JP3724861B2 - ポリフェニレンエーテルを含有する難燃性樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、ポリフェニレンエーテルを含有する難燃性樹脂組成物の製造方法に関する。更に詳しくは、押出し安定性に優れ、高い生産性を有する製造方法により、衝撃強度、耐熱性、成形加工流動性及び外観の向上を可能にしたポリフェニレンエーテルを含有する難燃性樹脂組成物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリフェニレンエーテル系樹脂は、優れた耐熱性、耐衝撃性を有するために自動車部品、家電部品、OA機器部品を始めとする多岐の分野で使用されているが、上記樹脂の易燃性のためにその用途が制限されている。
【0003】
ポリフェニレンエーテル系樹脂の難燃化の方法としては、ハロゲン系、リン系、無機系の難燃剤を添加することが知られており、それによりある程度難燃化が達成されている。しかしながら、ハロゲン系難燃剤を用いた場合には、火災発生時に、ハロゲン系難燃剤から発生する有毒ガスによる窒息死、または黒煙により避難者を目隠しして、退路を見失わせ焼死に至らしめたり、さらには、煙の酸性ガスによる電気系統の腐食性の問題がある。そして、焼却処理時には、酸性ガスによる炉の損傷や酸性雨等の環境汚染を引き起こす等の問題をも有している。
【0004】
このような背景から、ハロゲン系難燃剤を用いないで熱可塑性樹脂を難燃化する手法の開発が望まれており、それに対してリン系難燃剤による難燃化技術が知られている。
【0005】
ところが、有機リン化合物を始めとするリン系難燃剤は一般的に液状である場合が多く、液状の有機リン化合物と耐熱性の高いポリフェニレンエーテルとを溶融混合する場合には、溶融粘度の差が大きいために相分離して生産性が低下したり、ポリフェニレンエーテルの未溶融物の発生により外観が低下する等の問題があった。
【0006】
これに対して、独特許DE4024872号公報には、2ゾーンからなる押出機を用い、前段でポリフェニレンエーテルとスチレン系樹脂を220℃〜350℃で溶融し、引き続き後段でリン系難燃剤を50〜200℃で溶融押出する連続製造方法が開示されている。しかし、該公報により生産性がある程度向上するものの、充分ではなく工業的使用が狭められる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような現状に鑑み、上記のような問題点のない、即ち押出し安定性に優れ、高い生産性を有する製造方法により、衝撃強度、耐熱性、成形加工流動性及び外観の向上を可能にしたポリフェニレンエーテルを含有する難燃性樹脂組成物の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、ポリフェニレンエーテル系樹脂の高い生産性を有する製造方法を鋭意検討した結果、ポリフェニレンエーテルと有機リン化合物を含有する樹脂組成物のマスターバッチの、ガラス転移温度が特定の値を有するマスターバッチを用いることにより、押出安定性が向上し、そして、驚くべきことに得られた樹脂組成物の衝撃強度、耐熱性、成形加工流動性、外観、及び難燃性が飛躍的に向上することを見出し、本発明に到達した。
【0009】
即ち、本発明は、▲1▼ポリフェニレンエーテル(A成分)とゴム変性スチレン系樹脂(B成分)と有機リン化合物(C成分)、または▲2▼上記A成分とC成分とからなる樹脂組成物のマスターバッチを製造し、次いで上記▲1▼または▲2▼のマスターバッチに、B成分とC成分とを加え、溶融押出しする樹脂組成物の製造方法において、上記▲1▼または▲2▼のマスターバッチのガラス転移温度(Tg)が70〜100℃であることを特徴とするポリフェニレンエーテルを含有する難燃性樹脂組成物の製造方法、を提供するものである。
【0010】
以下、本発明を詳しく説明する。
【0011】
本発明は、ポリフェニレンエーテル(A成分)、ゴム変性スチレン系樹脂(B成分)、及び有機リン化合物(C成分)を含有する樹脂組成物を特定の押出方法で溶融押出しする製造方法である。
【0012】
上記A、B成分は成形用樹脂組成物の主成分をなし、成形品の強度保持の役割を担い、A成分は耐熱性と耐衝撃性を付与するための成分であり、C成分はポリフェニレンエーテル系樹脂に難燃性を付与するための成分である。
【0013】
ここで、ポリフェニレンエーテル(A成分)、ゴム変性スチレン系樹脂(B成分)、有機リン化合物(C成分)またはポリフェニレンエーテル(A成分)、有機リン化合物(C成分)を含有する樹脂組成物(マスターバッチ)を製造することが重要である。
【0014】
もし上記マスターバッチを製造することなしで、A、B、C成分を同時に溶融押出しする場合、または複数ゾーンからなる押出機で前段でA、B、C成分またはA、C成分を溶融し、後段でB、C成分を溶融押出しする場合でも、溶融粘度の高いA成分の未溶融物が発生したり、相分離しやすいC成分が押出機から吹き出し押出し安定性を低下させる。本発明者らは、溶融粘度の高いA成分と溶融粘度の低いC成分と必要に応じてB成分をまずマスターバッチ化することにより上記問題点が解決されることを発見した。
【0015】
次いで、上記マスターバッチのガラス転移温度(Tg)が70〜100℃であることが重要である。Tgが100℃を越えると、溶融粘度の低いB、C成分の存在下でマスターバッチが充分に溶融することができないために、A成分の未溶融物が生成したり、衝撃強度が低下する。特に衝撃強度が混練温度に依存する。一方、Tgが70℃未満では、マスターバッチを押出機にフィードする際に、ホッパーで詰まったり、押出し性が低下する。このように特定の、上記マスターバッチを製造することにより、引き続く溶融押出しにおいてC成分の相分離を抑制し吐出量を上げても、押出し安定性を保持し、高い生産性と、衝撃強度、耐熱性、成形加工流動性及び外観の向上を可能にする製造方法を見出し、本発明を完成するに至った。
【0016】
本発明において(A)成分として使用するポリフェニレンエーテル(以下PPEと略称する)は、下記(1)式で示される結合単位からなる単独重合体及び/又は共重合体である。
【0017】
【化1】
【0018】
但し、R1,R2,R3,R4は、それぞれ水素、炭化水素、または置換炭化水素基からなる群から選択されるものであり、互いに同一でも異なっていてもよい。このPPEの具体的な例としては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体等が好ましく、中でもポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)が好ましい。かかるPPEの製造方法は特に限定されるものではなく、例えば米国特許第3,306,874号明細書記載の方法による第一銅塩とアミンのコンプレックスを触媒として用い、例えば、2,6−キシレノールを酸化重合することにより容易に製造でき、そのほかにも米国特許第3,306,875号明細書、米国特許第3,257,357号明細書、米国特許第3,257,358号明細書及び特公昭52−17880号公報、特開昭50−51197号公報に記載された方法で容易に製造できる。本発明にて用いる上記PPEの還元粘度ηSP/C(0.5g/dl、クロロフォルム溶液、30℃測定)は、0.20〜0.70dl/gの範囲にあることが好ましく、0.30〜0.60dl/gの範囲にあることがより好ましい。PPEの還元粘度に関する上記要件を満たすための手段としては、前記PPEの製造の際の触媒量の調整などを挙げることができる。
【0019】
本発明において前記(B)成分として使用するゴム変性スチレン系樹脂は、ゴム変性スチレン系樹脂を必須成分とし、必要に応じてゴム非変性スチレン系樹脂を含有する。
【0020】
上記ゴム変性スチレン系樹脂は、ビニル芳香族系重合体よりなるマトリックス中にゴム状重合体が粒子状に分散してなる重合体をいい、ゴム状重合体の存在下に芳香族ビニル単量体及び必要に応じ、これと共重合可能なビニル単量体を加えて単量体混合物を公知の塊状重合、塊状懸濁重合、溶液重合、または乳化重合法によりグラフト重合することにより得られる。
【0021】
このような樹脂の例としては、耐衝撃性ポリスチレン、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、AAS樹脂(アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン共重合体)、AES樹脂(アクリロニトリル−エチレンプロピレンゴム−スチレン共重合体)等が挙げられるが、特に耐衝撃性ポリスチレンが好ましい。
【0022】
上記ゴム状重合体は、ガラス転移温度(Tg)が−30℃以下であることが必要であり、−30℃を越えると耐衝撃性が低下する。
【0023】
このようなゴム状重合体の例としては、ポリブタジエン、ポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ(アクリロニトリル−ブタジエン)等のジエン系ゴム及び上記ジエンゴムを水素添加した飽和ゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系ゴム及びエチレン−プロピレン−ジエンモノマー三元共重合体(EPDM)等を挙げることができ、特にジエン系ゴムが好ましい。
【0024】
上記のゴム状重合体の存在下に重合させるグラフト重合可能な単量体混合物中の必須成分の芳香族ビニル単量体は、例えばスチレン、α−メチルスチレン、パラメチルスチレン、p−クロロスチレン、p−ブロモスチレン、2,4,5−トリブロモスチレン等であり、スチレンが最も好ましいが、スチレンを主体に上記他の芳香族ビニル単量体を共重合してもよい。また、ゴム変性スチレン系樹脂の成分として必要に応じ、芳香族ビニル単量体に共重合可能な単量体成分を一種以上導入することができる。
【0025】
芳香族ビニル単量体と共重合可能なビニル単量体は、単量体混合物中において、0〜40重量%の範囲にあることが好ましい。
【0026】
本発明のゴム変性スチレン系樹脂は、ゴム状重合体が、好ましくは5〜80重量%、特に好ましくは10〜50重量%、グラフト重合可能な単量体混合物が、好ましくは95〜20重量%、更に好ましくは90〜50重量%の範囲にある。この範囲内では、目的とする樹脂組成物の耐衝撃性と剛性のバランスが良好である。更には、ゴム変性スチレン系樹脂のゴム粒子径は、0.1〜5.0μmが好ましく、特に1.0〜2.0μmが好適である。上記範囲内では、特に耐衝撃性が向上する。
【0027】
本発明に用いるゴム変性スチレン系樹脂は、分子量の尺度であるトルエン可溶分の還元粘度ηsp/c(0.5g/dl、トルエン溶液、30℃測定)が、0.30〜1.00dl/gの範囲にあることが好ましく、0.50〜0.80dl/gの範囲にあることがより好ましい。
【0028】
ここで特に、ゴム質重合体、単量体混合物、及び重合溶媒よりなる均一な重合原液を撹拌機付き連続多段式塊状重合反応機に供給し、連続的に重合、脱気する塊状重合法が好ましい。塊状重合法によりゴム変性スチレン系樹脂を製造する場合、還元粘度ηsp/cの制御は、重合温度、開始剤種と量、溶剤、及び連鎖移動剤量により行うことができる。また、共重合組成の制御は、仕込み単量体組成により行うことができる。そして、ゴム粒子径の制御は、撹拌回転数で行い、小粒子化は回転数を上げ、大粒子化は回転数を下げることによる。
【0029】
また、本発明でC成分として用いる有機リン化合物は、例えば、ホスフィン、ホスフィンオキシド、ビホスフィン、ホスホニウム塩、ホスフィン酸塩、リン酸エステル、亜リン酸エステル等である。より具体的には、トリフェニルフォスフェート、メチルネオペンチルフォスファイト、ペンタエリスリトールジエチルジフォスファイト、メチルネオペンチルフォスフォネート、フェニルネオペンチルフォスフェート、ペンタエリスリトールジフェニルジフォスフェート、ジシクロペンチルハイポジフォスフェート、ジネオペンチルハイポフォスファイト、フェニルピロカテコールフォスファイト、エチルピロカテコールフォスフェート、ジピロカテコールハイポジフォスフェート等である。
【0030】
ここで、特に有機リン化合物として、下記式(2)の芳香族系リン酸エステル単量体、下記式(3)の芳香族系リン酸エステル縮合体が好ましい。
【0031】
【化2】
【0032】
【化3】
【0033】
(但し、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4、Ar5、Ar6はフェニル基、キシレニル基、エチルフェニル基、イソプロピルフェニル基、ブチルフェニル基、4,4´−ジオキシジアリールアルカン基から選ばれる芳香族基である。又、nは0〜3の整数を表わし、mは1以上の整数を表わす。)
上記芳香族系リン酸エステル単量体の中でも、特にヒドロキシル基含有芳香族系リン酸エステル単量体が好ましく、例えば、式(2)に示したトリクレジルフォスフェートやトリフェニルフォスフェート等に1個又は2個以上のフェノール性水酸基を含有したリン酸エステル単量体である。
【0034】
本発明の製造方法によって得られる樹脂組成物は、高度な難燃性が要求される場合には、必要に応じてその他の難燃剤として、▲1▼ハロゲン系、▲2▼リン系または▲3▼無機系難燃剤(D成分)を含有することができる。
【0035】
必要に応じて含有することができる、上記▲1▼ハロゲン系難燃剤としては、ハロゲン化ビスフェノール、芳香族ハロゲン化合物、ハロゲン化ポリカーボネート、ハロゲン化芳香族ビニル系重合体、ハロゲン化シアヌレート樹脂、ハロゲン化ポリフェニレンエーテル等が挙げられ、好ましくはデカブロモジフェニルオキサイド、テトラブロムビスフェノールA、テトラブロムビスフェノールAのオリゴマー、ブロム化ビスフェノール系フェノキシ樹脂、ブロム化ビスフェノール系ポリカーボネート、ブロム化ポリスチレン、ブロム化架橋ポリスチレン、ブロム化ポリフェニレンオキサイド、ポリジブロムフェニレンオキサイド、デカブロムジフェニルオキサイドビスフェノール縮合物、含ハロゲンリン酸エステル及びフッ素系樹脂等である。
【0036】
また、必要に応じて含有することができる、前記▲2▼リン系難燃剤としては、1)赤リン、2)無機系リン酸塩等が挙げられる。
【0037】
本発明で前記▲2▼リン系難燃剤としての1)赤リンは、一般の赤リンの他に、その表面をあらかじめ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、水酸化チタンよりえらばれる金属水酸化物の被膜で被覆処理されたもの、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、水酸化チタンより選ばれる金属水酸化物及び熱硬化性樹脂よりなる被膜で被覆処理されたもの、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、水酸化チタンにより選ばれる金属水酸化物の被膜の上に熱硬化性樹脂の被膜で二重に被覆処理されたものなどである。
【0038】
前記▲2▼リン系難燃剤としての2)無機系リン酸塩は、ポリリン酸アンモニウムが代表的である。
【0039】
そして、必要に応じて含有することができる、前記▲3▼無機系難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ドロマイト、ハイドロタルサイト、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、塩基性炭酸マグネシウム、水酸化ジルコニウム、酸化スズの水和物等の無機金属化合物の水和物、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、炭酸亜鉛、炭酸マグネシウム、ムーカルシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム等が挙げられる。これらは、1種でも2種以上を併用してもよい。この中で特に、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、塩基性炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイトからなる群から選ばれたものが難燃効果が良く、経済的にも有利である。
【0040】
本発明の製造方法によって得られる樹脂組成物は、更に高度な難燃性が要求される場合には、必要に応じて、▲1▼トリアジン骨格含有化合物、▲2▼ノボラック樹脂、▲3▼含金属化合物、▲4▼シリコーン樹脂、▲5▼シリコーンオイル、▲6▼シリカ、▲7▼アラミド樹脂、▲8▼フッ素系樹脂、▲9▼ポリアクリロニトリル繊維から選ばれる一種以上の難燃助剤(E)成分を配合することができる。
【0041】
上記▲1▼トリアジン骨格含有化合物は、リン系難燃剤の難燃助剤として一層の難燃性を向上させるための成分である。その具体例としては、メラミン、メラム(下記式(4))、メレム(下記式(5))、メロン(600℃以上でメレム3分子から3分子の脱アンモニアによる生成物)、メラミンシアヌレート(下記式(6))、リン酸メラミン(下記式(7))、サクシノグアナミン(下記式(8))、アジポグアナミン、メチルグルタログアナミン、メラミン樹脂(下記式(9))、BTレジン(下記式(10))等を挙げることができるが、耐揮発性の観点から特にメラミンシアヌレートが好ましい。
【0042】
【化4】
【0043】
【化5】
【0044】
上記▲2▼ノボラック樹脂は、燃焼時の火種の滴下を抑制(耐ドリップ性)するための成分であり、かつヒドロキシル基含有芳香族リン酸エステルと併用する場合には、流動性と耐熱性の向上剤でもある。 そして、その樹脂は、フェノール類とアルデヒド類を硫酸または塩酸のような酸触媒の存在下で縮合して得られる熱可塑性樹脂であり、その製造方法は、「高分子実験学5『重縮合と重付加』(共立出版(株)昭55−8−15)p.437〜455」に記載されている。
【0045】
ノボラック樹脂製造の一例を下記に示す。
【0046】
【化6】
【0047】
前記▲2▼ノボラック樹脂を構成するフェノール類は、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,5−ジメチル−、3,5−ジメチル−、2,3,5−トリメチル−、3,4,5−トリメチル−、p−t−ブチル−、p−n−オクチル−、p−ステアリル−、p−フェニル−、p−(2−フェニルエチル)−、o−イソプロピル−、p−イソプロピル−、m−イソプロピル−、p−メトキシ−、及びp−フェノキシフェノール、ピロカテコール、レゾルシノール、ハイドロキノン、サリチルアルデヒド、サルチル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、メチル p−ヒドロキシベンゾエート、p−シアノ−、及びo−シアノフェノール、p−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、p−ヒドロキシベンゼンスルホンアミド、シクロヘキシル p−ヒドロキシベンゼンスルホネート、4−ヒドロキシフェニルフェニルホスフィン酸、メチル 4−ヒドロキシフェニルフェニルホスフィネート、4−ヒドロキシフェニルホスホン酸、エチル 4−ヒドロキシフェニルホスホネート、ジフェニル 4−ヒドロキシフェニルホスホネート等である。
【0048】
前記▲2▼ノボラック樹脂を構成するアルデヒド類は、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、n−プロパナール、n−ブタナール、イソプロパナール、イソブチルアルデヒド、3−メチル−n−ブタナール、ベンズアルデヒド、p−トリルアルデヒド、2−フェニルアセトアルデヒド等である。
【0049】
上記▲3▼含金属化合物は、金属酸化物及び/又は金属粉である。上記金属酸化物は、酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化チタン、酸化マンガン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化モリブデン、酸化コバルト、酸化ビスマス、酸化クロム、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化ニッケル、酸化銅、酸化タングステン等の単体または、それらの複合体(合金)であり、上記金属粉は、アルミニウム、鉄、チタン、マンガン、亜鉛、モリブデン、コバルト、ビスマス、クロム、ニッケル、銅、タングステン、スズ、アンチモン等の単体またはそれらの複合体である。
【0050】
上記▲4▼シリコーン樹脂は、SiO2、RSiO3/2、R2SiO、R3SiO1/2の構造単位を組み合わせてできる三次元網状構造を有するシリコーン樹脂である。ここで、Rはメチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、または、フェニル基、ベンジル基等の芳香族基、または上記置換基にビニル基を含有した置換基を示す。ここで特にビニル基を含有したシリコーン樹脂が好ましい。
【0051】
このようなシリコーン樹脂は、上記の構造単位に対応するオルガノハロシランを共加水分解して重合することにより得られる。
【0052】
前記▲5▼シリコーンオイルは、式(13)に示される化学結合単位からなるポリジオルガノシロキサンである。
【0053】
【化7】
【0054】
上式中のRは、C1〜8のアルキル基、C6〜13のアリール基、下記式(14)、(15)で示される含ビニル基から選ばれる一種または二種以上の置換基であり、ここで、特に分子中ビニル基を含有することが好ましい。
【0055】
【化8】
【0056】
前記シリコーンオイルの粘度は、600〜1000000センチポイズ(25℃)が好ましく、さらに好ましくは90000〜150000センチポイズ(25℃)である。
【0057】
上記▲6▼シリカは、無定形の二酸化ケイ素であり、特にシリカ表面に炭化水素系化合物系のシランカップリング剤で処理した炭化水素系化合物被覆シリカが好ましく、更にはビニル基を含有した炭化水素系化合物被覆シリカが好ましい。
【0058】
上記シランカップリング剤は、p−スチリルトリメトキシシラン、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のビニル基含有シラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン、及びN−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシランである。ここで、特に熱可塑性樹脂と構造が類似した単位を有するシランカップリング剤が好ましく、例えば、スチレン系樹脂に対しては、p−スチリルトリメトキシシランが好適である。
【0059】
シリカ表面へのシランカップリング剤の処理は、湿式法と乾式法に大別される。湿式法は、シリカをシランカップリング剤溶液中で処理し、その後乾燥させる方法であり、乾式法は、ヘンシェルミキサーのような高速撹拌可能な機器の中にシリカを仕込み、撹拌しながらシランカップリング剤液をゆっくり滴下し、その後熱処理する方法である。
【0060】
前記▲7▼アラミド繊維は、平均直径が1〜500μmで平均繊維長が0.1〜10mmであることが好ましく、イソフタルアミド、またはポリパラフェニレンテレフタルアミドをアミド系極性溶媒または硫酸に溶解し、湿式または乾式法で溶液紡糸することにより製造することができる。
【0061】
上記▲8▼フッ素系樹脂は、更に一層、耐ドリップ性を向上させるための成分であり、樹脂中にフッ素原子を含有する樹脂である。その具体例として、ポリモノフルオロエチレン、ポリジフルオロエチレン、ポリトリフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体等を挙げることができる。また、耐ドリップ性を損わない程度に必要に応じて上記含フッ素モノマーと共重合可能なモノマーとを併用してもよい。
【0062】
これらのフッ素系樹脂の製造方法は、米国特許第2,393,697号明細書及び米国特許第2,534,058号明細書に開示され、例えばテトラフルオロエチレンを水性媒体中で過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等のラジカル開始剤を用いて、7〜70kg/cm2の加圧下、0〜200℃の温度で重合し、次いで懸濁液、分散液または乳濁液から凝析により、または沈澱によりポリテトラフルオロエチレン粉末が得られる。
【0063】
ここで、フッ素系樹脂の融点以上で溶融混練することが好ましい。例えば、ポリテトラフルオロエチレンの場合、300〜350℃の温度範囲で溶融することが好ましい。せん断力下、融点以上での溶融により、高度にフィブリル化し、配向結晶化する。そして、フッ素系樹脂が幹繊維に対して、枝分かれした特殊な高次構造を有するフッ素系樹脂が得られる。その結果として、三次元的に熱可塑性樹脂と絡み合い、成形体の溶融滴下を抑制する。また、高せん断力を与えるために、ゴム変性樹脂(例えば、ゴム変性ポリスチレン)より、ポリフェニレンエーテル等の溶融粘度の高い硬質樹脂中で溶融することが好ましい。
【0064】
前記特殊な高次構造を有するフッ素系樹脂の製造方法は、フッ素系樹脂と熱可塑性樹脂と必要に応じて分散剤を、フッ素系樹脂の融点以上で溶融混練してマスターバッチを作製してから、熱可塑性樹脂、難燃剤と溶融混練する二段プロセス法、またはサイドフィード可能な二ゾーンからなる押出機を用い、前段で熱可塑性樹脂をフッ素系樹脂と必要に応じて分散剤を、フッ素系樹脂の融点以上で溶融混練し、後段で溶融温度を下げて難燃剤をフィード、溶融混練する一段プロセス法等がある。
【0065】
前記▲9▼ポリアクリロニトリル繊維は、平均直径が1〜500μmで平均繊維長が0.1〜10mmであることが好ましく、ジメチルホルムアミド等の溶媒に重合体を溶解し、400℃の空気流中に乾式紡糸する乾式紡糸、または硝酸等の溶媒に重合体を溶解し水中に湿式紡糸する湿式紡糸法により製造される。
【0066】
本発明の製造方法によって得られる樹脂組成物は、成形加工流動性が要求される場合には必要に応じて、▲1▼芳香族ビニル単位とアクリル酸エステル単位からなる共重合樹脂、▲2▼脂肪族炭化水素、▲3▼高級脂肪酸、▲4▼高級脂肪酸エステル、▲5▼高級脂肪酸アミド、▲6▼高級脂肪族アルコール、または▲7▼金属石鹸から選ばれる1種又は2種以上の流動性向上剤(F成分)を配合することができる。
【0067】
前記▲1▼共重合樹脂の芳香族ビニル単位は、(B)成分の説明において示した芳香族ビニル単位であり、アクリル酸エステル単位は、アクリル酸メチル、アクリル酸ブチル等の炭素数が1〜8のアルキル基からなるアクリル酸エステルである。ここで、共重合樹脂中のアクリル酸エステル単位の含量は、3〜40重量%が好ましく、更には、5〜20重量%が好適である。また、上記共重合樹脂の分子量の指標である溶液粘度(樹脂10重量%のメチルエチルケトン溶液、測定温度25℃)が、2〜10cP(センチポアズ)であることが好ましい。溶液粘度が2cP未満では、衝撃強度が低下し、一方、10cPを越えると流動性の向上効果が低下する。
【0068】
前記▲2▼脂肪族炭化水素系加工助剤は、流動パラフィン、天然パラフィン、マイクロワックス、ポリオレフィンワックス、合成パラフィン、及びこれらの部分酸化物、あるいはフッ化物、塩化物等である。
【0069】
前記▲3▼高級脂肪酸は、カプロン酸、ヘキサデカン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、フェニルステアリン酸、フェロン酸等の飽和脂肪酸、及びリシノール酸、リシンベライジン酸、9−オキシ12オクタデセン酸等の不飽和脂肪酸等である。
【0070】
上記▲4▼高級脂肪酸エステルは、フェニルステアリン酸メチル、フェニルステアリン酸ブチル等の脂肪酸の1価アルコールエステル、及びフタル酸ジフェニルステアリルのフタル酸ジエステル等の多塩基酸の1価アルコールエステルであり、さらに、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタンセスキオレート、ソルビタントリオレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート等のソルビタンエステル、ステアリン酸モノグリセライド、オレイン酸モノグリセライド、カプリン酸モノグリセライド、ベヘニン酸モノグリセライド等のグリセリン単量体の脂肪酸エステル、ポリグリセリンステアリン酸エステル、ポリグリセリンオレイン酸エステル、ポリグリセリンラウリン酸エステル等のポリグリセリンの脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンモノオレート等のポリアルキレンエーテルユニットを有する脂肪酸エステル、及びネオペンチルポリオールジステアリン酸エステル等のネオペンチルポリオール脂肪酸エステル等である。
【0071】
上記▲5▼高級脂肪酸アミドは、フェニルステアリン酸アミド、メチロールステアリン酸アミド、メチロールベヘン酸アミド等の飽和脂肪酸のモノアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、及びヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド等のN,N´−2置換モノアミド等であり、さらに、メチレンビス(12−ヒドロキシフェニル)ステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビス(12−ヒドロキシフェニル)ステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス(12−ヒドロキシフェニル)ステアリン酸アミド等の飽和脂肪酸ビスアミド、及びm−キシリレンビス(12−ヒドロキシフェニル)ステアリン酸アミド等の芳香族系ビスアミドである。
【0072】
上記▲6▼高級脂肪族アルコールは、ステアリルアルコールやセチルアルコール等の1価のアルコール、ソルビトールやマンニトール等の多価アルコール、及びポリオキシエチレンドデシルアミン、ポリオキシエチレンオクタデシルアミン等であり、さらに、ポリオキシエチレンアリル化エーテル等のポリアルキレンエーテルユニットを有するアリル化エーテル、及びポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレントリドデシルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリエピクロルヒドリンエーテル、ポリオキシエチレンビスフェノールAエーテル、ポリオキシエチレンエチレングリコール、ポリオキシプロピレンビスフェノールAエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールエーテル等のポリアルキレンエーテルユニットを有する2価アルコールである。
【0073】
前記▲7▼金属石鹸は、上記ステアリン酸等の高級脂肪酸の、バリウムやカルシウムや亜鉛やアルミニウムやマグネシウム等の金属塩である。
【0074】
本発明の製造方法によって得られる樹脂組成物は、さらに高度な衝撃強度が要求される場合には、必要に応じて、熱可塑性エラストマー(G成分)を配合することができ、例えば、ポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、1,2−ポリブタジエン系、ポリ塩化ビニル系等であり、特にポリスチレン系熱可塑性エラストマーが好ましい。
【0075】
上記ポリスチレン系熱可塑性エラストマーは、芳香族ビニル単位と共役ジエン単位からなるブロック共重合体、または上記共役ジエン単位部分が部分的に水素添加されたブロック共重合体である。
【0076】
芳香族ビニル単量体と共役ジエン単量体からなるブロック共重合体を構成する芳香族ビニル単量体は、B成分の説明において示した芳香族ビニル単量体であり、スチレンが最も好ましいが、スチレンを主体に上記他の芳香族ビニル単量体を共重合してもよい。
【0077】
また、上記ブロック共重合体を構成する共役ジエン単量体は、1,3−ブタジエン、イソプレン等を挙げることができる。
【0078】
そして、ブロック共重合体のブロック構造は、芳香族ビニル単位からなる重合体ブロックをSで表示し、共役ジエン及び/又はその部分的に水素添加された単位からなる重合体ブロックをBで表示する場合、SB、S(BS)n(但し、nは1〜3の整数)、S(BSB)n(但し、nは1〜2の整数)のリニア−ブロック共重合体や、(SB)nX(但し、nは3〜6の整数。Xは四塩化ケイ素、四塩化スズ、ポリエポキシ化合物等のカップリング剤残基。)で表示される、B部分を結合中心とする星状(スター)ブロック共重合体であることが好ましい。なかでもSBの2型、SBSの3型、SBSBの4型のリニア−ブロック共重合体が好ましい。
【0079】
本発明の製造方法によって得られる樹脂組成物は、耐光性が要求される場合には、必要に応じて、▲1▼紫外線吸収剤、▲2▼ヒンダードアミン系光安定剤、▲3▼酸化防止剤、▲4▼ハロゲン捕捉剤、▲5▼遮光剤、▲6▼金属不活性剤、または▲7▼消光剤から選ばれる一種または二種以上の耐光性改良剤(H成分)を含有することができる。
【0080】
上記▲1▼紫外線吸収剤は、光エネルギーを吸収して、分子内プロトン移動することによりケト型分子となったり(ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール系)、またはcis−trans異性化することにより(シアノアクリレート系)、熱エネルギーとして放出、無害化するための成分である。その具体例は、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、5,5´−メチレンビス(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)等の2−ヒドロキシベンゾフェノン類、2−(2´−ヒドロキシ−5´−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2´−ヒドロキシ−5´−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2´−ヒドロキシ−3´,5´−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2´−ヒドロキシ−3´,5´−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2´−ヒドロキシ−3´−t−5´−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2´−ヒドロキシ−3´,5´−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2´−メチレンビス(4−t−オクチル−6−ベンゾトリアゾリル)フェノール等の2−(2´−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類、フェニルサリシレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3´,5´−ジ−t−ブチル−4´−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート類、2−エチル−2´−アトキシオキザニリド、2−エトキシ−4´−ドデシルオキザニリド等の置換オキザニリド類、及びエチル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート等のシアノアクリレート類である。
【0081】
前記▲2▼ヒンダードアミン系光安定剤は、光エネルギーにより生成したハイドロパーオキサイドを分解し、安定なN−O・ラジカルやN−OR、N−OHを生じ、安定化させるための成分である。その具体例は、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピベリジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3´,5´−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール/コハク酸ジエチル重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/ジブロモエタン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−t−オクチルアミノ−s−トリアジン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−モルホリノ−s−トリアジン重縮合物等である。
【0082】
前記▲3▼酸化防止剤は、熱成形時または光暴露により、生成したハイドロパーオキシラジカル等の過酸化物ラジカルを安定化したり、生成したハイドロパーオキサイド等の過酸化物を分解するための成分である。その具体例は、ヒンダードフェノール系酸化防止剤及び/又は過酸化物分解剤である。前者は、ラジカル連鎖禁止剤として、後者は、系中に生成した過酸化物をさらに安定なアルコール類に分解して自動酸化を防止する。
【0083】
前記▲3▼酸化防止剤としてのヒンダードフェノール系酸化防止剤は、2,6−ジターシャルブチル−4−メチルフェノール、スタイレネイテドフェノール、n−オクタデシル3−(3,5−ジターシャルブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2´−メチレンビス(4−メチル−6−ターシャルブチルフェノール)、2−ターシャルブチル−6−(3−ターシャルブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジターシャルペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジターシャルペンチルフェニルアクリレート、4,4´−ブチリデンビス(3−メチル−6−ターシャルブチルフェノール)、4,4´−チオビス(3−メチル−6−ターシャルブチルフェノール)、アルキレイテッドビスフェノール、テトラキス[メチレン3−(3,5−ジターシャルブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、3,9−ビス[2−[3−(3−ターシャルブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−プロピオニロキシ]−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5・5]ウンデカン等である。
【0084】
また、前記▲3▼酸化防止剤としての過酸化物分解剤は、トリスノニルフェニルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジターシャルブチルフェニル)ホスファイト等の有機リン系過酸化物分解剤またはジラウリル3,3´−チオジプロピオネート、ジミリスチル3,3´−チオジプロピオネート、ジステアリル3,3´−チオジプロピオネート、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ジトリデシル3,3´−チオジプロピオネート、2−メルカプトベンズイミダゾール等の有機イオウ系過酸化物分解剤である。
【0085】
前記▲4▼ハロゲン捕捉剤は、熱成形時または光暴露時に生成する遊離ハロゲンを捕捉するための成分である。その具体例は、ハイドロタルサイト、ゼオライト、酸化マグネシム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛等の塩基性金属塩、有機錫化合物、または有機エポキシ化合物である。
【0086】
上記▲4▼ハロゲン捕捉剤としてのハイドロタルサイトは、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、アルミニウム、ビスマス等の含水塩基性炭酸塩またはその結晶水を含まないもので、天然物及び合成品が含まれる。天然物としては、Mg6Al2(OH)16CO3・4H2Oの構造のものが挙げられる。又、合成品としては、Mg0.7Al0.3(OH)2(CO3)0.15・0.54H2O、Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O、Mg4.2Al2(OH)12.4CO3、Zn6Al2(OH)16CO3・4H2O、Ca6Al2(OH)16CO3・4H2O、Mg14Bi2(OH)29.6・4.2H2O等が挙げられる。
【0087】
前記ゼオライトは、Na2O・Al2O3・2SiO2・XH2Oで示されるA型ゼオライト、または周期律表第II族及び第IV族の金属から選ばれた少なくとも一種の金属を含む金属置換ゼオライトである。そして、その置換金属としては、Mg、Ca、Zn、Sr、Ba、Zr、Sn等であり、特にCa、Zn、Baが好ましい。
【0088】
前記▲4▼ハロゲン捕捉剤としての有機エポキシ化合物は、エポキシ化大豆油、トリス(エポキシプロピル)イソシアヌレート、ハイドロキノンジグリシジルエーテル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、4,4´−スルホビスフェノール・ポリグリシジルエーテル、N−グリシジルフタルイミド、または水添ビスフェノールAグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシルスピロ[5,5]−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−m−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシクロヘキサンジオキサイド、4−ビニルエポキシシクロヘキサン、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンエポキサイド、エチレングリコールのジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル等の脂環式エポキシ化合物等である。
【0089】
前記▲5▼遮光剤は、光が高分子バルクに達するのを防止するための成分である。その具体例は、ルチル型酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化クロム(Cr2O3)、酸化セリウム(CeO2)等である。
【0090】
前記▲6▼金属不活性剤は、キレート化合物により樹脂中の重金属イオンを不活性化するための成分である。その具体例は、アシッドアミン誘導体、ベンゾトリアゾール、及びその誘導体等である。
【0091】
前記▲7▼消光剤は、高分子中の光励起したハイドロパーオキサイドやカルボニル基等の官能基をエネルギー移動によって失活させるための成分であり、有機ニッケル等が知られている。
【0092】
本発明の製造方法によって得られる樹脂組成物は、上述した以外の成分として滑剤、充填剤、ガラス繊維等の補強剤、染料や顔料等の着色剤等を必要に応じて添加することができる。
【0093】
本発明の製造方法によって得られる樹脂組成物は、ポリフェニレンエーテル(A成分)、必要に応じてゴム非変性スチレン系樹脂を配合したゴム変性スチレン系樹脂(B成分)、クレジル・ビスフェノールA・ポリホスフェート、とりわけテトラクレジルビスフェノールAジホスフェートを含有した有機リン化合物(C成分)からなる樹脂組成物(マスターバッチ)、ゴム変性スチレン系樹脂(B成分)、ジフェニルレゾルシニルホスフェート等のヒドロキシル基含有芳香族系リン酸エステル(C成分)、トリアジン骨格含有化合物、中でもメラミンシアヌレート(E成分)、高級脂肪酸アミド(F成分)、スチレン−ブタジエンのブロック共重合体(G成分)の組み合わせが好ましい。
【0094】
本発明で用いられるマスターバッチの組成は、A成分が30〜80重量%、B成分が0〜50重量%、C成分が70〜20重量%であることが好ましく、さらには、A成分が40〜65重量%、B成分が10〜40重量%、C成分が60〜35重量%であることが好ましい。
【0095】
本発明の製造方法において、第1段押出でのマスターバッチ中のB成分と、第2段押出でのB成分の比率は、好ましくは第1段押出では、0〜70重量%、第2段押出では、100〜30重量%、更に好ましくは、第1段押出では、10〜50重量%、第2段押出では、90〜50重量%である。
【0096】
同様にC成分についても、第1段押出では20〜80重量%、第2段押出では80〜20重量%、更に好ましくは、第1段押出では30〜70重量%、第2段押出では70〜30重量%である。
【0097】
本発明の製造方法によって得られる樹脂組成物は、ポリフェニレンエーテル(A成分)とゴム変性スチレン系樹脂(B成分)からなる樹脂成分100重量部に対して、ヒドロキシル基非含有芳香族系リン酸エステルを有する有機リン化合物(C成分)が5〜40重量部、ヒドロキシル基含有芳香族系リン酸エステルを有する有機リン化合物(C成分)が5〜40重量部、難燃助剤(E成分)が0〜30重量部、流動性向上剤(F成分)が0〜10重量部、スチレン系熱可塑性エラストマー(G成分)が0〜20重量部を含有することが好ましい。ここで上記範囲内では、難燃性、成形加工流動性、衝撃強度、及び耐熱性のバランス特性が優れている。
【0098】
本発明の製造方法によって得られる樹脂組成物は、上記各成分を市販の二軸押出機などで例えば溶融混練することにより得られるが、その際に用いられる二軸押出機は、メインフィーダーとサイドフィーダーの2つ以上のフィーダーが付けられる溶融混練可能な押出機である。好ましい押出機は、サイドフィーダー付きの二軸同方向回転押出機(例えばW&P社のZSKシリーズ、東芝機械社のTEMシリーズ、日本製鋼社のTEXシリーズ)、二軸異方向回転押出機(日本製鋼社のTEXシリーズ)である。
【0099】
本発明の製造方法において用いられるサイドフィーダーは、縦型、横型を問わない。本発明の製造方法は、上記二軸押出機を用いて前記AまたはB成分をメインフィーダーから押出機にフィードし、溶融混練した後に、さらにサイドフィーダーを用いてB成分またはC成分を溶融混練する。
【0100】
本発明の製造方法のマスターバッチを製造する第一段の押出工程において、AまたはB成分をメインフィーダーから押出機にフィードし、押出機バレル温度は250℃から350℃、好ましくは300℃から350℃で溶融混練後、80℃に加温可能なサイドフィーダーでC成分をフィードしバレル温度が200℃から300℃、好ましくは220℃から280℃で溶融混練する。そして引き続き、第一段押出工程で得られたマスターバッチとB成分、及びC成分を除くその他の成分を、メインフィーダーから押出機にフィードし、押出機バレル温度が200℃から300℃、好ましくは220℃から280℃で溶融混練後、80℃に加温可能なサイドフィーダーでC成分をフィードしバレル温度が200℃から300℃、好ましくは220℃から280℃で溶融混練する。(第二段押出工程)
押出機の長さについては、A、B成分またはマスターバッチの溶融混練ゾーンの長さは、上記成分をフィードする供給口バレルを入れて2バレル以上が好ましく、これより短いと溶融できないでベントアップするので好ましくない。サイドフィード後の長さは、サイドフィードバレルを入れて2バレル以上が好ましい。これより短いと溶融できないでベントアップするので好ましくない。
【0101】
このようにして得られた組成物を例えば、射出成形機または押出成形機を用いて得られた成形品は難燃性、衝撃強度及び耐熱性が優れている。
【0102】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれにより何ら制限を受けるものではない。
【0103】
なお、実施例、比較例における測定は、以下の方法もしくは測定機器を用いて行った。
【0104】
(1)ゴム重量平均粒子径:
ゴム変性芳香族ビニル樹脂の重量平均粒子径は、樹脂組成物の超薄切片法により撮影した透過型電子顕微鏡写真中のブタジエン系重合体粒子径を求め、次式により算出する。
【0105】
重量平均粒子径=ΣNi・Di4/ΣNi・Di3
(ここにNiは、粒子径がDiであるブタジエン系重合体粒子の個数である。)(2)還元粘度ηsp/c
ゴム変性スチレン系樹脂1gにメチルエチルケトン18mlとメタノール2mlの混合溶媒を加え、25℃で2時間振盪し、5℃、18000rpmで30分間遠心分離する。上澄液を取り出しメタノールで樹脂分を析出させた後、乾燥した。
【0106】
このようにして得られた樹脂0.1gをトルエンに溶解し、濃度0.5g/dlの溶液とし、この溶液10mlをキャノン−フェンスケ型粘度計に入れ、30℃でこの溶液流下秒数t1を測定した。一方、別に同じ粘度計で純トルエンの流下秒数t0を測定し、以下の数式により算出した。
【0107】
ηsp/c=(t1/t0−1)/c(c:ポリマー濃度g/dl)
一方、(A)成分のポリフェニレンエーテルの還元粘度ηsp/cについては、0.1gをクロロホルムに溶解し、濃度0.5g/dlの溶液とし、上記と同様に測定した。
【0108】
(3)アイゾット衝撃強さ
ASTM−D256に準拠した方法で23℃で測定した。(Vノッチ、1/8インチ試験片)
(4)面衝撃強度:
ASTM−D1709に類似の方法で23℃で測定した。具体的には、デュポン衝撃試験機(東洋精機製作所製)を用い、撃芯先端直径が6.4mmR、長さ5.2mmのダート(重錘200g)を、受台直径9.5mm、穴深さ4.0mmの受台上の成形体(70mm角、厚み2mmの成形体)表面に接触固定して、最高50cmの高さから、荷重を成形体に落下させて、成形体の50%が破壊する時の荷重の重量を50%破壊荷重とし、それに落下荷重を乗じて50%破壊エネルギーを算出した。この50%破壊エネルギーを面衝撃強度とした。単位はkgcmである。
【0109】
(5)ビカット軟化温度
ASTM−D1525に準拠した方法で測定し、耐熱性の尺度とした。
【0110】
(6)メルトフローレート(MFR)
流動性の指標でASTM−D1238に準拠した方法で測定した。荷重5kg、溶融温度200℃の条件で10分間あたりの押出量(g/10分)から求めた。(7)難燃性
UL−94に準拠したVB(Vertical Burning)法により評価した。(1/8インチ試験片)
(8)混練性
混練性の評価として、以下のパラメーターを用いた。
【0111】
[ここで、Q:押出量(kg/hr)
N:スクリューの回転数(rpm)
D:シリンダー内径(mm)]
(9)ガラス転移温度(Tg)
島律熱分析装置DT−40を用いて、窒素気流下、10℃/分で400℃まで昇温し、DSC法によりガラス転移温度を測定した。
【0112】
実施例、比較例で用いる各成分は以下のものを用いた。
【0113】
(イ)ポリフェニレンエーテル(PPE)(A成分)
A)高分子量PPEの製造
酸素吹き込み口を反応機底部に有し、内部に冷却用コイル、撹拌羽根を有するステンレス製反応機の内部を窒素で充分置換したのち、臭化第2銅54.8g、ジ−n−ブチルアミン1110g、及びトルエン20リットル、n−ブタノール16リットル、メタノール4リットルの混合溶媒に2,6−キシレノール8.75kgを溶解して反応機に仕込んだ。撹拌しながら反応機内部に酸素を吹き込み続け、内温を30℃に制御しながら180分間重合を行った。重合終了後、析出したポリマーを濾別した。これにメタノール/塩酸混合液を添加し、ポリマー中の残存触媒を分解し、さらにメタノールを用いて充分洗浄した後乾燥し、粉末状のポリフェニレンエーテルを得た(PPE−1と称する)。還元粘度ηSPは0.55dl/gであった。
【0114】
B)低分子量PPEの製造
上記高分子量PPE−1の製造において、重合時間を90分に短縮すること以外、PPE−1と同一の実験を繰り返した。得られたポリフェニレンエーテルをPPE−2と称する。還元粘度ηsp/Cは0.41dl/gであった。
【0115】
(ロ)スチレン系樹脂
A)ゴム変性スチレン系樹脂(HIPS)
ポリブタジエン{(シス1,4結合/トランス1,4結合/ビニル1,2結合重量比=95/2/3)(日本ゼオン(株)製、商品名Nipol 122 OSL)}を、以下の混合液に溶解し、均一な溶液とした。
【0116】
ポリブタジエン 10.5重量%
スチレン 74.2重量%
エチルベンゼン 15.0重量%
α−メチルスチレン2量体 0.27重量%
1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−
トリメチルシクロヘキサン 0.03重量%
次いで、上記混合液を撹拌機付の直列4段式反応機に連続的に送液して、第1段は撹拌数190rpm、126℃、第2段は50rpm、133℃、第3段は20rpm、140℃、第4段は20rpm、155℃で重合を行った。引き続きこの固形分73%の重合液を脱揮装置に導き、未反応単量体及び溶媒を除去し、ゴム変性芳香族ビニル樹脂を得た(HIPSと称する)。得られたゴム変性スチレン系樹脂を分析した結果、ゴム含量は12.1重量%、ゴムの重量平均粒子径は1.5μm、還元粘度ηsp/cは0.53dl/gであった。
【0117】
B)ゴム非変性スチレン系樹脂(ポリスチレン(GPPS))
市販のポリスチレン(重量平均分子量27万、数平均分子量12万){(旭化成工業(株)製)(以後、GPPSと称する)}を用いた。
【0118】
(ハ)有機リン化合物(C成分)
A)ヒドロキシル基含有芳香族系リン酸エステルを有する有機リン化合物
▲1▼ヒドロキシル基含有芳香族リン酸エステル(FR−1)の製造
フェノール122.7重量部(モル比2.0)、塩化アルミニウム0.87重量部(モル比0.01)をフラスコに取り90℃でオキシ塩化リン100重量部(モル比1.0)を1時間かけて滴下した。生成した中間体にレゾルシン71.7重量部(モル比1.0)を加え、更に反応させた。反応を完結させるために、徐々に昇温し最終的には180℃まで温度を上げてエステル化を完了させた。次いで反応生成物を冷却し、水洗して触媒及び塩素分を除去してリン酸エステル混合物(以下FR−1と称する)を得た。この混合物をGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により分析したところ、下記式(16)ジフェニルレゾルシニルホスフェート(以下TPP−OHと称する)と、トリフェニルホスフェート(以下TPPと称する)と、下記式(17)の芳香族縮合リン酸エステル(以下TPPダイマーと称する)からなり、重量比がそれぞれ54.2/18.3/27.5であった。
【0119】
【化9】
【0120】
▲2▼ヒドロキシル基含有芳香族リン酸エステル(FR−2)の製造
FR−1の製造において、レゾルシンの代わりにハイドロキノンを用いること以外、同一の実験を行った。このようにして得られたリン酸エステル混合物をFR−2と称する。この混合物をGPCにより分析したところ、下記式(18)のジフェニルハイドロキノニルホスフェート(TPP−OH−Pと称する)、トリフェニルホスフェート(TPP)、下記式(19)の芳香族縮合リン酸エステル(TPPダイマー(p)と称する))及び芳香族縮合リン酸エステル(TPPオリゴマー(p)と称する)からなり、重量比がそれぞれ64.6/12.4/17.0/6.0であった。
【0121】
【化10】
【0122】
(但し、n=1:TPPダイマー(p)
n≧2:TPPオリゴマー(p)と称する。)
▲3▼ヒドロキシル基含有芳香族リン酸エステル(FR−3)の製造
FR−1の製造において、フェノールの代わりに等モルのクレゾールを用いること以外、同一の実験を行った。このようにして得られたリン酸エステル混合物をFR−3と称する。この混合物をGPCにより分析したところ、ジクレジルレゾルシニルホスフェート(TCP−OHと称する)、トリクレジルホスフェート(TCP)、下記式(20)の芳香族縮合リン酸エステル[TCPダイマーと称する]、芳香族縮合リン酸エステル[TCPオリゴマーと称する]、及びレゾルシンからなり、重量比がそれぞれ52.2/11.2/32.1/3.1/1.4であった。
【0123】
【化11】
【0124】
(但し、n=1:TCPダイマー
n≧2:TCPオリゴマーと称する。)
▲4▼ヒドロキシル基含有芳香族リン酸エステル(FR−4)の製造
FR−1の製造において、モル比2.0のフェノールの代わりにモル比1.0のフェノールとモル比1.0のクレゾールを、そしてレゾルシンの代わりに等モルのハイドロキノンを用いること以外、同一の実験を行った。このようにして得られたリン酸エステル混合物をFR−4と称する。この混合物をGPCにより分析したところ、フェニルクレジルハイドロキノニルホスフェート(CPQ−OHと称する)、ジクレジルフェニルホスフェート(DCP)、下記式(21)の芳香族縮合リン酸エステル[CPQダイマーと称する]、芳香族縮合リン酸エステル[CPQオリゴマーと称する]、及びフェノールからなり、重量比がそれぞれ68.4/13.5/16.8/1.1/0.2であった。
【0125】
【化12】
【0126】
(但し、n=1:CPQダイマー
n≧2:CPQオリゴマーと称する。)
▲5▼ヒドロキシル基含有芳香族リン酸エステル(FR−5)の製造
FR−1の製造において、モル比2.0のフェノールの代わりにモル比2.0のクレゾールを、そしてレゾルシンの代わりに等モルのハイドロキノンを用いること以外、同一の実験を行った。このようにして得られたリン酸エステル混合物をFR−5と称する。この混合物をGPCにより分析したところ、ジクレジルハイドロキノニルホスフェート(CQ−OHと称する)、トリクレジルホスフェート(TCP)、下記式(22)の芳香族縮合リン酸エステル[CQダイマーと称する]、芳香族縮合リン酸エステル[CQオリゴマーと称する]、及びハイドロキノンからなり、重量比がそれぞれ65.4/12.4/19.8/1.3/1.1であった。
【0127】
【化13】
【0128】
(但し、n=1:CQダイマー
n≧2:CQオリゴマーと称する。)
▲6▼ヒドロキシル基含有芳香族リン酸エステル(FR−6)の製造
FR−1の製造において、レゾルシンの代わりに等モルのビスフェノールAを用いること以外、同一の実験を行った。このようにして得られたリン酸エステル混合物をFR−6と称する。この混合物をGPCにより分析したところ、ジフェニルビスフェニルAホスフェート(PBP−OHと称する)、トリフェニルホスフェート(TPP)、下記式(23)の芳香族縮合リン酸エステル[PBPダイマーと称する]、芳香族縮合リン酸エステル[PBPオリゴマーと称する]、及びビスフェノールAからなり、重量比がそれぞれ37.7/16.5/27.2/12.2/6.4であった。
【0129】
【化14】
【0130】
(但し、n=1:PBPダイマー
n≧2:PBPオリゴマーと称する。)
▲7▼ヒドロキシル基含有芳香族リン酸エステル(FR−7)の製造
FR−1の製造において、モル比2.0のフェノールの代わりにモル比2.0のキシレールを、そしてレゾルシンの代わりに等モルのハイドロキノンを用いること以外、同一の実験を行った。このようにして得られたリン酸エステル混合物をFR−7と称する。この混合物をGPCにより分析したところ、ジキシレニルハイドロキノニルホスフェート(XQ−OHと称する)、トリキシレニルホスフェート(TXP)、下記式(24)の芳香族縮合リン酸エステル[XQダイマーと称する]、芳香族縮合リン酸エステル[XQオリゴマーと称する]、ハイドロキノン、及びキシレノールからなり、重量比がそれぞれ62.2/13.8/3.2/19.8/0.5/0.5であった。
【0131】
【化15】
【0132】
(但し、n=1:XQダイマー
n≧2:XQオリゴマーと称する。)
▲8▼ヒドロキシル基含有芳香族リン酸エステル(FR−8)の製造
FR−1の製造において、モル比2.0のフェノールの代わりにモル比2.0の2,6−キシレノールを、そしてレゾルシンの代わりに等モルのハイドロキノンを用いること以外、同一の実験を行った。このようにして得られたリン酸エステル混合物をFR−8と称する。この混合物をGPCにより分析したところ、ジ(2,6−キシレニル)ハイドロキノニルホスフェート(X26Q−OHと称する)、下記式(25)の芳香族縮合リン酸エステル[X26Qダイマーと称する]、及びハイドロキノンからなり、重量比がそれぞれ72.1/26.3/1.6であった。
【0133】
【化16】
【0134】
(但し、n=1:X26Qダイマー
n≧2:X26Qオリゴマーと称する。)
▲9▼ヒドロキシル基含有芳香族リン酸エステル(FR−9)の製造
FR−1の製造において、モル比2.0のフェノールの代わりにモル比1.0のフェノールとモル比1.0のノニルフェノールを、そしてレゾルシンの代わりに等モルのハイドロキノンを用いること以外、同一の実験を行った。このようにして得られたリン酸エステル混合物をFR−9と称する。この混合物をGPCにより分析したところ、下記式(26)のフェニルノニルフェニルハイドロキノニルホスフェート(NQ−OHと称する)、下記式(27)のジフェニルノニルフェニルホスフェート(DPN)、TPP−OH−P、TPP、下記式(28)の芳香族縮合リン酸エステル[NQダイマーと称する]、及び芳香族縮合リン酸エステル[NQオリゴマーと称する]からなり、重量比がそれぞれ31.2/6.6/12.4/3.4/36.2/10.2であった。
【0135】
【化17】
【0136】
(但し、n=1:NQダイマー
n≧2:NQオリゴマーと称する。)
B)ヒドロキシル基非含有芳香族系リン酸エステル
▲1▼ヒドロキシル基非含有芳香族系リン酸エステル(fr−1)
市販の、ビスフェノールA由来の芳香族縮合リン酸エステル[大八化学工業(株)製、商品名 CR741C(fr−1と称する)]を用いた。
【0137】
また、上記芳香族縮合リン酸エステルは、GPC分析によると、下記式(29)で表わされるTCP−A−ダイマーとTCP−A−オリゴマーとトリクレジルフォスフェート(TCP)からなり、重量比でそれぞれ80.4/14.1/5.5であった。
【0138】
【化18】
【0139】
(但し、n=1:TCP−A−ダイマー
n≧2:TCP−A−オリゴマーと称する。)
▲2▼ヒドロキシル基非含有芳香族系リン酸エステル(fr−2)
市販の芳香族縮合リン酸エステル[大八化学工業(株)製、商品名 CR733S(fr−2と称する)]を用いた。
【0140】
また、上記芳香族縮合リン酸エステルは、GPC分析によると、下記式(30)で表わされるTPPダイマーとTPPオリゴマーからなり、重量比でそれぞれ65/35であった。
【0141】
【化19】
【0142】
(但し、n=1:TPPダイマー
n≧2:TPPオリゴマーと称する。)
▲3▼ヒドロキシル基非含有芳香族系リン酸エステル[トリフェニルホスフェート(TPP)]
市販の芳香族リン酸エステル[大八化学工業(株)製、商品名 TPP(TPPと称する)]を用いた。
【0143】
▲4▼ヒドロキシル基非含有芳香族リン酸エステル(TNPP)の製造
FR−1の製造において、オキシ塩化リン1モルに対して、フェノール、レゾルシンの代わりに3モルのノニルフェノールを用いることと、同時添加による1段階反応であること以外、同一の実験を行った。このようにして得られた反応物をGPCにより分析したところ、下記式(31)のトリスノニルフェニルホスフェート(TNPPと称する)100%であった。
【0144】
【化20】
【0145】
▲5▼ヒドロキシル基非含有芳香族系リン酸エステル(fr−3)の製造
FR−1の製造において、オキシ塩化リン1モルに対して、フェノール、レゾルシンの代わりに1モルのフェノールと2モルのノニルフェノールを用いることと、同時添加による1段階反応であること以外、同一の実験を行った。このようにして得られたリン酸エステル混合物をfr−3と称する。この混合物をGPCにより分析したところ、下記式(32)のフェニルビスノニルフェニルホスフェート(DNPと称する)、TNPP、DPN、及びノニルフェノールからなり、重量比がそれぞれ77.8/11.3/8.4/2.5であった。
【0146】
【化21】
【0147】
(ニ)難燃助剤(E成分)
A)トリアジン骨格含有化合物
市販のメラミンシアヌレート[日産化学(株)製、商品名 MC610(以後、MCと称する)]を用いた。
【0148】
B)ビニル基含有シリコーンオイル(SI)
市販の下記式(33)で示されるビニル基含有シリコーンオイル[信越化学工業(株)製 X−21−5833 ビニル基含有構造単位20モル%(SIと称する)]を用いた。
【0149】
【化22】
【0150】
(ホ)流動性向上剤(F成分)
A)エチレンビスステアリン酸アミド(EBS)
市販のエチレンビスステアリン酸アミド[花王(株)製商品名 カオーワックスEB−FF(EBSと称する)]を用いた
[C7H35CONH]2(CH2)2
(ヘ)スチレン系熱可塑性エラストマー(G成分)
A)スチレン−ブタジエンブロック共重合体(TPE)
市販のスチレン−ブタジエンブロック共重合体スチレンブロック/ブタジエン由来ブロック=40/60(重量比)[旭化成工業(株)製商品名タフプレン 125(TPEと称する)]を用いた。
【0151】
実施例1〜6 比較例 1〜8
HIPS/GPPS/PPE−2/FR−1/fr−1/MC/SI/TPE/EBS=33/43/24/17/13/7/2/8/3/からなる樹脂組成物を製造するにあたり、まず表1記載の組成のマスターバッチを、サイドフィード可能な二軸押出機を用い、溶融押出しを行ない、引き続き下記のフィード方式(A、B、C法)で溶融押出しを行なった。
【0152】
即ち、第一段押出(マスターバッチ製造)において、樹脂成分はメインフィーダーからフィードし、バレル温度320℃で溶融した後、有機リン化合物はサイドフィーダーからフィードし、バレル温度270℃で溶融混練した。次いで、第二段押出において、バレル温度は270℃均一で、フィード方式として、下記のA、B、C法で溶融押出しを行った(表2記載)。その時の押出条件は第一段、第二段押出共に、回転数295rpm、吐出量80kg/hであった。
【0153】
このようにして得られたペレットを射出成形機(東芝機会(株)製 型式IS80A)でシリンダー温度200℃、金型温度60℃の条件で試験片を作製し、各種物性評価をおこなった。その結果を表2及び図2に示す。なお、比較例7、8においてはマスターバッチ方式を採らなかった。
【0154】
【表1】
【0155】
【表2】
【0156】
表2及び図2によると、ポリフェニレンエーテル(A成分)を有機リン化合物(C成分)と必要に応じて、ゴム変性スチレン系樹脂(B成分)を配合して得られたガラス転移温度(Tg)が70〜100℃の、マスターバッチを製造し、次いでB成分と有機リン化合物(C成分)を、上記樹脂組成物(マスターバッチ)と溶融押出しすると面衝撃強度の優れた難燃樹脂組成物が得られることが分かる。また、マスターバッチのガラス転移温度が100℃を越えると、面衝撃強度が混練性パラメーターに大きく依存することが分かる。
【0157】
実施例7〜22
実施例1において、樹脂組成物を、PPE−1/PPE−2/HIPS/GPPS/表3記載の有機リン化合物/MC/SI/EBS/TPE=7/19/37/37/30/7/1.5/2/4(重量比)に変更すること以外、実施例1と同一の実験を繰り返した。すなわち、マスターバッチはMB−3を用いた。表3にその結果を示す。
【0158】
【表3】
【0159】
表3によると、ヒドロキシル基含有リン酸エステルを有機リン化合物として用いた場合には、成形加工流動性、耐熱性、及び衝撃強さのバランス特性が優れていることが分かる。
【0160】
【発明の効果】
本発明は、押出し安定性に優れ、高い生産性を有する難燃性ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物の製造方法であり、この製造方法により、衝撃強度、耐熱性、成形加工流動性及び外観の向上が可能になった、
本発明の製造方法により得られた組成物は、家電部品、OA機器部品等に好適であり、これら産業界に果たす役割は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】樹脂組成物の各成分のフィード方式を図示した。
【図2】混練性の指標の混練性パラメーターと面衝撃強度の関係を示した図である。縦軸は面衝撃強度(kgcm)、横軸は混練性パラメーター(押出量因子/スクリューの周速度)を示す。
Claims (1)
- ▲1▼ポリフェニレンエーテル(A成分)とゴム変性スチレン系樹脂(B成分)と有機リン化合物(C成分)、または▲2▼上記A成分とC成分とからなる樹脂組成物のマスターバッチを製造し、次いで上記▲1▼または▲2▼のマスターバッチに、B成分とC成分とを加え、溶融押出しする樹脂組成物の製造方法において、上記▲1▼または▲2▼のマスターバッチのガラス転移温度(Tg)が70〜100℃であることを特徴とするポリフェニレンエーテルを含有する難燃性樹脂組成物の製造方法。
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