JP6942960B2 - セラミック体の製造方法及びそれに用いる分散体 - Google Patents

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Description

本発明は、三次元形状の造形物(セラミック体)を作製する方法に関し、より詳細には、形状保持方法及びそれに用いる分散体に関する。
三次元の造形物を作製するには、形状を保持する技術が必要である。良く知られた方法としては、鋳型を用いて熱可塑性樹脂や溶融金属等を注入し成形する方法が一般的である。しかし、セラミック分散体を材料としてこの方法でセラミック体を作製するには、鋳型内で溶媒を乾燥させる工程が必要となり、事実上困難である。
少量生産方式として近年注目を集めているのは、3Dプリンターである。インクジェット方式の3Dプリンターでは、光硬化性樹脂を含む溶液をインクジェットヘッドから吐出させた後、紫外線ランプにより硬化させる方法である。この方法は、ノズルを増やすことにより様々な材料を同時に供給できるため、複数の材料からなる造形物を作製できる。しかしながら、この方法では形状を保持するために、光硬化性樹脂が必須であるため、造形物中のセラミックの濃度は、その分だけ低下せざるを得ない。
特許文献1においては、インクジェットプリンターを用いて、セラミックを含む懸濁液を層毎に印刷し、形成された複合層を乾燥及び硬化することによって、三次元形状セラミック体の製造プロセスが提案されている。このプロセスでは、水性ベーマイトゾル、低分子量アルコール、乾燥抑制剤、有機流動化剤を含む分散媒に50重量%〜80重量%のセラミック粒子を含む懸濁液をインクとして使用し、インクジェットで吐出後、乾燥及び焼結することにより三次元形状セラミック体を形成している。しかしながら、このプロセスは、水性ベーマイトゾル(アルミナ1水和物)を含有することが必須であり、アルミナを含まない造形物を作製することは不可能であった。また、形状を保持するためには、一層毎に、80℃で乾燥させなければならず、多層を積層して立体構造物を作製するには、多くの時間を要するという欠点があった。
特許文献2においては、半導体酸化物0.1〜20重量部を含有することを特徴とする、厚さ10μmの厚膜形成が可能なインクジェット用インクを作製している。このインクは、バインダーを用いて、酸化物粒子を硬化させているが、酸化物粒子の濃度は20重量部までしか言及されていないため、それ以上の高濃度で実施可能であるかは不明である。また、厚さ10μmの厚膜を形成しているが、それ以上の厚さで造形できるかは不明である。
国際公開第2007/112885号公報 特開2012−102308号公報
本発明が解決しようとする課題は、高純度なセラミック体の製造方法を提供すること、及び、ベーマイトゾルやバインダー成分を必須とすることなくかつ乾燥工程を必須とすることもなく、前記セラミック体の製造方法に適用可能である高純度で高濃度なセラミック粒子分散体を提供することにある。
本発明者等は、種々検討した結果、特定の溶媒中に分散させたセラミックナノ粒子をその粒子の表面修飾基を用いて硬化させることで、樹脂等のバインダーや目的とするセラミック体の主成分以外の無機物を必須成分とすることのない高純度なセラミック体を、溶媒を内包したまま、造形できることを見出し、本発明を完成させた。
即ち本発明は、
20℃における蒸気圧が1500Pa以下であり、かつ、重合性官能基との反応性を有さない溶媒(A)と、エネルギー線重合性官能基又は熱重合性官能基で修飾されたセラミック粒子(B)と、を含有する分散体を、支持体に層毎又は一度に供給する工程(I)と、支持体に供給された分散体をエネルギー線又は熱により硬化させる工程(II)と、を含むことを特徴とするセラミック体の製造方法に関する。
また、本発明は、前記方法で得られたセラミック体を乾燥又は焼結する工程を有する、セラミック焼結体の製造方法に関する。
また、本発明は、20℃における蒸気圧が1500Pa以下であり、かつ、重合性官能基との反応性を有さない溶媒(A)と、エネルギー線重合性官能基又は熱重合性官能基で修飾されたセラミック粒子(B)と、を含有することを特徴とする造形用分散体に関する。
本発明の造形用分散体は、特許文献1及び特許文献2で開示されたベーマイトゾルやバインダー成分を必須とすることなく、溶媒中にセラミックを分散しているため、温度に対する粘度の変化が緩やかであり、セラミック分散体の温度安定性が高い。また、溶媒とセラミック微粒子が主成分であり、その他の成分は必須ではないため、高純度のセラミック微粒子分散体を調製できる。さらにこの分散体を、上記した本発明のセラミック体の製造方法中の工程に用いて作製したセラミック体から、乾燥または焼結等により溶媒を除去することで高純度のセラミック焼結体を製造することができる。さらに、本発明の分散体は、セラミック粒子の粒径が200nm以下であるため、透明性が高く、光等エネルギー線重合反応により1cm以上の厚みのあるセラミック体を製造することも可能である。さらにまた、本発明の分散体は、溶媒に分散する表面修飾基を有する粒子であれば、セラミックの種類を問わず応用可能であるため、多種の機能を有するセラミックを用いた造形物の製造に応用可能である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の分散体は、20℃における蒸気圧が1500Pa以下であり、かつ、重合性官能基との反応性を有さない溶媒(A)と、エネルギー線重合性官能基又は熱重合性官能基で修飾されたセラミック粒子(B)を必須成分として含有する造形用分散体である。このような本発明の分散体は、エネルギー線又は熱刺激により硬化することが可能である。また本発明の分散体は、上記のような溶媒を用いたことにより、溶媒を内包したままセラミック粒子がネットワーク構造を形成しやすく、三次元形状の硬化物をより好適に作製することができる。発明者らは、このような性質を見出し、これに注目し、造形物であるセラミック体の製造方法(有機成分を除去する前の形状保持方法)及びセラミック焼結体(有機成分を乾燥又は焼結により除去することで得られるセラミック体)の製造方法に、本分散体を適用することにより、上述のような効果を得て課題解決に至ったものである。
本発明の分散体を用いれば、分散体を硬化させた場合に硬化物中に溶媒を残存させることができる(溶媒を内包したまま硬化できる)ことから、溶媒の揮発によるひずみが生じにくく、粒子間のネットワークを作りやすいため、三次元形状の硬化物を好適に作製することができる。分散体を硬化させた場合に硬化物中の溶媒は、粒子間のネットワークのひずみをより減らす観点から、硬化前の該溶媒の重量の80重量%以上残存することが好ましく、90重量%以上残存することがより好ましい。このような結果を得るためには、用いる溶媒は、20℃における蒸気圧が1500Pa以下の溶媒であることが好ましく、20℃における蒸気圧が1000Pa以下の溶媒であることがより好ましい。この範囲内であれば、硬化時の粒子間のネットワークをより好適に作製することが可能である。
前記溶媒(A)は、単一成分で用いてもよく、これらの中から2種類以上を選択し、混合して用いることもできる。また、溶媒(A)は、粘度が低く、重合性化合物で修飾されたセラミック粒子の分散性が高いことが好ましい。したがって、溶媒(A)は、分子量が500以下であることが好ましく、分子量が300以下であることがより好ましい。
より詳細には、所望のエネルギー線重合性官能基又は熱重合性官能基で修飾されたセラミックナノ粒子(B)が、特定の溶媒(A)に200nm以下の粒径で分散しており、溶媒を内包したまま硬化することが可能な分散体を用いて、支持体上に層毎または一度に供給し、溶媒を乾燥する工程を必須とすることなく、セラミック体の三次元形状を保持する方法を提供する。
そのような要件を満たす溶媒(A)の一例として、下記式(1)で表される化合物、下記式(2)で表される化合物、下記式(3)で表される化合物、3−メトキシブチルアセテート、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,3−オクチレングリコール、2−エチルブタノール、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸3−メチルブチル、酢酸ベンジル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸ブチル、フタル酸ジブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、ノナン、デカン、ドデカン、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸ブチル、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトンなどが挙げられる。
Figure 0006942960
(式(1)中、Rは水素原子又はメチル基、Rは水素原子又は炭素数1〜12の分岐していても良いアルキル基、Rは水素原子、ベンジル基、フェニル基又は炭素数1〜12の分岐していても良いアルキル基である。また、nは1〜4の整数である。)
Figure 0006942960
(式(2)中、Rは水素原子又はメチル基、Rは水素原子、ベンジル基又は炭素数1〜12の分岐していても良いアルキル基、Rはメチル基又はエチル基である。また、nは1〜4の整数である。)
Figure 0006942960
(式(3)中、R、Rは、各々独立にメチル基又はエチル基である。また、nは1〜4の整数である。)
溶媒(A)のより好適な例としては、式(1)で表される化合物、式(2)で表される化合物、式(3)で表される化合物、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。これらは、1種のみを用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明の分散体は、各種重合性化合物(α)で修飾されたセラミック粒子(B)が、エネルギー線又は熱刺激により反応して、ネットワーク構造を形成し、上記したような溶媒を内包したまま硬化すると考えられる。従って、架橋密度が高いほどセラミック体の強度は高くなる。
セラミック粒子(B)を修飾する重合性化合物(α)は、セラミックの表面に配位及び/又は結合可能であり、エネルギー線の照射又は熱により重合する官能基をもつ物質であれば特に限定されない。重合性化合物(α)は、エネルギー線の照射又は熱により重合可能な重合性化合物(α)を単一成分で、または、その2種類以上を混合して用いることができる。重合性化合物(α)としては、有機カルボン酸化合物、シラン系化合物、金属カップリング剤、エポキシ基含有化合物、水酸基含有化合物、アミノ基含有化合物、チオール含有化合物などが挙げられる。重合反応は、ラジカル重合性、アニオン重合性、カチオン重合性、熱重合性など任意のものであってよい。
重合性化合物(α)のうち、エネルギー線の照射により重合する官能基をもつ重合性化合物としては、例えばビニル基を含有する重合性化合物が用いられるが、なかでも、エネルギー線の照射による重合速度が速い(メタ)アクリル系化合物及びスチレン系化合物が好ましい。
エネルギー線の照射により重合する官能基をもつ重合性化合物の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタル酸、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アククリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノメチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
重合性化合物(α)のうち、熱により重合する官能基をもつ重合性化合物としては、上記ビニル基を含有する重合性化合物の他にエポキシ基を含有する重合性化合物などが挙げられる。
エポキシ基を含有する重合性化合物の例としては、エピクロロヒドリン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。
また、上記セラミック粒子(B)は、上記重合性化合物(α)以外にも、セラミックの表面に配位及び/又は結合可能であれば重合性官能基を持たない化合物(β)(以下、化合物(β)と表記する場合がある)で、さらに修飾されていてもよい。化合物(β)は、セラミック粒子の溶媒中での分散性を向上させるために有効である。化合物(β)の例としては、酢酸、吉草酸、ヘキサン酸、へプタン酸、2−エチルヘキサン酸、オクタン酸、2−メチルへプタン酸、4−メチルオクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ネオデカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸、オレイン酸、12-ヒドロキシステアリン酸、シクロヘキサノール、1−ブタノール、2−ブタノール、オレインアルコール、メチルシクロヘキサノール、エチレングリコールモノエチルエーテルなどが挙げられる。これらは、1種のみを用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明においてセラミック粒子(B)の表面修飾方法は、通常、セラミック粒子を修飾するために採用される方法を用いればよく、その方法は特に限定されるものではない。例えば、金属酸化物等のセラミックナノ粒子を窒素雰囲気下、反応槽に入れ攪拌しながら、重合性化合物(α)や化合物(β)を噴霧した後に100〜150℃で1時間以上加熱攪拌し修飾する乾式法や、セラミック粒子(B)をスラリー化し、重合性化合物(α)及び化合物(β)を加え、熱を加えながら攪拌して修飾する湿式法どちらを用いても良い。また、ゾルゲル法や超臨界水熱合成法でセラミックナノ粒子を合成する時に表面修飾を行なっても良い。
好ましい実施形態において、前記分散体は、硬化後、硬化物中に残存する溶媒(A)が、硬化前の該溶媒の重量の80重量%以上残存し、より好ましくは90重量%以上残存するものを選択して使用することができる。このような溶媒(A)を用いることにより三次元形状のセラミック体を好適に作製することができる。
前記分散体中の粒子の平均分散粒子径は、5nm以上200nm以下であり、好ましくは5nm以上100nm以下である。この範囲であれば、分散安定性をより高めることができるので好ましい。また、より透明性の高い分散体を作製できるため、エネルギー線で硬化させる時に、エネルギー線をより内部まで透過させることができ、三次元形状の硬化物をより好適に作製することができるため好ましい。
前記分散体中のセラミック粒子(B)の含有量は、5vol%以上70vol%以下であり、好ましくは5vol%以上60vol%以下である。前記濃度範囲であれば、粒子間の距離が近く、ネットワーク構造が十分に形成されるたるため、溶媒を内包した硬化物を安定的に作成できる。
本発明の付加造形用分散体はセラミック粒子を含む。このセラミック粒子は単一であっても良いし、2種以上のセラミックの混合物、固溶体もしくは複合酸化物であっても良い。単一のセラミックの例としては、SiO、Al、TiO、ZrO、In、ZnO、SnO、La、Y、CeO、MgO、Siなどが挙げられ、固溶体または複合酸化物の例としては、ITO、ATO、BaTiO、CaTiO、MgAl、Al−ZrO、Y3-ZrO、ベーマイト及び/またはMgO及び/またはCaO等で安定化したZrO、Al、Y、HfO、CeO、Al−ZrO、Al、Y、Fe、他の希土類酸化物で安定化したSiなどが挙げられる。
本発明の三次元形状セラミック体の製造においては、重合性官能基との反応性を有さず、且つ、分散体の硬化後、硬化物中に残存する溶媒(A)と、エネルギー線重合性官能基又は熱重合性官能基で修飾されたセラミック粒子(B)を必須成分として含有する分散体を、支持体上に層毎に供給してエネルギー線又は熱により硬化し、積層することによりセラミック体を製造する。
本発明における支持体とは、硬化前の分散液を保持できるものであればどのような形状、材質でもよく、例えば黒鉛板、プラチナ板、金属板、セラミック板、ガラス板等の平面支持体や、これらの材質でできた容器等の立体的な支持体などが挙げられる。
また、本発明における供給とは、分散体を支持体に接液させることであり、また、硬化した分散体の上にさらに、新しい分散体を接液させることである。供給の方法に制限はないが、塗布、滴下、印刷、ディッピングなどが挙げられる。
以下、本発明における実施態様の一例を下記するが、これらに限定されるわけではない。
具体的な製造法の例としては、分散体を少量ずつ支持体上に供給しエネルギー線又は熱により硬化させて積層する3D−インクジェット法や、容器に満たした分散体の中に支持体を設置し、外部から光または熱を加えて支持体に接液した分散体を硬化させ、支持体を上または下に移動させることにより、支持体及び硬化物に段階的に分散体を供給して硬化させ、三次元形状を作製する光造形法等が挙げられる。
本発明における別の製造法の例としては、規定された寸法を有する型の中に一度に分散体を供給し、エネルギー線または熱により硬化させる方法も可能である。規定された寸法を有する型とは、例えば、シャーレなどの容器、寒天などで作製した型やプリンターで印刷した型等が挙げられる。
本発明の三次元形状セラミック体の製造において、付加造形時の1層の厚さは、エネルギー線が透過するまたは熱が伝わる厚さで規定される。本発明の分散体は、セラミック粒子の分散粒径が小さく、分散体の透明性が非常に高いため、例えば光重合反応により、1mm<厚の層を一回で造形可能である。さらにこれを積層することにより、任意の厚さのセラミック体を造形できる。
本発明の三次元形状セラミック体の製造においては、セラミック粒子の表面修飾基を利用して硬化させるため、所望の表面修飾基を付与することができる粒子であれば、セラミックの種類は限定されない。さらに、有機部分を焼結等により除去することで、理論上目的とする無機成分の純度が100%のセラミックの造形物(セラミック焼結体)を作製できる。また、本発明により製造可能な造形物の種類は特に制限がなく、教育、玩具の分野における人物、動植物等を模した模型、工業分野における各種製品、動作確認や嵌合せ、質感、サイズ感の確認のための試作段階の模型等、躯体の構造確認、見本の作製等のような建築分野におけるミニチュア、医療用分野における臓器、骨等のモデル、義手、歯冠、人工骨等の製造などさまざまな造形物作製に適用可能である。
以下、実施例を用いて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は以下の実施例の範囲に限定されるものではない。
(実施例1)
メタクリル基修飾シリカ(株式会社アドマテックス製 アドマナノ YA010C−SM1 粒径10nm)10gをスクリュー管に秤量し、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル(蒸気圧 91Pa/20℃、分子量:148) 10gと、光重合開始剤(BASFジャパン株式会社製 IRGACURE 184) 0.3gを加えて攪拌し、半透明のシリカ50重量%(30vol%)分散体を調製した。得られた分散体中のシリカ粒子の平均分散粒子径は15nmであった。得られたシリカ分散体1gをシャーレ(φ4cm)に量りとり、大気下で1000mJ/cmの紫外線を照射した。その結果、溶媒を内包した透明な厚さ1〜2mmの板状のセラミック体が作製できた。紫外線硬化前後の重量変化は、0.95%(溶媒残存量99%以上)であった。
本発明で用いた測定方法及び用いた測定装置は以下の通りである。
<平均分散粒子径の分析>
測定装置:大塚電子株式会社製 ゼータ電位・粒径測定システムELS−Z
<紫外線照射装置>
ヘレウス株式会社製 無電極UVランプシステム F600V−10
(実施例2)
シャーレ(φ4cm)にあらかじめ、外径1cm(内径0.5cm)、高さ1.5cmの寒天で作製した筒状の型を置いた。この中に実施例1と同様にして調製したシリカ分散体 0.1gを注入し、大気下で300mJ/cmの紫外線を照射して硬化させた。更にその上に、シリカ分散体 0.1gを注入して硬化させることを2回繰返し、合計で0.3gのシリカ分散体を円柱の中で積層し硬化させた。その結果、溶媒を内包した高さ1.2cmの透明なセラミック体が作製できた。紫外線硬化前後の重量変化は、1.0%(溶媒残存量99%)であった。
(実施例3)
シャーレ(φ4cm)にあらかじめ、外径1cm(内径0.5cm)、高さ1.5cmの寒天で作製した筒状の型を置いた。この中に実施例1と同様にして調製したシリカ分散体0.3gを注入し、大気下で1000mJ/cmの紫外線を照射して硬化させた。その結果、溶媒を内包した高さ1.2cmの透明なセラミック体が作製できた。紫外線硬化前後の重量変化は、0.7%(溶媒残存量99%以上)であった。
(実施例4)
メタクリル基修飾シリカ(株式会社アドマテックス製 アドマナノ YA010C−SM1 粒径10nm) 4gをスクリュー管に秤量し、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル(蒸気圧 91Pa/20℃、分子量:148) 16gと、光重合開始剤(BASFジャパン株式会社製 IRGACURE 184) 0.3gを加えて攪拌し、半透明のシリカ20重量%(10vol%)分散体を調製した。得られた分散体中のシリカ粒子の平均分散粒子径は15nmであった。得られたシリカ分散体を用いて、実施例1と同様の操作を行った結果、溶媒を内包した透明な厚さ1〜2mmの板状のセラミック体が作製できた。紫外線硬化前後の重量変化は、0.8%(溶媒残存量99%以上)であった。
(実施例5)
メタクリル基修飾シリカ(株式会社アドマテックス製 アドマナノ YA010C−SM1 粒径10nm)12gをスクリュー管に秤量し、3−メトキシブチルアセテート(蒸気圧 400Pa/20℃、分子量:146.2)8gと、光重合開始剤(BASFジャパン株式会社製 IRGACURE 184) 0.3gを加えて攪拌し、半透明のシリカ60重量%(39vol%)の分散体を調製した。得られた分散体中のシリカ粒子の平均分散粒子径は16nmであった。得られたシリカ分散体を用いて、実施例1と同様の操作を行った結果、溶媒を内包した透明な厚さ1〜2mmの板状のセラミック体が作製できた。紫外線硬化前後の重量変化は、1.9%(溶媒残存量98%以上)であった。
(実施例6)
メタクリル基修飾シリカ(株式会社アドマテックス製 アドマナノ YA010C−SM1 粒径10nm)4gをスクリュー管に秤量し、3−メトキシブチルアセテート(蒸気圧 400Pa/20℃、分子量146.2) 16gと、光重合開始剤(BASFジャパン株式会社製 IRGACURE 184) 0.3gを加えて攪拌し、半透明のシリカ20重量%(10vol%)の分散体を調製した。得られた分散体中のシリカ粒子の平均分散粒子径は15nmであった。得られたシリカ分散体を用いて、実施例1と同様の操作を行った結果、溶媒を内包した透明な厚さ1〜2mmの板状のセラミック体が作製できた。紫外線硬化前後の重量変化は、1.8%(溶媒残存量98%以上)であった。
(実施例7)
メタクリル基修飾シリカ(株式会社アドマテックス製 アドマナノ YA010C−SM1 粒径10nm)12.8gをスクリュー管に秤量し、プロピレングリコールモノエチルエーテル(蒸気圧 533Pa/20℃、分子量:140.2) 7.2gと、光重合開始剤(BASFジャパン株式会社製 IRGACURE 184) 0.3gを加えて攪拌し、半透明のシリカ64重量%(約42vol%)の分散体を調製した。得られた分散体中のシリカ粒子の平均分散粒子径は18nmであった。得られたシリカ分散体1gをシャーレ(φ4cm)に量りとり、これに、大気下で660mJ/cmの紫外線を照射した。その結果、溶媒を内包した透明な厚さ1〜2mmの板状のセラミック体が作製できた。紫外線硬化前後の重量変化は、2.6%(溶媒残存量97%以上)であった。
(実施例8)
メタクリル基修飾シリカ(株式会社アドマテックス製 アドマナノ YA010C−SM1 粒径10nm)4gをスクリュー管に秤量し、プロピレングリコールモノエチルエーテル(蒸気圧 533Pa/20℃、分子量:140.2) 16gと、光重合開始剤(BASFジャパン株式会社製 IRGACURE 184) 0.3gを加えて攪拌し、半透明のシリカ20重量%(約9vol%)の分散体を調製した。得られた分散体中のシリカ粒子の平均分散粒子径は17nmであった。得られたシリカ分散体を用いて、実施例1と同様の操作を行った結果、溶媒を内包した透明な厚さ1〜2mmの板状のセラミック体が作製できた。紫外線硬化前後の重量変化は、5.4%(溶媒残存量94%以上)であった。
(実施例9)
メタクリル基修飾シリカ(株式会社アドマテックス製 アドマナノ YA010C−SM1 粒径10nm)8.4gをスクリュー管に秤量し、エチレングリコールモノメチルエーテル(蒸気圧 840Pa/20℃、分子量:76.1) 11.6gと、光重合開始剤(BASFジャパン株式会社製 IRGACURE 184) 0.3gを加えて攪拌し、半透明のシリカ42重量%(約24vol%)の分散体を調製した。得られた分散体中のシリカ粒子の平均分散粒子径は17nmであった。得られたシリカ分散体1gをシャーレ(φ4cm)に量りとり、これに、大気下で660mJ/cmの紫外線を照射した。その結果、溶媒を内包した透明な厚さ1〜2mmの板状のセラミック体が作製できた。紫外線硬化前後の重量変化は、5.4%(溶媒残存量94%以上)であった。
(実施例10)
メタクリル基修飾シリカ(株式会社アドマテックス製 アドマナノ YA010C−SM1 粒径10nm)4gをスクリュー管に秤量し、エチレングリコールモノメチルエーテル(蒸気圧 840Pa/20℃、分子量:76.1) 16gと、光重合開始剤(BASFジャパン株式会社製 IRGACURE 184) 0.3gを加えて攪拌し、半透明のシリカ20重量%(10vol%)の分散体を調製した。得られた分散体中のシリカ粒子の平均分散粒子径は16nmであった。得られたシリカ分散体を用いて、実施例1と同様の操作を行った結果、溶媒を内包した透明な厚さ1〜2mmの板状のセラミック体が作製できた。紫外線硬化前後の重量変化は、6.7%(溶媒残存量93%以上)であった。
(実施例11)
メタクリル基修飾シリカ(株式会社アドマテックス製 アドマナノ YA010C−SM1 粒径10nm)4gをスクリュー管に秤量し、N−メチル−2−ピロリドン(蒸気圧 39Pa/20℃、分子量:99.1) 16gと、光重合開始剤(BASFジャパン株式会社製 IRGACURE 184) 0.3gを加えて攪拌し、半透明のシリカ20重量%(11vol%)の分散体を調製した。得られた分散体中のシリカ粒子の平均分散粒子径は16nmであった。得られたシリカ分散体を用いて、実施例1と同様の操作を行った結果、溶媒を内包した透明な厚さ1〜2mmの板状のセラミック体が作製できた。紫外線硬化前後の重量変化は、0.7%(溶媒残存量99%以上)であった。
(実施例12)
メタクリル基修飾シリカ(株式会社アドマテックス製 アドマナノ YA010C−SM1 粒径10nm)4gをスクリュー管に秤量し、ジメチルスルホキシド(蒸気圧 84Pa/20℃、分子量:78.1) 16gと、光重合開始剤(BASFジャパン株式会社製 IRGACURE 184) 0.3gを加えて攪拌し、半透明のシリカ20重量%(約11vol%)の分散体を調製した。得られた分散体中のシリカ粒子の平均分散粒子径は21nmであった。得られたシリカ分散体を用いて、実施例1と同様の操作を行った結果、溶媒を内包した透明な厚さ1〜2mmの板状のセラミック体が作製できた。紫外線硬化前後の重量変化は、0.8%(溶媒残存量99%以上)であった。
(合成例1)
フラスコに、シリカ100g(日本アエロジル株式会社製 AEROSIL200 粒径12nm)を量りとり、メチルエチルケトン60g、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン20g、水1gを加え、窒素雰囲気下、攪拌しながら80℃で2時間加熱還流した。この液を遠心分離し、上清を捨て、メチルエチルケトンで3回洗浄した後、乾燥してエポキシ基修飾シリカを調製した。
(実施例13)
上記合成例1で合成したエポキシ基修飾シリカ 4gをスクリュー管に秤量し、N−メチル−2−ピロリドン(蒸気圧 39Pa/20℃、分子量:99.1) 16gと、硬化触媒2−エチル−4−メチルイミダゾール 1gを加えて攪拌し、半透明のシリカ20重量%(10vol%)の分散体を調製した。得られた分散体中のシリカ粒子の平均分散粒子径は35nmであった。得られたシリカ分散体 1gをシャーレ(φ4cm)に量りとり、120℃で3分間加熱し硬化させた。その結果、溶媒を内包した透明な厚さ1〜2mmの板状のセラミック体が作製できた。熱硬化前後の重量変化は、0.7%(溶媒残存量99%以上)であった。
(実施例14)
上記合成例1で合成したエポキシ基修飾シリカ 6gをスクリュー管に秤量し、N−メチル−2−ピロリドン(蒸気圧 39Pa/20℃、分子量:99.1) 14gと、硬化触媒2−エチル−4−メチルイミダゾール 1.5gを加えて攪拌し、半透明のシリカ30重量%(17vol%)の分散体を調製した。得られた分散体中のシリカ粒子の平均分散粒子径は40nmであった。得られたシリカ分散体 1gをシャーレ(φ4cm)に量りとり、120℃で3分間加熱し硬化させた。その結果、溶媒を内包した透明な厚さ1〜2mmの板状のセラミック体が作製できた。熱硬化前後の重量変化は、0.7%(溶媒残存量99%以上)であった。
(実施例15)
上記合成例1で合成したエポキシ基修飾シリカ 4gをスクリュー管に秤量し、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(蒸気圧 13Pa/20℃、分子量:176.2) 16gと、硬化触媒2−エチル−4−メチルイミダゾール 1gを加えて攪拌し、半透明のシリカ20重量%(10vol%)の分散体を調製した。得られた分散体中のシリカ粒子の平均分散粒子径は30nmであった。得られたシリカ分散体1gをシャーレ(φ4cm)に量りとり、120℃で3分間硬化させた。その結果、溶媒を内包した透明な厚さ1〜2mmの板状のセラミック体が作製できた。熱硬化前後の重量変化は、7.8%(溶媒残存量92%以上)であった。
(比較例1)
メタクリル基修飾シリカ(アドマナノシリカ 粒径 10nm) 11gをスクリュー管に秤量し、メチルエチルケトン(蒸気圧 10500Pa/20℃) 9gと、光重合開始剤イルガキュア184 0.3gを加えて攪拌し、半透明のシリカ55重量%(33vol%)の分散体を調製した。得られた分散体中のシリカ粒子の平均分散粒子径は15nmであった。得られたシリカ分散体を用いて、実施例1と同様の操作を行った結果、小さな白い塊が多数生成し、板状のセラミック体は作製できなかった。紫外線照射前後の重量変化は25.4%減量(溶媒残存量80%以下)であった。
(比較例2)
合成例1で合成したエポキシ基修飾シリカ 11gをスクリュー管に秤量し、メチルエチルケトン(蒸気圧 10500Pa/20℃) 9gと、硬化触媒2−エチル−4−メチルイミダゾール2.8gを加えて攪拌し、半透明のシリカ55重量%(約33vol%)の分散体を調製した。得られた分散体中のシリカ粒子の平均分散粒子径は25nmであった。調製したシリカ分散体1gをシャーレ(φ4cm)に量りとり、120℃で3分間硬化させた結果、溶媒がほぼ全量減量(溶媒残存量10%以下)し、多数の小さな白い塊が生成、板状のセラミック体は作製できなかった。
Figure 0006942960
Figure 0006942960
表中の丸印は、セラミック体が作製でき、かつ硬化後の溶媒残存量が80重量%以上のものを示す。

Claims (13)

  1. 20℃における蒸気圧が1500Pa以下であり、かつ、重合性官能基との反応性を有さない溶媒(A)として下記式(2)で表される化合物、下記式(3)で表される化合物及びジメチルスルホキシドからなる群より選ばれる1種又は2種以上の化合物と、エネルギー線重合性官能基又は熱重合性官能基で修飾されたセラミック粒子(B)と、を含有する分散体が、支持体に層毎又は一度に供給される工程(I)と、支持体に供給された分散体をエネルギー線又は熱により硬化させる工程(II)と、を含むことを特徴とするセラミック体の製造方法。
    Figure 0006942960
    (式(2)中、R は水素原子又はメチル基、R は水素原子、ベンジル基又は炭素数1〜12の分岐していても良いアルキル基、R はメチル基又はエチル基である。また、nは1〜4の整数である。)
    Figure 0006942960
    (式(3)中、R はメチル基又はエチル基、R はメチル基又はエチル基である。また、nは1〜4の整数である。)
  2. 前記工程(I)が、前記分散体が支持体に層毎に供給される工程である、請求項1に記載のセラミック体の製造方法。
  3. 前記工程(I)中、供給される方法が塗布である請求項1に記載のセラミック体の製造方法。
  4. 前記工程(I)中、供給される方法が印刷である請求項1に記載のセラミック体の製造方法。
  5. 前記溶媒(A)の20℃における蒸気圧が1000Pa以下であることを特徴とする請求項1に記載のセラミック体の製造方法。
  6. セラミック体の各々の層が、硬化前、硬化後ともに、0.05μm〜50000μmの厚さを有することを特徴とする請求項1に記載のセラミック体の製造方法。
  7. セラミック体の各々の層が、溶媒を乾燥する工程を経ることなく、セラミックの表面修飾基がエネルギー線又は熱により分散媒である溶媒を内包して硬化することを特徴とする請求項1に記載のセラミック体の製造方法。
  8. 請求項1〜で得られたセラミック体を乾燥又は焼結する工程を有する、セラミック焼結体の製造方法。
  9. 20℃における蒸気圧が1500Pa以下であり、かつ、重合性官能基との反応性を有さない溶媒(A)として下記式(2)で表される化合物、下記式(3)で表される化合物及びジメチルスルホキシドからなる群より選ばれる1種又は2種以上の化合物と、エネルギー線重合性官能基又は熱重合性官能基で修飾されたセラミック粒子(B)と、を含有することを特徴とする造形用分散体。
    Figure 0006942960
    (式(2)中、R は水素原子又はメチル基、R は水素原子、ベンジル基又は炭素数1〜12の分岐していても良いアルキル基、R はメチル基又はエチル基である。また、nは1〜4の整数である。)
    Figure 0006942960
    (式(3)中、R はメチル基又はエチル基、R はメチル基又はエチル基である。また、nは1〜4の整数である。)
  10. 前記溶媒(A)の20℃における蒸気圧が1000Pa以下であることを特徴とする請求項に記載の造形用分散体。
  11. 前記セラミック粒子(B)を修飾しているエネルギー線重合性官能基又は熱重合性官能基が、アクリル系重合基又はスチレン系重合基又はエポキシ系重合基であることを特徴とする請求項に記載の造形用分散体。
  12. 前記分散体中の粒子の平均分散粒子径が、5nm以上200nm以下である請求項に記載の造形用分散体。
  13. 前記分散体中のセラミック粒子(B)の含有量が、5vol%以上90vol%以下である請求項に記載の造形用分散体。
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