JP4639931B2 - 感光性ペースト、厚膜パターンの形成方法、および電子部品の製造方法 - Google Patents

感光性ペースト、厚膜パターンの形成方法、および電子部品の製造方法 Download PDF

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Description

本願発明は、回路基板や多層基板などを製造する場合において、基板表面や、多層基板を構成する各基板上に所望の厚膜パターン(回路や電極など)を形成する際に用いられる感光性ペースト、該感光性ペーストを用いた厚膜パターンの形成方法、および、該厚膜パターンの形成方法により厚膜パターンを形成する工程を備えた電子部品の製造方法に関する。
高周波電子機器の高密度化や高速信号化に伴い、これらの電子機器が備える高周波回路を構成する配線導体などのパターンは、微細で、膜厚が大きく、しかも、配線寸法のばらつきが小さいこと(配線精度が高いこと)などが求められている。
このような微細なパターンを形成する方法としては、フォトリソグラフィー法を利用したパターンの形成方法が広く用いられており、そこで用いられている従来の感光性ペーストとしては、通常、有機バインダー、感光性モノマー、光重合開始剤など配合した感光性ペーストが用いられている。
しかしながら、一般的に、有機バインダーに用いられるポリマーとしては、分子量が10万以上で、固体状の高分子ポリマーが用いられており、この高分子ポリマーは、感光性ペーストヘの溶解や分散が不十分になりやすく、粘度の増大を招き、印刷特性などが損なわれるという問題点がある。
また、固体状の高分子ポリマーを溶解させて、粘度の増大を抑制しようとすると溶剤を添加することが必要となるが、溶剤を添加した場合には、塗布した感光性ペーストを乾燥させるための乾燥工程に時間がかかり、生産性が低下するという問題点がある。
そこで、高分子ポリマーおよび溶剤を含まず、感光性ペーストの粘度を低下させることが可能であるとともに、乾燥時間を短縮することを可能にした感光性ペースト組成物が提案されている(特許文献1)。
この感光性ペースト組成物は、無機粉末、感光性モノマー、光重合開始剤を主成分とする無溶剤型の感光性ペーストであって、感光性モノマーとして、アクリロイル基またはメタクリル基を有し、かつ、重合度(n)が4〜100、より好ましくは10〜30のエチレンオキシド構造またはプロピレンオキシド構造を有するものを用いることを特徴としており、この感光性ペースト組成物を用いることにより、良好な平滑性を備えた、高精細なパターンを形成することが可能で、良好な作業性を確保することが可能になるとされている。
しかしながら、特許文献1の感光性ペースト組成物は、ポリマーを添加しない代わりに、より多くの感光性モノマーを含有させるようにしており、このようなポリマーレスペーストにおいては、無機粉末と感光性モノマーが反応したり、無機粉末が触媒となり感光性モノマーどうしが結合したりして、感光性ペーストのゲル化を引き起こし、ペースト安定期間(感光性ペーストがゲル化せず使用可能な状態が保たれる期間)が短いという問題点がある。
特開平11−316456号公報
本願発明は、上記課題を解決するものであり、無機粉末と感光性モノマーとの反応や、感光性モノマーどうしの結合を抑制、防止し、感光性ペーストのゲル化を抑制、遅延させることが可能で、長いペースト安定期間(ゲル化せず使用可能な状態が保たれる期間)を確保することが可能な感光性ペースト、該感光性ペーストを用いた厚膜パターンの形成方法、および、該厚膜パターンの形成方法により厚膜パターンを形成する工程を備えた電子部品の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願発明(請求項1)の感光性ペーストは、
無機粉末、感光性モノマー、および光重合開始剤を主成分とする感光性ペーストであって、
C=C二重結合を含まない、分子量10000〜50000のアクリル系樹脂またはブチラール系樹脂を、1〜4重量%の割合で含有していること
を特徴としている。
また、本願発明(請求項)の厚膜パターンの形成方法は、
無機粉末と、感光性モノマーと、光重合開始剤と、C=C二重結合を含まない分子量10000〜50000のアクリル系樹脂またはブチラール系樹脂とを含み、かつ、前記アクリル系樹脂または前記ブチラール系樹脂の含有率が1〜4重量%である感光性ペーストを基体上に塗布して感光性ペースト膜を形成する膜形成工程と、
前記感光性ペースト膜に露光処理を施す露光工程と、
前記露光処理が施された前記感光性ペースト膜を現像して、所定の厚膜パターンを形成する現像工程と
を備えていることを特徴としている。
また、本願発明(請求項)の電子部品の製造方法は、
請求項に記載の方法により厚膜パターンを形成する工程と、
前記厚膜パターンを焼成する工程と、
を備えていることを特徴としている。
本願発明(請求項1)の感光性ペーストのように、無機粉末、感光性モノマー、および光重合開始剤を主成分とする感光性ペーストに、ゲル化を抑制するための添加物として、C=C二重結合を含まない、分子量10000〜50000のアクリル系樹脂またはブチラール系樹脂を、1〜4重量%の割合で添加するようにしているので、感光性ペーストに含まれる、無機粉末と感光性モノマーとの反応や、感光性モノマーどうしの結合を抑制、防止し、感光性ペーストのゲル化を抑制、遅延させることが可能になり、ペースト安定期間(感光性ペーストがゲル化せず使用可能な状態が保たれる期間)を2ヶ月以上に延ばすことが可能になる。
感光性モノマーを多く含む一方で、感光性ポリマーを含まない、いわゆるポリマーレスペーストにおいては、感光性モノマーに含まれるC=C二重結合どうしが互いに引き付け合い、からまるような形で感光性ペーストのゲル化が進行するものと考えられる。
また、無機粉末の含有量が多いほど、このゲル化現象が起こりやすいことから、無機粉末が何らかの触媒的な役割を果たす場合もあるものと考えられる。
そこで、本願発明においては、C=C二重結合を含まない、分子量10000〜50000のアクリル系樹脂またはブチラール系樹脂を添加して、感光性モノマーに含まれるC=C二重結合どうしが互いに引き付け合ったり、無機粉末などのフィラーと感光性モノマーが反応したりすることを妨げる(障害を設ける)ことにより、感光性ペーストのゲル化の進行が抑制されるようにしている。
なお、アクリル系樹脂またはブチラール系樹脂がC=C二重結合を含む樹脂である場合、樹脂自身がゲル化を引き起こしやすい性質を持つため、ゲル化の進行を抑制することが困難になり、好ましくない。
また、C=C二重結合を含まないアクリル系樹脂またはブチラール系樹脂あっても、分子量が10000より小さい場合にはゲル化抑制の効果が低く、また、分子量が50000より大きい場合には感光性ペーストの粘度が高くなり、逆にゲル化が起こりやすくなる。また、分子量が大きくなりすぎると、紫外光による光硬化を阻害する可能性が高くなる。
したがって、C=C二重結合を含まないアクリル系樹脂またはブチラール系樹脂としては、分子量が10000〜50000のものを用いることが望ましい。
また、本発明の感光性ペーストにおいては、アクリル系樹脂またはブチラール樹脂を1〜4重量%の割合で含有させるようにしているので、印刷、露光、現像の各工程を経て形成される厚膜パターンの硬度を高めることが可能になり、ビッカース硬度を10HV以上にすることが可能になる。
そして、ビッカース硬度が10HV以上になると、厚膜パターンが形成されたグリーンシートを積層した後、圧着する際に、プレス圧力による電極膜の変形を抑制することが可能になる。
なお、本願発明において、アクリル系樹脂またはブチラール系樹脂を1〜4重量%の割合で含有させるとは、アクリル系樹脂またはブチラール系樹を含む感光性ペースト全体に対する、アクリル系樹脂またはブチラール系樹の割合が1〜4重量%であることを意味する概念である。
また、本願発明(請求項)の厚膜パターンの形成方法は、無機粉末と、感光性モノマーと、光重合開始剤と、C=C二重結合を含まない分子量10000〜50000のアクリル系樹脂またはブチラール系樹とを含み、かつ、前記アクリル系樹脂または前記ブチラール系樹の含有率が1〜4重量%である感光性ペーストを基体上に塗布して感光性ペースト膜を形成する膜形成工程と、感光性ペースト膜に露光処理を施す露光工程と、露光処理が施された感光性ペースト膜を現像して、所定の厚膜パターンを形成する現像工程とを備えており、膜形成工程において用いられている感光性ペーストが、本願請求項1の発明にかかる感光性ペーストに相当するものであって、ゲル化しにくく、長いペースト安定期間(ゲル化せず使用可能な状態が保たれる期間)を有していることから、感光性ペーストをスクリーン印刷などの方法を用いて、安定した状態で、かつ、精度よく基体上に塗布することが可能になる。その結果、高い形状精度や寸法精度を備えた厚膜パターンを確実に形成することが可能になる。
また、本願発明(請求項)の電子部品の製造方法は、請求項に記載の方法により形成した微細で高い形状精度や寸法精度を備えた厚膜パターンを焼成する工程を経て電子部品を製造するようにしているので、高密度の配線や電極を備えた信頼性の高い電子部品を効率よく製造することができる。
以下、本願発明の実施の形態を示して本願発明をさらに詳しく説明する。
本願発明の感光性ペーストにおいては、通常、無機粉末、感光性モノマー、および光重合開始剤の含有割合を、それぞれ、
(a)無機粉末 :60〜90重量%
(b)感光性モノマー:5〜35重量%
(c)光重合開始剤 :1〜10重量%
の範囲とすることが望ましい。
無機粉末の含有量の範囲を60〜90重量%の範囲とすることにより、無機粉末として金属粉末を使用する場合には、導電性不良(導体抵抗の増大)を引き起こすことを防止することが可能になり、また、無機粉末としてセラミック原料粉末やガラス粉末を使用する場合には、絶縁性不良を引き起こすことを防止することが可能になる。
さらに、無機粉末の含有量の範囲を60〜90重量%の範囲とすることにより、感光性ペーストの粘度の過度の上昇、取り扱いの困難性や、印刷性の低下などを招いたりすることがなく、しかも、光硬化性を良好に保つことが可能になる。また、硬化物強度が低下したり、硬化物が脆くなったりすることを回避することができる。
また、無機粉末の粒径範囲としては平均粒径0.1〜10μmの範囲のものを用いることにより、粒子の凝集を抑制して、分散性を良好に保ち、微細なパターンを得ることが可能になるととともに、十分な光硬化性を備えた感光性ペーストを得ることが可能になり好ましい。また、平均粒径0.5〜5μmのものを用いることがさらに好ましい。
無機粉末としては球状のものを用いることが好ましい。ただし、箔状、粒状、塊状、偏平状、板状、棒状、針状のものなどを用いることも可能であり、形成すべき厚膜パターンにより適宜選択することができる。
また、無機粉末としては、導電性粉末、セラミック粉末、ガラス粉末などを用いることが可能である。
導電性粉末としては、Ag、Au、Pt、Pd、Cu、Ni、W、Al、Moなどを用いることが可能であり、これらを組み合わせて用いることも可能である。また、上記金属の少なくとも1種以上を含む合金を用いることも可能である。さらに、金属粉末に酸化物コート、窒化物コート、または珪化物コートを施したものを用いることも可能である。
セラミック粉末としては、例えばAl、Ag、Cu、Ni、Ti、Ba、Pb、Zr、Mn、Cr、Sr、Fe、Y、Nb、La、Si、Zn、Bi、BおよびRuからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物、硼化物、窒化物、珪化物などを用いることが可能である。また、ガラス複合系のセラミック粉末を用いることも可能である。
また、ガラス粉末としては、ほう珪酸系ガラス粉末などの公知のガラス粉末を使用することが可能である。より具体的には、ガラス粉末としては、SiO2−PbO系、SiO2−ZnO系、SiO2−Bi23系、SiO2−K2O系、SiO2−Na2O系、SiO2−PbO−B23系、SiO2−ZnO−B23系、SiO2−Bi23−B23系、SiO2−K2O−B23系、SiO2−Na2O−B23系などのガラス粉末を用いることが可能である。
なお、無機粉末としては、上記の物質を混合して使用すること、すなわち、例えば、Agとガラスを混合して用いることも可能である。
また、感光性モノマーの割合は、上述のように5〜35重量%の範囲にあることが望ましい。これは、感光性モノマーの割合を5〜35重量%の範囲とすることにより、光硬化性の低下や、それによる硬化物強度の低下(硬化物の脆性化)を防止することが可能になるとともに、無機粉末の割合が低下しすぎることを回避することが可能になり好ましいことによる。
なお、感光性モノマーとしては、ステアリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、イソデシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、トリデシルアクリレート、カプロラクトンアクリレート、エトキシ化ノニルフェノールアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化グリセリルトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸ジアクリレート、エトキシ化パラクミルフェノールアクリレート、エチルヘキシルカルビトールアクリレート、N−ビニル−2−ピロリドン、イソボルニルアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレートなどが例示される。
また、感光性モノマーとして、二重結合濃度が8mmol/g〜11mmol/gの範囲にあるモノマーを用いることにより、特に光硬化深度を向上させることが可能になる。
なお、二重結合濃度が8mmol/g〜11mmol/gの範囲にある感光性モノマーとしては、ヘキサンジオールトリアクリレート、トリプロピレングリコールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、1,3-ブタンジオールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,4-ブタンジオールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、1,3-ブチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートなどが例示される。
また、重合度が3以下のエチレンオキシド構造を有する感光性モノマーを含有する感光性ペーストを用いることにより、光硬化深度を向上させることが可能になる。すなわち、エチレンオキシド構造の重合度が3以下と小さい場合、光硬化深度を向上させる効果が大きくなる。
重合度が3以下のエチレンオキシド構造を有する感光性モノマーとしては、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレートなどのエトキシ化(エチレンオキシド変性)されたもの、ポリエチレングリコールジアクリレートなどが例示される。
また、光重合開始剤は1〜10重量%の範囲で含有させることが望ましい。光重合開始剤を1〜10重量%の範囲とすることにより、光重合開始剤が少なすぎることによる、光硬化性の不足や、硬化物の硬度低下を回避して、高アスペクト比のパターンを形成することが可能になるとともに、感光性ペーストが紫外光を吸収しすぎて内部までエネルギーが到達しなくなることを回避することが可能になり、十分な厚みを有し、硬化物の高度の高いパターンを確実に形成することが可能になり好ましい。
本願発明において好適に用いることの可能な光重合開始剤としては、ベンジル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4'−メチルジフェニルサルファイド、ベンジルジメチルケタール、2−n−ブトキシ−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2−ジメチルアミノエチルベンゾエート、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、3,3'−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジメチルチオキサントン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、メチルベンゾイルフォルメート、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−1−ブタノン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド、ビス(2,6−ジクロルベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1,2−ジフェニルエタンジオン、メチルフェニルグリオキシレートなどが例示される。なお、これらの光重合開始剤は単独でまたは2種以上を同時に用いることが可能である。
また、場合により、光増感剤を添加してもよい。光増感剤としては、例えば、p-ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p-ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルなどが例示される。
また、本願発明においては、感光性ペーストのゲル化を抑制する目的で、C=C二重結合を含まない、分子量10000〜50000のメタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体などのアクリル系樹脂またはブチラール系樹脂を用いることが望ましい。
なお、C=C二重結合を含まないアクリル系樹脂またはブチラール系樹脂の分子量が10000より小さい場合にはゲル化抑制の効果が低く、また、分子量が50000より大きい場合には感光性ペーストの粘度が高くなり、逆にゲル化が起こりやすくなるため、分子量が10000〜50000のものを用いることが望ましい。
また、アクリル系樹脂またはブチラール系樹脂は、感光性モノマーとの関係において所定の割合となるように添加することが望ましい。すなわち、アクリル系樹脂またはブチラール系樹脂は、感光性モノマー:アクリル系樹脂またはブチラール系樹脂=7.5:2.5〜9:1の範囲で添加することが望ましい。この範囲内でアクリル系樹脂またはブチラール系樹脂を添加することにより、アクリル系樹脂またはブチラール系樹脂が効率よく感光性モノマーどうしや、フィラーと感光性モノマーの間に入り込み、感光性ペーストのゲル化を抑制することが可能になるとともに、十分な光硬化性を確保することができる。
また、アクリル系樹脂またはブチラール系樹脂は、感光性ペーストの全体を100重量%とした場合に、含有率が1〜4重量%以上となるような割合で添加することが望ましい。これは、アクリル系樹脂またはブチラール系樹脂の添加量を1重量%以上とすることによりゲル化抑制の効果を十分に得ることが可能になり、4重量%以下の範囲では、ビッカース硬度をより高く(10HV以上)することが可能になることによる。
また、本願発明の感光性ペーストには、溶剤を5重量%以下の割合で含有させることが可能である。
溶剤としては、具体的には、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、キシレンなどの芳香族化合物などが例示される。これらの溶剤は混合して用いることも可能である。
なお、乾燥工程を不要にする見地から、基本的には溶剤を含有させないことが望ましいが、感光性ペーストの粘度調整の目的で添加する場合や、本願発明におけるアクリル系樹脂またはブチラール系樹脂のような添加剤などを加える場合に、添加剤に由来して溶剤が添加される場合などにおいても、溶剤の割合が5重量%以下であれば特に問題はない。なお、溶剤の含有率が5重量%を超えても、必ずしも本願発明の作用効果が損なわれることはないが、乾燥工程が必要になるため好ましくない。
また、本願発明においては、感光性ペーストに、必要に応じて、チクソ剤(増粘剤、沈降防止剤)、分散剤、重合禁止剤(ラジカルトラップ剤)、紫外線吸収剤(染料、顔料、HALS=ヒンダードアミン系紫外線吸収剤)などの添加剤を添加することも可能である。
以下に本願発明の実施例を示して、本願発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
以下に説明する各試料(感光性ペースト)1〜16は、各成分を下記の割合で調合した後、三本ロールを用いて混練することにより作製した。
そして、作製した各試料(感光性ペースト)を冷蔵保存し、ゲル化の進行状態を調べ、感光性ペーストがゲル化せず、使用可能な状態に保たれる期間を確認した。そして、感光性ペーストが、ゲル化せず使用可能な状態に保たれる期間をペースト安定期間とした。
また、下記の各試料(感光性ペースト)1〜16をスクリーン印刷法によりアルミナ基板上に印刷して、アルミナ基板上に厚みの異なる複数の感光性ペースト膜を形成した。
次いで、フォトマスクを介して、400mJ/cm2の条件で紫外光を感光性ペースト膜に照射することにより、感光性ペースト膜を硬化させた後、未硬化部をエタノールにより除去した。
そして、紫外光が照射された部分に形成された厚膜パターンの膜厚を測定し、最も膜厚の厚い部分の膜厚を光硬化深度とした。
また、下記の各試料1〜16をスクリーン印刷法によりアルミナ基板上に印刷して、アルミナ基板上に厚さ25μmの感光性ペースト膜を形成し、紫外光を400mJ/cm2の条件で照射することにより感光性ペースト膜を硬化させた。そして、得られた硬化膜のビッカース硬度を測定した。
[試料1]
(a)組成
・Ag粉末(平均粒径=2.8μm):80.0重量%
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート:8.5重量%
・2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン:1.4重量%
・2,4−ジエチルチオキサンソン:0.4重量%
・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1:1.7重量%
・メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体(分子量:35000、C=C二重結合を含まない):8.0重量%
(b)ペースト安定期間:3ヶ月以上
(c)光硬化深度 :10.7μm
(d)ビッカース硬度 :3.9HV
[試料2]
(a)組成
・Ag粉末(平均粒径=2.8μm):80.0重量%
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート:11.4重量%
・2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン:1.2重量%
・2,4−ジエチルチオキサンソン:0.7重量%
・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1:1.5重量%
・メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体(分子量:35000、C=C二重結合を含まない):5.2重量%
(b)ペースト安定期間:3ヶ月以上
(c)光硬化深度 :11.2μm
(d)ビッカース硬度 :9.5HV
[試料3]
(a)組成
・Ag粉末(平均粒径=2.8μm):80.0重量%
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート:12.0重量%
・2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン:1.5重量%
・2,4−ジエチルチオキサンソン:1.0重量%
・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1:1.5重量%
・メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体(分子量:35000、C=C二重結合を含まない):4.0重量%
(b)ペースト安定期間:3ヶ月以上
(c)光硬化深度 :11.9μm
(d)ビッカース硬度 :13.8HV
[試料4]
(a)組成
・Ag粉末(平均粒径=2.8μm):80.0重量%
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート:14.0重量%
・2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン:1.1重量%
・2,4−ジエチルチオキサンソン:0.4重量%
・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1:1.4重量%
・メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体(分子量:15000、C=C二重結合を含まない)3.1重量%
(b)ペースト安定期間:3ヶ月以上
(c)光硬化深度 :13.6μm
(d)ビッカース硬度 :20.4HV
[試料5]
(a)組成
・Ag粉末(平均粒径=1.7μm):75.0重量%
・ポリエチレングリコールジアクリレート:18.3重量%
・2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン:1.6重量%
・2,4−ジエチルチオキサンソン:0.5重量%
・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1:2.1重量%
・メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体(分子量:10000、C=C二重結合を含まない):2.5重量%
(b)ペースト安定期間:2ヶ月
(c)光硬化深度 :14.2μm
(d)ビッカース硬度 :22.3HV
[試料6]
(a)組成
・Ag粉末(平均粒径=2.8μm):80.0重量%
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート:11.3重量%
・2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン:1.0重量%
・2,4−ジエチルチオキサンソン:0.5重量%
・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1:1.7重量%
・ブチラール樹脂(分子量:35000、C=C二重結合を含まない):5.5重量%
(b)ペースト安定期間:3ヶ月以上
(c)光硬化深度 :9.8μm
(d)ビッカース硬度 :7.4HV
[試料7]
(a)組成
・AgPd粉末(平均粒径=2.5μm):80.0重量%
・エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート:13.1重量%
・2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン:1.1重量%
・2,4−ジエチルチオキサンソン:0.6重量%
・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1:1.2重量%
・ブチラール樹脂(分子量:40000、C=C二重結合を含まない):4.0重量%
(b)ペースト安定期間:3ヶ月以上
(c)光硬化深度 :13.4μm
(d)ビッカース硬度 :21.5HV
[試料8]
(a)組成
・Ag粉末(平均粒径=2.8μm):80.0重量%
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート:13.2重量%
・2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン:1.6重量%
・2,4−ジエチルチオキサンソン:0.5重量%
・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1:1.5重量%
・ブチラール樹脂(分子量:40000、C=C二重結合を含まない):3.2重量%
(b)ペースト安定期間:3ヶ月以上
(c)光硬化深度 :13.0μm
(d)ビッカース硬度 :18.1HV
[試料9]
(a)組成
・Ag粉末(平均粒径=2.8μm):80.0重量%
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート:16.0重量%
・2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン:1.5重量%
・2,4−ジエチルチオキサンソン:0.7重量%
・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1:1.8重量%
(b)ペースト安定期間:4日
(c)光硬化深度 :16.2μm
(d)ビッカース硬度 :25.0HV
[試料10]
(a)組成
・Ag粉末(平均粒径=1.7μm):75.0重量%
・ポリエチレングリコールジアクリレート:19.5重量%
・2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン:1.9重量%
・2,4−ジエチルチオキサンソン:0.9重量%
・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1:2.7重量%
(b)ペースト安定期間:6日
(c)光硬化深度 :13.4μm
(d)ビッカース硬度 :24.9HV
[試料11]
(a)組成
・Ag粉末(平均粒径=1.7μm):75.0重量%
・ポリエチレングリコールジアクリレート:18.4重量%
・2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン:1.4重量%
・2,4−ジエチルチオキサンソン:0.4重量%
・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1:1.6重量%
・アクリル共重合体(分子量:30000、C=C二重結合を含む):3.2重量%
(b)ペースト安定期間:20日
(c)光硬化深度 :13.4μm
(d)ビッカース硬度 :23.8HV
[試料12]
(a)組成
・Ag粉末(平均粒径=2.8μm):72.0重量%
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート:20.8重量%
・2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン:1.7重量%
・2,4−ジエチルチオキサンソン:0.6重量%
・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1:2.1重量%
・エポキシ樹脂(分子量:6000、C=C二重結合を含む):2.8重量%
(b)ペースト安定期間:1ヶ月
(c)光硬化深度 :11.1μm
(d)ビッカース硬度 :17.3HV
[試料13]
(a)組成
・Ag粉末(平均粒径=2.8μm):80.0重量%
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート:13.3重量%
・2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン:0.9重量%
・2,4−ジエチルチオキサンソン:0.7重量%
・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1:1.9重量%
・エチルセルロース樹脂(分子量:30000、C=C二重結合を含まない):3.2重量%
(b)ペースト安定期間:1ヶ月
(c)光硬化深度 :13.7μm
(d)ビッカース硬度 :19.8HV
[試料14]
(a)組成
・Ag粉末(平均粒径=1.1μm):70.0重量%
・エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート:23.7重量%
・2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン:1.4重量%
・2,4−ジエチルチオキサンソン:0.6重量%
・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1:2.0重量%
・メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体(分子量:5000、C=C二重結合を含まない):2.3重量%
(b)ペースト安定期間:10日
(c)光硬化深度 :13.0μm
(d)ビッカース硬度 :20.4HV
[試料15]
(a)組成
・Ag粉末(平均粒径=1.7μm):75.0重量%
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート:17.9重量%
・2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン:1.3重量%
・2,4−ジエチルチオキサンソン:0.6重量%
・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1:1.7重量%
・メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体(分子量:60000、C=C二重結合を含まない):3.5重量%
(b)ペースト安定期間:1ヶ月半
(c)光硬化深度 :12.7μm
(d)ビッカース硬度 :18.4HV
[試料16]
(a)組成
・AgPd粉末(平均粒径=2.5μm):80.0重量%
・エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート:13.4重量%
・2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン:1.1重量%
・2,4−ジエチルチオキサンソン:0.5重量%
・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1:1.2重量%
・ブチラール樹脂(分子量:60000、C=C二重結合を含まない):3.8重量%
(b)ペースト安定期間:1ヶ月半
(c)光硬化深度 :12.9μm
(d)ビッカース硬度 :20.4HV
上述のようにして調べた、感光性ペーストが使用可能な状態に保たれるペースト安定期間、光硬化深度、および、硬化させた後の硬化膜のビッカース硬度の値を表1および2に併せて示す。
Figure 0004639931
Figure 0004639931
表1および表2に示した試料1〜16のうち試料1,2,6,9〜16は、アクリル系樹脂またはブチラール系樹脂の添加の有無、添加した樹脂の種類(C=C二重結合の有無および鎖状であるか否か)、および添加した樹脂の分子量の大きさに関し、いずれかが本願発明の要件を満たしていない本願発明の範囲外の試料(比較例の試料)であり、その他の試料3〜5,7,8は、本願発明の要件を備えた試料(本願発明の実施例にかかる試料)である。
表1に示すように、C=C二重結合を含まない、分子量10000〜50000のメタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体またはブチラール樹脂本発明の要件を満たすような割合で添加した試料3〜5,7,8(本願発明の要件を備えた感光性ペースト)の場合、いずれも2ヶ月以上のペースト安定期間を確保できることが確認された。
また、試料3〜5,7,8(本願発明の要件を備えた試料)の感光性ペーストの場合、光硬化深度に関しても、11.9μm(試料)〜14.2μm(試料5)と、十分な膜厚を確保するのに実用上問題のない値(光硬化深度)が得られることが確認された。
さらに、ビッカース硬度についても、試料3〜5,7,8では10HV以上の高いビッカース硬度を得ることができた。
なお、メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体またはブチラール樹脂の割合が1.0〜4.0重量%の割合を外れている試料1,2,6の場合、ビッカース硬度が10HV未満と、試料3〜5,7,8に比べて低い値であった。
また、他の試料No.9〜16の場合、光硬化深度およびビッカース硬度に関しては、良好な結果が得られたが、ペースト安定期間に関しては、いずれの試料についても不十分であることが確認された。
すなわち、試料9〜16のうち、試料9、10においては、ゲル化防止のための樹脂が添加されていないため、ゲル化が進み、ペースト安定期間が非常に短いことが確認された。
また、試料11、12のように、C=C二重結合を含む樹脂を添加した場合にも、十分なゲル化抑制効果が得られないことが確認された。
また、試料13のように、エチルセルロース樹脂を添加した場合にも、十分なゲル化抑制効果が得られないことが確認された。
また、試料14のように、分子量が10000未満のメタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体を添加した場合にも、十分なゲル化抑制効果が得られないことが確認された。
さらに、試料15、16のように、分子量が50000を超えるメタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体(試料15)またはブチラール樹脂(試料16)を添加した場合にも、十分なゲル化抑制効果が得られないことが確認された。
図1は、本願発明の一実施例にかかる電子部品(セラミック多層基板)を示す断面図である。なお、このセラミック多層基板は、本願発明の感光性ペースト(感光性銅ペースト)を用いて形成された厚膜パターンからなる電極(内層銅パターンや表層銅パターンなど)を備えたセラミック多層基板である。
この実施例のセラミック多層基板11は、絶縁体層12a、12b、12c、12d、12eおよび12fと、誘電体層13aおよび13bとを積層することにより形成されており、その内部には、内層銅パターン15およびバイアホール16により、コンデンサパターン、コイルパターン、ストリップラインなどが形成されている。
さらに、セラミック多層基板11の一方主面上には、チップコンデンサなどのチップ部品20、厚膜抵抗体21、半導体IC22などが設けられており、表層銅パターン17や内層銅パターン15などにそれぞれ接続されている。
なお、このセラミック多層基板11において、内層銅パターン(厚膜パターン)15、および表層銅パターン(厚膜パターン)17は幅が約50μm、膜厚が5μm以上となっている。
つぎに、このセラミック多層基板11の製造方法について説明する。
まず、ガラス粉末、セラミック粉末および有機ビヒクルを混合して、絶縁体セラミックグリーンシート用スラリーを調製する。また、同様にして、誘電体セラミックグリーンシート用スラリーを調製する。次いで、得られた各スラリーをドクターブレード法などによってシート状に成形し、50〜150℃の温度で乾燥させて、絶縁体セラミックグリーンシートおよび誘電体セラミックグリーンシートを作製する。なお、各セラミックグリーンシートには、必要に応じてバイアホールを形成する。
また、所定の光硬化深度を有する、本願発明の一実施例にかかる感光性ペースト(感光性銅ペースト)を用意し、支持体上に感光性銅ペーストを塗布して、感光性銅ペースト膜を形成する。なお、感光性銅ペースト膜の膜厚は、光硬化深度を考慮して設定する。
そして、この感光性銅ペースト膜に露光処理を行った後、現像して、支持体上に所定形状の厚膜パターンを形成する。
次に、支持体上に形成された厚膜パターンを、上述のようにして作製したセラミックグリーンシート(絶縁体セラミックグリーンシートおよび誘電体セラミックグリーンシート(被転写体))上に転写して、コンデンサパターンやコイルパターンなどを形成する。
それから、厚膜パターンが形成されたセラミックグリーンシートを積み重ね、圧着した後、所定温度にて焼成する。その後、チップ部品、半導体ICなどを搭載し、厚膜抵抗体を印刷することにより、図1に示すようなセラミック多層基板11が形成される。
このセラミック多層基板11を製造するにあたっては、本願発明の厚膜パターンの形成方法により、厚膜パターン(内層銅パターンや表層銅パターンなど)を形成するようにしているので、転写法によりセラミックグリーンシート上に高精度で微細な、膜厚の大きい厚膜パターンを形成することが可能になる。そして、かかる厚膜パターンが形成されたセラミックグリーンシートを積み重ね、圧着した後、所定温度にて焼成することにより、高速信号化、高密度配線化に十分に対応したセラミック多層基板を効率よく製造することができる。
なお、上記実施例2では、電子部品としてセラミック多層基板を示しているが、多層化されていない回路基板をはじめ、その他の種々の電子部品にも本願発明を適用することが可能である。
また、図2,図3は、本願発明の実施例にかかる電子部品の他の例を示す図である。
図2は上述した電子部品の一例としてのチップコイル31の外観を示す斜視図であり、図3は図2に示したチップコイル31の部品本体32を分解して示す斜視図である。
チップコイル31は、絶縁性基板33を備え、この絶縁性基板33上には、本願発明にかかるフォトリソグラフィー用の感光性ペースト(絶縁体用感光性ペースト)を用いて形成される絶縁体膜34、35、36および37が順次積層されている。また、絶縁性基板33ならびに絶縁体膜34、35および36の各々上には、本願発明にかかるフォトリソグラフィー用の感光性ペースト(導体用感光性ペースト)を用いて形成される導体膜38、39、40および41がそれぞれ位置されている。
そして、これらの絶縁性基板33、絶縁体膜34〜37および導体膜38〜41により、部品本体32が構成され、この部品本体32の相対向する各端面上には外部端子42および43がそれぞれ設けられている。
前述した導体膜38〜41は、全体として所定のコイルパターンを形成するように、絶縁体膜34〜36の各々を貫通して設けられたバイアホール接続部44、45、46を介して、電気的に接続される。なお、バイアホール接続部44〜46は、図3において、各位置を1点鎖線で示すのみで、これらバイアホール接続部44〜46をそれぞれ与える貫通導体の図示は省略されている。
より詳細には、導体膜38は、絶縁体膜34に設けられたバイアホール接続部44を介して、導体膜39と電気的に接続され、同様に、導体膜39は、絶縁体膜35に設けられたバイアホール接続部45を介して、導体膜40と電気的に接続され、導体膜40は、絶縁体膜36に設けられたバイアホール接続部46を介して、導体膜41に電気的に接続されている。そして、このようにコイルパターンを形成するように接続された導体膜38〜41の各端部、すなわち、導体膜38の一方端部および導体膜41の一方端部は、それぞれ、外部端子42および43に電気的に接続されている。
つぎに、このチップコイル31の製造方法について説明する。
図3に示すように、まず、例えばアルミナからなる絶縁性基板33上に、本願発明にかかるフォトリソグラフィー用の感光性ペースト(導体用感光性ペースト)を塗布する。このフォトリソグラフィー用の感光性ペースト(導体用感光性ペースト)を塗布するにあたっては、スクリーン印刷法、スピンコート法、ドクターブレード法などの種々の方法を用いることが可能である。
次いで、上述のように塗布されて形成された感光性ペースト膜(導体用ペースト膜)を乾燥した後、所定のパターンを有するフォトマスクを介して露光処理する。
次に、現像処理を実施して、感光性ペースト膜(導体用ペースト膜)の不要部分を除去した後、例えば、空気中において所定条件で焼成処理することによって、スパイラル状の導体膜38を形成する。
次いで、絶縁性基板33上であって、導体膜38を覆うように、本願発明にかかるフォトリソグラフィー用の感光性ペースト(絶縁体用感光性ペースト)を塗布する。この塗布には、前述した導体用感光性ペーストの塗布の場合と同様の方法を適用することができる。
次いで、上述のように形成された感光性ペースト膜(絶縁体用ペースト膜)を乾燥した後、バイアホール接続部44用の、例えば直径50μmの孔(図示を省略)を形成するために、所定のパターンを有するフォトマスクを介して、この感光性ペースト膜(絶縁体用ペースト膜)を露光処理する。
次に、現像処理を実施して、不要部分を除去した後、例えば、空気中において所定条件で焼成処理することによって、バイアホール接続部44のための孔を有する絶縁体膜34を形成する。
次いで、上述のバイアホール接続部44のための孔に、導体ペーストを充填し、乾燥して、絶縁体膜34に、バイアホール接続部44を形成する。
そして、前述した導体膜38の形成の場合と同様の方法によって、スパイラル状の導体膜39を絶縁体膜34上に形成する。
なお、導体ペーストを一回塗布することにより、バイアホール接続部の孔に導体ペーストを充填するとともに感光性ペースト膜(導体用ペースト膜)を形成し、その後、露光、現像して、バイアホール導体と導体膜とを同時に焼成してもよい。
その後、前述した方法と同様の方法に従って、絶縁体膜35、導体膜40、絶縁体膜36、および導体膜41を順次形成する。そして、保護用の絶縁体膜37を形成した後、外部端子42および43を設けることによって、図2に示すような外観を有するチップコイル31が完成される。
上述した製造方法によれば、絶縁体膜34〜37の形成のために、本願発明のフォトリソグラフィー用の感光性ペースト(絶縁体用感光性ペースト)を用いているので、特に、絶縁体膜34〜36に設けられるべきバイアホール接続部44〜46のための微細な孔を、形状および位置に関して優れた精度をもって簡単かつ容易に形成することができる。
また、導体膜38〜41についても、本願発明の感光性ペースト(導体用感光性ペースト)を用いて形成しているので、これら導体膜38〜41に対して、微細かつ高密度のパターンを、高い精度をもって簡単かつ容易に与えることができる。特に、通常のスクリーン印刷法等を適用する場合に比べて、導体膜38〜41を厚く形成することが容易であるので、チップコイル31を高周波特性に優れたものとすることが可能になる。
なお、本願発明の感光性ペーストを、導体用感光性ペーストあるいは絶縁体用感光性ペーストのいずれかのみに用いるようにすることも可能である。
なお、本願発明は上記実施例に限定されるものではなく、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
本願発明によれば、十分なペースト安定性を備えた感光性ペーストを提供することが可能になり、この感光性ペーストを用いることにより、厚みが大きく、寸法精度や形状精度の高い厚膜パターンを効率よく形成することが可能になり、ひいては、高性能で、信頼性の高いセラミック多層基板やチップコイル部品などを効率よく製造することが可能になる。
したがって、本願発明の感光性ペーストは、多層セラミック基板などの回路基板や、多層回路素子などのチップ部品のような種々の電子部品を製造する際に用いることが可能である。より具体的には、チップコンデンサ、チップLCフィルタなどの高周波回路用電子部品、VCO(Voltage Controlled Oscillator)やPLL(Phase Locked Loop)などの高周波モジュール用多層セラミック基板、圧電部品、ハイブリッドICなどを製造する場合に有効に適用することができる。
本願発明の一実施例にかかる電子部品(セラミック多層基板)を示す断面図である。 本願発明の一実施例にかかるチップコイルの外観を示す斜視図である。 図2のチップコイルの構成を示す分解斜視図である。
11 セラミック多層基板
12a、12b、12c、12d、12e、12f 絶縁体層
13a,13b 誘電体層
15 内層銅パターン
16 バイアホール
17 表層銅パターン
20 チップ部品
21 厚膜抵抗体
22 半導体IC
31 チップコイル
32 部品本体
33 絶縁性基板
34、35、36、37 絶縁体膜
38、39、40、41 導体膜
42、43 外部端子
44、45,46 バイアホール接続部

Claims (3)

  1. 無機粉末、感光性モノマー、および光重合開始剤を主成分とする感光性ペーストであって、
    C=C二重結合を含まない、分子量10000〜50000のアクリル系樹脂またはブチラール系樹脂を1〜4重量%の割合で含有していること
    を特徴とする感光性ペースト。
  2. 無機粉末と、感光性モノマーと、光重合開始剤と、C=C二重結合を含まない分子量10000〜50000のアクリル系樹脂またはブチラール系樹脂とを含み、かつ、前記アクリル系樹脂または前記ブチラール系樹脂の含有率が1〜4重量%である感光性ペーストを基体上に塗布して感光性ペースト膜を形成する膜形成工程と、
    前記感光性ペースト膜に露光処理を施す露光工程と、
    前記露光処理が施された前記感光性ペースト膜を現像して、所定の厚膜パターンを形成する現像工程と
    を備えていることを特徴とする厚膜パターンの形成方法。
  3. 請求項に記載の方法により厚膜パターンを形成する工程と、
    前記厚膜パターンを焼成する工程と、
    を備えていることを特徴とする電子部品の製造方法。
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