JP3722710B2 - 地図表示装置及びナビゲーション装置 - Google Patents

地図表示装置及びナビゲーション装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3722710B2
JP3722710B2 JP2001076752A JP2001076752A JP3722710B2 JP 3722710 B2 JP3722710 B2 JP 3722710B2 JP 2001076752 A JP2001076752 A JP 2001076752A JP 2001076752 A JP2001076752 A JP 2001076752A JP 3722710 B2 JP3722710 B2 JP 3722710B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
information
map
unit
map data
dimensional
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001076752A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001330452A5 (ja
JP2001330452A (ja
Inventor
清美 阪本
浩行 濱田
輝明 阿多
敦士 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2001076752A priority Critical patent/JP3722710B2/ja
Publication of JP2001330452A publication Critical patent/JP2001330452A/ja
Publication of JP2001330452A5 publication Critical patent/JP2001330452A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3722710B2 publication Critical patent/JP3722710B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地図表示装置およびナビゲーション装置に関し、より特定的には、通信部を介して外部から入力されてくる通過しようとする料金所を特定するための情報を含む通信情報を解析し、地図内のオブジェクトに変換して合成表示するとともに、所定の場合には課金処理のための通信を行う地図表示装置およびナビゲーション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の地図表示装置およびナビゲーション装置は、既存の情報通信システムからの交通情報や道路規制情報、あるいはインターネットから流れてくる情報等を地図表示画面とは別の画面に表示する。すなわち、従来の地図表示装置およびナビゲーション装置は、これらの情報を地図内のオブジェクトに変換して合成表示するわけではない。
【0003】
ここで、既存の情報通信システムとしては、VICS(Vehicle Information and Communication System)と呼ばれる、道路の渋滞情報や事故情報などの道路情報を、FM多重放送、電波ビーコンおよび光ビーコン等を利用してリアルタイムで発信する情報通信システムが存在する。
【0004】
このような既存の情報通信システムにおいて送信される渋滞情報は、具体的には渋滞している道路のリンク番号などが含まれる。したがって、従来のナビゲーション装置は、一般的にはこのような渋滞情報を、模式的に表された簡略な地図上に表現して、ナビゲーション用の地図画面とは別の画面に表示する。
【0005】
また、渋滞情報を同一画面上に表示する場合であっても、従来のナビゲーション装置は、渋滞情報を地図内のオブジェクトに変換して合成表示するわけではなく、送信されてきた道路のリンク番号に対応する道路の色のみを変更して表示するにすぎない。このように従来のナビゲーション装置が色のみを変更して表示するのは、既存のシステムにおいて生成されるオブジェクトが固定されているからである。したがって、従来のナビゲーション装置が新しいオブジェクトを生成することなく渋滞情報を表示するためには、色を変更する方法しか存在しない。
【0006】
また、最近のナビゲーション装置には、インターネットブラウザが追加されて、地図画面とは別の画面にインターネットからの情報を表示するものも存在する。このような装置は、外部の情報から隔絶した車や人を、内蔵された通信系によって、インターネットを介して外部と接続することになる。
【0007】
以上のような従来の地図表示装置およびナビゲーション装置の構成および動作について、図46および図47を用いながら説明する。図46は、従来の地図表示装置の構成を示すブロック図である。図46において、従来の地図表示装置は、入力部2と、地図データ格納部3と、地図データ作成部400と、表示器5と、通信部7とを備える。
【0008】
入力部2は、本地図表示装置における機能選択や地点設定等を行うために用いられる。この入力部2から出力される指示情報は、地図データ作成部400へ入力される。
【0009】
地図データ格納部3は、地形、交差点や道路の接続状況やその座標・形状・属性・規制情報などの2次元地図データあるいは3次元地図データが格納されている。この地図データ格納部3に格納された地図データは、地図データ作成部400によって適宜読み出されて利用される。
【0010】
通信部7は、外部に設けられた通信システムとの情報の送受信を行う。外部システムとの送受信には、例えば、電話回線やDAB(Digital Audio Broadcast)、地上波ディジタル放送などが用いられる。通信部7から得られた各種情報は、そのまま加工されることなく、表示器5へ入力される。
【0011】
地図データ作成部400は、地図データ格納部3に格納されている地図データに基づいて、地図を作成する。表示器5は、地図データ作成部400において作成された地図を表示する。また、表示器5は、当該地図とは別の画面において、インターネットやVICS等から得られた情報を表示する。典型的には、表示器5は、インターネットブラウザやVICS専用画面上に得られた情報を表示する。
【0012】
次に、図47は、上記のような従来のナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。なお、ここでは、本ナビゲーション装置は、車両に搭載されているものとする。図47において、従来のナビゲーション装置は、入力部2と、位置検出部9と、地図データ格納部3と、経路選出部100と、誘導部110と、通信部7と、表示器5とを備える。
【0013】
入力部2は、ユーザによって操作され、機能選択(処理項目変更、地図切り替え、階層変更等)や、地点設定等を行うために用いられる。この入力部2から出力される指示情報は、経路選出部100に入力される。位置検出部9は、車両の現在位置を検出する。そして、位置検出部9から出力される車両の現在位置情報は、経路選出部100および誘導部110へ入力される。
【0014】
地図データ格納部3は、地形、交差点や道路の接続状況や座標・形状・属性・規制情報などの2次元地図データあるいは3次元地図データを格納する。この地図データ格納部3に格納された地図データは、経路選出部100および誘導部110によって適宜読み出されて利用される。
【0015】
通信部7は、インターネットなどの外部システムから、各種情報の送受信を行う。外部システムとの送受信には、例えば、電話回線やDAB、地上波ディジタル放送などが用いられる。通信部7から得られた各種情報は、そのまま加工されることなく、表示器5へ入力される。
【0016】
経路選出部100は、入力部2から入力された指示情報の指示に従って、必要となる範囲の地図データを地図データ格納部3から読み込む。そして、経路選出部100は、入力部2から入力された地点情報等の指示情報と、位置検出部9から入力された車両の現在位置情報とに基づいて、出発地や目的地を決定し、出発地から目的地間の最小コスト経路を探索する。経路選出部100から出力された経路情報は、誘導部110へ入力される。
【0017】
誘導部110は、経路選出部100から入力された経路情報と、位置検出部9から入力された車両の位置情報と、地図データ格納部3から入力された地図データとに基づき、2次元または3次元景観の地図画面を生成する。生成された2次元または3次元の地図画面は、表示器5へ入力される。
【0018】
表示器5は、誘導部110によって生成された地図画面を表示する。また、表示器5は、地図画面とは別の画面において、インターネットやVICS等から得られた情報を表示する。典型的には、表示器5は、インターネットブラウザやVICS専用画面上に得られた情報を表示する。
【0019】
このような地図表示装置およびナビゲーション装置によれば、ユーザは外部から最新の情報、例えば、交通情報や駐車場の情報などを容易に入手することができる。したがって、このような従来の地図表示装置ないしナビゲーション装置は、ユーザーに対して目的地の各種情報をできるだけ正確に把握させることができる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のナビゲーション装置において、基本的にインターネットブラウザは、地図画面とは別の画面に表示される。また、VICSによる渋滞情報も同様に、別画面の簡略な地図上に表示されるのが一般的である。したがって、必要な情報と表示されている情報とを比較参照し、関連づけることは、ユーザーが視線を動かして行わなければならない。しかし、このような関連付けをユーザーが行う場合には、一旦車両を停止させることが好ましい。したがって、上述のようなナビゲーション装置の利点は、車両が走行中には充分に発揮できないという問題点がある。このことは、本ナビゲーション装置が車両以外の移動体に搭載されるものであっても、歩行者が携帯するものであっても変わりがない。
【0021】
しかし、従来のナビゲーション装置において、ナビゲーション画面上に新しいオブジェクトを生成することなく各種情報を合成表示することは、前述のように道路等の表示色を変更して表示する場合を除けば、極めて困難である。
【0022】
また、ここで、地図表示装置およびナビゲーション装置が内蔵された通信手段を介して新しいオブジェクトを生成するために必要な画像や三次元ポリゴンデータを含む全てのデータを受信して、地図画面上に合成表示するような構成も考えられる。しかし、このような地図表示装置およびナビゲーション装置の構成によれば、送受信する情報量が多くなって、経済的ではない。
【0023】
他方、地図表示装置およびナビゲーション装置が、各種情報に対応するあらゆるオブジェクトを生成するためのデータを予め保持するような構成も考えられる。しかし、このような地図表示装置およびナビゲーション装置の構成によれば、オブジェクトを記憶するために設けられる記憶媒体の容量が非常に大きくなって、やはり経済的ではないという問題点がある。
【0024】
それ故に、本発明の目的は、リアルタイムに変化する規制情報や渋滞情報、あるいはインターネットから流れてくる各種情報や通過しようとする料金所を特定するための情報を含む通信情報を地図上に合成して表示し、ユーザが視線を動かさず、より直感的に情報を把握することができるとともに、所定の場合には課金処理のための通信を行う地図表示装置およびナビゲーション装置を提供することである。
【0025】
また、本発明の他の目的は、送受信する情報量が僅少でありながら、オブジェクトを記憶するための記憶媒体の容量を小さくすることができる上記の地図表示装置およびナビゲーション装置を提供することである。
【0026】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明は、装置外部から送信されてきた通信情報を所定の形状を有するオブジェクトとして地図上に合成表示するとともに、所定の場合には課金処理のための通信を行う地図表示装置であって、
ユーザからの指示が入力される入力部と、
地図情報を予め格納する地図データ格納部と、
オブジェクトを地図上に提示するためのオブジェクトモデル提示情報を格納するオブジェクトモデル提示情報格納部と、
通過しようとする料金所を特定するための情報を含む通信情報を受信するとともに、所定の場合には課金処理のための課金情報を送信する通信部と、
通信情報およびオブジェクトモデル提示情報格納部から入力された対応するオブジェクトモデル提示情報を解釈してオブジェクトを生成し、地図上に合成するとともに、所定の場合には課金情報を生成する地図データ合成部と、
地図データ合成部によって合成された地図画面をユーザに対して表示する表示部とを備える。
【0027】
上記のように、第1の発明によれば、地図データ格納部に格納してある地図データと通信部から送られてくる情報とオブジェクトモデル提示情報格納部に格納してある情報に基づいてオブジェクトを地図データ空間内に合成して提示でき、さらに課金処理を行うことができるので、リアルタイムに変化する規制情報や渋滞情報、あるいはインターネットから流れてくる各種情報を、視線を動かさず、より直感的に表現することで、ユーザの視認性の向上を図ることができるとともに、自動料金徴収システムの端末として動作してユーザの利便を図ることができる。
【0028】
さらに、予め記憶媒体の中に登録されているのはリアルタイムに提示条件や提示内容の変更を行いたいオブジェクトモデル提示情報であり、実行時に条件が整えばその場でオブジェクトを作成削除を行うことができる。したがって、記憶する容量が少ないだけでなく、通信部を介してオブジェクトモデル提示条件の更新や追加削除を行う場合も、記憶する容量を少なくすることができる。そのために、経済的な地図表示装置を提供することができる。
【0029】
第2の発明は、第1の発明に従属する発明であって、
オブジェクトモデル提示情報は、
オブジェクトが有する形状に関する情報と、
オブジェクトにおける時空間の振る舞いに関する情報とを含む。
【0030】
上記のように、第2の発明によれば、オブジェクトモデル提示情報格納部に格納される情報をオブジェクトの形状に関する情報と時空間の振る舞いに関する情報との組によって構成するので、新しいオブジェクトモデル提示情報と入れ替える場合や、形状情報あるいは時空間の振る舞いに関する情報の一部だけを入れ替える場合のような情報の管理を簡単に行うことができる。
【0031】
第3の発明は、第2の発明に従属する発明であって、
オブジェクトにおける時空間の振る舞いに関する情報は、コンパイルなしに実行することができるオブジェクト指向のインタープリタ言語を用いて記述されることを特徴とする。
【0032】
上記のように、第3の発明によれば、オブジェクトモデル提示情報格納部に格納される情報をコンパイルなしで実行可能なスクリプトで記述できるので、地図表示装置に依存しないオブジェクトモデル提示情報を利用することができる。したがって、オブジェクトモデル提示情報を提供するサーバー側の運用を容易にすることができる。また、例えばJAVAのように標準的なスクリプト言語を使用することによって、広くネットワークを介してオブジェクトモデル提示情報を取り込むことができるので、オブジェクトモデル提示情報の流通と再利用性を向上させることができる。
【0033】
第4の発明は、第2の発明に従属する発明であって、
オブジェクトにおける時空間の振る舞いに関する情報は、実行条件と、実行関数とを含む。
【0034】
上記のように、第4の発明によれば、実行条件を固定的にする必要がない。したがって、オブジェクトがユーザの入力や通信部から入力された情報に対して、毎回同じ反応をする必要がなく、意外性と融通性のある提示内容を提供することができる。
【0035】
第5の発明は、第1の発明に従属する発明であって、
地図データ合成部は、
通信情報およびオブジェクトモデル提示情報格納部から入力された対応するオブジェクトモデル提示情報を解釈して実行するオブジェクト提示情報実行部と、
オブジェクト提示情報実行部における実行結果が入力されてオブジェクトを生成するオブジェクト作成部と、
オブジェクトを地図上に合成するデータ合成部とを含む。
【0036】
上記のように、第5の発明によれば、2次元ないし3次元のオブジェクトを生成して、2次元ないし3次元の地図上に合成することができるので、各種情報を、視線を動かさず、より直感的に表現することで、ユーザの視認性の向上を図ることができる。
【0037】
第6の発明は、第5の発明に従属する発明であって、
地図データ合成部は、地図データ格納部から入力された2次元データの地図情報に基づいて3次元の地図を作成する三次元地図作成部をさらに含み、
データ合成部は、オブジェクトを三次元地図作成部が作成した地図上に合成することを特徴とする。
【0038】
上記のように、第6の発明によれば、2次元ないし3次元のオブジェクトを生成して、3次元の地図上に合成することができるので、各種情報を、視線を動かさず、より直感的に表現することで、ユーザの視認性の向上を図ることができる。また、2次元データの地図情報に基づいて3次元の地図を作成するので、地図データ格納部において地図を記憶するための記憶媒体の容量を小さくすることができる。
【0039】
第7の発明は、第5の発明に従属する発明であって、
地図データ合成部は、オブジェクト作成部が生成した2次元のオブジェクトを3次元のオブジェクトへ変換する二次元/三次元座標変換部をさらに含み、
データ合成部は、二次元/三次元座標変換部によって変換された3次元のオブジェクトを地図上に合成することを特徴とする。
【0040】
上記のように、第7の発明によれば、2次元のオブジェクトを生成して、2次元または3次元の地図上に合成することができるので、各種情報を、視線を動かさず、より直感的に表現することで、ユーザの視認性の向上を図ることができる。また、2次元データのオブジェクトモデル提示情報に基づいて3次元のオブジェクトを作成するので、オブジェクトモデル提示情報格納部においてオブジェクトモデル提示情報を記憶するための記憶媒体の容量を小さくすることができる。
【0041】
第8の発明は、第1の発明に従属する発明であって、
地図データ合成部は、所定の有料区間における入り口と出口とに設けられた料金所に関する通信情報を参照して課金情報を生成し、有料区間における料金額を含むオブジェクトを生成して地図上に合成することを特徴とする。
【0042】
第9の発明は、第1の発明に従属する発明であって、
有料区間における料金支払いに用いられる通行券に対応する通行券情報を格納する通行券情報格納部をさらに備え、
地図データ合成部は、通行券を購入する場合には通行券情報格納部に格納された通行券情報を作成し、所定の場合には通行券情報を変更することを特徴とする。
【0043】
第10の発明は、第9の発明に従属する発明であって、
通行券情報は、通行券の有効期限に関する情報を含み、
地図データ合成部は、通行券の有効期限に関する情報を参照し、所定の場合に警告メッセージを作成して、表示部に表示させることを特徴とする。
【0044】
上記のように、第8ないし第10の発明によれば、本地図表示装置は、自動料金徴収システムの端末として動作してユーザの利便を図ると共に、料金等の各種情報を、直感的に表現することで、ユーザの視認性を向上することができる。
【0045】
第11の発明は、装置外部から送信されてきた通信情報を所定の形状を有するオブジェクトとして地図上に合成表示し、目的地までの誘導案内を行うとともに、所定の場合には課金処理のための通信を行うナビゲーション装置であって、
ユーザからの指示が入力される入力部と、
現在位置を検出する位置検出部と、
地図情報を予め格納する地図データ格納部と、
オブジェクトを地図上に提示するためのオブジェクトモデル提示情報を予め格納するオブジェクトモデル提示情報格納部と、
入力部から入力された指示と、位置検出部が検出した現在位置と、地図データ格納部に格納された地図情報とに基づいて、目的地までの経路を選出する経路選出部と、
通過しようとする料金所を特定するための情報を含む通信情報を受信するとともに、所定の場合には課金処理のための課金情報を送信する通信部と
通信情報およびオブジェクトモデル提示情報格納部から入力された対応するオブジェクトモデル提示情報を解釈してオブジェクトを生成し、地図上に合成する地図データ合成部と、
通信部によって受信された通信情報と、経路選出部によって選出された経路と、位置検出部によって検出された現在位置と、地図データ格納部からの地図情報とが入力されて、目的地までの誘導案内を生成すると共に、地図データ合成部によって合成された地図画面を出力し、所定の場合には課金情報を生成する誘導部と、
誘導部から入力された地図画面をユーザに対して表示する表示部とを備える。
【0046】
第12の発明は、第11の発明に従属する発明であって、
オブジェクトモデル提示情報は、
オブジェクトが有する形状に関する情報と、
オブジェクトにおける時空間の振る舞いに関する情報とを含む。
【0047】
第13の発明は、第12の発明に従属する発明であって、
オブジェクトにおける時空間の振る舞いに関する情報は、コンパイルなしに実行することができるオブジェクト指向のインタープリタ言語を用いて記述されることを特徴とする。
【0048】
第14の発明は、第12の発明に従属する発明であって、
オブジェクトにおける時空間の振る舞いに関する情報は、実行条件と、実行関数とを含む。
【0049】
第15の発明は、第11の発明に従属する発明であって、
地図データ合成部は、
通信情報およびオブジェクトモデル提示情報格納部から入力された対応するオブジェクトモデル提示情報を解釈して実行するオブジェクト提示情報実行部と、
オブジェクト提示情報実行部における実行結果が入力されてオブジェクトを生成するオブジェクト作成部と、
オブジェクトを地図上に合成するデータ合成部とを含む。
【0050】
第16の発明は、第15の発明に従属する発明であって、
地図データ合成部は、地図データ格納部から入力された2次元データの地図情報に基づいて3次元の地図を作成する三次元地図作成部をさらに含み、
データ合成部は、オブジェクトを三次元地図作成部が作成した地図上に合成することを特徴とする。
【0051】
第17の発明は、第15の発明に従属する発明であって、
地図データ合成部は、オブジェクト作成部が生成した2次元のオブジェクトを3次元のオブジェクトへ変換する二次元/三次元座標変換部をさらに含み、
データ合成部は、二次元/三次元座標変換部によって変換された3次元のオブジェクトを地図上に合成することを特徴とする。
【0052】
第18の発明は、第11の発明に従属する発明であって、
誘導部は、所定の有料区間における入り口と出口とに設けられた料金所に関する通信情報を参照して課金情報を生成し、
地図データ合成部は、有料区間における料金額を含むオブジェクトを生成して地図上に合成することを特徴とする。
【0053】
第19の発明は、第11の発明に従属する発明であって、
所定の有料区間における料金支払いに用いられる通行券に対応する通行券情報を格納する通行券情報格納部をさらに備え、
誘導部は、通行券を購入する場合には通行券情報格納部に格納された通行券情報を作成し、所定の場合には通行券情報を変更することを特徴とする。
【0054】
第20の発明は、第19の発明に従属する発明であって、
通行券情報は、通行券の有効期限に関する情報を含み、
地図データ合成部は、通行券の有効期限に関する情報を参照し、所定の場合に警告メッセージを作成して、表示部に表示させることを特徴とする。
【0055】
上記のように、第11および第20の発明によれば、前述した第1ないし第10の発明に係る地図表示装置と同様の効果を有するナビゲーション装置を提供することができる。
【0056】
第21の発明は、外部から送信されてきた通信情報を所定の形状を有するオブジェクトとして地図上に合成表示するとともに、所定の場合には課金処理のための通信を行う地図表示方法であって、
ユーザからの指示が入力される入力ステップと、
通過しようとする料金所を特定するための情報を含む通信情報を受信するとともに、所定の場合には課金処理のための課金情報を送信する通信ステップと、
通信情報および対応するオブジェクトを地図上に提示するためのオブジェクトモデル提示情報を解釈してオブジェクトを生成し、地図上に合成するとともに、所定の場合には課金情報を生成する地図データ合成ステップと、
地図データ合成ステップにおいて合成された地図画面をユーザに対して表示する表示ステップとを備える。
【0057】
第22の発明は、第21の発明に従属する発明であって、
地図データ合成ステップは、
通信情報および対応するオブジェクトモデル提示情報を解釈して実行するオブジェクト提示情報実行ステップと、
オブジェクト提示情報実行ステップにおける実行結果からオブジェクトを生成するオブジェクト作成ステップと、
オブジェクトを地図上に合成するデータ合成ステップとを含む。
【0058】
第23の発明は、第22の発明に従属する発明であって、
地図データ合成ステップは、2次元データの地図情報に基づいて3次元の地図を作成する三次元地図作成ステップをさらに含み、
データ合成ステップは、三次元地図作成ステップにおいて作成された地図上にオブジェクトを合成することを特徴とする。
【0059】
第24の発明は、第22の発明に従属する発明であって、
地図データ合成ステップは、オブジェクト作成ステップにおいて作成された2次元のオブジェクトを3次元のオブジェクトへ変換する二次元/三次元座標変換ステップをさらに含み、
データ合成ステップは、二次元/三次元座標変換ステップにおいて変換された3次元のオブジェクトを地図上に合成することを特徴とする。
【0060】
第25の発明は、外部から送信されてきた通信情報を所定の形状を有するオブジェクトとして地図上に合成表示するとともに、所定の場合には課金処理のための通信を行うナビゲーション方法であって、
ユーザからの指示が入力される入力ステップと、
通過しようとする料金所を特定するための情報を含む通信情報を受信するとともに、所定の場合には課金処理のための課金情報を送信する通信ステップと、
現在位置を検出する位置検出ステップと、
通信情報および対応するオブジェクトを地図上に提示するためのオブジェクトモデル提示情報を解釈してオブジェクトを生成し、地図上に合成する地図データ合成ステップと、
入力ステップにおいて入力された指示と、位置検出ステップにおいて検出された現在位置と、地図情報とに基づいて、目的地までの経路を選出する経路選出ステップと、
通信ステップにおいて受信された通信情報と、経路選出ステップにおいて選出された経路と、位置検出ステップにおいて検出された現在位置と、地図情報とに基づいて、目的地までの誘導案内を生成すると共に、地図データ合成ステップにおいて合成された地図画面を出力し、所定の場合には課金情報を生成する誘導ステップと、
誘導ステップにおいて出力された地図画面をユーザに対して表示する表示ステップとを備える。
【0061】
第26の発明は、外部から送信されてきた通信情報を所定の形状を有するオブジェクトとして地図上に合成表示するとともに、所定の場合には課金処理のための通信を行う地図表示装置に、
通過しようとする料金所を特定するための情報を含む通信情報およびオブジェクトを地図上に提示するためのオブジェクトモデル提示情報を解釈して実行するオブジェクト提示情報実行ステップと、
オブジェクト提示情報実行ステップにおける実行結果からオブジェクトを生成するオブジェクト作成ステップと、
オブジェクトを地図上に合成するデータ合成ステップと、
所定の場合には課金処理のための課金情報を作成する課金処理情報作成ステップとを実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0062】
第27の発明は、外部から送信されてきた通信情報を所定の形状を有するオブジェクトとして地図上に合成表示するとともに、所定の場合には課金処理のための通信を行うナビゲーション装置に、
通過しようとする料金所を特定するための情報を含む通信情報および対応するオブジェクトを地図上に提示するためのオブジェクトモデル提示情報を解釈してオブジェクトを生成し、地図上に合成する地図データ合成ステップと、
ユーザから入力された指示と、現在位置と、地図情報とに基づいて、目的地までの経路を選出する経路選出ステップと、
通信情報と、経路選出ステップにおいて選出された経路と、現在位置と、地図情報とに基づいて、目的地までの誘導案内を生成すると共に、地図データ合成ステップにおいて合成された地図画面を出力し、所定の場合には課金処理のための課金情報を生成する誘導ステップとを実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0063】
第28の発明は、外部から送信されてきた通信情報を所定の形状を有するオブジェクトとして地図上に合成表示するとともに、所定の場合には課金処理のための通信を行う地図表示装置に、
通信情報およびオブジェクトを地図上に提示するためのオブジェクトモデル提示情報を解釈して実行するオブジェクト提示情報実行ステップと、
オブジェクト提示情報実行ステップにおける実行結果からオブジェクトを生成するオブジェクト作成ステップと、
オブジェクトを地図上に合成するデータ合成ステップと、
所定の場合には課金処理のための課金情報を作成する課金処理情報作成ステップとを実行させるためのコンピュータプログラムである。
【0064】
第29の発明は、外部から送信されてきた通信情報を所定の形状を有するオブジェクトとして地図上に合成表示するとともに、所定の場合には課金処理のための通信を行うナビゲーション装置に、
通過しようとする料金所を特定するための情報を含む通信情報および対応するオブジェクトを地図上に提示するためのオブジェクトモデル提示情報を解釈してオブジェクトを生成し、地図上に合成する地図データ合成ステップと、
ユーザから入力された指示と、現在位置と、地図情報とに基づいて、目的地までの経路を選出する経路選出ステップと、
通信情報と、経路選出ステップにおいて選出された経路と、現在位置と、地図情報とに基づいて、目的地までの誘導案内を生成すると共に、地図データ合成ステップにおいて合成された地図画面を出力し、所定の場合には課金処理のための課金情報を生成する誘導ステップとを実行させるためのコンピュータプログラムである。
【0065】
【発明の実施の形態】
(本発明の基本概念の説明)
本発明の各実施形態の詳しい説明を行う前に、本発明の理解を容易にする目的で、その基本概念を説明する。
【0066】
本発明の各実施形態に係る装置は、外部からの情報を受信して、装置上に表示されている地図空間(例えば、3次元の地図空間)と同次元のオブジェクトへ変換し、さらに地図空間内に合成表示する。このことによって、ユーザは、リアルタイムに変化する規制情報や渋滞情報、あるいはインターネットから流れてくる各種情報を、視線を動かさず、より直感的に把握することができる。したがって、本発明の実施形態に係る装置は、ユーザに対する情報の視認性を向上し、またユーザの利便性を向上することができる。
【0067】
また、装置上に表示される地図が三次元であれば、より現実に近い感覚をユーザにもたらすが、対応する三次元オブジェクトのポリゴンデータをそのまま送信する場合には情報量が大きくなる。さらにこのような場合には、端末側ではデータを合成する機能を有しないことになるので、情報の提示方法を状況に応じてカスタマイズすることもできない。これに対して、本発明の各実施形態に係る装置は、圧縮された情報を受信して、その場の状況やユーザの好みなどに合わせて柔軟なユーザインターフェースを提供することができる。
【0068】
なお、以下の実施形態に係る各装置は車両に搭載され、または歩行者が携帯するように記載されているが、いずれの装置も車両以外の移動体に搭載されてもよいし、歩行者が携帯するような独立の装置であってもよい。
【0069】
また、上記の基本概念の説明は、本発明の理解を容易にするためにのみ用いられるべきであって、本発明の権利範囲を不当に狭く解釈するために用いられるものであってはならないことを予め指摘しておく。
【0070】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る地図表示装置の構成を示すブロック図である。図1において、本地図表示装置は、入力部2と、地図データ格納部3と、地図データ合成部4と、表示器5と、オブジェクトモデル提示情報格納部6と、通信部7とを備えている。
【0071】
入力部2は、ユーザによって操作されるリモートコントローラ、タッチセンサ、キーボード、マウス等によって構成され、本地図表示装置の機能選択(処理項目変更、地図切り替え、階層変更等)、地点設定等を行うために用いられる。この入力部2から出力される指示情報は、地図データ合成部4に入力される。
【0072】
地図データ格納部3は、光ディスク(CD、DVD等)、ハードディスク、SDカードのような半導体メモリカード等で構成され、地形、交差点や道路の接続状況や座標・形状・属性・規制情報などの2次元地図データあるいは3次元地図データが記録されている。この地図データ格納部3に記録された地図データは、地図データ合成部4によって適宜読み出されて利用される。
【0073】
通信部7は、外部システムとの情報の送受信を行う。外部システムとの送受信には、例えば、電話回線やDAB、地上波ディジタル放送などが用いられ、典型的にはインターネットを介して情報が送受信される。
【0074】
オブジェクトモデル提示情報格納部6は、地図データ格納部3と同様に、光ディスク(CD、DVD等)、ハードディスク、SDカードのような半導体メモリカード等で構成され、通信部7または入力部2から入力された情報に応じて地図上に2次元または3次元のオブジェクトを提示するための方法に関する情報を格納する。詳細な当該情報の内容およびオブジェクトを提示するための方法については、後述する。
【0075】
地図データ合成部4は、地図データ格納部3に格納されている地図データと、通信部7から送られてくる情報と、オブジェクトモデル提示情報格納部6に格納されている情報とに基づいて、オブジェクトを地図データ空間内に合成する。この地図データ合成部4の機能は、CPUに基づくソフトウェア制御によって実現することもできる。その場合、本地図表示装置は、典型的には当該ソフトウェア制御のためのプログラムを記憶した記録媒体を実装することになる。また、本地図表示装置は、通信回線から伝送されてくるプログラムを利用してもよい。
【0076】
表示器5は、表示装置(液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ等)やスピーカ等を含み、地図データ合成部4において合成された地図画面を表示する。また、当該表示と共に、または当該表示に替えて、案内のための音声を出力してもよい。
【0077】
以上のような図1における地図表示装置の構成は、一般的なコンピュータシステムにおいて実現することができる。図2は、一般的なコンピュータシステムにおいて実現された地図表示装置の構成を示した図である。
【0078】
図2において、本地図表示装置は、CPU332と、ROM333と、RAM334と、出力部335と、入力部336と、通信部338とを備える。これらは共通のシステムバスによって結合されている。ここで、ROM333は、コンピュータ内部に設けられた読み出し専用メモリーの他、外部記憶媒体、例えば光ディスク(CD、DVD等)や半導体メモリカード等を用いた記憶装置を含むことができるものとする。また、RAM334は、コンピュータ内部に設けられた読み書き可能なメモリーの他、読み書き可能な外部記憶媒体、例えば光ディスク(CD−R/W、DVD−RAM等)、ハードディスク、半導体メモリカード等を用いた記憶装置を含むことができるものとする。
【0079】
図2において、本地図表示装置のCPU332は、ROM333およびRAM334の一方または双方に記憶されたプログラムに従って動作する。図1における地図データ合成部4の機能は、当該プログラムによって実現される。その場合、本地図表示装置は、典型的には当該プログラムを記憶した記録媒体を実装することになる。また、本地図表示装置は、通信回線から伝送されてくるプログラムを利用してもよい。
【0080】
また、典型的には図1における地図データ格納部3は、ROM333に含まれる。もっとも、地図データ格納部3の全部または一部は、RAM334に含まれてもよい。同様に、オブジェクトモデル提示情報格納部は、典型的にはRAM334に含まれるが、ROM333に含まれてもよい。
【0081】
このように、図1に示された第1の実施形態に係る地図表示装置は、図46における従来の地図表示装置とは、オブジェクトモデル提示情報格納部6が新たに設けられ、地図データ作成部400に替えて地図データ合成部4が設けられ、通信部7からの出力が地図データ合成部4へ入力される点が大きく異なる。以下、それぞれの動作について詳述する。
【0082】
図3は、図1の地図表示装置における地図データ合成部4の動作を示したフローチャートである。以下、図3を参照しつつ、地図データ合成部4の動作について説明する。
【0083】
まず、図3のステップS11において、地図データ合成部4は、入力部2から入力された地図番号および表示コマンド等に対応する地図データを地図データ格納部3から読み出す。
【0084】
次に、ステップS12において、地図データ合成部4は、通信部7から通信情報を読み込む。なお、この情報は、地図情報とは異なって、時間の経過に伴って内容が変化するものとする。したがって、当該情報は、一度はかならず外部の情報発信源から通信部7を介して読み込まれなければならない。その意味で、当該情報は、目印となる建物の位置情報ないし形状情報のみによって構成される一般的なランドマークの情報等とは異なる。
【0085】
このような通信部7から送られてくる情報は、例えば、図4に示されるような内容を含む。図4は、通信部7から送られてくる情報の内容例をツリー構造を用いて表した図である。図4に示されるように、情報内容は大きく分けて、交通情報、緊急情報、駐車場情報、車間通信情報、その他情報を含む。なお、図4において示される情報内容は、例示に過ぎないので、一部の情報のみで構成されてもよいし、他の情報内容を含んでもよい。
【0086】
まず、図4において、交通情報は、渋滞情報と、事故情報と、工事中情報と、凍結情報とを含む。以下これらの情報内容について説明する。渋滞情報は、例えば、渋滞情報IDおよびリンクデータを含んだデータ構造を有する。ここでリンクとは、例えば道路を交差点から交差点までの方向別に区切った切片のような、所定区間の道路に対応する位置表現用の単位をいう。典型的には、リンクデータは、リンク情報と、From情報と、To情報と、車線情報とを含む。ここで、渋滞情報IDは、続くリンクデータが渋滞情報であることを識別するための情報識別番号である。リンク情報は、渋滞が生じている道路に対応した地図のリンク番号である。From情報は、渋滞が起こっているリンク内の補間点番号等の始まり位置を示す。To情報は、渋滞が起こっているリンク内の補間点番号等の終了位置を示す。車線情報は、渋滞が起こっている車線番号等の情報である。なお、渋滞情報には複数のリンクデータが含まれてもよい。
【0087】
事故情報は、例えば、事故情報IDおよびリンクデータを含んだデータ構造を有する。典型的には、リンクデータは、リンク情報と、緯度経度と、車線情報とを含む。ここで、事故情報IDは、続くリンクデータが事故情報であることを識別するための情報識別番号である。リンク情報は、事故が生じている道路に対応した地図のリンク番号である。緯度経度は、事故が起こっている場所のリンク内の緯度および経度を示す。車線情報は、事故が起こっている車線番号等の情報である。
【0088】
工事中情報は、例えば、工事情報IDおよびリンクデータを含んだデータ構造を有する。典型的には、リンクデータは、リンク情報と、From情報と、To情報と、車線情報とを含む。ここで、工事情報IDは、続くリンクデータが工事中情報であることを識別するための情報識別番号である。リンク情報は、工事を行っている道路に対応した地図のリンク番号である。From情報は、工事を行っているリンク内の補間点番号等の始まり位置を示す。To情報は、工事を行っているリンク内の補間点番号等の終了位置を示す。車線情報は、工事している車線番号等の情報である。なお、工事中情報には複数のリンクデータが含まれてもよい。
【0089】
凍結情報は、例えば、凍結情報IDおよびリンクデータを含んだデータ構造を有する。典型的には、リンクデータは、リンク情報と、From情報と、To情報とを含む。ここで、凍結情報IDは、続くリンクデータが凍結情報であることを識別するための情報識別番号である。リンク情報は、凍結が起こっている道路に対応した地図のリンク番号である。From情報は、凍結が起こっているリンク内の補間点番号等の始まり位置を示す。To情報は、凍結が起こっているリンク内の補間点番号等の終了位置を示す。なお、凍結情報には複数のリンクデータが含まれてもよい。
【0090】
次に、緊急情報は、救急車情報と、パトカー情報と、消防自動車情報とを含む。以下これらの情報内容について説明する。救急車情報は、例えば、救急情報IDおよびリンクデータを含んだデータ構造を有する。典型的には、リンクデータは、現在地情報と、To情報と、経路情報とを含む。救急情報IDは、続くリンクデータが救急車情報であることを識別するための情報識別番号である。現在地情報は、救急車の現在位置の情報である。To情報は、救急車がどこに向かっているのかを示すための情報であって、救急患者が発生した場所や病院の場所あるいはその施設番号等である。経路情報は、救急車が通過するであろうと予測される経路情報である。経路情報は、現在地情報およびTo情報に基づいて、経路探索を行うことによって算出してもよい。
【0091】
パトカー情報は、例えば、パトカー情報IDおよびリンクデータを含んだデータ構造を有する。典型的には、リンクデータは、現在地情報と、To情報と、経路情報とを含む。パトカー情報IDは、続くリンクデータがパトカー情報であることを識別するための情報識別番号である。現在地情報は、パトカーの現在位置の情報である。To情報は、パトカーがどこに向かっているのかを示すための情報であって、事件が発生した場所や警察の場所あるいはその施設番号等である。経路情報は、パトカーが通過するであろうと予測される経路情報である。経路情報は、現在地情報およびTo情報に基づいて、経路探索を行うことによって算出してもよい。
【0092】
消防自動車情報は、例えば、消防情報IDおよびリンクデータを含んだデータ構造を有する。典型的には、リンクデータは、現在地情報と、To情報と、経路情報とを含む。消防情報IDは、続くリンクデータが消防車情報であることを識別するための情報識別番号である。現在地情報は、消防車の現在位置の情報である。To情報は、消防車がどこに向かっているのかを示すための情報であって、火事が発生した場所や病院の場所あるいはその施設番号等である。経路情報は、消防車が通過するであろうと予測される経路情報である。経路情報は、現在地情報およびTo情報に基づいて、経路探索を行うことによって算出してもよい。
【0093】
また、駐車場情報は、駐車場空き情報等を含む。駐車場空き情報は、例えば、駐車場情報IDおよびリンクデータを含んだデータ構造を有する。典型的には、リンクデータは、位置情報と、駐車場IDと、空き情報とを含む。駐車場情報IDは、続くリンクデータが駐車場情報であることを識別するための情報識別番号である。位置情報は、駐車場の位置の情報である。駐車場IDは、当該駐車場に対応した施設番号である。空き情報は、当該駐車場の空き状態を示す情報である。
【0094】
さらに、車間通信情報は、車間距離情報等を含む。車間距離情報は、例えば、車間距離情報IDおよびリンクデータを含んだデータ構造を有する。典型的には、リンクデータは、前方距離と、その車種と、後方距離と、その車種とを含む。車間距離情報IDは、続くリンクデータが車間距離情報であることを識別するための情報識別番号である。前方距離およびその車種は、前方にある車との車間距離とその車種を示す。後方距離およびその車種は、後方にある車との車間距離とその車種を示す。
【0095】
最後に、その他情報は、ランドマーク情報と、スポーツ情報と、ギャンブル情報とを含む。以下これらの情報内容について説明する。ランドマーク情報は、例えば、施設IDおよびリンクデータを含んだデータ構造を有する。なお、ここでいうランドマーク情報は、前述した一般的なランドマーク情報とは異なり、ランドマークに関する提供情報、例えば、店の種類情報や広告情報などを含む。この広告情報には、具体的には、バーゲンや催しなどの対応する店舗におけるサービス内容や、店舗や商品自体を宣伝するための文字または画像情報が含まれる。ランドマーク情報に含まれるリンクデータは、典型的には、隣接リンク情報と、緯度経度と、提供情報とを含む。施設IDは、続くリンクデータがランドマーク等の施設に関する情報であることを識別するための情報識別番号である。隣接リンク情報は、一番近くに隣接したリンク情報である。緯度経度は、当該施設の配置の基準となる緯度経度である。提供情報は、ランドマークに関する前述のような提供情報を含む。
【0096】
スポーツ情報は、例えば、施設IDおよびリンクデータを含んだデータ構造を有する。典型的には、リンクデータは、隣接リンク情報と、緯度経度と、提供情報とを含む。施設IDは、続くリンクデータが施設に関する情報であることを識別するための情報識別番号である。隣接リンク情報は、一番近くに隣接したリンク情報である。緯度経度は、当該施設の配置の基準となる緯度経度である。提供情報は、スポーツに関する試合結果等の提供情報である。
【0097】
ギャンブル情報は、例えば、施設IDおよびリンクデータを含んだデータ構造を有する。典型的には、リンクデータは、隣接リンク情報と、緯度経度と、提供情報とを含む。施設IDは、続くリンクデータが施設に関する情報であることを識別するための情報識別番号である。隣接リンク情報は、一番近くに隣接したリンク情報である。緯度経度は、当該施設の配置の基準となる緯度経度である。提供情報は、ギャンブルに関する結果等の提供情報である。
【0098】
次に、図3のサブルーチンステップS13において、地図データ合成部4は、通信部7から読み込まれた上述のような通信情報と、オブジェクトモデル提示情報格納部6に格納されている情報とを参照して、2次元ないし3次元のオブジェクトを作成し、地図データ格納部3から読み出された地図データと合成する。このサブルーチンステップS13の処理内容について、図5を用いながら以下に説明する。
【0099】
図5は、図3のサブルーチンステップS13の詳細な処理を示すフローチャートである。図5のステップS131において、地図データ合成部4は、通信部7から読み込まれた通信情報が存在し、かつ対応する位置が表示しようとする地図内に存在するか否かを判断する。通信情報が存在しないか、または対応する位置が地図外である場合には、地図データ合成部4は、サブルーチンステップS13の処理を終了して復帰する。通信情報が存在し、かつ対応する位置が地図内に存在する場合には、地図データ合成部4は、ステップS132へ進む。
【0100】
ステップS132において、地図データ合成部4は、読み込まれた通信情報に対応するオブジェクトモデル提示情報をオブジェクトモデル提示情報格納部6から読み込む。なお、オブジェクトモデル提示情報の全部または一部は、通信情報に含まれるように構成してもよい。
【0101】
さらに、地図データ合成部4は、典型的には、読み込まれたオブジェクトモデル提示情報に含まれる関数に通信部7から読み込まれたパラメータを適応させて、オブジェクトモデルを作成する。次に、地図データ合成部4は、作成されたオブジェクトモデルを地図表示空間での位置に合わせて、地図と合成する。当該結果は、表示器5によって表示される(サブルーチンステップS133)。このサブルーチンステップS133の詳細な処理内容については後述する。
【0102】
ここで、オブジェクトモデル提示情報の内容について説明する。図6は、オブジェクトモデル提示情報の内容を例示して説明した図である。図6に示されるように、オブジェクトモデル提示情報は、典型的には、形状に関する情報と時空間の振る舞い方に関する情報とに分けることができる。
【0103】
形状に関する情報は、例えば、形状を表現するためのポリゴン情報および当該ポリゴンに貼り付けるためのテキスチャを指定する記述が用いられて直接的に表現される。または、形状に関する情報は、関数およびパラメータを指定する記述が用いられて間接的に表現される。
【0104】
次に、時空間の振る舞い方に関する情報は、例えば、所定の条件に適合すれば所定の処理が実行されるように表現される。このように表現するならば、実行条件を固定的にする必要がない。したがって、オブジェクトがユーザの入力や通信部7から入力された情報に対して、毎回同じ反応をする必要がなく、意外性と融通性のある提示内容を提供することができる。また、時空間の振る舞い方に関する情報は、ただ単に関数名と関数の内容とを記述した形式で表現することもできる。まず、前者の形態をとるものについて説明する。
【0105】
典型的には、図6における時空間の振る舞い方に関する情報として、図中のCREATEには、対応するオブジェクトが作成されたときに実行されるメソッドが記述される。さらに、時空間の振る舞い方に関する情報として、図中のCAR_NEARには、車がオブジェクトの所定の距離以内に近づくと実行されるメソッドが記述される。
【0106】
さらに、上述のようなオブジェクトモデル提示情報の詳細な具体例を図7を用いながら説明する。図7は、図4に示されるようなその他情報に対応するオブジェクトモデル提示情報の詳細な具体例を示した図である。
【0107】
図7において、オブジェクトモデル提示情報700は、形状に関する情報701と、時空間の振る舞い方に関する情報702とを含む。形状に関する情報701は、例えば”gas_station.obj”という名称のファイルに格納されている3次元形状情報であってもよい。また、形状に関する情報701は、例えば、ポリゴンの幅、高さ、奥行きの情報と、当該ポリゴンに貼り付けるためのテキスチャを指定する”esso_station.bmp”という名称のファイルとによって構成されてもよい。さらに、形状に関する情報701は、位置情報を含む。図7において、位置情報は、オブジェクトが表示される3次元座標である。なお、図7の右側上部に示された2つの図形は、以上のような形状に関する情報を用いて実際にそれぞれ描画した例を表している。
【0108】
オブジェクトモデル提示情報700に含まれる時空間の振る舞い方に関する情報702は、どのような言語が用いられて表現されてもよいが、典型的にはオブジェクト指向のインタープリタ言語(例えば、Sun Microsystems社が開発したJava言語など)が用いられて表現される。このような言語によって表記されたスクリプトは、コンパイルの必要がないので、即時に実行することができ、作成も容易であるので、本実施形態に好適である。
【0109】
図7の時空間の振る舞い方に関する情報702において、posメソッドは、施設IDに対応する空間座標の位置にオブジェクトを作成する。Dirメソッドは、3次元空間におけるオブジェクトの傾きを表現する。Shapeメソッドは、オブジェクトを描画する。BlinkObjectメソッドは、車とオブジェクトとの距離が所定の数値radius以下になったときに、所定のオブジェクトを点滅させる。したがって、この時空間の振る舞い方に関する情報702は、所定のオブジェクトの位置が車から所定の距離radius内に入るとオブジェクトを点滅させるように記述されている。
【0110】
図8は、図7における時空間の振る舞い方に関する情報が実行される状態を説明するための図である。図8において、Road Objectsは地図上の道路を表し、図上方の直方体の図形は地図上に描画されたオブジェクトを表している。ここで、自車は図中の太線によって表される経路Routeに沿って走行しているものとする。まず、図中のposition1に車の位置があるときには、オブジェクトの状態に変化はない。その後、車の位置がposition2に来ると、オブジェクトの位置が車からの所定の半径radius内に入る。すると、図7における時空間の振る舞い方に関する情報が実行されて、当該オブジェクトは点滅することになる。
【0111】
次に、時空間の振る舞い方に関する情報が関数名と関数の内容とを記述した形式で表現される場合について、図9および図10を用いながら説明する。図9は、オブジェクトモデル提示情報格納部6に格納されて、前述の交通情報に対応する関数名と関数の内容を例示した図である。図10は、オブジェクトモデル提示情報格納部6に格納されて、前述の緊急情報、駐車場情報および車間通信情報に対応する関数名と関数の内容を例示した図である。
【0112】
図9において、例えば、VICS等から通信部7を介して渋滞情報が送られてきた場合において、対応する位置が表示しようとする地図内にある場合には、地図データ合成部4は、渋滞情報提示関数を実行する。したがって、図9における関数内容に含まれる番号に従って処理が実行される。すなわち、第1のステップとして、地図データ合成部4は、通信部7から読み込まれたリンク情報と、From情報と、To情報とに対応する道路情報(例えば、当該道路を構成する線素辺を規定するテーブルなど)を地図データ格納部3から読み込む。次に、第2のステップとして、地図データ合成部4は、第1のステップにおいて読み込まれた情報に対応した区間の地図データ表示空間座標を求める。最後に、第3のステップとして、地図データ合成部4は、渋滞をあらわす車ポリゴンや渋滞ビルボードのようなオブジェクトを中間バッファに作成し、表示空間に配置する。以上のようなステップが実行されると、地図空間の中に渋滞を示す車ポリゴン等が作成されて、道路に並べられる。したがって、ユーザは、視線を動かすことなく、直感的に渋滞情報を把握することができる。
【0113】
なお、以上のような処理は、他の通信情報に対しても同様になされ、通信情報に応じてオブジェクトモデル提示情報格納部6に格納されている個別の関数が実行される。これらの関数は、図9および図10に示されたとおりである。
【0114】
次に、上記の渋滞情報提示関数が実行された際の具体的処理例について、さらに詳述する。まず、地図データ合成部4によって通信部7から読み込まれる渋滞情報について図11を参照しながら説明する。
【0115】
図11は、VICS等から通信部7を介して送られてきた渋滞情報の構造例を示した図である。図11の渋滞情報は、渋滞情報ID551と、渋滞リンク番号552と、開始補間点番号553と、終了補間点番号554と、渋滞車線番号555とを含む。なお、これらの情報は、前述した図4の渋滞情報に含まれる、渋滞情報IDと、リンク情報と、From情報と、To情報と、車線情報とにそれぞれ対応している。
【0116】
渋滞情報ID551は、続くリンクデータが渋滞情報であることを識別するための情報識別番号である。渋滞リンク番号552は、渋滞している道路に対応するリンク番号である。例えば、ここに1010が格納されていれば、リンク番号1010の道路が渋滞していることを表す。開始補間点番号553および終了補間点番号554は、渋滞している道路に対応するリンク内の開始補間点および終了補間点を表す。たとえば、開始補間点番号553に1が格納され、終了補間点番号554に2が格納されていれば、リンク番号1010の道路において、補間点1から補間点2までの区間が渋滞していることを表す。渋滞車線番号555は、渋滞が起こっている車線番号である。なお、渋滞情報には複数のリンクデータが含まれてもよいことは前述した。
【0117】
次に、渋滞情報提示関数が実行された場合の処理手順について説明する。図12は、渋滞情報提示関数が実行された場合の処理手順を示したフローチャートである。図12のステップS101において、渋滞情報提示関数が実行されると、まず、地図データ合成部4は、読み込まれた渋滞情報に対応する地図データとの関係を示す情報(以下、対応テーブルという)を地図データ格納部3から読み出す。
【0118】
図13は、地図データ合成部4に格納されている地図データとの関係を示す対応テーブルを例示した図である。図13の対応テーブルは、道路に対応するリンク番号と、その開始および終了補間点番号と、道路数と、シーケンス番号およびその開始・終了背骨点番号の1つ以上の組とを含む。
【0119】
ここで、道路数とは、地図データ格納部3に格納されて、リンク番号に対応する地図データ内の道路の数を表す。シーケンス番号とは、地図データ格納部3に格納されている地図データ内の道路の最小単位であるシーケンスにつけられた番号である。このシーケンスは、直線や折れ線、曲線などで構成されており、その制御点を背骨点と呼ぶ。背骨点は、1つのシーケンスに対して2つ以上が設けられ、連続番号が付されている。従って、シーケンス番号と、開始背骨点番号と、終了背骨点番号との組によって、地図データ中の任意の線素辺を一意的に示すことができる。
【0120】
なお、ここで示されるシーケンス番号と、開始背骨点番号と、終了背骨点番号との組は、地図データのデータ構造により異なるが、地図データ中の任意の線素辺を一意的に示すことができるデータであれば、これらの組に限られず、どのようなデータであってもよい。
【0121】
次に、図12のステップS102において、地図データ合成部4は、読み出された前述の対応テーブルの情報から、地図データ内の道路の数を抽出する。図13の対応テーブル例によれば、道路の数は3つである。
【0122】
そして、ステップS103において、地図データ合成部4は、抽出された道路数と処理済みの道路数とを比較し、これらが等しくなれば道路数分の処理が終了したと判定して、処理はステップS108へジャンプする。終了しない場合には、処理はステップS104へ進む。
【0123】
ステップS104において、地図データ合成部4は、前述のステップS101において読み出した各シーケンス番号、開始背骨点番号および終了背骨点番号のうち、所定の一組(初期値では最初の一組)に対応する3次元座標点を地図データ格納部3より検索して読み出す。なお、当該3次元座標点は、地図データとは別に設けられた所定のテーブルに格納されていてもよいし、地図データそのものから算出されてもよい。また、ここでは2次元座標点が用いられてもよい。
【0124】
次に、ステップS104において、地図データ合成部4は、読み出された3次元座標点を修正するオフセット処理を行う。なぜなら、読み出された座標点列は、道路の中央線に対応するので、前述の渋滞情報に含まれる渋滞車線番号555が示す車線に対応させるために、その中央位置を計算する必要があるからである。ここで、車線番号が1である場合には、補間点番号1から2の方向へ向かって左側の車線を表すものとし、左車線の中央部点列を求める。
【0125】
さらに、ステップS104において、地図データ合成部4は、実行中の渋滞情報提示関数が指定する車の3次元モデルを並べようとする位置や大きさ、数、向きなどを、左車線中央部点列を補間するようにして算出する。
【0126】
以上のように或る道路に関する処理を終了すると、ステップS105において、地図データ合成部4は、処理済みの道路数をインクリメントし、読み出された各シーケンス番号、開始背骨点番号および終了背骨点番号のうち、次の道路に関する処理を行うために、所定の一組を選出する。その後、処理はステップS103へ戻る。
【0127】
全ての処理が終了すれば、ステップS108において、地図データ合成部4は、地図データ格納部3またはオブジェクトモデル提示情報格納部6から車のモデルデータを読み出す。次に、地図データ合成部4は、ステップS106で求められた車モデルのそれぞれの位置や大きさ、数、向きなどを参照して、地図データと合成して表示器5に表示できるように、中間バッファに配置する。なお、車モデルは、3次元モデルに限られず、2次元モデルであっても、実写画像であってもよい。
【0128】
図14は、以上のように配置された車モデルと道路の関係を示すために、地図平面に対して垂直方向の上空から見下ろした地図の模式図である。図14において、道路546は補間点541および542を有するリンク番号1000の道路を表し、道路547は補間点543および544を有するリンク番号1010の道路を表すものとする。また、図13の対応テーブルが示すように、リンク番号1010の道路は、3つのシーケンスで構成されており、図14におけるシーケンス5471〜5473に対応する。したがって、シーケンス5471のシーケンス番号は15であり、開始背骨点番号は0であり、終了背骨点番号は1である。同様に、シーケンス5472のシーケンス番号は14であり、開始背骨点番号は0であり、終了背骨点番号は1である。また、シーケンス5473のシーケンス番号は13であり、開始背骨点番号は0であり、終了背骨点番号は1である。さらに、図15は、図14が示す地図を補間点544から補間点543の方向へ地上高から見た側面図である。
【0129】
図14および図15を参照すれば、地上高にあるリンク番号1000の道路546に対して、リンク番号1010の道路547が立体交差しており、リンク番号1010の道路547の左車線が渋滞していることがわかる。なお、実際に表示される場合には、地図は3次元で表示されてもよいし、2次元で表示されてもよい。また、車モデル548の表示についても同様である。
【0130】
以上のような渋滞情報提示関数の処理は、工事中の車線規制情報の表示に関しても同様の手順で行うことができる。もちろん、前述した渋滞情報における渋滞情報IDが工事中情報IDに置き換わり、道路上に並べるモデルが車から、工事中を示す看板や人形などのモデルに置き換わることになる。このように、図9および図10に示される関数の処理も同様に行うことができる。
【0131】
以上のように図5のサブルーチンステップS133の処理が終了すると、次に、ステップS134において、地図データ合成部4は、通信部7から読み込まれた情報がすべて実行されたかどうかを確認する。全て実行されている場合には、地図データ合成部4は、サブルーチンステップS13の処理を終了し、図3のフローに復帰する。未だ全て実行されていない場合には、地図データ合成部4は、処理をステップS132まで戻して、一連の処理を繰り返す。図3において、サブルーチンステップS13の処理が終了すると、地図データ合成部4は、合成した地図データを表示器5に送る。表示器5は、地図画面をユーザに対して表示する。
【0132】
図16は、以上のような処理を経て生成された地図画面の一表示例を示した図である。図16において、ビル群を含む3次元景観上には、パトカーの位置を示す車ポリゴンと、渋滞を示す渋滞ビルボードと、工事中であることを示すアニメーション図形とが配置されている。したがって、ユーザは、視線を動かすことなく、直感的に各種情報を把握することができる。
【0133】
さらに、図5のサブルーチンステップS133における地図データ合成部4の詳細な処理を説明する前提として、まず、地図データ合成部4の詳細な構成を図17および図18を用いながら説明する。
【0134】
図17は、地図データ合成部4の詳細な構成を示したブロック図である。図17において、地図データ合成部4は、オブジェクトモデル提示情報格納部6、入力部2および通信部7からの情報が入力されて、オブジェクトモデル提示情報を実行するオブジェクト提示情報実行部41と、オブジェクト提示情報実行部41および地図データ格納部3からの地図データが入力されて、表示データを合成する表示データ合成部42とを含む。
【0135】
オブジェクト提示情報実行部41は、割り込みイベントを検出して各イベントに対応したコマンドを実行する。また、オブジェクト提示情報実行部41は、オブジェクトモデル提示情報を実行してオブジェクトデータを作成し、表示データ合成部42へ送る。表示データ合成部42は、送られてきたオブジェクトデータと地図データとを合成して、表示器5へ出力する。
【0136】
次に、オブジェクト提示情報実行部41の詳細な構成を説明する。図18は、オブジェクト提示情報実行部41の詳細な構成を示したブロック図である。図18において、オブジェクト提示情報実行部41は、オブジェクト提示情報制御部411と、解釈実行部412とを含む。
【0137】
オブジェクト提示情報制御部411は、オブジェクトモデル提示情報格納部6、入力部2および通信部7からの情報が入力されて、各イベントに対応した制御を行う。解釈実行部412は、オブジェクト提示情報制御部411から送られてきたオブジェクト作成依頼ないしオブジェクト属性変更依頼に従い、オブジェクトモデル提示情報を解釈・実行してオブジェクトデータを生成し、オブジェクト提示情報制御部411へ出力する。
【0138】
以上を前提にして、図5のサブルーチンステップS133における地図データ合成部4の詳細な処理を説明する。図19は、サブルーチンステップS133の詳細な処理を示したフローチャートである。
【0139】
図19のステップS91において、オブジェクト提示情報実行部41は、通信部7、入力部2またはタイマー割り込みからの割り込みイベントを検出する。典型的には、他から割り込みがかからない限り、オブジェクト提示情報実行部41は、割り込みイベントが検出されるまで、ステップS91の処理を繰り返す。
【0140】
割り込みイベントが検出されると、ステップS92において、オブジェクト提示情報実行部41は、当該イベントを解析し、イベントに対応した処理を実行する。ここでは、イベントは、更新イベント、提示条件発火イベント、作成イベント、属性変更イベントの4つが規定されている。解析されたイベントが更新イベントであれば、処理はステップS94へ進む。解析されたイベントが提示条件発火イベントであれば、処理はステップS95へ進む。解析されたイベントが作成イベントであれば、処理はステップS96へ進む。解析されたイベントが属性変更イベントであれば、処理はステップS98へ進む。
【0141】
ステップS94(更新イベント)において、オブジェクト提示情報実行部41は、通信部7よりオブジェクトモデル提示情報の更新情報を読み込み、オブジェクトモデル提示情報格納部6へ更新情報を格納する。当該更新情報は、オブジェクトモデル提示情報格納部6に格納されている対応するオブジェクトモデル提示情報の全部であってもよいし、一部であってもよい。以上の処理が終了すると、地図データ合成部4は、サブルーチンステップS133の処理を終了し、図5のフローへ復帰する。
【0142】
ステップS95(提示条件発火イベント)において、オブジェクト提示情報実行部41は提示条件発火イベントの内容を解析し、提示条件の設定を変更する。以上の処理が終了すると、地図データ合成部4は、サブルーチンステップS133の処理を終了し、図5のフローへ復帰する。
【0143】
ステップS96(作成イベント)において、オブジェクト提示情報制御部411は、オブジェクトモデル提示情報格納部6から対応するオブジェクトのオブジェクトモデル提示情報を読み込み、解釈実行部412にその情報を送信し、オブジェクトの作成処理を依頼する。さらに、ステップS97において、解釈実行部412は、送られてきたオブジェクトの形状に関する情報と時空間の振る舞いに関する情報(典型的には簡易言語や関数表現で作成された情報)を解釈実行し、オブジェクトモデル提示条件の設定や提示処理を行い、オブジェクト提示情報制御部411に制御を戻す。このようなオブジェクトモデル提示情報の構造および実行例については、前述した。
【0144】
次に、ステップS99において、オブジェクト提示情報実行部41は、解釈実行部412で実行されたオブジェクトの提示情報の実行結果を表示データ合成部42に送り、地図データに合成する。以上の処理が終了すると、地図データ合成部4は、サブルーチンステップS133の処理を終了し、図5のフローへ復帰する。
【0145】
ステップS98(属性変更イベント)において、オブジェクト提示情報制御部411は、位置や大きさなどオブジェクトの属性変更処理を行うように、解釈実行部412に依頼する。次に、ステップS99において、オブジェクト提示情報実行部41は、前述のような処理を行う。以上の処理が終了すると、地図データ合成部4は、サブルーチンステップS133の処理を終了し、図5のフローへ復帰する。
【0146】
さらに、図19のステップS99において、表示データ合成部42が地図画面をどのように生成するかを詳述する。まず、生成される地図画面が2次元景観である場合について説明する。図20は、2次元景観を作成する場合における表示データ合成部42の詳細な構成を示した図である。図20において、表示データ合成部42は、二次元オブジェクト作成部145と、二次元データ合成部146とを含む。
【0147】
二次元オブジェクト作成部145は、オブジェクト提示情報実行部41からのオブジェクトモデル提示情報が入力されて、二次元のオブジェクトを作成する。二次元データ合成部146は、二次元オブジェクト作成部145が作成した二次元のオブジェクトと、地図データ格納部3からの2次元地図データとを入力されて、互いのデータにおける2次元座標データを基に、ユーザに表示すべき地図画像を合成する。
【0148】
次に、表示データ合成部42において生成される地図画面が、3次元景観である場合について説明する。ここで、生成される地図画面が3次元景観であっても、オブジェクトモデル提示情報から作成されるオブジェクトおよび地図データ格納部3に格納されている地図データは、必ずしも3次元のデータである必要はない。そこでまず、表示データ合成部42が、オブジェクト提示情報実行部41からは3次元のデータが入力され、地図データ格納部3からは2次元の地図データが入力されて、3次元景観の地図画面を生成する場合について説明する。
【0149】
図21は、オブジェクト提示情報実行部41からは3次元のデータが入力され、地図データ格納部3からは2次元の地図データが入力されて、鳥瞰図の地図画面を生成する、表示データ合成部42の詳細な構成について説明したブロック図である。
【0150】
図21において、表示データ合成部42は、地図データ格納部3から2次元の地図データが入力されて鳥瞰図の形の地図データに変形する鳥瞰図データ変形部141と、オブジェクト提示情報実行部41から3次元のデータが入力されて三次元のオブジェクトを作成する三次元オブジェクト作成部142と、鳥瞰図データ変形部141からのデータおよび三次元オブジェクト作成部142からのデータが入力されてそれらを合成する三次元データ合成部143とを含む。
【0151】
鳥瞰図データ変形部141は、地図データ格納部3から2次元の地図データが入力されて、鳥瞰図の形の地図データに変形する。2次元データから鳥瞰図を作成する方法については、例えば、「鳥瞰図地図表示ナビゲーションシステムの開発」(社団法人 自動車技術会 学術講演前刷集962 1996−5)等に開示されている。以下、2次元データから鳥瞰図を作成する方法について説明する。
【0152】
図22は、二次元の地図データに対して透視投影変換を施して鳥瞰図を作成する方法を説明した図である。図22において、V(Vx,Vy,Vz)は視点の座標を表す。S(Sx,Sy)はモニター上の鳥瞰図画像の座標を表す。M(Mx,My,Mz)は2次元地図上の座標を表す。なお、地図データは二次元のデータであるから、Mzは0である。E(Ex,Ey,Ez)は視点座標系で見た点Mの相対位置を表す。θは視線の見下ろし角を表し、φは視線の方向角を表す。DSは視点と画面との間の理論的距離を表す。
【0153】
ここで、視点の座標V(Vx,Vy,Vz)と、視線の見下ろし角θと、視線の方向角φとを定めれば、2次元地図上の座標M(Mx,My,Mz)に対して、鳥瞰図画像の座標S(Sx,Sy)を求めることができる。その算出式は、次式(1)のように表すことができる。
【数1】
Figure 0003722710
【0154】
鳥瞰図データ変形部141は、例えば上式(1)の計算を行って、地図データ格納部3から入力された2次元の地図データを、鳥瞰図の形の地図データに変形する。鳥瞰図の形に変形された3次元の地図データは、三次元データ合成部143へ入力される。
【0155】
また、三次元オブジェクト作成部142は、オブジェクト提示情報実行部41から3次元のデータが入力されて、前述した図5のサブルーチンステップS133における処理を行い、3次元のオブジェクトを作成する。生成されたオブジェクトは、三次元データ合成部143へ入力される。
【0156】
三次元データ合成部143は、入力された3次元地図データおよびオブジェクトのデータを合成して、表示器5に出力する。図23は、このようにして作成されたデータを表示器5が表示する場合の一例を示した図である。
【0157】
図23において、鳥瞰図の形に表示された地図上には、工事中を示す3次元のオブジェクトと、駐車場の満車を示すオブジェクトとが配置されている。なお、図23において、これらのオブジェクトは2次元のオブジェクトのように見えたとしても、これらは視点が変化することによってその形状が変化するような3次元のオブジェクトを表しているものとする。
【0158】
次に、オブジェクト提示情報実行部41からは3次元のデータが入力され、地図データ格納部3からは2次元の地図データが入力されて、上述のような鳥瞰図とは異なる3次元景観の地図画面が生成される場合について説明する。
【0159】
図24は、オブジェクト提示情報実行部41からは3次元のデータが入力され、地図データ格納部3からは2次元の地図データが入力されて、鳥瞰図とは異なる3次元景観の地図画面を生成する、表示データ合成部42の詳細な構成について説明したブロック図である。
【0160】
図24において、表示データ合成部42は、地図データ格納部3から2次元の地図データが入力されて3次元の地図データを生成する三次元地図データ作成部147と、オブジェクト提示情報実行部41から3次元のデータが入力されて三次元のオブジェクトを作成する三次元オブジェクト作成部142と、三次元地図データ作成部147からのデータおよび三次元オブジェクト作成部142からのデータが入力されてそれらを合成する三次元データ合成部143とを含む。
【0161】
図24において、三次元オブジェクト作成部142と、三次元データ合成部143とは、図21における場合と同様の構成および動作を行う。したがって、これらの説明は省略し、以下、三次元地図データ作成部147の構成および動作について説明する。
【0162】
図25は、三次元地図データ作成部147の詳細な構成を示したブロック図である。図25において、三次元地図データ作成部147は、地図データ格納部3からは2次元の地図データが入力されて、高さおよび幅の情報を付与する高さ・幅情報付与部1471と、高さ・幅情報付与部1471からのデータが入力されて3次元のオブジェクトを作成する3次元ポリゴン作成部1472とを含む。
【0163】
高さ・幅情報付与部1471は、入力された二次元の地図データに含まれるリンクの種類(例えば、側道リンクや高架リンクなど)および分岐ノードの情報を利用し、典型的には所定のパターンをあてはめて、道路等の3次元形状を解析する。解析の結果から、高さ・幅情報付与部1471は、当該道路等の2次元データに対して、高さおよび幅の情報を付与し、3次元の地図データを生成する。
【0164】
3次元ポリゴン作成部1472は、高さ・幅情報付与部1471から3次元の地図データを入力され、一般的なポリゴン作成手法を用いて、3次元のオブジェクトを作成する。以上のように、図24の表示データ合成部42は、鳥瞰図とは異なる3次元景観の地図画面を生成する。
【0165】
次に、表示データ合成部42が、オブジェクト提示情報実行部41からは2次元のデータが入力され、地図データ格納部3からは3次元の地図データが入力されて、3次元景観の地図画面を生成する場合について説明する。
【0166】
図26は、オブジェクト提示情報実行部41からは2次元のデータが入力され、地図データ格納部3からは3次元の地図データが入力されて、3次元景観の地図画面を生成する、表示データ合成部42の詳細な構成について説明したブロック図である。
【0167】
図26において、表示データ合成部42は、オブジェクト提示情報実行部41から2次元のデータが入力されて2次元のオブジェクトを作成する二次元オブジェクト作成部145と、二次元のオブジェクトデータが入力されて3次元座標に変換する二次元/三次元座標変換部144と、地図データ格納部3から3次元の地図データが入力され、二次元/三次元座標変換部144からの三次元のオブジェクトが入力されてそれらを合成する三次元データ合成部143とを含む。
【0168】
図26において、二次元オブジェクト作成部145は、オブジェクト提示情報実行部41から2次元のデータが入力されて、前述した図5のサブルーチンステップS133における処理を行い、2次元のオブジェクトを作成する。
【0169】
具体的には、前述のように、オブジェクトモデル提示情報に含まれる2次元の形状情報として、複数の画像ファイルが用意される。図27は、オブジェクトモデル提示情報に含まれる2次元の形状情報として用意された複数の画像ファイルを例示した図である。図27において、複数の画像はそれぞれ、事故画像と、工事中画像と、渋滞画像との種類に分かれている。これらの画像の種類は、各オブジェクトモデル提示情報に対応している。また、各種類の画像にはさらに、遠距離用と、中距離用と、近距離用とに分かれている。
【0170】
まず、二次元オブジェクト作成部145は、オブジェクトモデル提示情報に対応する画像の種類を決定する。次に、二次元オブジェクト作成部145は、決定された画像の種類の中から、遠距離用の画像、中距離用の画像および近距離用の画像のいずれかを選択する。ここで、前述のように、オブジェクトモデル提示情報には形状に関する情報としてオブジェクトの位置を表す位置情報が含まれる。当該位置情報は、3次元座標によって表されている。図27において、遠距離用の画像と、中距離用の画像と、近距離用の画像は、オブジェクトの位置を表す3次元座標と視点座標との距離に従って決定される。したがって、典型的には、二次元オブジェクト作成部145は、オブジェクトの位置を表す3次元座標と視点座標との距離を計算して、当該距離が予め定められたどの距離の範囲に含まれるかを判別する。
【0171】
二次元/三次元座標変換部144は、生成された2次元のオブジェクトにおける2次元座標を、対応する前述した位置情報に基づいて3次元座標に変換する。変換された3次元のオブジェクトデータは、三次元データ合成部143へ入力される。
【0172】
三次元データ合成部143は、地図データ格納部3から3次元の地図データを入力される。三次元データ合成部143は、入力された地図データと、二次元/三次元座標変換部144から入力された3次元のオブジェクトデータとを合成して、3次元景観の地図画面を作成する。作成された3次元景観の地図画面は、表示器5へ入力される。
【0173】
また、以上のような構成によれば、二次元オブジェクト作成部145において作成された2次元のオブジェクトは、二次元/三次元座標変換部144において3次元のデータに変換された後、三次元データ合成部143において3次元の地図データと合成される。しかし、図26の表示データ合成部42は、二次元/三次元座標変換部144が省略され、三次元データ合成部143に替えて二次元/三次元画像合成部が設けられるように構成されてもよい。ここで、二次元/三次元画像合成部は、二次元オブジェクト作成部145において作成された2次元のオブジェクトを3次元景観の地図画面上に貼り付ける形で合成する。具体的には、二次元/三次元画像合成部は、3次元の地図データをスクリーン座標へ変換して3次元景観の地図画面を生成し、2次元のオブジェクトのスクリーン座標を計算して、生成された3次元景観の地図画面に対して2次元データのまま合成する。このように構成すれば、視点の移動に従って、オブジェクトの形が変形することなく、常に画面に対して平行に表示される。したがって、視認性のよいオブジェクト表示を行うことができる。
【0174】
図28は、図26の表示データ合成部42によって作成された3次元景観の地図画面を例示した図である。図28に示されるように、図の左側には工事中を示すオブジェクトが表示され、図の中央には、事故を示すオブジェクトが表示され、その右下方へ配置された道路上に渋滞の発生を示すオブジェクトが表示されている。表示されている渋滞の発生を示すオブジェクトは、前述のように視点座標との距離に従って、画面手前に近づくほど大きく表示されている。したがって、2次元のオブジェクトが用いられる場合であっても、3次元景観上においてユーザに奥行きを感じさせることができる。
【0175】
最後に、表示データ合成部42が、オブジェクト提示情報実行部41からは2次元のデータが入力され、地図データ格納部3からは2次元の地図データが入力されて、3次元景観の地図画面を生成する場合について説明する。
【0176】
このような3次元景観の地図画面を生成する表示データ合成部42は、図20の表示データ合成部42に対して、図21における鳥瞰図データ変形部141または図24における三次元地図データ作成部147をさらに含むように構成すれば、前述と同様の構成部を用いて構成することができる。
【0177】
すなわち、以上のような表示データ合成部42は、オブジェクト提示情報実行部41から2次元のデータが入力されて2次元のオブジェクトを作成する二次元オブジェクト作成部145と、二次元のオブジェクトデータが入力されて3次元座標に変換する二次元/三次元座標変換部144と、地図データ格納部3から2次元の地図データが入力されて鳥瞰図の形の地図データに変形する鳥瞰図データ変形部141または3次元の地図データを生成する三次元オブジェクト作成部142と、鳥瞰図データ変形部141または三次元オブジェクト作成部142からの3次元地図データおよび二次元/三次元座標変換部144からの三次元のオブジェクトデータが入力されてそれらを合成する三次元データ合成部143とを含む。このような表示データ合成部42における各構成部の動作は前述と同様であるので、説明を省略する。
【0178】
以上のように、表示データ合成部42がオブジェクト提示情報実行部41から2次元のデータを入力されて3次元景観の地図画面を生成する場合には、オブジェクトモデル提示情報格納部6は、3次元データよりもデータ量の少ない2次元データを格納する。したがって、オブジェクトモデル提示情報格納部6は、一定の容量であれば、3次元データを格納する場合よりも多くの種類のオブジェクトデータを格納することができ、同種のデータを格納する場合であれば、容量を少なくすることができる。
【0179】
さらに、表示データ合成部42がオブジェクト提示情報実行部41から2次元のデータを入力されて3次元景観の地図画面を生成する場合には、ユーザは2次元のオブジェクトが用いられていても、直感的に情報を把握することができる。例えば、ユーザが道路を走行中であって、進行方向に渋滞や事故が発生している場合には、3次元景観の地図画面において渋滞や事故が発生していることを示すオブジェクトが表示されることによって、ユーザは直感的に情報を把握することができる。
【0180】
図29は、3次元景観の地図画面上に、渋滞が発生していることを示す2次元のオブジェクトが表示される場合を例示した図である。図29に示されるように、複数の渋滞を示すオブジェクトが表示されることによって、進行方向が渋滞していることを直感的に把握することができる。
【0181】
また、図30は、3次元景観の地図画面上に、事故が発生していることを示す2次元のオブジェクトが表示される場合を例示した図である。図30に示されるように、複数の事故を示すオブジェクトが表示されることによって、進行方向に事故が発生していることを直感的に把握することができる。
【0182】
さらに、例えば、ユーザが道路を走行中であって、前方に工事中の道路が存在する場合には、3次元景観の地図画面において工事中であることを示すオブジェクトが表示されることによって、ユーザは工事中の道路を直感的に把握することができる。また、典型的には視点位置が前方に進行した場合には、オブジェクトの大きさが拡大されることによって、ユーザは工事中の道路をより直感的に把握することができる。
【0183】
図31は、3次元景観の地図画面上に、工事中であることを示す2次元のオブジェクトが表示される場合を例示した図である。また、図32は、図31から視点位置がさらに前方へ移動した場合において、3次元景観の地図画面上に、工事中であることを示す2次元のオブジェクトが表示される場合を例示した図である。図31および図32に示されるように、視点位置の進行に伴ってオブジェクトの大きさが拡大されることによって、ユーザは工事中の道路をより直感的に把握することができる。
【0184】
(第2の実施形態)
図33は、本発明の第2の実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。図33において、本ナビゲーション装置は、入力部2と、地図データ格納部3と、地図データ合成部4と、表示器5と、オブジェクトモデル提示情報格納部6と、通信部7、位置検出部9と、経路選出部10と、誘導部11とを備えている。
【0185】
ここで、図33のナビゲーション装置における入力部2と、地図データ格納部3と、地図データ合成部4と、表示器5と、オブジェクトモデル提示情報格納部6と、通信部7とは、図1の地図表示装置において対応するそれぞれの構成部とほぼ同様の構成および動作を行う。また、図33のナビゲーション装置における位置検出部9と、経路選出部10と、誘導部11との構成および動作は、図47のナビゲーション装置において対応するそれぞれの構成部とほぼ同様の構成および動作を行う。
【0186】
以上のような図33のナビゲーション装置の構成は、図1における地図表示装置と同様に、一般的なコンピュータシステムにおいて実現することができる。図34は、一般的なコンピュータシステムにおいて実現された図33におけるナビゲーション装置の構成を示した図である。
【0187】
図34において、本ナビゲーション装置は、CPU342と、ROM343と、RAM344と、出力部345と、入力部346と、位置検出部349と、通信部338とを備えている。これらは共通のバスによって結合されている。ここで、ROM343およびRAM344は、図2のROM333およびRAM334と同様に、外部記憶媒体を用いた記憶装置を含むことができるものとする。
【0188】
また、位置検出部349は、GPS、電波ビーコン受信装置、車速センサ、角速度センサ、絶対方位センサ等で構成される。さらに、位置検出部349が電波または光のビーコン受信装置で構成される場合であって、電波または光のビーコン信号に前述のような外部からの情報が含まれている場合には、通信部338は省略されてもよい。その場合には、図33における通信部7の機能は、位置検出部349に含まれることになる。
【0189】
図34において、本ナビゲーション装置のCPU342は、ROM343および/またはRAM344に記憶されたプログラムに従って動作する。したがって、図33における地図データ合成部4、経路選出部10および誘導部11の各機能は、それぞれ対応するプログラムによって実現される。その場合、本ナビゲーション装置は、典型的には当該ソフトウェア制御のためのプログラムを記憶した記録媒体を実装することになる。もちろん、本装置は、通信回線から伝送されてくるプログラムを利用してもよい。
【0190】
また、典型的には図33における地図データ格納部3は、ROM343に含まれる。もっとも、地図データ格納部3の全部または一部は、RAM344に含まれてもよい。同様に、オブジェクトモデル提示情報格納部は、RAM344に含まれるが、ROM343に含まれてもよい。
【0191】
このように、図33に示された第2の実施形態に係るナビゲーション装置は、従来のナビゲーション装置と同様に動作する部分を除いて、図1に示された第1の実施形態に係る地図表示装置とほぼ同様に動作する。以下、本ナビゲーション装置における基本的な動作について、図35を用いながら説明する。
【0192】
図35は、第2の実施形態に係るナビゲーション装置の基本的な処理の流れを表したフローチャートである。図35のステップS51において、経路選出部10は、入力部2から目的地や表示した地図領域がユーザによって指定され、位置検出部9から自車位置が渡されて経路探索を行い、誘導部11に経路探索結果を渡す。
【0193】
次に、ステップS52において、誘導部11は、位置検出部9の自車位置に対応する該当領域の地図表示を行うため、地図データ合成部4に地図データ合成表示を依頼する。さらに、ステップS53において、地図データ合成部4は、地図データ格納部3から地図データを読み込む。ステップS54において、誘導部11は、通信部7から通信情報を読み込んで、地図データ合成部4に渡す。サブルーチンステップS55において、地図データ合成部4は、読み込まれた通信情報とオブジェクトモデル提示情報格納部6に格納されている情報を参照してオブジェクトを作成し、地図データに合成する。
【0194】
ここで、図35のステップS53からサブルーチンステップS55までの処理は、図3のステップS11からサブルーチンステップS13までの処理にほぼ対応する。したがって、図35のサブルーチンステップS55における処理の詳細も、図5における処理の詳細と同様である。よって、以上の処理内容の説明は省略する。
【0195】
最後に、図35のステップS56において、誘導部11は、位置検出部9の自車位置から目的地に到着するまで誘導案内を続行するので、処理はステップS52へ戻る。また、誘導部11は、目的地に到着したと判断した場合には、誘導案内を終了する。
【0196】
以上のように、第2の実施形態に係るナビゲーション装置は、第1の実施形態に係る地図表示装置とほぼ同様に、誘導案内時において、ユーザが視線を動かさず、より直感的に情報を把握することができ、また、送受信する情報量が僅少でありながら、オブジェクトを記憶するための記憶媒体の容量を小さくすることができる。
【0197】
(第3の実施形態)
図36は、本発明の第3の実施形態に係る地図表示装置の構成を示すブロック図である。図36において、本地図表示装置は、入力部2と、地図データ格納部3と、地図データ合成部4と、表示器5と、オブジェクトモデル提示情報格納部6と、通信部7と、通行券情報格納部12とを備えている。なお、通行券情報格納部12は、本地図表示装置に対して着脱自在に装着された半導体カードや磁気カードなどによって実現されてもよい。
【0198】
本地図表示装置は、図1の地図表示装置に加えて通行券情報格納部12をさらに備えている以外は、図1の地図表示装置と同様の構成部を備える。したがって、同様の構成部には同一の番号を付してその説明を省略する。もっとも、本地図表示装置は、外部の図示されていない自動料金徴収センタまたは各料金所と通信部7とが必ず双方向で通信し、地図データ合成部4と通信部7とのデータ通信も双方向で行われる点が、必ずしも双方向の通信を要しない図1の地図表示装置とは異なる。また、本地図表示装置は、自動料金徴収システムの端末として動作するので、地図データ合成部4の動作も異なる。以下、その動作について詳述する。
【0199】
図37は、自動料金徴収システムの端末として動作する地図データ合成部4の処理内容を表したフローチャートである。図37のステップS611において、地図データ合成部4は、地図データ格納部3から地図データを読み込む。次に、ステップS612において、地図データ合成部4は、通信部7から自動料金徴収センタまたは各料金所が送信する料金所情報を読み込む。典型的には、料金所情報には、料金所IDと当該料金所の位置座標とが含まれる。さらに、サブルーチンステップS613において、地図データ合成部4は読み込まれた料金所情報とオブジェクトモデル提示情報格納部6に格納されている情報とを参照して料金所のオブジェクトを作成し、地図データに合成する。
【0200】
以上のような処理は、図3の各処理にそれぞれ対応してほぼ同一である。すなわち、図37のステップS611は、図3のステップS11と同様であり、図37のステップS612は、図3のステップS12と同様であり、図37のサブルーチンステップS613は、図3のサブルーチンステップS13と同様である。したがって、これらの処理の詳細な説明は省略する。
【0201】
もっとも、図37における料金所情報は、前述した通信情報とは異なって単なるランドマーク情報であってもよいし、料金の情報を含んでいてもよい。したがって、料金所情報は必ずしも通信部7から読み込まれる必要はなく、サブルーチンステップS613において、オブジェクトモデル提示情報格納部6に格納されている情報のみからオブジェクトが作成されてもよい。その場合には、ステップS612は省略される。
【0202】
次に、図37のステップS614において、地図データ合成部4は、通信部7からの駅通過イベント割り込み情報があったかを判断する。具体的には、ユーザが携帯した本地図表示装置が駅の出入り口を通過すると、自動料金徴収センタまたは駅の出入り口に対応する料金所から駅通過イベント割り込み情報が送信される。駅通過イベント割り込み情報は、入り口イベント情報または出口イベント情報を含むが、その内容については後述する。地図データ合成部4は、通信部7によって当該情報が受信されたか否かを判断する。当該情報が受信されていなければ、地図データ合成部4は、処理を終了する。もっとも、図37の処理は、典型的には一定の時間ごとに行われるので、ステップS614における判断は繰り返しなされることになる。当該情報が受信されていれば、処理はステップS615へ進む。
【0203】
ステップS615において、地図データ合成部4は、受信された駅通過イベント割り込み情報を解析し、入口イベント情報が受信されたとき、または出口イベント情報が受信されたときには、対応するオブジェクトモデル提示情報格納部6に格納されているオブジェクトモデル提示情報を実行し、表示器5上に所定のシンボルないしオブジェクトモデルを表示する。典型的には、表示されている料金所のシンボル内に利用区間や支払履歴、料金等の情報を表示する。
【0204】
図38は、ステップS615において表示される所定のシンボルを例示した図である。図38において、2つのシンボル、すなわち、料金所シンボル1001および料金情報シンボル1002が示されている。料金所シンボル1001は、典型的には、前述の料金所情報に対応する料金所の位置に地図と共に表示される。料金情報シンボル1002は、例えば、出口イベント情報を受信した場合に、乗車駅および降車駅の情報と、その料金とを示す。当該料金は、本地図表示装置が所定のテーブルを参照して算出してもよいし、乗車駅および降車駅の情報を自動料金徴収センタ等へ送信し、そこで計算された結果を受信してもよい。
【0205】
なお、これらのシンボルは、後述するサブルーチンステップS616における通行券購入・使用処理の後で表示されてもよい。したがって、本ステップS615は、サブルーチンステップS616の後に行われてもよいし、共に行われてもよい。
【0206】
次に、サブルーチンステップS616において、地図データ合成部4は、入口イベント情報が受信された後、さらに出口イベント情報が受信され、後述する所定の条件を満たしたときには、各種通行券を使用または購入する処理を行う。通行券には、例えば定期券や回数券などが含まれる。定期券とは、所定の区間を所定の期間だけ通行することができる権利または当該権利を表すデータをいう。回数券とは、所定の料金区間を所定の回数だけ通行することができる権利または当該権利を表すデータをいう。さらに、地図データ合成部4は、通信部7を介して、典型的には自動料金徴収センターに課金処理を依頼する。処理を依頼された自動料金徴収センタは、本地図表示装置のユーザを判別して所定の課金処理を行う。以下、サブルーチンステップS616の処理内容について詳説する。
【0207】
図39は、図37のサブルーチンステップS616における処理の詳細を示したフローチャートである。図39のステップS6161において、地図データ合成部4は、入り口または出口の料金所IDを所定の領域に格納する。典型的には前述したように、当該料金所IDは、通信部7によって受信された情報に含まれている。
【0208】
ステップS6162において、地図データ合成部4は、ステップS6161において格納された料金所IDが出口料金所か否かを判定する。出口であれば、処理はステップS6163へ進む。出口でない場合には、サブルーチン処理は終了し、図37の処理へ復帰する。
【0209】
ステップS6163において、地図データ合成部4は、通行券情報格納部12に格納されている通行券情報を参照して、入り口料金所IDが示す乗車駅から出口料金所IDが示す降車駅までの区間で定期券を使用することができるか判断する。使用することができる場合には、サブルーチン処理は終了し、図37の処理へ復帰する。なお、ここで、定期券が使用された旨のメッセージやアニメーション等が表示されてもよい。また、定期券を使用することができない場合、例えば、未購入の場合や、区間外、有効期限切れの場合には、処理はステップS6164へ進む。
【0210】
なお、有効期限切れの場合には、地図データ合成部4は、その旨の警告メッセージを表示器5に表示して、ユーザに定期券の購入を促してもよい。また、使用することができる場合であっても、有効期限が迫ってきている場合には、その旨の警告メッセージを表示器5に表示してもよい。
【0211】
図40は、通行券情報格納部12に格納されている通行券情報を例示した図である。図40において、通行券情報は、典型的には回数券情報620と定期券情報630とを含む。なお、これらの通行券情報は、容易に改竄することができないように、ユーザが通常の方法ではアクセスすることのできないセキュア領域に保存されることが望ましい。または、通行券情報は暗号化され、その復号鍵がセキュア領域に保存されることが望ましい。典型的には、当該セキュア領域は装置内に挿入されたICカード内に確保される。さらに、通行券情報自体は料金所や自動料金徴収センタが保持し、必要に応じて本地図表示装置が情報を要求してもよい。
【0212】
ここで、回数券情報620は、回数券ID621と、入り口ID622と、出口ID623と、料金624と、残り回数625とを含む。なお、回数券情報620は有効期限を含んでもよい。定期券情報630は、定期券ID631と、入り口ID632と、出口ID633と、料金634と、有効期限635とを含む。ここで、回数券ID621および定期券ID631とは、自動料金徴収センタまたは各料金所が送信する回数券情報および定期券情報に与えられた固有の識別番号である。入り口ID62および63と出口ID62および63とは、入り口および出口の料金所IDである。
【0213】
なお、通行券情報は、後述する定期券・回数券購入処理を経て、初めて作成されるので、装置起動当初にはデータが存在しない。また、これらの通行券情報は、それぞれが複数存在してもよい。さらに、通行券情報は、回数券および定期券以外の新たな種別の通行券情報を含んでいてもよい。
【0214】
次に、図39のステップS6164において、地図データ合成部4は、入り口料金所IDと出口料金所IDとの区間において回数券を使用することができるか判断する。使用することができる場合には、処理はステップS6165へ進む。使用することができない場合、例えば、料金超過や有効期限切れなどの場合には、処理はステップS6166へジャンプする。
【0215】
なお、定期券の場合と同様に、当該回数券が有効期限切れまたは残り回数が0の場合には、地図データ合成部4は、その旨の警告メッセージを表示器5に表示して、ユーザに定期券の購入を促してもよい。また、使用することができる場合であっても、有効期限が迫ってきている場合や残り回数が少なくなってきている場合には、その旨の警告メッセージを表示器5に表示してもよい。
【0216】
ステップS6165において、地図データ合成部4は、回数券を使用する処理を行う。具体的には、使用される回数券に対応する回数券情報620に含まれる残り回数625の値を1だけ減算する。ここで、残り回数62の値が0になった場合には、回数券情報620を削除ないし初期化してもよい。その後、図39のサブルーチン処理は終了して、図37の処理へ復帰する。なお、ここでも、定期券の場合と同様に、回数券が使用された旨のメッセージやアニメーション等が表示されてもよい。
【0217】
次に、ステップS6166において、地図データ合成部4は、表示器5上にダイアログボックス等を開き、ユーザに対して定期券か回数券を購入するか否かを質問し、決定させる。定期券または回数券を購入する場合には、処理はステップS6168へジャンプする。購入しない場合には、処理はステップS6187へ進む。なお、毎回ユーザに質問せずに、ユーザによって予め購入の要否が決定されていてもよいし、例えば定期券を優先的に購入するなど、所定の条件が予め設定されていてもよい。
【0218】
ステップS6167において、地図データ合成部4は、一回券を購入する処理を行う。具体的には、本地図表示装置が所定のテーブルを参照して、乗車駅から降車駅までの料金を算出し、自動料金徴収センターへ課金処理を依頼する課金情報を送信してもよいし、乗車駅および降車駅の情報(例えば、図40における入り口ID622または632と出口ID623または633)を課金情報として自動料金徴収センタへ送信して、料金計算および課金処理を依頼してもよい。なお、典型的には、課金情報は、本地図表示装置のユーザを特定するための固有の識別番号を含む。
【0219】
以上のように処理を依頼された自動料金徴収センタは、課金情報に含まれる本地図表示装置の識別番号等からユーザを判別して所定の課金処理を行う。例えば、ユーザの口座から課金処理毎または月末等に一括して料金を引き落とし、或いは、本地図表示装置に接続されるICカードやプリペイドカードなどへ課金情報を書き込むなどの課金処理を行う。その後、処理は終了して、図37の処理へ復帰する。
【0220】
また、ステップS6168においては、地図データ合成部4は、ステップS6165において決定された定期券または回数券を購入する処理を行う。具体的な料金計算および課金処理については、ステップS6167において説明した処理と同様であるので、説明を省略する。その後、処理は終了して、図37の処理へ復帰する。
【0221】
さらに、図37のステップS616において、地図データ合成部4は、対象となるオブジェクトモデル提示情報の実行が全て終了したか否かを判別する。終了していなければ、地図データ合成部4は、ステップS614の処理に戻る。終了していれば、地図データ合成部4は、処理を終了する。
【0222】
以上のような本地図表示装置の動作について、以下、図41を用いながら具体的に説明する。図41は、ユーザが本地図表示装置を携帯して電車を利用する場合における自動料金徴収センタが送信する情報を表した図である。図41において、図の右上および左下の人物および携帯用コンピュータは、ユーザ376および携帯されている本地図表示装置375である。
【0223】
図41において、本地図表示装置375を携帯したユーザ376は、左下のA駅出入り口374から電車に乗車しようとする。すると、図の下方に示されるような入り口イベント情報372が、自動料金徴収センタまたは駅出入り口付近から送信される。当該入り口イベント情報372には、フラグ情報と、料金所IDと、料金所位置情報とが含まれる。駅に入ったときには、フラグ情報としてFLG=1がセットされる。料金所IDには識別番号が付与され、A駅では1がセットされている。料金所位置情報には、緯度および経度のような座標(X1,Y1)がセットされる。本地図表示装置375は、以上のような情報を受信すると、前述のステップS615において説明したように支払履歴や料金等の所定の情報を提示する。
【0224】
次に、本地図表示装置375を携帯したユーザ376は、目的地のB駅に到着して、図41の右上のB駅出入り口373から電車を下車する。すると、図の上方に示されるような出口イベント情報371が、自動料金徴収センタまたは駅出入り口付近から送信される。当該出口イベント情報371は、入り口イベント情報372と同様であるが、駅を出るときには、フラグ情報としてFLG=0が、B駅の料金所IDには2が、料金所位置情報には座標(X2,Y2)がそれぞれセットされる。本地図表示装置375は、以上のような情報を受信すると、前述のステップS615およびサブルーチンステップS616において説明したように、所定の情報を提示するとともに、課金処理がなされる。
【0225】
以上のように、本地図表示装置は、自動料金徴収システムの端末として動作してユーザの利便を図ると共に、各種情報を、直感的に表現することで、ユーザの視認性を向上することができる。
【0226】
なお、本地図表示装置は、駅における自動料金徴収システムに用いられるように説明したが、どのような自動料金徴収システムに用いられてもよく、例えば、高速道路におけるETC(Electronic Toll Collection system)に用いられてもよい。
【0227】
さらに、本実施形態に係る地図表示装置の構成に対して、位置検出部9、経路選出部10および誘導部11をそれぞれ追加し、本地図表示装置と同様の機能を有するナビゲーション装置を構成することもできる。すなわち、本地図表示装置は、第1の実施形態に係る地図表示装置における通信部7が双方向で通信し、地図データ合成部4の動作が異なる。同様に、第2の実施形態に係るナビゲーションシステムに対して、さらに通信部7が双方向で通信し、地図データ合成部4の動作が異なるように構成すれば、本地図表示装置と同様の機能を有するナビゲーション装置を構成することができる。次に、このようなナビゲーション装置を車に搭載してETCに用いた場合の例を、第4の実施形態として説明する。
【0228】
(第4の実施形態)
図42は、本発明の第4の実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。図42において、本ナビゲーション装置は、入力部2と、地図データ格納部3と、地図データ合成部4と、表示器5と、オブジェクトモデル提示情報格納部6と、通信部7、位置検出部9と、経路選出部10と、誘導部11とを備えている。なお、図42のナビゲーション装置は、図36の地図表示装置が備える通行券情報格納部12を備えていない。しかし、通行券の種類が同様に想定される場合などには、通行券情報格納部12を備えていてもよい。
【0229】
本ナビゲーション装置は、図33のナビゲーション装置と同様の構成部を備えるので、同様の構成部には同一の番号を付してその説明を省略する。もっとも、本ナビゲーション装置は、外部の自動料金徴収センタまたは各料金所(図示されていない)と通信部7とが双方向で通信し、誘導部11と通信部7とのデータ通信も双方向で行われる点が図33のナビゲーション装置とは異なる。また、本ナビゲーション装置は、自動料金徴収システムの端末として動作する点も異なる。ただし、基本的な動作は第3の実施形態に係る地図表示装置と同様である。以下、本ナビゲーション装置の動作について詳述する。
【0230】
図43は、自動料金徴収システムの端末として動作するナビゲーション装置の処理内容を表したフローチャートである。図43のステップS621において、入力部2から目的地や表示したい地図領域が指定され、位置検出部9から自車位置が渡されると、経路選出部10は経路探索を行い、誘導部11に経路探索結果を渡す。次に、ステップS622において、誘導部11は地図データ合成部4に地図データの合成表示を依頼する。
【0231】
ステップS623において、地図データ合成部4は、地図データ格納部3から地図データを読み込む。本ステップは、図37のステップS611に対応する。次に、ステップS624において、誘導部11は、通信部7から自動料金徴収センタまたは各料金所が送信するETC料金徴収所情報を読み込む。本ステップは、図37のステップS612に対応する。さらに、サブルーチンステップS625において、地図データ合成部4は読み込まれたETC料金徴収所情報とオブジェクトモデル提示情報格納部6にある情報を参照して料金所のオブジェクトを作成し、地図データに合成する。本ステップは、図37のサブルーチンステップS613に対応する。
【0232】
次に、ステップS626において、地図データ合成部4は、通信部7からのETC通過イベント割り込み情報があったかを判断する。具体的には、ナビゲーション装置がETCゲートを通過すると、自動料金徴収センタまたは各料金所からETC通過イベント割り込み情報が送信される。ETC通過イベント割り込み情報は、第3の実施形態において説明した駅通過イベント割り込み情報とほぼ同様の内容である。その内容については後述する。地図データ合成部4は、通信部7によって当該情報が受信されたか否かを判断する。当該情報が受信されていなければ、地図データ合成部4は、処理を終了する。もっとも、図43の処理は、典型的には一定の時間ごとに行われるので、ステップS626における判断は繰り返しなされることになる。当該情報が受信されていれば、地図データ合成部4は、ステップS627の処理へ進む。なお、本ステップは、図37のステップS614に対応する。
【0233】
ステップS627において、地図データ合成部4は、受信されたETC通過イベント割り込み情報を解析し、入口イベント情報が受信されたとき、または入口および出口イベント情報が受信されたときには、対応するオブジェクトモデル提示情報格納部6に格納されているオブジェクトモデル提示情報を実行し、所定のシンボルを表示する。典型的には、表示されている料金所のシンボル内に支払履歴や料金累計等の情報を表示する。なお、本ステップは、図37のステップS615に対応する。
【0234】
図44は、ステップS627において表示される所定のシンボルを例示した図である。図44においても、図38の場合と同様に、2つのシンボル、すなわち、料金所シンボル1011および料金情報シンボル1012が示されている。料金所シンボル1011は、典型的には、前述のETC料金所情報に対応する料金所の位置に地図と共に表示される。料金情報シンボル1012は、例えば、入り口イベント情報を受信した場合に、高速道路入り口および誘導案内経路上にあって通過が予定されている高速道路出口の情報と、その料金と、到着予定時刻と、予想所要時間とを示す。当該料金は、本ナビゲーション装置が所定のテーブルを参照して算出してもよいし、高速道路入り口および出口の情報を自動料金徴収センタ等へ送信し、そこで計算された結果を受信してもよい。
【0235】
このように、本ナビゲーション装置は、第3の実施形態に係る地図表示装置の構成に対して、位置検出部9、経路選出部10および誘導部11が追加されていることから、経路探索の結果を利用して、上述したような予測を行って、ユーザに対して事前に提示することができる。
【0236】
次に、ステップS628において、誘導部11は、入口イベント情報と出口イベント情報とが共に受信されたときには、通信部7を介して、典型的には自動料金徴収センタへ課金処理を依頼する。処理を依頼された自動料金徴収センタは、本ナビゲーション装置のユーザを判別して所定の課金処理を行う。なお、本ステップは、図37のサブルーチンステップS616に対応する。
【0237】
さらに、ステップS629において、地図データ合成部4は、実行されたオブジェクトモデル提示情報の実行が全て終了したか否かを判別する。終了していなければ、地図データ合成部4は、ステップS626の処理に戻る。終了していれば、処理は、ステップS630へ進む。なお、本ステップは、図37のステップS617に対応する。
【0238】
ステップS630において、誘導部11は、自車が目的地に到着した場合のように、誘導案内が終了したか否かを判断する。誘導案内が終了していなければ、処理はステップS622まで戻り、終了するまで繰り返される。誘導案内が終了した場合には、処理が終了する。
【0239】
以上のような本ナビゲーション装置の動作について、以下、図45を用いながら具体的に説明する。図45は、本ナビゲーション装置がETC端末として利用される場合における自動料金徴収センタが送信する情報を表した図である。図45において、図の上下の車は、車載されている本ナビゲーション装置407である。なお、図45における自動料金徴収センタが送信する情報は、図41における自動料金徴収センタが送信する情報とほぼ同様である。
【0240】
図45において、車載されている本ナビゲーション装置407は、下のAインタ高速入り口403から有料の高速道路408に入ろうとして、ETC専用ゲートのような料金所を通過する。すると、図の下方に示されるような入り口イベント情報402が自動料金徴収センタまたは出入り口付近から送信される。典型的には、当該通信は5.8GHz帯の無線周波数、1Mbpsのデータ転送速度で行われる。当該入り口イベント情報402の内容については、図41とほぼ同様であるので、説明は省略する。車載されている本ナビゲーション装置407は、当該情報を受信すると、前述のステップS627における支払履歴や料金累計等の所定の情報を提示する。
【0241】
次に、車載されている本ナビゲーション装置407が目的地のBインタに到着して、図45の上に示されるBインター高速出口404から高速道路408を出る。すると、図の上方に示されるような出口イベント情報401が、自動料金徴収センタまたは出入り口付近から送信される。車載されている本ナビゲーション装置407は、以上のような情報を受信すると、前述のステップS627およびS628において説明したように所定の情報を提示するとともに、課金処理を受ける。
【0242】
以上のように、本ナビゲーション装置は、ETC自動料金徴収システムの端末として動作してユーザの利便を図ると共に、各種情報を直感的に表現することで、ユーザの視認性を向上することができる。
【0243】
なお、本ナビゲーション装置は、ETC自動料金徴収システムに用いられるが、どのような自動料金徴収システムに用いられてもよく、第3の実施形態において前述したような駅における自動料金徴収システムに用いられてもよい。
【0244】
また、第3の実施形態に係る地図表示装置および本実施形態に係るナビゲーション装置は、いずれも列車や高速道路などの有料区間における料金支払いに用いられるように説明した。しかし、前述のような有料区間の入り口および出口に料金所が設けられる場合に限られず、有料エリアの出入り口に料金所が設けられていてもよく、また、接近または通過することなどに対して料金の支払いが要求される所定の地点に料金所が設けられていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る地図表示装置の構成を示すブロック図である。
【図2】一般的なコンピュータシステムにおいて実現された第1の実施形態に係る地図表示装置の構成を示した図である。
【図3】図1の地図表示装置における地図データ合成部4の動作を示したフローチャートである。
【図4】通信部7から送られてくる情報の内容例をツリー構造を用いて表した図である。
【図5】図3のサブルーチンステップS13の詳細な処理を示すフローチャートである。
【図6】オブジェクトモデル提示情報の内容を例示して説明した図である。
【図7】図4に示されるようなその他情報に対応するオブジェクトモデル提示情報の詳細な具体例を示した図である。
【図8】図7における時空間の振る舞い方に関する情報が実行される状態を説明するための図である。
【図9】オブジェクトモデル提示情報格納部6に格納されて、交通情報に対応する関数名と関数の内容を例示した図である。
【図10】オブジェクトモデル提示情報格納部6に格納されて、緊急情報、駐車場情報および車間通信情報に対応する関数名と関数の内容を例示した図である。
【図11】VICS等から通信部7を介して送られてきた渋滞情報の構造例を示した図である。
【図12】渋滞情報提示関数が実行された場合の処理手順を示したフローチャートである。
【図13】地図データ合成部4に格納されている地図データとの関係を示す対応テーブルを例示した図である。
【図14】配置された車モデルと道路の関係を示すために、地図平面に対して垂直方向の上空から見下ろした地図の模式図である。
【図15】図14が示す地図を補間点544から補間点543の方向へ地上高から見た側面図である。
【図16】第1の実施形態に係る地図表示装置によって生成された地図画面の一例を示した図である。
【図17】地図データ合成部4の詳細な構成を示したブロック図である。
【図18】オブジェクト提示情報実行部41の詳細な構成を示したブロック図である。
【図19】サブルーチンステップS133の詳細な処理を示したフローチャートである。
【図20】2次元景観を作成する場合における表示データ合成部42の詳細な構成を示した図である。
【図21】鳥瞰図の地図画面を生成する、表示データ合成部42の詳細な構成について説明したブロック図である。
【図22】二次元の地図データに対して透視投影変換を施して鳥瞰図を作成する方法を説明した図である。
【図23】表示データ合成部42によって生成された鳥瞰図の地図画面の一例を示した図である。
【図24】鳥瞰図とは異なる3次元景観の地図画面を生成する、表示データ合成部42の詳細な構成について説明したブロック図である。
【図25】三次元地図データ作成部147の詳細な構成を示したブロック図である。
【図26】オブジェクト提示情報実行部41からは2次元のデータが入力され、地図データ格納部3からは3次元の地図データが入力されて、3次元景観の地図画面を生成する、表示データ合成部42の詳細な構成について説明したブロック図である。
【図27】オブジェクトモデル提示情報に含まれる2次元の形状情報として用意された複数の画像ファイルを例示した図である。
【図28】図26の表示データ合成部42によって作成された3次元景観の地図画面を例示した図である。
【図29】3次元景観の地図画面上に、渋滞が発生していることを示す2次元のオブジェクトが表示される場合を例示した図である。
【図30】3次元景観の地図画面上に、事故が発生していることを示す2次元のオブジェクトが表示される場合を例示した図である。
【図31】3次元景観の地図画面上に、工事中であることを示す2次元のオブジェクトが表示される場合を例示した図である。
【図32】図31から視点がさらに前方へ移動した場合において、3次元景観の地図画面上に、工事中であることを示す2次元のオブジェクトが表示される場合を例示した図である。
【図33】本発明の第2の実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図34】一般的なコンピュータシステムにおいて実現された第2の実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示した図である。
【図35】第2の実施形態に係るナビゲーション装置の基本的な処理の流れを表したフローチャートである。
【図36】本発明の第3の実施形態に係る地図表示装置の構成を示すブロック図である。
【図37】自動料金徴収システムの端末として動作する地図データ合成部4の処理内容を表したフローチャートである。
【図38】ステップS615において表示される所定のシンボルを例示した図である。
【図39】図37のサブルーチンステップS616における処理の詳細を示したフローチャートである。
【図40】通行券情報格納部12に格納されている通行券情報を例示した図である。
【図41】ユーザが本地図表示装置を携帯して電車を利用する場合における自動料金徴収センタが送信する情報を表した図である。
【図42】本発明の第4の実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図43】自動料金徴収システムの端末として動作するナビゲーション装置の処理内容を表したフローチャートである。
【図44】図43のステップS627において表示される所定のシンボルを例示した図である。
【図45】本ナビゲーション装置がETC端末として利用される場合における自動料金徴収センタが送信する情報を表した図である。
【図46】従来の地図表示装置の構成を示すブロック図である。
【図47】従来のナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
2 入力部
3 地図データ格納部
4 地図データ合成部
5 表示器
6 オブジェクトモデル提示情報格納部
7 通信部
9 位置検出部
10 経路選出部
11 誘導部
41 オブジェクト提示情報実行部
42 表示データ合成部
141 鳥瞰図データ変形部
142 三次元オブジェクト作成部
143 三次元データ合成部
144 二次元/三次元座標変換部
145 二次元オブジェクト作成部
146 二次元データ合成部
147 三次元地図データ作成部
332 CPU
333 ROM
334 RAM
335 出力部
336 入力部
338 通信部
342 CPU
343 ROM
344 RAM
345 出力部
346 入力部
348 通信部
349 位置検出部
411 オブジェクト提示情報制御部
412 解釈実行部
1471 高さ・幅情報付与部
1472 3次元ポリゴン作成部

Claims (27)

  1. 装置外部から送信されてきた通信情報を所定の形状を有するオブジェクトとして地図上に合成表示する地図表示装置であって、
    ユーザからの指示が入力される入力部と、
    地図情報を予め格納する地図データ格納部と、
    前記オブジェクトを前記地図上に提示するためのオブジェクトモデル提示情報を格納するオブジェクトモデル提示情報格納部と、
    前記通信情報を受信する通信部と、
    前記通信情報および前記オブジェクトモデル提示情報格納部から入力された対応するオブジェクトモデル提示情報に含まれる前記オブジェクトが有する形状に関する情報と、所定の条件に適合すれば所定の処理が実行されるような形態もしくは関数名と関数の内容とを記述した形態で表現された前記オブジェクトにおける時空間の振る舞いに関する情報とを解釈して前記オブジェクトを生成し、前記地図上に合成する地図データ合成部と、
    前記地図データ合成部によって合成された地図画面をユーザに対して表示する表示部とを備える、地図表示装置。
  2. 前記オブジェクトにおける時空間の振る舞いに関する情報は、前記通信情報に含まれて装置外部から送信されてくることを特徴とする、請求項1に記載の地図表示装置。
  3. 前記オブジェクトにおける時空間の振る舞いに関する情報は、コンパイルなしに実行することができるオブジェクト指向のインタープリタ言語を用いて記述されることを特徴とする、請求項1に記載の地図表示装置。
  4. 前記オブジェクトにおける時空間の振る舞いに関する情報は、実行条件と、実行関数とを含む、請求項1に記載の地図表示装置。
  5. 前記地図データ合成部は、
    前記通信情報および前記オブジェクトモデル提示情報格納部から入力された対応するオブジェクトモデル提示情報を解釈して実行するオブジェクト提示情報実行部と、
    前記オブジェクト提示情報実行部における実行結果が入力されて前記オブジェクトを生成するオブジェクト作成部と、
    前記オブジェクトを前記地図上に合成するデータ合成部とを含む、請求項1に記載の地図表示装置。
  6. 前記地図データ合成部は、前記地図データ格納部から入力された2次元データの地図情報に基づいて3次元の地図を作成する三次元地図作成部をさらに含み、
    前記データ合成部は、前記オブジェクトを前記三次元地図作成部が作成した地図上に合成することを特徴とする、請求項5に記載の地図表示装置。
  7. 前記地図データ合成部は、前記オブジェクト作成部が生成した2次元のオブジェクトを3次元のオブジェクトへ変換する二次元/三次元座標変換部をさらに含み、
    前記データ合成部は、前記二次元/三次元座標変換部によって変換された3次元のオブジェクトを前記地図上に合成することを特徴とする、請求項5に記載の地図表示装置。
  8. 前記通信部は、通過しようとする料金所を特定するための情報を含む通信情報を受信するとともに、所定の場合には前記料金所における課金処理のための課金情報を送信し、
    前記地図データ合成部は、所定の場合には前記課金情報を生成することを特徴とする、請求項1に記載の地図表示装置。
  9. 前記地図データ合成部は、所定の有料区間における入り口と出口とに設けられた前記料金所に関する前記通信情報を参照して前記課金情報を生成し、前記有料区間における料金額を含むオブジェクトを生成して前記地図上に合成することを特徴とする、請求項8に記載の地図表示装置。
  10. 前記地図データ合成部は、前記通信情報を参照して、料金所を表すオブジェクトを前記地図上に合成するとともに、当該料金所にて課金される料金額を表す吹き出し表示を当該料金所を表すオブジェクトの近傍にさらに合成することを特徴とする、請求項8に記載の地図表示装置。
  11. 前記有料区間における料金支払いに用いられる通行券に対応する通行券情報を格納する通行券情報格納部をさらに備え、
    前記地図データ合成部は、前記通行券を購入する場合には前記通行券情報格納部に格納された前記通行券情報を作成し、所定の場合には前記通行券情報を変更することを特徴とする、請求項8に記載の地図表示装置。
  12. 前記通行券情報は、前記通行券の有効期限に関する情報を含み、
    前記地図データ合成部は、前記通行券の有効期限に関する情報を参照し、所定の場合に警告メッセージを作成して、前記表示部に表示させることを特徴とする、請求項11に記載の地図表示装置。
  13. 外部から送信されてきた通信情報を所定の形状を有するオブジェクトとして地図上に合成表示する地図表示方法であって、
    ユーザからの指示が入力される入力ステップと、
    前記通信情報を受信する通信ステップと、
    前記通信情報および対応する前記オブジェクトを前記地図上に提示するためのオブジェクトモデル提示情報に含まれる前記オブジェクトが有する形状に関する情報と、所定の条件に適合すれば所定の処理が実行されるような形態もしくは関数名と関数の内容とを記述した形態で表現された前記オブジェクトにおける時空間の振る舞いに関する情報とを解釈して前記オブジェクトを生成し、前記地図上に合成する地図データ合成ステップと、
    前記地図データ合成ステップにおいて合成された地図画面をユーザに対して表示する表示ステップとを備える、地図表示方法。
  14. 前記オブジェクトにおける時空間の振る舞いに関する情報は、前記通信情報に含まれて外部から送信されてくることを特徴とする、請求項13に記載の地図表示方法。
  15. 前記オブジェクトにおける時空間の振る舞いに関する情報は、コンパイルなしに実行することができるオブジェクト指向のインタープリタ言語を用いて記述されることを特徴とする、請求項13に記載の地図表示方法。
  16. 前記オブジェクトにおける時空間の振る舞いに関する情報は、実行条件と、実行関数とを含む、請求項13に記載の地図表示方法。
  17. 前記地図データ合成ステップは、
    前記通信情報および対応する前記オブジェクトモデル提示情報を解釈して実行するオブジェクト提示情報実行ステップと、
    前記オブジェクト提示情報実行ステップにおける実行結果から前記オブジェクトを生成するオブジェクト作成ステップと、
    前記オブジェクトを前記地図上に合成するデータ合成ステップとを含む、請求項13に記載の地図表示方法。
  18. 前記地図データ合成ステップは、2次元データの前記地図情報に基づいて3次元の地図を作成する三次元地図作成ステップをさらに含み、
    前記データ合成ステップは、前記三次元地図作成ステップにおいて作成された地図上に前記オブジェクトを合成することを特徴とする、請求項17に記載の地図表示方法。
  19. 前記地図データ合成ステップは、前記オブジェクト作成ステップにおいて作成された2次元のオブジェクトを3次元のオブジェクトへ変換する二次元/三次元座標変換ステップをさらに含み、
    前記データ合成ステップは、前記二次元/三次元座標変換ステップにおいて変換された3次元のオブジェクトを前記地図上に合成することを特徴とする、請求項17に記載の地図表示方法。
  20. 前記通信ステップは、通過しようとする料金所を特定するための情報を含む通信情報を受信するとともに、所定の場合には課金処理のための課金情報を送信し、
    前記地図データ合成ステップは、所定の場合には前記課金情報を生成することを特徴とする、請求項13に記載の地図表示方法。
  21. 前記地図データ合成ステップは、所定の有料区間における入り口と出口とに設けられた前記料金所に関する前記通信情報を参照して前記課金情報を生成し、前記有料区間における料金額を含むオブジェクトを生成して前記地図上に合成することを特徴とする、請求項20に記載の地図表示方法。
  22. 前記地図データ合成ステップは、前記通信情報を参照して、料金所を表すオブジェクトを前記地図上に合成するとともに、当該料金所にて課金される料金額を表す吹き出し表示を当該料金所を表すオブジェクトの近傍にさらに合成することを特徴とする、請求項20に記載の地図表示方法。
  23. 前記有料区間における料金支払いに用いられる通行券に対応する通行券情報を通行券情報格納部に格納する通行券情報格納ステップをさらに備え、
    前記地図データ合成ステップは、前記通行券を購入する場合には前記通行券情報格納部に格納された前記通行券情報を作成し、所定の場合には前記通行券情報を変更することを特徴とする、請求項20に記載の地図表示方法。
  24. 前記通行券情報は、前記通行券の有効期限に関する情報を含み、
    前記地図データ合成ステップは、前記通行券の有効期限に関する情報を参照し、所定の場合に警告メッセージを作成して、ユーザに対して表示することを特徴とする、請求項23に記載の地図表示方法。
  25. 装置外部から送信されてきた通信情報を所定の形状を有するオブジェクトとして地図上に合成表示し、目的地までの誘導案内を行うナビゲーション装置であって、
    ユーザからの指示が入力される入力部と、
    現在位置を検出する位置検出部と、
    地図情報を予め格納する地図データ格納部と、
    前記オブジェクトを前記地図上に提示するためのオブジェクトモデル提示情報を格納するオブジェクトモデル提示情報格納部と、
    前記入力部から入力された前記指示と、前記位置検出部が検出した前記現在位置と、前記地図データ格納部に格納された前記地図情報とに基づいて、目的地までの経路を選出する経路選出部と、
    前記通信情報を受信する通信部と、
    前記通信情報および前記オブジェクトモデル提示情報格納部から入力された対応するオブジェクトモデル提示情報に含まれる前記オブジェクトが有する形状に関する情報と、所定の条件に適合すれば所定の処理が実行されるような形態もしくは関数名と関数の内容とを記述した形態で表現された前記オブジェクトにおける時空間の振る舞いに関する情報とを解釈して前記オブジェクトを生成し、前記地図上に合成する地図データ合成部と、
    前記通信部によって受信された前記通信情報と、前記経路選出部によって選出された前記経路と、前記位置検出部によって検出された前記現在位置と、前記地図データ格納部からの前記地図情報とが入力されて、目的地までの誘導案内を生成すると共に、前記地図データ合成部によって合成された地図画面を出力する誘導部と、
    前記誘導部から入力された前記地図画面をユーザに対して表示する表示部とを備える、ナビゲーション装置。
  26. 外部から送信されてきた通信情報を所定の形状を有するオブジェクトとして地図上に合成表示する地図表示装置に、
    前記通信情報および前記オブジェクトを前記地図上に提示するためのオブジェクトモデル提示情報に含まれる前記オブジェクトが有する形状に関する情報と、所定の条件に適合すれば所定の処理が実行されるような形態もしくは関数名と関数の内容とを記述した形態で表現された前記オブジェクトにおける時空間の振る舞いに関する情報とを解釈して実行するオブジェクト提示情報実行ステップと、
    前記オブジェクト提示情報実行ステップにおける実行結果から前記オブジェクトを生成するオブジェクト作成ステップと、
    前記オブジェクトを前記地図上に合成するデータ合成ステップとを実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  27. 外部から送信されてきた通信情報を所定の形状を有するオブジェクトとして地図上に合成表示する地図表示装置に、
    前記通信情報および前記オブジェクトを前記地図上に提示するためのオブジェクトモデル提示情報に含まれる前記オブジェクトが有する形状に関する情報と、所定の条件に適合すれば所定の処理が実行されるような形態もしくは関数名と関数の内容とを記述した形態で表現された前記オブジェクトにおける時空間の振る舞いに関する情報とを解釈して実行するオブジェクト提示情報実行ステップと、
    前記オブジェクト提示情報実行ステップにおける実行結果から前記オブジェクトを生成するオブジェクト作成ステップと、
    前記オブジェクトを前記地図上に合成するデータ合成ステップとを実行させるためのコンピュータプログラム。
JP2001076752A 2000-03-17 2001-03-16 地図表示装置及びナビゲーション装置 Expired - Fee Related JP3722710B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001076752A JP3722710B2 (ja) 2000-03-17 2001-03-16 地図表示装置及びナビゲーション装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-77293 2000-03-17
JP2000077293 2000-03-17
JP2001076752A JP3722710B2 (ja) 2000-03-17 2001-03-16 地図表示装置及びナビゲーション装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2001330452A JP2001330452A (ja) 2001-11-30
JP2001330452A5 JP2001330452A5 (ja) 2005-06-30
JP3722710B2 true JP3722710B2 (ja) 2005-11-30

Family

ID=26587894

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001076752A Expired - Fee Related JP3722710B2 (ja) 2000-03-17 2001-03-16 地図表示装置及びナビゲーション装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3722710B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007102238A (ja) * 2006-10-23 2007-04-19 Zenrin Co Ltd 3次元表示可能な電子地図データを利用した情報提供
JP2009031308A (ja) * 2008-10-30 2009-02-12 Zenrin Co Ltd ナビゲーションシステム、および、電子地図データのデータ構造
EP3624081A1 (en) * 2014-10-30 2020-03-18 Mitsubishi Electric Corporation In-vehicle device and autonomous vehicle including such an in-vehicle device

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2865856B2 (ja) * 1990-11-30 1999-03-08 株式会社日立製作所 地図・図面情報の表示方法
JP3003518B2 (ja) * 1994-10-17 2000-01-31 松下電器産業株式会社 ナビゲーション装置
JPH08261774A (ja) * 1995-03-20 1996-10-11 Hitachi Ltd 経路誘導装置および情報提供システム
JPH09304090A (ja) * 1996-05-21 1997-11-28 Canon Inc 地図情報処理装置
JPH10123943A (ja) * 1996-10-15 1998-05-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 車両用情報提供装置
JPH10254669A (ja) * 1997-03-11 1998-09-25 Sony Corp 情報処理装置および方法
JPH10300489A (ja) * 1997-04-25 1998-11-13 Alpine Electron Inc ナビゲーション装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001330452A (ja) 2001-11-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1134554B1 (en) Map display device and navigation device
JP4302872B2 (ja) ランドマーク更新システムおよびナビゲーション装置
RU2436167C1 (ru) Система обработки информации дорожного движения, устройство статистической обработки, способ обработки информации дорожного движения и модуль управления навигационного устройства
CN101082503B (zh) 描画系统
JP4486866B2 (ja) コスト情報を提供するナビゲーションデバイスおよび方法
JP4486520B2 (ja) ナビゲーション装置
US7920966B2 (en) Navigation apparatuses, methods, and programs
JP4905044B2 (ja) 交通情報配信装置
JP2006506715A (ja) インテリジェント交通システム
JP2001134659A (ja) 目標物配置方法
EP2335023B1 (en) Method of and computer implemented system for generating a junction view image
JP2001330451A (ja) 地図表示装置及びナビゲーション装置
JP4699170B2 (ja) 地図情報配信システム
JP5855412B2 (ja) ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、およびプログラム
KR101283126B1 (ko) 통행요금정보 통신 및 경로 안내 시스템, 및 이를 이용한 통행요금정보 통신 및 경로 안내 방법
JPH109879A (ja) 前方画像表示装置
JPH10253380A (ja) 三次元地図表示装置
JP3722710B2 (ja) 地図表示装置及びナビゲーション装置
JP2001273526A (ja) 立体地図表示装置
JP5454559B2 (ja) 交通情報配信装置
JP2023024857A (ja) 路車間連携情報処理方法、装置、システム、電子機器、記憶媒体およびコンピュータプログラム
JP2001330453A (ja) 地図表示装置及びナビゲーション装置
JP2007333654A (ja) ナビゲーション装置
JP4547826B2 (ja) ナビゲーション装置及びナビゲーションプログラム
JP4187944B2 (ja) 車載用経路案内方法及び車載用経路案内装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041021

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041021

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20041029

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20041129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050203

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050331

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050613

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050719

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050816

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20050819

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050913

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050913

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080922

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090922

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090922

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100922

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees