JP4029242B2 - セラミックグリーンシート、セラミック基板及びセラミック多層基板の製造方法 - Google Patents
セラミックグリーンシート、セラミック基板及びセラミック多層基板の製造方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、絶縁性、誘電性、磁性等を有するセラミックグリーンシート、このセラミックグリーンシートを用いたセラミック基板、並びに、セラミック多層基板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高周波モジュール用基板やハイブリッドIC用基板に代表されるセラミック多層基板をより多機能化、高密度化、高性能化するためには、セラミック多層基板内に高精度の受動部品を内蔵しながら、配線を高密度に施すことが有効である。
【0003】
例えば特開平9−92983号公報には、インダクタやコンデンサ等の受動部品を内蔵したセラミック多層基板を製造する方法として、絶縁性、誘電性、磁性等の様々な特性を有するセラミックグリーンシートを用いて、セラミック多層基板内部に部分的にインダクタやコンデンサを形成する方法が開示されている。
【0004】
また、セラミック多層基板の多機能化、高密度化、高性能化のためには、前述した絶縁性、誘電性、磁性等を有するセラミックグリーンシートに、必要に応じて微細なバイアホールを形成しなければならない。セラミックグリーンシートにバイアホールを形成する方法としては、従来から金型プレスによって打ち抜く方法が一般的である。しかしながら、この方法では、セラミックグリーンシートに力学的負荷をかけて加工するために、直径100μm程度のバイアホールの形成が限界である。
【0005】
また、より微細なバイアホールを形成する方法として、例えば、特開平10−279364号公報には、フォトリソグラフィ法によるバイアホール形成法が開示されている。この方法は、感光性樹脂とセラミック粉末とを混合してなるスラリーをシート状に成形して感光性セラミックグリーンシートを作製し、これにフォトマスクを介して紫外光等の活性光線を用いて露光した後に現像処理を施すといった工程を経て、微細なバイアホール用孔を形成するというものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記用途で用いられる有機バインダ中の有機高分子化合物、特に感光性有機バインダにおけるものは、その側鎖にカルボキシル基やヒドロキシル基等のプロトンを遊離する酸性官能基を有している。酸性官能基を有する有機高分子化合物にガラス粉末やセラミック粉末等の多価金属若しくはその酸化物を含有する粉末を加えると、粉末から溶出した多価金属イオンと有機高分子化合物のアニオンとがイオン架橋し、3次元的なネットワークを形成することによってゲル化が発生することが判明した。
【0007】
ゲル化が発生した不均一なスラリーは加工性が低く、シート成形、さらにはバイアホール形成、導体パターン形成等が困難である。また、不均一なスラリーでセラミックグリーンシートを作製すると、その焼成時にクラックが入る等で、結果として力学的に脆いセラミック基板しか得られない。
【0008】
本発明は、これらの問題点を解決するものであり、その目的は、酸性官能基を有する有機高分子化合物と、多価金属若しくはその酸化物を含有したセラミック粉末やガラス粉末とを混合してなるスラリーのゲル化を抑制して、分散性及び加工性の良いセラミックグリーンシートを提供することにある。
【0009】
本発明の更に他の目的は、分散性の良いセラミックグリーンシートを用いて、力学的に丈夫なセラミック基板を提供すること、並びに、高密度に微細な導体パターンを有し、信頼性の高いセラミック多層基板の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上述した課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、前記スラリー中に、ただ1つのヒドロキシル基を有するモノオール化合物を添加させることによって、前記スラリーのゲル化を有効に抑制できることを見出した。
【0011】
すなわち、本発明は、(A)酸性官能基を有する有機高分子化合物を含む有機バインダ、(B)多価金属を含有したセラミック粉末及び/又はガラス粉末、(C)沸点178℃以上のモノオール化合物、(D)感光性有機成分
を混合したスラリーをシート状に成形してなることを特徴とする、セラミックグリーンシートに係るものである。
【0013】
また、本発明のセラミックグリーンシートは、前記スラリーの溶液部分に溶出する前記多価金属のイオンのモル数に対して、前記モノオール化合物を2倍モル数以上含有することを特徴とする。
【0014】
また、本発明のセラミックグリーンシートにおいて、前記モノオール化合物の含有量は、前記スラリーび溶液部分全量に対して、5〜95重量%であることを特徴とする。
【0015】
また、本発明のセラミックグリーンシートにおいて、前記セラミック粉末及び/又はガラス粉末は、ホウ素、バリウム、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、鉛、ビスマス、銅、亜鉛、ジルコニウム、ニオブ、クロム、ストロンチウム及びチタンからなる群より選ばれる少なくとも1種の多価金属若しくはその酸化物を含有した粉末であることを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、上述した本発明のセラミックグリーンシートを焼成してなるセラミック層を備えることを特徴とするセラミック基板を提供するものである。
【0018】
また、本発明は、上述した本発明のセラミックグリーンシートにバイアホールを形成し、前記バイアホールに接続する導体パターンを形成した後、このセラミックグリーンシートを含む複数のセラミックグリーンシートを積層し、これを焼成することを特徴とするセラミック多層基板の製造方法を提供するものである。
【0019】
本発明のセラミックグリーンシートによれば、(A)酸性官能基を有する有機高分子化合物を含む有機バインダ、(B)2以上の価数を有する多価金属を含有したセラミック粉末及び/又はガラス粉末、(D)感光性有機成分、を含むスラリーの中に、(C)沸点178℃以上のモノオール化合物を含有しているので、前記スラリーのゲル化が抑制されて、分散性及び加工性に優れたセラミックグリーンシートを得ることができる。
【0020】
これは、モノオール化合物中のヒドロキシル基は、前記有機バインダ中の有機高分子化合物の酸性官能基(特にカルボキシル基)に比べて、セラミック粉末やガラス粉末から溶出する多価金属イオンとの結合力が際立って強く、モノオール化合物と多価金属イオンとが先に反応して、有機高分子化合物と多価金属イオンとのイオン架橋及び3次元ネットワークの形成を妨げることによるものである。また、モノオール化合物はただ1つのヒドロキシル基を有するので、モノオール化合物と多価金属イオンとが結合しても、イオン架橋による3次元ネットワークを形成しない。
【0021】
また、本発明のセラミック基板は、本発明のセラミックグリーンシートを焼成してなるセラミック層を備えたものであり、上述したように、本発明のセラミックグリーンシートは、加工形状が良く分散性に優れたセラミックグリーンシートであるので、力学的に丈夫なセラミック基板を得ることができる。
【0022】
さらに、本発明のセラミック多層基板の製造方法によれば、加工形状が良く分散性に優れた本発明のセラミックグリーンシートを用いているので、バイアホール、導体パターンを高密度かつ微細に形成することができ、さらに、力学的に丈夫で信頼性の高いセラミック多層基板を得ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のセラミックグリーンシートを更に詳細に説明する。
【0024】
本発明のセラミックグリーンシートにおいて、前記モノオール化合物は、ただ1つのヒドロキシル基(−OH基)を有する任意の化合物を用いることができる。また、前記モノオール化合物の形状は、液状、粉末状のいずれであっても構わない。
【0025】
但し、前記モノオール化合物は、沸点178℃以上のモノオール化合物であることが望ましい。これは、セラミックグリーンシートの成形後に乾燥処理を施すと、沸点の低いモノオール化合物は乾燥中に揮発してしまい、上述したようなゲル化抑制能を十分に発揮できないからである。これに対して、沸点が178℃以上のモノオール化合物を用いると、モノオール化合物が乾燥後の組成物中に有意に残存し、十分かつ安定したゲル化抑制能を発揮できる。
【0026】
なお、沸点が178℃以上のモノオール化合物としては、例えば、1−オクチルアルコール、2−オクチルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、1−メチルシクロヘキサノール、トリメチルシクロヘキセノール、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、トリメチルヘキサノール、テトラヒドロフルフリルアルコール、クレゾール、乳酸ブチル、ベンジルアルコール、ヒドロキシエチルアクリレート、フェネチルアルコール、メルカプトブタノール、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルピペラジン、シクロヘキサノンオキシム、ヒドロキシメトキシアリルベンゼン、ヒドロキシメトキシベンズアルデヒド、ヒドロキシメチルピペラジン、ヒドロキシプロピオニトリル、ヒドロキシアセトナフトン、ヒドロキシベンズアルデヒド、ヒドロキシアセトフェノン、ヒドロキシベンゾイミダゾール、フェニルフェノール、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシベンゾフェノン、ベンゾイン、チモール、ヒドロキシメトキシ安息香酸、ヒドロキシメチル安息香酸、ヒドロキシメチルピロン、ヒドロキシナフトエ酸、ヒドロキシナフトキノン、ヒドロキシノルボルネンジカルボキシイミド、ヒドロキシフェニル酢酸、ヒドロキシフェニルグリシン、ヒドロキシフタルイミド、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステル、ヒドロキシプロピオフェノン、ヒドロキシステアリン酸、ヒドロキシこはく酸イミド、ヒドロキシトルイル酸、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート若しくはその混合物等が挙げられる。
【0027】
また、本発明のセラミックグリーンシートにおいて、前記スラリー中の前記モノオール化合物の含有量は、前記スラリーの溶液部分に溶出する前記多価金属のイオンのモル数に対して2倍モル数以上とすることが望ましい。その含有量が2倍モル数未満であると、ゲル化を十分に防ぐことは困難である。なお、溶出した多価金属イオンのモル数は、遠心分離法や濾過法等によって前記スラリーを固体部分と溶液部分とに分離した後、従来よりよく知られている原子吸光法、ICP、ICP−MS等の方法により測定できる。
【0028】
また、前記モノオール化合物の含有量は、前記スラリー中の溶液部分全量に対して、5〜95重量%であることが望ましい。その含有量が5重量%未満ではゲル化を十分に抑制することが困難である。また、95重量%以上であると、スラリーの粘度が極端に低下し、その加工性が劣化することがある。
【0029】
また、本発明のセラミックグリーンシートにおいて、前記セラミック粉末及び/又は前記ガラス粉末は、ホウ素、バリウム、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、鉛、ビスマス、銅、亜鉛、ジルコニウム、ニオブ、クロム、ストロンチウム及びチタンからなる群より選ばれる少なくとも1種の多価金属若しくはその酸化物を含有した粉末であることが望ましい。
【0030】
具体的には、前記ガラス粉末、前記セラミック粉末として、SiO2−PbO系、SiO2−ZnO系、SiO2−Bi2O3系、SiO2−K2O系、SiO2−Na2O系、SiO2−PbO−B2O3系、SiO2−ZnO−B2O3系、SiO2−Bi2O3−B2O3系、SiO2−K2O−B2O3系、SiO2−Na2O−B2O3系等の種々の粉末が用いられる。
【0031】
特に、B、Ba、Mg、Al、Ca、Pb、Bi、Cu、Zn、Zr、Nb、Cr、Sr又はTiの多価金属イオンがスラリー中に溶出すると、カルボキシル基等の酸性官能基を有する有機高分子化合物のアニオンと多価金属イオンとがイオン架橋してゲル化を生じ易い。これに対して、前記スラリーにモノオール化合物を含有させると、そのゲル化を有効に抑制できる。
【0032】
なお、前記セラミックグリーンシート用スラリーは、結晶化ガラス粉末、或いはガラス・セラミック粉末を含むものが望ましい。このようにしてセラミックグリーンシートを低温焼結化することにより、比抵抗の小さな銀、銅等の低融点金属からなる導体層と同時焼結可能となる。
【0033】
また、本発明のセラミックグリーンシートは、
(1)絶縁体セラミック粉末と有機バインダとガラス粉末等の無機粉末を混合して得られたスラリーをシート状に成形した絶縁体セラミックグリーンシート、
(2)磁性体セラミック粉末と有機バインダとガラス粉末等の無機粉末を混合して得られたスラリーをシート状に成形した磁性体セラミックグリーンシート、
(3)誘電体セラミック粉末と有機バインダとガラス粉末等の無機粉末を混合して得られたスラリーをシート状に成形した誘電体セラミックグリーンシート
等の各種特性を有するものであってよい。各種のセラミック粉末は、従来公知のセラミックグリーンシート用セラミック材料を使用できる。
【0034】
なお、前記有機バインダは、酸性官能基を有する有機高分子化合物を含む有機バインダであって、さらに他の成分として、有機ポリマーや有機溶剤を含んでいてよい。前記有機ポリマーとしては、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、メタクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体等を使用できる。
【0035】
また、本発明のセラミックグリーンシートにおいて、前記スラリー中には、さらに感光性有機成分が含まれていてもよい。すなわち、
(A)酸性官能基を備えた有機高分子化合物を含む有機バインダ、
(B)多価金属若しくはその酸化物を含有したセラミック粉末及び/又はガラス粉末、
(C)モノオール化合物
を混合してなるセラミックグリーンシート用スラリー中に、さらに
(D)感光性有機成分
を加えることによって、感光性セラミックグリーンシートを形成することができる。すなわち、本発明による感光性セラミックグリーンシートによれば、前記スラリーのゲル化を抑制して、分散性及び加工性に優れたセラミックグリーンシートが得られると同時に、セラミックグリーンシート中にフォトリソグラフィ法による微細かつ高精度のバイアホールを容易に形成することができる。
【0036】
前記感光性有機成分は、従来から公知の光重合性若しくは光変性化合物の有機成分を使用することができ、例えば、
(1)不飽和基等の反応性官能基を有するモノマーやオリゴマーと、芳香族カルボニル化合物等の光ラジカル発生剤の混合物、
(2)芳香族ビスアジドとホルムアルデヒドの縮合体等のいわゆるジアゾ樹脂、
(3)エポキシ化合物等の付加重合性化合物とジアリルヨウドニウム塩等の光酸発生剤の混合物、
(4)ナフトキノンジアジド系化合物、
等が挙げられる。このうち、特に好ましいのは、不飽和基等の反応性官能基を有するモノマーやオリゴマーと、芳香族カルボニル化合物等の光ラジカル発生剤の混合物である。
【0037】
前記反応性官能基含有モノマー・オリゴマーとしては、ヘキサンジオールトリアクリレート、トリプロピレングリコールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ステアリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、イソデシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、トリデシルアクリレート、カプロラクトンアクリレート、エトキシ化ノニルフェノールアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化グリセリルトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジアクリレート、エトキシ化パラクミルフェノールアクリレート、エチルヘキシルカルビトールアクリレート、N−ビニル−2−ピロリドン、イソボルニルアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエチスリトールヘキサアクリレート等が挙げられる。
【0038】
また、前記光ラジカル発生剤としては、ベンジル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4'−メチルジフェニルサルファイド、ベンジルジメチルケタール、2−n−ブトキシ−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2−ジメチルアミノエチルベンゾエート、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、3,3'−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジメチルチオキサントン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、メチルベンゾイルフォルメート、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−1−ブタノン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。
【0039】
また、本発明のセラミックグリーンシートが感光性セラミックグリーンシートの場合、前記酸性官能基を有する有機高分子化合物は、その側鎖にカルボキシル基を有するアクリル系共重合体であってよい。このアクリル系共重合体は、例えば、不飽和カルボン酸とエチレン性不飽和化合物を共重合させることにより製造できる。このアクリル系共重合体はその側鎖にカルボキシル基が存在するので、露光後のセラミックグリーンシート中の有機成分が現像液に溶解し易くなって、感光性セラミックグリーンシートの現像性が高まり、より微細なバイアホールの形成を行うことができる。
【0040】
なお、前記不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸及びこれらの無水物等が挙げられる。一方、エチレン性不飽和化合物としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸エステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等のメタクリル酸エステル、フマル酸モノエチル等のフマル酸エステル等が挙げられる。また、前記アクリル系共重合体は、以下のような形態の不飽和結合を導入したものを使用してもよい。
【0041】
(1)前記アクリル系共重合体の側鎖のカルボキシル基に、これと反応可能な、例えばエポキシ基等の官能基を有するアクリル系モノマーを付加したもの。
【0042】
(2)側鎖のカルボキシル基の代わりにエポキシ基が導入されてなる前記アクリル系共重合体に、不飽和モノカルボン酸を反応させた後、更に飽和又は不飽和多価カルボン酸無水物を導入したもの。
【0043】
また、前記感光性有機成分が添加された感光性セラミックグリーンシートは、フォトマスクを介して紫外線、電子線、X線等の活性光線を照射し(露光)、炭酸ナトリウム等のアルカリ性現像液等で未露光部を溶解させることで(現像)、微細なバイアホール用孔を形成することができる。そして、このバイアホール用孔に導体材料を充填することによって、バイアホールを形成できる。
【0044】
また、前記セラミックグリーンシート用スラリーには、必要に応じて、重合禁止剤等の保存安定剤、酸化防止剤、染料、顔料、消泡剤、界面活性剤、可塑剤等も、適宜、添加できる。
【0045】
次に、本発明のセラミック基板及び本発明のセラミック多層基板の製造方法を図1を参照に説明する。
【0046】
図1に示すセラミック多層基板1は、絶縁体層2a、2b、2c、2d、2e及び2fと、誘電体層3a及び3bとを積層してなる多層回路基板である。また、セラミック多層基板1の内部には、内部電極5及びバイアホール6によって、コンデンサパターンC、コイルパターンL、ストリップライン等が形成されている。さらに、セラミック多層基板1の一方主面上には、チップコンデンサ等のチップ部品10、厚膜抵抗体11、半導体IC12等が設けられており、表層導体7や内部電極5等にそれぞれ接続されている。
【0047】
このセラミック多層基板1は例えば次のような手順で作製できる。
【0048】
まず、ガラス粉末及びセラミック粉末、酸性官能基を有する有機バインダを含む感光性有機バインダ、並びに、モノオール化合物を混合して、感光性を付与した絶縁体セラミックグリーンシート用スラリーを調製する。また、同様にして、感光性を付与した誘電体セラミックグリーンシート用スラリーを調製する。
【0049】
次いで、得られた各スラリーをドクターブレード法等によってシート状に成形し、50〜150℃の温度で乾燥させて、感光性の絶縁体セラミックグリーンシート及び感光性の誘電体セラミックグリーンシートを作製する。そして、得られた各セラミックグリーンシート上に、コンデンサパターンやコイルパターン等となる所定の導体パターンを作製する。
【0050】
また、各グリーンシートには、必要に応じてバイアホールを作製する。このバイアホールは、まず、フォトマスクを介して例えば直径50μmのバイアホール用パターンを露光し、次いで、アルカリ水溶液等による現像処理を行って不要箇所を除去することによってバイアホール用孔を作製した後、バイアホール用孔に導体材料を充填することによって形成する。
【0051】
次いで、導体パターン及びバイアホールが形成されたセラミックグリーンシートを積み重ね、圧着した後、所定温度にて焼成する。さらに、表層導体を形成した後、チップ部品10、半導体IC12を搭載し、厚膜抵抗体11を印刷することによってセラミック多層基板1が作製される。
【0052】
上述したセラミック多層基板の製造方法によれば、絶縁体層2a、2b、2c、2d、2e及び2fが、本発明による感光性の絶縁体セラミックグリーンシートで形成されているので、微細なバイアホールを有するセラミックグリーンシートを加工形状良く、簡易に形成できる。また、同様に、誘電体層3a及び3bが、本発明による感光性の絶縁体セラミックグリーンシートで形成されているので、微細なバイアホールを有するセラミックグリーンシートを加工形状良く、簡易に形成できる。
【0053】
すなわち、本発明による感光性セラミックグリーンシートは、ゲル化による経時的な粘度変化が少なく、加工性に優れているので、粘性劣化に起因する印刷にじみ等を抑制して、直径150μm未満、特に直径50μm以下の極めて微細なバイアホールを高精度に形成できる。また、スラリーの構成成分が均一に分散されているので、焼結後には、緻密かつ高強度で基板特性の優れたセラミック基板(特にセラミック多層基板)が得られる。
【0054】
なお、上述の製造方法においては、絶縁体層2a、2b、2c、2d、2e及び2f、誘電体層3a及び3bを作製するために、本発明による感光性セラミックグリーンシートを用いたが、絶縁体層又は誘電体層のいずれか一方を感光性セラミックグリーンシートとし、他方は感光性を有しないセラミックグリーンシートで形成してもよい。また、本発明による磁性体セラミックグリーンシートにコイルパターンを形成し、高いインダクタンスを持つインダクタ部分を構成することも可能である。
【0055】
但し、本発明のセラミック基板は、上述のセラミック多層基板1に限定されるものではなく、チップコンデンサ、チップLCフィルタ等の高周波回路用電子部品用のセラミック多層基板の他、VCO(Voltage Controlled Oscillator)やPLL(Phase Locked Loop)等の高周波モジュール用セラミック多層基板、圧電素子等のセラミック素体等に適用できる。
【0056】
【実施例】
まず、絶縁性、誘電性、磁性を有するセラミックグリーンシートについて説明する。
【0057】
実施例1(絶縁体セラミックグリーンシート)
ホウ珪酸系ガラス粉末37.3g、アルミナ粉末24.9g、カルボキシル基含有アクリル系有機バインダ6.2g、エタノール3.1g、及び、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル0.5gを混合して得たスラリーを、ドクターブレード法によってシート状に成形し、さらに100℃で乾燥させて、シート厚み30μmの絶縁体セラミックグリーンシートを得た。
【0058】
実施例2(誘電体セラミックグリーンシート)
ホウ珪酸系ガラス粉末6.2g、チタン酸バリウム56.0g、カルボキシル基含有アクリル系有機バインダ6.2g、エタノール3.1g、及び、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル0.5gを混合して得たスラリーを、ドクターブレード法によってシート状に成形し、さらに100℃で乾燥させて、シート厚み30μmの誘電体セラミックグリーンシートを得た。
【0059】
実施例3(磁性体セラミックグリーンシート)
ホウ珪酸系ガラス粉末6.2g、ニッケル亜鉛フェライト56.0g、カルボキシル基含有アクリル系有機バインダー6.2g、エタノール3.1g、及び、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル0.5gを混合して得たスラリーを、ドクターブレード法によってシート状に成形し、100℃で乾燥させて、シート厚み30μmの磁性体セラミックグリーンシートを得た。
【0060】
比較例1(絶縁体セラミックグリーンシート)
ジプロピレングリコールモノメチルエーテルを混合しない以外は実施例1と同様のスラリーを、ドクターブレード法によってシート状に成形し、さらに100℃で乾燥させて、シート厚み30μmの絶縁体セラミックグリーンシートを得た。
【0061】
比較例2(誘電体セラミックグリーンシート)
ジプロピレングリコールモノメチルエーテルを混合しない以外は実施例2と同様のスラリーを、ドクターブレード法によってシート状に成形し、さらに100℃で乾燥させて、シート厚み30μmの誘電体セラミックグリーンシートを得た。
【0062】
比較例3(磁性体セラミックグリーンシート)
ジプロピレングリコールモノメチルエーテルを混合しない以外は実施例3と同様のスラリーを、ドクターブレード法によってシート状に成形し、100℃で乾燥させて、シート厚み30μmの磁性体セラミックグリーンシートを得た。
【0063】
以上、実施例1〜3、比較例1〜3のセラミックグリーンシートを脱脂した後、900℃、空気中で焼成した。そして、得られた焼成後のセラミック基板(焼結体)の抗折強度及び密度を測定した。その測定結果を下記表1に示す。
【0064】
【表1】
【0065】
表1から、本実施例による絶縁体セラミックグリーンシート、誘電体セラミックグリーンシート、磁性体セラミックグリーンシートは抗折強度と密度とのバランスに優れ、強度が大きく、基板特性に優れていることが分かる。
【0066】
これに対して、比較例による各種セラミックグリーンシートは、モノオール化合物であるジプロピレングリコールモノメチルエーテルを含んでいないので、抗折強度が小さいか、或いは、焼結基板の密度が小さくなってしまった。これは、セラミックグリーンシート用スラリーがゲル化によって不均一になったことを意味する。
【0067】
次に、感光性を付与した感光性セラミックグリーンシートを説明する。
【0068】
実施例4(感光性絶縁体セラミックグリーンシート)
ホウ珪酸系ガラス粉末37.3g、アルミナ粉末24.9g、カルボキシル基含有アクリル系有機バインダ6.2g、エタノール3.1g、トリメチロールプロパントリアクリレート3.0g、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン1.2g、2,4−ジエチルチオキサントン0.3g、及び、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル0.5gを混合して得たスラリーを、ドクターブレード法によってシート状に成形し、さらに100℃で乾燥させて、シート厚み30μmの感光性絶縁体セラミックグリーンシートを得た。
【0069】
実施例5(感光性誘電体セラミックグリーンシート)
ホウ珪酸系ガラス粉末6.2g、チタン酸バリウム56.0g、カルボキシル基含有アクリル系有機バインダ6.2g、エタノール3.1g、トリメチロールプロパントリアクリレート3.0g、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン1.2g、2,4−ジエチルチオキサントン0.3g、及び、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル0.5gを混合して得たスラリーを、ドクターブレード法によってシート状に成形し、さらに100℃で乾燥させて、シート厚み30μmの感光性誘電体セラミックグリーンシートを得た。
【0070】
実施例6(感光性磁性体セラミックグリーンシート)
ホウ珪酸系ガラス粉末6.2g、ニッケル亜鉛フェライト56.0g、カルボキシル基含有アクリル系有機バインダー6.2g、エタノール3.1g、トリメチロールプロパントリアクリレート3.0g、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン1.2g、2,4−ジエチルチオキサントン0.3g、及び、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル0.5gを混合して得たスラリーを、ドクターブレード法によってシート状に成形し、100℃で乾燥させて、シート厚み30μmの感光性磁性体セラミックグリーンシートを得た。
【0071】
比較例4(感光性絶縁体セラミックグリーンシート)
ジプロピレングリコールモノメチルエーテルを混合しない以外は実施例1と同様のスラリーを、ドクターブレード法によってシート状に成形し、さらに100℃で乾燥させて、シート厚み30μmの感光性絶縁体セラミックグリーンシートを得た。
【0072】
比較例5(感光性誘電体セラミックグリーンシート)
ジプロピレングリコールモノメチルエーテルを混合しない以外は実施例2と同様のスラリーを、ドクターブレード法によってシート状に成形し、さらに100℃で乾燥させて、シート厚み30μmの感光性誘電体セラミックグリーンシートを得た。
【0073】
比較例6(感光性磁性体セラミックグリーンシート)
ジプロピレングリコールモノメチルエーテルを混合しない以外は実施例3と同様のスラリーを、ドクターブレード法によってシート状に成形し、100℃で乾燥させて、シート厚み30μmの感光性磁性体セラミックグリーンシートを得た。
【0074】
以上、実施例4〜6、比較例4〜6のセラミックグリーンシートに、直径30μmのバイアホールが描画されたマスクを通して、高圧水銀灯の光線を250mJ/cm2の露光量で照射した。引き続いて、炭酸ナトリウム水溶液による現像を行うことにより、直径30μmのバイアホール用孔を作製した。そして、このバイアホール用孔に導体材料を充填し、脱脂した後、900℃、空気中で焼成した。得られた焼成後のセラミック基板の抗折強度及び密度を測定した。その測定結果を下記表2に示す。
【0075】
【表2】
【0076】
表2から、本実施例による絶縁体セラミックグリーンシート、誘電体セラミックグリーンシート、磁性体セラミックグリーンシートはいずれも、抗折強度と密度とのバランスに優れ、強度が大きく、基板特性に優れていることが分かる。また、バイアホールの形状性にも優れていた。
【0077】
これに対して、比較例による各種セラミックグリーンシートは、モノオール化合物であるジプロピレングリコールモノメチルエーテルを含んでいないので、抗折強度が小さいか、或いは、焼結基板の密度が小さくなってしまった。さらに、バイアホールの形状が悪かった。これは、セラミックグリーンシート用スラリーがゲル化によって分散性が低下し、不均一になったことを意味する。
【0078】
以上のように、セラミックグリーンシート用スラリー中にモノオール化合物(特に沸点178℃以上のモノオール化合物)を含有させることによって、ゲル化が進行せず、均一なスラリーが得られるため、そうしたスラリーから作製されたセラミックグリーンシートはバイアホールや導体パターンの加工性に優れ、さらに、焼成後もクラックが発生せず、結果として力学的に丈夫なセラミック基板を得ることができた。
【0079】
【発明の効果】
本発明のセラミックグリーンシートによれば、酸性官能基を備えた有機高分子化合物を含む有機バインダ、多価金属を含有したセラミック粉末及び/又はガラス粉末を含むスラリー中に、モノオール化合物を含有しているので、スラリーのゲル化が抑制されて、均一かつ加工性に優れたセラミックグリーンシートが得られる。
【0080】
特に、感光性有機成分を含有した感光性セラミックグリーンシートによれば、微細かつ高精度にバイアホールを形成することができ、導体パターンの微細化に十分に対応可能なセラミックグリーンシートが得られる。
【0081】
また、本発明のセラミック基板は、本発明のセラミックグリーンシートを焼成してなるセラミック層を備えるものであり、上述したように本発明のセラミックグリーンシートは、加工形状が良く均一なセラミックグリーンシートであるので、強度が高くかつ緻密なセラミック基板が得られる。
【0082】
さらに、本発明のセラミック多層基板の製造方法によれば、加工形状が良く分散性に優れた本発明のセラミックグリーンシートを用いているので、バイアホール、導体パターンを高密度かつ微細に形成できると同時に、力学的に丈夫で信頼性の高いセラミック多層基板が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるセラミック多層基板の概略断面図である。
【符号の説明】
1…セラミック多層基板
2a、2b、2c、2d、2e、2f…絶縁体層
3a、3b…誘電体層
5…内部電極
6…バイアホール
7…表層導体
Claims (6)
- (A)酸性官能基を有する有機高分子化合物を含む有機バインダ、
(B)多価金属を含有したセラミック粉末及び/又はガラス粉末、
(C)沸点178℃以上のモノオール化合物、
(D)感光性有機成分
を混合したスラリーをシート状に成形してなることを特徴とする、セラミックグリーンシート。 - 前記スラリーの溶液部分に溶出する前記多価金属のイオンのモル数に対して、前記モノオール化合物を2倍モル数以上含有することを特徴とする、請求項1に記載のセラミックグリーンシート。
- 前記モノオール化合物の含有量は、前記スラリーの溶液部分全量に対して、5〜95重量%であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のセラミックグリーンシート。
- 前記セラミック粉末及び/又はガラス粉末は、ホウ素、バリウム、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、鉛、ビスマス、銅、亜鉛、ジルコニウム、ニオブ、クロム、ストロンチウム及びチタンからなる群より選ばれる少なくとも1種の多価金属若しくはその酸化物を含有した粉末であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載のセラミックグリーンシート。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載のセラミックグリーンシートを焼成してなるセラミック層を備えることを特徴とする、セラミック基板。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載のセラミックグリーンシートにバイアホールを形成し、前記バイアホールに接続する導体パターンを形成した後、このセラミックグリーンシートを含む複数のセラミックグリーンシートを積層し、これを焼成することを特徴とする、セラミック多層基板の製造方法。
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