JP2001273526A - 立体地図表示装置 - Google Patents

立体地図表示装置

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JP2001273526A JP2000087022A JP2000087022A JP2001273526A JP 2001273526 A JP2001273526 A JP 2001273526A JP 2000087022 A JP2000087022 A JP 2000087022A JP 2000087022 A JP2000087022 A JP 2000087022A JP 2001273526 A JP2001273526 A JP 2001273526A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】視点から地図要素までの距離等に応じて立体表
示する地図要素の形状を変換することにより、地図の立
体化によって生じる視点遠方の地図要素の視認性低下を
防ぎ、且つ描画処理負荷を軽減する。 【解決手段】地図データベースから現在位置周辺に存在
する構造物等の地図データを読み込み(ステップ50
1)、該地図要素が構造物データか判定し(ステップ5
02)、構造物であれば、構造物描画処理において地図
要素の3次元形状を視点から構造物までの距離に応じて
変形し投影変換して描画データを作成し(ステップ50
5)、該作成した描画データをRAMに記憶する(ステッ
プ506)。すべての地図要素に対して上記処理を実施
した後、記憶した描画データを視点遠方から順に並び替
え、奥行き順に鳥瞰図地図上に重ねて描画する(ステッ
プ508、509)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、道路や建物を立体
的に表示する立体地図表示装置に係わり、特にカーナビ
ゲーションシステムにおける立体地図表示に好適な立体
地図表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】CDーROMやDVD等の記憶媒体に記
憶されたディジタル地図データを読み出し、GPS等の
位置検出センサにより検出した現在位置付近の地図を表
示するナビゲーション装置が広く普及している。
【0003】最近の地図データは、一般家屋やビル等の
形状、位置や階数等の詳細な情報で構成された市街地図
データを記憶し、より詳細な情報をナビゲーション装置
に表示できる。さらに、自車位置付近や、目的地、誘導
交差点付近などをより分かりやすく表示する目的で、目
印となる建物を立体的に表示する方法が用いられてい
る。
【0004】例えば、特開平10−332396号公報
では、自車付近の立体表示する構造物は詳細形状の3次
元データを、視点遠方の構造物は簡易な形状の3次元デ
ータを用いて、構造物を立体表示する方法が提案されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】地図を立体的に表示す
る場合、立体表示される構造物の側面を構成するポリゴ
ンが、構造物の数だけ必要になり、従来の平面的な地図
表示に比べ表示するポリゴン数が増大する。
【0006】よって本発明の第1の課題は、地図要素の
立体化に伴うポリゴン数の増加による描画処理負荷の増
加し、スムーズな表示画面の更新が難しくなることによ
って生じる、表示されている地図景観とその時点でユー
ザに見えている景観とのずれに起因する視認性の劣化で
ある。
【0007】また、地図の立体表示化により表示情報量
が増えると、ユーザは画面に表示された多くの情報の中
から、走行に必要な情報を一瞬のうちに探し出さなくて
はならなくなる。すなわち、単に平面的な地図を立体化
したとしても、表示の仕方によっては逆に平面図より分
かり辛くなってしまう可能性がある。
【0008】よって本発明の第2の課題は、注視する視
点遠方の構造物が、透視変換で縮小表示されることによ
って生じる視認性の劣化である。本発明は上記課題を考
慮してなされたものであり、立体地図表示の視認性向上
を可能とする地図表示装置、およびその地図表示装置を
用いたナビゲーション装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明による立体地図表示装置あるいはナビゲーショ
ン装置では、予め設定された視点から投影面に前記地図
要素を投影変換することで立体的地図を作成し、該立体
的地図を表示画面に表示する地図表示部とを備え、前記
地図表示部は、前記投影面に投影される地図領域を、前
記視点からの距離に応じて複数の領域に分割し、該分割
領域毎に陰面消去処理を実施する。前記陰面消去処理で
は、例えば、立体表示する地図要素を、視点からの水平
距離により2つのグループに分類し、それぞれのグルー
プで異なるソート方法を用いて奥行き順に並び替え、視
点遠方のグループから順に地図要素を描画する。
【0010】また、上記目的を達成するために本発明に
よる立体地図表示装置またはナビゲーション装置では、
地図を構成する複数の地図要素が記憶された地図データ
ベースと、予め設定された視点から投影面に前記地図要
素を投影変換することで立体的地図を作成し、該立体的
地図を表示画面に表示する地図表示部とを備え、前記地
図表示部は、前記地図データベースに含まれている情報
から立体的に表示すべき地図要素の3次元的形状を設定
する形状設定手段と、前記設定された地図要素の3次元
的形状を変形するための形状変換パラメータを設定する
パラメータ設定手段と、前記設定された地図要素の3次
元的形状を前記設定された形状変換パラメータを用いて
変形し、該変形した3次元的形状を投影変換して前記立
体的地図中に表示する形状変換手段とを備える。前記形
状変換パラメータは、例えば、視点と各々の地図要素と
の相対位置関係、両者間の距離、立体表示すべき地図要
素の種別や階数などの属性、あるいはユーザが指定した
地図要素や属性等に応じて決定される。
【0011】また、形状変換パラメータを決定する代わ
りに、上述した各種条件に応じて立体表示すべき地図要
素の一部を選択し、該選択した地図要素を視点との距離
に依存しない一定の大きさで表示したり、あるいは予め
記憶されているビットマップなどのイメージデータでイ
メージ表示する構成としても良い。
【0012】
【発明の実施の形態】以下図面を参照し、本発明をナビ
ゲーション装置に適用した一実施形態を説明する。
【0013】本実施形態におけるナビゲーション装置の
ユニット構成の一例を図1に示す。
【0014】本ナビゲーション装置において、演算処理
部1は8〜11の各種センサから出力される情報を基に
現在位置を検出し、得られた現在位置情報から、表示に
必要な地図情報を地図データベース3から読み込んでグ
ラフィックス展開し、該グラフィックス展開した地図上
にセンサ8〜11から検出した自車の現在位置を現在地
マークとして重ねてディスプレイ2に表示したり、現在
地と入力装置5によりユーザが指定した地点(例えば目
的地)を結ぶ最適な道路を算出し、音声入出力装置4や
ディスプレイ2を介してユーザに経路を通知し誘導す
る、等といった様々な処理を行う中心的なユニットであ
る。
【0015】ディスプレイ2は、演算処理部1で生成し
たグラフィックス情報を表示するユニットで、一般的に
CRTや液晶ディスプレイ等が用いられる。演算処理部
1とディスプレイ2間の信号S1は、RGB信号やNT
SC(National TelevisionSystem Committee)信号で
接続するのが一般的である。
【0016】地図データベース3はCD−ROMやIC
カード、DVD(Digital Versatile Disc)等の大容量
記憶媒体で構成され、必要とする地図データの読み出し
/書き込み処理を行う。
【0017】また、音声入出力装置4は、演算処理部1
が生成したユーザへのメッセージを音声信号に変換し出
力すると共に、ユーザが発した声を認識し演算処理部1
にその内容を転送する処理を行う。
【0018】入力装置5は、ユーザからの指示を受け付
けるユニットで、スクロールキー、縮尺変更キーなどの
ハンドスイッチ、ジョイスティック、タッチパネル等が
一般的に利用されている。
【0019】移動体ナビゲーションで、位置を検出する
センサは、車両の円周と計測される車輪の回転数の積か
ら距離を測定する車輪センサ8、地球が保持している磁
場を検出し移動体が向いている方向を検出する方位セン
サ9、光ファイバジャイロや振動ジャイロといった移動
体が回転した角度を検出するジャイロ10、GPS衛星
からの信号を受信し、移動体とGPS衛星間の距離と距
離の変化率を3個以上の衛星に対して測定することで移
動体の現在位置、進行方向及び進行方位を測定するGP
S受信装置11がある。
【0020】さらに、道路の渋滞情報、工事や通行止め
といった規制情報、駐車場情報等のリアルタイム情報を
発信するビーコン送信機や、FM多重放送から送られる
信号を受信する交通情報受信装置12を備える。
【0021】また、車両の様々な情報、例えばドアの開
閉情報、ライトの点灯状況、エンジンの状況や故障診断
結果などを受ける車内LAN装置6、携帯電話やPHS
等の接続により、ユーザが入手したい情報、例えば任意
地点のレストランやホテル等の情報を希望し、情報セン
タから受信するための通信装置7を備える。
【0022】演算処理部1のハードウエア構成例を図2
に示す。以下、各構成要素について説明する。
【0023】演算処理部1は、各デバイス間がバスで接
続された構成になる。各構成要素は、数値演算及び各デ
バイスを制御するといった様々な処理を実行するCPU
201、地図や演算データを一時的に格納するRAM2
02、プログラムやデータを格納するROM203、高
速にメモリとメモリ間及びメモリと各デバイス間のデー
タ転送を実行するDMA(Direct Memory Access)20
4、VRAM206への書き込みをコントロールする描
画コントローラ205、ベクトルデータを画素情報に展
開したグラフィックスイメージデータを蓄えるVRAM
206、イメージデータをRGB信号に変換するカラーパ
レット207、アナログ信号をデジタル信号に変換する
A/D変換器208、シリアル信号をバスに同期したパ
ラレル信号に変換するSCI209、パラレル信号と同
期をとりバス上にのせるPIO210、およびパルス信
号を積分するカウンター211で構成される。
【0024】地図データベース3のデータ構成例を図3
に示す。
【0025】本地図データベース3において、地図デー
タはデータ管理部301と、データ部302と、拡張デ
ータ部303とで構成される。通常、地図データベース
3に記憶される道路や建物等の地図データは膨大な量で
あるため、所定間隔の緯経により地域を分割した「標準
地域メッシュ」で管理される。該地域メッシュにはメッ
シュコードといわれる識別番号が付けられている。尚、
拡張データ部303は、必要に応じて記録される補助デ
ータである。
【0026】データ管理部301では、地域メッシュ単
位に管理テーブルを持ち、各々の管理テーブルには、メ
ッシュコード310、属性情報311、構造物データ管
理部312、道路データ管理部313、鉄道データ管理
部314等の地図要素の管理データを記憶している。
【0027】属性情報311には、地図尺度や地図デー
タの作成年月、図葉名等を記憶する。構造物データ管理
部312は、該構造物データサイズ、および該構造物デ
ータ330へのリンクデータを記憶し、同様に道路デー
タ管理部313には、該道路データサイズ、および該道
路データ331へのリンクデータ、鉄道データ管理部3
14には、該鉄道データサイズ、および該鉄道データ3
32へのリンクデータを記憶する。
【0028】データ部302において、構造物データ3
30は、該構造物を構成する頂点数m320、該構造物
の属性321、頂点座標322等を記憶する。構造物属
性321は、一般家屋、ガソリンスタンド、ホテル等の
構造物種別や階数(あるいは高さ)、学校や一般構造物
等、該構造物の種別340、○○ホテルや、××レスト
ラン等の名称541、階数あるいは高さ342、ビル内
のテナント情報343、ベビールームやトイレ等の詳細
情報344である。頂点座標322は、該メッシュ内に
正規化したxおよびy座標を記憶する。
【0029】道路データ331は、交差点(以下、ノー
ド)を結ぶリンク情報、ノード座標、有料道路、国道な
どの道路種別、道路の高さ等を記憶する。
【0030】鉄道データ332は、分岐点を結ぶリンク
情報、分岐点座標、路線名、駅名等を記憶する。
【0031】拡張データ部303は、構造物を立体表示
するための3次元形状データ350や、所定の地図要素
をイメージ表示するためのイメージデータ360などを
記憶する。
【0032】3次元形状データ350は、3次元形状を
構成するポリゴン数351、3次元形状の種別などを表
現する属性352、1つのポリゴンを形成するための頂
点座標列で構成するポリゴンデータ353を記録する。
【0033】イメージデータ360は、格納されている
イメージの形式を表す属性361、イメージデータのバ
イト数を表すサイズ362、イメージの実データが記録
されているデータ部363を記録する。
【0034】尚、拡張データ部303は、地図データベ
ース3以外にROM203に記録してもよい。
【0035】演算処理部1の機能構成例を図4に示す。
以下、各構成要素について説明する。
【0036】現在位置算出部406は、車輪速センサ8
で計測される距離パルスデータS5、及びジャイロ10
で計測される角速度データS7を各々積分した結果得ら
れる距離データ及び角速度データを用い、そのデータを
時間軸で積分していくことにより、初期位置(X,Y)から
移動体走行後の位置(X',Y')を演算する処理を行う。こ
こで、移動体の回転した角度と進む方位の関係を一致さ
せるため、方位センサ9から得られる方位データS6
と、ジャイロ10から得られる角速度データS7を積分
した角度データで、移動体が進行している方向の絶対方
位を補正する。また上述したセンサから得られたデータ
を積分していくとセンサの誤差が蓄積するため、ある時
間周期でGPS受信装置11から得られた位置データS
8をもとに蓄積した誤差をキャンセルするという処理を
施し、現在位置データを出力する。
【0037】このようにして得られた現在位置データに
はセンサの誤差が含まれているため、さらに位置情報を
高めることを目的に、マップマッチ処理407を行う。
これは、データ読込部408によって読み込まれた現在
位置周辺の地図に含まれる道路データと、現在位置算出
部406から得られた走行軌跡を互いに照らし合わせ、
形状の相関が最も高い道路に現在位置を合わせ込むとい
う処理である。マップマッチ処理407を施すことで、
現在位置は大抵の場合、走行道路と一致することにな
り、精度良く現在位置情報を出力することができる。
【0038】前記処理により得られた現在位置情報は、
所定距離走行する度に軌跡記憶部409に記憶される。
軌跡データは、これまで走行してきた道路につき、対応
する地図上の道路に軌跡マークを描画するために用いら
れる。
【0039】コマンド解析部401は、ユーザからの要
求を入力装置5で受け、その要求を解析し、対応する処
理が実行されるよう各ユニットを制御する。例えば、ユ
ーザが目的地までの経路誘導を要求したときは、目的地
を設定するため地図を表示する処理を表示処理部411
に要求し、さらに現在位置から目的地までの経路を演算
する処理を経路計算部402に要求する。
【0040】経路計算部402は、ダイクストラ法等の
数学的な演算手法を用いて指定された地点間の経路を地
図データから検索し、経路記憶部403に蓄える。この
とき、指定された地点間の距離が最短になる経路、もし
くは最短時間で到達可能な経路、あるいは最もコストが
安くなる経路などをそれぞれ求めることが可能である。
【0041】経路誘導部404は、経路記憶部403に
蓄えられた誘導経路のリンク情報と現在位置算出部40
6及びマップマッチ処理部407で求められる自車の現
在位置情報を比較し、交差点などを通過する所定距離な
いし所定時間前に直進すべきか、右左折すべきかを音声
入出力装置4を用い音声でユーザに通知したり、ディス
プレイ2上に表示された地図上に進行すべき方向を表示
し、ユーザに経路を通知する。
【0042】データ読込部408は、要求された領域の
地図データを地図データベース3から読み込み準備する
ように動作する。
【0043】視点設定部405は、自車位置あるいはス
クロール操作などによって指定される位置などの注視す
べき注視位置を含む領域について、地表面に対して所定
の角度を成す方向で眺めた透視地図を展開するための視
点、視線、視野角を設定する。本実施形態では、自車位
置を表示する場合、自車後方に視点を置き、表示画面上
に自車位置マークを表示する。
【0044】表示処理部411は、所定の位置から眺め
た構造物等の立体地図を描画する処理部で、表示が要求
された地点周辺の地図データをデータ読込部408から
受け取り、視点設定部405で指定された視点、視線方
向、視野角と、コマンド解析部401等で指定された縮
尺、描画方法、描画方位とでグラフィック展開しVRA
M206に転送する。
【0045】メニュー表示部410は、コマンド解析部
401から出力させる命令を受け、要求される様々な種
類のメニューやマークを表示処理部411に転送し、地
図に重ねて表示する。
【0046】表示変換部412は、本発明を適用した処
理方法により、立体的に表示された建物や構造物などの
地図要素を含む立体地図を表示するための画像データを
生成するもので、例えば、視点から各々の地図要素まで
の距離や地図要素の属性に応じ、立体表示する各々の地
図要素の形状を変換する。そして、形状変換した地図要
素を投影変換し、表示色、地図要素にマッピングするテ
クスチャ等の描画属性に基づいて、地図要素の描画デー
タを作成し、陰面消去して立体地図を表示する。
【0047】なお、本発明を適用することが可能なナビ
ゲーション装置は、上述した本実施形態の構成例に限定
されるものではない。本発明は、地図表示機能を備える
装置であれば、その他の構成を備えるナビゲーション装
置あるいはその他の構成の装置についても、本実施形態
と同様に適用することができる。
【0048】例えば、本発明による地図表示処理をコン
ピュータで実行させるためのプログラムを記憶した記憶
媒体を用意し、該地図表示処理を実現させる場合には、
該記憶媒体に記録されているプログラムを記憶媒体読み
取り装置で読み取らせ、コンピュータに実行させる構成
としてもよい。
【0049】表示変換部412で実施される、本発明を
適用した地図描画処理手順を、図5のフローチャートを
参照して説明する。
【0050】本処理ではまず、地図データベース3から
地図データを読み込み(ステップ501)、読み込んだ
地図要素の属性から該地図要素が構造物データか否かを
判定する(ステップ502)。
【0051】読み込んだ地図要素が構造物データでなけ
れば、その地図要素を高さ0mで投影変換し(ステップ
503)、鳥瞰図地図を描画する(ステップ504)。
【0052】読み込んだ地図要素が構造物データであれ
ば、後で詳細を述べる構造物描画処理(ステップ50
5)において、構造物の3次元形状を作成し、該3次元
形状を視点からの距離あるいは属性によって変形し、投
影変換して立体表示する地図要素の描画データを作成す
る。そして、構造物描画処理505で作成した描画デー
タをRAM202に格納する(ステップ506)。
【0053】上記ステップ501〜506の手順を、描
画領域内の全ての地図要素の描画展開を終了(ステップ
507)するまで、各々の地図要素に対し実行する。
【0054】全ての地図要素に対して処理が終了する
と、RAM202に格納された地図要素の描画データ
を、視点遠方の描画データから順に並び替えることで陰
面消去し(ステップ508)、ステップ504で描画し
た鳥瞰図地図に、立体表示する地図要素の描画データを
重ねて描画することで地図合成処理を行う(ステップ5
09)。
【0055】以下、構造物描画処理505の詳細を図
6、7、8を用いて説明する。
【0056】構造物描画処理の一例を説明する。本例の
処理は、視点近傍の立体表示する地図要素を縮小し、視
点遠方の地図要素を拡大することにより、視認性の向上
を図ったものである。
【0057】構造物データ330に記録された底面形状
と階数情報342から、3次元形状を作成する手順の一
例を図6を用いて説明する。
【0058】まず、ステップ620で構造物データ33
0の底面形状から、重心座標など構造物の概略位置を示
す代表点P621を演算する。
【0059】次にステップ630で、正規化座標で表現
されている底面形状の頂点座標列を、前記代表点P62
1を原点(0,0、0)とする座標系に変換する。
【0060】ステップ630では、階数情報342を基
に構造物の高さを演算し、該底面形状の頂点座標と該高
さ情報を基に、側面ポリゴン、上面ポリゴン、および底
面ポリゴンで構成する筒型の3次元形状を作成する。
【0061】本例における構造物描画処理505の処理
手順を図7のフローチャートに示す。
【0062】本処理手順ではまず、設定されている視点
から立体表示する地図要素までの距離に応じて地図要素
を変形するため、視点近傍の地図要素を縮小する形状変
換パラメータ1と、視点遠方の地図要素を拡大する形状
変換パラメータ2を演算する(ステップ600)。
【0063】ここで、形状変換パラメータは、3次元形
状を構成する頂点座標値への倍率であり、x、y、z軸
全て同一の倍率としてもよいし、それぞれの座標で異な
る倍率を設定してもよい。
【0064】3次元形状作成処理(ステップ601)で
は、図6で説明した3次元形状の作成手順を用い、階数
情報342から構造物の高さを演算し、該高さと構造物
データ330の底面形状から、側面ポリゴン、上面ポリ
ゴン、および底面ポリゴンで構成する筒型の3次元形状
を作成する。
【0065】次に、視点位置から地図要素の代表点P6
21までの水平距離dを演算する(ステップ602)。
このステップ602で得られた距離dと、予め設定され
ている所定距離Lを比較し(ステップ603)、距離d
が所定距離Lより小さければ、地図要素の3次元形状
を、形状変換パラメータ1を用いて縮小する(ステップ
604)。
【0066】距離dが所定距離L以上であれば、地図要
素の3次元形状を、形状変換パラメータ2を用いて拡大
する(ステップ605)。
【0067】変形処理された3次元形状を、代表点P6
21を原点とする頂点座標から正規化座標に変換し、投
影変換して(ステップ606)、立体表示する地図要素
の描画データを作成する(ステップ607)。
【0068】以上説明した図7の処理を実施した場合の
表示例を図8に示す。
【0069】表示例610では、本例の構造物描画処理
505において、立体表示する視点近傍の地図要素を縮
小し、視点遠方の地図要素を拡大した表示例である。図
8中の符号610A、610Cは拡大後の形状、610
Dは縮小後の形状、610Aは本例の形状変換処理が行
われる前の形状をそれぞれ示している。
【0070】このように本例の構造物描画処理によれ
ば、立体表示する視点近傍の地図要素を縮小すること
で、立体表示した視点近傍の地図要素によって隠される
地図情報を低減することができる。また、立体表示する
視点遠方の地図要素を拡大することにより、地図要素が
強調表示され、視点遠方の地図要素の視認性向上を図る
ことができる。
【0071】尚、本例では、構造物データ330の底面
形状と階数情報から3次元形状を生成しているが、地図
データに記録される構造物データ330が、重心座標な
どの地図要素の代表点と、その代表点を原点とする頂点
座標列で構成されていれば、処理601は省略可能であ
る。
【0072】また、立体表示する地図要素に対応する3
次元形状データを予めROM203に記録しておき、地
図要素に対応する3次元形状データを読み出すことで3
次元形状を作成してもよい。
【0073】さらに、地図要素へ用いる形状変換パラメ
ータを決定する前記所定距離Lは、その時点に設定され
ている視点高さあるいは俯角(見おろし角度)に応じて
値を設定したり、ユーザが直接設定する構成としてもよ
い。このほか、立体表示する地図要素毎に異なる所定距
離Lを設定したり、所定距離Lを複数個設定し、複数の
形状変換パラメータを用いる構成としてもよい。
【0074】構造物描画処理505の他の例を、図9、
10を参照して説明する。
【0075】本例は、視点からの距離に比例して地図要
素を拡大する場合の例である。本例の構造物描画処理5
05の処理手順を図9のフローチャートに示す。
【0076】本処理例では最初、3次元形状作成処理
(ステップ601)で階数情報342から構造物の高さ
を演算し、該高さと構造物データ330の底面形状か
ら、側面ポリゴン、上面ポリゴン、および底面ポリゴン
で構成する筒型の3次元形状を作成する。
【0077】次に、視点位置から地図要素の代表点P6
21までの水平距離dを演算する(ステップ602)。
【0078】次に、ステップ602で算出した距離dを
基に、3次元形状の形状変換パラメータを演算する(ス
テップ603a)。本例では、距離dが大きくなるほど
構造物の形状を拡大するため、以下の数1により形状変
換パラメータを算出する。
【0079】形状変換パラメータ=定数α×距離d …
…(数1)ステップ603aで算出した形状変換パラメ
ータを用い、3次元形状を拡大する(ステップ605
a)。
【0080】拡大された3次元形状を、代表点P621
を原点とする頂点座標から正規化座標に変換し、投影変
換して(ステップ606)、立体表示する地図要素の描
画データを作成する(ステップ607)。
【0081】上述した図9の処理を実施した場合の表示
例を図10に示す。
【0082】表示例710は、本例の構造物描画処理に
おいて、視点から地図要素までの水平距離に比例して3
次元形状を拡大した表示例である。図10中の710A
は本例による形状変換が行われた後の形状を示し、71
0Bは形状変換が行われる前の形状をそれぞれ示す。
【0083】このように本例の構造物描画処理によれ
ば、視点近傍の地図要素は実際の景観に近い形状で表示
し、視点遠方の地図要素は拡大して表示することによ
り、視点遠方の地図要素が強調表示され、視認性の向上
を図ることができる。
【0084】構造物描画処理505の他の例を、図1
1、12を参照して説明する。
【0085】本例は、ある特定の属性を有する地図要素
を拡大して強調表示し、それ以外の地図要素を縮小する
場合の一例である。
【0086】本例の構造物描画処理における処理手順を
図11のフローチャートに示す。
【0087】本例ではまず、強調表示すべき地図要素が
備えるべきを属性(以下では指定属性と呼ぶ)を設定
し、該指定属性以外の地図要素を縮小するための形状変
換パラメータ1と、指定属性の地図要素を拡大するため
の形状変換パラメータ2を演算する(ステップ600
c)。
【0088】3次元形状作成処理(ステップ601)で
は、階数情報342から構造物の高さを演算し、該高さ
と構造物データ330の底面形状から、側面ポリゴン、
上面ポリゴン、および底面ポリゴンで構成する筒型の3
次元形状を作成する。
【0089】次に、本処理の対象となっている地図要素
が強調表示すべき指定属性の地図要素かを判定し(ステ
ップ603c)、強調表示すべき地図要素以外は、地図
要素の3次元形状を形状変換パラメータ1で縮小する
(ステップ604c)。強調表示すべき属性の地図要素
であれば、地図要素の3次元形状を、形状変換パラメー
タ2で拡大する(ステップ605c)。
【0090】変形処理された3次元形状を、代表点P6
21を原点とする頂点座標から正規化座標に変換し、投
影変換し(ステップ606)、立体表示する地図要素の
描画データを作成する(ステップ607)。
【0091】上述した図11の処理を実施した場合の表
示例を図12に示す。
【0092】表示例810は、本例の構造物描画処理に
おいて、地図要素の属性により、地図要素を変形して描
画した表示例である。図12中の810Aは指定属性の
地図要素でその形状が拡大されたものであり、810B
は指定属性以外の地図要素でその形状が縮小されたもの
である。
【0093】このように本例の構造物描画処理によれ
ば、目印となる属性の地図要素を拡大し、強調表示する
ことで、走行に必要な地図要素の情報を容易に認識可能
となる。
【0094】尚、本例では、拡大する地図要素の属性を
予め決定しているが、ユーザーが入力装置5を介して拡
大する地図要素の属性を決定してもよい。
【0095】構造物描画処理505の他の例を、図1
3、14、15を参照して説明する。
【0096】本例は、視点近傍の立体表示する地図要素
を縮小し、視点遠方の地図要素を距離に依存することな
く、各々の地図要素を常に一定のサイズで表示する場合
の一例である。
【0097】本例の構造物描画処理の処理手順を図13
のフローチャートに示す。
【0098】本例の処理ではまず、視点近傍の立体表示
する地図要素の3次元形状を縮小するため、形状変換パ
ラメータを演算する(ステップ600d)。
【0099】3次元形状作成処理(ステップ601)
で、階数情報342から構造物の高さを演算し、該高さ
と構造物データ330の底面形状から、側面ポリゴン、
上面ポリゴン、および底面ポリゴンで構成する筒型の3
次元形状を作成する。
【0100】次に、視点位置から地図要素の代表点P6
21までの水平距離dを演算する(ステップ602)。
【0101】ステップ602で得られた距離dと、予め
設定されている所定距離Lを比較し(ステップ60
3)、距離dが所定距離Lより小さければ、地図要素の
3次元形状を、形状変換パラメータを用いて縮小する
(ステップ604d)。
【0102】変形処理された3次元形状を、代表点Pを
原点とする頂点座標から正規化座標に変換し、投影変換
し(ステップ606)、立体表示する地図要素の描画デ
ータを作成する(ステップ607)。
【0103】距離dが所定距離L以上であれば、詳細は
後述する構造物描画データ作成処理(ステップ900)
で、地図要素から任意距離はなれた位置から見た地図要
素の投影画像を生成し、該投影画像を地図要素の代表点
P621の表示位置に貼り付け、描画データを作成す
る。
【0104】ステップ900は、構造物表示位置演算処
理(ステップ901)と、構造物描画イメージ生成処理
(ステップ902)と、イメージ描画データ作成処理
(ステップ903)とを含んでいる。
【0105】構造物描画データ作成処理900の詳細を
図14を用いて説明する。
【0106】表示位置演算処理(ステップ901)で
は、3次元形状の代表点P621を投影変換し、表示画
面930上での表示位置931を演算する。
【0107】次に、表示イメージ生成処理(ステップ9
02)で、視点位置を原点とし視線方向をZ軸(奥行き
方向)とする座標系に3次元形状を変換する。そして、
地図要素の代表点P621が予め設定されている所定位
置920と重なるように3次元形状を移動させる。この
移動させた3次元形状を表示画面930とは異なる仮想
表示画面940に投影し、地図要素の描画イメージ94
1を生成する。
【0108】イメージ描画データ作成処理(ステップ9
03)では、仮想表示画面940に描画された地図要素
の描画イメージ941を、表示画面930上の地図要素
の表示座標931へ張り付け、描画データを作成する。
【0109】上述した図13の処理を実施した場合の表
示例を図15に示す。
【0110】表示例910は、本例の構造物描画処理に
おいて、ある所定距離Lより視点遠方の地図要素を、視
点からの距離dに依存することなく、常に各々の地図要
素を一定の大きさで描画した例である。図15中の91
0A、910Bは所定距離Lより遠方に位置する地図要
素であり、視点からの距離に依存しない大きさで表され
ている形状を示す。
【0111】このように本例の構造物描画処理によれ
ば、視点遠方の地図要素を一定の大きさで表示すること
により、視点遠方の地図要素の視認性向上を図ることが
できる。
【0112】尚、本例では構造物の3次元形状を視点か
ら所定距離はなれた位置に移動し、仮想表示画面940
へ投影することで描画イメージ941を生成している
が、地図要素から所定距離はなれた位置に第2の視点を
設定し、第2の視点から地図要素を仮想表示画面940
に投影変換して描画イメージ941を生成してもよい。
【0113】構造物描画処理505の他の例を、図1
6、17を参照して説明する。
【0114】本例は、視点近傍の立体表示する地図要素
を縮小し、視点遠方の地図要素をイメージに置き換えて
表示する場合の一例である。
【0115】本例の構造物描画処理の処理手順を図16
のフローチャートに示す。
【0116】本例ではまず、視点近傍の地図要素を縮小
するための形状変換パラメータを演算する(ステップ6
00d)。
【0117】3次元形状作成処理(ステップ601)で
階数情報342から構造物の高さを演算し、該高さと構
造物データ330の底面形状から、側面ポリゴン、上面
ポリゴン、および底面ポリゴンで構成する筒型の3次元
形状を作成する。
【0118】次に、視点位置から地図要素の代表点P6
21までの水平距離dを演算する(ステップ602)。
【0119】ステップ602で得られた距離dと、予め
設定されている所定距離Lを比較し(ステップ60
3)、距離dが所定距離Lより小さければ、地図要素を
形状変換パラメータで縮小する(ステップ604d)。
【0120】縮小した地図要素の3次元形状を、代表点
P621を原点とする頂点座標から正規化座標に変換
し、投影変換し(ステップ606)、立体表示する地図
要素の描画データを作成する(ステップ607)。
【0121】距離dが所定距離L以上であれば、まず、
表示位置演算処理(ステップ901)で、地図要素の代
表点P621を投影変換し、地図要素の表示位置931
を演算する。
【0122】次に、地図要素の属性に対応するランドマ
ークなどのイメージデータを、ROM203または地図
データから読み出す(ステップ902e)。
【0123】そして、イメージ描画データ作成処理(ス
テップ903)で、読み出した地図要素のイメージデー
タを、表示画面930上の地図要素の表示位置931へ
張り付け、描画データを作成する。
【0124】尚、本例では視点遠方の地図要素をイメー
ジデータに変更しているが、視点近傍の地図要素をイメ
ージデータに変更することで、地図の視認性を高めるこ
ともできる。
【0125】上述した図16の処理を実施した場合の表
示例を図17に示す。
【0126】表示例1110は、本例の構造物描画処理
において、視点から地図要素までの距離が、所定距離以
上の地図要素をイメージ表示に変更した表示例である。
図17中の1110Aはイメージ表示された形状であ
り、1110Bは縮小表示された形状を示す。
【0127】このように本例の構造物描画処理によれ
ば、視点遠方の地図要素をイメージに置き換えて表示す
ることにより、視点遠方にある地図要素の認識率を向上
させることができる。
【0128】次に、上記図5の陰面消去処理508につ
いて図18、19を用いて、以下に詳細を説明する。
【0129】まず、本実施形態における陰面消去処理で
のデータ管理方法の一例を、図18を用いて説明する。
【0130】本例では、画面に投影される地図領域(以
下、可視領域と称す)を、視点からの所定水平距離C1
300により視点近傍可視領域A1301と、視点遠方
可視領域B1302の2つの領域に分割する。
【0131】本例では、上記図5の描画データのスタッ
ク処理(ステップ506)で、立体表示する地図要素の
代表点P621が、所定距離C1300より視点遠方で
あるか判定し、地図要素を視点近傍可視領域A1301
と、視点遠方可視領域B1302の2つのグループに分
け、描画データをメモリに登録する。
【0132】本実施形態の陰面消去処理508の処理手
順の一例を図19のフローチャートに示す。
【0133】本例ではまず、描画データのスタック処理
(図5のステップ506)により、視点遠方可視領域B
1302に属する地図要素の描画データが登録されてい
るか判定し(ステップ1201)、描画データが登録さ
れていれば、登録されている地図要素の描画データを読
み出す(ステップ1202)。
【0134】そして、代表点P621の座標値を用いて
奥行き方向にソートし、視点から最も離れている奥から
順に地図要素を並び替える(ステップ1203)。
【0135】次に、視点近傍可視領域A1301に属す
る地図要素の描画データが登録されているか判定する
(ステップ1205)。
【0136】登録された描画データがあれば、登録され
ている地図要素の描画データを読み出し(ステップ12
06)、地図要素同士の重なりを考慮して奥行き方向に
ソートして、奥から順に地図要素を並び替える(ステッ
プ1207)。
【0137】上述した本例の処理により、各々の領域で
奥行き順に並べ替えた描画データを、視点遠方の領域か
ら順に描画処理を実施すれば、拡大表示される視点近傍
では、地図要素の前後関係の裏返りを防ぎ、且つ可視領
域内の多くの地図要素を高速に陰面消去することができ
る。
【0138】尚、本例では、可視領域を2つの領域に分
割し各領域毎に異なる陰面処理を実施しているが、3つ
以上の領域に分割しそれぞれの領域ごとに異なる陰面消
去処理を実施する構成としても良い。
【0139】上述した本発明の実施形態によれば、立体
的な地図を表示画面上に表示する際に、予め設定した視
点遠方にある地図要素の認識を容易にするという効果に
加えて、自動車等の移動体に搭載されているナビゲーシ
ョン装置に本発明を適用した場合、以下のような効果が
ある。
【0140】(1)視点遠方にある地図要素の視認性が
向上されるため、移動中あるいは一時停止中等の時間的
余裕があまりない場合でも、目印となるような建造物を
特定することが容易になる。
【0141】(2)種別(属性)毎あるいはユーザが選
択した建造物の種別(属性)について強調表示すること
ができるため、これら強調表示された建造物をナビゲー
ション装置の経路誘導の経由地や目的地として利用する
ことで、経路誘導がより容易になる。
【0142】(3)視点からの距離に応じて地図表示領
域を分割し、分割領域毎に陰面消去することにより描画
処理の負荷を低減し高速化が図れるため、移動体が移動
して表示すべき画面が常に変化している状態でも、視認
性の高い立体地図の更新をスムーズに実施することがで
きる。
【0143】なお、上述した実施形態では視点と表示さ
れるべき地図要素との相対的位置関係に基づいて地図要
素の表示形状を変形させていたが、本発明における表示
形状の変形方法は上記の例に限定されるものではない。
【0144】例えば、視点からの距離に応じて地図要素
の3次元形状の大きさを変形するだけでなく、変形後の
3次元形状の表示色、表示線の太さや種類などの表示形
態に関連する属性についても、その時点での形状変換パ
ラメータの値に応じて規定値から変化させる構成として
も良い。
【0145】また、上述した実施形態ではナビゲーショ
ン装置における立体地図表示に適した立体地図表示装置
について説明したが、本発明の適用範囲はナビゲーショ
ン装置における地図表示に限定されるものではない。例
えば、鳥瞰図等を利用して奥行きにある景観を示す画像
をコンピュータで生成して表示画面上に表示する装置で
あれば、本発明を適用して視点遠方にある構造物の表示
形状を該視点からの距離などに応じて変換することによ
り、表示された景観の視認性を向上させることができ
る。
【0146】また、本実施形態においては、形状変換パ
ラメータを決定する所定距離Lは視点からの水平距離に
対して設定されているが、本発明では、視点と地図要素
の相対位置関係を示すものであれば、その他の物理量を
用いて形状変換パラメータを設定する構成としても良
い。例えば、視点から地図要素までの直線距離、垂直距
離、高度差等に基づいて、形状変換パラメータを決定す
る構成としても良い。
【0147】
【発明の効果】本発明によれば、所定の視点位置から眺
めた立体地図を表示するナビゲーション装置などの立体
地図表示装置において、地図の立体化による描画処理負
荷を軽減し、且つ視点遠方の地図要素を拡大、視点近傍
の地図要素を縮小して表示する等の形状変換処理を実施
することで、立体表示した地図の視認性を向上すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるナビゲーション装置の一実施形態
における構成を示すブロック図。
【図2】演算処理部1のハードウエア構成を示したブロ
ック図。
【図3】地図データベース3のデータフォーマットを示
した説明図。
【図4】演算処理部1の機能構成を示したブロック図。
【図5】本発明における、地図要素の形状を変更する構
造物描画処理を備える地図描画処理の一例を示すフロー
チャート。
【図6】本発明における、3次元形状の作成手順を説明
する説明図。
【図7】本発明による地図要素の形状変換手段を備える
構造物描画処理であって、視点から地図要素までの距離
により、地図要素の形状を変更する処理の一例を示すフ
ローチャート。
【図8】図7の処理を実施したときの表示例を示す説明
図。
【図9】本発明による地図要素の形状変換手段を備える
構造物描画処理であって、視点から地図要素までの距離
により、地図要素の形状を変換する処理の他の例を示す
フローチャート。
【図10】図9の処理を実施したときの表示例を示す説
明図。
【図11】本発明による地図要素の形状変換手段を備え
る構造物描画処理であって、地図要素の属性により、地
図要素の形状を変更する処理の一例を示すフローチャー
ト。
【図12】図11の処理を実施したときの表示例を示す
説明図。
【図13】本発明による地図要素の形状変換手段を備え
る構造物描画処理であって、視点から地図要素までの距
離が所定距離以上の地図要素を、各々の地図要素が常に
一定サイズで表示する処理の一例を示すフローチャー
ト。
【図14】本発明における、構造物描画データ作成処理
の手順を説明する説明図。
【図15】図13の処理を実施したときの表示例を示す
説明図。
【図16】本発明による地図要素の形状変換手段を備え
る構造物描画処理であって、視点から地図要素までの距
離により、地図要素の描画形態を3次元形状からイメー
ジに変更する処理の一例を示すフローチャート。
【図17】図16の処理を実施したときの表示例を示す
説明図。
【図18】本発明における陰面消去処理のデータ管理方
法を説明した説明図。
【図19】本発明における陰面消去処理の一例を示すフ
ローチャート。
【符号の説明】
610A、610C…形状変換後の拡大形状、610B
…形状変換前の形状、610D…縮小形状、621…地
図要素の代表点P、710A…形状変換後の形状、71
0B…形状変換前の形状、810A…形状変換後の拡大
形状(指定属性の地図要素)、810D…縮小形状、9
10A、910B…固定サイズ表示形状、1110A…
イメージ表示形状、1110B…縮小表示形状。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠藤 芳則 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 奥出 真理子 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 中村 浩三 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 Fターム(参考) 2C032 HB02 HB05 HB22 HB23 HB24 HB25 HC13 HC14 HC16 HC23 HD03 HD16 HD23 HD30 2F029 AA02 AB01 AB07 AB09 AC02 AC04 AC13 AC14 AC18 5B050 AA03 BA02 BA09 BA17 DA04 EA03 EA07 EA12 EA13 FA02 FA19 5H180 AA01 BB12 BB13 EE18 FF04 FF05 FF22 FF23 FF25 FF27 FF33 9A001 DD11 HH29 JJ11 JJ78

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表示画面に立体的な地図を表示する立体地
    図表示装置であって、 前記地図を構成する複数の地図要素が記憶された地図デ
    ータベースと、 予め設定された視点から投影面に前記地図要素を投影変
    換することで立体的地 図を作成し、該立体的地図を表示画面に表示する地図表
    示部とを備え、前記地図表示部は、 前記地図データベースに含まれている情報から立体的に
    表示すべき地図要素の3次元的形状を設定する形状設定
    手段と、 前記設定された地図要素の3次元的形状を変形するため
    の形状変換パラメータを設定するパラメータ設定手段
    と、前記設定された地図要素の3次元的形状を前記設定
    された形状変換パラメータを用いて変形し、該変形した
    3次元的形状を投影変換して前記立体的地図中に表示す
    る形状変換手段とを備えることを特徴とする立体地図表
    示装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の立体地図表示装置におい
    て、 前記パラメータ設定手段は、立体表示すべき地図要素と
    前記視点との相対位置関係に応じて前記形状変換パラメ
    ータを決定することを特徴とする立体地図表示装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の立体地図表示装置におい
    て、 前記パラメータ設定手段は、前記視点から立体表示すべ
    き地図要素までの距離に応じて、前記形状変換パラメー
    タを決定することを特徴とする立体地図表示装置。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の立体地図表示装置におい
    て、 前記パラメータ設定手段は、立体表示すべき地図要素が
    有する属性情報に応じて、前記形状変換パラメータを決
    定することを特徴とする立体地図表示装置。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の立体地図表示装置におい
    て、 形状変換すべき地図要素の属性を指定するためのユーザ
    入力を受け付ける入力部をさらに備え、 前記パラメータ設定手段は、前記ユーザが指定した属性
    の地図要素について、前記形状変換パラメータを決定す
    ることを特徴とする立体地図表示装置。
  6. 【請求項6】表示画面に立体的な地図を表示する立体地
    図表示装置であって、 前記地図を構成する複数の地図要素が記憶された地図デ
    ータベースと、 予め設定された視点から投影面に前記地図要素を投影変
    換することで立体的地図を作成し、該立体的地図を表示
    画面に表示する地図表示部とを備え、 前記地図表示部は、 前記複数の地図要素のうちの立体表示すべき地図要素
    を、前記予め設定された視点から第1の投影面へ投影し
    て、該立体表示すべき地図要素の表示位置を決定する表
    示位置決定手段と、 前記立体表示すべき地図要素の各々について、前記予め
    設定された視点とは異なる第2の視点を、当該地図要素
    から予め定めた距離だけ離れた位置にそれぞれ設定し、
    該第2の視点から第2の投影面に地図要素を投影変換す
    る個別投影手段と、 前記第1の投影面に投影された前記立体表示すべき地図
    要素の表示位置に、 前記第2の投影面に投影された前記立体表示すべき地図
    要素に対応する投影画像を表示する画像合成手段とを備
    えることを特徴とする立体地図表示装置。
  7. 【請求項7】表示画面に立体的な地図を表示する立体地
    図表示装置であって、 前記地図を構成する複数の地図要素が記憶された地図デ
    ータベースと、 予め設定された視点から投影面に前記地図要素を投影変
    換することで立体的地図を作成し、該立体的地図を表示
    画面に表示する地図表示部とを備え、 前記地図表示部は、立体表示すべき地図要素毎に対応す
    るイメージデータを記憶するイメージ記憶手段と、 前記視点と立体表示すべき地図要素との相対位置関係に
    応じてイメージ表示すべき地図要素を選択し、該選択し
    た地図要素の各々に対応するイメージデータ前記イメー
    ジ記憶手段から読み出し、該読み出したイメージデータ
    を該イメージデータが対応する地図要素の表示位置に表
    示するイメージ表示手段とを備えることを特徴とする立
    体地図表示装置。
  8. 【請求項8】表示画面に立体的な地図を表示する立体地
    図表示装置であって、 前記地図を構成する複数の地図要素が記憶された地図デ
    ータベースと、 予め設定された視点から投影面に前記地図要素を投影変
    換することで立体的地図を作成し、該立体的地図を表示
    画面に表示する地図表示部とを備え、 前記地図表示部は、前記投影面に投影される地図領域
    を、前記視点からの距離に応じて複数の領域に分割し、
    該分割領域毎に陰面消去処理を実施する陰面消去手段を
    備えることを特徴とする立体地図表示装置。
  9. 【請求項9】移動体に搭載されるナビゲーション装置に
    おいて、 前記移動体の現在位置を決定する位置決定部と、 前記決定された現在位置を含む予め定めた範囲の地図
    に、該現在位置を示すマークを重畳して表示する表示部
    とを備え、 前記表示部は、前記立体的地図を表示するための地図表
    示手段として、請求項1〜8のいずれかに記載の立体地
    図装置を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
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