JP3720501B2 - シート給送装置、及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファクシミリ、複写機、プリンタ等においてシートを給送するためのシート給送装置、及びこれを備えた画像形成装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近時、複数のコンピュータで共有化でき、かつ高速印刷が可能な画像形成装置として、電子写真方式のレーザービームプリンタが求められている。このニーズを満たすプリンタとして電子写真式のレーザプリンタがある。
【０００３】
図６を参照して、レーザービームプリンタについて略述する。なお、同図は要部のみを模式的に図示している。
【０００４】
矢印Ｒ１０方向に回転自在に支持されたドラム型の電子写真感光体（以下「感光ドラム」という）１０は、帯電器１１によってその表面が均一に帯電される。この感光ドラム１１表面には、画像信号に従ってレーザスキャナ１０から発せられたレーザー光が照射され、照射部分の電荷が除去されて感光ドラム１１上に静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像機１３によってトナーが付着されてトナー像として現像される。このトナー像は、給紙カセット１４内に収納され、給紙ローラ１５によって給送されたシートＰの表面に転写帯電器１６によって転写される。トナー像転写後のシートＰは、定着器１７によって表面にトナー像が定着された後、プリンタ本体外部に排出される。一方、トナー像転写後の感光ドラム１０は、表面に残った転写残トナーがクリーナ１８によって除去され、次の画像形成に供される。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
上述のレーザービームプリンタにおいては、給紙カセット１４にシート１５があることが検知されてから現像器１３によって感光ドラム１０表面の静電潜像にトナーを付着するための現像プロセスを行う必要がある。その理由は、給紙カセット１４内のシートＰの有無を検知する前に現像プロセスを行うと次のような不具合が生じるからである。すなわち、要求されたプリントジョブを終了する前にシートＰがなくなると、感光ドラム１０表面には、転写されてないトナー像が残ってしまうことになり、このトナー像を除去するためのクリーニングに時間がかかるばかりでなく、感光ドラム１０やクリーナ１８を劣化させ、プリンタの耐久性を低下させるという問題が発生する。
【０００６】
これに対し、給紙カセット１４にシートＰがあることを検知してから現像プロセスを行う場合には、時間のロスが発生してしまい、プリンタの高速化に反するという問題がある。すなわち、シートＰの有無を検知するセンサ１９は、最小サイズのシートＰの後端よりも前（シート給送方向下流側）に配置する必要がある。このため、最小サイズのシートＰは移動を開始した後、直ちにその後端がセンサ１９を通過することになるが、最大サイズのシートＰにあっては、移動を開始してからその後端がセンサ１７を通過するまで時間がかかる。そして、最後のシートＰが給紙カセット１４から搬送されたか否か、つまり給紙カセット１４内のシートＰに有無は、最後のシートＰの後端がセンサ１７を通過して初めて知ることができ、最大サイズのシートＰでは、移動を開始してから、シートなしが検知されるまでに相応の時間がかかることになる。
【０００７】
そこで、本発明は、画像形成装置（上述ではプリンタ）の耐久性を低下させることなく、高速化を実現することのできるシート給送装置、及び画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
請求項１にかかるシート給送装置は、複数枚のシートを積載するシート積載手段と、該シート積載手段上の複数枚のシートのうちの最上位又は最下位のシートから順次に給送するシート給送手段と、前記シート積載手段上のシートがなくなったことにより変位する有無検知部材及び該有無検知部材の変位を検知する有無検知センサを有し、前記シート積載手段上のシートの有無を検知するシート有無検知手段と、前記シート積載手段上の複数枚のシートのうちの最後のシートの移動に伴って変位する移動検知部材及び該移動検知部材の変位を検知する移動検知センサを有し、前記シート積載手段上から前記シート給送手段によって給送される複数枚のシートのうちの最後のシートが移動したことを検知するシート移動検知手段と、を備え、前記有無検知センサと前記移動検知センサとを同一のセンサによって構成する、ことを特徴とする。
【００１１】
請求項２にかかるシート給送装置は、複数枚のシートを積載するシート積載手段と、該シート積載手段上の複数枚のシートのうちの最上位又は最下位のシートから順次に給送するシート給送手段と、前記シート積載手段上のシートがなくなったことにより変位する有無検知部材及び該有無検知部材の変位を検知する有無検知センサを有し、前記シート積載手段上のシートの有無を検知するシート有無検知手段と、前記シート積載手段上の複数枚のシートのうちの最後のシートの移動に伴って変位する移動検知部材及び該移動検知部材の変位を検知する移動検知センサを有し、前記シート積載手段上から前記シート給送手段によって給送される複数枚のシートのうちの最後のシートが移動したことを検知するシート移動検知手段と、を有し、前記移動検知手段の移動検知部材が、前記シート積載手段上の最後に給送されるシートに接触して該シートの移動に伴って回転する、透光スリットを有する回転部材と、停止時の該回転部材を一定の位相に保持する位相保持部材と、を有し、前記移動検知センサが、停止時の前記回転部材の透光スリットに対向して配置されたフォトインタラプタを有する、ことを特徴とする。
【００１２】
請求項３にかかるシート給送装置において、前記有無検知部材は、前記シート積載手段上のシートなし状態に対応して、停止時の前記回転部材の透光スリットを覆って、前記フォトインタラプタの光路を遮光する、ことを特徴とする。
【００１３】
請求項４にかかる画像形成装置は、請求項１ないし請求項３のいずれか１項に記載のシート給送装置と、該シート給送装置によって供給されたシートに画像を形成する画像形成部と、画像形成後のシートを排出するシート排出装置と、を備えた、ことを特徴とする。
【００１４】
〔作用〕
上述構成の基づく主な作用（請求項１に対応する作用）は、次のとおりである。
【００１５】
シート積載手段上の最後のシートが移動を開始すると、シート移動検知手段がこれを直ちに検知するので、このシート以後の画像形成を直ちに中止することができる。
【００１６】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。
【００１７】
〈実施の形態１〉
図１は、積載された複数のシートＰを最上位のものから順に取り出して画像形成装置本体（不図示）へ供給するシート給送装置の一部を示す。
【００１８】
同図のシート積載装置は、シートＰを積載するためのトレイ部材（シート積載手段）１、最終シートＰ（本実施の形態１では、トレイ部材１上の最下位のシートＰ）に接し、透光スリット３ａが形成されている回転自由の移動検知部材としての検知コロ（回転部材）３、検知コロ３に押圧力を与えるための回転自由な給紙コロ４、停止時の検知コロ３の透光スリット３ａに対向配置されたフォトインタラプタ（移動検知センサ）５、軸６ａを中心に揺動しフォトインタラプタ（有無検知センサ）７に対向する検知レバー（有無検知部材）６が設けられている。
【００１９】
上述のトレイ部材１には、検知コロ３が最後のシートＰに接触するための孔部１ａ、及び検知レバー６がフォトインタラプタ７の光路を遮断するための孔部１ｂが形成されている。
【００２０】
また、上述の検知コロ３には、周方向に４等分する位置に４個の透光スリット３ａが形成されている。
【００２１】
図１は、トレイ部材１上の積載されたシートＰが給紙ローラ２によって順次に給送された後、最後のシートＰが給送される際の様子を示している。
【００２２】
給紙ローラ２の矢印Ｒ２方向の回転により、最後のシートＰが移動を開始すると同時にシートＰを挟持している検知コロ３が矢印Ｒ３方向に、また給紙コロ４が矢印Ｒ４方向に回転する。このときの検知コロ３の回転により、フォトインタラプタ５の光路が、検知コロ３の透光スリット３ａにより通じる状態と、透光スリット３ａのない部分によって遮断される状態とが繰り返されるので、シートＰが最後のシートＰであることを検知することができる。この検知によると、最後のシートＰを取り出し始めたるとほぼ同時にそのシートＰが最後のシートＰであると検知できるので、次の画像形成プロセスを行う前に検知することができる。また、逆にシートＰを取り出すタイミングとほぼ同時に次の画像形成プロセスを行うことができる。
【００２３】
図２は、積載シートＰがない状況を示している。積載シートＰがなくなったことにより、検知レバー６がトレイ部材１の孔部１ｂに入り込んで、フォトインタラプタ７を遮光しているので、積載シートＰがないことを検知できる。コンピュータからプリントジョブをする指令がきても、画像形成プロセスが開始するのを防ぐことができる。
【００２４】
すなわち、以上説明したシート給送装置は、最後のシートＰの変位と積載シートＰの有無を同時に検知できる。したがって、このシート給送装置を用いることにより高速、高耐久な画像形成装置を実現できる。
【００２５】
〈実施の形態２〉
図３は、本発明の実施の形態２を示す斜視図である。図３は、積載された複数のシートＰを上から順に取り出して画像形成装置本体へ供給するシート給送装置の一部である。同図に示すシート給送装置は、シートＰを積載するためのトレイ部材１、最後のシートＰに接し、透光スリット３ａを有する回転自由の検知コロ３、検知コロ３の透光スリット３ａに対向するフォトインタラプタ５、回動自由で、検知コロ３に押圧力を与え、かつフォトインタラプタ５に対向する検知押圧レバー８、検知コロ３が回転していないときに特定の位相に停止させるための弾性部材９を備えている。
【００２６】
図４は、最後のシートＰを取り出しているときの状況を示す。検知コロ３が回転し、フォトインタラプタ５が検知コロ３に設けられた透光スリット３ａによって遮光される状態と遮光されない状態を繰り返すので、シートＰが最後のシートＰであることを検知できる。最終シートＰを取り出し始めたとほぼ同時にシートＰが最後のシートＰであると検知できるので、次の画像形成プロセスを行う前に検知することができる。また、逆シートＰを取り出すタイミングとほぼ同時に次の画像形成プロセスを行うことができる。
【００２７】
また、図５は積載シートＰがない状況を示している。弾性部材９と、検知コロ３の軸３ｂに設けた方形部３ｃとの組み合わせにより、検知コロ３がフォトインタラプタ５を遮光しない位相で停止し、軸８ａを中心に揺動する検知押圧レバー８の先端部８ｂがフォトインタラプタ５を遮光しているので、積載シートＰがないことを検知できる。コンピュータからプリントジョブをする指令がきても、画像形成プロセスが開始するのを防ぐことができる。
【００２８】
すなわち、以上説明したシート給送装置はフォトインタラプタを２つ用いることなく、最後のシートＰの変位とトレイ部材１上のシートＰの有無とを同時に検知することが可能である。
【００２９】
したがって、このシート給送装置を用いることにより、高速、高耐久な画像形成装置を低コストで実現できる。
【００３０】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、シート積載手段上の最後のシートの変位を検知することにより、最後のシートが移動を開始すると直ちに、そのシートが最後のシートであることを検知することができ、また、シート積載手段上のシートの有無も検知することができるので、高速、高耐久なシート給送装置、さらには高速、高耐久な画像形成装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】実施の形態１のシート給送装置において、最後のシートを給送する動作を示す側面図。
【図２】実施の形態１のシート給送装置において、トレイ部材上にシートがなくなった状態を示す側面図。
【図３】実施の形態２のシート給送装置を示す斜視図。
【図４】実施の形態２のシート給送装置において、最後のシートを給送する動作を示す側面図。
【図５】実施の形態１のシート給送装置において、トレイ部材上にシートがなくなった状態を示す側面図。
【図６】従来の画像形成装置の概略構成を示す側面図。
【符号の説明】
１ シート積載手段（トレイ部材）
１ａ、１ｂ 孔部
２ シート給送手段（給紙ローラ）
３ 移動検知部材（回転部材、検知コロ）
３ａ 透光スリット
３ｃ 方形部
４ 給紙コロ
５ 変位検知センサ（フォトインタラプタ）
６ 有無検知部材（検知レバー）
７ 有無検知センサ（フォトインタラプタ）
８ 有無検知部材（検知押圧レバー）
９ 弾性部材
Ｐ シート
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファクシミリ、複写機、プリンタ等においてシートを給送するためのシート給送装置、及びこれを備えた画像形成装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近時、複数のコンピュータで共有化でき、かつ高速印刷が可能な画像形成装置として、電子写真方式のレーザービームプリンタが求められている。このニーズを満たすプリンタとして電子写真式のレーザプリンタがある。
【０００３】
図６を参照して、レーザービームプリンタについて略述する。なお、同図は要部のみを模式的に図示している。
【０００４】
矢印Ｒ１０方向に回転自在に支持されたドラム型の電子写真感光体（以下「感光ドラム」という）１０は、帯電器１１によってその表面が均一に帯電される。この感光ドラム１１表面には、画像信号に従ってレーザスキャナ１０から発せられたレーザー光が照射され、照射部分の電荷が除去されて感光ドラム１１上に静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像機１３によってトナーが付着されてトナー像として現像される。このトナー像は、給紙カセット１４内に収納され、給紙ローラ１５によって給送されたシートＰの表面に転写帯電器１６によって転写される。トナー像転写後のシートＰは、定着器１７によって表面にトナー像が定着された後、プリンタ本体外部に排出される。一方、トナー像転写後の感光ドラム１０は、表面に残った転写残トナーがクリーナ１８によって除去され、次の画像形成に供される。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
上述のレーザービームプリンタにおいては、給紙カセット１４にシート１５があることが検知されてから現像器１３によって感光ドラム１０表面の静電潜像にトナーを付着するための現像プロセスを行う必要がある。その理由は、給紙カセット１４内のシートＰの有無を検知する前に現像プロセスを行うと次のような不具合が生じるからである。すなわち、要求されたプリントジョブを終了する前にシートＰがなくなると、感光ドラム１０表面には、転写されてないトナー像が残ってしまうことになり、このトナー像を除去するためのクリーニングに時間がかかるばかりでなく、感光ドラム１０やクリーナ１８を劣化させ、プリンタの耐久性を低下させるという問題が発生する。
【０００６】
これに対し、給紙カセット１４にシートＰがあることを検知してから現像プロセスを行う場合には、時間のロスが発生してしまい、プリンタの高速化に反するという問題がある。すなわち、シートＰの有無を検知するセンサ１９は、最小サイズのシートＰの後端よりも前（シート給送方向下流側）に配置する必要がある。このため、最小サイズのシートＰは移動を開始した後、直ちにその後端がセンサ１９を通過することになるが、最大サイズのシートＰにあっては、移動を開始してからその後端がセンサ１７を通過するまで時間がかかる。そして、最後のシートＰが給紙カセット１４から搬送されたか否か、つまり給紙カセット１４内のシートＰに有無は、最後のシートＰの後端がセンサ１７を通過して初めて知ることができ、最大サイズのシートＰでは、移動を開始してから、シートなしが検知されるまでに相応の時間がかかることになる。
【０００７】
そこで、本発明は、画像形成装置（上述ではプリンタ）の耐久性を低下させることなく、高速化を実現することのできるシート給送装置、及び画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
請求項１にかかるシート給送装置は、複数枚のシートを積載するシート積載手段と、該シート積載手段上の複数枚のシートのうちの最上位又は最下位のシートから順次に給送するシート給送手段と、前記シート積載手段上のシートがなくなったことにより変位する有無検知部材及び該有無検知部材の変位を検知する有無検知センサを有し、前記シート積載手段上のシートの有無を検知するシート有無検知手段と、前記シート積載手段上の複数枚のシートのうちの最後のシートの移動に伴って変位する移動検知部材及び該移動検知部材の変位を検知する移動検知センサを有し、前記シート積載手段上から前記シート給送手段によって給送される複数枚のシートのうちの最後のシートが移動したことを検知するシート移動検知手段と、を備え、前記有無検知センサと前記移動検知センサとを同一のセンサによって構成する、ことを特徴とする。
【００１１】
請求項２にかかるシート給送装置は、複数枚のシートを積載するシート積載手段と、該シート積載手段上の複数枚のシートのうちの最上位又は最下位のシートから順次に給送するシート給送手段と、前記シート積載手段上のシートがなくなったことにより変位する有無検知部材及び該有無検知部材の変位を検知する有無検知センサを有し、前記シート積載手段上のシートの有無を検知するシート有無検知手段と、前記シート積載手段上の複数枚のシートのうちの最後のシートの移動に伴って変位する移動検知部材及び該移動検知部材の変位を検知する移動検知センサを有し、前記シート積載手段上から前記シート給送手段によって給送される複数枚のシートのうちの最後のシートが移動したことを検知するシート移動検知手段と、を有し、前記移動検知手段の移動検知部材が、前記シート積載手段上の最後に給送されるシートに接触して該シートの移動に伴って回転する、透光スリットを有する回転部材と、停止時の該回転部材を一定の位相に保持する位相保持部材と、を有し、前記移動検知センサが、停止時の前記回転部材の透光スリットに対向して配置されたフォトインタラプタを有する、ことを特徴とする。
【００１２】
請求項３にかかるシート給送装置において、前記有無検知部材は、前記シート積載手段上のシートなし状態に対応して、停止時の前記回転部材の透光スリットを覆って、前記フォトインタラプタの光路を遮光する、ことを特徴とする。
【００１３】
請求項４にかかる画像形成装置は、請求項１ないし請求項３のいずれか１項に記載のシート給送装置と、該シート給送装置によって供給されたシートに画像を形成する画像形成部と、画像形成後のシートを排出するシート排出装置と、を備えた、ことを特徴とする。
【００１４】
〔作用〕
上述構成の基づく主な作用（請求項１に対応する作用）は、次のとおりである。
【００１５】
シート積載手段上の最後のシートが移動を開始すると、シート移動検知手段がこれを直ちに検知するので、このシート以後の画像形成を直ちに中止することができる。
【００１６】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。
【００１７】
〈実施の形態１〉
図１は、積載された複数のシートＰを最上位のものから順に取り出して画像形成装置本体（不図示）へ供給するシート給送装置の一部を示す。
【００１８】
同図のシート積載装置は、シートＰを積載するためのトレイ部材（シート積載手段）１、最終シートＰ（本実施の形態１では、トレイ部材１上の最下位のシートＰ）に接し、透光スリット３ａが形成されている回転自由の移動検知部材としての検知コロ（回転部材）３、検知コロ３に押圧力を与えるための回転自由な給紙コロ４、停止時の検知コロ３の透光スリット３ａに対向配置されたフォトインタラプタ（移動検知センサ）５、軸６ａを中心に揺動しフォトインタラプタ（有無検知センサ）７に対向する検知レバー（有無検知部材）６が設けられている。
【００１９】
上述のトレイ部材１には、検知コロ３が最後のシートＰに接触するための孔部１ａ、及び検知レバー６がフォトインタラプタ７の光路を遮断するための孔部１ｂが形成されている。
【００２０】
また、上述の検知コロ３には、周方向に４等分する位置に４個の透光スリット３ａが形成されている。
【００２１】
図１は、トレイ部材１上の積載されたシートＰが給紙ローラ２によって順次に給送された後、最後のシートＰが給送される際の様子を示している。
【００２２】
給紙ローラ２の矢印Ｒ２方向の回転により、最後のシートＰが移動を開始すると同時にシートＰを挟持している検知コロ３が矢印Ｒ３方向に、また給紙コロ４が矢印Ｒ４方向に回転する。このときの検知コロ３の回転により、フォトインタラプタ５の光路が、検知コロ３の透光スリット３ａにより通じる状態と、透光スリット３ａのない部分によって遮断される状態とが繰り返されるので、シートＰが最後のシートＰであることを検知することができる。この検知によると、最後のシートＰを取り出し始めたるとほぼ同時にそのシートＰが最後のシートＰであると検知できるので、次の画像形成プロセスを行う前に検知することができる。また、逆にシートＰを取り出すタイミングとほぼ同時に次の画像形成プロセスを行うことができる。
【００２３】
図２は、積載シートＰがない状況を示している。積載シートＰがなくなったことにより、検知レバー６がトレイ部材１の孔部１ｂに入り込んで、フォトインタラプタ７を遮光しているので、積載シートＰがないことを検知できる。コンピュータからプリントジョブをする指令がきても、画像形成プロセスが開始するのを防ぐことができる。
【００２４】
すなわち、以上説明したシート給送装置は、最後のシートＰの変位と積載シートＰの有無を同時に検知できる。したがって、このシート給送装置を用いることにより高速、高耐久な画像形成装置を実現できる。
【００２５】
〈実施の形態２〉
図３は、本発明の実施の形態２を示す斜視図である。図３は、積載された複数のシートＰを上から順に取り出して画像形成装置本体へ供給するシート給送装置の一部である。同図に示すシート給送装置は、シートＰを積載するためのトレイ部材１、最後のシートＰに接し、透光スリット３ａを有する回転自由の検知コロ３、検知コロ３の透光スリット３ａに対向するフォトインタラプタ５、回動自由で、検知コロ３に押圧力を与え、かつフォトインタラプタ５に対向する検知押圧レバー８、検知コロ３が回転していないときに特定の位相に停止させるための弾性部材９を備えている。
【００２６】
図４は、最後のシートＰを取り出しているときの状況を示す。検知コロ３が回転し、フォトインタラプタ５が検知コロ３に設けられた透光スリット３ａによって遮光される状態と遮光されない状態を繰り返すので、シートＰが最後のシートＰであることを検知できる。最終シートＰを取り出し始めたとほぼ同時にシートＰが最後のシートＰであると検知できるので、次の画像形成プロセスを行う前に検知することができる。また、逆シートＰを取り出すタイミングとほぼ同時に次の画像形成プロセスを行うことができる。
【００２７】
また、図５は積載シートＰがない状況を示している。弾性部材９と、検知コロ３の軸３ｂに設けた方形部３ｃとの組み合わせにより、検知コロ３がフォトインタラプタ５を遮光しない位相で停止し、軸８ａを中心に揺動する検知押圧レバー８の先端部８ｂがフォトインタラプタ５を遮光しているので、積載シートＰがないことを検知できる。コンピュータからプリントジョブをする指令がきても、画像形成プロセスが開始するのを防ぐことができる。
【００２８】
すなわち、以上説明したシート給送装置はフォトインタラプタを２つ用いることなく、最後のシートＰの変位とトレイ部材１上のシートＰの有無とを同時に検知することが可能である。
【００２９】
したがって、このシート給送装置を用いることにより、高速、高耐久な画像形成装置を低コストで実現できる。
【００３０】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、シート積載手段上の最後のシートの変位を検知することにより、最後のシートが移動を開始すると直ちに、そのシートが最後のシートであることを検知することができ、また、シート積載手段上のシートの有無も検知することができるので、高速、高耐久なシート給送装置、さらには高速、高耐久な画像形成装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】実施の形態１のシート給送装置において、最後のシートを給送する動作を示す側面図。
【図２】実施の形態１のシート給送装置において、トレイ部材上にシートがなくなった状態を示す側面図。
【図３】実施の形態２のシート給送装置を示す斜視図。
【図４】実施の形態２のシート給送装置において、最後のシートを給送する動作を示す側面図。
【図５】実施の形態１のシート給送装置において、トレイ部材上にシートがなくなった状態を示す側面図。
【図６】従来の画像形成装置の概略構成を示す側面図。
【符号の説明】
１ シート積載手段（トレイ部材）
１ａ、１ｂ 孔部
２ シート給送手段（給紙ローラ）
３ 移動検知部材（回転部材、検知コロ）
３ａ 透光スリット
３ｃ 方形部
４ 給紙コロ
５ 変位検知センサ（フォトインタラプタ）
６ 有無検知部材（検知レバー）
７ 有無検知センサ（フォトインタラプタ）
８ 有無検知部材（検知押圧レバー）
９ 弾性部材
Ｐ シート
Claims (4)
- 複数枚のシートを積載するシート積載手段と、
該シート積載手段上の複数枚のシートのうちの最上位又は最下位のシートから順次に給送するシート給送手段と、
前記シート積載手段上のシートがなくなったことにより変位する有無検知部材及び該有無検知部材の変位を検知する有無検知センサを有し、前記シート積載手段上のシートの有無を検知するシート有無検知手段と、
前記シート積載手段上の複数枚のシートのうちの最後のシートの移動に伴って変位する移動検知部材及び該移動検知部材の変位を検知する移動検知センサを有し、前記シート積載手段上から前記シート給送手段によって給送される複数枚のシートのうちの最後のシートが移動したことを検知するシート移動検知手段と、を備え、
前記有無検知センサと前記移動検知センサとを同一のセンサによって構成する、
ことを特徴とするシート給送装置。 - 複数枚のシートを積載するシート積載手段と、
該シート積載手段上の複数枚のシートのうちの最上位又は最下位のシートから順次に給送するシート給送手段と、
前記シート積載手段上のシートがなくなったことにより変位する有無検知部材及び該有無検知部材の変位を検知する有無検知センサを有し、前記シート積載手段上のシートの有無を検知するシート有無検知手段と、
前記シート積載手段上の複数枚のシートのうちの最後のシートの移動に伴って変位する移動検知部材及び該移動検知部材の変位を検知する移動検知センサを有し、前記シート積載手段上から前記シート給送手段によって給送される複数枚のシートのうちの最後のシートが移動したことを検知するシート移動検知手段と、を備え、
前記移動検知手段の移動検知部材が、前記シート積載手段上の最後に給送されるシートに接触して該シートの移動に伴って回転する、透光スリットを有する回転部材と、
停止時の該回転部材を一定の位相に保持する位相保持部材と、を有し、
前記移動検知センサが、停止時の前記回転部材の透光スリットに対向して配置されたフォトインタラプタを有する、
ことを特徴とするシート給送装置。 - 前記有無検知部材は、前記シート積載手段上のシートなし状態に対応して、停止時の前記回転部材の透光スリットを覆って、前記フォトインタラプタの光路を遮光する、
ことを特徴とする請求項２記載のシート給送装置。 - 請求項１ないし請求項３のいずれか１項に記載のシート給送装置と、
該シート給送装置によって供給されたシートに画像を形成する画像形成部と、
画像形成後のシートを排出するシート排出装置と、を備えた、
ことを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34409896A JP3720501B2 (ja) | 1996-12-24 | 1996-12-24 | シート給送装置、及び画像形成装置 |
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| JP34409896A JP3720501B2 (ja) | 1996-12-24 | 1996-12-24 | シート給送装置、及び画像形成装置 |
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