JP3726627B2 - 感光性導体ペーストならびに電子部品、電子装置 - Google Patents

感光性導体ペーストならびに電子部品、電子装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、導電性金属成分、無機添加成分および感光性有機成分からなる感光性導体ペースト、および、この感光性導体ペーストを用いた電子部品、ならびに、この電子部品を備えた電子装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、移動体通信機器、衛星放送受信機器、コンピュータ等の各種電子装置に用いられる電子部品は、小型かつ高性能であることが求められている。また、特に、高周波回路に用いられる電子部品においては、信号の高速化(高周波化)への対応が求められており、これを達成するため、信号を伝搬する導体パターンについて、その微細化および厚膜化が求められている。
【0003】
従来より、電子部品における導体パターンは、銀や銅等の導電性金属粉末を有機ビヒクル中に添加・混合してなる導体ペーストを調製し、これを用いて未焼成あるいは焼結済みの絶縁性基板上に所望の導体パターンを形成し、さらにこれを乾燥した後、焼成するといった手法で形成されている。ところが、絶縁性基板上への導体パターン形成は、スクリーンメッシュを用いたスクリーン印刷法によるのが一般的であり、この方法では、ペースト粘度やメッシュ粗さ等に起因するにじみやかすれを避けることが難しく、配線幅および配線間隔が50μm程度のパターン形成が限界であった。
【0004】
これに対して、たとえば特開平5−287221号公報、特開平8−227153号公報には、感光性導体ペーストを用いたフォトリソグラフィ法による微細厚膜配線の形成方法が提案されている。この手法は、導電性金属粉末、側鎖にカルボキシル基およびエチレン性不飽和基を有するアクリル系共重合体、光反応性化合物、光重合開始剤等からなる感光性導体ペーストを絶縁性基板上に全面塗布し、これを乾燥後、フォトリソグラフィ法に基づいて、所望の導体パターンを形成するというものである。
【0005】
さらに、特開平6−224538号公報、特開平8−335757号公報には、導体パターンとセラミック基板との接着性を向上させることを目的として、感光性導体ペースト中にPbO−B23−SiO2系ガラス粉末やホウ酸ガラス粉末等の無機添加成分を混合することが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
近年、感光性導体ペーストを用いたフォトリソグラフィ法においては、環境への配慮から、水やアルカリ水溶液による現像が望まれており、そのため、有機バインダ中には、たとえばカルボキシル基のように、プロトンを遊離する性質のある酸性官能基が導入されている。
【0007】
しかしながら、感光性導体ペースト中にガラス粉末等の無機添加成分を含む場合、無機添加成分中の多価金属のイオンが感光性導体ペーストの溶液部分に溶出し、これが、プロトン遊離後に生成される有機バインダのアニオンと反応して、多価金属イオンと有機バインダのアニオンとのイオン架橋による三次元ネットワークが形成されることがある。
【0008】
すなわち、多価金属イオンを溶出し得る無機添加成分と、酸性官能基を有した有機バインダを含む感光性有機成分とからなる感光性導体ペーストにおいては、上述したように、イオン架橋による三次元ネットワークが形成され易いため、感光性導体ペーストがゲル化してしまい、その塗布が困難になるばかりか、たとえ塗布できたとしても現像が不安定になってしまうことがある。
【0009】
これに対し、感光性ペーストのゲル化を防止する方法として、たとえば特開平9−218509号公報ではリン酸等のリン含有化合物を、特開平9−218508号公報ではベンゾトリアゾール等のアゾール構造を持つ化合物を、特開平9−222723号公報では酢酸等のカルボキシル基を有する有機化合物をそれぞれ含有するといった手法が開示されている。しかしながら、これらの方法は、感光性ペーストがゲル化するまでの時間を若干伸ばすに過ぎない。
【0010】
また、特開平10−171107号公報では、感光性ペースト中に3−メチル−3−メトキシブタノールを含有するといった手法が開示されている。しかしながら、この手法では、ペースト自身のゲル化は抑制できるものの、乾燥後の塗膜中でもゲル化と似たような現象、すなわちイオン架橋による三次元ネットワークが形成されて実質的な分子量が高くなるという現象が起こる。このため、その現像処理時には、未露光部が現像液に溶出し難くなってしまう。
【0011】
本発明は、上述した実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、セラミック基板等の下地基体との密着力が高く、それ自身および塗膜のゲル化を抑制して、微細かつ厚膜の導体パターンを高精度に形成し得る感光性導体ペーストを提供することにある。また、本発明の他の目的は、高精度で微細かつ厚膜の導体パターンを有し、小型・高信頼性で、高周波特性に優れた電子部品、さらには、高速信号化に十分対応でき、小型化、高信頼性化を達成した電子装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上述した課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、導電性金属成分、多価金属化合物を含む無機添加成分、および、酸性官能基を有した有機バインダを含む感光性有機成分を含む感光性導体ペースト中に、ヘキサントリオール、ヘプタントリオール、トレイトール、エリトリトール、アラビトール、キシリトール、リビトール、アドニトール、グルシトール、マンニトール、イジトール、タリトール、ガラクチトール、マリトール、ペルセイトール、ボレミトールの多価アルコールのうち少なくとも一つの多価アルコールを含有させることにより、そのゲル化を有効に抑制できることを見出した。
【0013】
すなわち、本発明は、(A)導電性金属成分、(B)多価金属化合物を含む無機添加成分、(C)酸性官能基を有した有機バインダを含む感光性有機成分、および、(D)ヘキサントリオール、ヘプタントリオール、トレイトール、エリトリトール、アラビトール、キシリトール、リビトール、アドニトール、グルシトール、マンニトール、イジトール、タリトール、ガラクチトール、マリトール、ペルセイトール、ボレミトールの多価アルコールのうち少なくとも一つの多価アルコール、からなることを特徴とする感光性導体ペーストに係るものである。
【0014】
本発明の感光性導体ペーストによれば、上述した(A)導電性金属成分、(B)多価金属化合物を含む無機添加成分、(C)酸性官能基を有した有機バインダを含む感光性有機成分を感光性導体ペーストに、ヘキサントリオール、ヘプタントリオール、トレイトール、エリトリトール、アラビトール、キシリトール、リビトール、アドニトール、グルシトール、マンニトール、イジトール、タリトール、ガラクチトール、マリトール、ペルセイトール、ボレミトールの多価アルコールのうち少なくとも一つの多価アルコールを含有しているので、ペーストの状態、乾燥後の塗膜での状態のいずれにおいても、そのゲル化を十分に抑制することができ、したがって、下地基体との密着力が高く、高精度で微細かつ厚膜の導体パターンを形成できる。
【0015】
なお、本発明において、ペースト状態、塗膜状態のいずれにおいてもゲル化を十分に抑制できるのは、感光性導体ペースト中あるいは乾燥後の塗膜中に多価アルコールが存在し、この多価アルコールにおけるアルコール性水酸基は、有機バインダの酸性官能基に比べて多価金属イオンとの結合力が強く、したがって、感光性導体ペーストの溶液部分に溶出した多価金属イオンと多価アルコールとが先立って反応し、有機バインダのアニオンと多価金属イオンとのイオン架橋による三次元ネットワーク形成を妨げることによるものである。
【0016】
また、本発明は、本発明の感光性導体ペーストによる導体パターンを備えたことを特徴とする電子部品、さらには、この電子部品を備えることを特徴とする電子装置を提供するものである。
【0017】
すなわち、本発明の電子部品によれば、下地基体との密着力が高く、高精度で微細かつ厚膜の導体パターンを備えるので、小型・高信頼性で高周波特性に優れた電子部品を実現でき、ひいては、これを備えた電子装置の高速信号化、小型化、高信頼性化を達成することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の感光性導体ペーストを更に詳細に説明する。
【0019】
本発明の感光性導体ペーストにおいて、多価アルコールとしては、メチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ブタントリオール、ペンタントリオール、ヘキサントリオール、ヘプタントリオール、ブタンテトロール、グルシトール等の脂肪族系多価アルコール、グルコン酸等のカルボキシル基含有多価アルコール、グアヤコール等の芳香族系多価アルコール、低分子量ポリビニルアルコール等の高分子系多価アルコール等が挙げられる。
【0020】
特に、多価アルコールは、1分子中に2以上、6以下のアルコール性水酸基を有しているもの、つまり2価〜6価のアルコールが望ましく、たとえば2価アルコールとしてはエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ブテンジオール、ヘキサメチレングリコール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等、3価アルコールとしてはグリセリン、ヘキサントリオール、ヘプタントリオール等、4価アルコールとしてはトレイトール、エリトリトール等、5価アルコールとしてはアラビトール、キシリトール、リビトール、アドニトール等、6価アルコールとしてはグルシトール、マンニトール、イジトール、タリトール、ガラクチトール、マリトール等が挙げられる。なお、7価アルコールとしてペルセイトール、ボレミトール等を使用することもできる。
【0021】
なお、6価アルコールであるグルシトール等は、無機添加成分中の多価金属化合物に含まれる多価金属イオンと錯体を形成し易く、有機バインダの酸性官能基と多価金属イオンとが結合するのを十分に抑制するため、特に望ましい。また、露光・現像前、乾燥処理時に多価アルコールが完全に消失してしまうと、乾燥後の塗膜に対するゲル化防止能が低下することから、安定した現像処理が実施できなくなる。したがって、乾燥後の塗膜に若干でも多価アルコールを残存させ、安定した現像処理を実施させるために、多価アルコールの沸点が178℃以上であることが望ましい。沸点178℃以上あるいは室温で固体状の多価アルコールは、その点からも有用なゲル化防止剤となり得る。
【0022】
また、本発明の感光性導体ペーストにおいて、多価アルコールは、たとえばグルシトールのようにそれが室温で固体である場合、無機添加成分に対して、0.01重量%以上、20重量%以下の割合で含有されていることが望ましい。その割合が0.01重量%未満であると、ペースト自身および乾燥後の塗膜状態でのゲル化を十分に防止することが困難である。また、その割合が20重量%を超えると、多価アルコールがペーストに溶解し難くなり、その粘度が増大する傾向にある。
【0023】
あるいは、たとえばペンタメチレングリコールのようにそれが室温で液体である場合、無機添加成分に対して、0.1倍以上、5倍以下の重量比率で含有されていることが望ましい。その割合が0.1倍未満であると、ペースト自身および乾燥後の塗膜状態でのゲル化を十分に防止することが困難である。また、その割合が5倍を超えると、ペーストの粘度が低下し、その塗布性が低下することがある。
【0024】
また、本発明の感光性導体ペーストにおいて、無機添加成分はガラス粉末やセラミック粉末等の無機粉末であってよい。ガラス粉末としては、ホウ珪酸系ガラス等の公知のガラス粉末を使用でき、また、セラミック粉末としては、アルミナやジルコニア等のセラミックをはじめ、結晶化ガラス系セラミック、ガラス複合系セラミック、非ガラス系セラミック等の公知の低温焼結セラミック粉末も使用できる。
【0025】
特に、ガラス粉末やセラミック粉末等の無機添加成分において、多価金属化合物は、ホウ素、鉛、亜鉛、ビスマス、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、チタン、ストロンチウム、ジルコニウム、マンガン、コバルト、ニッケル、鉄、イットリウム、ニオブ、ランタンおよびルテニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の多価金属のイオンを含んでいてよい。
【0026】
具体的には、ガラス粉末としては、SiO2−PbO系、SiO2−ZnO系、SiO2−Bi23系、SiO2−K2O系、SiO2−Na2O系、SiO2−PbO−B23系、SiO2−ZnO−B23系、SiO2−Bi23−B23系、SiO2−K2O−B23系、SiO2−Na2O−B23系等の2価以上の価数を持つ多価金属酸化物を含むものが挙げられる。
【0027】
また、セラミック粉末としては、たとえば、鉛、亜鉛、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、チタン、ストロンチウム、ジルコニウム、マンガン、コバルト、ニッケル、鉄、イットリウム、ニオブ、ランタンおよびルテニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の多価金属の酸化物、硼化物、窒化物、ケイ化物等のように、2価以上の価数を持つ多価金属化合物を含むものが挙げられる。
【0028】
すなわち、本発明の感光性導体ペーストによれば、上述したガラス粉末やセラミック粉末を含む場合であっても、多価金属イオンと有機バインダのアニオンとのイオン架橋および三次元ネットワークの形成を抑制して、感光性導体ペーストおよびその乾燥後塗膜のゲル化を有効に抑制できる。
【0029】
また、本発明の感光性導体ペーストにおいて、導電性金属成分としては、金、銀、銅、白金、アルミニウム、パラジウム、ニッケル、モリブデンおよびタングステンからなる群より選ばれる少なくとも1種の導電性金属粉末を用いることができる。なお、導電性金属成分として、多価金属である銅、アルミニウム、パラジウム、ニッケル、モリブデン、タングステン等を用いる場合、これによる多価金属イオンと有機バインダのアニオンとがイオン架橋し、それによるゲル化が生じることがあるが、本発明にしたがってその成分中に所定量の多価アルコールを含有すれば、そのイオン架橋および三次元ネットワーク形成によるゲル化を抑制できる。
【0030】
また、本発明の感光性導体ペーストにおいては、その焼結性を向上することから、導電性金属成分および無機添加成分の合計量が、体積分率で30%以上、89%以下を占めていることが望ましい。なお、その体積分率が30%未満であると、焼成時に体積収縮が大きくなり、たとえば導体パターンの形成時には断線が発生することがある。他方、その体積分率が89%を超えると、塗膜の強度が低下してしまうことがある。なお、本発明において、無機添加成分の体積分率は、(感光性導体ペーストの無機添加成分の体積)/(感光性導体ペーストの固形分の体積)を意味する。ここで、感光性導体ペーストの固形分とは、露光・現像処理前の乾燥処理によっては消失しない成分のことであり、無機添加成分や導電性金属成分のほか、有機バインダも含まれる。また、多価アルコールとして室温で固体状のものを選択した場合も、通常の乾燥処理によっては消失しないのでこれに該当する。また、導電性金属成分の体積分率も同様の意味である。
【0031】
また、本発明の感光性導体ペーストにおいて、有機バインダは、側鎖にカルボキシル基を有するアクリル系共重合体であることが望ましい。このような有機バインダを使用することにより、アルカリ系または水系の現像液による現像処理を容易に実施できる。すなわち、有機バインダがアクリル系共重合体である場合、この共重合体のアニオンと多価金属イオンとのイオン架橋による三次元ネットワークが形成され易いが、本発明によれば、環境への負荷の少ない現像処理を実施でき、かつ、そのイオン架橋および三次元ネットワークの形成によるゲル化を有効に抑制できる。
【0032】
なお、側鎖にカルボキシル基を有するアクリル系共重合体を含む有機バインダは、たとえば不飽和カルボン酸とエチレン性不飽和化合物を共重合させることにより製造できる。不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸およびこれらの無水物等が挙げられる。一方、エチレン性不飽和化合物としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸エステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等のメタクリル酸エステル、フマル酸モノエチル等のフマル酸エステル等が挙げられる。また、アクリル系共重合体は、以下のような形態の不飽和結合を導入したものを使用してもよい。
(1)アクリル系共重合体の側鎖のカルボキシル基に、これと反応可能な、たとえばエポキシ基等の官能基を有するアクリル系モノマーを付加したもの。
(2)側鎖のカルボキシル基の代わりにエポキシ基が導入されてなるアクリル系共重合体に、不飽和モノカルボン酸を反応させた後、さらに飽和または不飽和多価カルボン酸無水物を導入したもの。
【0033】
また、本発明の感光性導体ペーストにおいて、感光性有機成分は、酸性官能基を有した有機バインダの他、光重合性モノマー(反応性官能基含有モノマー)、光重合開始剤、有機溶剤等を含有してよい。具体的には、
(1)不飽和基等の反応性官能基を有するモノマーやオリゴマーと、芳香族カルボニル化合物等の光ラジカル発生剤の混合物、
(2)芳香族ジアゾニウム化合物とホルムアルデヒドの縮合体等のいわゆるジアゾ樹脂、
(3)エポキシ化合物等の付加重合性化合物とジアリルヨウドニウム塩等の光酸発生剤の混合物、
(4)ナフトキノンジアジド系化合物、
等を含有していることが望ましい。このうち特に望ましいのは、不飽和基等の反応性官能基を有するモノマーやオリゴマーと、芳香族カルボニル化合物等の光ラジカル発生剤との混合物である。
【0034】
反応性官能基含有モノマー・オリゴマーとしては、ヘキサンジオールトリアクリレート、トリプロピレングリコールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ステアリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、イソデシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、トリデシルアクリレート、カプロラクトンアクリレート、エトキシ化ノニルフェノールアクリレート、1、3−ブタンジオールジアクリレート、1、4−ブタンジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化グリセリルトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、1、4−ブタンジオールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、1、6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、1、3−ブチレングリコールジメタクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート等が挙げられる。
【0035】
また、光ラジカル発生剤としては、ベンジル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4'−メチルジフェニルサルファイド、ベンジルジメチルケタール、2−n−ブトキシ−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−クロロチオキサントン、2、4−ジエチルチオキサントン、2、4−ジイソプロピルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2−ジメチルアミノエチルベンゾエート、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、3、3'−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、2、4−ジメチルチオキサントン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2、2−ジメトキシ−1、2−ジフェニルエタン−1−オン、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、メチルベンゾイルフォルメート、1−フェニル−1、2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−1−ブタノン、ビス(2、6−ジメトキシベンゾイル)−2、4、4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2、4、6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。
【0036】
また、感光性有機成分中には、紫外線吸収剤が含まれていることが望ましい。紫外線吸収剤を含むことによって、露光光線の吸収性を向上できると同時に光散乱による露光不良を抑えることができる。紫外線吸収剤としては、アゾ系赤色顔料、アミン系赤色染料等が挙げられる。また、本発明の感光性導体ペーストには、さらに必要に応じて、重合禁止剤等の保存安定剤、酸化防止剤、顔料、消泡剤、界面活性剤等も適宜添加できる。
【0037】
次に、本発明の電子部品をチップインダクタを例にとって説明する。
【0038】
図1および図2に示すように、本実施の形態によるチップインダクタ1は、アルミナ等の絶縁性基板2a上に感光性絶縁ペースト等による絶縁体層2b、絶縁体層2c、絶縁体層2dおよび絶縁体層2eを順次積層してなる積層構造を有している。そして、絶縁性基板2a、絶縁体層2b〜2eからなる基体2の側面には、図示のように外部電極3a、3bが形成されており、他方、基体2の内部には、本発明の感光性導体ペーストによる内部電極4a、4b、4cおよび4dが形成されている。
【0039】
すなわち、基体2の内部には、本発明の感光性導体ペーストを用いたフォトリソグラフィ法によって形成されたスパイラル状の内部電極4a、4b、4cおよび4dが、絶縁性基板2a−絶縁体層2b間、絶縁体層2b−2c間、絶縁体層2c−2d間、絶縁体層2d−2e間にそれぞれ設けられている。そして、絶縁体層2a−2b間に設けられる内部電極4aは外部電極3a、絶縁体層2d−2e間に設けられる内部電極4dは外部電極3bにそれぞれ電気的に接続している。
【0040】
さらに、絶縁性基板2a−絶縁体層2b間に設けられた内部電極4aは、絶縁体層2bに形成されたバイアホール5bを介して、絶縁体層2b−2c間に設けられた内部電極4bと電気的に接続されており、同様に、内部電極4bと内部電極4cとが、内部電極4cと内部電極4dとが、それぞれ絶縁体層2c、絶縁体層2dに形成されたバイアホール5c、5dを介して電気的に接続されている。
【0041】
次に、チップインダクタ1の製造方法例を説明する。
【0042】
まず、図2に示すように、アルミナ等の絶縁性基板2a上に本発明の感光性導体ペーストを全面塗布した後、その塗膜を所定条件のもとで乾燥させる。なお、塗膜の乾燥は、通常のように、たとえば40〜100℃、10分〜2時間の条件で実施する。その後、乾燥後の塗膜に対し、所定のフォトマスクを介してたとえばライン幅50μmのスパイラル状のコイルパターンを露光する。そして、水系またはアルカリ系の現像液を用いて不要箇所を除去し、さらに、たとえば空気中、850℃で1時間程度焼成して、内部電極4aを形成する。
【0043】
次いで、内部電極4aを覆うように、絶縁性基板2a上に感光性絶縁ペーストを塗布して、絶縁性の塗膜を形成する。そして、この塗膜を乾燥した後、フォトマスクを介してたとえば直径50μmのバイアホール用パターンを露光する。その後、現像処理を行って不要箇所を除去し、さらに、たとえば大気中、所定温度で所定時間焼成して、バイアホール用孔を有する絶縁体層2bを形成する。その後、絶縁体層2bに形成したバイアホール用孔に導体材料を充填、乾燥した後、これを焼成することにより、内部電極4aの一端と内部電極4bの一端とを接続するバイアホール5bを形成する。
【0044】
そして、上述したように、本発明の感光性導体ペーストを用いたフォトリソグラフィ法に基づき、絶縁体層2b上にスパイラル状の内部電極4bを形成する。さらに同様の手順で、バイアホール5cを有する絶縁体層2c、内部電極4c、バイアホール5dを有する絶縁体層2d、内部電極4dを順次形成する。次いで、絶縁体層2d上には、内部電極4dを覆うように、絶縁ペーストを塗布した後、これを乾燥し、たとえば大気中、所定温度で所定時間焼成することによって保護用の絶縁体層2eを形成する。
【0045】
しかる後、絶縁性基板2a、絶縁体層2b、2c、2dおよび2eからなる基体2に、外部電極3aおよび3bを付与することによって、スパイラル状の内部電極によるコイルパターンを備えた積層構造を有するチップインダクタ1を完成する。
【0046】
上述した製造方法によれば、本発明の感光性導体ペーストを用い、フォトリソグラフィ法に基づいて内部電極4a、4b、4cおよび4dを形成しているので、これらの内部電極は、下地となっている絶縁性基板2a、絶縁体層2b〜2dとの密着力が高く、高精度で微細かつ厚膜となり、したがって、チップインダクタ1は、小型・高信頼性で、高周波特性に優れたものとなる。
【0047】
さらに、上述したチップインダクタは、小型・高性能で高周波特性に優れたものとなるから、これをたとえば移動体通信機器やコンピュータ等の各種電子装置のノイズ除去用フィルタとして使用することによって、高速信号化にも十分に対応し、小型・軽量の電子装置を実現できる。
【0048】
以上、本発明の電子部品をチップインダクタについて説明したが、本発明の電子部品はこれに限定されるものではない、たとえば、積層セラミックコンデンサ、多層LCフィルタのような電子部品の他、VCO(Voltage Controlled Oscillator)やPLL(Phase Locked Loop)等の機能モジュール、さらには半導体デバイスやチップ状電子部品を実装するためのセラミック多層基板やハイブリッドIC等であってよい。
【0049】
また、上述した例では、厚膜印刷による絶縁性基体上への導体パターン形成について説明したが、本発明の感光性導体ペーストをセラミックグリーンシート上に塗布し、これをフォトリソグラフィ法によってパターニングした後、所定枚数のセラミックグリーンシートを積層・圧着し、これを一括に焼成することによって、セラミック多層基板等の電子部品を製造することもできる。また、セラミックグリーンシート上への導体パターン形成は、セラミックグリーンシート上への直接形成であってもよいが、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のフィルム状支持体上に導体パターンを別途形成し、これをセラミックグリーンシート上に転写するといった方法も適用できる。
【0050】
ここで、セラミックグリーンシートは、セラミック粉末と有機ビヒクルとを混合したスラリーをシート状に成形したもの等を使用できる。また、さらにガラス粉末が混合してあってもよい。具体的に言えば、Al23等をはじめとし、その他、結晶化ガラス系、ガラス複合系、非ガラス系等の絶縁性セラミック粉末、BaTiO3等の誘電体セラミック粉末、ニッケル亜鉛フェライト、ニッケル亜鉛銅フェライト等のフェライト系粉末、RuO2、Pb2Ru27、Bi2Ru27、Mn・Co・Niの複合酸化物等の高抵抗セラミック粉末、PZT等の圧電体セラミック粉末等を有するセラミックグリーンシートであってもよい。さらに、有機ビヒクル中に感光性有機成分を含有した感光性グリーンシートを使用し、フォトリソグラフィ法によって微細なバイアホール等の構造を形成したものを用いてもよい。
【0051】
【実施例】
以下、本発明を具体的な実施例に従い説明する。
例1
下記組成、配合量の各種成分を混合後、3本ロールミルによる混練を行い、感光性導体ペーストを調製した。
<有機バインダ>
メタクリル酸/メタクリル酸メチルの共重合割合が重量基準で25/75の共重合体(重量平均分子量=50,000):200.0g
<無機添加成分>
SiO2−PbO−B23系ガラス粉末(ホウ酸含有量17重量%、平均粒径3μm):90.0g
<導電性金属成分>
銅粉末(平均粒径3μm):1500.0g
<反応性官能基含有モノマー>
トリメチロールプロパントリアクリレート:100.0g
<光重合開始剤>
2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン:40.0g
2,4−ジエチルチオキサントン:10.0g
<有機溶剤>
エチルカルビトールアセテート:400.0g
<6価アルコール>
グルシトール:10.0g
次いで、上記組成の感光性導体ペーストをアルミナ絶縁性基板上にスピンコーターによって塗布し、これを100℃にて1時間乾燥して、20μm厚の塗膜を形成した。さらに、この塗膜を24時間放置した後、露光処理を行った。ここでは、配線幅/配線間隔(L/S)=20/20(μm)のパターンが描画されたマスクを通して、高圧水銀灯の光線を250mJ/cm2の露光量で照射した。その後、炭酸ナトリウム水溶液による現処理像を行うことにより、L/S=20/20(μm)のパターンを得た。そして、脱脂処理を施した後、900℃、N2雰囲気中で焼成して、L/S=10/30(μm)のCu導体パターンを形成した。
例2〜例11
また、例1と同様にして、下記表1に示す組成の感光性導体ペーストを調製した。なお、例2のペンタメチレングリコールは2価アルコールであり、例3のグリセリンは3価アルコール、例4のエリトリトールは4価アルコール、例5のキシリトールは5価アルコールである。例6のマンニトールで6価アルコールである。また、例7の3−メトキシ−3−メチルブタノールは1価アルコールである。
【0052】
【表1】
Figure 0003726627
【0053】
以上、例1〜例11の感光性導体ペーストについて、温度20℃下、空気中にて、ペースト調製直後、1日後、3日後、1週間後、1ヶ月後の各時点での保存状態を確認した。なお、感光性導体ペーストの保存は20℃下、空気中にて行った。その評価結果を下記表2に示す。なお、表2中の「○」は、感光性導体ペーストがゲル化しておらず、塗布可能な状態であったことを意味する。また、「×」は、感光性導体ペーストがゲル化しており、塗布不可能な状態であったことを意味する。
【0054】
【表2】
Figure 0003726627
【0055】
表2から分かるように、多価アルコールを含有している例1〜例6の感光性導体ペーストはいずれの時点においてもゲル化していなかった。すなわち、ペースト調製直後、1日後、3日後、1週間後、1ヶ月後の各時点でも、絶縁性基板上にスピンコーターによる塗布を行い、かつ、フォトリソグラフィ法によるパターン形成を安定して実施できた。
【0056】
これに対して、例8〜11のように、多価アルコールを全く含まない感光性導体ペーストやその他の添加物(ゲル化防止剤)を用いた感光性導体ペーストでは、その調製直後はゲル化が生じておらず、良好な安定性を示していたが、経時的にゲル化が生じ始めてしまった。
【0057】
また、例7のように、3−メトキシ−3−メチルブタノールを含む感光性導体ペーストでは、調製直後、1日後、3日後、1週間後、1ヶ月後の各時点においてゲル化が生じておらず、絶縁性基板上にスピンコーターによる塗布を安定して実施できたものの、その塗膜乾燥後、露光処理の実施時には、未露光部が現像液に溶出せず、パターン形成ができなかった。
例12
下記組成、配合量の各種成分を混合後、3本ロールミルによる混練を行い、感光性導体ペーストを調製した。
<有機バインダ>
メタクリル酸/メタクリル酸メチルの共重合割合が重量基準で25/75の共重合体(重量平均分子量=50,000):200.0g
<無機添加成分>
SiO2−PbO−B23系ガラス粉末(ほう酸含有量17重量%、平均粒径3μm):90.0g
<導電性金属成分>
銀粉末(平均粒径3μm):1000.0g
<反応性官能基含有モノマー>
トリメチロールプロパントリアクリレート:100.0g
<光重合開始剤>
2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン:40.0g
2,4−ジエチルチオキサントン:10.0g
<有機溶剤>
エチルカルビトールアセテート:400.0g
<6価アルコール>
グルシトール:10.0g
次いで、上記組成の感光性導体ペーストをアルミナ絶縁性基板上にスピンコーターによって塗布し、これを100℃にて1時間乾燥して、20μm厚の塗膜を形成した。そして、この塗膜を24時間放置した後、露光処理を行った。ここでは、配線幅/配線間隔(L/S)=20/20(μm)のパターンが描画されたマスクを通して、高圧水銀灯の光線を250mJ/cm2の露光量で照射した。その後、炭酸ナトリウム水溶液による現処理像を行うことにより、L/S=20/20(μm)のパターンを得た。さらに、850℃、Air雰囲気中で焼成して、L/S=10/30(μm)のAg導体パターンを得た。
例13〜例22
また、例12と同様にして、下記表3に示す組成の感光性導体ペーストを調製した。なお、例13のペンタメチレングリコールは2価アルコールであり、例14のグリセリンは3価アルコール、例15のエリトリトールは4価アルコール、例16のキシリトールは5価アルコールである。例17のマンニトールで6価アルコールである。また、例18の3−メトキシ−3−メチルブタノールは1価アルコールである。
【0058】
【表3】
Figure 0003726627
【0059】
以上、例12〜例22の感光性導体ペーストについて、温度20℃下、空気中にて、ペースト調製直後、1日後、3日後、1週間後、1ヶ月後の各時点での保存状態を確認した。なお、感光性導体ペーストの保存は20℃下、空気中にて行った。その評価結果を下記表4に示す。なお、表4中の「○」は、感光性導体ペーストがゲル化しておらず、塗布可能な状態であったことを意味する。また、「×」は、感光性導体ペーストがゲル化しており、塗布不可能な状態であったことを意味する。
【0060】
【表4】
Figure 0003726627
【0061】
表4から分かるように、多価アルコールを含有している例12〜例17の感光性導体ペーストはいずれの時点においてもゲル化していなかった。すなわち、ペースト調製直後、1日後、3日後、1週間後、1ヶ月後の各時点でも、絶縁性基板上にスピンコーターによる塗布を行い、かつ、フォトリソグラフィ法によるパターン形成を安定して実施可能であった。
【0062】
これに対して、例19〜22のように、多価アルコールを全く含まない感光性導体ペーストやその他の添加物を用いた感光性導体ペーストでは、その調製直後はゲル化が生じておらず、良好な安定性を示していたが、経時的にゲル化が生じ始めてしまった。
【0063】
また、例18のように、3−メトキシ−3−メチルブタノールを含む感光性導体ペーストでは、ペースト調製直後、1日後、3日後、1週間後、1ヶ月後の各時点においてゲル化が生じておらず、絶縁性基板上にスピンコーターによる塗布を安定して実施できたものの、その塗膜乾燥後、露光処理の実施時には、未露光部が現像液に溶出せず、パターン形成ができなかった。
【0064】
以上、1分子中に2個以上のアルコール性水酸基を有した多価アルコールを含む感光性導体ペーストによれば、塗布前のペースト状態、乾燥・塗布後の塗膜状態のいずれにおいても、そのゲル化を十分に抑制し、長期の保存安定性を向上できると共に、フォトリソグラフィ法における現像処理を安定して実施でき、したがって、微細かつ厚膜のCu導体パターンあるいはAg導体パターンを高精度に形成することができた。
【0065】
なお、例12〜例17の感光性導体ペーストを用い、所定の処理を行って、アルミナ絶縁性基板上に2mm□の導体パターンを形成し、アルミナ絶縁性基板に対するAg導体パターンの接着強度を測定した。なお、ここでは、2mm□の導体パターンにU字型リード線をはんだ付けしてオートグラフにて引張試験を行い、その接着強度を測定した。その結果、例12〜例17の感光性導体ペーストによる導体パターンの接着強度は、いずれも室温で19.6N/2mm□以上であった。
【0066】
これに対して、ガラス粉末を混合しなかった以外は例12と同様にして感光性導体ペーストを調製し、これを用いて、同様の方法で、アルミナ絶縁性基板上に2mm□の導体パターンを形成した。この感光性導体ペーストの保存安定性は、例12とほぼ同様であったが、その接着強度は室温で0.98N/2mm□であった。
【0067】
すなわち、無機添加成分としてガラス粉末を含む感光性導体ペーストによれば、下地となるアルミナ絶縁性基板との接着強度が高くなるため、高強度、高信頼性の導体パターンを形成することができた。
例23〜例26
銅粉末の量を調節して、銅粉末とガラス粉末の合計体積分率が下記表5に示すものとなるように、例12と同様にして感光性導体ペーストを調製した。そして、例12と同様にして、アルミナ絶縁性基板上にL/S=10/30(μm)の導体パターン形成を試みた。
【0068】
そして、例23〜例26の感光性導体ペーストによる導体パターンについて、焼成時の断線発生の有無を確認した。その確認結果を下記表5に示す。なお、下記表5中の「○」は、焼成時に断線が全く無く導体パターンを良好に形成できたことを意味する。また、表3中の「△」は、焼成時にライン1cmあたり1つ以上の断線が発生していたことを意味する。また、下記表5中の「合計体積分率」は、感光性導体ペースト中における、{(銅粉末体積)+(ガラス粉末体積)}/{(銅粉末体積)+(ガラス粉末体積)+(有機バインダ体積)+(モノマー体積)+(重合開始剤体積)}、すなわち{(銅粉末体積)+(ガラス粉末体積)}/(感光性導体ペースト固形分体積)を意味する。
【0069】
【表5】
Figure 0003726627
【0070】
表5から分かるように、焼成後に残存するガラス粉末および銅粉末の体積分率が合計量で30%以上である例23、例24の感光性導体ペーストによれば、焼成時に断線が無く、加工形状に優れた導体パターンを形成できた。
例27〜例29
銅粉末の量を調節して、銅粉末とガラス粉末との合計体積分率が下記表6に示すものとなるように、例12と同様にして感光性導体ペーストを調製した。そして、例12と同様にして、アルミナ絶縁性基板上にL/S=10/30(μm)の導体パターン形成を試みた。
【0071】
そして、例27〜29の感光性導体ペーストについて、現像性の評価を行った。その評価結果を下記表6に示す。なお、下記表6中の「○」は、その現像時に塗膜欠陥が生じること無く、導体パターンを良好に形成できたことを意味する。また、表6中の「△」は、その現像時に塗膜の一部に欠陥が生じてしまったことを意味する。また、下記表6中の「合計体積分率」は、感光性ペースト中における、{(銅粉末体積)+(ガラス粉末体積)}/{(銅粉末体積)+(ガラス粉末体積)+(有機バインダ体積)+(モノマー体積)+(重合開始剤体積)}、すなわち{(銅粉末体積)+(ガラス粉末体積)}/(感光性導体ペースト固形分体積)を意味する。
【0072】
【表6】
Figure 0003726627
【0073】
表6から分かるように、焼成後に残存するガラス粉末および銅粉末の体積分率が合計量で89%以下である例27の感光性導体ペーストによれば、その現像時には塗膜の欠陥が無く、極めて良好に導体パターンを形成できた。
例30〜例36
グルシトールの添加量を下記表7のように変化させ、例1と同様にして感光性導体ペーストを調製した。なお、グルシトールは、室温で固体状の6価アルコールである。
【0074】
そして、例30〜例36の感光性導体ペーストについて、その保存安定性を評価した。なお、感光性導体ペーストの保管は20℃下、空気中にて行った。また、これらの感光性導体ペーストについて、ペースト調製直後のペースト塗布性を評価した。ここで、各感光性導体ペーストは、アルミナ絶縁性基板上にスピンコーター法によって塗布した。また、ペースト塗布性は、目的膜厚(15μm)と実際の膜厚との差によって評価した。
【0075】
以上、例30〜例36による感光性導体ペーストの保存安定性およびペースト塗布性について、その評価結果を下記表7に示す。なお、下記表7中の保存安定性における「○」は、ペースト自身がゲル化しておらず、塗布可能な状態であったことを意味し、「△」は、その一部でゲル化が生じていたことを意味する。また、ペースト塗布性における「○」は、目的膜厚と実際の膜厚との差が±0.5μm以下であったことを意味し、「△」は、目的膜厚と実際の膜厚との差が±0.5μmを超えていたことを意味する。また、表7中の「割合」は、ガラス粉末に対するグリシトールの重量比率(重量%)を示す。
【0076】
【表7】
Figure 0003726627
【0077】
表7から分かるように、グルシトールのガラス粉末に対する割合が0.01重量%以上、20%重量以下である例31〜例34の感光性導体ペーストによれば、ペースト調製後1ヶ月間にわたって有効にゲル化を防止できており、また、ペースト塗布性も良好であった。これに対して、グルシトールのガラス粉末に対する割合が0.01重量%未満である例30の感光性導体ペーストでは、時間が経過するにつれてゲル化が生じ始めてしまった。また、グルシトールのガラス粉末に対する割合が20重量%を超える例35〜例36の感光性導体ペーストでは、ペースト塗布性が低下してしまった。
例37〜例44
ペンタメチレングリコールの添加量を下記表8のように変化させ、例2と同様にして感光性導体ペーストを調製した。なお、ペンタメチレングリコールは、室温で液体状の2価アルコールである。
【0078】
そして、例37〜例44の感光性導体ペーストについて、その保存安定性を評価した。なお、感光性導体ペーストの保管は20℃下、空気中にて行った。また、これらの感光性導体ペーストについて、ペースト調製直後のペースト塗布性を評価した。ここで、各感光性導体ペーストは、アルミナ絶縁性基板上にスピンコーター法によって塗布した。また、ペースト塗布性は、目的膜厚(15μm)と実際の膜厚との差によって評価した。
【0079】
以上、例37〜例44による感光性導体ペーストの保存安定性およびペースト塗布性について、その評価結果を下記表8に示す。なお、下記表8中の保存安定性における「○」は、ペースト自身がゲル化しておらず、塗布可能な状態であったことを意味し、「△」は、その一部でゲル化が生じていたことを意味する。また、ペースト塗布性における「○」は、目的膜厚と実際の膜厚との差が±0.5μm以下であったことを意味し、「△」は、目的膜厚と実際の膜厚との差が±0.5μmを超えていたことを意味する。また、表8中の「割合」は、ガラス粉末に対するペンタメチレングリコールの重量比率を示す。
【0080】
【表8】
Figure 0003726627
【0081】
表8から分かるように、ペンタメチレングリコールのガラス粉末に対する重量比率が0.1倍以上、5倍以下である例39〜例42の感光性導体ペーストによれば、ペースト調製後1ヶ月間にわたって有効にゲル化を防止できており、また、ペースト塗布性も良好であった。これに対して、ペンタメチレングリコールのガラス粉末に対する重量比率が0.1倍未満である、例37〜例38の感光性導体ペーストでは、時間が経過するにつれてゲル化が生じ始めてしまった。また、ペンタメチレングリコールのガラス粉末に対する重量比率が5倍を超える例43〜例44の感光性導体ペーストでは、ペースト塗布性が低下してしまった。
例45
ホウ珪酸系ガラス粉末37.3g、アルミナ粉末24.9g、メタクリル酸/メタクリル酸メチルの共重合割合が重量基準で25/75の共重合体(重量平均分子量=50,000)6.2g、エタノール3.1g、および、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル0.5gを混合して得られたスラリーを、ドクターブレード法によってシート状に成形し、100℃下、1時間乾燥させてシート厚み30μmのセラミックグリーンシートを得た。
【0082】
次いで、例23の感光性導体ペーストを用い、例23と同様の方法で、L/S=20/20(μm)の導体パターンを、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に形成した。次いで、このPETフィルムを上記セラミックグリーンシートと重ね合わせ、10MPa、60℃の条件下で1分間熱プレスを行った後、PETフィルムを剥離することによって、導体パターンをグリーンシート上へ熱転写した。そして、これを900℃下、空気中で焼成し、L/S=10/30(μm)の導体パターンを有したセラミック基板を得ることができた。
例46
例45と同様の方法でパターン形成されたセラミックグリーンシートを5枚作成した。次いで、これらのセラミックグリーンシートを重ね合わせ、200MPa、60℃の条件下で1分間熱プレスを行った。そして、これを900℃下、空気中で焼成し、L/S=10/30(μm)の導体パターンを内蔵したセラミック多層基板を得ることができた。
例47
例45と同様にして、PETフィルムに導体パターンを形成し、しかる後、例45と同様のスラリーをドクターブレード法によって塗布した。これを50℃下、1時間乾燥した後、10MPa、60℃の条件下で1分間熱プレスを行って、PETフィルムを剥離し、導体パターン付きのセラミックグリーンシートを作製した。そして、これを所定枚数積層し、900℃下、空気中で焼成することによって、L/S=10/30(μm)の導体パターンが形成されたセラミック多層基板を得ることができた。
【0083】
【発明の効果】
本発明の感光性導体ペーストによれば、(A)導電性金属成分、(B)多価金属化合物を含む無機添加成分、(C)酸性官能基を有した有機バインダを含む感光性有機成分を含み、さらに(D)複数のアルコール性水酸基を有した多価アルコールを含有しているので、ペーストの状態、乾燥後の塗膜での状態のいずれにおいても、そのゲル化を十分に抑制することができ、したがって、下地基体との密着力が高く、高精度で微細かつ厚膜の導体パターンを形成できる。
【0084】
また、本発明の電子部品によれば、下地基体との密着力が高く、高精度で微細かつ厚膜の導体パターンを備えるので、小型・高信頼性で高周波特性に優れた電子部品を実現でき、ひいては、これを備えた電子装置の高速信号化、小型化および高信頼性化を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態によるチップインダクタの概略斜視図である。
【図2】同チップインダクタの概略分解斜視図である。
【符号の説明】
1・・・チップインダクタ
2a、2b、2c、2d、2e・・・絶縁体層
3a、3b・・・外部電極
4a、4b、4c、4d・・・内部電極
5b、5c、5d・・・バイアホール

Claims (8)

  1. (A)導電性金属成分、(B)多価金属化合物を含む無機添加成分、(C)酸性官能基を有した有機バインダを含む感光性有機成分、および、(D)ヘキサントリオール、ヘプタントリオール、トレイトール、エリトリトール、アラビトール、キシリトール、リビトール、アドニトール、グルシトール、マンニトール、イジトール、タリトール、ガラクチトール、マリトール、ペルセイトール、ボレミトールの多価アルコールのうち少なくとも一つの多価アルコール、からなることを特徴とする感光性導体ペースト。
  2. 前記多価アルコールは、前記無機添加成分に対して、0.01重量%以上、20重量%以下の割合で含有されていることを特徴とする、請求項1に記載の感光性導体ペースト。
  3. 前記多価金属化合物は、ホウ素、鉛、亜鉛、ビスマス、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、チタン、ストロンチウム、ジルコニウム、マンガン、コバルト、ニッケル、鉄、イットリウム、ニオブ、ランタンおよびルテニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の多価金属のイオンを含むことを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載の感光性導体ペースト。
  4. 前記導電性金属成分は、金、銀、銅、白金、アルミニウム、パラジウム、ニッケル、モリブデンおよびタングステンからなる群より選ばれる少なくとも1種の導電性金属粉末であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の感光性導体ペースト。
  5. 前記導電性金属成分および前記無機添加成分は、体積分率で30%以上、89%以下を占めていることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載の感光性導体ペースト。
  6. 前記有機バインダは、側鎖にカルボキシル基を有するアクリル系共重合体であることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載の感光性導体ペースト。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の感光性導体ペーストによる導体パターンを備えたことを特徴とする、電子部品。
  8. 請求項7に記載の電子部品を備えることを特徴とする、電子装置。
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