JP2003122017A - 感光性ペースト、それを用いた回路基板およびセラミック多層基板の製造方法 - Google Patents

感光性ペースト、それを用いた回路基板およびセラミック多層基板の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼成時にパターン縁端部が基板から剥離す
ることがない感光性ペーストを提供する。また、その感
光性ペーストを用いたフォトリソグラフィ法により配線
パターンやビアホールを形成した回路基板およびセラミ
ック多層基板の製造方法を提供する。 【解決手段】 無機粉末、感光性有機成分、感光性有機
成分が焼失する温度以下で酸化硼素を遊離する物質、お
よび4価以上の多価アルコールを含有する感光性ペース
トにおいて、前記酸化硼素を遊離する物質として硼酸エ
ステルを用い、その硼酸エステルからの酸化硼素遊離量
が、無機粉末の0.5重量%以上、5重量%以下であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】基板表面や、多層基板を構成
する各基板上に、所望のパターンを形成する際などに用
いられる感光性ペーストと、該感光性ペーストを用いた
回路基板およびセラミック多層基板の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、移動体通信機器、衛星放送受信機
器、コンピュータ等に用いられる高周波電子部品は、小
型かつ高性能であることが強く求められている。また、
高周波電子部品の配線パターンに関しても、その高密度
化及び信号の高速化への対応が要求されており、その高
密度化や信号の高速化を達成するためには、配線パター
ンの微細化及び厚膜化、ビアホールの微細化が必要であ
る。
【0003】従来より、高周波電子部品の配線パターン
やビアホールの形成には、スクリーン印刷法が用いられ
る。すなわち、配線パターンは、有機バインダや有機溶
媒からなる有機ビヒクルと導電性金属粉末などを混合し
た導体ペーストを所定のスクリーンマスクを介して印刷
し、焼付けることにより形成される。また、ビアホール
は、有機ビヒクル中にガラス等の絶縁性無機粉末を混合
した絶縁体ペーストを所定のスクリーンマスクを介して
印刷した後、形成されたビアホール用孔に導体ペースト
を充填し、焼付けることにより形成される。
【0004】しかし、上記のスクリーン印刷法では、に
じみやかすれ等により、配線パターンやビアホールの微
細化に対応しきれないという問題があった。また、スク
リーン印刷法では、レベリング時にパターン縁端部がダ
レて、パターン中央部よりも厚みが薄い状態となる。高
周波では、パターン縁端部に電流が集中する、いわゆる
縁端効果が顕著なため、パターン縁端部の厚みが薄いこ
とは、高周波における信号の高速化に不利に働くという
問題もあった。
【0005】そこで、感光性ペーストを用いたフォトリ
ソグラフィ法が提案されている。これは、無機粉末(配
線パターン形成には導電性金属粉末、ビアホール形成に
はガラス粉末)に、アクリル系共重合体、光反応性化合
物、光重合開始剤などからなる感光性有機成分を含有さ
せた感光性ペーストを基板上に塗布し、乾燥後、マスク
を当接し、露光、現像して所定形状の配線パターンまた
はビアホールを形成するというものである。
【0006】上記の感光性ペーストによるフォトリソグ
ラフィ法によれば、微細かつ厚膜の配線パターン、およ
び微細なビアホールを形成することができる。また、パ
ターン中央部とパターン縁端部との厚みがほとんど変わ
らない均一な膜厚のパターンを形成することができる。
したがって、スクリーン印刷法に比べて、高周波におけ
る高密度化や信号の高速化に有利な配線パターンやビア
ホールを得ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記フォトリ
ソグラフィ法で配線パターンやビアホールを形成する場
合、焼成時に縁端部が基板から剥離するという問題が発
生する。これは、パターンを焼成すると、パターン中の
無機粉末が焼結することにより収縮応力が発生し、この
収縮応力が、パターン縁端部を基板から剥離させようと
する方向に働くからである。
【0008】これは、スクリーン印刷法によるパターン
では発生せず、フォトリソグラフィ法によるパターンに
特有のものである。スクリーン印刷法によるパターン
は、パターン縁端部の厚みが薄いため、パターン縁端部
での収縮応力がパターン中央部に比べて小さく、実際に
パターン縁端部が基板から剥離することはない。しか
し、フォトリソグラフィ法によるパターンは、パターン
縁端部とパターン中央部で厚みがほとんど変わらないた
め、基板とパターンを密着させていたパターン中の有機
成分が焼失すると、収縮応力により縁端部が基板から剥
離してしまう。
【0009】本発明の目的は、焼成時にパターン縁端部
が基板から剥離することがない感光性ペーストを提供す
ることである。さらに、該感光性ペーストを用いたフォ
トリソグラフィ法により配線パターンやビアホールを形
成した回路基板およびセラミック多層基板の製造方法を
提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意検討を重ねた結果、感光性ペースト
の感光性有機成分が焼失する温度以下で酸化硼素を遊離
する物質を所定量含有させることにより、パターン縁端
部が剥離するのを有効に防止できることを見出した。
【0011】すなわち、本発明の請求項1の感光性ペー
ストは、無機粉末、感光性有機成分、感光性有機成分が
焼失する温度以下で酸化硼素を遊離する物質、および4
価以上の多価アルコールを含有することを特徴とする。
【0012】本発明の感光性ペーストによれば、遊離し
た酸化硼素(融点は450℃)は、パターン中の有機成
分が焼失する温度(約500℃)で、溶融した状態とな
ってパターン中に存在する。この遊離した酸化硼素は、
パターン中の有機成分が焼失した後も、該有機成分の代
わりにパターンと基板との密着力を保ち、パターン縁端
部が基板から剥離するのを防止する。
【0013】さらに、本発明の感光性ペーストは、酸化
硼素を遊離する物質とともに4価以上の多価アルコール
が存在しているので、酸化硼素を遊離する物質の酸性が
高まり、酸化硼素を遊離する物質が無機粉末表面に吸着
しやすくなる。そのため、無機粉末表面に感光性有機成
分が吸着することを妨げ、ゲル化の発生が抑制され、感
光性ペーストの粘度安定が高まる。
【0014】なお、前記4価以上の多価アルコールとし
ては、トレイトール、エリトリトール、アラビトール、
キシリトール、リビトール、アドニトール、グルシトー
ル、マンニトール、イジトール、タリトール、ガラクチ
トール、マリトール、ペルセイトール、ボレミトールな
どが挙げられる。
【0015】一方、前記4価以上の多価アルコールとし
て、側鎖にヒドロキシル基のあるポリマーを使用するこ
とは好ましくない。側鎖にヒドロキシル基のあるポリマ
ーと硼酸は、3次元的な構造を形成してゲル化しやす
く、感光性ペーストの粘度安定性を低下させるからであ
る。このことは、ポバールショックとして有名な、ポリ
ビニルアルコールと硼酸の反応において、きわめてゲル
化した物質が得られることからも明らかである。
【0016】なお、本発明の感光性ペーストにおいて使
用される感光性有機成分とは、従来から公知の光重合
性、若しくは光変性化合物のことであって、例えば、
(1)有機バインダーと、不飽和基等の反応性官能基を
有するモノマーやオリゴマーと、芳香族カルボニル化合
物等の光ラジカル発生剤の混合物、(2)芳香族ビスア
ジドとホルムアルデヒドの縮合体等のいわゆるジアゾ樹
脂、(3)エポキシ化合物等の付加重合性化合物とジア
リルヨウドニウム塩等の光酸発生剤の混合物、(4)ナ
フトキノンジアジド系化合物、等が挙げられる。
【0017】これらの感光性有機成分のうち、特に好ま
しいのは、(1)の有機バインダと、不飽和基等の反応
性官能基を有するモノマーやオリゴマーと、芳香族カル
ボニル化合物等の光ラジカル発生剤の混合物である。
【0018】前記有機バインダとしては、側鎖にカルボ
キシル基を有するアクリル系共重合体であることが望ま
しい。このような有機バインダを使用することにより、
アルカリ系又は水系の現像液で現像処理を容易に行うこ
とができる。
【0019】なお、側鎖にカルボキシル基を有するアク
リル系共重合体を含む前記有機バインダは、例えば、不
飽和カルボン酸とエチレン性不飽和化合物を共重合させ
ることにより製造することができる。不飽和カルボン酸
としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フ
マル酸、ビニル酢酸及びこれらの無水物等が挙げられ
る。一方、エチレン性不飽和化合物としては、アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸エステル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等のメタクリ
ル酸エステル、フマル酸モノエチル等のフマル酸エステ
ル等が挙げられる。
【0020】また、前記アクリル系共重合体は、以下の
ような形態の不飽和結合を導入したものを使用してもよ
い。 (1)前記アクリル系共重合体の側鎖のカルボキシル基
に、これと反応可能な、例えばエポキシ基等の官能基を
有するアクリル系モノマーを付加したもの。 (2)側鎖のカルボキシル基の代わりにエポキシ基が導
入されてなる前記アクリル系共重合体に、不飽和モノカ
ルボン酸を反応させた後、さらに飽和又は不飽和多価カ
ルボン酸無水物を導入したもの。
【0021】また、前記反応性官能基含有モノマー・オ
リゴマーとしては、ヘキサンジオールトリアクリレー
ト、トリプロピレングリコールトリアクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、ステアリルアク
リレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ラウ
リルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレー
ト、イソデシルアクリレート、イソオクチルアクリレー
ト、トリデシルアクリレート、カプロラクトンアクリレ
ート、エトキシ化ノニルフェノールアクリレート、1、
3−ブタンジオールジアクリレート、1、4−ブタンジ
オールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリ
レート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ト
リエチレングリコールジアクリレート、エトキシ化ビス
フェノールAジアクリレート、プロポキシ化ネオペンチ
ルグリコールジアクリレート、トリス(2−ヒドロキシ
エチル)イソシアヌレートトリアクリレート、エトキシ
化トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエ
リスリトールトリアクリレート、プロポキシ化トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化グリセ
リルトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラア
クリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレ
ート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリ
レート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリ
レート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、シク
ロヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレー
ト、ラウリルメタクリレート、トリエチレングリコール
ジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレー
ト、テトラエチレングリコールジメタクリレート、1、
4−ブタンジオールジメタクリレート、ジエチレングリ
コールジメタクリレート、1、6−ヘキサンジオールジ
メタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレ
ート、1、3−ブチレングリコールジメタクリレート、
エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート、トリメ
チロールプロパントリメタクリレート等が挙げられる。
【0022】また、前記光ラジカル発生剤としては、ベ
ンジル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブ
チルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベン
ゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸
メチル、4−ベンゾイル−4'−メチルジフェニルサル
ファイド、ベンジルジメチルケタール、2−n−ブトキ
シ−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−クロロチオ
キサントン、2、4−ジエチルチオキサントン、2、4
−ジイソプロピルチオキサントン、イソプロピルチオキ
サントン、2−ジメチルアミノエチルベンゾエート、p
−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ
安息香酸イソアミル、3、3'−ジメチル−4−メトキ
シベンゾフェノン、2、4−ジメチルチオキサントン、
1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−
メチルプロパン−1−オン、2、2−ジメトキシ−1、
2−ジフェニルエタン−1−オン、ヒドロキシシクロヘ
キシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−
1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒ
ドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−プロパン−1−オン、2−メチル−1−
[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプ
ロパン−1−オン、メチルベンゾイルフォルメート、1
−フェニル−1、2−プロパンジオン−2−(o−エト
キシカルボニル)オキシム、2−ベンジル−2−ジメチ
ルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−1−ブ
タノン、ビス(2、6−ジメトキシベンゾイル)−2、
4、4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、
ビス(2、4、6−トリメチルベンゾイル)フェニルフ
ォスフィンオキサイド等が挙げられる。
【0023】本発明の感光性ペーストには、さらに紫外
線吸収剤が含まれていることが望ましい。紫外線吸収剤
を含むことによって、露光光線の吸収性を向上できると
同時に光散乱による露光不良を最小限に抑えることがで
きる。紫外線吸収剤としては、アゾ系赤色顔料、アミン
系赤色染料等が挙げられる。
【0024】また、本発明の感光性ペーストには、チキ
ソトロピック剤、ゲル化防止剤、可塑剤のほか、消泡
剤、分散剤、染料、顔料、界面活性剤、重合禁止剤、剥
離剤などをさらに適宜添加することができる。
【0025】前記チキソトロピック剤としては、一般に
「増粘・ダレ止・沈降防止剤」や「ダレ止・沈降防止
剤」、「顔料湿潤・分散・沈降防止剤」と言われている
ものを使用でき、「増粘・ダレ止・沈降防止剤」として
は、植物重合油系、ポリエーテル・エステル型界面活性
剤、水添ひまし油系、水添ひまし油系とアマイド系の混
合物、脂肪酸アマイドワックス系等が挙げられる。ま
た、「ダレ止・沈降防止剤」としては、特殊脂肪酸系、
硫酸エステル型・アニオン系界面活性剤、酸化ポリエチ
レン系、酸化ポリエチレン系とアマイド系の混合物等を
使用でき、「顔料湿潤・分散・沈降防止剤」としては、
脂肪酸系多価カルボン酸、高分子ポリエステルのアミン
塩、ポリエーテル・エステル型アニオン系界面活性剤、
高分子量ポリカルボン酸の長鎖アミン塩、長鎖ポリアミ
ノアマイドと高分子酸ポリエステルの塩、長鎖ポリアミ
ノアマイドとリン酸の塩、特殊変性ポリアマイド系、リ
ン酸エステル系界面活性剤、高分子ポリエステル酸のア
マイドアミン塩を使用できる。
【0026】また、その他、ヒドロキシエチルセルロー
ス、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
アルギン酸ソーダ、カゼイン、カゼイン酸ソーダ、キサ
ンタンガム、ポリエーテルワレン変成物、ポリアクリル
酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、モンモタロナ
イト、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、
オクチル酸アルミニウム、デキストリン脂肪酸エステ
ル、ジベンジリデンソルビトール、植物系重合油、表面
処理炭酸カルシウム、有機ベントナイト、シリカ、チタ
ニア、ジルコニア、アルミナなどの微粉末をチキソトロ
ピック剤として使用することが可能である。
【0027】また、前記ゲル化防止剤としては、アニオ
ン吸着性物質や沸点178℃以上のアルコールなどを使
用することができる。前記アニオン吸着性物質は、無機
微粒子や有機微粒子の形態をとるものであってよい。前
記無機微粒子としては、ハイドロキシアパタイト、ハイ
ドロタルサイト、リン酸ジルコニウム、含水酸化アンチ
モン等が好適である。
【0028】また、前記有機微粒子としては、アニオン
交換性樹脂等を用いることができ、例えば、(1)ジビ
ニルベンゼンと、アクリレート、メタクリレート又はア
クリロニトリルとの共重合体を母体に、1級、2級、3
級又は4級アミノ基をイオン交換基として導入したも
の、(2)トリビニルベンゼンと、アクリレート、メタ
クリレート又はアクリロニトリルとの共重合体を母体
に、1級、2級、3級又は4級アミノ基をイオン交換基
として導入したもの、(3)トリメチロールプロパント
リメタクリル酸エステルと、アクリレート、メタクリレ
ート又はアクリロニトリルとの共重合体を母体に、1
級、2級、3級又は4級アミノ基をイオン交換基として
導入したもの、(4)エチレングリコールジメタクリル
酸エステルと、アクリレート、メタクリレート又はアク
リロニトリルとの共重合体を母体に、1級、2級、3級
又は4級アミノ基をイオン交換基として導入したもの、
等が挙げられる。
【0029】前記沸点178℃以上のアルコールとして
は、モノオール化合物、多価アルコールいずれのアルコ
ールを使用することも可能である。モノオール化合物と
しては、1−オクチルアルコール、2−オクチルアルコ
ール、ノニルアルコール、デシルアルコール、1−メチ
ルシクロヘキサノール、トリメチルシクロヘキサノー
ル、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレング
リコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシル
エーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、
ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレン
グリコールモノビニルエーテル、ジプロピレングリコー
ルモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエ
チルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエー
テル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレ
ングリコールフェニルエーテル、エチレングリコールベ
ンジルエーテル、トリメチルヘキサノール、テトラヒド
ロフルフリルアルコール、クレゾール、乳酸ブチル、ベ
ンジルアルコール、ヒドロキシエチルアクリレート、フ
ェネチルアルコール、メルカプトブタノール、ヒドロキ
シエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルピペラジ
ン、シクロヘキサノンオキシム、ヒドロキシメトキシア
リルベンゼン、ヒドロキシメトキシベンズアルデヒド、
ヒドロキシメチルピペラジン、ヒドロキシプロピオニト
リル、ヒドロキシアセトナフトン、ヒドロキシベンズア
ルデヒド、ヒドロキシアセトフェノン、ヒドロキシベン
ゾイミダゾール、フェニルフェノール、ヒドロキシ安息
香酸、ヒドロキシベンゾフェノン、ベンゾイン、チモー
ル、ヒドロキシメトキシ安息香酸、ヒドロキシメチル安
息香酸、ヒドロキシメチルピロン、ヒドロキシナフトエ
酸、ヒドロキシナフトキノン、ヒドロキシノルボルネン
ジカルボキシイミド、ヒドロキシフェニル酢酸、ヒドロ
キシフェニルグリシン、ヒドロキシフタルイミド、ヒド
ロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステル、ヒ
ドロキシプロピオフェノン、ヒドロキシステアリン酸、
ヒドロキシこはく酸イミド、ヒドロキシトルイル酸、ペ
ンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート若
しくはその混合物等が挙げられる。
【0030】また、前記可塑剤としては、ジメチルフタ
レート、ジ−n−オクチルフタレート、ビス−2−エチ
ルヘキシルフタレートなどのノルマルアルキルフタレー
ト類、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジイソデシ
ルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソノニ
ルフタレート、エチルフタルエチルグリコレート、ブチ
ルフタリルブチルグリコレートなどのフタル酸エステル
類、トリ−2−エチルヘキシルトリメリテート、トリ−
n−アルキルトリメリテート、トリイソノニルトリメリ
テート、トリイソデシルトリメリテートなどのトリメリ
ット酸エステル類、ジメチルアジペート、ジブチルアジ
ペート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジイソデ
シルアジペート、ジブチルジグリコールアジペート、ジ
−2−エチルヘキシルアゼテート、ジメチルセバケー
ト、ジ−2−エチルヘキシルセバケート、ジ−2−エチ
ルヘキシルマレート、アセチル−トリ−(2−エチルヘ
キシル)シトレート、アセチルトリブチルシトレート、
アセチルトリブチルシトレートなどの脂肪酸二塩基酸エ
ステル類、ポリエチレングリコールベンゾエート、トリ
エチレングリコール−ジ−(2−エチルヘキソエー
ト)、ポリグリコールエーテルなどのグリコール誘導
体、グリセロールトリアセテート、グリセロールジアセ
チルモノラウレートなどのグリセリン誘導体、セバシン
酸、アジピン酸、アゼライン酸、フタル酸などからなる
ポリエステル類、分子量300〜3000の低分子量ポ
リエーテル、同低分子量ポリ―α―スチレン、同低分子
量ポリスチレン、トリメチルホスフェート、トリエチル
ホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ−2−エ
チルヘキシルホスフェート、トリブトキシエチルホスフ
ェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホス
フェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフ
ェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェー
ト、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェートなどの
正リン酸エステル類、メチルアセチルリシノレートなど
のリシノール酸エステル類、ポリ−1,3−ブタンジオ
ールアジペートなどのポリエステル、エポキシ化大豆油
などのエポキシ化エステル類、グリセリントリアセテー
ト、2−エチルヘキシルアセテートなどの酢酸エステル
類などが挙げられる。
【0031】また、請求項2の感光性ペーストは、前記
酸化硼素を遊離する物質からの酸化硼素遊離量が、無機
粉末の0.5重量%以上、5重量%以下であることを特
徴とする。前記酸化硼素遊離量とは、この感光性ペース
トをパターン化し、焼付けるときに発生する遊離量のこ
とである。
【0032】酸化硼素遊離量が無機粉末の0.5重量%
未満であると、パターン縁端部の剥離を防止できない。
また、酸化硼素遊離量が無機粉末の5重量%を超える
と、焼成中に発生する酸化硼素の蒸発・昇華が激しくな
り、かえってパターン縁端部の剥離が発生してしまうこ
とがある。
【0033】また、請求項3の感光性ペーストは、前記
酸化硼素を遊離する物質が、硼酸エステルであることを
特徴とする。
【0034】硼酸エステルは感光性有機成分に溶解しや
すいため、パターン中に均一に存在させることができる
からである。なお、前記硼酸エステルは、感光性有機成
分への溶解のしやすさから、室温で液体であることが好
ましい。
【0035】前記酸化硼素を遊離する物質としては、硼
酸など各種無機硼素化合物も考えられる。また、酸化硼
素そのものを感光性ペーストに含有させる方法も考えら
れる。しかし、これらの無機硼素化合物は、感光性有機
成分に溶解しにくいためにパターン中に均一に存在しに
くく、パターン縁端部の基板からの剥離を防止する効果
が低い。さらには、凝集しやすいために感光性ペースト
をゲル化させることがある。
【0036】また、請求項4の感光性ペーストは、前記
硼酸エステルが、多価アルコールと硼酸を反応させて得
られるものであることを特徴とする。
【0037】一分子中に1個だけヒドロキシル基を有す
るモノオール化合物を使用して得られた硼酸エステル
は、揮発性が高いために高温では消失しやすく、パター
ン中に酸化硼素を遊離する役割を果たせないことがあ
る。対して、一分子中に2個以上のヒドロキシル基を有
する多価アルコールを使用して得られた硼酸エステル
は、硼酸と多価アルコールが数個結合してオリゴマーの
ような構造となっているため揮発しにくく、高温で消失
することがないからである。
【0038】図1、図2に、それぞれモノオール化合物
(一分子中に1個ヒドロキシル基を有するアルコー
ル)、ジオール化合物(一分子中に2個ヒドロキシル基
を有するアルコール)と硼酸を反応させて得られた硼酸
エステルの構造を示す。
【0039】なお、前記硼酸エステルを得るために使用
されるアルコールは、常温で液体であることが好まし
い。常温で固体のアルコールから硼酸エステルを得るに
は、アルコールを別の有機溶剤に溶解するという工程を
経てから、硼酸と反応させる必要がある。しかし、常温
で液体のアルコールを用いれば、アルコールに直接硼酸
を混合させて溶解するだけで、硼酸エステルを得ること
ができるからである。
【0040】なお、硼酸エステルを得るための多価アル
コールとしては、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、トリメチレングリコール、ブチレングリコー
ル、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコ
ール、ブテンジオール、ヘキサメチレングリコール、ヘ
プタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、
デカンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレン
グリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレン
グリコール、グリセリン、ヘキサントリオール、ヘプタ
ントリオール、トレイトール、エリトリトール、アラビ
トール、キシリトール、リビトール、アドニトール、グ
ルシトール、マンニトール、イジトール、タリトール、
ガラクチトール、マリトール、ペルセイトール、ボレミ
トールなどが挙げられる。
【0041】一方、前述の4価以上の多価アルコールと
同様、硼酸エステルを得るための多価アルコールとし
て、側鎖にヒドロキシル基のあるポリマーを使用するこ
とは好ましくない。
【0042】また、請求項5の感光性ペーストは、前記
無機粉末の主成分が導電性金属粉末であることを特徴と
する。なお、ここで「無機粉末の主成分が導電性金属粉
末である」とは、無機粉末に占める導電性金属粉末の体
積分率が50%を超えることをいう。
【0043】前記無機粉末の主成分が導電性金属粉末で
ある場合には、焼成時の収縮応力が大きいために、パタ
ーン縁端部の基板からの剥離が特に顕著となるが、感光
性有機成分が焼失する温度以下で酸化硼素を遊離する物
質を感光性ペーストに含有させることにより、パターン
縁端部の基板からの剥離を防止することができるので、
特に有効である。
【0044】なお、前記導電性金属粉末は、金、銀、
銅、白金、アルミニウム、パラジウム、ニッケル、モリ
ブデン、タングステンからなる群より選ばれる少なくと
も1種であることが好ましい。
【0045】さらに、前記無機粉末の主成分が導電性金
属粉末である場合、焼成後における、基板との密着力を
向上する目的で、ガラス粉末やセラミック粉末等を導電
性金属粉末と混合して無機粉末としてもよい。
【0046】前記ガラス粉末としては、ホウ珪酸系ガラ
ス粉末等の公知のガラス粉末を使用できる。より具体的
には、SiO2−PbO系、SiO2−ZnO系、SiO2
−Bi23系、SiO2−K2O系、SiO2−Na2
系、SiO2−PbO−B23系、SiO2−ZnO−B
23系、SiO2−Bi23−B23系、SiO2−K2
O−B23系、SiO2−Na2O−B23系等のものを
使用することができる。
【0047】また、前記セラミック粉末としては、結晶
化ガラス系、ガラス複合系、非ガラス系の公知のセラミ
ック粉末を使用できる。より具体的には、Al、Ba、
Ti、Sr、Pb、Zr、Mn、Co、Ni、Fe、
Y、Nb、La及びRuからなる群より選ばれる少なく
とも1種の多価金属の酸化物、硼化物、窒化物、ケイ化
物等を使用することができる。
【0048】また、請求項6の感光性ペーストは、前記
無機粉末が絶縁性無機粉末であることを特徴とする。前
記絶縁性無機粉末としては、ガラス粉末やセラミック粉
末などがある。前記ガラス粉末およびセラミック粉末と
しては、前記導電性金属粉末と混合するガラス粉末およ
びセラミック粉末と同様のものを使用することができ
る。
【0049】また、本発明の感光性ペースト中の焼成残
存物の体積分率は、感光性ペーストの焼結性等を向上で
きることから、30%以上、89%以下であることが望
ましい。体積分率が30%未満であると、焼成時に体積
収縮が激しくなり、例えば、パターンを形成した時には
断線が発生することがある。他方、体積分率が89%を
超えると、形成した構造物自体の強度が極めて弱くな
り、焼成時に構造物が壊れてしまうことがある。なお、
本発明において、前記焼成残存物の体積分率は、感光性
ペーストのうち、乾燥時に除去される成分(有機溶剤な
ど)を除いた固形分中に含まれる、焼成後に残存する無
機成分の体積分率を意味する。
【0050】また、本発明の請求項7の回路基板の製造
方法は、請求項1から請求項6のいずれかに記載の感光
性ペーストを基板に塗付する工程と、前記感光性ペース
トを露光、現像して、前記基板上に所定のパターンを形
成する工程と、前記パターンを焼付ける工程と、を備え
ることを特徴とする。
【0051】また、本願発明の請求項8の回路基板の製
造方法は、請求項1から請求項6のいずれかに記載の感
光性ペーストを支持体上に塗布する工程と、前記感光性
ペーストを露光、現像して、前記支持体上に所定のパタ
ーンを形成する工程と、前記支持体上に形成された前記
パターンを基板上に転写する工程と、前記パターンを焼
付ける工程と、を備えることを特徴とする。
【0052】また、本願発明の請求項9のセラミック多
層基板の製造方法は、請求項1から請求項6のいずれか
に記載の感光性ペーストをセラミックグリーンシートに
塗付する工程と、前記感光性ペーストを露光、現像し
て、前記セラミックグリーンシート上に所定のパターン
を形成する工程と、前記パターンが形成されたセラミッ
クグリーンシートを積層して積層体を形成する工程と、
前記積層体を焼付ける工程と、を備えることを特徴とす
る。
【0053】また、本願発明の請求項10のセラミック
多層基板の製造方法は、請求項1から請求項6のいずれ
かに記載の感光性ペーストを支持体に塗付する工程と、
前記感光性ペーストを露光、現像して、前記支持体上に
所定のパターンを形成する工程と、前記支持体上に形成
された前記パターンをセラミックグリーンシート上に転
写する工程と、前記パターンが形成されたセラミックグ
リーンシートを積層して積層体を形成する工程と、前記
積層体を焼付ける工程と、を備えることを特徴とする。
【0054】本発明の回路基板およびセラミック多層基
板の製造方法によれば、請求項1から請求項6のいずれ
かに記載の感光性ペーストを用いてフォトリソグラフィ
法によりパターンを形成するので、パターン縁端部の基
板からの剥離を防止した、微細かつ厚膜の配線パター
ン、および微細なビアホールを形成できる。よって、高
速信号化、高密度配線化に十分に対応した回路基板およ
びセラミック多層基板が得られる。
【0055】
【発明の実施の形態】[実施形態1(配線パターンの形
成方法)]以下、本発明の感光性ペースト(無機粉末と
して導電性金属粉末を含む)を用いた配線パターンの形
成方法を、図3を参照しつつ、具体的に説明する。な
お、ここでは、感光性ペーストがネガ型である場合を例
にとって説明するが、フォトマスクパターンを明暗反転
させることにより、ポジ型の感光性ペーストを用いるこ
とも可能である。
【0056】まず、スピンコーター、スクリーン印刷、
ドクターブレード法等により、図3(a)に示すよう
に、本発明の感光性ペーストを支持体1上に塗布し、4
0〜100℃、10分〜2時間の条件で乾燥して感光性
ペーストによる塗膜2を形成する。
【0057】次に、図3(b)に示すように、支持体1
上の塗膜2に、所望のパターンが描画されたマスク3を
介して、高圧水銀灯等からの活性光線4を、20〜50
00mJ/cm2の露光量で照射し、塗膜2を所定のパ
ターンに露光する。すると、光線の照射された部分(露
光部)2a及び2bは硬化し、後の現像処理によって現
像されない領域となる。
【0058】次に、露光部2a、2b及び未露光部2
c、2d、2eからなる塗膜2に、炭酸ナトリウム水溶
液等の汎用のアルカリ水溶液をスプレーシャワー等によ
って作用させ、未露光部2c、2d、2eを前記アルカ
リ水溶液に溶け出させる(すなわち現像する)ことによ
り、図3(c)に示すように、支持体1上に配線パター
ン5a、5bを形成する。
【0059】次に、図3(d)に示すように、支持体1
上の配線パターン5a、5bを、一般的な熱プレス装置
を用いて1〜200MPa、50〜150℃の条件下で
5秒〜5分の時間をかけて基板6上へ熱転写する。
【0060】そして、基板6から支持体1を剥離するこ
とにより、図3(e)に示すように、基板6上に微細か
つ高精細の配線パターン5a、5b(未焼成)が形成さ
れる。
【0061】この未焼成のパターン配線5a、5bを所
定の温度で焼成する。これにより、本発明の感光性ペー
ストを用いて配線パターン5a、5bを形成した基板6
を製造することができる。
【0062】なお、転写用の支持体1としては、例え
ば、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、
ナイロンフィルム等のフィルム状支持体を好適に用いる
ことができる。なお、基板6との剥離性が低い場合があ
るので、そのような場合は、シリコンコート、ワックス
コート、メラミンコート等の離型処理など、支持体1に
適宜、公知の表面処理を施してもよい。
【0063】なお、基板6としては、セラミック粉末と
有機ビヒクルとを混合したスラリーをシート状に成形し
たセラミックグリーンシートなどが挙げられる。前記セ
ラミックグリーンシートは、ガラス粉末が混合されたも
のであってもよい。
【0064】さらに、前記セラミックグリーンシート
は、有機ビヒクルに感光性有機成分を混合した感光性セ
ラミックグリーンシートであって、フォトリソグラフィ
法によって微細なビアホールなどを形成したものであっ
てもよい。
【0065】さらに、具体的には、前記セラミックグリ
ーンシートとしては、Al23等の絶縁性セラミック粉
末、BaTiO3等の誘電体セラミック粉末、ニッケル
亜鉛フェライト、ニッケル亜鉛銅フェライト等のフェラ
イト系粉末、RuO2、Pb2Ru27、Bi2Ru
27、Mn・Co・Niの複合酸化物等の導電性セラミ
ック粉末、PZT等の圧電体セラミック粉末等を有する
セラミックグリーンシートなどが適宜使用できる。
【0066】なお、上記例では、パターンを形成する基
板として、セラミックグリーンシートを挙げたが、その
他、絶縁体セラミック層や誘電体セラミック層上へのパ
ターン形成など、種々の用途に適用できる。
【0067】また、図3に示した支持体1を用いるパタ
ーン形成方法のほか、支持体1を絶縁性基板とすること
によって、転写工程を介さずに、基板に直接本発明の感
光性ペーストを塗付した後、フォトリソグラフィにより
微細なパターンを形成することも可能である。 [実施形態2(ビアホールの形成方法/回路基板の製造
方法)]次に、本発明の感光性ペースト(無機粉末とし
て絶縁性無機粉末を含む)を用いたビアホールの形成方
法を、図4の回路基板(チップコイル)を例にとり、具
体的に説明する。
【0068】図4の分解斜視図に示すチップコイル11
は、内部電極12a、12b、12c、12dがそれぞ
れ形成されたアルミナなどからなる絶縁体層13a、1
3b、13c、13d、13eが順次積層された積層体
であり、図示していないが、両端部に外部電極が配設さ
れている。
【0069】すなわち、チップコイル11の内部には、
コイルパターンを形成する内部電極12a、12b、1
2c、12dが、絶縁体層13a、13b間、絶縁体層
13b、13c間、絶縁体層13c、13d間、絶縁体
層13d、13e間にそれぞれ設けられており、絶縁体
層13a、13b間に設けられる内部電極12aと、絶
縁体層13d、13e間に設けられる内部電極12dと
は、外部電極にそれぞれ接続される。
【0070】さらに、絶縁体層13a、13b間に設け
られる内部電極12aは、絶縁体層13bに形成された
ビアホール(図示せず)を介して、絶縁体層13b、1
3c間に設けられた内部電極12bと電気的に接続され
ており、同様に、内部電極12b、12c、および内部
電極12c、12dとが、それぞれ絶縁体層13c、1
3dに形成されたビアホール(図示せず)を介して電気
的に接続されている。
【0071】このチップコイル11の製造方法について
説明する。チップコイル11において、内部電極12
a、12b、12c、12dは、実施形態1の本発明の
感光性(導体)ペーストを用いた配線パターン形成方法
により形成され、絶縁体層13b、13c、13dに形
成されるビアホールは、本発明の感光性(絶縁体)ペー
ストを用いたフォトリソグラフィ法によりパターン形成
される。
【0072】まず、無機粉末の主成分として導電性金属
粉末を用いた感光性導体ペーストを用い、実施形態1の
感光性パターンを用いた配線パターン形成方法により、
アルミナなどの絶縁体層13a上に所望の配線パターン
を形成する。次に、脱脂処理後、例えば空気中、850
℃で1次間程度焼成して、スパイラル状の内部電極12
aを形成する。
【0073】次に、無機粉末としてガラス粉末などの絶
縁性無機粉末を使用した感光性絶縁体ペーストを用い、
実施形態1の感光性パターンを用いた配線パターン形成
方法を援用して、内部電極12aの形成された絶縁体層
13aの上に、ビアホール用孔を有する絶縁体層13b
を形成する。
【0074】詳しく説明すると、内部電極12aの形成
された絶縁体層13aの上に、感光性絶縁体ペーストを
塗付し、所定のマスクを当てて、現像、露光し、ビアホ
ール用孔を有する絶縁体ペースト層を形成する。さら
に、前記絶縁体ペースト層を大気中、所定温度で焼成し
て、ビアホール用孔を有する絶縁体層13bを形成す
る。
【0075】さらに、絶縁体層13bのビアホール用孔
に導体ペーストを充填し、乾燥し、内部電極12aの一
端と内部電極12bの一端とを接続するためのビアホー
ルを形成する。
【0076】その後、上記の内部電極12aを形成した
のと同じようにして、絶縁体層13b上にスパイラル状
の内部電極12bを形成する。ついで、同様にして、絶
縁体層13c、内部電極12c、絶縁体層13d、内部
電極12dを設けることにより、内部電極12a、12
b、12c、12dと絶縁体層13a、13b、13
c、13d、13eが積層された構造を有するチップコ
イル11を得ることができる。
【0077】なお、本発明の回路基板は、チップコイル
の他、チップコンデンサ、チップLCフィルタ等の回路
素子用基板や、VCO(Voltage Controlled Oscillato
r)やPLL(Phase Locked Loop)等のモジュール用基
板であってよい。
【0078】また、本発明の感光性ペーストを用いて支
持体1や基板6に微細パターンを形成した後、機能性有
機バインダを含む混合物を塗布して積層構造を形成し、
焼成等の熱処理を施すことによって、多層回路基板もし
くは多層回路素子を製造することもできる。機能性有機
バインダを含む混合物としては、前記セラミック粉末と
有機バインダを混合したものや銅、銀等の導電性金属粉
末に有機バインダを混合したもの、また、さらにガラス
粉末を混合したものなどが挙げられる。 [実施形態3(セラミック多層基板の製造方法)]次
に、本発明のセラミック多層基板の製造方法について、
図5を参照しつつ説明する。
【0079】セラミック多層基板21は、絶縁体層22
a、22b、22c、22d、22eと、誘電体層23
a、23bとを積層してなる多層回路基板である。セラ
ミック多層基板21の内部には、内層パターン24a、
24b、24cやビアホール25によって、コンデンサ
パターン、コイルパターン、ストリップライン等が形成
されている。さらに、セラミック多層基板21の一方主
面上には、チップコンデンサ等のチップ部品26、厚膜
抵抗体27、半導体IC28等が設けられており、表層
パターン29や内層パターン24a、24b、24c等
にそれぞれ接続されている。
【0080】次に、このセラミック多層基板21の製造
方法について説明する。まず、ガラス粉末、セラミック
粉末及び有機ビヒクルを混合して、絶縁体セラミックグ
リーンシート用スラリーを調製する。また、同様にし
て、誘電体セラミックグリーンシート用スラリーを調製
する。次いで、得られた各スラリーをドクターブレード
法等によってシート状に成形し、50〜150℃の温度
で乾燥させて、絶縁体セラミックグリーンシート及び誘
電体セラミックグリーンシートを作製する。
【0081】そして、得られた絶縁体セラミックグリー
ンシート及び誘電体セラミックグリーンシート上に、実
施形態1の本発明の感光性ペーストを用いた配線パター
ンの形成方法にて、コンデンサパターンやコイルパター
ン等となる内層パターン24a、24b、24cを形成
する。また、絶縁体セラミックグリーンシート及び誘電
体セラミックグリーンシートには、必要に応じてビアホ
ール25を形成する。
【0082】次に、内層パターン24やビアホール25
が形成された各セラミックグリーンシートを、積み重
ね、圧着した後、所定温度にて焼成する。
【0083】さらに、得られた焼成体の外表面に、実施
形態1の本発明の感光性ペーストを用いたパターンの形
成方法を適用して、表層パターン29を形成し、所定温
度にて焼成する。
【0084】さらに、チップ部品26、半導体IC28
を搭載し、厚膜抵抗体27を印刷する。これにより、図
5に示すようなセラミック多層基板21が形成される。
【0085】
【実施例】以下、本発明の実施例を示して、本発明をさ
らに詳細に説明する。 [実施例1]まず、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)フィルムを用意した。
【0086】次に、ホウ珪酸系ガラス粉末37.3g、
アルミナ粉末24.9g、メタクリル酸/メタクリル酸
メチルの共重合割合が重量基準で25/75の共重合体
(重量平均分子量=50,000)6.2g、エタノー
ル3.1g、及び、ジプロピレングリコールモノメチル
エーテル0.5gを混合して得られたスラリーを、ドク
ターブレード法によってシート状に成形し、100℃
下、1時間乾燥させてシート厚み30μmのセラミック
グリーンシートを作製した。
【0087】さらに、硼酸30.0gをペンタメチレン
グリコール200.0gに溶解して、硼酸ペンタメチレ
ングリコールエステルのペンタメチレングリコール溶液
(以降硼酸エステル溶液Aと略する)を用意した。
【0088】そして、下記組成、配合量の各種成分を混
合後、3本ロールミルによる混練を行い、感光性ペース
トを作製した。 〈無機粉末〉 銅粉末:10.0g、 SiO2−B23−BaO系ガラス粉末:0.3g 〈有機バインダ〉 アクリル系共重合体(重量平均分子量=20,00
0):1.0g この実施の形態では、メタクリル酸/メタクリル酸メチ
ル(共重合割合が重量基準で25/75)を共重合させ
たのち、メタクリル酸に対して0.2倍モル量のエポキ
シシクロヘキシルメチルメタクリレートを付加反応させ
たアクリル系共重合体(重量平均分子量=20,00
0)を有機バインダとして用いた。 〈反応性官能基含有モノマー〉 トリメチロールプロパントリアクリレート:1.0g 〈光重合開始剤〉 2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2
−モルフォリノプロパン−1−オン:0.1g 2,4−ジエチルチオキサントン:0.1g 〈硼酸エステル〉 前記硼酸エステル溶液A:2.27g(酸化硼素遊離
量:無機粉末に対して1.6重量%) 〈4価以上の多価アルコール〉 グルシトール(6価の多価アルコール):0.1g 〈紫外線吸収材〉 アゾ系赤色顔料:0.1g 次に、上記組成の感光性ペーストを、用意したポリエチ
レンテレフタレート(PET)フィルム上にスピンコー
ターによって塗布し、これを100℃にて1時間乾燥し
て、20μm厚の塗膜を形成した。
【0089】次に、得られた塗膜に露光処理を行った。
ここでは、ライン/スペース(L/S)=20/20
(μm)のパターンが描画されたマスクを通して、高圧
水銀灯からの活性光線を、250mJ/cm2の露光量
で照射した。
【0090】その後、炭酸ナトリウム水溶液による現像
処理を行うことにより、前記PETフィルム1上にL/
S=20/20(μm)のパターンを形成した。
【0091】さらに、PETフィルムのパターン形成面
を、用意したセラミックグリーンシートと重ね合わせ、
10MPa、60℃の条件下で1分間熱プレスを行っ
た。
【0092】その後、セラミックグリーンシートからP
ETフィルムを剥離し、セラミックグリーンシート上に
パターンを転写、形成した。
【0093】さらに、同様の方法でパターン形成された
セラミックグリーンシートを5枚作成した。次いで、こ
れらのセラミックグリーンシートを重ね合わせ、200
MPa、60℃の条件下で1分間熱プレスを行った。そ
して、脱脂処理を施した後、900℃下、N2中で焼成
し、L/S=10/30(μm)のパターンが表層、内
層に形成された多層アルミナ基板を得た。
【0094】得られたパターンを光学顕微鏡で観察した
が、パターン縁端部の剥離は認められなかった。 [実施例2〜実施例5および比較例1、2]実施例1の
感光性ペーストの硼酸エステル溶液Aの添加量および無
機粉末に対する酸化硼素遊離量を表1のように変化さ
せ、実施例1と同様の方法で感光性ペーストを作製し
た。次いで、それぞれの感光性ペーストを使用して、実
施例1と同様の方法で多層アルミナ基板を作製し、得ら
れたパターンを光学顕微鏡にて観察した。
【0095】なお、実施例2〜実施例5は、無機粉末に
対する酸化硼素遊離量が請求項2の範囲である0.5重
量%以上、5重量%以下となるように、硼酸エステル溶
液A添加量を設定したものである。対して、比較例1
は、酸化硼素遊離量が無機粉末の0.5重量%未満にな
るように、比較例2は酸化硼素遊離量が無機粉末の5重
量%を超えるように、硼酸エステル添加量を設定したも
のである。
【0096】
【表1】
【0097】[比較例3]実施例1の感光性ペーストの
硼酸エステル溶液A2.27gに代えてエチルカルビト
ールアセテート1.0gを添加し、実施例1と同様の方
法で感光性ペーストを作製した。次いで、その感光性ペ
ーストを使用して、実施例1と同様の方法で多層アルミ
ナ基板を作製し、得られたパターンを光学顕微鏡にて観
察した。比較例3は、酸化硼素を遊離する物質である硼
酸エステルを含まないものである。 [比較例4]硼酸30.0gをエチルアルコール30
0.0gに混合・溶解させて、硼酸エステル溶液Bを作
製した。次に、実施例1の感光性ペーストの硼酸エステ
ル溶液A2.27gに代えて硼酸エステル溶液B3.2
7gを添加し、実施例1と同様の方法で感光性ペースト
を作製した。次いで、その感光性ペーストを使用して、
実施例1と同様の方法で多層アルミナ基板を作製し、得
られたパターンを光学顕微鏡にて観察した。
【0098】比較例4は、硼酸エステルを得るためのア
ルコールに多価アルコール(一分子中に2個以上のヒド
ロキシル基を有する)ではなく、モノオール化合物(一
分子中に1個だけヒドロキシル基を有する)を使用した
ものである。 [比較例5]実施例1の感光性ペーストの硼酸エステル
溶液A2.27gに代えて硼酸0.30gとエチルカル
ビトールアセテート1.0gを添加し、実施例1と同様
の方法で感光性ペーストを作製した。次いで、その感光
性ペーストを使用して、実施例1と同様の方法で多層ア
ルミナ基板を作製し、得られたパターンを光学顕微鏡に
て観察した。比較例5は、酸化硼素を遊離する物質とし
て、硼酸エステルではなく、硼酸を含有させたものであ
る。 [比較例6]実施例1の感光性ペーストの硼酸エステル
溶液A2.3gに代えて酸化硼素0.17gとエチルカ
ルビトールアセテート1.0gを添加し、実施例1と同
様の方法で感光性ペーストを作製した。次いで、その感
光性ペーストを使用して、実施例1と同様の方法で多層
アルミナ基板を作製し、得られたパターンを光学顕微鏡
にて観察した。比較例6は、酸化硼素を遊離する物質と
して、硼酸エステルではなく、酸化硼素を含有させたも
のである。実施例1〜実施例5、および比較例1〜6に
おけるパターン縁端部剥離の状態を、表2に示す。表2
中の「パターン縁端部剥離」という欄において、「○」
はパターン縁端部の剥離がまったく認められないことを
意味し、「△」はパターン縁端部の剥離が若干発生して
いることを意味し、「×」はパターン縁端部の剥離が広
範囲にわたって発生していることを意味する。
【0099】
【表2】
【0100】表2に明らかなように、酸化硼素遊離量が
無機粉末の0.5重量%以上、5重量%以下となるよう
に硼酸エステル溶液A添加量を設定した、実施例1〜実
施例5においては、パターン縁端部の剥離がないパター
ンを形成できた。一方、酸化硼素遊離量が無機粉末の
0.5重量%未満になるように、もしくは5重量%を超
えるように硼酸エステル添加量を設定した、比較例1、
比較例2においては、パターン縁端部の剥離が若干認め
られた。さらに、硼酸エステル溶液Aをまったく添加し
ていない比較例3においては、パターン縁端部の剥離が
広範囲にわたっていた。さらにまた、硼酸エステル溶液
Aに代えて硼酸エステル溶液Bを使用した比較例4にお
いては、硼酸エステルを得るためのアルコールに、モノ
オール化合物(一分子中に1個だけヒドロキシル基を有
する)であるエチルアルコールを使用しているため、パ
ターン縁端部の剥離が若干認められた。さらにまた、硼
酸エステル溶液Aに代えて硼酸や酸化硼素そのものを使
用した比較例5、比較例6においては、パターン縁端部
の剥離が若干認められた。 [比較例7]実施例1の感光性ペーストからグルシトー
ルを除き、実施例1と同様の方法で感光性ペーストを作
製した。次いで、温度20℃下、空気中にて、作製直
後、1日後、3日後、1週間後、2週間後、3週間後、
1ヶ月後の各時点で、その保存状態を測定した。実施例
1についても、同様に保存状態を測定した。その結果を
表3に示す。なお、下記表3中の「○」は、感光性ペー
ストがゲル化しておらず、塗布可能な状態であったこと
を意味する。また、表3中の「×」は、感光性ペースト
がゲル化し、ペーストを塗布できなかったことを意味す
る。
【0101】
【表3】
【0102】表3に明らかなように、4価以上の多価ア
ルコールであるグルシトールが添加されている実施例1
の感光性ペーストは、1ヶ月後でもゲル化しておらず、
1ヶ月以上にわたって塗布可能な状態であったが、比較
例7の感光性ペーストは、約3週間でゲル化し、ペース
トを塗布することができなかった。
【0103】
【発明の効果】本発明の感光性ペーストによれば、該感
光性ペースト焼付け時に、感光性有機成分が焼失する温
度以下で酸化硼素を遊離する物質を含有しているので、
焼付け時のパターン縁端部の基板からの剥離を防止した
微細かつ厚膜のパターンを形成できる。さらに、前記酸
化硼素を遊離する物質とともに4価以上の多価アルコー
ルを含有しているので、粘度安定性が高く、ゲル化しに
くい。
【0104】さらに、本発明の回路基板およびセラミッ
ク多層基板の製造方法によれば、本発明の感光性ペース
トを用い、スクリーン印刷法、スピンコート法等の方法
によって基板(もしくは支持体)上に塗布し、これを乾
燥後、フォトリソグラフィ法により露光・現像し、所定
のパターン(未焼成)を形成した後、焼付けなどの熱処
理を施すので、焼付け時のパターン縁端部の剥離を防止
することができ、かつ、従来のスクリーン印刷法では得
られない、微細で均一な膜厚の配線パターンやビアホー
ルを形成できる。よって、高周波特性に優れた小型の回
路基板もしくは回路素子を製造できる。したがって、高
密度化や信号の高速化に十分に対応できる高周波チップ
電子部品やセラミック多層基板を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 モノオール化合物(エチルアルコール)と硼
酸が反応してできた硼酸エステルの構造を示す図であ
る。
【図2】 ジオール化合物(エチレングリコール)と硼
酸が反応してできた硼酸エステルの構造を示す図であ
る。
【図3】 本発明の感光性ペーストによるパターン形成
方法の一例を示す概略断面図である。
【図4】 本発明に係る回路基板(チップコイル)の分
解斜視図である。
【図5】 本発明に係るセラミック多層基板の概略断面
図である。
【符号の説明】
1 支持体 2 塗膜 2a、2b 露光部 2c、2d、2e 未露光部 3 マスク 4 活性光線 5a、5b パターン 6 基板 11 チップ
コイル 12a、12b、12c、12d、12e 絶縁基
板 13a、13b、13c、13d 内部電
極 21 セラミ
ック多層基板 22a、22b、22c、22d、22e 絶縁体
層 23a、23b 誘電体
層 24a、24b、24c 内層パ
ターン 25 ビアホ
ール 26 チップ
部品 27 厚膜抵
抗体 28 半導体
IC 29 表層パ
ターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA02 AA14 AA19 AB15 AB17 AB20 AD01 BC13 BC42 CC08 CC09 CC20 FA29 5E343 AA23 BB23 BB24 BB25 BB28 BB39 BB40 BB44 BB48 BB49 BB75 BB77 DD56 DD68 ER18 ER35 GG02 GG08 5E346 AA15 CC17 CC18 CC32 CC34 CC35 CC36 CC37 CC38 CC39 DD50 EE24 FF18 GG04 GG08 GG09 GG18 HH26 HH33

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機粉末、感光性有機成分、感光性有機
    成分が焼失する温度以下で酸化硼素を遊離する物質、お
    よび4価以上の多価アルコールを含有することを特徴と
    する感光性ペースト。
  2. 【請求項2】 前記酸化硼素を遊離する物質からの酸化
    硼素遊離量は、無機粉末の0.5重量%以上、5重量%
    以下であることを特徴とする請求項1記載の感光性ペー
    スト。
  3. 【請求項3】 前記酸化硼素を遊離する物質が、硼酸エ
    ステルであることを特徴とする請求項1または請求項2
    に記載の感光性ペースト。
  4. 【請求項4】 前記硼酸エステルは、多価アルコールと
    硼酸を反応させて得られるものであることを特徴とする
    請求項3に記載の感光性ペースト。
  5. 【請求項5】 前記無機粉末の主成分が導電性金属粉末
    であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれ
    かに記載の感光性ペースト。
  6. 【請求項6】 前記無機粉末が絶縁性無機粉末であるこ
    とを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載
    の感光性ペースト。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項6のいずれかに記載
    の感光性ペーストを基板に塗付する工程と、 前記感光性ペーストを露光、現像して、前記基板上に所
    定のパターンを形成する工程と、 前記パターンを焼付ける工程と、を備えることを特徴と
    する回路基板の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1から請求項6のいずれかに記載
    の感光性ペーストを支持体上に塗布する工程と、 前記感光性ペーストを露光、現像して、前記支持体上に
    所定のパターンを形成する工程と、 前記支持体上に形成された前記パターンを基板上に転写
    する工程と、 前記パターンを焼付ける工程と、を備えることを特徴と
    する回路基板の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1から請求項6のいずれかに記載
    の感光性ペーストをセラミックグリーンシートに塗付す
    る工程と、 前記感光性ペーストを露光、現像して、前記セラミック
    グリーンシート上に所定のパターンを形成する工程と、 前記パターンが形成されたセラミックグリーンシートを
    積層して積層体を形成する工程と、 前記積層体を焼付ける工程と、を備えることを特徴とす
    るセラミック多層基板の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1から請求項6のいずれかに記
    載の感光性ペーストを支持体に塗付する工程と、 前記感光性ペーストを露光、現像して、前記支持体上に
    所定のパターンを形成する工程と、 前記支持体上に形成された前記パターンをセラミックグ
    リーンシート上に転写する工程と、 前記パターンが形成されたセラミックグリーンシートを
    積層して積層体を形成する工程と、 前記積層体を焼付ける工程と、を備えることを特徴とす
    るセラミック多層基板の製造方法。
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