール
性も良好であり、輸送陳列中にフィルム剥がれが発生し
にくいなど、商品価値が低下しないという販売者、消費
者の双方に認められた品質の優位性を持っているためで
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
ポリ塩化ビニルのフィルムに対し焼却時に発生する塩化
水素ガスや、多量に含有する可塑剤の溶出などが問題視
されてきた。このため、ポリ塩化ビニル系フィルムに代
わる材料が種々検討されてきており、特にポリオレフィ
ン系樹脂を用いたストレッチフィルムが各種提案されて
いる。例えば、エチレン一酢酸ビニル共重合体(EV
A)や、EVA/ポリブテン−1/EVA、EVA/直
鎖状エチレン−α−オレフィン共重合体/EVAなどの
構成のストレッチフィルムが提案されている。しかしな
がら、包装作業性や、包装仕上がり、弾性回復力、底シ
ール性といった特性をすべて満足することは難しい。ま
た、スチレン−ブタジエンブロック共重合体水素添加物
層の両面にEVAを積層した非塩ビ系ストレッチフィル
ムも提案されている(特公平5-59822 号公報)。しか
し、このストレッチフィルムは、変形に対する弾性回復
性が良いという利点はあるものの、包装作業性、包装仕
上がり、底シール性などの点で未だ十分とはいえない。
【0004】これらの問題を解決する目的で、特開平8-
119319号公報には、(A)ビニル芳香族化合物と共役ジ
エンとの共重合体又はその水素添化誘導体と、(B)プ
ロピレン系重合体とを主成分とする、特定の粘弾性特性
を有する食品包装用ストレッチフィルムが開示されてい
る。しかしながら、このストレッチフィルムは、ビニル
芳香族化合物を含有するので、燃焼時に黒煙の発生があ
るという問題を有していた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
技術の有する問題点について鋭意検討した結果、上記諸
特性、例えば、包装効率や、包装適性、弾性回復力、底
シール性等に優れた非塩ビ系ストレッチフィルムを得る
ことに成功したものである。即ち、本発明は、(i) プ
ロピレン系重合体と、(ii) ビニル芳香族化合物を含有
しない共役ジエンの重合体水添物であって、示査熱走査
計による融点ピークが85℃以上であるブロック重合体
と、を含有する混合樹脂層(a)を含有することを特徴
とする食品包装用ストレッチフィルムに関する。好まし
くは、本発明は、上記において、更に、混合樹脂層
(a)に積層された結晶性エチレン系共重合体含有層
(b)を有し、その混合樹脂層(a)と、結晶性エチレ
ン系共重合体含有層(b)との融点差が40℃以上であ
る食品包装用ストレッチフィルムに関するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について更に詳述す
る。本発明で使用するプロピレン系重合体(i) として
は、プロピレンを例えば、60重量%以上、好ましく
は、70重量%以上、(上限としては、例えば、100 重
量%)重合した、特に、結晶性であるアイソタクチック
ポリプロピレンが好適に例示される。具体的には、プロ
ピレン系重合体(i) としては、プロピレン単独重合体
や、プロピレンとエチレンと、必要に応じて、任意に炭
素数4〜12のオレフィンとのランダム又はブロック共
重合体、若しくはこれらの混合物が挙げられる。これら
の共重合体のうち、エチレンを5重量%以下、好ましく
は、1〜4重量%含むプロピレン−エチレンランダム共
重合体、エチレンを5重量%以上、好ましくは、10〜
40重量%含むプロピレン−エチレンランダム共重合体
/エチレン−プロピレン及び/又は炭素数4〜12のα
−オレフィンとの共重合体からなるブロック共重合体が
好ましく、更に好ましくは、プロピレン単独重合体、プ
ロピレン単独重合体/エチレン−プロピレン及び/又は
炭素数4〜12のα−オレフィンとの共重合体からなる
ブロック共重合体が挙げられる。
【0007】プロピレン系重合体(i) は、好ましくは、
メルトフローレイト(MFR)(230℃、2.16kg荷
重)が0.1 〜20g/10分、特にインフレーション成型でフ
ィルムを製造する場合には、0.1 〜8.0 g/10分、好まし
くは、0.5 〜5.0g/10 分であり、T−ダイ成型の場合
は、1.0 〜20g/10分、好ましくは、3.0 〜10g/10分であ
る。MFRが低すぎる場合には成型性が劣り易く、高す
ぎる場合は十分な強度が得られ難い。プロピレン系重合
体(i) としては、特に、Montell 社の adflex の商標で
知られるKS081Pや、KS353P、Q100F、
C200Fなどが優れている。プロピレン系重合体(i)
は、本発明のストレッチフィルムの耐熱性強度を維持す
るものであるので、融点の高い成分が含まれることが好
ましい。好ましい融点の範囲は、後述する測定法によ
り、140℃以上、好ましくは155℃以上、通常、上
限としては、例えば165℃が好適である。プロピレン
系重合体(i) のうち、特に、プロピレン−エチレンラン
ダム共重合体を用いることによって、柔軟性や、歪回復
性等が向上するが、融点がプロピレン単独重合体に比べ
て低くなる。このため、どのような樹脂を選択すべきか
は、その目的に応じて変化し得る。
【0008】本発明で使用されるブロック重合体(ii)
は、ビニル芳香族化合物を含有しない共役ジエンの重合
体の水添物であって、示査熱走査計による融点ピークが
85℃以上であるブロック重合体である。このブロック
重合体(ii)は、一般的にゴム弾性を有し、柔軟で壊れに
くく、透明性も良好であるという特性を有しており、ま
たその重合形態などにより剛直性と共役ジエンのもつエ
ラストマー性とをバランスさせることにより、本発明の
目的を達成するのに適している。ビニル芳香族化合物
は、例えば、スチレンを代表とするものであり、具体的
には、例えば、o-スチレンや、p-スチレン、α−スチレ
ン等が挙げられる。これらのビニル芳香族化合物が共重
合されていないものを使用することにより、燃焼時にお
ける黒煙の発生を防止することができる。
【0009】共役ジエンとしては、例えば、ブタジエン
や、イソプレン、1,3-ペンタジエン等が挙げられる。本
発明のブロック重合体(ii)は、ビニル芳香族化合物を含
有しない共役ジエンの重合体の水素添加物である。水素
添加方法は、当業界において当業者には自明である。従
来、この種の共重合体としては、スチレン−ブタジエン
ブロック共重合体やスチレン−イソプレンブロック共重
合体が知られており、一部フィルム用途にも用いられて
いるが、これらの大部分は本発明には適さない。上記の
ように、従来普通に用いられているこの種の共重合体
は、本質的に芳香族ビニル化合物、具体的には、スチレ
ンを含有しているため、焼却時に黒煙の発生が多いとい
う問題を有していた。
【0010】本発明のブロック重合体(ii)の融点は、示
査熱走査計(DSC)によって測定される。ブロック重
合体(ii)は、示査熱走査計によって測定した時に、85
℃以上に融点ピークを有すればよい。従って、ブロック
重合体(ii)は、そのような融点ピークを有するブロック
とともに、実質的に非晶性のブロックを有していてもよ
い。具体的には、本発明で使用されるブロック重合体(i
i)としては、結晶性ブロック、即ち、DSCによって融
点が85℃以上、好ましくは、90℃以上(上限として
は、例えば、125℃)に観察されるブロックと、実質
的に結晶性を有しない非晶性ブロックとがリビング共重
合されて得られるブロック共重体が好適である。このよ
うな非晶性のブロックは、共役ジエンを重合した後、水
添することにより製造される。このブロックは、メチル
や、エチル、プロピル、イソプロピルなどの分岐を多く
有している。即ち、非晶性ブロック中の分岐の数は、非
晶性ブロックの主鎖の1000炭素当り、40〜45
0、好ましくは、55〜370である。分岐の数が少な
いとエラストマー性が出にくく、多過ぎると耐寒性が悪
くなり易い。
【0011】ブロック共重合体(ii)における、結晶性ブ
ロックと非晶性ブロックとの重量比率は、通常、40/60
〜10/90、好ましくは、35/65〜15/85である。結晶性
ブロックの重量比が40重量%を超えると、本発明のフ
ィルムが硬くなり易く、一方、10重量%未満であると
充分な回復性が得られ難い。好ましいブロック共重合(i
i)の形式としては、ジブロック共重合体、両末端が結晶
性ブロックである、マルチブロック共重合体が挙げら
れ、なかでも両末端が結晶性ブロックである、トリブロ
ック共重合体であるのが好適である。ブロック重合体(i
i)としては、好ましくは、MFR(230℃、2.16kg
荷重)の範囲で、0.1 〜30g/10分であり、更に好ましく
は、0.3 〜10g/10分のものが適当である。
【0012】この様なブロック共重合体(ii)は、例え
ば、「Thermoplastic Elastomers」(N. R. Legge 、G.
Holden 、H. E. Schroeder 編、Hanser、1987年)
の87〜89頁に紹介されており、更にこれらの文献に基づ
いて合成することができる。本発明のブロック重合体(i
i)を規定するDSCの融点(融解のピーク)は、以下の
ように測定される。熱圧縮成型機を用いて、厚さ150
〜220μmのフィルムを作成し、パンチャーを用いて
直径約5.5mm の円盤状に打ち抜き、これをパーキンエル
マー社DSC7用のアルミニウム製パン内にセットす
る。このパンをパーキンエルマー社DSC7にセット
し、230℃で5分間保持し、その後、20℃/分で3
0℃まで冷却し、次いで、30℃で5分保持し、20℃
/分で230℃まで昇温し、昇温サーモグラムを得る。
この時に、吸熱側の明瞭な極大をピークとし、単に変曲
点によって識別されるようなショルダー(肩)や、サー
モグラムにおける最大ピーク強度2%未満の小さな変化
によってピーク状に見えるものはピークとは見なさな
い。簡便な方法としては、DSC7内蔵のプログラムを
用いて上述のベースラインを元にピークの検出を行い、
融解のピークを求めればよい。
【0013】プロピレン系重合体(i) と、ブロック重合
体(ii)との成分割合は、ブロック重合体(ii)が、プロピ
レン系重合体(i) に比べて比較的高価であるので、ブロ
ック重合体(ii)が少量で効果を発揮するように配合する
ことが好ましい。具体的には、プロピレン系重合体(i)
と、ブロック重合体(ii)との重量比率は、例えば、90
/10〜20/80であるが、例えば、Montell 社の a
dflex をプロピレン系重合体(i) として用いた場合に
は、例えば、40/60〜95/5であるのが好まし
く、特に好ましくは、60/40〜90/10、非常に
好ましくは、70/30〜90/10とすることがコス
トパフォーマンスの点で優れている。本発明によれば、
プロピレン系重合体(i) 及びブロック重合体(ii)からな
る混合物層(a)からなるストレッチフィルムが得られ
る。
【0014】この混合樹脂層(a)は、単独で使用して
もよいし、所望により、他の非塩ビ材料層と積層しても
よい。このような他の樹脂層としては、例えば、結晶性
エチレン系共重合体などが挙げられ、混合樹脂層(a)
にこれらを積層することにより、フィルムの製膜の安定
性や、耐ブロッキング性、粘着性、滑り性、易ヒートシ
ール性などを付与することができる。ここで、結晶性エ
チレン系共重合体としては、低密度ポリエチレンや、線
状低密度ポリエチレン(エチレンと、α−オレフィンと
の共重合体)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)、エチレン−アルキルアクレリート共重合体、エチ
レン−アルキルメタクリレート共重合体、エチレン−ア
クリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、
エチレン系共重合体のアイオノマー、Montell 社の adf
lex などのプロピレン系エラストマー材料などを好適に
挙げることができる。
【0015】実用上は、結晶性エチレン系共重合体とし
ては、例えば、EVAを好適に使用することができ、こ
のEVAとしては、酢酸ビニル含量が、例えば、5〜2
5重量%、好ましくは10〜20重量%、メルトフロー
レイト(MFR)が、0.2 〜2.0 g/10分(190℃、2.
16kg荷重)のものが強度や、柔軟性、フィルム成型加
工性などの面で好適である。また、線状低密度ポリエチ
レンを用いる場合、α−オレフィンとしては、炭素数3
〜20のα−オレフィンが好ましく、特に、ブテン−1
や、ヘキセン−1、オクテン−1等が優れている。この
時、低密度ポリエチレンの密度は、0.870 〜0.910 g/cm
3 が好ましい結果を与える。特に公知のメタロセン触媒
を用いて重合したエチレン−α−オレフィン共重合体も
好適に使用することができる。
【0016】なお、一般に本発明のストレッチフィルム
の厚さは、通常のストレッチ包装用として用いられる範
囲、例えば、8〜30μm 程度、代表的には10〜20μm 程
度の範囲にある。結晶性エチレン系共重合体含有層
(b)と、混合樹脂層(a)層との融点差は、上述した
融点の測定法を基にして少なくとも40℃、好ましく
は、少なくとも50℃であり、更に好ましくは、少なく
とも65℃が適当である。融点差が大きいほど、ヒート
シール可能な温度幅が広がるため、ヒートシールの作業
性が良好となる。混合樹脂層(a)と、結晶性エチレン
系共重合体含有層(b)との厚みの比は、任意である
が、結晶性エチレン系共重合体含有層(b)が薄いほう
が、歪み回復性や、耐熱性等に優れた製品が得られる。
具体的には、(a)/(b)の各層の厚み比は、好まし
くは、50/50〜95/5、特に好ましくは、60/
40〜90/10が好適である。更に、(b)/(a)
/(b)と(a)を中間層にした2種3層構造をとるこ
とが好ましく、4層以上の多層構造、例えば3種5層、
5種7層構造をとってもよい。いずれの場合も各層の層
比は上述の範囲であるのが好ましい。
【0017】本発明のストレッチフィルムは、プロピレ
ン系重合体(i)及びブロック重合体(ii)を押出機から
溶融押出し、インフレーション成形又はTダイ成形によ
り、フィルム状に成形することにより得られる。積層フ
ィルムとする場合には多層ダイにより共押出するのが有
利である。実用的には、環状口金から材料樹脂を溶融押
出してインフレーション成形するのが好ましく、その際
のフローアップ比(バブル径/ダイ径)は4以上が好ま
しく、特に5〜7の範囲が好適である。また、Tダイ成
型の場合には、押出し成型後、テンター内で横延伸する
などして、縦/横の配向バランスをとることが重要であ
る。このときの横延伸倍率は一概に規定できないが、製
造されたフィルムの縦/横の引裂き強度比が、0.5 〜2.
0 、好ましくは、0.8 〜1.3 になるように成型条件を選
ぶのがよい。
【0018】本発明のストレッチフィルムには、必要に
応じて、防雲性や、帯電防止性、滑り性などの機能を付
与するために、各種の添加材を添加することができる。
このような添加材として、例えば、グリセリン脂肪酸エ
ステルや、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン
脂肪酸エステル、エチレンオキサイド付加物などの界面
活性剤等が挙げられる。
【0019】
【実施例】以下、実施例により、本発明について更に詳
細に説明する。なお、ストレッチフィルムの特性及び性
能は、次の方法により測定し、評価した。 (1)ストレッチ包装適性 幅350mmのストレッチフィルムを用い、自動包装機
(石田衡器(株))社製ISHIDA・Wmin MK
−II)により発泡ポリスチレントレー(長さ200m
m、幅130mm、高さ30mm)を包装し、表1に示
す項目について評価した。また、同じストレッチフィル
ム及びトレーを用いて、手包装機により包装試験を行っ
た。 (2)製膜の安定性 インフレーション製膜設備によりストレッチフィルムを
成形する際のバブルの安定性を評価した。
【0020】 ◎:極めて安定している。 ○:安定している △:やや、安定である。 ×:製膜不可 (3)燃焼試験 製膜したストレッチフィルムを通常の開放雰囲気下で燃
焼させ、黒煙の発生量を目視にて確認した。 ◎:発生がない。もしくは、非常に少ない。 ×:黒煙の発生が多い。実施例1 1,3−ブタジエンの分岐度を変えて得られるトリブロ
ック共重合体の水添誘導体(MFR 1.0g/10 分、23
0℃、2.16kg荷重)であって、両末端の結晶性ブロッ
ク(融点:92.1℃)30重量%と、非晶性ブロック(エ
チル分岐74.5個/非晶性ブロックの主鎖1000炭素)
70重量%とからなるトリブロック共重合体30重量%
に、プロピレン系樹脂としてMontell 社の adflex KS
353P70重量%及び防雲剤としてジグリセリンモノ
オレート3重量部を溶融混練し、インフレーション成形
により厚み15μm のストレッチフィルムを得た。
【0021】結果を表2に示す。実施例2 実施例1で使用したトリブロック共重合体の水素添加誘
導体 30重量部と、プロピレン系樹脂としてMontell
社の adflex KS081P 70重量%とから構成した
ものを、中間層として使用し、厚み11μm とし、EV
A(酢酸ビニル含量 15重量%、190℃、MFR=
2.0 g/10分)100重量部に対して、防雲剤としてジグ
リセリンモノオレート3重量部を混練した組成物を、表
裏層として各々2μm となるように共押出インフレーシ
ョンし、総厚み15μm(2/11/2μm)のストレ
ッチフィルムを得た。
【0022】結果を表2に示す。実施例3 実施例2で用いたトリブロック共重合体を以下のものに
変えた他は実施例2と同様に行った。ここで用いたトリ
ブロック共重合体は、両末端が1,3−ブタジエンから
誘導される結晶性ブロック(融点:92.1℃)30重量%
であって、中間部のエラストマーブロックがイソプレン
から誘導される非晶性ブロック(メチル分岐 165個
/非晶ブロックの主鎖1000炭素、イソプロピル分岐
165個/非晶ブロックの主鎖1000炭素)70重
量%からなる水添トリブロック共重合体である。
【0023】結果を表2に示す。比較例1 実施例2で用いたトリブロック共重合体を以下のものに
変えた他は実施例2と同様に行った。ここで用いたトリ
ブロック共重合体は、両末端がスチレンから誘導される
ブロック 30重量%であって、中間部のエラストマー
ブロックがイソプレンから誘導される非晶性ブロック
(メチル分岐 165個/非晶ブロックの主鎖1000
炭素、イソプロピル分岐 165個/非晶ブロックの主
鎖1000炭素)70重量%からなる水添トリブロック
共重合体である。結果を表2に示す。比較例2 市販のポリ塩化ビニルストレッチフィルム(厚さ15μ
m)について評価を行った。
【0024】
【表1】 表1 評価方法 手包装 シワ 特にシワの発生し易いトレーコーナー部を評価 耐破れ 特に破れの発生し易いトレーコーナー部おける破れ易さ を評価 自動機 カット搬送性 カット時の切断面のカールや、搬送時のチェック状態を 評価 仕上り適性 包装条件(張りの強さ)を25水準に変え良好な水準数 率を評価 共通 底シール性 熱板温度100℃とし、包装後のシール状態を評価 シール温度幅 ヒートシール温度を変化させほとんどはがれが生じない 温度域 復元性 パック品の中央部を指で底まで押した後の指の押跡の状 況を評価 フィルムの張り パック品の上面を手で押さえた時の反発性や積み重ねた 時のたるみを評価 低温特性 5℃環境で包装したときの破れ易さやトレーの変形を評 価
【0025】
【表2】 表1(続き) 評価基準 × △ ○ ◎ 手包装 シワ 大きなシワ 少しシワが 微かにシワ 全くシワが が発生する ある がある ない 耐破れ 非常に破れ やや破れ易 時々破れる ほとんど破 易い い ことがある れない 自動機 カット搬送性 カット搬送 やや問題あ まあまあで 全く問題な ができない り ある い 仕上り適性 0/25〜 4/25〜 11/25〜 16/25〜 3/25 10/25 15/25 25/25 共通 底シール性 熱による穴 やや剥がれ 微かに剥が 通常の取り があったり、 が生じる れが生じる 扱いでは剥 剥がれ易い がれない シール温度幅 20℃未満 30−20℃ 40−30℃ 40℃以上 復元性 完全に押跡 かなり押跡 やや張りが 完全に復元 が残る が残る 弱い する フィルムの張り 張りが固す かなり張り やや張りが 張りがよく ぎてたより が弱い 弱い 反発性もよ なく、たる い みも生じる 低温特性 フィルムも フィルム破 フィルム破 問題無い 破れが生じ れやトレー れやトレー トレーも変 の変形が生 の変形が時 形する じ易い 々生じる
【0026】
【表3】 表2 製膜安定性 手包装 自動機 しわ 耐破れ カット搬送 仕上がり 実施例1 ◎ ○ ○ ○ ◎ 実施例2 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 実施例3 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 比較例1 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎比較例2 ◎ ◎ ◎ ○ ◎
【0027】
【表4】 表2(続き) ────────────────────────────────── 共 通 底シール性 復元性 張り 低温特性 燃焼試験 総合評価 実施例1 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 実施例2 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 実施例3 ◎ ◎ ◎ ○ ○ ◎ 比較例1 ◎ ◎ ◎ ○ × △比較例2 ◎ ◎ ◎ ○ × △
【0028】
【発明の効果】本発明のストレッチフィルムは、自動包
装機などに使用した場合にフィルムのカット・搬送や、
ラッピングを問題なく行うことができ、底シール性が良
好で、フィルムの張りがよい包装体を得ることができ、
非塩ビ系ストレッチフィルムと比較して、従来にない優
れた特徴を有している。また、混合樹脂層に他の樹脂層
を積層することによって、ヒートシール性が改善され
る。具体的に述べれば、シール温度幅について、単独の
使用(実施例1では、×)に比べて、実施例2及び3で
は、◎である。なお、市販のポリ塩化ビニルストレッチ
フィルムを使用する比較例2では、×である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 23/10 C08L 23/10 53/00 53/00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(i) プロピレン系重合体と、(ii) ビニル
    芳香族化合物を含有しない共役ジエンの重合体の水添物
    であって、示査熱走査計による融点ピークが85℃以上
    であるブロック重合体と、を含有する混合樹脂層(a)
    を含有することを特徴とする食品包装用ストレッチフィ
    ルム。
  2. 【請求項2】 更に、前記混合樹脂層(a)に積層され
    た結晶性エチレン系共重合体含有層(b)を含有し、前
    記混合樹脂層(a)と、前記結晶性エチレン系共重合体
    含有層(b)との融点差が40℃以上である請求項1記
    載の食品包装用ストレッチフィルム。
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