JPH06305814A - セラミックス・グリーンシート - Google Patents

セラミックス・グリーンシート

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JPH06305814A
JPH06305814A JP6028293A JP2829394A JPH06305814A JP H06305814 A JPH06305814 A JP H06305814A JP 6028293 A JP6028293 A JP 6028293A JP 2829394 A JP2829394 A JP 2829394A JP H06305814 A JPH06305814 A JP H06305814A
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green sheet
ceramic
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孝樹 正木
Keiji Iwanaga
慶二 岩永
Akiko Yoshimura
亜紀子 芳村
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Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明は、セラミックス粉末、紫外線吸光剤お
よび感光性樹脂組成物を含有することを特徴とするセラ
ミックス・グリーンシートに関する。 【効果】本発明によると、ヴィアホールやスルーホール
が極めて容易に、精度よくかつ均一に形成でき、しかも
微細な孔を確実に安価に形成できる。また、本発明のセ
ラミックス・グリーンシートにより形成したセラミック
ス多層基板は性能的にも優れているうえ、ヴィアホール
やスルーホールを飛躍的に小型化できるので、高信頼
性、高性能化、高密度化などを同時に達成することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、焼成セラミックス基板
などの形成に好適に用いられるセラミックス・グリーシ
ートに関するものであり、さらに詳しくは半導体素子を
搭載し、かつそれらを相互に配線した高密度実装などに
好適に用いられる焼成セラミックス基板、特に多層セラ
ミック基板に好適に用いるセラミックで作製したグリー
ンシートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】多層セラミックス基板には大別すると、
厚膜印刷積層法とグリーンシート法によるものがある。
【0003】厚膜印刷積層法は、焼成基板上に導電ペー
ストと絶縁ペーストを交互に印刷積層し、多層化するも
ので、印刷、乾燥を繰り返し行なった後に一回で焼成を
完了するものであるが、絶縁ペーストの塗布ごとに一回
ずつ焼成する場合もある。
【0004】グリーンシート法には印刷法と積層法があ
る。
【0005】グリーンシート印刷法はグリーンシート上
に導電ペーストと絶縁ペーストを交互に印刷積層し、多
層化するもので、印刷、乾燥を繰り返し行なった後に一
回で焼成を完了するものである。
【0006】グリーンシート積層法は、グリーンシート
印刷法とほぼ同一の手法であるが、多層化するときに、
導体を印刷し、ヴィアホールやスルーホール(以下まと
めて、ヴィアホールという)加工を済ませたグリーンシ
ートを多数枚積層して熱圧着後、同時に焼成して多層基
板とする方法である。この方法は後で詳細に述べるが、
グリーンシートのヴィアホール形成後の穴径を小さくで
きないことやヴィアホール加工のための金型や治具を多
く必要とするなどの欠点がある。
【0007】従来のセラミックス・グリーンシートは、
特開平1−232797や特開平2−141458号公
報に記載のごとく、通常、セラミックス粉末、有機バイ
ンダー、可塑剤、溶媒および必要に応じて分散剤などを
適宜配合した後、混合してスラリーとしたのち、得られ
たスラリーをドクターブレード法などの公知の方法によ
ってグリーンシートを形成するものである。
【0008】これらのグリーンシートはカッターあるい
は打抜き型によって所望の形状に加工した後、さらにヴ
ィアホールを設けるためグリーンシートにパンチ・ダイ
による金型やレーザでの穴あけ加工が行われる。
【0009】たとえば、グリーンシート多層積層法によ
る多層基板の製造はグリーンシート原料であるスラリー
をキャリアフィルム上に連続的に薄く延ばしてグリーン
シートを形成した後、このグリーンシートの裏面からキ
ャリアフィルムを剥離して除去し、グリーンシートを必
要なワークサイズに打ちぬくと共にグリーンシートに穴
あけ加工を施してヴィアホールを形成し、グリーンシー
トに通常のスクリーン印刷法によってヴィアホール内に
導電ペーストを充填する。またグリーンシートの厚みが
50μm以下で薄い場合にはキャリアフィルムと一緒に
穴あけ加工を施し、ヴィアホールを形成している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、従来の超硬で作製した打抜き金型
(パンチ)などを用いてグリーンシートにヴィアホール
の形成を行う場合、超硬の強度が低いため細径を有する
パンチの製作が難しく、また細い径のパンチによる加工
後の歩留まりが極端に低いため0.2mm以下の径の穴
を開けることがほとんどできず、実用価値が著しく劣る
ものであった。ヴィアホールの基板での占有面積はヴィ
アホール径の2乗に比例して大きくなるので、微細なヴ
ィアホールが形成できると配線基板の小型化が可能にな
るなどの多くのメリットが期待できるが、従来の技術に
よる限りこのようなメリットを期待することは不可能で
あった。
【0011】また超硬などを使用すると切粉がグリーン
シート中に混入し、絶縁不良発生の原因にもなる。超硬
パンチで穴開け加工をすると相手材であるセラミックス
が超硬より硬いためパンチが磨耗し、頻繁に交換する必
要があり、穴開けコストが高くなり、基板の50%以上
占めるなどの問題がある。
【0012】 レーザ照射によってグリーンシートや
焼結後のセラミックス基板に穴開け加工することも行な
われているが、多数の穴を一度に開けていく場合には多
くの時間を要し、量産には向かない。また、レーザ加工
によって穴開けした場合には裏面側にいわゆる「バリ」
を生ずるため高精度のものが得られないことや焼成後の
基板を研磨することが必要などの欠点を有している。
【0013】 従来はグリーンシートにヴィアホール
を形成する場合、グリーンシートの厚みが50μm以下
特に20μm以下になるとグリーンシートの強度が低い
ためポリエステルやPPSなどの保護フィルムをグリー
ンシートに密着したまま孔加工を行なってきたが、孔開
け後グリーンシートの裏面側に加工屑などが付着した
り、保護フィルムを剥がすときにグリーンシートが変形
するなどの問題があった。また保護フイルムは使い捨て
になるのでグリーンシートにかかるコストが高くなる問
題があった。
【0014】 大量の情報を迅速に処理する必要から
情報処理技術の進歩は著しく、情報処理装置の主要部を
構成している半導体チップをセラミック回路基板に緻密
に搭載して使用するが、一個の半導体チップの端子数が
多いことから回路基板上にパターンを形成する配線長の
数は膨大となり、必然的に多層配線構造が必要になる。
この場合、ヴィア形成のためヴィアホールを如何に容易
かつ迅速に形成し、穴径を細くするかが必要である。
【0015】本発明は、かかる従来技術の諸欠点に鑑み
創案されたもので、その目的とするところは従来のセラ
ミック・グリーンシートが有する欠点を解消し、ヴィア
ホールやスルーホールの形成が極めて容易にかつ精度よ
くできしかも微細な孔を確実に形成することのできるセ
ラミック・グリーンシートを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
セラミックス粉末、紫外線吸光剤および感光性樹脂組成
物を含有することを特徴とするセラミックス・グリーン
シート、好ましくは、セラミックス粉末、紫外線吸光
剤、側鎖にカルボキシル基とエチレン性不飽和基を有す
るアクリル系共重合体、光反応性化合物および光重合開
始剤を含有することを特徴とするセラミックス・グリー
ンシートにより達成される。
【0017】すなわち、本発明はセラミックスで作製し
たグリーンシート自体に感光性を付与したものであり、
これを使用すると、ホトリソグラフィ技術を用いてヴィ
アホールの形成が容易に精度よくできかつ微細な孔を安
価に効率良く形成できるものである。
【0018】本発明において、セラミックス・グリーン
シートとは、原則、後述の製造方法においてスラリーを
塗布後溶媒を除去した単層のシートであって、露光前の
段階のものをいう。
【0019】本発明において使用されるセラミックス粉
末としては特に限定されず、低温焼成用など公知のセラ
ミック絶縁材料がいずれも適用できる。
【0020】本発明において使用されるセラミックス粉
末としては、セラミックス粉末単独、ガラス−セラミッ
クス複合系、結晶化ガラスなどがあげられる。
【0021】セラミックス粉末単独で用いる場合の例と
しては、アルミナ(Al2 3 )、ジルコニア(ZrO
2 )、マグネシア(MgO)、ベリリア(BeO)、ム
ライト(3Al2 3 ・2SiO2 ),コーディライト
(5SiO2 ・2Al2 3・2MgO)、スピネル
(MgO・Al2 3 )、フォルステライト(2MgO
・SiO2 )、アノーサイト(CaO・Al2 3 ・2
SiO2 )、セルジアン(BaO・Al2 3 ・2Si
2 )、シリカ(SiO2 )、クリノエンスタタイト
(MgO・SiO2 )、窒化アルミニウム(AlN)な
どの粉末、あるいは低温焼成セラミックス粉末があげら
れる。これらのセラミックス粉末の純度は90重量%以
上であることが好ましい。
【0022】窒化アルミニウム粉末を単独で用いる場合
には、窒化アルミニウム(AlN)に公知の添加剤であ
るカルシウム系化合物(例えばCaC2 ,CaVO3
CaCN2 ,CAF2 ,CaO)やイットリウム系化合
物(例えばY2 3 )を0.5〜20重量%加えた粉末
を用いることができる。また、Y,希土類元素、アルカ
リ土類元素や炭素などの添加物を金属元素換算で0.0
1〜15重量%加えた混合粉末、MgC2 ,ZrC,V
C,NbCなどの炭化物を1〜5重量%添加した粉末、
BeOなどの酸化物を添加した混合粉末なども使用でき
る。より好ましい添加量は、Y2 3 およびBeOの場
合、1〜10重量%、酸化カルシウムの場合、1〜5重
量%、炭素の場合は1重量%以下である。これらの添加
物は単独あるいは二種類以上混合して使用することがで
きる。これらの添加物をを加えることによって窒化アル
ミニウムの焼結性を向上させ、緻密でかつ高熱伝導度を
有する焼結体が得られる。
【0023】ガラス−セラミックス複合系の例として
は、例えばSiO2 、Al2 3 、CaO、B2 3
よび必要に応じてMgOおよびTiO2 などを含むガラ
ス組成粉末と、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、ベ
リリア、ムライト、コーディライト、スピネル、フォル
ステライト、アノーサイト、セルジアン、シリカおよび
窒化アルミの群から選ばれる少なくとも一種の無機フィ
ラー粉末との原料混合物があげられる。より好ましくは
セラミックス粉末が酸化物換算表記で SiO2 30〜70重量% Al2 3 5〜25重量% CaO 5〜25重量% MgO 0〜10重量% B2 3 3〜50重量% TiO2 0〜15重量% の組成範囲で、総量が95重量%以上となるガラス組成
粉末40〜60重量%と、アルミナ、ジルコニア、マグ
ネシア、ベリリア、ムライト、コーディライト、スピネ
ル、フォルステライト、アノーサイト、セルジアン、シ
リカおよび窒化アルミの群から選ばれた少なくとも一種
の無機フィラー粉末60〜40重量%との原料混合物で
ある。すなわち、SiO2 、Al2 3 、CaO、Mg
O、B2 3 、TiO2 の組成範囲は、ガラス組成粉末
中の割合であり、これらの成分がガラス組成粉末中で総
量95重量%以上であることが好ましい。残りの5重量
%はNa2 O,K2 O,BaO,PbO,Fe2 3
Mn酸化物,Cr酸化物,NiO,Co酸化物などを含
有することができる。
【0024】ガラス−セラミックス複合系の具体例とし
ては、SiO2 −B2 3 系ガラス、PbO−SiO2
−Al2 3 −B2 3 系ガラス、CaO−SiO2
Al2 3 −B2 3 系ガラスなどに、Al2 3 ,石
英(SiO2 ),ZrO2 ,コーディライトなどのセラ
ミックス成分を加えたものがあげられる。
【0025】ガラス組成粉末中のSiO2 は30〜70
重量%の範囲であることが好ましく、30重量%未満の
場合はガラス層の強度や安定性が低下し、また誘電率や
熱膨張係数が高くなり所望の値から外れやすい。また7
0重量%より多くなると焼成基板の熱膨張係数が高くな
り、また1000℃以下の焼成が困難となる。
【0026】Al2 3 は5〜25重量%の範囲で配合
することが好ましい。5重量%未満ではガラス相中の強
度が低下するうえ、1000℃以下での焼成が困難とな
る。25重量%を越えるとガラス組成をフリット化する
温度が高くなり過ぎる。
【0027】CaOは5〜25重量%の範囲で配合する
のが好ましい。5重量%より少なくなると所望の熱膨張
係数が得られなくなり、また1000℃以下での焼成が
困難となる。25重量%を越えると誘電率や熱膨張係数
が大きくなり好ましくない。
【0028】MgOは0〜10重量%の範囲で配合する
ことが好ましく、これによりガラスの溶融温度の制御が
容易になる。10重量%を越えると得られる基板の熱膨
張係数が高くなる。
【0029】B2 3 はガラスフリットを1300〜1
450℃付近の温度で溶解するため、およびAl2 3
が多い場合でも誘電率、強度、熱膨張係数、焼結密度な
どの電気、機械および熱的特性を損なうことのないよう
にセラミックス焼成温度を800〜1000℃の範囲に
制御するために配合することが好ましく、配合量として
は3〜50重量%の範囲が好ましい。3重量%未満で
は、B2 3 が多すぎるとセラミックスの強度が低下し
やすく、また50重量%を越えると、ガラスの安定性が
低下し、無機フィラー(結晶)とガラスとの反応による
再結晶化が速くなり、また、多層基板とした場合にガラ
ス相が滲み出る現象が起こり好ましくない。
【0030】TiO2 は0〜15重量%の範囲で配合す
ることが好ましい。本発明の低温焼成セラミックス基板
は焼成前には非晶質ガラスと無機フィラーとの混合物で
あるが、フィラーの種類によっては非晶質ガラスとセラ
ミックスと結晶化ガラスの部分結晶化セラミックスとな
っていると推定される。TiO2 は結晶化ガラスの生成
において有効な核形成物質として作用し、上記範囲にあ
ることが好ましい。
【0031】無機フィラー粉末は、基板の機械的強度の
向上や熱膨張係数を制御するのに有効であり、とくにア
ルミナ、ジルコニア、ムライト、コーディライト、アノ
ーサイトはその効果が優れている。無機フィラーの割合
が60重量%を越えると焼結しにくくなり、1000℃
以下で焼結することが困難になる。また40重量%未満
では、熱膨張係数の制御や低誘電率の基板が得られにく
くなる。したがって、無機フィラー粉末をこの範囲とす
ることによりセラミックスの焼成温度を800〜100
0℃とし、強度、誘電率、熱膨張係数、焼結密度、体積
固有抵抗、収縮率を所望の特性とすることができる。
【0032】本発明で使用される無機フィラー粉末中、
不純物として、0〜5重量%までのNa2 O,K2 O,
BaO,PbO,Fe2 3 ,Mn酸化物,Cr酸化
物,NiO,Co酸化物などを含有することができる。
【0033】ガラス組成粉末の作製法としては、例え
ば、原料であるSiO2 ,Al2 3,CaO,Mg
O,B2 3 ,TiO2 などを所定の配合組成となるよ
うに混合し、1250〜1450℃で溶融後、急冷し、
ガラスフリットにしてから粉砕して0.5〜3μmの微
細な粉末とする方法がある。原料としては、高純度の炭
酸塩、酸化物、水酸化物などを使用できる。またガラス
粉末の種類や組成によっては99.99%以上の超高純
度なアルコキシドや有機金属の原料を使用し、ゾル・ゲ
ル法で均質に作製した粉末を使用すると低誘電率で、緻
密で、高強度なセラミックス基板が得られるので好まし
い。
【0034】結晶化ガラスの具体例としては、MgO−
Al2 3 −SiO2 系やLi2 O−Al2 3 −Si
2 系の結晶化ガラスなどが使用される。結晶化ガラス
はたとえばMgO−Al2 3 −SiO2 にB2 3
核形成物質を加えて、900〜1000℃で焼成し、コ
ーディライト結晶を析出させ高強度化を図ったものや、
Li2 O−Al2 3 −SiO2 にB2 3 と核形成物
質を加え、スポジュメンを析出させ、同じく高強度化を
図ったものも使用される。
【0035】上記において使用するセラミックス粉末の
粒子径および比表面積は作製しようとするグリーンシー
トの厚みや焼成後の収縮率を考慮して選ばれるが、粉末
の場合は粒子径0.8〜6μm、比表面積0.4〜14
2 /gを同時に満たすことが好ましい。より好ましい
範囲は粒子径1.0〜4.0μm、比表面積0.5〜1
0m2 /gである。この範囲にあると紫外線露光時にお
いて光が十分透過し、上下の孔径差のない均一なヴィア
ホールが得られる。粉末粒子径が0.8μm未満の場
合、または、比表面積が14m2 /gを越える場合、粉
末が細かくなりすぎて露光時において光が散乱されて未
露光部分を硬化するようになる。このため現像時に真円
度のあるヴィアホールが得られなくなったり、露光時に
紫外光がシートの下部まで十分に達しないうちに光が途
中で吸収されてしまい、光硬化が孔内部まで均一に起こ
らないためヴィア孔内面にビアダル(ビールの樽の形
状)やオーバーハング(孔がテーパ形状)が生ずるなど
して直線性のあるヴィアホールが得られない。また、焼
成後の収縮率が大きくなり高精度のグリーンシートが得
られない。一方、粒子径が6μmの場合、または、比表
面積が0.5m2 /g未満の場合、焼成後緻密な焼結体
が得られなくなる。粉末の形状としては、球状であるこ
とが好ましく、粒度分布が鋭いと紫外線露光時に散乱の
影響を低く抑制できるので好ましい。
【0036】本発明のセラミックス・グリーンシートの
形成に用いられる感光性樹脂としては、従来から公知の
感光性樹脂を適用することができる。これらの感光性樹
脂からなる感光層は活性な光線を照射することにより不
溶化または可溶化する層である。
【0037】光不溶化型感光性物質の例としては、
(1)1分子に不飽和基などを1つ以上有する官能性の
モノマーやオリゴマーを適当なポリマーバインダーと混
合したもの、(2)芳香族ジアゾ化合物、芳香族アジド
化合物、有機ハロゲン化合物などの感光性化合物を適当
なポリマーバインダーと混合したもの、(3)既存の高
分子に感光性の基をペンダントさせることにより得られ
る感光性高分子あるいはそれを改質したもの、(4)ジ
アゾ系アミンとホルムアルデヒドとの縮合物などいわゆ
るジアゾ樹脂といわれるもの、などがあげられる。
【0038】また光可溶型感光性物質の例としては、
(1)ジアゾ化合物の無機塩や有機酸とのコンプレック
ス、キノンジアゾ類などを適当なポリマーバインダーと
混合したもの、(2)キノンジアゾ類を適当なポリマー
バインダーと結合させた、例えばフェノール、ノボラッ
ク樹脂のナフトキノン1、2−ジアジド−5−スルフォ
ン酸エステル、などがあげられる。
【0039】特に好ましい感光性樹脂は、側鎖にカルボ
キシル基とエチレン性不飽和基を有するアクリル系共重
合体であり、不飽和カルボン酸とエチレン性不飽和化合
物を共重合させて形成したアクリル系共重合体に、エチ
レン性不飽和基を側鎖に付加させることによって製造す
ることができる。
【0040】不飽和カルボン酸の具体的な例としては、
アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、クロトン
酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、これらの酸無
水物などがあげられる。一方、エチレン性不飽和化合物
の具体的な例としては、メチルアクリラート、メチルメ
タアクリラート、エチルアクリラート、エチルメタクリ
ラート、n−プロピルアクリラート、イソプロピルアク
リラート、n−ブチルアクリラート、n−ブチルメタク
リラート、sec−ブチルアクリラート、sec−ブチ
ルメタクリラート、イソ−ブチルアクリラート、イソブ
チルメタクリラート、tert−ブチルアクリラート、
tert−ブチルメタクリラート、n−ペンチルアクリ
ラート、n−ペンチルメタクリラート、スチレン、p−
メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチ
レンなどがあげられるが、これらに限定されない。これ
らのアクリル系主鎖ポリマの主重合成分として前記のエ
チレン性不飽和化合物の中から少なくともメタクリル酸
メチルを含むことによって熱分解性の良好な共重合体を
得ることができる。
【0041】側鎖のエチレン不飽和基としてはビニル
基、アリル基、アクリル基、メタクリル基のようなもの
がある。このような側鎖をアクリル系共重合体に付加さ
せる方法としては、アクリル系共重合体中のカルボキシ
ル基にグリシジル基を有するエチレン性不飽和化合物や
アクリル酸クロライドを付加反応させて作る方法があ
る。
【0042】グリシジル基を有するエチレン性不飽和化
合物としては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グ
リシジル、アリルグリシジルエーテル、エチルアクリル
酸グリシジル、クロトニルグリシジルエーテル、クロト
ン酸グリシジルエーテル、イソクロトン酸グリシジルエ
ーテルなどがあげられる。また、アクリル酸クロライド
化合物としては、アクリル酸クロライド、メタアクリル
酸クロライド、アリルクロライドなどがあげられる。こ
れらのエチレン性不飽和化合物あるいはアクリル酸クロ
ライドの付加量としては、アクリル系共重合体中のカル
ボキシル基に対して0.05〜1モル当量が好ましく、
さらに好ましくは0.1〜0.8モル当量である。付加
量が0.05モル当量未満では感光特性が不良となりパ
ターンの形成が困難になるため好ましくない。また、付
加量が1モル当量より大きい場合は、未露光部の現像液
溶解性が低下したり、塗布膜の硬度が低くなり好ましく
ない。
【0043】側鎖にカルボキシル基とエチレン性不飽和
基を有するアクリル重合体の酸価(AV)は50〜18
0であることが好ましく、より好ましくは70〜160
である。さらに好ましくは80〜120である。酸価が
50未満であるとエチレン性不飽和基の量が増加し、感
光性を有するカルボキシル基の割合が低下するので現像
許容幅が狭いうえ、ヴィアホールエッジの切れが悪くな
る。また、酸価が180を越えると未露光部の現像液に
対する溶解性が低下するようになるため現像液濃度を濃
くすると露光部まで剥がれが発生し、高精度を有するヴ
ィアホールが得られにくくなる。またグリーンシートの
硬度が低下する。
【0044】また、ポリマの分子量には数平均分子量
(Mn),重量平均分子量(Mw),Z平均分子量(M
z)があるが、好ましい範囲はそれぞれ1万〜2万、2
万〜6万、5000〜20万である。この範囲にあると
現像性が向上し微細なヴィアホールが得られやすい。ま
た、分散度を表わす(Mw/Mn)比が2〜4の範囲に
あり、分子量分布が鋭いほど現像特性が向上し、微細な
ヴィアホールが得られるので好ましい。
【0045】これらの感光性樹脂は、ポリマーバインダ
ーとして作用するものであるが、ポリマーバインダー成
分として非感光性ポリマーを含有することが好ましい。
非感光性のポリマーを含有しないグリーンシートに紫外
線を照射して硬化させると、引っ張り強度は2倍以上向
上するが、伸びが低下する。ここで、非感光性ポリマー
を含有することによって伸びが向上する。非感光性ポリ
マーの含有量は感光性ポリマーの5〜50重量%である
ことが好ましい。5重量%未満では、伸びの向上に対し
て効果が低く、50重量%を越えるとグリーンシートに
紫外線を照射しても十分硬化されないのでグリーンシー
トの耐薬品性や耐溶解性や機械的強度がが向上しない。
具体的には、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラ
ール、メタクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステ
ル重合体、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル
共重合体、α−メチルスチレン重合体、ブチルメタクリ
レート樹脂などがあげられる。
【0046】本発明で使用される光反応性化合物は光反
応性を有する炭素−炭素不飽和結合を含有する化合物を
用いることができ、その具体的な例としてアリルアクリ
ラート、ベンジルアクリラート、ブトキシエチルアクリ
ラート、ブトキシトリエチレングリコールアクリラー
ト、シクロヘキシルアクリラート、ジシクロペンタニル
アクリラート、ジシクロペンテニルアクリラート、2−
エチルヘキシルアクリラート、グリセロールアクリラー
ト、グリシジルアクリラート、ヘプタデカフロロデシル
アクリラート、2−ヒドロキシエチルアクリラート、イ
ソボニルアクリラート、2−ヒドロキシプロピルアクリ
ラート、イソデキシルアクリラート、イソオクチルアク
リラート、ラウリルアクリラート、2−メトキシエチル
アクリラート、メトキシエチレングリコールアクリラー
ト、メトキシジエチレングリコールアクリラート、オク
タフロロペンチルアクリラート、フェノキシエチルアク
リラート、ステアリルアクリラート、トリフロロエチル
アクリラート、アリルシクロヘキシルジアクリラート、
ビスフェノ−ルAジアクリラート、1,4−ブタンジオ
−ルジアクリラート、1,3−ブチレングリコールジア
クリラート、エチレングリコールジアクリラート、ジエ
チレングリコールジアクリラート、トリエチレングリコ
ールジアクリラート、ポリエチレングリコールジアクリ
ラート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリラート、
ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリラ
ート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリラート、
グリセロールジアクリラート、メトキシシクロヘキシル
ジアクリラート、ネオペンチルグリコールジアクリラー
ト、プロピレングリコールジアクリラート、ポリプロピ
レングリコールジアクリラート、トリグリセロールジア
クリラート、トリメチロールプロパントリアクリラート
および上記のアクリラートをメタクリラートに変えたも
の、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
1−ビニル−2−ピロリドンなどが挙げられる。本発明
ではこれらの光反応性化合物を1種または2種以上使用
することができる。
【0047】側鎖にカルボキシル基とエチレン性不飽和
基を有するアクリル系共重合体は、光反応性化合物に対
して、通常、重量比で0.5〜5倍量用いる。該アクリ
ル系共重合体の量が少なすぎると、スラリーの粘度が小
さくなり、スラリー中での分散の均一性が低下するおそ
れがある。一方、アクリル系共重合体の量が多すぎれ
ば、未露光部の現像液への溶解性が不良となる。
【0048】本発明で使用される光重合開始剤の具体的
な例として、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸
メチル、4,4−ビス(ジメチルアミン)ベンゾフェノ
ン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、
4,4−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4
−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオ
レノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−
ジメトキシ−2−フェニル−2−フェニルアセトフェノ
ン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−ヒドロキシ
−2−メチルプロピオフェノン、p−t−ブチルジクロ
ロアセトフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキ
サントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピ
ルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジ
ル、ベンジルジメチルケタノール、ベンジル−メトキシ
エチルアセタール、ベンゾイン、ベンゾインメチルエー
テル、ベンゾインブチルエーテル、アントラキノン、2
−t−ブチルアントラキノン、2−アミルアントラキノ
ン、β−クロルアントラキノン、アントロン、ベンズア
ントロン、ジベンゾスベロン、メチレンアントロン、4
−アジドベンザルアセトフェノン、2,6−ビス(p−
アジドベンジリデン)シクロヘキサノン、2,6−ビス
(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサ
ノン、2−フェニル−1,2−ブタジオン−2−(o−
メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−プロパ
ンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、
1,3−ジフェニル−プロパントリオン−2−(o−エ
トキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エト
キシ−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキ
シム、ミヒラ−ケトン、2−メチル−[4−(メチルチ
オ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、
ナフタレンスルホニルクロライド、キノリンスルホニル
クロライド、N−フェニルチオアクリドン、4、4−ア
ゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルジスルフィド、
ベンズチアゾ−ルジスルフィド、トリフェニルホルフィ
ン、カンファーキノン、四臭素化炭素、トリブロモフェ
ニルスルホン、過酸化ベンゾイン、エオシン、メチレン
ブルーなどの光還元性の色素とアスコルビン酸、トリエ
タノールアミンなどの還元剤の組合せなどがあげられ
る。本発明ではこれらを1種または2種以上使用するこ
とができる。
【0049】光重合開始剤は、側鎖にカルボキシル基と
エチレン性不飽和基を有するアクリル系共重合体と光反
応性化合物の和に対し、0.1〜50重量%の範囲で添
加され、より好ましくは、2〜25重量%である。光重
合開始剤の量が少なすぎると、光感度が不良となり、光
重合開始剤の量が多すぎれば、露光部の残存率が小さく
なりすぎるおそれがある。
【0050】本発明において、グリーンシートのヴィア
ホール形成のために感光性樹脂とセラミックス粉末に紫
外線(UV)吸光剤を添加することが必須である。紫外
線吸収効果の高い吸光剤を添加することによって高解像
度が得られる。すなわち、通常、セラミックス粉末だけ
では、余計な部分まで光硬化し、現像してもヴィアホー
ルの形成ができなくなったり、真円度が大きく低下する
ことが起こる。この原因について、本発明者らが鋭意検
討を行った結果、散乱された紫外光が吸収されてあるい
は弱められて露光マスクによる遮光部分にまでまわり込
むことが原因であることが判明した。したがって、紫外
線吸光剤を添加することによって散乱光のまわり込みが
ほぼ回避され,マスク部分の感光性樹脂の硬化を防ぎ、
露光マスクに相当したパターンが形成されるようにな
る。
【0051】また、紫外線吸光剤がない場合、シートに
紫外線を照射しても、セラミックス粉末によって反射、
散乱されてシートの表面の一部しか硬化されないためグ
リーンシートの耐薬品性や機械強度の向上はほとんど認
められず、また紫外線照射後のグリーンシートに曲りや
反りが発生し、高寸法精度が必要なグリーンシートが得
られず、機械強度も低くなる。しかしながら、紫外線吸
光剤を添加すると、紫外線が効果的に吸収されてグリー
ンシートの下部まで達することができるので、シートの
内部まで均一に光硬化されてグリーンシートの耐薬品
性、寸法精度が向上し、さらに機械強度が大幅に向上す
る。とくに引っ張り強度は2〜5倍増加する。
【0052】紫外線吸光剤としては350〜450nm
の波長範囲で高UV吸収係数を有する無機粉末あるいは
有機染料などが好ましく用いられる。無機粉末として
は、酸化コバルトCo2 3 ,CoO、酸化鉄Fe2
3 、酸化クロムCr2 3 、酸化マンガンMnO2 、酸
化銅Cu2 O,CuO、酸化チタンTiO2 などの酸化
物、炭化チタンTiC、炭化タングステンWC,炭化ジ
ルコンZrC,炭化珪素SiC、炭化ニオブNbCなど
の炭化物、チタニウム・ボライドTiB2 、ジルコニウ
ム・ボライドZrB2 などの硼化物、窒化チタンTi
N,窒化ジルコンZrN、窒化タンタルTaNなどの窒
化物、炭素(C)がある。この中で好ましい無機粉末は
炭素および炭化物で、パターンがにじみなく鋭く形成で
き、しかもヴィアホールを上下の孔径差がなく微細に形
成できる。特に炭素は酸素含有雰囲気下で焼成すると炭
酸ガスとして揮発するのでセラミックス基板としての絶
縁や誘電特性の低下を最小限にできるので好ましい。
【0053】これらの無機粉末は酸化物と窒化物、炭化
物との2種あるいは3種類以上の複合粉末としても用い
ることができるが、セラミックス基板としての絶縁、誘
電体特性を低下させない範囲で選択することが好まし
い。無機粉末の添加量としては、0.1〜5重量%が好
ましい。0.1重量%未満では紫外線吸光剤の添加効果
が減少し、5重量%を越えると基板特性が低下するので
好ましくない。より好ましくは0.25〜1重量%であ
る。
【0054】有機染料としては、高い吸光度を有する種
々の染料が使用できる。有機染料としてアゾ系染料、キ
ノリン系染料、アミノケトン系染料、アントラキノン系
染料、ベンゾフェノン系染料、ベンゾトリアゾール系染
料、シアノアクリレート系染料、キサンテン系染料から
選ばれた少なくとも一種が使用できる。有機染料は、吸
光剤として添加した場合にも焼成時に蒸発するため焼成
後の基板中に残存しないので吸光剤による絶縁抵抗の低
下がないので好ましい。
【0055】アゾ系染料としての代表的なものとして、
スダンブルー(C22182 2 =342.4)、スダ
ンR(C17142 2 =278.31)、スダンII
(C18142 O=276.34)、スダンIII (C22
164 O=352.4)、スダンIV(C24204
=380.45)、オイルオレンジSS(CH3 6
4 N:NC106 OH=262.31)、オイルバイオ
レット(C24215 =379.46)、オイルイエロ
ーAB、オイルイエローOB(CH3 4 4 N:NC
104 NH2 =261.33)、オイルブラック2H
B,ナフチルレッド、ナフチルアミンボルドー、アシッ
ドレッド52、ニューコクシン、アゾブルー、ベンゾパ
ープリン4B,クロラチンフアストレッド5Bなどがあ
る。アントラキノン系染料は、アルゴールドレッド5G
が,キサンテン系染料は、アシッドローダミンBなどが
挙げられる。
【0056】これらの有機染料の中でもスダンI、スダ
ンII、スダンIII 、スダンIV、オイルオレンジSS,オ
イルブラック2HB,アシッドレッド52,ニューコク
シン、オイルイエローAB,オイルイエローOBは紫外
線に対する350〜450nmにおける吸光度の積分値
が150以上と非常に高く、また中性あるいは還元雰囲
気中において600〜800℃の温度でほぼ完全に分解
し、残査を残さないので好ましい。
【0057】有機染料の添加量としては、焼成後のセラ
ミックス基板特性である曲げ強度、絶縁抵抗、誘電率、
熱膨張特性などを低下させない範囲であり、セラミック
ス粉末に対して0.1〜2重量%である。
【0058】有機染料の添加方法としては以下の方法に
よることが好ましい。すなわち、有機染料を予め有機溶
媒あるいは水中に溶解させた溶液を作製する。次に溶液
に分散剤を加えて均一な溶液とした後に、超音波分散と
ホモジナイザで充分に攪拌、混合後、回転式エバポレイ
ターを用いて有機溶媒あるいは水を蒸発・除去しながら
乾燥する。この方法によると、セラミックス粉末の個々
の表面に均質に有機染料の膜で均一にコーティングされ
たいわゆるカプセル状のセラミックス粉末が作製でき
る。カプセル状にしたときの有機染料の膜厚は、10〜
150nmの範囲が好ましく、より好ましくは20〜1
00nmである。膜厚が10nm未満であると紫外線露
光時において光がシートの下部まで十分透過する前に粉
末によって散乱されて未露光部を硬化するようになり、
真円度のあるヴィアホールが得られなくなる。また膜厚
が150nmを越えると光がシートの下部まで達する前
に粉末に吸収されてしまい。下部のシートまで光が透過
しないため光硬化できなくなる。この結果、現像時に下
部のシートが剥がれるようになり、ヴィアホールの形成
が困難になる。使用する分散剤としては、カチオン系界
面活性剤が好ましく、その量はセラミックス粉末に対し
て0.1〜3重量%である。
【0059】本発明においては、紫外線吸光剤の350
nm〜450nmにおける吸光度の積分値について好ま
しい範囲がある。すなわち吸光度の積分値は、粉末の状
態で測定されるもので、有機染料、あるいはセラミック
ス粉末の表面を有機染料で被覆したものについて測定さ
れる。
【0060】本発明で、吸光度は下記のように定義され
る。すなわち、市販の分光光度計を使用して積分球の中
で光を測定用試料に当て、そこで反射された光を集めて
検出する。また積分球により検出された光以外は、すべ
て吸収光とみなして下記の式から求められる。
【0061】対照光の光強度をIr(Irは試料の吸光
度を測定する前に、積分球内面に塗布してある材料と同
じ材料のBaSO3 を試料台に取り付けて反射による光
強度を測定したデータ) 試料に入射した光の光強度をI、試料に当たった後、吸
収分の光強度をIoとすると、試料からの反射分の光強
度は(I−Io)で表わされ、吸光度は下記の(1)式
ように定義される。上記で光強度の単位は、W/cm2
で表わす。 吸光度=−log((I−Io)/Ir) (1)
【0062】吸光度の測定は下記のようにして行う。 1.吸光剤を添加した粉末をプレス機で直径20mm、
厚み4mmのサイズに成型する。 2.次に分光光度計を用いて積分球の反射試料の取り付
け口に粉末の成型体を取り付けて、反射光による吸光度
を波長範囲200〜650nmで測定すると図1のよう
なグラフが得られる。縦軸は(1)式の吸光度で、横軸
は測定波長を示す。3.次に図1で波長350〜450
nmの範囲を10nm毎の10区間に分け、それぞれの
区間毎の面積を求める。面積は次のように求められる。
例えば、 350nmのときの吸光度を0.75 360nmのときの吸光度を0.80 370nmのときの吸光度を0.85 ・ ・ 440nmのときの吸光度を0.60 450nmのときの吸光度を0.55として、350〜
360nmの部分の面積をAとし、台形とみなすとAは
下記のように計算される。 面積A=(0.75+0.80)×10/2=7.75 同様に面積Bは 面積B=(0.80+0.85)×10/2=8.25 ・ ・ 同様に面積Jは 面積J=(0.60+0.55)×10/2=5.75 となる。10区間の面積の積分値Sは下記のようにして
求められる。 S=A+B+…J 上記の面積Sを350〜450nmにおける吸光度の積
分値として定義した。
【0063】本発明で上記の吸光度の積分値の好ましい
範囲は、30〜150であり、さらに好ましい範囲は3
0〜70である。吸光度が30未満であると紫外線露光
時において光がグリーンシートの下まで十分透過する前
に粉末によって散乱されて未露光部を硬化するようにな
り、真円度のあるヴィアホル形成ができなくなる。また
吸光度が150を超えると光がグリーンシートの下部に
達する前に粉末に吸収されてしまい、下部のシートまで
光が透過しないため光硬化できなくなる。この結果、現
像時に剥がれるようになり、ヴィアホールの形成が困難
になる。
【0064】本発明においてセラミックス粉末あるいは
紫外線吸光剤に含まれるPb,Bi,Fe,Ni,M
n,Co,Mgなどの金属およびその酸化物が、ペース
ト中に含有する感光性ポリマーのカルボキシル基と反応
してペーストが短時間でゲル化し、塊となりペーストと
して印刷できなくなる場合がある。これは感光性ポリマ
ーと上記の金属や酸化物粉末とのイオン架橋反応と推定
されるが、このような架橋反応を防止するために、感光
性ポリマーには勿論のこと、光反応性化合物、光重合開
始剤あるいは可塑剤などに悪い影響を与えない化合物
(安定化剤)を添加しゲル化を防止することが好まし
い。すなわち、ゲル化反応を引き起こす金属や酸化物粉
末との錯体化、あるいは酸官能基との塩形成などの効果
のある化合物で粉末を表面処理し、感光性グリーンシー
トを安定化させることが好ましい。
【0065】上記の要件を満たす安定化剤として、トリ
アゾール化合物が好ましく使用できる。トリアゾール化
合物の中でも特にベンゾトリアゾールが有効に作用す
る。またヘキサメチレンテトラミン、ナフテン酸リチウ
ム(Li)などもゲル化抑制に効果がある。
【0066】ベンゾトリアゾールを用いてセラミックス
粉末や紫外線吸光剤中の金属および金属酸化物の粉末の
表面処理する方法は、以下の通りである。すなわち、所
定の量のベンゾトリアゾールを酢酸メチル、酢酸エチ
ル、エチルアルコール、メチルアルコールなどの有機溶
媒に溶解し、これらの粉末が十分に浸ることができるよ
うに溶液中に1〜24時間浸漬することが好ましい。浸
漬後、好ましくは20〜30℃下で自然乾燥して溶媒を
蒸発させることにより、トリアゾール処理を行った粉末
が得られる。
【0067】本発明において使用される安定化剤の割合
(安定化剤/セラミックス粉末や紫外線吸光剤中の金属
および金属酸化物)は0.2〜4重量%が好ましく、さ
らに0.4〜3重量%であることがより好ましい。0.
2重量%未満ではポリマーの架橋反応を防止するのに効
果がなく、短時間でゲル化しやすい。また4重量%を越
えると安定化剤の量が多くなり過ぎて非酸化性雰囲気中
でのグリーンシートの焼成時においてポリマーバインダ
ー、光反応性化合物および安定化剤などの脱バインダー
が困難となり、基板の特性が低下する。
【0068】本発明においてセラミックス・グリーンシ
ート中に、増感剤、増感助剤、光重合促進剤、熱重合禁
止剤、可塑剤、酸化防止剤、分散剤、有機あるいは無機
の沈殿防止剤などを添加することも好ましく行われる。
【0069】増感剤、増感助剤、光重合促進剤は、高感
度を向上させるために添加される。増感剤、増感助剤、
光重合促進剤の具体例としては、2,4−ジエチルチオ
キサントン、イソプロピルチオキサントン、2,3−ビ
ス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノン、
2,6−ビス(4−ジメチルアミニベンザル)シクロヘ
キサノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザ
ル)−4−メチルシクロヘキサノン、ミヒラーケトン、
4,4−ビス(ジエチルアミノ)−ベンゾフェノン、
4,4−ビス(ジメチルアミノ)カルコン、4,4−ビ
ス(ジエチルアミノ)カルコン、p−ジメチルアミノシ
ンナミリデンインダノン、p−ジメチルアミノベンジリ
デンインダノン、2−(p−ジメチルアミノフェニルビ
ニレン)−イソナフトチアゾール、1,3−ビス(4−
ジメチルアミノベンザル)アセトン、1,3−カルボニ
ル−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)アセトン、
3,3−カルボニル−ビス(7−ジエチルアミノクマリ
ン)、N−フェニル−N−エチルエタノールアミン、N
−フェニルエタノールアミン、N−トリルジエタノール
アミン、N−フェニルエタノールアミン、ジメチルアミ
ノ安息香酸イソアミル、ジエチルアミノ安息香酸イソア
ミル、3−フェニル−5−ベンゾイルチオ−テトラゾー
ラゾール、1−フェニル−5−エトキシカルボニルチオ
−テトラゾールなどがあげられる。本発明ではこれらを
1種または2種以上使用することができる。なお、増感
剤の中には光重合開始剤としても使用できるものがあ
る。増感剤を本発明のセラミックス・グリーンシートに
添加する場合、その添加量は側鎖にカルボキシル基とエ
チレン性不飽和基を有するアクリル系共重合体と光反応
性化合物の和に対して通常0.1〜30重量%、より好
ましくは0.5〜15重量%である。増感剤の量が少な
すぎれば光感度を向上させる効果が発揮されず、増感剤
の量が多すぎれば露光部の残存率が小さくなりすぎるお
それがある。
【0070】熱重合禁止剤は、保存時の熱安定性を向上
させるために添加される。熱重合禁止剤の具体的な例と
しては、ヒドロキノン、N−ニトロソジフェニルアミ
ン、フェノチアジン、p−t−ブチルカテコール、N−
フェニルナフチルアミン、2,6−ジ−t−ブチル−p
−メチルフェノール、クロラニール、ピロガロールなど
が挙げられる。熱重合禁止剤を添加する場合、その添加
量は、側鎖にエチレン性不飽和基を有するアクリル系共
重合体と光反応性重合性化合物の和に対し、通常、0.
1〜20重量%、より好ましくは、0.5〜10重量%
である。熱重合禁止剤の量が少なすぎれば、保存時の熱
的な安定性を向上させる効果が発揮されず、熱重合禁止
剤の量が多すぎれば、露光部の残存率が小さくなりすぎ
るおそれがある。
【0071】可塑剤の具体的な例としては、ジブチルフ
タレート、ジオクチルフタレート、ポリエチレングリコ
ール、グリセリンなどがあげられる。
【0072】酸化防止剤は、保存時におけるアクリル系
共重合体の酸化を防ぐために添加される。酸化防止剤の
具体的な例としては、2,6−ジ−t−ブチル−p−ク
レゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ
−t−4−エチルフェノール、2,2−メチレン−ビス
−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2
−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェ
ノール)、4,4−チビス−(3−メチル−6−t−ブ
チルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル
−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−
(2−メチル−4−ヒドロキシ−t−ブチルフェニル)
ブタン、ビス[3,3−ビス−(4−ヒドロキシ−3−
t−ブチルフェニル)ブチリックアッシッド]グリコー
ルエステル、ジラウリルチオジプロピオナート、トリフ
ェニルホスファイトなどが挙げられる。酸化防止剤を添
加する場合、その添加量は通常、セラミックス粉末、側
鎖にエチレン性不飽和基を有するアクリル系共重合体、
光反応重合性化合物、ガラスフリットおよび光重合開始
剤の総和に対して0.01〜5重量%、より好ましくは
0.1〜1重量%である。酸化防止剤の量が少なければ
保存時のアクリル系共同重合体の酸化を防ぐ効果が得ら
れず、酸化防止剤の量が多すぎれば露光部の残存率が小
さくなりすぎるおそれがある。
【0073】本発明のセラミックス・グリーンシート形
成用のスラリーの好ましい組成としては、次の範囲で選
択するのが好ましい。
【0074】(a)セラミックス粉末 ;(a),
(b)の和に対して82〜94重量% (b)側鎖にカルボキシル基とエチレン性不飽和基を有
するアクリル系共重合体と光反応性化合物 ;
(a),(b)の和に対して18〜6重量% (c)光重合開始剤 ;(b)に対して2〜25重
量% (d)紫外線吸光剤 ;(a)に対して0.05〜
4重量% 上記においてより好ましくは、セラミックス粉末
(a)、(b)および(d)成分の組成をそれぞれ85
〜92重量%、15〜8重量%、および0.1〜1重量
%の範囲に選択するのがよい。この範囲にあると露光時
において紫外線が良く透過し、光硬化の機能が十分発揮
され、後の現像時における未露光部の残膜の発生をほと
んどなくすることができ、高い真円度を有するヴィアホ
ールの形成ができる。また特に(b)成分であるアクリ
ル系共重合体と光反応性化合物の合計量をこの範囲とす
ることにより焼成後の焼結体が緻密になり、高強度のセ
ラミックス基板が得られる利点がある。
【0075】本発明のセラミックス・グリーンシート用
のスラリーは、側鎖にカルボキシル基とエチレン性不飽
和基を有するアクリル系共重合体と光重合開始剤を光反
応性化合物に溶解し、この溶液にセラミックス粉末と紫
外線吸光剤とを分散させることによって製造することが
できる。側鎖にエチレン性不飽和基を有するアクリル系
共重合体と光重合開始剤が光反応性化合物に溶解しない
場合、あるいは溶液の粘度を調整したい場合には該アク
リル系共重合体、光重合開始剤および光反応性化合物の
混合溶液が溶解可能である有機溶媒を加えてもよい。こ
のとき使用される有機溶媒は側鎖にエチレン性不飽和基
を有するアクリル系共重合体、光重合開始剤および光反
応性化合物の混合物を溶解しうるものであればよい。た
とえばメチルセルソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセ
ロソルブ、メチルエチルケトン、ジオキサン、アセト
ン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、イソブチル
アルコール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフ
ラン、ジメチルスルフォキシド、γ−ブチロラクトン、
トルエン、アセトン、メチルエチルケトン、トリクロー
ルエチレン、メチルイソブチルケトン、イソホロンなど
やこれらのうちの1種以上を含有する有機溶媒混合物が
用いられる。
【0076】さらに必要に応じて、有機溶媒、安定化
剤、増感剤、増感助剤、光重合促進剤、熱重合禁止剤、
可塑剤、酸化防止剤、分散剤、有機あるいは無機の沈殿
防止剤などを添加し、ボールミルあるいはアトライター
でたとえば12〜48時間粉砕・混合し、スラリーを作
製する。また、スラリー中に気泡が残存するとシート成
型後に欠陥となるので気泡を脱泡機を使用して除去する
ことが好ましい。
【0077】また、スラリーの粘度を調整するために必
要に応じて上記の有機溶媒を添加する。好ましい粘度は
1000〜5000cps(センチ・ポイズ)であり、
この範囲にあるとシートの膜厚の調整が均質にできる。
得られたスラリーをドクタブレードを用いてポリエステ
ルフィルムなどのフィルム上に連続的に厚さ10〜60
0μmに成形する。次いで80〜120℃の温度で10
分〜1時間、加熱して溶媒類を蒸発させ、セラミックス
・シートにする。このシートを所定の形状に切断する。
【0078】本発明のセラミックス・グリーンシートの
厚みは通常、10〜500μmの範囲であり、好ましく
は30〜200μmである。500μmを越えると紫外
線の露光に対して十分透過せず、光硬化の効果が薄れ
る。また、10μm未満であるとグリーンシートの取り
扱いが難しくなる。より好ましいシートの厚みは0.0
1〜0.05mmである。この範囲にあると径0.01
〜0.02mmを有するヴィアホールを上下の孔径差が
つかずに形成できる利点がある。またヴィアホールの解
像度はグリーンシートの厚みによって異なるが、アスペ
クト比(シートの厚み/ヴィアホール径)は1以下であ
るのが紫外線の透過が十分行われるので好ましい。40
μm厚の場合は40μmのヴィアホールの形成が好まし
い。
【0079】セラミックス・グリーンシートは通常のフ
ォトリソグラフィー法を用いて露光される。この際使用
される活性光源としては、たとえば紫外線、電子線、X
線などが挙げられるが、これらの中で紫外線が好まし
く、その光源としてはたとえば低圧水銀灯、高圧水銀
灯、ハロゲンランプ、殺菌灯などが使用できる。これら
の中でも超高圧水銀灯が好適である。露光条件はグリー
ンシートの厚みなどによっても異なるが、5〜100m
W/cm2 の出力の超高圧水銀灯を用いて1〜30分間
露光を行なうことが好ましい。露光の方式はグリーンシ
ートの厚みによって適宜選択できるが、厚みが100μ
mを越え、アスペクト比が0.2〜1の場合は、両面露
光すると上下の孔径差のないヴィアホールが形成できる
ので好ましい。
【0080】露光後、現像液を使用して現像を行い、光
硬化していない部分を除去し、いわゆるネガ型のパター
ンを形成し、ヴィアホール径0.001〜0.2mmの
穴をヴィアホールピッチ0.02〜0.5mmの間隔に
あける。現像方法としては、浸漬法やスプレー法で行な
う。現像液としては前記の側鎖にエチレン性不飽和基を
有するアクリル系共重合体、光反応性化合物および光重
合開始剤の混合物が溶解可能である有機溶媒を使用でき
る。また該有機溶媒にその溶解力が失われない範囲で水
を添加してもよい。またアクリル系共重合体の側鎖にカ
ルボキシル基が存在する場合、アルカリ水溶液で現像で
きる。アルカリ水溶液として水酸化ナトリウムや水酸化
カルシウム水溶液などのような金属アルカリ水溶液を使
用できるが、有機アルカリ水溶液を用いた方が焼成時に
アルカリ成分を除去しやすいので好ましい。有機アルカ
リの具体例としては、テトラメチルアンモニウムヒドロ
キサイド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキサ
イド、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなど
が挙げられる。アルカリ水溶液の濃度は通常0.01〜
5重量%、より好ましくは0.1〜1重量%である。ア
ルカリ濃度が低すぎれば未露光部が除去されずに、アル
カリ濃度が高すぎれば、露光部の剥離を引き起こし、ま
た腐食させるおそれがあり良くない。
【0081】本発明のグリーンシートの調合、シート成
型、露光、現像工程は紫外線を遮断できるところで行な
う必要がある。そうでないとスラリーやグリーンシート
が紫外線によって光硬化してしまい、本発明の効果を有
するグリーンシートが得られないからである。
【0082】次に、ヴィアホール部の信号層あるいは電
源層に導体ペーストを用いて配線の層間接続用の導体を
形成する。導体ペーストの埋め込みは配線パターン形成
に用いたものと同じ、あるいは別の、銅、銀、銀−パラ
ジウム、タングステン、モリブデンあるいは金導体ペー
ストを用いて、スクリーン印刷、スキージ、ディスペン
サあるいはローラなどの方法により行う。このグリーン
シートのヴィアホールに対する導体ペーストの埋め込み
は層数ごとに繰り返し行う。
【0083】また、必要に応じてシート表面に所定の導
体、絶縁体あるいは抵抗体パターンを印刷する。またヴ
ィアホールを形成するのと同様の方法でガイド穴をあけ
る。次に、必要な枚数のシートをガイド孔を用いて積み
重ね、90〜130℃の温度で50〜200kg/cm
2 の圧力で接着し、多層基板からなるシートを作製す
る。
【0084】次に、焼成炉にて焼成を行ってヴィアホー
ルに導体が形成された多層のセラミックス・グリーンシ
ートを形成する。焼成雰囲気や温度はセラミック基板や
導体の種類によって異なる。ガラス・セラミックスから
なる低温多層基板の場合は、通常、850〜1000℃
の温度で数時間保持して絶縁層を焼成する。アルミナや
窒化アルミ基板の場合は、通常、1600℃の温度で数
時間かけて焼成する。Cu,W,Mo,W−Moなどの
導体では窒素などの中性や水素を含む還元性雰囲気で焼
成する。焼成時に感光性グリーンシート中に含まれる側
鎖にエチレン性不飽和基を有するアクリル系共重合体、
光反応重合性化合物、安定化剤、あるいは溶媒などの有
機物の酸化、蒸発を可能にする雰囲気であればよい。例
えば、導体がCu,W,Mo,W−Moの場合は、酸素
を3〜100ppm含有し、残部が窒素あるいはアルゴ
ンなどの中性ガスまたは水蒸気で制御した雰囲気中で焼
成できる。焼成条件としては、有機バインダー完全に酸
化、蒸発させる温度として300〜600℃で5分〜数
時間保持した後、800〜1600℃の温度で数時間保
持してからセラミックス多層基板を作製すればよい。
【0085】焼成後の多層基板中に残存する炭素量は2
50ppm以下であることが好ましい。残存する炭素量
が多いと、多層基板の気孔率の低下、強度低下、誘電率
の増加、誘電損失の増加、リーク電流の増加あるいは絶
縁抵抗の低下などの問題を生ずる。より好ましくは、1
00ppm以下、さらに好ましくは50ppm以下であ
る。
【0086】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、以下の説明で使用量や配合割合はすべて重量
で表わす。
【0087】実施例
【0088】A.セラミックス成分 99.5%純度のアルミナ粉末;平均粒子径2.8μ
m、比表面積0.7m2/gの球状粉末 コーディライト粉末;平均粒子径1.4μm、比表面
積3.2m2 /gの球状粉末 ガラス−セラミックス粉末 ;96%純度アルミナ粉末50%、硅酸塩ガラス組成粉
末50%(アルミナ粉末は、平均粒子径2.8μm、比
表面積0.7m2 /gの球状粉末,ガラス組成は、Si
2 ;70%,BaO;3%,Al2 3 ;7%,B2
3 ;18%,Na2 O;2%である。予めアトライタ
ーにて微粉末にした後、造粒乾燥機で球状化処理した。
粉末の平均粒子径2.2μm,比表面積5.0m2
g。)
【0089】B.紫外線吸光剤 有機染料;アゾ系染料;スダン(Sudan)IV、化
学式;C24204 O,分子量;380.45 有機顔料;アゾ系染料;オイルイエロ−OB(Oil
Yellow OB)、化学式;CH3 4 4 N:
NC104 NH2 ,分子量;261.33
【0090】C.ポリマバインダ 40%のメタアクリル酸(MAA)、30%のメチルメ
タアクリレート(MMA)および30%のスチレン(S
t)からなる共重合体のカルボキシル基(MAA)に対
して0.4当量(40%に相当する。)のグリシジルア
クリレート(GMA)を付加反応させたポリマ。ポリマ
の酸価は95であった。また、ポリマの数平均分子量
(Mn)は12000、重量平均分子量(Mw)は33
000、Z平均分子量(Mz)は65000であり、分
散度を表す(Mw/Mz)比は、2.75であった。
【0091】D.光反応性化合物(モノマ) トリメチロール・プロパン・トリアクリラート
【0092】E.溶媒 イソプロピルアルコール(IPA)、ブチルアルコール
(BA)およびメチルエチルケトン(MEK)の混合溶
媒(16:2:82)
【0093】F.光重合開始剤 2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2
−モルホリノプロパノン−1と2,4−ジエチルチオキ
サントンをポリマとモノマとの総和に対してそれぞれ2
0重量%添加した。
【0094】G.増感助剤ないし光重合促進剤 P−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルおよび3,
3´−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)
をポリマとモノマとの総和に対してそれぞれ10重量%
添加した。
【0095】H.可塑剤 ジブチルフタレート(DBP)
【0096】I.分散剤 カチオンまたは“フローレン”(G−700,マレイン
酸部分エステル系)をセラミックス粉末に対して1.5
重量%添加した。
【0097】<グリーンシートの作製と評価> a.有機ビヒクルの作製 溶媒およびポリマ・バインダを混合し、攪拌しながら1
20℃まで加熱しすべてのポリマ・バインダを均質に溶
解させた。ついで溶液を室温まで冷却し、光重合開始剤
を加えて溶解させた。その後この溶液を400メッシュ
のフィルターを用いて濾過し、有機ビヒクルを作製し
た。
【0098】b.ガラシ−セラミックス粉末の安定化処
理 ガラス−セラミックス粉末に対して1.5%のベンゾト
リアゾールを酢酸メチルに溶解した後、ガラス−セラミ
ックス粉末を該溶液中に12時間浸漬した。浸漬後、2
0〜25℃のドラフト内で乾燥して溶媒を蒸発させてト
リアゾール処理を行なったガラス−セラミックス粉末を
作製した。
【0099】c.吸光剤添加粉末の作製 紫外線吸光剤を所定の量(セラミックス粉末に対して)
秤量し、イソプロピルアルコール(IPA)に溶解させ
た溶液にカチオン系分散剤50%溶液(溶媒はIPA)
を加えてホモジナイザで均質に攪拌した。次にこの溶液
中にセラミックス粉末を所定の量添加して均質に分散・
混合しながら、ロータリエバポレータを用いて、150
〜200℃の温度で乾燥し、IPAを蒸発させた。こう
して有機染料の膜でセラミックス粉末の表面を均質にコ
ーティングした(カプセル処理した)粉末を作製した。
該粉末の350〜450nmにおける吸光度の積分値を
表1および2に示す。コーティング膜厚は.5nmであ
った。
【0100】d.スラリー調製 スラリーの作製は上記の有機ビヒクルに光反応性化合
物、紫外線吸光剤で被覆したセラミックス粉末、フロー
レン分散剤、増感助剤ないし光重合促進剤および可塑剤
を所定の組成となるように添加し、アトライターで24
時間湿式混合・分散して調製した。さらに真空攪拌機に
て24時間脱泡してスラリーを調整した。作製したスラ
リーの粘度は、ブルックフィールド粘度計(型式;RV
DV−II+)で回転数50rpmで測定して2000c
psで合った。スラリー組成を表1および表2に示す。
【0101】e.グリーンシートの作製 成形は紫外線を遮断した室内でポリエステルのキャリア
フィルムとブレードとのギャップを0.6〜0.8mm
とし、成形速度1m/minでドクターブレード法によ
って行った。得られたグリーンシートの膜厚は105〜
115μm。であった。
【0102】f.露光、現像 上記で作製したグリーンシートを120mm角に切断し
た後、温度90℃に40分加熱し、溶媒を蒸発させた。
次にクロムマスクを用いて径60μmのヴィアホール数
6000本を有するクロムマスクを用いて、上面から1
500mJ/cm2 の出力の超高圧水銀灯で紫外線露光
した。次に25℃に保持したモノエタノールアミンの
0.5重量%の水溶液に浸漬して現像し、その後スプレ
ーを用いて光硬化していないヴィアホールを水洗浄し
た。
【0103】g.ヴィアホールへの導体埋め込みとパタ
ーン形成、積層 次にグリーンシートのヴィアホールにスクリーン印刷法
でタングステン(セラミックス粉末を用いたとき)ま
たは銀−パラジウム合金(セラミックス粉末または
を用いたとき)の厚膜ペーストを埋め込み、配線の層間
接続用の導体を形成した。またグリーンシートの表面に
上記と同じ厚膜ペーストを用いて所定の回路パターンを
印刷した。
【0104】導体を印刷された6枚のグリーンシートを
ガイド穴を用いて積み重ね、120℃で、150kg/
cm2 の圧力で熱圧着し、6層からなる多層セラミック
スグリーンシートを作製した。
【0105】h.焼結 銀−パラジウム合金を導体としたグリーンシートは、5
00℃で空気中で1時間の焼成を行い、バインダを蒸発
させた後、900〜1000℃で1.5時間焼結させ、
多層セラミックス基板を得た。
【0106】タングステンを導体としたグリーンシート
は、H2 (水素)ガスとN2 (窒素)ガス雰囲気中で5
00℃で5時間の焼成を行い、バインダを蒸発させた
後、1600℃の温度で1.5時間焼結し、多層セラミ
ック基板を得た。
【0107】焼結温度を表1および表2に示す。
【0108】i.グリーンシートの強度測定 上記で作製した3種類のグリーンシートについて露光量
1000mJ/cm2で紫外線露光前後の引張強度を測
定した。結果を表1および2に示す。
【0109】j.評価 焼成後のセラミックス多層基板についてリーク電流、ヴ
ィアホール部からの断線不良発生の有無、ヴィアホール
の抵抗の変化率および湿中負荷(THB)試験を行っ
た。THB試験は初期の絶縁抵抗を調べ、さらに温度8
5°C,湿度85%の環境下で1500時間保持後、絶
縁層間に50Vの直流電圧を印加して絶縁抵抗を測定し
た。結果を表1および表2に示す。
【0110】
【表1】
【表2】 得られた多層セラミックス配線基板は、微細なヴィアホ
ールが均一に形成されていた。ヴィアホールが微細であ
るのでヴィアホール形成部でのポアーの発生、断線がま
ったく見られず、この結果、高い信頼性を得ることがで
きた。またヴィアホール径が4〜8倍である従来の多層
基板に比較して信号伝播速度が大幅に減少した。さら
に、ヴィアホール形成のためのスクリーンが必要なく、
セルフアライメントとなり、従来のような位置ズレがな
くなった。
【0111】さらに光硬化したグリーンシートは従来の
未硬化のシートの引っ張り強度が1.0〜1.5MPa
に対して2.7〜8.0MPaに大きく増加した。強度
が向上したことにより薄いシートでも導体埋め込み、プ
レス積層化、フィルムからのシート引き剥がしなどのプ
ロセスでの取扱いが容易になるのでセラミックス多層基
板の小形化、高密度化が期待できる。
【0112】比較例1,2 上記のセラミックス粉末のうちのアルミナ粉末(比較
例1)およびのコーディライト粉末(比較例2)を用
い、粉末組成53%,アクリレート樹脂10%,トルエ
ン24%、イソプロピルアルコール8%およびジブチル
フタレート5%をアトライタで混合し、上記と同じ条件
でドクターブレード法にて膜厚150μmのグリーンシ
ートを作製した。次に金型によるパンチプレスにてヴィ
アホール径80μmの穴を2000本加工し、実施例と
同様にして多層セラミックス配線基板を得た。
【0113】得られた多層セラミックス配線基板には、
導体配線およびヴィアホールの回りにクラック、バリ、
電極はがれなどが多数観察された。
【0114】
【発明の効果】本発明のグリーンシートによれば、ヴィ
アホールやスルーホールの形成が極めて容易にかつ精度
よくできしかも微細な孔を確実に安価に形成できる。
【0115】また、本発明のセラミックス・グリーンシ
ートにより形成したセラミックス多層基板は性能的にも
極めて優れたものであるうえ、ヴィアホールやスルーホ
ールを飛躍的に小形化されるので、高信頼性、高性能
化、高密度化などを達成することができる。例えば、大
きさ120mm角のグリーンシートにおける全体のヴィ
アホール数が4000〜15000本であり、このうち
信号用の本数が約3000本であるが、本発明によれば
ヴィアホール径の微細化と均一で高精度のヴィアホール
によって小型化、高密度化に加えて導体ペーストの信頼
性が飛躍的に向上する。すなわち、ヴィアホール径を
0.08mm以下、好ましくは0.05mm以下とする
ことによりヴィアホール内への導体ペーストの印刷が容
易になり、埋め込み不足や抜け落ちがなくなる。また導
電ペーストを焼成した場合、焼成に伴う収縮量もヴィア
ホール径の微細化に伴って小さくなるので電極割れが発
生しなくなるなど顕著な実用効果を奏するものである。
【0116】さらに、導電ペーストを焼成した場合、焼
成に伴う収縮量もヴィアホール径の微細化に伴って小さ
くなるので電極割れが発生しなくなるなど顕著な実用効
果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】測定波長と吸光度の関係を表すグラフである。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックス粉末、紫外線吸光剤および
    感光性樹脂組成物を含有することを特徴とするセラミッ
    クス・グリーンシート。
  2. 【請求項2】 セラミックス粉末、紫外線吸光剤、側鎖
    にカルボキシル基とエチレン性不飽和基を有するアクリ
    ル系共重合体、光反応性化合物および光重合開始剤を含
    有することを特徴とするセラミックス・グリーンシー
    ト。
  3. 【請求項3】 該セラミックス粉末が、アルミナ、ジル
    コニア、マグネシア、ベリリア、ムライト、コーディラ
    イト、スピネル、フォルステライト、アノーサイト、セ
    ルジアン、シリカおよび窒化アルミの群から選ばれた少
    なくとも一種であることを特徴とする請求項1または2
    記載のセラミックス・グリーンシート。
  4. 【請求項4】 該セラミックス粉末が、酸化物換算表記
    で SiO2 30〜70重量% Al2 3 5〜25重量% CaO 5〜25重量% MgO 0〜10重量% B2 3 3〜50重量% TiO2 0〜15重量% の組成範囲で、総量が95重量%以上となるガラス組成
    粉末40〜60重量%と、アルミナ、ジルコニア、マグ
    ネシア、ベリリア、ムライト、コーディライト、スピネ
    ル、フォルステライト、アノーサイト、セルジアン、シ
    リカおよび窒化アルミの群から選ばれた少なくとも一種
    の無機フィラー粉末60〜40重量%との原料混合物で
    あることを特徴とする請求項1または2記載のセラミッ
    クス・グリーンシート。
  5. 【請求項5】 該紫外線吸光剤が有機染料であることを
    特徴とする請求項1または2記載のセラミックス・グリ
    ーンシート。
  6. 【請求項6】 該有機染料が、アゾ系染料、キノリン系
    染料、アミノケトン系染料、アントラキノン系染料、ベ
    ンゾフェノン系染料、ベンゾトリアゾール系染料、シア
    ノアクリレート系染料およびキサンテン系染料の群から
    選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする請求項
    5記載のセラミックス・グリーンシート。
  7. 【請求項7】 該紫外線吸光剤の350〜450nmに
    おける吸光度の積分値が30〜150であることを特徴
    とする請求項1または2記載のセラミックス・グリーン
    シート。
  8. 【請求項8】 該セラミックス粉末が、該紫外線吸光剤
    により被覆されていることを特徴とする請求項1または
    2記載のセラミックス・グリーンシート。
  9. 【請求項9】 安定化剤を含有することを特徴とする請
    求項1または2記載のセラミックス・グリーンシート。
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