JPH109879A - 前方画像表示装置 - Google Patents

前方画像表示装置

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JPH109879A
JPH109879A JP15852696A JP15852696A JPH109879A JP H109879 A JPH109879 A JP H109879A JP 15852696 A JP15852696 A JP 15852696A JP 15852696 A JP15852696 A JP 15852696A JP H109879 A JPH109879 A JP H109879A
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JP
Japan
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road
information
driver
dimensional image
roads
Prior art date
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Application number
JP15852696A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Shimoura
弘 下浦
Kenji Tenmoku
健二 天目
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】道路を走行しているときドライバが特に注意し
なければならない道路を、ドライバに分かりやすく、的
確に表示する。 【解決手段】ユーザが、これから特に注意しなければな
らない道路(例えば、上り坂と下り坂が連続する道路と
する)を確認したいときに、地図データを読み出し、当
該道路L1 ,L2 を含んでいれば、所定のルールに従っ
て3次元画像情報を付与し、3次元コンピュータグラフ
ィックス処理を施して表示用データを作成する。 【効果】ドライバは、一目で、注意すべき道路の様子
を、的確に把握することができ、走行の安全に役立てる
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メモリに格納され
た前方道路表示用地図データに基づいてドライバがこれ
から走行する際に特に注意しなければならない道路を特
定して、3次元コンピュータグラフィックス(CG)技
術を利用して当該道路等の立体的画像を作成する道路の
前方画像表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、走行中の車両の位置を検出す
るとともに、地図データから道路地図を読み出して液晶
等の表示画面に描画し、前記車両の位置をこの道路地図
画面に重畳して表示させるナビゲーション装置が広く普
及している。このようなナビゲーション装置では、単に
車両の位置を道路地図画面に表示するだけでなく、CP
Uの演算能力を生かして、ドライバに注意を促す必要の
ある時はコンピュータがその条件を自動的に求めて、そ
の結果に基づいてドライバに警告するという機能が求め
られており、種々の提案が成されている。
【0003】例えば、車両の走行速度との関係で、前方
のカーブの危険等を予測して、危険であればドライバに
知らせるという発明や(特開昭60−89298号公報
参照)、車両の走行速度に基づいて停止距離を算出し、
その距離内の地図データから車両の減速の必要性を判定
し、減速が必要であれば警告を与えるという発明(特開
平4−351913号公報参照)が開示されている。
【0004】前記いずれの発明も、カーブを曲がるのが
危険とか、減速が必要であるとか、事故に到る可能性の
高い危険性をドライバに知らせて事故を未然に回避する
ことを目的としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、実際には、そ
れほど緊急な情報ではないものの、この先にカーブがあ
るとか、道路幅が狭くなっていて車線が減少するとか、
坂道が上りから下りになっているとかの、安全走行上、
ドライバにとって事前に知ってもらいたい情報を、ドラ
イバに的確に知らせることも重要となってくる。
【0006】ところが、前記ナビゲーション装置に用い
られる道路地図画面は、道路地図を平面的に小さな画面
に表示したものにすぎない。したがって、ドライバが不
案内な道路を走行しているときに、前方に特に注意しな
ければならない道路があっても、それを道路地図画面に
的確に表示するのは困難なことが多い。例えば、幅が急
に狭くなっている道路があっても、小さな道路地図画面
には、1本の道路を表す線が描かれているに過ぎないの
で、その線に、幅の広狭を表示することは困難である。
仮に、太い線、細い線を区別して描くことができても、
ドライバが判別できるかどうか疑問である。また、「太
い」「細い」と文字で表示しようとしても、小さな道路
地図画面には、道路名、交差点名等多くの文字が描かれ
ているので、それらの中にさらに文字を追加することに
なり、ドライバに判読を強いるので、走行の安全面から
も問題がある。
【0007】そこで、本発明は、道路を走行していると
きドライバが特に注意しなければならない道路を、ドラ
イバに分かりやすく、的確に表示することのできる前方
画像表示装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めの請求項1記載の前方画像表示装置は、地図データ
は、車両がその道路を走行しているときドライバが特に
注意しなければならない道路であるか否かの情報を含む
ものであり、メモリから読み出された地図データに、ド
ライバが特に注意しなければならない道路の情報が含ま
れているかどうかを判定する判定手段と、前記判定手段
により、ドライバが特に注意しなければならない道路の
情報が含まれていると判定された場合に、当該道路を含
む地図データに所定のルールに従って3次元画像情報を
付与する3次元画像情報付与手段と、前記3次元画像情
報付与手段により3次元画像情報の付与された地図デー
タに3次元コンピュータグラフィックス処理を施して表
示用データを作成する表示用データ作成手段と、表示用
データ作成手段により作成された表示用データを用いて
立体的画像を表示する表示手段とを備えるものである。
【0009】この前方画像表示装置によれば、ユーザ
が、これから特に注意しなければならない道路を確認し
たいときに、当該道路を含む地図データに所定のルール
に従って3次元画像情報を付与する。そして、公知の3
次元コンピュータグラフィックス処理を施して表示用デ
ータを作成する。したがって、地図の中の少なくとも注
意すべき道路がリアルに立体的に表示された画像を作成
し、表示することができる。
【0010】前記「ドライバが特に注意しなければなら
ない道路」とは、次の(a) から(c)までのいずれか1つ
または複数の条件を満たす道路である(請求項2)。 (a) 道路の属性や物理的形状が変化する道路、(b) 道路
の交通規制の内容が変化する道路、(c) 統計的に見て事
故の多い道路。
【0011】前記「ドライバが特に注意しなければなら
ない道路」とは、次の(1) から(8)までのいずれか1つ
または複数の条件を満たす道路である(請求項3)。 (1) 坂道を上り切った峠の道路、(2) 道路幅が狭くなっ
ている道路、(3) トンネルの入り口がある道路、(4) 急
カーブの道路、(5) 5本以上の道路が交わる交差点につ
ながる道路、(6) 踏切又は横断歩道のある道路、(7) 規
制速度の変わる道路、(8) 統計的に見て事故の多い道
路。
【0012】前記「ドライバが特に注意しなければなら
ない道路の情報」は、リンク単位で付与されているもの
であってもよい(請求項4)。こうすれば、走行してい
るリンクが認識できれば対応する道路の情報を容易に取
得することができる。また、前記3次元画像情報付与手
段は、前記地図データに含まれるリンクのデータに基づ
いて道路幅の情報を付与するものでもよい(請求項
5)。
【0013】この装置によれば、前方道路表示用地図デ
ータを構成する1本の線にすぎないリンクが、立体的画
像の中に、道路幅をもって表示されるので、ユーザは注
意しなければならない道路を容易に認識することができ
る。また、前記3次元画像情報付与手段は、前記地図デ
ータに含まれるリンク及びノードのデータに基づいて道
路の高さの情報を付与するものでもよい(請求項6)。
【0014】この場合は、立体的画像の中に道路が所定
の高さで表示される。例えば注意しなければならない道
路が高架道路であれば、その道路は地面より高い位置に
表示されるので、高架道路が平地の道路と交差する場合
に、ユーザは走行しようとする道路の上下関係を容易に
認識することができる。また、坂道を登るときには地面
より浮き上がって表示されるし、坂道を下るときには地
面を見下ろすように表示される。
【0015】また、前記3次元画像情報付与手段は、当
該道路を含む地図データに所定のルールに従って3次元
画像情報を付与する場合に、当該道路に色付けをするも
のであってもよい(請求項7)。これによれば、ユーザ
は注意しなければならない道路を、色の違いによって容
易に認識することができる。この場合、当該道路に、表
面と裏面とで異なった色付けをしてもよい(請求項
8)。例えば、坂道の上り下りが続いているときには、
下り坂は、3次元コンピュータグラフィックス処理で
は、その道路の裏面が表示されることがある。この場
合、裏面であることが容易に分かるように、異なった色
付けをすれば、立体感がさらによく現れる。
【0016】また、「ドライバが特に注意しなければな
らない道路」の種類に応じて予め決められた形状、模様
若しくは色が記憶されたファイルを備え、前記3次元画
像情報付与手段は、前記ファイルを参照して道路に沿っ
て当該形状、模様若しくは色の情報を付与することもで
きる(請求項9)。例えば、踏切や横断歩道等の形状
は、リンクのデータに基づくだけでは作成が難しいの
で、この場合には、予め決められた形状、模様若しくは
色が記憶されたファイルを用意しておき、必要の都度こ
のファイルを参照して、踏切や横断歩道等の所望の3次
元形状を付与することができる。
【0017】また、前記3次元画像情報付与手段は、当
該道路を含む地図データに所定のルールに従って3次元
画像情報を付与する場合に、当該道路をフラッシュ表示
させるものであってもよい(請求項10)。ユーザは注
意しなければならない道路を、フラッシュ表示によって
容易に認識することができる。フラッシュ表示をすると
き、例えばフロントウィンドウに反射させてもよく、こ
うすれば、ドライバは、正面から目をそらすことがない
ので、安全上有利である。
【0018】前記判定手段は、地図データのうち、車両
の位置から一定距離以内のもののみを対象として、特に
注意しなければならない道路の情報が含まれているか否
かの判定をすることが好ましい(請求項11)。遠隔地
まで3次元画像情報を作成して立体的画像を表示して
も、ユーザには細かい画像は見えにくく、処理時間もか
かるので、車両の位置から一定距離以内のもののみを対
象として、3次元画像情報を付与するほうが好ましいか
らである。前記一定距離は、道路の属性(一般道路か高
速道路か等)に応じて適宜設定すればよい。
【0019】なお、今まで説明した前方画像表示装置
は、地図データがドライバが特に注意しなければならな
い道路であるか否かの情報を含むものであったが、請求
項12に記載したように、この情報を外部情報取得手段
により外部から取得するようにしてもよい。このような
構成にすると、例えば、請求項13に掲げたような(i)
渋滞している道路、(ii)事故のあった道路の情報のよう
に時間的に変化する情報を得たい場合に、有利である。
このような動的な情報は、地図データとして持っておく
ことはできず、外部からリアルタイムで取得しないと知
ることができないからである。
【0020】この場合も、予め決められた形状、模様若
しくは色が記憶されたファイルを備え、3次元画像情報
付与手段は、前記ファイルを参照して道路に沿って形
状、模様若しくは色の情報を付与してもよい(請求項1
4)。こうすることによって、渋滞している道路や事故
のあった道路を、何らかの形状によって、3次元画像と
して、分かりやすく、直観的に表示することができる。
【0021】前記請求項1から請求項14に記載した発
明において、3次元コンピュータグラフィックス処理を
施してどのような視点からどの方向を見た表示用データ
を作成するかは、何ら限定されない。3次元コンピュー
タグラフィックス処理においては、どの視点から見える
図でも自由自在に作成することができるからである。例
えば、車両の座席に座ったユーザの目の高さから見える
画像を作成してもよく、上空の一定の高さから見える画
像を作成してもよい。また、車両にも、RVやトラック
のような座席の位置の高い車両もあれば、クーペやカブ
リオレのような座席の位置の低い車両もあるが、どのよ
うな種類の車両の座席に座ったユーザの目の高さから見
える画像を作成するかも、自由に決めることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面を参照しながら詳細に説明する。この実施形態
は、車載ナビゲーション装置において、メモリに格納さ
れた前方道路表示用地図データに基づいて立体的画像を
作成し、車載ナビゲーション装置の表示装置にその画像
を表示できるようにする装置に関する。
【0023】図1は、車載ナビゲーション装置のブロッ
ク図であり、この装置には、センサとして、車両の走行
距離を検出するための距離センサ11及び車両が前進し
ているか後退しているかを検出するためのシフトセンサ
13が備えられている。これら2つのセンサ11,13
の検出出力は、ロケータ15へ与えられる。また、車両
の旋回角度を検出するためのジャイロセンサ16が設け
られており、ジャイロセンサ16の検出出力もロケータ
15へ与えられる。
【0024】ロケータ15には、さらに、外部情報取得
手段としての受信機27が接続されている。受信機27
は、情報提供手段から放射される位置情報や道路情報
(渋滞情報,事故情報,交差点名称,行き先案内)等の
データを受信するためのものである。情報提供手段が、
道路の路側等に設置されたビーコンアンテナである場合
は、ビーコンアンテナの設置間隔は、短いほど、きめ細
かな道路情報が入手できるので好ましい。ビーコンアン
テナのサービス範囲が互いに重複する程度に密に設置さ
れていること(連続ビーコン)が理想的である。また、
情報提供手段は、ビーコンアンテナ以外に、道路に平行
に布設された漏洩同軸ケーブルであってもよい。この場
合は、受信機27は、漏洩同軸ケーブルからの電波を受
信する受信機となる。さらに、情報提供手段は、FM多
重放送機、通信衛星、放送衛星であってもよい。この場
合は、受信機27は、FM多重受信機、通信衛星電波受
信機、又は放送衛星電波受信機となる。
【0025】受信機27で受信されたデータは、コント
ローラ17へ与えられ、最終的に表示装置22に表示さ
れて、運転者に情報を伝える。また、オプション装置と
して、ロケータ15にGPS受信機29が接続されてい
る。GPS受信機29を備えると、GPS衛星からの信
号を受信して、絶対位置方位を正確に検出したり、ある
いは、移動体の現在位置が直接検出できる。
【0026】ロケータ15は、車両の現在位置を算出す
るためのもので、ジャイロセンサ16で検出された車両
の旋回角度に基づいて車両の方位変化量を求め、また、
距離センサ11で検出された距離に、シフトセンサ13
から与えられる車両の前進又は後退を加味して、車両の
移動距離を求める。したがって、例えば車両が発進する
前に、車両の正確な初期位置データをロケータ15に与
えておけば、ロケータ15によってその後の車両の現在
位置が算出される。
【0027】また、ロケータ15は、この走行軌跡デー
タと、地図専用ディスクD1に格納されている道路のパ
ターンとの比較(いわゆる地図マッチング法;例えば特
開昭61−56910号公報参照)に基いて、車両の存
在確率を加味した道路及び道路上の車両位置を検出する
機能を有している。地図マッチング法によって算出され
た車両の現在位置を表わすデータは、この車載ナビゲー
ション装置の制御中枢であるコントローラ17へ与えら
れる。コントローラ17は、CPU、ROM、RAM等
を含み、上述のロケータ15及びメモリドライブ18に
接続されているとともに、グラフィックジェネレータ2
4、TFT液晶やSTN液晶等を利用した表示装置2
2、リモコンスイッチ23及び音声誘導装置25に接続
されている。
【0028】リモコンスイッチ23は、本発明との関係
に限れば、旅行の目的地を設定し、走行モード(実走行
モードか、シミュレーションモードか)を選択するスイ
ッチである。コントローラ17は、ロケータ15で算出
された車両の現在位置データに基づいて、メモリドライ
ブ18を制御する。メモリドライブ18は、コントロー
ラ17から与えられる制御信号に応答して、装填されて
いる地図専用ディスクD1から経路計算のための経路計
算用リンクデータを読み出し、コントローラ17へ出力
する。コントローラ17は、現在位置から目的地までの
推奨経路の計算を行い、得られた推奨経路を表示させる
(経路計算法については、例えば特開昭58−2230
17号公報参照)。
【0029】地図専用ディスクD1は、CD−ROM,
DVD(Digital Video Disc) −ROM等の大容量記憶
媒体で構成されている。また、メモリドライブ18は、
コントローラ17から与えられる制御信号に応答して、
事前に地図専用ディスクD1から車両現在位置を含む所
定範囲の地図データ及び前方道路表示用地図データを読
み出し、コントローラ17へ出力する。コントローラ1
7は、前記所定範囲の地図データ及び前方道路表示用地
図データを主メモリ34(図2参照)に記憶させ、ロケ
ータ15で算出された現在位置データと、主メモリ34
に記憶された前方道路表示用地図データに基づいて所定
の画像データを作成し、グラフィックジェネレータ24
に与える。グラフィックジェネレータ24は、3次元コ
ンピュータグラフィックス処理を行って立体的画像を作
成し、表示装置22へ与え、表示させる(3次元コンピ
ュータグラフィックス技術自体は公知技術であり、例え
ば特開平6−83937号公報、特開平5−20345
7号公報参照) ここに、地図データは、従来より通常使用されているも
ので、2500分の1の地図データベースから作成さ
れ、道路地図(高速自動車国道、自動車専用道路、国
道、都道府県道、指定都市の市道、その他の生活道路を
含む。)をメッシュ状に分割し、各メッシュ単位でノー
ドとリンクとの組み合わせからなるデータを記憶してい
る。ここに、ノードとは、一般に、道路の交差点、道路
の折曲点(補間点という)、メッシュの境界点、行き止
まり点などを特定するための座標点のことである。リン
クは、各ノードをつないだ方向付の線分のことである。
さらに、前記地図データ(以下「一般地図データ」とい
う)は、地図表示のための鉄道、駅、有名施設の名称、
通りの名称、駐車場、公園、川等の表示のためのデータ
も記憶している。
【0030】前方道路表示用地図データは、前方道路を
立体的に表示するためのデータで、各リンクについて、
当該リンクの属性(高速自動車国道、自動車専用道路、
国道などの区別)と、当該リンクに対応する道路が「変
化する道路」であるかどうかの情報等を記憶している。
前述した「変化する道路」とは、車両がその道路を走行
しているときに、道路の属性や物理的形状が変化した
り、道路の交通規制の内容が変化したりすることによっ
てドライバが特に注意しなければならない道路のことを
いう。例えば、坂道(峠)を登り切った道路、道路幅が
狭くなっている道路、トンネルの入り口がある道路、急
カーブの道路、5本以上の道路が交わる交差点につなが
る道路、踏切又は横断歩道のある道路、規制速度の変わ
る道路、統計的に見て事故の多い道路、があげられる。
【0031】また、受信機27を通して入手した渋滞情
報や事故情報に基づいて特定される渋滞道路や事故のあ
った道路も、「変化する道路」に含められる。これらの
道路が前方にあるとドライバからよく見えないため、下
り勾配の程度、車線変更の必要性、カーブの深さ、渋滞
の続き具合、事故の様子等が把握できないので、前もっ
て注意を喚起する必要があるからである。
【0032】これらの道路は、地図データの作成者が予
め実地調査して地図データにその情報をエントリするこ
とによって特定される。また、ユーザが主観的に決定し
て手動で入力するようにしてもよい。さらに、受信機2
7を通して渋滞情報や事故情報を入手したときに、所定
の記憶領域にその旨をエントリすることによっても特定
される。
【0033】前方道路表示用地図データは、具体的に
は、メッシュ単位に、表1に示す前方道路表示用リンク
テーブルと、表2に示す分岐テーブルとに分けて記憶さ
れている。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】前方道路表示用リンクテーブル(表1)
は、リンク番号、リンクの距離、リンク幅、リンクの属
性、変化する道路であるかどうかの情報、分岐リンク本
数、分岐テーブルへのポインタ、リンクの始端ノードの
座標(以下「始端座標」という)及び終端ノードの座標
(以下「終端座標」という)を含んでいる。リンクの始
端座標及び終端座標は、ともに3次元座標(x,y,
z)の形で格納されている。
【0037】また、分岐テーブル(表2)は、分岐種別
とリンクテーブルへのポインタを含んでいる。分岐種別
は、リンクへの進入の可否を示す情報で、例えば0:通
常、1:進入禁止、という具合に記憶される。リンクテ
ーブルへのポインタは、分岐先のリンクが格納されてい
るアドレスへのポインタのことである。図2は、コント
ローラ17内部の機能ブロック図であり、コントローラ
17は、メモリドライブ18を通して所定範囲の一般地
図データ及び前方道路表示用地図データを読み出す地図
データ管理部31と、リモコンスイッチ23の操作を信
号に変換する入力処理部32と、リモコンスイッチ23
から入力される目的地情報と経路計算用リンクデータと
を用いて目的地に達する推奨経路を計算する経路計算処
理部33と、主メモリ34と、3次元CG作成処理部3
5と、経路誘導処理部36を有する。
【0038】前記3次元CG作成処理部35は、画像作
成処理をする部分であって、読み出された前方道路表示
用地図データに基づいて、前方に変化する道路がある場
合に、ドライバに注意を促すために走行する車両の中又
は外から見た立体的画像データを作成する。この画像デ
ータに基づいて、3次元コンピュータグラフィックス処
理を施して作成された立体的画像を「3D表示画面」と
いう。
【0039】さらにフローチャート(図3、図4)に沿
って、3次元CG作成処理部35の機能を詳しく説明す
る。このフローチャートの処理は、通常のナビゲーショ
ン装置で行われる一般地図データに基づく車両周辺の道
路地図画面の作成と平行して行われるものである。ユー
ザがリモコンスイッチ23により旅行の目的地を設定す
れば、3次元CG作成処理部35は、ユーザの操作によ
り経路計算が行われるかどうかチェックする(ステップ
S2)。経路計算が行われたなら、得られた推奨経路を
保存する(ステップS3)。
【0040】次に、走行モードが、実走行モード、シミ
ュレーションモードのいずれに選択されているかを判定
する(ステップS4)。ここで、実走行モードとは、車
両を実際に走行させた状態で走行経路に沿った3D表示
画面を作成するモードをいい、シミュレーションモード
とは車両を所定速度で仮想的に走行させた状態で走行経
路に沿った3D表示画面を作成するモードをいう。
【0041】シミュレーションモードは、次のようなと
きに設定されるモードである。すなわち、推奨経路は、
目的地をリモコンスイッチ23で設定すれば車両走行前
でも計算できるので、表示画面もこの推奨経路に基づい
て車両走行前に作成しておくことができる。したがっ
て、走行開始前に画像を早送りで画面に表示することが
できる。このようにすれば、ドライバは、走行に先立っ
て推奨経路に道路の走り方を予め頭に入れておくことが
できる。
【0042】実走行モードが選択されていれば、ロケー
タ15から車両の現在位置情報を得る(ステップS
5)。そして、目的地に到着したかどうか判定し(ステ
ップS6)、目的地に到着していなければ次の処理に入
る。シミュレーションモードが選択されていれば、推奨
経路が求まっていることを条件にして(ステップS
7)、この推奨経路に沿って車両の位置を設定し、所定
速度で仮想的に走行させる(ステップS8)。そして、
経路の最終地点に到着したかどうか判定し(ステップS
9)、到着していなければ次の処理に入る。
【0043】次の処理では、車両の位置に対応する視点
位置を計算する(ステップS11)。この視点位置は、
どのような視点から見た表示用データを作成するかを決
めるためのもので、車両の座席に座ったドライバの目の
高さ、上空の一定の高さ等任意に設定することができ
る。この発明では、前方に変化する道路がある場合に、
ドライバに注意をうながすことを目的とするので、通常
は、視点位置を、車両の座席に座ったドライバの目の高
さに固定する。
【0044】次に、車両の走行しているリンクが更新さ
れたか、つまり車両がリンクとリンクの継ぎ目を通過し
たかどうかを確認する(ステップS12)。リンクが更
新されれば、前方道路表示用地図データの取得処理(ス
テップS13)を行う。リンクが更新されなければ、ス
テップS13−S18の処理は行わないでステップS1
9に進む。
【0045】前方道路表示用地図データの取得(ステッ
プS13)は、前方一定距離分のリンクについて行う。
一定距離分としたのは、変化する道路に相当するリン
ク(以下「変化リンク」という)だけでなく、その周り
の全てのリンクに対して3次元画像情報を付与すると時
間がかかるので対象を限定する必要があること、遠く
に映る小さな道路まで3次元画像情報を付与してもドラ
イバには殆ど見えないので意味がない反面、車両が走行
して車両との距離が縮まってくれば3次元的な表示が必
要になること、主メモリ34の容量が有限であるこ
と、等の理由による。「一定距離」は、具体的には、一
般道路では200m、高速道路では500m位となる。
【0046】図5及び図6は、前方道路表示用地図デー
タの取得手法を解説する図である。図5において、車両
の位置がリンク0にあり、前方道路表示用地図データ
の、リンク0からリンク11までのリンクを取得してい
る。この後、図6に示すように、車両の位置がリンク0
からリンク4に進入したとすると、このリンク4から分
岐しないリンク0,1,2,3,5のデータが全て抹消
される。これは、車両が進入する可能性のないリンクを
3次元表示しても意味がないからである。その代わり、
新しい車両の位置から一定の距離以内に入ってきたリン
ク12,13,14,15を新たに取得する。
【0047】このようにして、現在位置に対応するリン
クから分岐するリンクであって、現在位置から前方一定
の距離以内にあるリンクが、3次元表示処理の対象とな
るリンク(以下「対象リンク」という)として取得され
ていく。道路の立体画像作成処理(ステップS15−S
18)を、図7から図12を参照して説明する。
【0048】まず、対象リンクの中で、変化リンクがあ
るかどうかを、前方道路表示用リンクテーブルに基づい
て判定する(ステップS15)。変化リンクがあれば、
当該変化リンク及び自車位置から変化リンクまでつなが
るリンクに3次元画像情報を付与する(ステップS1
6)。図7は、いくつかのつながった対象リンクから、
道路の立体的画像を作成する手法を解説する図であり、
図7(a) において、交差点を表わすノード及びこのノー
ドを端点とする4つのリンクが示されている。前方道路
表示用地図データを参照して各リンクのリンク幅Wを求
め、それらの道路幅Wに基づいて、道路形状を作る(図
7(b),(c) 参照)。さらに、図8に示すように一定の幅
tを有する歩道を付け(図8(a) )、センターラインと
横断歩道を付けてもよい(図8(b) )。
【0049】なお、道路幅の設定にあたっては、図9
(a) に示すように、リンクどうしが補間点において折れ
曲がってつながっている場合があるが、図9(b) のよう
に直線で連続させると不自然なので、図9(c) に示すよ
うに、滑らかに連続させる処理を行う。また、道路幅の
違うリンクどうしが接続しているときは、図10(c) に
示すように、道路幅をテーパー状に変化させる。
【0050】特に交差点におけるコーナーの処理につい
ては、コーナーの角を落として円曲線で表現し、歩道の
角も鈍角で処理をする(図11(b) )。側道、歩道を付
加する場合の、道の幅は、側道は例えば1.5m,歩道
は3mとし、道の高さは、例えば側道は道路と同じ高
さ、歩道は+20cmの高さとする。
【0051】以上の道路の立体画像作成処理(図7−図
11)において、道路自体の高さは、地平面と同じ高さ
(高さ0m)としていたが、道路に高さが与えられてい
る場合(すなわち、前方道路表示用リンクテーブル(表
1)で、リンクの始端座標又は終端座標が0でない高さ
情報を持つ場合)は、高く見えるように又は低く見える
ように処理することもできる。
【0052】例えば、図12に示すように、ノードp,
q,rが存在し、ノードp,qによりリンクL1 を構成
し、ノードq,rによりリンクL2 を構成し、ノードq
のz座標が他のノードp,rのz座標よりも高い場合、
すなわち上り坂から下り坂になっている場合を想定す
る。図12(a) は道路の平面図、図12(b) はリンク接
続図である。この場合の変化リンクは、上り坂に相当す
るリンクL1 と下り坂に相当するリンクL2 である(以
下、変化リンクには*を付して図示すこととする)。図
13は、ドライバの視点から見た3D表示画面であっ
て、上り坂と下り坂が表示されている。下り坂は、裏面
が見えるように表示されている。
【0053】図14(a) は、道路幅がテーパ状に狭くな
っている場合の道路の平面図を示し、図14(b) はリン
ク接続図を示す。リンクL1 は広い道路に相当し、リン
クL 3 は狭い道路に相当し、リンクL2 はテーパ状に狭
くなる道路に相当する。変化リンクは、テーパ状に狭く
なっているリンクL2 と狭い道路に相当するリンクL 3
である。この道路をドライバの視点から見た3D表示画
面を図15に示す。
【0054】図16(a) は、トンネルがある場合の道路
の平面図を示し、図16(b) はリンク接続図を示す。リ
ンクL1 はトンネルに入る前の道路に相当し、リンクL
2 はトンネルの中の道路に相当する。変化リンクは、ト
ンネルに入る前のリンクL1である。この道路をドライ
バの視点から見た3D表示画面を図17に示す。図18
は、5つの分岐を有する交差点を示すリンク接続図であ
る。各リンクはL1 からL5 で表されている。変化リン
クは、5つのリンクL1 からリンクL5である。この道
路をドライバの視点から見た3D表示画面が図19であ
る。
【0055】また、図20は、急なカーブのある道路の
3D表示画面である。こうして3次元画像情報が得られ
ると、自車位置から変化リンクまでつながっているリン
クに相当する道路に色を付け(ステップS17)、3次
元コンピュータグラフィックス処理を施して3D表示画
面を作成する(ステップS18)。図13の例では、変
化リンクである上り坂のリンクL1 に相当する道路と下
り坂のリンクL2 に相当する道路に色を付ける。表裏別
色とするので、上り坂のリンクL1 と、下り坂のリンク
2 の裏面とは異なった色となる。
【0056】図15の例では、変化リンクであるテーパ
状に狭くなっているリンクL2 と狭い道路に相当するリ
ンクL3 に相当する道路に色を付ける。図17の例で
は、変化リンクであるトンネルに入る前のリンクL1
相当する道路に色を付ける。図19の例では、変化リン
クである交差点の分岐を表す各リンクL1 −L5 に相当
する道路に色を付ける。
【0057】図20の例では、カーブにつながる前後の
各リンクに相当する道路に色を付ける。次にステップS
19では、走行モードが、実走行モード、シミュレーシ
ョンモードのいずれに選択されているかを判定し、実走
行モードであれば、図1のステップS5に戻り、シミュ
レーションモードのときは、図1のステップS8に戻
る。
【0058】以上の処理を繰り返す。この繰り返しにお
いて、車両は走行していくので、その度に視点位置が変
化していき、その度に新しい視点位置に応じた3D表示
画面が作成されていくので、3D表示画面は、丁度視点
位置から見た動画像のように見える。今までの3D表示
画面の作成手法は、主としてリンクデータに基づいて、
形状を作ったり、色を付けたりするものであった。
【0059】しかし、踏切や横断歩道(特にスクールゾ
ーンの横断歩道)を表示するときは、簡単な形状だけで
はユーザは識別できないので、もっと複雑な形状が必要
になる。そこで、その場合は、前方道路表示用リンクテ
ーブル(表1)の各リンクごとに、表示すべき施設の種
類(踏切、横断歩道等)と相対座標(リンクの始端から
何m、右側、左側)の情報を持たせる。そして、その施
設の種類に対応する、3D表示画面において表示する色
や模様、形状のデータを格納したオブジェクトファイル
を用意する。
【0060】前記形状のデータとは、例えば、当該施設
をポリゴンで表示する場合の、ポリゴンの各頂点の座標
であってもよい。前記色や模様のデータとは、イメージ
マッピングする場合の画像データであってもよい。走行
するリンクが特定されると、前方道路表示用リンクテー
ブルを読みに行って、表示すべき施設があるかどうかを
知ることができる。施設があれば、その施設の種類に応
じて前記オブジェクトファイルを参照して、表示すべき
ポリゴンの座標やポリゴンの中に付ける色や模様を特定
することができる。したがって、道路の所定位置に立体
的な施設を表示させることができる。
【0061】さらに、必要に応じて、当該施設のある一
定区間の道路を着色することも可能である。このように
して、施設を立体的に表示することによって、ドライバ
は、特に注意しなければならない道路であることを、一
目で知ることができる。図21は、踏切を立体的に表示
し、踏切のある区間の道路を着色した3D表示画面の例
を示している。
【0062】図22は、学校の近くの横断歩道の側に立
つ子供の図形を立体的に表示した3D表示画面の例を示
している。いままでは、どのような3D表示画面を作成
すべきかは、前方道路表示用リンクテーブルに基づいて
判断していた。しかし受信機27等を通して渋滞情報や
事故情報を入手したときに、渋滞や事故を示す3D画像
を作成し、道路に立体的に表示させることも可能であ
る。
【0063】例えば、道路の渋滞を表す渋滞車両の3D
画像データをオブジェクトファイルに登録しておき、こ
の先の特定のリンクがある長さにわたって渋滞している
との情報を入手した場合は、オブジェクトファイルのデ
ータを読出し、そのリンクについてその長さの分だけ、
渋滞車両が存在しているように3D画像を作成する。図
23は、このようにして作成した渋滞車両の画面を示
す。
【0064】また、道路の事故を表す車両の3D画像デ
ータをオブジェクトファイルに登録しておき、この先の
リンクのある地点で事故が起こっているとの情報を入手
した場合は、オブジェクトファイルのデータを読出し、
そのリンクについてその地点で事故車両が存在している
ように、3D画像を作成する。図24は、このようにし
て作成した事故車両の画面を示す。
【0065】目的地又は経路の最終地点に到着したと判
定された時点で、以上の処理を打ち切る。以上のように
して、現在位置から前方一定の距離以内にあるリンクの
中で、変化リンクが存在することを判定すれば、自車位
置から変化リンクまでつながっているリンクに相当する
道路に色を付けるとともに、その3次元画像情報を作成
して3D表示画面を作成することができる。
【0066】3D表示画面の表示方法として、いろいろ
な方法が考えられる。例えば、一般地図データに基づい
て、経路計算処理部33により計算された推奨経路やロ
ケータ15により特定された車両の位置をこの一般道路
地図画面に重畳して表示した案内画面の中に、小さなウ
ィンドウを設けて、前記変化する道路の3D表示画面を
この中に表示するしてもよい。また、3D表示画面を表
示するときは、一般道路地図画面の表示を中止して、3
D表示画面を大きく表示させるようにしてもよい。さら
に3D表示画面を表示するときは、3D表示画面を大き
く表示させるとともに、一般道路地図画面の表示をウィ
ンドウの中に表示してもよい。
【0067】また、表示装置22とともに、又は表示装
置22に代えて、ダッシュボードに投影器を置いて、3
D表示画面をフロントウィンドウに投影するようにして
もよい。こうすればドライバは、フロントウィンドウか
ら反射する映像を見ることができるので、正面から目を
そらすことがなくなり、安全上有利である。前記フロン
トウィンドウに投影する場合は、フロントウィンドウの
反射率が通常低いので、瞬間的に強い光を出すフラッシ
ュ表示を行うことが好ましい。フラッシュ表示は1回だ
けでなく、繰り返し行うことがさらに望ましい。
【0068】このように、変化する道路が前方にある場
合に、それを立体的に表示させることにより、ドライバ
の注意喚起と誘導に一層役立てることができる。なお、
3D表示画面によってドライバに注意喚起するときに、
画像を表示するとともに、音声誘導装置25により音声
を同時に出すようにすれば、より確実で安全な誘導が行
える。
【0069】また、前記の実施形態は、車載ナビゲーシ
ョン装置において、表示装置に3D表示画面を表示でき
るようにした装置に関するものであったが、これに限ら
れず、車載しないパーソナルコンピュータにソフトウェ
アをセットする形で実現してもよい。この場合は、シミ
ュレーションモードでのみ使用する形態をとることとな
るのは勿論である。
【0070】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、これから特に注意しなければならない道路を走行し
ようとするときに、当該道路を含む地図データに所定の
ルールに従って3次元画像情報を付与し、3次元コンピ
ュータグラフィックス処理を施して表示用データを作成
するので、地図の中の少なくとも注意すべき道路がリア
ルに立体的に表示された画像を表示することができる。
したがって、ドライバは、一目で、注意すべき道路の様
子を、的確に把握することができ、走行の安全に役立て
めことができる。
【0071】また、請求項4記載の発明によれば、走行
しているリンクが認識できれば対応する道路の情報を容
易に取得することができる。また、請求項5記載の発明
によれば、前記地図データに含まれるリンクのデータに
基づいて道路幅の情報を付与するので、前方道路表示用
地図データを構成する1本の線にすぎないリンクが、立
体的画像の中に、道路幅をもって表示されるので、ドラ
イバは注意しなければならない道路を容易に認識するこ
とができる。
【0072】また、請求項6記載の発明によれば、地図
データに含まれるリンク及びノードのデータに基づいて
道路の高さの情報を付与するので、画像は非常にリアリ
ティに富んだ画像になり、ユーザにとって、見やすく、
把握しやすい画像を提供することができる。また、請求
項7記載の発明によれば、当該道路を含む地図データに
所定のルールに従って3次元画像情報を付与する場合
に、当該道路に色付けをするので、ドライバは注意しな
ければならない道路を、色の違いによって容易に認識す
ることができる。
【0073】請求項8記載の発明によれば、当該道路
に、表面と裏面とで異なった色付けをするので、3次元
コンピュータグラフィックス処理では、裏面であること
が容易に分かるので、立体感がさらによく現れる。請求
項9記載の発明によれば、踏切や横断歩道等のような複
雑な形状についても、3次元形状を付与することができ
る。
【0074】また、請求項10記載の発明によれば、当
該道路をフラッシュ表示させるので、ドライバは注意し
なければならない道路を、フラッシュ表示によって容易
に認識することができる。フラッシュ表示をするとき、
例えばフロントウィンドウに反射させてもよく、こうす
ればドライバは、正面から目をそらすことがないので、
安全上有利である。
【0075】請求項11記載の発明によれば、短時間で
3次元画像情報を作成して立体的画像を表示することが
できる。請求項12記載の発明によれば、地図データが
ドライバが特に注意しなければならない道路であるか否
かの情報を外部から取得することができる。請求項14
記載の発明によれば、予め決められた形状、模様若しく
は色が記憶されたファイルを備え、このファイルを参照
して道路に沿って形状、模様若しくは色の情報を付与す
ることができるので、渋滞している道路や事故のあった
道路を、所定の形状によって、3次元画像として、分か
りやすく直観的に表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された車載ナビゲーション装置を
示すブロック図である。
【図2】車載ナビゲーション装置のコントローラ内部及
びその周辺の機能ブロック図である。
【図3】3次元CG作成処理部による、変化する道路の
3次元立体画像作成処理を説明するフローチャートであ
る。
【図4】3次元CG作成処理部による、変化する道路の
3次元立体画像作成処理を説明するフローチャートであ
る(図3の続き)。
【図5】前方道路表示用地図データの更新手法(更新
前)を解説する図である。
【図6】前方道路表示用地図データの更新手法(更新
後)を解説する図である。
【図7】交差点を表すリンクから、道路イメージを構成
する手順を解説する図である。
【図8】交差点を表すリンクから、道路イメージを構成
する手順を解説する図である。
【図9】リンクどうしが折れ曲がってつながっている場
合に滑らかに連続させる処理を説明する図である。
【図10】道路幅の違うリンクどうしが接続している場
合に道路幅をテーパー状に変化させる処理を説明する図
である。
【図11】特に交差点におけるコーナーの角を落として
円曲線で表現し、歩道の角を鈍角にする処理を説明する
図である。
【図12】各ノードの座標を利用して、坂のある道路を
再現した例を示す図である。図12(a) は坂のある道路
の平面図、図12(b) はリンク接続図である。
【図13】道路の立体画像作成処理をし、視点位置を上
空に設定したときの、坂のある道路の3D表示画面の一
例を示す図である。
【図14】徐々に狭くなる道路を示す図である。図14
(a) は、道路幅がテーパ状に狭くなっている場合の道路
の平面図を示し、図14(b) はリンク接続図を示す。
【図15】テーパ状に狭る道路をドライバの視点から見
た3D表示画面を示す図である。
【図16】トンネルのある道路を示す図である。図16
(a) は、トンネルのある道路の平面図を示し、図16
(b) はリンク接続図を示す。
【図17】トンネルに入る道路をドライバの視点から見
た3D表示画面を示す図である。
【図18】目的地目印のオブジェクト管理ファイルの構
造を例示した図である。5つの分岐を有する交差点を示
すリンク接続図である。
【図19】5つの分岐を有する交差点をドライバの視点
から見た3D表示画面を示す図である。
【図20】急なカーブのある道路の3D表示画面を示す
図である。
【図21】踏切を立体的に表示し、踏切のある区間の道
路を着色した3D表示画面を示す図である。
【図22】学校の近くの横断歩道の側に立つ子供の図形
を立体的に表示した3D表示画面を示す図である。
【図23】渋滞道路に渋滞車両の図形を立体的に表示し
た3D表示画面を示す図である。
【図24】事故地点に事故車両の図形を立体的に表示し
た3D表示画面を示す図である。
【符号の説明】 D1 前方道路表示用地図データベース 15 ロケータ 17 コントローラ 22 表示装置 24 グラフィックジェネレータ 35 3次元CG作成処理部

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】道路網を構成する地図データに基づいて立
    体的画像を作成し、2次元画面に表示させる画像表示装
    置であって、 前記地図データは、車両がその道路を走行しているとき
    ドライバが特に注意しなければならない道路であるか否
    かの情報を含むものであり、 メモリから読み出された地図データに、ドライバが特に
    注意しなければならない道路の情報が含まれているかど
    うかを判定する判定手段と、 前記判定手段により、ドライバが特に注意しなければな
    らない道路の情報が含まれていると判定された場合に、
    当該道路を含む地図データに所定のルールに従って3次
    元画像情報を付与する3次元画像情報付与手段と、 前記3次元画像情報付与手段により3次元画像情報の付
    与された地図データに3次元コンピュータグラフィック
    ス処理を施して表示用データを作成する表示用データ作
    成手段と、 表示用データ作成手段により作成された表示用データを
    用いて立体的画像を表示する表示手段とを備えることを
    特徴とする前方画像表示装置。
  2. 【請求項2】「ドライバが特に注意しなければならない
    道路」とは、次の(a) から(c) までのいずれか1つまた
    は複数の条件を満たす道路である請求項1記載の前方画
    像表示装置。 (a) 道路の属性や物理的形状が変化する道路、(b) 道路
    の交通規制の内容が変化する道路、(c) 統計的に見て事
    故の多い道路。
  3. 【請求項3】「ドライバが特に注意しなければならない
    道路」とは、次の(1) から(8) までのいずれか1つまた
    は複数の条件を満たす道路である請求項1記載の前方画
    像表示装置。 (1) 坂道を上り切った峠の道路、(2) 道路幅が狭くなっ
    ている道路、(3) トンネルの入り口がある道路、(4) 急
    カーブの道路、(5) 5本以上の道路が交わる交差点につ
    ながる道路、(6) 踏切又は横断歩道のある道路、(7) 規
    制速度の変わる道路、(8) 統計的に見て事故の多い道
    路。
  4. 【請求項4】前記地図データが、道路網を構成するリン
    ク及びノードのデータを含むものであり、 「ドライバが特に注意しなければならない道路の情報」
    は、リンク単位で付与されているものである請求項1記
    載の前方画像表示装置。
  5. 【請求項5】前記地図データが、道路網を構成するリン
    ク及びノードのデータを含むものであり、 前記3次元画像情報付与手段は、前記地図データに含ま
    れるリンクのデータに基づいて道路幅の情報を付与する
    ものである請求項1記載の前方画像表示装置。
  6. 【請求項6】前記地図データが、道路網を構成するリン
    ク及びノードのデータを含むものであり、 前記3次元画像情報付与手段は、前記地図データに含ま
    れるリンク及びノードのデータに基づいて道路の高さの
    情報を付与するものである請求項1記載の前方画像表示
    装置。
  7. 【請求項7】前記3次元画像情報付与手段は、当該道路
    を含む地図データに所定のルールに従って3次元画像情
    報を付与する場合に、当該道路に色付けをするものであ
    る請求項1記載の前方画像表示装置。
  8. 【請求項8】前記3次元画像情報付与手段は、当該道路
    を含む地図データに所定のルールに従って3次元画像情
    報を付与する場合に、当該道路に、表面と裏面とで異な
    った色付けをするものである請求項7記載の前方画像表
    示装置。
  9. 【請求項9】「ドライバが特に注意しなければならない
    道路」の種類に応じて予め決められた形状、模様若しく
    は色が記憶されたファイルを備え、 前記3次元画像情報付与手段は、前記ファイルを参照し
    て道路に沿って当該形状、模様若しくは色の情報を付与
    することを特徴とする請求項1記載の前方画像表示装
    置。
  10. 【請求項10】前記3次元画像情報付与手段は、当該道
    路を含む地図データに所定のルールに従って3次元画像
    情報を付与する場合に、当該道路をフラッシュ表示させ
    るものである請求項1記載の前方画像表示装置。
  11. 【請求項11】前記判定手段は、地図データのうち、車
    両の位置から一定距離以内のもののみを対象として、ド
    ライバが特に注意しなければならない道路の情報が含ま
    れているか否かの判定をするものである請求項1記載の
    前方画像表示装置。
  12. 【請求項12】道路網を構成する地図データに基づいて
    立体的画像を作成し、2次元画面に表示させる画像表示
    装置であって、 車両が道路を走行しているときドライバが特に注意しな
    ければならない道路であるか否かの情報を取得する外部
    情報取得手段と、 外部情報取得手段により取得された情報に、ドライバが
    特に注意しなければならない道路の情報が含まれている
    かどうかを判定する判定手段と、 前記判定手段により、ドライバが特に注意しなければな
    らない道路の情報が含まれていると判定された場合に、
    当該道路を含む地図データに所定のルールに従って3次
    元画像情報を付与する3次元画像情報付与手段と、 前記3次元画像情報付与手段により3次元画像情報の付
    与された地図データに3次元コンピュータグラフィック
    ス処理を施して表示用データを作成する表示用データ作
    成手段と、 表示用データ作成手段により作成された表示用データを
    用いて立体的画像を表示する表示手段とを備えることを
    特徴とする前方画像表示装置。
  13. 【請求項13】「ドライバが特に注意しなければならな
    い道路」とは、次の(i) 又は(ii)のいずれか1つまたは
    複数の条件を満たす道路である請求項12記載の前方画
    像表示装置。 (i) 渋滞している道路、(ii)事故のあった道路。
  14. 【請求項14】「ドライバが特に注意しなければならな
    い道路」の種類に応じて予め決められた形状、模様若し
    くは色が記憶されたファイルを備え、 前記3次元画像情報付与手段は、前記ファイルを参照し
    て道路に沿って形状、模様若しくは色の情報を付与する
    ことを特徴とする請求項12記載の前方画像表示装置。
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