JP2000322933A - 導電ペースト及びその製造法 - Google Patents

導電ペースト及びその製造法

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JP2000322933A
JP2000322933A JP11134016A JP13401699A JP2000322933A JP 2000322933 A JP2000322933 A JP 2000322933A JP 11134016 A JP11134016 A JP 11134016A JP 13401699 A JP13401699 A JP 13401699A JP 2000322933 A JP2000322933 A JP 2000322933A
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Junichi Kikuchi
純一 菊池
Shozo Yamana
章三 山名
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電性、耐マイグレーション性、高温多湿下
及び高温多湿下で長時間電界を印加した後の導体の抵抗
変化率に優れる導電ペースト及びその製造法を提供す
る。 【解決手段】 カルボン酸、銅粉又は銅合金粉の一部を
露出して表面が大略銀で被覆された導電粉、バインダー
及び有機溶剤を含有してなる導電ペースト並びに銅粉又
は銅合金粉の一部を露出して表面を大略銀で被覆した
後、カルボン酸、バインダー及び有機溶剤を含む樹脂組
成物を加えて混合することを特徴とする導電ペーストの
製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気回路を形成す
るのに適する導電ペースト及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プリント配線板、電子部品等の電
気回路(配線導体)を形成する方法として、金、銀、
銅、カーボン等の導電性粉末を用い、それにバインダ
ー、有機溶剤及び必要に応じて添加剤を加えてペースト
状に混合した導電ペーストを塗布又は印刷する方法が一
般的に知られている。特に高導電性が要求される分野で
は、金粉又は銀粉が一般に用いられている。
【0003】上記導電性粉末のうち銀粉を用いた導電ペ
ーストは、導電性が良好なことから印刷配線板、電子部
品等の電気回路や電極として使用されているが、これら
は高温多湿の雰囲気下で電界が印加されると、電気回路
や電極にマイグレーションと称する銀の電析が生じ電極
間又は配線間が短絡するという欠点が生じる。この対策
として、銅粉又は銅合金粉の一部を露出して表面が大略
銀で被覆され、形状が扁平状である導電粉を使用すれば
マイグレーションを改善できるが、一部露出している銅
の酸化のため高温多湿下での導体の抵抗値及び高温多湿
下で長時間電界を印加した後の導体の抵抗値が高くなる
という欠点があった。
【0004】この問題を解決するために、酸化防止剤を
添加するなどの方策が検討されているが初期の抵抗値も
高くなってしまい十分な効果の得られるものではなかっ
た。また銅の酸化防止剤とバインダーの硬化剤の組み合
わせが悪いと、ペースト硬化時のバインダーの固まり方
が変化し、初期の抵抗値が高くなってしまうことがあ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明
は、導電性、耐マイグレーション性、高温多湿下及び高
温多湿下で長時間電界を印加した後の導体の抵抗変化率
に優れる導電ペーストを提供するものである。請求項
2、3、4又は5記載の発明は、請求項1記載の発明の
うち、特に導電性の向上効果に優れる導電ペーストを提
供するものである。請求項6記載の発明は、導電性、耐
マイグレーション性、高温多湿下及び高温多湿下で長時
間電界を印加した後の導体の抵抗変化率に優れる導電ペ
ーストの製造法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、カルボン酸、
銅粉又は銅合金粉の一部を露出して表面が大略銀で被覆
された導電粉、バインダー及び有機溶剤を含有してなる
導電ペーストに関する。また、本発明は、カルボン酸
が、導電粉90〜99.99重量%に対して0.01〜
10重量%含有してなる前記の導電ペーストに関する。
また、本発明は、導電粉が、アスペクト比3〜20及び
長径の平均粒径5〜30μmの扁平状導電粉である前記
の導電ペーストに関する。また、本発明は、バインダー
が、エポキシ樹脂及びフェノール樹脂を含み、かつその
配合割合がエポキシ樹脂5〜30重量%及びフェノール
樹脂70〜95重量%である前記の導電ペーストに関す
る。
【0007】また、本発明は、導電粉とバインダーの配
合割合が、導電ペーストの固形分に対して導電粉が60
〜90重量%及びバインダーが10〜40重量%である
前記の導電ペーストに関する。さらに、本発明は、銅粉
又は銅合金粉の一部を露出して表面を大略銀で被覆した
後、カルボン酸、バインダー及び有機溶剤を含む樹脂組
成物を加えて混合することを特徴とする導電ペーストの
製造法に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】カルボン酸としては、銅又は銅合
金との結合及び硬化剤としての動きから、末端に−CO
OH基が1個あるものよりも2個あるものを用いること
が好ましい。また、フェノール樹脂の硬化剤としての動
きも必要なため、酸としても働く炭素数が少ないものを
用いることが好ましい。その代表的なものとしては、ギ
酸、シュウ酸、アジピン酸、酪酸、安息香酸、アントラ
センカルボン酸等が挙げられるが、末端に−COOH基
が2個あるシュウ酸、アジピン酸等が好ましい。カルボ
ン酸の添加量は、銅の酸化防止、抵抗値、信頼性試験後
の抵抗変化率等の点から導電粉90〜99.99重量%
に対して0.01〜10重量%の範囲であることが好ま
しく、導電粉95〜99.95重量%に対して0.05
〜5重量%の範囲であることがさらに好ましい。
【0009】カルボン酸を添加した導電ペーストを用い
て電気回路を形成すると、表面に銅又は銅合金が露出し
ても良好な導電性が得られ、また高温多湿下及び高温多
湿下で長時間電界を印加した後でも良好な導体の抵抗変
化率が得られる。これは以下の作用により良好な電気回
路が形成されるものと考えられる。カルボン酸(R−C
OOH)は導電粉表面に露出し酸化した銅(CuO)と
次式により反応する。
【0010】
【化1】
【0011】そして併存するバインダーにより大気と遮
断されているペースト中で上記反応が起こるため、銅の
酸化物は除去され良好な導電性が得られ、電気回路を形
成後の高温多湿下での試験においても良好な導電性が得
られるものと考えられる。
【0012】銅の酸化防止剤とバインダーの硬化剤の組
み合わせが悪いと、ペースト硬化時のバインダーの固ま
り方が変化し初期の抵抗値が高くなってしまうことがあ
る。しかし、カルボン酸はフェノール樹脂の硬化剤とし
て働き、フェノール樹脂又はエポキシ樹脂の硬化剤とし
て働くため、適量添加することで他の酸化防止剤及びバ
インダーの硬化剤を必要としない。
【0013】銅粉又は銅合金粉は、アトマイズ法で作製
された粉体を用いることが好ましく、その粒径は小さい
ほど好ましく、例えば平均粒径が1〜20μm、好まし
くは1〜10μmの粉体を用いれば、表面に銀を被覆し
た後、扁平状に加工しても導電粉中に均一に分散させ易
いので好ましい。
【0014】銅粉又は銅合金粉の表面に銀を被覆するに
は、置換めっき、電気めっき、無電解めっき等の方法が
あり、銅粉又は銅合金粉と銀の付着力が高いこと及びラ
ンニングコストが安価であることから、置換めっき法で
被覆することが好ましい。銅粉又は銅合金粉の表面への
銀の被覆量は、耐マイグレーション性、コスト、導電性
向上等の点から銅粉又は銅合金粉に対して5〜25重量
%の範囲が好ましく、10〜23重量%の範囲がさらに
好ましい。
【0015】本発明に用いられる導電粉とは、上記の銅
粉又は銅合金粉の一部を露出して表面が大略銀で被覆さ
れている銀被覆銅粉又は銀被覆銅合金粉のことであり、
もし銅粉又は銅合金粉の一部を露出させないで全面に銀
を被覆したものを用いるとマイグレーションが生じ本発
明の目的を達成することができない。銅粉又は銅合金粉
の露出面積は、良好な導電性を得る点から10〜50%
の範囲が好ましく、20〜45%の範囲がさらに好まし
い。なお、上記の銅合金粉としては、銅とスズ、銅と亜
鉛等との合金を用いることが好ましい。
【0016】導電粉は接触点が少ないため抵抗が高くな
り易い。導電粒子同士の接触面積を大きくして高導電性
を得るため、導電粉に衝撃を与え粒子の形状を扁平状に
変形することが好ましい。本発明における扁平状導電粉
としては、形状としてほぼ平坦で微細な小片からなる導
電粉で、例えばりん片状導電粉がある。扁平状導電粉と
しては、アスペクト比が3〜20及び長径の平均粒径が
5〜30μmの導電粉を用いることが好ましく、アスペ
クト比が5〜15及び長径の平均粒径が5〜20μmの
導電粉を用いることが好ましい。
【0017】アスペクト比が3未満及び長径の平均粒径
が5μm未満の導電粉は、導電粒子同士の接触面積が十
分に得られず導電性が低下する傾向がある。またアスペ
クト比が20を越え及び長径の平均粒径が30μmを越
える導電粉は、印刷性を損ねる傾向がある。なお、上記
でいう平均粒径は、レーザー散乱型粒度分布測定装置に
より測定することができる。本発明においては、前記装
置としてマスターサイザー(マルバン社製)を用いて測
定した。
【0018】本発明におけるアスペクト比とは、導電粉
の粒子の長径と短径の比率(長径/短径)をいう。本発
明においては、粘度の低い硬化性樹脂中に導電粉の粒子
をよく混合し、静置して粒子を沈降させると共にそのま
ま樹脂を硬化させ、得られた硬化物を垂直方向に切断
し、その切断面に現れる粒子の形状を電子顕微鏡で拡大
して観察し、少なくとも100の粒子について一つ一つ
の粒子の長径/短径を求め、それらの平均値をもってア
スペクト比とする。
【0019】ここで、短径とは、前記切断面に現れる粒
子について、その粒子の外側に接する二つの平行線の組
み合わせを粒子を挟むように選択し、それらの組み合わ
せのうち最短間隔になる二つの平行線の距離である。一
方、長径とは、前記短径を決する平行線に直角方向の二
つの平行線であって、粒子の外側に接する二つの平行線
の組み合わせのうち、最長間隔になる二つの平行線の距
離である。これらの四つの線で形成される長方形は、粒
子がちょうどその中に納まる大きさとなる。なお、本発
明において行った具体的方法については後述する。
【0020】バインダーとしては、エポキシ樹脂、フェ
ノール樹脂等の有機質の接着剤成分、さらに必要に応じ
て飽和ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂等が用いられ
る。エポキシ樹脂及びフェノール樹脂の配合割合は、エ
ポキシ樹脂が5〜30重量%及びフェノール樹脂が70
〜95重量%の範囲が好ましく、エポキシ樹脂が10〜
25重量%及びフェノール樹脂が75〜90重量%の範
囲がさらに好ましい。エポキシ樹脂が5重量%未満の場
合、ペーストと銅箔の接着力が低下する傾向があり、エ
ポキシ樹脂が30重量%を越える場合、導電性が低下す
る傾向がある。なお、必要に応じて用いられる飽和ポリ
エステル樹脂、フェノキシ樹脂等は、バインダー中に1
5重量%以下含有することが好ましい。
【0021】導電粉とバインダーの配合割合は、導電粉
が60〜90重量%及びバインダーが10〜40重量%
の範囲が好ましく、導電粉が75〜90重量%及びバイ
ンダーが10〜25重量%の範囲がさらに好ましい。導
電粉が60重量%未満の場合、導電性が低下する傾向が
あり、導電粉が90重量%を越える場合、ペーストと銅
箔の接着力が低下する傾向がある。
【0022】導電ペースト中に含まれる有機溶剤として
は、テルピネオール、ベンジルアルコール、エチルカル
ビトール、エチルカルビトールアセテート、ブチルセロ
ソルブ等が用いられる。さらに導電ペーストは、上記の
材料以外に必要に応じて消泡剤、脱泡剤等を添加して均
一に混合して得られる。消泡剤、脱泡剤等は必要に応じ
て添加されるが、もし添加する場合はその含有量は、消
泡剤、脱泡剤等は導電粉100重量部に対して0.00
5〜10重量部の範囲であることが好ましい。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。 実施例1 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ
(株)製、商品名エピコート834)20重量部及びレゾ
ール型フェノール樹脂(群栄化学(株)製、商品名レヂト
ップPL−2211NV60)の溶剤を除去し固形化し
たもの80重量部をベンジルアルコール(関東化学(株)
製、特級)50重量部に予め加温溶解させ、次いで室温
に冷却した後、シュウ酸(関東化学(株)製、特級)5重
量部を加えて均一に混合して樹脂組成物とした。
【0024】次にアトマイズ法で作製した平均粒径が
5.2μmの球状銅粉(日本アトマイズ加工(株)製、商
品名SF−Cu)を希塩酸及び純水で洗浄した後、水1
リットルあたりAgCN(和光純薬(株)製、試薬)を8
0g及びNaCN(和光純薬(株)製、試薬)を75g含
むめっき溶液で球状銅粉に対して銀の量が18重量%に
なるように置換めっきを行い、水洗、乾燥して銀めっき
銅粉を得た。
【0025】この後、2リットルのボールミル容器内に
上記で得た銀めっき銅粉400g及び直径が5mmのジル
コニアボール3kgを投入し、30分間回転させて形状
を変形させ、アスペクト比が平均6及び長径の平均粒径
が7.5μmのりん片状銀めっき銅粉を得た。得られた
銀めっき銅粉の粒子を10個取り出し、走査型オージェ
電子分光分析装置で定量分析して銅粉の露出面積につい
て調べたところ10〜50%の範囲で平均が40%であ
った。また銅粉の表面への銀の被覆量は、銅粉に対して
18重量%であった。
【0026】次いで上記で得た樹脂組成物155gに上
記のりん片状銀めっき銅粉400gを加えて撹拌らいか
い機及び三本ロールで均一に混合分散して導電ペースト
を得た。さらにこの混合分散した導電ペーストにジエチ
レングリコールモノエチルエーテル(関東化学(株)製、
特級)100gを加えて撹拌らいかい機で均一に混合分
散して印刷用導電ペーストを得た。
【0027】なおシュウ酸の配合割合は、導電粉に対し
て1.3重量%であり、バインダーにおけるエポキシ樹
脂とフェノール樹脂の配合割合は、エポキシ樹脂20重
量%及びフェノール樹脂80重量%であり、導電ペース
トにおける導電粉とバインダーの配合割合は、導電粉8
0重量%及びバインダー20重量%であった。
【0028】次に上記で得た導電ペーストを用いて、厚
さが1.6mmで直径が0.5mmのスルーホールを形成し
た紙フェノール銅張り積層板(日立化成工業(株)製、商
品名MCL−437F)の銅箔をエッチングして除去し
た後、図1に示すようにスルーホール1内に導電ペース
トを充填すると共にスルーホール1間を印刷して接続し
たものを大気中で60℃1時間さらに160℃40分間
の条件で加熱処理して配線板を得た。なお図1において
2は紙フェノール銅張り積層板である。
【0029】得られた配線板の特性を評価した結果、ス
ルーホールの1穴あたりの抵抗値は33.6mΩ/穴で
あり、隣り合うスルーホール間の絶縁抵抗は1010Ω
以上であった。また該配線板の湿中負荷試験及び恒温恒
湿試験を実施した結果、湿中負荷試験のスルーホール間
の絶縁抵抗は108Ω以上、湿中負荷試験の抵抗変化率
は+19.2%であり、恒温恒湿試験の抵抗変化率は+
16.5%であった。なお、湿中負荷試験は40℃95
%RH中、隣あうライン間に50Vの電圧を印加して2
000時間保持、恒温恒湿試験は60℃95%RH中で
2000時間行った。
【0030】なお、本実施例におけるアスペクト比の具
体的測定法を以下に示す。低粘度のエポキシ樹脂(ビュ
ーラー社製)の主剤(No.20−8130)8gと硬化
剤(No.20−8132)2gを混合し、ここへ導電粉
2gを混合して良く分散させ、そのまま30℃で真空脱
泡した後、6〜8時間30℃で静置して粒子を沈降させ
硬化させた。その後、得られた硬化物を垂直方向に切断
し、切断面に電子顕微鏡で2000倍に拡大して切断面
に現れた100個の粒子について長径/短径を求め、そ
れらの平均値をもって、アスペクト比とした。
【0031】実施例2 実施例1で用いたエポキシ樹脂20重量部及びフェノー
ル樹脂の溶剤を除去し固形化したもの80重量部をベン
ジルアルコール50重量部に予め加温溶解させ、次いで
室温に冷却した後、ギ酸(関東化学(株)製、特級)8重
量部を加えて均一に混合して樹脂組成物とした。この樹
脂組成物158gに実施例1で得たりん片状銀めっき銅
粉400gを加え、以下実施例1と同様の工程を経て印
刷用導電ペーストを得た。
【0032】なおギ酸の配合割合は、導電粉に対して
2.0重量%であり、バインダーにおけるエポキシ樹脂
とフェノール樹脂の配合割合は、エポキシ樹脂20重量
%及びフェノール樹脂80重量%であり、導電ペースト
における導電粉とバインダーの配合割合は、導電粉80
重量%及びバインダー20重量%であった。
【0033】次に実施例1と同様の工程を経て配線板を
作製し、その特性を評価した。その結果、得られた配線
板のスルーホールの1穴あたりの抵抗値は34.8mΩ
/穴であった。また該配線板の湿中負荷試験及び恒温恒
湿試験を実施した結果、湿中負荷試験のスルーホール間
の絶縁抵抗は108Ω以上、湿中負荷試験の抵抗変化率
は+22.8%であり、恒温恒湿試験の抵抗変化率は+
22.8%であった。
【0034】比較例1 実施例1で用いたエポキシ樹脂20重量部及びフェノー
ル樹脂の溶剤を除去し固形化したもの80重量部をベン
ジルアルコール50重量部に予め加温溶解させ、次いで
室温に冷却して樹脂組成物とした。この樹脂組成物15
0gと実施例1で得たりん片状銀めっき銅粉400gを
加え、以下実施例1と同様の工程を経て印刷用導電ペー
ストを得た。
【0035】なお、バインダーにおけるエポキシ樹脂と
フェノール樹脂の配合割合は、エポキシ樹脂20重量%
及びフェノール樹脂80重量%であり、導電ペーストに
おける導電粉とバインダーの配合割合は、導電粉80重
量%及びバインダー20重量%であった。
【0036】次に実施例1と同様の工程を経て配線板を
作製し、その特性を評価した結果、配線板のスルーホー
ルの1穴あたりの抵抗値は45.2mΩ/穴であった。
また該配線板の湿中負荷試験及び恒温恒湿試験を実施し
た結果、湿中負荷試験のスルーホール間の絶縁抵抗は1
08Ω以上、湿中負荷試験の抵抗変化率は+219.8
%であり、恒温恒湿試験の抵抗変化率は+191.2%
と高い値であった。
【0037】比較例2 実施例1で用いたエポキシ樹脂20重量部及びフェノー
ル樹脂の溶剤を除去し固形化したもの80重量部をベン
ジルアルコール50重量部に予め加温溶解させ、次いで
室温に冷却した後、p−トルエンスルホン酸(関東化学
(株)製、特級)5重量部を加えて均一に混合して樹脂組
成物とした。この樹脂組成物155gと実施例1で得た
りん片状銀めっき銅粉400gを加え、以下実施例1と
同様の工程を経て印刷用導電ペーストを得た。
【0038】なお、p−トルエンスルホン酸の配合割合
は、導電粉に対して1.3重量%であり、バインダーに
おけるエポキシ樹脂とフェノール樹脂の配合割合は、エ
ポキシ樹脂20重量%及びフェノール樹脂80重量%で
あり、導電ペーストにおける導電粉とバインダーの配合
割合は、導電粉80重量%及びバインダー20重量%で
あった。
【0039】次に実施例1と同様の工程を経て配線板を
作製し、その特性を評価した結果、スルーホール1穴あ
たりの抵抗値は336.7mΩ/穴と大きく、しかもバ
ラツキ易く安定した特性が得られなかった。このため、
配線板の湿中負荷試験及び恒温恒湿試験は行わなかっ
た。
【0040】
【発明の効果】請求項1記載の導電ペーストは、導電
性、耐マイグレーション性、高温多湿下及び高温多湿下
で長時間電界を印加した後の導体の抵抗変化率に優れ
る。請求項2、3、4及び5記載の導電ペーストは、請
求項1記載の導電ペーストのうち、特に導電性の向上効
果に優れる。請求項6記載の方法により得られる導電ペ
ーストは、導電性、耐マイグレーション性、高温多湿下
及び高温多湿下で長時間電界を印加した後の導体の抵抗
変化率に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】表面の銅箔をエッチングして除去した紙フェノ
ール銅張り積層板のスルーホールに導電ペーストを充填
すると共にスルーホール間を印刷した状態を示す平面図
である。
【符号の説明】
1 スルーホール 2 紙フェノール銅張り積層板
フロントページの続き Fターム(参考) 4E351 BB01 BB31 DD04 DD05 DD08 DD12 DD52 DD53 DD56 EE02 EE11 EE15 EE16 GG06 4J038 DA041 DB001 EA011 HA066 JA35 KA06 KA15 KA20 NA20 5G301 DA03 DA06 DA55 DA57 DA60 DD01 DE01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルボン酸、銅粉又は銅合金粉の一部を
    露出して表面が大略銀で被覆された導電粉、バインダー
    及び有機溶剤を含有してなる導電ペースト。
  2. 【請求項2】 カルボン酸が、導電粉90〜99.99
    重量%に対して0.01〜10重量%である請求項1記
    載の導電ペースト。
  3. 【請求項3】 導電粉が、アスペクト比3〜20及び長
    径の平均粒径5〜30μmの扁平状導電粉である請求項
    1又は2記載の導電ペースト。
  4. 【請求項4】 バインダーが、エポキシ樹脂及びフェノ
    ール樹脂を含み、かつその配合割合がエポキシ樹脂5〜
    30重量%に対してフェノール樹脂70〜95重量%で
    ある請求項1、2又は3記載の導電ペースト。
  5. 【請求項5】 導電粉とバインダーの配合割合が、導電
    ペーストの固形分に対して導電粉が60〜90重量%及
    びバインダーが10〜40重量%である請求項1、2、
    3又は4記載の導電ペースト。
  6. 【請求項6】 銅粉又は銅合金粉の一部を露出して表面
    を大略銀で被覆した後、カルボン酸、バインダー及び有
    機溶剤を含む樹脂組成物を加えて混合することを特徴と
    する導電ペーストの製造法。
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