JP2004067398A - ガラスセラミックスグリーンシートの積層体、及びそれを用いた多層基板の製造方法 - Google Patents

ガラスセラミックスグリーンシートの積層体、及びそれを用いた多層基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】感光性ガラスセラミックスグリーンシートと非感光性ガラスセラミックスグリーンシートの有機バインダーの熱分解温度および無機粉末の軟化点の温度範囲を規定することが必要であり、それに対応したガラスセラミックス多層基板の製造方法を提供する。
【解決手段】複数枚のガラスセラミックスグリーンシートを積層してなる積層体であって、無機粉末(a−1)および光硬化性有機バインダー(a−2)を含有する感光性ガラスセラミックスグリーンシート(A)と、無機粉末(b−1)および有機バインダー(b−2)を含有する非感光性ガラスセラミックスグリーンシート(B)を有し、かつ、以下の式(1)〜(3)を満たすものであるガラスセラミックスグリーンシートの積層体。
Tda2<Spa1          (1)
Tdb2<Spb1          (2)
0℃≦Tda2−Tdb2≦150℃  (3)
(但し、
Spa1:無機粉末(a−1)の軟化点
Tda2:光硬化性有機バインダー(a−2)の光硬化物の熱分解温度
Spb1:無機粉末(b−1)の軟化点
Tdb2:有機バインダー(b−2)の熱分解温度
である。)
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラスセラミックス多層基板に関する。本発明のガラスセラミックス多層基板は、高周波無線用ガラスセラミックス多層基板などの回路材料などに用いられる。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話をはじめとする無線通信技術の普及が著しい。従来の携帯電話は800MHz〜1.5GHzの準マイクロ波帯を用いたものであったが、情報量の増大に伴い、搬送周波数をより高周波であるマイクロ波帯からミリ波帯とした無線技術が提案され、実現される状況にある。こうした高周波無線回路は、移動体通信やネットワーク機器としての応用が期待されており、中でもブルートゥース(Bluetooth)やITS(Intelligent Transport System,高度交通情報システム)での利用によってますます重要な技術となりつつある。
【0003】
これらの高周波回路を実現するためには、そこで使用される基板材料も、使用周波数帯、すなわち、1〜100GHzで優れた高周波伝送特性をもつ必要がある。優れた高周波伝送特性を実現させるためには、低誘電率でかつ誘電損失が低いこと、加工精度が高いこと、寸法安定性がよいといった要件が必要であり、なかでもセラミックス基板が有望視されてきた。
【0004】
しかしながら、アルミナ基板は、比誘電率が比較的大きいため伝送信号の遅延を生じさせ、またシリコンに比べて熱膨張係数が大きいため、部品を搭載したときの温度変化に対する信頼性を確保するのが困難であるという問題があった。さらに、アルミナの焼結温度は約1600℃と高いため、内層の配線として融点が高くかつ電気抵抗率の大きいWまたはMo等を使用する必要があり、配線を微細にした場合の配線の電気抵抗値が大きくなるという問題があった。
【0005】
このため、Ag、Cu等の低抵抗配線材料と同時焼成を行うことのできる低温焼成セラミックス基板の開発が進められており、そのなかでも、比誘電率が比較的小さいので伝送損失が小さく、かつ熱膨張率がシリコンに近いため、フリップチップ方式による搭載が可能なガラスを含有するガラスセラミックス基板が注目されている。このようなガラスセラミックス基板は、一般に複数枚のガラスセラミックスグリーンシートを積層および焼成してガラスセラミックス多層基板が製造される。上記のようなセラミックス多層基板において、スルーホールならびにビアホールの形成は、従来よりNCパンチングマシンや金型をもちいたパンチング、またはレーザー等によりなされている。
【0006】
しかしながら、セラミックス多層基板が小型になり、高密度になるにしたがって、スルーホールならびにビアホールの数が増大するため、NCパンチングマシンや金型、またはレーザー等を用いることによりスルーホールならびにビアホールを形成する方法には、多くの問題点があった。
【0007】
NCパンチングマシンを用いると、スルーホールならびにビアホール形成のための所要時間が増大し、また製造工程が増大する。金型を用いると金型が高度となるため製造コストが増大する。さらに基板の穴位置の変更の度に金型を変更する必要があるため、製造工程が増大する。さらにまた、スルーホールのピッチおよびビアピッチに限界があるため、高密度設計に対応することが困難である。NCパンチングマシンおよび金型に共通しての問題としては、スルーホールあるいはビアホールを形成するためのピンの径が微小になると、機械加工精度およびピン強度に限界があるため、高密度設計に対応することが困難である。レーザー加工については近年精度は向上してきたものの、ホールを一括して形成することができないため、所要時間が増大する。これらの問題を改良する方法として、特開平5−114530号公報や特開平6−305814号公報において、感光性セラミックスグリーンシートを用いたスルーホールならびにビアホール形成を行なう方法が提案されている。フォトリソグラフィー技術を用いることにより、NCパンチングマシン、金型やレーザー加工では不可能であった微小なスルーホールおよびビアホールのパターン加工も可能となった。
【0008】
フォトリソグラフィー技術により、パターン形成性は大きく向上し、また効率よいパターン加工が可能になったが、セラミック多層基板にはさらに、以下に示すような問題もある。それは、セラミックス多層基板が焼成時に焼結に伴う収縮が生じることである。基板材料との収縮が大きいと、最上層配線パターンと寸法誤差のため内層電極との配線が行えなくなってしまう。これは、有機バインダーをより多く含む感光性セラミックスグリーンシートほど大きい課題である。そこでこの問題に対し、特開平5−136572号公報で提案されているような無収縮焼成法が確立された。これによると、ガラスセラミックスグリーンシート積層体の両面、もしくは片面に、前記積層体の焼結温度よりも高い温度で焼結するセラミックスグリーンシートを配置し焼成することによって、焼成時の収縮が平面方向で起こらず、機械的強度の良好なセラミックス多層基板が得られるというものである。
【0009】
さらに、特開平11−195874号公報においては、多層体の一部に感光性セラミックスグリーンシートを用いる方法が提案されている。感光性グリーンシートにフォトリソグラフィー技術を用いて穴あけ加工するすることにより、微小径および微小ピッチのビアを高精度かつ高効率で形成することができ、回路基板、パッケージの小型化が可能となった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、感光性セラミックスグリーンシートと他の絶縁層との一体化に接着剤を必要とし、また接着剤を用いない場合でも感光性セラミックスペーストとして積層体を製造しなければならず、感光性セラミックスグリーンシートあるいは感光性セラミックスペーストと他の絶縁層毎に製造工程を変更し、また焼成温度や焼成工程を変更せざるを得なかった。感光性セラミックス層部の形成と非感光性セラミックス層部の形成に別々の焼成工程を必要とすることは、それだけ生産性が悪く、またエネルギー消費が大きくなり、コスト向上の要因となっていた。さらに、感光性セラミックスグリーンシートと非感光性セラミックスグリーンシートの組み合わせは可能となったが、感光性セラミックスグリーンシートや感光性セラミックスペーストが使用できるのは最外層のみであり、感光性セラミックスグリーンシートと非感光性セラミックスグリーンシートを任意に積層することは不可能であった。
【0011】
高精細化、小型化へ容易に対応できるガラスセラミックス多層基板を低コストで作製するため、感光性ガラスセラミックスグリーンシートと非感光性ガラスセラミックスグリーンシートを任意に積層可能であると共に、これら異なる組成のガラスセラミックスグリーンシートを一括焼成することが求められている。前記要求に応えられるガラスセラミックスグリーンシート及びガラスセラミックス多層基板の製造方法を提供することが本発明が解決しようとする課題である。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数枚のガラスセラミックスグリーンシートを積層してなる積層体であって、無機粉末(a−1)および光硬化性有機バインダー(a−2)を含有する感光性ガラスセラミックスグリーンシート(A)と、無機粉末(b−1)および有機バインダー(b−2)を含有する非感光性ガラスセラミックスグリーンシート(B)を有し、かつ、以下の式(1)〜(3)を満たすものであるガラスセラミックスグリーンシートの積層体である。
Tda2<Spa1          (1)
Tdb2<Spb1          (2)
0℃≦Tda2−Tdb2≦150℃  (3)
(但し、
Spa1:無機粉末(a−1)の軟化点
Tda2:光硬化性有機バインダー(a−2)の光硬化物の熱分解温度
Spb1:無機粉末(b−1)の軟化点
Tdb2:有機バインダー(b−2)の熱分解温度
である。)
又は、前記積層体を一括焼成することを特徴とするガラスセラミックス多層基板の製造方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明のガラスセラミックスグリーンシートの積層体は、複数枚のガラスセラミックスグリーンシートを積層してなる積層体であって、無機粉末(a−1)および光硬化性有機バインダー(a−2)を含有する感光性ガラスセラミックスグリーンシート(A)と、無機粉末(b−1)および有機バインダー(b−2)を含有する非感光性ガラスセラミックスグリーンシート(B)を有するものである。
【0014】
このように複数枚のガラスセラミックスグリーンシートを積層してなる積層体とすることにより、基板サイズが縮小し、搭載ボードへの搭載密度が向上するので好ましい。積層数は2〜10層程度が好ましい。積層パターンとしては特に限定されるものではないが、感光/非感光、非感光/感光、感光/非感光/感光、非感光/感光/非感光等が挙げられる。さらに各層又は層理は平坦な平面であることが好ましいが、特に限定されるものではなく、必要に応じて、凹凸や斜面や同じ層水準に異なる層が隣接していても良い。又、各層の厚みは好ましくは60〜300μmである。前記数値範囲の下限値を下回ると基板の強度不足なり、前記数値範囲の上限値を上回ると基板厚み方向の縮小が不可能となり、好ましくない。
【0015】
又、本発明の積層体においては、以下の式(1)および(2)を満たす必要がある。
Tda2<Spa1          (1)
Tdb2<Spb1          (2)
(但し、
Spa1:無機粉末(a−1)の軟化点
Tda2:光硬化性有機バインダー(a−2)の光硬化物の熱分解温度
Spb1:無機粉末(b−1)の軟化点
Tdb2:有機バインダー(b−2)の熱分解温度
である。)
上記式(1)または(2)を満たさないと有機物の分解前に無機粉末が軟化して有機物を包み込み、その後有機物が分解することで基板に空隙や欠陥、膨れ等を生じやすくなり不都合である。Spa1−Tda2は好ましくは300(より好ましくは400)℃以上であり、Spb1−Tdb2は好ましくは400(より好ましくは500)℃以上である。
【0016】
本発明の積層体においては、感光性ガラスセラミックスグリーンシート(A)に含まれる光硬化性有機バインダー(a−2)の光硬化物の熱分解温度Tda2と非感光性ガラスセラミックスグリーンシート(B)に含まれる有機バインダー(b−2)の熱分解温度Tdb2の差が以下式(3)の通り、0℃〜150℃の範囲内である。
0℃≦Tda2−Tdb2≦150℃  (3)
これによって、多層基板の変形、多層基板間での気泡の発生等の問題を起こすことなく、これらバインダー成分の異なるガラスセラミックスグリーンシートを一括焼成することができる。
【0017】
前記したように非感光性ガラスセラミックスグリーンシート中の有機バインダー(b−2)の熱分解温度と感光性ガラスセラミックスグリーンシートの光硬化性有機バインダー(a−2)の硬化物の熱分解温度との差Tda2−Tdb2は0℃〜150℃(好ましくは0℃〜120℃、より好ましくは0℃〜100℃、さらに好ましくは0℃〜70℃、特に好ましくは0℃〜50℃、非常に好ましくは0℃〜20℃)の範囲内である。特に好ましくは、光硬化性有機バインダー(a−2)と同一または類似(熱分解挙動または化学構造)の成分を用いることができる。用いる有機バインダー成分の熱分解温度の差Tda2−Tdb2が、0℃未満の場合、一般に樹脂硬化物は非硬化物よりも熱分解温度が高い傾向があるので、この傾向とは逆になる前記温度条件を満たす樹脂の組合せは極端に限定されて技術的自由度が低く経済的でない。一方150℃を越える場合、焼成の際に非感光性ガラスセラミックスグリーンシートと感光性ガラスセラミックスグリーンシートの脱バインダーが円滑に行われないために層間に気泡が発生したり、基板の変形が起こる。また、脱バインダー温度・時間等の点から作業性に劣ることの他に、焼成残渣が残りやすいので好ましくない。ここで熱分解温度とは、熱重量分析(TG/DTA)による測定(昇温温度10℃/分、大気中)で、ガラスセラミックスシートの有機物の重量減少率が95%になった時点の温度を意味する。
【0018】
また、本発明の積層体においては、感光性ガラスセラミックスグリーンシート(A)に含まれる無機粉末(a−1)の軟化点Spa1と非感光性ガラスセラミックスグリーンシート(B)に含まれる無機粉末(b−1)の軟化点Spb1との差が以下式(4)の通り、−20℃〜20℃の範囲内であることが好ましい。
−20℃≦Spa1−Spb1≦20℃ (4)
これにより、多層基板の変形、多層基板間での気泡の発生等の問題の他に、ビアホールパターンの曲がりや滲みを起こすことなく、これら無機成分の異なるガラスセラミックスグリーンシートを一括焼成することができる。Spa1−Spb1は、好ましくは−15〜15℃である。ここで無機粉末の軟化点とは、無機粉末の粘度が107.6ポイズとなる時の温度をいう。
【0019】
感光性ガラスセラミックスグリーンシートと非感光性ガラスセラミックスグリーンシートに用いる無機粉末(a−1)および(b−1)としては、軟化点の低い無機粉末を使用することが好ましい。
【0020】
本発明の感光性ガラスセラミックスグリーンシートに含有される無機粉末は焼成工程において焼結するものであり、本発明の目的とする基板形成では、1000℃以下、特に700〜900℃の温度での焼成が好ましいので、いわゆる低温焼成無機粉末が好ましい。もちろん、これらの無機粉末が基板の電気的特性、強度、熱膨張係数などの基本物性を決めるものであるため、目的とする特性に応じて選択されるものである。
【0021】
前記のように、本発明者らは、ガラスセラミックスグリーンシートに使用するバインダー成分や無機成分を種々検討した結果、感光性ガラスセラミックスグリーンシートおよび非感光性ガラスセラミックスグリーンシートに用いるバインダー成分の熱分解温度や無機粉末の軟化点を特定の範囲および関係に規定することにより、前記したような異なるバインダー成分や無機成分を含有するガラスセラミックスグリーンシートの一括焼成に伴う問題を解決したものである。
【0022】
即ち、本発明は、感光性ガラスセラミックスグリーンシートと非感光性ガラスセラミックスグリーンシートにある特定の熱分解温度を持つバインダーを用いることにより、感光性ガラスセラミックスグリーンシート層・非感光性ガラスセラミックスグリーンシート層の脱バインダーを円滑に行ない、感光性ガラスセラミックスグリーンシートと非感光性ガラスセラミックスグリーンシートが脱バインダーの際に類似した収縮性を示すようにし、また、感光性ガラスセラミックスグリーンシートと非感光性ガラスセラミックスグリーンシートに特定の軟化点を持つ無機粉末を用いることにより、ガラス成分の拡散を抑えることができ、ガラスセラミックスグリーンシート層間での気泡の発生、多層基板の変形の他に、ビアホールパターンの曲がりや滲みの発生を解消することによって、感光性ガラスセラミックスグリーンシートと非感光性ガラスセラミックスグリーンシートとを一括焼成、一括積層焼成または一括積層加圧焼成により形成可能としたものである。このことにより積層体を作製する際に有機接着剤を必要とせず、有機接着剤を用いた場合には何度も熱処理を経ることによって生じていた基板の剥離や歪みといった問題が全て解消される他、製造工程数をさらに低減することができる。また脱バインダー工程でシート間の有機接着剤等による気泡発生の問題も解消される。
【0023】
なお、本発明の積層体が、3種類以上の感光性乃至は非感光性ガラスセラミックスグリーンシートよりなる場合は、いずれのシートに対しても前記式(1)および(2)の関係が成り立つ必要がある。又、感光性ガラスセラミックスグリーンシートと非感光性ガラスセラミックスグリーンシートのいずれの組合せに対しても、更には、感光性ガラスセラミックスグリーンシート同士あるいは非感光性ガラスセラミックスグリーンシート同士の組合せにおいても、必ず、前記式(3)については(好ましくは前記式(4)についても)、成り立つべきである。勿論、その際、式(3)においては、感光性ガラスセラミックスグリーンシート同士の場合、一方の感光性ガラスセラミックスグリーンシートの光硬化性有機バインダー(a−2)の光硬化物の熱分解温度をTdb2(有機バインダー(b−2)の熱分解温度)に、又、非感光性ガラスセラミックスグリーンシート同士の場合、一方の非感光性ガラスセラミックスグリーンシートの有機バインダー(b−2)の熱分解温度をTda2(光硬化性有機バインダー(a−2)の光硬化物の熱分解温度)に、読み替えて、式(4)についても無機粉末軟化点に関して同様に読み替えて、あてはめるべきものである。
【0024】
感光性ガラスセラミックスグリーンシートはフォトリソグラフィーの技術を用いて穴あけ加工することにより、ビアホールの一括形成が可能となるため、ビアホールの形成を効率良く行うことができると共に、フォトマスクの変更のみでビアの設計変更を行うことができ、製造工程を低減することができる他、微小径および微小ピッチのビアホールを高精度かつ高アスペクト比で形成することができる。従来、ICチップ端子の引き回しにビア設計の制限上から面積を拡大したり、層数を増加させていたものが、高密度設計が可能となり、回路基板、パッケージの小型化が大きく向上する。本発明では、上記のように、感光性ガラスセラミックスグリーンシートと非感光性ガラスセラミックスグリーンシートとの一括焼成が可能となるため、多層基板の最上層などの高密度の配線が必要な層には感光性ガラスセラミックスグリーンシートを用いてビアホールを形成し、その他の基板層に対しては非感光性ガラスセラミックスグリーンシートを使用し金型やレーザーによる加工等とするなど、基板に求められる性能、配線設計等、必要に応じてパターン形成方法を変更することができる。
【0025】
本発明のガラスセラミックス多層基板の製造方法においては、前記ガラスセラミックスグリーンシートの積層体を一括焼成ものである。一括焼成とは、複数のグリーンシート(特に感光性ガラスセラミックスグリーンシートや非感光性ガラスセラミックスグリーンシートのように、有機バインダーや無機粉末が異なり、焼成条件が異なる積層シートの組合せ)を積層して積層体を形成し、この積層体を焼成することにより、同時に複数枚の積層シートを焼成するものである。即ち、各積層毎に別々に焼成を行い、接着剤を用いる等の焼成方法とは相違するものである。一括焼成方法としては特に限定されるものではないが、以下のような方法を用いて行う。非感光性ガラスセラミックスグリーンシートはNCパンチングマシーン、金型やレーザー加工によって、また感光性ガラスセラミックスグリーンシートについてはフォトリソ加工技術により、グリーンシートの複数の所定位置にビアホールを形成する。ビアホールを形成したそれぞれのガラスセラミクスグリーンシートを任意に積層し、得られた積層体を80℃でプレス加圧150kg/mで熱圧着して一体化する。この積層体を空気中900℃で30分間焼成することが好ましい。
【0026】
また、焼成温度は、用いる無機粉末の低い方の軟化点より+100℃〜+150℃だけ高い温度範囲内で焼成することが好ましい。焼成温度と軟化点の低い方の無機粉末の軟化点の差が+100℃未満の場合、焼成の密着性・緻密性が劣り、一方、+150℃を超える場合、無機粉末の拡散が起こり易いので好ましくない。
【0027】
本発明のガラスセラミックス多層基板の製造方法においては、上記積層体の上下両面に、前記積層体の焼結温度よりも高い温度で焼結するセラミックスグリーンシートを配置し、一括積層焼成または一括積層加圧焼成することによるガラスセラミックス多層基板の製造方法は好ましい態様である。これによると、積層体の上下両面に前記積層体の焼結温度よりも高い温度で焼結するセラミックスグリーンシートを配置して焼成を行い、焼成後、これら積層体の上下両面に配置したセラミックスグリーンシートを洗い流す一括積層焼成方法あるいは、積層体の上下両面に前記積層体の焼結温度よりも高い温度で焼結するセラミックスグリーンシートを配置し焼成時に加圧する一括積層加圧焼成を行うことにより、積層体の平面方向にはほとんど収縮しない、寸法精度の良い焼結体を得ることができる。このため、ビアの位置ずれは少なくパターンの印刷が容易であり、歩留まりが向上する。
【0028】
ガラスセラミックスグリーンシートの焼結温度よりも高い温度で焼結するセラミックスグリーンシートとは、基板焼結温度では焼結しないセラミックス粉末で、アモルファスシリカ、石英、アルミナ、マグネシア、ヘマタイト、チタン酸バリウムおよび窒化硼素などから選択して用いることができる。これらの材料から得られるシートは、ダミー用グリーンシートまたは拘束シートなどと称せられる。このシートには、しばしば酸化鉛、酸化ビスマス、酸化亜鉛、酸化マンガン、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウムなどの酸化剤や感光性ガラスセラミックスグリーンシートとの密着性改良材となる酸化物粉末が1〜5重量%添加されることが好ましい。このようなガラスセラミックスグリーンシートの焼結温度よりも高い温度で焼結するセラミックスグリーンシートの例としては、アルミナ粉末にポリビニルブチラール、ジオクチルフタレート、適当な酸化物、有機溶媒などを加えて、ドクターブレード法によってシート状に形成したものをあげることができる。
【0029】
ガラスセラミックスグリーンシートの上下の面に拘束シートを配置した状態での焼成工程によりX−Y平面方向の収縮は制限されるが、組成物の成分や配合組成、焼成時の諸条件により不可避の収縮が存在するので、収縮率を1%以下に抑制できるならば、ほぼ無収縮を達成したものと考えることができるが、より好ましくは0.5%以下、さらに好ましくは0.1%以下に抑制することが好ましい。このような条件は塗布膜にも適用(セラミックス等よりなる基板に感光性セラミックス組成物のペーストを塗布する手法であり、一般的には、前記基板はそのまま残り完成品の一部を構成する)することが可能であり、塗布膜の場合には、膜の下面には既に基板が存在しているので、膜の上面に拘束シートを配した状態で実施することができる。
【0030】
本発明で用いられる光硬化性有機バインダーにおいて、光硬化性有機成分としては、側鎖にカルボキシル基を有する重合体を含有していることが好ましい。何故ならば、アルカリ水溶液での現像が可能になるからである。側鎖にカルボキシル基を有する重合体は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、酢酸ビニルまたはこれらの酸無水物などのカルボキシル基含有モノマーおよびメタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、2−ヒドロキシエチルアクリレートなどのモノマーを選択し、ラジカル重合開始剤を用いて重合または共重合させることにより得られるが、これらに限定されるものではない。
【0031】
側鎖にカルボキシル基を有する重合体の酸価50〜140であることが好ましい。酸価を140以下とすることで、現像許容幅を広くすることができ、酸価を50以上とすることで、未露光部の現像液に対する溶解性が低下することがなく、従って現像液を濃くする必要がなく露光部の損傷を防ぎ、高精細なパターンを得ることができる。側鎖にカルボキシル基を有する重合体として、焼成時の熱分解温度が低いことから、(メタ)アクリル酸エステル(ここで「(メタ)アクリ・・・」とは「アクリ・・・」および/または「メタクリ・・・」を意味する、以下も同様)および(メタ)アクリル酸を共重合成分とする共重合体が好ましく用いられる。
【0032】
さらに、側鎖にカルボキシル基を有する重合体が側鎖にエチレン性不飽和基を有することも、パターン形成性が向上するので好ましい。エチレン性不飽和基として、ビニル基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基などが挙げられる。このような側鎖をポリマーに付加する方法は、ポリマー中の活性水素含有基であるメルカプト基、アミノ基、水酸基やカルボキシル基に対して、グリシジル基やイソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物やアクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドまたはアリルクロライドを付加反応させる。グリシジル基を有するエチレン性不飽和化合物としては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、クロトン酸グリシジル、イソクロトン酸グリシジルなどがある。イソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物としては、(メタ)アクリロイルイソシアネート、(メタ)アクリロイルエチルイソシアネートなどがある。また、グリシジル基やイソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物やアクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドまたはアリルクロライドは、ポリマー中の活性水素含有基に対して0.05〜0.95モル当量付加させることが好ましい。活性水素含有基がメルカプト基、アミノ基、水酸基の場合にはその全量を側鎖基の導入に利用することもできるが、カルボキシル基の場合には、ポリマーの酸価が好ましい範囲で付加することが好ましい。
【0033】
光硬化性有機成分を構成する主成分は上記の重合体の他に感光性モノマーと光重合開始剤がある。感光性モノマーは、光によって開始された反応、すなわち架橋反応や重合反応を生起してパターン形成において重要な役割をする。このような感光性モノマーとしては、1個以上の光重合可能な(メタ)アクリレート基またはアリル基を有するモノマーなどが挙げられる。これらの具体例としては、アルコール類(例えばエタノール、プロパノール、ヘキサノール、オクタノール、シクロヘキサノール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなど)のアクリル酸またはメタクリル酸エステル、カルボン酸(例えば酢酸、プロピオン酸、安息香酸、アクリル酸、メタクリル酸、コハク酸、マレイン酸、フタル酸、酒石酸、クエン酸など)とアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アリルグリシジル、またはテトラグリシジルメタキシリレンジアミンとの反応生成物、アミド誘導体(例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、メチレンビスアクリルアミドなど)、エポキシ化合物とアクリル酸またはメタクリル酸との反応物などを挙げることができる。また、多官能モノマーにおいて、不飽和基は、アクリル、メタクリル、ビニル、アリル基が混合して存在してもよい。これらは単独で用いてもよく、また組み合わせて用いてもよい。
【0034】
光硬化性有機成分に含有される側鎖にカルボキシル基を有する重合体には一般的に活性光線のエネルギーを吸収する能力はないので、光反応を開始するためには、光重合開始剤を加えることが好ましい。場合によっては光重合開始剤の効果を補助するために増感剤を用いることがある。このような光重合開始剤には1分子系直接開裂型、イオン対間電子移動型、水素引き抜き型、2分子複合型など機構的に異なる種類があり、それらを選択して用いる。本発明に用いる光重合開始剤は、活性ラジカル種を発生するものが好ましい。光重合開始剤や増感剤は1種または2種以上使用することができる。光重合開始剤は、光硬化性有機成分に対し、好ましくは0.05〜10重量%の範囲で添加され、より好ましくは0.1〜10重量%である。光重合開始剤の添加量をこの範囲内とすることにより、露光部の残存率を保ちつつ良好な光感度を得ることができる。
【0035】
一方、非感光性ガラスセラミックスグリーンシート中の有機バインダー(b−2)としては、前記したような感光性ガラスセラミックスグリーンシートに持ちいる光硬化性有機バインダー(a−1)と同一又は類似したバインダーが好ましいが、硬化性は特に必要とせず、乾燥によって溶剤を除去することのできる、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、エチルセルロース樹脂、ニトロセルロース樹脂等、乾燥型の有機バインダーも使用できる。
【0036】
また、前記感光性ガラスセラミックスグリーンシートと非感光性ガラスセラミックスグリーンシートに用いられるバインダー成分は、1種または2種以上のバインダーを混合して用いることもでき、ガラスセラミックスグリーンシート中の各バインダー成分は300〜550℃の熱分解温度を有することが好ましい。
【0037】
本発明で用いられる無機粉末として有用な成分には5つの態様が挙げられる。第1の態様は、一般式RO−Al−SiO(Rはアルカリ金属またはアルカリ土類金属を表す)で表されるアルミノケイ酸塩系化合物である。これに限定されるものではないが、アノーサイト(CaO−Al−2SiO)、セルジアン(BaO−Al−2SiO)などであり、低温焼結セラミックス材料として用いられる無機粉末である。
【0038】
第2の態様の無機粉末としては、ガラス粉末を50〜90重量%と、石英粉末および/またはアモルファスシリカ粉末を総量で10〜50重量%の割合からなるものが好ましい。ガラス粉末はホウ珪酸ガラスである。この時高純度シリカ(石英)は、ほう珪酸ガラスやコーディエライトと溶解しないことが好ましい。また、球状シリカがスラリーの充填性が上がり好ましい。
【0039】
無機粉末の第3の態様は、ホウ珪酸ガラス粉末30〜60重量%、石英粉末および/またはアモルファスシリカ粉末20〜60重量%およびコーディエライト、スピネル、フォルステライト、アノーサイトおよびセルジアンの群から選ばれた少なくとも1種類のセラミックス粉末20〜60重量%との混合物である。
【0040】
無機粉末の第4の態様は、酸化物換算表記でSiO:30〜70重量%、Al:5〜40重量%、CaO:3〜25重量%、B:3〜50重量%の組成範囲で、総量が85重量%以上となるガラス粉末を30〜60重量%と、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、ベリリア、ムライト、コーディエライト、スピネル、フォルステライト、アノーサイト、セルジアン、シリカおよび窒化アルミの群から選ばれた少なくとも1種類のセラミックス粉末70〜40重量%との混合物である。
【0041】
前記の第5の形態は、酸化物換算表記でSiO:80〜90重量%、B:10〜15重量%、Al:0〜5重量%、KO:0〜5重量%の割合で含まれる無機粉末である。
【0042】
ガラス粉末のSiO、Al、CaOおよびBなどの成分は、ガラス粉末中で総量85重量%以上であることが好ましい。残りの15重量%以下はNaO、KO、BaO、PbO、Fe、Mn酸化物、Cr酸化物、NiO、Co酸化物などを含有することができる。ガラス粉末30〜60重量%と組み合わされるセラミックス粉末70〜40重量%はフィラー成分となる。ガラス粉末中のSiOは30〜70重量%の範囲であることが好ましく、30重量%未満の場合は、ガラス層の強度や安定性が低下し、また誘電率や熱膨張係数が高くなり所望の値から外れやすい。また、70重量%より多くなると焼成基板の熱膨張係数が高くなり、1000℃以下の焼成が困難となる。Alは5〜40重量%の範囲で配合することが好ましい。5重量%未満ではガラス相中の強度が低下する上、1000℃以下での焼成が困難となる。40重量%を越えるとガラス組成をフリット化する温度が高くなりすぎる。CaOは3〜25重量%の範囲で配合するのが好ましい。3重量%より少なくなると所望の熱膨張係数が得られなくなり、また1000℃での焼成が困難となる。25重量%を越えると誘電率や熱膨張係数が大きくなり好ましくない。Bはガラスフリットを1300〜1450℃付近の温度で溶解するため、およびAlが多い場合でも誘電率、強度、熱膨張係数、焼結温度などを電気、機械および熱的特性を損なうことのないように焼成温度を800〜900℃の範囲に制御するために配合することが望ましく、配合量として3〜50重量%の範囲が好ましい。無機粉末はフィラー成分を含むことが可能であり、フィラー成分としてセラミックス粉末が用いられることが多く、基板の機械的強度の向上や熱膨張係数を制御するのに有効であり、特に、アルミナ、ジルコニア、ムライト、コーディエライト、アノーサイトはその効果が優れている。これらのセラミックス粉末の割合が70重量%を越えると焼結しにくくなり、また40重量%未満では、熱膨張係数の制御や低誘電率の基板が得られにくくなる。従って、セラミックス粉末の混合量をこの範囲にすることにより、焼成温度を800〜900℃とし、強度、誘電率、熱膨張係数、焼結密度、体積固有抵抗、収縮率を所望の特性とすることができる。
【0043】
感光性ガラスセラミックスグリーンシートにおいてパターン形成性を高いレベルに保持するためには、無機粉末と光硬化性有機バインダー成分との屈折率を整合させることが重要である。無機粉末の屈折率は組成の配合比で制御することが可能であり、配合する光硬化性有機バインダー成分の平均屈折率との整合をとるように配慮することが好ましい。場合によっては、光硬化性有機バインダー成分の屈折率を高める手段を用いることもあり、その場合には、硫黄原子、臭素原子、沃素原子、ナフタレン環、ビフェニル環、アントラセン環、カルバゾール環の群から選ばれた基を有する化合物を20重量%以上含有させるなどの方法を適用することができる。
【0044】
さらに、これら2つの態様で用いられる無機粉末の粒子径および比表面積は、作製しようとする感光性ガラスセラミックスグリーンシートの厚みや焼成収縮率を考慮して選ばれるが、平均粒子径が1〜5μm、10重量%粒子径が0.4〜2μm、90重量%粒子径が4〜15μm、最大粒子径が30μm以下、比表面積1.5〜4m/gを有するものが適している。粉末の形状は粒状または球状であるものを用いることによって高アスペクト比で高精細のビアホールの形成が可能であるので、球形率80個数%以上の無機粉末を用いることが好ましい。このような粒径およびその分布を有する無機粉末を用いることにより、粉末の充填性が向上し、感光性ガラスセラミックスグリーンシート中の粉末比率を増加させても気泡を巻き込むことが少なくなり、余分な光散乱が少ないため、パターン形成性を高めることになる。無機粉末の粒度が上記範囲より小さいと比表面積が増えるため、粉末の凝集性があがり、有機成分内への分散性が低下し、気泡を巻き込み易くなる。そのため、光散乱が増え、パターン形成性が低下する。逆に上記範囲より大きい場合には、粉末のかさ密度が下がるため充填性が低下し、光硬化性有機バウンダー成分の量が不足し、気泡を巻き込みやすくなり、やはり光散乱を起こしやすくなる。さらに、無機粉末の粒度は上記範囲にあると、粉末充填比率が高いので焼成収縮率が低くなり、焼成時にビアホール形状が崩れにくい。
【0045】
また、感光性ガラスセラミックスグリーンシート中の無機粉末の配合量と光硬化性有機バインダー成分の配合量との比は6:4〜9:1の範囲内であることが好ましい。すなわち、光硬化性有機バインダー成分の配合量は10〜40重量%、さらには15〜35重量%であることが好ましい。光硬化性有機バインダー成分が10重量%より小さいと可撓性が低下し、40重量%より大きいと、組成物中の無機粉末の間隙を埋め尽くしてしまい通気性が損なわれてしまうので、これらの特性の両立を維持するためには上記の範囲内とすることが好ましい。
【0046】
非感光性ガラスセラミックスグリーンシート中の無機粉末の配合量と有機バインダー成分の配合量との比は6:4〜9:1の範囲内であることが好ましい。 本発明の無機粉末は、Cu、Ag、Auなどを配線導体として多層化が可能な600〜900℃での焼成が可能であるとともに、GaAsなどのチップ部品やプリント基板の熱膨張係数と近似した熱膨張係数を有し、高周波領域においても低誘電率でかつ誘電損失が低い基板を与えるものであることが好ましい。
【0047】
本発明のガラスセラミックスグリーンシートは次のようにして調製することができる。まず感光性ガラスセラミックスグリーンシートは、光硬化性有機バインダー成分である側鎖にカルボキシル基を有する重合体および光重合開始剤に、必要に応じて溶媒や各種添加剤を混合した後、濾過し、有機ビヒクルを作製する。これに、必要に応じて前処理された無機粉末とフィラー成分からなる無機成分を添加し、ボールミルなどの混練機で均質に混合・分散して感光性ガラスセラミックス組成物のスラリーまたはペーストを作製する。このスラリーまたはペーストの粘度は無機成分と有機バインダー成分の配合比、有機溶媒の量、可塑剤その他の添加剤の添加割合によって適宜調整されるが、その範囲は1〜5Pa・sが好ましい。スラリーもしくはペーストを構成する際に用いる溶媒は、光硬化性有機バインダー成分を溶解し得るものであればよい。例えば、メチルセルソルブ、エチルセルソブル、ブチルセルソブル、メチルエチルケトン、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、γ−ブチロラクトン、トルエン、トリクロロエチレン、メチルイソブチルケトン、イソフォロンなどや、これのうち1種以上を含有する有機溶媒混合物が用いられる。
【0048】
また、非感光性ガラスセラミックスグリーンシートは次のようにして調製することができる。有機バインダー成分としては、例えばアクリル樹脂、ブチラール樹脂、エチルセルロース樹脂、ニトロセルロース樹脂等を、必要に応じて溶媒や各種添加剤を混合した後、濾過し、有機ビヒクルを作製する。これに、必要に応じて前処理された無機粉末とフィラー成分からなる無機成分を添加し、ボールミルなどの混練機で均質に混合・分散して非感光性ガラスセラミックス組成物のスラリーまたはペーストを作製する。このスラリーまたはペーストの粘度は無機成分と有機バインダー成分の配合比、有機溶媒の量、可塑剤その他の添加剤の添加割合によって適宜調整されるが、その範囲は1〜5Pa・sが好ましい。スラリーもしくはペーストを構成する際に用いる溶媒は、有機バインダー成分を溶解し得るものであればよい。例えば、トルエン、キシレン、アルコール類などや、これのうち1種以上を含有する有機溶媒混合物が用いられる。
【0049】
得られたペーストをドクターブレード法、押し出し成形法などの一般的な方法でポリエステルなどのフィルム上に厚さ0.05〜0.5mmに連続的に成形し、溶媒を乾燥除去することにより、ガラスセラミックスグリーンシートが得られる。ビアホールは、感光性ガラスセラミックスグリーンシートに対して、ビアホール形成用パターンを有するフォトマスクを通したパターン露光を行い、アルカリ水溶液で現像することによって形成される。露光に用いる光源は超高圧水銀灯が最も好ましいが、必ずしもこれに限定されるものではない。露光条件は感光性ガラスセラミックスグリーンシートの厚みによって異なり、5〜100mW/cmの出力の超高圧水銀灯を用いて5秒〜30分間露光を行う。なおビアホール形成と同じ手法でシート積層時のアライメント用ガイド孔を形成しておくことができる。また、非感光性ガラスセラミックスグリーンシートへのビアホール形成は、メカニカルパンチ、金型、レーザー加工法などによって行われる。
【0050】
本発明の感光性ガラスセラミックス多層基板の光硬化性有機バインダー成分には、側鎖にカルボキシル基を有する重合体が含有されているので、アルカリ水溶液で現像することができる。アルカリ水溶液としては、ナトリウムやカリウムなどの金属アルカリ水溶液が使用できるが、有機アルカリ水溶液を用いた方が焼成時にアルカリ成分を除去しやすいので好ましい。有機アルカリとしては、具体的には、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキサイド、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどがあげられる。アルカリ水溶液の濃度は通常0.05〜1重量%、より好ましくは0.1〜0.5重量%である。アルカリ濃度が低すぎれば可溶部が完全に除去されず、アルカリ濃度が高すぎれば、露光部のパターンを剥離させたり、侵食したりするおそれがある。現像時の温度は、20〜50℃で行うことが工程管理上好ましい。現像方法としては、一般的な浸漬法、スプレー法が用いられる。また、超音波を併用して現像時間の短縮や現像ムラの減少化を図る方法もある。
【0051】
次に導体ペースト組成物で配線パターンを形成し、必要な枚数の配線パターンの形成されたシートをガイド孔を用いて積み重ね、80〜150℃の温度で5〜25MPaの圧力で接着し、多層シートを作製する。このガラスセラミックスグリーンシート積層体の両面に、このガラスセラミックスグリーンシートの焼結温度では実質的に焼結収縮を示さない無機組成物(例:アルミナやジルコニア)を主成分とする拘束シートを積層配置し、作製したガラスセラミックスグリーンシート多層体を焼成処理し、その後、この拘束シートを取り除く無収縮焼成を行って目的とする多層基板を作製することができる。焼成は焼成炉において行う。焼成雰囲気や温度はガラスセラミックスグリーンシート中のガラス成分や有機バインダー成分の種類によって異なるが、空気中、窒素雰囲気中、または水素還元雰囲気中で焼成する。本発明のガラスセラミックス多層基板の焼成は700〜900℃の温度で行う。このようにして得られたガラスセラミックス多層基板は高周波回路用基板として用いられる。
【0052】
【実施例】
以下、実施例および比較例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものでないことはもとよりである。なお、以下において濃度(%)は特に断らない限り重量%である。
【0053】
実施例に用いた有機成分および無機微粒子成分は次の通りである。
【0054】
A.有機バインダー成分
ポリマーa:i−ブチルメタクリレート30%、メチルメタクリレート30%およびメタクリル酸40%からなる共重合体のカルボキシル基に対して0.75当量のグリシジルメタクリレートを付加反応したもの
ポリマーb:スチレン30%、メチルメタクリレート30%およびメタクリル酸40%からなる共重合体のカルボキシル基に対して0.4当量のグリシジルメタクリレートを付加反応したものであり、重合平均分子量43,000、酸化95ポリマーc:ダイセル化学工業株式会社製サイクロマーP(ACA)320(メタクリル酸とメチルメタクリレートとの共重合体に3,4−エポキシシクロヘキシルメタクリレートを付加して得られたもの)
ポリマーd:共栄社化学株式会社製オリコックスKC−800
ポリマーe:エチルセルロース樹脂
ポリマーf:ポリi−ブチルメタクリレート
モノマーa:CH=C(CH)CO−(OCH(CH)CH−OCOC(CH)=CH
モノマーb:プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(プロピレンオキシド単位が1分子あたり平均3単位含まれる)
光重合開始剤:2−ベンジル−ジメチルアミノ−1−(4−モノフォリノフェニル)−ブタノン−1。
【0055】
B.無機粉末
無機粉末a:
非結晶性ガラス粉末(旭テクノグラス株式会社製K805)
上記非結晶性ガラス粉末の組成;Al−B−SiO系ガラス
上記非結晶性ガラス粉末の特性;ガラス軟化点750℃
無機粉末b:
アルミナ粉末49.8%+ガラス粉末50.2%との複合系セラミックス
上記ガラス粉末の組成;Al(10.8%)、SiO(51.5%)、PbO(15.6%)、CaO(7.1%)、MgO(2.86%)、NaO(3%)、KO(2%)、B(5.3%)
上記ガラス粉末の特性;ガラス軟化点780℃、熱膨張係数60.5×10−7/K、誘電率8.0(1MHZ)、平均粒子径2μm
無機粉末c:
SiO−B−KO−Al系ガラス粉末(日本山村硝子株式会社製BS−003SSA)
上記ガラス粉末の組成;SiO(84.3%)B(11.7%)KO(1.3%)Al(0.3%)
上記ガラス粉末の特徴;ガラス軟化点800℃、熱膨張係数22×10−7/K、誘電率4.5(1MHZ)、平均粒子径2.5μm。
【0056】
C.有機ビヒクルの作製
溶媒およびポリマーを混合し、撹拌しながら60℃に加熱し、すべてのポリマーを溶解させた。溶液を室温まで冷却し、光硬化性有機バインダー成分としてはモノマー、光重合開始剤を加えて溶解させた。その溶液を真空脱泡した後、250メッシュのフィルターで濾過し、有機ビヒクルを作製した。
【0057】
D.ペースト調整
上記の有機ビヒクルに無機粉末を混合し、ボールミルで20時間湿式混合しスラリーまたはペーストとした。
【0058】
E.グリーンシートの作製
ポリエステルのキャリアフィルムとブレードとの間隔を0.1〜0.8mmとし、成形速度0.2m/min.でドクターブレード法によって行った。特に、感光性ガラスセラミックスグリーンシートの成形は紫外線を遮断した室内で行った。シートの厚みは100または150μmであった。
【0059】
F.ビアホ−ルの形成
感光性ガラスセラミックスグリーンシートを温度80℃で1時間乾燥し、溶媒を蒸発させた。ビア径30〜100μm、ビアホールピッチ500μmのクロムマスクを用いて、シートの上面から15〜25mW/cmの出力の超高圧水銀灯を用いてシートとマスクの間を密着条件下で、パターン露光した。次に、25℃に保持したモノエタノールアミンの水溶液により現像し、その後、スプレーを用いてビアホールを水洗浄した。また、非感光性ガラスセラミックスグリーンシートは、たとえば炭酸ガスレーザー、エキシマレーザーなどを用いたレーザー加工法によってビアホールを形成した。
【0060】
G.焼成時に用いる拘束シートの作製
アルミナ粉末またはジルコニア粉末またはマグネシア粉末にポリビニルブチラール、ジオクチルフタレート、有機溶媒など加えて、ドクターブレード法によってシート上に作製したものを用いた。
【0061】
H.多層基板の作製
本発明の感光性セラミックスセラミックスグリーンシートと、非感光性ガラスセラミックスグリーンシートを任意に2〜10枚積層し、上下に無収縮焼成のための拘束シートを配置し、80℃でプレス圧力150kg/cmにて熱圧着した。得られた多層体を空気中で、900℃の温度で30分間焼成して、多層基板を作製した。
【0062】
実施条件と結果は表1、表2、表3および表4に示した。
【0063】
【表1】
Figure 2004067398
【0064】
【表2】
Figure 2004067398
【0065】
【表3】
Figure 2004067398
【0066】
【表4】
Figure 2004067398
【0067】
なお、形成した多層基板において、感光性ガラスセラミックス層と非感光性ガラスセラミックス層の、層間における気泡の発生、ガラス成分の拡散、およびカール発生の有無に関して、観察した結果について、各評価の判定基準は以下のとおりである。
(層間気泡)肉眼観察にて、気泡無し:○/気泡有り:×
(拡散)拡散5μm未満:○/拡散5μm以上、10μm未満:△/拡散10μm以上:×
(カール)カール無し:○/カール有り:×
実施例において、実施例1、4、6、7、10、11、13〜18は他の実施例と比べ、前記式(4)をも満たしているので拡散やカールの評価結果が優れておりより好ましい。更に、実施例4、6、7、10、11、13〜18では、焼成温度においても無機粉末の軟化点より+100℃〜+150℃だけ高い温度範囲という好ましい温度範囲で焼成しているので拡散の評価結果が優れており実施例1と比較してより好ましい。比較例1は有機バインダーの熱分解温度差が200℃であり前記式(3)を満たさず、層間気泡やカールの評価結果が悪かった。
【0068】
本発明の製造方法ではガラスセラミックス多層基板の変形や層間の気泡の発生もなく良好な品質のガラスセラミックス多層基板が得られた。これに対して比較例では、一括積層焼成のためにカールは発生しなかったが、層間気泡及びガラス成分の拡散が発生し、品質に劣っていた。
【0069】
【発明の効果】
本発明のガラスセラミックス多層基板の製造方法は、一括した焼成工程によって、多層基板のカールや層間気泡及びガラス成分の拡散もなく、設計したビアパターンの寸法を維持しつつ、優れた形状安定性を保つことができる。また工程の短縮を図ることができると同時に、特性の向上を図ることも可能である。

Claims (4)

  1. 複数枚のガラスセラミックスグリーンシートを積層してなる積層体であって、無機粉末(a−1)および光硬化性有機バインダー(a−2)を含有する感光性ガラスセラミックスグリーンシート(A)と、無機粉末(b−1)および有機バインダー(b−2)を含有する非感光性ガラスセラミックスグリーンシート(B)を有し、かつ、以下の式(1)〜(3)を満たすものであるガラスセラミックスグリーンシートの積層体。
    Tda2<Spa1          (1)
    Tdb2<Spb1          (2)
    0℃≦Tda2−Tdb2≦150℃  (3)
    (但し、
    Spa1:無機粉末(a−1)の軟化点
    Tda2:光硬化性有機バインダー(a−2)の光硬化物の熱分解温度
    Spb1:無機粉末(b−1)の軟化点
    Tdb2:有機バインダー(b−2)の熱分解温度
    である。)
  2. 以下式(4)を満たすことを特徴とする請求項1記載のガラスセラミックスグリーンシートの積層体。
    −20℃≦Spa1−Spb1≦20℃ (4)
  3. 複数枚のガラスセラミックスグリーンシートを積層してなる積層体であって、無機粉末(a−1)および光硬化性有機バインダー(a−2)を含有する感光性ガラスセラミックスグリーンシート(A)と、無機粉末(b−1)および有機バインダー(b−2)を含有する非感光性ガラスセラミックスグリーンシート(B)を有し、かつ、以下の式(1)〜(3)を満たすものであるガラスセラミックスグリーンシートの積層体を一括焼成することを特徴とするガラスセラミックス多層基板の製造方法。
    Tda2<Spa1          (1)
    Tdb2<Spb1          (2)
    0℃≦Tda2−Tdb2≦150℃  (3)
    (但し、
    Spa1:無機粉末(a−1)の軟化点
    Tda2:光硬化性有機バインダー(a−2)の光硬化物の熱分解温度
    Spb1:無機粉末(b−1)の軟化点
    Tdb2:有機バインダー(b−2)の熱分解温度
    である。)
  4. 該積層体の上下両面に、該積層体の焼結温度よりも高い温度で焼結するセラミックスグリーンシートを配置し、一括積層焼成および/または一括積層加圧焼成することを特徴とする請求項3記載のガラスセラミックス多層基板の製造方法。
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