JP3746350B2 - ノーカーボン感圧複写紙 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子供与性発色剤と電子受容性顕色剤との発色反応を利用したノーカーボン感圧複写紙に関する。更には、環境面において高い安全性を有するノーカーボン感圧複写紙に関する。
【0002】
【従来の技術】
ノーカーボン感圧複写紙は、基本的には、電子供与性発色剤(以下、発色剤と称す)を高沸点溶媒に溶解しマイクロカプセルに内包して、これを含有する塗層を支持体の裏面に塗布した上用紙と、前記発色剤と反応して発色する電子受容性顕色剤(以下、顕色剤と称す)を含有する塗層を支持体の表面に塗布した下用紙とを互いに重ね合わせ適切な圧力で印字すると、上用紙の発色剤内包マイクロカプセルから発色剤が流出して下用紙に転移し、顕色剤層が着色して加圧印字と同時に複写像が得られるものである。
【0003】
多数枚の複写を望む場合には、支持体の表面に前記顕色剤含有層を塗布し、裏面に発色剤内包マイクロカプセル含有層を塗布した中用紙を、上用紙と下用紙の間に必要な枚数だけ挿入して使用される。また、発色剤内包マイクロカプセル含有層と顕色剤含有層を積層又は混合層として、支持体の同一表面上に形成した自己発色型感圧複写紙(セルフ)や、発色剤内包マイクロカプセル、顕色剤内包マイクロカプセル並びにワックスを含む塗層を支持体の裏面に設けた普通紙転写型感圧複写紙もノーカーボン感圧複写紙の一形態として知られている。
【0004】
発色剤を内包するマイクロカプセルの製造方法は、多数知られており、代表例としては、次に掲げるような各種方法が挙げられる。
・ゼラチン−アラビヤゴムのポリイオンコンプレックスを利用したコアセルベーション法。
・分散媒となる親水性液体と内包すべき疎水性液体の界面において不溶性皮膜を形成する界面重合法。
・メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂等の初期縮合物を分散媒となる親水性液体側から添加した後、樹脂化せしめてカプセル化を行うin situ重合法、等。
これらの中で、原材料が安く安定に供給される、高濃度マイクロカプセル分散液が得られる、製造工程が簡単等の理由で合成樹脂カプセルが多く使用されている。
【0005】
マイクロカプセルに内包される発色剤としては、トリフェニルメタンフタリド系化合物、フルオラン系化合物、フェノチアジン系化合物、インドリルフタリド系化合物、リューコオーラミン系化合物、ローダミンラクタム系化合物、トリフェニルメタン系化合物、スピロピラン系化合物等が知られている。現在、国内のノーカーボン感圧複写紙の約80%がブルー発色用であり、ブルー発色用の発色剤としては、トリフェニルメタンフタリド系化合物の1種であるクリスタルバイオレットラクトン(以下、CVLと略す)が、発色が鮮やかで印字濃度が出やすく、しかも安価であることから、広く一般的に用いられている。
【0006】
発色剤を溶解する溶剤としては、アルキル化ビフェニル、アルキル化ターフェニル、塩素化パラフィン、アルキル化ナフタレン、ジアリールアルカン、フタル酸エステル等が主溶剤として用いられているが、これらの溶剤は、不快臭を有するものが多く、また、環境に対し好ましくない化学構造も含まれており、より安全で環境に適合した化合物を使用することが望ましい。
【0007】
この点において、動植物油は好ましい素材と言えるが、前記の発色剤を溶解する能力が不十分であり、特にCVLの溶解性が低く、また、動植物油は室温或いは低温下で高粘度化または固化するといった問題点があり、従来は使用されていなかった。
【0008】
また、CVLは使用する溶剤によっては、発色濃度の高い画像が得られなかったり、発色後の画像濃度が次第に薄くなる(減感する)といった発色阻害や、発色画像が日光や水に曝されることにより退色する等の問題点があった。
【0009】
また、ブラック発色系も一般的に複写伝票として使用されているが、ブラック発色系の発色剤はブルー発色系で主染料として使用されるCVLに比べて発色性能が低く、ブルー系発色剤に比べてはるかに多く支持体上に塗工する必要があり、通常は、高濃度に溶解したブラック系発色剤をマイクロカプセル化することにより、支持体上の総塗工量がブルー系上用紙とほぼ同程度となるようにして、極端に塗工量が増えることを抑えている。
【0010】
ところが、発色剤を高濃度で溶解して放冷すると溶液中で発色剤が析出しやすく、特に動植物油などの溶解能力の低い溶剤を使用すると結晶析出が著しく、良好なマイクロカプセルが製造できないという問題点があった。
【0011】
また、ブラック発色系の発色剤のほとんどはフルオラン構造の化合物が用いられており、発色画像が光や酸化性ガスの雰囲気下に曝されると発色色相が赤みに変化し、特に動植物油を使用するとその傾向が大きいという問題点があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、不快臭が無く、環境に対し適合性のある溶剤を用いて、発色性能、画像保存性に優れたノーカーボン感圧複写紙を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記に鑑み鋭意研究した結果、以下の特徴を備えたノーカーボン感圧複写紙を開発することにより、上記問題点を解決するに至った。
【0014】
即ち、ノーカーボン感圧複写紙に使用するマイクロカプセルに内包される電子供与性発色剤を溶解している溶剤として、中鎖飽和脂肪酸トリグリセリド(以下、MCTと略す)を用いることにより、不快臭が無く、環境に適合し、発色性能、画像保存性に優れたノーカーボン感圧複写紙を得ることができた。
【0015】
特に、本発明で用いられるMCTは、25℃における粘度が10〜40センチポイズであり、不飽和結合を含まず、25℃において液状のものであり、炭素数が6〜10の脂肪酸とグリセリンとからなる組成の化合物であることが好ましい。
【0016】
また、発色剤を溶解するための溶剤として、MCTと共に脂肪酸エステル溶剤を用いることにより、発色画像の優れたノーカーボン感圧複写紙を得ることができる。
【0017】
脂肪酸エステル溶剤としては、炭素数が1〜4の低級アルコールと炭素数が12〜16の脂肪酸とから合成された炭素数が14〜20の脂肪酸エステル溶剤の使用が好ましく、これらは、溶剤中のMCTが20〜90重量%で、脂肪酸エステル溶剤が10〜80重量%の混合比率で用いることが好ましい。特に、顕色剤として有機顕色剤を用いた下用紙の場合には、MCT単独溶媒の上用紙と組み合わせて用いると、印字発色画像が若干滲む傾向があるため、MCTと脂肪酸エステル溶剤を併用することが好ましい。
【0018】
本発明のうち、ブルー発色系のノーカーボン感圧複写紙は、発色剤として下記一般式1で示されるインドリルアザフタリド化合物を用いるものであり、一般式1のインドリルアザフタリド化合物を発色剤の主剤として用いることが好ましい。
【0019】
【化5】
式中、R1は炭素原子数が1〜12の非置換または置換基を有するアルキル基を、R2は水素原子、炭素原子数が1〜8のアルキル基を、R3及びR4は同一でも異なってもよく、水素原子、炭素原子数が1〜12の非置換または置換基を有するアルキル基、シクロアルキル基、ベンジル基またはフェニル基を、R5及びR6は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数が1〜8のアルキル基、炭素原子数が1〜12のアルコキシ基を、X及びYの一方が−N=で他方が−CH=を表す。
【0020】
発色剤として、一般式1のインドリルアザフタリド化合物とともに、クリスタルバイオレットラクトンおよび下記一般式2で示されるフルオラン化合物を用いることができる。
【0021】
【化6】
式中、R1、R2は同一でも異なってもよい低級アルキル基、R3は水素原子、低級アルキル基、ハロゲン原子、R4は水素原子、低級アルキル基、R5は水素原子、置換基を有してもよい低級アルキルを表す。
【0022】
更には、電子供与性発色剤として一般式1で示されるインドリルアザフタリド化合物を40〜90重量%、クリスタルバイオレットラクトンを10〜40重量%、一般式2で示されるフルオラン化合物を0〜20重量%用いることが好ましい。
【0023】
また、本発明のうち、ブラック発色系のノーカーボン感圧複写紙は、発色剤として下記一般式3で示されるフルオラン化合物を用いる。この発色剤は、トリフルオロメチルアニリノ基を有することが特徴であり、一般式3のフルオラン化合物を発色剤の主剤として用いることが好ましい。
【0024】
【化7】
式中、R1、R2は同一でも異なってもよい低級アルキル基またはシクロアルキル基、R3は水素または低級アルキル基を表す。
【0025】
発色剤として、一般式3のフルオラン化合物とともに下記一般式4で示されるフルオラン化合物を用いることもでき、また一般式4で示されるフルオラン化合物とクリスタルバイオレットラクトンを用いることもできる。
【0026】
【化8】
式中、R1、R2は同一でも異なってもよい低級アルキル基、R3は水素原子、低級アルキル基、ハロゲン原子、R4は水素原子、低級アルキル基、R5は水素原子または低級アルキル基を表す。
【0027】
好ましくは、電子供与性発色剤として一般式3で示されるトリフルオロメチルアニリノ基を有するフルオラン化合物が30〜80重量%、一般式4で示されるフルオラン化合物を10〜50重量%、かつ、一般式3の化合物と一般式4の化合物との総量が60〜100重量%であり、クリスタルバイオレットラクトンを0〜40重量%用いる。
【0028】
本発明の発色剤は、溶剤に対して十分な溶解性のある化合物が用いられ、溶剤100gに対し、少なくとも1g以上溶解し得ることが好ましく、5g以上溶解し得ることが特に好ましい。マイクロカプセルとして使用する場合の発色剤溶解濃度を極端に高くしても下用紙側への転移効率が低下するため、20g以上を溶解する場合は少なく、20g以上の溶解性を有する発色剤を敢えて選択する必要はなく、1〜20gの溶解性を有する発色剤であれば使用可能である。
【0029】
これらの発色剤の溶解性は、1種類の発色剤では溶解性が不十分であっても、2種類以上を混合すると溶解後の安定性が増す場合があり、そのような組み合わせで用いることも本発明に含まれる。
【0030】
これらの発色剤、溶剤を用いたマイクロカプセルを含有する塗層と組み合わせて用いる顕色剤層の顕色剤として、有機顕色剤を使用することも可能であるが、粘土鉱物を原料とする無機顕色剤を使用することが好ましく、さらには、粘土鉱物を酸処理した後、水性媒体中でアルミニウム化合物、マグネシウム化合物の少なくとも1種と混合、中和することにより、酸処理粘土鉱物中にマグネシウム、アルミニウムの少なくとも1成分を導入して乾燥することにより得られた半合成固体酸を用いることが特に好ましい。
【0031】
本発明でマイクロカプセル中の溶剤として用いられる中鎖脂肪酸トリグリセリドや脂肪酸エステル化合物は臭いが少なく、加温状態でも悪臭を発生させない。従って、粉体トナーを定着するために複写シートを加熱ロール等に接触させる電子写真記録方式ノンインパクトプリンターでの印刷に供するNIP用ノーカーボン感圧複写紙として用いるのに適している。
【0032】
本発明のノーカーボン感圧複写紙の好ましい態様としては、
(イ)溶剤に溶解した電子供与性発色剤を内包するマイクロカプセルを含有する塗層を支持体上に設けてなる発色剤シートと、電子受容性顕色剤である粘土鉱物からなる無機顕色剤を含有する塗層を他の支持体上に設けてなる顕色剤シートとを含むもの、や
(ロ)溶剤に溶解した電子供与性発色剤を内包するマイクロカプセルを含有する塗層と電子受容性顕色剤を含有する塗層とを同一支持体の同一または異なる表面に設けてなり、顕色剤が粘土鉱物からなる無機顕色剤であるものなどが挙げられる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のノーカーボン感圧複写紙について、詳細に説明する。
【0034】
本発明で使用する中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)とは、一般的には、ヤシ油などの天然油脂を加水分解して得られる高純度の混合脂肪酸とグリセリンとのエステル化により得られる液状油である。大豆油、サラダ油、綿実油、菜種油、オリーブ油、ヤシ油等の植物油をマイクロカプセルの内相油として用いることが、特開平6−183139号、同6−340169号、同7−81217号等の各公報に開示されている。しかし、これらの天然植物油は、分子内の不飽和結合に起因する酸化劣化や室温において固体であったり、25℃において40センチポイズ以上の粘度であるという問題点を有しており、1例を挙げればマイクロカプセル内包物質の下用紙側への転移性という点で、ノーカーボン感圧複写紙用としては不十分であった。一方、MCTは不飽和結合を含まない液状油であり、良好な流動性、染料溶解性を有し、不快臭もなく、かつ、食品、化粧品、医療品等の分野にも用いられる安全性の高い素材である。
【0035】
一般的な動植物油の組成は長鎖脂肪酸トリグリセリドの混合物であり、主要脂肪酸は、パルミチン酸(炭素数16)、ステアリン酸(炭素数18)等の飽和脂肪酸やオレイン酸(炭素数18)のような不飽和脂肪酸である。本発明で使用されるMCTの脂肪酸としては、炭素数が6〜10の中鎖脂肪酸であり、主としてカプリル酸(炭素数8)、カプリン酸(炭素数10)からなり、これらを単独或いは混合してなるものである。一部に炭素数4の低級脂肪酸、炭素数12、14等の脂肪酸からなるトリグリセリドを含むことも可能だが、溶剤の主体は炭素数6〜10の中鎖脂肪酸からなるトリグリセリドである。これらの単独或いは混合されたトリグリセリドは、一般の動植物油に比べ、表面張力や粘度が小さく、また、溶解性、酸化安定性、浸透性等の優れた特性を有することが、脂肪族化合物でありながらノーカーボン感圧複写紙用溶剤として、従来の芳香族系溶剤に対抗し得る能力を発揮する理由と考えられる。
【0036】
また、本発明においては、MCTと共に脂肪酸エステル溶剤を併用することができる。脂肪酸エステル溶剤は、従来のノーカーボン感圧複写紙用溶剤として知られているジアリールエタン、アルキルビフェニル、アルキルターフェニル、アルキルナフタレン、トリアリールメタン、ジフェニルアルカン、ヒドロアントラセン、ヒドロフェナントレン、ジベンジルトルエン等の芳香族系溶剤に比べ、不快臭が少なく、環境面での安全性も高い素材である。
【0037】
しかしながら、脂肪酸エステル系溶剤は、MCTに比べ発色剤を溶解する能力がやや低いため、それのみで使用するのは好ましくなく、MCTを20〜90重量%、脂肪酸エステル溶剤を10〜80重量%という割合で併用することが好ましい。脂肪酸エステル溶剤は10〜40重量%の範囲で使用されることが特に好ましい。
【0038】
本発明で用いられる脂肪酸エステル溶剤としては、炭素数が1〜4の低級アルコールと炭素数が12〜16の脂肪酸とから合成された炭素数が14〜20の脂肪酸エステル溶剤が好ましく、その一例として、ラウリン酸エチル、ラウリン酸イソプロピル、ラウリン酸ブチル、ミリスチン酸メチル、ミリスチン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ブチル、パルミチン酸メチル、パルミチン酸エチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸ブチル等を挙げることができる。
【0039】
脂肪酸エステル溶剤の総炭素数が20を超えると室温で固体状態となるものが多く、マイクロカプセルの製造に支障を来す場合がある。また、総炭素数が14未満では溶剤の引火点が約100℃以下となり、火災発生の危険性が高くなり、工業的に使用するには不適当である。また、炭素数の大きなアルコールを原料として用いた脂肪酸エステル溶剤を使用すると、有機顕色剤層上での印字発色画像に滲みが生じる傾向があり、低級アルコールを原料として用いた脂肪酸エステル溶剤を使用することが好ましい。
【0041】
本発明で発色剤として用いられるインドリルアザフタリド化合物は、前記の一般式1で表される化合物であり、式中、R1がアルキル基の場合、炭素原子数が大の方が溶剤に対する溶解性がよく、炭素原子数が6〜12であることが好ましい。
【0042】
このような化合物の具体例としては、以下のような化合物を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−又は−7−アザフタリド、3−(4−ジブチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−又は−7−アザフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−フェニルインドール−3−イル)−4−又は−7−アザフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−イソアミル−2−メチルインドール−3−イル)−4−又は−7−アザフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−又は−7−アザフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−又は−7−アザフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(1−オクチル−2−メチルインドールー3−イル)−4−又は−7−アザフタリド、3−(4−ジブチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−又は−7−アザフタリド、3−(4−N−シクロヘキシル−N−エチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−又は−7−アザフタリド、3−(4−N−エチル−N−イソアミルアミノ−2−イソアミルオキシフェニル)−3−(1−オクチル−2−フェニルインドール−3−イル)−4−又は−7−アザフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−ヘキシル−2−メチルインドール−3−イル)−4−又は−7−アザフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−オクチル−2−フェニルインドール−3−イル)−4−又は−7−アザフタリド等が挙げられる。
【0043】
これらのインドリルアザフタリド化合物自体のMCTに対する溶解安定性は比較的良好であるが、異種発色剤と混合して溶解すると更に溶解安定性が増し、2種類の発色剤の混合よりは3種類以上の混合の方が更に溶解安定性が増す。しかしながら、ブルー発色用としての発色性能、発色色相、発色画像の光、酸化性ガス等による褪色性、色相変化等の点から混合使用する発色剤の種類、混合比率は限定される。
【0044】
本発明者等は種々検討し、一般式1で示されるインドリルアザフタリド化合物を総電子供与性発色剤のうちの40〜90重量%、クリスタルバイオレットラクトンを10〜40重量%、一般式2で示されるフルオラン化合物を0〜20重量%用いることが好ましいという結果を得た。
【0045】
一般式2で示されるフルオラン化合物として、3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−メチル−N−イソプロピルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−イソブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−イソアミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−p−トリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−p−トリル)アミノ−7−N−メチル−N−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロフェニルアミノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロフェニルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−m−トリフルオロメチルアミノフルオラン等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
【0046】
発色剤として、インドリルアザフタリド化合物と混合使用する発色剤としては、CVLや一般式2で示されるフルオラン化合物以外に、トリフェニルメタンフタリド系、フルオラン系、フェノチアジン系、インドリルフタリド系、リューコオーラミン系、スピロピラン系、ローダミンラクタム系、トリフェニルメタン系、アザフタリド系、等のノーカーボン感圧複写紙用として知られている化合物を、ノーカーボン感圧複写紙としての特性或いは環境面での安全性を損なわない範囲で使用することができる。
【0047】
また、600〜1000nmに吸収波長を有する発色画像を生ずる発色剤を用いることができる。これらについては、例えば、特開平4−212882号公報に記載されるような、モノビニル系、ジビニル系、フルオレン系等の各種化合物を挙げることができる。
【0048】
また、本発明において、一般式3で示されるトリフルオロメチルアニリノ基を有するフルオラン化合物としては、3−ジメチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−イソブチル)アミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−イソブチル)アミノ−7−(o−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(p−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−7−(p−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン等を挙げることができる。
【0049】
これらのトリフルオロメチルアニリノ基を有するフルオラン化合物自体のMCTに対する溶解安定性は比較的良好であるが、異種発色剤と混合して溶解すると更に溶解安定性が増し、2種類の発色剤の混合よりは3種類以上の混合の方が更に溶解安定性が増す。しかしながら、ブラック発色用としての発色性能、発色色相、発色画像の光、酸化性ガス等による褪色性、褪色後の色相等の点から混合使用する発色剤の種類、混合比率は限定される。
【0050】
ブラック発色用として種々検討した結果、一般式3で示されるトリフルオロメチルアニリノ基を有するフルオラン化合物を電子供与性発色剤の30〜80重量%、一般式4で示されるフルオラン化合物を10〜50重量%、かつ、一般式3の化合物と一般式4の化合物との総量が60〜100重量%であり、CVLを0〜40重量%用いることで優れたノーカーボン感圧複写紙を得ることができた。
【0051】
一般式3で示されるトリフルオロメチルアニリノ基を有するフルオラン化合物は、光や酸化性ガスに対して比較的発色画像が変色しにくい発色剤であることが知られているが、発色濃度、発色色相の点では一般式4のフルオラン化合物を併用することが有効であり、一般式4のフルオラン化合物の使用により発色画像の光、酸化性ガス等による色相変化が著しい場合には、CVLを併用することで補うことができる。
【0052】
このように、一般式3で示されるトリフルオロメチルアニリノ基を有するフルオラン化合物と異種発色剤を混合使用することは、発色性能面及び発色剤溶液の溶解安定性の両面で、単独使用の場合よりも優れた性能を発揮することができる。
【0053】
一般式4で示されるフルオラン化合物として、3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−メチル−N−イソプロピルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−イソブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−イソアミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−p−トリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−p−トリル)アミノ−7−N−メチル−N−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロフェニルアミノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロフェニルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
【0054】
発色剤として、トリフルオロメチルアニリノ基を有するフルオラン化合物と混合使用する発色剤としては、一般式4のフルオラン化合物、CVL以外に、トリフェニルメタン−フタリド系、フルオラン系、フェノチアジン系、インドリルフタリド系、リューコオーラミン系、スピロピラン系、ローダミンラクタム系、トリフェニルメタン系、アザフタリド系、等のノーカーボン感圧複写紙用として知られている化合物を、ノーカーボン感圧複写紙としての特性或いは環境面での安全性を損なわない範囲で使用することができる。
【0055】
また、前記の600〜1000nmに吸収波長を有する発色画像を生ずる発色剤を用いることができる。
【0056】
発色剤をマイクロカプセル化する場合には、従来使用されている様に、紫外線吸収剤、光安定化剤、酸化防止剤等を内相油中に溶解して用いる事も可能であり、一般のノーカーボン感圧複写紙に用いられる物質であれば特に制限されない。
【0057】
本発明で用いられるマイクロカプセル化法としては、特に限定されないが、ゼラチン、アラビアゴム等を用いたコアセルベーション法によるマイクロカプセルは、一般的にラテックス類と混合すると、皮膜が破壊されてしまう事がある為、界面重合法、in situ重合法、微生物マイクロカプセル化法を用いる事が望ましい。in situ重合法によるカプセル化に用いる乳化剤としては、高分子電解物質が好ましい。具体的には、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ベンジルメタクリレート−無水マレイン酸共重合体、α-アルキルスチレン−無水マレイン酸共重合体、核モノアルキル置換スチレン−無水マレイン酸共重体、核ジアルキル置換スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸モノアルキルエステル共重合体、エチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリスチレンスルホン酸、ポリアクリル酸、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、等の水溶液、或いはこれらの混合水溶液が用いられる。
【0058】
界面重合法によるカプセル化に用いる乳化剤は、上記in situ重合法によるカプセル化に用いられるものの他、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、各種(小麦、馬鈴薯、とうもろこし等)加工澱粉等の水溶液、或いはこれらの混合水溶液も用いられる。また、上記カプセル化工程に問題を生じない範囲で、ノニオン系、カチオン系、両イオン系の界面活性を持つ公知の物質を添加し、併用しても何等差し支えない。
【0059】
本発明に用いる発色剤内包マイクロカプセルの大きさ(平均直径)は、1〜20μmの範囲が好ましく、特には2〜10μmの範囲が好ましい。発色剤の塗工量としては、選択する発色剤の種類によって多少異なり、特に限定されるものではないが、発色性能の面から、5〜1000mg/m2、特に好ましくは20〜200mg/m2の範囲である。
【0060】
マイクロカプセルを含有する塗層の塗布には、通常水性系塗液が用いられるが、上記方法によって得られた発色剤内包マイクロカプセル分散液に、各々必要に応じてラテックス系のバインダー、水溶性バインダー、カプセル保護剤(スチルト)、白色顔料、界面活性剤、消泡剤、増粘剤、防腐剤、着色剤等、当業界で公知の各種助剤が添加され調整される。カプセル塗液中のカプセル含有量は、通常塗液100重量部(固形部)に対して5〜80重量部の範囲に調整される。
【0061】
本発明で用いるラテックス系のバインダーの具体例としては、スチレン−ブタジエン系共重合体ラテックス、アクリロニトリル−ブタジエン系共重合体ラテックス、酢酸ビニル系、アクリル系ラテックス等や、それらのアルカリ増粘型ラテックス等が挙げられる。水溶性バインダーとしては、例えばゼラチン、アルブミン、カゼイン、澱粉、α化澱粉、酸化澱粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉、アルギン酸ソーダ、アラビヤゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニールアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、エチレン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体、メチルセルロース等の天然或いは合成或いは半合成の高分子化合物等が挙げられる。これらを混合して使用する事も出来る。通常、これらの使用量はマイクロカプセル乾燥固形重量100部に対して、5〜100固形重量部の範囲が好ましい。特に好ましくは、5〜50固形重量部の範囲である。
【0062】
本発明で用いるカプセル保護剤(スチルト)は、小麦澱粉粒、とうもろこし澱粉粒、えんどう豆澱粉粒、各種プラスチックピグメント、パルプパウダー等、公知のものが好ましく、その大きさ(平均直径)は、1〜100μmの範囲が好ましい。特に好ましくは、5〜30μmの範囲が好ましい。マイクロカプセル塗液中に白色顔料を添加する場合には、例えば、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、カオリン、タルク等が使用できる。
【0063】
塗工方法としては、通常の塗工機(コーター)を用いて塗布乾燥する。具体的な塗工機としては、エアーナイフコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、バーコーター、ロールコーター、サイズプレスコーター、カーテンコーター等を挙げることができる。
【0064】
本発明によるノーカーボン感圧複写紙と組み合わせて用いられる顕色剤を含有する塗層を有するノーカーボン感圧複写紙は、顕色剤を水性或いは非水性の塗液として支持体に塗布して得られるが、通常水性塗液が用いられる。塗液には顕色剤の他に、バインダー、顔料、必要に応じて分散剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、増粘剤、消泡剤等公知の各種助剤が添加されて調製され、前記の如き塗工機を用いて支持体に塗布される。
【0065】
本発明で用いられる顕色剤としては、有機顕色剤の使用も可能だが、発色画像の滲みの点からは、粘土鉱物を原料とする無機顕色剤を使用することが好ましく、さらには、発色画像の耐水性、耐光性等の点からは、粘土鉱物を酸処理した後、水性媒体中でアルミニウム化合物、マグネシウム化合物の少なくとも1種と混合、中和することにより、酸処理粘土鉱物中にマグネシウム、アルミニウムの少なくとも1成分を導入して乾燥することにより得られた半合成固体酸を用いることが特に好ましい。半合成固体酸の製造については、例えば、特公昭63−15158号公報に開示された方法により製造することができる。
【0066】
電子受容性の有機顕色剤の例としては、ノボラック型フェノール樹脂又はその多価金属塩、サリチル酸誘導体又はその多価金属塩、サリチル酸樹脂又はその多価金属塩等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0067】
サリチル酸誘導体としては、芳香族置換基を少なくとも1個有する化合物で、具体的には、3−フェニルサリチル酸、5−フェニルサリチル酸、3−ベンジルサリチル酸、5−ベンジルサリチル酸、3−(α−メチルベンジル)サリチル酸、5−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3−(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、5−(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3,5−ジフェニルサリチル酸、3,5−ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸、3,5−ジベンジルサリチル酸、3,5−ジ(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3,5−ジ(4−メチルベンジル)サリチル酸などが挙げられ、また、その多価金属塩化合物も使用可能である。
【0068】
サリチル酸樹脂又はその多価金属塩としては、前述の化合物が全て用いられ得るが、一例を示せば、前記のサリチル酸誘導体とスチレン、o.m.p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン等のスチレン誘導体をモル比1:0.5〜10で強酸触媒下にフリーデルクラフツ反応させて得られるサリチル酸樹脂を多価金属塩化したものが挙げられる。多価金属の種類としては、Ca、Mg、Al、Zn、Mn等が挙げられるが、亜鉛塩として用いることが最も好ましい。これらの顕色剤は2種以上併用して用いても良い。
【0069】
顕色剤塗液の支持体への塗工量及び顕色剤の顕色剤塗液への配合量については、特に限定されるものではないが、通常、発色性能及び経済性の面から、塗工量については2〜20g/m2、より好ましくは、3〜15g/m2、塗層中の顕色剤比率は2〜80重量%、より好ましくは、有機顕色剤使用の場合には5〜40重量%であり、無機顕色剤を使用の場合には50〜80重量%である。
【0070】
また、顕色剤と併用される顔料としては、例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、タルク、水酸化アルミニウム、珪酸アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酸化亜鉛、活性白土、微粉珪酸、酸化チタン、珪酸カルシウム、尿素−ホルムアルデヒド樹脂等の通常の無機系或いは有機系の白色顔料を挙げることができる。
【0071】
本発明のノーカーボン感圧複写紙は、従来からの一般的な複写帳票として使用できるが、特に熱定着トナー使用の電子写真記録方式ノンインパクトプリンターで予め印刷して複写帳票として使用することに適している。
【0072】
従来のノーカーボン感圧複写紙のマイクロカプセルに内包される溶剤は室温でやや臭いがあり、電子写真記録方式ノンインパクトプリンターでトナーを熱定着する際に、ノーカーボン感圧複写紙が加熱されると、臭いが強く発生する傾向があった。本発明で使用するMCTあるいは脂肪酸エステル溶剤は、室温状態で臭いがなく、電子写真記録方式ノンインパクトプリンターの熱定着時にもほとんど臭いは発生しない。
【0073】
臭いは微量でも人間に敏感に感じ、作業能率を低下させる。本発明により、電子写真記録方式ノンインパクトプリンターでの作業環境を良好に保つのに適したノーカーボン感圧複写紙を提供することができる。
【0074】
【実施例】
次に実施例及び比較例によって本発明の特徴を詳細に示すが、もちろん本発明は実施例のみに限定される事はなく、従って使用される物質、製造条件等も実施例中の記載に限定される事はない。実施例及び比較例中、特に規定した場合を除き乾燥固形重量部で表示する。
【0075】
実施例1〜19及び比較例1〜7
<発色剤内包ブルー発色用マイクロカプセルの作製方法>
発色剤6部を、溶剤94部に溶解した疎水性発色剤溶液180部を、スチレン−無水マレイン酸共重合体5%水溶液220部に、強攪拌下で徐々に添加し、コールター・カウンターでの50%体積平均直径が6μmになるまで攪拌を続け乳化液を得た。別に、メラミン11部、37%ホルムアルデヒド水溶液21部、水28部を加熱溶解して得たメラミン−ホルムアルデヒド初期縮合物水溶液を、乳化液中に添加し、70℃の温度下で2時間攪拌して発色剤内包マイクロカプセル液を得た。
【0076】
実施例、比較例の中の発色剤内包マイクロカプセルに用いた染料、溶剤のうち、略称で記したものの組成は以下の通りである。インドリルアザフタリド化合物としては、発色剤A:3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、発色剤B:3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリドを用い、インドリルアザフタリド化合物以外の発色剤として、発色剤C:3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、発色剤D:3−N−エチル−N−イソアミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランを用いた。MCTとしては、カプリル酸、カプリン酸を原料とするトリグリセリド(パナセート810、日本油脂(株)製)を用いた。
【0077】
<発色剤塗液及び上用紙の作製方法>
発色剤内包マイクロカプセル液100部に小麦澱粉70部、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(日本合成ゴム社製)35部を添加し、発色剤塗液を作製し、坪量が50g/m2の上質紙に塗工量が5g/m2となるように塗工してノーカーボン感圧複写紙上用紙を得た。
【0078】
表1及び表2に示した発色剤、溶剤の組み合わせで、実施例、比較例に相当する発色剤内包マイクロカプセルを作製し、実施例1〜19及び比較例1〜7の上用紙を得た。
【0079】
【表1】
【0080】
【表2】
【0081】
実施例、比較例で得られた上用紙とサリチル酸誘導体亜鉛塩を顕色剤として使用する市販のノーカーボン感圧複写紙下用紙(三菱NCR紙スーパーN40下、三菱製紙製)とを組み合わせてタイプライターで印字し、以下の評価方法により、発色性、擦れ汚れ、画像滲み、画像耐光性について試験した。結果を表3に示した。また、マイクロカプセル製造時の発色剤溶解安定性、溶剤臭についても試験し、結果を表3に示した。
【0082】
なお、実施例、比較例で使用した溶剤の粘度は、25℃において、MCTは25センチポイズ、ヤシ油は45センチポイズ、大豆油は48センチポイズであった。
【0083】
<発色性>
タイプライター印字1日後に、発色性を目視で5段階評価した。数値の大きい方が良好なことを示し、評点3以上が実用レベルである。
【0084】
<発色色相>
タイプライター印字1日後に、発色色相を目視で判定した。ブルー発色用として好ましい範疇のブルー発色色相を良好とした。
【0085】
<擦れ汚れ>
ノーカーボン感圧複写紙下用紙に実施例、比較例で得られた上用紙を重ね合わせ、100g/cm2の荷重を掛けて30cmの長さを擦り合わせた時の汚れ状態を目視で5段階評価した。数値の大きい方が良好なことを示し、評点3以上が実用レベルである。
【0086】
<画像滲み>
タイプライター印字1日後に、画像の滲み状態を目視で5段階評価した。数値の大きい方が良好なことを示し、評点3以上が実用レベルである。
【0087】
<画像耐光性>
タイプライター印字1日後に、日光に5時間曝露し、画像残存状態を目視で5段階評価した。数値の大きい方が良好なことを示し、評点3以上が実用レベルである。
【0088】
<画像耐水性>
タイプライター印字1日後に、水に1時間浸漬して乾燥し、画像残存状態を目視で5段階評価した。数値の大きい方が良好なことを示し、評点3以上が実用レベルである。
【0089】
<発色剤溶解安定性>
発色剤を溶剤に加熱溶解した後、室温で一昼夜放置し、発色剤の析出の有無、析出量の多さから、発色剤溶解安定性を目視で5段階評価した。数値の大きい方が良好なことを示し、評点3以上が実用レベルである。別途、溶剤100gに対して発色剤2gを溶解し、室温に冷却して白濁しないものを評点3以上、5g以上溶解するものを評点4以上とし、一昼夜放置後の発色剤の析出状態を加味して評点3〜5を判断した。また、評点5のものについては、発色剤溶液を1週間室温で放置し、発色剤の溶解安定性を3段階評価した。Aは全く析出なし。Bは微量析出あり。Cは析出ありを示す。評点としては、5Aが最良である。
【0090】
<溶剤臭>
得られた上用紙のマイクロカプセル塗布面を擦り合わせ、溶剤臭の種類、多さを嗅ぎ取り5段階評価した。数値の大きい方が良好なことを示し、評点3以上が実用レベルである。
【0091】
【表3】
【0092】
次に、実施例1、3、14〜19及び比較例1、7の発色剤溶解安定性を調べた。結果を表4に示した。また、得られた上用紙とサリチル酸誘導体亜鉛塩を顕色剤とする市販のノーカーボン感圧複写紙下用紙(三菱NCR紙スーパーN40下、三菱製紙製)とを組み合わせてタイプライターで印字し、その発色性、発色色相を調べ、その結果を表4に示した。
【0093】
【表4】
【0094】
次に、実施例1及び実施例3で得た上用紙と顕色剤の種類を代えた下用紙とを組み合わせて評価した。下用紙として、粘土鉱物を原料とする無機顕色剤を用いた市販のノーカーボン感圧複写紙下用紙(ウィギンスティープ製)及び半合成固体酸を顕色剤とする市販のノーカーボン感圧複写紙下用紙(三菱NCR紙HP−N40下、三菱製紙製)を用いた。各下用紙と上用紙とを組み合わせてタイプライターで印字し、発色性、擦れ汚れ、画像滲み、画像耐光性及び以下の試験方法による画像耐水性について試験した。結果を表5に示した。なお、表5中のサリチル酸系顕色剤の結果は、表3の実施例1の結果と同じである。
【0095】
【表5】
【0096】
実施例、比較例で得られた上用紙とサリチル酸誘導体亜鉛塩を顕色剤として使用する市販のノーカーボン感圧複写紙下用紙(三菱NCR紙スーパーN40下、三菱製紙製)とを組み合わせてタイプライターで印字し、以下の評価方法により、発色性、擦れ汚れ、画像滲み、画像耐光性について試験した。結果を表6に示した。また、マイクロカプセル製造時の発色剤溶解安定性、溶剤臭についても試験し、結果を表6に示した。
【0097】
【表6】
【0098】
表3の結果から以下のことが判る。すなわち、MCTの使用により、高分子量脂肪酸トリグリセリドの混合物であるヤシ油、大豆油を使用した場合よりも、発色剤溶解安定性が良く、溶剤臭も少ない。また、発色剤としてインドリルアザフタリド化合物を使用するとCVLに比べて、発色剤溶解安定性、画像耐光性等が優れている。
【0099】
表4の結果から以下のことが判る。すなわち、発色剤としてインドリルアザフタリド化合物以外に発色剤を混合使用することにより、発色剤の溶解安定性が向上した。ただし、フルオラン系の発色剤を多量に使用するとブルー発色色相が黒みに変化するため、使用比率には限界がある。
【0100】
表5の結果より、顕色剤として粘土鉱物系顕色剤や半合成固体酸等の無機系顕色剤を使用すると、サリチル酸系顕色剤を使用した場合に比べ画像滲みが少なく、特に半合成固体酸を使用した場合には、粘土鉱物系顕色剤に比べ、画像耐水性、画像耐光性において優れていることが判る。
【0101】
表6の結果からは、MCTと特定の脂肪酸エステル溶剤を併用することにより、発色剤溶解安定性を損なうことなく、発色性、画像滲み、画像耐光性等が、MCT単独の場合よりも優れていることが判る。
【0102】
実施例20〜39及び比較例8〜13
<発色剤内包ブラック発色用マイクロカプセルの作製方法>
発色剤10部を、溶剤90部に溶解した疎水性発色剤溶液180部を、スチレン−無水マレイン酸共重合体5%水溶液220部に、強攪拌下で徐々に添加し、コールター・カウンターでの50%体積平均直径が6μmになるまで攪拌を続け乳化液を得た。別に、メラミン11部、37%ホルムアルデヒド水溶液21部、水28部を加熱溶解して得たメラミン−ホルムアルデヒド初期縮合物水溶液を、乳化液中に添加し、70℃の温度下で2時間攪拌して発色剤内包マイクロカプセル液を得た。
【0103】
実施例、比較例の中の発色剤内包マイクロカプセルに用いた染料、溶剤のうち、略称で記したものの組成は以下の通りである。用いた発色剤は、発色剤E:3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、発色剤F:3−N−エチル−N−イソアミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、発色剤G:3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリドである。MCTとしては、カプリル酸、カプリン酸を原料とするトリグリセリド(パナセート810、日本油脂(株)製)を用いた。
【0104】
<発色剤塗液及び上用紙の作製方法>
発色剤内包マイクロカプセル液100部に小麦澱粉50部、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(日本合成ゴム社製)30部を添加し、発色剤塗液を作製し、坪量が50g/m2の上質紙に塗工量が5g/m2となるように塗工してノーカーボン感圧複写紙上用紙を得た。
【0105】
表7及び表8に示した発色剤、溶剤の組み合わせで、実施例、比較例に相当する発色剤内包マイクロカプセルを作製し、実施例20〜39及び比較例8〜13の上用紙を得た。
【0106】
【表7】
【0107】
【表8】
【0108】
実施例20〜22、比較例8〜11で得られた上用紙とサリチル酸誘導体亜鉛塩を顕色剤として使用する市販のノーカーボン感圧複写紙下用紙(三菱NCR紙スーパーN40下、三菱製紙製)とを組み合わせてタイプライターで印字し、前記及び以下の評価方法により、発色性、擦れ汚れ、画像滲み、画像耐光性について試験した。結果を表9に示した。また、マイクロカプセル製造時の発色剤溶解安定性、溶剤臭についても試験し、結果を表9に示した。
【0109】
<画像耐光変色性>
タイプライター印字1日後に、日光に2時間曝露し、画像の変色状態を目視で5段階評価した。数値の大きい方が良好なことを示し、評点3以上が実用レベルである。
【0110】
【表9】
【0111】
次に、実施例20〜22、33〜39及び比較例8の発色剤溶解安定性を調べた。結果を表10に示した。また、得られた上用紙とサリチル酸誘導体亜鉛塩を顕色剤とする市販のノーカーボン感圧複写紙下用紙(三菱NCR紙スーパーN40下、三菱製紙製)とを組み合わせてタイプライターで印字し、その発色性、発色色相を調べ、その結果を表10に示した。
【0112】
【表10】
【0113】
次に、実施例20及び実施例22で得た上用紙と顕色剤の種類を変えた下用紙とを組み合わせて評価した。下用紙として、粘土鉱物を原料とする無機顕色剤を用いた市販のノーカーボン感圧複写紙下用紙(ウィギンスティープ製)及び半合成固体酸を顕色剤とする市販のノーカーボン感圧複写紙下用紙(三菱NCR紙HP−N40下、三菱製紙製)を用いた。各下用紙と上用紙とを組み合わせてタイプライターで印字し、発色性、擦れ汚れ、画像滲み、画像耐光性及び以下の試験方法による画像耐水性について試験した。結果を表11に示した。
【0114】
【表11】
【0115】
実施例、比較例で得られた上用紙とサリチル酸誘導体亜鉛塩を顕色剤として使用する市販のノーカーボン感圧複写紙下用紙(三菱NCR紙スーパーN40下、三菱製紙製)とを組み合わせてタイプライターで印字し、以下の評価方法により、発色性、擦れ汚れ、画像滲み、画像耐光性について試験した。結果を表12に示した。また、マイクロカプセル製造時の発色剤溶解安定性、溶剤臭についても試験し、結果を表12に示した。
【0116】
【表12】
【0117】
表9の結果から以下のことが判る。すなわち、MCTの使用により、高分子量脂肪酸トリグリセリドの混合物であるヤシ油、大豆油を使用した場合よりも、発色性、発色剤溶解安定性が良く、溶剤臭も少ない。また、発色剤としてトリフルオロメチルアニリノ基を有するフルオラン化合物を使用することにより、他のフルオラン化合物に比べて、画像溶解性が安定し、画像の耐光性、耐光変色性が向上する。
【0118】
表10の結果から以下のことが判る。すなわち、発色剤としてトリフルオロメチルアニリノ基を有するフルオラン化合物以外に発色剤を混合使用することにより、発色剤の溶解安定性が向上した。ただし、発色色相の点からCVLの使用比率には限界がある。
【0119】
表11の結果より、顕色剤として粘土鉱物系顕色剤や半合成固体酸等の無機系顕色剤を使用すると、サリチル酸系顕色剤を使用した場合に比べ画像滲みが少なく、特に半合成固体酸を使用した場合には、粘土鉱物系顕色剤に比べ、画像耐水性、画像耐光性において優れていることが判る。
【0120】
表12の結果からは、MCTと特定の脂肪酸エステル溶剤を併用することにより、発色剤溶解安定性を損なうことなく、発色性、画像滲み、画像耐光性等が、MCT単独の場合よりも優れていることが判る。
【0121】
実施例1、20及び比較例4、11で得られた上用紙を、熱定着トナー使用の電子写真記録方式ノンインパクトプリンターであるIBM−3800(IBM社)に通し、非マイクロカプセル塗工面に印刷を行った。各10分間程度の印刷を行い、印刷直後の上用紙の臭い、プリンター排気部の臭気を調べた。その結果、実施例1及び20の上用紙の場合にはほとんど臭いは発生しなかったが、比較例4及び11の場合には、かなりの臭いの発生が確認された。
【0122】
【発明の効果】
発色剤内包マイクロカプセルを含有する塗層を設けたノーカーボン感圧複写紙において、マイクロカプセル中の溶剤として中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)を用い、発色剤としてインドリルアザフタリド化合物或いはトリフルオロメチルアニリノ基を有するフルオラン化合物を用いることによって、発色性、画像保存性に優れ、不快臭がなく、環境に対し適合性のあるノーカーボン感圧複写紙を得ることができた。また、異種発色剤を混合使用することにより、発色剤の溶解安定性が増した。更には、溶剤としてMCTと特定の脂肪酸エステル溶剤を併用することにより、また、顕色剤として無機顕色剤、好ましくは半合成固体酸を用いることにより、画像保存性、画像滲み等において一層優れたノーカーボン感圧複写紙を得ることができた。
Claims (7)
- 電子供与性発色剤と電子受容性顕色剤との発色反応を利用して発色画像を形成するノーカーボン感圧複写紙において、
1.溶剤である炭素数が6〜10の中鎖飽和脂肪酸トリグリセリドに溶解した電子供与性発色剤を内包するマイクロカプセルを含有する塗層を支持体上に設け、
2.かつ、電子供与性発色剤として、下記一般式1で示されるインドリルアザフタリド化合物を用いる
ことを特徴とするノーカーボン感圧複写紙。
- 中鎖飽和脂肪酸トリグリセリドとともに脂肪酸エステル溶剤を用いる、請求項1乃至4のいずれかに記載のノーカーボン感圧複写紙。
- 溶剤に溶解した電子供与性発色剤を内包するマイクロカプセルを含有する塗層を支持体上に設けてなる発色剤シートと、電子受容性顕色剤である粘土鉱物からなる無機顕色剤を含有する塗層を他の支持体上に設けてなる顕色剤シートとを含む、請求項1乃至5のいずれかに記載のノーカーボン感圧複写紙。
- 溶剤に溶解した電子供与性発色剤を内包するマイクロカプセルを含有する塗層と電子受容性顕色剤を含有する塗層とを同一支持体の同一または異なる表面に設けてなり、顕色剤が粘土鉱物からなる無機顕色剤である、請求項1乃至5のいずれかに記載のノーカーボン感圧複写紙。
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