JP3743222B2 - 送風機羽根車と空気調和機 - Google Patents

送風機羽根車と空気調和機 Download PDF

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    • F04D29/384Blades characterised by form

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和機、その他機器等の斜流送風機あるいは軸流送風機に用いられる羽根車に関するもので、特に翼の枚数とその形状に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の斜流送風機の羽根車は、図13および図14に示すような構造で、気体が羽根車内を回転軸に対して傾斜して流す形式の送風機である。すなわち、平面図である図13のように略円錐台形状のハブ20に複数枚、少なくとも3枚の翼19を設けて斜流送風機の羽根車18を構成し、そして回転軌跡は図14に示すようになる。そして、送風機としては、この羽根車18をケ−シングに納め、、ハブ20に回転軸を結合させたモ−タで羽根車18を回転させることで送風作用を生じる。この翼の代表自乗平均半径位置での翼の弦長Lと翼の半径方向の代表実長さbの比であるアスペクト比b/L≦1の範囲では、翼19の外周側の翼の弦長はハブ側の翼の弦長より長く、また充分な静圧を得るために翼枚数は少なくとも3枚以上から構成されていた。さらに、翼19の前縁21は、対数螺旋などの曲線から構成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成において、アスペクト比b/L≦1の範囲で、翼枚数は少なくとも3枚以上からなる羽根車の構成では、回転する翼19の外周付近で発生する矢印で示す翼端渦Dが、その翼19より剥がれて、次に来る後方の翼19の流入空気の状態に対して大きい影響を与えていた。すなわち、翼19は、前方の翼から発生し剥離した翼端渦Dに大きい影響を受け、大きく乱れた流入空気を受けて空力仕事をしていた。そのため、低騒音化と静圧特性の向上には、翼端渦Dの影響のために限界があった。
【0004】
更に、翼19の枚数が2枚より3枚や4枚と多い方が、羽根車が占める体積が大きく、羽根車の製造コストが必然的に高価になっていた。
【0005】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、送風機羽根車の低騒音化と静圧の向上および羽根車の製造コストを安くすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、ハブと、このハブに設けた2枚の翼とを備え、前記翼は、翼の代表自乗平均半径位置での翼の弦長Lと翼の半径方向の代表実長さbの比であるアスペクト比b/L≦1の範囲に設定し、かつ前記範囲のアスペクト比の翼枚数を2枚に構成してなるものである。
【0007】
上記構成によって、上記したアスペクト比の翼でありながら、翼同士のピッチが充分に広いために、翼の外周付近の負圧面に発生する翼端渦が翼より剥がれ流れ去り、次に回転してくる後方の翼の流入空気の状態に与える影響が軽減される。そして、各翼が迎える流入空気は乱れが少なくて円滑になり、後方の翼での剥離と失速などの不安定現象が生じにくくなり、翼での低騒音化と靜圧の向上を図ることができるものである。
【0008】
また、翼の枚数が2枚の方が3枚や4枚と多いより、羽根車の占める体積を小さくでき、羽根車の製造コストを安価にできるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、ハブと、このハブに設けた2枚の翼とを備え、前記翼は、翼の代表自乗平均半径位置での翼の弦長Lと翼の半径方向の代表実長さbの比であるアスペクト比b/L≦1の範囲に設定し、かつ前記範囲のアスペクト比の翼枚数を2枚に構成してなるものである。
【0010】
この構成によって、翼同士のピッチが充分に広いために、翼の外周付近の負圧面に発生する翼端渦が翼より剥がれ流れ去り、次に回転してくる後方の翼の流入空気の状態に与える影響が少ない。このように互いに2枚の翼が、翼端渦の影響を受けないので、各翼が迎える流入空気は乱れが少なく円滑になり、翼での剥離と失速などの不安定現象が生じにくくなる。
【0011】
更に、羽根枚数が2枚の方が3枚や4枚と多いより、羽根車が占める体積が小さくなる作用を有する。
【0012】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載において翼を、翼の半径方向断面で、翼の代表自乗平均半径位置付近より外周側は風上側に対して凹形状の曲線形状にし、翼の代表自乗平均半径位置付近よりハブ側は風上側に対して凸形状の曲線形状にしてなるものである。
【0013】
上記構成において、翼の凹形状の曲線形状により、翼の回転方向に対して、翼自体が流線型となる。これにより、翼の回転騒音であるnZ音が、翼の枚数が2枚であっても、乱流騒音の音圧レベルより低くなり、羽根車全体として異常音がなくなる作用を有する。
【0014】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1記載において翼の前縁と外周の交点に3角形状の翼の1点を重ね、かつ前記前縁に3角形状の翼の1辺を密着して3角形状の翼を設けてなるものである。
【0015】
上記構成によって、3角形状の翼の先端を起点として翼端渦が、翼の負圧面に円錐状に生成し、翼の途中で剥離して流れ去る。この3角形状の翼は、その先端で翼端渦の生成を規定する作用を有するため、この翼端渦が翼の外周付近の負圧面に発生する状態と、翼より剥がれ流れ去る状態の根本を規定することになり、後方の翼への翼端渦の影響を最小限にする作用を有する。従って、翼同士のピッチが充分に広い2枚翼でも次に回転してくる後方の翼の流入空気の状態を、更により乱れの少ない円滑な最適状態にすることができるものである。そして、後方の翼が翼端渦の影響を更に受けにくくなり、各翼が迎える流入空気は最も円滑になり、後方の翼での剥離と失速などの不安定現象が更に生じにくくなる。
【0016】
また、請求項4記載の発明は、 請求項1〜請求項3記載のいずれか1項に記載の送風機羽根車を有する送風機を、熱交換器を有する室外機に設けた空気調和機である。
【0017】
上記構成において、送風機により室外機は静かに仕事をするとともに、製造上および設計上におけるコスト面でも有利になる。
【0018】
【実施例】
以下本発明の実施例について図1〜図12を参照して説明する。
【0019】
【実施例1】
図1〜図9は、本発明の送風機羽根車の実施例1を示すもので、図1は斜流送風機に使用した時の羽根車の回転軌跡図で、図2は同平面図で、図3は同送風機羽根車を代表自乗平均半径位置で切り展開した図で、翼として厚翼を適用した場合である。図4は同送風機羽根車を代表自乗平均半径位置で切り展開した図で、翼として厚さ一定の薄翼を適用した場合である。図5は同送風機羽根車の動作状況を示す模式図である。図6は同送風機羽根車の性能を示す特性実験の特性図で、横軸にアスペクト比b/Lを取り、縦軸に41dBでの風量を示している。図7は同送風機羽根車の2枚翼と従来の送風機羽根車における3枚翼の静圧特性を比較した特性図で、図8は同送風機羽根車を軸流送風機に使用した時の回転軌跡図、図9は同送風機羽根車の平面図である。
【0020】
図1において、斜流送風機の羽根車1は、略円錐台形状のハブ3の外周面に同一形状の2枚の翼2を相対向させて設けている。前記それぞれの翼2は、翼の代表自乗平均半径位置での翼2の弦長Lと翼2の半径方向の代表実長さbの比であるアスペクト比b/L≦1の範囲に設定し、かつ前記範囲に設定したアスペクト比の翼枚数を2枚に構成してなるものである。
【0021】
ここで、以下に上記構成につき更に説明すると、ハブ3の代表ハブ径rは、r=(r1+r2)/2で規定するものとする。羽根車1の代表半径Rは、R=(R1+R2)/2で規定するものとする。同じく代表自乗平均半径Rrは、Rr=√((R2+r2)/2)で規定する。図1で、羽根車1の中心線CCを、中心線として、代表自乗平均半径Rrを通る円錐の頂点がP1であり、その円錐の線AAで翼2を切って展開したのが、図3、図4であり、その弦長がLである。この線AAは、平面図の図2では、曲線AAに見える。翼2の半径方向の代表実長さbは、図1では代表ハブ径rの位置と代表半径Rの位置を結ぶ翼2のスパン方向の実長さである。
【0022】
そして、図5のように斜流送風機の羽根車1は、そのハブ3にモ−タ12のシャフトを固定して、適切なケ−シング11に納め、モ−タ12により回転させることで矢印で示す送風作用を生じる。この時、図1において空気の殆どは、翼2の前縁4より流入し、後縁5より流出して空力仕事を行う。
【0023】
ここでは、図1において斜流送風機羽根車1の代表自乗平均半径位置での弦長Lと翼の半径方向の代表実長さbとの比b/Lをアスペクト比と言う。
【0024】
図6は、翼枚数が2枚の2枚翼においてアスペクト比b/Lと、41dBでの風量の関係を示した特性図である。この図6は、φ415mmの羽根車1の実験デ−タにより作成したものである。この図6より明らかなように、アスペクト比b/L≦1の範囲では、41dB当たりの風量が飽和しているが、アスペクト比b/L≧1の範囲では風量は急激に減少していることが判る。
【0025】
従って、本発明では、ハブ3に2枚の翼2を設けてなる送風機羽根車1にあって、翼2は、翼2の代表自乗平均半径位置での翼2の弦長Lと翼2の半径方向の代表実長さbの比であるアスペクト比b/L≦1の範囲に設定し、かつ前記アスペクト比の翼枚数が2枚の斜流送風機羽根車1を構成するものである。
【0026】
上記構成によって、アスペクト比b/L≦1の範囲に設定した翼でありながら、翼2同士のピッチが充分に広いために、翼2の外周付近、すなわちチップ6付近の負圧面8に発生する翼端渦Dが翼2より剥がれ流れ去り、次に回転してくる後方の翼2の流入空気の状態に与える影響が非常に少ない。このように2枚の翼2が、互いに翼端渦Dの影響を受けないので、各翼2が迎える流入空気は乱れが少なく円滑になり、翼2での剥離などの不安定現象が生じにくくなる。これにより、羽根車1での同一騒音当たりの風量の向上を図ることができる。これを、裏付けているのが上記した斜流送風機の羽根車1の特性図6である。
【0027】
また、前方の翼による後方の翼2に対する翼端渦Dが、このように与える影響が少ないので、後方の翼2での流れの失速などの不安定現象を生じにくくなり、羽根車1の静圧特性が向上する。これは、図7に示す斜流送風機羽根車における2枚の翼と3枚の翼の場合の静圧特性を比較した特性曲線で、明らかにできるものである。この図7は、直径φ415の斜流送風機羽根車を、回転数712rpmで作動させ、開放風量点(静圧が0)を29.5m3/minとした時の静圧特性である。開放風量点から風量点Q1まで2枚翼の方が静圧が強く、風量点Q1からQ2までは、2枚翼と3枚翼とも静圧が同等で、風量点Q2から締め切り風量点(風量が0)までの範囲では、若干3枚翼の方が静圧が強いことが判る。ただ、前記した風量点Q2から締め切り風量点(風量が0)までの範囲で送風機を動作させる機器、例えば空気調和機では、それ程問題にならないものである。すなわち、空気調和機では、暖房の空調において通常、開放風量点から風量点Q2付近迄で使用され、頻繁に生じない熱交換器への着霜を除去する除霜運転時だけ、風量点Q2から締め切り風量点(風量が0)で動作することになり、機器設計上あまり重要な意味を持たないので、この範囲で3枚翼の羽根車より静圧が弱くても問題にならないものである。
【0028】
更に、羽根枚数が2枚の方が3枚や4枚と多いものより、羽根車が占める体積が小さく、羽根車の製造コストが必然的に安くなる効果を奏するものである。
【0029】
また図1で、羽根車の中心線CCを中心線として、代表自乗平均半径Rrを通る円錐の線AAの頂点がP1であり、その円錐の線AAで翼を切って展開した図が、図3、図4である。図3はこの翼断面に、翼2の前縁4が円弧状で、後縁5が尖った厚翼7を用いた例であり、翼2の圧力面9と負圧面8より構成されている。図4は、この翼断面に翼2の厚さが一定の薄い薄翼10を用いた例であり、翼2の圧力面9aと負圧面8aから構成されている。
【0030】
次に、本発明の送風機羽根車を軸流送風機に実施した例を説明する。すなわち、回転軌跡図である図8と平面図の図9は、羽根枚数が2枚の軸流送風機の羽根車15を示している。ここで、代表自乗平均半径Rrでの位置を線BBが示している。この軸流送風機の羽根車15においても、翼14の代表自乗平均半径位置での翼14の弦長Lと翼14の半径方向の代表実長さbの比であるアスペクト比b/L≦1の範囲に設定し、かつ前記範囲に設定したアスペクト比の翼枚数を2枚に構成してなるものである。なお、図中13はハブである。
【0031】
上記構成において、詳細に説明するまでもなく、軸流送風機の羽根車に使用した場合でも図1の斜流送風機羽根車と同様の作用と効果を奏するものである。
【0032】
【実施例2】
図10は本発明の送風機羽根車における実施例2の発明で、上記した図2における半径方向断面であるBB線での断面と同じように表した斜流送風機の羽根車の断面図で、図11は同斜流送風機の羽根車の騒音スペクトラムを示している。
【0033】
この発明は、実施例1の発明とは翼の形状が異なるだけで、それ以外の同一構成および作用効果を奏する部分には同一符号を付して詳細な説明を省略し、異なる点を中心に説明する。
【0034】
羽根車16は、翼2の代表自乗平均半径Rrを通る線AA付近よりチップ6側は風上側に対して、翼2の形状を凹形状で曲線形状にし、代表自乗平均半径Rrを通る線AA付近よりハブ3側は風上側に対して凸形状の曲線形状をした翼2を、ハブ3に相対向して2枚設けてなる斜流送風機羽根車を構成するものである。また、翼2の負圧面8bと圧力面9bから構成されている。
【0035】
上記構成によって、翼2の代表自乗平均半径Rrを通る線AA付近より外周側は風上側に対して凹形状の曲線形状であるため、羽根車16の回転方向に対して、翼2自体が流線型となる。これで、翼2の回転騒音であるnZ音が、羽根枚数が2枚の2枚翼であっても、乱流騒音の音圧レベルより低くなり、羽根車全体として異常音がなくなり、実聴感も良好である。この効果を示したのが図11である。
【0036】
図11は、φ415の翼に前縁が円弧状で、後縁が尖った翼型を用いた斜流送風機羽根車を回転数720rpmで作動させて、風量が29.8m3/minとした場合の騒音スペクトラムである。乱流騒音である1kHz近傍の音圧レベルに比較して、翼2の回転騒音である1nZ音とその高調波成分の2nZ、3nZ、4nZ音ともの音圧レベルが低いのが明確に示されている。
【0037】
なお、上記実施例では斜流送風機に使用した例で説明をしたが、この構成と効果は、軸流送風機羽根車でも同様のことが言える。
【0038】
【実施例3】
図13は本発明の送風機羽根車における実施例3の発明で、斜流送風機の羽根車の平面図である。この発明は、実施例1の発明とは翼の形状が異なるだけで、それ以外の同一構成および作用効果を奏する部分には同一符号を付して詳細な説明を省略し、異なる点を中心に説明する。
【0039】
斜流送風機の羽根車18は、3角形状の翼17を、主翼になる翼2の前縁4とチップ6の交点に一点を重ね、かつ翼2の前縁4に3角形状の翼17の一辺を密着して一体に設けた羽根枚数が2枚の翼からなるものである。
【0040】
上記構成によって、3角形状の翼17の先端を起点として翼端渦Dが、翼の負圧面に円錐状に生成し、翼の途中で剥離して流れ去る状況が判る。この3角形状の翼17は、その先端で翼端渦Dの生成を規定するものであるため、この翼端渦Dが翼2のチップ6付近の負圧面に発生する状態と、翼2より剥がれ流れ去る状態の根本を規定することになり、後方の翼2への翼端渦Dの影響を最小限にすることができる。それで、アスペクト比b/L≦1の範囲に設定した翼でありながら、翼2同士のピッチが充分に広い2枚翼でも、次に回転してくる後方の翼2の流入空気の状態を、より乱れの少ない円滑な最適状態にすることができるのもである。相対的に後方の翼2は、翼端渦Dの影響を更に非常に受けにくくなるので、各翼が迎える流入空気は最も円滑になり、翼での剥離と失速などの不安定現象が、更に生じにくくなる。これにより、更なる翼での低騒音化と静圧の向上を図ることができる。
【0041】
なお、上記実施例では斜流送風機に使用した例で説明をしたが、この構成と効果は、軸流送風機羽根車でも同様のことが言える。
【0042】
また、実施例4の発明として図示はしていないが、上記実施例1〜3で説明した各発明の送風機羽根車を、室外機と室内機に配管で接続した冷凍サイクルの回路構成部材を分離して内装したセパレート型の空気調和機における室外機の送風機に使用するものである。
【0043】
上記構成の空気調和機によれば、室外機の熱交換器へ送風する送風機により、室外機から発する騒音を従来より低下できるとともに、性能も向上でき、さらに安価にできるものである。
【0044】
【発明の効果】
上記実施例から明らかなように、本発明の請求項1に記載の発明は、ハブと、このハブに設けた2枚の翼とを備え、前記翼は、翼の代表自乗平均半径位置での翼の弦長Lと翼の半径方向の代表実長さbの比であるアスペクト比b/L≦1の範囲に設定し、かつ前記範囲のアスペクト比の翼枚数を2枚に構成してなるもので、互いに翼同士が、一方の翼の翼端渦の影響を受けないので、各翼が迎える流入空気は乱れが少なく円滑になり、翼での剥離と失速等の不安定現象が生じにくく、翼での低騒音化と静圧の向上を図ることができる。また、羽根車が占める体積が小さく、製造コストを安価にできる。
【0045】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載において翼を、翼の半径方向断面で、翼の代表自乗平均半径位置付近より外周側は風上側に対して凹形状の曲線形状にし、翼の代表自乗平均半径位置付近よりハブ側は風上側に対して凸形状の曲線形状にしてなるもので、翼の回転騒音であるnZ音とその高調波が、羽根枚数が2枚の翼であっても、乱流騒音の音圧レベルより低くなるので羽根車全体として異常音をなくし、実聴感も良好にできる。
【0046】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1記載において翼の前縁と外周の交点に3角形状の翼の1点を重ね、かつ前記前縁に3角形状の翼の1辺を密着して3角形状の翼を設けてなるもので、前方の翼で生じた翼端渦の、後方の翼への影響を最小限にでき、従って翼同士のピッチが充分に広い2枚翼でも次に回転してくる後方の翼の流入空気の状態を、更により乱れの少ない円滑な最適状態にすることができる。また、後方の翼が翼端渦の影響を更に受けにくくなるので、各翼が迎える流入空気は最も円滑になり、翼での剥離と失速等の不安定現象が、更に生じにくくなり、更なる翼での低騒音化と静圧の向上を図ることができる。
【0047】
また、請求項4記載の発明は、請求項1〜請求項3記載のいずれか1項に記載の送風機羽根車を有する送風機を、熱交換器を有する室外機に設けた空気調和機で、室外機から発する騒音を従来より低下できるとともに、性能も向上でき、かつ安価にできる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明送風機羽根車を斜流送風機に採用した実施例1における羽根車の回転軌跡図
【図2】同送風機羽根車の平面図
【図3】同送風機羽根車を代表自乗平均半径位置で切り展開し、翼として厚翼を適用した展開図
【図4】同送風機羽根車を代表自乗平均半径位置で切り展開し、翼として厚さ一定の薄翼を適用した展開図
【図5】同送風機羽根車の動作状況を示す模式図
【図6】同送風機羽根車のアスペクト比b/Lと41dBでの風量の関係を示す特性図
【図7】同送風機羽根車の2枚翼と従来の送風機羽根車の3枚翼の静圧特性の実験値を比較した特性図
【図8】本発明送風機羽根車を軸流送風機に採用した実施例1における羽根車の回転軌跡図
【図9】同軸流送風機における羽根車の平面図
【図10】本発明送風機羽根車を斜流送風機に採用した実施例2における羽根車の回転軌跡図
【図11】同実施例における送風機羽根車の騒音スペクトラムの実験結果の図
【図12】本発明送風機羽根車を斜流送風機に採用した実施例3における羽根車の翼端渦の挙動を示した平面図
【図13】従来の送風機羽根車の平面図
【図14】従来の送風機羽根車の回転軌跡図
【符号の説明】
2、14 翼
3、13 ハブ
4 前縁
17 三角形状の翼
L 翼の代表自乗平均半径位置での翼の弦長
b 翼の半径方向の代表実長さ
b/L アスペクト比

Claims (4)

  1. ハブと、このハブに設けた2枚の翼とを備え、前記翼は、翼の代表自乗平均半径位置での翼の弦長Lと翼の半径方向の代表実長さbの比であるアスペクト比b/L≦1の範囲に設定し、かつ前記範囲のアスペクト比の翼枚数を2枚に構成してなる送風機羽根車。
  2. 翼は、翼の半径方向断面において、翼の代表自乗平均半径位置付近より外周側は風上側に対して凹形状の曲線にし、翼の代表自乗平均半径位置付近よりハブ側は風上側に対して凸形状の曲線形状にしてなる請求項1記載の送風機羽根車。
  3. 翼は、この翼の前縁と外周の交点に3角形状の翼の1点を重ね、かつ前記前縁に3角形状の翼の1辺を密着して3角形状の翼を設けてなる請求項1記載の送風機羽根車。
  4. 請求項1〜請求項3記載のいずれか1項に記載の送風機羽根車を有する送風機を、熱交換器を有する室外機に設けた空気調和機。
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