JP4841160B2 - 導電性ペースト組成物およびプリント配線板 - Google Patents
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Description
本発明による導電性ペースト組成物は、フェノール樹脂、メラミン樹脂、導電性粉末、溶剤およびトレイトールからなること、を特徴とするものである。ここで、「からなる」とは、上記の必須成分(即ち、フェノール樹脂、メラミン樹脂、導電性粉末、溶剤およびトレイトール)以外の他の成分が共存する導電性ペースト組成物を排除しない。すなわち、本発明による導電性ペースト組成物は、上記必須成分のみからなる導電性ペースト組成物、および、上記必須成分とこれらの必須成分以外の他の成分を含んでなる導電性ペースト組成物の両者を包含する。また、上記おいて、「導電性」とは、体積抵抗値が少なくとも1×10−3cm・Ω以下であることを意味する。
本発明で使用されるフェノール樹脂としては、ノボラック型およびレゾール型のいずれのものを利用することができ、特にフェノール、クレゾール、キシレノール、ポリパラビニルフェノール、p−アルキルフェノール、クロルフェノール、ビスフェノールA、フェノールスルホン酸、レゾルシン等のフェノール性水酸基を有するものにホルマリン、フルフラール等のアルデヒド類を付加、縮合した樹脂を挙げることができる。この中でも特にポリパラビニルフェノールが好ましい。
本発明で使用されるメラミン樹脂としては、例えばメチロールメラミン、アルキル化メラミンを挙げることができる。
本発明で使用される導電性粉末としては、各種の導電性微粉末、例えば銀粉、金粉、銅粉、ニッケル粉、白金粉、パラジウム粉、半田粉、前記金属の合金粉末等の金属粉末等を使用することができる。これらの導電性粉末は二種以上併用することもできる。また、金属以外の導電性粉末、例えばカーボン粉末、を使用することもできる。導電性粉末は、表面処理されたものであってもよい。
本発明で使用される溶剤としては、例えば前記のフェノール樹脂、メラミン樹脂ならびに導電性粉末とともにペースト組成物を形成可能な各種の有機溶剤を用いることができる。そのような有機溶剤の好ましい具体例としては、例えばブチルカルビトールアセテート、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、イソプロパノール、ブタノール、テルピネオール、チキサノール、ブチルセロソルブアセテート、イソホロンの単独またはこれらの混合溶剤を挙げることができる。
本発明では、D‐トレイトール、L‐トレイトールおよびmeso‐エリトリトールの単独またはこれらの混合物のいずれをも用いることができる。トレイトールは、トレオースから誘導される糖アルコールに相当するものであって、例えばトレオースをナトリウムアマルガムにより還元することによって得ることができる。
本発明による導電性ペースト組成物は、必要に応じて各種の成分を含むことができる。そのような必要に応じて含むことが可能な成分の具体例としては、次のような顔料や、チクソトロピー付与剤、消泡剤、分散剤、防錆剤、還元剤、および、前記フェノール樹脂および(または)メラミン樹脂と混和可能な他の樹脂成分(例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂)等を挙げることができる。
本発明による導電性ペースト組成物は、必要に応じて各種の有機または無機の顔料を含有することができ、そのような顔料によって導電性ペースト組成物の塗膜補強、機能付加、作業性改良、着色および増量等を図ることが可能になる。
本発明による導電性ペースト組成物における各成分の配合比率は、下記の通りである(尚、下記において、樹脂成分の合計とは、フェノール樹脂およびメラミン樹脂の合計量を意味する。但し、フェノール樹脂あるいはメラミン樹脂以外の樹脂が存在する場合は、これら各樹脂成分の合計量を意味する)。
本発明による導電性ペースト組成物は、良好な導電性を有するものであり、例えばスクリーン印刷法、メタルマスク印刷法などの公知の印刷法によって基板上に印刷可能なものである。従って、本発明による導電性ペースト組成物は、従来同様に広範な分野において利用可能なものである。
本発明によるプリント配線板は、上記の導電性ペースト組成物を用いたことを特徴とするものである。
下記のフェノール樹脂、メラミン樹脂、銀粉、体質顔料、溶剤およびトレイトールを表1記載の質量割合で混合し、3本ロールで充分に混錬して、本発明による導電性ペースト組成物を製造した。この導電性ペースト組成物の粘度およびチキソ指数は表1に記載される通りである。
上記の表1から明らかなように、トレイトールを含有する実施例では、バンプ高さが89μm〜107μm(バンプ径:220μm)のバンプを形成でき、当該化合物を使用しない比較例1(バンプ高さ:58μm、バンプ径:220μm)に比べて、バンプ高さが53〜84%と劇的にアップしていることが分かる。また、バンプ形状も円錐状の形状であり、良好であった。
Claims (5)
- (イ)フェノール樹脂、(ロ)メラミン樹脂、(ハ)導電性粉末、(ニ)溶剤および(ホ)D‐トレイトール、L‐トレイトールおよびmeso‐エリトリトールからなる群から選ばれた少なくとも1種のトレイトールからなり、
前記の(イ)フェノール樹脂と(ロ)メラミン樹脂との割合は、質量割合で表して、(フェノール樹脂)/(メラミン樹脂)が10/90〜90/10であり、前記の導電性粉末の量は、前記の(イ)フェノール樹脂と(ロ)メラミン樹脂樹脂の合計100質量部に対して300〜1100質量部であり、前記の溶剤の量は、前記の(イ)フェノール樹脂と(ロ)メラミン樹脂樹脂の合計100質量部に対して10〜100質量部であり、前記のトレイトールの量は、前記の(イ)フェノール樹脂と(ロ)メラミン樹脂樹脂の合計100質量部に対して0.05〜10質量部であることを特徴とする、導電性ペースト組成物。 - 前記トレイトールを溶液状で含有する、請求項1に記載の導電性ペースト組成物。
- 顔料を、前記の(イ)フェノール樹脂と(ロ)メラミン樹脂樹脂の合計100質量部に対して1〜30質量部の割合でさらに含有する、請求項1または2に記載の導電性ペースト組成物。
- 前記の顔料が、体質顔料である、請求項3に記載の導電性ペースト組成物。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の導電性ペースト組成物を用いたことを特徴とする、プリント配線板。
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